アナザーワールドSRS・リプレイ・ドロリア ゼロ
■ 『 ACT 2 』 3ページ ■
2011年7月31日




 ●ミドルフェイズ8/ファム 昼パート February 9th

ファム/どうもこんにちは、悪役です。エルに会いに行って、エルの願いを聞きに行くシーンをやりたいです。
GM/はい。最初に言っておくけど、航はこのシーンに登場できないからね。
航/ヤッホイ。居ない所でデレてくれるシーンを見てるよ(笑)
ファム/『イベントキー:セイバーの本拠地』はあるので、エルが居るアパートに尋ねに行きます。[稀人]だから鍵を開けるまでもなく現れるということで。……やあ、暇していると思って来てみたよ。
GM/(エルになって)「あ、ファムおじさん!」 人が過ごすには寂しいような、でも子供の作った物が沢山ある部屋にエルは居ます。尻尾をパタパタ振るように君に近付くよ。
ファム/そろそろ聖杯戦争も終わりかと思ってな。
GM/「う」
ファム/私の願いはこの前に話したが、そういえばお前の願いは何なんだ? 出来ることなら友の願いは叶えてやりたい。聞かせてくれ。
ミズキ/わー、甘い言葉で誘ってくるー(笑)
GM/エルは沈黙した後、口を開きます。「自分が先に死んじゃったせいで、大切な友達を悲しませてしまったんだ。だからその友達を不幸にしたくない、という願い……だった」
ファム/だった、か。今はどうなんだ?
GM/「……大切な友達がいなくなろうとしている。それをなんとかしたい……かな。友達が、もうすぐいなくなっちゃうんだ。2人も……」
ファム/そうか……お前の元にその友を繋ぎとめておきたいのだな。マスターに頼みこんでなんとかしてもらうことは出来ないのか?
GM/「……マスターはそんなことする人じゃないよ」
ファム/本当にそうかな? ここまでお前は色々やっているだろう?
GM/「マスターは俺の為になんか動かないよ」
ファム/信用無ぇな、黒須(笑) じゃあ、私からも頼みこんでやろうか。望むなら、お前の為に手をいくらでも貸してやるよ。
GM/「……ホント?」
ファム/ホントさ。だってお前は、私の友達だからな。そうだろう? 親密な相手じゃなければ秘密なんて話せないさ。
ミズキ/エルさんに使う魔法の言葉、『トモダチ』(笑)
GM/嬉しそうな顔になります。自分が一体どんな状況か具体的に言います。航のこともいっぱい話します。「2人ともアメリカっていう遠い所に行っちゃうらしいんだ。だから、なんとか止めたい……俺は、ワタルとずっと一緒にいたい……!」
ファム/それなら簡単だよ。
GM/「え……そうなの?」
ファム/ただ「一緒にいたい」と言うだけでいいんだ。
GM/「……そっか!」と、エルはその言葉を力強く受けとめます。
ファム/実は私のマスターも酷い人でな、と自分の境遇も簡略して話しちゃいます。ある人に執着してるんだが、無関係な人まで私に傷付けようとするんだ。今はどうにか未遂で済んでいるが、出来ればあんな主人の元にはいたくない……。
サキ/それ、嘘は吐いてないよね(笑)
宗次郎/キモイから離れたいっていうのは本心だしな(笑)
ファム/私は、お前のマスターのものになってもいい。2人より1人ならお前も耐えられるだろう? あと1回の令呪を使いきるからな、お前と一緒に働ける。そのことをお前のマスターにも言っておいてくれ。
GM/そっか、ジェイクの残り令呪は1回だっけ。ではエルと親密になったということで……【理知】判定難易度8をしてください。これに成功すると、強制終了の情報を入手することができます。
ファム/(ころころ)10、成功です!
GM/ファムさんも『イベントキー:強制終了』を入手してください。
ファム/そうか、そんな方法があるのか。出来れば誰も消えずに終わればいいな。大丈夫、お前の願いは叶えてやるよ。……そう言って、シーン終わりにしておきます。
ミズキ/ああ、エルが騙されていく……(笑)
ファム/子供って優しくしてくれて、美味しい物を食べさせてくれて、友達って言ってくれる人が好きだからね。あー、純粋なものは楽しいなー!(笑)


 ●ミドルフェイズ9/サキ 昼パート February 9th

GM/ではラスト。お狐様、どんなシーンをする?
サキ/そうだな……アサシンのことを調べつつ、ミズキさんとお話がしたいかも。ミズキさんは何処にいる?
ミズキ/ルッキーにキスされてドスッと刺した後、照れ隠しにどっか歩いて行っちゃおうかと思います(笑) だからどこでも行けますよ。
サキ/なら……また神社の近くに居よう。ライダーとランサーとアサシンの女子会をします。ぷりぷり怒りながら歩いていたミズキさんにぶつかっちゃおうか。
ミズキ/おっぱいに顔を埋めてぼいんっ!(笑) ぽよーん……ああっ、ごめんなさい。
サキ/女の子だから殴らない(笑) おぬしは、先日の。そんなに慌てて、一体なんじゃい。
ミズキ/お話しするのもお恥ずかしい内容なんで……。
サキ/ああ、あの軽そうな男がどうした?
ミズキ/……ボッって赤くなります!
サキ/赤くなった。……な、なになに!? 進展したの!?
ミズキ/人前で、ほっぺにチューしたんです!
サキ/キャッ、ダイターン!(一気に声色を低く変えて)って、ありえんのぉ!? それは殿方としてあるまじき行為じゃのぉ!

