アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 2013年度OG誌『冥夜行路の非常灯』 ■
2013年6月15日




 ●プリプレイ

マーサー(以降、GM)/OG誌掲載用セッション『アナザーワールドSRS・リプレイ〜冥夜行路の非常灯』を始めます、宜しくお願いしまーす!
プレイヤー1・ピロ&プレイヤー2・すずか/はーい!
GM/昨年に引き続き、マーサーが制作したオリジナルTRPG『アナザーワールドSRS』をやらせていただきます。今回のお題は……。
プレイヤー1・ピロ/「機械仕掛け」「おじさま」「救出劇」の3つですね。おじさまかー、楽しみ!

【レギュレーション】
 キャラクターレベル5で開始。
 PC1とPC2は、友達以上恋人未満のとても親しい間柄。PC1は男性、PC2は女性であること。

【ハンドアウト:PC1】
 コネクション:おじさま   関係:自由   推奨クラス:世界遣い

 君は寝台列車『プルート』に、PC2と共に乗り込んだ青年だ。
 2人きりの旅行。誰もが羨む豪華な列車ツアー。なにより、彼女と2人きりの部屋。
 最高の旅を過ごしていると、君達の部屋に一人の男性が押しかけてきた。
 彼は自分の叔父で、長年教会でエージェントをしている人物だ。
 その彼が、なんと自分が断った仕事をやっていると言うではないか!
▼NPC1:おじさま
 PC1の父の弟。長年教会で活躍しているエージェント。名字はPC1と同じである。名前や性格は自由に決めてよい。

【ハンドアウト:PC2】
 コネクション:異端『ミーゴー』   関係:敵対   推奨クラス:なし

 君はPC1に誘われて、寝台列車『プルート』に乗り込んだ。
 雰囲気の良い夜行列車の旅。気になる彼と2人きりの時間。そのとき、PC1の叔父が押しかけてきた。
 「この列車は危ない! 異端の手が及んでいる! 一緒に退治してくれ!」
 そういえば、旅行に来る前に、PC1が異端『ミーゴー』を退治する仕事を断ってたっけ……?
▼NPC2:異端『ミーゴー』
 変幻自在の異端。先日PC1が教会から討伐依頼を受けていたが、今は違うエージェントが追っていると聞いていた。


プレイヤー2・すずか/おや、PC1の性別は男で決定なんですね。……ここでPC1が女だったらおじさまに恋しちゃって、友達以上恋人未満のPC2と仲良くなれないからか(笑)
プレイヤー1・ピロ/PC1、デートのために依頼を断ってやがる。しかもデートしてたらおじさまに邪魔されてるし。おじさまを窓から放り投げるしかないな!(笑)
GM/今回のシナリオは列車が舞台です。列車内で異端と戦ってもらうんですが、『アナザーワールドSRS』のテーマは「時間跳躍」です。戦うだけじゃなく、ループものやタイムスリップものや並行世界ネタが出来るゲームなので、今回もそのような事態になることを覚悟していてください。
プレイヤー2・すずか/了解です。……ハンドアウト希望ですが、女の子がしたいのでPC2がやりたいです!
プレイヤー1・ピロ/なら私がPC1をやるね。

 ハンドアウトを決定し、キャラクターメイキングを始める2人。
 それから数時間後、2人のPCが完成し、セッションは開始された――。


GM/キャラクターの自己紹介に参りましょう。PC1からお願いします。
プレイヤー1・ピロ(以降、知史)/キャラクター名、軒山知史(のきやま・ともふみ)です。19歳男子、職業は大学生。
プレイヤー2・すずか/トモくん!
知史/性格は、悪ぶってはいるんだけど、捨て犬が見捨てられない系男子です。ライフパスの『重要キーワード』は「事故」。事故に遭ったのか、起こすのか……。
プレイヤー2・すずか/起きそうですね、PC1だし。
知史/ライフパスの『背景』は「任務から逃げている」。『特徴』は「恋愛オンチ」です。クラスは[闘士]3レベル、[世界遣い]2レベル。≪片手武器≫のボクシングで相手を殴り倒し、≪カバー≫でダメージから味方を守るタイプです。悪意のあるものを感知する≪防衛用具≫を持ってます。おいコラ、ガンつけてんじゃねーよ!
プレイヤー2・すずか/不良だー(笑)

 ▼軒山 知史 (プレイヤー名:ピロ)
クラス:[闘士3/世界遣い2]
  体力:16(+5)  反射:15(+5)  知覚:12(+4)
  理知: 9(+3)  意志: 9(+3)  幸運:12(+4)
  HP最大値:35   MP最大値:17
・重要キーワード:事故  ・背景:(任務)から逃げている
・特徴:恋愛オンチである  ・ボーナス効果:特技1つ自動取得
・職業:大学生  ・性別:男  ・年齢:19歳
≪片手武器≫→射程:至近/1体に[2D6+6]点の物理ダメージ(数値計算済)。命中判定2回。
≪撃滅≫→タイミング:マイナー/ダメージ+1D6。
≪守護者の盾≫→タイミング:マイナー/シーン間【物理防御点】か【霊力防御点】のどちらかに+5。
≪因果の蝶≫→タイミング:ダメージロール直前/ダメージ+[使用者がラウンド間受けた実ダメージ]。
≪逆転運命≫→タイミング:判定直後/行為判定振り直し。
≪カバー≫→タイミング:ダメージロール直前/射程:至近/ダメージか代わりに自身が受ける。
≪鳥躍≫→タイミング:イニシアチブ/メインプロセスが行える。
≪命の糧≫→最大HPを+8。
≪武闘家の血≫→【物理防御点】+4。
≪護りの契り≫→『供給』を行った対象に対する≪カバー≫の射程+10m。
≪防衛用具≫→悪意のある存在を感知や探索する判定の達成値+3。
●≪+50動物愛≫→動物を相手にした判定の達成値に+50。

GM/次に、PC2の自己紹介どうぞ。
プレイヤー2・すずか(以降、織絵)/キャラクター名は、保阪織絵(ほさか・おりえ)。17歳の女の子です。クラスは[霊媒師]3レベル、[聖職者]2レベルです。職業は、女子高生巫女!
知史/ミッコミコにしてやんよ!
GM/いえ、回復系なんですからここはミコミコナースですよ!(笑)
織絵/ライフパスの『重要キーワード』が「寺社」。『背景』は「家族に厳しいパパがいる」! 『特徴』が「コミュニティの古株である」だったので、エージェントの間では名の知れた神社の巫女さんです。
GM/でも女子高生。厳しいパパならきっと門限は5時ぐらいなんだ。
織絵/学校終わったらダッシュで帰らなきゃいけない! だから【行動値】が12になっちゃったよ(一同笑) なので≪+50逃げ足≫を取りました。≪神官服≫を着ていて、戦闘になるとミニスカ巫女服姿になります。
GM/わー、サブカルだー!(笑) で、お二人のご関係は?
織絵/織絵がトモくんに猛烈なアプローチをかけてます。
知史/俺はまんざらでもないけど、どうしたらいいか判らない恋愛オンチです。
織絵/でもトモくんの方から夜行列車ツアーに誘ってくれたんですよ。やったー! そりゃもう≪+50逃げ足≫を使ってパパから逃げてでも旅行に行きますよ!(笑)
知史/商店街のクジ引きで当てたんだよ。
織絵/商店街にお買い物しに行くんだ。
知史/地域密着型不良だもん(笑) ガラガラポンをしたら特賞が出ちゃった! 勿体無いから行った、それだけだよ!

 ▼保阪 織絵 (プレイヤー名:すずか)
クラス[霊媒師3/聖職者2]
  体力:11(+3)  反射:10(+3)  知覚:14(+4)
  理知:15(+5)  意志:12(+4)  幸運:11(+3)
  HP最大値:23   MP最大値:25
・重要キーワード:寺社  ・背景:家族に(厳しいパパ)がいる
・特徴:コミュニティの古株である  ・ボーナス効果:興奮剤を自動取得
・職業:JK巫女 ・性別:女 ・年齢:17歳
≪浄化の一撃≫→射程:20m/クラスレベル体の対象に、[2D6]点の霊力ダメージ(数値計算済)。
≪啓発の鎖≫→タイミング:セットアップ/クラスレベルラウンド間、【行動値】を−5。
≪朽ちゆく魂≫→タイミング:マイナー/1点でもHPダメージを与えたらバステ:毒。
≪清浄の使者≫→タイミング:メジャー/射程:15m/【HP】を[2D6+6]点回復。
≪護符≫→タイミング:メジャー/【MP】を4点回復。
≪気迫の盾≫→タイミング:ダメージロール直後/射程:20m/自身が消費した【MP】点だけダメージを軽減。
≪悔改めよ≫→タイミング:判定直後/ダイスを1回だけ振り直させる。
≪寝台確保≫→『供給』回復量+1D6。
≪霊的神経≫→霊体や魔術に対する感知判定の達成値+3。
≪神官服≫→【物理防御点】と【霊力防御点】それぞれ+2。

