アナザーワールドSRS・リプレイ・DROWNING/phantasmagoria
■ 第6ループ1話 『Omen』 1ページ ■
2010年3月16日




 ●プリプレイ

GM/ドロリア第6ループを始めまーす。まずは、新ループが始まるからレベルアップ報告をお願いします。

▼PC1:秤谷航(キャラクターレベル9)
 クラス[闘士6/聖職者2/世界遣い1]
 聖職者より、主特技≪式神返し≫、副特技≪神官服≫を取得。

▼PC2:相馬(キャラクターレベル9)
 クラス[狂戦士6/処刑人1/異端者2]
 異端者より、主特技≪強化手術:意志≫、副特技≪黄泉の助言者≫を取得。

▼PC3:八木沼盟(キャラクターレベル9)
 クラス[魔術師6/霊媒師1/領域遣い2]
 魔術師より、主特技≪指揮者の鎖≫、副特技で≪本のクチ≫を取得。

▼PC4:早乙女亜紀(キャラクターレベル9)
 クラス[感応力師3/狩人2/霊媒師3]
 霊媒師より、主特技≪コネ「ウズマキ」≫(一般特技)、副特技は≪心強き守護霊≫を取得。

亜紀/今回はGMから取得OKを貰えたので、≪コネ「ウズマキ」≫を取りました!
航/ついに! 亜紀は取るべきだよね! ……しかしもうキャラクターレベル9なんだ、次回2桁になるんだな。
GM/次回やるときはレベル10でサーヴァントと同じになっちゃうんだね。……では、今回は誰がどこのルートにいくか宣言してください。
相馬/今回はエルを攻略したいと思います。
盟/盟は藤原さんにいってみます。
亜紀/俺はアサシンルートいきまーす。
航/航は、真セイバールートにいきます。ジークを拾ってみるよ。ま、予定は未定だし……「何故俺は黒須とベッドに居るんだろう」ってこともなり兼ねない(笑)
盟/現に『第4ループ』で盟はアサシンルートにいこうとしたら何故か航を追いかけてたよ(笑)
GM/(色々とシナリオを調整して)……よーし、じゃあシナリオ始めようか。今までのオープニングシーンで特別したいことが無いのであればカットしていくねー。


 ●オープニングフェイズ/亜紀 〜ウズマキ〜

GM/亜紀くんのオープニングです。2月1日、君はバイトを終えた。…………。
亜紀/…………。
GM/…………。
亜紀/ハンドクリームぬりぬり。
航/……GM、「言え」っていう空気を作りましたね(笑)
GM/これは回避不可能なイベントなんだよ(笑) ……亜紀がてくてくぬりぬりと夜道を歩いていると、いきなり目の前の世界が変貌します。
亜紀/お?
GM/確かに夜道を歩いていた筈なのに、そこは異世界。上下左右を見渡すと、まるで渦が巻いたかのような空間だ。
亜紀/ウズ……マキ? なんでこんなモノが空中にあるんだ?
GM/そんな中……女の子が君の前に現れる。金髪ツインテールゴシックロリータの女の子だ。
亜紀/……君は?
GM/「色んな呼び方があるけど、『聖剣』で統一させてもらうわ」……では、彼女に対して記憶を持っているか……亜紀、航、盟の3人は難易度9の【幸運】判定をしてもらおうか。
盟/(ころころ)えー、7です。何にも覚えてません! 黒須のことなんか知らないっ!(笑)
航/(ころころ)13です。
GM/亜紀は、特別にプラス5付きでどうぞ。……『第5ループ』で言っていた『特別なボーナス』とやらは前回最後にファンブルが出たんでありません。
亜紀/はーい(笑・ころころ)17でした。
GM/では亜紀くんはこれから起こることがなんとなく判るデジャブを持っている。この子が特殊な存在だったことも思い出して……あと、少し女の子がむくれているようにも感じる。
亜紀/どうしたの、怒ってる?
GM/「むー、なんでもないわ。……私は、貴方に味方する者。呼べば出てくるから何でも知りたいことがあったら言ってね。教えてあげるから」。≪コネ「ウズマキ」≫を持っていれば超次元的なコネとして1シナリオに1回ロリに助けを求めることができます。
航/おー、本格的に凄くなってきたぞー。
GM/この特技で会えるロリは亜紀くんの主特技なので、『アメ横』で会えるロリとは別換算になります。『アメ横』のロリはコネを持っていなくても会えるし、運が良ければ『特大のボーナス』を与えてくれるものです。「それはともかく。これから先、貴方はとある選択肢が待っているわ」
亜紀/選択肢が待ってる? 誰かと会うってこと?
GM/「会うか会わないかは貴方次第。……私はとりあえず今、貴方の命を救った。使命を果たしたから行くわ」
亜紀/あ、ありがとう……?
GM/ロリは姿を消します。……気が付くと、君はハンドクリームぬりたての手で夜道に立っている。
亜紀/あ、戻ってきた。
GM/……バタン! 先の道で男性が倒れる。
亜紀/わ、大丈夫ですか!? 駆け寄ります……!

 だが息を引き取っていく男を亜紀は救うことはできない。戦う彼は唯一救う事はできたとしても。
 偶然のように目を合わせる2人。
 謎の襲撃者から逃れ、どこか見覚えがあるような感覚を抱きながら……亜紀は真セイバーを3日勘自分の家に滞在させた。
 そして、――皆は契約解除を目の当たりにする。


