アナザーワールドSRS・リプレイ・人外夜会
■ 第3章 『 劇場版 人外夜会 THE MOVIE 』 1ページ ■
2015年6月7日




 ●プリプレイ

 事の始まりは……『人外夜会』第2章セッションが終了し、打ち上げに行った会場にて。

マーサー(以降、GM)/『人外夜会』の3回目セッションがやりたい! やらせてください! リクエストなら何でも受け付けます!
プレイヤー2・しゅうら/トキリンがヒロインのセッションがやりたいです! トキリンが好きなので!
GM/了解、ときわがヒロインのシナリオを考えてきます。他に何かリクエストありませんか?
プレイヤー1・なちこ/2章で、叡斗と榛名くんがコンビを組んで麻薬組織の調査をしていましたよね。あれ良かったな〜。劇場版って感じで面白そうです。
GM/今度の主人公は叡斗くんと榛名くんにしましょう。サブタイトルは今決定しました。『劇場版 アナザーワールドSRS〜人外夜会 THE MOVIE』です。
プレイヤー1・なちこ(以降、叡斗)/「ザ・ムービー」が付いた途端、キャッチ―になりましたね!(笑)
プレイヤー2・しゅうら(以降、榛名)/劇場版だー!(笑) 教会の地下にはダンジョンがあるんですよね、それに入ってみたいです!
GM/なにそれ。
榛名/ありませんでしたか、そんな設定?
GM/教会の地下に封印されているものがあるという設定ではあったけど……地下迷宮があるんだ。面白そうだな。公式設定にしちゃいます(笑) ところで、榛名くんと叡斗くんはときわと仲は良いのかな?
叡斗/叡斗は、教会所属のエージェントとして何度も顔を合せていると思います。
榛名/榛名は……以前、クロスオーバーセッションでトキリンさんとご一緒しました。そのとき、トキリンさんに魔術を教えてもらうシーンがありました。
GM/そういやそんなこともあったね。確かAF判定で魔術を調べる演出があって、ときわが榛名くんに教えるシーンをやったっけ。「ファイトです、ミスター榛名は出来る子です!」ってスパルタ教育しました。
叡斗/同い年の家庭教師って良いですね。
榛名/そっか、トキリンさんは19歳だから20歳の榛名とほぼ同い年なんですよねー。
叡斗/ただし、見た目だけだけど(笑)
GM/そう、見た目だけは。……『人外夜会』第2章の冒頭でも説明しましたが、ときわの正体はホムンクルスです。[魔術師]クラスレベル5で取得できる≪ホムンクルス生成≫によって造られた人形であり、人間ではありません。
榛名/ええ……。
GM/当時19歳だったときわは、10年前にあった『機関解体事件』という大事件に参加しました。『機関』という悪しき研究所が邪神を召喚する儀式を行ない、異端の親玉『欺く神』を現界させました。それを封印するために多くのエージェント達が戦ったのですが、その際にときわは戦死してしまいます。肉体は死んでしまいましたが、魂を人形に移すことで彼は生き延びました。肌を切っても血は出るけど、実際の人間の血ではございません。
叡斗/人工血液ですか?
GM/ええ、体を動かすために使っているただのガソリンです。とはいえ、器を壊されたら魂の定着が離れてキャラロストします。器を潤滑に動かすために外部熱量も摂取します……が、食べなくて平気です。吸血鬼のアクセンとホムンクルスのときわは、食べなくてもいいのにティータイムをしているんですよ。
叡斗/娯楽なんですね(笑)
GM/娯楽、というか……真似っこだね。アクセンとときわは、ままごとをしているんだよ。アクセンとときわの共通の友人に、ティータイムを楽しみにしてくれた人がいるんです。
叡斗/そっか、2人の間にいた人が……。
榛名/アクセンさんの恋人で、アクセンさんが蘇らせたい人ですね。
GM/という話をトキリンは親しくなった2人にサラっと話します。
榛名/えええええっ!? そんなショッキングな話をサラっと!? うえええええマジっすかトキリンさんはトキリンさんはちゃんとちゃんと生きてますよぉー!?
叡斗/ふ、普通にお茶を飲んでいたら、いきなりカミングアウトされたんだろうな……(笑)
GM/榛名くんと叡斗くんはどっちも[魔術師]だよね。だから≪ホムンクルス生成≫で創られた人形であるときわをよく見たら、正体も納得できるんじゃないかな?

 そうして、2015年6月7日。
 まだ夏というには早いが暑くなり始めたこの日、『人外夜会』第3章セッションをするためGM宅にプレイヤー達が集まった。


GM/ではでは、リクエストにお答えしたシナリオを作ってきました。ハンドアウトをお配りしますので、どうぞ読んでください!



 アナザーワールドSRS シナリオ名『人外夜会〜第3章「劇場版 人外夜会 THE MOVIE」』



【レギュレーション】
 キャラクターレベル12で開始。

【ハンドアウト:棚氷 叡斗】
 コネクション:木ノ本 御月、橋守 陽向   関係:信頼

 君が所用で教会に訪れると、そこでは平和な会合が行われていた。
 木ノ本 御月にあれよあれよとお菓子を振る舞われ、「この街について」など長話に付き合うことになった。
 ところで、自分の友人であり半身でもある陽向が教会のボランティアに参加しているそうだ。N市主催マラソン大会という、大勢が集まるイベントに。
▼セカイのイベント:悪しきものから街を守る
▼コネクションNPC1:木ノ本 御月

 教会エージェント宿舎である木ノ本アパートのオーナー。[聖職者/領域遣い/アーティスト]のおばあちゃん。
▼コネクションNPC2:橋守 陽向
 明るい性格の専門学校生。[魔術師/世界遣い/異端者]。キャラクターレベルは3で、エージェント業はしていない。

【ハンドアウト:明石 榛名】
 コネクション:佛田 ときわ、アクセン   関係:自由

 君は、ときわの手伝いをしていた。資料作成や雑用を手伝うバイトを任されてしまったからだ。
 あっちへこっちへ資料を持って行ったり片付けたり。一段落していると、とある階段を見つけてしまった。
 やべえ。
▼セカイのイベント:危機から街を守る
▼コネクションNPC3:佛田 ときわ

 教会の上層部の少年。財政管理の部署に所属している[闘士/霊媒師/聖職者]。
▼コネクションNPC4:アクセン=ロズワルド
 教会に協力する禁書研究家。吸血鬼の真祖。異端の王の一人でもある[聖職者/世界遣い/異端者]。