知史/NPCのおじさまの名前は、軒山琢磨(のきやま・たくま)にしました。俺が19歳だから……30代かな。じゃあGMに優しく32歳で。
織絵/うわあ、ろくでもない人が来ちゃう!(笑) でも13歳差なら小学生のときにハタチですし、年上過ぎなくて良いですね。
知史/時々遊んでくれるお兄ちゃん的な存在が段々とウザイおじさんになってきちゃったんだな。
織絵/だってヤンキーじゃない頃から知っている人なんでしょ?
知史/「昔はこんなんじゃなかったのにな」って言ってくるんだ。恥ずかしい!(笑)


 ●オープニングフェイズ

GM/さて、トモくんは商店街のクジ引きで見事『豪華寝台列車プルートで行く! 東北2泊3日ツアー』のチケットを当ててしまいました。2人でその旅行に行くことになります。
織絵/はにゃー、寝台列車の超豪華旅行に誘ってもらったー。これは勝つる。
知史/何に!?(笑)
織絵/今の煮え切らない態度にオサラバひゃっほう! ちゃんと前回のレベルアップで≪寝台確保≫も取ってきた! ≪興奮剤≫も持ってるよ!
知史/何の為に!?(笑) 織江が意外と肉食系女子だったとは露知らず、ボストンバッグを1つだけ持って駅に入ります。
織絵/キャリーを引いて現れます。トモくん、誘ってくれてありがとね!
知史/……まあ、勿体無いからな。
織絵/これよこれ、つれない反応!(一同笑) 
GM/季節は6月。紫陽花が綺麗な時期。カラッと涼しい北に向かう君達。ツアーコンダクターさんから部屋の1組の部屋の鍵を渡されます。
知史/あれ、1組? ……2部屋ではない?
GM/はい。1組です。いくら豪華ツアーと言っても列車ですから、客室はちょっと狭いダブルベッドのホテル部屋みたいなもんですよ。
織絵/やだ、トモくんたらダイタン!(笑)
知史/ど、同室なんて知らなかったんだよ! これじゃ寝られねーじゃねーか!(笑)
織絵/う、うにゃあ……私、その、ね、トモくん。
知史/……なんだよ。
織絵/え、えっと……何でもない! リプレイ用セッションじゃなかったらもっと生々しいこと言ったのに!(一同笑)
知史/と、とりあえず荷物を部屋に置いて……喫茶スペースにでも行くか。
GM/食堂とは別に軽食を頂けるラウンジがありますよ。夜になったらバーになるけど昼間は美味しい紅茶とケーキを楽しめます。トモくんはそういうの好き?
知史/そういうキャラじゃないけど、「女は甘い物が好きなんだろ」って思って連れて行きます。
織絵/雑な扱い! 「女には甘い物とピンクを与えておけばいいんだろ」っていう考え! 好き!(一同笑)
GM/メロメロだなぁ(笑) 変わりゆく綺麗な外の風景を眺めながら、織絵ちゃんはケーキを食べ、トモくんは品の良い紅茶を飲みましょうか。
知史/うわ、ティーパックの紅茶と全然ニオイが違う……。
GM/豪華なラウンジでお茶を楽しむ2人ですが、早速ですが2人とも【体力】判定をしてください。難易度は8です。
知史/おう?(ころころ)達成値15です。
織絵/(ころころ)こちらは11です。
GM/ケホッ。君達は少しだけ咳き込んでしまいます。……空調はちゃんと効いているけど、何だろう? 真新しい塗料の匂いが体に合わないのかな? でもきっと3時間もすれば慣れるかなー。
知史/む? ……慣れないところで慣れない物を飲んでるからかな。
織絵/こういう所って何かが憑いてるのって定番ですよね。GM、霊体や魔術を察知する≪霊的神経≫で判定してみてもいいですか?
GM/どうぞ、【知覚】判定をしてみてください。
織絵/(ころころ)達成値17です。
GM/流石[霊媒師]、達成値が高いね。……なんだか不吉な予感がする。君が天井を見ると、空調から青い光が見えるじゃないか。[霊媒師]が見える霊的なものは大抵青色なんですが、それが濃く見えてゾワッとします。
知史/何か気になることでもあるのか?
織絵/あ、あれは……? 気になるけど、でもまだ何とも言えません。
知史/危ないことを見つけたらすぐに言えよ。
織絵/う、うんっ!
GM/そんな感じで軽食をしたり、風景を楽しんだり、ディナータイムでフランス料理を食べたりして1日目が終わっていきます。……さて、夜です。乗客が客室に帰る時間なので君達も102号室に戻りましょう。
知史/……お、俺、ラウンジで酒飲んでる!
GM/君、未成年でしょ。
知史/ミルク! マスター、ミルクをくれ!
織絵/じ、じゃあ……私、先に部屋に戻ってシャワー浴びて待ってるね!(笑)
GM/シャカシャカとカクテルを作るバーのマスターが「宜しいのですか、ご一緒のお嬢さんがガッカリなされるのでは?」と尋ねます。
知史/空気読むな、マスター!(笑) ……暫く経ったら部屋に戻りますよ。鍵を預けてるから、ドアをコンコンとノック!
織絵/暫く反応が無いけど、慌ててバスローブを羽織った状態でドアを開けます。ご、ごめん! まだお風呂入ってて……!
知史/も、戻って来るの早かったか! あと20分ぐらい外で待ってる!
織絵/普通に中で待ってていいから! すぐにパジャマを着るよ!
GM/カノジョのパジャマ姿です。夜のムーディーなお部屋です。
知史/チクショウ、良い雰囲気を作りやがって!(笑)
織絵/お、お風呂、気持ち良かったよ。トモくんも入ってきたら?
知史/わ、判った、入ってくる。お前は寝てていいからな。寝ろ! 長風呂に入ってれば流石に寝てるよな!? 朝早かったしな! それに先にこっちが寝ちゃえば俺の勝ち! こんな長風呂したの初めてだ!
織絵/ツイッターの鍵付きのアカウントで友達に向けて「超ヤバイ!」って呟いたりして起きてます!(一同爆笑)
知史/なんだよお前、まだ起きてたのかよ!
織絵/だって……その……『怒り新党』が見たくって
知史/『怒り新党』ならしょうがないな! マツコと有吉なら俺も見る!(笑)
GM/これからムーディーに決めるときに恋バナ真っ向否定のあの番組なんて見ていいのか。
織絵/番組チョイス間違ったー!(笑)
GM/では……マツコと有吉のトークが苛烈を極める番組後半になってきたとき。テレビの映りがジジジと悪くなります。
織絵/あれ? どうしたのかな。
知史/移動しながら電波拾ってるからな、入りが悪いところは映らなくなるんだろ。
GM/ついには画面が完全な砂嵐になる。……そのとき。ドンドンドンと客室のドアを激しく叩く音がする。
織絵/ビクッ!
GM/誰かが「開けてくれ」とノックをしているよ。
知史/客室乗務員か? それだったらもう少し丁寧なノックをするよな……。
織絵/ち、ちょっと怖い……かな。トモくんの膝の上に手を乗せますよ!(笑)
知史/……ドアを開けないで、どちら様ですかって尋ねるよ。
GM/「俺だ! 俺だよ、俺!」
知史/オレオレ詐欺!?(笑)
GM/その声は、トモくんにとって「聞き覚えのある声だ」と思うよ。
知史/あ。……た、琢磨おじさん? ドアを開けます。
GM/開けた途端、ずるっとなだれ込むように一人の男性が入ってきてすぐにドアを閉めます。織絵ちゃんは見たことがない人だね……トモくんによく似た、30代ぐらいのスーツ姿のおじさまだ。
知史/わっ! た、琢磨おじさん?
GM/スーツの前を閉めず、ネクタイをプラーンと下げただらしない格好の彼は、ハアハアと息切れをしています。「旅行中なのにごめんな!」
知史/ホントにな! おい、なんで俺の部屋を知ってるんだよ!?
GM/「それは……色々あって! それぐらい調べれば判ることだし! ……それよりも! 列車の中に異端が居るんだ!」
知史/は?
GM/「『異端ミーゴー』って知ってるか?」 その単語を、2人は知っています。それは先日のことでした……。
織絵/回想シーン、入りまーす!(笑)