GM/『航と盟の親友ルート』と『亜紀が教会ルート』は継続でいいよね? ……では、航の元に祐希が「博物館のチケットあるから友達と行ってきて」と渡しにきます。
航/亜紀はアサシンルートにいきたいんだよね? 公園に集まるようにした方がいいから……久々に3人で博物館に行こうか!
亜紀/3人で行こう! わーい、久々に遊ぶぞー。でも盟ちゃんは誘わないの?
盟/テストが終わったらすぐに帰ります。……キャスターがいなくて腹立たしい! さっさと新しいサーヴァント見付けてやるぷんぷん!(笑)
航/盟ちゃんも誘って行こうと思ったのに帰っちゃったよー。なんか最近猫が逃げたとか言ってた。
GM/では、幼馴染3人で博物館に入ります。
亜紀/霊体化したセイちゃんを連れていていいですか。
GM/いいよ。じゃ、祐希がちょっとだけセイちゃんが居る方を向いた気がした。
航/祐希、スプリンクラーがどうかした?
GM/「う、ううん、なんでもない……オシャレなスプリンクラーだなって思っただけ」
相馬/(真セイバーになって)「わー! スゲー! オレと同じような鎧があるよ!」そわそわガシャガシャ!(笑)
亜紀/セイちゃん静かにして! シッ!!(笑)
GM/司書のお姉さんが「ガシャンガシャンって音がする……」と怪訝そうな顔をした。
航/お姉さん、霊感あるんだね!(笑) 亜紀、今何か音がしなかった? しかもさっきから寒いし。
亜紀/2月だからだよ、あったかくして寝ろよ!
GM/「そういえば以前の幽霊騒ぎ……航、あれから何も無い?」
航/ぶんぶん! 盟ちゃんがあれからずっと俺の家に幽霊がいるとか言ってるけどそんなのいないから!(笑)
GM/「……公園にも幽霊が出るっていう噂があるよね」
航/マジで? ……あ、俺も聞いたことあるかも! お侍姿の幽霊が出てるって!?
盟/いきなりどっかの女子高生になって)「落ち武者で落ちのびた幽霊が出るんだってー、マジコワーイ」(笑)
航/(どっかの女子高生になってになって)「お腹空かせてるから、食べ物をあげればすぐに退散してくれるんだってー」(笑)
盟/(女子高生になって)「凄くお腹空かせていたから持っていたハンバーガーをあげたら凄い感謝されたー」(笑)
相馬/がつがつがつ! うむ、傷み入る! もぐもぐ馳走になった!(笑)
GM/良い幽霊じゃん、公園名物になれるよ(笑) ……そんな感じで博物館を出ます。セイちゃんが「動物園でも行く?」と小声で言ってみたりする。
亜紀/あ、いいなそれ。なあ、動物園でも行ってみないか?
航/よっしゃ、久々にパンダいないけど行くかー!
亜紀/じゃあパンダの前で「みゅう?」って話しかけてみよう。
航/居ないんだってば!(笑) 亜紀、何に話しかけたの!
亜紀/……パンダの幽霊。
航/ええっ、見えるの!?(笑) そっかぁ、亜紀は昔から幽霊とか視えるもんな……。
盟/パンダがまだ自分が死んでることに気付かないで笹食ってるんだよ。
航/無作為に生きるのって良くないよね、目的持って生きないとね!(笑)
GM/「そうだよ、航。良く言った」と祐希に諭され、亜紀はいつも通りフラミンゴと話し、セイちゃんも鳥と話し……そうしていると夜の時間が近くなります。
亜紀/今日は思いっきり遊んだなー。テストが終わって凄く解放感ー!
航/もうこうやってみんなで遊ぶの出来なくなるんだろうな。亜紀ももうすぐ大学に行っちゃうし。
亜紀/うん……。
GM/ガシャッ! ……亜紀は判った、鎧男が激しく警戒したことに。
亜紀/……どうしたの、セイちゃん?
GM/「……サーヴァントがいる! 早くここから去った方がいい!」と、祐希や航の方を見ます。
航/祐希とキャッキャ話してます。
GM/そうしていると、結界が突如張られた感覚にも襲われた。……航もいきなりゾワッと背筋が凍る。
航/ぶるぶる。寒くなってきたな。祐希のマフラーを締め直したりしてます。
亜紀/……セイちゃん、俺は何があったか様子を見に行くよ。
GM/「この子達はどうする?」と、一般人2人を見て言う。
亜紀/セイちゃん、お願いしていい? この子達を守ってくれないか。
GM/「……アキちゃんは大丈夫?」
亜紀/俺は教会の人間だから大丈夫!
GM/「……何者か判らないから気を付けて!」
亜紀/ありがとう、見て報告しに行くだけだから! ……あ、俺、教会の用事を思い出しちゃった! 今から行ってくる!
航/あ、うん。どっかで待ってる方がいい?
亜紀/危ないからさっさと帰って! ダッシュで結界が張られた方角に走ります!
GM/一応確認しておくけど、亜紀は結界が張られた場所へ行き、霊体化した真セイバーが航と祐希の後ろにつくということでいいんだね? じゃあ祐希が「亜紀、バイトがあるのに突発的に誘っちゃってゴメンね……」と言ったり。
亜紀/いいんだよ、忘れてる俺が悪かったんだー!(笑)
航/亜紀が行った後に。……祐希、どうする? このまま真っ直ぐ公園を通って帰ろうか。
GM/「うん」……トコトコと、君達は歩いて帰ります。

 亜紀は危機を感じる場所まで走った。
 ……ある道に足を踏み込んだとき、突如鼻につく血のニオイに顔を顰める。
 最近めっきり嗅ぎ慣れてしまった、錆びた鉄の香り。
 パチパチと点滅するライトの下で、血だまりの中、女性が倒れていた。


亜紀/大丈夫ですかと近付きます! こ、これはかなり鋭利な刃物で斬られてる……。
GM/血だまりが広がる中、女性に近付くと……スッと後ろに何者かが現れる。
亜紀/誰っ!? パッと振り向きます。
GM/帽子を被り、コートを着た男性だ。……頭をフラフラさせながら、目を拭いながら君にそちらに近付いてくる。
亜紀/……泣いてる? 女の人も大変だけど、そっちの人も様子がおかしい……どうしたんですか?
GM/「……結界の中に居るってことは、能力者だよな? そいつ、興味ある?」
亜紀/一応……教会の人間なので。
GM/「あ? 教会かぁ……じゃあ相手できねーな」……ふう、と大袈裟に男は溜息を吐きます。「そいつ、勝手に倒れやがったんだ」
亜紀/勝手に?
GM/と、コートに血糊が付いてどう見てもお前がやっただろとモロバレの嘘を吐きます。
亜紀/凄い返り血付いてますけど! メッチャ浴びてますけど!(笑) ……貴方がやったんですか?
GM/「あれ、バレちゃった?」自分のシャツで手を拭いながら言います。「マスターと気が合わなかったからさ、殺しちゃった。次のマスターを探さなきゃだな。この辺に都合の良い奴いないかなー」
亜紀/そ、そんな早々魔術師なんて見付からないよ!?
GM/「歩けば棒に当たるかもよ? という訳で教会さん。そいつ、始末しておいてよ」
亜紀/始末……。確かに処理はしなきゃいけないけど……このまま放っておいたら第2、第3の犯行が……?
GM/「お前さんに構っている暇は無いんだ。頑張って始末しといてね」と、コートの彼はスタスタと歩いて行ってしまいます。
亜紀/……一般人は襲っちゃダメですからね!?
GM/後ろ手にヘラッと手を振る。
亜紀/信用できねー! 笑ってるだろ、チクショー!(笑)
GM/「一般人なんて必要性が無ければ殺さないさ。殺人なんて必要なときだけしかしねーし」
亜紀/絶対ダメっていうルールなんですけど!?
GM/「……そんなに殺したい訳じゃないけど、俺の存在意義なんでな。あまり突っついてくると、お前も殺んぞ?」
亜紀/……身構えます。
GM/グググと君は堪えて、スタスタと行ってしまうコートの男を見送る……しかないのでした。
亜紀/とりあえず教会に電話する! 黒須さん、公園で事件が起きましたよー! ……あと、さっきのサーヴァントが気になるので≪神域の耳≫で追跡します!


