アナザーワールドSRS・リプレイ・ビクティムガール
■ 第2ループ 『 abandon space 』 1ページ ■
2013年2月9日




 ●プリプレイ

GM/『ビクティムガール』第2ループ、始めたいと思います。
一同/イエーイ、宜しくお願いしますー!
GM/皆さんにはキャラクターレベルが8までレベルアップしてもらいました。まずはその報告を始めていきましょうー。

▼PC1:高良しをん(キャラクターレベル8)
 クラス[魔術師5/異端者3]
 魔術師より、≪魔道具2≫ ≪天空の羽≫ ≪刻印増強≫ ≪火炎術式≫ ≪ホムンクルス生成≫を取得。
 異端者より、≪黒のヨロイ≫ ≪美しき我が世界≫を取得。
 一般特技より、≪+99狂化≫を取得。

燐音/≪+99狂化≫を取ったの……?
しをん/はい。邪気眼的なものです。マジギルティ。
GM/そっちの方向なの!?(笑) ギルティの後にタンケンフが見える……。ではここで、≪+99狂化≫の説明をしておきますね。

 『狂化ルール』
 ≪+99狂化≫を取得しているキャラクターが「タイミング:オート」で行える特別ルール。
 この特技を使用すると、全能力基本値と攻撃力が+99され、即座に戦闘修正が変更される。狂化中は「ダメージを与える攻撃」しかすることができず、回復行為や支援行動をすることはできない。
 また、命中対象を選択できなくなり、対象はシーンに登場しているPC、NPC、エキストラ、オブジェクト全てでランダムで決定すること。
 マスターが【意志】判定難易度15に成功すれば、狂化による行動を止めることができる。
 マスターが「タイミング:メジャー」で【意志】判定難易度15に成功するか、「タイミング:オート」で令呪を使用し狂化解除の命令を下せば、狂化は解除される。


GM/例えば狂化しをんが命中対象決定ロールの結果、小鳥ちゃんに攻撃することになったとします。このとき、しをんのマスターである鴉華羽が【意志】難易度15の判定に成功すれば小鳥ちゃんに向けての攻撃を無かったことにし、しをんは行動済になります。
鴉華羽/えっ! [闘士]特化の鴉華羽に【意志】判定は難しいよ、6ゾロが出ないと難易度15は無理だー!
GM/この【意志】難易度は状況に応じて変動します。例えば本人が望まない狂化ならGM判断で難易度を10まで下がり、狂化も致し方ない状況なら難易度20、25になることもあるでしょう。
燐音/本人に解除する意思が無かったら難易度は上がるだろうね。

▼PC2:神白鴉華羽(キャラクターレベル8)
 クラス[闘士8]
 闘士より、≪殺法崩し≫ ≪ライフコイン≫ ≪鋭敏感覚≫ ≪英雄の宣言≫ ≪聖戦士の血≫ ≪戦士の申し子≫ ≪戦士の勘≫ ≪護りの契り≫を取得。

鴉華羽/30メートル先まで庇えるようになったし、【HP】は47点、【防御点】は12点あるよ! 
しをん/マジ、鋼鉄のガールフレンド……。
燐音/最終兵器彼女……。
鴉華羽/どっちかって言うと、最終城壁彼女かなぁ?(笑)

▼PC3:永丘燐音(キャラクターレベル8)
 クラス[狂戦士1/狩人3/処刑人4]
 狩人より、≪零力射撃≫ ≪神域の眼≫を取得。
 処刑人より、≪封印の角≫ ≪異端審問≫ ≪修羅≫ ≪強力調合術≫ ≪最高調合術≫ ≪黒水晶の輪≫を取得。

燐音/≪神域の眼≫によって3キロ先まで見ることができます。街の監視カメラは全て私のもの!
しをん/すげー! そのうちグーグルアースを乗っ取りそう!(笑)

▼PC4:大十字小鳥(キャラクターレベル8)
 クラス[感応力師5/世界使い3]
 感応力師より、≪念動障壁・改≫ ≪超復元≫ ≪心のリング≫ ≪覚醒具2≫を取得。
 世界遣いより、≪神聖言語≫ ≪リライト≫を取得。
 一般特技より、≪強化手術:意志≫ ≪−50調理≫を取得。

しをん/ついに≪−50調理≫を取ったか……(笑)
小鳥/今回から≪リライト≫が使えるので、1ゾロが出てもファンブルじゃなくて達成値2として扱えるようになりました。【MP】を支払えばファンブルをしなくなります!
鴉華羽/これでクェでむ対策になる……。
燐音/クェでむェ……前回の恨みが晴らせる!(笑)
GM/さて、しをんがレベルアップの際に≪ホムンクルス生成≫を取得しましたので、その説明にいこうか。
しをん/はい。≪ホムンクルス生成≫を取得したので、新しいPCを作成しました。2体目のキャラクターを作ったんですけど……。って、あれ? キャラクターシートが無い! どこ!?
燐音/ウズマキの中から出してあげて!(笑)
しをん/……あ、あった! キャラクター名は『シヲンボックス』です。いつもしをんが下げている宝箱の形をした鞄が意思を持ちました。
燐音/鞄が意思を持ち始めた!(笑)
しをん/しをんがキャラクターレベル7のときに特技を取得し作成したので、1レベルだけ成長して現在キャラクターレベル4です。支援系のキャラとして作りましたよ。

