アナザーワールドSRS・リプレイ・DROWNING/phantasmagoria
■ 第8ループ1話 『 NEO 1 』 1ページ ■
2010年6月15日




 ●プリプレイ

GM/ドロリア第8ループ、第1回始めまーす。新しいループが始まるよ。
相馬/盟、久しぶり。
盟/はい、1ループぶりの盟ちゃん登場です!(笑) レベルアップ報告だけじゃなく、ちゃんと本編にも登場できます!

▼PC1:秤谷航(キャラクターレベル11)
 クラス[闘士7/聖職者2/世界遣い2]
 闘士より、主特技≪上級闘術≫(上級特技)、副特技≪戦の申し子≫を取得。

▼PC2:相馬(キャラクターレベル11)
 クラス[狂戦士7/処刑人2/異端者2]
 処刑人より、主特技≪コネ「ウズマキ」≫(一般特技)、副特技≪黒水晶の盾≫を取得。

▼PC3:八木沼盟(キャラクターレベル11)
 クラス[魔術師7/霊媒師1/領域遣い3]
 魔術師より、主特技≪ホムンクルス生成≫、副特技で≪魔法のローブ≫を取得。

▼PC4:早乙女亜紀(キャラクターレベル11)
 クラス[感応力師4/狩人2/霊媒師4]
 感応力師より、主特技≪瞬足≫、副特技は≪心のリング≫を取得。

相馬/GMの許可を頂きまして≪コネ「ウズマキ」≫を取得しましたー! ロリとのコネクション、ゲット!
盟/盟は2体目のPCが作れるという≪ホムンクルス生成≫を取得しました。名前は『大地くん2号』です。大地シリーズ3種類を全部使うことができます。

 『大地くん2号』
 キャラクターレベル3の、領域遣い3レベル。
 【HP】14、【MP】24。取得特技は、≪大地の勅命≫ ≪大地の防御壁≫ ≪大地の守護者≫ ≪組織変容≫ ≪粒子のカーテン≫ ≪防弾粒子≫


GM/大地くんの設定はどんなの?
盟/ヘンリーが作った試作品の2号で、盟ちゃんと同じサイズぐらいの人型です。薄い自我を持っていて……たまーに学校に弁当を届けに来てくれたりします(笑)
GM/一見普通の男の子っぽくて、一般人が見たら「あの子、ぼーっとしてるな?」と思う程度なのかね。
盟/です。みんな、どんどん動かしてやってください!
GM/……さて次に、NPCのレベル上げ報告です。昨晩、11人のレベルアップ作業に3時間もかかっちゃったよ。
亜紀/寧ろ11人のレベルアップ作業が3時間で終わるものなんですか(笑)
GM/1人15分ぐらいかけたらね(笑) 今回のレベル上げ傾向の特徴は、NPCがプロテクション系特技を取得するようになりました。理由は、カバーリング系を取得している弁慶さんとジークが強すぎるからです。だから他のNPCも防御系特技を取ることにしました。

▼NPC1a:櫻庭祐希(キャラクターレベル14)
 クラス[処刑人4/世界遣い3/異端者7]
 取得特技は、≪上級分析力≫ ≪血のいざない≫

▼NPC1b:エンキドゥ(キャラクターレベル14)
 クラス[感応力師7/領域遣い2/異端者5]
 取得特技は、≪檻触手≫ ≪偽りの太陽≫

GM/(エルになって)「ワタル、これで触手プレイも出来るようになったよ!
航/何言ってるの、このお兄ちゃん!?
相馬/ひまわりのような笑顔でそんな台詞言わないで!(笑)
GM/「シャムハトが6日目にやってたのを思い出しただけだよ!」
航/……兄ちゃんが時たま言うけど、シャムハトさんって何者なんだろう。
盟/歴史に残るSM嬢だよ。……それにしても、エルって『偽りの太陽』っていうフレーズが似合うよね。

▼NPC2a:ハーデス(キャラクターレベル14)
 クラス[魔術師3/領域遣い8/異端者3]
 取得特技は、≪元素の陣形≫ ≪+50動物愛≫

亜紀/≪+50動物愛≫!? けろーん!?(笑)
相馬/まーたいらんモン取った! でもその特技は取るべきです、ナイスです!(笑)
航/藤原さんっていらん特技多いよね。カリスマとか屋敷とか……。
GM/マジレスすると、藤原さんのレベルアップは『強すぎるが故の弱体化成長』です。

▼NPC2b:ナタク(キャラクターレベル14)
 クラス[狩人10/狂戦士2/霊媒師2]
 取得特技は、≪銃幕≫ ≪神域の耳≫

相馬/[狩人]のクラスレベルがついに9から10に。おめでとう、ついに2桁!
航/PC内でもクラスレベル2桁はいないよね。一点特化、凄いな。

▼NPC3a:黒須柊(キャラクターレベル11)
 クラス[魔術師6/闘士1/聖職者4]
 取得特技は、≪天空の羽≫ ≪すりぬけの式≫

▼NPC3b:ホワイトラビット(キャラクターレベル14)
 クラス[魔術師4/世界遣い7/稀人3]
 取得特技は、≪音霧≫ ≪光の一手≫

▼NPC4a:武蔵坊弁慶(キャラクターレベル14)
 クラス[闘士5/聖職者3/処刑人6]
 取得特技は、≪心霊治療≫ ≪神託≫

GM/≪神託≫は……『迷宮キングダム』の神官的な意味で取りました。ただでさえクリティカルでデジャブ持ってスタートするというキャラクターだしね。

▼NPC4b:ジークフリート(キャラクターレベル14)
 クラス[感応力師3/闘士8/狂戦士3]
 取得特技は、≪受芸≫ ≪+50可哀想≫

航/高い所から落ちても可哀想なだけで大丈夫……愛おしい! つまりどんどん落としていいんですね!(笑)

▼NPC5a:ジャック・ザ・リッパー(キャラクターレベル14)
 クラス[狂戦士7/狩人2/稀人5]
 取得特技は、≪コネ「ウズマキ」≫ ≪投擲≫

亜紀/わー、アサシンが≪コネ「ウズマキ」≫を取ったー!
航/おいしすぎるぞ、お前……!(笑)

▼NPC5b:青森恐一(キャラクターレベル11)
 クラス[感応力師2/霊媒師6/聖職者3]
 取得特技は、≪魂掬び≫ ≪+50英姿颯爽≫

盟/……ん?
航/えいしさっそう?
GM/≪+50英姿颯爽≫。颯爽と現れてシーンの表現に+50する特技です。
相馬/「いよぅ!」に更にエフェクトがかかった!?
盟/つまり……『+100青森』!(一同笑)
GM/セイバーの直感と青森さんのシーン登場は互角ってことだよ。
相馬/オッサン、英霊と拮抗しちゃうのか!?(笑)

▼NPC5c:ナグイェブ(キャラクターレベル14)
 クラス[領域遣い7/世界遣い3/異端者4]
 取得特技は、≪魅了の魔眼≫ ≪負の感染≫

相馬/【MP】にダメージを与える特技か……怖っ!
亜紀/それと、『負の感情を与える特技』とか、恐怖の神様のナグイェブにはピッタリじゃないですか。
航/負の感情か。……「働きたくないでござる」とか?
盟/せめてもうちょっとカッコ良く。
航/GM、ポエムっぽく「働きたくないでござる」って言ってください。
GM/社会の歯車なんかになりたくない。
航/ありがてえありがてえ!(一同爆笑)

 一瞬でナグイェブが降臨したところで。
 長かった『第7ループ』から新展開に突入するとしよう――!



