アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 越境ソドム 』 4ページ(さみどり&レニの救出ルート) ■
2013年7月6日




 ●さみどり&レニの救出ルート1/ミドルフェイズ2

 オープニングフェイズでレニが受け取った『イベントキー:謎のメッセージ』とは、以下の通り。

 助けてくれ
 我々はムーンスローターに捕らわれている
 拷問されてる
 3人教会の人、しんでる
 部屋にいる
 この呪文を唱えて→*******
 これで私達もメッセージ受け取れる

 高坂


GM/メッセージを送り終えたレニさんとさみどりさんは、ハテと思います。「≪彼方の音≫って確かそんなに遠い所から送れなかった気がする。確か距離は数キロが限界じゃなかったっけ?」
さみどり/ふむ、大した距離じゃないってことですね。割と近くには居る筈です!
GM/教会チームができるAF判定を提示しておきましょうか。

 『AF判定:調査「ムーンスローター」』
  ・使用能力値:【理知】
  ・難易度:20
  ・ラウンド制限:なし

※「ムーンスローターについて調査する」演出に成功すること。成功した場合、ムーンスローターに関する情報を入手する。
※このAF判定を行なうと、同一シーン内では他のAF判定は行なえない。

 『AF判定:調査「高坂」』
  ・使用能力値:【理知】
  ・難易度:20
  ・ラウンド制限:なし

※「イベントキー:高坂」を所持していなければこのAF判定は行なえない。
※「高坂に関して調べる」演出に成功すること。成功した場合、高坂についてのイベントが発生する。
※このAF判定を行なうと、同一シーン内では他のAF判定は行なえない。

 1メジャーアクションを消費することで、マップ1〜3のいずれかに赴き情報収集判定をしてくることが可能。
 また、監禁組から「○○について調べてください!」などメッセージが送られてくることがあれば、その項目について新たに調べられるようになる。
 契約は、契約する対象同士が1メジャーアクションを消費することで完了する。


GM/PC4のレニさんが初期配布で『イベントキー:謎のメッセージ』を持っていますが、現段階は他のイベントキーが配られるイベントは発生していません。なので2人が現時点で行えるAF判定は1つのみですね。
レニ/そうだね……。『難易度:20』か。くそう高坂、お高い男め!(笑)
さみどり/高坂さんだけにお高いんですよ! ……低かったら低坂さん?
レニ/はい、うちのさみどりちゃんがごめんね!(一同笑)
GM/相談していると、いきなりレニさんの左手が動き出す。
レニ/うおおっ!? 勝手に左手がー!?(笑)
さみどり/の、ノートはこちらですー!(笑)
GM/ガガガととある文字をノートに記されていきます。それでは、翼さんが作成してくれたメッセージを受け取ってください。

 ここはどこか
 わからない
 外の音はきこえない
 なにがみえるか
 新聞(2003年6月)

 何人
 11人 うち1人負傷
 男6女5

 さつき 高坂 たけとら

 むーんすろーたは黒人
 あと少女もきょうはん?

 6月8日に換金された人が古いひと

 nしsしaしから


レニ/(メッセージを読んで)な……なっ? はあ?
さみどり/どうしたんですか? ガガガッと書かれたノートを見ます。(メッセージを読んで)新聞、とは? 少女? 古い人? はあ……?
レニ/えっ、えっと……テンパってることは判るね。
さみどり/……これ、情報なのか走り書きなのか我々には判りませんね(笑)
レニ/……うわ、本当に意味が判らない。どういうことなんだ?
GM/これぞ分断プレイ、タイムリミット付きのメッセージのやり取り。醍醐味の大混乱を味わってもらっています。
さみどり/…………。『nしsしaしから』って、『N市S市A市から』ってことでしょうか?
レニ/あ、ああーっ!? はいはい! なるほど!
さみどり/でも、『N市S市A市から』なんなんでしょう? ……GM、今日って何日ですか?
GM/今日は2013年6月11日です。
さみどり/……換金……。これは人身売買された人ではなく、閉じ込められたのが6月8日なんだと思います。
レニ/なるほど、人がチャリーンしちゃった訳じゃないんだね!?(笑)
さみどり/新聞が2003年6月? えーと……10年も前ですね? ……あれ、10年前ってどっかで聞いたぞ?
レニ/ムーンスローターの事件が10年前だね。
さみどり/10年前はやはりキーワードなんですね。……さつき、高坂、たけとら……3人だけ名前が書かれてますね。
レニ/……プレイヤーとしては翼さんがいることを知ってるんだけど、書き忘れてるから翼さんの存在を知ることすらできないよね(笑)
さみどり/ですよね。そっか、さつきさんと高坂さんとたけとらさんっていう3人が頑張ってるんですねー!(笑)
レニ/そうだな、能力者は3人だけのようだ!(笑) ……あれ? 動画の仮面の男って日本人だよね? ムーンスローターって黒人なんだ?
GM/動画に映っていた仮面の男は、日本人の平均的体格の男性でしたね。
さみどり/でも『黒人』? 黒人がいるんですね……。
レニ/……高坂さんがいて、11人……。あ、高坂さんを抜けば10人。動画に映った人数と同じになるね。
さみどり/そうですね。もしかして、10年前の事件と同じことをしてる……?
レニ/うーん。とりあえず僕が【理知】でムーンスローターについて調査して、さみどりちゃんが足で調査するのが良いかな。
さみどり/私は【理知】が低いのでそれがいいかと。それに私は≪野獣の鼻≫があるので外に出たら血の匂いで判るかもしれません。
GM/レニさんがAF判定、さみどりちゃんは教会の外に出て探索だね。お外に行くと言っていたさみどりちゃんはマップ1〜3のどこを探索しに行く?
さみどり/と、とりあえず……範囲の広いマップ1から行ってみようと思います。

