アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 解体神書 』 1ページ ■
2024年7月3日




 ●プリプレイ

マーサー(以降、GM)/いつも飲み会をしているメンバーで『AW』のセッションがしたいです!
プレイヤー1・ピロ/わーい、やりますやります。
プレイヤー2・イガ/良かったらまた卓やらせてほしいです。
プレイヤー3・トモ天丼/よろしくお願いします、またこの面子で遊べるの嬉しいです。



 アナザーワールドSRS・シナリオ名『解体神書』



【レギュレーション】
 キャラクターレベル6で開始。
 『AW』の基本設定から10年前、機関解体事件前の機関が中心となる舞台。
 知り合い設定、初対面設定など関係自由。継続OK。

【ハンドアウト:PC1】
 コネクション:最悪な夢  関係:恐怖  推奨部署:頭垓、朱指、食導

 君は最悪な夢を見て、起床した。
 化物に丸飲みにされ、体中を折られ意識があるまま溶かされて死んでいくという夢。
 最悪な目覚めだが、君は仕事に出る。上司である夜須庭 航からの頼まれ事だ。
 「研究員の田所が出社してこないから様子を見てきてよ」
▼セカイのイベント:最悪な夢を見る
▼初期配布イベントキー:最悪な夢

 君は最悪な夢を見たことを表すイベントキー。
 タイミング:オート 回数:シナリオ3回 効果:自身のダイスロール振り直しを取得。

【ハンドアウト:PC2】
 コネクション:田所  関係:知り合い  推奨部署:頭垓、朱指、天足

 君はPC1と共に消息不明の研究員探しに付き合うことになった。
 そして消息不明の理由も、なんとなく想像がつく。何故なら先日、こんなメッセージを受け取ったからだ。
 「カノジョにフラれた。仕事する気にならね〜(´;ω;`)」
 田所の住所を知っている君は、PC1をそこまで案内することにした。
▼セカイのイベント:知り合いの家へ行く
▼コネクションNPC1:田所

 頭垓の研究員。中規模のプロ
ジェクトに関わっている存在だったが、ここ数日、消息不明。
 評判によると、社交性ある男性だった。
 (PCは知り合い設定でもいいが、その場合は「最近の動向は一切知らない」に限る)
▼コネクションNPC2:越生 匠太郎
 朱指、食導などを経て御臓所属の諜報員。明るい性格の男性。



プレイヤー1・ピロ/ハンドアウトに匠太郎さんがいると聞いて波央がアップを始めました。
GM/波央くんが参加するのはピッタリでは? 匠太郎と聞いてそんなに反応する波央くん……あいつのこと好きなんじゃーん?
プレイヤー1・ピロ/右手に辛子、左手にラー油持ってますけど大丈夫?
プレイヤー3・トモ天丼/餃子を作ってくれるみたいで優しい。自分がハンドアウトやりたいなと思ったのはPC2の方でした。PC1ハンドアウトに航がいるので自重しないと……。
プレイヤー2・イガ/航がいるので自重って何?(笑) みんな餃子の話をしているし、自分はチャイナなキャラをしようかな〜。
プレイヤー1・ピロ/波央で参加して良いなら波央にします。……今、波央のデータを確認しようと『カレシ卓』のリプレイに目を通していたんですけど、「レベルアップしてリビルドする時に≪サイコキネシス≫と決別します」って言ってたので≪サイコキネシス≫と決別します(笑)
プレイヤー2・イガ/こっちのPCが≪サイコキネシス≫を取りましょか。恋しくなったら呼んでね。
プレイヤー1・ピロ/……あ、でも『カレシ卓』って解体事件直前のシナリオなんですよね。時系列が合わないか?
GM/『カレシ卓』で銀之助さんに殺されかけた翌日にしましょう。まだカレーの香り漂う日のうちなら問題無いです。
プレイヤー1・ピロ/カレー事件の翌日休ませてくれない航先生、最高に航先生だな……。

プレイヤー1・ピロ/ハンドアウトPC1を選択。
プレイヤー2・イガ/ハンドアウトPC1を選択。
プレイヤー3・トモ天丼/ハンドアウトPC2を選択。


 来海 波央(プレイヤー名:ピロ)
 クラス:[感応力師2/処刑人3/稀人1]
  体力:13(+4)  反射:15(+5)  知覚: 9(+3)
  理知:11(+3)  意志:13(+4)  幸運:12(+4)
  HP最大値:26   MP最大値:27   正気度:7
  分類1:人間(MP+4)  分類2:人外(MP+4)
  使用命中値:9  回避値:7  行動値:12  物理防御点:0  霊力防御点:0
重要キーワード:光  背景:海神の血を引いている  特徴:幼く見える
ライフパス特技:≪特技取得:思念の刃≫  スキルウェポンのイメージ:練り辛子、水滴
職業:朱指の医療班  性別:男  年齢:19  身長:173cm  髪色:濃紺  瞳色:藍色
 スキルウェポン→≪思念の刃≫
 感応力師→≪空間知識≫ ≪肉体復元≫ ≪過去視≫ ≪超越感覚≫
 処刑人→≪異端審問≫ ≪躍動の呪歌≫ ≪強直調合術≫ ≪血の媚薬≫ ≪最高調合術≫
 稀人→≪光の一手≫≪友の華≫

▼来海 波央(きまち・はお)の設定
 朱指の救護班に所属している青年。うっすらと渡来系海神の血を引いており、その影響からかやや外見の老いが緩やかで長寿の家系。
 血液に高揚・回復効果があるため頭垓で実験体にされていたところを、父親と一本松さんの手引きで朱指に異動になった。
 言うて朱指も危ない職場だけどね! まあ実験体になって使い潰されるよりかは大分マシかな! カレー事件の教訓から、テレキネシスは置いてきた。


