アナザーワールドSRS・リプレイ・DROWNING/phantasmagoria
■ 第8ループ4話 『 NEO 4 』 8ページ ■
2010年8月10日




 ●クライマックスフェイズ/February 7th Scene 6

 全ての準備は整った。
 4人は、共に戦う仲間達を連れて、赤い洞窟の奥へと歩く。
 一段と鼓動が脈打つ場所へ向かって歩き……彼らは、最奥に辿り着いた。


相馬/ここが本拠地か。どくんどくんと地が鼓動しているな。……人影は?
GM/いるね。この洞窟の心臓部分に、サイケデリックな格好で憂鬱そうな顔をした男が立って、君達を眺めている。
航/……アヴェンジャー。
相馬/ああそうじゃ、あいつがアヴェンジャーじゃ! 刀を構えます。
GM/アヴェンジャーはそんな相馬さんを見ているだけです。
盟/やらないんだったら、こっちから行くよ!
GM/(アヴェンジャーになって)「オマエ達は……オレを倒しに来た……のか……?」
盟/悪い? どう考えたってお前の存在は有害だ! この街の人達にとっても、僕にとっても黒須にとっても!
GM/「街の人達? ああ……このようなものか」とアヴェンジャーが上に視線を向ける。
亜紀/上?
GM/見ると、天井に無数の人間の手足が埋まっているのが見える。
航/ポタッと雫が垂れてきたり……?
盟/ひっ……!
GM/身体が粘土の壁に押し込められてるようでグロイ光景だ。……けど、それは本物の人間の体ではありません。今まで殺された人々の魂が人の形をして、アヴェンジャーの中に取り込まれているという演出です。
相馬/なんと悪趣味な……。
GM/「……やはり、力を持たぬ一般人の魂では……腹は満たされないな……」
盟/お前は……何が目的なの!?
GM/「力を得たいのは……オレの目的というよりは、オレのマスターの目的だ……」。そうアヴェンジャーが言うと、奥の方から光がやって来る。
亜紀/あの光は……。
GM/白い光だ。アヴェンジャーの後ろまでやって来ると、光が人へ擬態する。金髪碧眼の、綺麗な男性に変身したよ。
盟/やっぱり、アンタが黒幕……?
GM/男性はとても美しい外見で、この肉壁洞窟には不釣り合いなぐらい白く清楚に見える。一目で「人間とは思えない」と思うぐらい神々しい。……過去のループで聖杯サマを見たときと同じ印象を抱きます。
航/黒幕っぽい人が来たので、周りの人を庇うように立ちます!
相馬/……おぬし、アヴェンジャーと共に居るということは、アヴェンジャーのマスターか。……何者じゃ。
GM/「ワタシは……聖杯」
相馬/聖杯だとっ?
GM/「けど、ワタシは偽物……不完全な、聖杯……」
相馬/偽物……?
GM/男は不完全と自分で言うだけあって言葉が不自由なようです。代わりにアヴェンジャーが話し始めます。「とある優秀な能力者がいた……その能力者は、聖杯戦争に参加し、いかなる願いも叶える『願望の具現化、聖杯』を手にすることを決意した。……だが、その能力者はあることを思い立った。英霊が各概念の具現化なら、願望の具現化である聖杯自体も英霊として召喚できるのではないか、と……」
盟/聖杯を、召喚!? そんな強力なことが……。
GM/「相当鍛錬を積んだ上級者でも無理だろうな。……だが、この世界は輪廻している。何度も繰り返されら世界の中で……お前達は『1度目の世界』から成長して来たように……その能力者も成長した。レベルアップしたのは、お前達だけではない……」
相馬/……ああっ、ロリが『貴方達以外も成長している』って言ってたのはこれか!?
盟/ループだと、そんなこと、ある、訳……自覚は無いけど[魔術師]だから知識だけはあることにしよう。
GM/ジャックも「世界が輪廻している」と聞いて、隠れて頷いておこう。[世界遣い]の弥生も、「ああ、それで。ボクがなんか盟さんのコト知ってたのは、初めて会ったからじゃなかったからですね。ボクは昔、今よりずっと未熟な盟さんに会っていたんだ」
亜紀/その、成長して聖杯を召喚してみちゃった人って……ファ・レイクン!?
GM/「ああ……確かそんな名前だったな……奴は、欲深い女だった。英霊ナタクというカードを手に入れておきながら、英霊聖杯さえも呼び寄せようとた。……しかし、いくら違う世界で修行を積んだ彼女と言えど……高位存在である願望の具現化をそのまま召喚することはできなかった……」
航/結果、聖杯は聖杯でも、不完全な聖杯が……召喚されたのか。
GM/「しかし彼女は諦めなかった……彼女は自身の能力である≪贄の儀式≫を使ってでも聖杯を完全にする決意があった。まるで異端のような女だったな……」

 ≪贄の儀式≫
 キャラクターの1体を犠牲(戦闘不能や死亡)にすることで、GMの設定した値分、代償を減らしたり制限を払うことができる、[異端者]の特技。(例えば、NPC1人死亡につき特技の消費MPを−1する、など)。

航/未完全な状態だから、後から継ぎ足しで修正していけば完全な聖杯になる……って?
盟/だから、英霊の代わりに人の命を入れたのか!?
相馬/アーチャーが言ってたな。「あいつ、人を巻き込もうとしてでも何かをしようとしていた」と……。
GM/「……始めのうちは、女も聖杯も、より美味い魂を食らっていたようだが……」
航/ジークとジャックのマスターのような能力者を狙って……いなくなったら一般人にシフトして……。安藤さんとナターシャさんは、死んだ後のイベントが無いから優先的に犠牲者になっちゃったのかな。
GM/もしかしたら盟ちゃん達も隠れて食べちゃおうとしてたかもね。幸い攻撃を受けなかったけど。「女は聖杯に多くの魂を食らい完全になることを令呪で命じた。しかしその女は……正義感の強い『そこの』少年に敗れてしまった」……と、アヴェンジャーがは君達のずっと後ろにいるアーチャーを見ます。
相馬/アーチャー、来たのか!? ……藤原は?
GM/アーチャーの隣に居るよ。でもスーツ姿でなく、ライダーとしての正装で。
亜紀/キャー、ハーデス様ー!(笑)
航/アーチャーって、実は一番真相に近かったキャラだったんだな……。
GM/「聖杯は亡くなったマスターの令呪に従い、魂を食らい、力を得ることを目的とした。……さて、それとは別に、オレもオレで令呪の使命がある。……オレは黒須柊という男に召喚された」
亜紀/やっぱり黒須先生かー。
GM/「黒須柊は聖杯を愛していた。聖杯を愛するあまり、多くの禁じ手を使用し、そしてオレを召喚した……。しかし、世界が輪廻する中で奴は聖杯より大切なものを手に入れた……」と、アヴェンジャーは盟ちゃんを見る。
盟/ドッキン!(笑)
GM/「輪廻する世界の中で、いつの間にか奴が禁じ手を使うことは変えられない運命となってしまった。……他に大事なものができたとはいえ、聖杯を愛するのには変わりなかった。奴は奴なりに考え、オレにこう命令した。『俺は聖杯から離れるが、聖杯が何者かに破壊されることは許さない。聖杯を守れ』と。……そしてオレは奴と縁を切った」
航/……どういうこと!?
亜紀/もっとポエムを省いて端的に!(笑)
GM/じゃあGM口調で説明しよう(笑)

@聖杯に固執してループをしていた黒須。ルールジャッジ側である監督官に就任しながら聖杯戦争参加者になるという、禁じ手を余裕で行なっていた。(審判員がゲームに参加するなど以ての外)
A聖杯により近付くために、黒須はアヴェンジャーという、最強クラスのサーヴァントを手にして暗躍する。
B「黒須によるライダー召喚」の他に、「黒須によるアヴェンジャー召喚」が「世界のイベント」となってしまう。10年前からやり直しても、どう足掻こうがこの2つのイベントは確実に起こってしまうようになる。
C『第7ループ』で青森にハートをブン殴られたせいで、盟への愛に気付き、聖杯への興味が無くなり始める。
D聖杯への興味が無くなったのに、聖杯を手にしようとするスタート地点から始めることになった『第8ループ』の黒須。「盟が今回のループで俺を見てくれるようだったら、決着を着けよう」と決心。
E無事、『第8ループ』の盟は黒須を見てくれるようになった。
Fライダーやアヴェンジャーを使って暗躍する必要は無くなった。けど、聖杯への異常な執着が無くなったとはいえ、いきなり聖杯を蔑ろにするつもりはない黒須は『聖杯の一大事』を恐れ、自身のサーヴァントであるアヴェンジャーに『聖杯守護』を令呪で命令する。