▼PC5:シヲンボックス(キャラクターレベル4)
 クラス[領域遣い3/稀人1]
  体力:10(+3)  反射: 9(+3)  知覚:12(+4)
  理知:15(+5)  意志:15(+5)  幸運:12(+4)
  HP最大値:17  MP最大値:29
 重要キーワード:創られし者  背景:奇妙な身体的特徴「小物が入る」
 特徴:保護動物的である  ボーナス効果:【MP】+2
 職業:箱型の小物入れ  性別:???  年齢:???
 領域遣い→≪強化術式≫ ≪大地の防御壁≫ ≪諸刃の砦≫ ≪食物錬成≫ ≪原子の楼閣≫ ≪成長促進≫
 稀人→≪光の一手≫ ≪太古の縁≫

小鳥/この箱、≪光の一手≫を持ってるけど……何が光るんだろう?
しをん/飴玉が爆発した光じゃない? ≪食物錬成≫があるから蓋を開けるとキャンディが出てくるよ。
鴉華羽/わーい、飴玉ちょうだいー!(笑)
GM/ホムンクルスを扱うにあたって注意してほしいのは、これも立派なPC扱いなので「シーンに登場していること」を操作する本人が表現しなければ動かすことができません。でも描写が鞄なので、「鞄を盗まれた」「身ぐるみをはがされた」のような状況じゃなければ離れ離れになることはないでしょう。
しをん/はーい。「鞄を持ってますー!」って言えばOKだね。
燐音/引ったくりに鞄を盗まれても、ミミックだから泥棒をガブッてしそうだよね……(笑)
小鳥/泥棒には≪光の一手≫でしょう。
しをん/ピカー! 目が、目がぁー!(笑)
GM/次に、『第1ループの際に支払った代償』について話しましょう。今回は基本値をマイナス1点することでループができます。皆さん、ペナルティは何にしましたか?
しをん/しをんは【反射基本値】マイナス1にしました。お菓子ではなく煙草を吸い始めてしまったので、体調が悪くなりました。
鴉華羽/鴉華羽は【体力基本値】マイナス1。走り高跳びが上手に出来なくなって、今まで飛べた高さが飛べなくなっちゃった……ションボリ。
燐音/燐音は【理知基本値】をマイナス1にしました。度重なる投薬のせいで脳の働きに阻害が起きて、学校の成績が下がってしまいました。全体的な評価は変わってないけど、テストの点数がちょっと下がったね。
小鳥/小鳥は【体力基本値】マイナス1にしました。前回のループで悲惨な光景を見たので、あれから肉が食べられなくなってしまい、基礎体力が落ちました。だから菜食主義になりましたね。
GM/能力自体が下がった訳ではないので実生活に支障はありません。でも「しをんちゃんって煙草を吸う子だったんだ?」とか「鴉華羽ちゃん、なんかスランプで飛べなくなっちゃったの?」とか「燐音ちゃんは100点ばかりだったのに95点を取るなんてどうしたの?」とか「小鳥ちゃん、お肉食べられないの?」という些細な変化の描写をしていってください。
鴉華羽/了解でーす。
GM/……では、第2ループのハンドアウトを読み上げていきますよ。1つ目は、鴉華羽ちゃんと小鳥ちゃんの共通ハンドアウト!
小鳥/はーい。

【PC2:神白鴉華羽 & PC4:大十字小鳥 用 ハンドアウト】
 コネクション:龍の聖剣  関係:ビジネス

 龍の聖剣という少女と手を取った鴉華羽。
 二度目の時間跳躍を体験した小鳥。
 2人が彼女に連れられ一緒に喫茶店で食事をすることになり、この世界の成り立ちについて説明をしてもらう2人。
 自分達はあの12月24日をもう一度過ごすのだろうか。一体どうなるか、それはまだ判らない。


GM/4人のマスターである鴉華羽と、[世界遣い]である小鳥がロリと会ってもらいます。次は、しをんのハンドアウト。

【PC1:高良しをん 用 ハンドアウト】
 コネクション:直人  関係:友人


しをん/ん? しをんが直人と会うんだ?

 君は時間を跳躍した。二度目の人生を送ることになったが、かつてのような楽しい毎日を送ることはできるだろうか。
 さて、君は以前会ったときに交換した直人からメールがあった。
 2人きりで会いたいという。何故自分にそんなメールを送ってきたんだろう?


鴉華羽/……えっ!?
燐音/これはまさか……「あたしってほんとバカ」!?
しをん/うわあ、修羅場の予感!? だ、大丈夫、安心しろ! あたしは草食系には興味無い!(笑)
GM/オープニングシーンの時間系列だけど、鴉華羽&小鳥がロリと一緒に喫茶店に居る最中に、しをんと直人のシーンをやるよ。
燐音/つまり、鴉華羽ちゃんは2人だけのシーンに登場することはできないと?(笑)
鴉華羽/じ、邪魔しになんて行かないよ……だって直人にも事情があるんだし……しをんちゃんだし……えっと……。
小鳥/が、頑張れー(笑)
GM/最後に、燐音ちゃんのハンドアウトを公開します。

【PC3:永丘燐音 用 ハンドアウト】
 コネクション:杜谷柚弦  関係:腐れ縁


燐音/おおい!?(一同爆笑)
小鳥/あれ、これって……。
鴉華羽/ユズルンだー!(笑)

 杜谷柚弦。三剣の道場で一緒に修行した仲だ。今はA市を中心に活動しているエージェントらしい。
 彼から連絡があった。「最近何かあった? それと、秋津エリが所属してる組織についてなんだけど……」


