アナザーワールドSRS・リプレイ・DROWNING/phantasmagoria
■ 第8ループ5話 『 NEO 5 』 10ページ ■
2010年9月24日




 ●ミドルフェイズ1

GM/今回のシナリオは、『アルシャードガイア』の「ストーリーパターンテンプレート:魔女夜会」というシナリオクラフトを使用します。……翌日、学校では卒業式の設営をします。3年生はのんびり遊んでいられるけど、下級生は体育館にシートを敷いたり椅子を運んだりします。
盟/い、椅子運び……疲れた。凄く疲れた。シートも乱れるし曲がるし、進路上に人は立ってるし退けよ!(笑)
GM/では早速ですが、『いざなうもの』表を振ります。最初は航、1D6を振ってください。
航/(ころころ)6です。

 『いざなうもの6:幼馴染』

GM/これは祐希のことだな。……体育館で設営作業をしていると、あっちから2年生の祐希がやって来る。
航/あ、祐希が椅子を運んでる……凄くか弱そうに見えるけど、実はチョロイんだろうなぁ(笑)
盟/なあ、櫻庭先輩……か弱そうに見えるけど、5段重ねだぞ(笑)
航/女の子が「櫻庭くんって結構力強いよね! ステキ!」って言ってたりするんだな。……女の子にモテモテだよね、祐希って。仕事いっぱいするし(笑)
GM/(祐希になって)「あ、航……。どうしたの、疲れてるように見えるけど……」
航/うん、ジンギスカンで胃もたれがね……(笑)
GM/では航と盟ちゃん、祐希が話をしながらもキョロキョロ周囲を見渡していることに気付いてください。
航/どうしたの?
GM/……[霊媒師]の盟ちゃんは、体育館内に幽霊がいっぱい蠢いていることに気付きます。
相馬/うぞうぞ……うらめしー……。
盟/え……なんか、活発的に動いてる? なんでこんなになってるの。体育館に幽霊は多少いたけど……いたのはもっとかしましい幽霊ガールズだよね?
航/学校内に幽霊いるとかそういう話やめて! 俺、そういうの苦手なんだから! 幻覚幻覚っ!(笑)
GM/「なんでこんなことになってるんだろう……判らないけど、今のところ実害は無いかな?」
盟/……実害が無いならいいや。航、下手に触るなよー。
GM/では一方その頃。相馬さんは藤原邸で朝ご飯をお腹いっぱい食べています。
相馬/うむ!
盟/働けよ! 食った分まで働けよ!?(笑) アーチャーだって外に遊びに行って近所の子供達からベイブレード勝ち取ってくるんだから!
相馬/勝っても強奪するなよ!?(笑)
GM/では相馬さん、『導入部/朝』表の1D6振ってください。
相馬/(ころころ)3じゃ。

 『導入部/朝3:近くで火事があったらしい』

GM/……藤原邸の壁には絵画のような薄い大型テレビがかかっています。まだ時間が早いからと相馬さんはポチッとスイッチオン。
盟/そう言ってテレビを見始めるからいつも家から出ないんじゃないか!?(笑)
GM/するとニュース中継が目に入る。どうやら新住宅地で火事があったようです。
相馬/ややっ? 新住宅地か、この近くじゃないか……。
亜紀/そんなまさか、盟ちゃんの焼き討ち!?(笑)
盟/学校帰りにしようかなとは思ってたけど、そんなまさか!?
GM/いやあ、盟ちゃんの生霊が先走っちゃったみたいだね(笑) ……屋根の上から見てみると、確かに近くの家々から煙が上がっているのが見えます。
相馬/消防車の音もする……出掛けるとて何処に行く宛も無いからのぉ、霊体化して火事現場に行ってみます。
盟/暇だから見に来た野次馬だー(笑)
GM/野次馬になって相馬さんが燃えている家屋にやってくると、消防士達が消化活動の真っ只中。懸命に「くそ、火が消えないぞ!」と騒いでいます。……火は一向に消える気配は無い。
相馬/ぬう? おかしいのぉ。
盟/いきなり消防士になって)「取り残されている人はいるかー!?」
航/いきなり子供になって)「お父さーん! お父さんが中にー! お母さんが中に! おじいちゃんが中に、おばあちゃんが中にー!」
相馬/ええっ、待てガキ、全員居るのか!?(笑)
GM/じゃあそれ採用(笑・子供になって)「ねえ、お母さんもお父さんも助かるよねぇ!? 誰でもいいからお父さん達を助けてよぉー!」
相馬/……その声を聞いて、霊体化したまま行きます。
航/相馬さんが働いた! いいことだ!(笑)
盟/ここで働けば感謝状がくるよ、拍が付くよ!(笑)
GM/では火事の家屋に飛び込んだ相馬さん、【体力】判定をしてください。難易度は9です。
相馬/(ころころ)15で成功です。
GM/この程度の炎など、いつもアーチャーに燃やされてるわ。軽い軽い、余裕だ。……でも、君は霊力ダメージを受ける。
相馬/なにっ? おかしいのぉ……≪猛る身体≫という、普通のダメージを一切受けない副特技があるんじゃが。
GM/普通の火事なら余裕だろううね。でも、このダメージは一体……?
相馬/……普通じゃないということか!
GM/先に入っていた勇敢なめ組の人達は、「○○さーん!」と必死に声を掛けている。消えることのない火に四苦八苦しているね。
相馬/とりあえずは人命救助が最優先じゃの。家の中に残っている者達を探します。
GM/さっき判定に成功したから、煙を吸って倒れている人とそれを守ろうとしている人を無事発見できます。
相馬/ひょいっとそいつらを抱えて、め組が目につく場所まで運びます。
航/(倒れている人になって)「なんだ……いきなりふわっと……これは天使がお迎えに……いや、これはゴツイ……」(一同笑)
相馬/身長190センチのゴツイ天使だ!(笑)
GM/「○○さん、こんな所に!? おーいいたぞー!」と、め組は彼らを救出します。……ではここで【知覚】判定をしてください。『何か』に気付けるか、難易度9です。
相馬/(ころころ)10で成功です。
GM/「この火事はおかしい」と思い、周囲をぐるりと見渡す。すると、部屋の片隅に……何か、霊らしきものが蠢いている気がした。
相馬/……刀を構えます。なんじゃおぬし。
GM/「ア、ア、アアア……」と呻き声を上げる霊体。その霊体は、手を相馬さんに伸ばし……炎を繰り出す!
相馬/あぼっ!? ええい、おぬし何をする! おぬしがこの火事の元凶か!?
GM/彼の身体が炎を纏い、分散する。炎がより増す。敵意剥き出しだ。
相馬/話は出来んようじゃな……斬ります!
GM/相馬さんの刀が炎を薙ぎ払う。霊はあっさり斬られ、炎は沈静化していく。まるでめ組の活躍によって収まっていくように……。
相馬/……刀をしまいます。この怨霊……藤原の部下か? 一体何なんじゃ。
盟/バックで「お父さん! お母さん! 良かった……!」って子供の声が聞こえてくるよ。相馬さん、良いことしたよ。
GM/……一方その頃。3年生の教室では卒業間近、和気藹々としています。サイン帳に書き合う平和なシーンをしてください。
盟/3月の卒業式前ならまだ進路が決まっていない人もいるよね。
相馬/いきなり亜紀のクラスメイトになって)「何度も言ってるだろ、俺の進路は予備校だって!」(笑)
亜紀/まだアイツ、決まってなかったのか……『第1ループ』の第1回からいるのに(笑)
航/いきなり亜紀のクラスメイトになって)「じゃあ原口くん、あたしのところにお婿さんに来て永久就職すればいいじゃない!」
亜紀/な、なんだってー!?(笑)
航/「……なーんてね、無職は嫌よ!」(笑)
亜紀/おまっ、傷に塩塗ってどうするー!?(笑)
盟/違うクラスメイトになって)「まったく、男子ってニブイわよね。ここまで言わせておいて冗談な訳ないじゃない!」
航/「なんで気付いてくれないのよ……ばか……」
亜紀/そんな恋物語が!? ひゅーひゅー!(笑)
GM/……では亜紀くん、放課後のイベントを発生させます。1D6振ってください。
亜紀/(ころころ)2です。
GM/ぞわりと背筋が凍る。
亜紀/わっ? なんだ……体育館の方でも嫌な感じがしたけど……。ヤだなぁ、オウマガトキっていうよね、一番幽霊が出やすい時間だって……。
GM/亜紀くんは教室を出て、嫌な予感がする廊下を歩いていきます。……すると、何かがゆらゆらと蠢いている……。
亜紀/ゆ、幽霊……?
GM/ゆらゆらした霊体は、いきなり暴れ始めて廊下にあった消化器を攻撃する!
航/プシャアアアと噴き出す消化器!? 消火器がログアウトしましたー!(笑)
亜紀/うああっ!? ちょ、ちょっと待ってー! 即座にウズマキから銃を取り出して応戦! ばーん!
GM/銃で一撃霊体に食らわせると、霊は拡散し消えていきます。……うわあ、廊下が消火器の粉で真っ白だ。
亜紀/お、俺のせいにならないよね!?(笑) せ、センセーイ! 消火器が爆発しましたー! ……この学校、呪われてるよ(笑)
航/だね、前のループじゃ巨人に踏まれるし(笑)