 リプレイにしづらいロールをしやがって。

ミズキ/でしょう!?(笑) もっと気遣ってくれたっていいじゃないっ!
サキ/殿方ならもっと紳士的な感じじゃないと! ……で、おぬしら、いつの間にデキあがったんじゃ。
ミズキ/さ、最近です(笑) そういう貴方の方はどうなんですか? 素敵な男性が居たんじゃ……。
サキ/そう、素敵な主殿です!(笑) 主殿ったらもう聞いてよワカメが苦手でお味噌汁にワカメと豆腐を入れたらワカメだけゆっくり食べてて!(一同爆笑)
ミズキ/嫌いでも食べるんだ! 残しはしないんだ、可愛い!(笑) ワカメは良い物ですよ、とてもミネラルが豊富なんですよ!
サキ/流石、水の精霊!?(笑)
ミズキ/ルッキーは嫌いな物があったらすぐに避けるんですよ! だからあたしが鼻を摘んで無理矢理食べさせて……!(笑)
ファム/いきなり回想シーンのルキになって)「イタリアンカフェとか書いてあるからサイゼリヤって店に入ってみたらなんだいこのカルボナーラは! ママが作ったパスタと大違いだよ!」
サキ/(同じく回想シーンのルキになって)「こんなの全然ピッツァじゃないね! モグモグもう一枚!」(一同爆笑)
GM/日本人好みに調理されたイタリアンも、認めなくてもそれなりに美味しいらしいからなぁ……(笑)
サキ/とにかく、おぬしも順調のようだな。おぬしの願いはアレじゃろ、ホレ、そやつと添い遂げるかじゃろ?
ミズキ/……あたしの願いは、人間になることです。
サキ/おっ、自分と同じ人間じゃないと知って更に親近感(笑) そうなのか……。確かに、英霊である身では一緒に居ることは出来んからのぉ。
ミズキ/……それに、男性にはもう懲り懲りなんです! だから1人でもやっていきたくって! 昔こんな人がいたんですよー!
サキ/ええっ、なにそれマジサイテー! 王としての魅力と男としての魅力って違うよねー!?(笑)
ミズキ/所詮英雄なんて色を好むで友人がいつの間にか夫の恋人になってるんだから、もうーっ!(笑)
GM/……なんか思った以上におサキさんとミズキさんって対になってて、同じなんだな。火属性と水属性、おっぱいぼいんとスレンダー、和風と洋風、前線と後衛、でも2人とも人間の男性に懲り懲りの人外って……。
ミズキ/合わせたかのように綺麗に分かれました。そういう苦労話を一緒にしてたら仲良くなっちゃいますねー(笑)
ファム/「男に振り回されて嫌なんですー」って言い合ってるとお前ら、百合カップリングにされるぞ!(笑)
ミズキ/『ドロリア』ってBLジャンルなのにノーマルカプにも百合カプにも優しいゲームですね!(笑) ……あたし達、気が合いますね。
サキ/まったくじゃのう。人間に生まれていればこんな苦労しなくて済んだんじゃ。
ミズキ/ですよね! もう精霊なんて捨ててやるーっ!(笑)
ファム/……だけど、英霊にならなきゃ今の人には会えなかったんだよね。
サキ/変なモノローグを入れるな!(笑)
GM/「だけど、英霊にならなければ今の男には会えなかったでしょう」とエコーの掛かった女の声。
ミズキ/おおうっ!?(笑) ババッと声がした方を向きます!
GM/声がした先。……木の上に、西洋剣を肩に掛けて抱いている女子が座っておる。
サキ/おぬしはアサシン!? ≪異常鉱物≫を出して警戒します。
GM/エコーの掛かった声で「英霊だったからこそ、今の人に出会えたのよね」。その姿は、戦闘する意思を見せてません。アサシンは夜に戦ったときと変わらず黒い衣服のまま、剣をウズマキにしまわず、剥き出しに抱えているだけです。
サキ/……なんかアサシンの外見って、ゴシックなドレスか、黒いセーラー服ってイメージだ。
ミズキ/あ、黒セーラーが良いな! 可愛いー!(笑)
GM/……もういいよ外見設定黒セーラーで! 『BLOOD』って感じだな!(笑) 赤黒い制服に赤黒い西洋剣、それに赤い目に黒い長髪の女の子が君達を見ています。
ミズキ/色に悩まなくていいキャラデザですね(笑) ……こちらも警戒します。
サキ/……そういえば、おぬしのマスターとはまだ挨拶が済んでなかったな。どうせ何処かに隠れているのではないか? チラッと辺りを見渡します。
GM/「どっかのアーチャーのマスターのようなことはしないわ」
サキ/どっかって、名指し!(笑)
GM/「堂々とアナタ達の前に居るわよ」
ミズキ/……んっ? 誰も居ないわよ。貴方以外……。
GM/では【意志】判定をしてみましょう。今回はアサシンは判定しません。難易度は8で。
ミズキ/(ころころ)……ふ、ファンブル!
サキ/またファンブルっ!?(笑・ころころ)17で成功。
GM/ミズキさん的に見ると「貴方1人しか居ないじゃない!」としか思えない。何処に居るか全然判らない。一方、おサキさんは思う。「ああ、目の前にサーヴァントがいる。だけど西洋剣を抱えている女の子はサーヴァントではない。でも目の前にサーヴァントがいる」
サキ/……もしや。
ミズキ/えっと……もしや?
GM/西洋剣がサーヴァントで、女の子がマスターです。
ミズキ/フウーッ!? サーヴァントが、剣! マスターが、女子!(笑)
サキ/そういうことか……。では本当に、堂々と最初からいたのだな。
GM/「そう、ワタシ達は最初から一緒に居たわ。マスターがサーヴァントを使う、それが今回のアサシンの姿。色恋に悩み主従に苦悩するようなことが無い分、アナタ達よりはリードしてるかしら」
サキ/なんだとぉ!(笑)
ミズキ/それはカチンと来るなぁ!(笑)
GM/今度はエコーの無い女の子の声で話し出します。「アタシが使ってるこの剣の名は、ストームブリンガー。悪名高き混沌の剣よ」
ミズキ/ストームブリンガー……。

