アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 LOVE AGAIN SYNDROME 』 3ページ目 ■
2010年6月19日




 ●ミドルフェイズ5 〜5月3日その2〜

アイザック/待ち合わせの場所に行かせる前に、速見に言われたことを話します。……これから怪しいとされる人物に会いに行くんだ。我々は教会の人間であり、一般人を守るべき存在でもある。異端と戦い続ける限り……たとえ相手が友人だろうと、最悪のケースは常に考えておくべきだ。いいな?
灯也/……うう。
奏志/……はい。
琴子/ちゃんと2人とも、ハイって返事しなさい!(笑) これで今日調べてみて、『祭さんは怪しくない』って判ればいいじゃない。
アイザック/それに、もし残念なことになっても全員が助かる道を探せばいいに決まっている。
奏志/それは……凄く同意します。
アイザック/……という訳で万全な態勢で挑みたいのだが、なんとそちらの兄妹がもう契約済みだとのことだ。
琴子/イエーイ。
アイザック/灯也、契約しないか。お前を信用してだからな! ……断じて余り物だからという訳ではない!(笑)
灯也/……友達を助けるために力を貸して頂けるのであれば、僕はそれを利用しますよ。
アイザック/良い心意気だな。……契約の手を出します。
灯也/宜しくお願いします。
GM/灯也とアイザックが契約完了します。どちらがマスターで、どちらがサーヴァントですか?
灯也/僕がマスターになります。……アイザックさん、血飲みます?
アイザック/いらん。ただでさえ今【HP】が減って弱ってるんだ。加減が効かなかったらどうするんだ。……とりあえず握手で供給しようかか。
奏志/琴子もしようか。手を出します。
琴子/差し出されたお兄ちゃんの手を避けて、おでこにチュッとキスをします。
奏志/……わっ!(笑)
GM/それでは、供給した人……4人全員だね、3D6点回復しておいてくださーい。それでは灯也と奏志、約束の待ち合わせ場所に向かいましょう。残りの2人はどうするの?
琴子/遠巻きから尾行します。
アイザック/そうだな……≪無音の外套≫を使って、物音を立てずについて行くのはいいですか?
GM/OKです。吸血鬼の≪無音の外套≫だから霧になるような感じかな? じゃあ琴子ちゃんもその霧を纏って姿を見えなくさせてもらって……。
灯也/矢島さんと会います。
奏志/やっ、久しぶり。
GM/(祭になって)「2日ぶりね。前々から行ってみたかったお店があるんだけど、そこでいいかな?」
灯也/うん、構わないよ。
GM/笑顔の彼女に誘われて感じの良いお店に入ります。カンパイして、何杯かお酒を飲んで、「今度はみんなを誘って同窓会やろうよ」と話したり、「悩み事とかない? なんでも相談に乗るよ」と元気に話をする祭ちゃんです。……灯也的には夢の中と殆ど同じ内容です。
灯也/……相談乗ってくれるって言うけどさ。その……そっちこそ、悩み事はない……?
奏志/……そんな小さな声だと店員さんの「らっしゃいませーっ!」で掻き消されちゃうよ。
アイザック/頑張れ! 腹から声を出すんだ!
琴子/ほら、見えない位置からアイザックさんが≪叱咤激励≫してくれてるよ!(笑)
灯也/じ、じゃあもう一回(笑) ……矢島さんこそ、悩み事とかないの? 鈴木さんから聞いたんだけど……怖い人と関わってない……?
GM/「え。……か、関わってないよ。なに? 鈴木のヤツ、何て言ってきたの?」
灯也/いや……ただ、君が危ないことに巻き込まれていないかなって心配になってたよ。
GM/「……アタシのことなら、大丈夫だよ」
灯也/本当に?
GM/……交渉判定していいよ。難易度は11。
灯也/≪勇気の瞳≫を使用しますね。(ころころ)14です。……「大丈夫」って僕もよく使うけど、大丈夫じゃないときに使うんだよ。
GM/「……その……。あのね、怖いことも……あるけど、それが私なりの解決の糸口だと思って、今……頑張ってるんだ」
灯也/……解決しようとはしてるんだ。
GM/「……うん。最初は嫌だったけど……何度もやってこれたし……今までやってきたんだから、半分までやってきたんだし……諦めないことにしたの」
奏志/……半分?
灯也/何か、僕に手伝えることはないの?
GM/「手伝えること。…………」。
灯也/…………。
GM/「…………」。その言葉を聞いて、彼女は、薄く笑います。
灯也/ん?
GM/「夜鷹くん」
奏志/うん?
GM/「アタシ達、これから2人で帰るから」
奏志/…………。
灯也/…………。はい?
GM/「ほら。アタシを慰めてくれるって多中くん、言ってくれたから」
灯也/……えっと?(笑)
アイザック/……夜の街に消えて行く男と女。やることは一つに決まってるだろぉッ!(笑)
琴子/なんかやらしい! アイザックさん、何言ってるの! 琴子は子供だから判らない!(笑)
奏志/……あー。あーあー、なるほどー。祭、良い女になったなぁー?
GM/「元から良い女ですよーだ」
奏志/……わかりまーした。オレは今度開かれるらしい同窓会を楽しみにして帰るよ!
GM/「うん、絶対に開く! ここ、安くて良いお店だったしね! また来ようね」
奏志/若い男女の水入らずを邪魔する訳にはいかないし、そこまで野暮にはなりたくない! 判った、男・夜鷹奏志、ここで身を引く!
灯也/す、凄いワタワタしちゃうんですけど!?(笑)
奏志/でも堂々口説かれてるとこを邪魔するのもなー。灯也も祭の助けになりたいんだろー?
灯也/え、えっと。……君の助けになるなら……。
GM/……駄目な人だ。大好き(笑)
奏志/灯也と祭の頭をガッと掴んで、近付けて、……帰ります! 後は勝手にやれー!
GM/「ごめんちー」
奏志/かわいこぶっても駄目ーっ!(笑) ……オレは琴子をあんな風に育てねーぞー。
琴子/……それは、頑張ってね。
GM/奏志が去って行くのを祭はニコニコ笑って見ています。「さぁ、アタシ達もそろそろ出ましょうか」
灯也/う、うん? ……えっと……(笑)
GM/「お店、出ましょ」
琴子/……。なに、この恥ずかしい感じ(笑)
アイザック/……2人とも動くな? 尾行するぞ。