 秦 結莉(プレイヤー名:イガ)
 クラス:[感応力師2/闘士1/イレギュラー3]
  体力:12(+4)  反射:15(+5)  知覚:14(+4)
  理知: 9(+3)  意志: 9(+3)  幸運:14(+4)
  HP最大値:39   MP最大値:25   正気度:6
  分類1:人間(HP+4)  分類2:人外(MP+4)
  使用命中値:12  回避値:9  行動値:16  物理防御点:0  霊力防御点:0
重要キーワード:動物  背景:竜騎士に憧れている  特徴:いたずら好きである
ライフパス特技:≪コネ「裏社会」≫  スキルウェポンのイメージ:乗馬槍
職業:天足の営業  性別:?  年齢:18  身長:170cm  髪色:バイオレット  瞳色:ショッキングピンク
 スキルウェポン→≪片手武器≫
 感応力師→≪テレポート≫ ≪テレキネシス≫ ≪バベルの唱い手≫ ≪クリヤボヤンス≫
 闘士→≪鳥躍≫、≪命の糧≫
 イレギュラー→≪ソウルデバイス≫ ≪デュプリケイト≫ ≪イシュタル≫、≪インビジブルマン≫ ≪エリス≫ ≪マジックコスメ≫

▼秦 結莉(はた・ゆいり)の設定
 機関の実験動物を使役する魔物使い。動物を独自の超能力波長で操り、幻想種に乗って攻撃したり攻撃させたりと戦闘指揮をする。ペガサスナイトとして透明状態で飛行し偵察や隠密任務を得意とする。
 普段は天足で魔物の販売営業をしている。得意としているものが上記の通りなので朱指にも協力をする。
 魔導種族。少女にしては力強く、少年にしては繊細。性別は選択式だがとりあえず「彼」を選んでいる。
 好きな餃子はスープ餃子!


 渡辺 学(プレイヤー名:トモ天丼)
 クラス:[狩人3/聖職者2/世界遣い1]
  体力:12(+4)  反射:12(+4)  知覚:15(+5)
  理知:12(+4)  意志:13(+4)  幸運:12(+4)
  HP最大値:30   MP最大値:24   正気度:8
  分類1:人間(HP+4)
  使用命中値:11  回避値:6  行動値:12  物理防御点:0  霊力防御点:0
重要キーワード:先祖  背景:実家に髭切がある  特徴:シスコンブラコンである
ライフパス特技:≪コネ「ハンター協会」≫  スキルウェポンのイメージ:太刀
職業:傭兵  性別:男  年齢:26  身長:179cm  髪色:黒  瞳色:黒
 スキルウェポン→≪浄化の武器≫
 狩人→≪破魔矢≫ ≪交わる矢≫ ≪一網打尽≫ ≪痕跡発見≫ ≪零力射撃≫ ≪罠師のサガ
 聖職者→≪コネクト≫ ≪悔改めよ≫ ≪十字軍:異端者≫
 世界遣い→≪リバース≫ ≪切先は世界の敵へ≫
 一般特技→≪強化手術:意志≫

▼渡辺 学(わたなべ・がく)の設定
 機関に雇われて出張に来ていた元ハンター。人外狩りで名を馳せた一族の出であり既に実績を積み、朱指の任務に協力する常連。ヘルプで来た筈なのにいつの間にかそこのエリアの正社員だと思われて機関所属になっていたやつ。
 波央よりキャリアは長いが実際の機関・朱指歴は波央より短いので後輩。
 属性:兄。弟や妹が好き。いないなら作る。弟や妹になってください。なりました。
 好きな餃子は羽根つき餃子。


プレイヤー1・ピロ(以降、波央)/学さん、異端狩りのプロだ! 「弟や妹が好き、いないなら作る」って……波央が先輩なのに弟にされちゃう!(笑)
GM/『呪術廻戦』の脹相お兄ちゃんか? 「ライフパス:実家に髭切がある」で渡辺ってガチモンの退魔の一族じゃねーか(笑)
波央/三振り目の髭切とか界隈騒然ですよ(笑)
プレイヤー2・イガ(以降、ユイリィ)/既に色々ツッコミ入れられてるけどまだツッコミますね。「ヘルプなのにエリアマネージャーだと思われてる」(笑)
プレイヤー3・トモ天丼(以降、学)/『呪術』の脹相よりはマイルドなお兄ちゃんです。波央のデータが完全後衛系なので前線系として作りました。回復役として頼りにしています。これにはお兄ちゃんも鼻高々。
波央/もう後方お兄ちゃん顔してる(笑)
ユイリィ/自分は完全前衛、完全後衛がいるから遊んだキャラメをさせてもらいましたね〜。
GM/信頼できるデータの2人がいるから、安心して遊んだキャラメができるよね。
ユイリィ/一人称はボク。ふたなりです。……ちょっと先走ったな。
波央/先走ったな!?(笑)
ユイリィ/シン・ユイリィ。チャイナ服は可愛かったから着ました。日本人です。中国地方出身。山口県民です(一同爆笑)
GM/ユイリィちゃん、種族が「魔導種族」なんですね……『ワンアンドアナザー』のドリスと同じ種族だ。なるほど、魔力が高くて性別不明というのも納得。あとみんな、波央くんの調味料を生かすための設定をしている。
波央/好きな食べ物が羽根つき餃子にスープ餃子。そんな波央は小籠包が好きです(笑)
ユイリィ/これから匠太郎さんが餃子になることだしそれまで調味料は待ってもらって。
波央/あんなん餃子にしたらお腹壊しますよ。


 ●オープニングフェイズ1 〜悪い目覚め〜

 化物の巨大な喉に飲み込まれた。
 無数の骨が砕ける音が響く中、酸に侵され、皮膚は焦げ、内臓は焼けるように溶けていく。
 痛みが意識を奪い、終わりの見えない地獄の始まりを予感させた。
 それでも逃げ出そうという心が残っている君は、錯乱したまま逃げ場を求める。無慈悲に続く苦痛がそれを許さない。
 神経が熱で焼け焦げる感覚が走る。繊維が溶解する臭いが漂う。
 脳裏には過去の記憶が断片的に蘇り、絶望の中で、せめてこの終わりに救いがあることを祈った――。