 ●オープニングフェイズ/航 〜ヒーロー〜

GM/航のシーンをしようか。……亜紀と別れたあと、ゆっくりな祐希の足並みに合わせて航は帰宅します。
航/祐希、どうするー? ご飯でも食べて行こうかー。
GM/(祐希になって)「それだったら、僕の家で食べる? ……今、安全だから」
航/安全?
GM/「親戚が大勢来ているんだ。それに……色々近頃、大変だっただろ?」
航/それは、幽霊騒ぎとテストで疲れている俺を気遣ってくれてるのか。祐希、癒されるー!(笑)
GM/キィイン! ……まるで剣と剣が合わさったような音が耳に響く。
航/うん!? 音がした方をハッと振り返ります。
GM/一瞬、鎧の男がフッと現れたような気がした。
航/わっ、幽霊!?
GM/演出を説明するなら、隠密状態のエルが霊体化した真セイバーに襲いかかって、2人とも能動行動をしたから姿が一瞬現れたんです。霊体化してると判定ができないから、真セイバーは回避判定のために一度霊体化を解除して、また消えました。
航/ゆ……祐希! 今の見た? なんか今、鎧がいなかった!?
GM/「鎧? ……は、早く帰ろうか」と、少し真セイバーが若干視えてる祐希が速度を速める。
航/ヤベー……本当に俺、幽霊騒ぎで疲れてるな。
GM/ガシャン!
航/なにっ……!
GM/公園に置かれたゴミ箱から、もくもくと煙が上がっている。
航/な……なに、テロ!? そちらに走ってみます!
GM/近寄った航の目に見えるのは……鎧の男がゴミ箱の中に突っ込まれ倒れている姿。押し潰された缶がガシャガシャ音を立てている。……全身西洋鎧だ。
航/なにこれコスプレ!? 駆け寄るにもアレなんで……その場に留まってしまいます。
GM/「う……」と唸り声を上げる男性。けど彼はすぐに立ち上がり、空へ飛ぶ!
航/うわっ!?
GM/カキンカキン! ……空の上で、何かが騒々しく戦っている。
航/ちょ……これは、ヤバイ! 祐希……逃げよう!
GM/鎧の男が叫びます。「……彼を追いかけているのか!?」
航/え?
GM/相手が航を狙っていると勘付いた鎧男は、航を小脇に、祐希を胸に抱えて空を飛びます!
航/なんで小脇ー!?(笑) 確かに祐希の方が折れそうだから抱えたいのは判るけど! 拉致られたー!?
GM/「どうか落ち着いて、オレは敵じゃない!」
航/あ、貴方は……!?
GM/「…………通りすがりのヒーローだ!」(一同爆笑)
航/ヒーローか! ヒーローなら……仕方ないな!(笑)
盟/この一瞬に一生懸命考えたんだろうな!(笑)
GM/「ここは危険だ、安全な所へ向かう!」
航/な、なら……安全だって言ってた祐希の家に向かってください! 俺はともかく祐希を家に帰さないと!
GM/では祐希の家へと先導して、鎧男は2人を連れて櫻庭邸の庭に降り立ちます。……その途端、『ざわざわざわ』という音が航の耳に入って来る。
航/……なに?
GM/祐希の家の中から大勢の人間がわちゃっと出てくる。
航/うわあ! 大集合!?(笑)
相馬/いきなりお兄さんになって)「大丈夫大丈夫!? 怪我してなかった? 立てるか!?」
盟/同じく子供達になって)「怪我してない!? 何かあったの!? 平気!?」
航/祐希……コレ、何?(笑)
GM/(祐希になって)「親戚のおじさんとおばさんとお兄さんとお姉さんと子供達……」
航/なんでこんなに親切にしてくれるの?
GM/「僕の……親戚の人達だから?」みんな儚げですぐに死にそうな人達は、真セイバーや祐希は見向きもせずずっと航に話しかけているね。
盟/祐希が心配している対象が航だから、航にばっかり話しかけるんだろうね。
GM/では祐希が、鎧男に向き直ります。「……助けてくれてありがとうございます」
航/あ、ありがとうございます! こちらも頭を下げ……るけど、さっきの何ですか!?
GM/(真セイバーになって)「……戦いだ」
航/戦い……? ていうかなんで鎧なんですか! 兜外してくださいカポッ!
GM/兜取られそうになったところを避ける!「これは……取っちゃいけない掟になっているんだ!
航/そっか、ヒーローだもんね!
相馬/納得しちゃった!(笑)
航/ヒーローなら仕方ないな。じゃあさっき戦っていた人って、悪の組織なんですか!?
GM/「……そうだ! 君を狙っていたようだった!」
亜紀/エルを利用した!(笑)
航/な、なんだってー!(笑) さっきの人は俺を狙っていた? でも……電話ボックスで答えたのは亜紀じゃん!?
相馬/そういう問題か!(笑)
GM/鎧男は「ここなら平気みたいだね」と祐希の家を見渡します。その後、航に向き合って「キミの家へ送った方がいい?」と尋ねるよ。
航/今ちょっとウチ帰りたくないな……一晩ぐらいお世話になっていいかな。
盟/親戚達は航の為にご飯を作り始めてます(笑)
航/俺は一晩ここで泊まっていこうと思います。助けてくれてありがとうございます、名前も知らぬヒーローの人。
GM/鎧男はバッと塀の上の乗る。「……気を付けて。また誰かがキミを狙って追って来るかもしれない」
航/き、きゅーん!(笑) あ、ありがとうございますっ!
GM/ザッ。鎧男は次の瞬きの瞬間には消えている。
航/祐希! 俺、ちょっとトキメいちゃったよ!
GM/(祐希になって)「う、うん……。でもヒーローさんのことは忘れた方がいいよ」
航/なんで?
GM/「だってきっと、ヒーローに危険はつきものだ……。僕は航が一番大事だから……」
航/今の俺はヒーローとヒロインの間で揺れている!(笑)
GM/こうして祐希の家で夕飯をご馳走になり、一晩泊まっていくことになった航はヒーローさんのことを考え続けるのでした……というコトでシーンアウトしておくか。
航/ご飯の最中もずっとさっきの人の話をしています。リアルヒーローってカッコイー!(笑)
盟/(男の子になって)「そんなことよりわたる、仮面ライダーやろうぜー! おれ、ダブルやるー!」
航/判った、じゃあ俺はディケイドやる。
盟/「通りすがりの破壊者だー! なんで世界壊そうとすんのー!?」
航/世界遣いだからだよっ!(一同爆笑)