 ●クライマックスフェイズ 〜5月3日その3〜

GM/店から出て、繁華街に出ます。……やっぱりここは『N市駅前』でなく、『N市繁華街』だよ。
琴子/なるほど、こういう展開になるとは。
アイザック/ここはリプレイ時も修正せずにこのままでいきましょうね(笑) ……同級生が10年ぶりに出逢う夜……。
琴子/ラブアゲイン症候群!(一同笑)
GM/……そんなこんなで、灯也くんは祭さんと一緒に夜を歩いています。
灯也/その……どうしていいものやら……(笑)
GM/「手伝えることはないか、だっけ」
灯也/え……う、うん。
GM/「あるよ。人の手が必要なの」
灯也/そうなんだ?
GM/「いっぱい人の手が必要で、だからアタシ、頑張ってるの」
灯也/……何を?
GM/祭が、一旦灯也くんから離れます。「……ここで待ってて」……夢の中で言ったように彼女は言います。
灯也/ここで? ……何かあった?
GM/「……すぐに戻ってくるから」
灯也/……本当に?
GM/「本当」
灯也/……一緒に僕も行くことはできない?
GM/だいぶ迷ったような顔をする。「……多中くんの目って、やっぱり真っ直ぐ見てくるよね」
灯也/……そうかな?
GM/暫くその目を見てますが……まるで「負けた」と言うかのように、目を伏せます。「……ごめん。すぐに戻ってくるっていうの……嘘なの」
灯也/……嘘?
GM/「多中くんを騙そうとしたけど……けど……」。そう祭さんが言ったとき、灯也は……後ろに気配を感じる!
灯也/振り返ります!
GM/何者かが、数人こちらにやって来る気配がした。ゆらりと揺らめいてやって来るのは……。
灯也/……あれは!?
GM/……4体、人ではないように思えるものが近付いてくる。
灯也/矢島さんの方を振り返ります!
GM/……迷った顔をしています。ではアイザックさんとご兄妹ら3人。彼らを尾行してるなら……どっかで遠巻きに会話を聞いているのかな?
琴子/演出的にビルの上からって超カッコイイよね。
アイザック/演出的な意味でビルの上に行きたくなりました。……雲行き怪しいというか、いるな。行くぞ!
奏志/パッと飛び降ります!
GM/仲間達が空から降りてくる。そのことに、矢島さんは動揺していない。
アイザック/矢島祭に問いかけます。……君も能力者かな?
GM/「……それは……」。反応をしようとしない。
奏志/……とにかく、あのゴーレムっぽいのは邪魔だな! よし、壊すか!
GM/奏志が「壊そう!」と武器を構えます。……では、全員【知覚】判定してください。難易度は10です。
灯也/(ころころ)9です。
アイザック/(ころころ)お、12が出ました。
奏志/(ころころ)7で失敗。
琴子/(ころころ)7です。
GM/10以上は、プロのアイザックさんだけか。……アイザックは気付く。自分らが降り立ったその逆方向、闇が続いている街並みの方角に……誰かが見ていることに。
アイザック/誰だ?
GM/速見のような気がした。
アイザック/……速見?
GM/その速見が、銃を向けて……祭を撃とうとしている!
アイザック/なっ!? ……いかん、撃たれる! 叫びます!
灯也/なら庇いに行きます!
GM/それだと『灯也が祭を庇える』かどうか判定使用か。冷静に判断し祭を庇えるかだから……【反射】判定かな?
アイザック/今のは≪叱咤激励≫だ、使用します! その達成値にプラス2!
灯也/(ころころ)11です!
GM/(ころころ)……10です。祭の前に出た灯也、3点だけダメージを受けてください。
奏志/わぁ、≪叱咤激励≫が無きゃ当たってた!? 銃弾がカスってるね!
GM/だね。速見の放った銃弾を庇い、肩にダンッと撃ち込まれる……。
アイザック/灯也ッ! ……速見!?
GM/目を見開く祭さん。現状に「……多中くん!?」心配するような声で言います。
灯也/……平気っ!
GM/祭は余計に混乱したような目をします。そして、ゆらゆらとゴーレム達が動き出す。祭さんが「待った! やめて!」と声を発するけれど、ゴーレム達は襲い掛かって来ます! 戦闘開始します。