 ●ミドルフェイズ

GM/先日、君達は教会の仕事斡旋人・高坂に呼ばれ、とある話をされました。

 仕事斡旋人・高坂
 『AW』公式NPC。退魔組織『教会』の仕事をPC達に与える仲介屋。真面目でマイペースな性格。


GM/(高坂になって)「『異端ミーゴー』を退治する任務を受けてくれないか。変幻自在の何の姿にも変身できるキノコの化け物なんだが」
織絵/キノコ? キノピオみたいな化け物なのかな?
GM/「キノコを生やした化け物だよ。変身能力も厄介なんだが、ミーゴーは胞子を噴出してな……その胞子がとても危険な物で、電磁波を操る能力を持っている」
知史/電磁波を?
GM/「細かい胞子を機械の微かな隙間に入れ、現代機器の電波と波長を合わせ、機械さえも操ってしまうんだ」……という話をされましたが、その任務に出てほしい日というのが、ちょうど君達が旅行をする日でした。
知史/聞いてあまり乗り気がしなかったんだな。高坂さんサーセン!
GM/断られた高坂は「無理強いはしないよ。この任務は違う人に頼むことにする」とあっさり受け入れます。……そして今。
知史/なんということでしょう、この列車に異端ミーゴーがいるというではありませんか!(笑)
織絵/あの……流石に知らない人が部屋に入って来たので、私はベッド隅で布団を被って丸くなってます。
GM/あ、だよね。ではおじさまは織絵ちゃんの方を見ます。(琢磨になって)「その、ごめんな。未来の奥さんとの旅行に……」
知史/ドスッ!
GM/「ごふぅっ!?」
織絵/トモくんの腰の入った良いパンチだ!(笑)
知史/……えーと、改めて紹介をしようか。織絵、この人は俺の叔父の琢磨おじさんだ。
織絵/お、おじさまですね。宜しくお願いします、初めまして、保阪織絵と申します! えっと、私とトモくんとの関係は……!
知史/『よく仕事を一緒にやっている』関係だ!
織絵/そ、そうそう!(笑) 凄く良くしてもらってます! トモくんは素敵な先輩です!
GM/その織絵の言葉を、おじさまはニコニコ笑って聞いています。
知史/てめぇ、織絵に手ぇ出すとぶっ殺すからな!?
GM/織絵ちゃん限定、「何かに気付くか」の【意志】判定をどうぞ。難易度は18。クリティカルでなければ判らない判定です。
織絵/え?(ころころ)……クリティカルはしない、達成値12でした。
GM/では何かに気付きませんでした。琢磨おじさまは変わらず「可愛い子だね」とニコニコしています。「話を戻そう。俺は異端ミーゴーが現れたという証言を元に、この列車に乗り込んだんだ」
知史/琢磨おじさん1人で?
GM/暫し黙った後に「ああ」と頷きます。「変幻自在のミーゴーは普段は人間の姿をしている。だが特徴として、体の一部がデコボコ、クレーターのような肌をしているんだ。……芸能人にそういう人がいたよな」
織絵/ブラックマヨネーズのボコボコした人ですね。
GM/「そう、ブラマヨの吉田っぽい男がいたんだ。その男がミーゴーだと確信して先手を打って攻撃を仕掛けたんだが……返り討ちにあって逃げてきてしまった」
織絵/『どーかしてるぜー!』とか言われながら襲われたんですね(笑) 逃げてきたって、体は大丈夫なんですか?
GM/動けないほどではないけど、おじさまは負傷しています。「俺がやらなければいけなかったのに、先制攻撃に失敗してしまった。教会のエージェントが近くにいることを相手に知られてしまったんだ……このままだと奴を逃すか、先にとんでもないことをしてくるだろう。旅行中にすまないが、手を貸してくれないか!」
知史/……手を貸すも何も、ここで何とかしないと織絵が大変だしな。しょうがねえ。俺は良いけど織絵、どうする?
織絵/正直、厄介事に巻き込まれて「チクショー!」とは思ってるけど……。早めに教えてもらえてありがたいです! まだ旅行は3日ありますから今夜中に倒せばいいんですよね!
知史/やる気満々だなぁ(笑)
GM/「あ、ありがとう!」 織絵ちゃんと手を繋ぐ琢磨おじさま。
知史/なんでそこ手繋ぐかな!?(笑)
GM/織絵ちゃん限定、【意志】判定難易度16。さっきは難易度18だったけど少し減少したよ。
織絵/うん?(ころころ)ダメ、達成値9でした。
GM/では織絵ちゃんは何も気付きません。
知史/……おじさん、何か怪しいな? ともかく、ミーゴーは今は何処に居るんだ?
GM/「あっちの客室の方だ」 それでは移動できる箇所を記したマップと、今回のセッションのルールを提示します。

【マップ】
 @機関室
 Aラウンジ
 B客室Aの廊下(PC達のいる車両)
 C客室Bの廊下(離れた客室車両)

※このマップは、寝台列車プルートの内部を簡略化したものである。それぞれ10メートル間隔で開いているものとする。@〜Bは20メートル、@〜Cは30メートル離れている。
※マイナーアクションでは、移動を行うことが出来る。通常の戦闘ルールに則り、戦闘移動の可能な距離まで移動することが出来る。
※メジャーアクションでは、探索など判定の必要な行動を行うことが出来る。通常の戦闘ルールに則り、全力移動を行うこともできる。
※演出上、マップは車両ごとに分かれているものとして描写するが、データとしては、同一シーンの戦闘マップとして扱う。特技は、それぞれの射程に則り使用することが出来る。「射程:視界」の特技は、全てのマップに効果を及ぼすことが出来る。

※『契約』と『供給』は、同じ車両内にいるキャラクター2人が、同時にメジャーアクションを消費することで行える。
※ミドルフェイズは1シーンとして扱い、ラウンド制で進行していく。ラウンドの進行により、イベントが発生することがある。

※キャラクターの行動順は、【行動値】に準じる。

GM/琢磨おじさまはデータが用意されたNPCです。基本的にはPCの意思に従いますが、琢磨おじさまも自由意思を持って動きます。おじさまは「ミーゴーは客室Bの廊下の方へ行ったようだ」と言います。
知史/もうミーゴーが移動している可能性もあるんだよな。……悪意のある存在を察知する特技の≪防衛用具≫は使える?
GM/今回のセッションにピッタリな特技ですよ。織絵ちゃんの≪霊的神経≫も使えます。
知史/取ってて良かった、≪防衛用具≫! 良かったな、探し物が得意な俺と織絵が居て。
織絵/探し物は大得意です。ダブルピース!
GM/「あいつはどこに潜んで居るともわからない。被害が出る前にミーゴーを見つけて退治しよう!」 それでは、ラウンド進行を始めていきましょう!


 ●第1ラウンド

織絵/まずは『契約』をしよう。……と、とりあえず着替えてくるね! トモくんも着替えないとだよね!
GM/トモくんが着替えている後ろの方で、シュルシュルと彼女が服を脱ぐ衣擦れの音がする。あ、琢磨おじさまは風呂場に居ますんでごゆっくり。
知史/俺も風呂場に入れろよ! なんで占領してんだよ!?(笑)
GM/(琢磨になって)「え、そういう関係なんだし大丈夫だろ?」
知史/死ね! マジ死ね!(笑) 俺も着替え終わって、グローブを嵌めておきます。キュッ!
織絵/私も着替え終わります。念のための巫女アイテム、お札を装備しておきます。
GM/「えっと、あとは契約的なチュッチュをするんだろ?」
知史/チュッチュはしねーよ!(笑) マスターが俺、サーヴァントが織絵でいいよな。
織絵/うん。トモくんのグローブの手をぎゅっと包んで、気を付けてねって言います。
知史/お前もな。前の敵は俺に任せろ。
織絵/後ろからは私が狙い打つからね。
知史/よし、準備万端。行くぜおじさん!
GM/契約完了です。キャラクターシートにマスターとサーヴァントの名前を書いてください。……そんな2人の姿をおじさんは笑顔で見ています。それでは1ラウンドが経過しました。


 ●第2ラウンド

GM/2ラウンド目です。自分達の客室を出ると、微かにライトの光が灯る程度の薄暗い廊下が見えます。見た限り、通路に出ている人は自分達以外居ません。
織絵/じゃあ……さっき怪しいと思ったラウンジを調べに行こうかな。
知史/ラウンジとは逆方向だけど、おじさんが戦ったミーゴーは客室Bの方に逃げて行ったんだよな。なら俺は客室Bの方に行こう。おじさんは俺と一緒に来てくれ。織絵、気を付けて行けよ。
織絵/何かあったらすぐに呼ぶねー!
GM/トモくんが客室Bで、織絵ちゃんがラウンジの方に向かうんだね。