 ●オープニングフェイズ/相馬 〜マスター〜

GM/相馬さんのシーンにいこう。……君は、ぐるるるるとお腹を抑えながら公園に居ます。
相馬/しかし最近皆の者、ワシに寄進をしてくれるが良い心がけじゃ。
亜紀/どっかの女子学生になって)「今日はケンタッキーをお供えに来ました! 早くカレとラブラブになれますよーに!」
相馬/おお、これはなかなか美味いもんじゃのー。うむうむ、頑張れよ!(笑)
GM/すっかり名物になっているじゃねーか(笑) ……そんな夜。相馬さんはいきなり結界が張られた感覚に気付く。アサシンが張った結界です。
相馬/む。
GM/同時期に、違う場所で誰かと誰かがカキンカキンと戦っているのも聞こえる。……セイバーとセイバーが戦っている音だね。
相馬/ふむ。……がつがつとケンタッキーを平らげます。
GM/暫くすると、亜紀くんがアサシンを追い払ったので結界はすぐに解かれる。だけど戦いの方は……長く続いているようだ。
相馬/ふむふむ。……運が良ければ他のサーヴァントの能力が見られるかもしれん。ワシも行くとするかの。霊体化した状態で向かいます。
GM/では相馬さんが戦場へ足を運んでみると……そこでは、2人の男が戦っている。片方は鎧姿、片方は軽装備で獣のように素早い男だ。
相馬/ほほう。あの姿はどちらもサーヴァントで間違いないのぉ。ワシはバーサーカーだから……セイバーとアサシンか? 若干違うような気がしないでもないが……。
GM/金髪の方のサーヴァントと思わしき人物が、鎧の男を蹴散らす。ドカーンとゴミ箱へ落とされる鎧男。
航/そこに、童が駆け寄る!
相馬/その後、真セイバーが航達を連れて行って、金髪の男が「待てー!」と叫ぶんだな。
GM/うん。金髪の男は鎧男達を追い掛けようとするけど、大きな傷を負ったのかガクッと膝を折る。鎧男は逃げて行き、その姿を苦々しく見ている。どうやらすぐには立てないようだ。
相馬/あやつは手負いのようじゃの。……そういえば、サーヴァントがサーヴァントを得るというのも可能なんじゃな?
GM/[異端者]の考えですね(笑)
盟/流石NPCみたいなPCだ!(笑)
相馬/サーセン!(笑) ……よし、ここでワシがあの男をサーヴァントとして得よう! 金髪の男に近付きます! おぬし、なかなか手だれの者のようじゃの?
GM/金髪はゆっくりと振り向き、無言で睨みます。「……ここで……俺を、殺すの?」
相馬/いや。おぬし、ワシと契約せんか?
GM/「契約……?」
相馬/そうじゃ。ワシはおぬしと同じサーヴァントじゃがな、ワシが聖杯戦争に勝ち日ノ本を取った暁にはおぬしに何らかの恩賞を与えてやろうぞ。
GM/「……」。
相馬/おぬし、そのままじゃと確実に死ぬな。おぬしにも何か願いがあるのじゃろ? ここで朽ちるというのはあまりにも口惜しかろうて。
GM/「……契約か」。金髪の男は傷付いた体で立ち上がります。「うん、構わない……確実にこの戦争で勝つというのであれば……俺を使ってほしい」
相馬/安心しろ、ワシはこの日ノ本を支柱に治める男じゃ。
航/……なんか、相馬さんのこの偉そうなところはギルガメッシュに似てるな(笑)
GM/あ、それいいな! そのネタそのまま使わせてもらうよ。「……なんだか……俺の知り合いに似てる」
相馬/ほほう? ワシ程の大きな者が他にも居ると言うのか。
GM/「その自信満々の言いぶりとか……少し懐かしくなった。……こうやって人と話すのは久しぶりなんだ」
相馬/久しぶり? おぬし、何処ぞに巣篭りでもしておったのか?
GM/「……」。手を出します。契約完了ならどっちがマスターとサーヴァントになるか自由に選んでください。
相馬/主導権を握りたいので相馬がマスターになります。よし、契約じゃ!
GM/じゃ、マスターの平将門になります。金髪の男は契約した後に……「俺は、今回の聖杯戦争のサーヴァントじゃないよ」
相馬/なにいぃ!?(笑) ……あ、でもそれじゃったら最後でお互い争わなくて済むのぉ。良かった!
GM/「……そのテンションの浮き沈みも……なんかギルに似てる」
相馬/似ておるのか。ワシのような偉丈夫が他にも居るとはな! ほっほっほ。
GM/「俺のことは……英霊としての力を持った駒だと思って扱って。名は、エンキドゥ」
相馬/えんきどぅ?
GM/「エルキドゥでもいい」
相馬/……言いにくい! うぬぅ、何ぞ良き呼び名は無いのか!?
GM/「……昔は、エルって呼ばれてたよ」
相馬/エル。エルか。よしそれなら呼びやすい。今日からおぬしはエルじゃ! ワシのことは本来なら御上以下略(一同笑) 相馬と呼ぶが良い!
GM/「判ったよ……マスター」と主従関係をしっかり強調させておきます。
相馬/うむ。ワシは良き人材を手に入れたぞ。
GM/そんなことをしていると、ピクリとエルがとある方向を見ます。それは……旧住宅地がある方向だ。
相馬/……住宅地?
GM/「先に話しておきたい。……俺の願いについて」
相馬/ほほう、なんじゃ。
GM/「俺は、とある人が幸せになることを願っている。……その人が不幸になるようなことがあったら、マスターの命令から背くかもしれない。これは譲れない……」
相馬/……おぬしは聖杯戦争に参加しているというのに、自分の願いより他人の願いを優先させるのか?
GM/「うん。それが俺の願いだから」
相馬/……なんじゃ此奴、変わった奴じゃのぉ。おぬし程の力を持つ者を敵にまわすのも嫌じゃ。成るべくその願いに沿うようにしてやろう。
GM/「……ありがとう」
相馬/そうそう、ワシの願いはこの日本を支配以下略(一同爆笑) まあ、おぬしの想い人がワシと同じ願いを持っておるなら対立するかもしれんが、其奴の願いを優先させてやろう。
GM/「うん……判った。マスターの願い、ちゃんと叶えるよ」と、エルは丁寧に頭を下げて君に従います。
相馬/うむ! ならば早速腹ごしらえに行くとするかのぉ!


