アナザーワールドSRS・リプレイ・DROWNING/phantasmagoria
■ 第3ループ1話 『 Interval Level 』 1ページ ■
2010年1月6日




 ●プリプレイ

GM/2010年、あけましておめでとうございまーす。
一同/おめでとうございまーす!
GM/今回はなんと、I香保温泉の旅館から『ドロリア』第3ループをお送りしております。
相馬/温泉だぜー、なんかゴージャスですねー。
GM/では、自己紹介とレベルアップ報告をPCナンバー順からお願いします。

▼PC1:秤谷航(キャラクターレベル6)
 クラス[闘士4/聖職者1/世界遣い1]
 闘士より、主特技≪守護者の盾≫、副特技≪鳥躍≫を取得。

▼PC2:相馬(キャラクターレベル6)
 クラス[狂戦士4/処刑人1/異端者1]
 狂戦士より、主特技≪自己再生≫、副特技≪暴食≫を取得。

▼PC3:八木沼盟(キャラクターレベル6)
 クラス[魔術師4/霊媒師1/領域遣い1]
 魔術師より、主特技≪天空の羽≫、副特技で≪魔の結界≫を取得。

▼PC4:早乙女亜紀(キャラクターレベル6)
 クラス[感応力師2/狩人2/霊媒師2]
 感応力師より、主特技≪空間知識≫、副特技は≪超越感覚≫を取得。

盟/≪天空の羽≫を取ったので、空飛ぶ魔法少年になりましたー!(笑)
亜紀/≪超越感覚≫は接触したことのある物体を探す判定にプラスがくるので……これでドクロを探してブンブンぶっ壊していけたらいいな!
盟/それで、さっき話し合ってたんですけど、NPCもいるのでどう転ぶか判らないけど今回は全員で共闘できたらなって思ってます。
GM/出来たらいいなっていう願望を持ちつつ。……今回のループは誰狙いでいくのかな?
航/一応、黒須ルートを攻めていこうと思います。
相馬/自分はアーチャーいきます。
盟/初心に戻ってキャスターをいきます。
亜紀/ミスターBでお願いします。
GM/はいー。……では早速だけどオープニングを始めましょうか。

 1999年、そして2000年。もう10年も前のことだ。
 街に大きな炎が燃え上がっていた。
 黒い炎を纏っていく街、炎は空に掲げられた黒い物体から流れ落ちていた。
 灼熱の炎に人々は呑込まれていく。まるでポツポツと一つずつ炎が生まれていくように。
 そこに、幸いにも無傷な少年がいた。
 ……少年の名は、秤谷航。



 ●オープニング/航 〜ひとりぼっちの記憶〜

GM/航、シーンに登場してください。……某ヒロシマの再現ドラマやアニメは見たことあるかな、あのような世界に君はいます。

 ――時刻は朝方。
 航は轟音によって目を覚まし、窓の外を覗いてみる。空は真っ赤だった。
 空だけではない。見慣れた街の風景がすべて赤く染まっている。真っ赤な炎が街を侵食していく。
 そんな中、5歳の子供は……ただ恐怖を感じ怯えることしかできずにいた。