 ●オープニングフェイズ/航 〜お兄ちゃん〜

GM/2月1日。祐希からあるチケットを貰うところから始めます。(祐希になって)「航、テストが終わった後にでも行っておいで……エルと一緒に行くといいんじゃないかな?」
航/エル、デートに行こうか?
GM/それを聞いたエルは、「俺とワタルは毎日会っているんだから、折角だし好きな子を誘えばいいよ」って言っちゃう。
航/……俺はエルと一緒にデートしたいんだよぉ。
GM/「でも、本業である『パブ・ラマーサ』が2ヶ月間休業だし、俺は昼間少しでもバイトをやってないと……」 お給料はいつもより半分しか出ない状態だそうです。
盟/社員旅行、長すぎだろ(笑)
航/……仕事の合間をぬって行ってもいいよね?
GM/「ワタルが誘ってくれるなら!」と笑顔で話していると……公園からガヤガヤと人だかりが出てくる。
盟/(青森の口調になって)「ガヤガヤぁー!」
航/なにあそこ、夜なのにメッチャエフェクトかかって明るいんだけど!? +50すんな!(笑)
盟/(青森になって)「あっ、お前……盟の友達だな!?」
航/ああ、盟ちゃんのご親戚だ。なんだっけ、ブルーフォレストさん?
盟/(青森になって)「確か名前はハカ……秤谷ぁ!? もしかして秤谷ってことは、あの渚さんのー!? ずっとファンでしたー!」(笑)
航/俺の手を握っても何も出ませんよ。
盟/(青森になって)「これが渚さんの遺伝子か! 渚さんの息子だもの、そりゃ興奮するさぁ!」
航/キモチワルイ! ヤメて!(笑)
GM/青森さんに襲われる航の腕を、エルがぐいっと引っ張って助ける。……そんな金髪褐色の男性を見て、青森さんが一瞬固まる。
航/あ。……兄です。
盟/(青森になって)「兄ぃ!?」
GM/そのとき青森はサイコロを握り締め判定を行った。GMはこう言いました。難易度は20です。
相馬/……難易度、高い!
GM/≪偽りの太陽≫で日常に溶け込んでいるとはいえ、祐希とは違い『聖杯が後押ししている』設定のため、エルを疑う難易度は高めなんです。
盟/クリティカルかどうか青森の判定をやってみていいですか?(ころころ)あ、全然無理です。「おっきいな、お兄さん!」
航/兄ちゃんはハタチです。
盟/(青森になって)「4歳差か」
航/今は4歳差。
盟/(青森になって)「そっか、良かったな」
航/うん。……なんか、凄い不思議な会話(笑)
GM/ちなみに亜紀も「航のお兄さんは昔からハタチだけど、全然おかしくない」と思っています。もし怪しむ場合は、難易度20に成功しなきゃいけません。
盟/(青森になって)「お前さんも舞台、やってたりするの?」
航/何にもやってないです。
盟/(青森になって)「この宝の持ち腐れ! あの2人のDNAを継いでいながらなんでやらないの!? お前なら出来るよ! 出来るさ! 熱くなれよ!?
航/お名前、『青森修造』でしたっけ!?(笑)
GM/エルが「ワタルは小さかったから、お母さんが女優さんだって覚えてないよね」と言い、祐希が「綺麗な人だったよ」と頷きます。
盟/「綺麗っていうか女神だったよ! 天使だったよ!」
航/マイファーザーズエンジェルになんてことを!(笑)
GM/テレビ局の人が「青森さーん行きますよー、夜中に大声出さないでくださーい」
盟/(青森になって)「おっと。ま、盟の友人なら仲良くしてやってくれよ。これから盟の奴、思春期入りそうだからさ。支えてやってくれな」
航/思春期って……なんだその乙女みたいな扱い、女子か!(笑)
盟/(青森になって)「+100で、またなぁー!」
航/もう帰ってこないでー!(笑)

 「明日のテスト頑張ってね」と激励してくれる祐希と別れ、航は兄エルと共にアパートを目指す。
 エルは帰宅した後もニコニコと、バイトで疲れた航を気遣い、夕食を用意した。


GM/(エルになって)「すぐに夕食用意するよ。もう下準備はしておいたんだ。今、俺はバイトぐらいしかやってないからね」
航/ありがとう。早く食べてテスト勉強しようか。
GM/「そうだ。お勉強が出来るように魔法をかけようか?」……エルは時々、そのような事を言います。何故ならエルは昔から魔法が使えるからです。怪我をした航の傷を癒したり、「航にもこんな不思議な力があるんだよ」と話すことがありました。
航/今回から、能力者としての自覚ありスタートなんですね。
GM/今まで明かせなかったけど、『何故航が能力者なのか』の理由は、10年間[感応力師]のエルが近くに居たからです。[感応力師]には≪掌の君≫という『能力者に目覚めさせる』特技があってだな。
亜紀/エルが原因で目覚めちゃったんですね。
GM/もしかしたら航の御先祖様に能力者がいたのかもしれないけどね。……エルは冗談のように「頭良くなるおまじないをしてあげるよー」と言ってきます。
航/こ、今回は自分の力でなんとかする。でも追試になったときはお願い!(笑)
GM/「諦めたらそこで試合終了だってブックオフで読んだよ!」
盟/買えよ。
GM航/(何故かピッタリと息を揃えて)お金無いから買えないの!

 航とエル兄ちゃんの、無駄な息ピッタリっぷり。

航/夕食の後、布団に入ってカリカリと勉強してます。
GM/……チラッ。エルが時計を気にしている。
航/ん、どうしたの? もう寝る?
GM/「……う、うん。もう12時過ぎたことだし、そろそろ寝た方がいいんじゃないかな?」
航/判った。じゃあおやすみ。ぐう。
GM/電気を消して眠りに落ちる。……その前に、【知覚】を判定をどうぞ。難易度はファンブルが出なきゃ成功。
航/(ころころ)14です。
GM/エルが全然寝ようとしない。
航/……どうかした?
GM/「早く寝なきゃダメだよ!」
航/人の話を聞け!(笑)
GM/「え、えーと……か、買い忘れた物があるから俺コンビニに行ってくるね!」
航/コンビニだなんて高いところで買うんじゃありません!
GM/「ごめんなさい!」(一同笑) ……なんだか外に出たがってるみたいだ。
航/じゃあ、一緒に行こうか。上着を掛けます。
GM/「あ。……うん」……コンビニへ2人でお買い物に行きます。エルは、特別必要そうでない、どうでもいい物を買います。
航/それ、まだ家にあったよね?
GM/「ほ、欲しい年頃だったんだよ」
航/何が。何を買ったの?
盟/……コンドーさんとか?
航/恥ずかしい!(笑) それ、買うなら俺の目につかないところで買ってよ。
GM/「だからコソコソしてたんだよ……」
航/……ごめん(笑)
GM/その後、帰宅し、また布団に入ります。「……おやすみ」
航/うん、おやすみ。ぐう。
GM/「……どうしよう……」 そんな小さなエルの声が聞こえたり聞こえなかったり。……2月1日。航は、エルが1人で夜中出歩くのを阻止したのでした。
航/……あ? ……あっ! やった、阻止した!?
亜紀/……ああっ、ジークが生き延びたってこと!?
盟/いや、ジークは4日まで生き残る。この日、死ぬのは……ジークのマスターだよな。
GM/もし航が【知覚】判定でファンブった場合……エルは、『社会の一員でありながら人を殺すイベント』が発生してました。
盟/あ、あっぶねー!? コンドーさんぐらい許してあげて!(笑)
航/許す許す! 兄ちゃん、どんどん買って! でも……コンドーさんを使う相手がいるんだ。お兄ちゃんが取られるみたいで寂しいな。
相馬/でも、エルってコンドーさんを使わなさそうなイメージが……。
盟/バカ、エルは社会の一員なんだぞ!?(一同爆笑)