 『ストームブリンガー』
 マイケル・ムアコックのファンタジー小説『エルリック・サーガ』に登場する剣。刀身までびっしりと奇妙なルーン文字の刻まれた巨大な黒い剣。
 あらゆるものを斬り、斬った対象の魂を吸い取り己の糧にすることができるが、剣自体に独自の自我を持っており、時に独りでに動くこともある。


GM/今度はストームブリンガーの方が、エコーの掛かった声で話し出します。「ワタシの願いは、『自分で戦いたい』ということ。自分の足で立って、手を使って、自分の力で剣として人を殺したいの」
ファム/……振るわれる側の立場だから?
GM/『剣のままじゃなくて人になりたい』という願いのために聖杯戦争に参加していると話します。「ワタシ達は2つで1体。だから正直、他の者達より手駒は少ない。……だから」
ミズキ/うん?
GM/「他の男達を殺るために、一緒に戦わない? 今回の聖杯戦争はちまちまと消耗戦をやっている。まだ先が見えない状態。この状況をなんとか打破したいの」
サキ/……仲間になることを持ち掛けてきた?
ミズキ/またか。……貴方が言うことも一理あるけど、結局最後は殺し合いをするんだから変な情を持つのは嫌だわ。……それに、マスターもいないところで決められないわ。
サキ/なにその「主人がまだ帰宅してないから判らないです」みたいな返答(笑) こちらも答えは決まっている。主殿を王にする最中(さなか)で禍根を残す訳にはいかない。断る。……≪賢者の脳髄≫でちょっとだけストームブリンガーのことを知っていたことにしてもいいですか?
GM/OKだよ。
サキ/おぬしも幾人もの主を渡ってきた身であれば判るであろう? 禍根を残すということがどんなに危険か。王は一人だけだ、勝者は一人だけでいい。大体、情を持った相手でも殺したいと思うほどの願いを持って集まるのが聖杯戦争であろう? 手を組むとしてもそれは本当に一時の事。だったらわざわざ、おぬしのような危険な手段を取りそうな奴の軍門に下るなどせぬ。おぬしが妾の下につくというのなら別だがな!
GM/「この停滞状況をまだ続けると……いつ終わるかも判らないような消耗戦を続けると?」
サキ/妾と主殿がすぐに勝って終わらせればいい話じゃ! 大体、始まってしまった戦争が中途半端に終われる訳がないだろう?
宗次郎/……しかし10年後。
サキ/これだから男どもはよう!?(一同爆笑)