【ハンドアウト:アイザック=ブラックモア&未東 えん】
 コネクション:アクセン   関係:酒が飲めるぞ

 君達は、アクセンの自宅マンションに酒宴に行くことになった。
 君達には、マイクがつけられていない。音声は収録されない。右端に小さく画面が映るだけだ。

【その他 注意事項】
▼シナリオ重視シナリオであり、戦闘要素は薄いです。
▼NPCが多めのセッションです。キャラクターが多くてPCとしても管理が大変かと思いますが、宜しくお願いします。
▼『世界の抑止力ルール』発動します。他卓のNPCは死亡しません。


榛名/「関係:酒が飲めるぞ」って何ですか!?(一同爆笑)
叡斗/っていうかアイザックとえんくんのハンドアウト! マイクがつけられていない! 音声は収録されない!(笑)
GM/主役は叡斗くんと榛名くんです。アイザックさん達の音声が収録される訳無いじゃないですか。
榛名/既にハンドアウトだけでお腹が痛い!(笑) ……榛名はいきなりオープニングで地下ダンジョンに行っちゃうのかな。
叡斗/きっと地下50階に行けば刀があるんでしょ?(笑)
GM/小判もザックザクやで。……『人外夜会』シリーズは、『AW』リプレイのクロスオーバーセッションです。なので過去の『AW』リプレイのネタをいくつか使ったり、過去のリプレイキャラクターが登場しますよ。

 前述の通り、クロスオーバーセッションであるこのリプレイは他の『AW』ネタを多く収録しています。
 叡斗が参加していた『アウトレイジ エリア』、榛名が参加していた『春を呼ぶ円環』を先に目を通してから第3章を呼んでいただくことを、強くオススメします。
 また、アイザックが参加する『ラブアゲイン シンドローム』、えんが参加する『ハルスの悲鳴』、アクセン&ときわが登場する長編小説『さわれぬ神 憂う世界』、他にも『楽園失格』も出来れば読んでいただくと楽しめる作りになっています。


GM/叡斗くんに質問だけど、叡斗くんは独り暮らししているの? それとも実家暮らし?
叡斗/叡斗は実家暮らしです。陽向は……独り暮らしをしてそうなイメージですね。
GM/それが良いね、陽向はN市にあるアパートから専門学校に通っていることにします。頻繁に叡斗くんを「遊びにこいよ〜」って誘っているよ。……陽向は[世界遣い]の才能があったけど、臆病だし能力も低いので一般人として生活しています。エージェント活動はしてないけど、ボランティア活動は参加してます。
榛名/ボランティア活動はしているんですね?
叡斗/陽向はどれも積極的に参加してそうですね!
GM/『ワンダフルワールド』を読んでいただけると判りやすいのですが、退魔組織協会は表向きはボランティア活動が盛んです。お料理教室を開いたり、ゴミ拾いで地域貢献をしているぐらいだよ。……では、キャラクターレベル12でリビルドしてくださった2人のデータを確認していきましょうか。簡単に自己紹介をしてください。

叡斗/キャラクター名、棚氷 叡斗(たなごおり・えいと)。[魔術師]3レベル、[闘士]6レベル、[領域遣い]3レベルです。攻撃ができてサポートができる何でも屋です。今回、≪賢者の脳髄≫を取ってみました。
榛名/めっちゃ頭が良くなった!
叡斗/他にも、≪鳥躍≫を取得してイニシアチブプロセスで行動ができるようになってみたり、≪鬼の羽根≫を取得して【行動値】を一気に押し上げることができるようになったり……。
GM/素早くテキパキ仕事をしてくれる子になったね。
叡斗/わりと戦士寄りの考えですね(笑) でもごく普通の大学生として過ごしたいと思います!

 棚氷 叡斗(プレイヤー名:なちこ)
 キャラクターレベル12:クラス[魔術師3/闘士6/領域遣い3]
  体力:12(+4)  反射: 9(+3)  知覚:12(+4)
  理知:13(+4)  意志:15(+5)  幸運:12(+4)
  HP最大値:52  MP最大値:41  正気度:9
重要キーワード:(活字)通読者  背景:(文武両道でないと)気が済まない
特徴:不幸である  ボーナス効果:特技取得
職業:法学部1年生  性別:男  年齢:18
 スキルウェポン→≪魔法剣≫
 魔術師→≪賢者の脳髄≫ ≪幻想式≫ ≪望淵鏡≫ ≪魔道具≫ ≪タナトスの足枷≫ ≪戦乙女の知恵≫ ≪刻印増強≫
 闘士→≪鳥躍≫ ≪英雄の宣言≫ ≪熱血の防壁≫ ≪黄金の身体≫ ≪鬼の羽根≫ ≪命の糧≫ ≪武闘家の血≫ ≪聖戦士の血≫ ≪戦の申し子≫ ≪殺界≫
 領域遣い→≪生命の叫び≫ ≪氷河の城≫ ≪全方位視覚≫ ≪元素の陣形≫ ≪不可視の領域≫ ≪生命の叫び≫ ≪大地の勅命≫
 一般特技→≪−50粗野≫

榛名/キャラクター名、明石 榛名(あかいし・はるな)です。榛名はひきこもりから「職業:ひきこもってた」になりました! [魔術師]が3レベル、[感応力師]が6レベル、[処刑人]が3レベルです。トキリンに魔術を教わることがたびたびあったので……新たに≪+50トキリンさんの意図を察する≫という特技を取得しました! トキリンさんの意図を察するために≪シンパシー≫も覚えてしまいました。
GM/それは、トキリンに影響を受けすぎだろ(笑)
榛名/今回新たに≪強力調合術≫と≪最高調合術≫で薬に強くなりました。きっとハーブティーにハマったんです。
叡斗/な、なるほど?(笑)
榛名/他にも≪紅蓮の指≫と≪躍動の呪歌≫を取得したので、叡斗くんには3回か4回ぐらい再行動してもらいます!
叡斗/バリバリ働くぞー!(笑)

 明石 榛名(プレイヤー名:しゅうら)
 キャラクターレベル12:クラス[魔術師3/感応力師6/処刑人3]
  体力:13(+4)  反射:12(+4)  知覚:11(+3)
  理知:12(+4)  意志:13(+4)  幸運:12(+4)
  HP最大値:38  MP最大値:47  正気度:9
重要キーワード:一族  背景:(家に帰る)ために全力で頑張ることができる
特徴:大屋敷に住んでいる  ボーナス効果:特技取得
職業:ひきこもってた  性別:男  年齢:20
 スキルウェポン→なし
 魔術師→≪幻想式≫ ≪魔法のローブ1・2≫ ≪心身置換≫ ≪魔の寵児≫ ≪紅蓮の指≫
 感応力師→≪空間知識≫ ≪シンパシー≫ ≪空と心のリング1・2・3≫ ≪覚醒具≫ ≪念動障壁1・2≫ ≪肉体復元1・2・3≫ ≪ターニングセット≫
 処刑人→≪血の彫像≫ ≪血のいざない≫ ≪血の媚薬≫ ≪強力調合術≫ ≪最高調合術≫ ≪闇の衣≫ ≪躍動の呪歌≫
 一般特技→≪興奮剤≫ ≪+50トキリンさんの意図を察する≫