GM/波央くん、おはようございます。朝です。良い目覚めですね。
波央/はっ! はあ、はあ……汗びっしょり。
GM/大丈夫、生きてます。夢を見ただけですね。……2000年初頭、君は機関に所属している。陵珊山にある宿舎で君は目を覚ました。いつもと違うことと言えば……やたらリアルで恐ろしい夢を見ただけ。
波央/やな夢……。銀之助さんにカレーにされる夢からようやく解放されたと思ったのに。
GM/そう、昨日は『カレシ卓』だった(笑)
学/生還おめでとう(笑)
波央/匠太郎、絶対許さねえ。いやまあいい、あれのことは置いといて……。
GM/みんなで生き延びたカレー対決の翌日、波央は悪夢を見た。……それはユイリィも同じだ。ユイリィも悪夢を見た。そっちもシーンに登場できる?
ユイリィ/じゃあ……宿舎の部屋から廊下に出て、ばったり波央に会う。おはよー!
波央/おはよー……。
GM/宿舎の廊下で2人きり。
ユイリィ/だいぶ早いおはよー。だってまだ朝の4時!
波央/んー、なんか夢見悪くってさ。
ユイリィ/あ、同志! 別に早起きの予定なんか無かったんだけどボクも起きちゃって。ちょっと気分転換に付き合ってくれる? えっと……名前は。
波央/波央だよ。
ユイリィ/今更だけど、波央とユイリィは仲良し設定にしますか? 波央は朱指所属でユイリィは天足所属の設定なので部署が違うんですが……。
波央/ダイスで決めようか。1D3で「1:仲良し、2:普通、3:あんまり」で(ころころ)3。
学/部署が違うからあんまりだった。
ユイリィ/でもユイリィは戦える子だから朱指にも協力したことがあるキャラにする。……ハオか。なんか口に出したくなる名前! ハオ、覚えた!
波央/何となく顔は知ってるかな、ぐらいの関係だ。
ユイリィ/昨日食堂ではしゃいでいた人でしょ? カレーごちそうさま!
波央/ああ、あの時食堂に居たのか。えーっと、そっちは……。
ユイリィ/ユイリィって呼んで〜 部署は天足やってるけど、なんだかんだどこでも顔出すからさ〜。自販機でスポドリ買おう。2つ買ってハオに渡す。
波央/ありがとー。俺も医療物資を貰いに行くので天足や頭垓にはちょくちょく寄ってるからよろしくな。
ユイリィ/よろしく〜! ちょっと気分転換に話そうよ。まだ今日の予定には早すぎるけど二度寝も嫌な気分でさ〜。ただでさえ航先生の呼ばれてアレな気分だったのに。
GM/ハンドアウトにもあるけど波央とユイリィと2人は……本日8時ぐらいに航先生の所に来るよう呼ばれています。「ちょっとツラ貸して」と。
波央/あー、そうだった。俺も夜須庭先生に呼ばれてたわ。朝イチで。
ユイリィ/あれ、いっしょじゃん。ハオも朝8時に航先生に呼ばれちゃった可哀想なメンバーのひとり?
波央/頭垓じゃない、別の部署の人間を複数呼び出すとか何。厄介事じゃん……あの人、勢いで村燃やしたりするから困るんだよな。
学/それが航のチャームポイント。
ユイリィ/チャームポイントで村焼きをするな(一同笑) 現実でも悪夢なんて見たくないんですけど〜!
波央/集合時間までまだあるし、どっか腰落ち着けない? せっかくの被害者の会だし。
ユイリィ/やな会〜(笑) じゃあ、食堂でも行っちゃう? この時間でもやってるだろうし! そこで気分転換しよ〜。
波央/オッケー、いこいこ! もしかしたら他にも被害者いるかもだし……。
ユイリィ/知らん部署の人と会うとかどうなるかと思ったけど、ハオ良い人っぽい! 全部口に出して言います。
波央/こっちもユイリィが良い奴そうで良かったよ〜。この間会った越生とか言う奴と一緒だったらワサビを口にブチ込んでた〜。ちなみにどんな怖い夢見た? 俺、なんか変な怪物に食われる夢〜キャッキャ。
ユイリィ/ボクも同じ〜! 化物に丸飲みされて溶かされる夢キャッキャ!
GM/AWあるある、とりあえず悪夢(笑) 悪夢トークしてたらもう朝8時。航先生の所に行きましょう。
ユイリィ/朝食も何か食べていこ? 元気出るご飯がいいな! 中華とか。
GM/終わった後でも食べられるよ。
波央/夜須庭先生が食事の時間考慮してくれる訳ないじゃん。
ユイリィ/ほんそれ。
学/食事の時間考慮しないのもチャームポイントだから。
ユイリィ/チャームポイントって言えばなんでもいいと思うな(笑)
波央/「食事? 移動中に栄養バーでも食べれば良いでしょ?」って言うにスーパーひとしくん人形だよ(笑)
GM/そうして8時。波央とユイリィは、約束の時間に頭垓研究所某室を訪れた。