 10年後の聖杯戦争では、7体の英霊(全員男)が皆で手を取り合って聖杯戦争を中断させた。
 『ドロリア』はそんなBLゲームである。


サキ/それに「みんな仲良しだよねー?」って言ってた女どもがどんなに醜いか!(笑)
ミズキ/うおー、昔を思い出しちゃった。うおーっ!(笑)
サキ/チラリとミズキさんを見ます。……妾は、彼女に友情すら抱いておる。だがそれでも、だからこそ全力を持って討ち倒そうと思うぞ! それがせめてもの戦争参加者への礼儀というものであろう。
ミズキ/……コクリ。
サキ/だから手を組むなどということはせん。断言します!
GM/「……ありがとう。そこまで清々しい宣言を聞かせてくれたから、思う存分容赦せず戦うことができそうだわ」と、エコー有りから今度はエコー無しの声になります。ストームブリンガーではなく、そのマスターの声になります。
サキ/おっ?
GM/「アタシの目的は、人を殺すこと」
ミズキ/……えっ?
GM/「人間を殺しまくる。破壊活動に徹する。アタシの中にある衝動をブチ撒ける。人に裁かれることなく、ね」
ミズキ/……な、なんかヤバイこと言ってるんですけど?(笑)
GM/聖杯戦争ってさ、人殺しが容認されてるんだよ。たとえ相手が能力者でも人殺しなんてしたら……。
サキ/……普通、捕まりますよね。
GM/でも聖杯戦争は『聖杯を奪い合う』という名目上、参加したマスターは殺してもいいことになっている。「死んでもいい」というルールを容認してマスターは参加する訳だから、殺害されてもお咎め無し。
サキ/だから自分はストームブリンガーを持って殺人をする、と? ……そんなん許せるかッ!(笑)
宗次郎/なるほど、反英雄の気質を持っているマスターだったか……。
GM/そうそう。人殺ししたいけど普通は怒られちゃうから、マスターになって人殺しを楽しむよっていう、とっても素直で良い子です。
ミズキ/メッチャ危ないやーん! ルッキーの願いが可愛く思えてくるよー!(笑)
GM/「……ああ、そろそろ日が落ちてきたわね。マスターが居ない状態で戦うのは嫌でしょう? この場は解散ね」 そういう彼女の脳裏には「だって殺す人数増やしたいもーん」。
サキ/マスターも居てくれた方がスコアが高いから良いと(笑)
GM/だから彼女は「1人を狙う」という戦い方ではなく、全員を狙うように見境なく攻撃していたでしょ?
ミズキ/そういえば!? な、なんということでしょう……(笑)
GM/「それではまた、夜に会いましょう」 まだ夜とは言えないぐらいの暗さの中、アサシンは去って行きます。アサシン、シーン退場。……ではサキさん、そろそろこのシーンの目的を。
サキ/はい。『アサシンが電柱にしていた仕掛け』について調べようと思っていました。このシーンの最中に狐火で調べていたことにします。
ミズキ/あれ? この子、何だろう……狐火を捕まえようとします。
ファム/狐火になって)「キャーッ! 水ダー、怖イヨー!」(笑)
サキ/その火をむんずと捕まえて【理知】で判定します。(ころころ)11です。さあ話せ!
GM/ではまた狐火が映像を映し出します。電柱に付けられていた印は、どうやら住宅地中にいっぱい付けられているらしく、それらは全て……爆発する仕掛けだと判明します。
サキ/なんと。
GM/でも印は能力者でなければまず気付くことはない。つまり印に触れるとしたら能力者、ここに居る能力者といったら聖杯戦争関係者だ。……なんとなく目的は判ったかな?
ミズキ/……『聖杯戦争関係者を狙った大量殺戮』、ですね。
サキ/夜間、住宅地で戦ってそれに参加者が触れてドカン! 「爆弾でいっぱい街の人が死んじゃった! でも聖杯戦争だから許してね、テヘペロ!」ってか(笑)
GM/その通り。(狐火になって)「ソウイウ仕掛ケガ住宅地中ニアッタヨ! デモゴメンネ、僕ハ見ルダケガ仕事ダカラ!」
サキ/止めておいてよ!(笑) ……小賢しいのぉ。狐火をミズキさんにポイッと投げます。
ミズキ/わっ。
ファム/狐火になって)「ギャー水ゥー!? ハ、早ク見テ! 早ク見テ!」(笑)
ミズキ/えーとえーと、映像を見て……えーっ!?(笑) ば、爆弾ですか……コレ、下手したら一般人も巻き込まれますよね!? こんなのルール違反です!
サキ/ああ、主殿のものになる民が傷付くのは許さん。
ミズキ/これは……教会のエージェントさん達に知らせておいた方がいいわね。そうだ、報告しましょう!
サキ/うん、その方が良いな。……この情報を教えたのは友情と思え。
ミズキ/はいっ、ありがとうございます!


