アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 サクラ・オーバードライブ 第2話 』 3ページ ■
2020年8月8日




 ●ミドルフェイズ4/セン 〜歴史〜

セン/センは、幟くんがいる神社へこっそり調べ物をしに行きます。怪しい物はないかな、我が王のためになる物はないかな〜!?
灰澄/忠誠心の高い良い子だなぁ。
仁/……良い子かなぁ?(笑)

『AF判定:藤夏祭を過ごす』
 ・使用能力値&難易度4回目:【理知】で30


GM/時刻は5〜6時過ぎ頃。もうすっかり暗くなって、提灯の明かりがついて綺麗な夜桜を見る時間になって参りました。
セン/夜のお祭り本番の時間帯になってきましたね。キリッと魔王の配下モードになります、≪豹変の業≫。本腰入れてちゃんと調べものをしないと!
御衣/チラッと調べものをしているセンさんが遠目に見えた。≪空間知識≫で≪セケル≫を飛ばす。
灰澄/「もっと動け」って言ってる。
GM/「働けビーム!」ってやつだね。
御衣/これが噂の働けビーム!?(笑) 持つべきものは友人ですねえ、≪友の華≫。……もう暗くなってきて視界が悪くなってきたな、遠くにあるものを見るときは≪見通す眼≫があるので見落としません。
灰澄/キリッ! 神社の物が気になるなぁ、≪ヒストリア≫。
セン/会場を調べて気になるアーティファクトがあったら≪過去視≫を使って、これが何に使われていたか、これを使ったのが誰なのかを調べます。考えは全て≪同調録≫で共有させてもらいます。
仁/仁は……会場の提灯を一つ一つチェックしていきますね。ここから先は≪死線≫だな……。
GM/少しずつ解除してくれている、嬉しいなぁ。では難易度が半減されました。シーンプレイヤーのセンさんはハプニングチャートの1D6ダイスロールをお願いします。
セン/はーい。(ころころ)3。

 3:迷子を発見する。【意志】判定で難易度12をする。失敗した場合、特技を使用する際に消費するコストに「+3」が発生する。このバッドステータスは、バステ回復特技でのみ回復可能。

仁/また迷子だ! 「うわーんママー! うわああーん!」って泣いている男の子が!(笑)
セン/ど、どうしたら!(笑) な、泣きやんでください、ウチ怖い人じゃないですー! ウチはちっちゃい子の扱いは得意じゃないんです!(ころころ)はわわ、達成値14で成功です! 眠らせればいいんだ、≪夢の帝王≫!(笑)
御衣/スヤァ! 眠らされた!(笑)
灰澄/得意じゃないって嘘じゃないですか(笑)
セン/寝かして大人しくなったら、その子を抱っこして迷子センターに連れていきます。すみません、境内で寝てる子を見つけたんですけどー!?
灰澄/スタッフさんが「疲れて寝ちゃったのねー」って預かったとき、親御さんが駆けこんでくると……。
セン/ゴタゴタに巻き込まれると困るので、≪強化手術:反射≫でシュッと逃げます! 『現在難易度:4』なのでそろそろ判定しますね。(ころころ)達成値14で成功です。神社の中は手薄になっている今のうちに探りを入れます!
御衣/中のお宝を盗もうとしてる……?(笑)
灰澄/それには≪悔改めよ≫!(笑)
GM/それでは……センさんは、藤夏村に伝わる歴史書を発見します。
セン/おっ、やったぜ! 中身を読んでみます!

 『イベントキー:藤夏の歴史』
(1)藤夏の当主(村の村長にあたる)は、人の生気を吸って永らえる人外種族(吸生鬼)である。
 食物による栄養を必要とせず、主に人間からの生気を主食とする。
 人外種族の多くは他の生き物と同じように食物(米や野菜や獣肉)で主食の代わりにすることができるが、藤夏村の吸生鬼は生気以外を口にすることはできない。口から摂取することができても、栄養として摂取できない種族である。


セン/おー? 人から生気を貰うことでしか、生命維持ができない種族……?
GM/そうです。君の上司である吸血鬼の魔王は「14歳の処女の生き血が好物」と言いましたが、それ以外のケーキや紅茶を口にして腹を満たすことが可能の種族です。大抵の吸血鬼……異端は魔王と同じ、雑食でしょう。ですが藤夏の神子は生気しかご飯にできないそうです。
仁/ふーん……大変だな。
GM/鳩羽 幟が当主として君臨する家系図を発見します。彼が生まれたのが西暦1600年。
仁/400歳ぐらい?
セン/関ケ原……江戸時代頃から生きてるのかー。
GM/つまり、鳩羽 幟は「生気を得られれば、ほぼ不老不死」のようです。外傷と栄養失調以外ではまず死ぬことはありません。

(2)藤夏の神子は生気を不特定多数の人間から吸い取るのではなく、『特定の選ばれた人物』からしか吸わないという掟になっている。
 その対象は、藤夏の神子の伴侶として選ばれた女性のみ。それ以外の人間からは生気を奪わないものとしている。


GM/何代も人間の奥さんを娶って、その奥さんから生気を貰って生きているってことですね。
灰澄/へえ、「奥さん以外の生気を奪わない」と……。
セン/奥さん自体は普通の人間だから死んじゃうよね。2人目の奥さん、3人目の奥さんって貰って生きているのか。
GM/はい。家系図があると言いましたが、その家系図は普通の一家のものではなく……「旦那は一人に対し、嫁の名前は何十人も羅列している」という異様な記録です。
御衣/うわー、バランスの悪い家系図だ(笑)
GM/ちなみに幟の次の後継者はいないみたいです。だってずっと生きていけるのだから後継する意味が無いもんね。
セン/きっと死ぬときに次代を作るんだろうね。……これ、奥さんというか、テイの良い生贄って感じですね。

(3)生気を奪われた人間は、『時』を当主に捧げる代わりに、『時』を奪われる。
 つまりは若さを奪われる、干からびていく(若者から老人に変貌する)ということである。