【戦闘マップ】
 エンゲージ1:灯也、アイザック、琴子、祭
  (↑5メートル離れている↓)
 エンゲージ2:奏志
  (↑10メートル離れている↓)
 エンゲージ3:ゴーレム×4
  (↑5メートル離れている↓)
 エンゲージ4:速見


アイザック/速見がまた祭を撃つかが心配だ……2人に前に出る! 聖書の皮を被った魔導書を開きます!(笑)

【行動値】
 灯也:11
 アイザック:10
 奏志:8
 ゴーレム×4:8
 速見:8
 琴子:5


GM/なお、今回は第2ラウンドのクリンナッププロセスを迎えたところで戦闘終了になる強制イベントが発生します。……それでは、第1ラウンドセットアップ!
アイザック/敵の情報が知りたい。セットアップで≪霧暴き≫を使用します!
GM/では、ゴーレムのデータ公開難易度は10です。
アイザック/(ころころ)12で識別します。

 ゴーレムの効果は以下の通り。
 名称:『異常鉱物』。
 とある人物が作り出したゴーレム。通常の≪異常鉱物≫は戦闘値オール1だが、今回は通常の敵データとして作成している。
 なお、このゴーレムは4体ともモブに値する。
 クラスは[感応力師/霊媒師/異端者]。取得特技は、≪肉体共鳴≫ ≪アンドショック≫ ≪パスアウト≫ ≪魂を纏う腕≫ ≪テレキネシス≫ ≪強化手術:体力≫ ≪負の感染≫


