アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 嵐のメロディ 〜バイオリニスト編〜 』 1ページ ■
2016年3月16日




 ●プリプレイ

 『嵐のメロディ』を2卓セッションを終えた翌年……再度このシナリオをするときがやってきた。
 GMとなるマーサーの自宅に、今回のプレイヤーとなるピロ翔茉
ぽにーろっての4名が集まっていた。

マーサー(以降、GM)/『アナザーワールドSRS』(以降、『AW』)を始めまーす。
一同/よろしくお願いしますー!
GM)/何度かマスタリングをしている初心者対応シナリオ『嵐のメロディ』をご用意しました。今回はスピーディーにシンプルなセッションを楽しもうということで、キャラクターレベル3の初期レベルメイキングでのセッションです。色々と説明をしながらやっていきましょう。まずはハンドアウトをお読みください!



 アナザーワールドSRS〜シナリオ名『嵐のメロディ』



【レギュレーション】
 『4版』ルール使用。キャラクターレベル3で開始。

 全員が知り合い設定であることが望ましい。一度、同じ仕事を受けたことがある仲。

【ハンドアウト:PC1】
 コネクション:アーティスト  関係:興味  推奨クラス:魔術師 or 世界遣い

 5月22日、君は悪夢を見た。全身の穴という穴から血を垂れ流す人々。なすすべもなく彼らが死んでいく悪夢を。
 その夜、「アーティストの会場」にて、とあるアーティストの卵に出会った。
 人懐っこく君に見せる笑顔を、悪夢の中で見たような気が……?
▼イベント:アーティストと仲良くなる
▼NPC1:アーティスト

 音楽に関わる人物。名前、性別、設定はPC1が自由に決めてよい。
 会場で出会い、PC1と親しくなるところから物語が始まる(クラスメイトなど、元から知り合いでも構わない)。
 駆け出しのバンドボーカル、歌姫に憧れる少女など、まだ未熟なアーティストの卵。
▼公式NPC1:龍の聖剣
 人外。超越的な話題をする金髪の幼女。とってもふしぎ。
 君は既に何度か時間を跳躍してもらったことがある。彼女が目の前に現れるということは、世界が異端の手によって危機であるということだが……? 詳しくは4版ルルブP.82参照。

【ハンドアウト:PC2】
 コネクション:異端犯罪者『ハーリケイン』  関係:敵対  推奨クラス:聖職者 or 処刑人

 5月22日、君はPC1と共に「アーティストの会場」にいた。
 音楽を楽しみにきた君は、会場で殺人を見かけてしまう。
 ウズマキから武器を取り出し、男性客の頭を弾き飛ばした男、教会で指名手配されていた異端犯罪者『ハーリケイン』が、姿を変えて会場に現れた。
▼イベント:『ハーリケイン』と戦う
▼NPC2:異端犯罪者『ハーリケイン』

 退魔組織『教会』で指名手配されている異端犯罪者。
 魔術師の男性だが、魔術師の副特技≪千枚皮≫により、姿を自在に変えられる。
 様々な形で依頼を受け、金次第で殺しまわるという能力者の暗殺者。
▼公式NPC2:高坂
 退魔組織『教会』の仕事斡旋人。異能事件の仲介屋をしている男性。
 君は既に何度か『教会』の依頼を受けたことがある。詳しくは4版ルルブP.82参照。

【ハンドアウト:PC3】
 コネクション:『巨大な黒い影』  関係:不安 or 興味  推奨クラス:稀人 or 異端者

 君は人外のことにとても理解がある能力者or人外だ。
 5月22日に「アーティストの会場」であった殺人事件を、PC1〜2達と共に追うことになった。
 しかし、あの日から嫌な予感がしてならない。周囲の人外達もざわついている。
 どうやら『招かれざる者』と思わしき巨大な黒い影が現界したらしいが……?
▼イベント:『巨大な黒い影』から人々を守ろうとする
▼NPC3:『巨大な黒い影』

 詳細不明。人間なのか男なのか女なのかも判らぬ、その名の通り『巨大な黒い影』。
▼公式NPC3:藤原幸正
 『教会』の現場復旧委員会のメンバー。その正体は、冥府の神・ハーデス。
 君とは人外関係繋がりで何度も話をしたことある。不穏な噂を警告しにきてくれる。詳しくは4版ルルブP.82参照。

【ハンドアウト:PC4】
 ハンドアウトパターン1〜3を兼用する。
 PC1の場合、同じ夢を見て、アーティストと親しくなる。
 PC2の場合、異端犯罪者の現場を目撃する。
 PC3の場合、藤原幸正の警告を聞く。

【その他】
・「アーティストの会場」は、アーティストの設定によって変化する。ライブハウスやクラブなど。
・「追加ライフパス:英霊」ルール解禁。PC3は英霊でも構わない。ただし、レベル4まで下がっている理由を考えること。4版ルルブP.9-D参照。
・「追加クラス:アーティスト&イレギュラー」ルール解禁。4版ルルブP.5参照。
・「追加ルール:異端堕ち」ルール解禁。4版ルルブP.98参照。

 プレイヤー間での相談の結果、以下のようなハンドアウト配分になった。


プレイヤー1・ピロ/PC1ハンドアウトを選択。
プレイヤー2・翔茉/PC2ハンドアウトを選択。
プレイヤー3・ぽにー/PC2ハンドアウトを選択。
プレイヤー4・ろって/PC3ハンドアウトを選択。