盟/こうしてアヴェンジャーは、『分類:聖杯』である偽聖杯を守るために、偽聖杯のサーヴァントになった……。間違ってないけど間違ってるー!(笑)
航/『聖杯』と『聖杯(2)』というフォルダがあったら、みんなが頑張らない限り表に出てこない聖杯サマより、外をうろちょろ出歩いている方を選ぶか……。
GM/アヴェンジャーは黒須の令呪によって聖杯を守護するため主従を結び、偽聖杯はファの令呪によって力を集めるため人を襲い続ける……。
盟/黒須なりに前向きに考えているんだろうけど空回りしているっていうか……余計なことを!(笑)
航/偽物の聖杯が現れるなんて黒須は考えもしなかっただろうしね。元は召喚されたサーヴァントだけど、藤原さんみたいにマスターとして聖杯戦争に参加している身になったんだね、偽聖杯は。サーヴァントを自分の手下にして取り込んで、力を蓄えつつ……必要なときになったら全部切っちゃえば完全な聖杯も手に入るんだ。
盟/たとえ偽物だとしても、聖杯である限り、力さえ蓄えちゃえば願いを叶えられる。しかも、英霊7体を手に入れちゃえば本物の聖杯さえも偽聖杯のものになる……。
GM/だから偽聖杯は、サーヴァントであるアヴェンジャーはを使って他の7人を取り込もうとした。ある者達を甘言で呼び寄せて取り込み、またある者を甘言で騙そうとして失敗した。……ちなみに、正義感の強いアーチャーは「絶対に説得できない」と考えていたので元から無理矢理攫う算段だったらしい。
相馬/でもそのとき別のが釣れた、と。……GMが言っていた「相馬を捕まえるつもりはなかった」になるんですね。
GM/なお、偽聖杯はしかるべき時が来るまで手駒として英霊達を使いたいと考えているので、英霊を昇華してません。ジークは生きたまま黒化しています。
亜紀/つまり、黒化さえ解除すれば生きたまま助けることができる……!?
GM/英霊を1体昇華すれば一気に100MPぐらい力が回復するんだけどね。でも、普通の人間を1体殺せば1MPは回復するからいいやって思ってるんです。
相馬/1MPを1円玉貯金のようにちまちま貯めていけばいいってか。そういう無差別殺人か……。
GM/「1人につき1MP回復」って言ったけど、力の無い一般人は「10人につき1MP回復」かな?
盟/街一つ巻き込めば完全な聖杯になる、と。でも問題は一つある。……僕、そんな聖杯はいらないんだよね!
GM/「ほう……?」
盟/お前らなんかに僕のサーヴァントは何もあげないよ! ……僕が守るよ。なんたって、僕はマスターだからね!
航/キャスターの好感度がウナギ登りだ!(笑)
GM/一番裏切る可能性があったキャスターがね!(笑)
盟/みんなもそうでしょ? ……航だって人ごとじゃないよ。元キャスターである親友と、元セイバーであるお兄ちゃん、それに現アサシンをあいつは取っていくって言ってるんだよ!
航/みんなを!? あ、あげないっ!
相馬/ワシらとあやつらが相容れぬことは、よう判ったな。
盟/そうだね、だからさっさと戦おうよ。もうこれ以上話していても無駄だしさ。和解することなんて、無いんだから。
航/……ねえ、なんでここまで話してくれたの? 訊かれたから話しただけだ……なんて言わないよね?
GM/「オマエ達は自らオレの中にやって来てくれた……勇気ある者達だ……オレを倒しに来たオマエ達の心は、オレはよく知っている……。そして、全てを知った状態で敗北し、絶望感にくれオレに食べられるとしたら、さぞオマエ達は美味しくなっているだろうなぁ?」
航/このGM、よくそんな台詞がサラサラ出てくるなぁ!?(一同笑) そういう絶望的なバッドエンド、大好きだよ!(笑)
GM/では全員が武器を構えたとき、アヴェンジャーは指をパチッと鳴らします。すると周囲に大量のトループが現れる。
亜紀/ううっ……!?
GM/そんなところで、アーチャーが相馬さんの隣に走り寄ってきます。(アーチャーになって)「お父ちゃん、オレってイイコトしたんだよね。後で頭撫でてよ!」
相馬/そうじゃな。今褒めてやろう。おぬしはようやってくれた。これからもう一仕事あるが、頼むぞ。……振り返って、藤原を呼びます。
GM/王様のような格好をしている彼がいます。
相馬/あやつらにつく気は無いな。
GM/ハッキリと「ございません」と言います。
相馬/うむ。それさえ判ればよいわ。
GM/「彼らのやり方は私の美学と相容れません。全てを破壊する彼らは私とは違う。私は、再生を望んでこの世界に来たのです」
相馬/ああ、そうじゃったのぉ。頼もしい。あやつらとは迎合出来る訳が無い。我らの力を見せてやろうぞ。
GM/「ええ。……相馬殿、私は自分の力が及ばず、貴方を不完全なサーヴァントとして召喚してしまった。ですが、貴方が本来のバーサーカーだったとしたら、貴方と私は語らうことも出来なかった。……今この世界を幸福と思いますよ」
相馬/そうじゃな。最初は不完全なサーヴァントとして召喚されたとしておぬしに悪感情を抱いたりもしたが、こちらの方が寧ろ良かったな。感謝するぞ。
盟/……弥生! 準備は出来てる!?
GM/(キャスターになって)「ハーイ。……いきなりですけど盟さんって、この世界を救ったのかもしれないですねぇ」
盟/やった。僕、やっぱり凄い奴じゃん。
GM/「ええ。……はーあ、勝てっこないってことを吹っ切れると、こんなに気持ち良いんだなー」
盟/何言ってるの。僕とお前がいて、負ける訳がないじゃん!
GM/「違いますよ、ラスボスは他にいるんですぅ!」
亜紀/く、黒須のことかー!(笑)
GM/では亜紀くん。……君が前に出てアヴェンジャーを睨むと、アヴェンジャーは笑いながらある人物を呼びます。……その呼び声と共に、赤黒い鎧の男が現れます。
亜紀/せ、セイちゃん……セイちゃんなの!? ……アヴェンジャー、お前、セイちゃんは素直なんだぞ! お前の汚い手で誘いやがってー!(笑)
GM/セイちゃんは一切受け答えをしない。その代わりアヴェンジャーが話し出します。「奴は戦わずに願いを叶える方法があると聞いたら飛び込んできた。……そんな奴の願いが何なのか、教えてやろうか……?」
亜紀/な、なにっ? そこまではオレも聞いてないけど……。
GM/「……自分の不幸を無くし、皆を幸せにする」
相馬/ううっ、歪みねえ! 流石セイバーだ……人を信じる性善説の人だからねぇ(笑)
航/人を信じて操られて、記憶の無いままに自滅していくなんて……まさにジークフリートじゃないか。亜紀くん、その運命を止めてあげてください!
亜紀/く、くそぉ! テンションがダダ上がりになってきたー!
GM/「ああ……オマエの愛しい人も、似たようなものだったなぁ。率直な人間は、騙しがいがあるなぁ? 美味かったよ……」(一同爆笑
亜紀/うわぁー! くそぉーっ!?
GM/アヴェンジャーの声と共に現れる、もう一人の影。それは、槍を携え赤黒い着物を纏った英霊です。
亜紀/うっ……。銃を構えます。さっさとこいつを倒して助けるから! 聞こえていないだろうけど、助けるからね!
GM/亜紀が強く決心した姿を見て、祐希が体に霊体を纏わし始めます。(祐希になって)「航……。僕、もう戦いなんてしたくはなかったけど……亜紀や航が苦しむ姿は見たくないから、いくよ……」。そう言って、他のサーヴァント達と一緒にトループの前に立ちます。
航/祐希……頼んだよ。
GM/エルも英霊モードに変身します。(エルになって)「……うっ。うー!」
航/……なに?
GM/……勝つ!
相馬/判りやすい!(笑)
GM/「俺、あっちの人とかこっちの人みたいなカッコイイこと言えないから! ……勝つ!」
航/そんなカッコイイこと、言わなくていいよ(笑) 一緒に帰ろう? ……みんなは大層なこと言ってるけど俺はどうだっていいもん。
亜紀/航……。
航/俺は、みんなと一緒に帰りたいだけなんだ。エルがいて祐希がいて、亜紀と盟ちゃんがいて、最近は相馬さんやジャックがいる……そんな日常が守れれば俺は何にもいらないんだ!
GM/「うん、俺も……何も、いらない」
航/それだけでいいんだから。一緒に帰ろう。あんなものが無くても俺達は幸せにになれるって、証明しよう。
GM/「うんっ!」……そんなエルと航を見てジャックが一言。