【行動値】
 織絵:12
 知史:11
 琢磨:11


知史/おじさんは俺と同じ【行動値】なのか。
GM/はい。でもPC優先なのでおじさまは後に行動します。先に織絵ちゃんの行動から処理していきましょう。
織絵/それではマイナーアクションでラウンジへ移動します。
GM/ラウンジにやって来ましたが、ムーディーなバーも閉店していて人影はありません。怪しげな物影や仕掛けも、見ただけでは見つかりません。捜索だから【知覚】判定を振ってみましょう。
織絵/(ころころ)よし、達成値13です。
GM/やはり怪しい物は無いね。ですが、【体力】判定をしてください。
織絵/(ころころ)はい、達成値12です。
GM/10以上なので何も無い、けど……ケホッ! 喉の調子がおかしいと思った。君が天井の空調を見ると、青い光があそこから出ているような気がした。
知史/窓を開けて換気すべきか?
織絵/そしたら日本中に胞子を撒き散らしちゃうよ(笑)
GM/続いて【行動値】11の2人のターンです。
知史/まずは今いる客室Aの廊下を調べないと。マイナーアクションは何もしないで、メジャーアクションで≪防衛用具≫を使って異端の位置を感知しよう。
GM/【知覚】判定で捜索してください。
知史/神経を集中させて得体のしれないものを探すぞ。どこだー? ……おじさん、援護できる特技があったら使ってもいいんだよ。
GM/「ちょっと待って。(データを確認しながら)……すまない、俺は援護できる特技は無い」
知史/そっか、じゃあ普通に振ろう。(ころころ)お、6・6でクリティカル!
GM/クリティカルが出た! では……まずトモくんは気付きます。廊下にある物がいることに。
知史/何だ?
GM/この列車は夜間にロボットが自動清掃をしてくれるらしい。アレはルンバというものだ。
知史/ルンバ!?
織絵/ルンバか! ……なるほど、「機械仕掛け」だなぁ(笑)
GM/近代的な機械仕掛けである清掃ロボは、音も無く静かに廊下を掃除しています。静かに近寄ってきます。
知史/おう。
GM/君に近寄ってきます。
知史/お、おう。
GM/それがメッチャ危険な物であると気付きました。
知史/おおう!?(笑) ルンバが危険だとぉ!? 思わず蹴飛ばします!
GM/不意打ちでトモくんに攻撃するつもりでしたが、クリティカルで成功されたのでOKです。ルンバをパキッと割ると、君の身体にゾワゾワゾワッという負の感情がなだれ込んできます。
知史/うわああっ!? 気持ち悪い! ルンバ怖ぇ!?(一同笑)
GM/[異端者]の≪負の感染≫ですね。ルンバが割れた瞬間、埃がパァッと舞い上がります。それには埃だけではなく違う物も入っていると、君は確信できます。
知史/埃とは別の得体のしれない物が? 思わず口を塞ぎます!
GM/【体力】判定をどうぞ……と言いたかったんですが、「口を塞ぎます」と先に言ってくれたのでプラス3のボーナス付きで判定してください。
知史/あざっす! ……GM、≪鳥躍≫という凄まじく身軽であることを表わす特技を持ってるんですが、咄嗟に回避行動を取れませんか?
GM/そういう演出は大歓迎です。ボーナスにプラス1します。
知史/これでプラス4、口を塞ぎながらルンバから距離を取ります!(ころころ)達成値14です!
GM/10以上なのでOK。君は嫌な物を吸い込まずに済みました。そして嫌な物が消滅したことも判ります。ルンバは壊れたので、これ以上危ない物を拡散することはありません。
知史/おじさん! あのルンバ、ヤバイ!
GM/(琢磨になって)「確かにミーゴーは電磁波で機械を操ると聞いていたが……!」 機械仕掛けのルンバが襲いかかる、お題に合ってるでしょ?
織絵/……胞子がいっぱい撒き散らされる。絨毯にくっ付く。良い子のルンバが掃除して胞子を集める。ルンバ、乗っ取られる。ルンバ、人を襲う……。ルンバ、可愛い!
知史/可愛くねーよ!(笑)
GM/織絵ちゃん、説明ありがとうございます。そしてルンバは、客室の廊下に居ました。ここにはスヤスヤ寝息を立てる乗客がいっぱい居ますね。ルンバは良い子なのでただ静かにお掃除をするだけでいいんです。
知史/な、なんて良くできたシステムなんだ!(笑)
織絵/ルンバ、良い子なのに可哀想……人をお掃除するところだったんだね(笑)
GM/2人の行動が終わったので次のラウンドに……いきたいんですけど。NPCの琢磨おじさまと2人きりのシーンになったので、特別なイベントが発生します。
知史/なんと!?
GM/(琢磨になって)「呪いをかけた本人を退治することができれば、大抵の呪いは効果を無くす。呪いの進行が末期になってしまえば助からないかもしれないが、早く解決すれば何とかなるんだ。急ごう!」
知史/そうだな。
GM/「それに……か弱い女の子の体を考えると、少しでも早い方がいい」と、琢磨おじさまは少し暗い顔をします。
知史/どういうこと?
GM/どういうことでしょうね。
知史/なんだよ、そこハッキリしろよ!
GM/「そりゃ……大事な女の子を守りたいだろ? それだけのことさ」
知史/……そ、そりゃ、織絵は大事な……大事な、仕事相手だけどさ! でも織絵は同僚で!(笑)
GM/「きっとこれから大事になる」
知史/は? ……じっとおじさんを見る。
GM/「ちゃんと彼女、守るんだぞ」 トモくん、難易度14まで下がった【意志】判定をどうぞ。
知史/(ころころ)うん、出なかった。
GM/おじさんが何を言ってるか判らないと思います。ただ琢磨おじさまは「女の子はちゃんと守らなきゃいけない」と君を叱咤します。
知史/うー……判った。それにしてもおじさん、こんな危険な任務に一人で行くなんて凄いな。
GM/「俺一人じゃ何にも出来なかった。だから今、ここに居るんだよ」 ……それでは、次のラウンドに移行しましょう。


 ●第3ラウンド

織絵/織絵はラウンジから機関室へ移動します。
知史/知史はおじさんと一緒に客室Bへ実況検分しに行きます。
GM/まず【行動値】の高い織絵ちゃんから処理しましょう。君は機関室にやって来たよ。
織絵/胞子は機械を操るって話だから、ここはきっとヤバイんだろうな……。覗き込みます。
GM/整備室を覗き込むと、人がいっぱい倒れてる。
織絵/えっ!?
GM/整備のおじさん達のようだ。幸い遠目からでも死んでいる人はいないことが判ります。
織絵/もしもし、大丈夫ですか! 演出で≪清浄の使者≫を使います! 空間を清浄にする特技だからピッタリでしょう!
GM/おじさん達に大事はありません。ではその中の一人……胸に「小杉」というネームプレートを付けた男性が目を覚まします。
知史/こんな所に小杉が!(笑)
織絵/大丈夫ですか、どうもしてませんか!
GM/「大丈夫だぜ、お嬢ちゃん。ちょっと頭がハゲてきたぐらいで心配は……
織絵/そればっかりは≪清浄の使者≫では……逆に清浄になっちゃってるっていうか!(一同笑) 一体何があったんですか?
GM/「いきなり胸が苦しくなって、みんな倒れちまったんだ。空気清浄機に異常があったかもしれないが、俺も眩暈がして動けなくて。早く整備しないとお客様に支障が……!」と一人で懸命に立ち上がろうとする小杉。
織絵/男達は立ち上がった……『プロジェクトX』って感じですね!(笑) でも今は無理はしないでください! 私が元気なので奥まで様子を見てきますね!
GM/「ゲホゲホ、君は機械が判る子なのかい?」
織絵/え、えっと……。何かあったら大声で呼びます!
GM/「ならお嬢ちゃん、これを持って行くんだ!」とマスクを渡してくれます。
織絵/(マスクを付けようとするジェスチャーをしながら)ありがとうございます!
GM/「俺の使用済みだけどな」
織絵/(GMにマスクをぶつけるように)ヤだ! トモくんとキスする前に小杉となんかヤだ!(一同爆笑)
GM/「ハッハッハ、俺は整備員だからちゃんと目の細かいマスクをストックしてるぜ! 間接キスをする前に気付いて良かったな!」
織絵/何てことするんですかー!(笑) じゃあ、使い捨てタイプのマスクを付けて……キリッと空気清浄機のある所に向かいます!
GM/その前に【体力】判定お願いします。
織絵/(ころころ)……あ、達成値8です。
GM/10以下ですのでちょっとしたイベントが発生します。少しだけ胸が苦しくなりました。1D6振ってください。
織絵/(ころころ)6です。
GM/そのポイントが蓄積していきます。きっと多く吸い込みすぎたら危険なことになると思います。……さて、大きな空気清浄機の前にやって来た君。そこは判定するまでもなく[霊媒師]の勘で、機械に胞子が貼り付きまくって真っ青なのが判ります。
織絵/きゃー! 汚い! お前らどっかに行きなさいー!
GM/この機械を正常にするためには、AF判定を成功させるしかありません。

 AF判定
 高難易度の複雑な関門を、複数人で、複数ラウンドに分けて演出し成功させるという特別な判定。判定ロールの前にどの特技でどんな風に判定するかを演出することで、難易度を「1特技につき2ずつ」減少させることができる(このとき代償は消費されない)。クリティカルを出した場合達成値は30、ファンブルを出した場合はAF判定自体が自動失敗となる。

『AF判定:装置の処理』
 ・使用能力値:任意の能力
 ・難易度:80
 ・ラウンド制限:不明

※「霊的な力によって異常になった空気清浄機を正常化させる」演出に成功すること。
※このAF判定に参加したラウンドのクリンナッププロセスには、胞子を間近で吸い込んでしまったことによる1D6点の【HP】ダメージが生じる。
※『対象識別』に成功すれば、ラウンド制限やラウンドごとのイベントがいつ発生するかが判明する。