GM/どうやら生気は毎日吸うものではありません。数年に1回、娶った奥さんから生気を奪います。そうやって藤夏の神子は400年もの間を不老不死のまま君臨している……ということが判ります。
仁/生気を奪われる……若さを奪われる訳かぁ。
セン/へえ。……幟さんの体に埋め込まれているアーティファクトに関して記述はありますか?
GM/無いです。
セン/……無い?
灰澄/藤夏村には関係の無い物、ってことですか?
セン/そうなりますよね。だって……奥さんだけから生気を吸うのが掟なんだから、他の人間から生気を吸う必要は無い訳で。
御衣/そうですよね。だって奥さん1人から貰えばいいんだし……。
灰澄/……「今の奥さんを殺したくない」んでしょう。
御衣/確かに……心配はしていたみたいだし。
セン/奥さんを殺したくなくなっちゃったか? ……お祭り自体に魔術儀式の要素はありますか?
GM/何もありません。普通に演舞を踊るだけです。そこに儀式や悪しき歴史などもありません。藤夏村は人外をリーダーにすることで、他の村より力も知識もリードすることができた。以上です。この土地には呪術的儀式になるものは一切無く、だからこそ今年の提灯にアーティファクトを使われていることはおかしいと思います。
仁/本当に、何も無い?
御衣/「毎年行われるお祭りは何かの儀式で、その恩恵に……」とか、因習村みたいなことは、一切無し?
GM/何もありません。普通に綺麗な桜があってお祭りをしてるだけです。
仁/……今年から、変なことを起こしていると?
セン/今年から騒ぎになることを始めたと? ……ちょっとキナ臭くなってきた。伯子ちゃん達は街中に取ってるホテルに帰ってもらおうかな。
GM/了解です、伯子と白妙はホテルへ退散することにしました。……判定で判明する情報は以上ですが、4シーン目が終わったのでイベントが起きます。
仁/おっ?
GM/時刻は6時30分過ぎ。ヨボヨボのおばあちゃんが必死に走ってキョロキョロしているのを見かけます。
仁/え!? 田中さん……! 声を上げます!
GM/耳が遠くなっているのか、気付かず頑張って走って行っちゃいます。
灰澄/おばあさん! ……何か、お探しですか! 傍に駆け寄ります!
GM/びっくり。近くに寄られてようやっと……結愛さんは、君達に気付きます。ぜはーぜはーと息を整えながら、「ご、ごめんなさい。『走る』の加減が判らなくって……」
仁/加減が判らない、ですか……。お体を気遣いながら、どうしましたかと尋ねます。
GM/仁さんを見て、叫ぶように言います。「あの子達のお父さん……! 貴方達だけでも……すぐにお祭りの会場から出て行ってくださいませ! ちっちゃい子がここに居てはいけないわ!」
灰澄/……子供だけでも逃げろ、と?
GM/「お父さんも逃げて。お友達がお祭りにいらっしゃっているなら、皆さんもご一緒に……!」 さっきまで「お祭りを楽しんで見ていってね」と笑っていた彼女は『何かを知ってしまったのか』一転して、せめて知り合いだけでも立ち去れと気遣って帰そうとします。
仁/ああ、おばあちゃんも知ってしまったのか……。子供達に真っ先に声を掛けてくれようとして、本当に心から想ってくれたんだな。……こちらが知っていることを言ってもいいかな?
御衣/いいと思います。
仁/……田中さん、ご忠告ありがとうございます。その件に関してはこちらも対処させていただきました。
GM/「対処……?」
仁/ここら辺一帯は、もう具合の悪くなる人は現れないと思います。とはいえ、広い範囲に提灯が飾ってありますから全部を取り除くことはできませんでした。……言葉を濁しながらアーティファクトを解除したことを話します。
GM/「……ああ、貴方達も、知って……」
仁/自分達を気遣ってくれてありがとうございます。……何かご存知か、お伺いしても?
GM/「……突拍子の無い話になるかもしれないけど、貴方達なら信じてくださるかしら」
灰澄/はい。どうぞ何でもおっしゃってください。
GM/「私の旦那……今夜、舞踏を踊る藤夏の神子・鳩羽 幟は人間じゃないの。彼は、人の生気を吸って生きる鬼」
御衣/やっぱり……。
GM/プレイヤーはもうお察しですが、彼女の口から説明されます。鳩羽 幟は400年を生きた人外であること。自分が幟の妻であり、彼に『時』を捧げる存在であること。だから彼女は実はとても若かったということ。彼女が現代的な名前だったのは、この見た目でも平成生まれだからです。
セン/そうなりますよね……。
GM/彼女の生気を吸い続けた結果、結愛の寿命が尽きかけていること。そして藤夏祭を見るのは今年が最期になるということ。「だから私は……あの人に『最期の演舞を楽しみにしている』と言ったの。そしたら彼は……私だけの生気を今まで通り吸っていれば良かったのに、突然こう言い始めたの」

 『貴方を殺さなくていいようになった。他に生きる手段を得た』と。

灰澄/……突然? いつ言われたのですか。
GM/今さっき言われたそうです。
灰澄/今さっき!?
セン/気が早い!(笑) 下準備を一人でしていて、準備万端なところを奥さんに明かしたのか。……「みんなからちょっとずつ吸えば影響も無い」とでも考えたのでしょうか。
GM/「演舞を見るために集まったお客さんから生気を吸収して、そして生き永らえると彼は言った。でも……」 その手段は今年が初の試みだという。加減なんて出来るのだろうか?
御衣/1D6点どころか加減を間違えて2D6とか3D6になることも、ありえる……!
仁/……その告白は、田中さん的には良くないと思ったんですね。
GM/「もちろんよ! 私は……確かに早すぎる老いに悲しむこともあった。予想より早い寿命に、ショックを受けたこともある。でも、だからといって、他の大勢を傷つけていいことにはならないわ」 ≪生気吸収≫は【HP】をたった1D6点減らすだけ、ですが……。
仁/子供は死ぬレベル、ですよね。
GM/ええ。先ほども言いましたが、クラス[一般人]の【HP】は6点以下です。
灰澄/老人も耐えきれないレベル。若い人だって体が弱い人は大変な目に遭うかもしれません。……準備をしていたとはいえ、急な考えですね?
御衣/結愛さんを助ける良い方法はないか、前々から模索していたんでしょうか?
セン/でも……それを奥さんにずっと相談しなかったのは不自然では?
灰澄/そうですね。旦那さんの周りに入れ知恵をする人がいたとか?
御衣/それは……心当たりが1件あるけど、まだ可能性ってだけだから言えない……。
GM/結愛さんは旦那を止められないと思いました。だから「せめてでも」と子供達に逃げてと言いにきたそうです。「……私、もう一度、彼を止めに行ってくるわ」 彼女はヨロヨロとした足取りで、境内の本部へと戻っていきます。
仁/ああっ、支えます!
セン/……御婦人お一人だけでは大変でしょう。ウチもついて行きましょうかね。
御衣/お水をお渡しながら、おともします。
灰澄/彼女が何を言い出すか、彼が何をやりだすか判らないですし。……何かあると、おチビちゃん達が泣き出すでしょう。そっとついて行きます。


 ●ミドルフェイズ5/御衣 〜いつの間にか〜

GM/時刻はもうすぐ7時近い……。お囃子が華やか、夜桜を見にきた観光客はどんどん多くなっていきます。
御衣/≪マイガーデン≫を使用、難易度を半分にします! 正確のは、AF判定の特技減少率が−2から−4になります。
仁/実質半分だ、素晴らしい!(笑)

『AF判定:藤夏祭を過ごす』
 ・使用能力値&難易度5回目:【意志】で40


御衣/……さっきから、すっごく嫌な予感がする。入れ知恵する人がいるとしたら……犯人候補が1人!
GM/えー、誰のことだか判らないなー(笑)
御衣/≪同調録≫で、こういうメッセージを受信したんだけど送信元に心当たりはないかとみんなとお話しながら探していきます。
仁/≪異常鉱物≫を散らして、怪しい動きがないか探します。
セン/同じく怪しい動きがないか≪見通す眼≫で探して、そこら辺にいたモブ異端を≪思念の刃≫で倒します。≪過去視≫で見た情報を≪同調録≫で皆さんと共有しますね。
GM/さくさくこなしてきたな。難易度半減なのでハプニングチャート発生ですね、御衣ちゃんは1D6のダイスロールをお願いします。
仁/3が出ると迷子だよ!(笑)
御衣/また迷子かなー。(ころころ)おや、5だった。