奏志/奏志はセットアップで≪本能の拐引≫を使用、全員にダメージプラス3します!
琴子/琴子もセットアップで、≪空間知識≫を使用して、自身の『対象:単体』特技を『対象:全味方』にします。
GM/他にセットアップに何かしたい人はいないね? ではセットアッププロセスが終了したので、メインプロセスに移行します。……一番最初に行動するのは、灯也くん。
灯也/では戦闘移動が16メートルなのでマイナーでゴーレム達のエンゲージに入りますね。その後≪片手武器≫で攻撃!(ころころ)2回命中判定して、2回目の15の方を採用します!
GM/(ころころ)回避失敗、当たります。
灯也/1回目はフェイントだよ!(ころころ)12点の物理ダメージです!
アイザック/……まだ速見は何もしないだろう。なので、今のエンゲージから動かずに≪浄化の一撃≫を放ちます。対象はクラスレベル体まで可能なので、2体を同時攻撃します!(ころころ)命中14でした。
GM/14と10で、1体目が当たります。
アイザック/(ころころ)マイナス修正があるから……5点の霊力ダメージです。
GM/お、灯也くんが当てた1体目が落ちます。
灯也/1体倒した!
奏志/よくやった! それじゃオレもまず接敵します。灯也とゴーレム達が居るエンゲージに入って、メジャーアクションで≪乱舞≫を使用! 範囲選択に変更して、まとめて≪巨大武器≫の斧で攻撃します!(ころころ)命中18です!
GM/(ころころ)全員当たります。
アイザック/マスター、早速だけど令呪をくれ! 令呪を使って≪叱咤激励≫する!
灯也/それは強力だ! お願いします、令呪使用! ダメージに+22してください!
GM/斧が灯也の頭上を掠めてゴーレム達に直撃する!
奏志/
令呪の乗った≪叱咤激励≫で、ダメージが+22……(ころころ)40ピッタリです! 灯也、かわしてぇー!(笑)
アイザック/当たったら最後だぞぉー!(笑)
GM/的確な命令、コンビネーション、奏志が放った攻撃が3体のゴーレム達を全員薙ぎ倒す! ……あっという間にゴーレム達が全部倒されてしまいました。
奏志/よし、勝ったぁー!
GM/……では、速見さんが銃を構えます。
アイザック/速見!?
琴子/……エキストラって1点入ったら死ぬと思うんだよね。
GM/≪乱舞≫≪無の射撃≫を使用。祭の居るエンゲージ全員を狙います。みんな回避してください。(ころころ)命中は18。
アイザック/(ころころ)15で回避!
琴子/(ころころ)10です、当たります。
GM/祭さんはエキストラなので避けられません。ではそこに……速見は自身のダメージに≪失われた日々≫を使用。3D6ダメージを追加して……(ころころ)物理ダメージ20点ピッタリです。
琴子/良かった、セットアップで≪空間知識≫使っておいて! ≪念動障壁≫を使用します! お兄ちゃん、令呪ちょうだい!
奏志/ハイ、どうぞ! 令呪使用!
琴子/(ころころ)ダメージ27点、軽減します!
GM/アイザック達を襲った銃弾は全て虚空に弾け飛ぶ。乱射攻撃が琴子のバリアーで全カット! 
奏志/琴子スゲーっ!
アイザック/【HP】は18なんだ、危うく落ちるところだった。……速見、一体何を考えているんだ!?
GM/(速見になって)「え? だってその子が犯人なんでしょう?」……戦闘を続けます。
琴子/琴子のターンになったから、≪興奮剤≫≪空間知識≫の効果で全員に使います。全員【MP】を……(ころころ)1点回復してください! その後に≪大地の防御壁≫を使用。全員の【防御点】をプラス2します!
GM/琴子のターンが終わってクリンナッププロセスになるけど……誰も何もしないね? それでは、第2ラウンドセットアップになります。
アイザック/敵の正体が判らないと怖いので、速見に≪霧暴き≫をします!
GM/速見を識別する場合、難易度はさっきのゴーレムより上がって13です。
アイザック/(ころころ)……8だ!
灯也/じゃあ、そこに令呪を使用します!
アイザック/マスターからの愛を貰って、達成値28になります!
GM/アイザックの脳にある速見というデータを全部引き出します。

 『速見』。
 クラスは[狩人/狂戦士/聖職者]。
 使用特技は、≪無の射撃≫ ≪狩猟者の予感≫ ≪悪雨≫ ≪狩場≫ ≪失われた日々≫ ≪特権階級≫ ≪情報隠蔽≫ ≪防護服≫ ≪神官服≫。