 ●ミドルフェイズ2

GM/では翌日になります。新しい朝ですが、いきなりですが『運命の強制力』チャートを振ってください。
盟/(ころころ)3です。

 『運命の強制力3:体が勝手に動いてしまう』

GM/ではここで、「シナリオクラフト:魔女夜会」のストーリー解説を読み上げます。

 『シナリオクラフト:魔女夜会』
 魔女夜会は、PC達の住む町の時間が狂わされ、同じ時、同じ日を何度も繰り返すストーリーである。


盟/いつも通りじゃねーか!(一同爆笑)
航/なんだ、通常営業か!(笑)
GM/盟ちゃん、君は体育館に椅子を運びます。全てを運び終えてゼーハーしているときに「これはおかしい」と気付いてください。
盟/はあ、はあ……疲れた……。こんなこといつまでもやってられるかー!(笑)
航/盟ちゃん、俺……ジンギスカンでマジ胃もたれしてるんだよねー。
盟/その話は聞いたわー!(笑)
GM/では2人とも、デジャブがあるかどうか【意志】判定をしてください。難易度10です。航は≪オレンジの記憶≫を持ってるからその達成値に+3してね。
航/(ころころ)15でセーフ。
盟/(ころころ)12で成功です。……体が勝手に職務を全うしてしまった。なにこれ。昨日も設営やったよね?
航/昨日、お花いっぱい作ったよね。……なんで?
GM/ちなみに、お花はまだ1つも作れてないよ。だってこれから作るもん。
航/……ハハハ、あの女の子、また祐希にときめいてる。恋って運命なんだねー。
盟/ハハハ、うまいこと言ってる場合じゃねーぞー!(笑)
GM/では、『いざなうもの』チャートを、また航が振ってみようか。
航/(ころころ)1です。