 5:誘惑に負けて食い倒れる。【知覚】判定で難易度10をする。失敗した場合、【MP】に1D6点のダメージ。

御衣/何やってるの私!?(一同笑)
セン/お祭りの屋台を見ていたら、食べたくなっちゃったんだね!(笑)
御衣/お、お腹がすいた〜。良い匂いがする〜! でも、つられないように!(笑・ころころ)大丈夫、負けない!
灰澄/誘惑に負けなかった、偉い!(笑)
セン/誘惑に負けそうになっている心に≪光の一手≫しておきます(笑) 目を覚ましてー! 後でいっぱい食べればいいんですよ!
御衣/ハッ、ありがとう! そう、今は仕事中! 食い倒れる運命から≪逆転運命≫!(笑)
灰澄/歩きながら食べられる物はないですかね。……ちょっと安く手に入れませんか? ≪ネゴシエイト≫で説得。
仁/(屋台の男になって)「ええ〜、これが限界ですよ〜」(笑)
GM/安くはならないだろうけど、追加はしてくれそう?
仁/(屋台の男になって)「仕方ねえなぁ、もう1個おまけ付けちゃうぜ!」(笑)
灰澄/やったー!(笑)
御衣/胃袋に≪トランキライザー≫!(笑) もう『現在難易度:1』だ。(ころころ)お、出目が良い。達成値14で成功ですね。
GM/成功おめでとう。……お祭り舞台のAF判定は楽しいなぁ、めっちゃ好き(笑) 結愛さんは速くない足で、幟くんがいる本部へ戻っていきます。君達は結愛さんを連れて境内へと入っていきました。
御衣/足元、気を付けてくださいね。
GM/本部がある所までやって来ました。仁さんの目には、見たことある男性……主治医さんが「結愛さん、どこですか〜? 特等席にいなきゃダメですよ〜」と結愛さんを探して溜息をついているのを発見できます。
仁/あ、すみません! こちらです! 結愛さんを支えながら声を掛けます。
GM/「ああ、そんなところにいたんですか。はあ、探しましたよ〜」と言っている夜須庭 航がいます。
灰澄/え。
御衣/あ。
仁/は? ……あ。そっか、仁は顔が判らないから!?
御衣/……ヒュッて息を吸ってしまった! 普通に騙された!(一同笑)
セン/し、正直そんな気はしていた……!(笑) 2人の挙動に気付きます! あれ、どうしたんですか?
御衣/……気を付けてください。……あれが……大犯罪者の……!
セン/おっと!? 我が組織の天敵!?
仁/こ、こっちとしては和やか〜に接してしまうよ!?(笑)
灰澄/…………。
GM/…………。灰澄くん、息してる?
セン/か、灰澄さんが息をしてない!?(一同爆笑)
灰澄/い、生きてます! 灰澄は固まっちゃったけど!(笑)
御衣/自分の腕を捲って叫びます! 鳩羽 幟さんにこういうことをしたのは、貴方ですか!?
灰澄/うわ、単刀直入!?(笑)
セン/「急に何を言い出すんだ!?」って顔をしますよ!?(笑)
GM/…………。
仁/た、大変なことになりそうだぞ!?(笑)
GM/…………。(突然早口になって)「おやおや単刀直入にも程がある。お知り合いがみんな驚いてるよ? そんな突拍子もないことを言い出してみんなを困らせるなんて協調性と言語機能が欠けているのかい?」
仁/うおっ、いきなり豹変……!?(笑)
GM/結愛さんも彼のそんな喋りは初めて見たのか、驚きます。「ど、どうしたんですか……田中さん?
セン/あっ……ああっ!? たっ、田中 茂かぁ!?(笑)
GM/(早口のまま)「先に『こういうことをしたのは貴方ですか』の質問を答えてあげるべきかな? そうだね僕が自作の魔道具を埋め込んだね鳩羽 幟に。でもその手術は彼の希望だよ。僕はただ『なんでか』苦しんでいる彼の悩みを聞いてあげて『奥さんから貰いたくないなら奥さん以外から貰えたらいいのにねぇ』と相槌を打ってそれでも苦しむ彼を助けてあげたいから≪愉悦の波≫で少しでも楽にしてあげただけでちょっと自分に素直になった彼が『やろう!』と言い出したことを応援してあげただけだから」
御衣/うわっ……うわ、うわあ……!(笑)

 ≪愉悦の波≫
 触れるだけで恍惚とする快楽の念を放出することができる[感応力師]の副特技。
 対象の意識を強制的に操り、快楽に溺れさせたりできる。


セン/なる……ほどね! 洗脳した訳だぁ!?
GM/「洗脳? してないよ。『自分に抑え込んでいるものを解放しちゃえ』『理性とか無くしちゃえ』って背中を押してあげただけだから」
仁/「他人から吸わない」という理性を失くしたのか……!
GM/「彼、『なんでか』苦しんでいたからね。苦しんでいたら助けてあげたいと思うのが人として当然の行動だよね。僕は色んな魔道具を開発していたからね、彼の望みである大勢から生気を抜き取る方法ができるアーティファクトという要望にピッタリの品を『偶然』持っていたから貸してあげただけだよ。『君みたいに埋め込んだ』訳じゃない」
灰澄/……なんでか、偶然……ですか。生気を抜き取ることで何かしたいのは、貴方じゃないんですか?
GM/「何かって? 例えば大勢の生気を抜き取ることで『別の事件が起こせる』こととか? わあ、怖い人がいるから逃げよっと
灰澄/いやいやいや!?(笑)
セン/追いかけますよ!
GM/彼を追いかけるのは判定が必要です。
仁/ラスボスだもんな! そう簡単には捕まえられないか!?
セン/……夜須庭 航はな、≪クリエイトゲイト≫というワープ特技を持っていて、あの手この手でエンゲージを移動して惑わすタイプのキャラなんだ(笑)
御衣/思い出させないでください。過去にめっちゃ面倒くさい戦闘をしたんですよ!(笑)

 『イベントキー:追跡』
 夜須庭 航を追跡することができるかの連続作業判定を表わすイベントキー。
 【幸運】難易度10→【知覚】難易度8→【理知】難易度12に3回に成功すること。
 誰か1人でも成功すれば追跡成功。誰1人成功しなかった場合、『最悪の状況のクライマックスフェイズ』が発生する。


GM/ファンブルを出したらペナルティがあるよ。みんな頑張って!

 1回目:【幸運】難易度10に挑戦。御衣、灰澄、センが成功。

仁/仁はシーンアウトします! 出目が1・2だった……でもファンブルじゃなくて良かった(笑)
GM/仁さんは結愛さんを守っている感じになったのでは? 仁さんが守ってくれている間に3人が追跡しよう!

 2回目:【知覚】難易度8に挑戦。御衣、灰澄、センは成功。

灰澄/やった、3人とも成功だ。このまま3回目にいきます!