燐音/「何かあった?」じゃねーよ!(笑) ……って、エリ先輩について訊かれるんだ?
GM/ですよ。ユズルンがエリ先輩についてお話をしに来るようです。

  杜谷柚弦。
 しをん達が居るN市の隣、A市を中心に教会のバイトをしている大学1年生。
 父親が古川財閥の社員であり、自分も古川経営の道場に通っており、古川家の造詣が深い。弓術が得意なリア充。
 詳しくは『アナザーワールドSRS・リプレイ〜アナザーイブウィークス』参照。中の人は、現在燐音をやっているプレイヤー・ピロである。


GM/スターシステムとして『アナザーイブウィークス』のPC1だったユズルンにNPCとして登場してもらいます。確かユズルンも「古川関係の道場出身」という設定だったので、燐音ちゃんと接点があると思い使わせていただきます。
小鳥/……前回のクライマックスバトルで苦戦したから、さりげなく報復しておいてください(笑)
鴉華羽/そうだった! ユズルン一人遠距離攻撃をしてきたから一番最後まで残って大変だったんですよ!(笑)
しをん/お願いします、デュクシを!(笑)
燐音/自分が以前作ったデータながら腹が立ったので後で仕返ししていきます! とりあえず出会いがしらに殴ろう!(一同笑)
GM/ユズルンの被害が確定したところで(笑) 第2ループを始めていきましょうー。


 ●マスターシーン1/最先の魔女

 それは、とある世界の12月24日。
 街の人々が倒れている。大勢が血にまみれて倒れ伏している地獄の中、少女は叫んだ。
 ≪器の支配≫≪贄の儀式≫≪リライト≫
 少女に命じられて彼女は時を巻き戻す。

「私は時間を越える! 世界を変えていくわ、このまま逆行を繰り返していけば私自身を増やしていける筈だもの!」

 時は巻き戻った。
 それは2週間? 1年? 10年? どれくらい時間は戻った? そんなこと、誰にも判らない……。




 ANOTHER WORLD SRS
  「VICTIM GIRL」

 Second Loop 『 ...adandon space... 』



鴉華羽/……ううん? 複雑なオープニングだった。よく判ったようなよく判らないような。
しをん/うーん……「私が増える」って何だろう?