航/父さんと母さんが心配だ……両親の寝室に駆けて行きます。父さん、母さん!?
GM/ガチャッと寝室のドアを開けてみると……寝室は既に炎が燃え広がっている。開けたら煙しか見えない。返事は無い。
航/ゲホゲホと咽込みながら両親の影を探します。きっと外に出たんだ。な、泣きそう……。
相馬/ていうか、5歳なら泣きながら探してるんじゃないか?
航/涙目になりながら……母さん、父さん!
GM/ガタッと奥から音がする。……中からヨタヨタと黒い影が、這いずり出てきます。どうやら大きさ的にお父さんみたいだ。
航/パァッと明るい表情になって、触ろうとします。父さん……!
GM/触れないね。だって……炎で焼けた体だから。
航/……あ……。父さん……?
GM/ゾンビのように這いずり出てきたけど、すぐに動かなくなる。
航/……どうすればいいだろう。いや、どうしようもないですよね……。
GM/部屋の奥から、煙の中から女性の声っぽいものが聞こえる。「……わたる……?」
航/母さん!? 火の中に入ろうとします!
GM/「に、げ……て」……姿は見えないけど煙の中から聞こえる声。
航/母さんを置いていけないよ! 母さんを……まもんなきゃ! 入ろうとします!
GM/そのとき。……バタバタと誰かが家に入って来て、男性が強く航の手を引く。
航/連れて行かれる!?
GM/男性はお母さんのことなど見向きもせず……動いている、生きている航の腕だけを掴んで家から出ようとします。
航/振り切って離れようとします! な、中にまだ母さんが……!
GM/その声に少しだけ留まるけど、すぐに航を連れ出しました。……だって、炎が間近にあって黒い煙が包んでいるんだもの。
航/それが正しいよね……。泣き叫びながら炎の中に一生懸命手を伸ばそうとします……けど、引き摺られるんですね。
GM/……外に出て、男性に手を引かれながら、炎によって焼かれた街を歩く。
航/……火事だから当然ですけど、エグいシーンだな。ボロボロと泣きながら助けてくれた人を見ようとします。
GM/教会で見たことあるよ。
盟/……黒須!? どこにでも居るな、黒須!(笑)
GM/そうして黒須に手を引かれ、安全な体育館に連れて来られる。中ではお医者さんが走り回ったりと野戦病院のようだ。
航/黒須先生、父さんと母さんは……。
GM/「神様のもとに行ったよ」……呟くように黒須が言う。
航/……じゃあ、なんでおれは連れて行ってくれなかったの?
GM/「神様が『お前はいらない』って言ったんだよ」
航/…………っ!?(笑) 子供相手に言葉を選ばないのか!
亜紀/お前はいらないって……!
盟/残酷っ! もっと言い方あるだろ!?(笑)
GM/1時間、2時間……時間が経っていく。でも災害後の2時間なんて10秒並だ。周囲は慌ただしく、泣き叫ぶ人、苦しむ声……多くの人が亡くなっていく。
航/……体育館で、1人で膝を抱えて蹲っています。
GM/暫く経つと黒須が戻ってきて、「立てるか?」と航目線で言います。
航/……頷いて立ち上がろうとします。
GM/そうして連れて来られたのは……教会の、黒須の部屋。教会の[聖職者]として派遣されたときに割り当てられたマンションの部屋だと思ってください。
航/……ここは?
GM/「お前は初めてだったか? あんな所で1人で居るよりは、怪我も『幸いにも』無いようだしここに居た方がいいと思ったんだが」……と言っていると、扉の向こうでおずおずとこちらを見ている男の子がいる。祐希だ。
航/ゆ、ゆうき……!
GM/ぽてぽてと航に近付いて、「わたる……だいじょうぶ?」
航/おれはだいじょうぶ。どうしてゆうきはここに……?
GM/「おとうさん達がお手伝いしてるから……ケガない?」 ぽんぽんと航の頭を撫でます。
航/……ポタと涙を流して。ゆうき……おれのコト、いらない?
GM/「えっ? ……いる。すごくいる。必要」
航/ホントに? ……でもおれ、カミサマにいらないって言われたよ。
GM/「でも……ぼくはいる。あきちゃんも先生もきっといるって言ってくれるよ……それに、他にもわたるのコトいるって言ってくれる人、いるよ」
航/……じゃあおれ……生きていていいのかな?
GM/こくこく!
航/……もっとたくさんの人に「いる」って言ってもらえるようになるから……ゆうきもあきも、おれが守るから……だから、おれのコトいらないって言わないで。
GM/「うう……ごめんね……ううぅ!」。航の涙に空気感染して祐希も泣き始めます。……そこで、マイナス4の【知覚】判定をどうぞ。
航/マイナス4?
GM/「子供のときのことを思い出せるか」と「非常に混乱している」状態での判定なんでね。ちなみに「簡単な成功」は6以上です。
航/(ころころ)あ、7が出ました。
GM/それなら普通の成功だな。…………ムズッ。祐希と黒須と君以外に、誰かがいる気がした。
航/だれっ?
GM/わかりません。
航/……ゆうき、誰か見てたよね?
GM/「だれもいないよ」
航/でも、誰かいたよ。いた……と思うけど。
GM/「きっとわたるのコトを心配したわたるのお父さんが見て来てくれたんだよ」
航/ゆうき……。そっか、ありがとう。
GM/――そうして、君は今16歳。2009年のバレンタインシーズンの前である2月1日まで元気に暮らしてきました。
航/はぁ、糖分で以下略! 買いに来る女の子はいいけど贈られる男は死ね! 俺のスーパーのチョコ貰ってフるとか、死ねっ!(一同笑)
GM/そう悪態つきながらスーパーから出てくる……と、「なんか体がムズムズするなぁ」って感じますね。
航/……最近寒いから風邪でも引いたかな?
GM/ムズムズしてると、「大丈夫?」とコーヒーを持った16歳の祐希が現れます。「……一緒に帰ろ?」
航/祐希。待っててくれたのか、ありがとう。今日スーパーでこんなお客さんが来てさー……って雑談をしながら帰ります。
GM/祐希と2人で歩いていると、公園口の前に来たとき……公園から大勢がガヤガヤと出てくるのが見えます。テレビカメラっぽいのを持って出てくる人達だ。
航/あ! あれってドラマ撮影とかじゃね!? すみませーん、何の撮影してるんですかー!?
GM/「今、ドラマの撮影してんだよー」と若いADさん的な人が軽く受け流してくれます。
航/えー、マジっすか! 何のドラマっすか!?
GM/局の名前を言って、「10年前にここで大きな火事が起きたじゃん? それのドキュメンタリードラマを撮ってるんだよ」
航/あ。……そ、そうすか、うん……。なんでまたいきなり。
GM/「そりゃ10年という節目の時期だからだけど」
航/……そっか、あれからもう10年経つんですね。
GM/そう話をしていると、奥の方から……航の顔を見て「あん?」と凝視しながらやって来る男性がいる。ADさんが「あれ、知り合いですか?」とオッサンに言ったり。
航/な、なんですか?
GM/ジロジロ顔を見た後……「お前さんのお母さん、秤谷渚さんじゃね?」と、航のお母さんの名前を言います。
航/え。……なんでそれ、知ってるんですか。
GM/「えー!? マジでー!?」
航/だったら何だって言うんですか?
GM/「いや、俺、ファンだったから……!」とオッサンが笑顔になります。
航/え? ……母さんって、有名な人だったんですか?
GM/「秤谷渚さんだろ!? そんな珍しい名前まずいないし! 10年前の大火事で亡くなった……舞台女優の秤谷渚さんだよ、知らない?」とADの人に言う。
航/……舞台女優!?
GM/「確かダンナさんも舞台をやってて……その世代のお母さん達だったら知ってると思うぞ」
航/マジっすか……知らなかった。俺、初耳なんですけど。
GM/オッサンは、今の航の年と10年前に事故で死んだというのを重ねて……ハッと口を噤む。「ごめんな……。でも秤谷渚さん、凄く良い女優だったよ」
航/えっと……ありがとうございます。家に帰ったら調べてみます……探したらビデオとかも出てきますかね?
GM/「きっとあるだろ。……でも舞台だからなぁ、テレビドラマだったらともかく、ビデオが残っているかな」
航/写真とかないかな……あるといいな……。
GM/火事で焼けちゃったからね。(ADになって)「青森さん、行きますよー」 (オッサンの声になって)「ハイハーイ、じゃあなー!」
盟/……お前か、今の!?(一同笑)
航/えええぇっ!?(笑) ……あ、青森さんっていうんだ、あの人?
GM/青森のオッサンは取材スタッフと一緒に去っていきます。……遠くからおずおずと祐希が出てきて、「話……終わった?」
航/あ、ゴメン。……さっき教えてもらったけど、俺の母さんって舞台女優だったんだって。
GM/「……うん」
航/……え。何そのリアクション! 祐希、知ってたの!?
GM/「知らなかった……けど、テレビに出る人みたいに凄くキレイだったのは覚えてるよ」。第2ループで亜紀くんの夢のシーンで軽く触れてたね。
盟/記憶を思い起こすと、たまにお母さんが綺麗な格好でキャッキャウフフしてたかもしれないんだね。
航/……確かに父さんがカメラで「渚ー! カワイイよー!」ってバシャバシャ撮ってたかもしれない(笑)
GM/「あ、そうだ……航。博物館のチケットが……」というところで、航のシーンは終わりになります。


 ●オープニング/亜紀 〜未来の『死』〜

GM/では、亜紀くんのオープニングです。2月1日、君はバイトをしている……そんなシーンなんですが、先に判定をしなければならないことがあります。
亜紀/デジャブ持ちかどうかですね。

 前のループで『櫻庭祐希』『藤原幸正』『黒須柊』ルートを攻略したPCは、ループ始めで【幸運】判定に成功すれば「軽いデジャブを持っている」状態でスタートすることができる。
 このデジャブは「なんとなくこの先に起きることを知っている」「以前似たようなことをしたことがある気がする」程度のキャラロールだが、ループしている世界の謎に近付く重要な要素にもなる。

亜紀/ハーイ、【幸運】振りまーす。(ころころ)6・6!? クリティカルです!
盟/ここでクリティカル出た!?
GM/おお、このクリティカルは意味があるな! ……そうだな、『ある程度の確信』を持った状態でプレイしていいよ。
航/それに亜紀くんって[感応力師]だし、そういった超能力に強いもんな。
GM/では改めまして。……君は以前、2009年の2月1日を暮らしたことがある気がしながらバイトをしている。
盟/「あ、次のお客さんは目元にホクロがあるかも……ホントにあった!」とか?
亜紀/この後、バイトの女の子が水を零す! ……あ、零れた……。ああっ、おじいちゃんが車に轢かれそうになるけど……アクロバットで避けたぁ!?(笑)
GM/そんな感じ。何もかもが一度見たことあるような気がする。そんな調子で君はバイトを終えます。
亜紀/ハンドクリームぬりぬり。おかしいなぁ、確かこの後……何かあったような?
GM/……夜。帰り道を歩いていると……6歳ぐらいの金髪ツインテール、ロリータ服の女の子が立っている。
亜紀/あの子、絶対会ったことがある。ど、どこかでお会いしました……よね? いつお会いしましたっけ。
GM/その言葉に、女の子はビックリして目を丸くします。……アフレコするなら「なんでオメー知ってるねん!?」って感じ(一同笑)
航/ロリが焦ってる!(笑)
GM/……コホン。「貴方……これから先のコトを知っているなら、生きたい? 死にたい?」
亜紀/こ、これから……つ、辛いコト起きるよね。
GM/「そこまで覚えているのね……まあいいわ。私はその先が聞きたいのよ」
亜紀/…………。みんなが死ぬよりは、俺が先に死んだ方がいいよ。
GM/「それは後者の『死にたい?』と受け取っていいわね」……パッと女の子が消えます。
亜紀/うんっ!?
GM/まるで最初から女の子なんて居なかったかのように。そして誰も居ないのに、女の子の声が脳内に響いてくる。