 GM/仕事中の航は「はぁー……あ、例の人達? 来たんだねえ」とパソコンで作業をしながら話し始める。

ユイリィ/どうもおはようございまーす。
波央/おはようございまーす……うえ、頭垓の薬品の臭い、あんま好きじゃないんだよなあ。
GM/「仕事しながらで悪いけどこのまま僕の話聞いて」
ユイリィ/この人、何時から仕事してるんだろ。
波央/夜須庭先生、寝てます?
GM/「寝てる寝てる。18分寝た」
ユイリィ/仮眠じゃないですか。
波央/仮眠以下だよ。
GM/「18分っていい数字なんだよ、適当に脳が休む時間でさ」
波央/脳が寝落ちる前に起きてやがる……(笑)
学/せめて0を増やせ。
ユイリィ/180分だって仮眠だよ(笑)
GM/「えっとねえ、そろそろ年末の足音がしてくる頃だろ。頭垓の人達はてんやわんやなのは他の部署の君達にも分かる話だよねえ」
波央/朱指だって忙しいですよ。年末総決算とか言って暗殺任務どかどか送ってくる御臓がいるから。
ユイリィ/天足だって大忙しですよ。クリスマス商戦の武具を出してるんです。
波央/魔法少女風武器とか発売するの?(笑)
ユイリィ/子供ターゲットの武具が売れる時期に向けての広報活動とかしてるんですよ! どこも忙しいの
学/食導は食導で、年末調整の時期だしな……(笑)
波央/あと朱指はクリスマスパーティーの準備あるから!(笑)
GM/「お察しの通り、頭垓はおっきなプロジェクトも小規模なプロジェクトも色々している。変な奴らにも目を付けられて大変な目に遭ってる」
波央/忙しいのは頭垓だけだと思ってやがるな、このゆるふわ眼鏡。
学/チャームポイント。
GM/チャームポイントって言えばなんでも略。
波央/チャームポイントだって言っていく刃さん! 任務に行って!(笑) 「帰って!」だと「オレの帰る場所は航の傍だから」って言うに決まってるので。
学/(刃になって)波央、分かってるじゃないか。kiss……。
波央/≪念動障壁≫。
ユイリィ/お前は早く出勤しろ、朱指に行け(笑)
波央/で、そのクソ忙しい時期にわざわざ他部署から呼び出して何なんですか?
GM/「単刀直入に言うね。うちのプロジェクトの中心人物が消えたの。探してきて。名前は田所。写真はこれ、こういう顔の男」
波央/おたくの職員が居なくなった尻拭いを俺達にさせるんじゃねえんですよ〜! 話聞け〜!
GM/「住まいは陵珊山の宿舎じゃないんだよねえ。面倒にも帰る子なんだ。そのまま数日間出勤してないの。田所を連れてくるか、せめて田所に渡したSDを7個回収してきて。よろしく」
ユイリィ/うわホント話聞いてねえ(笑)
波央/一本松さーん! 勝手に俺使われてるんですけど〜!?
GM/「僕が適当に上(大山や一本松)に『誰か貸して〜』ってお願いしたところ君らが選ばれたんだよ」
波央/一本松さん、拒否権ないじゃん(笑)
ユイリィ/げんなり松。ボクは大山さんに売られちゃったよ〜(笑) ……なになに? 「田所さん探しかSDを回収」? それでいいの?
波央/えっと、田所さんとやらの生死は問わない系?
GM/「うーん、本当なら本人が来てくれる方が仕事押し付けられるから助かるけど、事故って死んでる可能性もあるでしょ? その場合は田所の研究成果だけ持ってきてくれると助かるし、7つか8つばかり重要なSDも持って帰られてるからそれだけでも回収できたら御の字」
波央/抵抗された場合は事故って扱いで良いって解釈しても? ……こういう質問が出るあたり、波央は朱指マインドなんだよな。
GM/「いいよいいよ〜。好きに連れてきて、もしくは好きに回収してきて〜」
ユイリィ/田所って人は何をしてる人とか訊いてもいいんです?
GM/「田所が何の研究をしてるか? えっとねえ…………モガッ」 航先生が、後ろから口を閉じさせられている。
ユイリィ/おや?
GM/彼の作ったロボットが、口にフランスパンを押し込んでいた。ベレー帽を被った緑色の中性的なアンドロイドだ。
波央/あ、エセルちゃんだ。口封じされてる(笑)
GM/アンドロイドは「メッ! このヤロー、それ部外者に話しちゃだめって言われた奴だゾ! そこそこ大規模プロジェクトなんだかラ!」と航先生を止めている。
波央/へえ、大規模プロジェクトなんだ……。
ユイリィ/あんまボクらは聞かない方がいいやつ?
GM/「あんま外に出しちゃダメなヤツ! 結構ダメなヤツ! ……深堀して大規模プロジェクトに入れられてもイイ?」
ユイリィ/イヤー。
波央/もう聞きませーん。
GM/「ヨシ!」 アンドロイドは航先生を解放します。
波央/田所って奴の自宅とか家族とか、そういう資料を貰えます?
GM/「もがが……ごくん。まあ、詮索してくれても(僕は関係ないから)いいけど。一応これ登録住所とか書いた履歴書と……あと、機関の中でも知り合いいると思うよ。その子とかに声掛ければもっと分かるかも? 確か田所って朱指所属に知り合いがいたと思うんだ。名前は……ワタナベ?」
ユイリィ/朱指、ワタナベ。ハオ知ってる? 同僚でいる?
波央/学さんのことかな。なんかハンター協会からの出向だったって聞いてるけど、気付いたら朱指になってた人。
GM/「それそれ、ワタナベガク。田所の知り合いだって言ってる研究者がいたから、その子も協力してってお願いすればいいんじゃないかな?」
ユイリィ/知り合いのレベルがどれぐらいか知らないけど、仲良しだったら最近の動向知ってるかもよ? 協力してって言いに行く?
波央/そうだね、頼むだけ頼んでみようか。
ユイリィ/じゃあそのワタナベ会いに行こう〜! いいひとだといいな。いいひとだよね?
波央/悪い人じゃないよ。でも弟妹にされるから気を付けて。
ユイリィ/なんて?
GM/という訳で、朱指の波央くんは朱指の渡辺さんに「田所探し、手伝わない?」と声を掛けに行くことができるのでした。
ユイリィ/じゃあ会いに行こう! 普通に宿舎にいるのかな?
波央/任務に出てなけりゃいると思うけど……学さんどこにいます?
学/真面目に会いたいですか、不真面目に会いたいですか?
ユイリィ/謎の質問。仲良くはしたいですけど面白いハオは見たいです。
学/では波央の部屋に居ます。
波央/なんで? ちょっとローテ表を見てくるね〜って自室に戻ったら、なんか居た。
学/やあ、おかえり。朝一の呼び出しだったけど大変な任務だったかい? お兄ちゃんとして居ます。
波央/俺、鍵掛けて行ったよなあ!?
学/大丈夫、鍵を掛けていたよ。防犯バッチリで安心してる。出るときはしっかり鍵を掛ける、良い子だ。
波央/鍵掛けて行ったのになんで学さんがここに居るんだって話してるんですけどお!?
ユイリィ/あ、これ、やべえ人だ。
GM/やべえ奴だ(笑)
学/はっ。……かわいい弟が、かわいい友達を、部屋に連れてきてる。
波央/そこじゃないよ!?
ユイリィ/どーもー。今日トモダチになったユイリィでーす。
学/そうか、ガールフレンドを連れて来る年になったか、うんうん。弟がこんなにも成長したなんて、兄として感慨深い。
波央/違うよ?
ユイリィ/ハオ。一応求められている質問だと思うから尋ねるね。この人はハオのお兄ちゃん?
波央/違います、俺は一人っ子です。
学/そしてユイリィのお兄ちゃんでもある。
ユイリィ/ヤベこっちに矛先きたぞ(一同爆笑)
波央/さっきまで弟のガールフレンドって言ってたのに!?(笑)
学/こんにちは、俺は渡辺 学。朱指に所属している。ここに入ってまだ数ヶ月目の新米だけど、君のお兄ちゃんだから安心したまえ。
ユイリィ/こんにちはユイリィです。貴方は兄じゃないです。貴方は兄じゃないです。
GM/2回の強調!(笑)
学/この3ヶ月、新米だった俺はお兄ちゃんとしての地位を確立した。これも俺がお兄ちゃんだったおかげだ。
波央/こうして朱指の連中は学さんの弟妹認定されたんだ……この頃の朱指は学さんより年下ばっかだろうから(笑)
ユイリィ/【正気度】回復の研究してる人、紹介しよっか?
GM/泰紀さんとか?
波央/泰紀さんにこれ紹介するの、気が重いな……(笑)
学/まあなんだ、立ち話もなんだからお茶でも入れよう。入って入って。
波央/俺の部屋だよ!
ユイリィ/求められてたツッコミだ……(笑)
波央/それよりも……学さん学さん。田所って人、知ってる?
学/田所? うん、弟のことだからもちろん知ってるよ。
GM/田所も弟なんだ……。
波央/田所も弟なんだ……。
ユイリィ/田所も弟なんだ……。
学/みんな息が合ってるな。
GM/全員でまったく同じツッコミをしてしまったよ(笑)
波央/つまり、田所は学さんより年下? いや、年上相手でも弟にしてきそうだな、この人……(笑)
学/波央のお父さんだって俺の弟かもしれない。
ユイリィ/やっぱ【正気度】回復コースに連れていってあげようよ。
波央/どのくらい【正気度】回復させればいいんだろうな……(笑)
学/その田所が……どうしたって? 話を聞きます。
波央/なんか行方不明らしいっすよ。
ユイリィ/かくかくしかじか。
学/……ふむ? GM、具体的に田所の情報はありますか?