GM/おまけの自己紹介いきます。アイザックさん、今日の意気込みをどうぞ。
叡斗→アイザック/宅飲みでマイクが付いていませんので、相手の発言にも自分の発言にも寛容になっています。その分暴れている可能性はあります(笑)
GM/CV:置鮎の無駄遣いをしてもらいましょう。
アイザック/人の目もありませんしね、宅飲みなら!(笑)
榛名→えん/えんの今日の意気込みは、アイザックさんに投げられて3回転ぐらいしたいです! 足の裏を見せるような図を晒していきたいと思います!
GM/とはいえこれは劇場版。どんなにギャグで意気込んだとしても、シリアスな展開もしてもらうよ。
えん/アクセンさんは脱ぐんですか!? 薔薇とか棘とか出てくるんですか、右端のワイプで!(笑)


 ●マスターシーン

 紅茶の良い香りが鼻をくすぐる昼下がり。テーブルの上にはティーカップ、甘いお菓子が置かれている。その中で楽しく会話に花を咲かす少年・ときわがいた。
 ときわは、とても親しい目の前の人物に笑顔で話をする。その人物に心を開き、胸を張って「ベストフレンドだ」と言うほどだ。
 その人物は、隣で座る男性の赤い髪を撫でる。赤髪の男・アクセンも、柔らかい掌の人物の微笑みを愛し、とても心を許し……。

 ……アクセンは、目を覚ます。
 一人で酒を飲んでいた。どうやら酒に酔って夢を見ていたようだ。ときわという人間の親友と、愛する人と共に過ごしていたあの頃を見てしまったアクセンは、左胸を抑える。
 すると老執事が声を掛けてきた。一言二言、言葉を交わした後、グラスを傾けるアクセンの前に妖艶な容貌の女が現れる。
 唇に塗られた紫色のリップは、暗い室内に妖しい光を放っていた。

「お久しゅうございます、アクセン様。父王の命令により伝令に参りました。……アクセン様もご存知の通り、『欺く神』の命によって世界を崩壊させることこそが我ら魔族の使命。どうか、異端の王族として手ずから誅戮を」
「私は君の思想、君の価値観に毛ほどの興味を持ち合わせておらん。もし時間が余っていたとしても同胞の魂を鑑賞するだけだ」

 主人である男を前に、深く頭を下げる女。
 懐かしく愛しい夢に微笑んでいたアクセンの目が、感情の灯らぬ銀色に変わる。いや、「元の在り方に戻った」という方が正しかった。

「貴方様はこの世に現界している神の直系でございます。魔王の力があってすれば、この世界など『欺く神』自身の意思を下すこともなく……」
「痴れ者が。女、弁えろ。今日の私は友人と酒を飲むのだ。此度は私の宮殿に迎え入れる約束をしている。去るがいい」

 席を立つ、魔王と呼ばれた男。
 配下の女は頭を下げたまま、彼が許すまで次の言葉を待つ。

「しかし、お前の企む欲望は酒宴を興じる我らの美酒になりうる。手は貸さぬ、だが否定はせんし激励ぐらいはしてやろう。……この国の者は鬱憤を溜め込む性分が多いからな。お前の力で我らの友人達を愉しませてみるがいい。わざわざ我が父の命令で日本に来たのだ。お前も、この街で楽しんでいけ」




 ANOTHER WORLD SRS
  〜 人外夜会 第3話 『劇場版 アナザーワールドSRS・人外夜会 THE MOVIE』 〜




アイザック→叡斗/げ、劇場版っぽーい!(笑)
えん→榛名/ふぅーっ! 暗くて妖しいシーンから始まってタイトルがババーンって出てくる感じだぁー!(笑)
GM/このマスターシーンの会話は日本語ではない言語で喋っていたことにしてください。字幕表示でお願いします。


 ●オープニングフェイズ1/叡斗 〜地下封印〜

GM/今日は6月7日、日曜日の朝8時。叡斗くんは先日解決した任務を終え、報告書を教会の礼拝堂に届けに来ました。高坂が「朝早くを指定してごめん。今回もお疲れさん」と報告書を受け取ります。
叡斗/報告書を持ってくるのはいつものことですから。ファイルを渡します。
GM/(高坂になって)「叡斗くんが作った報告書ならチェックしなくても大丈夫だな!」
叡斗/いえ、何かあるか判りませんから目を通してください!(笑)
GM/「叡斗くんはいつも真面目だなー」 劇場版の最初のシーンだから、作画がとっても良い。
榛名/そのうち作画班が疲れて作画崩壊してくるんですよね。予算ゲージがどんどん減っていきますよ!(笑)
叡斗/大丈夫、皺寄せは全部ワイプの映像にいくから(笑)
GM/途中で丸いキャベツを切るシーンでも入れようか?(笑) 「叡斗くんは今日一日オフだったよね。それなら今日はお祭りなんだしゆっくり楽しんでいきなよ」
叡斗/外が随分と賑やかですね。
GM/「数年に一度のマラソン大会なんだよ。屋台もいっぱい出るし、パフォーマーやアイドルやお笑い芸人が来たりイベント盛りだくさんなんだ」 中央駅前から伊賀崎のお屋敷がある郊外のS市まで道が閉鎖される、大規模なお祭りが開催されます。
叡斗/そういえば大学の陸上部がマラソン大会に出るとか言っていました。今日がその日だったんですか。
GM/マラソンのスタートは朝の10時から。駅に近い教会にある会議室やみんなが使えるコミュニティルームは、本日はマラソン大会の準備委員会が借りて使っています。……腰の曲がったおばあちゃん達が荷物を運んでいるのを見かけます。
叡斗/おや?
GM/70〜80歳ぐらいのおばあちゃん達が「こっちに段ボールを持っていけばいいんかのぉ〜?」「お水がいっぱい入って重たいねぇ〜」「無理しちゃいかんよぉ。あたしも前に腰痛で入院しちゃったからねぇ〜」と、のびのび作業中。畑仕事でバリバリ働く系おばあちゃんもいれば、完全引退した上品なおばあちゃんもいる。
叡斗/あ、あの、よろしければ代わりにお持ちします。腰の曲がったおばあちゃん集団に重い荷物を持たせたまま帰れるか(笑)
GM/「あらぁ〜、叡斗ちゃんじゃないかい〜。おばあちゃんのボランティアを手伝ってくれるボランティアをしてくれるのかい〜?」 声を掛けたおばあちゃんは、木ノ本 御月さん。教会所属のエージェントなら彼女と顔見知りでしょう。

