アナザーワールドSRS
AW 3rd edition
オリジナルTRPG/スタンダードRPGを使用した「演出用TRPG」
『アナザーワールドSRS 4rd edition』公式サイトはこちら
※2014年12月に4版ルールに以降しました
このページは、オリジナルTRPG『アナザーワールドSRS(以下AW)』のルールを紹介している。
『AW』は、「シーン演出用ゲームシステム」として作成された。このTRPGシステムの目的は、勝者を決めることではなく、トークを楽しむことである。
ゲームマスター(以下GM)はルールの決定や結果の提案、棄却の権限と能力を与えられる。GMが、最も重視するべきことは「参加者全員が楽しめるセッション」を行うことである。
『AW』では本書に書かれたルールから外した行動を「シーンに相応しく、美しいシナリオだと思ったならば」特例として許可するものとする。(例えば、消費MPが足りなくても奇跡的に使えるものとする、など)
しかし当然のことながら、GMは誰に対しても公平なルーリングをお願いしたい。
また、『AW』の世界観は宗教的、思想的な問題に触れている点が多く、セクシャルな問題に関った描写もルール上に生じているので、GMが雰囲気に合っているゴールデンルールを自由に採用するよう心がけてもらいたい。
◆ 参考リプレイ
→「アナザーワールドSRS・リプレイ〜ラブアゲイン
シンドローム」(2版使用。初AW単発リプレイ)
→「アナザーワールドSRS・リプレイ〜アナザーイブ
ウィークス」(3版使用。イベントキーを使用したセッション)
→「アナザーワールドSRS・リプレイ〜サークルビショップ
テラー」(謎解き、AF判定を使用したセッション)
→「アナザーワールドSRS・リプレイ〜デイズ フォールエス」(探索、1日ごとのループシナリオセッション)
→他、リプレイはこちら
→「ゴーストハンター02・リプレイ〜パラドックスの椿」(世界観設定)
→ロリループBL三部作 「スカーレット」 「夢魔炎上」 「ドロリア」
- ▼2014年10月3日 特技データ改変(「霊媒師:瞑目の力、瞑目の篭手」
- ▼2014年9月24日 エラッタ修正(「魔術師:心身置換、幻想式」「感応力師:パスアウト」「闘士:浸蝕、鳥躍、疾走線」「狂戦士:狩場、死線」「処刑人:血のいざない、惨撃」「世界遣い:未来の吐息」「稀人:さだめの解放、魅惑の眼」「エネミーパワー:六色の光」
- ▼2014年8月12日 ▼シートダウンロード「GM専用セッションシート ver.2」を公開。
- ▼2014年6月13日 エラッタ修正(「感応力師:空間知識」、「領域遣い:大地の守護者」「世界遣い:赤の君」「稀人:偽神契約」「一般特技:無限の解放、コネ「ウズマキ」、属性スイッチ」)。「一般特技」に「合成特技」シリーズを追加。シートダウンロードに「GM専用セッションシート」を追加。
- ▼2014年5月10日 エラッタ修正(「魔術師:紅蓮の指」) GMガイドに「エネミーパワー(敵専用特技リスト)」を追加。一般主特技3つの名称変更(≪ボス強化≫→≪エネミーアップ:前提HP≫、ボス鋼化→≪エネミーアップ:前提防御点≫、ボス無敵化→≪エネミーアップ:前提結界≫)
- ▼2014年4月11日 エラッタ修正(「霊媒師:魂掬び、霊異の鼓動、祈念の勾玉、霊魂の鏡」「世界遣い:真の遣い手、上級世界操作」「稀人:さだめの解放」)
- ▼2014年3月5日 データ改変(「聖職者:啓発の鎖、信義の盾」「稀人:獣の外套、月の外套、夢の外套」「異端者:抉る幻」)
- ▼2013年9月17日 エラッタ修正&データ改変(「狩人:交わる矢」「処刑人:拷問術」「処刑人:闇の衣」「領域遣い:諸刃の砦」)
- ▼2013年5月30日 特技シートver,2.5公開(微修正しました)&「GMガイド」の「Q&A 世界の謎編〜龍の聖剣が回答!」に「『ループの核』『ループの知覚者』って、何?」を追加