GM/車両中の空調を管理するこの機械に仕掛けをされてしまっているので、これを早急に何とかしなければヤバイでしょう。このラウンドからAF判定を開始できます。
織絵/ひ、1人なのに頑張らないと!? トモくーん、ちょっとこっち来てー!
知史/そんな声が聞こえたような気がした!
GM/トモくんが機関室まで来て作業をするには、全力移動をして2ラウンド必要ですね。それまで織絵ちゃん1人で頑張りましょう。
織絵/はい、AF判定頑張ります! ……まず、霊体や魔術に対する知覚ができる≪霊的神経≫で、大体この辺りをこうすれば直せるかなと確認します。念のために持ち歩いていた清められた布である≪神官服≫で口を覆います。
知史/おおっ、うまい!
織絵/それと≪気迫の盾≫で自分自身をガードします! 持っていた≪護符≫を機械に貼って、敵の霊体の力を弱めていきます。
GM/胞子を自分の体に入らないようにするんだね。
織絵/貴方の胞子はどこから? 私は空気清浄機から!(笑) この胞子は異端の発する毒なんだ……私だって毒を操る≪朽ちゆく魂≫を取得している。これぐらい心得ている! 辺りを清浄化しようと≪清浄の使者≫を使います!
GM/ピッタリな演出だね! 織絵ちゃんが使用した特技は6つ、なのでAF判定の難易度が12下がりました。
織絵/任意の能力で振れるので、得意な【理知】判定をします。(ころころ)達成値10になりました。
GM/『現在難易度:68分の10』になりました。1人で作業は辛い、けど少しずつ場を正常に戻していきます。
織絵/早めに来てもらわないと……場合によっては3ラウンドで私の【HP】が枯渇する!
GM/次にトモくんのターンです。君は琢磨おじさまと一緒に隣の車両、客室Bの廊下にやって来ました。
知史/ここにおじさんが戦ったブラマヨが逃げ込んだんだよな? じゃあ潜んでいるかもしれない! ≪防衛用具≫を使いつつ【知覚】判定します。(ころころ)高い、達成値17で何か悪意のあるものはいねーかー!?
GM/廊下には怪しい物や危険なルンバは無い。……ですが、トモくんは掃除用具入れを見つけます。そこに誰か隠れているような気がした。
知史/……ちょっと警戒しつつ、ガチャッと開けます!
GM/その中に、項垂れて気を失っている男性が居ます。
知史/おうっ!?
GM/顔はブラマヨです。
知史/……え?
織絵/どっちですか?
GM/ボコボコの方です。
知史/えっ? ええっ? ……おじさん、こいつと戦ったんだよね?
GM/(琢磨になって)「あ、ああ! 俺はさっきこいつと……!」と、戦闘態勢に入った琢磨おじさまはグローブを嵌めます。
知史/ブラマヨの体を揺すります。大丈夫ですか!
GM/「うっ……」と唸る男。【理知】判定、難易度8をどうぞ。
知史/(ころころ)達成値9で成功です。
GM/ボコボコ顔の男は、ペースメーカーを付けていることが判ります。
知史/ああ、なるほど! ペースメーカーに胞子が入って操られたのか!
GM/「つまりこいつは本体ではなく、単なるデコボコな顔の人だったのか!」
知史/そうだよ、可哀想!(笑) この人は操られたんだ……。あの、どうしてここに押し込められてたんですか。何があったんですか!
GM/「吉田」というネームプレートの男は「いや、急に胸が苦しくなって、意識が遠のいて……声がして」と苦しげに答えます。
知史/声?
GM/「声、あの声は……なんであんな声を出したんだ、小杉の奴……」
知史/小杉?
GM/「俺の同僚の小杉だよ……。なんだよあいつ、『クククッ』って気味悪い笑い声しやがって……」
織絵/……ハハハ。まさか、小杉さんって……。
GM/以上でラウンドは終了です。クリンナッププロセスなので、AF判定に参加した織絵ちゃんは1D6点の毒ダメージを受けてください。
織絵/(ころころ)わあ、5点も【HP】が減っちゃった!


 ●第4ラウンド

GM/4ラウンド目の開始前に、イベントが発生します。2人とも、難易度10の【体力】判定を行ってください。10以下だったら1D6を振ってください。
知史/(ころころ)11で成功です。
織絵/(ころころ)9で失敗! ヤバス!(ころころ)2点でした……。
GM/現在、織絵ちゃんの蓄積値は8点です。このまま溜まったらアカンことになります。それでは【行動値】が早い織絵ちゃんのターン、どうぞ……と言いたいところなんですが。
織絵/え?
GM/織絵ちゃんの背後から、小杉が大きな工具箱を織絵ちゃんの頭目がけて振り下ろします。GMは【反射】で判定するので、小杉の接近に気付けるかどうか、【知覚】で対抗してください。(ころころ)こっちの達成値は11です。
織絵/(ころころ)にゃあー! 今日は出目が駄目、9でした!
知史/車両は違っても同一シーンなんだよな? なら織絵に≪逆転運命≫! ガンバレ織絵、お前は出来る子だ!
織絵/ハッ、トモくんの声がした!(ころころ)出た、14で成功します! ≪+50逃げ足≫で、何するんですかぁ……!?
GM/咄嗟に小杉の攻撃から逃げることができました。(小杉になって)「おおっと、隠密失敗かぁ! どうやらか弱いお嬢さんじゃなかったかぁ……」 ヒヒッと薄毛なのに小杉のおじさまは気味悪く笑います。
織絵/ゾワッ!(笑) ギッと小杉を睨みつけます!
GM/ということで、敵が現れ攻撃してきました。相手に反撃するもよし、このまま攻撃を避けながらAF判定で整備を続けても構いません。
知史/織絵! 今から全力移動でそっちに行くからそれまで持ち応えろ! 琢磨おじさんも行けるよな? おじさんの移動力は!?
GM/琢磨おじさまの【戦闘移動】は16メートル、【全力移動】は32メートルです。
知史/あ、そっか。俺と【行動値】が同じだった。
GM/ちなみに、小杉の【行動値】は14で早いですよ。セットアッププロセスに移行しましょう。何かセットアップにする人はいますか?
織絵/小杉に≪啓発の鎖≫を使用します!

 織絵は小杉の【行動値】を5点減少させることに成功。
 先手を取って攻撃するか回復するか迷った末、「ラウンド制限が怖い」ということで織絵は変わらずAF判定をすることにした。


織絵/小杉は今【行動値】が下がっている。だからトモくんが助けに来てくれる! なので私はAF判定をします。……着ていた上着をバッと脱ぎ捨ててて小杉に投げつけて行動を阻害する! ≪啓発の鎖≫≪神官服≫の演出です。それでミニスカ巫女服になります!
知史/おお、変身したみたいだ!
GM/(小杉になって)「ぐわっ、なんだこの服は……スーハー!」
織絵/気持ち悪いっ!(一同爆笑) スーハーという鼻息を聞いて「うわっ」と引きます、≪+50逃げ足≫!
知史/う、うまいうまい(笑)
織絵/それと小杉にバッと≪護符≫を投げつけて≪浄化の一撃≫で相手の動きを封じます!
GM/嗚呼、清浄な攻撃によって小杉の邪念が祓われる……。
知史/……これ、戦闘が終わったら小杉どうなるの?
織絵/小杉の頭がツルンとなります。
知史/綺麗な小杉になるんだ!(笑)
織絵/攻撃に移ろうとしますが、「トモくんは絶対に駆けつけてくれる」と思って私は装置に向き直ります。小杉からの攻撃に耐えるために≪気迫の盾≫を張って、機械に≪清浄の使者≫
GM/特技を7つ使用したので難易度が14も下がります。
織絵/【理知】で振ります。……令呪を使うとラクになるかな。
知史/織絵、もうちょっとで駆けつけるから頑張れ! 令呪使用、達成値にプラス20!
織絵/せーの!(ころころ)12だったので……プラス20して、達成値32です!
GM/『現在難易度:54分の42』です。胞子がどんどん無くなっていく、あともう1ラウンドで決められるね。……次はトモくんのターンです。
知史/全力移動して機関室に向かいます! おじさんも連れて行く! 俺、参上!
GM/琢磨おじさまもダッと駆けてきます。(琢磨になって)「大丈夫か、織絵!」
織絵/……へっ!?
GM/「あ」
織絵/な、なんでそんな親しげなんですか!(笑)
知史/おじさん! それ、俺の台詞だから! 呼び捨てとは良い度胸だ!(笑)
GM/「す、すまん。先にお前が言うべき台詞だったな!」
知史/ったく。……織絵、よく頑張ったな。
織絵/にゃうん!(笑)