 『いざなうもの1:病気がちな少女』

航/少女じゃないけど、病弱そうっていったら……祐希じゃないか(笑)
GM/では祐希が「ゴホゴホ……」と咳き込みながら、椅子を5つ持って現れます。
航/祐希は『属性:病気がち』ってだけで強かった!(笑)
GM/「でも、ちょっと気分が悪くて……」
航/じゃあ2個にしなよ!
GM/「僕だって誰かの役に立ちたいから……」
航/充分だから! 男前すぎてまた女子が「祐希くん……キュンッ」ってやってるから!(笑)
GM/「ねえ、2人とも……なんだか霊がいつもより増えてない?」。祐希に言われて体育館を見渡すと、昨日より霊が1.5倍ぐらい増えている。
盟/なんだと。ええいっ……ジャレてる猫みたいに幽霊を追い払います!(笑)
GM/霊達は無害だけどね。……こうして君達は、放課後になるまで昨日やったことと同じことを拘束されます。
航/やべえ……なにこれ、虚しい。
盟/時間がループするのって怖いんだね……知ってループするのってもっと怖いよ。放棄できないのも怖いし。
航/きっとアレだよ、卒業できなくて悔んでいる人がいるんだよ。
盟/原口のことかぁ!?(一同爆笑)
GM/では一方その頃。相馬さんはテレビで火事の中継ニュースを見かけます。まずはデジャブがあるか【意志】判定をしてね。
相馬/(ころころ)……うう、9。失敗です。
GM/「この火事、なんか見覚えがあるのぉ……1週間ぐらい前にあったかな?」と、うっすらなデジャブ感がします。
相馬/むむぅ……おーい、カロンやーい。
GM/すっと老人が現れます。
相馬/ここ最近に新住宅地で火事があったと記憶しているんじゃが、おぬしは覚えておるか?
GM/「そのようなことは」とカロンはふるふると首を振ります。
相馬/え、ない? 絶対嘘じゃ。だって……。
GM/「私が未熟で存じ上げないだけでしょうか」
相馬/あれだけの大きな火事、ある訳がない……か。う、うむ、とにかくワシは外に出てくるぞ。
GM/シュインと霊体化して火事現場にやって来ると……同じような情景の描写をGMはします。
盟/(子供になって)「お父さんとお母さん達がー!」
相馬/うむ、仕方ないな……中に入ります。霊力ダメージの火を受けてます。……このような情景、前にあったな。
GM/そして救出すべき人が、なんとなくこっちに居ると判ってしまう。
相馬/お、いたいた。で、次はこっちに置けばいいんじゃな? ほい、め組の奴らー。
GM/救出される人々、広がる炎、そして揺らめく幽霊。……相馬さんに襲い掛かる炎。君は奴を難無く撃退することができます。
相馬/うむう、なんなんじゃ……藤原が使役していた霊にも見えるが。うぬぅ……?
GM/そうして亜紀くんの放課後のシーンになります。
亜紀/(ころころ)……デジャブはあるな。なんか、朝のニュース……見たことある気がする。
航/『今日の乙女座は8位!』
盟/『ラッキーアイテムは筑前煮! ラッキー微生物はミドリムシ!』(笑)
GM/昨日見たようなテレビの内容。今日も今日とて教室でクラスメイトはバカ騒ぎをしてるね。
亜紀/おーい原口、気付いてやれよー。……このまま廊下に出ないとどうなるかやってみていいですか?
GM/うん。放課後になってもクラスメイトと喋って時間を潰していると、いきなり廊下から「ドカン!」と爆発音がする。
亜紀/わわっ、ビックリした! 早々消火器が爆発する事件は無いのにまたか……いや、また……? ともかくセンセイ、消化器が爆発しましたー!
盟/理科の先生が消化器の粉でコケる!(笑)
亜紀/そして、先生の空飛ぶズラ!(笑)
相馬/ああっ、3年間隠していた先生のズラが!(笑)
航/大丈夫、またループすればみんなキレイに忘れてくれるよ!(笑)
GM/……みんな同じ1日を過ごします。では、全員登場するシーンをしましょう。
航/消化器騒ぎのところに駆けつけようぜ。祭だ祭だー!(笑)
盟/あの先生……ズラだったんだ…。
亜紀/白い粉まみれだー。わあ、もうすぐ卒業式なのに制服がー(笑)
相馬/学校から3人が出てきたときに現れます。……おぬしら、一体何をしておるんじゃ。
亜紀/あ、お侍さん。お久しぶりですー。
盟/ここであったが百年目ッ!
相馬/な、なんなんじゃいきなり! ホットスタートすぎるぞ!?(笑)
亜紀/聞いてくださいよ、お侍さん! 前に学校で変なの見ちゃったんですよ。多分そいつが今日も消化器をぶっ壊して……!
相馬/なに? それはもしやこんな奴では……。先程、新住宅地で火災があってな。その元凶もおぬしが見たような奴と同じようなものだった。
亜紀/幽霊が暴れているんですかね? で、消化器騒ぎって昨日もあったような……。
盟/……みんな、よく聞いてくれ。この世界はループしているらしい。
相馬/ループ?
盟/僕は昨日、体育館に椅子を並べた。花も作った。今日学校に来たらまた体育館に椅子を並べなきゃいけなかったし、花も一つも作れてなかった。……時間が昨日に戻ってるんだ。
相馬/確認したいんじゃがの、1週間ほど前に新住宅地で火災が……。
盟/そんなもんは無い!
亜紀/新住宅地に火事だなんて、10年前ぐらいしか聞いたことがないや……。
航/う……火事あったんだ……。
亜紀/……あ、航、ごめん。
航/……えっと、誰も怪我してない?
相馬/全員、比較的軽症だ。煙を吸い込んだ程度で済んだようだぞ。
航/……良かった。
亜紀/よしよし、航。
盟/……このままだと明日もまた同じことをしなきゃいけなくなるかもしれない。僕らはまた体育館に椅子を運ばなきゃいけなくなるかもしれないんだ!
航/明日も明後日もやらなきゃいけないなら、サボっちゃおうって気になっちゃうね。
亜紀/明日もまた消火器が爆発する……。いや、また俺がアレを倒せばいいんだ。そうしないと理科の先生が大変なことになっちゃう!(笑)
盟/ズラだけじゃないよ、明日は先生の中身が危険になるかもしれないね。……だって徐々に酷くなってきている。1回目は先生は倒れてなかったじゃないか!
GM/……話が進んできたね。では誰か、『不安なひととき』チャート1D6を振ってください。
相馬/(ころころ)6です。