 ●オープニングフェイズ/盟 〜サーヴァント〜

GM/では最後に盟ちゃん。……君は黒須から貰った魔導書を元に一生懸命キャスターを召喚しましたが、先日バイバイされてしまいました。
盟/ずーん……なんで僕が逃げられなきゃならないんだ……僕の何が悪いんだ……。とりあえずテスト終わったら教会に行きます! 黒須ぅー!?
GM/テスト終わった後ならまだ明るいうちだな。……教会に行くと、ミスターBと青森が子供に囲まれている姿を見かけます。
盟/青森のオッサンに子供からの本気のフック! (青森になって)「ぐはあっ!?」(一同爆笑)
航/そして……木陰で、良い声で絵本を読んであげているミスターB。
GM/(超大声で)よしっ! シーンを終わりにします!
亜紀/萌えて終わりにします!(一同爆笑)

 これだから弁慶厨は。

相馬/GM! 重要なシーンが何一つ始まってません!(笑)
盟/僕なんにも動いてなーい! これ僕のシーン! 青森さんとミスターBが持っていかないで!(一同爆笑)
GM/……ということで盟ちゃんは奥に居る黒須の元へ走ります。黒須は、相変わらず疲れた顔をしてます。
盟/黒須、どーしたのー?
GM/(黒須になって)「いつものことだ」……ここ最近、君が知っている限り人生の中で一番疲れている顔をしています。多分聖杯戦争が本格的に始まったからだな。
盟/契約解除なんて変なことが起きたから重圧があるのかな。
GM/「盟は……サーヴァントを失ってもまた聖杯戦争に参加するつもりか?」
盟/そのつもりなんだけどさ、サーヴァントが全然見付からないんだよね。
GM/「……あの後、いなくなったサーヴァントを捜していたのか」
盟/えー、うー……ちょっと捜した。で、でもキャスターって僕と能力被るから別のが欲しいし!(笑)
GM/「まだ今日の段階でサーヴァントが全てマスターを獲得したとは限らない。夜に捜してみればいいんじゃないか。けど焦るなよ。焦って自滅していくお前が見える」
盟/……なんだよ、そんな見てきたみたいに言うのはやめろよ。その通りになったら嫌だろ。
GM/……黒須は黙ってクイッと眼鏡を上げる。「そろそろ夜だ。教会も本格的に動き出さなければならん。参加者のつもりでいるなら去れ」
盟/……うん、判った。『教会からは出て行く』ね!
航/待ち伏せか!(笑)
盟/≪幻惑の衣≫で隠密状態になります! その状態で教会の入り口付近のベンチに居ます。
GM/コストを支払っておいてください。待ち伏せをしてると子供達がお帰りになります。(子供達になって)「おじちゃん、バイバーイ」
盟/(いきなり男の子になって)「青森なんかすぐに倒してやる! 見てろよ、3年後にはボッコボコだからなー! バーカバーカ!(笑)」
航/(女の子になって)「Bさん、お嫁さんにしてねー!」
GM/という訳でこのシーンを終わりに。
盟/待って、まだ何も動いてない! これ僕のシーン! ここまでがテンプレ、避けられない運命!(一同爆笑)
GM/……盟ちゃんは夜の間もじっと待っていると……使い魔がにょろにょろと教会に入って行くのを見た。
盟/お。
GM/使い魔の報告の後、教会は慌ただしくなる。エージェントがバッと飛び出して行き、その中にはミスターBの姿も見えた。
航/……ああ、公園に行くのか。
GM/それからずっと……ずっと待っていると、明らかに教会の者がやって来る。……紫色のスーツを着た男性だ。
盟/……見たことない顔……。
GM/知的なオーラが滲み出ている端整な顔ではあると思うよ。少なくとも、懺悔をしに来た男には見えない。一応彼が盟ちゃんが隠れていることに気付けるか判定させてください。
盟/≪幻惑の衣≫は【幸運】と【反射】で対決です。(ころころ)盟は、11です。
GM/(ころころ)10……おっ、盟ちゃんが勝ってしまった。教会の前だから油断していたのかもしれないな……スーツ姿の彼は盟ちゃんの存在に気付かず中に入っていく。
盟/さーて、中の様子を≪望淵鏡≫で見ようかなー。
GM/それは黒須と対抗判定してもらおうか。(ころころ)黒須の達成値は12。
盟/この判定に≪幻想式≫を使用します!(ころころ)14です!
GM/負けてしまった……。君は中に居る人達には見付からず、高度な魔術で覗き見が出来ますす。
亜紀/きっと黒須さんも、盟ちゃんが相手ってことで警戒してないんだ(笑)
盟/教会が不可侵なのに身内ってことでちょっと甘えちゃいまーす(笑) んー、何者なのかなー?
GM/中では……黒須とスーツの彼が何か話をしているようです。スーツの男は黒須に向かって丁寧に口を開く。「……では、また契約で宜しいのですね?」
盟/……んっ!?
GM/黒須が男に手を差し伸べる。
盟/……再契約?
GM/スーツの男は、黒須の手を取ろうとする。
盟/ハイッ! ≪籠抜け≫を使用して黒須と男の間に割り込みたいです!
GM/可能です。教会内部に入り込めます。
盟/その契約を待ったぁー! つーか何やってんの黒須ー!? 契約って何っ!?
GM/黒須と男の中に、盟ちゃんが突如ポンと乱入されました。……黒須が驚き、スーツの男も目を見開く。
盟/真ん中に立ちましたからね。
GM/……黒須が銃を抜く!
盟/わあっ!?
GM/スーツの男も何かを召喚、全力で盟に襲いかかる! という訳で戦闘入ります(言いながら、戦闘マップのポーンを設置し始める
相馬/えーっ!? まだこれオープニングだぞ!?(笑)
盟/ヤバイ! ここでロストかもしれない!?
航/オープニングでロストとか聞いたことないよ!(笑)