- ▼2013年5月3日 キャラシート&特技シートのPDFデータ公開&エラッタ修正(「魔術師:刻印倍化」「魔術師:刻印極化」「闘士:上級闘術」「狂戦士:仮面の暴君」「狂戦士:重圧撃」「狂戦士:征圧術」「霊媒師:魂掬び」「聖職者:聖者の友」「処刑人:恐怖の友」「世界遣い:空間歪曲」)
- ▼2013年4月27日 エラッタ修正(「狂戦士:心神解放」「狂戦士:上級狂技」「異端者:魅了の魔眼」)
- ▼2013年4月7日 「GMガイド(エネミーデータ+世界観Q&A)を追加
- ▼2013年1月19日 エラッタ修正(「魔術師:ホムンクルス生成」「稀人:さだめの解放」「稀人:光の一手」「一般特技:六色の光」)。「行為判定ルール」に「戦闘ルール」を追加。「設定」のNPCに追記。
- ▼2012年12月29日 「AW3+版」公開。データ改定・エラッタ修正
- ▼2011年12月7日 キャラクターシート追加
- ▼2011年12月5日 「AW3版」公式サイト改装&「ゼフィロスに存在するモノ〜異端者・悪霊・怨霊」の説明に追記
- ▼2011年6月7日 エラッタ修正「魔術師:魔法剣」
- ▼2011年1月22日 「AW3版」公式サイト開設
- ▼≪魔道具≫の効果修正
【スキルウェポン】命中クリティカル値を、常に−1(下限値8)。クラスレベル5以上で《魔道具2》として重複取得することで更に効果を−1(つまり効果に−2)。その後もレベル10、15、20のたびに重複取得が可能になり、各効果−1。
▼≪越境の書≫の効果修正
代償1HP。
▼≪賢者の脳髄≫の効果修正
タイミング:オート→常時。
▼≪幻惑の衣≫に追加文
対決に敗北した瞬間に特技の効果は解除される。
▼≪心身置換≫の効果修正
タイミング:オート→判定直前
▼≪すりぬけの式≫の効果修正
タイミング:オート→常時/【回避値】+1。
▼≪千枚皮≫の効果修正
代償2MP
▼≪堕落の訓え≫に追加文
『供給』相手も効果を得る。
▼≪飛行の札≫を訂正
タイミング:メジャー→タイミング:セットアップ/【行動値】+1。
▼≪本のクチ≫
タイミング:オート→常時/【命中値】それぞれ+1。
▼≪ニュクスの冠≫
代償:1D6MP
▼≪法則拡大≫を訂正
使用者の【霊力命中値】を使用した【スキルウェポン】の命中対象を〜。
▼≪暗黒の渦≫と≪這いよる混沌≫の効果修正
この特技は通常のメジャーアクションでの攻撃で使えるほか、【スキルウェポン】と組み合わせて使用することもできる。
▼≪覚醒具≫の効果修正
クラスレベル5以上で《覚醒具2》として重複取得することで更に効果を+1(つまり効果に+2)。その後もレベル10、15、20のたびに重複取得が可能になり、各効果+1。
▼≪アンドショック≫の効果修正
「代償:7→2D6MP」/1D6でバッドステータスを付与できる。
▼≪シンパシー≫の効果修正
【行動値】+1。
▼≪センスチェック≫の効果修正
【回避値】+1。
▼≪パスアウト≫に追加文
≪アンドショック≫取得条件。/バッドステータスを与える。
▼≪愉悦の波≫の効果修正
代償2MPで供給の対象者の回復量+1D6→この特技を習得しているPCは『供給』時の回復量に、常に+1D6される。『供給』相手も効果を得る。
▼≪夢の帝王≫の効果修正
【攻撃力】+1。
▼≪同調緑≫の効果修正
「代償:6→4MP」
▼≪絆の星≫の効果修正
タイミング:オート→常時/【意志】→【反射】【意志】【幸運】のクリティカル値が−2
▼≪セルロイドの心≫に追加文
「タイミング:オート」で使用者が「代償:7MP」を消費すれば、通常通りの判定に戻る。
▼≪海の加護≫の効果修正
【行動値】+1。
▼≪獣のごとく≫の効果変更
【戦闘移動】×2する。
▼≪死闘の半身≫の効果修正
【攻撃力】+1。
▼≪受芸≫の効果修正
【回避値】+1。
▼≪救い手の主≫の効果修正
1シナリオ→1シーン。
▼≪戦士の勘≫の効果修正