 木ノ本 御月
 教会の宿泊施設「木ノ本アパート」のオーナー。能力者向け不動産経営をしており、現役でアパート管理をしている[聖職者/領域遣い/アーティスト]のおばあちゃん。
 ちなみに、『だれかのねがいがかなうころ』のPC1・木ノ本 朋月、『越境ソドム』に登場するNPC・木ノ本 皐月の祖母でもある。


叡斗/あ、木ノ本さん。お手伝いします。
GM/おばあちゃん達は室内でのボランティア活動をしていました。若いボランティアスタッフは道路整理や、炎天下の中で選手にドリンクを渡す係をやるのだろう。「私達のお仕事はね、朝の10時までなんだよぉ〜。太陽が上がった後は若い子達に任せるのさぁ」
叡斗/そうなんですか。室内とはいえ、力仕事なんて大変ですね。
GM/「みんな〜、若い子が手伝ってくれるってぇ〜」「あら良い男だねぇ!」「あたしも10年若かったらねぇ〜」 10年若くても70歳ぐらいのおばあちゃん達、大はしゃぎ。
叡斗/おばあちゃんジョークに戸惑っちゃうよ!(笑) おばあちゃん達のテンポの良い会話についていけないだろうな……。
GM/6月の良い天気、動いたらそこそこ汗はかくね。そして時刻は9時、段ボール運びも若くて力のある叡斗くんにかかればあっという間に終わってしまいます。
叡斗/室内とはいえ動くと暑いなぁ。
GM/他のおばあちゃん達が掃除など力のいらない作業をする中、御月おばあちゃんがコソッと叡斗くんに話し掛けてきます。「叡斗ちゃんは、異端の討伐任務でもしてきたのかい?」
叡斗/ええ、まあ。今回は軽傷者が何名か出ましたが、みんな元気に帰ってこられました。
GM/「ここ10年は引っ切り無しに異端事件が起きて大変だねぇ。最近あまりに事件が多いから、結界完備の物件を探す人も少なくないんだよ」
叡斗/事件は増えているんですか?
GM/「若い子には実感が無いだろうけど、昔に比べたら格段と増えているよぉ。……どうしてN市の周辺では異端事件が多いのか、叡斗ちゃんは知っているのかい?」
叡斗/えっ?
GM/【理知】判定で難易度12をどうぞ。難しい行為ですが、教会の詳細に詳しい人なら知っているかもしれません。
叡斗/はい。(ころころ)おっ、クリティカル!?
榛名/叡斗くん、よく知ってる!?(笑)
GM/……叡斗くんって『アウトレイジ エリア』でも、資料を読む判定でクリティカルを出してなかったっけ?(笑)
叡斗/読んだり見たりするのが好きなんですよ、叡斗は! ライフパスが「活字中毒者」ですし(笑)
GM/さすが叡斗くんだ。君は御月おばあちゃんが言おうとすることに察しがつきます。……10年前、『機関解体事件』というものがありました。『機関』という異能力研究所が、異端の親玉である『欺く神』を召喚して、世界を滅茶苦茶にしようとしました。
叡斗/確かそれ、『アウトレイジ エリア』でも少しだけ触れましたね。
GM/そうだね。召喚された邪神は、多くのエージェント達の戦いの末にやっつけられました。ですが消滅はできず、『欺く神』の核……邪神の心臓部を封印するしかできませんでした。元の邪神は10メートル以上の大きさがあったけど、封印の際に圧縮され5メートルぐらいの塊になりました。
榛名/ほえー。でも全長5メートルもあるんだ。
叡斗/約半分まで圧縮できたんですね……。
GM/N市の教会の地下奥深くには、その『核』が封印されています。厳重な設備、大勢の能力者や各退魔組織のバックアップによって封印されている邪神は……今後のセッションを目論むGMが悪いシナリオを考えない限り解かれることはないでしょう(一同爆笑)
叡斗/そりゃそうですね! GMが解こうとしたら封印も破られちゃう!(笑) 御月さんは、その事件を知っているんですか。
GM/「私は実際にその戦いに参加してないけどね。でも『封印した邪神の心臓をどうするか論争』には参加したんだよ。……誰も邪神の心臓なんて持っていたくない。どこも保管を名乗り出なかった。仕方ないからうちともう一つの地主が相談して、このN市に眠らせることにしたんだ」
叡斗/そりゃあ、自分達の近所に埋めるなんて大抵は嫌がりますよね……。
GM/離島や孤島に封印する案もありました。だけどもし封印が解かれたとき、人も物も施設も無い場所だとすぐに対処ができない。都心部に封印するという案もありましたが、完成された都内で大がかりな工事は難しかった。……都会でも田舎でもなく、交通も悪くなく能力者達が移住したり赴任してきてもいい『それほど大きくない地方都市』であるN市に決定されました。
榛名/こうして聞いていると、N市って便利な街なんですね!
GM/うん。N市の地下に邪神の心臓が埋められ、その上に最新の設備が整った教会が建てられました。しかし数年後、N市にある問題が明らかになります。
叡斗/それは?
GM/『欺く神』は異端の親。子である異端は親のもとへ無意識のうちに近寄ってきてしまうそうです。たとえ封印されても邪神に加護を貰いたい異端達は、本能なのか側へ集まってくるようになってしまいました。……結果、N市や近辺のA市やS市で異端事件が多発するようになりました。
榛名/はー、なるほど! それで『AW』のシナリオはN市が舞台になるのが多いのか!
GM/……というバックグラウンドを、叡斗くんは教会の文献で読みました。
叡斗/僕は世界の仕組みに興味がありまして。元から文章を読むのが好きなので、教会の書庫に入り浸っていたときに読ませていただきました。機関解体事件のこととか、邪神のことも一通り読んで≪賢者の脳髄≫で記憶しています。
GM/便利な特技を取ったねー(笑) 「叡斗ちゃん達のような若い子にも戦ってもらうのは正直、心苦しいよ。でも能力者を呼んで住んでもらわないと、ここでは生活できないぐらいになっちゃったのさ」 核を埋めることで何か危険が伴う覚悟はあったけど、まさかここまで異端が引き寄せられるとは……これは予想しなかったことのようです。
叡斗/そうですね……。でも僕達がしっかりこの街を守っていこうと思います。
GM/この事実を知っているのはごく一部。何も知らないこの街に住む人達は、今日も楽しく平和な日々を過ごしております。……マラソンがスタートする10時近くになると、外は次第に賑やかになっていきます。
叡斗/気が付くとおばあちゃん達が始める、飴の交換会(笑)
GM/「叡斗ちゃんも飴ちゃん持っていきなー」「持っていきなー」「持っていきなー」
叡斗/あっ、すみません! ああ、飴がこんなに……こんもり(笑)
GM/そんなことをしていると、今度はある人が現れるのでした。というところで一旦シーンを切ります!