 ●オープニングフェイズ1/鴉華羽&小鳥 〜お茶会〜

GM/最初のオープニングシーンは、鴉華羽ちゃんと小鳥ちゃんからです。君達は、鴉華羽ちゃんが「魔法少女になったよ」というメールを送った翌日の朝まで時間を逆行してきました。そしてとある女の子から「一緒に食事をしないか」と誘われます。日曜日の喫茶店に待ち合わせしようという約束です。
鴉華羽/女子会だー。
小鳥/どんな風に誘われたの?
GM/鴉華羽ちゃんと小鳥ちゃんの携帯電話に、知らないアドレスのメールが送られてきました。駅前の喫茶店で待っていると文面にはあります。
鴉華羽/行きます! あたし、小鳥ちゃんを向かいに行く!
燐音/フェラーリのチャリヤカーで?
小鳥/チャリで行きなよ、リヤカーはいらないから!(笑) 鴉華羽ちゃんがピンポーンってうちにやって来て……つい小鳥は訊いちゃいます。あれ、高良さんは?
鴉華羽/しをんちゃんはー……呼ばれていないみたいだったけど。なんで?
小鳥/えーと……神白さんと高良さんはいつも一緒にいるイメージだったから。
鴉華羽/しをんちゃんとは確かによく一緒に居るけど……居ないなら、あたし達がちゃんと話を聞いてしをんちゃんや燐音先輩に伝えればいいと思うよ!
小鳥/……そうね。なんだか神白さんと2人きりになるなんて珍しいわね……。
鴉華羽/でも前に勉強を教えてくれたじゃーん!
GM/小鳥ちゃんの家の前に居るんだよね? なら、小鳥ちゃんのお母さんが「行ってらっしゃい。お夕飯までには帰ってくるのよー」と特別ではない普通の一言を言う。
小鳥/行ってきます。……駅前に向かいながら神白さんに、本当に私達戻ってきたんですねって言います。
鴉華羽/そうみたいだね。これって夢じゃないもん……あれが夢だったら良かったんだけど。
小鳥/うん、あれが夢だったら良かったのに……。
鴉華羽/……本当に時間が戻ったなら、あんな風にならないチャンスを得られたってことだから頑張らないと! あのままだと直人が困っちゃうし!
小鳥/そういえば直人さんの様子は?
GM/今日は「鴉華羽ちゃんが魔法少女になった報告をした日の翌日」ですから「鴉華羽ちゃんの願いが叶って1日経った日」です。つまり……病院で「いきなり奥田くんの手が動くようになった!?」「絵筆が持てるだと!?」と大騒ぎしてます。その大ニュースは鴉華羽ちゃんには届いてることでしょう。
鴉華羽/直人はまた絵が描けるようになったんだって。良かった! 魔法少女になって良かったー! でれでれ!
小鳥/うん、変わらず良かったわね。……あ、クリスマスデートがノーカンになっちゃいましたね。
鴉華羽/あっ。
しをん/もう一回、初のクリスマスデートができるね!(笑)
燐音/さーて次はどんな格好をさせようかしらー!(笑)
鴉華羽/こ、この事件を解決しない限りデートも何もないよ!(笑) 事件を解決しないとお正月に行けないよ!
燐音/よし今度はお正月デートを全力でプロデュースすればいいのね! お着物とレストランの予約を取るぞー!
鴉華羽/あ、あれー!?(笑)
GM/そんな楽しい話をしていると、駅前の喫茶店に到着しました。約束の席にちょこんと、金髪ツインテールで碧眼の女の子が座っています。
鴉華羽/あ、あの子だ……。席まで行きます。
GM/金髪碧眼ロリータ服。目立つ外見だけど、何故かその景色に溶け込んでいて周囲に居る人達は誰も彼女に注目しない。不思議な少女が座ってます。「こんにちは。どうぞ座って」
小鳥/こんにちは。
鴉華羽/こ、こんにちは! しをんちゃんと燐音先輩は?
GM/「私が呼んだのは神白鴉華羽、大十字小鳥の2人だけよ。高良しをんと永丘燐音は今頃違うイベントをこなしているわ」 あ、今の「イベント」はメタ会話じゃないよ。
小鳥/イベント……?
GM/「世界には、時が巻き戻り別の姿に変化したとしても絶対にこなさなければならないイベントがある。例えば、『奥田直人の怪我』のような」
鴉華羽/…………。
GM/「何も知らない貴方達に知っておいてほしい話があるの。まずはデザートでも注文をしましょう」
鴉華羽/えっと……あたし、ストロベリーパフェとピーチティーにする!
小鳥/私は……野菜サンドとチョコレートサンデーをいただきます。
GM/龍の聖剣ことロリも大きなアイスを食べて女子会をしながら話し始めます。「貴方達4人は、神白鴉華羽が魔法少女になって2日の世界まで時間を逆行した。いきなりのことで驚いたでしょう」
鴉華羽/うん……。
GM/「理解してもらうために、貴方達に世界のことを説明するわ」と、『アナザーワールドSRS』の設定について話し始めます。ルルブに書かれていることなどをこの場で教えてくれたので、後でしをんちゃんと燐音ちゃんも2人経由で知ったことにしてください。
しをん/はーい。
小鳥/ふむふむ、この世界の時間は頻繁に巻き戻る……と。
鴉華羽/惨劇は回避することができる……あたし達はあの事件を無かったことにできるんだね!
GM/「そうよ、私は惨劇は止める力がある者達を助けているの。貴方達なら惨劇を食い止めることが出来るわ。けど、何度も時間逆行に挑戦できる訳ではない。記憶を保持したままループができる人間に選ばれるのは、とてもつらいことなのよ」
鴉華羽/つらいこと……?
GM/「私はいつも、社会的地位の高く精神的にも肉体的にも強い人間を選んでいるわ。理由は……耐えきれなくなるから」
小鳥/……耐えきれなくなる?
GM/「貴方達は14年しか生きていない、精神的にも肉体的にも未熟な子供。中学生という日常を変える手段も持たない社会的弱者。弱点が沢山あって惨劇以外のことにも悩み多き女の子。何度も苦痛を味わえば人間の心は折れていく……貴方達は二度三度とあの惨劇を目にして狂気に陥らないという自信はあるかしら?」
鴉華羽/うっ……。
小鳥/……暗い顔をして俯きます。
GM/「目の前で大切な人が死んでも心に傷を負わないまま、もう一度時間を繰り返すことができる? 強靭な心持ち主ですら大切な人を失えば心が死ぬことだってある。貴方達14歳の少女が耐えられるとは到底思えない。ループできたとしてあと1回か2回でしょう」
小鳥/……うん、そうね。二度とあんな光景は見たくない。
鴉華羽/あたしもそう思う。二度も三度もつらいことを繰り返せないよ……。
GM/ロリは、小鳥ちゃんの食べている野菜サンドを指差します。「大十字小鳥。貴方……お母さんが作ってくれたハンバーグを残したでしょう? 肉を食べようとしたら吐き気がしたんじゃない?」
小鳥/顔が青くなります。
GM/ロリは鴉華羽ちゃんの方も見ます。「貴方は、朝練でコーチに叱られたわね」
鴉華羽/うっ……うん。いつもより弛んでるって言われちゃった。
GM/「今は些細な変化だけど、苦痛が塵と積もれば生きていけないほどの大きな負になる。だから、またループしてやり直せるから大丈夫なんて思わず、今回の世界を本気で生きて。時間を逆行できるなんて甘く思っていると惨劇は回避できないわ」
燐音/「明日から頑張る」はダメだってことだね。
しをん/「しをんさん@がんばらない」はヤメます! 「しをんさん@がんばる」!
GM/サブカルチャーな女だなぁ(笑)
鴉華羽/……うん! 最初からクライマックスでいこう! 凄く頑張る! 頑張るんだけど……何をしたら良いだろう?
GM/「何をしろと私は言えないけれど、貴方達が今手にしている情報を元に違うことも調べてみたらいいんじゃない?」(と言いながら、とある紙をプレイヤー達に見せる)
鴉華羽/おおっ、何かきた!?