 ●クライマックスフェイズ/ファム 夜パート February 10th

GM/以上で昼パートが終了しましたので、あとはラストバトルへの補足シーンになります。いわゆる『決戦前夜』的なシーンをやりますよ。何かやりたいことがある人はいる?
ファム/はい。黒須柊と共闘するシーンがしたいです。悲劇への根回しをしておきたいんですが。
GM/黒須との会話シーンか。じゃあ……黒須は遺跡の前に居ることにします。きっとパトロールをしているという名目で遺跡を訪れているんだよ。
サキ/名目って言っちゃった(笑)
ファム/たまたまそこにいた参加者という名目で登場しますね(笑) ……黒須柊。セイバーから話は聞いていただけただろうか?
GM/エルは「あのこと言ったよ!」の顔。黒須は、君に背中を向けて遺跡を見ながら「詳しくお前の口から話を聞かせてもらいたい」と言います。
ファム/私は平穏な人生が欲しい。戦いに塗れた生活ではなく、人に愛されるような生活がしたい。そのためには、貴方に協力しよう。
GM/エルは「大丈夫だよ! 信用しても平気だよ、この人はいいひとだから!」と黒須を説得します。そしてやっと黒須は後ろに振り向く。
ファム/このような風貌だ、信用できないのも無理はないだろう。醜いと石を投げられた人の気持ちが、貴方には判るだろうか? 平穏な生活を夢見てはいけないのだろうか? ……相手の同情心に訴えかけるよ。
GM/「こちらのサーヴァントが好き勝手話してしまったようだが、お前も知っての通り……聖杯戦争は、サーヴァントを全て昇華しなくても勝者を確定させることができる。ただし、それでも願いを手に入れることが出来るのは1組のみだ」
ファム/ああ。
GM/「俺の願いは、聖杯が現界することだ」と、一体何言ってるか判らないようなことを言います。「つまり俺は聖杯が出現するだけでいい。だから、お前が聖杯を手にしたとしても俺の願いは達成する」
ファム/勝ち負けにはこだわっていない……? 私が勝ってもいいのか?
GM/「セイバーが勝利すれば俺が聖杯を現界させる。お前が勝利しても聖杯は現界される、それでも俺の願いは叶う」と、勝利にこだわっていないと話します。黒須の本当の願いは「聖杯様を一目見る」なので自分は生き残ってさえいれば何が起こっても構わないという姿勢なんだよ。
ファム/そうなのか。では……貴方達が強制終了のために遺跡に向かうなら、その間、他のサーヴァント達を一箇所に集め、貴方達に邪魔が入らぬようにしよう。全てが終わった後で私を生かすも殺すも貴方達次第だ。私は聖杯はどうでもいい。
サキ/聖杯はどうでもいいんだ?
ファム/うん。
サキ/願いはいいんだ?
ファム/うん。……ぶっちゃけて言うと、ファントムは二度と聖杯戦争に喚ばれたくないんだよ。だから、『最低なこと』をして絶対に次の参加者が「ファントムを喚ぼう」なんて思わないようなことをしたい。
ミズキ/……記録に残るようなことをしたい?
ファム/そう。だから自分のマスターの願いも叶える気も無いし、誰かを幸せにする気も無い。出来ることなら、みんな不幸になればいい。誰が勝者であっても完全な幸せなど手にさせたくない、そういう風に今まで動いてきました。
宗次郎/ああ……納得した。
GM/「では、俺とセイバーはこれから遺跡に乗り込む。お前を生かすことも、考えておいてやろう」
ファム/ありがとうございます。頭を下げて……見えないところで、口元をニヤリとさせておきます。
GM/エルが口を開きます。「ファムおじさんのように『生き残りたい』って言ってるサーヴァントが他にもいるんだ。その子とも会ってあげて。友達になろう!」
ファム/お前の友達なら友達になれるに決まっている。優しそうに言っておくよ。
GM/黒須は「武運を」と言い、2人で強制終了のため遺跡に入って行きます。
ファム/そちらも、と見送ります。
GM/遺跡の奥へ消えていきます。
ファム/…………アハハハハッ! これだから純粋な奴は楽しい! ケツは青いし言うことをホイホイ信じてしまうし、嗚呼……楽しいなぁ!
宗次郎/この頃の黒須は純粋みたいだな。いや、願いもずっと純粋っぽいけど……(笑)
GM/そうやって夢を求め続ける愛の強さや、アーチャーに裏切られても聖杯を求め続けようとする信念の強さや、実際の戦闘能力や立場を見込んで、全てが終わった後にロリは黒須に「『ループの核』にならないか」って契約を持ちかけたんだよ。
サキ/ろ、ロリ……(笑)
宗次郎/おロリ様も、酷い人だなぁ……。
GM/さてこれからどうしようかなとファムさんが考えていると、どこからか「アーチャー」とジェイクが声を掛けてきます。
ファム/どうした、マスター。
GM/「お前に朗報だ。アサシンがな、住宅地に印を付けていたぞ。偶然にも仕掛けを設置しているところを見付けてしまったよ」
ファム/ふぅん。……楽しそうな話じゃないか。他の奴らは気付いているのかい?
GM/「どうかな。しかし使い魔を操っていた者がいたようだから、そやつは気付いているかもしれん」 ……そういや狐火が「年老いた男性が」って言ってたよね?
サキ/あ、あーっ!? あれか!
GM/「お前の知識があればそれが何であるか、なんとなくは判るな?」
ファム/……爆弾か。面白いことを考えるじゃないか。オペラ座の最期は爆発だったから、爆弾が大好きなんだ(笑) 出来る限りその仕掛けは残しておいてやろう。


 ●クライマックスフェイズ/宗次郎 夜パート February 10th

GM/……宗次郎さん。思いついたシーンがあるんだけどやらない?
宗次郎/はい、どんなシーンですか?
GM/夜。藍さんと出撃準備をしているとき。さあ屋敷を出ようとしていると……命人さんがゴホゴホと激しく咳をする。それを見てうろたえて、外に出るか出ないべきか迷走してしまう藍さん……というシーンがやりたいんだ。
宗次郎/いいですよ。じゃあ……最初は黙ってマスターとご主人のそんな様子を見ています。
GM/命人さんはとても体調を悪くして、ずっと嫌な咳を止められずにいる。出るべきか、それとも一緒にいるべきか迷ってしまう藍さん。そんな彼女を見て命人さんは「行っておいで」と具合悪そうにしながらも見送ろうとする。
藍/「行っておいで」の言葉に、でもそんなっ、とオロオロ!
宗次郎/マスター。
藍/な、なによっ。
宗次郎/行きましょう。彼の為に勝つんでしょう。今行ってさっさと勝ってこないと、もしかしたら間に合わないって可能性だってあるんですぜ。
藍/……それを聞いて、爪をガリガリ噛みます。でもキッと上を向いて。……判った、行くわ。ダーリン、それまで待っててね……。
宗次郎/行って参ります。
GM/(命人になって)「彼女を頼んだよ……君には失礼かもしれないが、僕の願いは彼女が生きてくれることだ。死んでも、彼女を助けてやってくれ」
宗次郎/誠心誠意、我が主の守護を務めさせて頂きます。
GM/そのとき、盟坊ちゃんがやって来ます。宗次郎さんの裾をクイクイッ。
宗次郎/ぼ、坊ちゃん?
GM/(盟になって)「……帰ってこい」
宗次郎/……ああ。坊ちゃんのお袋さんを守り抜いて、親父さんも助けてみせる。それで帰ってくるから待っててくれ。頭を撫でます。
盟/……そんなの、お母様のサーヴァントなんだから当たり前だよ! 無傷で帰ってくるぐらいじゃないとダメ! 総司も帰ってこい!
GM/あ、ありがとう、盟ちゃん。そういうシーンがやりたかったんだ(笑)
ミズキ/ちっちゃい盟ちゃんの貴重なデレシーンですね(笑)
盟/滅多に見ることのできない盟の貴重なデレだよ! ……帰ってくるんだよね! ねえ!?
宗次郎/ああ。
盟/帰ってきたら犬飼うよ!
宗次郎/……犬っ?
盟/今までロザリーが「危ないからダメだ」って言ってたの。でも総司がいれば大丈夫だと思うんだ。それに総司が帰ってくればお父様の病気も治るんでしょ? だから!
宗次郎/……そうだな。
盟/総司が散歩するんだよ!
宗次郎/ええっ!?(笑) そこは坊ちゃんが言い出したんだから男らしく散歩しなきゃダメだぞ! まあ、坊ちゃんの手伝いならするからさ。
盟/約束だよっ!
GM/……『帰ってきたら飼う』ね。帰ってくることが叶わないって判ってるから出来る良い演出だなぁ。
ミズキ/『ドロリア』での盟ちゃんは、犬を飼ってませんよね。……そういうことなんだろうけど……。
宗次郎/ああ! じゃあ、行ってくるよ。
盟/うん、行ってらっしゃい……。


