アナザーワールドSRS・リプレイ・DROWNING/phantasmagoria
■ 第2ループ1話 『 New life 』 1ページ ■
2009年12月1日




●プリプレイ

GM/それでは……待望の第2ループ、始めます。
一同/わー。ぱちぱちー。
GM/第1ループが終了して『アナザーワールドSRS 2版』を発表しました。『2版』はキャラクターメイキング方法が変わったり、特技数がずっと増えましたね。それによるリビルド結果をご報告してください。

 第1ループまでは『AW1版』と呼ばれる、特技数195個の中からのキャラクターメイキングだった。
 第2ループからは新しく発表された『AW2版』で、クラス選択から選び直し、特技255個でのメイキングをしている。
 結果は以下の通り。


▼PC1:秤谷航(キャラクターレベル5)
 クラス[闘士3/聖職者1/世界遣い1]
 闘士より、≪片手武器≫ ≪英雄の宣言≫ ≪カバー≫ ≪死闘の半身≫ ≪戦士の勘≫ ≪勇者の声≫
 聖職者より、≪悔改めよ≫ ≪叱咤激励≫ ≪寝台確保≫
 世界遣いより、≪逆転運命≫ ≪クリエイトゲイト≫
 ※クラスレベル入れ替えの結果、命中値と【行動値】が大幅に上昇。より軽戦士らしくなった。

▼PC2:相馬(キャラクターレベル5)
 クラス[狂戦士3/処刑人1/異端者1]
 狂戦士より、≪失われた日々≫ ≪狩場≫ ≪獣化≫ ≪生気吸収≫ ≪不屈≫ ≪乱舞≫
 処刑人より、≪凶々しき武器≫ ≪修羅≫ ≪負の空間≫
 異端者より、≪縛鎖≫ ≪野獣の鼻≫
 ※クラスレベル入れ替えの結果、【体力】ボーナス+6になり、また、【理知】ボーナス+2に。よりバーサーカーらしくなった。

▼PC3:八木沼盟(キャラクターレベル5)
 クラス[魔術師3/霊媒師1/領域遣い1]
 魔術師より、≪魔導書≫ ≪賢者の脳髄≫ ≪幻想式≫ ≪刻印増強≫ ≪堕落の訓え≫ ≪望淵鏡≫
 霊媒師より、≪魂砕≫ ≪霊的神経≫
 領域遣いより、≪強化術式≫ ≪テリトリー≫
 ※霊媒師の≪魂を纏う腕≫を捨て、【MP】を溜める作戦に。

▼PC4:早乙女亜紀(キャラクターレベル5)
 クラス[感応力師1/狩人2/霊媒師2]
 感応力師より、≪念動障壁≫ ≪バベルの唄い手≫
 狩人より、≪幻の射撃≫ ≪痕跡発見≫ ≪食料調達≫ ≪神域の耳≫
 霊媒師より、≪悪魔の囁き≫ ≪完視≫ ≪魂装≫ ≪清浄の使者≫ ≪テレキネシス≫
 一般特技より、≪興奮剤≫
 ※≪完視≫によって、通常ではメジャーアクションを消費しなければ行えない『対象識別(敵データ鑑定)』がセットアップに行えるようになった。

GM/亜紀くんが≪完視≫を取ってくれて良かった。……今回ね、全敵データを作ってきたんだよ。NPC多いけど作った甲斐があったよ(と言ってパラリと紙の束を見せる)。
亜紀/いっぱいあるー!(笑) そろそろデータが判らないかなと思って取得したんですよ。
航/第1ループまでは判らなかったことが、第2ループからは判るようになるって良いですね。
GM/……では、第2ループについての説明です。今日から新しいループになるということで、今までの記憶がリセットされます。注意してほしいのは、『聖杯戦争はサバイバル戦』であることから、PC同士は共闘を申し込まない限り、協力関係になれないということです。
盟/前回はちょうどよくPCだけで固まったしなぁ……。
GM/基本はPC同士のパーティープレイを推奨します。その方が有利ですから。ですが、そこは自由です。非常に自由です。
航/非常に自由……(笑)
GM/また、NPCはそれぞれ『第一目的』と『第二目的』なるものに則って行動をしています。……つまりGMはある法則性に従って好き勝手動くNPCというコマを使って、シミュレーションゲームのようにPC達を攻めていきます。
亜紀/ほー……。
GM/ぶっちゃけGMもどうシナリオが展開するか判りません。誰がどこの陣営について、誰と仲良くなるかによって展開が変わるからです。最終的な勝利者がループによって変わるのです。
相馬/おお、奥が深い……。
航/すっごくTRPGっぽい……。
GM/というか、ウォーゲームっぽいね。マップは前回のループで公開されたものを使います。