 その後、奏志はダメージアップの≪本能の拐引≫を、琴子は範囲化の≪空間知識≫を使用した。

灯也/速見と同じエンゲージに入ります。そして≪片手武器≫で攻撃!(ころころ)2回振って、2回とも出目が1・3……。
アイザック/……それは、振り直せ!
灯也/≪斬り返し≫を使用します!(ころころ)うわ、1回目がファンブルと……1・3! 出目が変わってない!(笑)
奏志/そこで灯也に≪逆転運命≫! 1・3の2回目をもう一回振り直して!
琴子/一体何回命中判定振り直してるの!?(笑)
灯也/(ころころ)……命中13で、やっと当てに行きます!
GM/(ころころ)速見の回避は11です。元から「振り直せるキャラ」として作るって言ってたけど……達成できて良かったね(笑)
灯也/(ころころ)ダメージは物理13点です! ホントに何度振り直すんだって思った!(笑)
アイザック/灯也が終わって自分のターンですが……これから何が起きるか判らないから、今回は待機します。もしものときがあったら身を呈して矢島祭を庇うためにもな。
奏志/じゃあ、先に奏志がマイナーで速見さんに接敵します。その後に≪巨大武器≫で攻撃!(ころころ)命中16ですね。
GM/(ころころ)当たります。
灯也/奏志、ダメージ上げよう! アイザックさん、令呪飛ばすよ!
アイザック/令呪を受けて、奏志のダメージに≪叱咤激励≫します! ダメージプラス22、これでチェックメイトにしろよ!
奏志/(ころころ)……やった、出目自体も高い! 46点の物理ダメージを与えますー!
GM/(カリカリ)……お、まだ立っています。倒れない!
アイザック/やはり一筋縄ではいかんか!
GM/では速見のターンになるね。……先程と変わらず、祭の居るエンゲージに≪乱舞≫≪無の射撃≫で攻撃。(ころころ)命中15です。
アイザック/(ころころ)回避10!
琴子/(ころころ)琴子も10です。
GM/(ころころ)ダメージは、物理15点。
琴子/……≪念動障壁≫は1Dしかダメージを弾けないけど、令呪貰ったら全部弾けるね! お兄ちゃん、愛のこもった言葉を言って!
奏志/ええっ、いきなり言ってって言われても……(笑)
アイザック/行け! お前、ミュージシャンだろ!(笑)
GM/速見は、総攻撃をする灯也と奏志の剣撃を縫うようにして妹達へ銃を乱射するよ。
奏志/おっ、俺の家族に手を出すなぁー! 令呪使用!
琴子/その言葉でヤル気を出します! ≪念動障壁≫で(ころころ)22点ダメージ軽減します!
GM/琴子のバリアーが再度15点の速見のダメージを弾きます。……次は、琴子ちゃんのターンです。
琴子/まずは≪興奮剤≫で(ころころ)6点も【MP】を回復します。その後にアイザックさん、琴子、矢島さんのエンゲージに≪清浄の使者≫を使います。(ころころ)11点【HP】回復しました。
GM/……クリンナップ、にいく前に。待機していたアイザックのターン。これで最後だね。
アイザック/≪浄化の一撃≫を速見に!(ころころ)命中は……18!
GM/(ころころ)……回避、ファンブル。これは倒してくれという神の啓示だな。
アイザック/魔導書を読んで魔法を放つ!(ころころ)……10点のダメージです!
GM/……琴子の張った全てのバリアーが消えた瞬間に、アイザックの魔法が速見を貫く。彼女は低い悲鳴を上げ、地面に倒れます。
アイザック/速見……! 駆け寄ります!
GM/トドメを刺す宣言がありますが、どうしますか?
アイザック/そんな勿体ないことはしない!(笑)
GM/ですよね(笑) ……速見はアイザックの攻撃を受けて動かなくなっているようです。
アイザック/……すぐに増援を呼ぶ。
灯也/祭さんはどうしてますか!?
GM/彼女は頭を抱えていましたが、震えながら……灯也くんを見ます。
奏志/……祭。
GM/「アタシは……貴方を傷付けるつもりで……ここに……。でも……助けてくれた?」
灯也/……君が無事で良かった!
GM/「っ!」……彼女は息を呑んで、その場にぺたりと座り込みます。「ごめんなさい……アタシはっ!」……では、エンディングシーンに参りましょう。