 ●クライマックスフェイズ/サキ 夜パート February 10th

GM/では次にサキさんのシーン。昼間、公園でランサーとアサシンと話した君。ストームブリンガーに強気に宣戦布告した訳ですが……。
サキ/あれのおかげでヤル気出た! 【HP】も満タン! 主殿、今度こそ全力で行けます!
GM/(巧になって)「もう戦えるな? お前が最高の駒であることは知っている。だから全力を、今夜の戦いで出そう」
サキ/はいっ! キリッと言います。
GM/出撃。言葉は無い、君は巧さんの後ろを歩いて行く。そんな感じなんだけど歩いている途中で……「おサキ」。
サキ/はい。
GM/「こんなことを先に言うのはアレだとは思うが、聖杯戦争が終わったら、僕の妻としての役を演じないか」
サキ/…………えっ!? すげぇ死亡フラグ!
GM/うん、言ってから死亡フラグ過ぎるなって思った(笑) でもこれには理由があるんです。……10日間、君は巧さんの寺に居ました。そしたら周囲の僧達が噂し始めました。「あれって婚約者ですよね?」「あの女性が奥さん候補ですよね?」「え、違うの? ……じゃあなんで一緒に女の人と暮らしてるの!?」(笑)
サキ/で、ですよねー(笑)
宗次郎/「やっと奥方候補が!」「ついに身を固める決意を!」って喜んでいたら「え、違うの? なんてふしだらな!」(笑)
GM/そうそう、みんながみんなそう言う。なら手っ取り早く「妻です」と言った方が面倒がない。……という合理的な提案をしますよ。
ファム/耳真っ赤だけど。
サキ/あ、主殿、お耳が真っ赤でしてよ(笑) ……お許しください。今は弱い女ですから、その裏に言葉以上の意味を抱いてしまいますわ。
GM/察しろよ!
サキ/思っても言われたいのが女なんだよ!(笑)
GM/ハッキリ言えないのが男なんだよ!
サキ/意地っ張り同士のぶつかりだー(笑) ……妾は、別に、金銀財宝などはいりません。貴方が居れば……妾は、私は……。
GM/「……それも一段落着いてからの話だったな。すまん、戯言だった」 彼は早足で君の三歩先を歩く。
サキ/……それを戯言と終わらせないためにも、私は頑張りますわ。……ああ、もう今後聖杯戦争に召喚されることがあっても、この人以上の主はないな……と思っておきます。


 ●クライマックスフェイズ/ミズキ 夜パート February 10th

ミズキ/昼間にお狐様に教えてもらった爆弾が住宅地に設置されてることを、教会に知らせに行きます!
GM/了解しました。教会にいたエージェントである冬彦にそのことを話すと「な、なんだってー!」と驚きます。……多分、亜紀くんの「なんだってー!」はパパ譲りだね(一同笑)
ミズキ/ですねー(笑) 電柱に傷を付けてあるので発見しやすい筈です、だけど慎重に解除してください!
GM/「判った。一般人が傷付く可能性が大いにあるものを放置しておく訳にはいかない! 教会が介入させてもらおう。エージェントを現地に送っておくよ!」
ミズキ/宜しくお願いします。
GM/……さて、これからの未来をお話しましょうか。冬彦さんは生き残る運命です。でもこれから爆弾を解除しに行く住宅地では大災害が起きます。きっと冬彦さん……エージェント達に大災害になる場所へ行くよう指示した人なんだろうね。
サキ/ああ……その結果、まだ若いエージェント達をいっぱい死なせちゃったりしたんですね。
ファム/「俺、冬彦さんみたいなエージェントになりたいんですよ! 頑張りますんで使ってやってください!」とか言ってる若いエージェントがいたかもしれない……。だから次の聖杯戦争のとき、冬彦さんは一線を退いていたんだね。もう二度と自分の命令で若い命を散らせないために。
ミズキ/え。わ、わあ! 若い命がぁー! ひどいー!(笑)
GM/そんな運命がここで確定しました。でもミズキさんはこれから起きることなんて知らないし、君は「これで多くの一般人が救えた」と安心しておくといいよ。……報告し終えて、ルキと合流します。
宗次郎/喧嘩別れしたルッキーと再会(笑)
サキ/キスした後に殴られてどっか行かれて、「うっうっ」泣いてるルッキー(笑)
ミズキ/……ルキーノ。ちょっとこっち向いて。
GM/(ルキになって)「う?」
ミズキ/湿布ぺたっ。
GM/チューじゃないの?
ミズキ/違うわよ!(一同笑)
GM/「でもアリガト。じゃ、夜の舞台に行こうか」
ミズキ/うん。……手を握りながら行きます。
GM/「おっ、キミから握ってくれたね」
ミズキ/貴方に言われる前にやっただけよ。ふんっ。
GM/「そんなそんなー、照れなくていいのにー」
ミズキ/……今日ね、お狐様と友達になったの。
GM/「えっ」 それは驚くよ。
ミズキ/だけど、精一杯戦うから。……大丈夫だからね。
GM/「……戦いの中での友情は悲劇の始まりかもしれない。だけれども、その悲劇を乗り越えるだけの悦びをボクはキミに与え続けるよ」
ミズキ/まーた詩人みたいなこと言った(笑) そんな大層なことじゃなくても良いのよ。……桜を見に連れて行ってくれるんでしょ?
GM/「あー、このまま戦いじゃなくてホテルに行きたいね」
ミズキ/バカ言ってんじゃないわよ!(笑) ほっぺギューします!
GM/「ホテル行きたいっていうのは、2人っきりになりたいってコトだよ」
ミズキ/その前に戦争終わらせるわよ! ぷんぷんっ!