タイミング:オート→判定直前
▼≪熱血の防壁≫の効果修正
【防御点】それぞれ+1。
▼≪鬼の羽根≫の効果修正
「最初のラウンドのセットアップのみ」を削除。
▼≪一睡の針≫の効果修正
【行動値】+1。
▼≪獲物を狙う眼≫の効果修正
【命中値】それぞれ+1。
▼≪仮面の暴君≫の効果変更
特技は消滅せず復活する。
▼≪猛る身体≫の効果修正
【防御点】それぞれ+1。
▼≪破壊者の孤独≫の効果修正
【攻撃力】+1。
▼≪夢想劇≫の効果修正
【回避値】+1。
▼≪会心の一撃≫の効果変更
属性限らずダメージ+1D6。
▼≪機能維持≫の効果修正
タイミング:マイナー→オート。
▼≪鋼化≫の効果修正
代償なし。
1シナリオに3回まで。
▼≪突貫≫の効果変更
戦闘移動可能/1シーンに1回まで。
▼≪重圧撃≫の効果修正
射程:視界。
▼≪竜巻の群舞≫の効果修正
5MP→4MP
戦闘不能直後に未行動化。
▼≪征圧術≫に効果変更
そのメインプロセスの間、命中判定+1D6。
▼≪射法訓≫の効果修正
【物理命中値】と【霊力命中値】にそれぞれ+1。→【スキルウェポン】の命中値に+1。クラスレベル5以上で《射法訓2》として重複取得することで更に効果を+1(つまり効果に+2)。その後もレベル10、15、20のたびに重複取得が可能になり、各効果+1。
▼≪狩猟感覚≫の効果修正
【攻撃力】+1。
▼≪食糧調達≫に追加文
供給回復量+1D6。
▼≪神域の耳≫の効果修正
【回避値】+1。
▼≪神域の眼≫の効果修正
【行動値】+1。
▼≪違わぬ息吹≫の効果変更
【反射】で対象識別可能。
▼≪投擲≫の効果修正
【命中値】それぞれ+1。
▼≪女神の悪ふざけ≫の効果修正
タイミング:オート→判定直前
▼≪覇魔矢≫の効果修正
代償4MP
▼≪連続撃≫の効果変更
マイナーかメジャーの特技を2回使用できる。
▼≪乱れ撃ち≫に追加文
代償:なし→7MP/ラウンドの間
▼≪テレキネシス≫に追加文
【体力】達成値+3
▼≪朽ちゆく魂≫の効果修正
代償3MP
▼≪誘いの御手≫の効果変更
代償4MP/ラウンドの間、【命中値】−3。
▼≪英気の法力≫の効果修正
タイミング:イニシアチブ→オート/マイナーかメジャーの特技を2回使用できる。
▼≪静かなる支配者≫に追加文
対象は[クラスレベル]ラウンドの間、戦闘移動と全力移動の移動距離を2分の1(切上)。
▼≪統制者の眩暈≫に追加文
さらに対象は[クラスレベル]ラウンドの間、回復特技の効果(回復量)を2分の1(切上)になる。
▼≪神霊の一撃≫の効果修正
スキルウェポンだけでなく、メジャーでも攻撃できる。
▼≪霊魂の鏡≫を訂正
1ラウンド→1シナリオに1回
▼≪聖印≫に追加文
クラスレベル5以上で《聖印2》として重複取得することで更に効果を+1(つまりダメージ+2)。その後もレベル10、15、20のたびに重複取得が可能になり、各効果+1。
▼≪情報隠蔽≫の効果修正
タイミング:オート→常時/【回避値】+1。
▼≪神託≫の効果修正
【行動値】+1。
▼≪小さな眼≫の効果修正
【攻撃力】+1。
▼≪母の腕≫の効果修正
【命中値】それぞれ+1。
▼≪心霊治療≫に追加文
「対象:単体」から変更不可。
▼≪啓発の鎖≫を修正
射程:10→20m
戦闘中であれば、対象の【行動値】を−[3+クラスレベル]点。抵抗する場合、使用者と抵抗側は【意志】での対抗判定を行なうこと。
▼≪式神返し≫に追加文
戦闘不能にしたら未行動化。
▼≪浄発≫の効果変更
属性に限らず範囲化。
▼≪信義の盾≫を訂正
代償:2MP→なし/1ラウンドに1回まで使用可能。
▼≪防圧警報≫の効果修正
代償なし。
▼≪罪の解放≫を訂正
1シナリオ3回まで→1回まで
▼≪審判・悪≫≪審判・善≫を、≪審判:悪≫≪審判:善≫に名称変更
▼≪光あれ≫に追加文
「代償:4HP/4MP」まで(「代償:なし」も可)の特技とする。1シーンに1回まで使用可能。
▼≪葬送の衣≫に追加文