 ●オープニングフェイズ/相馬 〜マスター〜

GM/次のオープニングは相馬さん。……君は、魔方陣の上に立っている。
相馬/ナンジャコノケッタイナトコロハー。
航/棒読みだ(笑)
GM/毎度やってることだからね(笑) ……君の前に立っているのは、30代ぐらいの男性。
相馬/紫はないと思うんじゃ。
亜紀/早っ!(一同笑)
盟/お前の時代だったら紫は高貴な色だろ!(笑)
相馬/でも、全面に使うっていうのは、無粋じゃ。全身はありえん。
GM/(藤原になって)「……無難に話が出来る。口が利けるということは、召喚が無事成功したということだな。我が名は藤原幸正、お前のマスターだ」
相馬/ワシは平小次郎将門、バーサーカーじゃ。オヌシナンジャソノタイドハ、アラタメロー、ダレニモノヲイッテオルー。
盟/相馬さんの外見がサッカーボール2個分ぐらいに見えてくる!(笑)
相馬/ワシヲ使役スル事ガドーユーコトカ判ッテオルナー。……GM、カッコ良くリプレイに起こしてください。
航/だんだんムチャぶりが激しくなるプレイヤー達だよ!(笑)
盟/「GM、ここカッコ良くしてください」って、度々言ってるよな(笑)
GM/「……では失礼。態度を改めましょう」と藤原は口調を改めます。余談だが、藤原のハンドアウトパターンはもっと相馬さん寄りの偉そうな唯我独尊キャラだったんだよ。それこそ諏訪部って感じのキャラで。
亜紀/だからわざわざ『CVイメージ:諏訪部』って指定が入ってたんですね(笑)
GM/うん。でも相馬さんが唯我独尊キャラだったからこっちに性格を変更したのでした。……それはともかく、君は「聖杯戦争はまだ始まっていません」と説明され、地下室から出て、用意された部屋に通されます。睡眠と食事がしたければすぐに言えって、サーヴァントの嗜好を重視してくれるマスターみたいだよ。サーヴァントは食事なんて取らなくてもいいんだけどね。
航/まあ、相馬さんは食うんですけどね。
相馬/むう、言われてみたら腹が減ってきたような気がするのぉ。よし、飯を持て。
GM/藤原は手を合わせると、一瞬にして料理を出します。
相馬/ほほう、おぬしはなかなか良き物を用意するな。
GM/便利な技だね。とても高位な技だし、きっと自分と同じぐらいの力かなと思う……いや、英霊である相馬の方が強いかな?
相馬/そこは慢心しとこうか(笑) うむうむ、おぬしは優秀な男のようじゃ!
GM/「ありがとうございます。では、私はこれからまだやることがありますので、貴方は食事を取っていてください。失礼します」
相馬/おう。さくさくさくと食べ始めます。
GM/そう言って藤原は……黒須へ電話をしに行きます。第7ループのインタールード編でやってた通りね。
相馬/……けふっと飯を平らげて、爪楊枝でカシカシやりながら、部屋を見渡します。
GM/洋風の屋敷です。誰もいません。ケロちゃんもまだ出番はありません。
相馬/……つまらん。藤原を呼びつけるか。いや、まずは自分の城がどのようなものか知っておかねばならんか。ガチャっと廊下に出ます。
亜紀/ドキドキ、藤原邸ツアー!(笑)
GM/では、『藤原が相馬さんが近付いてきていることに気付けるかの【知覚】判定』をします。相馬さんはこっそり近付きたい場合、【知覚】で対抗してしてください。(ころころ)藤原は13です。
相馬/(ころころ)お、14です!
GM/相馬さんが勝ったな。……君は、藤原が誰かと電話をしているのを発見する。
相馬/ん? 何を話しておるのじゃ。
GM/「カードはバーサーカーです。……お褒めに預かり光栄です。……平小次郎将門。こちらの国ではなんでも有名な怨霊だとか。……承知致しました。そのときまで私も準備を進めておきましょう」
相馬/なんじゃ、ワシの名前を誰にベラベラ喋っておるのじゃ? ……あと、自分の言った台詞を読まれて若干恥ずかしいです(笑)
GM/再度【知覚】で、重要なキーワードが聞けるか判定をしてください。難易度10です。
相馬/10ならイケる!(ころころ)く、ここで失敗か……≪修羅≫使いてえ。
航/修羅の勢いで盗み聞く!(笑)
相馬/……≪修羅≫使います!(ころころ)さ、さっきより出目が下がった! 7です。
GM/……「ご命令であればなんなりと。この藤原幸正、貴方の命じるままに」という言葉を、聞けませんでした。
盟/聞けないからマスターがいるかどうかまでは判らないけど、不信ぐらいだったら抱けるんじゃない?
GM/仲の良い友人か、それとも奥さんか、誰だとしても相馬さん以外の他人にバーサーカーのことを話していた。それは不信を抱いても仕方ないことだろうね。
相馬/……電話を置いた瞬間に声を掛けます。おい、おぬし。ワシの正体をペラペラ誰かに話すでない!
GM/最初の【知覚】判定には成功していなかったので、声を掛けられて驚きます。ちょっと目を見開いて、相馬さんに振り向くときには笑顔になってる。「……教会の監督官と話をしていたのですよ。報告は義務です」
航/……嘘吐いてねえ(笑)
相馬/監督官と話していたのか。だが、ワシの真名まで言う必要があったのか? 釈然としない様子で言います。
GM/「私はこの聖杯戦争を勝ち抜きたいと考えております。ですから……私は、私の出来る事でこの戦いに参加しているのです。貴方が不安がることはない。貴方を勝たせるために私は全力を尽くしているんですよ」
相馬/……そうか。そうであれば仕方がないな。
GM/「では食事も終わったことですし、作戦会議といきますか。少し遅くなってしまいましたね。食事など時間の無駄でしたでしょう」
相馬/いや、良い飯だったぞ?
GM/「……? とにかく、部屋に戻りましょう。聖杯戦争は本格的にスタートするまであと2日ほどかかるそうです」……私のマスターの情報だから確実だよ。
相馬/デレデレだ……畜生! 黒須め! かなり憎い!(笑)
GM/スタスタと部屋に戻ります。「……ああ、そうだ。現代のマナーを教えておきましょう。電話の立ち聞きは上品ではありませんよ?」
相馬/しかしここはワシの城じゃろう? たまたまおぬしが喋っていた声が聞こえてしまっただけじゃ。
盟/……ジャイアニズムならぬ、ソウマニズムだ(笑)


 ●オープニングフェイズ/盟 〜協力者〜

GM/次は盟ちゃんのオープニングシーンです。君は教会で、ある人を待っています。
盟/マリア像をふんっと見ながら足をぶーらぶーら。
GM/すると奥の部屋のドアが開く音がする。そこから足音は無く、タイヤの回る音が近付いてくる。
盟/10年前から黒須は車椅子だってことは判っているので、立ち上がってこちらから近くに行きます。
GM/(黒須になって)「ああ、すまん。そこまで行く手間が省けた」
盟/……車椅子を自分が座っていた所までガーッと運んで座ります!(笑)
亜紀/盟ちゃん、意地っ張り(笑)
GM/「この魔導書は、お前の2代ほど前の当主様から我が家に授けてくれたものだ。召喚判定の達成値を底上げすることが出来るだろうからお前にやる」
盟/ありがとう、わーいわーい魔導書だー。頑張って召喚して聖杯戦争に参加するね。
GM/「……頑張れよとは言わないぞ。生きろとも勝てとも、俺は言わん」
盟/……柊は、僕が参加することが嫌なの?
GM/「……止めた方が良いと思っている。死ぬかもしれない戦いだからな。だが、10年前……お前の親が死んだとき、黒須の家に来ることも蹴ったお前だ。それだけの覚悟が出来ていることぐらい、俺も忘れた訳じゃない」
盟/……10年前の戦争のときさ、父様も母様もずっと家に居なくて、そんな2人なんて居なくなってしまえばいいんだと思ったんだ。
GM/「それは初耳だ。お前はあの2人に懐いていたと思ったんだが」
盟/好きだったよ。大好きだった。それと同じぐらい憎かった。……愛してくれない父様も母様もいらないと思った。黒須が傍に居ればいいと思ってた。でも、父様と母様が消えたとき、これは僕の罪だと思った。
GM/「……懐かしい話だな」
盟/だから、黒須の傍に居ちゃいけないと思ったんだ。ずっと……今まで言えなかった。こんなこと言ったら重荷になるでしょ?
GM/「……そこまで考えていたか? 後付けじゃないのか」と笑います。
盟/別に柊に分かれだなんて言ってないよ! 僕が、ラクになるために言っただけだ。……だから忘れろよ!(笑)
GM/「そうか。……今さっき、『黒須の家に来ることも』と自分で言っておきながら『そんなこともあったな』と思い返していたよ。10年は長いな」……黒須にとって実際は100年前の話だけどね。
航/そっか、ループする前の話だから……。
GM/「やる気になっているお前を地に落とすようなことを言ってすまなかった。応援してやるよ。今回は生き残れよ……いや」 そう言って、黒須は長い髪を掻きます。
航/……長い髪?
盟/……センセイ。黒須の今の状態を詳しく!
GM/黒須は車椅子を使っている通り、10年前に事故で足が不自由な人です。その事故で大きな火傷を負ってしまったみたいで、顔の半分以上が火傷に覆われています。
亜紀/わーお!? だから、髪の毛で顔を隠して……?
GM/交渉判定に絶対失敗しそうな、魅力値にマイナスが来てしまう外見をしています。……そのようなペナルティなんでしょう、今回は。
航/なるほど……ロリ、容赦無いな。
盟/【行動値】の次は魅力値か……容赦無いな(笑)
亜紀/黒須さんって元から魅力高そうですし、だから半減させたんですかね。「なんでこんなヤツのくせにこんなに高いのよー!」って(笑)
盟/ロリ様は可愛いなぁ(笑) ……あのとき家に来いって言ってくれたの、嬉しかった。でも僕は僕の道を生きてる。黒須だって、もう僕を引き取る余裕なんて無いでしょ。
GM/「…………」。黙ります。
盟/……ホントは傍に行きたいんだけどな。うう、デレたい!
GM/「……迎えてやってもいいぞ」
盟/……なんだ、その「嫁に来てもいいぞ」みたいな!(笑) あんまり軽々しく言うもんじゃないよ。本気で来たら嫌でしょう!?
GM/車椅子をキィと動かして、盟に背を向ける。「……お前のことは好きだよ。好意は、何年も前から受けていたからな。お前ぐらいしか……俺を抱いてくれる人はいなかったからな」
盟/そ、その約束って……聖杯戦争が終わった後でも有効!?
GM/「それ、死亡フラグって言うんだ」
盟/死なないもん!(笑) 死なないから、ちゃんと約束してよ!
GM/「出来る訳ないだろ」
盟/なんで!?
GM/「公平に見られなくなるからだ。俺に仕事をさせろ」
盟/うーうー! 仕事と僕、どっちが大事なのさー!
相馬/ジタバタしてる……理想的なツンデレ同士だなぁ(笑)
航/あ……そういや黒須ルートに行った人って、今まで盟ちゃんしかいないんだ。
GM/航の場合、『第3ループ』で黒須と仲良くなったけど途中からエルにいったからね。黒須の人生で、黒須に愛を囁いてくれたのは盟ちゃんだけなんだよ。……だから盟にはデレデレなんだよ。