 ●エンディングフェイズ

GM/後日談エンディングシーンに参ります。……まずはアイザックのシーンから。
アイザック/はい。速見はどうなったんですか。
GM/速見は教会の息のかかった刑務所に、祭さんは病院に収容されます。そこでまとめられた資料を君は見ます。……渋谷速見(しぶや・はやみ)のデータを。
灯也/……渋谷。
琴子/……速見って、下の名前だったんだ。
アイザック/渋谷千速と渋谷速見……そういうことか。何をやっているんだ、私は……。自分の鈍さ加減に、ボヤきます。
GM/彼女と面会することは可能です。一つガラスを挟んだところで、速見は現れます。
アイザック/……速見。
GM/(速見になって)「ゴメンナサイね、こんな形でお話することがあって」
アイザック/この事件は、私怨が原因だった……いうことか。
GM/「……貴方の読みはほぼ真実、半分以上当たってわ。……もう判っていると思うけど、矢島祭は能力者。人の意識を操る[感応力師]と、犠牲を増やせば力が増える[異端者]の力を持っていた。妹は、その被害者だった」
アイザック/……お前の妹の名前が、渋谷千速か。
GM/「矢島祭は渋谷千速を傷付ける自覚があったのかは判らない。でも元から力を持っていた彼女は……嫉妬なのか負けず嫌いなのか判らないけど、力を使ってしまい、渋谷千速の意識を奪った」
アイザック/……渋谷千速は、矢島祭の能力のせいで目を覚まさなくなった?
GM/「自覚の無い能力の暴走は単なる不幸なこととして目を瞑ることができた。教会は全面的にワタシの妹の世話をサポートしてくれているわ。いつか目を覚ますと言われている。……でも、『矢島祭をそのままにしておくことなんか出来ない』ってワタシの中の誰かが言ったの」
アイザック/…………。
GM/「ワタシは2週間ほど前に矢島祭と接触したわ。こう言ってやった。『貴方の[異端者]としての力を使えば、誰かを犠牲にすれば、願いが叶う』って。何か叶えたいことでもあったんでしょうね。……彼女は1週間で3人も同じような犠牲を出したわ」
アイザック/……お前は、なんてことをしたんだ。
GM/「だって矢島祭が犠牲者を出し続ければ、ワタシは教会の身として、彼女を正当な理由で、殺せるでしょう?」
アイザック/……あのとき、あの戦いのとき。お前が銃を構えたとき……罪人に懺悔の時間を与えないのかとヒヤヒヤした。
GM/「彼女が反省する時間は、もう充分に与えたつもりよ」
アイザック/馬鹿か。いや……あのときは嫌なゲームをさせるなとか思ったが、一番馬鹿なのは……何も気付かなかった私だな。
GM/その言葉に速見は驚きます。「……なに? ワタシを説教しに来たんでしょ? なのに貴方がなんで苦しんでるような顔するのよ」
アイザック/……速見。お前は罪を償うべきだ。
GM/「……」。
アイザック/……罪を償って、更正して、さっさと出てこい。
GM/「……事件を起こしたワタシを、教会は許すかしら?」
アイザック/何年でも待ってやるさ。……私は吸血鬼だからな……何年でも待ってやれる。

 真っ直ぐな言葉に、見開かれる速見の瞳。驚きだけではなく、そこに浮かぶ感情は……。
 ……それはともかく。5月4日は過ぎていき、あっという間に5月5日は訪れていった。


GM/アイザックさんから伝手が奏志くんと琴子ちゃんにも届きます。教会曰く、能力者を捕らえた今、時間が経てば力の効果が薄れて被害者は目を覚ますんじゃないかって言ってたよ。
奏志/事の流れの真相は全部判って解決に近付いていく、と。
琴子/そういうことだったのー。
GM/公園で2人で話し合っていると、金髪ツインテールがろりんぽいんとやって来ます。
琴子/おっと。お疲れ様です、ロリロリ。
GM/(ロリになって)「2人ともお疲れ様。……ところで。多中灯也が死んだ後、世界はどうなっていたと思う?」
奏志/どう?
GM/「矢島祭は犯行を繰り返し、彼女の願いが叶うまで街中の人間の意識を奪い続けていったわ。それはとても悲しいこと。……だから世界は、彼女の心が救える誰かに触れ合うあの日で時を止めてもう一度まわっていたみたい」
琴子/……5月3日に灯也さんを殺した後だと、矢島さんは戻ってこれなくなっちゃうのね。
GM/「きっと、彼女の心に一番響くことを言えるのは彼だったってことね」
琴子/……それは、速見さんにとっても同じだったみたいね。アイザックさんのことを言います。
奏志/え? あ、あー、なるほどな。……いやぁ、オレ、馬鹿みたいだな。
琴子/なにが?
GM/「なにが?」
奏志/飲みに行ったときさ……どうにでもなれって思ったんだよね。祭のこと怪しいって判ってたのに灯也を放っておくようなことしたりさ。
琴子/……ん……。
奏志/祭が犯人って思いたくなかったんだろうけど、灯也を気遣うこともしないでさ。なんか……自分のこと嫌いになりそうで、イヤだな。
琴子/……。お兄ちゃん、キーボード弾いてよ。
奏志/え?
琴子/いいから弾いて。
奏志/うん……。キーボード弾きます。
琴子/歌っていいよ。
奏志/じゃ、じゃあ歌います。
琴子/昔、お兄ちゃんが言ってたよね。お兄ちゃんの歌を聞いてくれる人は家族なんでしょ? あたしはお兄ちゃんの一番傍で音楽を聴いてるよ。
奏志/…………。
琴子/お兄ちゃんが自分のこと嫌いでも、あたしはお兄ちゃんのこと好きよ。
奏志/……うあ。そんなこと言われたら……泣きながらボロボロになって歌うよ?
GM/「いいじゃない。貴方の言葉にならない歌、ステキよ。聴いてくれる妹さんもとってもステキ」
奏志/……音楽にならないような言葉で、歌い続けます。