「――ああ、こんな楽しい世界を終わりにするなんて勿体ねぇ。
 いっちょ決めてやんよ――!」

 今回の戦闘レギュレーションは以下の通り。

【戦闘マップ】
 仲間側エンゲージ1:盟、亜紀、大地くん
 仲間側エンゲージ2:航、相馬
 (↑10メートル離れている↓)
 敵側エンゲージ1 :ジーク、ランサー
 (↑5メートル離れている↓)
 敵側エンゲージ2 :アヴェンジャー
 (↑5メートル離れている↓)
 敵側エンゲージ3 :偽聖杯

【注意事項】
@PC4人以外のキャラクター(NPC)は、トループ大群と戦う描写をしている。
APCがロストした際、そのPCとフラグが立っているNPCも同時にロストする。航がロストした場合、祐希とエルとアサシンが。相馬がロストした場合、藤原とアーチャーが。盟がロストした場合、キャスターが同時にロストする。
Bジークとランサーは【HP】が0になっても、戦闘不能状態になるだけで自動昇華されない。

【行動値】 ※同値は【反射】の高い方を優先
 ジーク:21
 ランサー:19
 航:16
 亜紀:16
 偽聖杯:15
 相馬:12
 盟:12
 大地くん:8
 アヴェンジャー:1

【令呪について】
@藤原(NPC)は、相馬に対して令呪を3回使用することができる。
A盟は、亜紀に対して令呪を3回使用することができる。
Bアヴェンジャーは、ジークとランサーに対して令呪を3回使用することができる。


GM/では最終戦闘を始めます。第1ラウンド、セットアップ。【行動値】の早い順にどうぞ!

 ランサーが、≪本能の拐引≫を使用。敵全員のダメージを上昇させた。
 航が、≪勾玉の加護≫を使用。、セットアップ段階で戦闘移動し、航&相馬はジーク&ランサーのいるエンゲージに入りこんだ。
 亜紀が、≪完視≫を偽聖杯に対して使用。だが偽聖杯はラスボスだったので難易度は若干高めで17。航の≪叱咤激励≫支援のおかげで、達成値18で成功した。


GM/それでは、偽聖杯の敵識別を行なってくれたので公開します。けど、今回偽聖杯さんのデータをGMは作っておりません。何故なら、祐希のデータをそのまま使用するからです。
亜紀/ゆ、祐希がきたー!?(笑)
GM/ただし、祐希と違って≪鬼の肌膚≫は取得してません。その部分は≪強化手術:体力≫を取得したとして【HP】が高くなっています。
航/よ、良かった……。でも祐希とジークと弁慶さんって、物凄く安定感のあるパーティじゃないですか……(笑)
GM/では、偽聖杯のセットアップいきます。亜紀に対して≪魅了の魔眼≫を使用!

 ≪魅了の魔眼≫
 眼を合わすだけで相手の意識を奪う魔眼を扱う[異端者]の特技。
 【意志】で難易度10の判定を行い、失敗したら【MP】を−3D6する。


GM/亜紀くん、【意志】で対決してください。(ころころ)こちら、15です。
亜紀/(ころころ)10です……貴重な【MP】が持っていかれる!
盟/いきなり回復役の【MP】が持っていかれるのはヤバイ! 令呪使用、避けて!
亜紀/令呪を使って、30で避けます!

 その後、相馬が≪縛鎖≫を偽聖杯に使用。判定に使用理し、偽聖杯の【行動値】を8に減少させた。
 盟は≪魂砕≫を使用。ダメージを上昇させる。
 そして最後にアヴェンジャーは≪異常鉱物≫を使用。モブを1体作成し、アヴェンジャーと同じエンゲージの中に配置した。


GM/それでは、第1ラウンドメインプロセスにいきます。一番最初はジークのターンだね。……ここはやっぱ華やかにいくべきだと思うんだ。ジークは航の方を剥きます。
航/ぐっと剣を構えます!
GM/振り直し特技がある航さんを脅威だと思って攻撃します。≪両手武器≫+≪撃滅≫+≪破却打ち≫! いつ使えなくなるか判らなくなる特技だから一発目からやります!
亜紀/出た、最強攻撃! 航、守るからね!
航/当たったときは任せた!(ころころ)航の回避は18です。
GM/(ころころ)こちら、20ピッタリの命中です。
盟/それぐらいだったら最後の≪幻想式≫を航にあげるよ。+4して、使い切りまーす!
航/22で回避しておきます! ジークの剣がバキッと折れた!
GM/≪破却打ち≫は失敗かぁ。

 次に、ランサーは航に対して攻撃を命中させ、装甲無視25点ダメージを与える。
 反撃にと航はランサーに対し攻撃をしかける。まず≪守護者の盾≫で自身の【物理防御点】を18まで上昇させ、≪片手武器≫≪上級闘術≫+『ボーナス効果:ダメージ+5』でランサーに物理ダメージ35点を与える。
 亜紀は≪清浄の使者≫で航と相馬の【HP】を21点回復。
 相馬は、≪獣化≫で自身を強化した後に≪凶々しき武器≫≪乱舞≫でジークとランサーを攻撃した。2体とも命中したが、このときランサーは≪影の軍勢≫を使用し、ジークを庇う&ダメージを現象させることに成功した。


盟/盟のターンいきます。まずは≪強化術式≫を使用、この際に大地くんの≪大地の勅命≫を使用します。≪魔導書≫で4D6+20のダメージがいきます。(ころころ)25の命中。
GM/ランサー、避けます。(ころころ)失敗、攻撃が当たります。
盟/(ころころ)弁慶さんに29点の霊力ダメージ! 次に大地くんのターンで、盟に≪大地の防御壁≫を使用します。この際、盟の≪大地の勅命≫を使用し、シーン間12点防御点をプラスします。
航/今日は一生のうち一番「大地」って言う日だね(笑)
GM/次はアヴェンジャーのターンだね。まずオートで、盟ちゃんと大地くんのエンゲージに≪籠脱け≫で入ります。
航/ぬるんと来た!? 大地くんが詰んだー!
盟/先に強化させておいて良かったー!(笑) アヴェンジャーがエンゲージに入ってきたら、盟も≪籠脱け≫を使用して亜紀のいるエンゲージまで逃げます。……もう1回ぐらい強化できると思ったけど、落とされるか。
GM/ダメージが走ったら大地くんは倒されるかな? ではアヴェンジャーはマイナーで≪強化術式≫を自身に使用。≪聖剣の加護:血と骨の武器≫で大地くんを攻撃します。
盟/……大地くんは、≪大地の守護者≫を使用します! ここで死んだら元も子もない!
GM/じゃ、アヴェンジャーは≪鏡像≫を使用。未行動になってもう一回攻撃します。(ころころ)24の命中。
盟/ご、ごめん、バイバイ大地くん……(ころころ)回避判定12ですね。
GM/28点のダメージです。
盟/無理。倒れます。
GM/ホムンクルスはPC扱いだからロストにはならないよ。誰かが≪黄泉がえり≫してあげれば復活するよ。
亜紀/あ、そっか、今の【MP】なら復活させることができるや……。した方がいいですか?
盟/……大地くんがいたらきっと便利だよ!
亜紀/そうですね。これからきつくなるかもしれないけど、まだ【MP】に余裕があるから回復します! 大地くんを復活させてください。
航/令呪を使ってまで守りきった【MP】だから、有効活用しようね。