 ●オープニングフェイズ2/榛名 〜いざない〜

GM/朝の8時。榛名くんは萌々花ちゃんにお外へ連れ出されています。(萌々花になって)「ハルナもお外行くよ! 一緒にマラソン大会出るよ! 1位になれると良いね!」
榛名/1位にはなれないよ!? 今日は暑いよ! 駄目だよ! 榛名は大丈夫じゃないよ! 布団が重くてマラソンなんてできないよ!(笑) ≪魔法のローブ≫という名のお布団を被ります!
GM/「ハルナおんも出るのー! ……あっ! アコちゃん織絵ちゃんだー!」 萌々花は仲の良い女の子達の元へ駆けて行ってしまいまいました。榛名、ぽつーん。
榛名/ぽつん。……い、家に帰ろうかな……(笑)
GM/「ヘイ、ガイ」
榛名/…………。トキリンさん、何ですか?(笑)
GM/どうも、トキリンです。「サンデーに外出ですか。それともお仕事がしたいのです? 見上げた奉仕精神ですねぇ、お仕事でしたらこちらにご用意がございます。さあ、どうぞ」
榛名/うっうっ、仕事をしろってことですね……俺、そんなにワーカホリックではないですよ……。
GM/「ハリアップ! 早く動かないとラブ度を下げますよ!?」
榛名/ラブ度があるってことは好感度を上げないとバッドエンドがあるんですか!?(笑) 行きます行きます! 別に帰っても『艦これ』するぐらいだしイベントも来週からだし、お仕事手伝います!
GM/榛名くんに渡した仕事は、叡斗くんがしてたボランティア活動ではなく、教会の資料整頓です。一般の方が立ち入ることができない区画での作業です。
榛名/せっせと資料を運んだり、片付けたりするんですね。
GM/「この資料はあっちに、そっちの資料はこっちに。そちらの資料はアイザックさんに……って今日アイザックさんはオフでしたね。ルカさんもお祭りに遊びに行ってますから一旦デスクに置いて!
榛名/は、はい! い、忙しいですね! 一体アイザックさんはどこへ……!?(笑)
GM/朝の9時。バタバタと資料をあちこち運ぶ力仕事をするトキリンの様子は、明るいです。ガヤガヤと賑やかな外、ハキハキと仕事をこなす彼。笑顔です。
榛名/お、トキリンさんが笑ってる?
GM/フンフンと鼻歌を唄いながら、君の仕事っぷりに「グッドです」って笑っています。「マラソン大会が盛況のようで何よりです。声を色んな人に掛けた甲斐がありましたね」
榛名/確かに凄い参加者ですよね。日曜で天気も良いし、走りたい人もいっぱいいますか。
GM/そういや萌々花が言っていたよ。「萌々花もときわさんからマラソン大会参加しませんかって誘われた。主催者として張り切っていたみたい」って。
榛名/……もしかしてトキリンさんって、このマラソン大会の開催にめっちゃ関わってる感じですか?
GM/「スーパー関わりました」
榛名/か、幹部的な位置だったりします?
GM/「そうです」とドヤ顔。「僕は品行方正に、清く正しく美しくという言葉が大好きです。健康な体には健康な精神が宿る。誠実に生きるためには適度な運動が必要です。人体というものはよく出来ていますから、快活にスポーツに励めば素晴らしく生きることが可能なのです」
榛名/は、はあ……その理念はとても判ります。
GM/「ミスター榛名も昔からこの街に過ごしていたなら、何年かに一度開催されるマラソン大会の存在ぐらい知っているでしょう? 貴方がいつも話すおばあちゃんと来たこともあるのでは?」
榛名/た、確かにありますけど……。
GM/「昔からスポーツを愛するイベントは人々から支持をされているということです」 外が賑やかなお祭りムードになっていく。スタートに意気込む人達。屋台が出ているから食べに行こうとはしゃぐ子達。朝から酒を大人達の姿も見受けられます。「良いことですねぇ! グッドグッド!」
榛名/と、トキリンさんが良い顔をしている(笑)
GM/「ミスター榛名、先ほどのバイト料の件は今夜中にでもメールしておきますね。アポも無いのに朝から働いてくれる無茶ぶりに応じてくれたフレンドですから、屋台のチケット付きという大サービスをしちゃいましょう」
榛名/……ゆ、友人……? お、俺、友人? あ、ありがとうございます!
GM/「話が脱線しましたね。この資料をB2の資料室へ運んでれませんか」
榛名/はーい。こんな所に来たことなかったな……地下2階ってだいぶ暗い。どうしよ、秘密の地下室への階段とかあったらー!
GM/発見します。
榛名/あったー!?(笑) 秘密の階段を発見しちゃった!?
GM/【意志】判定、難易度15。
榛名/結構難しい判定ですね。(ころころ)ああっ!? ファンブルです!
GM/叡斗くんのクリティカルの次はファンブルかよ!(笑) ……突然ですが榛名は、ある扉の前にいます。
榛名/え?
GM/おかしいですね、君は地下に続く階段の前に立っていた筈でした。地下に下りたら怒られると思っていたのに、何故か今……君は、階段を下りた先にある扉の前にいる。
榛名/えっ!? 階段を下りてるじゃねーか、俺!? 思わず扉に手を……。
GM/「いいのかね」 扉に触れる君の背後に、聞き覚えのある男の声がします。
榛名/ひいいいいいいぃ!? バーンと扉に背をつきます!(笑) すみませんすみません本当に申し訳ないです怒らないでくださーい!
GM/背後に立つのは、赤い髪の男。アクセンです。
榛名/あ……アクセンさん、ですか?
GM/「ここに来てはならない。そう習ってはいなかったのかね」 低い声で尋ねますよ。その喋りは、いつもより低音。怖い。
榛名/ご、ごめんなさい! お、俺、ぼーっとしていて! 気付いたらここにいたっていうか!
GM/アクセンは、無感情な目で扉に背中をつけている君へと近づいて、壁ドン。
榛名/あのそのあのそのごめんなさい! そんな目で見ないでくださぁーい!
GM/…………。どうしよう、アクセンのBL脳が「こいつ食えるな」って思ってしまった。
叡斗/「正直イケる」って思った顔をしましたよね!?(一同笑)
GM/いや! やめよう! 今日の私はGMだ! BLはやめよう! 10人中9人の私が「押し倒せ!」って言ってるけど1人のGMが頑張る!(一同爆笑) ……アクセンは、手を伸ばしてきます。
榛名/あああああやめて痛くしないでぇー!?(笑)
GM/ガチャリ。ドアノブを回します。「……扉が開いているな」 ガチャリ、閉めます。
叡斗/え。……扉が開いてる?
榛名/お、俺は開けてないですよ!? ほら、鍵なんて持ってないでしょ!? 全部脱いでみせましょうか!?
GM/やめろ肌を見せるな、欲情する(一同笑) ではそこに……警備員のお兄さんがやって来ます。「おいおい、そんな所に入っちゃダメじゃないか〜! 早く上がっておいで、怒られちゃうぞ〜!」
榛名/ああっ、すみませーん! ごめんなさーい! すぐ戻りまーす!(笑) ……あ、あの、アクセンさん? と、トキリンさんには叱られちゃうから言わないでください!
GM/「…………」
榛名/ぜ、絶対に言わないでくださいねアクセンさーん! 走って上に戻ります! でも……何だったんだ、今の……。