 マップ1にある教会から出て、西に向かっていくさみどり。
 地道に近場の探索を行うことにした。


さみどり/自分の足で、≪野獣の鼻≫を使って濃い血の匂いがしている所がないか敏感に嗅ぎ分けようとします。すんすん。
GM/「多くの人の血を流させる殺人鬼を追う」というハッキリした目的があるので、探索に使う【知覚】判定にプラス2していいよ。
さみどり/ありがとうございます!(ころころ)……どうしようかな、もう少し高い方がいいかな。
レニ/例のゴリ押しする?(笑)
さみどり/今、達成値9なんです。最低でも達成値12ぐらいは欲しいじゃないですか。なので……≪血の媚薬≫を使って【HP】を12点消費して達成値12にします。
GM/お、おお……達成値12だね、OK。さみどりちゃんはマップ1に怪しい物が無いか、血の匂いが無いか、事件が起きてないかを探します。そして……無いなと思いました。
さみどり/無いですか。
GM/ええ。騒ぎや不審なものはマップ1からは見当たりませんでした。
さみどり/……うーん、達成値12を出して無かったんだから大丈夫ですね。マップ1には木ノ本アパートがあるんですけど?
GM/君達は木ノ本アパートのことを知ってますか?
さみどり/……知りませんね。
GM/だから君は木ノ本アパートと呼ばれる場所があっても通り過ぎるしかありません。ですが【幸運】判定難易度12に成功すれば、あるイベントが発生します。
さみどり/(ころころ)達成値12で成功です!
GM/では、さみどりちゃんは……初めて来た木ノ本アパートという場所の前で、おばあさんが困った顔をしているのを発見します。
さみどり/困った顔? ……おばあさん、どうしましたかー?
GM/(おばあさんになって)「おやまあ、あっちの学校の子かいー?」
さみどり/いえ、あそこの花屋の者なんですよー。花井っていうんですけど判りますー?
GM/「ああ、あそこのお花屋さんの子かいー!」 ニコニコとおばあちゃんは人懐っこく笑います。でもちょっとおばあちゃんは曇り顔。「いやねえ……最近学校は色々あって忙しいのかねー」
さみどり/うん? 忙しい……?
GM/「うちの孫が帰ってこなくって……」
さみどり/お孫さんが帰ってこない?
GM/「何か連絡があればこんなに心配しないんだけどねー……」 おばあちゃんは胸に『何か』を押し当てて、悩み顔です。
さみどり/何か? ……じっと見てみます。あの、何かあるんでしたら話してください!
GM/やんわりと相談に乗ってくれる君の笑顔を見て、おばあちゃんが安心した顔をします。「実はね、うちの孫が付けていたヘアピンが……今朝、そこの道に落ちていたんだよ」
さみどり/ヘアピンですか?
GM/「コレだよ」 おばあちゃんはアクセサリーを取り出します。……君はPC3ですか?
さみどり/PC3です。
GM/イベントが発生します。
さみどり/……えっ!? や、やった!?
GM/それを見た途端……どこかで見たことがあると思った。懐かしい雰囲気がするし、目の奥がチリチリするし、胸がザワザワする。気持ち悪い、でもこの感覚は負の感情ではない。
さみどり/こ、これは……。
GM/何かを思い出せなくて、モヤモヤして……。さみどりちゃんはよく判らない感情に襲われます。それが恐怖か好奇心かは君次第。
さみどり/……さみどりは恐怖心は参ってるんで好奇心ですかね。こ、これは……あ、あの……。失礼ですがお孫さんのお名前は……?
GM/「木ノ本皐月っていうんだよ」 なんだか懐かしい名前……な気がするね。気のせいかもしれないけど
さみどり/皐月さん……さつきさん。メッセージに書いてあった名前だ。
レニ/さみどりちゃん、何とか言いくるめてそのヘアピンを預かって!
さみどり/あ、預かります! え、えっと……そうだ! きっと落としていったんですよ、だから私がそこの学校の事務までお届けします! なので私に預けてくれませんか……って≪+50人畜無害≫の笑顔をします!
GM/≪+50人畜無害≫なら判定するまでもなくOKだ(笑) 「じゃあ頼んだよ」とおばあさんはさみどりちゃんにヘアピンを渡します。『シナリオキー:ヘアピン』を手に入れてください。
さみどり/は、はいー!
GM/……一方その頃。書物庫でAF判定をするレニさんのターンにいこうか。