 第2ラウンドセットアップは、まずジークが≪黄金の身体≫を使用し、ランサーが≪本能の拐引≫を使用した。
 その後、航は≪勾玉の加護≫を使用し、亜紀のいるエンゲージまで後退、一旦エンゲージを離れた大地くんも盟と同じエンゲージまで移動する。
 亜紀は、自身に≪瞬足≫を使用し、このラウンド間【行動値】自身の21に上昇させる。【行動値】がジークと並んだことで、PC優先の法則により最も早く行動ができるようになった。
 盟は≪魂砕≫を使用。そんな盟に対して偽聖杯は≪魅了の魔眼≫を使用するが、航の≪叱咤激励≫≪浸蝕≫のサポートにより、攻撃を回避する。
 最後にアヴェンジャーは、【行動値】最速になった亜紀に対し≪縛鎖≫を使用するが、ギリギリのところで亜紀は回避することができた。


GM/≪縛鎖≫で君らが一生懸命考えた戦略を崩そうと思ったけど失敗しちゃったー。……では長かったセットアップも終了で、第2ラウンドメインプロセスになります。
亜紀/【行動値】21の亜紀から動きます! 同一エンゲージ内にいる航に≪興奮剤≫を使用します。(ころころ)【MP】を3点回復してください。他は……何もしないのはなんか悔しいので、弁慶さんに≪幻の射撃≫で攻撃しておきます!
GM/(ころころ)ランサーの回避は20です。
亜紀/(ころころ)わあ、19……当たらなかった……でも腹いせに撃っただけなので、諦めます。
航/悔しい気持ちはきっと彼に届くよ……。では、ここで航が≪鳥躍≫を使用、弁慶さんのエンゲージまで飛び込んで攻撃します!
GM/(ころころ)ランサーの回避、22。
航/(ころころ)命中24、当たります。≪上級闘術≫を使って、ダメージは26点!
GM/攻撃受けます。そんな航さんに対してジークの反撃いきます。≪巨大武器≫≪撃滅≫で(ころころ)命中24です。
航/(ころころ)回避失敗、当たります。
GM/使います、≪殺界≫!(ころころ)更に≪特攻≫使用、アヴェンジャーがランサーに対して令呪も使用! 航にダメージ81点を与えます!
航/普通にそれ死にますわ! でもダメージを17点削れれば1点で生き残れる……≪ライフコイン≫使わずに済む!
亜紀/じゃあ俺達も令呪を使用しましょう。航に≪念動障壁≫を使用!(ころころ)29点ダメージをマイナスしてください。
航/……よし、【HP】12で残ります!
GM/では、次は弁慶さんのターン。航に畳掛けます。(ころころ)……え、ファンブった!?
航/やった!? やっぱ亜紀の愛の一撃が効いたんだよ!(笑)
相馬/ダイスの神様っていると思います!(笑) 相馬のターンになったので、≪乱舞≫を使用してジークとランサーに攻撃します!(ころころ)命中22です。
GM/回避は(ころころ)ジーク21、ランサー17。ここでアヴェンジャーがランサーに令呪使用。ジークはまだ【HP】に余裕があるから当たったままにします。
航/相手に令呪を切らせた今、こちらも令呪を使えば大変ラクだと思うな!
相馬/そうじゃな。藤原、令呪を! 確実に命中させてダメージ振ります!(ころころ)防御無視で20点のダメージ。
GM/……まだやりたいことがあるから生かそう。アヴェンジャーがランサーに対して≪大地の守護者≫を使用してダメージ0点にします。けどジークはそのダメージを受けます。
盟/次は盟のターンです! マイナーで≪強化術式≫を使用、それに大地くんの最後の≪大地の勅命≫を使用します。さっきと同じ攻撃を弁慶さんにします!
GM/……ランサー、≪鋭敏感覚≫を使用。自身の【回避値】をアップさせておきます。
盟/でも頑張れ!(ころころ)命中は23点。
GM/(ころころ)……こちら、回避25。
相馬/では、ランサーに対して≪死線≫を使用します。回避ダイスの最も高い出目を1として扱ってください!
GM/……20。その後、令呪使用。
盟/……くっ、そこまでされたら仕方ない。回避されよう。

 大地くんは、航に≪大地の防御壁≫を使用。その行為に盟は最後の≪大地の勅命≫を使用し、航の【防御点】を12点プラスした。

航/現在、物理防御30、霊力防御21です。
亜紀/スゴーイ、航がスーパー航になった!(笑)

 偽聖杯は、ランサーに対して≪躍動の呪歌≫を使用し再行動化させる。
 2度目となるランサーは航に攻撃。命中成功し、航へ≪殺界≫を使用したダメージ、43点を与える。ダメージを21点削らなければ生き残れない航は、≪ライフコイン≫で使用して【HP】1点で蘇った。

GM/みんなのターンが終わったね?  最後にアヴェンジャーの番です。……航に対して≪浄化の閃光≫を使用、航にかけられた特技効果を全部無効化します。
盟/えーっ!? 【防御値】上げたのに全部無かったことにされるー!
GM/まずは判定をしてからだよ。航は【意志】で対抗してください。(ころころ)こちらの命中は12です。
航/(ころころ)11です。……アヴェンジャーに対して≪逆転運命≫! そのダイスをもう一回振り直ししてください!
GM/(ころころ)……11。
亜紀/やったー! 航、避けたー!

 PCの立てた計画を無にしようとしたアヴェンジャーだったが、失敗した。仕方なくアヴェンジャーはオートで≪籠脱け≫を使用し、≪異常鉱物≫で作ったモブのエンゲージまで移動した。
 そうして第3ラウンドセットアップに移行する。
 ランサーはいつも通り≪本能の拐引≫を使用。亜紀は自身に≪瞬足≫を使用し、【行動値】27まで上昇させた。
 他にセットアップで行動する者はおらず、メインプロセスに移行し亜紀から行動をしかける。亜紀は自身に≪興奮剤≫を使用し【MP】を2点回復、その後、≪清浄の使者≫で航と相馬の【HP】を19点癒した。


GM/ジークが航に≪撃滅≫を使って攻撃します。(ころころ)命中24。
航/(ころころ)こちら、15で当たります。
GM/(ころころ)≪特攻≫を使いながら、ダメージ34点!
航/……4点だけ入ります。盟ちゃんの魔法バリア効果、ありがてえ!

 ランサーは航に攻撃を繰り出し、20点のダメージを与える。すかさず亜紀が≪念動障壁≫でダメージ9点マイナスし、航は反撃に≪上級闘術≫を使用、ランサーに28点の物理ダメージを負わせた。

GM/あ……なんで令呪使わなかったんだ。ランサー、倒れます。
航/よっしゃ!
GM/GMがぼーっとしてた。ちくしょう!
亜紀/(時計を見て)既に戦闘が始まって2時間経っちゃいましたからね、頭が煮えてきました(笑)
相馬/次はワシの番じゃ。うむ、とにかくジークを潰す!(ころころ)命中21です。
GM/(ころころ)えっ、ジーク回避ファンブった!?
相馬/ジークはファンブルに縁があるなぁ(笑) ダメージいきます!(ころころ)17点のダメージです!
盟/次は僕の番。……自身を≪興奮剤≫で回復します。その後普通に攻撃するよ。ジークに(ころころ)命中21です。
GM/(ころころ)17。使うべきだ、使います! 令呪!
盟/避けた? ……大した攻撃じゃないのに。
GM/あっ、そうだよね……もう『盟ちゃんの攻撃=怖いもの』って刷り込みされて避けたくなるんだよ(笑)

 大地くんは≪大地の防御壁≫を使用し、航の【防御値】を更に4点上昇させた。
 偽聖杯のターンになったが、ひとまず待機を選んだ。


GM/アヴェンジャーのターンです。(暫く悩んで)……≪籠脱け≫で、亜紀のいるエンゲージまで接近。
亜紀/隣に来たー!?
GM/そこで≪強化術式≫を使用。尚且つ、≪爆界≫
亜紀/ここで≪爆界≫!?
GM/使える[領域遣い]の特技が無くなったからさっさと使おうという魂胆です。(ころころ)56点の霊力ダメージ。
航/≪英雄の宣言≫をします! ……28、いや、29点以上ダメージ軽減ができないと生き残れない!
盟/亜紀、≪念動障壁≫をして! ラスト令呪使います!
亜紀/(ころころ)……27点。足りない!?
航/亜紀に≪叱咤激励≫! これでピッタリ29で……。
亜紀/生き残った! あっぶねー!
GM/わー残念、考えてたことが出来なかったー。≪爆界≫使ったら航が倒れると思ったのになぁ。
盟/もう≪ライフコイン≫も【MP】も無いんだから怖えーよ! 脳味噌が煮えてきたー!?