 音色といっしょに、平和なゴールデンウィークは過ぎていく。
 そうして最後の休みがやって来て日。
 ……灯也は、矢島祭が収容された病院を訪れていた。


灯也/祭に会いに行きますよ。彼女はどんな様子ですか。
GM/ちゃんと君に応対しますよ。……ちょっとボンヤリとしているけどね。
灯也/多分……笑ってませんよね。
GM/うん。
灯也/……君は、人を救いたいんだよね。
GM/「……うん。そう立ち直ったつもりでいたんだけど。でも、結局は卑怯な手を使って……人を傷付けていた」
灯也/これからその罪を償っていこう。その後に……もう一度心から笑ってください。
GM/「……アタシ、そんな……笑っていていいのかな? 自分勝手に……やってきたのに」
灯也/その笑顔で、少なくとも僕一人は救われます。
GM/……その言葉を聞いて、彼女の目が変わります。……涙を浮かべて、憑きものが落ちたように……笑って「ああ、やっぱり、多中くんの目ってすっごく心を打つものがある。ありがとう」……と笑います。
灯也/照れたように笑います。ちょっと時間が掛かるかもしれないけど、多くの人を笑顔にするために、頑張っていこうね――。

 ANOTHER WORLD SRS
  〜 LOVE AGAIN SYNDROME 〜   END





GM/……灯也くん、最後をシメてくれてありがとう! 凄く良かったよー。
琴子/最後カッコ良かったよー! ……戦闘、全員自分のすることをやり尽くした感じだったね。
灯也/2ラウンドだけだったけど、展開もポンポン進んで華やかでしたね。
GM/2ラウンドだけで戦闘が盛り上がるのかなって不安だったんだけど、良かったよ。≪乱舞≫≪叱咤激励≫+令呪でモブ一掃はカッコ良かった!
灯也/それと、なんだかんだ言って灯也が……振り直すハメになるとは(笑)
琴子/灯也さんは振り直ししつつ当てに行って、お兄ちゃんが一発が物凄い破壊力を出すっていう、ポジションの差別化になったね。
奏志/……あと言いたい! 琴子が可愛くてどうしよう!(笑)
アイザック/そこの兄妹は揺るぎなかったね。
琴子/お兄ちゃん、琴子は拾われっ子だから血のつながりは無いよ。安心だね。
GM/これで男性ユーザーにも安心だね。……それと、アイザックさんもありがとう。異端っぽいこと言ってくれたし、真相まとめてくれたし。
アイザック/リプレイ用じゃないと作らないような濃いキャラ付けをしたのが、成功して良かったですー(笑)
GM/……それと一番思ったのが、今回のPC達を定番の高校生じゃなく、敢えて新社会人にしたのが成功したよね。
灯也/ですよね。そこはやっぱり良かったと思います。
GM/「新社会人だからこそ立場の違いで悩んでいる」っていうのは凄く祭のキャラが映えたわ。それに雰囲気が良くなった。アダルトな雰囲気っていーじゃん。
灯也/わーい、ありがとうございますー! どうせ灯也は草食系ですよー!(笑)
奏志/飲み屋について行ってゴメンネ!(笑)
琴子/いや、お兄ちゃんが2度目の飲み屋に行ったおかげでループの変化になったし、2人の後押しになったから良いと思うよ。
灯也/それに、あれは奏志が居なきゃ展開が進まない予感もしました(笑)
GM/本当に、美しくシナリオを終わらせることができました。みんなが面白く盛り上げてくれました。ありがとうございます。それではみなさん、お疲れ様ー!
一同/お疲れ様でーす!(一同拍手)




END

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