 『AF判定:調査「ムーンスローター」』
  ・使用能力値:【理知】
  ・難易度:20
  ・ラウンド制限:なし

※このAF判定を行なうと、同一シーン内では他のAF判定は行なえない。


レニ/さみどりちゃんが出て行った足音を聞きながら、色んなことを頭で整理するために……≪幻の射撃≫の銃の整備をしながら集中を高めます。
GM/おおっ、カッコイイ。
レニ/今まで自分はムーンスローターの資料をどこまで見てたっけ? あれがあそこにあって、ああなって、同じ頃の事件があそこにある筈だ。一度見たことがあるものを探す判定なので≪超越感覚≫
GM/ふむふむ、OKです。
レニ/耳を澄ましてみても変な声は聞こえない、けど耳の底にこびりつく被害者の悲鳴を一瞬聞く。これは幻聴だ、自分の感覚に戻そうという意味で≪神域の耳≫
さみどり/お、おおお……カッコイイ!
レニ/大丈夫、今まで自分はちゃんと事件を解決してきた。今回もちゃんと出来る筈だ。高坂さんもいるし……向こうにも協力者はいるんだ。自信を取り戻すということで≪絶対の自信≫。カッコ付けてるけどリポDでも飲んでおこうかな、≪興奮剤≫
GM/ごくごく!(笑)
レニ/見つけてきた本を床に広げながら考えます。……敵がどんなものかまだ判らないけど、仮に撃って殺せるものならどう撃てば殺せるだろうか。黒人と言ってるんだから相手は人間。だからこの距離でこう撃てば殺せる筈だ……シミュレーションを頭の中でする。≪一射絶命≫≪悪雨≫、それと≪零力射撃≫。これで落とせる!
GM/おおっ、流石ハンターって感じだ。これで『難易度:4』だね。
レニ/そこまで下がればイケるんじゃないかな。よし、本を閉じて整理完了!(ころころ)達成値10、成功です。
GM/ではレニさんは……10年前から集められていたけど今は手付かずでバラバラの資料になっていたムーンスローターについてを調べ上げます。
レニ/一度調べられたものならラクに調べ上げられる筈だ。読みます。
GM/ムーンビーストを呼び寄せた者、それを教会は『ムーンスローター』と通称を付けた。
レニ/お?
GM/ムーンビーストとは、人を甚振って殺す快楽主義な拷問狂の異端だ。異端ムーンビーストは『The Dream-Quest of Unknown Kadath』という魔導書に掲載されている下級の独立種族である。
レニ/ちょちょちょっ! 待ってください、それって……。
GM/ムーンビーストは『欺く神・這いよる混沌ニャルラトホテプ』の眷属と言われている。
レニ/クトゥルフ神話!?
さみどり/は、はあ。クトゥルフですか……?(笑)
GM/実際のクトゥルフとは違う『AW』的アレンジが入ってるので気を付けてね。ムーンビーストは奴隷商人風で黒い肌をした人間の姿をしており、武器は槍。性格はとても残忍。自分が楽しく美味しい食事ができれば良いと考えていて、人間を殺すこと……特に甚振って殺すことを何よりの楽しみとしている。異端は苦しいや痛いや怖いといった負の感情を餌としていることはご存知ですね? ムーンビーストはまさにそれです。
レニ/ほう……。
GM/また、ムーンビースト……というかニャルラトホテプの従者の特徴として、時間跳躍の能力があることが記されています。完全な時間跳躍技術は神様クラスでないと使えないが、ムーンビーストはコントロールは不確かだが空間転移、時間跳躍が可能とされている。とても恐ろしい異端だと判ります。
レニ/コントロールできないのが逆に怖いよね……(笑)
GM/しかし、ムーンビーストは自分から餌を求めてこの世に現れることはありません。楽しい食事は大好きですが、「誰かが呼び寄せなければ」まずこの世には出現しないとされています。
レニ/ムーンビーストは召喚されなければ現れない異端。誰かが、この世に呼び寄せた……?
GM/そう。召喚者によってムーンビーストは現れ、2003年6月5日にN市を中心とするA市やS市などの街で数人を殺す事件を起こしました。そこで教会はエージェントを派遣し、街を襲ったムーンビーストとそれを召喚した人物……異端テロリスト・ムーンスローターを討伐することにしました。
レニ/ふむふむ……異端の名前はムーンビーストで、異端テロリストの名前がムーンスローター……。多分、人間ではムーンビーストと太刀打ちできないと思うんだ(笑)
GM/2003年の6月5日に起きた猟奇殺人を解決すべく、ムーンビーストとムーンスローターを討伐するため駆り出されたのは4人のエージェント。ですがその4人は、2003年6月8日に行方不明になりました。
さみどり/4人全員が……?
GM/4人は行方不明になり数日後……2003年6月20日に、インターネットに初の動画投稿がありました。それがあの、表社会でも有名になったグロ動画です。
レニ/6月20日に投稿……。
さみどり/それから『検索してはいけない言葉:ムーンスローター』が出来たんですね……(笑)
GM/資料には殺されたエージェント達の名前がハッキリ記されています。ですが、映像に映っている殺された10人の被害者の名前は判っていません。
レニ/……え?
GM/映像はモザイク加工をしてないので被害者達の顔がハッキリ映っているのですが、その10人が誰なのか、判明していません。
さみどり/顔が判っているのに?
レニ/え? ……えっ? どういうことだ?
GM/動画に映っている殺された10人の身元は判っていないんです。
さみどり/確かに死んでいるし、顔もハッキリ映っているのに?
レニ/被害者が見つかってない……いや、被害者も見つかっていないんですか?
GM/ええ。誰かも判らない人達が殺され、そのまま10年が経っている状態です。
さみどり/行方不明者名簿とかありますよね? その一覧とも一致しないんですか?
GM/そもそも行方不明者などいません。1人ならともかく、10人も行方不明がいたら大騒ぎになるでしょう? でも騒ぎにもなっていないんです。
さみどり/ええええっ?
レニ/えっ……この10人、誰よ!?
GM/判りません。でも動画内で、10人の人間は確かに殺されています。さて、あの事件で駆り出されたエージェントの名前が判りますが……4人のエージェントの中で「唯一の生存者」として名前が載っています。その名前は高坂です。
さみどり/おおっ!? 10年前の事件に高坂さんが? 若い頃の高坂さんが……ムーンスローターと関わってる?
レニ/あの人なら10年前からエージェントをやっていても不思議じゃないよ……。
GM/それでは、レニさんは『イベントキー:高坂』を入手してください。それと【幸運】判定難易度12の高難易度判定をしてみてください。
レニ/【幸運】に頼りません、≪的抜き≫使用で【知覚】で振ります。(ころころ)達成値12、ピッタリ!
GM/成功だね? ……君は、トキリンが誰かと電話をしていることに気付きます。
レニ/≪神域の耳≫でトキリンの声が聞こえたことにします。どんな会話?
GM/トキリンは親しげに誰かと話しているようです。(ときわになって)「ああ、そうですか、ですね、じゃあ……無事帰ってきてくださいね」
レニ/……その電話の相手の声って聞き取れませんか?
GM/レニさんは≪神域の耳≫を持っているんだよね。なら判ります。……受話器の先はきっと、高坂だ。
レニ/…………。そうだ。そうだよ。高坂さんがヤバイことになってたら高坂厨のトキリンがあんなに落ち着いてる訳ないじゃん!?
さみどり/えっ?(笑)
GM/流石すずか、よく気付いてくれたね。
レニ/なるほど。まずメッセージに「今が2013年6月だ」って送ろう。それと向こうの高坂さんがいくつなのか訊くんだ。
さみどり/……あっ! そっか! そういうことなんだ!? あばば、なんとなく判ってきました……!(笑)
レニ/……動画のアップロードが6月20日なんだ。まだ時間があるよ。
さみどり/す、凄いことが判りましたね……。そうだ、まだ事件は起きてない……。レニさん、ムーンスローターのことも簡単でいいから送っておいた方が良いと思います!
GM/ではレニさん、メッセージを送る時間にいこうか。
レニ/はい。ちゃんと情報をまとめて……。よし、いけます!
GM/入力を始めるよ。せーの、スタート!(タイマーのスタートをピッとする
レニ/…………(メッセージを打ち込む)
GM/(30秒経過)……目の奥がチリチリとしてくる。
レニ/……ああっ、めっちゃ誤字が!(メッセージを打ち込む)
さみどり/誤字はきっと向こうで判断してくれますよ!
GM/(1分経過)……喉の奥がカラカラだ。
レニ/…………(メッセージを打ち込む)
GM/(1分30秒経過)……手足の痺れを感じる。
レニ/…………(メッセージを打ち込む)
GM/(2分経過)……もう限界だと思い始める。
レニ/…………(メッセージを打ち込む)
GM/(2分30秒経過)……終わりが近い。
レニ/…………(メッセージを打ち込む)
GM/(3分経過)終了。確定ボタンを押してください。
レニ/があ!? こ、こんなんになってしまった……大丈夫かな? これでなんとなくでもこっちで掴んだ情報を判ってくれたら良いな! レニはいっぱいいっぱいだよ!(笑)
さみどり/お疲れ様です! ……これ、凄いことになってきましたよ(笑)

 →【 ミドルフェイズ3(監禁ルート2)へ進む 】




 ●さみどり&レニの救出ルート2/ミドルフェイズ4

GM/さて、相談中のさみどりちゃんとレニさんですが次のシーンは……。
レニ/高坂さんは童貞なの?
GM/何の相談をしてるの!?(一同爆笑) まずは、お外に出ていたさみどりちゃんを迎える合流シーンからしておこうか。
レニ/さみどりちゃん、おかえりー。
さみどり/ただいま戻りましたー。事件現場は全然見つかりませんでした! 残念です! ……でもあのあの、こんな物を見つけました。アパートのおばあちゃんが「孫娘が帰ってこない。ヘアピンが落ちてた」って……預かってきたんですよ。
レニ/おお、偉い! そのヘアピンは後で返そうね。
さみどり/ええ、帰ってきたら返しましょう! あのですね、事件が起きて誰かが居なくなったって騒いでいる様子が全然無かったんですよ。ただおばあちゃんが「孫娘がいない」って心配しているだけで、街の人達が騒いでいる様子がありませんでした。
レニ/もし10人も街の人が3日前から居なくなってたら、騒ぐと思うんだよね。……僕の方で判ったことはね、と推察を話します。このメッセージは10年、時間がズレてるんだと思うんだ。どこまで信じる?
さみどり/…………。きっとレニさんの言う通りなんだと思います。
GM/レニさんの左手が疼きます。
レニ/うわああああっ!? ハイきたー! 左手よ、静まれー!(笑)
さみどり/の、ノートはこちらですぅー!(笑)

 今は2003ねん6月11日17時
 高坂23さい

 ここにいるは小春という少年も
 高坂はS市のきのもとアパートの近くでやられた
 黒人は民族衣装を着ている
 エージェントの名前はabc
 さつき18さい
 雷の音がする