 戦闘不能になった航を、待機していた偽聖杯が攻撃する……という作戦だったが、失敗したので偽聖杯は通常通りの攻撃を行なうことにした。偽聖杯は≪落下する光≫で全員に≪禍福のさざなみ≫付きのダメージ41点を繰り出す。

航/このままだとみんな命中して倒れます。≪英雄の宣言≫を使用、航だけダメージを食らいます。……でも10点以上軽減しないと死ぬよ。
亜紀/≪念動障壁≫いきます。(ころころ)やった、出目が良かった! 12点軽減してください! あっぶなーい!

 そうして第4ラウンドセットアップへ移行。
 航が≪勾玉の加護≫を使用し、相馬を偽聖杯のもとへ移動させ、盟も亜紀と同じエンゲージに移動、大地くんを航と同じエンゲージに移動させる。
 盟はいつも通り≪魂砕≫を使用して自身の攻撃を強化させた。


GM/ジーク、航を攻撃します。
航/(ころころ)わ、回避ファンブった! 死ぬ!
GM/(ころころ)29点のダメージ。
盟/同一エンゲージ内の大地くんが、航を庇います! ≪他人をかばう≫で、大地くんは戦闘不能になります……よし、大地くんがいて良かった!
航/助かった……。今まで生き残ってくれていてありがとう。

 航は、ジークに対して攻撃。14点の物理ダメージを与える。
 亜紀は≪興奮剤≫で自身の【MP】を10まで回復、その後、航に対して≪清浄の使者≫で航の【HP】21点回復した。
 相馬は≪乱舞≫でモブと偽聖杯を攻撃。2体どちらにも命中させたが、モブが偽聖杯に対して≪他人をかばう≫を使用。モブが倒れる代わりに偽聖杯を生き残らせた。
 盟は亜紀を≪興奮剤≫で回復させ、その後、ジークに攻撃。クリティカルの効果で霊力の大ダメージ25点を与え、ジークを戦闘不能にさせた。


盟/ジークが落ちた! おおー、勝つる気がしてきたぞ!

 偽聖杯は今回のラウンドもとりあえずは待機。
 アヴェンジャーは盟に対して攻撃をしかけようとするが、盟はオートタイミングで≪籠脱け≫を使用、エンゲージから離脱した。攻撃対象が命中判定の前にいなくなったため、仕方なくアヴェンジャーは亜紀を攻撃することにした。無事命中させ、ダメージに≪禍福のさざなみ≫を使用。37点のダメージを与える。亜紀はもちろんその攻撃に≪念動障壁≫で凌ぎきった。


GM/そうなったら偽聖杯が頑張るしかない! ≪落下する光≫で(ころころ)全員攻撃、20の命中です。
航/最後の≪英雄の宣言≫で全員を庇います! これを凌げればあとはこっちが攻撃するだけのターンになる!
GM/(ころころ)ダメージ15点です。
航/カッキン。1点も入りません。
盟/あ、ありがとう大地くん! 君の犠牲は忘れないー!

 これで最後になるだろうか、第5ラウンドが始まる。

盟/僕、このラウンドが終わったら黒須と結婚するー!(笑)
GM/キャスターになって)「じゃあボク、盟さんのドレスの裾を持ちますー!」(笑)

 セットアップで亜紀は≪魂装≫を相馬に使用。盟は≪魂砕≫を自身に使用した。

GM/……では、セットアップで偽聖杯が動きます。残り少ない【MP】で、≪魅了の魔眼≫を相馬さんに使用。対決に失敗すると相馬さんの【MP】をマイナス3D6します。
相馬/な、なに!? そんなの食らったら倒れるわ!
GM/(ころころ)こちら、10。
相馬/(ころころ)12です。あ、あぶねー!
GM/次、アヴェンジャーのセットアップ。≪魅了の魔眼≫を相馬さんに使用。
相馬/また!?(ころころ)11……。
GM/(ころころ)11です。……回避された。一撃死を狙ったけど無理でした。
亜紀/相馬さんに≪魂装≫かけておいて良かったー!(笑)

 メインプロセスに移行し、航は、亜紀とアヴェンジャーのエンゲージまで移動して攻撃、アヴェンジャーに物理21のダメージを負わせた。
 亜紀は自身の【MP】を≪興奮剤≫で、航の【HP】を≪清浄の使者≫で21点回復する。


相馬/目の前の偽聖杯に攻撃するしかない!(ころころ)命中は……19!
GM/(ころころ)偽聖杯の回避、18だよ。
相馬/本当に亜紀から≪魂装≫を貰っておいて良かった! ダメージに≪失われた日々≫使います! ……今までワシは好き勝手生きてきた。だが、今ここでワシが奴を倒すことが出来れば人の役に立つことが出来る……。
亜紀/正妻も愛人も助かります!(笑)
相馬/今、皆の信頼がワシにかかっている! その信頼をワシが裏切る訳にはいかんのじゃあー!(ころころ)……令呪も使用して、ダメージは52点!
GM/……食らった、でも、まだ生きている……!
盟/それならアヴェンジャーに攻撃するつもりだったけど、盟が偽聖杯を攻撃します! ≪魔導書≫で(ころころ)命中23です!
GM/(ころころ)……回避失敗、当たります。
盟/4D6のダメージいきます!(ころころ)……よし出目が良い、30点霊力ダメージです!
GM/……偽聖杯、【HP】オーバー4点、倒れた!
亜紀/やった、終わった……!
GM/相馬さんが令呪を使った最大火力を振り絞り、光の渦の中で刀を振るう。その刀は盟ちゃんの魔力に後押しされ、より強い一撃へと変貌した!
盟/ひずみを一気に打ち砕く!
GM/ただでさえ≪魂装≫が乗ってたしね。……偽聖杯は、2人の連携攻撃によって落ちました。
亜紀/やったー、ラスボス倒したー! ……でも、アヴェンジャーが残っている訳ですが……。
GM/……アヴェンジャーの近くに居るのは航と亜紀か。偽聖杯を倒すと、昇華の光がバアッと弾け、散っていく。……アヴェンジャーが胸を押さえます。
航/おっ……?
GM/(アヴェンジャーになって)「……令呪によって縛られるとは、こういうことか……」。聖杯を守護するという命令を守れなかったアヴェンジャーは、苦しみ始めます。
盟/縁故ダメージか、判りやすい!(笑)
GM/「今から本物の聖杯を求める……? それも悪くないだろう……だが、もう、オレはオマエ達に立ち向かう力は……無い。ああ……自分の運命をここで……見定めてしまった……」
盟/……≪爆界≫は使ってしまったし、もうシナリオ中に使える能力殆ど無いしね。
GM/あとはボコ殴りのターンになる訳です。「ならば……」
航/え、何すんの……自爆とか?
亜紀/こ、このまま潔く散れよぉ……!
GM/「ああ。……こんなオレは、潔く散る方が……いいだろう……?」。アヴェンジャーは、持っていた≪血と骨の武器≫……大鎌のような武器を、自分の首に掛けます。

「……誰かにやられたなんて汚名にもならない……これが、一番オレが美しく散る方法だ……」
 欠けた鎌を、下に落とす。
 ……首がすぱんと、斬り落とされた。


盟/だ、ダウナーさんらしいー!?(笑)
航/いつものことですねー!(笑)
GM/首が体から離れ、ごとんと転がります。その瞬間、パァンと光になってアヴェンジャーは消滅、昇華されます。……同時に、周囲の壁がボトボトと崩れ始める。
盟/……これって……。
亜紀/ラスボスが倒れたらラストダンジョンが崩壊するっていうアレですよねー!?(笑)
相馬/急げ、逃げるぞぉー!?(笑)
亜紀/倒れているジークと弁慶さんを担いで逃げるぞぉー!?
航/ジャック、ジークを担いでぇー!?