 ●オープニングフェイズ3/共通 〜スタート〜

GM/叡斗くんと榛名くんの合流シーンです。おばあちゃんと別れた後の叡斗くんと、地上に戻ってきた榛名くん、出会ってください。
榛名/あ、叡斗くん……。その両手いっぱいの飴は、何?(笑)
叡斗/こ、この飴ですか。これはさっきお手伝いをしたときに貰った物で……(笑) 明石さんも良かったらどうぞ。黒飴や男梅やハッカがいっぱいです。
榛名/ありがとう、おばあちゃん達に引っかかったんだな?(笑) 俺のおばあちゃんも黒飴とかよく持ち歩いてたなー。おばあちゃんってこういうの好きだよなー。…………この後、暇?
叡斗/お手伝いは終わったところです。
榛名/え、えっと……お、俺と……焼き鳥を買いに行ってくれないかな!? 「この後一緒に屋台をまわろう」って言えない(一同笑)
叡斗/言われた叡斗は「焼き鳥が必要な手伝いでもあるのか? 一人で買って帰れないぐらいの量なのか?」って思います(笑)
GM/そんな2人のもとに、「あれ、叡斗じゃーん!」という声が掛かる。叡斗くんが声に振り向くと、ボランティアスタッフのワッペンを付けた陽向が立っています。
叡斗/えっ。……陽向か!
GM/陽向が笑顔で「叡斗もマラソン大会に来てたのかー!」とやって来ます。夏らしいシャツ姿で、これから暑い外に出るからか首からタオルをかけています。
叡斗/お前、ボランティアに来てたのか?
GM/「うん、ときわさんに誘われて! ほら……叡斗と一緒に異端刑務所に面会を時々行くだろ? ときわさんも異端刑務所には仕事でよく行くらしくて、それ繋がりで知り合ってさ!」 叡斗と陽向は、異端刑務所にいる受刑者・相庭 脩駕の半身です。脩駕は殺人犯で服役しているため、2人は度々刑務所に赴いて挨拶をしに行きます。
榛名/ふむふむ、なるほど。
GM/ときわはおしゃべり大好き、陽向はコミュ力の塊なので、異端刑務所という奇妙な場所で出会っても自然と打ち解けた模様。……たとえ叡斗くんや陽向の正体は知らなくても、2人が仲良しであることや、刑務所や警備員さんに何か思い入れがあることをときわは知っています。
叡斗/警備員さんって、渡瀬さんのことか……。陽向の奴、ときわさんに話したのかな。
GM/たとえこの世にいなくなってしまった人でも、陽向の思い出の中には統十郎さんは生きているからね。だから「いい人がいたんだよー」って思い出話としてすることもあったんじゃないかな。
叡斗/そっか……。僕も陽向と一緒に相庭くんに会うたび、渡瀬さんや柏木さんの話ばかりしてしまうしな。以前会いに行ったときも相庭くんは元気で良かった……。
榛名/叡斗くん、友達いたんだね、ごめん! ごめん俺行くね! うわーん!(笑)
叡斗/えっ? 焼き鳥を買いに行くんじゃなかったのか? 引き止めます!(笑)
GM/(陽向になって)「焼き鳥を買いに行くの? いいねオレも終わったら肉食いてー!」 染めた明るい髪にさわやかな笑顔の陽向は、容赦なく榛名に話しかけてくるけど?
叡斗/陽向は「冬はスキー、夏は海かキャンプ」のアウトドア派の男だ(笑)
榛名/俺と相いれねぇー!(笑) ふ、2人で楽しんできてくださぁーい!
GM/「いや、オレはこれから給水ポイントでドリンク渡すスタッフだから買いに行けないし。落ち着けよ。ひーひーふー
榛名/ひぃーひぃーふぅー!(笑)
GM/「オレ、橋守 陽向っていうんだけど名前は? ……言える?」
榛名/ああー! あぁあー! 明石でぇーす!
叡斗/あ、明石 榛名さんだ……(笑)
GM/「榛名くんかー、そっかー。何年生ー?」
榛名/あぁあぁあー! 子供扱いされてるぅー!? 2ぃー!
GM/「中2……な訳ないから、高2かぁー」
叡斗/い、いや……明石さんは大2だ。
GM/「大学2年生かぁ。ってことはハタチ? オレ達より年上じゃーん。陽向って気軽に呼んでくれていいから! オレもタメでいい?」
榛名/あぁああああぁぁぁあああー!? もうダメええぇー! 榛名は太陽より眩しいものを見ると溶けてしまぅー!(一同笑)
叡斗/陽向が休憩時間になったら連絡をくれ。そのときに合流しよう。
GM/「おう、後々デートしようなー! バイバーイ!」
叡斗/デートって……おい、陽向っ!(笑) ぷうって怒ります!
榛名/い、いいのか!? ダーリンについて行かなくて! ……俺はそういうの寛容だよ!?
叡斗/ダーリン? なんのことだ?(笑)
GM/ゆらり。突然ですが教会の宿舎から、長い金髪で神父服姿の男性が出てきます。
榛名/あ、アイザックさんだ。
GM/その顔は……「ああ、暑いなぁ。外に出たくないなぁ。なんで出なきゃいけないんだ」と超気難しいものです。
叡斗/ぎょっとしながらそんなアイザックを発見します! お、おはようございます……。するとアイザックは「あん?」って顔をするんですね?(笑)
榛名/……し、主命ですか?(笑)
GM/なちこ、アイザックさんのキャラロールしてください。
叡斗/(超不機嫌そうな低い声のアイザックになって)「……断るにも断れないのだから、そうとも言えるな。こんな暑い日差しの日に呼び出すとは、相当性格の悪い……いや、判りきっていた話だが……」
榛名/ひ、日差しが強いので気を付けてくださいね。あとインフルエンザウィルスにも気を付けてください……(笑)
叡斗/(いつまでも超不機嫌そうなアイザックになって)「今日一日教会を空ける。ではな……」 重々しく頷きながら、去って行きます。
GM/去り際に、アイザックは「……霊力の乱れが生じている」と、ボソッと苦しそうに絞り出すような声で言います。
叡斗/え?
榛名/おっ?
GM/「…………」 何か言いたげな顔をしましたが、そのまま無言で去って行きます。
榛名/えっ? ……なんだ?
叡斗/言いたげな、でも言えなかった? ……アクセンさんに「言うな」と口止めされている、とか?
榛名/ま、まさか……俺のせいじゃないよな?
叡斗/俺のせいって、明石さんは何か知っているんですか? 何かアイザックさんは厄介事を口止めされているのですか。
榛名/えーとえーと!? うーんうーん! ……さっき俺、教会の地下室に興味本位で扉の前まで行っちゃって、アクセンさんに怒られたんです! アクセンさんが開いてた扉を閉めてくれたけど!
叡斗/……地下への扉が、開いてた? 木ノ本のおばあちゃんと話していた内容が脳裏をよぎります。
榛名/ホントごめん! 俺、全然記憶無いんだってばぁー!(笑)
GM/そんな会話をしていると、朝10時になります。駅前の方ではポンポンという空砲の音が聞こえてきます。
榛名/あ、スタートしたのかな?
GM/駅前から徒歩10分ぐらいの教会なので、駅前のスタートラインは見えません。でも次第に街中は賑やかになっていくのを感じます。……さあ、ミドルフェイズを始めていきましょう。