GM/「エージェントの名前はabc」というのは、レニさんが見た10年前の資料にある……「ムーンスローターに殺された高坂の仲間のエージェント達3名」の名前と一致します。
レニ/で、高坂さん23歳? ウケるー!(笑)
GM/23歳の高坂は君のこと知らないだろうね。たとえ今の高坂はレニさんと飲みに行く約束をするぐらいの仲でも、10年前の高坂はレニさんと会ってないだろう。
レニ/そうだろうねぇ……。アパートのおばあちゃんを覚えているぐらいの高坂さんが、教会に関わっている僕の名前を見て何も反応しない筈が無いよね。あれはフラグだったんだ。
さみどり/あ、確かに! 高坂さんがPC達の名前を忘れる訳ないですよね(笑)
レニ/で、高坂さんは童貞なの?
GM/知らねーよ!(笑)
さみどり/2003年6月11日……ムーンスローターの動画が公開されたのは2003年6月20日でした。まだ事件は起きてないんですね。……『雷の音』?
レニ/今の天気は?
GM/晴れです。
さみどり/……当時の天気予報を見れば判りますかね? うーん、どうだろ?
レニ/……それはともかく、最高に『さつき18さい』が判らない!(笑)
さみどり/どこのエッチなビデオのタイトルですか(笑)
レニ/まだ誰のものでもありません、かよ。……高坂23さい、まだ誰のものでも(一同爆笑)
GM/あ、メッセージ内に『小春』というキーワードがありますか?
さみどり/はい、ありますね。
GM/すみません、GMが見落としてました。レニさんとさみどりちゃんは『イベントキー:謎のメッセージ2』を入手してください。追加で新たなAF判定が出現します。
レニ/おおっ!? こ、小春ってキーワードを入れてくれてありがとう!(笑)

 『AF判定:調査「小春」』
  ・使用能力値:【理知】
  ・難易度:12
  ・ラウンド制限:なし

※「イベントキー:謎のメッセージ2」を所持していなければこのAF判定は行なえない。
※「小春という人物について調査する」演出に成功すること。成功した場合、小春の詳細について判明する。
※このAF判定を行なうと、同一シーン内では他のAF判定は行なえない。


さみどり/【理知】でもAF判定なら難易度を下げられるから、私でも挑戦できます! ……あの、GM。私がオープニングフェイズで見た夢ってどんなものかもう一度教えてもらえますか?
GM/はい。……さみどりちゃんがふよふよと空を浮いていました。仰向けのまま浮いていたら、突然重力が生じて背中から落下しました。すると落下する前にとある男の子……年上っぽいけど未成年の男の子が、落ちていくさみどりちゃんに手を伸ばしているのが見えました。
さみどり/ふむふむ、そんな光景が見えた。んー……?
GM/さて、そろそろ情報収集で何をするか決めてもらいましょうか。
レニ/僕は引き続き『高坂23歳』について調べる! 『AF判定:調査「高坂」』に挑戦してみるよ。
さみどり/頑張ってください! 私は『AF判定:調査「木ノ本小春」』を調べます。
レニ/さみどりちゃん、ついでに警察に行ってきて。行方不明捜索願が出ているかどうか知りたいんだ。……ああ、僕も外に出たい。僕のバイクが泣いてる(笑)
さみどり/ずっと教会内で調査ですものね!(笑)
GM/先に、レニさんの判定からいこうか。

 『AF判定:調査「高坂」』
  ・使用能力値:【理知】
  ・難易度:20
  ・ラウンド制限:なし

※「イベントキー:高坂」を所持していなければこのAF判定は行なえない。
※このAF判定を行なうと、同一シーン内では他のAF判定は行なえない。

レニ/難易度20か……くっそ高坂め、惑わせやがって(笑) とりあえずファイト一発でリポD飲んで≪興奮剤≫
さみどり/リポDは1日1本ですよ!(笑)
レニ/大丈夫、10本ぐらい飲んでも死なない。
さみどり/死んじゃいますよ! 私みたいにハイになりますよ!(笑)
レニ/≪幻の射撃≫の銃を持って集中力を高めます。さっきさみどりちゃんが持ってきてくれたヘアピンを見ながら……同じ感覚が記憶の中の何かと引っかからないか、≪超越感覚≫で感知しています。
GM/ふむ。しかし、なかなか見えるものはないね。
レニ/……これは一旦止めよう、今は高坂さんのことに集中しよう。頭を切り替えます。その切り替えを≪連続撃≫の演出にできませんかね?
GM/おお、それは面白い。OKだよ!
レニ/頭で一生懸命考えようとしてるけど、ちょっと勘に頼ろうか。好きな能力値で判定する≪的抜き≫を使用。
GM/巧いね。これで『難易度:10』になったよ。
レニ/僕の【理知】が4なんで6以上が出れば成功か。もうちょっと難易度を減らそう。……そこに居る筈のトキリンをポンッと捕まえます。
GM/(ときわになって)「どうしました、ミスター」
レニ/とても人当たりの良さそうな笑顔を浮かべて……ちょっと僕、高坂さんのことに興味あるんだけど教えてくれない!? ≪絶対の自信≫で交渉判定!
GM/「良いでしょう、ティータイムの準備をしましょうか」
レニ/……ティータイム……。
GM/「嫌ではないでしょう? 高坂さんの素晴らしい話を沢山お話しますよ」
レニ/……なんだろこの子。嫌いとか苦手じゃなく、やりにくい(一同笑)
さみどり/カタカナが可愛い……!(笑)
GM/これで『難易度:3』でOKになったよ。そろそろ振ってみようか。
レニ/【理知】で判定します!(ころころ)おおっ、1・2だったけど……成功です! なんかティータイムを始めちまったよ、どうなった(笑)
GM/そんな訳で君は優雅に紅茶を飲んでいると……トキリンが「失礼」と電話を取ります。「もしもし? もう駅ですか? おかえりなさい、高坂さん」
さみどり/……高坂さんが、帰ってきた?
GM/「そうですか、はい、はい。僕ですか? 只今、ミスター椚とティータイムの真っ最中です」
レニ/き、君の言語センスはジワジワくるね……(笑) トキリン、高坂さんはいつ帰ってくるの?
GM/「今、駅に到着したそうですからあと10分ぐらいで帰ってくるかと」
レニ/3秒ぐらいで帰ってこないかな。
GM/1。2。3。3秒経ったので、高坂が来ました(一同爆笑)
レニ/た、高坂さぁん……高坂さんなんですね?
GM/高坂になって)「やあレニくん、この前の飲み会ぶり。これ、ドイツ土産
さみどり/ど、ドイツ!?(笑)
GM/レニくんは先ほどトキリンの話で知っています。……高坂は、今日までドイツへ世界に関して調べている研究者の元へ、教会の知恵袋として行っていました。またそれと同時に、とある呪いの除去のために≪心霊治療≫を受けてきたそうです。
さみどり/呪い……?
レニ/高坂さん。体はもう宜しいんですか?
GM/「ああ、なんともないよ。外科手術じゃないから体は弱っていない。そうそう、色々思い出したことがあるんだ。……レニくんは、10年前のムーンスローター事件について知ってるかい?」
レニ/……へらっと笑います。ちょうどそのことに関して聞きたかったんです。ばっとノートを見せます。
GM/ばっと出されたノートを見ます。「えっ。こ、これは……?」
レニ/ついさっきまで僕が受信していたメッセージです。貴方、送った覚えはありますか?
GM/「…………。あったような気がする。ああ、そうだ。先に俺が何故ドイツに行って心霊治療を受けてきたか言うぞ」
レニ/はい。
GM/「俺は10年前、ムーンスローターの事件に関わった。ムーンスローターに1週間以上監禁されたんだが、『外の世界を遮断していた結界の弱いところから』命からがら奇跡的にそこから逃げることができたんだ」
レニ/……はい。
GM/「だが、あのことを教会に話そうとしてもは話せなかった。逃げる前にムーンスローターに呪いを掛けられたからだ。[異端者]には記憶を奪い取ったり封印したりする特技があるからな」
さみどり/あ、ありますね! 確かにあった! ……≪忘却の末≫≪混沌の胚≫ですね!