 『第2ループ・情報収集ルール』
※1ラウンド目を12月8日〜12月15日、2ラウンド目を12月16日〜12月23日とする。
※1人1シーン、PC4人のシーンが全て終了すると1ラウンドが経過する。

 『AF判定:調査「黒い影」』
  ・使用能力値:【理知】【幸運】
  ・難易度:50
  ・ラウンド制限:なし

※このAF判定を行なうと、『AF判定:魔女の結界探し』を行なえなくなる。

 『AF判定:調査「魔女」』
  ・使用能力値:【理知】【幸運】
  ・難易度:50
  ・ラウンド制限:なし

※「イベントキー:使い魔の正体」もしくは「イベントキー:エリ」を所持していなければこのAF判定は行なえない。
※このAF判定を行なうと、『AF判定:魔女の結界探し』を行なえなくなる。

 『AF判定:調査「直人」』
  ・使用能力値:【理知】【幸運】
  ・難易度:50
  ・ラウンド制限:なし

※「イベントキー:直人」を所持していなければこのAF判定は行なえない。
※このAF判定を行なうと、『AF判定:魔女の結界探し』を行なえなくなる。

 『AF判定:調査「エリの組織について」』
  ・使用能力値:【理知】【幸運】
  ・難易度:40
  ・ラウンド制限:なし

※「イベントキー:エリ」を所持していなければこのAF判定は行なえない。
※このAF判定を行なうと、『AF判定:魔女の結界探し』を行なえなくなる。

 『AF判定:調査「魔女の倒し方」』
  ・使用能力値:【理知】【幸運】
  ・難易度:30
  ・ラウンド制限:なし

※「イベントキー:クェでむ」「イベントキー:黒い影の正体」を所持していなければこのAF判定は行なえない。
※このAF判定を行なうと、『AF判定:魔女の結界探し』を行なえなくなる。


燐音/全体的に難易度の低いAF判定が増えた!
GM/これから2ラウンド分の情報収集フェイズを与えます。1ラウンドにPC1人ずつシーンプレイヤーになり、合計8シーンの中で情報収集をしてください。難易度30〜50ならば、キャラクターレベル8なら巧くすれば一発で成功できるでしょう。2回に分ければ確実に成功します。それと、第1ループで行った大型AF判定ももちろんあります。

 『AF判定:魔女の結界探し』
  ・使用能力値:【任意の能力】
  ・難易度:174分の125
  ・ラウンド制限:2ラウンド

※判定目的は、「魔女の結界を探す」。もしくは「何でもいいのでシーンを演出する」。魔女に関することでなくても構わない。
※シーンの最後にAF判定を行なう。シーン中はそれ以外に1回のメインプロセス、『契約』などの行動ができる。魔女絡みのことでなくても、シーンの演出に相応しい特技を使用できたなら難易度を減少させることが可能。
※2ラウンドが経過した時点でAF判定は終了。失敗と見なす。
※このAF判定は、必ず成功しなければならないものではない。ただし、AF判定に成功するととあるボーナスが発生する。


鴉華羽/魔女を追っかけていたらあんな事件になったんだから、魔女の結界はなんとかした方が良いんだよね……!
GM/「そうね。私は答えを言うことはできないけど、アドバイスぐらいなら出来るわ。何かあったら龍の聖剣という私の名前を読んで」 アイスとサンデーとパフェを食べながらロリは言います。
鴉華羽/ありがとう、色々教えてくれて! あとあったかいホットケーキも食べようよー(笑)
小鳥/……ねえ、質問があるんだけどいいかしら。ループによる代償を支払ったのは私達だけ?
GM/「高良しをんと永丘燐音もよ」
小鳥/それだけ? ……秋津エリと、奥田直人は?
鴉華羽/……え、ええっ!?
GM/「そこまでは言えない。本人に聞いてみたら?」
小鳥/……ありがとう。
鴉華羽/えっ……ええっ? 直人もループしてるかもしれないの!? き、聞いてみなきゃいけないの!?
小鳥/気になるなら後で聞いてみましょう。きっと話せる機会があります。……神白さん、頑張りましょう。
鴉華羽/う、うん……!
GM/ロリはホットケーキアイス添えをもぐもぐ。「ごちそうさま。それじゃあまた」 ろりんぽいんと彼女は消えていきます。もちろんみんなのお勘定はしてあるよ。そしてウェイトレスさんが君達の席にバニラアイスの乗ったフォンダンショコラが2つ運ばれてくる。ロリからの激励のつもりなのかな?
鴉華羽/あっ、ありがとう……おいしい!(笑)
燐音/最近のおロリ様は女子会づいてるなー(笑)
しをん/しかも奢ってくれたよ。おロリ様、男前ー!(笑)