『AF判定:交流「橋守 陽向」』
 ・使用能力値:【意志】【幸運】
 ・難易度:30
 ・ラウンド制限:1ラウンド

※「マラソン大会にボランティアスタッフ参加している橋守 陽向と、交流を深める」演出に成功すること。
 成功した場合、陽向からある話を聞く。

『AF判定:調査「佛田 ときわ」』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:40
 ・ラウンド制限:なし

※「佛田 ときわという人物について調査するか、またはときわと交流を深める」演出に成功すること。
 成功した場合、ときわの様子が判明する。

『AF判定:調査「霊力の余波」』
 ・使用能力値:【意志】
 ・難易度:40
 ・ラウンド制限:なし

※「N市で生じた微かな霊力の乱れについて調べる」演出に成功すること。
 成功した場合、ある事実が発覚する。

『AF判定:捜索「アクセン宅 酒宴会場」』
 ・使用能力値:【体力】【意志】
 ・難易度:40
 ・ラウンド制限:なし

※「厳重な警備によって守られたアクセンの自宅である高層マンションに潜入する」演出に成功すること。
 成功した場合、酒宴会場にお邪魔する。

『AF判定:捜索「教会地下ダンジョン」』
 ・使用能力値:【体力】【反射】
 ・難易度:100
 ・ラウンド制限:なし

※「地下へと続く教会ダンジョンを攻略し、最下層まで降りる」演出に成功すること。
 成功した場合、ダンジョンをクリアーすることができる。
※『イベントキー:理由』がないとこのAF判定は行なうことができない。


GM/メジャーアクションでAF判定をしていきます。マイナーアクションで『供給』が1シナリオに1回まで可能です。
叡斗/アクセンさんの自宅に行けるんだ!? 情報収集とか関係無くアクセンさんの家に行きたいね!
榛名/狂乱の宴会場に行けるんだ! 行きたいですね、見たいですね!(笑) 今頃、右下のワイプではえんが「焼肉しようぜー!」ってホットプレートを用意してます。
GM/肉を焼いた途端、カメラが曇る。カメラのことを考えていないえんくん。
榛名/めっちゃケムりだす!(笑)
叡斗/アイザックが窓を開ける!(笑)
榛名/わーい、カメラに指紋をつけます!
叡斗/じいやがカメラを拭く!
GM/そういや、じいやは『人外夜会』初登場だったね。長編小説や、アクセン絡みのセッションでたびたび登場するのが老執事のじいやです。名前は某先輩により「セバスチャン」と付けられました。
叡斗/セバスチャン! 強そう!(笑)
榛名/えんはセバスチャンが運んでくる肉をモリモリ食べてまーす。マイクをつけていても無言です(笑) 今のえんは箸が転がっても笑いますよ!
GM/既にどんだけ飲んでるんだよ(笑)
榛名/あ……GM、質問なんですがミドルフェイズ中に≪紅蓮の指≫って使用できますか?
GM/ミドルフェイズもラウンド換算だから、クリンナッププロセスが発生していることになるんだよね。ちょっと待って、特技の説明文を確認しよう。

 ≪紅蓮の指≫
 魔法で一時的に他者を操り、強制的に1つの行動を取らせる[魔術師]の主特技。
 「タイミング:メジャー」の特技を1つ使わせる(メインプロセスではない)。


GM/「再行動させる」ではなく「特技を使わせる」なんだ。……だから、これに≪躍動の呪歌≫を使わせることはできるよ。

 ≪躍動の呪歌≫
 行動する前の状態に戻すことができる[処刑人]の主特技。
 行動済の対象を未行動にする。


GM/【MP】を15点も消費してもメリットがあると判断したら、使ってもいいんじゃない?
榛名/『供給』はシナリオ中に1回はできるんですよね。問題無いんじゃないかな!

 この時点で2人は『契約』を相談。マスターが叡斗、榛名がサーヴァントになった。


 ●ミドルフェイズ1/榛名 〜違和感〜

榛名/プレイヤーの欲望に忠実になって、トキリンのAF判定をしてもいいですか?
叡斗/いいよ。叡斗も問題が起きる前に陽向のところに行きたいと思っていたんだ(笑)
GM/かしこまりました。先にトキリンと会いに行く榛名くんのシーンからやっていこうか。

『AF判定:調査「佛田 ときわ」』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:40
 ・ラウンド制限:なし