 3回目:【理知】難易度12に挑戦。御衣のみ成功。灰澄は達成値11で、センは達成値10で失敗した。

GM/おっ、御衣ちゃんだけ成功した。
灰澄/因縁の対決だ!
御衣/だ、誰かもう1人成功しませんか!? 1人であの人と対峙するのは嫌だ!(笑)
セン/あの……灰澄さんから≪叱咤激励≫を貰えばセンは成功できます。いただけますか?
灰澄/判りました、センさんに≪叱咤激励≫して成功にします!
御衣/ありがとうございます、心強い! 二者面談は嫌だ!(一同爆笑) センさんには行く道で「こういう間柄だったんです」と説明しますね!
セン/やだー、不倶戴天の敵じゃないですかー(笑) ではここで≪友の華≫を使用、≪コネ「特命課」≫を入手します。自分がラスボスだったセッションのPCに特命課の人がいたんですよ。
仁/大変そうなセッションだなー。熱い展開がありそうなPCだ(笑)
セン/早速マブダチの≪コネ「特命課」≫を使って、灰澄さんの判定を成功させます。
御衣/3人いれば心強い!
セン/仁さんが結愛さんを守ってくれているから安心して、3人で向かいましょう!
GM/では3人が対峙する訳ですね。……境内の奥まった建物群に逃げていく夜須庭 航。しかし君達は追い込むことができた。
御衣/行き道を≪念動障壁≫で囲むように塞いじゃいます。ぽよぽよじゃなくて固いやつ! トゲがあるやつで囲む!(笑)
灰澄/有刺鉄線みたいなやつを作った!(笑)
御衣/……そこまでです、夜須庭 航!
GM/行き止まりに追い込みました。「おやおや……そんなに熱心に僕のことを探してくれた?」
御衣/……探さないと、悪いことになるので。
GM/「そんな悪いことはしていないよ」
御衣/それは嘘です!
GM/「いやいや嘘じゃない。僕は『こんな手段がある』と言っただけ。鳩羽 幟は自分の意思で『やります!』と言ったんだ」
セン/自分の意思、ねえ……。
仁/……洗脳した人は手を汚してない訳だから、無罪ってか。
灰澄/えげつないことを……。
御衣/……私が≪セルロイドの心≫で無理矢理ヒトを働かせていたのと同じことです。
GM/「君といっしょにするな。君は自分の力で命令して人を従えた。僕は教えてあげただけ。君といっしょにするな」 笑顔で言います。
仁/好き。
セン/ハッ、プレイヤーは洗脳されるな! そういう手段でつけこんでくるんだコイツはッ!(一同爆笑) ……貴方があの機関の大犯罪者です? 貴方のおかげで同胞がどれだけ死んだことか。
GM/「うーん、少なくとも2つの種族は滅ぼしたねぇ」 某キャンペーンでエルフ族とドワーフ族を滅ぼしました。
セン/ほんとそれ!(一同爆笑) もう! そのことで我が王はご立腹でしたよ! ……ニコニコはしているけど敵意の強い目を向けます。
灰澄/……唆したのは貴方で、やったのは神子さんとしましょう。貴方は、何が目的なんですか?
GM/「騒ぎを起こすこと」
灰澄/貴方にとってのメリットはあるんですか?
GM/「うん。騒ぎを起こすとね、メリットがあるんだ」
灰澄/……ここじゃないとダメ?
GM/「騒げるならどこでもいいんだけどね。……君は今、優秀な教会のエージェントをやっているのかな? 教会には逐一連絡をしているよね? 教会のエージェントが動くと、僕にメリットになるんだ」
セン/……つまり、教会のエージェントを動かすことが目的ですか?
灰澄/教会を……手薄にすることが、目的?
GM/人外種族が人を集めて何かをする。そんな事件が起きたら、教会のエージェントや警察の人は集まってくるよね。それが何か、彼にとって得になるそうです。
仁/……強い人が集まれば、それだけいっぱい生気が吸えるから?
灰澄/確かに弱い人から吸うよりは、いっぱい生気を吸える方がお得ではありますよね。
セン/それと、陽動作戦かな。……あっ、教会を手薄にする、それって……あまりにも怖いのでは!? そう、地下が!
御衣/……あっ! 邪神!?
仁/邪神?
灰澄/地下?
GM/気にしなくていいよ、それはまだ『プレイヤー知識で知っていても』、『PCには開示されていない情報』だから。「あー、そろそろ7時になっちゃうねぇ? 賑やかなドンチャン音楽が流れてくるよ。本番が近いなぁ」
セン/あ、演舞が始まっちゃう……!
GM/さて、ここでプレイヤー達に選択です。

 (1)鳩羽 幟を放置して、夜須庭 航と戦う。
 (2)夜須庭 航を見逃して、鳩羽 幟を止めにいく。
 (3)鳩羽 幟と夜須庭 航をどちらも相手にする。


GM/GMは3種類の戦闘をご用意しているため、お好きなルートを選択できます。プレイヤー内でご相談してルートをお選びください。……(3)の選択は、相当キツイよとGMから進言しておきましょう。
灰澄/どちらも相手にするとしたら、プレイヤーを2つに分断することになりますよね?
セン/そうなるかな。……正直、PC2人で航先生を倒せるとは思えない!
仁/4人でも倒せるかな? キャンペーンのラスボスだったキャラだし……。確実に相手にできるのは、幟の方だと思う。
灰澄/灰澄も……「祭りの異常を探りにきた人間」なので、祭りの中心人物である幟さんの方を止めることを優先したいです。
セン/……大局的に言えば、ここであの男を倒した方が良いんでしょうね。
御衣/でも、大局を選べるかと言われたら……!
セン/ええ。目先の被害を考えたら、発動させる原因である幟さんをどうにかするべきだと思います。夜須庭 航の首を持って帰ったら我が王は大喜びするという気持ちはありますが!
御衣/……御衣は、若干畏怖が残っています。敵対したい気持ちはあるんですけど、まだ判断が鈍いです。
GM/「わあ。見逃してくれるのかい? 優しい娘を持って嬉しいよ」
御衣/…………。
GM/「持つべきものは家族だね。君のような途中で故障する不良品でも娘ってものは持つもんだ」
御衣/…………。
灰澄/……あ、煽ったぞ(笑)
仁/は……腹立つ……(笑)
セン/お分かりいただけるだろうか、これが夜須庭 航だ!
仁/う、後ろから殴りに行きたい! 好きぃ!(一同笑)
GM/よっしゃ、仁さんの殺意を上げつつ中の人の好感度を上げられたぞ。洗脳成功やったぜ。
セン/これだから航先生はぁ!?(一同爆笑)
御衣/…………。私、まだ「怒る」という感情をうまく持てなかったのですけど、貴方のおかげで人間に少し近づけた気がします。
GM/「感謝してくれているのかな? どういたしまして」
御衣/……あと、「いっしょにするな」と言った以上、娘なんて呼ばないでください。先ほど「いっしょにするな」と言われて私は安心したんですから。
GM/正論。
セン/ぐう正(笑)
灰澄/せやね……偉いよぉ(笑) 怒りとか敵意ではなく……もう、これは「別の生き物なんだな」という領域に辿り着きました。並ぶのが仏なんですけど仏とは並べたくない!(一同爆笑)
仁/元凶だから放っておいたら同じことが何度も起きるんだなとは判っているけど、まずは鳩羽 幟を優先かな!
GM/プレイヤー達は幟と戦うクライマックスフェイズを選択で、よろしいですか?
灰澄/はい。
GM/選択してくれてありがとうございます。……君達がここではない、幟の方へ意識が向いたとき、彼は口を開きます。「助けたい人がいたなら助けに行くべきじゃないかなぁ? 人助けは良い心構え、優先すべきだと思うよ」
セン/ど、どの口が言う……!(笑)
御衣/夜須庭 航を≪念動障壁≫で上と下を塞いで閉じ込めたい!(笑)
灰澄/≪念動障壁≫でペションと潰す!(笑)
GM/≪クリエイトゲイト≫。移動特技で、夜須庭 航は瞬時にシーン退場します。
御衣/……はあ。
灰澄/……うん。
仁/……ふう。
セン/諸悪の根源は取り逃がしちゃいましたけど、今は目の前の問題を解決すべきです。幟さんのもとへ向かいましょう!
GM/そうだね。伯子ちゃん達や仁さんの子供達は宿に行かせたから守れたけど、このまま祭りが始まってしまえば……仁さんの舎弟達が犠牲になるかもしれないしね。
セン/(舎弟のテツになって)「親分! お嬢さん達をお宿に送って戻ってきました〜!」
仁/テツが! 犠牲になってしまう!(一同笑)