 貴方はどっちを選ぶの……?
 @大切な友人と別れてしまった『死』。
 A大切な友人の死を発見してしまった『死』。


亜紀/え? 『別れてしまった死』? 『発見してしまった死』……?
GM/ぶっちゃけ言うと、「第1ループと第2ループ、どっちがいい?」という質問です。質問の意図は判らなくて構いません。どっちか選んでください。
亜紀/じゃあ……@で。
GM/……瞬きして目を開けます。すると、そこは昼間の学校の屋上。君はお弁当を広げています。
亜紀/……え、あれ? さっきハンドクリームぬりぬりしてた筈なんだけど!?
GM/祐希が隣で「どうしましたか、早乙女先輩?」
亜紀/ゆ、祐希……今日って何月何日?
GM/「今日ですか? 2月13日ですけど」
亜紀/え!? お、俺……今まで普通に話してた?
GM/「はい……話してましたよ。さっきまで黒須神父のことについて話してたじゃないですか。神父が病院に運ばれたって……」
亜紀/な……いきなり、何っ!?
GM/「教会の火事の原因はボヤだったんじゃないかって話してましたよね……」
盟/……あ。コレってまさか、第1ループ『後』!?
相馬/盟が死んで、航が人形になって、相馬が戦いで消えた……後!?
亜紀/で、亜紀はミスターBに記憶を消された後……えええっ!? 祐希! 俺、タイムスリップしたみたいだ!?
GM/そのとき。いきなり……ゴゴゴゴゴという妙な音がする。大気が集まって集まって……。
亜紀/バッと音がした方を振り向いてみます。
GM/あれは……遺跡がある方かな。遺跡の上にピンクや紫色の奇妙な雲が集まる……まるで、この後爆発が起きるみたいに!
亜紀/ゆ、祐希! 伏せろッ!

 ドカーンという轟音!
 街を吹き飛ばすような大爆発。
 まるで爆弾でも落とされてしまったかのように、衝撃波が周囲を壊していく。
 伏せろと言った2人は難を逃れることができた……が、目を開けた先はボロボロの真っ赤な世界が広がっていた。


亜紀/う、うわ……あ……なにこれ。祐希、生きてる!?
GM/「先輩! 平気ですか!?」
亜紀/平気! でもさっき遺跡の方で爆発が……。
GM/それを聞いて祐希の顔が変わります。「遺跡……そんな、まさか……?」
亜紀/祐希、何か知ってるの?
GM/ふ、ふるふる! 激しく首を振って「知りません……!」
亜紀/っていうか街がこんなになっちゃったよ!? どうしよう……お母さん達は!?
GM/学校はボロボロ。焼けてる生徒も居れば、窓ガラスの破片で傷付く生徒もあり。そして遺跡の上の空が怪しく光り、また……。
亜紀/うわああああぁっ!?

 再び轟音。
 亜紀の見た世界は『真っ赤』に染まる。
 ……次に目を開けると、そこはバイト帰りの夜道だった。


亜紀/……うんっ!?
GM/夜のバイトの帰り道、ハンドクリームを塗ったばかりの手がある。女の子と話した場所で立ってるね。時計を見ると、5秒も経ってない。
亜紀/な、なんだか不思議体験ばっかりだな。あれは……何だったんだろう?
GM/ぐ、ぐあぁ!」。誰か、男の人の悲鳴が聞こえる。
亜紀/えっ? ……これは、嫌な予感。だ、大丈夫ですか!
GM/ヨタヨタと前方から男性が現れ……亜紀の目の前で倒れます。
亜紀/ち、血!? 血が出てるじゃないですか、どうしたんですか、何が……!?
GM/「キミ……すぐに逃げろ!」
亜紀/逃げる? どういうことですか……!
GM/ビュンと亜紀の目の前に何か風が切る。……まるで剣を振り回されたかのようだ。
盟/……髪の毛の先がパサッと切れるんですね。
GM/そして、誰かが斬り合っているような、カキンカキンという硬い音がした。
亜紀/誰かいるのか!?
GM/だけどそれは一瞬。君が音の方向を見たときには何も無い。残るのは、事切れた男性のみの、鉄の匂いが充満する道。
亜紀/うっ……とりあえず救急車、警察っ!

 ……そうして警察がやって来る。
 翌日、『仕事帰りの男性が暴漢に襲われた』という事実を亜紀はニュースで知ることとなる。
 あと数秒早く来ていたら、もしかしたら襲われたのは自分だったかも……そのような恐ろしい考えを思いながら報道を目にしていた。


盟/『死にたい』を選ぶとループの続きが見られるんだ……面白い(笑)


 ●オープニング/相馬&盟 〜契約、そして解除〜

GM/次に相馬さんのオープニングです。目を開けると、異様な空間に立っていることに気付きます。足元には魔術の式、目の前には男性が立っている。……では、【幸運】判定で振ってみようか。
相馬/(ころころ)13です。
GM/それなら『なんとなく知っている程度』です。次はこうなるだろうなというのが大体思いつくね。
相馬/うん? 頭を押さえて傾げながら……おぬしは誰じゃ。
GM/ハッキリとした口調で男性は口を開く。「我が名は藤原幸正。お前のマスターだ」
盟/あ、まだ偉そうだ(笑)
GM/「聞こう、名は?」
相馬/……ワシは平小次郎将門、クラスはバーサーカー。……ぬ、なんかこの台詞は前にも言ったことがある気がする、気持ち悪い!?
GM/「バーサーカー……平将門、充分だ。私は素晴らしい駒を手に入れた。我々は聖杯戦争を勝ち抜いていくぞ!」
相馬/偉そうに……なんかムカつくな。おい、おぬし……ワシを誰と思うておる。ワシはこの国をいずれ手中に治める新皇じゃぞ。その態度を改めろ!
GM/「それは失礼した。では何とお呼びすればいいかな、バーサーカー?」
相馬/ワシのことは、ワシが生まれ育った地、相馬と呼ぶがよい。……なんじゃ……あの顔、見たことあるのぉ。気持ち悪いのぉ。
GM/では相馬さんは洋館に連れて来られ、食事を出されたり、まだ聖杯戦争が始まっていないことを告げられたりします。
相馬/……ふぅ。1人になったときに深い溜息をつきます。この景色も見たことあるのぉ……しかもあやつ、藤原と名乗っているがそもそもこの国の出ではないし。
亜紀/もう判ったんですね。……っていうか、顔がね!(笑)
盟/顔がインストールした情報と食い違ったんだね(笑)
相馬/あの瞳の色といい髪の色といい云々。しかもこの後、小っこいのと戦うのぉ。頬を抓ってみる。むぅ……。
航/相馬さんは萌えキャラだなぁ(笑)
GM/では一方その頃、盟ちゃんは教会……黒須に会っています。(疲れたような声で)「ふぅ……これでも使え」
盟/なんで疲れてるんだよ。コレってなあに?
GM/「お前の家から授かったものだ。今回の召喚の儀で役立つものだろう」
盟/ありがたく使わせてもらうよ……って、本を取ろうとしたときに既知感が出るかどうか判定。(ころころ)…………出ない。
航/え?
盟/出ない。……1・2で、既知感が出ない! 浮かれちゃってワカンナイ!(笑)
GM/まさかの失敗か!(笑) 「ふぅ……盟。お前、本当に聖杯戦争に参加するのか?」疲れたような顔で言います。
盟/え。なら、なんでコレくれたの?
GM/「知り合いの好としてお前の手助けをしてやろうと思ったからだ。……だが、お前自身の意志を確認しておきたかった」
盟/黒須だって判ってるじゃない。僕はこの戦争に出なきゃいけない。出る理由もある。だから僕はここにいるんだ。
GM/「……お前はいつだってそうだよな」
盟/……どういうこと?
GM/「……やると決めたことはやめないよな、という意味だ」
盟/そうだね。
GM/「しかし、自信があるだけに大ポカすることも多いぞ。足元をすくわれたりするんじゃない」……忠告をします。
航/えるーんえるーん!(笑)
盟/エルのせいで大ポカしたよね!(笑) ……ありがとう、と本を受け取って屋敷に戻ります。
GM/じゃ、召喚するか。ででん!
盟/ぐるぐる!
GM/ばばーん!
盟/ぱっ!
GM/じゃーん!
盟/胸!?
GM/いやーん、男だよぉ!」(一同笑)