 『不安なひととき6:突然電話が鳴り響く』

航/こんな所で電話って……誰かのケータイが鳴るとか?
GM/そうだね。ダイスで誰にかかるか決めよう。(ころころ)では、亜紀くんの携帯電話が鳴ることにします。
亜紀/……むろろろろ、むろろろろろろ。うわ、俺のケータイが鳴ってるー、ピッ、もしもし?
GM/青森からですね。「いよぉ!」
亜紀/青森さんですか、ビックリさせないでくださいよー。
GM/「ビックリってなんだよ? 教会からの連絡だぞー。……昼間に新住宅地で火事があったんだ」
亜紀/あ、その話聞きました。ちょうど今、お侍さんがいまして……。
GM/「お、もう耳に入ってるのか。……その火事、霊体によって被害を受けたというんだ。幸いにも被害者はいなかったが、お前も注意してくれ」
亜紀/……学校にも暴れていて危険な幽霊がいましたよ。
GM/「なんだって? じゃあそっちの報告を後で教会にしてくれ、よろしく。……最近、街中で霊をよく視るって[霊媒師]の連中が言ってるんだ。何かヤバイことがあったのかもしれねーな」
亜紀/何かヤバイこと……。俺も調べてみますね。
GM/「ああ、無茶すんなよ。頼んだ」
亜紀/大丈夫、みんないるから強い強い! ……報告もかねて教会に行きます。
盟/じゃあ、盟も教会について行きます。
GM/では亜紀くんと盟ちゃんの2人で並んで教会に向かいましょうか。黒須が迎えます。
亜紀/黒須さん、報告です。学校の廊下で消火器を壊して暴れている奴がいました。
GM/(黒須になって)「そうか、では明日からエージェントを送っておこう」
盟/明日……から?
GM/「実際は今夜から学校を警戒するようには仕向けるぞ」……言いながら、黒須は考え込むような顔をします。「なあ、亜紀」
亜紀/なんですか?
GM/「……似たような報告をしなかったか?」
盟/……黒須もやっぱりこの事態がおかしいって思ってるんだよね? ねえ、これって黒須のせいじゃないよね? 前科持ちだから怪しむよ!(笑)
GM/「今回の件は俺は関与していない。……何か別のスイッチが働いて時間が戻ったらしい。そして俺達はそれに気付いてしまったようだな」
盟/よし、黒須が黒幕じゃないなら安心した。……時間を戻す人が、黒須以外にいるってことだね。
亜紀/時間を戻さなきゃいけない理由って何だろう。……火事のあった家に行ってみる?
盟/うん、行ってみよう。
GM/では火事現場に2人はやってきます。『イベントチャート』表を1D6振ってください。
亜紀/(ころころ)3です。
GM/『不安なひととき』表に参ります。1D6を振ってください。
盟/(ころころ)1です。

 『不安なひととき1:辺りに異臭がたちこめる』

GM/2人は事故現場にやって来ます。燃え尽きた家屋にキープアウトが張られているけど、その中を君達は入っていく。
亜紀/なにこの匂い……これって現実の匂い? それとも霊的な匂い?
GM/霊的な匂いだね。実際に何か燃えて異臭を漂わせているのではないようだ。2人とも、【知覚】か【理知】判定をしてください。
盟/(ころころ)【理知】で11です。
亜紀/(ころころ)【知覚】で12です。
GM/2人とも成功だね。……火事現場で、何かが蠢いている。
亜紀/また!? 見てみます……。
GM/蠢いているのは、人影だ。焼き焦げたような真っ黒い人影……でもそれは人間ではない……。
盟/匂いの根源……お前か。
GM/「ア、アア……」と真っ黒な人影はうめいています。何と言ってるか理解したいなら、【理知】で8以上を出してください。
亜紀/(ころころ)成功です。
GM/ではこんな声が2人は聞くことができる。

「おと……うさ……おかあ……さ……どこ……こんな、家じゃ……ない……違……僕、の……家……ちが……う……」
 泣くような声を発した人影は、風が吹くと……ばさあと分散し、形を無くした。


盟/……。もしかして、亜紀。この子、10年前の火事の被害者じゃないかな。
亜紀/そうだね……火事で亡くなった子の霊、かな? あの大火事はいっぱい死傷者が出たって聞いているし。
盟/あの子、自分の家を探していたのかな……。お父さん達を探してこの家を燃やしちゃったのかな。