 ●クライマックスフェイズ/共通 夜パート February 10th

GM/それではクライマックスフェイズを始めましょう。フェイト数が最も高いファムさん……GMになった気分でクライマックスシーンの演出をしてください!
ファム/最終戦は住宅地にします。ファントムは『今後、絶対に喚び出されない英霊』になりたいので、ここで最大の悪事をして、教会の記録に残ろうとします。……ついでに『ドロリア』本編のために、航とエルに深い傷を負わせたいと思います!

 この最終戦の最中、黒須は遺跡で『不完全な聖杯』を出現させる。
 その結果、不完全な聖杯は「エルから航を離れ離れにさせない」よう、航がアメリカに行く原因となる秤谷夫妻を殺害する。そのとき大火事が起きており、大勢の人が死んでしまう。
 以上が『ドロリア』で判明している10年前の事件の真相である。PC達は『フェイト争奪戦』勝者のファムに従い、この話を改変しないように、クライマックスフェイズに挑むこととなった。


ファム/住宅地で≪破壊者の孤独≫を使用。アサシンの付けた印を消そうとするエージェント達を次々と殺害していきます。
ミズキ/バタバタ倒れていく教会のエージェント達……!
ファム/こう演出しよう。……エージェントがいきなりパタリと倒れ、何事だと駆けつけたエージェントがまた1人、パタリと倒れる。
サキ/(エージェントの1人になった)「お、おいお前! どうしたんだ!? どうし……」 パタッ。
ファム/一体何がと彼らが耳を澄ますと、どこからか音楽のようなものが聞こえてくる。それはアーチャーの≪魂を纏う腕≫で、「歌で魂を抜き取る」という演出にして……住宅地の中にある広場で延々と歌い続けます。さあ、これがお前達に捧げる地獄のレクイエムだ!
ミズキ/それって……!
ファム/クリスティーヌに聞かせない『地獄の音楽』。「君にこの曲は聞かせられないよ。この曲には僕の恨み辛みが入っているからね。君の魂を焼いてしまう」っていう台詞があるんです。そういうことで≪破壊者の孤独≫.。せめて安らかに眠れ、愚者達よ……。
GM/おお、カッコイイ演出……! エージェント達だけでなく、その街中に不気味な音楽が流れ始める。人々は倒れていき、アーチャーに近付けるのは力のある能力者のみ。そう、同じぐらいの力を持った英霊とそのマスターでなければ死が蔓延した中央には入れない……。
宗次郎/なっ……。マスター、酷いことになってるみたいですぜ!
GM/(藍になって)「これは、教会の人達!? こんなコトしでかしてくるなんて……アイツの仕業だわ!」
宗次郎/ああ、優雅に気取ってるが腐ったドブの目をしているあいつらしか考えらんねーな! 渦中に飛び込みます!
ファム/……やあ、遅かったじゃないか。おかげでこんなに子鼠が死んじゃったよ。
宗次郎/アンタ……。
ファム/可哀想に、若くて未来もあったのに。ああ、この者の未来が無くなってしまったんだなぁ。
宗次郎/……黙って、その演説というか芝居がかった台詞を聞いています。
ファム/君は何を望むんだい? 蘇って叶えたいものがあるほど自分の人生に未練があったのかい? 君は、一生で精一杯頑張らなかったのかい?
宗次郎/言ってもアンタには判んねーだろうな。なら聞く必要もねーだろ。アンタこそどうなんだ。
ファム/……私は自分の死に満足していた! クリスティーヌに許されて、不幸の中でも私は幸せだった! 満足して死ぬことができたのにその幸福を剥ぎ取られて此処に居る! 他人から不幸だと烙印を押されてこんなところに喚び出されるのは我慢ならないんだよッ!
GM/だから「もう聖杯戦争には参加したくない」、か。
サキ/お、おお……! 凄い。ファムさんというキャラクターを今初めて愛せた。
GM/悪役が愛されていいのはラストシーンだけだよ、それまではとにかく憎まれまくらなきゃ。それとは違い、率直に生きる宗次郎さんは……。
宗次郎/…………。
ファム/他人から不幸だと憐れまれることほど、許しがたいことはない! ましてや新しく塗り潰されていく記憶でかつての記憶が押し潰されていく! そんなことが我慢できるかい!?
宗次郎/……そうか。じゃあ、俺はアンタに同情なんて一片も抱かないことにするわ。芝居がかった御託はもう終わりにしようや。
ファム/始めるかい……可愛いレディ? 一番屈辱的な言葉を言いますよ。
宗次郎/ギリギリしない。それ以上に、関係の無い人間を巻き込んだことへの怒りがある。抜刀し、剣を構えて……。