 ●オープニングフェイズ2/しをん 〜密会〜

GM/よう、しをん。
しをん/ぷぇっ! なんだ! 来い!
GM/君のオープニングだよ、ビビらずいこうか。……君は自分の部屋で、煙草を2〜3箱吸ってます。こんなに女の子らしい可愛い部屋なのに、すっかりヤニ臭く。
しをん/普段お菓子ばっか食べていた代わりに煙草を吸うようになりました。煙草すぱー。なんとかしてあの惨劇を食い止めなきゃいけないとは判っているけど、取っ掛かりが判らなくて……住宅地をウロウロしてるけど手がかりが掴めないからヤケ煙草状態です。
GM/そんな君の部屋のドアを、君のお母さんがノックするよ。「しをん? 居るの? 開けるわよー」
しをん/ちょっと待って。ガラッと窓を開けてファブリーズ! 煙草は、最近意思を持ち始めた鞄に煙草をそっと隠す。(シヲンボックスに向かって)いいか、出すなよ。
燐音/(シヲンボックスになって)ほ、ほむっ! ほむほむ!(笑)
GM/鞄ってほむほむ鳴くんだ。
燐音/ホムンクルスだから、ほむほむかなって。
GM/なんか『まどか☆マギカ』のパロディっぽくていいですね(笑) 部屋に心配そうな顔でお母さんが入ってくるよ。「しをん……最近、体の調子はどう?」
しをん/体の具合? 大丈夫だよ。
GM/「何か食べたい物はある?」
しをん/じゃあ、唐揚げ?
GM/「欲しい物はある? もうすぐクリスマスでしょ」と、過保護なまで言います。
しをん/心配性だなー! 欲しい物って、うーん……今は特に思いつかないから後でいいかな?
GM/「何かあったら相談するのよ、思い悩まないでね」 お母さんは君に何かを言いに来た訳ではない。いくらファブリーズで隠そうとしても娘が煙草をまた吸い始めたというのは、お洗濯をすれば判ること。お部屋にある全身鏡の前の部屋着や制服にも、微かに残っていて……昔の不良時代に戻るんじゃないか、心配しているんです。
しをん/【反射】が下がったから足がもつれやすくなってたまに転ぶけど、言うほどじゃないし……。心配しなくていいよって気楽そうに、安心させるように言います。……でも煙草が無いと異端の衝動が抑えきれないという強迫観念で吸い始めてしまったのでなかなか手放せず、お母さんが居なくなったらまたお部屋でエントツに戻ります。
GM/お母さんが居なくなったらまたぷかぷか吹かすしをんちゃん。そんなしをんの携帯電話にメールが受信されます。
しをん/おー? 煙草を咥えたままそれを見ます。
GM/奥田直人からだ。
しをん/おっ? 煙草を取り落とし……ってアブネ! 本文を確認するよ。
GM/「こんにちは、お元気ですか」とメールというよりお手紙のような書き出し。「しをんさん、○時に2人きりで会いませんか」と直接的な内容のメールです。
しをん/困惑した顔で……「鴉華羽は一緒じゃなくていいの?」と返信を打つよ。
GM/ちょっと時間をかけてメール返信が来ます。
鴉華羽/まだ指が治りかけで、メールを打つのも大変だよね……。
GM/「しをんさんにお話があります。メールだと僕はうまく打てないので直接話をさせてもらえませんか」
しをん/あ、ああ……判ったって返信します。……でも正直、なんで?
GM/ちょっとシーンを飛ばして、約束の時間に病院にやって来たことにしましょう。一方その頃、鴉華羽ちゃん達はロリと女子会です。
しをん/宝箱型である鞄のしをんボックスを肩から掛けて、鴉華羽に「直人に会ってくる」っていうメールを送ってから病院に行きます。
GM/鴉華羽ちゃんのケータイにはセンター預かりでメールが5通、チェーンメール4通に紛れてしをんちゃんのメールがあったことにしようね。
鴉華羽/ぴぃー! 女子会が全部終わった後に見ることになったよー!(笑)
しをん/そういうオープニングだからね(笑) 病院だからしをんボックスにケータイをポイ。直人の居る病室に行きます。……失礼しまーす。
GM/個室の病室で、ベッドの上に直人が身を起こしています。「来てくれてありがとう。メールをしてくれたら出迎えたのに」
しをん/いやあ、病み上がりだしいいって。……そういや調子が良くなったらしいじゃん?
GM/本来ならこの世界での君には伝わってないことだけど、前の世界で彼が遊園地に行けるほど回復した姿を見ているから、絵筆が持てるほど回復していることを知っていていいね。「いきなり手が動かせるようになったんだ」
しをん/うん……また絵が描けるんじゃない?
GM/「早く前みたいに描きたいよ。描いて鴉華羽を安心させないと」
しをん/あいつ心配性だからね! どんどん描いてみせてあげなよ、絶対喜ぶよ。……ところで、用事って何?
GM/「僕達、以前どこかで出会ってたんじゃないか?」
しをん/…………。
GM/「…………」
しをん/……ピンポイントに聞いてくるなぁ。前の世界のこと、覚えてるのかな?
GM/「2日前に初めて君と会ったとき、どうしても気になったんだ。君とは絶対どこかで出会ってる気がして」
しをん/うっ? 鴉華羽が魔法少女になる前に会いに行ったのが初めて……だよね?
GM/うん。あれが初めての筈だよ。でも直人は真剣な顔で言う。「それ以前に僕達は会ったことがあるんじゃないかな……何度も会っていたというか、君とは親しかった気もするんだけど」 ナンパの常套手段を使っているのではないのが判るよ。
しをん/ええっ? 前回のループでそんなしょっちゅう会ってたって訳じゃ……。アレじゃない? 鴉華羽がいっぱいあたしの話をしてるのを聞いていたから会った気でいたとか……。
GM/「そうなんですかね……」 胸を抑えて思い悩んだ顔をして、何かを思い出そうとします。しをん、【意志】判定難易度20をどうぞ。
しをん/難易度20!? 普通にやったら無理だよ!
GM/普通にやったら成功しないよ。これは「それぐらいの難易度の何かがある」という演出だよ。
しをん/だよねー。≪幻想式≫は……いいや。オープニングシーンだし普通に振ろうか。(ころころ)……1・2で、達成値12。
GM/全然ワカンネ。何言ってんだコイツ?
しをん/ファンブル一歩手前だからね! うん、ない! 会ったことはない! キッパリ言っちゃうね。
GM/「そうですか。そうですよね。……なんで2人きりで会いたいかってメールした理由なんですけど、ほら……鴉華羽がいると」
しをん/いると?
GM/「……僕、鴉華羽と話しちゃうんで」
しをん/あ。
GM/彼はあまり社交的な性格ではありません。人見知りではないけど、仲の良い幼馴染がいたら普通はそっちとばかり話をしてしまうものです。というか、彼は……鴉華羽と話したい病の人間なので。
しをん/……えっと。つまりこれってもしや、鴉華羽に見えてないデレ?
GM/そう、見えないデレ。
しをん/ノロケじゃねーか!(笑) 後で鴉華羽に「ごちそうさま」ってメールしておこーっと!
燐音/良かったね、「あたしってほんとバカ」みたいな展開じゃなくて本当良かったね!(笑)
鴉華羽/わーいわーい!(笑)
しをん/でも……直人の疑問はちゃんと覚えておこう。そういや、前回のループのとき直人だけ病院で無事だったんだよな?
小鳥/そういえばそうだった……。
しをん/アレ、なんでだ……? でもこれ以上は訊けないだろうし、少し世間話をしたら病室を去ろうかな。
GM/では直人は「お見舞いに貰ったクッキーを持っていってくれないか」と何度かあったやり取りをやるのでした。
しをん/シヲンボックスに全部詰めます。
GM/「その鞄、いっぱい入るんだね」(笑) そんな風に仲良く話して「またね」と挨拶をし、君は直人の病室から出る。……その病室を。
しをん/病室を?
GM/ぴょこん、ぴょこん。じっ。……何かが病室を見ていたのだった。
しをん/い、一体何が……。
鴉華羽/……クェでむ?
GM/しかしそれは、しをんに知る由もなく。
しをん/は、はい、了解しました……。うーん、結構謎なオープニングだったぞ?