GM/音楽がテーマとなるこのシナリオのオープニングで、PCには「アーティストの会場」に集まってもらいます。なのでPC1にはアーティストの設定を決めてください。どんな子にしますか?
プレイヤー1・ピロ/(プレイヤー間で相談して)NPC1の名前は、香賀 秀詩(かが・しゅうじ)にしました。バイオリニストの男の子です。
GM/ほほう、バイオリニスト。オープニングシーンはコンサート会場だ!
プレイヤー1・ピロ/年齢はPC1の同い年。中学高校の同級生にしよう。その頃からヴァイオリンのコンクールに出て良い成績を収めていた……PC1は彼を見て「すげーなー」って思って応援していることにします。
GM/中学から応援したりしてくれたなんて仲良しだね。そんな彼から「コンサートを開くから来てくれ」ってチケットを貰ったオープニングシーンになるんでしょう。
プレイヤー1・ピロ/高校卒業後は海外留学をしていたんじゃないかな? 海外である程度、有名な賞を取ったとか……。
プレイヤー4・ろって/最近になって、日本に帰って来たんでしょうね。
プレイヤー1・ピロ/凱旋公演に呼ばれたんだろうな。性格は明るい系で、音楽もフランクな感じかな?
GM/ふむふむ、了解です。PCのみんなは、そんな演奏会に遊びに来たことになるよー。

GM/では……キャラクターメイキングを終えたところで、PCの自己紹介をやっていきましょう!

プレイヤー1・ピロ(以降、壬幸)/キャラクター名は、御先 壬幸(みさき・みさき)です。男性の21歳で、[魔術師]特化の攻撃系です。
GM/みさきみさき……。私、こういう名前大好きです(笑)
壬幸/ライフパスの『重要キーワード』は「従者」。『ボーナス効果』は≪コネ「魔王の落とし子」≫を取得。魔王の従者というか、協力者というか……何だろう、使いっぱしり?(笑)

 ≪コネ「魔王の落とし子」≫
 異端や魔族を束ねる魔王に従属しているか、そのコネクションを持つことを表わすライフパス特技。
 ライフパス特技を2つ取得することができる。


GM/魔王というのは異端を束ねている魔族の男性ですね。現在は人間と大きな戦争をすることなく穏便な関係を保っています。ですが密かに暗躍はしており、大きな力を手に入れるために禁書やアーティファクト集めを進めています。
壬幸/職業が探し屋なので、禁書探しの他に魔力を帯びた代物を探してくることで生計を立ててます。
GM/魔王の落とし子に関しては『アウトロウファミリア』や、魔王についてだと『ウズマキ美化委員会2』『人外夜会シリーズ』が詳しいのでそちらをご確認ください。……ぶっじゃけ魔王と呼ばれているのは『NPCパーソナリティーズ』にいるアクセンという人で、彼から「禁書を探しに行ってこい」と依頼を受けていることになります。
壬幸/なので、『背景』は「アクセンのせいで失恋したことがある」(一同爆笑)
プレイヤー3・ぽにー/な、何があったんですか!?(笑)
壬幸/あいつのせいで禁書探しに没頭していたら、カノジョに「私と仕事どっちが大事なのよ!?」と平手打ちされて……この間、探してきた禁書でアクセンの頭を殴りました!
GM/奴の【物理防御点】は0点なので、その場で病院送りにされました。
壬幸/でも禁書集めはやってます! 表の顔はフリーターです……よろしくお願いします。

NO IMAGE 御先 壬幸(プレイヤー名:ピロ)
 クラス:[魔術師3]
  体力: 9(+3)  反射: 6(+2)  知覚:12(+4)
  理知:15(+5)  意志:19(+6)  幸運:12(+4)
  HP最大値:15  MP最大値:28  正気度:11
重要キーワード:従者  背景:(アクセン)のせいで失恋したことがある
特徴:探し屋をやっている  ボーナス効果:≪コネ「魔王の落とし子」≫を取得
職業:探し屋  性別:男  年齢:21
 スキルウェポン→≪魔導書≫
 魔術師→≪幻想式≫ ≪法則拡大≫ ≪刻印増強≫ ≪魔道具≫ ≪魔の感知≫ ≪火炎術式≫ ≪魔王の落とし子:特技取得・タナトスの足枷≫
 一般特技→≪魔王の落とし子:限定回復・MP≫

プレイヤー2・翔茉(以降、川超)/キャラクター名は、川超 光(かわごえ・ひかる)。34歳の男性、体育教師です!
壬幸/体育の先生だ。
川超/すっごい不器用で、若かりし頃……魔術の実験をやったら失敗して火傷のトラウマを持ってます! その結果、筋肉馬鹿になりました。
GM/どうしてこうなった。
壬幸/み、壬幸は炎使いなんだけど大丈夫?(笑)
川超/ギャー! 火は怖い! 火傷したらファーってなる!(一同笑) 筋肉馬鹿なので物理攻撃で前衛タイプとして頑張っていきます!
プレイヤー4・ろって/物理で殴る。凄く判りやすいキャラクターだ(笑)

 川超 光(プレイヤー名:翔茉)
 クラス:[狂戦士1/処刑人2]
  体力:16(+5)  反射:15(+5)  知覚:10(+3)
  理知: 8(+2)  意志:12(+4)  幸運:12(+4)
  HP最大値:24  MP最大値:16  正気度:6
重要キーワード:魔術の実験  背景:(火傷)のトラウマ持ちである
特徴:不器用である  ボーナス効果:≪L:ダイス振り直し≫を取得
職業:体育教師  性別:男  年齢:34
 スキルウェポン→≪凶々しき武器≫
 狂戦士→≪会心の一撃≫ ≪破壊者の孤独≫ ≪失われた日々≫
 処刑人→≪負の空間≫ ≪異端審問≫ ≪恍惚の唇≫