 ●クライマックスフェイズ 〜正気と狂気〜

GM/7時ちょっと前。これから本番を迎える鳩羽 幟のもとへ、結愛さんの先導のもと駆けつけることができます。
御衣/はい!
仁/今こそ結愛さんを馬に乗せたい!
GM/今こそ馬!(笑) グリリバ声の馬が「お呼びでしょうかヒヒン! こちらのご婦人を運べばよろしいのですね!」と現れます!
仁/馬、日本語を喋るのか?
GM/今更!?(一同爆笑) ……演舞をする前は一人で集中したいのか、幟さんは一人別室で待機しておりました。結愛さんは「幟くん!」と若々しい声で声を掛けます。
仁/結愛さん……。
GM/結愛を見て微笑む幟でしたが、PC達の姿を見て敵意を向けます。この状態で見知らぬイレギュラーがいることは、これから多少なりとも悪巧みを実行に移そうとしていた彼にとっては良くない心境です。
御衣/……鳩羽 幟さん。貴方がこれから行なおうとしていたことを、止めにきました。

 「…………。結愛、彼らに……話したのか?」
 「うん、話したわ。この人達は貴方が恐ろしいことをするのを止めるのを手伝いにきてくれたの。……お願い、これから貴方がしようとしている『大勢から生気を吸収する儀式』なんてヤメて!」
 「……ヤメると思うかい?」


GM/幟は結愛に言います。「君はもう、年を越せないだろう。僕は愚かなことに、君が死ぬと気付く直前まで……君への愛に気付かなかった。こんなにも女房を失いたくないと思ったのは初めてだった。今まで何人もの女房の『時』を奪って生きてきた僕だけど……君を殺したくない」
御衣/……うん……。
GM/「君を殺したくない、だから、僕は探していた。そしたら君を殺さずに済む方法を『教えてもらえた』んだ。だから僕はやってみる! ……来年も、君と生きる!」
灰澄/……うう……。
セン/……その『方法』、本当に大丈夫なんですか? 貴方が無用な騒ぎを起こすことを、我が王はお望みではありませんよ。
仁/さらに上から圧力が!(笑)
GM/いきなり現れたセンさんに対しては……「こ、この結晶の有用性を分かっていただけたら、きっと魔王陛下も! 今年初めて試してみる儀式だが、この報告は陛下に必ず……!」と、ちょっと取り乱しますね。
セン/その有用性を確かめるために実地試験一発本番は、リスクが高すぎでは? ここで大きな騒ぎを起こして教会の介入をわざわざ許せば、我が王の深遠なる策略にヒビが入るかもしれませんよ。
GM/「せ……成功させればいいのです!」 ≪不可視の領域≫を使用、結界を張ります。PCの君達と結愛をここから出さないように閉じ込めました。「あ、暴れないでください! 僕が生気吸収の儀式を成功させるのを、ここでどうか見届けていてください!」
仁/……おい。提灯の仕掛けはみんな解除しちまったぞ。それでももうお前のやりたいことは完遂できるのか?
GM/提灯の仕掛けを解除されたことに、彼は「な、なんてことしてくれたんだ! せっかく用意したのに……!」と慌てます。400年を生きたわりには、ガキっぽい……見た目通り、未成年の子だなと思えますね。
灰澄/他ならない結愛さんが止めてくれと言っております。こうしないと、結愛さんは泣くでしょう?
GM/それを聞いた結愛は言います。「うん! 泣く!」
御衣/かわいい! 若い!(一同笑) ……貴方が探すべきは、ムシの良い話かもしれませんけど、誰も犠牲にならずに生きる方法ですよ。そうすれば誰も泣くことはありません。
GM/「う、うう……でも……!」 彼は畳み掛けられて、懐柔できそうな雰囲気になります。そこに、声がします。
御衣/うん?
GM/どこかから≪視えない腕≫+≪愉悦の波≫を使用。遠くから「理性を失くせ」攻撃をします。
セン/……あああ!?(一同爆笑)
御衣/あっ……フシャーッ!?(笑)

 「えっ……君、諦めるの?
 大勢に言いくるめられて、君は諦めて……大好きな奥さんを殺すんだ?
 うわあ、君って、本当に計画性の無い薄情者だね。自分から知識を探すこともせず、誰かの救いを待ち続けて、手段が無いからって好きな人の生気を吸い尽くして、自分だけ生きて……。
 そんな自分が嫌だったんじゃなかったのかい? 顔も名前も知らない誰かからちょっとずつ貰って、彼女と幸せな時間をいっぱい暮らした方が、君にとっては良いんじゃないかなぁ……?」


仁/まーたアイツかよぉ!?(笑)
GM/「そうですよね! ありがとうございます田中先生!」
御衣/うわぁ!? 目がグルグルしてる! 余計なことをー!(笑)
セン/本当にロクなことをしねえな、あの男は!(笑)
GM/ありがとうございます、最高の褒め言葉です。「判りました! コイツらを黙らせて、しっかりと演舞ができる状態にしてから……僕は完遂させます! そして結愛を生き永らせます! 5分ぐらいの遅れならお客様達も待ってくれる筈です!」 クライマックス戦闘を始めます。
御衣/きらい!
灰澄/ひらがなの発音でハッキリと「嫌い」って言った(笑)

【戦闘マップ】
 エンゲージ1:仁、御衣、灰澄、セン
 (↑15メートル離れている↓)
 エンゲージ2:幟、手下

【行動値】
 幟:17
 セン:14
 御衣:13
 手下:13
 灰澄:12
 仁:9

【分類】
 幟:人外/魔族/ボス
 手下:人外/異端/従魔


GM/それでは第1ラウンド、セットアッププロセスを開始します。まずは【行動値】17の幟のセットアップから。≪箱庭の主2≫を使用してシーン間、クリティカル値を−2します。
仁/うえ〜、クリティカルしやすくなった!
御衣/クリティカルは出ないときは出ないけど、出るときは出るんだよ(笑)
セン/でも攻撃の方を注意したいので≪光の一手≫で打ち消しません! センはセットアップに≪突然変異≫で≪大地の守護者≫を取得します。ニョキッとして【HP】残り6点です!
御衣/御衣は≪空間知識≫を使用します。みんなを守る!
灰澄/灰澄を対象ボスに≪アポピス≫を使用。【反射】対決をします。(ころころ)達成値16、当たれば放心で全行為判定に−1D6です!
GM/(ころころ)12で回避失敗です。
仁/素晴らしい! 仁は≪闇の血統≫でダメージアップします。ダメージ+1D6をレッツゴー!

 早速、イニシアチブプロセスで灰澄は≪アブソポーション≫+≪興奮剤≫を使用。【MP】を4点回復した。

GM/幟のメインプロセスは、放心で判定ダイスが減っている状態なんだよなぁ。……ここでアレを使うかぁ?
仁/おっ、何かをやるのか? シュッシュッ!
GM/……≪箱舟の主≫を使用して≪異端堕ち状態:クリティカル値減少≫を使用。なので……1D6を振って6が出たらクリティカル。この方がGMがギャンブルできて面白いかな!
御衣/うん、何もできないよりは良いと思う。
セン/そっすね、でもGMだから6を出しそうなんだよなぁ!(笑)
GM/クリティカル狙いで御衣ちゃんに攻撃。(ころころ)……残念、クリティカルは出ませんでした。命中は13です。
御衣/私を狙ってきたかぁ……。(ころころ)えっ、回避ファンブル!?(笑)
灰澄/く、≪悔改めよ≫! ファンブルはダメだよ!(笑)
御衣/振り直します! 心臓に悪い……(ころころ)よし、回避成功した。さっきのショックがまだ残ってました!
GM/幟はすぐに≪鏡像≫を使用、即座に未行動状態になってもう一回御衣ちゃんを攻撃します。(ころころ)命中15でした。
御衣/(ころころ)回避12……もう一回振り直したら、イケるんじゃね?
灰澄/じゃあ≪逆転運命≫!
御衣/(ころころ)OK、出た! 回避しました!