 ●エンディングフェイズ/February 7th Scene 7

GM/君達は肉壁の空間を抜けて行く。キャスターと藤原が魔法で崩れ行く壁を破壊し、外に続く穴を作ります。
亜紀/べしゃーん! ……公園に戻ってきます。
航/に、人数確認ー! 全員いるかー!?
相馬/ふ、藤原……アーチャー、無事か?
GM/ちゃんといますよ。エルも航にぎゅーっと抱き付いてます。
航/俺から抱きつこうとしたのにそっちの方が【行動値】が高かったか!(笑) ……俺も、抱き返しておきます。
GM/じゃあ、代表者として誰かが話しだそう。……一番発言権があるのは、大人で偉そうで神様な藤原さんかな?
航/……でも、その次に偉いのって何故か祐希な気がする(笑)
GM/藤原は、杖を携えて皆を警戒します。
相馬/まあ、待て、落ち付け。もうワシらはヘトヘトじゃ。主要な火力であるセイバーとランサーもこの通りじゃ。……おぬしほど誇り高き者ならこのように昏倒している者達をボコ殴りにするなどという卑怯な真似はしないじゃろう?
GM/(藤原になって)「……そうですね。私もアヴェンジャーの手下達を始末するのに傷を負いました。ここは一時休戦としましょう。そして……私のバーサーカーを救ってくれてありがとうございます」
航/『私の』バーサーカー!?(笑)
亜紀/所有格になったぞ!? アッチッチーだったー!(笑)
GM/まずは一緒に戦ってくれたことに丁寧に礼を言う藤原さんです。そしてアーチャーも「ここで休戦というか、戦う気を無くしたー。今からここで殺し合いをするとかお父ちゃんを討つとかやりたくなーい」と言います。
航/アーチャー、率直だ……。
亜紀/みんなで戦って、絆が芽生えちゃいましたしね……。
盟/共通の敵って大事ね……。
GM/(アーチャーになって)「という訳で帰ろうー!」。アーチャーはお父ちゃんの手を引いて、藤原さんと一緒に去ろうとします。
相馬/アーチャーの手をしっかり握って、藤原に手を出します。……帰るか。お手々繋いで退場ー!
GM/では相馬、アーチャーは藤原の≪籠脱け≫で退場することにします。……その後、青森が車でダッシュでやって来ます。
亜紀/あ、青森さん、ここでーすー! 弁慶さんも大丈夫だよー! ……全員で生き残りましたよ。
GM/(青森)「良かった……令呪がいきなり消えたから死んだかと思ったぞ……」と弁慶さんの鼻をムニムニします。
亜紀/そんなことしてるとギギギされますよ(笑)
盟/ムニムニしていた青森の手をガシッと掴んで捻り上げる弁慶さん!
航/まるで眠り姫へのキスのようだ!(笑)
GM/(ギギギしながら弁慶になって)「亜紀……無事でしたか」
亜紀/無事でしたかってそっちの方が無事でしたか!?
盟/その間もずっと青森は「ギギギ俺が無事じゃないギギギげふギギギ俺ダメかも!」ってやってるよ!(笑)
GM/「……父上、部屋を用意してください」。立ち上がり、未だ眠るジークを担ぎます。
盟/(青森になって)「え、ラブホ用意しろって? それとも新居か?」
GM/「傷を癒せる場所をです。父上のマンションでも構いません、戻りましょう。……亜紀、貴方も来てくれますね?」
亜紀/は、はい! 行きます!
GM/では亜紀、青森、弁慶、ジークが青森の車に乗って退場します。……次は盟ちゃん退場かな?
盟/弥生。僕達も行くぞ。
航/盟ちゃん……が、頑張れー。
盟/僕のことだから大丈夫に決まってるよ!
航/……うん、知ってる(笑)
GM/あっさり盟とキャスター退場。……祐希が航に近付きます。「航、僕の家に行こう。でもってお母さんにご飯も用意してもらう?」
航/うん、ありがとう。……まだ聞かなきゃいけないこと、山のようにあるけど、とりあえず今は休もうか。


 ●エンディングフェイズ 〜亜紀〜

GM/場所は青森のマンション。青森の手によってジークは≪心霊治療≫をされて回復、亜紀も弁慶も回復してもらえます。(青森になって)「黒化も解除されたようだし、一晩寝かせておけばもう平気! 安心しろよ!」
亜紀/ありがとうございます、青森さん。うう、セイちゃん、どんだけ辛い目に遭ったんだろう……ゆっくり休んでね……。
盟/青森になって)「あとは若い2人に任せるわ! オッサンはちょっと出かけてくるから、イチャイチャラブラブしとけよ!」
GM/青森さん、退場します。……弁慶さんは、リビングのソファに座って俯きながら体を休めています。
亜紀/ごく自然に弁慶さんの隣に座ります。……じい。
GM/黙っています。
亜紀/……なんで、自分から行ったんですか?
GM/「……私が、欲深い人間だからです。アヴェンジャーは最も聖杯に近いクラスです。願いに近い者だと判断して、彼の元へと行きました」
航/……頭の良い人ほど騙されるってやつだね。
亜紀/ポカッと弁慶さんを殴ります。世の中、願いを分けてくれるなんていいひとばっかじゃないんですー!
GM/「……結局、私の判断は誤りだった。こんな不甲斐ない私が聖杯戦争で勝てる訳がありませんね……。何十回も参戦しても、勝てない理由は自分にある。よく思い知らされました」
亜紀/……まだ、お願いごとは叶えたいですか?
GM/「……そう、ですね」
亜紀/お願いごとって何ですか。
GM/「……私は何回も聖杯戦争に参加している。もう参加したくないんです。私の願いは、自分の存在を消滅させること」
亜紀/……それ、叶えられたら、俺、困ります。
GM/「一目惚れした男だからですか」
亜紀/一緒にいて好きになった人だからだよ! ……俺、弁慶さんが古墳の中に入って行ったって聞いて、凄く心配したんだから! もう一回ポカッ! ……貴方が消えたら悲しむ人は、俺だけじゃないんですからね。
GM/「こんなに私の不甲斐ない姿を見ているというのに、嫌いにはならないのですか? 私のことが、嫌にはならないのですか?」
亜紀/誰が何の為に! 貴方を命を懸けて助けたと! 守ったと! 奪い返したと思ってるんですか! ……嫌いになんか、なりません!
GM/ふっ、はあ……(切なそうに溜息をついて、眼鏡を外しながら)「貴方は本当に、不思議な人だ」
盟/…………。
相馬/…………。
GM/…………。……ん? なに? みんなどうしたの?
盟/GMが……。
相馬/眼鏡を、外した……弁慶さんが乗り移ってた……!(一同爆笑)
GM/えっ? ちょ、ま、……恥ずかしいぃーっ!?(一同爆笑)

 超シリアスシーンで弁慶さんになりきってたGMに、爆笑。
 ……本当にGMの中には、弁慶さんが住んでいるらしいです。


盟/いや、今のロールは良かったですよ! 間を持たせるために眼鏡を外したところが弁慶さんぽくて!(笑)
GM/は、恥ずかしい……恥ずかしいぃ(笑) と、とりあえずシーンを続けます! ……ずっと俯いていた弁慶さんは、亜紀くんの顔を見ます。
亜紀/はい。
GM/少しだけ微笑みます。「……こんなに人を愛おしく思えるのは、久しぶりです」
亜紀/うん……。あのね、俺、ちゃんと言います。弁慶さんのこと、大好きです。だから……良かったら俺とお付き合いしてください! 一緒に居てくれませんか!?
GM/「同じ言葉を私からも言わせてください。……私はもう、聖杯戦争で勝っていく自信が無い。負けて消えるしかないと思っていても、私はそんな運命に則りたくはない」
亜紀/俺も、させません。
GM/「私はこの世で生きたい。……生きる場所は、貴方の隣がいい……」
亜紀/……弁慶さんに抱き付きます! 一生、俺のものになってよね!
GM/その体を受け留めます。「いつかどこかで、そんな言葉を聞いた気がします。間違いなく貴方の言葉だったのでしょうね……」