【行動値】
 黒須:14
 スーツの男(藤原):13
 盟:12


GM/第1ラウンド開始。セットアッププロセス、スーツの男が≪異形の触手≫を使用。(ころころ)命中21!
盟/僕の回避は低いんだよ!(ころころ)7で当たります。
GM/触手が盟に襲いかかる!(ころころ)【行動値】が4点低下します。と言ってもラウンド間の減少なので、演出として触手が盟に襲いかかるのをやりたかっただけです。
盟/うわあ何これぇっ!? キモチワルイ! 黒須、何のつもりだ!?
GM/全部君の訴えを無視して、触手を使ったスーツの男が「如何なさいますか」と黒須へ親しげに、でも敬意を払いつつ話し掛ける。黒須は無言で銃を抜きながら盟へと近付いて……セットアッププロセス終了かな?
盟/あ、セットアップで≪魂砕≫を使用します!
GM/了解。……メインプロセス、黒須の番。盟に≪ヒュプノスの枝≫を使用。
盟/[魔術師]で組んでるな!?
GM/そりゃ君の家の弟子だもの。(ころころ)こちら、13。
盟/普通に【意志】で避ける!(ころころ)12です……く、くそぉ。
GM/君の体がズンと重くなる。黒須は銃を向けながら「降参しておくか、盟?」と言う。
航/……そっか、いくらなんでも盟ちゃんを殺したくはないか。
盟/……黒須、本当に何を考えているの?
GM/「お前が知る必要は無い」
盟/関係あるだろ! これは聖杯戦争だ!
GM/「……なら、聖杯戦争から退場願わない限り駄目ってことだな」。黒須は、スーツの男に目を配る。男は「判りました」と頷き……盟をむんずと掴んで≪籠抜け≫を使用。
盟/わ?
GM/教会から離れます。……触手で拘束しながら、盟を抱いて空に飛びます。
盟/空中に? 何を……するつもりだ?
GM/「貴方が気絶してくれればいいのですよ。――≪爆散≫使用
盟/なにぃ!? ……≪籠抜け≫≪天空の羽≫で拘束から逃げます!
GM/じゃあこれから演出戦闘にしようか(笑) こっちは≪爆散≫のコスト払わないから≪籠抜け≫も払わなくていいよ。……何か大きな衝撃が来ると察知した盟は呪文を使って必死に逃げる! だが爆音と共に触手が襲いかかってくる!
盟/お前、参加者のマスターなのか!?
GM/「あの方も言っていたでしょう、知る必要など無いと!」空が爆発を起こす!
盟/くっ……! ゼハゼハしながら攻撃から逃げます……。
GM/「かわしたか……大した魔術師だ!」
盟/そんな、簡単に、当たってたまるか! 痩せ我慢で息切れしてます……!
GM/「君のような素晴らしい魔術師が好奇心に首を突っ込み自滅するなんて、愚かだな」
盟/愚かなのはどっちの方だ! 教会なんかに頭を突っ込んで、それこそ参加者に知られたら全員から標的にされるぞ!?
GM/「勝てば良い話のこと。……私は、この聖杯戦争を有利に進めるため彼と手を組もうとしていた。ここで君を騙されれば我らの勝利は確定したようなもの」
盟/お前は……黒須の、何なんだ!?、
GM/「彼とは昔からの仲。取引で教会の監督者と契約をしようとしたのだが……」
盟/……『昔からの仲』ってところでモヤモヤした!(笑)
GM/「……ふむ、君のような強力な戦闘力を持つ魔術師を殺すのには惜しい」
盟/……それはこちらの台詞だな! 本当はボロボロだけど強気に言ってみる!
GM/男は空を飛んだままスッと君に近寄って来ます。「……ならば、私の手を取ってみないか? この戦争をより良く生き抜くためにも」
盟/……だが僕と手を組むからには、絶対に勝ってもらうぞ!
GM/手を繋ぎます。……マスターになろうとしますよ!
盟/こっちもマスターになろうとしますよ! ギリギリギリ!
GM/それなら、藤原と盟との【意志】での対決だね。お互い契約自体には賛成ということで契約は完了になるけど、判定に勝った相手がマスターになるってことで。
航/これで藤原さんのマスターになれば……黒須がライダーと契約出来なくなるね!
盟/そう! ≪幻想式≫を使用します!
GM/では、黒須が≪小さな眼≫でそのシーンを見ていたということで≪幻想式≫を使用します!
盟/これで五分五分か、でも頑張る!(ころころ)……盟、18です!
GM/(ころころ)……こちら、16です。
亜紀/勝った! おめでとう盟ちゃん!
相馬/35歳インテリ男を屈服させるショタ!(笑)
盟/これで黒須の手番を1つ減らした! やったぜー!(笑) はあはあ……僕がマスターだぁ!
GM/男はマスターになろうとしたけ、ど盟ちゃんの意志の方が強かった! 「……ええ。契約完了です、マスター?」と厭味ったらしく言います。
盟/……とりあえず帰ろうか。
GM/「そちらのお家でしょうか? それとも、私の屋敷でしょうか?」
盟/屋敷持ちと匂わせたぞ(笑) ……有利に持ち込みたいので、自分の屋敷に連れて行きます!
GM/「そうですか。ではどうぞこの私をエスコートしてみてください」
盟/は、腹立つ! なにこの屈辱感!?(笑)
GM/2人とも王様気質だからね(笑) ……ではここで、マスターシーンを挟もう。

 ――にょろにょろにょろ。
 教会に立つ黒須の元へ、使い魔がやって来る。
 報告を聞き終わり結果を受け入れた黒須は、今まで誰も見たことがないほど大きな溜息つき、……焦っていた。
 彼には成さねばならぬことがある。何としてもサーヴァントを手に入れなければ……。
「……今までに無かった展開だな」


亜紀/……ホントに、今までに無かったループですね(笑)
GM/黒須は苦々しい顔をしながら使い魔のイタチを撫でます。
航/イタチなんだ!?
盟/イタチなんだ!? トキが全滅した気持ちになったよ!(笑)