【メインマップ】
 @旧住宅地(昔ながらの家々。祐希宅あり)
 A新住宅地(ここ10年間で作られた真新しい家々)
 B駅
 C学校
 D公園中央部
 E動物園
 F池
 Gアメ横
 H白銀神社郡
 Iビル街
【その他マップ】
 @メゾンボロリアT(航宅)
 A早乙女家(亜紀宅)
 B八木沼邸(盟宅)
 C教会


GM/尚且つ『ドロリア』は「ロリループシリーズ」なので、どのループでも「絶対に起きなければならないイベント」が設定されています。そうでないイベントも沢山あるよ。
盟/第2ループは、まず第1ループとの違いを探り合うルートとして考えた方がいいかもね。
GM/差異を楽しむのがいいかもしれないね。……では、今回のループは何を主軸に動くかをオープニング段階で相談し合ってください。

 そうしてまずはあれこれプレイヤー同士でルートを相談することに。
 誰と誰の組み合わせが萌えるか、どう共闘にもつれ込むか、大体の見当をつけて話し合うこと数分……。


航/航は、アサシンルートを開拓してみようと思います。前回すぐに退場したから、一番シナリオが変わるキッカケになると思うんだ。
盟/……凄く新しい運命な気がするね(笑) 盟は、黒須ルートにいきます。
相馬/相馬は、藤原と再契約する方向でいきます。
亜紀/亜紀は、祐希と仲良くしていきたいと思いまーす。
GM/(色々とシナリオ進行の調整を合わせながら)……了解しました。それでは本編を始めていきましょう。いくつか重複するシーンがありますが、順調にやっていきたいと思います……。


 ●オープニング/亜紀&航 〜運命の夜〜


 時は2009年2月1日、夜。
 亜紀は花屋のバイトを終え、自宅に帰るために身体を震わせながら歩いていた。
 すると、小さな小さな女の子に出逢った。
 金髪ツインテールの彼女は口を開く…………。


亜紀/あ、ロリだ。……ロリに会うのは変えられない運命なのか(笑)
GM/(ロリになって)「生きたい? 死にたい?」
亜紀/センセイ、生きたいですっ!
GM/「そう。…………じゃあ、頑張ってね」と、わざと間を空けて『まるで時間を稼いでいるかのように』彼女は言います。「……さあ、もういいわ。頑張ってね。これから先、どうなってしまうか全て貴方が決める。それは貴方とあの人が選んだ運命よ」
亜紀/……あの人? って、どの人……。
GM/ロリは消えます。
亜紀/わ、消えたーっ!? ま、また幽霊と通信しちゃったのか、俺……!?
GM/……最近の亜紀くんは≪悪魔の囁き≫的な意味で妖精さんと話せるようになったしね(笑) そうして君は再び帰路につく。すると……。
亜紀/い、嫌な匂いが……錆びた匂いがしてきたぞ……。
GM/そこには男性の死体。
亜紀/うわあっ!? け、警察ー! それとも救急車ーっ!?
GM/……そんなことがあった2月1日の夜。……なんだか昔にもこんなことがあったかもしれない。いや、殺人現場を見るなんて初めてだったかな?
亜紀/今までそんなデンジャラスな人生歩んだことないよぉ!(笑)

 そうして2月3日、街は謎の契約解除の光に包まれる。
 そんなことも気にしない亜紀は、2月4日……後輩の2人に遊びに誘われ、博物館兼公園にやって来た。


GM/というワケで2月4日になります。航と亜紀と祐希は博物館をを楽しく見終わりました。
亜紀/見て見て! 俺、お弁当作ってきたんだよ!
航/ヤメテ!(笑) ……俺、【体力】判定を乗り切るよ!
GM/じゃあ難易度12で判定してみて。
航/高っ! 「難易度:難しい」かよ!?(ころころ)……14、う、うまい。また腕を上げたんじゃないか!?
亜紀/ねえ、フォークの先、凄く震えてるんだけど? ……祐希はどう?
GM/……祐希は、「コーラを買ってくる」と言います。
航/誤魔化した! 炭酸に逃げたぞ、賢いぜ!(笑) それならシュワシュワして味が判らなくなるな!
亜紀/なんだ、水分が欲しいなら紅茶を淹れて来たのにー。……調味料があったらもっと美味しいと思って淹れてきたんだ!
航/この香しさは……ポン酢!?(一同笑)

 博物館の見学、手作り(笑)のお弁当、ゲーセン……。
 テスト終了後の学生の中で一番楽しい瞬間を、共に過ごし合う3人。
 ……そうしてまた夜はやって来る。
 3人の運命を分ける声と共に。