 ……翌日。
 目覚めた亜紀の元に、意識を取り戻したジークが話をしにやって来た。


亜紀/セイちゃん、大丈夫!? 気分はどう!?
GM/(ジークになって)「ああ、いいよ。昇華されてないのが不思議なくらいだ」
亜紀/セイちゃんはあの人に操られていただけだったんだね。……セイちゃん自身の意思じゃないんでしょ?
GM/「うん。……キミと一緒にいるのはランサー、だよね」
亜紀/俺の大切な人だよ。
GM/「……大切な人か」
亜紀/うん。
GM/「友人の大切な人を……殺すような戦争は、オレはしたくないな……。チクショウ……もう誰とも戦いたくないなぁ! アキちゃんとも戦いたくない! オレは戦いたくなくて、あんな甘言に乗ってしまったんだ」
亜紀/セイちゃんもさ、人が良すぎるよ……。もしこの時代が嫌じゃ無かったら、ここの人として生きるのも良いんじゃないかな。
GM/「そんなコト、出来ると思う?」
亜紀/うん、出来るよ。絶対出来るよ! オレのイトコにでもなればいいよ!(笑)
GM/「……騙し合い、殺し合い、戦争、そんな中で生きていたくないと思ったのがオレの願いだった。この世界ならその願いが叶えられるかもしれない……ね」
亜紀/うん、ここなら戦争なんてないからね!
GM/「じゃあ、ここに居るコト自体が幸せなんだね。……ガンバっていくよ」
亜紀/わー、ジークが前向きになったー! とりあえず自立の準備が整うまで俺の家にいるといいよ! 早乙女セイジって名前で!(笑)
GM/……ではこの辺りで、亜紀くんのエンディングを終えましょう。
亜紀/恋人と念願の男兄弟ができました。やったー!(笑)


 ●エンディングフェイズ 〜盟〜

GM/盟ちゃんはキャスターに連れられて、教会にやって来ます。(キャスターになって)「まずはアナタの心と体を癒さなきゃいけないですよねー。一番癒せる場所に連れて来ましたよ。ホラ、褒めて褒めて」
盟/あ、ありがとう。
GM/「ボク、アナタのコトを凄く理解してるんですよ。愛おしいと思いませんか?」
盟/僕は弥生のこと、好きだよ。……離れている間は寂しかったし、お前が傍に居てくれて嬉しいとも思う。だから、ずっと一緒に居てくれ。サワヤカに言います。
GM/「……そんな目、ボクが見たことないものです。デジャブなんて少ししかないけど、他の世界ではそんな目してくれなかった気がするな」
盟/アレかな、ようやく好きな人が僕を認めてくれたからかな? 欲しい物が手に入ったからかな! ……弥生、ありがとな!
GM/「……ああ、ボク達はそういうサッパリとした関係が好きで一緒になったんでした。なら、その関係を否定しちゃいけませんねー」
盟/でも、もうビジネスライクっていうより兄弟みたいなもんだろ。僕達、似てないか?
航/……うん。素で、似ていると思うよ(笑)
盟/一番僕を理解してくれるのはお前だと思っている。弥生となら何だって出来るような気がするよ! ……じゃあ、行ってくるな!
GM/「行ってらっしゃーい」
盟/教会に入ります!

「ああ、盟さんと話しているとスッゴク楽しい。やっぱボク、あの人のこと、ダイスキなんだな――」

航/……このキャスターは、隙あらば盟ちゃんを黒須から奪おうとしているぞ(笑)
盟/黒須の所に行きます。黒須、褒めてー!
GM/黒須はびっくりします。「……本当に、帰って来た」
盟/帰って来ちゃ悪い? ダメ? 黒須のところに戻りたくて来たんだよ!
GM/「……ここまで素直に言われると、正直戸惑うしかない」
盟/黒須は僕のことを一番に想ってくれたからアヴェンジャーを手放したんでしょ!? 聞いたぞ、聞いたぞぉー!?(笑)
GM/「アヴェンジャーはどこまで、俺のお前に対する愛情を喋ったのかな」
盟/あ、愛情だって!? ……盟ちゃんはボロボロ泣きます!(笑)
GM/なんで泣くんだと戸惑います(笑)
盟/だ、だって! ……黒須が認めてくれたのって初めてじゃない!?
GM/「何を言ってる。俺は何度も何度も何度も何度も『お前を愛している』と言ってきたじゃないか」
盟/でも、ずっと一番じゃなかったもーん!
GM/「そんなことはない」
盟/だってだって!
GM/「お前はオレを一番に見てくれたんだろ? そんなことを言われて、嬉しくない男がいるもんか。……こんなにも愛してくれる奴を無視してきたのは罪過ぎたと思っているよ」
盟/い、言わせたぞー! 僕は聖杯より上だー! 勝ったぁー!(笑) 2番じゃ嫌なんだよ、僕だけを見てくれなきゃ嫌だったんだよぉー!
GM/「また泣いた。どうしたらいいんだ俺は」
盟/ずっと一緒に居ればいいんだよ! 離れないでよ!?
GM/「ああ。……そうだな、まず出来ることと言ったら……お前が死ぬ危険性がある舞台、聖杯戦争を無くそうか。頑張ってやるよ。裏工作、いくらでもやってやる」
盟/僕が出来る事もやるよ! 黒須一人にはやらせないよ! ……ずっと傍から離れないんだから!