 ≪忘却の末≫
 記憶を奪い取る[異端者]の副特技。
 対象の特定の記憶、またはイベントキー1つを削除し、自身のものにする。


 ≪混沌の胚≫
 魂に刻まれた記憶をすべて奪い取る[異端者]の副特技。
 対象が取得している全特技を、使用者の特技として使用可能とする。


GM/「幸いにも俺は生き延びることが出来たが、あの事件に関わった記憶を全て異端に奪われてしまった。手掛かりを何一つ話すことができなかった……。最近になって高度な心霊治療が可能になり、手術を受けられるようになって、ついでに勉強もしてきたいからドイツに行ってきたんだ」
レニ/なるほど。それでトキリンに教会を任せていたんですね……。
GM/「……ノートを見せてくれてありがとう。君が調べてくれたこれらのおかげでだんだんと記憶が蘇ってきたよ!」 『AF判定:調査「高坂」』を成功したレニさんに、高坂は持っている全ての情報を話そうとします。AF判定に成功したから高坂は君の元に現れた感じだね。
レニ/やったー!(笑) ……でもそれって、AF判定に失敗したらドイツからの飛行機が落ちたんですか?
GM/高坂が空港で遊んでN市に到着するのが遅くなりました。
レニ/お前、海外とかそこそこ行くだろ!? なに空港で遊んでるんだよ!?(笑) ……まず高坂さんに聞きたいことがあります。あの事件は結局どうなったのか教えてください。
GM/「俺はこの街で倒れているところを発見されたのだから、この街のどこかに監禁されていたんだと思う。だが……何処だとは今の俺でも言えない」
さみどり/やっぱり判らないんですか?
GM/「ああ……中からでは『高度な結界』によって、『どんな人物であっても気付かれないような仕組み』になっていた。だからずっと監禁されていた俺には見当もつかない」
レニ/そうですか……。高坂さんが逃げ出す前、何があったんです?
GM/「あのどこか判らない空間で……俺達11人は暴力で弄ばれた。人を傷付け、遊び足りた異端は……誰かの願いを叶えて何処かに去って行った」
レニ/……誰かの願いを叶えて?
GM/「こんなことを言っていた。『もう私は満足した。最高の悲鳴を聞かせてもらったよ。お腹もいっぱいになった。だから召喚したお前の願いを聞いてやろう。ありがとう……彼らを蘇らせてやるよ』」
さみどり/彼らを……蘇らせる?
レニ/猟奇殺人という場を用意した召喚者にそう言ったと? 召喚者の願いを叶えて異端は去っていったと言うんですか?
GM/「そうだ。あの10人の殺人は、異端に召喚者の願いを叶えさせるための儀式だったんだ」
レニ/あの光景は、儀式殺人だった……。
GM/「召喚者は……あの異端の元で働いていた少年だ。名前は、確か……」
レニ/……小春、ですか?
GM/「そ、そんな名前だった! ……ああ、このノートにも書いてあるな!」
レニ/ええ。小春という名前がメッセージの中にありました。おそらくその小春という少年が、動画に映っていた仮面の男でしょう。
GM/「そうだな。小春という人物を調べればもっと判ることがあるかもしれない!」
レニ/それでしたら今現在、優秀なエージェントのさみどりちゃんが彼について調べています。
さみどり/ゆ、優秀って言われたー! 嬉しいー!(笑)
GM/高坂はレニがAF判定結果で調べ上げた資料をバラバラと見て、少しずつ記憶を取り戻していきます。「……ムーンビーストは、時間跳躍の技術が得意だったな?」
レニ/はい。
GM/「……多分、10人の彼らは様々な時代から連れて来られた人間だったんじゃないか」
レニ/え?
GM/「ムーンスローターはおそらく、当時……2003年の人間を攫って生贄にしていたんじゃない。色んな時代の人間10人を攫ってきて、あの時代で殺したんだろう」
レニ/……なるほど、色んな時代から引っ張っているから記録に残ることがない。被害者が誰かも特定できない。……頭良いな、犯人。
さみどり/1つの時代に1人ぐらいの行方不明なら、小規模な事件として目を瞑られますしね……。
GM/「そうだ。時間跳躍と言えば」と、高坂はドイツから持ち帰ったとある資料をテーブルに出します。「レニくんは知っているかな。『イースの大いなる種族』と呼ばれる者達がいることを」
レニ/イース?
GM/別名『イス人』と呼ばれている人達です。人類が繁栄する前に生まれていたと言われている超越的存在達です。これもクトゥルフ神話用語ですね。「彼らは、人類が生まれるよりも前にタイムマシンにあたる物を作り出したと言われている」
レニ/す、すげぇ!(笑)
さみどり/凄い! それは偉大だわ(笑)
GM/彼らは自分達の技術・タイムマシンで時間跳躍を楽しみ、知的好奇心を満たすために様々な時代に出現し、知識を集めていたそうです。彼らの知識は膨大で、その知識を纏めた魔導書があれば完全な時間跳躍が可能とも言われています。彼らの技術であるタイムマシンは世界各国色んな時代に眠っており、あらゆる場所で伝説として語り継がれていたりもします。
レニ/へー。
GM/「ムーンビーストが限定的な時間跳躍をする異端だよな? 完全な時間跳躍は神クラスの超越的存在でないとできない。それなのにムーンビーストが限定的でも時間跳躍が出来る理由は……このイス人が使っていたタイムマシンの欠片を発見次第、自分の物として奪って使っているからなんだそうだ」
レニ/ふむふむ、なるほど。
GM/「そのタイムマシンの欠片が近年ドイツで発見されたらしい。こんな石なんだが……」 高坂は写真を見せます。『イベントキー:ヘアピン』を持っていますか?
レニ/現物を預かっています。
GM/「…………はああああぁ!? なんでこんな所にあるんだ!?」
レニ/え。
GM/「そ、それだよ! それ! イス人のタイムマシン! その欠片!」
レニ/え。
さみどり/ええっ!?
GM/「この資料に研究者が解読した呪文があるだろ? これをこうしてこうすると……タイムマシンとして使えるんだよ!」
さみどり/えええええっ!?(笑)
レニ/ま、またまたご冗談をー!(笑)
GM/「この呪文を唱えれば1〜2回ぐらいならどっかの時代に行き、どっかから帰ってくることができるらしいよ!」
レニ/さみどりちゃん、凄い物を貰ってきちゃったよー!?(笑)
さみどり/や、やったー!? って、なんでそんな物がクッキー缶の中にあったんですかー!?(笑)
GM/木ノ本家が[魔術師][領域遣い]がいる家系だったからだよ。
レニ/そりゃ仕方ないな!(一同笑) た、例えば……それがあったら10年前の現場に介入して彼らを助けてあげるとかできますかね。ヘラヘラ笑いながら言います。
GM/「ああ、きっと出来る。ただしこれは欠片だ。ムーンビーストだって完全な時間跳躍はできないとされている。きっと無理をしたら……体がおかしくなって喉や目の奥が痛くなるよ
レニ/なんでそんな生々しいこと言うんですか!(笑) ……さっきから時代を超越したメッセージを送っていたんですけど、相当キツかったんですよ。それはこういうことだったんですね。
GM/ええ。皐月ちゃんとレニさんは難易度10なんてものじゃない、難易度100ぐらいのものを3分間でやっていたんですね。そりゃ体が追い付かないよ。
さみどり/お、お疲れ様ですー!(笑)
GM/「……いくら10年前に飛べたとしても、俺を始めとする犠牲者が何処に居るか判らなきゃ助けにいけない。それに長く10年前にいられるとも限らない」
レニ/どこかをちゃんと把握してパパッと救出して、帰ってこなきゃいけませんね。彼らが捕まっている場所を特定できれば……きっと。
さみどり/そうですね……助けに行けます!
レニ/「必ず助ける」とメッセージを送っちゃった手前、助けない訳にはいきませんし。何とかしてみせます。
GM/……この辺でレニさんのシーンは終わりにしよう。一方その頃、さみどりちゃんのAF判定をしようか。