 リプレイにする気が無い、見事な擬音合戦である。

盟/なんなんだよ、お前は!?
GM/「キャスターだよー!」
盟/キャスターの何だよー!
GM/「頭悪そうだから教えてあげなーい!」
盟/キィー! くやしー! もうテキトーに名前付けちゃう! 弥生っ! スキップスキップ!(笑)
GM/盟ちゃんの召喚が終わり……そうして2月3日。相馬さんはアーチャーと出会い、戦います。
相馬/てやー!
GM/(アーチャーになって)「あちゃー!
相馬/どりゃー!
航/ハイ、契約解除ー!
相馬/なんじゃー!?
GM/「オジサン、タンマタンマー! オレ帰るねー!」
相馬/ワシもじゃー! 藤原、どこじゃー!?
GM/キャスターが、盟さんハンドアップ!
盟/ちょ、待て! えー!?
GM/(キャスターになって)「これから自分、フリーダムに生きます! 早めにこの戦争下りた方がいいよ、じゃあねー!」
盟/誰が下りるかー! ちくしょー、絶対に見付けてだしてやるー!(笑)

 やっぱり全省略、見事なまでの擬音合戦であった。


 ●ミドルフェイズ1/February 4rd Scene 1

GM/さて航。祐希がチケットをくれたんだがどうする? 一応祐希の提案では「亜紀と一緒に行ってくるといいよ」と3枚渡すんだけど。
航/……ハッ! 神父を公園に連れて行く……?
相馬/おお、なるほど。黒須がどんな行動をするか興味があるな。
航/祐希と亜紀に2枚渡して、黒須先生は自分でお金を払ってもらおう!(一同笑) 一緒にどうスかと誘いに行きます!
GM/黒須は怪訝な顔をするよ。「……もっと誘った方がいい奴がいるんじゃないのか? 2月4日の明るいうちなら予定は無いが」。どうやら最近黒須は夜が忙しいようだね。何かイベントでもあるんじゃない?
航/バレンタインに何かあるのかな。博物館って昼間だけだし、たまには俺と遊びましょうよ。
GM/「……俺でいいなら構わない。前にも似たようなことがあったしな」。10年前から航を知っている唯一知ってる人だし、付き合ったりするでしょう。
航/「靴買いに行くんで付き合ってください」とかか。じゃあ待ち合わせして博物館見学をしましょう! ……あの絵、なんすかね、ゴジラみたい。
GM/「ああ、この絵1枚で一体何ヶ月食っていけるんだろうな」
航/多分新しいパソコン買えますよ……と言って、学芸員のお姉さんにギロって睨まれる(笑)
GM/「じゃあ食事でも行くか。お前の好きな物でいいぞ」
盟/……と言いながら、黒須の目は美味しいラーメン屋の看板を追っている(笑)
航/あっちに美味しいラーメン屋さんがあったので行ってみましょう!
GM/ラーメン屋に入って注文して、ニンニクと唐辛子をメッチャかけまくる黒須さん。
航/……辛そう。先生、ブレスケア持ってますか?
GM/常備。臭い息が怖くてラーメンが食えるか。
航/先生。……この前、テレビの人が公園に来てたんですよ。
GM/「ん?」
航/10年前の火事のことを撮るんだって言って。なんか……そのとき、俺の母さんが女優さんだったって教えてくれたんです。
GM/「ああ」
航/……知ってた? 知ってたならなんでもっと早く教えてくれないんですか!
GM/「亡くなった親のことなど、喋ったら辛くないか」
航/…………。
GM/「知りたいならいくらでも教えてやる。と言っても、俺が知っているごく僅かな範囲しか話せん」
航/……昔は辛かったけど、今は大丈夫。テレビ局の人も「10年で良い節目だ」って言ってたし、そろそろ知っておくのもアリかなって思う。
GM/「…………。お前の母さんは、劇団で主演女優を務めていた……とても溌剌とした綺麗な女性だった。俺も何回か舞台を見たことがある」
盟/……お父さんは裏方兼座長って気がするね。
亜紀/劇団の名前は『劇団あさがお』ですね(笑)
GM/それ採用(笑) 「父親も舞台に勤めていた。家庭を第一に考えている素晴らしい両親だった。……しかし俳優なんて不安定な職はあまりオススメできる職種じゃないぞ」
航/別に今から舞台俳優を目指さないから!(笑) 俺はそういうことが聞きたかったんじゃなくて……。
GM/「……お前があの幼稚園に転入してきたのも、舞台の拠点がなんだとかだったな。確か亜紀の母親はお前の母親の大ファンだったそうだ。一つぐらいは何か舞台に関係する物を持ってるんじゃないか」
航/……そうなんですか。今更になって色々判ることが増えてきたな。
GM/「それに……あ、いや……」と、黒須が口を噤みます。
航/なんですか。言いたいことがあるならハッキリ言ってください。
GM/「…………」。言わせるなら【理知】判定、難易度10。
航/(ころころ)よし、14。服をぐいっと引きます。
GM/「向上心が高くて、尚且つ将来性のあることを周囲も判るような良い女優だったから…………海外に出るという話さえ上がっていたんだ」と言って、暗い顔をします。
航/海外進出っ!?
盟/(お父さんになって)「渚だったら海外も狙えるよー!」 (お母さんになって)「そうよね、ダーリン!」(笑)
航/……全然知らなかったけど、父さんも母さんも凄い人だったんですね。
GM/「ああ」……そして、黒須は少し呆けた顔をします。それ以後、話をしたくないという感じになる。
航/……どうしました? 父さんと母さんの話は、もしかしてイヤでしたか?
GM/「……お前が、イヤだろ」
航/あんまり良い話じゃないと思うけど、もう耐えなきゃ。これからは1人で生きてなきゃいけないし。……亜紀も大学行くから今みたいに頻繁に構ってくれなくなるし。
GM/「1人じゃないだろ。みんな、お前の傍に居る」
航/……どうかな。
GM/「10年前に、祐希が『お前のことが必要』と言ったな。それは本当だからな。あのとき、俺は『神様がお前をいらないから』と言ったが、それは……」
航/……あのときはよく判らなかったけど、今はその意味が判るようになってきました。……必要とされるようになりたいな。
GM/「……。良い言葉が掛けてやれん、すまんな」。ラーメンずるずる。
航/ラーメン食べながら良い言葉を吐かれてもトキメけないって。ずるずる。
GM/ゆっくりと話をしていると……日が落ちてきました。
航/ああ、もう暗くなってきたな……帰りますか。
GM/帰ろうと、君達は公園の近くを歩いている……すると、「ぎゃあ!」という男性の叫び声が上がる!
航/えっ!? い、今の何でしょうかね……?
GM/黒須はハッとして、まず航の方を見る。……アフレコするなら「事件か、まずは航をどうする?」という顔なんだが。
航/俺、見てきます! 声がした方にダッシュ!
GM/「待て!」……航の手を掴もうとします。
航/一瞬怯んで止まります。
GM/「危険なことがあったら、まずは警察に連絡だ」……と、正論を言いますよ。
航/でも……そうしてる間にどっかで誰かが大変な目に遭っているかもしれないでしょう!? 大丈夫、何かあったら俺が黒須先生を守りますから! ……笑いながら走っていきます!
GM/行ってしまわれます。
盟/…………無茶しやがって(笑)