プレイヤー3・ぽにー(以降、彼方)/キャラクター名は、志木波 彼方(しきなみ・かなた)です。17歳の女の子、バリバリアイドルです!
川超/彼方ちゃん。アイドルだ。
彼方/アイドルグループの、次期センターぐらいの位置の子です。総選挙第1位のセンターではなく、その横にいるようなアイドル! ライフパスの『背景』は「母は病気だ」。お母さんの治療費を稼ぐために、一人暮らしをしながら頑張ってます。
壬幸/おー、偉い子だ。
彼方/≪全方位視覚≫や≪彼方の音≫、≪マイガーデン≫があるので、探索は得意です。≪マイガーデン≫や≪コネ「木ノ本アパート」≫持ちなので、情報収集は得意だよ!
GM/AF判定の難易度減少を倍にしたり、情報収集の代償をゼロにしたり。本当に情報収集特化だね。
彼方/早くセンターになって、もっとお母さんのためにお金を稼ぎたいな!(笑)

 志木波 彼方(プレイヤー名:ぽにー)
 クラス:[領域遣い1/世界遣い1/アーティスト1]
  体力:10(+3)  反射:10(+3)  知覚:12(+4)
  理知:13(+4)  意志:13(+4)  幸運:15(+5)
  HP最大値:15  MP最大値:21  正気度:8
重要キーワード:権力  背景:母は(病気)だ
特徴:味オンチである  ボーナス効果:≪コネ「木ノ本アパート」≫を取得
職業:アイドル(次期センター)  性別:女  年齢:17
 スキルウェポン→≪ツールマスタリー≫
 領域遣い→≪全方位視覚≫ ≪彼方の音≫
 世界遣い→≪君に幸あれ≫ ≪リライト≫
 アーティスト→≪マイガーデン≫ ≪ステージドレス≫

プレイヤー4・ろって(以降、ユダ)/キャラクター名は、ユダ=イスカリオテ。職業は宣教師の15歳。世界を駆け回るライダーの英霊ユダです!
彼方/ユダだー!(笑)
壬幸/15歳の宣教師ユダだー!(笑) 街中にいたら「ボク、学校は?」って訊かれちゃいそう……。
ユダ/私が教える側だ!(笑) ライフパスの『背景』は、「イエス=キリストが好き」です。追求したい、私は貴方を知りたい……好きな方のキャラクターにしました。[聖職者]として≪悔改めよ≫など、ひたすら皆さんの支援を入れまくります。攻撃手段など無い!
GM/15歳の少年だけど、凄く堂々している……まるで声が子安のようだ(笑) 英霊PCということは誰かに召喚されたの? それとも確固たる意思で自分から現界したのかな?
ユダ/個人的にはPCの誰かに召喚されたいです。
壬幸/……召喚できそうなの、[魔術師]の壬幸ぐらいじゃね? 禁書探しの俺をサポートしてくれるイイカンジの英霊召喚できないかなーって呼符を使ったら来た。
ユダ/(物凄く堂々とした声で)問おう、貴方がキリストか?
壬幸/違います人違いです宗教勧誘はお断りですッ!(一同爆笑)

 ユダ=イスカリオテ(プレイヤー名:ろって)
 クラス:[感応力師1/聖職者2]
  体力:13(+4)  反射:12(+4)  知覚:12(+4)
  理知:13(+4)  意志:13(+4)  幸運:10(+3)
  HP最大値:21  MP最大値:20  正気度:8
重要キーワード:戦争  背景:(イエス=キリスト)が好き
特徴:野性味溢れている  ボーナス効果:≪英霊「ライダー」≫を取得
職業:宣教師  性別:男  年齢:15
 スキルウェポン→なし
 感応力師→≪空と心のリング≫ ≪空間知識≫ ≪肉体復元≫
 聖職者→≪戦闘聖衣≫ ≪主の恵み≫ ≪悔改めよ≫

GM/NPC1のコンサートにPC1の壬幸くんは呼ばれる訳だけど、従者であるユダならコンサートについて来たとしても何らおかしくないよね。
ユダ/興味津々だぞ! その演奏は良いものなのだな!?
壬幸/俺の友人の演奏なんだから良いものに決まってるだろ。
ユダ/自信満々に言われた。それならば信じよう。委ねよう、ユダだけにな!
GM/1ユダ入ります。
川超/なんかカウントが入った!?(笑)
壬幸/コンビニで「ユダ、こっちのアイスとあっちのアイス、どっちがいいー?」とか訊いちゃう。
ユダ/委ねよう、ユダだけにな!
壬幸/決まんねーじゃねーかよ!(一同笑)
GM/2ユダ入りまーす(笑) 彼方ちゃん達はコンサートにどう来るのかな?
彼方/彼方が所属している事務所の社長が、そのコンサートの主催者の知り合いで……「違うジャンルの音楽を勉強してきなさい」って言われたとかどうでしょう?
GM/おお、勉強目的でコンサートを聞きに来るのか。良いね。
彼方/学業とアイドル、どうしても両立が難しいから……いつも先生にお世話になってるんじゃないかな? だから先生、いつも申し訳無いから一緒にコンサートに行きませんか?
川超/おおー、それが良い! アイドルだしボディーガードとして先生も一緒に行こう!