 その夜、盟は自宅でサーヴァントを召喚した。
 男か女か判らない、キャスターのサーヴァントを無事引き当てることが出来るが……。


GM/キャスターは、召喚してくれた盟ちゃんの全身を上から下まで見て……ハッと鼻で笑う。
盟/なんだよ、身長156センチの16歳だけど何か!?(笑)
GM/(キャスターになって)「身長165センチの26歳ぐらいのカワイイ男の娘ですけど何かー?」
盟/僕より背が高い時点でカワイイとは認めん! くっそ、背が高い奴なんてみんな敵だ!(笑) ……で、キャスター、お前の名前は何だ?
GM/「ふふっ、素直に言うと思います?」
盟/ぐぐっ。じゃあお前、『弥生』でいいよ!(笑)
GM/「弥生ですか。いい名前ですね。……それなりに強そうな魔術師に召喚されたようですね、ボクは」
盟/レベル11だからな。それなりじゃない、僕が最強に決まってる!
GM/「……そうですね、確かに貴方は強そうだ。ボクは優秀なマスターにあたったようだ」
盟/おっ? ……ふふーん、優秀と言われて天狗になります!
GM/「貴方は、聖杯を使って何を叶えたいんです?」
盟/魔術師が表舞台に立つようにしたいと、表向きの理由を言います。
GM/「……でも本当は、『いじめられっこが世の中に仕返しをしたい』ってヤツなんですね。ドラマチックな話ですねぇ。ふふっ、カワイイです」
盟/カワイイって、バカにしてんのか!?
GM/「マジでカワイイと思ったから言ってるんですよぉ。ちょっと気があります」
航/……おおっ、今回はキャスターが最初からデレてる? 盟ちゃんのレベルが上がっているからキャスターも「悪くない」って思ってるのかな?
GM/「ちょっと未熟なところがあるみたいですけど、磨けば良い魔術師になれますよね。マスター、貴方の為に全力を尽くしてみましょう!」
航/と言っておいて裏切る……のかなぁ?
盟/このサーヴァント、頭良さそう! やった、僕勝てるー! まだ名前も判らないけどいいや、とりあえず明日のテストの為に寝る!(笑)
GM/おやすみ。その前に【意志】判定して。難易度は10。
盟/え。【意志】なら余裕だけど。
GM/盟ちゃんなら、ファンブルが出なきゃ成功するよね。
盟/(ころころ)……ハハ、噂をすればファンブルだ!
GM/おめでとうございます。……君はぐうぐう寝ます。朝まで眠りに落ちてください。
盟/スヤスヤ……。
GM/部屋に入って来る人影に気付かないぐらい眠ります。人影……キャスターは、盟ちゃんの頭に手を当てて、何か魔術をかけます。「ふぅーん……貴方ってこんな人間なんですねぇ……。あっ、明日って重要なコトがあるんでしたっけ? じゃあもっと深い眠りで休んでもらいましょう!」
盟/≪ヒュプノスの枝≫をかけんな!(笑)
亜紀/ロザリーさんに起こされるまで起きなくなっちゃう!(笑)
盟/うう、遅刻はしないけど頭がボンヤリする! 航、≪叱咤激励≫してくれ!
航/なら俺にテスト中≪幻想式≫ちょうだい! 20メートル以内なら教室内届くでしょ!?(一同笑)
GM/2人とも仲良しだなぁ(笑) ……けれど、仲良くやっていけそうなだったキャスターだったのに、やはり2月3日の夜、どっか行ってしまう。そんな盟ちゃんのオープニングなのでした。