 そうして、航は公園の中に入る。
 まだ日が落ちたばかりの時間だというのに、何故か誰もいない静かな公園。
 唯一発見出来たことと言えば……点いた街灯の下に、女性が倒れていることだけだった。


航/辺りをバッと見渡して、男性の声がしないか探します!
GM/では【知覚】判定。誰か自分以外の人を、やや難しい程度の難易度で探せます。
航/ちょっと高いなら……≪戦士の勘≫を使用します。(ころころ)14!
GM/まず……男性が1人居るよ。それはコート姿で立っている男性だ。『それ以外は居ない』。
航/居ない? じゃあさっきの「ぎゃあ!」っていう声は……?
GM/コートの男がゆらりと君に近付いてくる。
航/さっきの叫び声は……貴方ですか?
GM/(男になって)「なんでお前だけ入ってきたん? ああ……お前、入って来られるだけの力を持っている奴なの?」
航/な、何のコトだか判りません……。
GM/「アンタ、お一人? ……じゃあ、俺と契約する気ない?」
航/契約って何の話ですか……。
GM/「どうなん? 応えるの?」……と、怖い男性は君に刃物を突き付けながらいいます。
航/は、刃物!? 黒須先生もいることだし……逃げようとします!
GM/君がバッと身を引いた……途端、男性が横に吹っ飛ぶ!
航/どーん!?(笑)
GM/第三者が君を助けに来てくれたらしい。それは、金髪の……。
相馬/エルだ……。
GM/そして航の目の前で繰り広げられる戦い。航と金髪の男が目が逢うと、「逃げて! コイツは危ないから!」と叫ぶ。
航/わ、判りました……走り出します!
GM/それはもう完全に『アサシンルートを放棄する』と捉えていいね? ……航の目の前にコートの男が「ヤッホー!」。
航/ひぃー!?(笑)
GM/「逃げるなよぉ。見られたんだから……殺すしかないよねぇ!」
航/わ、わわわ……。し、柊兄ちゃんっ! 叫んで逃げ出します!
GM/ザクゥッ! 包丁を航の肩に投げつけます。
航/バターン! 転がります……。
GM/「まっ、結界の中に勝手に入って来ちゃったお前が悪いんだからな? ここで俺を蹴ったのが運命だと思って……終わりにしとけ」
航/け、結界とかホント訳判んないんだけど……何!? こ、怖いよー!
GM/金髪の男性が君に声を掛けます。「…………生きたい? 死にたい?」
航/震えながら……。死にたくないっ!
GM/「俺の手、取ってくれる?」
航/俺を……助けてくれるの?
GM/「ああ。……契約しよう、君を守れるよ!」
航/バッと縋りつくように手を掴みます!
GM/傷付けられた怪我が回復します。そしてコートの男と応戦しながら、まずは貴方を救うために小脇に抱えてその場からダッと駆け出す。
航/またなんで小脇っ!?(笑)
盟/……って、黒須を置いてけぼりにするの!?
航/あっ! ……待って、もう1人居るんだ! 入口の方に眼鏡のムスーってした人がいるからその人の所に連れてって!
GM/ではそちらの方に向かいます。……黒須の所までやって来ました。どうやらそこまでは例のコートの男も追ってこないようです。……そして、金髪の姿を見て、黒須は怪訝な顔をします。
航/せ、先生……。あの、下ろして……。
GM/金髪の男性が「大丈夫? 立てる?」と聞くけど。
航/う、うん。……離してもらって、ばっと黒須先生のところに縋り寄ります! 先生、この人が助けてくれて……。
GM/(黒須になって)「平気だったか。……そうか」と苦い顔をする。あまり喜んではいないようだ。「もう連絡はついている」
航/え、お巡りさんにですか?
GM/「ああ。航、どこまで話された?」……黒須が航の腕を掴んでバッと袖を捲る。腕についている令呪を無理矢理確認します。
航/わぁっ!? な、なにこれ……俺、刺青とか入れる趣味無いのに!
GM/黒須は金髪の男性を見て、冷たい口調で言います。「……教会に来い」。
航/もう既に仕事モードに入っちゃったか……。あ、あの、金髪の人は……。
GM/「安心しろ。……アイツなら、お前を傷付けたりはしない」
航/アイツ? 金髪のあの人ですか……知り合いなんですか?
GM/「……そうだ」
航/な、なんかよく判らないけど……うん、教会に大人しく向かいます。