 『AF判定:調査「小春」』
  ・使用能力値:【理知】
  ・難易度:12
  ・ラウンド制限:なし

※「イベントキー:謎のメッセージ2」を所持していなければこのAF判定は行なえない。
※このAF判定を行なうと、同一シーン内では他のAF判定は行なえない。


さみどり/お外に小春さんについて調べに行きます。まずは警察に行ってお聞きしなければなりません! もしかしたら事件が近くで起こっているかもしれないので≪野獣の鼻≫で血の匂いを嗅ぎながら行きます。
GM/血の匂いで探そうかね。
さみどり/≪血の配下≫である猫に、「貴方はあっちの方を見てきて」と命令します。
GM/にゃーん。探してくるにゃーん!
さみどり/そして私は警察まで到着しました。必殺≪+50人畜無害≫スマイル! え、えっと、私の知り合いに小春って人がいて、その人がこの辺に住んでいるって聞いてきたんですけど……どちらに住んでるか教えていただけませんか?
GM/教会に通じている警察の人が出てくるからそんなに怯えなくて大丈夫だよ(笑) この時点で『難易度:6』だけどどうする?
さみどり/……あっ、遠くで私の猫が子供に苛められてダメージが入ります! そのダメージが≪鬼の肌膚≫でまったく通りません!(笑)
GM/にゃーん。かっきんにゃーん。
レニ/(子供になって)「なんだこの猫!? すっげぇ固いぞ!」(一同爆笑)
さみどり/猫は痛くも痒くもなく調査を続けてくださいました! これで『難易度:4』なので(ころころ)よし、成功です!
GM/成功したね。比較的話が通じる教会関係の警察さんが話を聞いてくれます。「小春って……もしかして、10年前から行方不明になってる木ノ本小春くんのことじゃないか?」
さみどり/10年前から?
GM/「ああ。木ノ本小春という当時19歳の少年が、2003年6月1日から突如行方不明になったという事件が起きている。彼自身には不可解なことは無いんだが、彼の周りには多くの騒ぎが起きていて……」
さみどり/騒ぎですか?
GM/その話を聞く前に、さみどりちゃんは【幸運】判定難易度8をどうぞ。
さみどり/へい!(ころころ)達成値10です。
GM/木ノ本小春という名前に懐かしさを感じる。
さみどり/…………。
GM/木ノ本皐月という名前にも懐かしさを感じる。
さみどり/……え……。た、確かに、木ノ本アパートのおばあちゃんのお孫さんが皐月さんで……ヘアピンを見たとき、懐かしさを感じましたが。
GM/警察さんは話し始めます。「彼は6月1日、突如として居なくなった。そして、それと関係があるのか判ってないんだが、彼の妹とその友人達に不可思議なことが起きている」
さみどり/一体、何が……?
GM/「木ノ本小春の妹とその友人である少年A、少女Bが、自宅アパートから近い道で意識を失い倒れているところを発見された。妹に兄はどこに行ったか聞いたが妹はどこに行ったか全く判らないとのこと」
さみどり/妹さんには、お兄さんの行方が判らない……。
GM/「彼女の友人である少年Aと少女Bは病院に送られた。少年Aと少女Bの様態は酷く、身体的な異常は無いが精神は相当参っていたらしい。特に少女Bは目覚めた後も錯乱状態が続き、少年Aはすぐに退院してまた普通の生活に戻れたようだが、少女Bの方は遠くの病院に隔離されたらしい。今は元気にやっていると思うが」
さみどり/…………。
GM/「少年Aも少女Bも、SAN値が0で正気が保てないほどおかしくなってしまったらしく……。あまりに酷いものだったから≪情報隠蔽≫やらで記憶操作をしてなんとかしたとか聞いているよ」 ……君はPC3ですか?
さみどり/……PC3です。
GM/……これ、ぼかして書いてあるけど「自分のことだ」と思った。
さみどり/……少女Bは……私か……。
GM/そういえばさみどりちゃんは「昔、入院したことがある」ね。でもそれは「教会のエージェントなんてやっていれば全然珍しい話ではない」から何とも思わない。……それにしても自分の中でぽっかりと穴が空いたことが、あったかも?
さみどり/花井家は15歳頃に記憶が抜ける呪いでもあるの?
GM/あ、本当だ。『デイズ』の鳩ちゃんもそうだった(笑)
レニ/そういう家系なのか(笑)
さみどり/……少年Aの名前は判りますか?
GM/警察で調べれば判るし、君もうっすらと思い出します。「武田明虎」という名前です。
さみどり/明虎……あきとら……。メッセージにあった名前だ。そんな名前、あまり無いから……あの人だって思い当たる。自分達が何をしたか、改めて思い出すことはできますか?
GM/【意志】判定で思い出してください。
さみどり/(ころころ)……達成値が15ぐらいあれば絶対思い出せますよね?
レニ/多分ね。
さみどり/≪血の媚薬≫を使用します。【HP】を28点消費して、達成値を7上昇、達成値15にします。
GM/今、PC1だったら即死のダメージを受けたよ(笑) ……君は思い出します。途端にこめかみから血が噴き出し、目の前の警察の人のSAN値が減ります(一同笑)
さみどり/だ、大丈夫です! これトマトジュースですから! 今度教会の宴会でやる一発芸です!(笑)
GM/そんな感じで頭が痛いけど記憶が蘇ります。……君は、君達は、空を舞った。2人で一緒に落ちていく。……歩道橋から2人、足を踏み外して落ちていく。
さみどり/……あ……。
GM/警察なので行方不明者の木ノ本小春の顔写真があります。……歩道橋の上で落ちていく君達の手を掴もうとしている記憶の中の少年と、一致します。
さみどり/……これが、木ノ本小春……。
GM/以上でさみどりちゃんの判定シーンが終わりです。教会に戻って相談タイムにしようか。2人だけの書庫です。
レニ/おかえり。
さみどり/……ただいま帰りました。今まで入手した情報を、全部話します。
レニ/こっちも高坂さんとトキリンのティータイムで、色んなことが判ったし色んなことが出来るようになったうよ。……ムーンスローターは、ムーンビーストのお腹を満たして「彼らを蘇らせる」という願いを叶えたらしい。
さみどり/その、ムーンスローターの正体は……。
レニ/さみどりちゃんの情報からして、ムーンスローターが誰であるかは推測できる。小春という少年……木ノ本小春がムーンビーストの召喚者、ムーンスローターだ。
さみどり/はい……。
レニ/……ここからは僕の推測だけど。さみどりちゃんは、不幸な事故で死にそうになった。死にそうになったところを木ノ本小春がムーンビーストと契約を交わし、生贄を捧げて願いを叶えた。