 ●ミドルフェイズ3

GM/3日目の朝が始まります。『運命の強制力』表を1D6振ってください。まだ振ってない人は相馬さんかな?
相馬/では相馬が振ります。(ころころ)2です。

 『運命の強制力2:同じ失敗を繰り返す』

GM/それ、きっとアーチャーの攻撃を回避できなかったことだよ(笑)
相馬/あぼっ!? だからビーダマンを人に向けてやってはいかんとー!(笑)
盟/(アーチャーになって)「キャーお父ちゃんが怒ったー! じゃ、ベイブレード取ってくるわ!」
相馬/だから人のモンを取るなと言っておるだろー! ……テレビをつけます、ポチッ。
GM/火事のニュースがやっています。デジャブがあるかどうか、【意志】判定をしてください。
相馬/(ころころ)はい、13で成功です。……既知感がする。火事現場に行って、救出活動をします。
GM/また無事に取り残された人達を救出し、君の目の前に炎を纏った幽霊が現れます。
相馬/……おぬしらがこの火事の原因か。
GM/……どこか子供っぽいその霊は、目を俯かせ、悲しみの声を上げます。すると悲鳴と共に炎が舞い始める。全てここに在る物を否定するかのように……。
相馬/辛いことを言うようで難じゃがな、おぬしらはもう死んだ身じゃ。全てワシの手で成仏させてやる。……斬りつけます。
亜紀/……相馬さん、人のこと言えないだろ(笑)
航/なに言ってんだこいつっていう顔しちゃった。今日最大の「お前が言うな」タイムだよ!(笑)
相馬/何を言う、ワシは英霊として蘇ったのじゃ!(笑)
GM/相馬さんの一撃を食らった幽霊は消え去り、炎は鎮圧化されます。良かったね。
相馬/うむ……同じことの繰り返しってつまらんのぉ。では学校に行くか。
GM/では学校に居る組もデジャブがあるか【意志】を判定をしてください。航だけは達成値に+3してね。
航/(ころころ)……全員成功したね。ほーらシートを敷けー椅子を運べー。
盟/大地くんに全部させます。
航/盟ちゃん、ラクすんなよ!(笑)
盟/僕に体力は無いんだからこれぐらいのことしないともたないよ!(笑)
亜紀/俺はまた原口がからかわれるのを見てます。いつも通りのバカ騒ぎだなー。……体育館の幽霊、増えてるの?
GM/うん。もうすぐ3倍みたいな感じ。
亜紀/……聖水、まいておこうかな。
航/えーい、≪式神返し≫ー! なんでループするごとに増えていってるんだろ、ヤバくないかな……。
盟/ヤバイだろうね。……実際、櫻庭先輩の具合が悪そうだし。
航/祐希、具合悪いの? それともただの演出なの!?(笑)
相馬/まあ、おぬしらも昨日と同じことの繰り返しをしているのじゃなー。学校にやって来ます。おーい、おぬしら捜したぞー。
亜紀/あ、お侍さーん。……合流しましたけど、放課後のあの時間になる前に……消火器のアレを退治しに行ってみようか?
盟/そうだね、待ち伏せしてみようか。
GM/じゃあ、廊下に来て【知覚】判定して。
盟/(ころころ)成功です。
GM/幽霊なら航の後ろに居るよ。
盟/……≪魔導書≫ぉ!(笑)
航/うわあ!? いきなり何!? 俺の【反射】が5なかったら死んでたよ!?(笑)
盟/大丈夫、航なら当たらないって信じてる!(笑)
GM/……攻撃された幽霊は、暴走してる場合じゃないとよろよろと逃げるようにどっかに行こうとします。
亜紀/後をつけるよ! お侍さん、気合でついて来て!
GM/幽霊を追いかけようとすると……奴は体育館に行こうとしているのが判ります。
亜紀/体育館……やっぱり何かあるんだね。体育館に入ります!
GM/体育館は、既に下級生達によって椅子が揃えられ、いつでも卒業式が出来る状態になっています。けど幽霊達が……君達の目に視えるぐらいウヨウヨ居るね。
亜紀/こんな所で式なんか出来ないうよ……。
盟/さっきの奴、逃がすかー!
GM/「こっちおいでよ、新人!」……と、空を浮いている女の子が逃げてきた幽霊を招こうとしている。
航/……なんぞや?
GM/よしよしとちょっと古風な女の子が逃げてきた小さな塊を抱きしめます。
航/由緒正しい学校幽霊さんか。
盟/……じゃあ、『仮称:花子さん』。なんで逃げたの。
GM/(花子さんになって)「そっちが攻撃してきたから逃げたんだって」
亜紀/……ご、ごめん(笑)
盟/だってこれから爆発させるって判ってたら攻撃するよ。掃除めんどくさいし。
GM/抱き抱えながら花子さんは話します。「あたしはずっと体育館に居るけど、この子達は最近現れちゃったみたい」
盟/なんだ、君が集めていた訳じゃないの?
GM/「違うわ。……きっとここは居心地が良いのね。だから集まってきているんだわ」
航/……居心地が良い?
GM/「うん。ここはね、霊が集まりやすい場所なの。……時々死者の国の王様が来てくれるから」
亜紀/……ハーデス様のこと!?(笑)
GM/「新住宅地で何かあったのか、新人がどんどん来てる。みんな怖がってるわ。……でもここに来れば王様が保護してくれるし、みんなで集まっていれば怖くないし」
亜紀/新しい街……新住宅地からかな?
航/保護してくれる人ってどんな人なの?
GM/「紫の衣のお方よ」
相馬/ぶふぅっ!(笑) どピンポイントじゃないか!?
盟/まったく、自分の旦那ぐらい捕まえておいてほしいよね!(笑)
相馬/旦那ではない、嫁じゃ。
盟/どっちだって一緒だよ、イライラするぅ!(笑) そうだよ、お前が捕まえていれば黒須の元に藤原がいくこともなかったんだ!
相馬/……はい? 黒須って、教会の奴だよな? そいつと黒須が何だって!?
盟/夜に密会してたんだよ!
相馬/なにぃ!?(笑)
航/もうちょっとお前らは相手を信頼してあげようよ!(笑) ……まあ、藤原さんは黒須のテクにやられたのかもしれないけど。
相馬/くそぉ、取られたー!?(笑)
盟/くっそぉ、あいつら未だに主従関係を貫いてやがる……あいつらぁ……ギギギ!(笑)
GM/……ではでは、そろそろ『助言者』チャートを振ってみましょう。2D6を振ってみてください。

 オリジナルの『助言者』チャートは以下の通り。
 2:青森、3:ジーク、4:ジャック、5:藤原、6:祐希、7:エル、8:弁慶、9:アーチャー、10:弥生、11:黒須、12:その他。


航/ジャック、弁慶さん、キャスターあたりが役立ちそうだから狙いたいな。(ころころ)……10、やったキャスターが出た!
GM/体育館でうぞうぞと話していると……体育館の外で、ざわざわと生徒達が騒ぎ始めます。
相馬/ん?
GM/(生徒達になって)「メイドさん来た……」「メイドさん来た……?」「メイドさん来た……!?」
亜紀/メイドさんって、まさか!(笑) め、盟ちゃん!?
盟/今朝は普通の格好をしてたのにー!(笑)
GM/盟ちゃん達が体育館を出ると、可愛いメイドさん(♂)が、おしとやかにふわっと笑ってやって来ます。
相馬/……あいつ、猫被ってやがる。ウサギのくせに(笑)
航/いやぁ、メイドさんを連れてくるなんて盟ちゃん、エロゲか。
盟/寒気が走るわ!?(笑) お前達、判ってるだろ男だぞあいつは!
航/現実世界にメイドがいるっていう響きの方がインパクト強すぎて男とか今更どうでもいいよ(笑)
盟/……弥生、何しに来たんだ……どうしてその格好で来たんだ……?
GM/(弥生になって)「えっ、弥生ってこういうキャラクターじゃないんですか?」
盟/うん、そういうキャラクターだけどさ!(笑)
GM/「ではボクが掴んだ情報を話しますね」
航/超スルーされた!(笑)
GM/では、『事件の真相』チャート、1D6をしてください。
盟/(ころころ)4です。