 ●エンディングフェイズ 〜相馬〜

GM/相馬さんは藤原邸に戻ってきます。(アーチャーになって)「わあ、カロンおじいちゃんがご飯を作ってくれてたよ! アリガトー!」
相馬/アーチャー……なんかおぬし、メッチャ馴染んでおるのぉ(笑)
GM/「なんで? オレ、ここに住むんでしょ?」
相馬/なんと!?(笑) ……それで良いのか、藤原?
GM/「彼は良い配下になります」と藤原さんも認めます。「マスターシーンでは省きましたが、彼はとても相馬殿のことを心配しておりました。別の機会でお話しましょう」
相馬/そ、それはちょっと照れくさいのぉ……。それと、えっとじゃな、おぬしには言いにくいことがあるんじゃ。
GM/「なんでしょう」
相馬/もうワシは……この先の聖杯戦争、やる気がしなくなった。……そもそもこの日ノ本を得たいというのも実は嘘で……闘争本能が昇華されたというか……(笑) つまりワシはな! この現代で美味いもんを食いつつ色んな所に行きつつまったりとのんびろと過ごしたい!
盟/「楽隠居がしたい」って言い始めたぞ、コイツ!(笑)
相馬/藤原の手を取ります! ……おぬしにはすまないが、出来たらその傍にはおぬしが居てもらいたい。おぬしの夢を諦めてもらうことは出来んかのぉ。ワシの傍に居てくれんかのぉ?
航/「脱サラして蕎麦屋やるからついて来てくれ」って言ったー!(一同笑) 「苦労させるかもしれないけどついて来てくれ」って奥さんに言ってる旦那さんか!?(笑)
盟/でも、凄く母性本能をくすぐられた!(笑)
GM/手を握られて、真剣な目で言われて、藤原さんは黙ります。(アーチャーになって)「お父ちゃん、もう聖杯はどうでもいいってコト?」
相馬/ああ、ワシはこの聖杯戦争から降りるつもりでいる。
GM/(アーチャーになって)「つまんないなぁ。オレ、お父ちゃんと戦えるなら聖杯戦争続けようと思ってたんだよ。どうしようもない奴に召喚されちゃったんだもん」
相馬/ワシもツワモノと戦うことは楽しいが、それよりもおぬしと一緒に飯を囲っている方がよっぽど楽しいことに気付いたのじゃ。
GM/アーチャーが近寄ってきます。「お父ちゃん、オレのお父ちゃんになる気ない?」
相馬/おぬしを養い子に迎えるということか? 別に構わんぞ。
GM/「じゃ、オレはお父ちゃんの味方になるー!」と言ってアーチャーは藤原の方を向きます。「2対1だよ、そっちはどうなの?」と言いながら。
相馬/……藤原。おぬしとは、ワシは……戦いとうないのじゃ。
GM/藤原さんは黙って「……考えさせてください」と言います。
相馬/そうか……。すぐにでも否定されないだけ、まだマシか。
GM/「……私は願いをそう簡単に切れません。私には、使命がありますから」
相馬/おぬしの国の者達を救うという願いか。
GM/「ええ。その使命だけで私はこの地に立っています」
相馬/……そういえばふと思ったんじゃがの。おぬしの『民を救う』という願いじゃが、おぬしはそれが民の願いであるという前提で動いているのじゃな?
GM/「もちろん。王は民の為に生きるものです」
相馬/じゃが、その民の声を実際に聞いたのか?
GM/「聞かずとも判ります」
盟/結局は聞いてねーんだろ(笑)
相馬/……実はですね、≪黄泉の助言者≫という死者と会話する副特技がありまして、国の者達をわんちゃか呼び出して「皆さんホントはどうなんですかー?」って意見を聞こうと思うんですよ(笑) 使用すると【MP】がちょうど0になって倒れるんですけど!
亜紀/「この人と幸せになりたいんですー」ってみんなの前で言うんですか?(笑)
航/黄泉の国で結婚会見する気か!?(笑)
GM/じゃあそれしてみようか(笑) ……相馬さんの力により、美しかったテリトリーは姿を変えていく。そして君は、三大怨霊の力を使い果たして倒れ込む。あとは……民衆の力が藤原の気持ちを変えてくれるだろう……そう思ったところで意識を失う。
相馬/ばたっ。
GM/そして、目を覚ます。
相馬/ぱちっ。
GM/ベッドの上に居ます。隣にはアーチャーが居ます。
相馬/いつの間に!?(笑)
航/(アーチャーになって)「お父ちゃん、激しかったね…………寝相が」(笑)
相馬/寝相がか!?(笑)
GM/(アーチャーになって)「お父ちゃん、2階のバルコニーに行ってくるといいよ。そこに居るから」
相馬/……うむ、そうするかの。……藤原の元に行きます。
GM/真夜中、バルコニーに凄く疲れた顔の藤原が立っています。色んな人と話して喋り疲れた顔って感じだな。(藤原になって)「……好意の言葉を受けとめるのは、この年になっても照れくさく恥ずかしいものですね……」
相馬/そう言うな。おぬしの矜持が邪魔をしていると思うんじゃが、出来たらワシはおぬしに素直になってもらいたい。ワシもおぬしの気持ちを受けとめたいと思っておるからな。
亜紀/偉そう、でも口説いてる!(笑)
GM/「……もし、聖杯戦争を続けていく英霊が1体でもいた場合、私は戦い、勝ちます。戦う者がいれば私はいつでもこの生者の国を見捨てます」
相馬/うむ……。
GM/「しかし……戦争が続かず停滞したら……この世界自体を見つめ直す時間を貰ったと考えましょう。そんな時間も悪くないかもしれません」
相馬/我らを害する者がいたら全力で戦おう。だが、誰もそんな輩がいなければ……おぬしと平和に過ごせるというのじゃな。
GM/「ふふ、貴方の御好意、お引き受けしましょう。……それと特別に……これから私のことを『ハーデス』と呼ぶことを許可してさしあげましょうか」
相馬/そうか! ならワシのことは『小次郎』と呼んで良いぞ――!


 ●エンディングフェイズ 〜航〜

GM/航さんは櫻庭邸に戻ってきます。祐希の家族に用意してもらったご飯をみんなで食べました。アサシンは「うめぇうめぇ」と食って、腹を出して寝ます。
航/しまいなさい、風邪引くよ!(笑) ……ジャック、楽しい?
GM/(アサシンになって)「ああ、メシうめえ! 超楽しい! ……けど、こんなに楽しいのはワタルとエルがぎゅーってしてたの見たからだな」
航/なんじゃそら。
GM/「だって、好きなお前達が笑顔でいることが、俺の幸せなんだよ」
航/……なんでそんなに優しくしてくれるのかな……。
GM/「あー、アヴェンジャーやキャスターの奴が『世界は輪廻してた』って言ってただろ? 俺もその世界の中で、何度も人生をやり直してたんだ。……そんな世界の中で、俺はワタルのことを大好きになった。大好きだったワタルが幸せだと幸福になるのは当然だろ?」
航/……思い出せなくてゴメン。
GM/「いいんだよ、勝手に俺が経験した気持ちだ。思い出せないなら新しく作っていくだけだ」
航/ジャックは前向きだよね。……ねえ、そのままでいいから聞いてくれる?
GM/「なんだよ」
航/……ジャックの夢の中で、多分『俺の部屋の記憶』を見たんだ。凄く寂しかった。アレ、昔の俺なんだよね。
GM/「ああ」……肯定します。
航/きっとそのときの俺、「生きていなくたっていいんだ」って思ってたし、言ったと思う。「人の為なら死んだっていい」とか言ったんじゃないかな。
GM/「ああ」……肯定するかのように、言います。
航/それは今だってそうだったよ。エルの為には死ねないんじゃないかって思う気持ちはいつだってあった。死にたくないから生きてたんだよ。……それが、生きてたいって思えるぐらい前向きになったのは、ジャックを見てたからだよ。だから、俺を生かしてくれたのはジャックなんだ。
GM/にかーっと笑います。「そっか。こんなに笑顔にしてくれる奴をもっと笑顔にしていかなきゃダメだよなぁ?」
航/……ありがとう、ジャック。
GM/「……周りの英霊達も、戦争する気は無くしてるよな」
航/俺も相馬さんを斬ったり、亜紀の大事な人や、盟ちゃんのメイドさん(?)を倒す気にはなれないよ……。本当はあの金髪の男の人や、両目の色が違う人も可哀想だと思うけど……でも、今が俺達にとって一番最良の選択だったんだよね。
GM/「だな。あいつの好き勝手やってたら、エルも俺もみんないなくなって、ワタルは不幸になっていた」
航/そんなのイヤだ。……ジャックも、死にたくないでしょ?
GM/「ああ、無いね! もっと楽しいコトいっぱいやりたいね!」
航/それ、戦争よりも大事なことなんだと思うよ。
GM/ジャックは立ち上がって、2月の窓をガラッと開けて、窓枠に足を掛けます。「じゃ、俺はもっとこの世界を楽しんでくる。色んなことを体験してくるよ!」
航/うん。令呪で俺達は繋がっているからいつでも会えるでしょ?
GM/「ああ! 呼べばいつでも戻ってきてやんよ!」 ジャックは夜の闇の中へと消えていきます。……ジャックが部屋から姿を消した後、祐希が部屋に入ってきて、まず窓を閉める。
航/だよね、寒いもんね(笑)
GM/(祐希になって)「……僕も、あの人と同じことを言うよ。航が幸せになってくれれば、僕も幸せだった。10年前から航がいてくれたから僕はこの世界にいる。だから、航にはずっと笑っていてほしい」
航/うん……ありがと。……祐希、戦ってくれてありがと。死なないでくれてありがと。
GM/「死ぬ訳ないよ。航とそう約束したから」
航/……俺、そんなこと約束したんだ? 思い出せなくてごめんね。
GM/「……これから航に辛いことを話していくと思うけど、ワタル、少しずつ受けとめていこうね」
航/うん、頑張る……!
GM/祐希は「おやすみ」と言って去って行きます。そして君は、とある部屋に行くのでした。
航/……ふう。
GM/部屋の襖を開けます。エルが布団の上で寝てます。
航/先に寝てた! 言いたいこといっぱいあるのに寝てんじゃねーよ!(笑) ぽふんと隣に寝転がります。……むに。
GM/(エルになって)「むにゃむにゃ……ワタル、だいすきー……」
航/……はぁ。……ありがと、エル……。キスします。
GM/ぎゅーっと寝ぼけたように航に抱き付いて、がばちょ。「……ワタルぅ……?」
航/エル。……俺のこと、好き?
GM/「だいすきだよー」
航/即答かよ。……これからも俺と一緒に居てくれる?
GM/「いるよー」
航/嘘つかない?
GM/「嘘なんかつかないもん。これからはつかないもんー」
航/……じゃあ、俺はずっとエルと一緒に居ていい? いいんだよね? 嫌って言っても追いかけるけどね!
GM/「うん、大歓迎ー!」。エルは航を、ぎゅっと抱きしめ続けます。
航/俺が嫌だって言っても追いかけてきてね! ……地の果てまで、生まれ変わっても追いかけてくるんだよっ!