【現在の戦闘マップ】
 エンゲージ1:知史、琢磨
  (↑1メートル離れている↓)
 エンゲージ2:織絵、空気清浄機、小杉


GM/いくらシーンが同一でも、いきなり部屋に入って来て同じエンゲージまで入ることは不可能だと判断したので、このような配置にしました。では小杉のターンですが、2ラウンドの間≪神官服≫を剥ぐことができない小杉は、モゴモゴしながら織絵に攻撃します。≪毒の魔弾≫≪殺戮の身体≫で命中判定!(ころころ)命中14です。
織絵/(ころころ)回避15、避けた!
GM/ゆらーりと襲い掛かってきたけど、作業をしながらも攻撃を避けることができました。最後にクリンナッププロセスですが、AF判定を行っている織絵ちゃんは1D6点の毒ダメージを受けてください。
織絵/(ころころ)2点だけ、良かった……良くない!
GM/そして、小杉がマゴマゴと奇行種な動きをしてヒーハーと深呼吸をし始めると……ぶわっと胞子のようなものを体から撒き散らします。
知史/ぎゃあ!
GM/すると、2体のルンバがジジジと現れました。モブ敵を2体追加します。
織絵/ルンバだー! 足の隙間をシューッと来たー!(笑)
GM/ルンバの【行動値】は8です。それでは次のラウンドに移行しましょう。


 ●第5ラウンド

【現在の戦闘マップ】
 エンゲージ1:知史、琢磨
  (↑1メートル離れている↓)
 エンゲージ2:織絵、空気清浄機、小杉
  (↑10メートル離れている↓)
 エンゲージ3:ルンバA、ルンバB


織絵/一番最初の織絵は、AF判定をします! 小杉の攻撃を≪+50逃げ足≫で避けているとき、ルンバが来たことに気付いて≪浄化の一撃≫……工具を拾って投げつけます! エンゲージ無視で2体を攻撃です!(笑)
知史/範囲攻撃だ!(笑)
織絵/あとちょっとで終わるけど手が震えかけたので、≪悔改めよ≫でやり直しつつ……最後の一発、≪清浄の使者≫! これで全部吹っ飛べー!(ころころ)【理知】で達成値は12!
GM/『現在難易度:46分の54』。達成値が難易度を上回ったので、AF判定は無事成功。空気清浄機は正常に動くようになりました。これで客室には綺麗な空気だけが行き渡るようになり、安全だと確信します。
織絵/オッケー、トモくんやっちゃって!
知史/見たいか、俺の武勇伝!
GM/デンデンデデンデン、レッツゴー! ……なに、今回はお笑いセッションなの?(笑)
知史/怒涛のお笑いネタだな(笑) では、知史はマイナーアクションで小杉の居るエンゲージに入り、メジャーアクションで≪片手武器≫で殴る! ≪片手武器≫は命中判定を2回行えるんだ!(ころころ)1回目命中18、2回目命中20!
GM/(ころころ)回避不可能です。
知史/俊敏な動きで腰を低くしてシュッと懐に入り込む! そのままワンツー!
織絵/わあ、≪片手武器≫でワンツーパンチなんだ! トモくんカッコイイー!(笑)
知史/ダメージロール!(ころころ)13点の物理ダメージだ。
GM/小杉は「ごほぉっ!」と唾を吐きます。その瞬間、彼の体からふわっと胞子が舞います。パンチを入れられた小杉の体には……ボコボコしたキノコが生えていました。
知史/やっぱりお前が本体か! 次のターンは同じ【行動値】の琢磨おじさんかな。
GM/琢磨おじさまはグローブを装備し、トモくんと同じく小杉に近寄って殴りかかります。
知史/おっ? 俺と同じ演出だ。
GM/ですね、トモくんと同じ攻撃方法です。ではトモくん、【意志】判定で難易度10。
知史/(ころころ)んー……失敗。
織絵/今までの琢磨おじさまに関する判定、全部失敗してますね……。振り直しましょう、≪悔改めよ≫
知史/(ころころ)よし、14で成功!
GM/トモくんは思う。「おじさんってこんな人だったっけ? あれ、そもそもおじさんって[闘士]だったっけ?」 教会のエージェントとして活動していることは知っていますが、こんな戦い方だったかと違和感を覚えます。
知史/えっ? ……おじさん、こんな泥臭い戦い方だったっけ。でも、今はそれを聞いてる場合じゃない!
GM/琢磨おじさまは加勢をする描写をしていますが、データとして戦闘に参加することはありません。では次に小杉が攻撃します。≪毒の魔弾≫≪乱舞≫≪殺戮の身体≫で、トモくんと織絵ちゃんに対して範囲攻撃を行います。(ころころ)命中12!
知史/げっ、範囲攻撃で毒ダメージか!(ころころ)回避13で成功!
織絵/(ころころ)にゃあ!? 回避ファンブルだ! AF判定で力を使い果たしました……。
GM/そこはAF判定でファンブルが出なかっただけ良かったと思おう(笑) 琢磨おじさんも避ける描写をしておきます。
知史/織絵を庇う! ≪カバー≫を使用!
GM/ダメージロールを振ります。(ころころ)25点の霊力ダメージです。胞子が君の体に入り込む!
知史/俺の【霊力防御点】は0だから、ダメージ素通しだ!
織絵/そのダメージロールに≪気迫の盾≫を使用! 織絵の【MP】を10点使用して、受けるダメージを10点軽減します!
GM/次にルンバのターン。ルンバはありえないほど俊敏に走り、攻撃を行います。足元に纏わりついて胞子を噴出。≪礼装≫という範囲攻撃です。(ころころ)命中は11。
織絵/ぎゃー!(ころころ)回避8でした……。
知史/(ころころ)回避15です。織絵を≪カバー≫
GM/≪礼装≫はダメージロールを振りません。13点の霊力ダメージを受けてください。
知史/……ダメージを7点弾いてくれれば、【HP】1点で生き残る。
織絵/ではトモくんが食らうダメージを8点弾きます! 【MP】3点残しで8点ダメージ軽減!
知史/【HP】残り……15点!
GM/でも2体目のルンバが胞子で攻撃するよ。(ころころ)命中9でした。
知史/(ころころ)クリティカルで回避! 機敏な動きで胞子を避ける!
織絵/凄い!(ころころ)回避14で成功! 一度見たから煽いで避けます!
知史/おお、どっちも避けた! 小杉の毒攻撃を受けたので、クリンナッププロセスにダメージを受けておくよ。(ころころ)【HP】が6点も減った……辛いな。


 ●第6ラウンド

GM/6ラウンド目、セットアッププロセスにイベントが発生します。2人とも難易度10の【体力】判定をどうぞ。
知史/(ころころ)12で成功。
織絵/(ころころ)だめ、10で失敗です。1D6を振ります……(ころころ)4だ……超ヤバイ。
GM/織絵ちゃんは蓄積値が10点以上になりました。……本格的に喉が苦しくなります。やだぁ、肌も荒れてきたかも?
織絵/ちょちょちょ、やだぁ! お風呂入ったのに!
GM/そんな織絵ちゃんを見て、琢磨おじさまが本気で焦り始めます。(琢磨になって)「大丈夫か、織絵! 早く何とかしないとヤバいことになるぞ!」
知史/なんだよおじさん、さっきから馴れ馴れしいな!(笑)
GM/では【行動値】が14に戻った小杉の攻撃をします。無難に≪毒の魔弾≫≪乱舞≫≪殺戮の身体≫で2人を攻撃するから頑張って避けてね。(ころころ)命中14。
織絵/うわー!(ころころ)回避13……。
知史/(ころころ)回避13だった……。織絵、≪逆転運命≫
織絵/トモくん、≪悔改めよ≫
GM/お互いに振り直しか!
織絵/(ころころ)回避14で避けた!
知史/(ころころ)こっちは回避12……ダメだった! でも俺だけなら……!
織絵/もう≪気迫の盾≫は【MP】が無くて使えないよ……!
GM/ダメージロールいくよ。(ころころ)霊力ダメージ16点です。
知史/死ぬわい! ……どうしようもないな。【HP】0なので知史は倒れます。
織絵/ま、マスターであるトモくんが倒れたら令呪が使えなくなるので、ショボイ回復しかできなくなるよ……!
知史/でも……どうにもこうにも。知史は倒れます。……薄れいく意識の中、織絵……逃げろ……と言います。
織絵/にゃあ!? と、トモくーん!? ち、ちょちょちょ、どうしよう!?
GM/さあ、どうしようね。
織絵/と、とりあえずマイナーアクションで≪興奮剤≫を飲んで【MP】を(ころころ)6点回復! ……ここは≪清浄の使者≫で【HP】回復をするべきか、≪浄化の一撃≫で攻撃をする方がいいのか……。
知史/ど、どうだろう……?
織絵/(暫く悩んで)……よし。モブデータで弱い筈のルンバ2体に≪浄化の一撃≫で範囲攻撃しますよ! これが一番【MP】を消費しないんだ!(ころころ)よし、命中20!
GM/(ころころ)ルンバは2体とも回避できませんでした。
織絵/(ころころ)よっし! 9点の霊力ダメージ!
GM/……しかし、まだ2体とも【HP】0にはならない!
織絵/にゃああ!? 敵の攻撃を全部避けなきゃ……!
GM/…………。琢磨おじさまが「逃げろ!」と叫びます。
知史/おじさん……?
GM/「俺が全部引き受ける! 織絵、お前一人でも逃げるんだ!」 もしこの声に頷くなら、小杉との対抗判定に勝利すれば戦闘を離脱できます。ただし、倒れたトモくんと琢磨おじさまは置いてけぼりになります。
織絵/……え……。
GM/琢磨は君を救うために叫んでいます。好きな人が絶体絶命、でもこのままだと自分もやられるかもしれない。君はどうする?
織絵/……に、にゅう……。
知史/知史も意識があったら「逃げろ」と言うよ……。
織絵/…………。いえ! ここで持ち堪える方がまだ目があります!
GM/「俺はお前に生きてもらいたい! それはきっと……トモもそう思っている!」
織絵/でもその言葉はトモくんに言ってもらわないと意味が無いんです! 私は逃げない……!
GM/……このまま戦闘続行します。ルンバが織絵に攻撃。(ころころ)命中10です。
織絵/10ならきっと回避できる、大丈夫……(ころころ)うわあ! 回避ファンブルだー!
知史/えええっ!?
GM/13点のダメージを食らってください。
織絵/き、≪気迫の盾≫でダメージを2点軽減! それで私は【MP】1で生き残ります!
GM/ルンバ2体目の命中判定を振るよ。(ころころ)命中8です。
織絵/(ころころ)避けたー! でもこれからどうするの!? 小杉の攻撃さえどうにかすればいいの……!?
知史/DIEピンチ! ただただピンチだよ!
GM/すみません、30秒だけ悩ませてもらっていいですか?
織絵/えっ?
GM/…………。(30秒ほど考えて)いきなりですけど、とあるシーンを入れます。
知史/えええ? 30秒で何とかしようとするGMは凄いよー(笑)