 ●オープニングフェイズ3/燐音 〜相談会〜

GM/次は、燐音ちゃんのオープニングシーンです。君はとある人からメールを受けます。君とは親しかった修行仲間の杜谷柚弦という男からです。
燐音/…………。
GM/どうしました?
燐音/……ケータイを見ながら、しょっぱい顔をします。
GM/ちなみに、燐音ちゃん的には彼とはどんなご関係でしょう。
燐音/腐れ縁です。彼は年上なので私より先に道場に通っていましたし、私はあいつのノロケをずっと聞かせていて……。
GM/回想の柚弦になって)「燐音ちゃん! 最近俺ね、カノジョができたんだよ!」
燐音/死ねばいいのに。
GM/(回想の柚弦になって)「燐音ちゃん! 最近カノジョがさ、トモダチとばっか付き合ってるんだよ!」
燐音/≪覇魔矢≫ぁ!(一同爆笑)
GM/(回想の柚弦になって)「燐音ちゃん! 美砂がトモダチの女の子達だけじゃなくて変な外国人と話してるらしいんだけどどうしたらいいかなぁ!?」
燐音/それはガンバレ!(笑) あ、コレは私の後輩が作ったマフィンなんですけど食べきれないから柚弦さん食べて!(いきなり柚弦になって)ありがとゴフゥッ!(燐音に戻って)撃滅しろぉ! ……というのをやり取りを3回ぐらいやっている仲です。
GM/流石ゆーくん、輝いてる……!(一同笑) そんな親しい彼からのメールがありました。時系列で言うと鴉華羽&小鳥の喫茶店、しをんの病院とほぼ同じ時間に、燐音ちゃんはユズルンと会う約束をしました。
燐音/おめーなんだよ休日だったらデートしてんじゃねーのかよ。わざわざメールなんて珍しい、用があるならレストランで待ってるので早く来てください。
GM/じゃあ、ユズルンがその約束の場所に入っ……。
小鳥/もちろん永丘さん系列のレストランなんですよね!?
燐音/ええ、うちの高級レストランのVIPルームです。
GM/VIPルームぅ!? しがない大学生には荷が重いわ!(一同笑)
燐音/(唐突に柚弦になって)ねえ!? 俺ここに居ていいの!? 本当にこんな店に入っちゃっていいの!? 俺、タキシードとか持ってねーんだけど!?(一同爆笑)
GM/お、落ち着きなくソワソワしながらユズルンがVIPルームに普通の男子がやってきます! (柚弦になって)「り、燐音ちゃん、久しぶり」
燐音/(燐音に戻って)ちょっとは落ち着いたらどうですの。なんですか、私を呼び出すなんて。休日なんだからカノジョとご一緒に居ればいいじゃないですか。予約ぐらい取ってあげますよ。
GM/(超チャラい口調で)「ええっ!? マジで!? もうすぐクリスマス近いから予約お願い! 2週間後だけど今からここって予約取れるかなぁ!?
燐音/撃滅しろぉ! あっ、今から予言してさしあげます! 貴方のクリスマスはきっと悲惨ですわ!(一同爆笑)
鴉華羽/その予言、当たるから!(一同笑)
燐音/で!? 貴方のノロケはどうでもいいんです!
GM/真面目にいきますか。
燐音/ええ! わざわざ休日にカノジョさんを放っておいて私を呼び出す大事の用件とは?
GM/柚弦はエージェントとしての顔になります。
燐音/ぶはっ!