 センはマイナーアクションで移動を宣言し、PC達がいるエンゲージから離脱。メジャーアクションで≪思念の刃≫を使用し、2体に範囲攻撃を行なった。

御衣/センさんのダメージに令呪を切ります!
セン/≪コネ「古川家」≫でメジャークリティカルにしたかったけど……代償が1D6HPのところ、ウチの【HP】は残り6!
仁/下手すると死んじゃう(笑)
セン/だから大人しく普通に殴ります!(ころころ)ダメージに令呪を乗せて、30点の物理ダメージでした。
GM/≪ジェリド≫を使用、軽減不可でダメージを跳ね返します。
セン/死わよ。……ひ、≪光の一手≫!
GM/≪ジェリド≫が打ち消されたのでダメージ0になります。
御衣/怖っ!(笑) 良かったですね、さっき≪光の一手≫使わなくて!

 御衣はマイナーアクションで≪興奮剤≫を使用、全員の【HP】を4点回復。メジャーアクションで≪肉体復元≫を使用、全員の【HP】を16点回復した。
 敵の手下ターンになり、マイナーアクションでPCの3人がいるエンゲージに移動。
 メジャーアクションで≪ゾーンバースト≫+≪アンドショック≫+≪肉体復元≫で命中14で攻撃、仁と御衣は自力で回避した。


灰澄/(ころころ)回避12……あと2足りない。
御衣/なら≪ミネルヴァ≫を使いますね。(1D6ころころ)……あっ、1! 1たりない!
セン/そこに≪コネ「特命課」≫を使います! その達成値に+1!
仁/みんなで助け合った!(笑) ……キャラクターは如実に「しんどい」って思っているのかな?
セン/みんな、まだ航先生ショックが抜けてないね……(笑)

 灰澄は≪シヴァ≫+≪ヘル≫+≪デスブリンガー≫、SDを6個使用で手下を攻撃。ダメージロールに令呪を使用し、82点の物理ダメージを与えた。

GM/手下、即死しました。手下が倒れたので、エンゲージ封鎖を考えずに仁さんが走り込めるようになりました!
仁/それでは仁はマイナーとメジャーを消費して、ボスのところまで全力疾走します!

 クリンナッププロセスになり、幟のバッドステータス:放心が回復を宣言。
 そして幟が≪EP:トラップボム≫を使用。1D6の結果、
ジェノサイドボム――【幸運】判定で難易度15に失敗した場合、【HP】が0になる効果が発動した。

セン/馬鹿じゃない!?(笑)
灰澄/れ、令呪を使ってでも避けましょう!(笑) 当たる対象は!?
GM/まさか即死系トラップを一発で引くとはな……。とりあえず対象を決めますね。(ころころ)センさん、死わよ。
セン/【幸運判定ー!(ころころ)……達成値14。
御衣/1足りない!?
セン/……いや! 3回目の≪コネ「特命課」≫を使用します! 達成値15で回避成功!
仁/おおおー! 凄い!(笑)
セン/ありがとう、私を倒したPC! 今はズッ友だよ!(一同笑)

 そうして第2ラウンドのセットアッププロセスに移行。
 セットアッププロセスに御衣が≪空間知識≫、灰澄が≪アポピス≫を幟に使用を宣言するが……。


GM/幟が≪アポピス≫を回避します。(ころころ)出目が10! クリティカル回避!
灰澄/えっ!? こっちもクリティカルを出さないと……出せないよ……。
仁/≪死線≫使用! 高い出目を1にする!
御衣/うまい!(笑)
GM/では6だった出目を1にして……達成値10です。灰澄くんの結果は?
灰澄/(ころころ)12、勝ってる! 放心が入ります! 仁さん、助かったー!(笑)

 仁はセットアップに≪異常鉱物≫を使用宣言。馬を1体ヒヒンと生やした。

GM/幟のメインプロセスで、目の前の仁さんに対して攻撃を仕掛けます。≪強化術式≫を使って攻撃。(ころころ)命中13!
仁/ゴーゴー!(ころころ)回避16!
GM/避けられちゃった。やっぱりバステ放心の力は強いな……ジェノサイドボムに期待しよう。
仁/ジェノサイドに期待するなよぉ!?(笑)
セン/では、センが≪属性スイッチ≫+≪思念の刃≫+≪コネ「古川家」≫で、霊力ダメージクリティカルで殴ります。
GM/(ころころ)回避クリティカルではなかったので当たります。
セン/クリティカルでダメージダイスが増えた状態でいきまーす。(ころころ)……嘘でしょ、出目が1・1って。でも令呪は欲しい!
灰澄/いきます、令呪どうぞ!
セン/それなら、30点の霊力ダメージです! 同じダメージ量だけど、さっきよりは通りやすくなっています!

 御衣は、行動待機を宣言。
 灰澄はマイナーアクションで移動、メジャーアクションで≪ヘル≫+≪デスブリンガー≫でSDを4つ使用し、攻撃を行なった。

御衣/令呪、お渡しします!
灰澄/(ころころ)物理ダメージ51点! 1点でも入ったら麻痺ってください!
GM/……食らった幟が、≪繕うもの≫を使用! 灰澄くんは【意志】判定をしてください。失敗したら51点を食らうよ。跳ね返り2つ目!(ころころ)12!
灰澄/(ころころ)達成値14、勝った!
セン/あぶねー! 良かったー!
GM/この子はダメージをあっちこっち渡すタイプのキャラなのよ。しかしただ麻痺っただけになりました。お次は仁さんのターンです。
仁/カウンタータイプの敵だった……。仁は≪毒の魔弾≫+≪虐殺機甲≫で攻撃します。(ころころ)命中19!
セン/その≪毒の魔弾≫に対して≪大地の勅命≫を使用! ダメージ+10だぜ!
GM/回避判定をします。(ころころ)1D6減ってるため、回避は7……当たります。
セン/乗せられるものは全部乗せよう! 令呪でダメージ+20点!
仁/レッツゴー!(ころころ)物理ダメージ43点+毒です。
GM/バステモリモリ卓だな! ……幟は実ダメージ33点を受けます。
灰澄/あ、嫌な予感。
GM/≪金色の讃歌≫使用。軽減不可ダメージ33点をそのまま仁さんに与えます。吸血鬼らしく血の霧が舞うけど……!
仁/……【HP】11点で生き残れます!
セン/生きてる!? 33点素通しダメージを受けたらウチは【HP】マックスあっても死にますよ!?(笑)
灰澄/我々だったら粉微塵のダメージを、耐えた! 任侠を舐めたらいけない!(笑)
GM/という訳で幟は跳ね返し技を3つも持っていたのでした。ダメージを受ければ受けるほどPCにもダメージが返ってくるというキャラメのコンセプトです。次は、行動待機していた御衣ちゃんのターンだよ!