 『事件の真相4:実験をしていた』

GM/「どうやらこれ、何らかの実験みたいなんですよ。……世界を繰り返しても己が自覚している限り、精神は鍛錬を積んで強化されていくんです。時間はループしても、力は溜まっていくものなんです」
相馬/……以前アヴェンジャーが話していたことじゃな。
GM/ループを増すごとにPC達が成長したように、NPCも成長しているってやつだね。「今回の1日限りのループも、とある『ループの核』がレベルアップがしたいがために繰り返されているっぽいんですよ」
亜紀/自分だけ強くなろうと実験をしている……ってこと?
GM/「悪さを働いている人がいるんですねー。……それにこの街、彷徨える幽霊がいっぱいいるんですよ」
航/……新住宅地のこと?
盟/10年前に突然大災害が起きたんだ……彷徨える幽霊は沢山いるよな。
GM/「その大量の幽霊、全部蘇らせて自分の経験値にしたらスッゴくレベルアップできるでしょーねー」
相馬/塵と積もればなんとやらというやつじゃな。
GM/「そういえば、偽聖杯も『弱くても生者を取り込めばレベルアップできる』っていう考えでした。今回は、『弱くても死者を取り込んでレベルアップする』ってやつなんでしょうね。……まあ、逃げのびた何十匹かが体育館に逃げ込んできているみたいですけど」
亜紀/……誰かさんが実験をしていて、その実験のために……新住宅地で眠る死者をポコポコ蘇らせた?
GM/「蘇らせて自我を保った幽霊は居心地の良い体育館に集まった。でも死者は所詮死者。自我が無い方が多いです。暴れ回っちゃって破壊活動を起こしても仕方ない話……」
航/火事を起こしたのは、呼び出された霊が暴走して起こしたってことか……。
盟/……じゃあ、今も黒幕はこの街に眠る霊を蘇らせ続けているんだな。
GM/「経験値が溜まったら日常を再開させてくれるんですかね? それとも違うことをするんでしょうか」……では、『サプライズチャート/事件』表1D6を振ってください。
盟/(ころころ)6です。どんなサプライズだ……。

 『サプライズチャート/事件6:時間軸が戻る』

GM/時間が戻る? つまりは、スタート地点に戻る……朝になる……ループが発生するということ?
盟/何かスイッチを踏んじゃった!?
GM/(暫く考えて)……君達は体育館で集合していました。さあ、これからどうしようか、どうすることが出来るだろうか。考えていると、ふっとシーンが途切れます。
相馬/なにっ?
GM/(ころころ)……亜紀くん。君は自分の部屋で目を覚まします。
亜紀/……あれ? 体育館に居たんじゃなかったの?
GM/今は朝です。おはようございます。
亜紀/あ、あれ、ループしちゃった!?
航/『今日も乙女座は8位!』
盟/『ラッキーアイテムは筑前煮! ラッキー微生物はミドリムシ!』
亜紀/ミドリムシってクッキーになるぐらい栄養があって良いんだってね……(笑) いきなり朝になったので、みんなに電話を掛けます!
GM/朝になったけどさっきのシーン継続に値するので、皆さん【意志】判定は必要ありません。
航/亜紀、今日も乙女座8位だったね。
盟/亜紀、今日もラッキー微生物ミドリムシだったね。
亜紀/ミドリムシってどうやって捕まえろって言うんだろうね。
盟/……そういや僕、黒須の家に泊まっていたから黒須の部屋で目が覚めるんだよね。もうこの日々が永遠に続けばいいのに!
相馬/犯人はお前か!? 意外なところに犯人がいた!(笑)
盟/ねえ、黒須。またループしているみたいなんだけど。
GM/(黒須になって)「……今度は、急に終わったな」
盟/うん。黒須も変なの判っているよね? とりあえず朝のうちからみんなと集合したいんだ。藤原の電話番号は知ってるなら教えてよ、あの侍と連絡を取りたいんだ。
GM/「電話なんて必要無い。ライダーなら俺が呼べばすぐに来る」
盟/ええいバキィッ!(笑)
航/盟ちゃん、殴っていいよ!(笑)
GM/でも黒須は事実を言っただけだよ!?(笑)
盟/事実だから嫌なんじゃん!(笑)
GM/では、盟ちゃんの提案通り、全員藤原邸……新住宅地に集まることにしましょう。
亜紀/そっか、朝のうちから集まって行動が出来れば、これから新住宅地で起きる火事の現場に行けるかもしれない!
航/そうだね、現場で待ち伏せできるんじゃね?
亜紀/それだ! まだ時間はある! 学校に「お腹が痛いのでサボリます」と連絡します。
盟/大地くんに登校させます!
航/えーとえーと俺は!?(笑)
GM/航が迷ってるならジャックがやって来て「≪日常の復元≫してやろうか?」と言ってくれます。
航/あ、ありがとう! 代わりに学校行ってきて!
GM/「おうよ、俺がハカリヤワタルやってくるわ!
航/モブじゃなくて本人が行くの!?(笑) 頼むから変なことしないでね……。
GM/ああしないさ! やってくるぜぇー!
航/矛盾した答えだ!(笑) 変なことしたら絶交だからねー!
盟/……クラスメイトに明日言われるぞ……「秤谷くん、昨日はどうしたの? いきなり『ハダカで何が悪い!』だなんて言い出して」(笑)
航/みんな、もう1回ぐらいループしようよ!(一同笑)


 ●クライマックスフェイズ

GM/では新住宅地、藤原邸に全員集合します。
盟/黒須も一緒に連れてきました。
GM/黒須が口を開きます。「これからとある場所で火事が起きる。これは確実に起きるイベントらしい。……それとは別におかしな場所を見付けた。そちらも調べてみないか?」……という訳で、1D6を振ってください。
相馬/(ころころ)6ですね。