 ●オープニングフェイズ1/壬幸 〜血まみれの悪夢〜

GM/オープニングはPC1の壬幸くんから始めます。
壬幸/はい。
GM/君は今、コンサート会場にいます。みんな死んでる。
壬幸/なん、だと!?(笑)
GM/全身、穴という穴から血を垂れ流して死んでいる人達。満員の席に着いているお客さん達は、みんな真っ赤な血を吹いて死んでいた。
壬幸/うわぁ!? な、なんで自分だけ無事なんだ!? 観客席は死屍累々だけど、舞台の方は……?
GM/オーケストラの人達も、全員死んでる。
壬幸/し、死んでるー!?
GM/中央でバイオリンを演奏していた彼も……血を吐いて倒れ伏しています。
壬幸/慌てて舞台に駆け寄ります! 秀詩ぃ!
GM/呼びかけられた秀詩は……顔を壬幸くんの方へ向けた。その目からも血。鼻からも血。口からも血。真っ赤なステージ衣装も全部真っ赤。血生臭い光景で、壬幸くん自身もとても息苦しいですね。
壬幸/え、エボラかよ!? なんでこんなことになったんだ!? 周囲を見渡して原因になるような物が無いか探します!
GM/会場の入口に何者かが立っているのに気付きます。外は明るく会場は暗い。だから逆光で何者かの顔は見えない。なのに君はその巨大な影を見た瞬間、途轍もない恐怖心に襲われる。
壬幸/……そちらを、睨みます。
GM/向いた先には、真っ黒い大きな影。人影であることは判るけど、黒くて顔までは見えない。大きな影が両手を翻すと、壬幸くんの息苦しさが増していく。苦しくって息ができなくなっていく……。
壬幸/衝動的に喉を掻き毟りつつも……相手を睨みます!
GM/壬幸くんは思う。これは夢だと。今から自分は夢から現実へ覚めるだろう。視界が次第にぼやけていく。そうして君は目を覚ます。目を覚ましたらコンサート会場の席に座っていた。
壬幸/ハッ。い、生きてるー!?(一同笑) 悪夢を見ていたので脂汗を流しています。
GM/ここはコンサート会場。今日は土曜日、時刻は16時55分。あと5分で公演が始まります。周囲は「まだかなー」ってガヤガヤしています。お隣にはユダくんがいるよ。
ユダ/いるぞ。
壬幸/はぁ、夢だった……のか。
ユダ/頬を殴ってこれが現実だと確かめようか? 右頬を出すがいい。
壬幸/いきなり起きてすぐ右頬を殴られるとか嫌だよ!(笑)
GM/右頬を殴られたなら壬幸くんはユダの左頬を殴り返すといい。
ユダ/それがいいな。……主よ……。
彼方/そこでなんで祈るんですか!?(笑)
壬幸/ごめんて! 殴らないから!(笑) なんかさ……コンサート会場でコンサート会場のみんなが死んでいるというすっげぇ嫌な夢を見たよ。
ユダ/それは取り乱す。致し方あるまい。
壬幸/……見た目ショタなのに重厚な口調だなぁ(笑)
GM/まるでCVが子安武人のようなショタだ。「そうね、御先 壬幸。英霊ユダに感動するのはいいけど、まずは汗は早く拭くべきよ」 隣から女の子の声と共にタオルがフワリ。
壬幸/ユダの逆側の席を見ます。
GM/6歳ぐらいの金髪ツインテールゴシックロリータ姿の女の子が座っている。龍の聖剣です。
ユダ/こうして見ると、まるで完全に引率してるようだな(笑)

 龍の聖剣
 金髪碧眼ゴシックロリータ服の女の子。通称「ロリ」。
 神の決定した運命を尊重し、異端が歪めた誤った世界を正すべくPC達に時間跳躍を提案する超越的存在。
 一度助けたことのある人物には親しく話をしにくるが、基本的に[世界遣い]や[稀人]以外の能力者の前には姿を現すことがない。


壬幸/ろ、ロリからタオルを受け取ります。そしてちょっと顔を曇らせる。貴方がいるということは、もしかして……そういうことですか?
GM/「ええ、そうよ」
壬幸/ということは、俺が見た夢は……正夢?
GM/「その通り。貴方は……いえ、貴方以外はみんな死んだ。貴方が死ぬ可能性も高かった。だけれども世界はそんなの認めない」
壬幸/……俺も死ぬのか。
GM/「これから巨大な黒い影が現れる。その黒い影がこの街中の人を、いえ、日本を死の国へ変えるわ。だけど、貴方と貴方が信頼できる仲間達の力があれば……」
壬幸/……さっき見た夢が最悪な未来の一つか。それを自分が止めることができるというのなら、協力は惜しまない。
GM/「ありがとう、御先 壬幸。魔王の配下なのはちょっとアレだけど貴方の力が必要なの」
彼方/やっぱ魔王の配下だとこういう反応されるんだ!?(笑)
GM/ロリは異端によって殺される人達を助ける役割で、魔王は異端達の親玉だからね。この反応は仕方ない(笑) 「貴方が多くの人達を助けたいというのなら……私は協力する。今度こそあの影を止めてみせて」 そう言って立ち上がる。
壬幸/うん……。
GM/ポップコーンを渡す。
壬幸/くれるんだ!?(笑) せっかくなら演奏を聞いていけばいいのに!
GM/壬幸くんの隣に、知らないおじさんが座る。
ユダ/あ、本来その席に座る人が来たのか(笑)
壬幸/というかクラシックコンサートにポップコーンは食べないだろ!?(笑) ポップコーンはウズマキの中に入れておきます!
彼方/食べ物を入れたら『ウズマキ美化委員会』に怒られますよ!?(笑)
ユダ/……ウズマキの中を漂う無数のポップコーン……(笑)
川超/映画館と勘違いしてるよね。どこでポップコーンを買ってきたんだろ?(笑)
壬幸/……ロリとの会話を終えて、ユダに囁きます。異端がこのコンサート会場に現れるみたいだ。警戒した方がいい。
ユダ/ふむ、姿勢を正そう。ぷるぷる!
GM/ユダが姿勢を正したとき、それがちょうとコンサート開始の瞬間だった。ビーッという音と共に幕が上がっていく。オーケストラ演奏の人達と、指揮者と、今回のコンサートの主役……最近名の知れてきたバイオリニスト・加賀 秀詩が現れます。
壬幸/ユダ! あれ俺の友達! 俺の友達だから! ゆっさゆっさ!
ユダ/姿勢が揺れる! 姿勢が乱れる!(笑)
GM/21歳で若い彼は、ステージの上に現れたときも笑顔で客席に手を振っている。「明るく元気で楽しめる音楽作りをしたい」というのを掲げた彼の演奏はとても人気を集めています。……壬幸くんは「夢の中で見た秀詩の衣装が違う」と思います。
壬幸/おっ? 夢で見たときの衣装と違う服装……うーん?
GM/一曲目の演奏が始まります。バイオリンという繊細な音色に、激しい演奏。思わず体が揺れてしまうような元気な曲が始まるのでした……。