 ●オープニングフェイズ/亜紀 〜サーヴァント〜

GM/亜紀くん。2月1日、君はバイトを終えて帰宅します。そんな夜道、小さな女の子が、塀に寄りかかっている姿を見かけます。
亜紀/ハンドクリームぬりぬりー。おっ、どうしたのこんな時間に……あ、君は……。
GM/≪コネ「ウズマキ」≫を持っているから、どことなく親近感のある顔だね。女の子は言います。「貴方……生きたい、わね。死にたいと言う方がおかしいわ」
亜紀/うん、順風満帆だよ。
GM/「頑張って生きてね。まずは、この先に居る人を救ってあげて」
亜紀/……この先に居る人を助ければいいの?
GM/「ええ。……でも、救えない命は必ずあるということを、判って」
亜紀/……うん?
GM/言って、ロリは消えます。……君は不審に思いながら帰り道を歩くと、男の子の声が聞こえてくる。「マスター!? マスター!?」
亜紀/んっ? ダッシュして近寄ります。どうしました!?
GM/そこには全身鎧姿の何者か!
亜紀/アンティークヨロイー!?(笑) 身構えて銃を出します!
GM/「お前がマスターをやったのか!?」……鎧姿の人の足元に、男性が倒れているのが見えます。
亜紀/……近寄ります!
GM/倒れている男性には傷一つありません。だけど、事切れてる。
亜紀/脈が無い……? 貴方、まさか聖杯戦争の関係者ですか? 俺は教会のエージェントです!
GM/「教会の人間なの!? オレは……セイバーのサーヴァント! マスターが……いきなり倒れたんだ!」
亜紀/突然倒れたんですか? ……魔術師の攻撃を受けた、とか?
GM/「ワカラナイ……でも、マスターはここで死んだ……」と、鎧男は令呪のあったらしい腕を呆然と見ている。
亜紀/と、とりあえず教会に連絡しなきゃ! 黒須さんに連絡します! ……黒須さんも今までのループに無かったことだから驚いてるでしょうね。
相馬/……今までのループだと、エルがジークのマスターを殺してたんだよな。どっちにしろこの人は死ぬ運命を回避出来ないのか。
盟/この先の運命が作られていない人なのかな?
GM/亜紀くんが教会に連絡すると、エージェント達と息のかかった警察が来て事故を処理します。おそらく朝には違うニュースとして報道されるでしょう。……そして、亜紀くんが1人になったところに、また鎧男が現れる。
亜紀/わっ、ビックリした。……一応マスターさんのことは、教会がやってくれるそうです。
GM/「ありがとう。俺は社会に参加できないから助かるよ。……聖杯戦争に参加する以上、いつでも死ぬ覚悟は出来ていたつもりだが……まさかこんなことになるなんて」
亜紀/そうですね……まだ戦争は始まっていないのに。7体全員揃ってないんですよね?
GM/「ああ、揃った風には感じられない。……どうしよう、オレ……ホントにさ、どうすればいいと思う!?」
航/……ジークフリートのハンドアウト。コネクション:早乙女亜紀。関係:自由。『君のマスターは突然殺された……そこに現れたのは若い教会の人間』(一同笑)
亜紀/(笑) 戦争が始まるまでどっかに匿ってもらわないとですよね。……俺の家、来ます? 黒須さんにバレないようにすればOKですよ。
GM/「……甘えちゃうぞ? 3日だけでそれ以降は自分でなんとかする。今のオレは混乱しているから……これからどうしたらいいか考える場所をくれないか」
亜紀/うん、とりあえずは寝る所が欲しいよね。俺の家においでよ。
GM/「ありがとう。キミ、名前は何て言うの?」
亜紀/早乙女亜紀。
GM/「アキちゃんか! オレは……セイバーだ」
亜紀/セイちゃんでいいかな。じゃあ……セイちゃん、ゴハン食べようか!? こうしてセイちゃんは亜紀の料理に恐怖心を植え付けられたのでしたー(笑)
航/ハンドアウトを『関係:恐怖』って書き変えちゃうよ(笑)
GM/では、セイちゃんにゴハンを食べさせた後……亜紀のケータイに電話が掛かってきます。青森さんからです。(青森になって)「いよぉ! 夜遅くにすまんな」
亜紀/いえ、どうかしました?
GM/「聖杯戦争の参加者が死んだって話、聞いたぜ。発見したのは亜紀だって言うから心配したんだ」
亜紀/ご心配かけてすみません、平気ですよ。
GM/「お前が無事で良かったよ。単なるデジャブ判定にちょっと成功しちゃっただけだからな!」(一同笑)
亜紀/あ、ありがとうございます(笑)
GM/「…………」。
亜紀/……青森さん?
GM/(声を一段と落として)「……お電話代わりました。私です」
亜紀/キャー! 弁慶さーん!?(一同爆笑)
相馬/明らかにテンションの上がり方が異常だった!(笑)
盟/これだから弁慶厨は!(笑)
GM/「ご無事ですか。まさか聖杯戦争開始前、最初の教会の任務がこのような事だと聞いて……私も心配したんですよ」
亜紀/キャー! 弁慶さんに心配されたー!
盟/これだから弁慶厨はッ!(再度一同笑&青森になって)「Bがカッコイイのは4割ぐらい俺のおかげなんだからな! そこんトコ覚えとけよ!?」
GM/父上、デジャブ判定が過ぎますよ」(一同爆笑)


 ●ミドルフェイズ1/February 4rd Scene 1

GM/2月4日、相馬さんはアーチャーと戦い、契約解除をされ、……1日彷徨います。屋敷が見付かるかどうか【意志】判定しようか。
相馬/【意志】か、どうかなー!?(ころころ)こちら、11です。
GM/(ころころ)あ、藤原の達成値は10です。帰れたっていうか……『新住宅地』じゃないかって思うけど、辿り着くことはできません。
航/≪不可視の領域≫のせいで、絶対に新住宅地にある筈なのに何故か見付からないという……同じ所をぐるぐる回っているとかかな。
相馬/この鏡はもう見たぞ……またここに来たぞ……何処じゃここはー!? 何処にも居らん……藤原め、居るなら居ると返事をしろぉー!?
GM/だがしかし一向に帰れない。……君はそのまま、なんとなく公園にやって来て日が昇っていくのを見るのでした。
相馬/うむ、太陽が昇っていくのぉ……腹も減るのぉ……。
航/……ジョギング中のオッサンが「……サムライ?」と振り返る。
盟/エセ外国人風に)「OH、サムラーイ!? HAHAHA、さっきまでイタのにもうイナイデース!」
航/ラカートX風に言うな! 海に帰れぇー!?(笑)
GM/池袋に帰りなさい。
航/どこまでジョギングしてきたんだよ!?(笑)

 詳しくは、『ギガントマキア・リプレイ〜Forget-me-not Scarett』参照。

GM/公園にやって来てベンチに腰を下ろす。とりあえず今はここに居ようか。夜になったら藤原が見付けてくれるかもしれないしね。
相馬/公園でわいきゃいしている連中を見て、平和じゃのぉと思ってみる。ベンチに座ってほげーっと住民を見てみる……。
亜紀/(子供になって)「お兄ちゃん、待ってー!」
盟/(同じく子供になって)「ばーか、遅いんだよー!」
航/(子供達のお母さんになって)「ほら、あなた達ー。行くわよー」
相馬/……平和じゃのぉ。
GM/「エエ、平和ですネ」……君に話し掛ける声。
相馬/ん? くるっとその声がした方向に振り向きます。
GM/ベンチに、……男性(?)が立っている。
相馬/だんせいかっこはてな?
GM/「平和ですネ」
相馬/あ、ああ。そうじゃの。……その人の身なりをよく見ます。
GM/普通の人間ぽいよ。ツノとか生えてないし。
相馬/……背丈はどれくらいでしょうか。
GM/君より低い。男性と言ったけど、女性的な印象を受けた。
相馬/……霊体化をしていたつもりじゃったんだが。おぬし、ワシが視えるのか?
GM/「ア、すみません。ただ、平和ですネって声を掛けたかったダケだったんですが。ユーレイのヒトでしたか」
相馬/ま……まあ良い。確かにおぬしが言う通りこの辺りは平和じゃ。
GM/「……でも、この地ではこれから戦いが始まる。罪作りなコトをしますネ」
相馬/戦いが始まるって……。おぬし、何か知っておるのか。関係者か。
GM/「ええ」
相馬/……何者じゃ。
GM/「敵対するつもりがあって声を掛けたのではありませんヨ。……ヤッパリ、いきなり話し掛けたらダメでしたかネ」
相馬/その人の外見はどんな風ですか。例えば髪の毛の色とか……。
GM/金色です。
相馬/んっ!? ……褐色ですか?
GM/違います。
相馬/瞳の色は何色ですか?
GM/緑ですね。
相馬/緑ぃ!? ……あれ、あれ!? もしかして、その人……顔形は美しいですか?
GM/美形だと思います。「ヤッパリ不審がられてしまいましたネ。ちょっとお話したかっただけなんですヨ。それでは失礼致しました」
相馬/お、おい。待て!
GM/相馬さんが瞬きをしたとき、彼は居なくなる。
相馬/……お、お……ぬぅ!? なんじゃ!?
GM/居なくなってしまった代わりに、ベンチにバスケットが置かれている。
相馬/あん?
GM/美味しそうなクッキーやらマフィンやら、ティータイムに合うような茶菓子が沢山入っている。「食え」ということなんだろうか。君への差し入れみたいです。
相馬/じゅるり。……う、うむ。このまま腐らせてしまうのは勿体ない。頂くとするかの!(笑)
GM/ちなみにバスケットの中には観光地図が入っていて、今居る公園の近くに博物館があったりイベントがやっていたりすることを知ることも出来ました。……博物館へ行けば、PCの3人と会うシーンも作れるしね。
相馬/ほほう、舶来の物が多く置いてあるのじゃな。……お? なんじゃこの獣は。美味そうじゃのぉ。
盟/白熊見て言ってるとか、変な人だよ!?(笑) 注目されちゃうよ!
GM/でも武装解除して入れば古風な人程度に思われるし、霊体化して見れば問題無いよ。[霊媒師]や元サーヴァントがそんないっぱい居る訳ないじゃないか。
航/俺以外全員に見破られるじゃねーか!(笑)