 『6:既に事件が起きた現場』

GM/あれ? つまりこれって……新住宅地じゃないか。それなら黒須の台詞を改めます。「新たに怪しい場所は見付からなかった。どうやら鍵は新住宅地にあるらしいな」
亜紀/じゃあ、新住宅地を集中的に調べてみましょう!
GM/「教会のエージェントを何人か動員させて、事故現場周辺で一般人を遠ざける結界を張ろう」
航/せめて火事のときだけでも家に誰も居なくなってれば被害は最小限になるか……。
GM/新住宅地に向かいます。教会のエージェントは……青森は、結界を張ります。(青森になって)「ほーら、≪母の腕≫ー!」
盟/……ゾワッ!(笑)
相馬/いやいや、青森は悪いことはしとらんだろ(笑)
盟/でもあのドヤ顔がマジキモイ!(笑)
GM/結界を張ると、結界内に居る人達は無意識のうちにその場から出て行きます。「どっかに出かけよう」って感じで1人も居なくなります。
亜紀/これで調べたい放題だー。何か怪しい物はないかなー。
GM/怪しい物というより……怪しい人影があるね。
盟/おっ……?
GM/……火事現場の中央となる家屋の前に、ある人影が立っている。黒髪の長い髪の女の子が。
亜紀/……もしもーし?
GM/(女の子になって)「……結界を張ったのは貴方達?」
盟/違うよ、張ったのはあのオジサンだよ!(笑)
GM/「でも、その中に居るってことは貴方達は……能力者ね」
盟/僕は君の質問に答えただけだよ。
GM/「……。さあ、そろそろおいで」。女の子は右手を上げる。
亜紀/右手……?
GM/すると霊体が現れ、家がゴッと燃え上がる! 炎が一気に広がっていく。
盟/わあ!? また止められなかった……この家は消失する運命なのか!
航/きっと構造欠陥なんだよ。これを機にパパが新しい家を建てるから良い未来になるんだよ!(笑)
盟/ねえ、君はなんでこんなことをするの。
GM/「実験よ」
航/……黒幕、きた。
亜紀/実験……それは、力溜めるための?
GM/コクリと頷きます。「ここは大量の下級霊の眠る土地。そして強力な霊体がいくつも存在する未知の土地。神秘が集合したこの地は、最高の実験場所になったのよ!」
盟/そういうの、迷惑だからやめてくれないかな!
亜紀/そうだよ、迷惑してるんだ!
GM/「そんなのいっときじゃない。テキトーにあたしのレベルが上がったら新しい実験の為に日常を戻してあげるわ。……いつかは貴方達みたい気付く人が出るとは思ったけど、まさかこんなに早かったなんて……」
航/たった3日か。いや、強制終了したから4日カウントだね。
盟/僕からしてみれば、4日も多かったよ! 椅子を何回運んだと思ってるんだよ!?
GM/「あたしはまだこの街で力を溜めていきたいのよ。まだ捕まる訳にはいかないわ!」と臨戦態勢に入りながら後ずさりします。
相馬/逃げる気か!
GM/「あら、素敵な怨霊! ……ちっこい幽霊なんかよりデッカイ怨霊の方がやっぱり取り込むにはいいんでしょうけど……そんな危険なことはできないわ。いいじゃない、ちっちゃいのなんかいっぱいフヨフヨしてるんだから少しぐらい貰ったって!」
相馬/ワシらにとっても霊達にとっても迷惑には変わりないわ!
GM/……女の子は逃げの態勢に入りながら、ポケットから何かを出して石をポイッ。
航/な、なに!?
GM/その石からボッとクリーチャーが現れる。……≪異常鉱物≫の演出です。「足止めだけでもして! ……あたしの目的はこの街で力を溜めること。だから、逃げる方向で頑張るわ!」
航/な、何か出た……!
亜紀/このまま逃がしたらまた被害が出るかもしれない……みんな、止めよう!
航/炎をバックに戦うんだな。……教会の人、消火活動してー!
盟/(青森になって)「あいよー!」……あ、戦闘なのに大地くんを学校に行かせるって言っちゃった。
GM/残念ながら大地くん不在で戦闘だね。では、戦闘を始めます!

 今回の戦闘レギュレーションは以下の通り。

【戦闘マップ】
 仲間側エンゲージ1:盟、亜紀
 仲間側エンゲージ2:航、相馬
 (↑10メートル離れている↓)
 敵側エンゲージ1 :モブ×2
 (↑10メートル離れている↓)
 敵側エンゲージ2 :女の子

【注意事項】
@女の子は「戦う気は無い、逃げる」と宣言をしている。3ラウンド目のクリンナッププロセスに逃亡するイベントが発生する。

【行動値】 ※同値の場合【反射】の高い方を優先
 航:16
 亜紀:16
 女の子:15
 モブ×2:13
 相馬:12
 盟:12


GM/それでは戦闘開始です。第1ラウンド、セットアッププロセス!
航/≪勾玉の加護≫で全員を戦闘移動させます! 航と相馬が前に出て、モブ達と同じエンゲージになります。
相馬/≪縛鎖≫を女の子に対して使用します!(ころころ)ぶっ、ファンブりました……。
GM/流石相馬さんだな。(ころころ)ちなみに女の子の回避判定の結果は、10です。
航/わーい、相馬さん≪悔改めよ≫ー。
相馬/ありがとう航……(ころころ)うっう、16です。【行動値】を5マイナスしてください。
亜紀/女の子の【行動値】が10になりましたから、これで全員女の子より早く動けますね。亜紀はセットアップで女の子に≪完視≫を使います。
GM/ボスキャラなので、識別難易度は15です。
亜紀/(ころころ)9ですね。むむむ、判らなかった。

 メインプロセスに移行し、航はザッと素早く踏み込み、1体目のモブに対して≪片手武器≫≪式神返し≫≪上級闘術≫のコンボで攻撃を行なった。

航/(ころころ)ダメージは26点。【幸運】判定を行ないます。(ころころ)14です。
GM/モブの難易度を特に設けていないので、通常値の10以上でモブ一掃に成功します。ギャアギャア言ってたクリーチャーは、航の剣を一撃食らうとがらんがらんと石に戻る。
航/イエイ、一撃だぜ。1体撃破。
亜紀/次は亜紀のターンです。≪幻の射撃≫で撃ちます。女の子に対して(ころころ)ファンブル一歩手前……14。
GM/(ころころ)でもこちらも回避低い、16。
盟/それなら≪幻想式≫を使って命中18にして!
亜紀/やったー。(ころころ)ダメージは霊力7点です。
GM/次は残ったモブさんのターンです。≪両手武器≫≪乱舞≫で航と相馬を同時に攻撃します。
航/(ころころ)回避16です。
相馬/(ころころ)回避19です。
GM/(ころころ)モブだけど出目が良かった、命中17です。航に命中したので、女の子が≪幻想式≫でダメージを上げます。(ころころ)物理ダメージ22です。
航/まだ余裕っす。

 相馬は、マイナーで≪獣化≫を使用しモブに対して攻撃+≪生気吸収≫で回復。
 盟は、マイナーで≪天空の羽≫で自身を強化、≪ヒュプノスの枝≫を女の子に使用するが、女の子は回避し不発に終わる。