クラスレベル5以上で《葬送の衣2》として重複取得することで更に効果を+1(つまり【攻撃力】+2)。その後もレベル10、15、20のたびに重複取得が可能になり、各効果+1。
▼≪暗号解読≫の効果修正
【行動値】+1。
▼≪悦楽の唇≫を訂正
対象の【MP】を[クラスレベルD6]点回復。クラスレベル÷2ラウンド、達成値−4。
▼≪恍惚の唇≫の効果修正
【攻撃力】+1。
▼≪血のいざない≫の効果変更
《血の彫像》で創った配下を1体だけ、「【HP】【MP】5点、戦闘値オール1、【物理防御点】【霊力防御点】5点、戦闘移動6m」のモブキャラクターとしてシーンに登場させることができる。作成したキャラクターは使用者が操作する。1ラウンドに1体まで作成可。
▼≪血の宴≫に追加文
シーンに複数体《血の彫像》を創り出すことができるが、《血のいざない》で戦闘能力を持たせることができるのは1体まで。
▼≪血の配下≫の効果修正
【回避値】+1。
▼≪血の媚薬≫の効果変更
人間以外でも使用可能。
▼≪負の空間≫の効果修正
【命中値】それぞれ+1。
▼≪血の帝≫に追加文
自身が登場していないシーンでも
▼≪拷問術≫の効果修正
戦闘使用可。
▼≪蛇の罠≫を訂正
タイミング:メジャー→本文
▼≪安らぎの助言≫の効果変更
対象:単体/射程:10m
▼≪堕い討ち≫の効果修正
バッドステータス1つにつき+1D6。
▼≪猟犬のアギト≫に追加文
移動できる距離は、使用者の【通常移動】分まで。
▼≪逆鱗≫の効果訂正
タイミング:オート→常時/代償:3HP→なし
▼≪空隙の品≫
クラスレベル5以上で《空隙の品2》として重複取得することで更に効果を−1(つまり効果に−2)。その後もレベル10、15、20のたびに重複取得が可能になり、各効果−1。
▼≪彼方の音≫の効果修正
【命中値】それぞれ+1。
▼≪原子の楼閣≫の効果修正
【回避値】+1。
▼≪自然の檻≫の効果修正
代償3MP。
▼≪成長促進≫の効果修正
【行動値】+1。
▼≪不可視の領域≫の効果修正
代償3MP
▼≪箱庭の主≫の効果変更
≪攻撃適応≫取得が条件/シーンの間、すべての判定のクリティカル値を−2。
▼≪諸刃の砦≫の効果訂正
射程:視界→20m/一度でも何かしらの判定を行った場合、このペナルティは解除される。
▼≪上級領域操作≫の効果修正
タイミング:オート→回避判定直前
▼≪いつものアレ≫に追加文
クラスレベル5以上で《いつものアレ2》として重複取得することで更に効果を+1(つまり回復量+3)。その後もレベル10、15、20のたびに重複取得が可能になり、各効果+1。
▼≪赤の君≫に追加文
1シーンに1回まで使用可能。
▼≪オレンジの記憶≫の効果修正
【行動値】+1。
▼≪絆の両眼≫の効果訂正
3MP→2MP
▼≪絆の断層≫の効果修正
【命中値】それぞれ+1。
▼≪狂気の世界≫の効果修正
【攻撃力】+1。
▼≪マイヒーロー≫の効果修正
【回避値】+1。
▼≪未来視≫の効果訂正
5MP→3MP
▼≪因果の蝶≫に追加文
そのラウンドの間、
▼≪星の息吹≫
1シーン1回→1シナリオに[クラスレベル]回まで使用可能。
▼≪リトライ≫に追加文
「対象:単体」「射程:視界」の行為判定1つをファンブルにする。
▼≪法則調和≫の効果修正
レベル:7
▼≪守護の石≫に追加文
クラスレベル5以上で《守護の石2》として重複取得することで更に効果を−1(つまり−2)。その後もレベル10、15、20のたびに重複取得が可能になり、各効果−1。
▼≪音色変成≫の効果修正
【攻撃力】+1。
▼≪太古の縁≫の効果修正
【行動値】+1。
▼≪獣の外套≫≪月の外套≫≪夢の外套≫の効果修正
タイミング:オート
▼≪日常の復元≫の効果訂正
4MP→2MP
▼≪見通す眼≫の効果修正
【命中値】それぞれ+1。
▼≪盟約の痕≫の効果修正
クラス:3。
▼≪虚空の翼≫
5HP→3HP。
▼≪却奪:心≫の効果修正