さみどり/はい……。
レニ/この事件が起きてムーンスローターの願いが叶えられた結果、さみどりちゃんは生き残った。
さみどり/…………。
レニ/多分……メッセージにあった捕らわれてる「あきとら」という名前からして、「武田明虎」も生贄の一人なんだろうね。
さみどり/……はい。
レニ/……生き残って大人になった彼を生贄をにして、幼い彼とさみどりちゃんを生き返らせるという循環が発動している。
さみどり/……明虎くんは延々ご飯にされている……可哀想ですね。
レニ/ところで、君が持ってきてくれたヘアピンのおかげで僕らは時間を跳躍する手段を手に入れた。
さみどり/だから、それで向こうに行くことも、帰ってくることも可能……? ムーンビーストの元に行って異端を倒せば、何とかなるんでしょうか。
レニ/これは勘だけど、おそらくムーンビーストは手に負えないよ。なんせ欺く神の眷属だからね! ……倒すとしたら、木ノ本小春を殺すことを考えた方が現実的だと思う。
さみどり/……そうですね。
レニ/でも、木ノ本小春を止めて儀式殺人を中止させたら……君達は生き延びられなくなるよね。
さみどり/は、はい……。
レニ/だって君達を生き返る前にムーンビーストを倒したら、ムーンビーストによって蘇る君達が生き返らなくなるんだ。だとしたら、ムーンビーストを倒す君達は……。
さみどり/そ、そうですよね……はい。
レニ/循環が発生する。倒しに行くとこんな問題が出るんだけど……というか。僕の意見を言うね。
さみどり/はい……?
レニ/もしかしたら自分の存在が消えるかもしれない大きなギャンブルをするだけの価値が、この異端討伐にあると思う?
さみどり/…………。
レニ/…………。
さみどり/…………。えっと……あの、あの。
レニ/うん。
さみどり/……その……。
レニ/へらっと笑って言います。別に僕は怖がらせたい訳じゃないんだよ。社会的に価値があるか、世界に価値があるかを君に強いてるのでもない。君がどうしたいかを訊いている。君にとって時間を跳躍してまで異端を討伐しに行く価値はあるかい?
さみどり/……今、時間を跳躍してまで木ノ本小春を倒す価値があるか、そう訊いているんですか?
レニ/うん。君はしたい? そこまでしなくても……露悪的な言い方をすれば、今まで忘れていた人間のためにそれだけしたいと思うのかな?
さみどり/……私の欲望の話をしても良いですか。
レニ/それが聞きたいんだよ。
さみどり/……私……。
レニ/…………。
さみどり/…………。私、ずっと……ずっと、猟奇殺人鬼と言われていたムーンスローターに生かされてきたんだと判ったとき……嬉しかったです。
レニ/ヒュウと口笛を吹きます。
さみどり/ああ、私の下にはずっと死んできた人達がいた……その上に私が生かされていたんだ……! 今もまだずっと、このループの中で誰かが死んでいる……! そうなんだと判ったとき、私は嬉しかったです……。これは私の汚い欲望の話です。
レニ/…………。
さみどり/でも私は……私は、汚い欲望に走った異端を殺すためにこの力を得ました。だから……私が殺してさしあげたい……。私は今、そう思ってます。
レニ/……本当に君は、境界線スレスレの考え方をするね。
さみどり/す、すみません……。私は、異端を殺しに行きたい……そのために時間を跳躍したいと考えています。でも、この欲望を満たして特になるのは私だけです……私の我儘です。だから過去に行くなら私だけです……レニさんまで巻き込むわけにはいかないです……すみません。
レニ/これでもし「異端を生かしておいた方が良い」と判断をするなら、この場で僕が君を殺してあげなきゃいけないところだった。
さみどり/…………。
レニ/僕は一応、異端狩りが仕事だからね。人間と生きる気の無い奴は殺してあげなきゃいけないんだ。でもどっちかって言うと君はギリギリ人間寄りな考え方かな?
さみどり/私、人間です!
レニ/だね。異端を殺してあげたいという気持ちがある以上、僕は君の味方でいられる。それなら「手伝って」と言えば僕は協力するよ。払うものは払ってもらうけどね、出世払いは受け付けてるから大丈夫だよ。
さみどり/れ、レニさん……レニさぁん……レニさん! ごめんなさい、私、こんな汚いことしか考えてないです……!
レニ/ごめんね、僕も汚いから結論が出せない問題を君に押し付けたんだよ。……じゃあ、とりあえず僕達の取れる行動は一つ。場所を特定してギャンブルの可能性を少なくして現地に急ぐことだ。
さみどり/は、はい! 手伝ってください! ありがとうございます!
レニ/という訳でメッセージを送ろうか。……GM、いいですか?
GM/そちらが準備できてるなら良いよ。それでは、よーいスタート!(タイマーのスタートをピッとする
レニ/…………(メッセージを打ち込む)
GM/(30秒経過)……目の奥がチリチリとしてくる。
レニ/…………(メッセージを打ち込む)
GM/(1分経過)……喉の奥がカラカラしてくる。
レニ/…………(メッセージを打ち込む)
GM/(1分30秒経過)……呼吸が巧くできない。
レニ/…………(メッセージを打ち込む)
GM/(2分経過)……限界が近づいてきている。
レニ/…………(メッセージを打ち込む)
GM/(2分30秒経過)……もう限界だ。
レニ/…………(メッセージを打ち込む)
GM/(3分経過)セット。確定ボタンを押して。
レニ/はい。送りました。
さみどり/お疲れ様です。
レニ/……あーあ、誰か神様と交渉できる人いねーかなー? そうだ、彼らは後天的にムーンスローターに殺されているんだから「異端に殺されてる」って言えるんじゃないかなぁ?
さみどり/あ……そうですよね?
レニ/異端に殺されてるんだから時間を巻き戻してくれてもいいんじゃないかなぁ! って神様に喧嘩腰で言いたい。おい誰か、世界遣わないのかよ!?(笑)
GM/一つ注釈するなら、「世界は人間が異端に不幸にされた段階でループをさせる」よ。死んでる死んでないは関係ありません。
レニ/あ、だよね?
GM/それともう一つ。「世界は異端による事件に気付き次第、PC達を助けようと動き出す」よ。
さみどり/気付いてないんですねー、今回のセッションでは。
GM/…………そうだね。
レニ/こんだけ大量の人間が何度も不幸になるという世界が成立している以上、そろそろ動いていいのに……ってプレイヤーは思うけど、PCは神様の存在を知らないからさっさと異端倒しに行っちゃおうー!(笑)