 ●クライマックスフェイズ

GM/トモくんだけ、シーンに登場してください。
知史/はーい。
GM/君はとある病室に立っています。
知史/病室?
GM/ベッドには、30代ぐらいの女性が横たわっています。デコボコでグチャグチャな体の女性が今、永遠の眠りにつきました。
知史/お、おう……。
GM/君はそんな気味の悪い体であることも気にせず、女性の手を取っています。その女性はとても愛おしい人です。
知史/…………。
織絵/えっと……?
GM/トモくんの背後から声がします。その声の主は、金髪ツインテール、ゴシックロリータ姿の女の子。世界の裏側の契約を行う存在、名前を『龍の聖剣』といいます。
織絵/ろ、ロリ……?

 龍の聖剣
 『AW』公式NPC。通称「ロリ」。時間を戻す力を持った、ゴスロリ姿の幼女。「異端に狙われ殺されてしまうキャラクター達を助ける」という仕事をしている。


GM/彼女は淡々と話をします。「軒山織絵は異端によって人生を歪められてしまった。二〇一三年六月のあの夜、寝台列車プルートに乗った乗客は、ミーゴーの胞子を吸い込み過ぎてこのような形にされてしまった。13年後、こんな姿にされて死ぬなんて思ってもみなかったでしょう」
織絵/……あっ……!
知史/…………。(全てが判ったような声で)あのときは、あんなことになるとは思わなかったんだ。後ろに居るロリにそう言います。
GM/「列車の乗客全員に起こる、異端ミーゴーによる悲劇を、貴方は止めたくはない?」
知史/……俺が織絵を誘わなければ。あのとき高坂さんの依頼をちゃんと受けていれば、彼女も他の乗客もこんな目に遭わなかったんだ。なら俺は……果たさなかった責任を果たしに行く。
GM/「……元気な時代の彼女に会っても、貴方に振り向いてくれなくても。貴方は迷わず一人で戦うことができる?」
知史/力強く頷く。……ここに居る俺は彼女を救えなかったけど、俺じゃない軒山知史は彼女を失うことがないように……2人を助けにいこう。
GM/「行きましょう。二〇一三年六月、あの列車の旅へ」 彼女は手を差し伸べます。
知史/……プルートって、黄泉の神のことだったかな。
GM/ええ、冥界を司る神様ですね。この列車は冥王星を由来として付けました。
知史/では……。俺はあの旅を黄泉路ではなく、2人の祝福の旅に変える。握っていた織絵の手を一度ぎゅっと握りしめます。
織絵/……!
知史/ごめん。俺は今、お前の手を離してしまうけど、幸福な人生が歩める織絵を助けるために行ってくるよ。祝福してくれ。……そう言って彼女の手を離して、龍の聖剣の手を握ります!
GM/シーンが変わります。おじさまが「おおおお!」と声を上げる。ピロ先輩、これからは琢磨おじさまとして戦ってください。データはトモくんと全く同じもの、ただし【HP】と【MP】が満タンな状態でスタートです。
織絵/おおおおおーっ!?(笑)
知史/マジすか! スゴーイ!(笑)
織絵/そっか、おじさまの正体は……あっ、これが「救出劇」!?(笑) おじさまの【行動値】もグローブも、そういうこと……!
GM/琢磨おじさま……いえ、32歳の軒山知史は、倒れて意識の無い19歳の軒山知史を見ます。さあ、行動どうぞ。
知史/……痛ましげにそれを見て、頭を振るう。今は彼女を守ることだけに専念する! 令呪を使って織絵を強制退場させようとします!
GM/令呪は「タイミング:オート」なので、割り込みで使用できます。
知史/織絵、お前だけでも逃げろ! 令呪使用、織絵を隣のマップのラウンジに移動させます!
織絵/んにゃあ!? マップから追い出されたー!
GM/織絵は10メートル離れたラウンジへ移動させられました。では小杉は、残ったおじさまを攻撃しに……。
知史/イニシアチブプロセスで≪鳥躍≫を使用! 小杉より先に動く!
織絵/と、トモくんカッコイイ……!(笑)
知史/マイナーで≪守護者の盾≫を使用、【霊力防御点】にプラス5! その後に≪片手武器≫で小杉を殴ります。(ころころ)1回目14、2回目18の命中!
GM/(ころころ)回避不可能でした。
知史/ダメージロール!(ころころ)16点の物理ダメージ! ワンツーブロウ!
GM/ゴスッと拳を食らいます! 胞子を撒き散らす元気も無くなってきました。
知史/……だがまだ倒れないか、しぶといな。グローブをぎゅっと締め直します。
GM/次は小杉のターン、目の前のおじさまに攻撃します。(ころころ)命中11です。
知史/(ころころ)回避13、避けた! 当たらない!
織絵/織絵のターンなんですけど……吹っ飛ばされた先でマイナーアクション≪興奮剤≫を使います。ここに令呪を貰っていいですか?
知史/いいよ。その効果に、最後の令呪を使用!
織絵/(ころころ)【MP】を21点回復! メジャーアクションで≪清浄の使者≫を自分に使います。(ころころ)【HP】を12点回復します。……何が何だか判らない、一体何だったの?
GM/その間にもルンバがおじさまに攻撃をしかける!(ころころ)命中9。
知史/(ころころ)10で回避!
GM/2体目のルンバー!(ころころ)命中9。
知史/(ころころ)回避13!
GM/凄い、おじさまになってから敵の攻撃が当たらない……! さて、次ラウンドのセットアッププロセスになりましたが。
織絵/【HP】が心もとないけど、小杉に≪啓発の鎖≫を使って【行動値】を下げます……霊力を編み込んだ糸で捕えようとします!
知史/いや、体力は温存しておけ! ≪啓発の鎖≫を止めます!
織絵/き、キュン! ……いや、キュンじゃない!(笑)
GM/そこは「キュン」というより、「あれ、キュンとしかけてしまう自分がいる……トモくんの親戚だから?」と思ってください。
織絵/一瞬いつものトモくんだと思って「判った!」と言いかけるけど、「は、はい!」と答えます……!
GM/では、小杉がトモくんに攻撃をします。(ころころ)命中16です。
知史/(ころころ)回避16、受動側優先で回避!
織絵/おおお! じゃあ先に織絵がルンバに≪浄化の一撃≫で一掃します!(ころころ)命中16!
GM/(ころころ)2体とも当たります。
織絵/(ころころ)ダメージは8点です!
GM/ルンバ、2体とも【HP】が0になりました。
織絵/やったー! おじさま、頑張ってください!
知史/拳をがっと上にあげて声に応えます。
織絵/と、ときめいてしまう……!(笑)
知史/小杉を≪撃滅≫≪片手武器≫でブン殴る!(ころころ)1回目17、2回目18!
GM/(ころころ)当たります。
知史/ダメージロール!(ころころ)……3D6振って出目が1・1・3、ちょっと低いかな。
織絵/そこにダイスを振り直させる特技の≪悔改めよ≫を使用! 改めて攻撃をしてください!
知史/(ころころ)よし、出目が良くなった! 17点の物理ダメージ! 身長が高くなったので、拳を高く上げて、打ち下ろす!
GM/それで小杉の【HP】は0! 倒れます! 織絵ちゃんのアドバイスでボスにトドメを刺すって……カッコイイ!(笑) 愛の力の一撃を食らった体は抉れ、人間の形を象っていた胞子が粉砕、消滅します。……以上で戦闘終了です!