 『イベントキー:田所のメッセージ』
 PC2が受け取った田所からのメッセージを表すイベントキー。
 君は田所とは比較的仲が良く、日常的なやりとりを交わしていた。家にだって行ったことある仲だ。
 「カノジョにフラれた。仕事する気にならね〜(´;ω;`)」 このメッセージを貰った4日前の夜から、連絡はない。


学/部屋でお茶を飲んでリラックスしながら、携帯電話のメッセージを見せます。
ユイリィ/あ、田所って人、カノジョいるんだね〜……フラレてるけど。
波央/クリスマス前に彼女にフラれて可哀想。
学/傷心中な弟を励ますのも一苦労だった。そのやり取りををしたのが、4日前の夜だな?
ユイリィ/もう5日連絡無し?
学/うん。返信は今のところ無いかな。
波央/いや、それにしたって彼女にフラれたぐらいで仕事放棄とかヤバくない? 主に命が。
ユイリィ/ちょっとさすがに、さすがじゃない?
GM/そういうこともありえない話ではないけど、さすがに「田所にしては不真面目すぎないか? 一応は機関の所属員だぞ?」と学さんは思います。可能性は0ではない。それにしたって……。
学/……女の子にフられたらそりゃ傷つくだろう。それでも、彼は立派な社会人だよ。俺の弟なんだから立派じゃなかったらしっかり教育しないと。お尻ぺんぺんぐらいはしに行かないとな。
波央/そういうのは天足でやってえ。
ユイリィ/天足だってちゃんとプレイでしっかりやりま〜す。
学/……念のため、田所に今すぐ電話はできますか? 電話したいです。
GM/ぷるるる〜。渡辺さんは田所に連絡します。電話は、応答なしです。
ユイリィ/あ、すぐ連絡を入れてくれて助かる。
波央/こういうとこちゃんと仕事できるんだよな、学さんって。ただ兄を名乗る不審者なだけで。
学/もしもし〜? 田所? お兄ちゃんだぞ〜? ……応答が無いな。
波央/それで電話出る人、いないと思うが。
ユイリィ/……学さんって田所さんの家、行ったことあるんでしょ? 案内してもらえる? もしこれが事故で電話に出られないとかなら、普通に心配だよ。
波央/顔見知りの学さんが一緒に行ってくれたら助かるな。
学/ん……。そうだな、事故もありうる。失恋から自暴自棄になって……という可能性もあるし、傷心中だからこそ前後不覚で事故に巻き込まれたのだって考えられる。俺も行こう。車を出すよ。
波央/助かる〜。
学/お兄ちゃんの車、2人ともカッコイイって言ってくれただろう? さあ乗って。
ユイリィ/無い記憶。
学/弟の家まで弟と新しい兄弟を連れて行きます!
波央/という感じだ。ユイリィ、感想は?
ユイリィ/機関の偏見が強くなりそう。
波央/あれハンター協会産だよお!(笑)
ユイリィ/所属が朱指で良かった。外回りの天足に来ないでほしい(笑)
学/お兄ちゃん発進です。
波央/お兄ちゃん部分だけ取ってもらえます?(笑)