 →【 ミドルフェイズ5(監禁ルート3)へ進む 】




 ●さみどり&レニの救出ルート3/ミドルフェイズ6

GM/レニさんとさみどりちゃん。メッセージはまだかなと君達が書庫で待っていると……。
レニ/左手がパーン!
さみどり/ノートをトーン!
レニ/なんだか慣れてきたね!? いやぁ、音ゲーやっているときにこれが始まるとホント泣けてくるんだよねー!(一同笑)
GM/という訳で、すずかのスマホにあちらのメッセージを送るね。

 住所はA市地区福祉会
 ここにいる
 ジョナサンからピザがとどく距離

 私たちは絶対に助かる!
 あなたたちを待っているから!
 ムーンスローターは倒せる!

 mpが高い方、今の自分か昔の自分どっちかが、生き残るらしいので気をつけてね

 あーピザおいしかった
 ループから抜け出せる!今なら!!!!!!
 \(^o^)/わーい

 都築翼です


レニ/(メッセージを読んで)…………。
さみどり/(メッセージを読んで)じい……。
レニ/書き終えて言います。誰?(一同笑)
さみどり/ですよねー!(笑) なんだか……あっちの方は元気そうですね? 誰だか知りませんがピザ食べてますし。
レニ/しかも力強い他力本願な文章だ。「わーい」って。
さみどり/これ、「オワタ」ってやつですよね。
レニ/「人生オワタ」ってやつだね。……大丈夫かな、錯乱してるんじゃないかな。とりあえず「わーい」じゃねーよ! いきなりノートに顔文字を書き始めたときは何かと思ったよ!?(笑) ……なんかピザ食べたくなってきた。
さみどり/私、ジョナサンのピザって食べたことないんですよ。
レニ/この戦いが終わったら食べに行こうか(笑) ……さて、これから幼馴染を助けに行く訳だけど。
GM/ダブルミーニングで言ったね。
レニ/「助けに行く」と「殺しに行く」という二重の意味を込めてね。……さみどりちゃん、心は決まってる?
さみどり/…………。私、私ですね。
レニ/うん。
さみどり/私はちょっと優しくない人間でしてね……思い出したとはいえ、彼のことを幼馴染と心の底から思えるほどよく出来た心をしてないんですよ。ですので……ニレさん。
レニ/ニレさんじゃないよ。
さみどり/れ、レニさん!(笑) レニさんがご期待してくれるほど私は、胸が痛んでないんです。……ごめんなさい。
GM/それは一度消された記憶だからね。リアルな感情でしょう。
さみどり/幼馴染は助けに行きます。私も異端を倒します。ただそれだけです。……すみません。
レニ/いやいや。自分で自分の感情を判っているなら君は大人だよ。ちょっと感心して言います。
さみどり/……そう言ってくれると嬉しいです。
レニ/いっそ契約しておく? ふざけた顔で言っておきます。
さみどり/あ、あの、さっきみたいなことを言って……ニレさんに失望されそうですけど。
レニ/ニレさんじゃないよ。
さみどり/れ、レニさーん!(一同笑) レニさんに失望されるんじゃないかって……ちょっと怖かったです。でもレニさんが見ていてくれるなら……安心します。レニさんもビビってますよね、私もなんです。だからもっと安心するために……よ、良ければ私で良ければ契約してくださいませ!
レニ/……うん。正直ビビってるの言い当てられちゃった。
さみどり/ご、ごめんなさい! 殿方になんてことを!(笑)
レニ/プロ意識のある大人の男性相手なんだから、あまりそういうこと言わないようにしてね。
さみどり/は、はいっ!
レニ/オッケー。……行こう。手を出します。
GM/パシッと手を取る。それで契約ができます。どっちがマスターでどっちがサーヴァントになる?
レニ/使われるプロである僕がサーヴァントになろう。その方が回復もできるからいいよね?
さみどり/さ、流石です! ではマスターがさみどりになります!
GM/了解、契約完了しました。キャラクターシートにお互いの名前をお書きください。
さみどり/ではここで供給をしておきます。(ころころ)【HP】が19点まで回復します。全回復はできないのは残念ですが……。
GM/では……。そこにバイクがあるじゃろ?
レニ/じゃ、参りますか。ヘルメットをさみどりちゃんにぽいっと投げます。ぽんぽんと後ろを叩くよ。
さみどり/う、後ろ失礼します!
レニ/スケベ心で言う訳じゃないんだけど、しっかり捕まっていてね。
さみどり/はいっ!
レニ/ちょっとの距離だけど飛ばすからね! エンジンを掛けます! メッセージにあったA市地区福祉会に行きます!
さみどり/びゅーん! やっほー!(笑)
GM/君達はあっという間に【マップ3】のA市地区福祉会に到着します。
レニ/路上駐車で捕まる前にウズマキにバイクをポイッと入れておく! どっこいしょ! これで駐車料金がかからない!(一同笑)
さみどり/う、ウズマキって便利ですね!(笑)
GM/ぴゅーんとウズマキの中にバイクが収納(笑) 君達は木ノ本アパート3のA市地区福祉会の前に来ました。さみどりちゃんは≪野獣の鼻≫で血の匂いをクンカクンカしてみるけど、今は全然そのような匂いは無い。もしマップ3を探しても気付かなかっただろうね。
さみどり/はい……。
GM/君達の手元には『イベントキー:ヘアピン』の現物、『イベントキー:高坂』で判定した結果出てきた呪文の資料。この呪文を唱えればとある時代に跳躍することが出来るだろう。
レニ/……行こうか。
さみどり/……はい。
レニ/3、2、1……ゴー!
GM/目を瞑る。そして次開けた瞬間……。ミドルフェイズ終了、クライマックスフェイズに移行します!




【 クライマックスフェイズに続く 】