 ●オープニングフェイズ2/川超&彼方 〜嵐のような歌の中で〜

GM/一方その頃。PC2の彼方ちゃんと先生は、壬幸くん達とは離れた席にいます。彼方ちゃんはプロデューサーさんに「芸術の力を磨いてくるように!」と言われて演奏を聞きに来ました。
彼方/はいっ。
川超/はーいー。チケットありがとう! キリッ!(笑) 先生ハリキってスーツを新調してきちゃったよ!
彼方/スーツをわざわざ買ったの!?(笑)
ユダ/戦闘のときはスーツの前ボタンが筋肉で飛ぶと。
GM/拙僧の筋肉が大変なことに?(笑) そんなにお堅い場でもないのでキラッキラのスーツを着ているのは先生だけです。
彼方/う、うわぁ……と先生を見ます(笑) 彼方は身バレが怖いので帽子とサングラス姿です。
川超/なんだなんだ、やる気満々だな!?
彼方/何のやる気ですか!? 演奏が始まってるから静かにしてください!(笑)
GM/多少うるさくしても大丈夫だよ。何故なら……加賀秀詩の演奏は、アップテンポの曲が多い。時にスタンドアップしてお客と一緒に合いの手を交えながら楽しむようなコンサートだからだ。
彼方/一緒に拍手して盛り上げるコンサートってありますよね。
GM/GMもそういうコンサートに行ったことあるけど、「クラシックなのにこんなにうるさくしていいんだ!?」って驚いたよ。凄く楽しかった。……さて2曲目が始まったあたりで、君達はあることに気付く。魔力の波動だ。何者かが魔術を使ったのではないかと感づいてしまいます。
川超/おや?
GM/2人は思わず元気なステージではなく、斜め前方のお客さんに視線を向けてしまう。
彼方/じぃっ。
GM/演奏は相変わらず激しい曲調のもの。周囲はスタンドアップして手拍子して体を揺らしている。だから前方の座る男性が若干変な動きをしても、誰も気付かない。……たとえその背後の男性がウズマキからスキルウェポンの銃を取り出していたとしても。
川超/うわっ!
GM/元気の無い男性のうなじに小さな魔法陣が現れます。そこ目掛けて銃を突きつけ、タンッ! 茶色いジャケットの男は引き金を引く。
彼方/ああっ!?
GM/音は鳴らない。撃たれた男性は席にストンと腰を下ろす。……席に着いた彼が死んだというのが判りました。
彼方/せ、先生! 撃った、撃った!
川超/撃たれた! 撃たれた!
GM/男性を撃った犯人……茶色いジャケットの男は、席から離れていく。演奏に夢中なお客さん達は退場する男など気にしない。しかも撃たれて殺された被害者はただ席に着いただけ。騒ぎなど起きない。
川超/よし、犯人は追いかけるぞ! オレは追いかけるぞ!
彼方/……先生が1人だと何をするか判らないので、一緒に追いかけます!(笑)
ユダ/そういう心配なんだ?(笑)
GM/では彼方ちゃんは先生の引率を始めます(笑) 先生は犯人を追いかけることができます。会場の外、誰も居ない廊下に……ウズマキに銃をしまった犯人が普通に歩いている。
川超/そいつの手を掴む! おい! お前っ! 今! 何をしたのか! 判っているのかっ!?
彼方/先生、声が大きい!(一同笑)
GM/犯人はまさか誰かが来るとは思っていなかったのでしょう、とても驚いています。「まさか追いかけてくる奴がいるなんて……誰にも気付かれないように暗示をかけていたつもりだったが」 掴まれた手をスルリと抜きます。
川超/おう! オレは! そんな男! だからな!
彼方/先生、声大きい!(笑)
川超/おう! 大きい! な!
彼方/「おう! 大きい! な!」って意味が判らない!(笑)

 リプレイではなかなか伝わらない、実際の先生の声について。
 彼方が「先生、声大きい!」と言うのが普通の大声だとしたら、実際の先生は……
「声ぇ!!!!!大きい!!!!!!!!!!!」ぐらいの声量で話しています。
 先生、声大きい!(としか言えない)。