 ●ミドルフェイズ1/February 4rd Scene 1

GM/亜紀くんのシーンをしようか。……君の電話を受けた教会が、ミスターBなどを公園に送り込んできました。(ミスターBになって)「貴方は、貴方のやるべきことがあるようですね?」
亜紀/は、はい……この犯人が危なそうなので、≪神域の耳≫で足音を聞きながら尾行をしたいと思ってます。
GM/「ならば励んできなさい。公園の件は私達にお任せを」
盟/青森になって)「無理するなよー! 危なかったらオッサン達をすぐ呼ぶんだぞー! イタタタタ、おいB! 耳を引っ張るんじゃねーよぉー!」(笑)
GM/という訳でシーンを終わりにしたいと。
亜紀/テンプレだー!(一同爆笑) ……青森さんから離れてコートの男をと追おうとします。
GM/すぐに君なら捜すことができたよ。……「ふんふふーん」と鼻歌を唄いながらコートの男が歩いているのを発見できる。
亜紀/……この人、浮かれてるのか?
GM/いきなり速足になります。
亜紀/ん? 追います。
GM/立ち止まって、外灯の下でくるっと回って踊ります。
亜紀/……なんだこれ(笑)
航/ジャック、可愛い……(笑)
相馬/気付かれて意識されてるんじゃないか?
GM/くるっと回って、ピタ。……何かを察知したような動きをし、とあるお屋敷に入って行く。
亜紀/それって……。
GM/君は知っているね。何度か来たことがある……両親と暮らしている、祐希の家だ。
亜紀/祐希の家……これはマズイんじゃあ……。
GM/鍵を取り出した刃物でスパンと切ります。
亜紀/わっ……! これ、絶対祐希が危ない! 俺も入ります!
GM/入ると玄関にコートの彼が待ってます。「よう」
亜紀/……ここ、俺の幼馴染の家なんです! 祐希はただの一般人なんですよ!
GM/「俺、サーヴァントよ? サーヴァントのことはお前さんよりずっと知っているつもりだぜ」……ではそんな玄関に女の人が現れます。祐希のお母さんだ。
亜紀/あ……祐希のお母さん。
GM/お母さんは「亜紀ちゃん、どうしたの?」と尋ねてきます。
亜紀/あの、見周りをしていて……。
GM/その瞬間、男がお母さんの額にナイフを投げつける!
亜紀/……ええっ!?
GM/バタン。
亜紀/ゆ、祐希のお母さん!? ユサユサ!
GM/「やっぱ人間じゃねーな」
亜紀/え……なんで?
GM/「関係者であることは確かか。……入らせてもらうぜ」。男は大量のナイフをバッと取り出す! そのまま家の中に入って行こうとします。
亜紀/が、ガシッ! だから、俺の幼馴染の家なんですって! 少なくとも聖杯戦争に参加してるとは聞いてないです!
GM/「お前に言ってないだけだろ、信用ねーんだろ」
亜紀/祐希には俺から訊いてみますから……それまでは人を殺さないでください!
GM/男はナイフを亜紀に向ける。「んなコト待ってられるか。教会の犬が首突っ込んで来るんじゃねーよ」
亜紀/……じゃあ! 俺と契約しますか!?
GM/「なんで?」
亜紀/……貴方はマスターを探している。マスターが出来ればそうフラフラすることもなくなりますよね?
GM/「制するだけじゃダメだぜ。俺を勝たすマスターじゃなきゃ意味が無いんだから」
亜紀/俺は……この街が大好きだから守りたいんです。だから、だから……貴方みたいな人が一般人を巻き込むのは困るんです!
GM/「それ、ただ俺に首輪をつけたいだけだろ?」
亜紀/……うう。
GM/「……けど、供給しておかなきゃ俺の力が弱くなるだけか。……本気で契約してくれんの?」
亜紀/……はい。
GM/「ありがたいね。所属している教会を裏切ってでもついてくれるんだ。それでもいいなら……」
亜紀/……手を取ります!
GM/契約完了。キャラクターシートに『アサシン』とお書きください。
亜紀/一発目令呪! 『一般人を殺さない』!
GM/令呪発動します。「早速だな、あーいよ」と、ナイフをコートの中に全部しまいます。……そうしていると、祐希がやって来ます。
亜紀/祐希……。
GM/「早乙女先輩……」と言いながら、祐希の目はお母さんを見る。
亜紀/ごめんね、祐希のお母さんを守れなかった……。
GM/「……早乙女先輩は、判ってくれますよね」
亜紀/……なにが?
GM/祐希が、倒れているお母さんの頭に手を置くと……お母さんの身体が光になって消える。
亜紀/えっ! なんで……?
GM/悲しそうにお母さんの倒れていたところを見ながら……「深く言わないでください。ただ僕は……こういう力には理解があります」
盟/お母さん役だったどっかの国の人柱だった人に「さようなら、○○さん」って挨拶したのかな……。
亜紀/祐希……能力者なんだね、と納得します。祐希は、聖杯戦争のことを知ってるの?
GM/「先輩と同じぐらいしか知りません」……と、ホラをふきます。
亜紀/そっか。……俺、この人連れて帰るね。……ごめん、祐希。
GM/「大丈夫ですか、先輩は……そのまま帰って」と、亜紀の後ろに居る男性を警戒します。
亜紀/うん、大丈夫だよ。俺、意外と強いんだぜ! ニコッと笑います。
GM/「……気を付けてください」
亜紀/玄関に航の靴があるけど、航が泊まってるのかな? なら航のこと、宜しく。……守ってあげてね。
GM/コクリと頷きます。……櫻庭邸から出ましょう。マスターを手に入れたからかコートの男は上機嫌です。「ほら、殺したって平気な奴だっただろ?」
亜紀/……でも、ずっと知っている人だったから苦しいよ。
GM/「ずっと知っている人だったから苦しい、ね。……羨ましい限りだ」
亜紀/貴方は……そういう人いないの?
GM/「いないいない。だってお前ぐらいしか知り合いいないんだぜ。だって前のマスターは殺しちゃったからなー」
亜紀/……もう誰も殺さないで。
GM/「あいよ。もう許可が無いと殺せなくなったし……。ありがとよ」
亜紀/ありがとよ? 殺したのにそんなこと言うの? 不思議な人だ……。