 ●ミドルフェイズ2/February 4rd Scene 2

GM/学生諸君、テストお疲れ様です。
航/盟ちゃんの≪幻想式≫を使い切ってすまなかったと思っている。
盟/7回も使わせたのかよ!?(笑) 僕の特技を使い切ったんだから赤点は免れろよ!
航/兄ちゃんがコソコソしているのが気になって!(笑) ……ちなみに、今回は盟ちゃんと亜紀と祐希とエルで博物館に行こうと思います。
亜紀/じゃあ、上級生のクラスから祐希と亜紀が航達のクラスにやって来ます。テスト終わったー! 航、行こうぜー!
GM/エルとは、西郷どんの石像の前あたりで待ち合わせかな。エルと盟ちゃんが会うのは初めてかな?
盟/は、初めまして……と友達のお兄さんだから猫を被ります(笑)
GM/(エルになって)「初めまして、秤谷エルです」
盟/……秤谷エルって名前なのかぁ(笑)
GM/怪しむなら一応判定していいよ。難易度は20だけど。
盟/(ころころ)1・2でファンブル一歩手前。緊張でガチガチしちゃってるんだよ!
亜紀/エルさん、お久しぶりでーす! ……あのですね、航の奴、テストがヤバかったみたいなんですよ。
GM/「そうなの? ……むーっ!」
航/ごめんなさいっ!(笑) そうだ、今度盟ちゃんの家で勉強会でもしようぜー。
盟/……ど、どうぞ。友人を家に呼ぶって初めてだー!(笑)
GM/そんなガヤガヤと、君達は賑やかに博物館の中に入って行って学芸員のお姉さんに嫌な顔をされます。
盟/わあ、白熊だ。……白熊って、大きいよな。
亜紀/大きいね。
盟/……なんであの背の半分ぐらい、僕に無いんだろう。チェホンマンってカッコイイよね!?
航/半分も盟ちゃんにはいらないよ!?(笑)
亜紀/まだまだ盟ちゃんは伸びるよ! 言いながらいいこいいこされる盟ちゃん(笑)
盟/なんだその上から目線!? 縮め! 僕より背の高い生き物は僕に触るなーッ!(笑)
GM/(祐希になって)「八木沼くん……未来は、あるから……」
亜紀/祐希の言う通りだよ!(笑) そうだ盟ちゃん、牛乳を飲むんだ! 大学生になってからニョキーンって伸びる人もいるからさ!
GM/(エルになって)「そうだ! 靴底を厚くすればいいと思うよ!
航/兄ちゃんっ!? サックリ誤魔化しにいったね!?(笑)
盟/シークレットブーツは慰めに入らない! 今だって高いの履いてるもん! 今更だもん!(笑)
相馬/地道な努力してるんだな……(笑)
GM/相馬さん、そろそろシーンに登場して構わないよ。
相馬/はい。美味そうな獣がおるのぉ! ……うん? すんすん。生きとらんのぉ。
亜紀/……『美味そうな獣』?
相馬/ズカズカと中に入ってすんすん。なんじゃこれ、毛を剥いだだけか!
亜紀/霊体!? 盟ちゃん……あのさ。
盟/なんだよこのサムライの幽霊! デカイ面しやがってー!
相馬/……む? おぬし、ワシが視えるのか?
盟/うっさい亜紀に近付くなこの2メートル強の幽霊がぁ! デカイ奴はみんな敵なんだよぉ!(笑)
航/ゆ、幽霊!? いるの? またいるの!?(笑) 幽霊いるんだ……成仏願います、チーン(笑)
相馬/お、おぬし!? 失礼な奴じゃのぉ!
航/なんかお供え物した方がいいのかな? カロリーメイトを、ハイッ。
相馬/む?
亜紀/餌を与えるの?
航/満足すれば成仏できるかなって思って。……そろそろお姉さんがビキビキしてるよね、出ようか(笑)
亜紀/出ようか。……良かった、航が一番の常識人で(笑)
GM/1人視えてなくて良かったね(笑) ではでは、博物館の外に出て、屋台があるような場所にやって来ます。
亜紀/……お侍さん、チョコバナナ食べますか? さっきから物欲しそうな顔をしてますけど。
相馬/うむ! ワシに寄進するとは良い心掛けじゃ!
盟/ありがとう亜紀! チョコバナナ強奪してもっちゃもっちゃ!
相馬/むっ!? なんじゃこのちっこいのは!?
盟/なんだよこのデカブツ!
航/チョコバナナが虚空に消えていく……。盟ちゃん、タコヤキ食べる? あーん。
盟/あーん。
航/祐希も口開けて。あーん。
GM/食べさせてもらってふんわりと笑う祐希。
航/エルにも、あーん。
GM/幸せそうに全快の笑顔で口を開けるエル。
相馬/うむ、微笑ましい光景じゃのぉ。
盟/お侍さん、飲み物あげるよ! 亜紀の紅茶の水筒を渡します!(笑)
相馬/ごくごく。うーむ、なんか変な味がするのぉ。
盟/≪暴食≫だから効かない!?(笑) あ、亜紀! 運命の人がこんなところにいたよ!?
亜紀/お砂糖と間違えて大量の塩を入れた紅茶を飲んでくれている!? 最近ウチに居るセイちゃんも飲んでくれているけど……(笑)
相馬/美味いものではないな、塩っ辛いのぉ(笑) まあ、寄進することは良いことじゃ。……そろそろ霊体化を解除します。
航/わっ。本当に人がいたんだー……。
GM/盟ちゃんはこのお侍さんが「普通の幽霊じゃない」ってことに気付きます。
盟/普通の幽霊が霊体化解除なんて出来るかー!
航/そうでなくても、平将門ってハンパ無い幽霊だよね。それなのに無計画にペタペタ触ってキャッキャしてますよ(笑)
相馬/ワシは見世物ではないぞ。
盟/ねえ……オジサン、何なの? 普通の幽霊じゃないでしょ。
相馬/あ? あー、ワシは……相馬と言う。
亜紀/ま、まさか、怨霊とかじゃないですよね……?
航/怨霊って、菅原道真とか? あ、学業の神様なら拝まなきゃ! ぱんぱん!(笑)
相馬/拝むな! ワシは大宰府から来ておらんわっ!(笑)
盟/あと日本三大怨霊って誰だっけ?
航/血で御経を書いた崇徳天皇と、あとは……エル、覚えてる?
GM/「えっとね、…………マッカーサー!
亜紀/GHQ!?(一同爆笑)
航/音的には近いな! エル、頑張ったなぁ!(笑)
盟/マッカーサーでないことだけは判るけど、お兄さんの仔犬のような目に逆らえないからマッカーサーって言っておく!(笑)
航/……で、相馬さんはお腹を空かせてこんな所で何をやってるの?
相馬/人を捜しておってのぉ。
盟/人捜し。……つまり、捜し出してあげれば……成仏してくれる! 成仏させてあげようよ!
相馬/おいおぬしら、ワシを成仏させる云々言ってはおるがの(笑) 生憎と余計なお世話じゃ。ワシはこの世でやる事があるでの。……この地に居ることは確かじゃが、捜しても捜しても見付からんのじゃ。
亜紀/俺達、地元っ子だから捜せるかも! どんな人? 特徴は?
相馬/年の頃は30半ばか。背丈はワシより少し低いぐらいじゃ。何度言っても尊大な態度が改まらん。口ではワシに服従しておったが、底の知れん男じゃった。ワシに隠し事もしておったようだし……。あと、全身紫の衣を身に纏っておる。
航/『……その男、紫の衣を纏いて上野の地に降り立つ』?(笑) そんな人、見たことないな。
盟/オジサン、捨てられたんじゃない? 大切だったら普通なら捜しに来るよ、ねぇ? ……キャスターに逃げられたので、帰ってこないんじゃないのーって投げやりに言います(笑)
相馬/なんじゃとぉ!? 八つ当たり酷いな!(笑) なんじゃこのガキ、ぐりぐり!
航/こ、こら! 盟ちゃんがこれ以上小さくなったらどうするんだ!(笑)
盟/一生全力をかけて呪うからね!? 聖杯にも願っちゃうよ!(笑)
相馬/聖杯? ……関係者か?
亜紀/め、盟ちゃんっ!
盟/…………。きゃー、こわーいこのオジサーン。亜紀、助けてー! ……亜紀の後ろに隠れて、べーっと舌出しておきます(笑)
相馬/し、白々しいのぉ……。
航/……ねえ、聖杯って何?
亜紀/(超早口で)聖杯って言うのは聖遺物の一つでイエス・キリストの血を飲むことによって永遠の命を手に入れるとかそういうヤツだよ!
盟/亜紀っていうか中の人がスゲー!(笑) キリスト教では聖杯と矛は2つセット。聖杯は女性を意味し、矛は男性を意味すると言われてるんだ。
航/それって、エッチなコト!?(笑)
盟/そんな航、エッチー!(笑)
相馬/……とりあえず、盟には疑惑を向けておこう。おぬしら……参加者か。
盟/……僕、今……サーヴァントいないよ。ボソッと言います。
亜紀/俺は教会の子です! ……そういう話は一般人がいないところでお話くださいー。
相馬/エルと祐希を見てみます。
GM/エルはじっと相馬さんを見ている。祐希はオロオロ。
相馬/2人が英霊であるか判明できますか?
GM/祐希は難易度12以上で、エルは難易度20以上でないと判明できません。
相馬/(ころころ)……ファンブル。なんでこんなにファンブル出るかな。
航/だってエルはお兄ちゃんだから幽霊の仲間である訳がないよ。……祐希ー、なんかみんなが訳判らないコト言うよー。