 ●ミドルフェイズ2/February 4rd Scene 2

GM/亜紀くんのシーンをいきましょう。……航が黒須さんと一緒にデートをしている間、何をしてるの?
亜紀/家で待機してます。受験も終わったけど、宿題出てるからなー……カリカリ。
GM/そんなことをしていたら、そろそろ外が暗くなってきた。
亜紀/……なんかヤな予感がするな。航、公園に行ってないよね? ……心配だから行こう。お母さん、ちょっと公園行ってくるー!
GM/「そう、じゃあ気をつけてねー」……そんな風に公園にやってきます。では、一応結界が張ってある設定なので。園に入れるか【意志】判定をお願いします。
亜紀/はーい。(ころころ)……あ、ファンブった!?
GM/……公園の中に入って行こうとする。だけど、いつの間にか公園の外に出ている。
亜紀/あれ? あ、あれーっ!?
GM/【理知】で6以上を出せば「コレは結界だ!」と気付いていいよ。
亜紀/(ころころ)成功! 結界が張られてる……どうしよう! これ普通じゃない! 何か起きてるよー!? わ、航ーっ!?
GM/……その頃、航はアサシンに襲われ、セイバーと契約し、黒須さんの元へ……航が公園から離れた頃に、結界が解かれます。
亜紀/あ、入れた! で、死体を見付けると……ああっ!? ナンテコッタイー!?(笑)
GM/本来であれば黒須が処理をするんだけど、航を教会に連れて行くために外しているので、まだ誰も死体には近付いていません。
亜紀/ま、まずは≪痕跡発見≫! 死因なんだろ、魔術的だったら嫌だー!(ころころ)13です。
GM/……女性は鋭利な刃物によって殺されている。研いだ包丁だろうか。見たこともない謎の武器ではないようだ。
亜紀/通り魔かなぁ……怖いよぉ。
GM/そして亜紀くんはズバリ思った。『……この前見た男性の死因とは絶対に違う死に方だ』。
亜紀/え……前の人とは、殺し方が違う?
GM/違う武器なのか、別人なのか。……では、ある人が貴方を見付ける【知覚】判定をします。見付かりたくないのなら【体力】で抵抗してください。(ころころ)こちら14。
亜紀/【体力】はそんなに自信が……でも見つかりたくはないから判定しておきますね。(ころころ)11です。
GM/……カツカツと足音。男性の声で、「何をしているのです」
亜紀/ハッ! ……く、くるり。
GM/居るのは目の細い、大柄の……眼鏡を掛けたスーツの男性だ。
亜紀/あ!? あ、ああ、あの……!?
GM/「そこで何をしていると訊いているのです」
亜紀/こ、公園に入ったらこのような……お、俺はやってません!
GM/「冷静にその死体を見ていましたね」
亜紀/ぎくー。
GM/「貴方、何者ですか」
亜紀/あ、あの……ちょっと、この前も通り魔事件に遭っちゃったんで、同じなのかなって見てました……ま、まずは警察ですよね! 今知らせます!(笑)
GM/「…………聖杯戦争」。ボソリと言います。
亜紀/うっ?
GM/「元マスター。違いますか」……やや威圧的に尋ねます。
亜紀/ち、違いますっ! 家柄的に知識はありますけど、参加はしてません!
GM/「心に誓って」
亜紀/は、はい!
GM/「私の目を見て言えますか」(何故か一同爆笑
亜紀/言えますっ!(笑) あ、あの……公園から出て行った人を知りませんか? 俺の幼馴染かもしれないんですけど……。
GM/「黒須柊と秤谷航のことですか」
亜紀/び、ビンゴです! そうです!
GM/「彼らなら既にお帰りになられましたよ。貴方も早々にここから立ち去りなさい。……本来なら記憶を消すのですが、魔術師の家系ということなので見逃しましょう。ですが、これは門外不出の事」
亜紀/は、はい。大丈夫です、言わないです!
GM/「お気をつけなさい。貴方がここの記憶を持って外を生きるということは、この先……何が起きるか判りませんよ」
亜紀/な……なんとか死なないようにします。
GM/「……まあ、そのようなことが起きる前に我々が動くだけですが」
亜紀/あ……教会の方ですか。そうですよね、うんうん……。
GM/「早くお行きなさい」
亜紀/し、失礼しましたー!
GM/……では、相馬さん。公園でイザコザがあったことを感じてふよふよやって来ます。
相馬/もやーんと頭に浮かぶ何かの記憶。とりあえず……行ってみるかの。
GM/公園に入ると、お巡りさん的なものが処理をしているところです。
相馬/よっぽど勘の良い人間でない限り気付かれることはないな……ふよふよと周囲を見ますが。
GM/あちらの方ではカメラを持って「何か事件があったんですかねー?」と言っている野次馬がいるぐらいで、それ以外は……。
相馬/誰も居ないかの。
GM/……いや、1人……公園を急いで出て行こうとする少年がいる(亜紀の方を見ながら)。
亜紀/ああ、幽霊だ! ビクゥッ!(笑)
相馬/目が逢った! ビクゥッ!(笑)
亜紀/て、手を合わせます。チーン! ご、ご成仏ください!(笑)
相馬/おー、良い心がけじゃ……って、ちょっと待ったぁ!(笑) デジャブ持ちだから「この顔は見たことがある」と思って呼び止める!
亜紀/捕まった!?(笑) デジャブ……こっちはクリティカラーだから。
盟/よくよく思い出すとこんな武士の格好した悪役を見たことがある気がする。
亜紀/前回のラスボスだぁー!?(一同爆笑) なんかよく判らないけど怖いっ! おおお俺なにも悪いコトしてないし視てないです視えてないですゴメンナサイぃぃ!?(笑)
相馬/おいおぬし、どこかで会ったことないかのう? というかワシの姿が視えるということはおぬし……アレじゃの。
亜紀/あああの、常日頃から幽霊とか視えるタイプなのでそれだけですっ! たまに幽霊さんと会話出来て隣人に「変な子ねー」って言われるだけの平凡な男の子ですー! おおお俺、お侍さんに遭ったのは初めてですうぅー!(笑)
相馬/おぬし、ここら辺で……髪の色が金というか、色の薄い男を見なかったかの? 誰にも会わなかったのを不思議に思い尋ねます。
亜紀/金髪? それは見てないですね……何か事件があったみたいですけど。
相馬/事件について何か知っておるんか。
亜紀/どきーん。……さっきまで公園に入れなかったんですよ。入れるようになったら……死体があったんです。中で何が行われていたかは判りません。
相馬/ほう、結界で入れなかったのか。うーむ……とりあえずおぬし、名は何と言う。