 ●オープニングフェイズ2 〜再び眠り〜

GM/陵珊山のてっぺんにある仏田寺・機関の本丸から車で15分、山の麓の方まで車を走らせます。
波央/俺も免許、取らないとなあ。買い出しの時とか便利だし……。『悪夢卓』のときには車を運転してるからそのうち免許は取るんでしょうね。
学/朱指は若い子が多いから免許を持っていると移動で何かと頼られるぞ。
波央/そうなんですよねー。しかも俺、後方支援系だから物資とかも運ぶし。
ユイリィ/へ〜、ハオって裏方さんなんだ。正直朱指ってどうなん? 居心地の話。
波央/うーん、頭垓より一億倍マシ。人の入れ替わりは激しいし、結構簡単に死ぬ職場ではあるけど……居心地は悪くないよ。一本松さん、良い人だしね。
ユイリィ/一本松さんって昨日凄い勢いでカレー食べさせられてた人だよね? あれ超面白かった。なんであんなカレー大会なんかしちゃったの?
波央/かくかくしかじかで『カレシ卓』の話をします。一本松さんの提案で俺たちの命が助かったんだ。
学/昨日は相当楽しかったみたいだな。俺は昨日、出張で居なかったんだ。弟たちのカレー食べたかったな。
ユイリィ/どのカレーも美味しかったよ! また作ってもらいなよ〜。なんてったってハオが作ったカレーが最高得点だったんだもんね?
波央/そうそう、俺ともう一人のマリアって子のカレーが一番評価高かったんだ〜!
学/ハオはカレー作りも得意なのか。良いお婿さんになるな。……弟が出て行ってしまうことを考えると物悲しいが。
波央/いや、婿行きませんけど?
学/まだ俺の弟でいてくれよ。
波央/あんたの弟でもないですけどね?
ユイリィ/……うん! この人、変な人だけど悪い人じゃないな! 変な人だけど!(笑)
GM/麓へ出てくると、商店やアパートがある。そのアパートの一室が田所の部屋だ。3人は田所のアパートまで到着する。外観は家賃2万円ぐらいのいかにも田舎のアパートだ。
波央/えっと、夜須庭先生からもらった住所はここか……。安そうなアパートだな。
学/駅近じゃなければ山の麓のアパートなんてそれぐらいの家賃だろう。田所の部屋はここだ……と扉の前へ。ぴんぽーん。
ユイリィ/おじゃましましょー。ぽんぽーん。
学/田所、いるか? お兄ちゃんだよ。
GM/…………。返事なし。
波央/兄を名乗る不審者が来たらそりゃ居留守するでは?(笑)
ユイリィ/不審者に対してダンマリなのか、本気でダンマリしなきゃいけない何かがあるのか、微妙なラインだね?(笑)
GM/鍵は開いている。
学/不用心だな。
波央/……開けてみますか
学/田所は社会人だ。常識はある。無断欠勤だっておかしい。そして鍵を掛けないなんて異常だ。……開けるぞ。
波央/学さんの後ろに回ります。
ユイリィ/ハオの後ろにいる〜。
GM/アパートの一室に入ります。ごく普通の一人暮らしの社会人部屋だと思えます。
学/田所。声を掛ける。……いない?
GM/いないですね。普通の家と違うのは……パソコンや機械や書物がやたらと多いことでしょうか。
ユイリィ/頭垓の研究者っぽい部屋だね。
学/田所……不用心がすぎるぞ。お兄ちゃんは悲しい。本当に何があったんだ?
波央/ちょっとそこのコンビニまで、って感じじゃなさそうだな。
ユイリィ/あまりに不自然だね。……もうSDとか探しちゃう?
波央/そうだな、変に研究資料触ってプロジェクトとやらに巻き込まれたくないしな……適当に何かに≪過去視≫しても良いんだが。
GM/――ガサ。物音がする。押し入れの方からだ。
ユイリィ/ん。……ちょっとぉ。
波央/……学さん。
学/田所は押し入れで寝るタイプじゃない。常識人は、押し入れに動くものは入れない。ウズマキから刀を出します。
ユイリィ/お、やる気ね。
波央/ドアを塞ぐように立っていよう。
GM/物音がした方へ近寄りますか?
学/波央。お前は≪肉体復元≫が使えたな?
波央/え、はい。
学/もし斬っていけないものを斬ってしまったら、お兄ちゃんのフォロー頼む。
波央/ああ、はいはい了解。
学/押し入れを両断します。
ユイリィ/わあ!? 潔いな!(笑)
GM/学さんの判断が早すぎてビックリ。抜刀した学さんは、押し入れごと一刀両断します。
学/田所がいたらごめん。中身ごと一刀両断できましたか?
GM/……できません。

 突如現れたのは、肉塊。学の刀によって斬れた先から、手が伸び出す。

ユイリィ/わあ!?
波央/なんだ……!?

 斬った先がぐちゅぐちゅぐちゅと波打ち、再生を図る。
 そして……いきなり斬りつけた学の刀を、危険視して、奪った。


学/下がる!
GM/その手が……偶数で波央、奇数でユイリィに(ころころ)1、ユイリィの頭を掴む。
ユイリィ/ぎゃ!?
波央/ユイリィ!
学/庇う! 庇わせてくれ!
GM/そんな学の判断は間に合わない。神のような速度で、人には不可能の速度で、ユイリィの頭を掴み、口の中へと放り込んだ。
ユイリィ/まっ……!?
波央/な……!?
学/ユイリィ!
GM/ゴギャッ。ゴギャギャギャギャ。骨を砕く音がする。
ユイリィ/あばばば!?
波央/あ、これ……夢の!?