GM/男の前に黒い霧が発生する。そして2人は尋常ではない恐怖心を感じます。2人には判る。男の前に「物凄く強い何か」が現れたと。彼よりも強力な何者かが参戦してきたのだと。
彼方/せ、先生……ここで戦闘はまずいですよ!
川超/お前は!? 一体! 何なんだ!? 何が目的だ!?
GM/「……依頼があったのでね、悪い男を倒してあげたんだよ。ああ、あまり好戦的な目を向けてくれるな。ここで動いたら、とんでもないことになるぞ」
彼方/……先生! ステイ! ステイ!(笑)
川超/判った! ステイすればいいのか! どこに住めばいいんだ!?
彼方/そうじゃなくて! 待って!(笑) そんな先生に≪君に幸あれ≫を使って先生は奇跡的に私の言ってることが判りました! なので待っててください!(笑)
GM/彼方ちゃんが先生の危機を奇跡的回避したところで、犯人は黒い影と共に消えていきます。彼らは会場から去って行きました。
川超/…………。消えたぞ!?
壬幸/「オラ、ワクワクすっぞ!」みたいなテンションで言われても!(笑)
彼方/そうですね!(笑) でも落ち着いてください、実際に死人が出ているんです! とりあえず高坂さんを呼びましょう!
GM/教会に連絡すればすぐ対処してくれるだろうね。なのですぐ高坂を呼んでください。一方その頃会場では……演奏が一段落し、トークが始まります。秀詩くんがご挨拶ということでマイクを持たされます。司会者さんと秀詩くんがお話ですね。
壬幸/ほほう。
ユダ/キリッ! ちゃんと聞くぞ!
GM/「秀詩くん、次に演奏するのは秀詩くんオリジナル曲だっけ?」 「そうなんですよ。実は祖母も、父も、家族みんな作曲が好きでして。俺も演奏だけじゃなく作曲家に憧れた時期があったんです」 笑顔でトークをする秀詩と司会者。
壬幸/ほうほう。
GM/「それでは本日初披露になります。皆さん聞いてください。曲名は……『嵐のメロディ』
ユダ/嵐の、メロディ……。
GM/バイオリンの音色がとても印象的な曲です。この曲を聞いた人は『イベントキー:歌』を手に入れてください。会場にいる人限定なので、壬幸くんとユダだけに配布ですね。
壬幸/相変わらず音色のバイオリンだなぁ……まるで歌を唄ってるみたいだ。
GM/ええ。完成されたクラシックの曲や、Jポップのオーケストラアレンジとは違う……独特な曲です。……会場に残った2人は、あっちで変な姿勢で寝てる客がいることに気付いた。
ユダ/うん? ……あれはマナー違反なのか?
壬幸/いや、どうしてもクラシックって眠くなっちゃう人もいるからな……。
GM/ピクッ。ユラ、ユラ。さっき犯人によって銃で殺された男が……死体が、立ち上がる。あれ、ゾンビだ。
ユダ/ゾンビ!?
壬幸/死体が蘇った!?
GM/PC達は、騒ぎになる前に処理することができます。PC達が何もしなかった場合は、会場がパニックになります。
壬幸/周りのお客さんにすみませんと言いながら、そーっと怪しまれないようにゾンビのところまで行きます!
GM/近寄るとよく判る。ゾンビは死んだ瞬間の驚きの目を飛び出したまま、ユラユラと知性も無く動いていると……このままだとヤバイと思いまくる。
ユダ/上手いこと、他の人の視界に入らないようにしないと!
壬幸/ああ! ≪タナトスの足枷≫でゾンビを転倒させて、転んだゾンビを支えるように近づきます。大丈夫ですかー、さあ一度外へー! ずるずると会場の外へ連れていきます!
GM/良い演技だ。他のお客様の迷惑にならないように、誰もいない外へ連れて行きます。ユラユラ……ウゴウゴ……ガブーッ!
壬幸/うわぁ!? ≪火炎術式≫ーっ!(笑)
ユダ/鮮やかな火葬だな。
GM/ボッ。……コテン。ゾンビは一発で倒れます。
壬幸/お、思わずやっちゃったけど……なんでこんな所にゾンビが?
GM/なんでゾンビが、というか、なんでコンサート会場に死体がですよね。……そうしていると壬幸くん達はあっちの廊下で彼方ちゃんが「高坂さーん! 緊急事態でーす!」と教会と連絡を取っているのを見つけます。
壬幸/あっ。……おーい、彼方ちゃん!
彼方/あ、壬幸さん……。
川超/燃えてる!? 魔術!? 炎!? うっ、頭が!(一同爆笑)
ユダ/大丈夫だ。これはもう炭だ。
川超/なら問題無いな。
彼方/立ち直るの早っ!(笑)
GM/そんなことをしていると、高坂および教会のエージェントがやって来てゾンビの処理をしてくれます。何があったのか解析した後、君達の元へ報告がいくことでしょう……。教会の人達が来て、事情聴取がされます。ゾンビだった死体も回収です。そうしていると、お客さんが出てきちゃう。良い演奏だったねー」「明日も公演あるんだってねー」
壬幸/あ、終わっちゃった。……秀詩の演奏がちゃんと聞けなかったのは残念だな。でも感想を聞くと良いコンサートだったんだなと我がことのように誇らしく思っておく。ふふーん(笑)
GM/「おーい! おーい! 壬幸ー!」 今日の主役の登場です。
壬幸/ば、馬鹿! 主役がそんな大きな声で出てくるとか!?(笑) ユダを連れて秀詩のもとへ行きます。あっちで「加賀さんだー!」って反応してる女子がいるだろ!?
GM/それにはにこやかに手を振っちゃう(笑) どうも、コンサートが終わったばかり秀詩です。
壬幸/パンフレットでパンッと叩く。おい主役がこんな所にいていいのかよ!
GM/(秀詩になって)「別にアイドルじゃないんだから出待ちとかないしー。なあ、初めて弾いた曲もあった訳だけど、どうだった? 良い演奏だったか?」
壬幸/……嘘をついてもしょうがない、素直に話そう。実は、具合が悪そうな人がいたから外に出たんだ。だから最後まで聞けなかったんだよ。
GM/「さすが保健委員だ」
壬幸/俺、保健委員だった!?(一同笑)
ユダ/ほう、それは徳が高い!
壬幸/変な期待の目で見られてる!?(笑) 途中で離席しちゃったけど、良い演奏だったよ。
GM/「そりゃ良かったー。離席したってことは全部は聞けなかったか、残念だな」
壬幸/そうそう、秀詩のオリジナル曲の途中で抜けちゃったんだよ……あれは全部聞きたかったな。
GM/ススッ。秀詩が懐から、明日の公演チケットを渡します。4枚ほどあります。
壬幸/…………。おぬしも悪よのう?(一同笑) なんか悪いな、いつも!
彼方/やったー、チケットだー!(笑)
壬幸/新進気鋭のニューエイジって音楽雑誌で言われてるくせに、太っ腹なことしやがって! サインとかくれよ!
GM/チケットの切り取る側にサインをします。
壬幸/サイテーッ!(一同爆笑)
GM/「明日も明日で有名な楽団の人が来てくれるんだ。今日と同じぐらい楽しいと思うよ。真っ赤な闘牛士みたいな衣装を着てステージに立つ予定だからさ、見に来てくれ!」
ユダ/……真っ赤?
壬幸/……真っ赤な衣装というところに、嫌な予感を覚える。そ、そっかぁ……お前、相変わらず派手な衣装が好きだよな。花柄のシャツに花柄のズボンはどうかと思う。
GM/それはスタイリストさんが頑張れよ(一同笑) 壬幸くんの隣にユダがいたなら、「そっちは?」と反応するよ。
ユダ/ちょこん。
壬幸/ああ、こいつは知り合いの弟くんなんだ。クラシックに興味ありそうだったから連れてきたんだ。
ユダ/凄く楽しかったぞ! 満足である!
壬幸/ちょっと間違った日本語を覚えちゃっているのでアレなんだけど、気にしないで!(笑)
GM/「おおー、日本語うめー。明日も来てくれよなー」 そうしているとスタッフさんが秀詩を呼ぶ声が聞こえる。「じゃあまたな! 明日も夜から公演だけど、昼間は暇だから時間があったら会おうぜ」
壬幸/ああ。飯でも食おうぜ。
GM/「おうよー!」 秀詩はピョンピョンと去っていきます。ピョンピョン。
ユダ/彼はウサギか。
壬幸/体育の成績はやたら良かったんだ、あいつ。
ユダ/凄く良い奴だった。
壬幸/良い奴だろう? フフン!(笑)
ユダ/何故マスターが得意げなのだ?(笑)