亜紀/さ、早乙女亜紀です……。
相馬/早乙女とやら。このような時間におぬしのような者が歩いているのは危険じゃ、早う家に帰れ。
亜紀/あ、ありがとうございます! や、優しいですね……じゃあついでに。被害者は鋭利な刃物で切られていたみたいです、以上です!
相馬/……相判った、御苦労じゃったの。
亜紀/すみません、帰りまーす!
相馬/……公園に留まってうろちょろしてみます。
GM/暫く公園を見ますが、気になるものは殆どありません。
相馬/おかしいのぉ。ワシが見た予知夢のようなものでは、なにやら髪の色の薄い青年が居たような気がしたんじゃが。……公園を出ます。
GM/では……公園を出た相馬さんは、ビル街へとやって来る。とりあえずはアーチャーと戦った例の屋上から、どこかに誰か居ないかのうと探す。
航/……『急募、魔術師』(笑)
GM/街に人はいっぱいいるけど、その中から能力者や、たった7人のサーヴァントを見付けるのは至難の業。……だけど、何かバッと隣のビルで異能を使われたのに気付く。
相馬/おおっ? 目を凝らして見る。
GM/窓から覗けるビルの中で……炎が舞っている。炎が踊っているが、火災ではない。
相馬/やや? そのビルへと飛んでみます……ぴょいん。
GM/【反射】判定お願いします。成功したら、その相手に気付かれずに行動します。
相馬/(ころころ)微妙だ、9です。
GM/(ころころ)……あ、ファンブった!
航/……これ、あちゃぁだったら前もファンブってたよな。
GM/そのあちゃぁだよ(笑) ……では、相馬さんは見てしまう。一度戦ったことがある少年が、ある女性を殺す姿を。
相馬/お……。
GM/「……どうしよ。でもまた一緒になろうだなんて調子がいいんだよ……ったく」と、相馬さんに気付かず悪態をついている。
相馬/あれはあやつのマスターか。……何故じゃ、ワシがあやつの立場だったら事情が判っている立場の者を早々と殺さん。……おい、小僧。
GM/びくんっ! 「あちゃ……? こ、この前のデカブツ!?」
相馬/そうですね、デカブツですね(笑) ……落ち着け。おぬし、その殺した女はおぬしのマスターではないのか?
GM/「……そうだけど?」
相馬/人のことに口を挟むのはどうかと思うが、何故殺した。
GM/「……気に入らなかったから、かな」
相馬/ほう……また随分安易な理由じゃのう。
GM/「だって! 言うけどね、コイツ絶対に嫌いになるよ!」
相馬/何故じゃ。
GM/「サーヴァントだから判るよね、供給の仕方は! ……コイツ、『誰でもいいから一般人から勝手に血を取ってこい』って言ったんだよ! 誰でもいいから襲えって言ったんだよ! 絶対にこの人、あのまま突っ走ってたら……酷いこと起きたと思うよ!」
亜紀/「アタシあげる気ないから他の人から貰ってくればいいじゃない」って?
GM/もし長期キャンペーンをするなら、2話か3話のラスボスにちょうどいいタイプの女性。
航/「サーヴァントは駒よ! 駒に感情を抱いてどうするの!? 供給? けがらわしい……!」みたいな?
盟/あー……一般人をサーヴァントに襲わせて「ワタシが聖杯を持つのよ!」みたいな? 2話のラスボスか、判りやすくていいね(笑)
相馬/……人の道に逸れた奴か。聖杯戦争に勝ってもロクな願いをしないだろうな。
GM/「ハッキリ言ってそういうヤツが結構いるのは判るけれども! でも……契約解除されて戻る訳がないよね! もっとイイトコいくよね!」
相馬/……おぬしは、姑息なことが嫌いと見える。
GM/「嫌いだね、変な罠とか無関係の人を巻き込むとか絶対イヤだよ!」
相馬/おぬし、ワシと共闘せんか。
GM/「……あちゃぁ?」
相馬/まだ他のサーヴァントやマスターを含め、ワシとおぬしで7組ずつおる。ワシとおぬしを抜かせば5体じゃ。2人でやった方が効率が良いというものよ。
GM/「なんで? なんでオレと組むの?」
相馬/先程の話を聞いて、端的に言うと……ワシはおぬしの真っ直ぐなところに興味がある。
GM/「……共闘かぁ。いいよ! じゃあお互いのクラスを教えあお!」
相馬/おう。申し込んだワシから言うべきかの……ワシはバーサーカーじゃ。
GM/「正体は!?」
相馬/それはおぬしのクラスと正体を言ったらじゃ!
GM/「ぷー。じゃあオレはね……アーチャーだよ」
航/アーチャーだよって……オープニング段階で言ってるじゃん!(笑) プラマイゼロ、寧ろマイナスだよ!
GM/「やったー、よろしくよろしくー! あ、オジサンのコトはバーサーカーって呼べばいいのー?」
相馬/その名はけったいで好きでない。相馬と呼べ。
GM/「呼び捨てでいいんだ? ねえ相馬、クレープ買ってきなよー!」(一同笑)
相馬/おぬしはワシをなんだと思っておるのじゃ、ぐりぐりぐりぃ!(笑) ワシより年下のクセにその口ぶりはなかろう!
GM/「オレ永遠の7歳ですー、一番可愛い年頃ですー」
相馬/嘘つけぇ!(笑)
GM/「あ、オジサンは50歳ぐらいだから『お父ちゃん』って呼ぶね!」
相馬/失礼な、ワシはこれでも28歳じゃあ!
GM/「お父ちゃん、一緒に行くからちょっとだけ待っててね! すぐに片付くから!」
相馬/……ん? 待つ?
GM/「マスターをさ……気に入らないからって殺したけれども、一日二日は一緒にご飯を食べた人だからキレイにしとくの。すぐに発見されるように教会に根回ししとく」
亜紀/……いいこだなぁ。
航/……いいこ、かなぁ?
盟/いいこだけど……でも殺しちゃったんだよなぁ。
相馬/…………。判った。そこら辺にどしっと座って待ってます。
GM/「……よしっ! こうしておけばOK! お父ちゃん、終わったよ。行こうか!」
相馬/うむ。では行くかの……。ところで確認しておきたい。おぬしが聖杯戦争に参加する動機はなんじゃ。
GM/「んー、お宝がいっぱい欲しいな! 金銀財宝!」……【理知】か【幸運】で6以上を出すと怪しむことができます。
相馬/【幸運】で判定します。(ころころ)13……物凄く嘘っぽいな。おぬし、それが本当の願いか?
GM/「うん、ホントだよ! もっと詳しく知りたいなら、オレと仲良くなったら教えてあげるよー!」
相馬/……うむ。とりあえず一応片付けは終わったのだからこんな所に居るのも難だ、移動するか。
GM/シュインと2人とも……夜の闇の中に消えていきます。