 御衣はマイナーアクションで≪興奮剤≫+令呪を使用、全員の【MP】を26点回復。
 メジャーアクションで≪セケル≫を使用、仁を未行動状態した上で、ダメージ+1D6の強化を行なった。


御衣/≪興奮剤≫でしっかりケアをして働かせます!
セン/もう1回働けるドン!(笑)
灰澄/モンスターエナジーを投与した後に「働け」って、エグくない……?(笑)
仁/では、命中しにいきます!(ころころ)命中16!
GM/(ころころ)回避8で当たります。うーんラウンド持続なので回避マイナスが効いてますね。
仁/いけいけドンドン、ダメージロール!(ころころ)ううん、出目が低い……。
御衣/あ、≪禍福のさざなみ≫を使用します。(1D6ころころ)よし成功、ダメージ+20点してください! 禍福、あたためておきました!(笑)
仁/それなら……63点物理ダメージです!
セン/やったか!?
灰澄/それはフラグだ!(笑)
GM/……やりました、オーバー6点。幟、戦闘不能になりました! ≪セケル≫のダメージ+1D6で倒せたってことじゃない?(笑)
仁/よっしゃー! ジェノサイドボムが来る前に倒せて良かったー!(笑)
GM/トドメは刺しますか?
灰澄/今回の目的はトドメを刺すことではない!
仁/大人しく峰打ちだ!
GM/そうですね、殴って正気に戻すが正解です。洗脳されていたから気が大きくなっちゃって凶行に出たという状況だし、それに被害は一切出ていません。
御衣/目覚めてくださーい、≪トランキライザー≫! 夜須庭 航に植え付けられた影響を思いっきり剥がして……除菌してあげます!
GM/では「バッドステータス:夜須庭 航」を解除してあげてください。
セン/嫌なバッドステータスだなぁ!?(笑)
GM/≪トランキライザー≫してもらった幟は無事、目を覚まします。「あれ、なぜ自分はあんな無茶をしたんだろう……」と冷静になり、まるでお酒を飲んだ後の過ちに気付くような顔色になります。
灰澄/完全に目を覚ましましたね……。
GM/結愛さんも彼のもとに近づきます。そして、「……し、失礼しました!」 冷静に謝罪するほどには、幟は元通りになりました。
セン/一体何があったんですか……あの男とは、どういう風に知り合ったのです?
GM/「……田中 茂さんは、気が付いたら彼女の主治医になっていたんです」 感応力師の夜須庭 航は、洗脳特技の≪愉悦の波≫や放心や麻痺など任意のバステを与える≪パスアウト≫を持っています。「田中 結愛」と同じ名字であったことから周囲からも「もしかして親戚かも? だからすぐに受け入れられたのかも?」と怪しまれることがありませんでした。
御衣/うわあ、とんでもねえな(笑) 体にある灯檻結石は、摘出してもらった方がいいのでは……?
GM/「でもそれをする心霊手術の時間は……」「鳩羽様ー! そろそろ演舞のご準備をお願いしますー! 本番2分前でーす!」 結界が解かれた外から、スタッフさんの必死な声が聞こえてきます。
御衣/……今までドンパチやったので≪肉体復元≫を使用してあげて、きちんと姿を整えます。もう彼は強行に走ることはないでしょうから。
GM/ありがとう。では、結愛さんが幟の手を握ります。「私のことを想ってやってくれたのかもしれないけど……最期まで、貴方を見ている。貴方のお嫁さんだもの」「…………。皆さん、結愛を、お願いします」
御衣/もちろん。演舞、楽しみにしています。
セン/一番良いお席で見ましょうね。
GM/彼は頭を下げて、凛とした佇まいで舞台へと向かいました。そして……大勢の前で、夜桜の下、見事な演舞を見せます。
仁/じゃあ、子供達に見せるためのムービーを撮ります!
GM/それはそれは、この世のものとは思えないほど美しい少年の舞いに、心を奪われる人も多いでしょう。今年も大勢の観光客が彼の幻想的な演舞に酔いしれます。……そして、幟は思います。「やっぱりやっちゃおうかな」と。でもその考えは、完全に呑みこまれます。理性がある状態なので。
灰澄/うん……。
御衣/えらい……!

 ……でも、もし、自分の心が少しでも折れていたならば……。
 きっと違う世界では……やっていたのだろうな。
 もし灯檻結石を使用した儀式を発動させていたならば、大勢の命を奪っていたならば、正気に戻った自分は後悔するだろう。
 ……誰も助けてくれなかったなら、誰かに助けてと、叫んでいたのかもしれないな……。


御衣/あ……。
GM/そう、彼は思ったのでした。……別世界の彼の声は、どこかの世界に届いたでしょうか。
セン/マジで、≪オレンジの記憶≫だったのか……。
仁/別世界では、儀式を実行していたかもしれないと……?
GM/ええ、そういう世界もありえたでしょうね。現にGMは「航先生と戦って幟が事件を起こすルートもある」と明言しましたから。
仁/あー……そうか。なるほど……。
セン/プレイヤー達が航先生と戦うルートを選んでいたら……その可能性の世界からだったんだね。
GM/しかしこの世界の幟は、見事な演舞を踊りました。……仁さんは、録画した動画を宿にいるご家族に送ったことでしょう。お宿で璃莉ちゃんと雪蘭ちゃんが「スゴーイ!」「キレーイ!」と動画に釘づけになり、その隣ではぐーぐー寝てる倭くんがいましたとさ。
仁/寝ちゃったかー! 後で「お父さんだけずるーい!」って言われるやつだな(笑)


 ●エンディングフェイズ 〜ほっと一息〜

GM/一番最初のエンディングシーンは、仁さんと子供達からいきましょう。こんなドタバタはあったけど、仁さんはとりあえず……無事である子供達のもとに戻りましょうか。
仁/はい。ちょっとボロボロになりながら宿へ……。
御衣/お帰りになる前に≪肉体復元≫をしますよ!(笑)
倭/宿に着いたら奥さんに「ちょっと貴方、なんでそんな着物が乱れてるの?」って言われるだろうね(笑) 「倭なんてもう寝ちゃったわよー」「ぐがー!」
仁/いつものことだよ(笑) 璃莉達はまだ起きてるのか?
璃莉/寝てるんじゃないですか。
雪蘭/演舞を見たら寝ちゃいましたね。
GM/(奥さんになって)「演舞の映像を見た後、『パパいつ帰ってくるんだろう〜』『パパまだかな〜』って言ってたけど、温泉に入ったらすぐ寝ちゃったのよ。『パパもちゃんとダンス見られたのかな〜』って気にしていたわ」
仁/ああ……家族サービスだったが、しゃーねーわ。
GM/「あら、何言ってるの。しっかり家族サービスしてたじゃない」
雪蘭/うんうん、しっかりパパしてた。
璃莉/うん。してた!
仁/……へへっ。ニコニコして奥さんの言葉に頷きます。
雪蘭/えへー……お父さんおかえりー……。ウトウトしながら言いますね!
仁/ああ、うん、ただいまなー。雪蘭をぽんぽんしながら、また寝かしつけますね。家族パートができて嬉しかったー!(笑)
GM/後日、不動家に田中さんからお菓子が届きました。「また来年も来てね」という、おばあちゃんにも関わらず丸文字の手紙が届きます。
璃莉/可愛い! そしてお菓子だー!
御衣/楽しかったー! 何よりとても悲しいことにはならなくて良かった。
倭/「パパきらーい!」って言われることもなく、パパの威厳は保たれて良かったね!(笑)