 ●オープニングフェイズ3/ユダ 〜嵐の捜索〜

GM/翌日、日曜日の朝。君達5人は早朝に「教会の礼拝堂に来てくれ」と仕事斡旋人の高坂から連絡があります。コンサート翌日の朝です。
ユダ/礼拝堂に集まるぞ。聖なるかな。
川超/ユダさん、誰よりも早く集まってお祈りしてそう!(笑)
壬幸/すっげぇ眠そうな顔で行きます。
川超/オレは早起きなんで4時ぐらいに起きてランニングしてから来ます!
彼方/先生、出会ったときから暑苦しい……(笑)
GM/ユダ、先生の順に、そして眠そうな壬幸くんや彼方ちゃんが礼拝堂に集まります。約束の時間になると高坂が現れます。

 高坂
 様々な事件の仲介屋(コーディネーター)をしている男。PCのような能力者達に「仕事」を紹介することを仕事とする斡旋人。
 詳しくは『AW公式NPC・パーソナリティーズ』参照。


川超/(NPCのイラストを見て)高坂っ! うわー! イケメンだな!
GM/い、イケメンかな……褒められると頭を掻きながら恥ずかしがる男です(笑・高坂になって)「昨日は事情聴取、お疲れ様。突然出没したゾンビの退治、現れた異端犯罪者の詳細を話してくれたおかげで適切な情報を集めることができたよ」
ユダ/ほうほう?
GM/『異端犯罪者ハーリケイン』という男がいる。退魔組織教会で指名手配されている異能力者だ」
壬幸/ハーリケイン……嵐?
GM/「何故ハーリケインの仕業かと判断したかというと、目撃証言からだ。うなじの部分に小さな魔法陣を張って、魔法の銃で背後から一発弾丸で殺す。多くの人がいる場所で騒ぎを起こすようなやり方。ハーリケインと名付けられた異端犯罪者の奴は、既に8人もの人間を異能を使って殺害している。こいつは、[魔術師]の暗殺者なんだ」
川超/そりゃ悪い奴だな!
GM/「そいつは≪千枚皮≫という変身特技で姿を変える。だから今まで捕まえることができずにいた。そして昨日、9人目の被害者が出た。被害者の名前は、沼田 博人(ぬまた・ひろと)。関西中心に商売をしていたが、最近になって関東に進出してきた……ネット販売中心の観葉植物栽培業者だ」
壬幸/昨日倒したゾンビが9人目か。
GM/「……君達は、ゾンビを見たんだよな」
ユダ/ああ、ゾンビを見たぞ。
GM/「そんなケースは、過去8人にはなかった。だから正直、異端犯罪者ハーリケインの犯行だと思われる手口だが関連づけていいのか微妙だ」
壬幸/違う儀式を行なったということか? もしかしたら全然違う別件なのかもしれないけど……模倣犯かもしれないな。
GM/「確かに、被害者の人数が増えてきたから違う秘術を取得したのかもしれないな。きちんと調べてもらうことになる、頼んだよ」
壬幸/ウィッス。
川超/ウィッス!
GM/「なるべくこれは早めに解決してほしい」と高坂の説明をある程度終えた後、現れる人物がいます。スーツの男性で、名前を藤原幸正といいます。
壬幸/キャー! ハーデス様ー! 冥王、導いてー!
ユダ/アイドルのうちわみたいなのが見えたぞ(笑)