 ●ミドルフェイズ3/February 4rd Scene 3

GM/航は金髪の男性も一緒に教会に連れてこられました。黒須から、聖杯戦争について、願いが叶う聖杯、自分がマスターになった、解除しない限り巻き込まれる、解除する場合は黒須が記憶を消す……などなどを話されます。
航/あとは、金髪の人と応相談……。
GM/(黒須になって)「最終的な決断を下すのはお前だ。ここで戦争を下りると言うのならば記憶を消そう。この教会はルールの中心部だからな」
航/黒須先生、そんなことの中心だったんですね。……10年前から?
GM/「ああ。教会に所属しているときからだ」
航/……10年前もこういうことがあったんですか。
GM/「……ああ」
航/そのとき、聖杯戦争に勝った人って……何をお願いしたんですか?
GM/「それは……聖杯を手にした者にしか判らんだろうな」と言って、視線を落とします。……【幸運】判定。
航/(ころころ)10です。
GM/視線を落とした後に……黒須が、金髪の男性を見た気がした。
航/ん? そっちを見ます。
GM/航に見られて、「話は終わった?」と金髪の男性が尋ねます。
航/いや、なんか……黒須先生が見たから。やっぱり2人は知り合い? 黒須を見ます。
GM/「俺から話せることは以上だ。まずは話し合え」……黒須は奥の部屋に去っていきます。
航/じゃあ……金髪の人と向かい合います。まず自己紹介ですよね。俺は秤谷航っていいます。貴方のお名前は……?
GM/「セイバー。さっき神父が説明したよね、セイバー、ランサー、アーチャーっていう7つのクラスの……セイバーだよ」
航/剣の人ですね。……貴方にも正体があるんですよね。本当の名前は……聞かない方がいいんですか?
GM/「うん、言わない方がいいかも……」。言わせるなら【理知】判定で難易度11。
航/(ころころ)あ、1・2か……ここは名前を知っておきたいので≪逆転運命≫を使って振り直します。(ころころ)うわ、今度は5・6……達成値14になりました!
盟/見事に運命変転したなぁ(笑)
GM/なんとか教えてくれとせがんだところ……「俺の本名はエンキドゥって言うんだ。エルキドゥでもいいよ。呼びにくいだろ?」
航/確かに呼びにくい……じゃあ、縮めてエルでいいですか。
GM/「え? あ……う、うん! それで!」
航/エル……さん? それともエル?
GM/「好きに呼んでいいよ。俺も……マスターとワタル、どっちがいい?」
航/マスターっていう気分でもないから、ワタルで。……エルについても訊いておかなきゃ。エルがこの戦争で勝つつもりなら俺は協力するか決めなきゃいけない。まず質問だけど、エルがこの戦争に参加する目的って何?
GM/「えっと、昔……俺には友人がいて、その人の願いを叶えてあげたいというか、自由にしてあげたいんだ。俺が色々負担を掛けちゃったから」……では、また【理知】判定をお願いします。
航/……失敗したくねえな。≪戦士の勘≫を使用します。(ころころ)11。
GM/…………。
航/どうでしょう?
GM/……君ね、第1ループで……11で失敗してるんだよ。
航/え!? じ、じゃあ……逆転しとく! ≪逆転運命≫使用!(ころころ)13!
GM/成功しました。「……自分は友人のために頑張りたいんだ」と言ったけど、目が泳いでいる? 用意した台詞をそのまま言っているような気がした。
航/目を覗きこみます。……俺には言えないコトですか?
GM/「え、今言ってるじゃないか……」
航/俺、そういう勘は鋭いんですよね。……ホントっぽくなかった。それじゃあ、仲間にはなれない。
GM/「……さ、先に! 君の願いを聞きたい!」
航/え……そんな、無いよ。
GM/「無いの? なんでも願いが叶うんだよ」
航/……じゃあ。大雑把な願いですけど……1人でも生きていけるぐらい強くなりたい。それで誰かを守りたい……それが願いかな。
GM/(声を大きくして)「ワタルは1人じゃないよ! ちゃんと俺が支えるよ!?」
航/う、うん……。でも、目の前で死なれるのとか嫌だから、せめて守れるようになりたいんだ。
GM/「俺は手助け……するからね?」
航/うん。
GM/ということで話を終わらせようとします。
航/ちょっと待って(一同笑) 俺、今スッゴイ恥ずかしい告白したよね! けどエル言ってないよね!?(笑) 誤魔化そうとしなかった!?
GM/「そんなに……俺って信用出来ないかな?」
航/だって今、明らかに誤魔化そうとしたよね!?
GM/「じゃ、じゃあ! 俺の願いは『君を守る』!」
航/嘘つけぇ!(笑) そんな取って付けたような……ホントか!?
GM/「ホント!」
航/【理知】判定するぞ!?
GM/「ホント!」
航/じゃあしていいっすか!?(ころころ)10です!
GM/ホントっぽいよ。
航/ホントならホントで、逆に疑わしいんですけど!(笑) ……なんで初めて会った俺にそんなことをしてくれるんですか。
GM/「え、あ、だって……君はマスターになってくれたから」
航/でも、そんなの済し崩しだよ? だって俺は巻き込まれただけだし……俺も願いは一応言ったけど、俺を守ってくれて、それで聖杯戦争を勝って……どうなるの?
GM/「う、うう……えっと、えーと」
盟/……『君を守る』を願いにするって、今の時点で完結じゃん? 聖杯いらねーじゃん。
航/結局判らなくなったよ! 『俺を守るためにもう一回生まれてきました』とかないでしょ!? 絶対おかしいじゃん!
GM/「ごめん! ごめん……ごめん!」
航/あ、ゴメン。怒ってない……ちょっと俺も興奮した。
GM/じゃあ帰ろうか
航/ちょっとぉ!?(笑) 凄く誤魔化そうとするね!? 帰ろうかってどこに!?
GM/「え、アパートじゃないの?」
盟/…………なんで知ってるの!?
亜紀/ボロ出しましたね、今!?
航/普通……俺くらいの年の人って、アパートに住んでるもんじゃないよ。っていうかアパートって単語知ってるの!? 凄く疑わしくなってきた! 楽しいっ!(一同爆笑)
GM/「あうあう……」。奥から神父が出てきます。「…………話は終わったか?」
航/終わんないっ!(笑) 堂々巡ってきた! この人、俺のこと知ってるっぽい! なにこの人! 黒須に助けを求めてみます!
GM/「話したくないことがあるんだろ」
航/あ。
GM/金髪の男は泣きそうな顔をしてます。(黒須になって)「だが、お前を騙して殺すようには見えない。お前を守る気でいるようだな。お前にとって悪いことはしなさそうだぞ」
航/そ……っかぁ。黒須先生がそう言うなら悪い気がしないなぁ。うん……もうちょっと話し合ってみます。戦争をやめるかどうか黒須先生のもとに相談に来ますから。
GM/「……判った。いつでも危険だと思ったなら、自分の身が大切だと思ったなら俺のもとに来い。ちゃんと守ってやるからな」
航/うわー、先生カッコイイ!(笑) ありがとうございますー。
GM/……そうして教会を去ろうとするときに「いや、待て」と黒須が言う。
航/なんすか?
GM/「…………。お前達2人とも、今日は泊まっていけ」
航/え……外に出たらヤバイとかですか?
GM/「ああ」
盟/…………あ、アサシン!?
亜紀/第1ループで教会の前で待ち伏せしてたんですよね。一歩教会から出れば襲えるけど……出ない限り襲ってこない。夜明けまで待ってれば会わずに済む?
相馬/アサシンになって)「まだかなー? まだ出てこないのかー? もう全部ナイフ研ぎまくっちゃったよ!」(笑)
航/じゃあ……一泊していきます。ありがとう、先生。
GM/では、来賓室に招かれます。2人分のベッドがある部屋で休めと言われるよ。
航/超豪華……ちゃんと祭壇もある。手をパンパン。
亜紀/パンパンじゃない!(笑)
GM/エルが休む前に尋ねてくるよ。「体……大丈夫? 疲れてない?」
航/【MP】も半減以下になってるしな。寝れば回復するんじゃね? よく判らないんだけど……。
GM/ではエルが……さっき黒須がくれた『よくわかる聖杯戦争』のパンフレットの、『魔力供給』の記述を見せる。
盟/四十八手の図。
航/……黒須さぁん!(笑) 体液交換って……血はヤだ、コワイ! って、エルこそ回復しなくて大丈夫か?
GM/「全然平気。俺は……ワタルの方が心配だよ」
航/……うう。
GM/「あ、でも俺と仲良く出来ないみたいだし、それならもっと仲の良い神父にお願いすればいいよ。きっと協力してくれるから」
航/ど、どうだろう……。
相馬/……若干、エルが寂しそうなんだな。捨てられた仔犬の目をしてるし。
航/そっか、エルだって俺しか頼る人いないんだよな。……いや、違うか。エルを召喚した元マスターがいるから……そうだろ?
GM/「いないよ。今のマスターはワタルだもの」
航/前のマスターはどうしたの。……あ、聞いちゃいけないこと聞いちゃった系?
GM/「……うん、聞かないで。話したくない」
航/嫌な話なら話した方がラクになると思うけど……。
GM/「そんなコトない! 聞かないで!」
航/だって気になるっていうか……そんなイヤな奴だったの?
GM/「…………そう! イヤな奴だったの!」
航/……。今、俺の回答を聞いて言ったろ? ……何なのお前、俺を守るとか言ってるけどそんなに俺が信用できないの!?
GM/「そ、そんなんじゃない……! ごめん、言えない!」
航/言えない? ……そんなに言いたくないなら判った、訊かない。
GM/「……ごめんね」
航/いや、ただ……やっぱ仲間って言うなら秘密とか隠し事は嫌だな。
GM/「う……」
盟/……なんか「このまま情報を共有できないなら解約するぞ」っていう脅しにも聞こえたね。
航/うん……。ところでGM、残り【MP】が5になったので≪死闘の半身≫が使用可です。

 ≪死闘の半身≫
 【HP】か【MP】が5以下になったとき、GMは特定のイベントを発生させる。内容はシナリオの手がかりになるものでも、関係無いものでも構わないという、GMへのムチャぶりスキル。

GM/あ。「……じゃあ寝よう! ワタル、おやすみ!」
航/うん、おやすみ……また明日な。
GM/灯りを消して、ベッドに入って。……隣のベッドでエルが眠ったけれど君は眠れずにいる……「どうやって戦えばいいんだ」と考えていると……ブンッとあらぬ所から粘土が出てくる。
航/ぺたぺた。わあ、剣になった。これで俺も戦えるじゃん。……って、何これ!?(一同爆笑) エル、ちょっと!? コレなに!?
GM/エルが起き上がります。「わ、わあ! それは古の戦士の血が流れている人が使える武器だよ! ワタルって隠された力がある戦士だったんだね!」
航/そんな訳あるかーっ!?(笑) そういう怪しいのやめて! 若いからこんな老廃物出ないから! だって今までこんなこと出来なかったし!? 黒須先生ーっ!
GM/黒須が来ます。「ふぅ……」
航/すっごい眠そうな顔してる、ごめんなさい!
GM/「いや、仕事中だった。なんだ?」
航/なんか、剣が出たー。
GM/おめでとう、君は立派な戦士だ」(一同爆笑)
航/黒須先生まで!?(笑) なにこれ、なんで粘土なの!? 剣とかってもっと光り輝くんじゃないの、カッコイイけど!
GM/「…………」。エルの方を見る。
航/うん?
GM/「…………」。航の頭にポンと手を置きます。【意志】で抵抗してください。
航/眠らされる!?(笑)
GM/(ころころ)え、6・6……クリティカルが出た!?
航/えっ!?(ころころ)こっちはクリティカルは出ない……黒須先生は敵じゃないので、大人しく受けておきます。先生、説明めんどくせーみたいな顔をしたな……(笑)