ファンブル値+3。
▼≪地獄の兵具≫の効果変更
【HP】が【幸運基本値】以下になったら【命中値】+5。【幸運基本値÷2】以下になったら【命中値】+10。
▼≪異端の集い≫の効果修正
タイミング:判定直前
▼≪美しき我が世界≫の効果修正
【行動値】+1。
▼≪負の感染≫の効果修正
【攻撃力】+1。
▼≪野獣の鼻≫の効果修正
タイミング:常時/代償なし/【命中値】+1。
▼≪黄泉の助言者≫の効果修正
代償4MP
▼≪石化の魔眼≫≪魅了の魔眼≫に追加文
1シーン1回まで使用可。
▼≪生体侵入≫≪一核鬼≫≪隠者の澱≫の説明文をより詳しく訂正
▼≪昏黒の道≫の効果変更
異端者の副特技を5つ以上取得
▼≪不意打ち≫の効果修正
−3のペナルティ削除。
▼≪属性スイッチ≫
シーンの間、装備している特技の使用タイミングを、【ウェポン(物理)】であれば【ウェポン(霊力)】に、【ウェポン(霊力)】であれば【ウェポン(物理)】に属性を変更することができる。もう一度この特技を使用すれば再度属性を変更できる。
▼新特技≪六色の光≫を追加。NPC専用。
この世界『ゼフィロス』に住む人々は『神』と呼ばれる超越的存在によって作成された。その運命は、既に大まかにだが決定されている。人生におけるターニングポイントは『神』によって最初に設定され、逃れることのできないものとされている。
しかし、『神』は個々の意思を無視しているのではない。『神』は人々に『イベント(生きているうちに通らなければならないポイント)』と『大まかな寿命』を設定し、自由に生かしている。人は、超越的存在が設定した最低限のイベントさえこなせば、残す人生をそれぞれの意思で生きていくようシステムされているのだ。
例えば、Aさんという男性はある世界では美大の生徒だった。しかし、人生のある出会いをこなしてしまったがために別の世界(いわゆるパラレルワールド)では、美術の専門学校に通っている。2つの生き方は、似たように見えて、そのひと個人にとって大きく違う生き方になるだろう。些細な出会いの違いによって人格に差異が発生するからだ。だが、「Aさんは美術の分野を得意とする」や「18歳のときには学生である」という『特定のイベント(神の決定事項)』からズレることはない。どんな些細な出来事が起きても変わらぬ運命もあり、変わる運命を個々が作り出していく。これが『神』による『ゼフィロス』のシステムである。Aさんにとって『最低限こなさなければならないイベント』は、「美術に関ること」だったのだ。
ここで、決して「運命は既に他者によって決められている」と悲観してはならない。決定している事項というものは、「蛙の子は蛙」程度の強制力しかない。その蛙がいかなる人格なのか、オタマジャクシからどう成長して蛙になるのかは、そのときの視点(プレイヤー)に全て委ねられるのである。
そして、「何が正統な記憶なのか」迷ってはいけない。どの世界の自分が本物なのか、いくつもある自分は何者なのか――この世界の答えは、「どの世界も本物であり、自分が本物だと思ったものが本物とする」。正否は無く、我が視点が正しいと認識できたものこそが正解となるのだ。
無限の可能性の中から一つ、自分が正しいと思えるものがあったなら、それが最高の自分だ。
<眠っている者が誤ることはありうる、ということをいったい誰が否定するか> デカルト
第三反論
●運命を邪魔するもの『異端』
『神』によって設定した寿命を邪魔する者達がいる。それが『異端』。悪霊・怨霊と呼ばれる存在だ。
彼らは他人を害する。その理由は快楽のため、自己目的のためと様々だが、決まってそれには不幸がまとわりつく。
平和に80歳まで生きる運命だったAさんは、悪霊の気まぐれな攻撃により事故に巻き込まれ20歳で亡くなってしまうかもしれない。20歳で亡くなれば、本来設定されている筈の60年に計算違いが生じ、無理に設定を根詰めていくことで、いつしか彼の周囲に『大きな事件』が発生してしまうだろう(その『大きな事件』が何なのかは『神』達によって伏せられている。この世界の存亡に関わってくるのは確かだ)。