 藤原幸正
 異端との戦いで破壊された建物の修復、一般人への記憶操作処理を担当する教会の部署『現場復旧委員会』に所属する、35歳ほどの物静かな男。日本人名で名乗っているが、外見は掘りの深いギリシャ人男性。
 その正体は、冥府の神・ハーデス。ライダーの英霊として召喚された人外であるが、現在は訳あって教会に就職して人間達に協力をしている。


GM/藤原は高坂に「会場は問題無かったようです」と報告する。[領域遣い]である彼はあの一帯に異常が無いか調べ、ゾンビが出没したコンサート会場が危険でないと判断したそうです。
壬幸/会場自体に魔法陣が敷かれていたということはなかった?
GM/無かったようだ。そして、知り合いのユダと目が合います。(藤原になって)「英霊ユダ。貴方が怪死事件の調査を行なうことになったのですか」
ユダ/お久しぶりだ。ああ、協力することになったぞ。
GM/「たった今、会場近くにいた一般霊達に聞き込みをして参りました。実体を持たぬ霊体の者達が騒いでいます。感受性の高い者達が言うには、『招かれざる巨大な黒い影を見た』という報告が上がっています」
ユダ/おっ?
GM/「多くが『恐ろしいモノを見た』と恐怖しています。皆、口を閉ざして怯えておりました」
ユダ/……怯えている? 一体何にだ? 私は綺麗な演奏を聞いてきただけだぞ。
GM/「我々、現場復旧委員会が出向いたときには何も見つけられなかった。恐ろしい影はいたにも関わらず、移動し、姿を消しているということ。忠告しておきますよ」
ユダ/異端犯罪者が、操っていたものか……?
壬幸/……大きかった奴か。
川超/ああ! 大きい! 黒い! 大きかった奴だ!
ユダ/先生が曖昧模糊に話していたアレか(笑) ハンドアウトにも「現界したらしいが」と書いてあるな……。これには主もビックリ。
壬幸/イエスの奴、フランクだな!?(笑) 完全に『聖☆おにいさん』のテンションだったね!?
GM/「お気を付けてください。以前から貴方にはよくしてもらっている。捜査をするのでしたらどうかご無事で、ご武運を」
ユダ/(真顔で)ファイト。
GM/フランクだなぁ!(笑)

【AF判定ルール】
・『契約』は、ミドルフェイズ前に可能。
・『供給』は、マイナーアクションで可能。1シナリオに1回まで。
・『協調行動』可能。難易度10。何回でも協調行動は挑戦OKだが、2回目以降の難易度は成功合否に関わらず+2ずつ上昇する。(参加プレイヤーが4人、キャラクターレベルが3スタートの卓ため、『協調行動ルール』を採用)

『AF判定:調査「異端犯罪者ハーリケイン」』
 ・使用能力値:【知覚】【理知】
 ・難易度:40
 ・ラウンド制限:なし

※「異端犯罪者ハーリケインについて調べる」演出に成功すること。成功した場合、ハーリケインの情報を得る。

『AF判定:調査「被害者 沼田博人」』
 ・使用能力値:【理知】【意志】
 ・難易度:20
 ・ラウンド制限:なし

※「昨晩の被害者である沼田博人について調べる」演出に成功すること。成功した場合、被害者の詳細を知ることができる。

『AF判定:探索「巨大な黒い影」』
 ・使用能力値:【体力】【知覚】
 ・難易度:20
 ・ラウンド制限:なし

※「藤原幸正が言っていた『巨大な黒い影』について調べる」演出に成功すること。成功した場合、黒い影に関するイベントが発生する。

『AF判定:「ハーリケインの儀式」』
 ・使用能力値:【理知】【意志】
 ・難易度:40
 ・ラウンド制限:1ラウンド

※「ハーリケインが残す魔法陣について調べる」演出に成功すること。成功した場合、儀式の詳細を知ることができる。

『AF判定:交流「加賀 秀詩」』
 ・使用能力値:【知覚】【幸運】
 ・難易度:20
 ・ラウンド制限:1ラウンド

※「加賀 秀詩と交流する」演出に成功すること。成功した場合、彼の話を聞くことができる。

『AF判定:調査「歌」』
 ・使用能力値:【知覚】【幸運】
 ・難易度:20
 ・ラウンド制限:なし

※『イベントキー:歌』もしくは『イベントキー:ダウンポーソング』を取得している人のみ判定可能。

※「歌について調べる」演出に成功すること。成功した場合、歌の情報を得る。


壬幸/この段階で『契約』をしておこう。ぐるっと一周するような契約でいいかな?

 『契約』の相談の結果……。
 壬幸はユダをサーヴァントに、ユダは彼方をサーヴァントに、彼方は川超をサーヴァントに、川超は壬幸をサーヴァントに『契約』を行なった。


壬幸/……どうでもいいけど、「マスター・ユダ」ってちょっと怖いよな(笑)
ユダ/裏切らない! 私は裏切らないぞ!(笑)






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