 ●エンディングフェイズ

織絵/トモくんに駆け寄ります! トモくん、しっかりしてー! トモくんの成長後の精神が入っているおじさまの前でそう言います!(笑)
知史/ふ、複雑!(笑)
GM/複雑ですけど、安心の方が大きいでしょう。君が一番愛おしい人の若かりし頃が、元気なままなんですからね。
知史/うん。……織絵を心配したいのをぐっと我慢しつつ、頑張って落ち着いた声で平気かって訊くよ。
織絵/涙でグシャグシャの顔で、私は全然大丈夫ですけどトモくんがぁーって言います……。
知史/大怪我はしてるけど、ゆっくり休めば起きるだろ。そんなに泣かなくても大丈夫だよ。
織絵/にゃ、にゃあ……はいっ! 涙ぐしぐし! あ、ありがとうございます……助けていただいちゃいました。
知史/いや、助けられたのは俺の方だから。
GM/織絵ちゃんが意識の無いトモくんを看病しているとき。……おじさまの目には安心した顔の龍の聖剣の姿が見えます。織絵はトモくんに必死で見えませんね。
織絵/トモくん、しっかりー! ずっと回復してます! ≪清浄の使者≫! ≪護符≫ー!
GM/おじさまにだけ聞こえる声でロリが言います。「異端ミーゴーは消滅したわ。これでこの世界の乗客達や、軒山織絵は人生を歪められることはなくなった。さあ、貴方も元の世界に戻りましょう」
知史/ああ。俺はここでやるべきことは果たした。俺は……俺の織絵が待っている世界に戻ろう。
GM/「帰る前に、この時代の彼女としておきたいことでもある?」
知史/いいや。あの織絵は、あそこに倒れている不甲斐ない軒山知史のものだ。俺は……自分と一緒に添い遂げてくれた織絵の元に帰るよ。
GM/ロリは次元の向こうの空間『ウズマキ』の中に入っていきます。君も戻ろうと思えばウズマキの中に入り、元の世界に戻ることが出来ます。
知史/……織絵ちゃん! 悪いんだけど俺、もう行くから! 後のことを任せるね!
織絵/ええっ!? ちょっと! 無責任すぎませんか!?
知史/大丈夫大丈夫! あとは何とかしてくれるよ、高坂が!
織絵/た、高坂さんが? ……って、わあ! 携帯の電波が通じるようになってるー!
知史/異端を倒したからね。じゃ、俺はこれで! お疲れさんしたっ! 扉を開けて走ってる列車からシャッと飛び降ります!
織絵/飛び降りた!(笑) ま、またどこかでー!
GM/では19歳のトモくん、ムクリと起き上がってください。
知史/ムクリなう。ハッ、俺は何を!?(一同笑) ……あ、あれ? 俺は異端の攻撃を受けて倒れて……異端は?
織絵/おじさまがトドメを刺して下さって……。琢磨おじさまが出て行ったドアを見ます。
知史/ジャッキー・チェンやセガールみたいなことをしてるな、あの人(笑)
織絵/ねえ、トモくん……本当に大丈夫? もっと≪清浄の使者≫をしようか?
知史/供給の方がいい。
織絵/トモくんにドスゥッ!
知史/生きてる人間に心臓マッサージはやめろ!(笑)
GM/そんなことをしてますと、高坂から織絵ちゃんに電話が入ります。……その後、乗客が寝静まっている夜の間、プルートは近場の駅に緊急停車。急な車両点検ということで教会のエージェント達が乗り込み捜索や≪情報隠蔽≫を行います。どうやらもう異端の影響は一切無くなったようですね。空調もルンバも正常です。
知史/暫くルンバが嫌いになりそうだ……(笑)
GM/ヒーハーと鳴く異端ミーゴーは、≪偽りの太陽≫を使い従業員に紛れ込んで密室空間で乗客達を襲うところでした。ですが君達の活躍により、被害を出す前に退治できました。体に異常が出る前に退治できたため、危険な胞子の体内蓄積値は0になります。
知史/良かった! でも……吉田は相方を失くしてしまったんですね。可哀想(笑)
織絵/単に顔がブツブツしてた理由でおじさまに殴られたんだ。吉田、可哀想……!(笑)
GM/吉田にはペースメーカーが入っていたので、小杉にいいように操られて列車内の細工など暗躍させられてたんだけどね。教会の≪情報隠蔽≫は無事終了。何事も無く安全にツアーができるようです。乗客達は何かあったことなんて知らず、楽しい旅行が続きます。……君達はどうします?
知史/織絵、ここで降りるか? それとも最終駅まで行くか?
織絵/ここで降りて長く電車に乗って帰るぐらいなら、どうせだったら終点まで行きたいな。……ちょっとキラキラした目で言う!(笑)
知史/ああ、折角だしな。それに……あのときは最後まで乗れなかったし。
織絵/うん? あのとき? 昔乗ったことがあるの?
知史/……ん? 何を言ってるんだ、俺は。
織絵/おかしなトモくんー! 楽しそうに車両に戻っていきます!
GM/……ガタンガタン。列車はまた動き始めます。何事も無かったかのように楽しい旅行は再開。君達の幸せな時間は、これからもずっと続いていくのです……。


 アナザーワールドSRS・リプレイ
  〜 冥夜行路の非常灯 〜





END


 ●アフタープレイ

GM/以上でセッション終了です!
織絵/お疲れ様ですー! マジ死ぬかと思った! いや、マジ死んだ!(笑)
GM/ネタ晴らしをします。……おじさまの正体は、PC1です。PC1が依頼を断ってしまったがために異端ミーゴーは討伐されず、列車の空気清浄機を操られた結果、PC2を含めた乗客達は、長い時間をかけて恐ろしい姿に変えられてしまいました。
知史/32歳ってことは……13年後の姿か。あんなことになっちゃったんだね。
GM/ええ。織絵ちゃんは30歳のとき、体がデコボコになった悲惨な状態でお亡くなりになります。そんなPC1の元にロリが現れます。PC1は「自分自身が愛するPC2を助けにいきたい」という願いから、魂だけでなく全身の時間跳躍を行いました。
知史/だから、あの人は軒山琢磨じゃなくて……。
GM/32歳の軒山知史本人です。時間跳躍の代償は、現在のPC1と同じ5レベルまで、レベルを落とすことでした。
知史/なるほど! そうだよな、13年あったらレベルは上がってるもん! ……おじさんのデータがあるって言ってたのにその開示が無かったけど、GMは俺のキャラシを見てただけなんだ(笑)
GM/あと、小難しいSF理論で「過去に遡ったとき、過去の自分と接触してはいけない」「接触しても、自分だと意識し合ってはいけない」というものがありまして。「この人は俺だ!」と意識した途端、魂の強度の弱い方が消滅してしまうんです。時間跳躍してきた彼が「本人です」と名乗れない理由はそれです。
織絵/おお、凄いギミックだった! マーサー先輩の作るハンドアウトにしては性別や関係が指定されたものだったので、珍しいと思ってたんですが、そういう理由だったからなんですね。
GM/はい。寝台列車、空気清浄機、ルンバといった機械仕掛け要素。おじさまはPC1、そのおじさまがPC2を救出する……というシナリオでした! たびたび発生したおじさんに対する判定は「本物の軒山琢磨じゃない」と気付けるかどうかです。織絵ちゃんに馴れ馴れしいのも伏線でした。
織絵/自分の好きな人の若い頃を見ちゃったらついデレデレしちゃうよね。メチャメチャ押せ押せに来てくれたのに、あの頃の俺ときたらツンツンして……(笑)
知史/自分の黒歴史に直面して恥ずかしいよ!(笑) ……あー、おじさんになってからの回避率が凄まじかった。途中で「ロリ,、早く助けに来てよー!」って思ったけど、ロリ達は助けに来てたんだね。
織絵/ロリ、ありがとう……。最初はおじさまが犯人じゃないかって本気で思ってましたよ。お題消化もお見事でちゃんと『アナザーワールドSRS』のシナリオで面白かったです! プレイ時間1時間半なのに内容が濃かった!
知史/あー、楽しかった! 意識を切り替えるのが面白かったよ!
GM/お題シナリオセッションは2度目なので、去年の『王子の試練』とはまた違ったシンプルではない展開がやりたかったんです。それを凄く良い話にしてくれたのはプレイヤーであるお二人の力なので、感謝しきれません。素晴らしいセッションをありがとうございます。お疲れ様でしたー!




END