※「佛田 ときわという人物について調査するか、またはときわと交流を深める」演出に成功すること。

榛名/榛名は……いつもと違ってトキリンさんがニコニコしていることに違和感を覚えます。≪+50トキリンさんの意図を察する≫、何かあるんじゃないかと思います。
GM/ふむ。何やら怪しんでる榛名くん。
榛名/とりあえずお布団は被っていこう、≪魔法のローブ1・2≫(笑) さっきみたいに何が起こるか判らないから、≪空と心のリング1・2・3≫の装備を確認します。毎日磨いているのでとても綺麗なリング!
GM/装備は大事だ。いつBLの攻めに襲われるかもしれないし。
叡斗/それもある意味、危機ですね(笑)
榛名/おばあちゃんから貰った指輪を通しておくチェーンが≪覚醒具≫です。……萌々花、人と話すときってどうしたらいい!? 萌々花の「ハルナはデキる子! ガンバレ!」という幻聴が聞こえてきます! ≪幻想式≫!
GM/支援特技だし、萌々花ちゃんも[魔術師]だったから許可します(笑)
叡斗/萌々花ちゃんの応援は固定値をくれそうだし!(笑)
榛名/トキリンさんって朝から働いているんですよね? 休憩も必要なんじゃないですかー……って高坂さんに言ってもらおう。
GM/自分で言いに行けば?
榛名/自分で言いに行けない年頃なんです! なので、≪血の彫像≫を作ります。≪血のいざない≫で作った従者の赤ずきんちゃんに「高坂さん、トキリンさんを休ませろー!」って言いに行かせます!
GM/(高坂になって)「お、お前はキャンディちゃん!? いや、違うな……榛名くんの赤ずきんちゃんか」
叡斗/キャンディちゃんは、『サークルビショップテラー』のまどかちゃんの≪血の彫像≫ですね(笑)
榛名/キャンディちゃんはザキヤマみたいな喋り方です。赤ずきんちゃんは、ほっしゃんみたいな喋りをします。
GM/ほっしゃんなのかよ、可愛くねー赤ずきんだな(笑) あと高坂は「心配してくれる榛名くんが行って声を掛けてみな。きっとときわも嬉しがる」ってマジレスしちゃうぞ。
榛名/た、高坂さんはこれだから!(笑) じゃあ≪強力調合術≫と≪最高調合術≫で作った≪興奮剤≫相当の、凄く元気の出るお茶を淹れます! トキリンさんが飲んでくれなかったら泣きながら叡斗くんのもとへ≪ターニングセット≫で戻ろう! お盆にお茶を乗せて運んでいると……転びそうになります。
GM/おっ、転んだ。
榛名/≪空間知識≫みたいにその辺りにお茶を撒いちゃった! あ、カップが吹っ飛んで通りかかったフォイに当たった! ≪念動障壁≫!
GM/(フォイになって)「紅茶ばしゃーんのカップコツーンだフォイ! おこだフォーイ!」
榛名/お詫びに叡斗くんから貰った黒飴を渡しておきます。
GM/(フォイになって)「バリバリバリ仕方ないバリバリバリ許してやるバリバリだフォイ」
叡斗/あ、飴を噛んでる……(笑)
榛名/これで使用特技は17個ですね。『現在難易度:6』なら……ファンブルしなければ成功です。ファンブルした場合、お茶を全て零したことにします!
叡斗/大丈夫、さっきファンブル出したからいけるよ。
榛名/トキリンさんがいる場所へお茶を運びます!(ころころ)……出目が1と2。でも達成値が10で成功です。無事榛名は紅茶を運べました!
GM/榛名くんは、「これから何の仕事をしようかな?」って一休みしているトキリンに声を掛けることができます。
榛名/あ、あの! トキリンさん! 今日いっぱい動いているから、そろそろ疲れていませんか? ちょっと休みませんか!? 仕事しっぱなしなのってトキリンさんぐらいですよ!
GM/「高坂さんほどじゃないですよ」
叡斗/あの人と比べちゃいけない!(笑)
榛名/高坂さんの仕事のしすぎは……趣味の一環なんですよ!(笑)
GM/そんな高坂はいつ自宅に帰ってるんだっていうぐらい毎日笑顔で教会で仕事をしています。あれで健康なのが悪い。
榛名/高坂さんって[狂戦士]だから下手に【体力】が高いのがダメなんじゃないかな!?(笑)
GM/(ときわになって)「しかし休憩には良い頃合いです、ティータイムにしましょう。……おや、ご用意してくださったのですか。グッドです」 今日は使われていない会議室でティータイムをしましょうか。
榛名/落ち着ける場所ですね。
GM/榛名くんが淹れてくれたのは、ハーブティーかな? ときわは美味しそうにお茶を飲みます。「随分とお茶を淹れる腕が良くなりましたね」
榛名/そ、それは淹れ方を教えてくれたトキリンさんのおかげですよ!
GM/「じゃあ僕はグッドな仕事をしました」 ときわはフフンと笑います。
榛名/……今日のトキリンさん、機嫌が良いですね。
GM/「良いことづくめだからですよ。ミスター榛名が美味しいハーブティーをご用意してくれたし、仕事は無事こなせている。良い天気の日曜日、みんなが楽しそうに笑っている。世の中エクセレントじゃありませんか」 彼は香りの良いハーブティーを嗅いで、とても上機嫌です。
榛名/わ、わあ……なんか意外な一面を見ちゃいました。
GM/ホムンクルスでもこんな風に香りを楽しめるんだぁって榛名くんは思えます。「いてっ」
榛名/え?
GM/「ぼ、僕ったら調子に乗りすぎて何をやってるんでしょう! 舌を噛んでしまいました!」 赤い血が流れる。ときわは恥ずかしそうに口を隠します。
榛名/あ、あららら……。
GM/目の前にいるときわは人間だと確信する。
榛名/……えっ!?
GM/[魔術師]である榛名なら、注視すれば判る。ホムンクルスは、人間の形を模しているだけの人形だ。血に近い液体で器を動かしているけど、それは血液ではない。繊細な五感なんてもの、巧く再現できないとされている。だが、目の前にいるときわは嗅覚で茶を楽しみ、舌を噛んで血を流している。どう見ても生身の人間だ。
叡斗/……え? ええっ?
榛名/と、トキリンさん、星にお願いとかしました?
GM/「よくしますよ」
叡斗/確かによくしそう!(笑)
榛名/に、人間になりたいとか思うことってあります?
GM/「何を言っているんですか。僕は元々人間です。ミスター榛名はクレイジーです?」
榛名/お、俺は元々おかしいけれど!(笑)
GM/「何ですか。調子に乗っていた僕を怒らせたいんですか」 ぷんっと怒ります。でも「……本当にどうかしたんですか、ミスター榛名?」 最初は怒っていたけど、次第に君を心配し始めます。
榛名/お、俺がおかしいのかな!? よく判らなくなってきた……。
GM/GMはちゃんと「ときわはホムンクルスで人間ではない」「ホムンクルスはガソリンのようなもので動いていて血液は流れていない」って説明したよ。
叡斗/そして[魔術師]であれば、≪ホムンクルス生成≫で創られたものを見抜くことは、簡単だとも……。
榛名/目の前で見えてしまったのは本物の血で、本当に人間で……でもトキリンさんはホムンクルスだから人間じゃない……なら。じ、じゃあ、これは誰だ……?
GM/「どうしたんです? 何か言いたいことがあるなら言ってください」
榛名/あ、あの……ど、どうしよ……お、おろおろ! 言いたいことはめっちゃあるけど! 本物のトキリンさんはどこだー!?
叡斗/トキリンを探せ!?(笑)