世界が「1人の誤った死」で振り向くことは、まずない。悪霊の気まぐれで殺されてしまったとしても、世界は急ごしらえの計算を済まして世界は何事も無かったかのように進んでいく。だが、複数人数が大量に予定を乱されたなど無視することのできない状態に追い込まれたとき、『神』は『特例』を出す。
時間を巻き戻してでもその失態を無かったことにし、人々に『平和的な運命を邪魔する悪霊を退治する力』を与えるのだ。
●能力者
能力者とは、一般人とは違う不思議な力を持っている人々のことである。大半は『神』の『特例』によって一般人以上の力を得た者達を差す。
能力者には様々な種類があり、突如不思議な力を得てしまった者、代々血に力が宿ることを設定された者、生まれたときから『特例』として力を扱うことを認められた者などがいる。彼らの力は、傷を癒したり、炎を自在に操ったり、霊体と会話できたりと、これも人によって様々だ。世間一般で「することができない」とされている力を行使することから、能力者内ではその存在を隠すように働きかけている。人々はそういった不思議な力が『異端』と畏れられてきた歴史を知っているからだ。能力者は基本的に一般人を傷つけてはならず、また、『特例』として特異な能力を使い、一般人を傷つける者を罰する権利を得ている。
異端へ攻撃できる手段が能力者。そして、能力者が一般人を傷つけることがあれば、その能力者こそが異端と見なされるだろう。もし、体を失い霊体になり、誰かを傷つけるような能力者がいたら、それは悪霊と呼ばれるだろう。不思議な力には不思議な力しか対抗手段は無いのだから。
●不干渉の式
能力者の最大の利点と、神から与えられたものとして『不干渉の式』と呼ばれる概念を持っている。これは一般人には不可視の領域で、能力者以外には立ち入ることも触れることもできない異空間『ウズマキ』に干渉する力である。能力者は『ウズマキ』に、『異端』を倒すための武器などを保管し、自由なタイミングで取り出すことができる。いわば異界の貯蔵庫の鍵を持っているということである。
『ウズマキ』は「咄嗟に物を呼び出すことができる倉庫」と考えると判りやすいだろう。空間なのだから、人も入ることができる。だが『ウズマキ』に時間の流れは無く、上下左右といった感覚も無く、どこに繋がりどこへ行くということも定まってはいない。どこにも繋がらず何も決まっていない曖昧な空間だからこそ、どこでもすぐに物を取り出せたりできるのである。超越的存在の許可無しに『ウズマキ』に入れば、とんでもないことが起こるのは確定事項とも言えよう。あらぬ時代や世界に飛ばされたりするかもしれない。
●『ゼフィロス』に存在するモノ
存在するモノの区分は、大きく5つに分かれている。
▼一般人
何も不思議な力を持っていない、その能力が存在していることも知らない、一般的な考えの人々。人によっては不思議な力を信じていたりするが、多くはフィクションの産物や幼い頃の憧れにしか過ぎない。彼らの言う神は、一般知識としての「優秀な人」をさしたり、どこかの聖書の聖人や蓮から生まれた人をさす。
▼能力者
特異能力を使用することを超越的存在から許可された者達。突然与えられることもあれば、一族全員に与えられた事例や、突如力を剥奪されることもある。この世界のシステムを理解していない能力者も少なくなく、無自覚に力を使用している者達も多々いる。だが決まって、どの世界でも一般人を傷つけることは禁忌とされている。破れば他の能力者達から殲滅対象となるだろう。
▼一般霊・稀人
一般人でもなく、特異能力の使い手でもない。まだ成仏せずに留まっている平和的な霊や、人間ではない者達のことをさす。例えば、一族を守っている守護霊や、危害を加えぬ妖精や精霊などはここにあてはまる。また、稀人とは、普通ではない人々のことをさす。例えば、土地を守るために山奥に住んでいる鬼や、優雅な貴族の生活で人間世界にとけこんでいる吸血鬼、人々に夢を与える存在サンタクロース、都市伝説の種、宇宙人といった者達がここにあてはまる。共通しているのは「一般人ではなく」、「一般人を傷つける者ではない」ことだ。