 ユイリィは、化物の巨大な喉に飲み込まれた。
 無数の骨が砕ける音が響く中、酸に侵され、皮膚は焦げ、内臓は焼けるように溶けていく。


ユイリィ/ちょっ……あのポエムが出るの早すぎるんだけどー!? もうちょい……もうちょい、後でしょ……ごぎゃ……逃げ、ろぉ!?
学/ユイリィ!? ……救う! なんとか引き出す手段は!?
波央/ユイリィ!
GM/波央は思う。――次は自分だと。波央の足に、手が絡みつく。
波央/……あ! 学さん、逃げて……。
学/田所を食ったのかコイツ!? そういうことか!?
波央/わかんねえよ! でも、いま出来るのは逃げることだけだ!
学/ああ、逃げるぞ! これは……そういうことだろう! 田所は何かに巻き込まれたんだ!
波央/……そういうことだから。あとよろしく。どん、と学さんの背を思い切り押して部屋から追い出す。
学/問答無用!?
GM/足を引っ張られる。手に絡みつく。胴体に……そしてそのまま、口の中へ。
波央/頭垓と、朱指に、連絡……ガッ!
学/波央っ!
波央/ああああああ!?

 神経が熱で焼け焦げる感覚が走る。繊維が溶解する臭いが漂う。
 痛みが意識を奪い、終わりの見えない地獄の始まりを予感させた。
 ……波央とユイリィは思う。「これか」と。悪夢の正体はこれかと。
 悪夢の正体がこれなら、悪夢から覚めたとき……この悪夢はもう見ないよう、祈るとしよう。2人はそう思った。


ユイリィ/……という悪夢を見るんだね。
GM/はい、おはようございます。君達は早朝、悪夢から目を覚まします。
波央/おええええええ!? う、目覚め最悪……!
GM/朝の4時。陵珊山の宿舎にて。波央とユイリィはまた廊下で出会っていいですよ。
ユイリィ/…………。がちゃ……部屋から出てくる。廊下を歩く。
波央/ガチャッ……あ。
ユイリィ/……おっはよーございまーす、ハオ。
波央/おはよー……お互い、顔色最悪だなあ。
ユイリィ/……ねえ、これ、あれだよね。今日、航先生に8時に会いに行く日だよね?
波央/あれだなあ……ループ、してんなあ。
ユイリィ/あ〜、これ聞いたことあるぞ〜。そういうのを研究している頭垓の人も何人かいるよ。……ねえ知ってる? ハオ、[世界遣い]は売れるんだよ。
学/そうなんだ?
ユイリィ/昔からね、そういう能力者は高値で取引されるの。ボク天足だから知ってる。
波央/俺だって知ってるよお…。何のために人外狩りで駆り出されてると思ってんだ。
ユイリィ/もしボクらが[世界遣い]として目覚めちゃったなら、高値で取引されるよ? 突然ループすることもあるっていうしね〜。
波央/言っておくが俺は違うぞ。あー、やだやだ……。
ユイリィ/……ねえ、このままだと。
波央/ああ、また死ぬな。
ユイリィ/もう航先生のとこ行くの、やめよっか?
波央/それはそれで死の予感。
GM/――ボテッ。物音がした。何かが落ちる音だ。
ユイリィ/なに?
GM/何かが落下した音だ。そっちを見ますか?
波央/物音がした方に見ます。
GM/さっき2人を食べた肉塊の化物がそこにいます。
ユイリィ/え。
学/え?
波央/ぎゃああああ!?
ユイリィ/えええええ!? なんで!? は!? なに!? え!? 普通あの時間あの場所にまた行くとかでまた死ぬとかじゃないの!?
波央/に、にげ、逃げるぞ!?
GM/にゅる、にゅるにゅるにゅるにゅる。手を伸ばして2人を掴もうとする、例の化物。今、悪夢の中で見たあれがいます。
ユイリィ/なんで!? ループじゃないってことー!? いやループはしてるよね!?
波央/俺たちのループにくっついてきた!? いやそんなの可能なのか!? なんでここに居るんだよ!? エルム街の悪夢かよ!?
ユイリィ/に、逃げる! 逃げられる!?
波央/分からん! でも、逃げなきゃまた殺されるだけだろ! おおおおお兄ちゃああああああん!
GM/お兄ちゃんって助けを呼びましたね。学さん、シーンに出てきていいですよ。
学/弟に呼ばれたので来ました。壁をブチ破って両断!
波央/壁ぇー!?(笑)
学/弟の危機に駆けつけるのはお兄ちゃんの役目だ!
ユイリィ/お兄ちゃんー!? 頼りになるぅー!(笑)
GM/学が即座に一刀両断登場してくれたおかげか、脚が全て斬られて2人は助かる。なお学さんはループ初回特典、記憶がある状態でいるよ!
波央/学さん! 覚えてる!? 記憶ある!?
学/あるらしい! 全部斬る! あくまでこいつの狙いは2人のようだからな……! そして、電話で朱指の一同に電話を掛けまくる! おおおおいっ! 宿舎の中央で叫ぶ! みんな! 襲撃だッ!
ユイリィ/そっか、ここ機関の宿舎だもんね!? 誰か助けてぇー!
波央/起きてー!
GM/学さんの大声にまだ早朝で寝ていた一同が「なになに朝4時に何やって……」と部屋を出てきた。「うわ!? なんかいる!?」
ユイリィ/みんなにも見えるよね、この化物が!?
波央/この触手、手当たり次第に襲ってる感じ? それとも明確に俺とユイリィだけ狙ってる感じ?
GM/波央とユイリィ狙いですね。
波央/……俺とユイリィだけ?
学/俺は……範囲に入ってない?
ユイリィ/なんでー!?
GM/一同が戦闘を始めます。そのおかげで……2人は無事だ。戦闘によって奴は怯んだのか、「姿を消します」。ここでミドルフェイズのAF判定を提示します。