 一方その頃。
 大きな日本家屋、離れた部屋で休んでいた航は……。


航/さっきのヒーロー、カッコ良かったなぁー……と言っているうちに寝ちゃいました(笑)
GM/そう、君は祐希の部屋で眠りに落ちていると……カタンという音がする。
航/んん? なんの音だ……祐希は……。
GM/隣で寝ていた筈なのに居ない。
航/えっ!? ……障子を開けます!
GM/なんとその先に鎧の男が!
航/うわああっ!?(笑) ……え、ホントに居るの!?
GM/居ます。廊下に鎧。
航/ビックリして夜中なのにデッカイ声出しちゃった!(笑) あ、あの……。
GM/全身鎧の男は、兜の下で廊下の先を睨んでいる。……先に状況を説明すると、真セイバーは亜紀くんに「守れ」と言われてます。暫く遠くから航達を見守っていたんだけど、アサシンがやって来て女の人を殺したる、祐希がアサシンに対抗するために出て行ったり、亜紀もやって来たりしているので……『航を1人にする訳にはいかない』と立っているんです。
亜紀/なるほどー。……航、ヒーローさんが来てくれたよ(笑)
航/夢じゃない!? ヒーローさんだー!(笑) ヤッホーイと抱きつきます!
GM/「わあっ!? 夜だからシーッ!」
航/すみません!?(笑)
GM/そのとき、真セイバーは……玄関でとある女性がこの世から消えたこと、アサシンを連れて亜紀が家を去ったことを察します。……兜の下で苦い顔のまま部屋に航を戻します。
航/……あ、祐希は!? もう1人部屋に居る筈だったんですけど!
GM/お手洗いだ!
航/……そっか!(笑) じゃあ部屋に戻りますけど……あの、なんで俺を助けてくれるんですか? キラキラした目で言ってみます。
GM/「き、君が……悪の手先に狙われているからだよ!」
航/なんで!?
GM/「だけど、悪はもう去った! 俺の仲間がなんとかしたんだ、もう安心していい! だからオレはこの辺で失礼する! グッナイ!」
航/ありがとう! せめてお名前を!
GM/「…………仮面セイバーだ!」(一同爆笑)
航/恋する乙女のような声と顔で)……仮面……セイバー、様……?
相馬/いいのか、それでいいのか航!?
航/んな訳あるかー!(一同爆笑) 起きろ俺、夜のテンションでうっかり流されそうになったけどナイっすよね! ちょっとそこの鎧男、座れ!
GM/「う、うん」……鎧で正座します。
航/そもそも不法侵入だよね!? 嘘を吐くときは半分本当のことを混ぜ込めって黒須先生が言ってた!
GM/……全部嘘じゃないか、アイツ(一同爆笑)
航/なんで俺が狙われるんですか、貴方何者なんですか、なんで鎧着てるんですか!?
GM/『なんで狙われるか』は、ハッキリ言って判らない。『何者なんですか』は無関係な君には答えることはできない。鎧は、キャラだ!
亜紀/全部答えてくれた!(笑)
相馬/キャラって言っちゃった!(笑)
航/情報収集3つも潰しちまった!(笑)
GM/「……だけれども、君の知り合いから君を守れと言われている」
航/俺の知り合い……? というと、そんなに人数いないんですけど。祐希と、黒須先生と、亜紀と……。
GM/ピク。
航/……亜紀の知り合いですか?
GM/ソソソソンナ事ハナイヨ亜紀ナンカ知ラナイヨガシャガシャガシャ!
航/声が裏返ってる!(笑) 人と話すときは帽子を取れガッシャーン!
GM/避ける!
航/すばしっこい野郎め……命中いくぞ!(ころころ)21!
GM/(ころころ)あ、ピンゾロ。ファンブルだ。
航/やったー、ファンブったー! 兜取ります!
GM/兜をガショーンと取ると、同い年ぐらいの青年が顔を出します。「ひ、ヒーローは正体バラしちゃダメなんだよっ!?」
航/とりあえず今流行りの首無しライダーじゃないことは判った!(笑) ……お兄さん、亜紀から頼まれて俺を守ってくれていたんですか?
GM/「これから先は聖杯戦争の話になる」。シリアス顔になります。
航/どき。……シリアス顔をするときは兜取ろうよ、立ち絵が勿体ないから(笑)
GM/「これ以上話すとキミの身が危険になる」
航/……亜紀達は危険な目に遭ってるの?
GM/無言のまま否定しません。
航/祐希は?
GM/「……よく知らないけど、おそらく同じ畑の人間だろう」
航/だったら……俺だけ逸れている訳にはいかないでしょう!? 話してくれないと、俺も俺の身を守れないでしょ。
GM/むっと唸って……聖杯戦争に関して話し始めます。ということで、現在戦争をやっていること、殺し合っていること、サーヴァントのこと、自分がセイバーであること、願いが叶うこと、教会のこと、話したからには記憶を消さない限り日常には戻れないことを言います。
航/亜紀達が、そんなことをしていたなんて……。
GM/「キミは好奇心で聞いてしまったが、戻ることは出来る。この時間を消せばいいことだ」
航/……。
GM/「キミの強い意思によってオレは話してしまったけど、すぐに撤回することはできる。日常に生きる者は日常に生きる権利がある。キミの為にも、教会へ行こう」。手を出します。
航/……ちょっと考えていいですか。
GM/「どうしたんだ?」
航/俺は殺し合いに参加するつもりは無いし……願いも強烈なのって無いけど……でも、貴方には会いたい。
GM/「……え? いきなり何を……」
航/好感度高いっつーか! ……カッコイイじゃないですか!
GM/「憧れだけで身を滅ぼすの?」
航/う。
盟/……なに、この紳士(笑)
相馬/でも、仮面を取ったら航と同い年ぐらいなんだよね。
航/……うう、同い年ぐらいの男の子や亜紀が頑張って戦っているっていうのに……俺だけ蚊帳の外っていうか……確かに憧れだけで参加するのはいけないと思うけど……ショボン。
GM/「どうする?」
航/……わ、判りました。今日のことは夢だと思います。俺は何も聞かなかったしこれは夢です! 頑張ってください! 俺は寝る!
GM/「……教会に行かないの?」
航/俺は寝る!
GM/「……記憶を完全に消さないの?」
航/……貴方のコトを忘れたくないんですよ!
GM/「……君の命を大事に思って言ってるんだぞ。本当にそれでいいんだね?」
航/……。
GM/「君は何事も無く明日を暮らすんだ。それでいいね?」
航/……うん。
GM/「キミの友人がオレに『守れ』と命じている。彼とは契約している訳じゃないけれど……キミを見捨てることはしないよ。一度守れと言われた人物だからね」
亜紀/……一宿一飯の恩義を守ってくれてありがとう。
GM/「ごめんね、惑わせて。……おやすみ」。鎧男は、フッと消え去ります。
航/うう、せめて名前だけでも聞きたかった……絶対追いかけに行ってやるからなー……。