▼異端・悪霊・怨霊
他者を傷つけることで己の欲望を満たそうとする者達。人々を不幸に陥れる理由は様々だが、悪霊が蔓延る世界は崩壊が近づくとされる。能力者が人を傷つければ、異端とされるだろう。
異端達は、恐怖や絶望といった「マイナスの感情」を得ることでレベルアップをする。己の欲望を満たすために他者を傷付けるだけでなく、苦しめて傷付けることでより多くの経験値を得ることができる。そのため、彼らはより残虐なやり方で他者を陥れようとする。
▼超越的存在・神
他の存在と同じく、この世界『ゼフィロス』に住む者のひとつ。彼らはどんな姿をしているのかは不明。この世界に「存在する者」を管理している役割ではあるが、彼ら自身が異端や悪霊達を討伐することはない。創る身が否定を繰り返したらこの世界自体が否定されることとなり、消滅の道を辿ってしまうからだという。彼らは丹念に世界に住む人々を生み、一人一人に運命を設定し、全員が平和的に過ごすように祈っている。……おそらくは。
●おまけ1:聖剣の言語録
「世界は振り向いた。『間違いは正そう』と動きを見せたのです。しかし、世界が一つずつ修正を零すには手が足りない。そこで、……これは特例なのです。『貴方達の力で誤りを正すことができたら、死した貴方達の世界を直してやろう』。言葉を砕いて更に言うならば、『死ぬ前に貴方達の死を食い止めることができたら、免除してやろう』……わかる?」
「貴方達には寿命まで生きてほしかった。そう最初に決めたんだから予定通りになってほしいと思ってる」
「本当は絶対的な権力者『神様』とも呼べる力が世界に干渉するのはいけないことなの。けれどなによりも望んでいたことは……1人でも多くの人が幸せを掴んでほしかったということ。たとえ1人でも6人でもしあわせになってくれればいいと思った。悲しい死なんて迎えてほしくなかった。それは私と世界だけじゃなく、世界中のみんなが思っていることかもしれないわね」
(『パラドックスの椿』より)
「神様が降臨するなんて良いことだと思うけどな。……いや、逸脱した存在と共存するなんて恐ろしくて人々が絶望しちゃうか」
「……不幸な人間なんて救ってたらお金がいくらあっても足りないわ。全員が幸福になれないなら、自分達だけでも幸せになりなさい」
(『前のめり☆乙女団』より)
「神様は創る身だから。創る身が修正したら世界自身を否定することになって世界は消滅してしまう。『貴方が作ったのに間違えたって認めるの? じゃあ全部削除しようよ』って流れになってしまうからね」
「貴方の出来る範囲で『みんながそれなりに満足して一番良い選択』をしてみて。そうすれば、この世界自体が救われることになるわ」
「まずは貴方が幸せになってみせてよ。……これから何が起こるか知っているのだから貴方は不幸にはならないでしょ。そして、貴方自身回避できるんだから、他の人達の不幸も回避してあげるだけの力がある」
(『夢魔炎上』より)
『AW』は特殊な世界観を持っているが、このゲームシステムで表現できること、そして製作側がしたかったことを思い切って掲載しておこう。
▼『AW』は現代異端もの、ファンタジーものなど様々な世界観にも対応できる汎用システムである。
『AW』の特技名は特定の固有名詞が使われているものは少ない。そのため、シナリオでどんな時代背景にも対応することができる。
▼『AW』は演出重視のTRPGである。
『AW』のデータとルールを駆使して戦略的駆け引きを楽しむこともできる。だが大半のデータは、ロールプレイングを補助するものである。キャラクター性を豊かに表現することに特化させて作られているので、様々なドラマを演出できるだろう。