亜紀/ご、ゴメンね3人ともー。……じゃあ、相馬さんの捜し人を見付けてあげようか。どこか検討つく場所はあります?
相馬/新住宅地をあちこち回ったが見当たらなかった。おそらくあそこには居らんな。
盟/帰ろうとしている本人がそう言ってるんだから、新住宅地はありえないと思っていいね。……アメ横なら人はいっぱい居るよね。
相馬/……そういえばテレビで言っておったんじゃが、あのアメ横なる所は色々な食い物があるそうじゃな? あない致せ!
盟/……アメ横、か。人混みだよね……。
亜紀/盟ちゃん、イザとなったら俺が背負ってあげるよ。
盟/イヤだ、恥ずかしい!(笑) 全力で拒否る! ……とりあえず、みんなでアメ横にやって来ます!
相馬/うむ、美味そうなニオイが沢山するのじゃー。
航/ケバブ売ってるよ。美味しいよ。3人でワリカンしてお侍さんに食べさせてあげようぜ。
亜紀/一番辛いヤツ、注文しちゃう?
航/よしそれで!(笑) ソース真っ赤にしてハイ、どーぞ!
相馬/何やら変わったニオイがするのぉ。もぐ。……口がじわじわ。い、異国の味は変わった味がする……。
航/ジュースはあまーいキャラメルマキアートにしてあげよっか!
亜紀/良いね、その落差!
盟/ガムシロップも入れてやろうよ。ハイっ!
相馬/あ、甘くてヒリヒリするのぉ。しかも不思議な食感じゃ……。
航/次はお菓子屋に連れて行って、おまけいくら分貰えるか試してみようぜ! エルの最高記録5700円分だから!(笑)
亜紀/そうだ。祐希、ブルーベリーのジュースをいっしょに飲もう。
GM/(祐希になって)「……こんなに飲めないから、半分こしよう……か?」
亜紀/うんっ!
盟/航、こんなにケバブ食べられないから半分食って。
航/わーい。エル、俺の味見する?
GM/(エルになって)「えへー」
航/……なんだ、すっごく幸せだな、この空間。
亜紀/みんなで飲み食いしてるだけって良いですね。でもちゃんと捜し人をしなきゃ。
盟/ケバブ屋の店員さんに訊いても「ンー、居ナイヨォー! OH、モリモーリ!」って言ってたよ。
航/……今、絶対ラカートXが居たんだけど(笑)
GM/ではここで判定をしてもらいます。【幸運】判定12。これはロリに出会える判定ではありません。
盟/(ころころ)ファンブル一歩手前。
亜紀/(ころころ)亜紀も11です。
相馬/(ころころ)相馬、12です。
航/(ころころ)1足りない、11。……2人成功しておいた方がいいかな? 亜紀に≪叱咤激励≫をして達成値13にします。
GM/相馬さんと亜紀くんが成功だね。……ケバブやカットフルーツを食べていると、相馬さんは気付く。視線を感じた。
相馬/視線の方向へ向きます。
GM/……凄く綺麗な、いや、生気の無い、人形のような顔の男がこちらを見ている気がした。
相馬/むっ。なんじゃ、気持ちが悪い。まるで死人のようじゃの。
GM/一方亜紀くんは航が何気なく「あっちにさー」と言った方角に、人形のような男に違和感。
亜紀/……マネキンが歩いてるみたい。
GM/マネキンのような彼は、スッと奥の道に消えて行く。それだけです。
亜紀/……盟ちゃん、また幽霊見たー。
盟/今日は幽霊続きの日だねー。人気の無い所は得てして出るもんだし。……追いかける?
航/ヘンテコな人が居たなら、相馬さんが捜しているっていうヘンテコな人の手掛かりになるんじゃない?
GM/追い掛けるなら、【体力】判定。
亜紀/(ころころ)……8です。
相馬/(ころころ)16。
GM/これは相馬さんのシーンだよね。お侍さんが人形を追いかけて、姿を消します。
亜紀/わっ、消えた。シュタタタって来えたのかな。
GM/行った先は、先程の人形。とある2階の店に入って行った。
相馬/追い掛けます。スススス。
GM/『CLOSED』……入るなという意味の看板が扉に掛けられているよ。
相馬/この中か。……今は昼だから戦争はしないとはいえ、ウズマキから刀を取り出しておいて、入ります。
GM/4つ同じ顔。
相馬/……なんじゃ、おぬしら。
GM/武器を構える仕草をする。ただ、武器は抜きません。今が昼間というのが判っているのかな。
相馬/おぬしら、人ではないのぉ。
GM/「人ではないって判るってコトは、そちらは能力者……つまり参加者さんだね!」と、女性のような声がする。
相馬/誰じゃ。
GM/「武器を持った4人の男を従えている頂点かな。貴方は迷子でやって来た可哀想な子じゃないよね?」
相馬/ほほう、能力者か。……ワシは人を捜しておる。
GM/「人? どんな人です?」
相馬/知り合いじゃ。つらつらと先程盟達に言ったような特徴を言います。何やら魔術のニオイがしたから、てっきりあやつかと思って来たが……。
GM/「残念ながらそんな人、ボクは知りませんよ。強い魔術師をご存知なんですか?」
相馬/まあな。腕は一流だとは思うがの。
GM/「一流の魔術師がいるんですか。へー。その人とはどういう関係だったんです?」
相馬/じゃから、知り合いだと言っておるじゃろう。
GM/「運命の相手だったとかそういうんじゃないんですかぁ?」
相馬/運命の相手ぇ? なんじゃそれは……。
GM/4体の人形達は剣は抜かないまでも、無表情ながらメッチャ警戒しています。取り囲むように少しずつ近寄ってきます。
相馬/構わん。……ワシは疲れた。少し座らせてもらうぞ。ふいー。
GM/奥に居た女性らしき影が近寄って来て、相馬さんの顔を見ます。
相馬/なんじゃ、女な子がこのような所に1人で居て……使い魔は従えているようだがの。
GM/「ぷふー!」
相馬/ぷふーってなんじゃ、ぷふーって!(笑) 近頃の童というものはどいつもこいつも礼儀がなっとらん。
GM/「ねえ、聖杯戦争って知ってます?」
相馬/……おぬし、参加者か。
GM/「関係者、ですよ。聖杯戦争、大変なことになってしまいましたねー」
相馬/おお、そうじゃの。ふう。……知り合いを捜してどうにかしたいのぉ。
GM/「知り合いの元に戻りたいんですね」
相馬/その方が話が一番つきやすいということじゃ。
GM/「ですよねー。召喚してくれた人の元に居るのが一番手っ取り早いですしね」
相馬/召喚?
GM/「アナタのような人が現代に居ると思います?」
相馬/……やっぱりバレバレか。
航/マスターだったら捜すというより『呼び戻す』って言うだろうしね。
相馬/……ふう。しかし、手間のかかる男じゃ。ああ、これだけ捜しておるというのに何処をほっつき歩いているというのじゃ。まったく。
GM/「アナタより優先しなくてはならないコトがあるんでしょ。……ボク自身もちょっと、ねー」
相馬/む?
GM/「ボク、相談相手欲しかったんですよ。話を聞いてください。……例えばの話ですよ。もしボクがサーヴァントだったとして」
相馬/……じゃったとして?
GM/「マスターと昨晩、大事件があって、喧嘩話があって、別れ話をしちゃって。一度バイバイした後に『ああ、やっぱあのマスター、結構良かったな』と思っちゃって……今更戻るのは、どう思います?」
航/……盟ちゃんのレベルが上がってるから、ノリ気になってる?
相馬/別に悪くはないと思うが。
GM/「……じゃあ、その人がボクのコトを振り向いてくれる可能性が無いとしたらどうどうします?」
相馬/振り向いてくれる可能性が……無い?
GM/「例えば、その子がスッゴク可愛い子だったとしましょう。その子の頭の中を覗いてみたら、想い人がいることが発覚した。ボクだけのものにならないという確信を持ったまま復縁しに行くのってどう思います?」
亜紀/うーん……。
盟/確かに、それは……うーん。なるほどねー。
航/うーん。……なんだか、トランプの騎士4人も一緒に悩んでくれてるみたいだな(笑)
GM/「こいつら、悩むだけで全然相談相手にならないからアナタが答えてくださいよ」
航/喋るような設定にしなかったのはアンタだろ! ……という顔と身ぶりをトランプの騎士がします(笑)
相馬/……別にそやつの事が心の底から欲しいなら、行けば良いのではないか?
GM/「略奪愛って燃えるって意味ですね」
相馬/略奪?(笑) まあ……欲しい物は自らの力で勝ち取るしかないものだしの。
GM/「ふー、良い言葉ですね。自らの力で勝ち取る……まさしくこれから始まることに相応しい!」
相馬/そういうことじゃ。……ふう、休ませてもらったぞ。邪魔したな、失礼させてもらうぞ。
GM/「また会いたくなったら来てくださいねー。お相手しますよ。夜のナニも。いやーん」
相馬/……また、いずれ会うた時にな。つかつかと帰っていきます。
GM/その後ろ姿にバイバーイと手を振ります。そして小さくキャスターが一言。