    ◆

GM/次に、センさんのエンディングシーンをします。……どうして幟が魔王に連絡をしなかったか。儀式の準備に必死だったことが第一ですが、どうやら連絡自体を誰かが妨害されていたようです。下手な介入を入れないようにして、事を大きくするのが目的なんでしょうかね。
セン/長いこと……田中 茂が……夜須庭 航が生きて暗躍し、幟さんを邪魔していたということですね。
御衣/ずっと前から茂っていたってことか。
仁/茂ってた!?(一同笑)
御衣/ミントみたいな男だな。
セン/わかるよ、ミント並みに害悪だよね!(笑)
GM/御衣ちゃん、言語機能がキレッキレだね!?(一同爆笑) センさんはもし魔王に「夜須庭 航が生きていました」と報告したなら、魔王はシーン外でブチギレます。
セン/ぶ、ブチギレますね……でも報告しない訳にはいかないな!(笑) 幟さんの摘出手術のためにも、彼を魔王のもとに連れて行きます。
御衣/貴重なアーティファクトもゲットできるしね。
セン/ゲットできるしね!(一同笑) という訳で、ただいま戻りましたー。
GM/事前に連絡を受けていたので魔王ブチギレシーンはカットします。魔王は幟の身に植え付けられたアーティファクトを配下の心霊医師のもとで切除することを承諾。そして幟の口からの弁明や反省、謝罪を聞きました。
セン/その場で「首を撥ねよ」と言われなくて良かった……(笑)
灰澄/きっと幟さんも気を引き締めて、魔王に仕えてくださることでしょう……。
GM/魔王はセンさんを呼び出します。(アクセンになって)「……医師には『手術は必ず成功させろ、あの男の痕跡を一片たりとも残すな』と命じてある」 その様子は、滅茶苦茶キレてます。
セン/激おこ魔王怖い……でも我が王カッコイイ! キュン!(一同笑)
GM/えー、オープニングでもご説明しましたが……かつてアクセンは、夜須庭 航に捕らえられ30年間ほど苦痛を味わった過去があります。なんとか助けられた後、「マジでブッ殺す」ってなりました。
御衣/機関に捕らわれて、生体ユニットにされていたんですよ……。
仁/うええ、ひでえことしやがる……(笑)
GM/「麦原 セン」 優しい声でも怒りをこめた声でも何でもなく、ただただ名前を呼ぶ。
セン/はい、お呼びでしょうか。
GM/「奴を殺せ」
セン/……膝をついて頭を下げる。仰せのままに、我が王。

    ◆

GM/御衣ちゃんと灰澄くんのエンディングシーンです。伯子が「幟さんの手術は無事に終わりました。お体は無事なようです」と……たどたどしいですがラインで連絡をします。
御衣/ラインしてる! かわいい!(笑)
灰澄/「だいじょうぶ」のラインスタンプも来た!(笑) 良かったー!
御衣/「ありがとう」のスタンプをしますね(笑)
セン/きっとお手伝いしたときの撮った桜の写真をラインのアルバムにまとめてくれることでしょう(笑)
仁/グループも作って動画も入れてくれますね(笑)
GM/「お祭りも無事に終わって、変なことも一つも無くって、なので来年も何事もなく続けられるそうです」
御衣/それは何よりです……。
GM/「センさんはお手伝い、いっぱいしていました。センさんの上司の方も『よくやった』と言ってました。センさんを褒めてあげてください」
御衣/いい子〜(笑)
セン/ウチの子、いい子〜!(笑)
GM/「皆さんがいたからセンさん、助かりました。皆さんのおかげです。本当にありがとうございます」
灰澄/いえ、こちらこそ大変助けられましたよ。
GM/「これからセンさん、とても大変なことになるみたいです。どう大変なのかはよく判らないけど、もし良かったら、またセンさんを助けてあげてください」 センさん本人が見るグループラインで言います(一同爆笑)
セン/恥ずかしい!(笑) でも直後に「ウチの子めっちゃデキた子でしょう!?」って親馬鹿みたいなリプつけますよ!(一同笑)
GM/白妙ちゃんが「おねがいします」のスタンプを押します。
仁/かわいいかわいい!(笑)
灰澄/こちらは「かしこまりました」のスタンプを押します(笑)
御衣/何かあったらお手伝いしますよ! そう……このまま何も無いのが一番なんですが。
セン/フラグか?(笑)
仁/フラグだなぁ……(笑)
御衣/……次、あの人の顔を見るときがあったら、そのときまでは冷静に対応したいと思います。
灰澄/塩を送るスタンプを張ります。
御衣/伯方の塩スタンプですね。
GM/そんなラインスランプあるんだ?(一同爆笑) 立場は違えど、なんだかんだみんなでグループトークできるぐらいには仲良くなれて嬉しいね。……最後に、マスターシーンへ参ります。

 ――4月11日、土曜日。藤夏村の演舞が行なわれた19時過ぎのこと。

灰澄/あ、「一方その頃」だ……?
GM/君達がクライマックスフェイズで戦闘していたときの「一方その頃」シーンです。……高坂が教会の礼拝堂で指示を出しています。

 「御衣ちゃん達から連絡が来た! 彼女達が向かっている藤夏村で、『奴』の動きがあったらしい。
 メッセージにあった通り、藤夏で何か大きな事件が起きるのかもしれない。手の空いているエージェントは今すぐ藤夏へ出動してくれ!」


セン/ああ……教会が手薄になってしまう……。
GM/その心配をした人は、もちろんモブエージェントにもいます。だから高坂に忠言します。「そんな……! それではここが手薄になってしまいます。ここには大事なものがあるのですし、ある程度はここに人員を残さないとダメでしょう」
御衣/あ、フォローしてくれた。
GM/しかし高坂は……「それでも、全力で『奴』には対処しなければならないんだ。『奴』が何をしでかすか判ったもんじゃない。そう、彼は……何をしでかすか……!」 必死の形相で言います。
御衣/……うう、高坂さんは現場を見ていたから……。
セン/あの悲劇を体験した高坂さんは、そう言っちゃうよなぁ……。

 高坂の訴えは、多くの者達に届いた。これ以上、被害を生んではいけない……。エージェント達は最悪の想定にならないよう、決意して出動する。
 それでも全員が出て行った訳ではない。教会に残っていた一人が高坂に声を掛けた。「高坂さん、どうか落ち着いてください」


灰澄/うんうん、落ち着いて……。
GM/「そうです、高坂さん、どうか」 その人物は、高坂に接触し……。
セン/……うんっ!?
GM/「どうか、高坂さん、落ち着いてください」 その人物は、高坂の顎を取った。

 高坂が目を完全に合わせた、その目の色は――。


 アナザーワールドSRS
   〜 サクラ・オーバードライブ 第2話 〜  END





仁/なんで?
セン/なんで?
GM/……なんで、って?
セン/なんで、取った?
GM/え? 顔を向けるためには必要じゃないですか?
仁/だって……顎。
灰澄/他にもあったでしょう?(笑)
御衣/なんでそんな……BLみたいなことしたの? なんで耽美なんだよ!?(笑)
仁/「肩を掴んで顔を向けさせる」じゃなくて「顎を取る」ですよ? ダメじゃないですかぁ!?(笑)
GM/えっ……あの……。GMは素でロールしたので結構恥ずかしい(一同爆笑)
セン/まあ、しますね。
仁/まあ、するようなキャラでしたね。
御衣/まあ、航先生ならするか。GMの行動がJUNEなのはしゃーない。
GM/ふ、普通にごめん!? ……おっ、お疲れ様です! 恥ずかしいまま終わりにしまーす!(一同笑)




第3話に続く

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