重視したいのは、「戦闘は武力の対立だけではない」ということだ。
▼『AW』は時間をギミックに扱った「ループ/リトライシナリオ」を激しく推奨する。
このゲームで出てくる「神」と呼ばれる超越的存在の正体は、ズバリGMである。先述している通り、超越的存在達は進んだ時間を巻き戻すことすら許されている。基本、TRPGではシーンの撤回はご法度とされている(それまでのセッションの結果を無にするため)。だがGMはぜひとも、時間をテーマにした舞台・データが多く存在するこのシステムで描写をしてほしい。
『AW』の中で使用するゲーム用語やルール処理の原則について、必要な情報をここにまとめて解説しておく。
●端数の処理
割り算などの計算の結果として端数が発生した場合、基本的に切り捨てとする。
●ダイスの読み方
『AW』では、キャラクターの行為がうまくいったかどうかや乱数を表現するためにダイス(6面体のサイコロ)を使用する。『AW』では、ダイスには次のふたつの振り方が存在する。
▼nD6
n個(nは1以上の整数)のサイコロ(DはDiceの略)を振って出た目を合計すること。2D6とあった場合、2〜12の結果を得られる。
▼D66
サイコロをふたつ振り、一方を10位、もう一方を1の位として読む振り方。11〜66までの結果を得られる。
D66を行なう際は、あらかじめどちらが10の位(もしくは1の位)であるかを決めてから、ダイスを振ること。
●ROC
ROCとは Roll Or Choice(ロール・オア・チョイス)の略で、表の項目についてダイスを振って決定しても、任意に選択してもよいことを表わす。もちろん、振った後に改めて選択しても構わない。
チャートなどで、ROCするとあった場合、前記のようにして項目をひとつ決定することを意味している。また、表に0のようにダイスでは出ない数値に項目が存在する場合、その項目は任意に選択しなければならないことを意味している。
●表記形式
『AW』では、本文中で次の記号を使ってゲーム用語を表わしている。これらの用語が計算式などに使用されている場合は、その数値を代入して式とすること。
・能力値、戦闘値名は【 】 例:【体力基本値】
・計算式、及びゲーム用語として使用する言葉は[
]
例:[達成値]、[1+レベル]分
▼GM
ゲームマスターの略。このゲームにおけるホストプレイヤー。ゲーム中の演出やさまざまなデータ処理、ルールの裁定などを行なう。
▼NPC
ノンプレイヤーキャラクターの略。GMが管理するPC“ではない”キャラクターの総称。
▼PC
プレイヤーキャラクターの略。プレイヤーの扱うキャラクターのこと。基本的にひとりのプレイヤーはひとりのキャラクターを扱う。
▼クラス
キャラクターの戦闘におけるノウハウ、能力、種族を表わす。
▼攻撃
【スキルウェポン】で攻撃や特技などを使用して、対象にダメージなどを与える行動のこと。使用する武器や手段によって複数設定できる。
▼シナリオ
『AW』をプレイするために、事前に設定するプレイ進行の指針。
▼セッション
デザイナーが制作したゲームの、1回のゲームプレイのこと。
▼特技
キャラクターの持つ、魔術や特殊な技を表わす。対戦格闘ゲームにおける必殺技、コンピュータRPGにおける魔術や特殊能力のようなもの。『AW』では「主特技」と「副特技」という2つの分類に分かれている。
▼能力値
キャラクターの力の強さや頭のよさなどを表わす数値。
▼プレイヤー
このゲームの参加者のこと。プレイヤーごとに個別にキャラクター(PC)をひとり担当して、セッションに参加する。
▼レベル
強さの段階を表わす数字。高い方がより強いといえる。
スタンダードRPGシステム(SRS)は有限会社ファーイースト・アミューズメント・リサーチ並びに井上純弌の著作物を利用したサービスです。
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