 一同「なんで!!?」

小鳥/今、ぶふーって飲み物を吹きましたね!?(笑)
GM/な、何故吹かれた!? ゲーム画面で言ったらユズルンの立ち絵がただ真面目な顔に変わっただけですよ!?(笑)
鴉華羽/先輩……ヒドイ! 真面目な顔をしただけなのに吹いた!(笑)
燐音/中の人も外の人もどっちも耐えきれなかった。マジで真面目な柚弦とかウケるんですけどぉー!?
しをん/そんなにですか!? 可哀想ですよ、自分の子なのに!(笑)
燐音/(ふるふる震えて口元を拭いながら)自分の子からだからだよッ!
GM/「なあ……燐音ちゃん。最近何かあった?」
燐音/むっ。……何か、とは?
GM/「実は俺、高坂さんからとある依頼を受けてるんだ。だから教会に最近よく顔を出してるんだけど。今、燐音ちゃんと、君が一緒にチームを組んでいる大十字ちゃんの2人の顔色が悪いって高坂さんが心配してた」
燐音/高坂さんが……。体調不良やスランプの時期なんて誰にでもあるものでしょう。私、同じ年の頃の柚弦さんよりかは成績が良いつもりですよ? 貴方は体育以外悪かったんじゃないですのー?
GM/そうなんだ……(笑) 「元気ならいいよ。燐音ちゃんに訊きたかったことがあるんだ。……秋津エリっていう子と一緒に活動をしているそうだね?」
燐音/エリ先輩なら高坂さんからの紹介で、今追っている事件の協力者ね。彼女が何か?
GM/「秋津エリは教会ではない違う団体から派遣されてきた……だったよね? その団体の名前は『第弐基関』というんだが」
燐音/第弐基関?
GM/今回で初登場するキーワードです。第1ループでは『別組織』という言葉でしか出てきてませんでした。
燐音/……そういや、前回のループの最後にエリさんが「合流する」と言ってしなかったな。思い出します。
GM/「俺は高坂さんから『魔女という異端』について話を受けているんだ」 燐音ちゃんは『魔法少女になって魔女を倒してくれ』という依頼でしたが、柚弦は『魔女の被害から街の人達を守ってくれ』という依頼を受けているそうです。
燐音/ですよね、柚弦は魔法少女になれませんから。
GM/ユズルンの友人に魔法少女っぽい男はいますが。
燐音/アレ、「魔法少女(自称)」じゃん(笑)
GM/「魔女から人々を守るためにも、まずは『魔女って何だ?』って思うよな。だから魔女について調べるじゃん。なら魔女について教会よりも先に調べを進めているっていう第弐基関について調べようと思う訳よ。……でも、第弐基関について一切情報が出てこない」
燐音/おや?
GM/「本当に第弐基関って存在するのか? 俺は秋津エリって子に会ったことはないけど、ちゃんと秋津エリちゃんって居るんだよね?
燐音/居ますわよ! ちゃんとお会いしてます!
GM/「なら俺の情報収集ロールが失敗しただけだな! ごめんごめん!」
燐音/……でも、調べているのは柚弦さんお一人ではないんでしょう? それなのに組織のことについて出てこないっておかしいことですわね? いくら教会が異端討伐の最大手だとしても、他の組織についての情報が一切判らないということは無いと思うんだけど……少なくとも協力体制は取っている筈だし。
GM/「不信感を募らせること言っちゃってごめん。ところで魔女のことなんだけどさ……」 柚弦は燐音ちゃんを使って情報収集をしようとします。彼は自分の知ってることを話してくれますが、君にとって新しい情報は出てきません。どうやら彼が君に会いたかった理由は、彼にとっての情報収集がしたかったからのようですね。
燐音/……私が魔法少女になったということは話していいのかなぁ。
小鳥/私は良いと思いますよ。彼は魔女からの被害を警戒しているでしょうし、魔女退治の味方に間違いないかと。
燐音/そうね。柚弦さんに話しましょう。……魔法少女に私もなったんだけどね。
GM/「ステッキって持ってるの!?」
燐音/無ぇよ! 言うと思ったよ!(一同笑)
GM/「変身コンパクトは!?」
燐音/テクマクマヤコンもマミパスマミパスルルルルルンも言わないわよ、柚弦さん!(笑)
GM/「シャバドゥビタッチヘンシーン!?」
燐音/それは魔法少女じゃなくて魔法使いじゃないかな!?
小鳥/詳しいな、柚弦さん!(笑)
燐音/詳しいよ、柚弦は! 変身しないことにそんな残念そうな顔をしてるのよ! 腹立つわぁ! なに魔法少女に夢見てるの!? 貴方今年でいくつよ! ハタチでしょう!? 『なのは』とか見てんじゃないわよ! デュクシッ!(一同爆笑)
GM/彼にとっての情報収集シーン、燐音ちゃんにとってのオープニングシーンを終わりにします。「燐音ちゃん。俺も魔女のことを追ってるから何かあったら教えてくれよ。こっちも助けるから」
燐音/そうね。魔法少女ではない人が魔女と戦うのは難しいけど、街の人をお願い。柚弦さんの実力は知ってるから。程々に頑張って……魔女が出てきたらこっちに教えてね。
GM/「ああ。頼りにしてるよ、魔女っ娘さん!」
燐音/……なんかムカつくわー。レストランの優待券を渡そうとしたけどヤメよっかなー。
GM/「ちぇー。……魔法少女なのに「なんとかだポン!」とか喋る魔法生物を連れてないのかぁ。やっぱ現実は違うんだなぁ」
燐音/いや、ちゃんとマスコット枠はいるけど……あれ私の担当じゃないから(笑)