 「……マスターのところに戻る、か。アリなの……かな?」

GM/相馬さんが店を出るともう夕方。航達と合流してください。
航/おかえりー。どこ行ってたの?
亜紀/さっさと行っちゃうから俺、追い付けなかったよ。相馬さんの分のイカ焼き、食べちゃったんだからね!
相馬/なにー!? くそ、おぬしら……(笑)
GM/祐希が言います。「すみません、夜だからそろそろ帰らないと……人を捜してあげるって言ってたのに力になれなくて、ごめんなさい……」
相馬/いや、構わん。おぬしらから離れてしまったのはワシのせいだからな。早う帰るが良い。
盟/子供扱いしているのかっ!
相馬/いや、ワシは早う家に帰れと言っただけじゃが。おぬしのような幼子がこのような時間にウロチョロしていては……。
盟/キーッ! ちょっとぐらいデカイからってー!(笑) 攻撃値2しかないけど殴る! 1D6+2でポコポコ!(笑)
相馬/6が出ても防御値でカッキンだ(笑)
航/脛あたりを狙うんだ! ……これが≪叱咤激励≫である(笑)
相馬/あたっ!(笑) なんじゃこの餓鬼ぁ!
盟/……でも、ついついっと相馬の服を引っ張ります。行く場所が無いんだったら……「どうしても」って言うなら僕のところにおいてやってもいいよ。
相馬/……その提案、感謝致す。考えさせてもらおう。
航/ああ、盟ちゃんの家って大きいもんね。あんだけ広いなら居候が増えても大丈夫か。
亜紀/さあ、最近物騒だし早く帰ろうよ。何に巻き込まれるか判らないからねー。
盟/亜紀はこの前、変死事件に立ち会っちゃったんだし。……航も夜は気を付けるんだよ。
航/そんなまさか、凄く強い通り魔だなんて現れないよ。ははは。それにエルがいるから大丈夫だよ。
相馬/飯の恩義があるからな。送ってやろう。てくてくついて行きます。
GM/そんな感じで公園の前を通る。何事も無く通り過ぎます。
航/……ジークがエルに倒されるイベントは無い、と。
GM/盟ちゃんの屋敷に着きます。ヘンリーが現れ、「盟様。お帰りなさいませ」
亜紀/今度は勉強会で来まーす!
盟/友達が家に来る、ドキドキ!(笑)
GM/次は祐希の家。広い日本家屋を見て……相馬さんは、「霊気がメッチャ強いなぁ」と感じます。
航/ていうか、霊しか居ない(笑)
亜紀/祐希の家は古いからなー。霊道の通り道なんだろうねー。もしくはお墓が近くにあるとか。
GM/(祐希になって)「お侍さん……お大事に。頑張ってくださいね。……捜すの」
相馬/お、おう。そ、そうだな。
亜紀/じゃあな祐希、バイバーイ! ……なんか祐希の家、賑やかじゃない? 賑やかってレベルじゃないけど……(笑)
GM/次は亜紀かな。お家の前まで来ます。
亜紀/相馬さん、お疲れ様です。見付かるといいですね。
相馬/うむ。今日の飯、感謝するぞ。おぬしの料理はなかなか刺激的だったぞ。
航/亜紀の料理は芸術的だからね……。
亜紀/エルさんも、航のことよろしくー。お気を付けてー。
GM/亜紀は帰宅すると、セイちゃんが出迎えます。「そろそろ出て行こうと思う」という会話をしながらも……亜紀の携帯電話が鳴ります。
亜紀/あ、ごめん。電話を取ります。
GM/青森さんの声で「よおっ!」
亜紀/どうしました?
GM/「また事件が起きた」
亜紀/えっ!?
GM/「場所は公園だ」
亜紀/俺、さっき前を通って来たんですけど……?
GM/「ええっ、何も無かったか!? 良かった、お前のこと心配してたんだよ、デジャブ的な意味で!(笑) ……今はBが公園に向かっているんだ。しかも、あの事件と同じなんだ」……と言うところでシーンを切ります。

 ……一方その頃、航と相馬とエルは……。

相馬/今日おぬしらには捜し回ってもらったからの。じゃがこれからはワシ1人でも捜してみせよう。おぬしらは何も気にすることはない。
航/でも、困ったことがあったらちゃんと助けられるから。
相馬/では、そのときは頼んだぞ。
航/捜している人、見付かるといいね。
相馬/今日は世話になった。達者でな。
GM/達者でな……言って、相馬さんが向かう場所は公園。君のスタート地点です。公園に戻ってくると、教会の人達が集まっているような気がした。
相馬/む?
GM/騒ぎになっていたようだね。
相馬/様子を伺ってみます。

 数人の男性……教会のエージェント達が、不可解な顔をして話し合っていた。
 「先日と同じだな」「ああ……」
 相馬の目に倒れた女性の姿が映る。血だまりなどない、眠るかのように倒れる女性だった……。


航/なんか今日は色々あって疲れたね。くっきり喋る幽霊って初めて見たけど、あーゆーのっているんだね。
GM/「今日会った幽霊さんはいいひとぽかったけど、怖い奴らがいたら俺が退治してあげるよ! お兄ちゃんだからね!」
航/えへ、好感度上げておくねー。
GM/……ザッ!
航/んっ?
GM/君らの前に、誰かが現れます。
航/パッとエルの後ろに隠れます!
GM/カツカツ、近寄ってきます。
航/ど……どんな人ですか?
GM/コート服、帽子、そんなちょっと威圧感のある白人男性。
航/……どちら様ですか?
GM/近寄って航を見て、切なそうな、でも嬉しそうな笑顔を浮かべて……。

 「……………………見付けた」
 愛おしげに呟く。


航/「見ぃーつけた!」じゃなくて……!
盟/切ない感じの笑顔で……!
GM/「また、俺と契約してくれるか?」……では航さん、プラス5のデジャブ判定をしましょう!
航/(ころころ)16です!
GM/君は思う。……この人を知っている……と。
航/……パッと首元を抑えます。前のループで……エルに首輪を貰ったから。
GM/そこには首輪は無いけど、お兄ちゃんから誕生日のプレゼントで貰ったネックレスがあるよ。「……ワタル、どうしたの? 苦しいの?」
航/いや、そうじゃなくて……。なんか大事なこと、忘れてた気がする……。
GM/「……大丈夫だよ。これから不安になること沢山あるかもしれないけど、全部、俺が、守ってあげるからね」