GM/次は女の子のターンだね。女の子は≪押し寄せる闇≫を(ころころ)全員を対象に攻撃します。
航/[世界遣い]の攻撃がくるぞー!
GM/まず、この命中に≪未来の吐息≫を使用。クリティカルにします。
亜紀/(ころころ)ふ、ファンブルです!
航/(ころころ)失敗……全員失敗です。
GM/それでは全員に命中したのでダメージに≪幻想式≫≪禍福のさざなみ≫を使用します。(ころころ)+24して……霊力ダメージ43点を与えます。
航/……≪英雄の宣言≫で俺1人がダメージを受けます!
GM/女の子が呪文を唱えると、空がカッと眩く光る! けど詠唱している最中に航が女の子に突撃し、攻撃目標を乱す!
航/体当たり! ……やった、GMがカッコ良く演出してくれた!(笑)
亜紀/そんな航に≪念動障壁≫するよ!
盟/亜紀、2倍消費して! ≪大地の勅命≫を使用する!
亜紀/(ころころ)22点ダメージを弾いて!
航/……よし。半分くらい生き残ってる、余裕!
盟/女の子のターンが終わったので、次ラウンドにいきますね。
GM/では第2ラウンドにいく前に、やりたいことをします。女の子が≪多重跳躍≫を使用、シーンを終了させます。
相馬/はぁ!? なんだってぇ!?(笑)
GM/シーン間の効果のものは全て消えます。ただし、戦闘は継続します。
相馬/つまり……≪縛鎖≫≪獣化≫の効果が解除!? さよならワシの【HP】14点分!(笑)
航/相馬さん涙目!(笑) ≪守護者の盾≫使ってなくて良かった……。
盟/大地くんいなくて良かった!(笑)
GM/逆を言えば、シーン制限のついている特技は回復します。……いやあ、1回は使ってみたかったんだ、この特技(笑)
亜紀/鬼だ!(笑)
相馬/≪自己再生≫を使ってないから回復するものも無いし……。全ワシがプギャー!(笑)

 第2ラウンドのセットアップで、盟は自身に≪魂砕≫を使用する。
 亜紀は再度≪完視≫を女の子に使用、識別難易度を成功させ、相手のデータを解明した。


 女の子のデータは、以下の通り。
 『黒髪の少女』。クラスは[魔術師/世界遣い/異端者]。戦闘中に主に使用するものとして……。
・≪押し寄せる闇≫(ランダム対象にダメージ)
・≪ヒュプノスの枝≫(相手に−1D6)
・≪未来の吐息≫(クリティカル化)
・≪リトライ≫(ファンブル化)
・≪輪廻の扇≫(7以下でファンブル、8以上でクリティカル化)
・≪多重跳躍≫(シーン強制終了)
・≪空の片足≫(セットアップにエンゲージ離脱移動)

・≪幻想式≫(達成値+4)

・≪麗しき犠牲の盾≫(他人に庇わせる)
・≪檻触手≫(クラスレベルD6点分ダメージ軽減)


GM/他に、モブを作成する≪異常鉱物≫、人を殺めることで代償を減らす≪贄の儀式≫などを取得しています。
盟/キャスターのデータに似てるな。……何度キャスターの≪ヒュプノスの枝≫で寝かされたことか!
GM/あと、≪輪廻の扇≫で何度相馬さんがファンブルになったことか。
盟/そっか。キャスターに似てるからこんなに苦戦するんだね、相馬さん。
航/そっか、納得だよ……(笑)
GM/女の子は、セットアップで≪異常鉱物≫を作成。3体目のモブを作り出します。……こちらは逃亡目的だから壁を増やさないといけないしね。
相馬/では、相馬はもう一回≪縛鎖≫使用、対象は女の子!(ころころ)18です。
GM/(ころころ)12です。
相馬/(ころころ)5マイナスでまた10になります。これでセットアップは終了、と……。
航/……モブが邪魔だな。これじゃいくら倒しても作って来るし……このままだと相馬さんがモブに邪魔されて女の子に接近できない……モブ一掃しないと大ダメージ与えられないね。
盟/そうだね、ならモブを狙います。≪強化術式≫を使用してモブBに攻撃。(ころころ)……ファンブル!?
航/わあっ、≪悔改めよ≫ー!
GM/(ころころ)モブの回避は15です。
盟/(ころころ)今度は大丈夫、命中21です。5D6のダメージいきます!(ころころ)21点の霊力ダメージ!
GM/モブB、倒れます。
航/これで走り込める! モブCには≪式神返し≫で(ころころ)22命中です!
GM/(ころころ)当たります。
航/(ころころ)1点でもダメージが入れば倒れるんだ、17点ダメージ!(ころころ)【幸運】判定クリティカル!
GM/モブC、倒れます。
航/これで邪魔者はいなくなった。あとは相馬さん、やってくれ!

 その前に、亜紀がマイナーで5メートル移動。≪清浄の使者≫で航と相馬の【HP】を24点回復した。


相馬/みんなありがとう! マイナーで女の子の居るエンゲージに接敵移動! 攻撃いきまー……。
GM/女の子が≪輪廻の扇≫使用。その命中、8以上が出ないとファンブルになります。
相馬/な、なにー。
盟/≪幻想式≫
航/なんで8以上が出ない前提で≪幻想式≫って言ったの!?(笑)
盟/いや、使っておいて損は無いかなって。
相馬/(ころころ)≪幻想式≫を貰って、8です。ありがとうございます、クリティカル成功です……。
GM/なんで≪幻想式≫使って8かな……(笑) クリティカルなのでダメージに1D6増えるよ。
相馬/この現状に少し涙目だよ! しゅーふー!(ころころ)ダメージ21点です。

 女の子は≪押し寄せる闇≫を使用し、全員に霊力28点のダメージを与えようとする。だが航の≪英雄の宣言≫により対象は航1体になり、そのダメージも盟の≪幻想式≫+亜紀の≪念動障壁≫により3点までに抑えられることになった。


航/助け合いって大事だね。そ、そんなに守ってくれなくて大丈夫だよ……。
亜紀/航は無理するとすぐ死んじゃうっていう記憶が初期の頃のループであるから、全力で助けたいんだよ!(笑)