「…………新撰組一番隊隊長、沖田総司、参る」
「それでは! オペラ座の怪人・ファントムが相手になろう!」

 禍々しい歌と対峙する沖田総司。
 彼が武器を取ったその頃、彼らの帰りを待つ八木沼家では……使用人のヘンリーが主人の命人へ、街の異様な様子を報告していた。

「なんだって!? こんなことをしていられない……僕にも出来ることがある筈だ!」
「命人様……!」

 人を助ける力を持つ命人は、英霊達の戦いに巻き込まれてしまうであろう街の人々のために、咳き込みながらも外へ出ようとする。
 そんな命人の前に現れたのは、異様な街の様子を察知しながらもまだ何も出来ない小さな魔術師、盟だった。命人は咄嗟に父親としての顔を見せる。

「盟。もう夜なんだからベッドで寝ていなさい。この屋敷、テリトリー内に居れば安全だから」
「お父様、どこに行くの……お母様のところ?」
「……いや、違う。お母さんはお母さんで仕事をしているんだ。お父さんは……お母さんと同じように、みんなを救いに行ってくるよ」

 やつれた顔、それでも力強く。
 盟の父は母と同じように「人々を助けるため」、自分の命を投げ売って現場へ向かうのだった――。


ファム/禍々しい歌が聞こえる住宅地。周囲には死体だらけ。動かなくなった人間。アクセルを踏んだままの死体。燃える車。折れる電柱。生じる家屋の火事……。
ミズキ/その光景を見て……。い、一体何が!?
GM/(ルキになって)「なんて酷いことを! こんなことをした犯人が何処に行ったか判るかい!?」
ミズキ/ちょっと待って。≪水霊操作≫で巨大な水の足場を作って、空から見下ろします。ルキも一緒に乗るわよ!
GM/「わあ!?」(笑)
ミズキ/上から街中を見下ろして……。あそこっ! アーチャーが居る所までそこまで飛んで行きます! ちゃんと掴まっていなさいよ!
ファム/……おや、どうやらギャラリーが増えたようだよ! やあ、こんにちはマドモアゼル! 最期の舞台にようこそ!
ミズキ/やっぱり貴方だったの!?
ファム/そうだね、私とも言えるし……これからの悲劇はまた別の人間が行うことかもしれない。どちらにしても、この地に不幸は生まれるんだよ。誰が勝とうとね。
ミズキ/ギュッとトライデントを握り締めます。
ファム/そういえば、ここにエージェント達を送り込んだのは君が余計なことを教会に伝えたからだったね。可哀想に。君が言わなければこの者達は死ななかったかもしれないのに。
ミズキ/……エージェント達を死なせてしまったのは、あたしのせいかもしれない。
サキ/そのとき、アーチャー目掛けてバッと炎が降り注ぐ!
ファム/マントで庇って、クッという顔をします。
サキ/上の方から見下ろしながら登場します。どうした、舞台なのじゃろう? 餞(はなむけ)じゃ、受け取れ。
ミズキ/あ、貴方は……!
サキ/アーチャーに言い終えてから今度はランサーの方を見る。……おぬしは間違ったことをしておらん! 大丈夫じゃ。何割かは救えた。
ミズキ/えっ。
サキ/≪母の腕≫で救えたのじゃ、礼なら主殿に言うがよい! 奴が何を言おうとおぬしは自分の心に従って行動をしたのじゃ。それを誇って戦うがよい。
ミズキ/……はい、ありがとうございます! 彼らの為にも、アーチャーだけは倒します!
ファム/ハッ、偽善だね! ……さて、そろそろ役者が揃ったかな? いや、まだ1人……。
GM/ではそこに。……エコーの掛かっていない方の女の子の歌声が聞こえてきます。
宗次郎/来たか。
ミズキ/……「エコーが掛かっていない方」?
GM/先程から住宅地中に流れているアーチャーの歌の……サビの覚えやすいところを唄いながら、西洋剣を持った女性が現れます。彼女が耳コピで唄った歌を聞いたって別に誰も倒れない。「死ねばいいのに」という願いを込めて、彼女は唄いながら現れただけです。
ミズキ/ま、禍々しい……。
ファム/君は実に良い考えをする人だ。私は君の考えに同調するよ。
GM/(アサシンになって)「なら死んで。アタシに同調するなら、アタシの願い通り死んで」というエコー無しの女の子の声。それと、「ワタシは飢えている。アナタのような美しい考えを持つ血を吸えたら、きっとワタシも幸せだ」というエコー有りの声。
ファム/そうだな、この血はコイツらが全員いなくなったら……考えてやってもいい。だが私は役者だ。最後まで舞台に立つ者だ。これで5体、役者が揃った……。

「さあ……フィナーレの始まりだ!」