『AF判定:  ニ  ゲ  ロ  』
 ・使用能力値:【体力】【幸運】
 ・難易度:1000

※「化物から逃げる手段を探し続ける」演出に成功すること。
 成功した場合、助かる。

【ミドルフェイズ・ルール】
▼1ラウンドに1回ずつPCはシーンを立て、AF判定に挑戦できる。協調行動不可。1人でやること。
▼シーンはGM→PC→GM→PCの順番で交互に進める。1ラウンドにGMが3回が行動する。
▼GMシーンでは、化物がPC1を殺そうと判定をする。その判定にPC1が成功した場合、次のPCのシーンが立てられる。失敗した場合、PC1は死ぬ。PC1が2人とも死んだらループする。
※PC2は同じ能力値の判定に成功することで、代理成功して生還させるができる(≪一心同体≫と同処理)。タイミングは判定直後。対象は1人。
▼GMの攻撃パターンは、以下のチャート(1D3)の通り。
 1:【幸運】判定難易度15
 2:【体力】判定難易度12
 3:【知覚】判定難易度10
▼GMの攻撃に回避成功した判定の出目を見ること。次のPCは出目に相応した演出のシーンを立てられる。
 1:越生匠太郎に関すること
 2:田所のカノジョに関すること
 3:夜須庭航に関すること
 4:田所のアパートにて捜索
 5:田所のアパートの近所で探索
 6:1〜5のイベントを自由選択OK


波央/AF判定の名前が怖い! ホラーじゃん!
学/……姿を消した? どこに行った?
GM/全員、【理知】判定で難易度10をどうぞ。
ユイリィ/(ころころ)14で成功。
学/(ころころ)10で成功。
波央/(ころころ)8で失敗。俺だけ分かんない!
GM/成功したユイリィと学は、「化物はダメージを追ってウズマキの中に逃げて行った」ことを察します。
学/……は?
ユイリィ/ウズマキの中へ……ってことは!? じ、時空を越える化物!? 時間も次元を越えて追いかけて来る化物とか!?
波央/いや、でも基本的にウズマキには生物は入れられない筈、では?
学/[稀人]は可能、なんだよな?
ユイリィ/[稀人]レベル3以上のやつなら……だけどさ、そんなチートしてでもボクらって追いかけられる理由ある!?
波央/あるいは、触手型のスキルウェポンとか? いや、だとしても俺とユイリィだけ襲われる理由が分からない。
GM/2人を助けに来た同僚たちも「おい、お前ら! 大丈夫か!?」と心配してくる。「気を付けろよ、また襲い掛かってくるかもだから……いつでも助けを呼べよ!」
波央/いい奴ら〜。
ユイリィ/助けてくれてありがとうございまーす 機関の中に魔物とかありえなーい! みんな警戒してくださーい!
学/……もちろんお兄ちゃんも、2人を今後も守ろう。逃げた奴もまた襲い掛かってくるかもしれない。なにせ、難易度が1000だ。
波央/川越様を呼んできて……(笑)
学/責任者にも伝えよう。警備を担当する朱指の頭領や、宿舎の全貌を把握してなきゃ困る食導のリーダーにも。寺に魔物とか邪神とか現れるなんてあってはならないことだ。そうだろう? まずは全員各所に報告して2人の命の安全を確保するぞ!
波央/まともなこと言ってる!(笑) 頭垓に行って問い詰めるのもありじゃないか?
ユイリィ/ありありー!
GM/寺に魔物とか邪神とか現れるなんてあってはならないこと。おい聞いてるか夜須庭 航。
学/聞いてないかも。それが航のチャームポイントだから。
波央/執拗に俺達だけ追ってくるってことは、「最初の俺達」が田所のとこで何かしたんじゃねえかな……?
ユイリィ/何したんだボクらー!?
GM/「ちょっとちょっとー!? これなんの騒ぎっすか〜!?」 騒がしい男の人の声がざかざかとやって来ます。
学/誰だ?
波央/はっ! 練り辛子をウズマキから出す!

 GM/「すみません、ちょっとこの騒ぎの事情を聞かせてくれませんか〜……って」 そこに現れたのは、越生 匠太郎。御臓所属の男だ。

波央/うわっ、恰好良いのにムカつく顔してる! いやらしそうなとこが武蔵さんそっくり〜!
GM/(匠太郎になって)「昨日のキミじゃん。生き延びたくせに何してんの?」
波央/知るかバーカ!
ユイリィ/ん〜、なんか責任追及しそうな声〜。喋り方が腹立つね〜。
学/眼鏡。黒髪。スーツ。つまり……俺の弟だ?
波央/そうだよ!
GM/「違うよ?」
ユイリィ/そうかも。
学/そうだな、俺の弟。誰よりもそっくりじゃないか。
GM/「違うよ!?」
ユイリィ/そうだよ。ボクとハオよりよっぽど似てるよ。
波央/そうだそうだ、生き別れの弟だよ!
学/弟よ、すぐに駆けつけてくれて嬉しいぞ。
GM/「俺の兄は一兄さんなんですけど!?」
ユイリィ/誰が見ても「ここにいる4人の中で兄弟を見付けなさい」って言われたらそこの眼鏡2人だよ。
学/駆け付けてくれてありがとう、我が弟。
GM/からかいに来た匠太郎さんが動揺してツッコミに回ってるわ。「俺は波央くんを笑いに来ただけですけどぉー!?」
ユイリィ/さいてー
学/人を笑いに来るなんて失礼なことをするんじゃない! めっ! 弟を叱りました。
波央/お兄ちゃん! あいつのこと羽交い絞めにして! 口にハバネロぶっこむ!
学/ハオに頼られて嬉しい! なので羽交い絞めにしました。
GM/羽交い絞めにされました。
波央/口にデスソースの瓶ブチ込みます。
ユイリィ/オープニングフェイズのラストが最悪の形に。
学/ラストがかっこいいかどうかなんて知らない。弟のために弟羽交い絞めにしました。
GM/「んぼぼぼぼぼ!?」 匠太郎は≪シュテンドウジ≫なのでダメージを受けて死にました。
波央/≪シュテンドウジ≫だから次のシーンで復活するので問題なし!
学/次のシーンまで介抱してあげるぞ。お兄ちゃんだからな。
ユイリィ/優しい ……いったいどういうことだってばよ……?(笑)
学/謎が多い始まりだったな。
ユイリィ/一番の謎はお兄ちゃんなんだが。