GM/では、そろそろ帰ろうかと公園の近くを通ったとき……君達の耳に「うあぁっ!」という男性の悲鳴が聞こえます。
亜紀/うんっ!? なんだ、さっきの声……。
航/俺、ちょっと見てくる!
亜紀/ま、待って! 祐希、追いかけるぞ!
航/いや、ここで追いかけると危ない! ……具体的に言うとこれから先、アサシンに襲われて動けなくなるんですよね。だから……亜紀は祐希と一緒にここで待ってて!
亜紀/……えっと、俺行った方がいいんですか?
GM/いや、ここから先はプレイヤーの自由。寧ろさっきの博物館デートにだって行かなくてもいいぐらいだよ。
亜紀/あ、そっか。航からのメールで断れば行かなくても済むんですよね。……うーん、どうしようかな。
盟/……多分ここが、一番最初の分岐点だね。
亜紀/…………じゃあ、今回はここで航が帰ってくるのを待っていてみようかな?
GM/なら祐希がおそるおそる口を開きます。「あ、あの……警察に……連絡しに行くとか、どうですか?」……公園前は観光案内的にもおまわりさんが居るもんだし、5分もしない場所に派出所があると祐希が言います。
亜紀/あー! そう、それだ! 不審な叫び声がしたっておまわりさんに言いに行こう!
GM/「はい……先輩がそう言うなら」

【ルート選択:2月4日】
 航→『公園中央部』へ、叫び声を探しに中へ走る。
 亜紀→祐希と共に派出所に行くため、『公園中央部』に入らない。


亜紀/おまわりさん! すみません!
GM/(婦警になって)「はい、どうしました?」
亜紀/公園から男の人の叫び声のようなものが声が聞こえたんです!
GM/その事を聞いて、おまわりさんの表情がガラリと変わります。数日前に近くで事件があったばかりだからそれを思ったのか、すぐに電話をして応援を寄越し、3人ばかりが外に出ます。「君達はここで待っていなさい」
亜紀/で、でも知り合いが様子を見に行っちゃったんです! 秤谷航っていうんですけど……。
GM/「ならこちらの方に来るよう伝えるから。必ずね」
亜紀/……航のこと、お願いします。……大人しく待ってます。
GM/派出所に残る婦警さんがお茶を淹れてくれます。……そんなとき、祐希が航に電話をしようとする。
亜紀/繋がる?
GM/……いいや、留守電になってしまう。
亜紀/走っているから電話が鳴っていても全然気付かないんだ……。
航/博物館に居たからマナーモードにしてるんだよ!(笑)

 亜紀が不安に苛まれている頃。
 公園の中ほどまでやって来た航は……。


航/確か……この辺りで悲鳴がしたような……。
GM/キョロキョロと見渡してみると……あ、あそこだ、ライトの下に人が倒れているよ!?
航/わ、大丈夫ですか!? 走り寄ってみます……。
GM/近付いてみると、真っ赤な女性の死体だ。
航/な……抱き起そうとするけど……うわあ、首が落ちたぁ!(笑)
亜紀/うわ、首がゴロンって落ちたー!
盟/…………あれ? 叫び声って……男だったよね?
航/……あれ。

 ――このときGMは、卓を囲むプレイヤー達の頭の上に「!」マークが浮かぶ幻影が見えた。マジで。

航/そういえば……その通りだ。男の人の声がしたんだから、どっかに男性が居るのかなと見渡します。
GM/……ええ、男性が居るみたいですね。ちょうどまっすぐの桜並木……20メートルほど先に、コートに帽子姿という男性が立っている。
航/……いいスチルだ(笑) すみません、と男の人に声をかけてみます!
GM/【知覚】判定をしてください、難易度は10。
航/リビルドして【知覚】は上がったんだ!(ころころ)良い出目だ、15です。
GM/高いな。なら君は判ります。その男性が……涙を流していることに。
航/…………なっ……?
GM/そして航の居る元へ、カツカツ……と近寄って来る。
航/……えっと……貴方は、この人の知り合いですか?
GM/「なんで入って来たん?」
航/え……?
GM/「お前、カラダ……重くならない?」
航/GMからそのようなことは言われてないです。
GM/じゃあ【意志】判定しろ!(一同笑) ……言った後に判定を要求しようと思ってたんだけどね(笑)
航/【意志】は低いのに……(ころころ)あ、14です。
GM/ならなんともない。そんなこと言われても「へ、何のこと?」としか思えない。
航/そんなことより……この辺で変な人とか見ませんでした?
GM/「アンタ、異能力者とかそういう系?」……全然的外れな返答をします。
航/人の話聞いてますか!(笑) 言葉のキャッチボールになってない、ノック合戦になっているよ!
GM/そう言いながらも男は10メートル、5メートルと近付いてくる。至近まで近付いてくると……彼の着ているシャツが、赤く濡れているのが見えた。
航/け……怪我をしてる!? いや、幽霊か!? ヤベッ……後ろに下がります。
GM/「あー……能力者だったらさぁ、俺と契約しない?」
航/へっ? 何の話ですか!?
GM/「いやぁ、折角ここで会えたんだからさぁ」
航/超自然にナンパされた!?(笑)
GM/「だってここに入ってきても倒れないんだから潜在能力があるってコトだろ? 磨けばもっといい能力者になるんじゃねーの?」
航/ぜ、全然言ってることが判んないんですけど……俺、普通の一般的な高校生ですし。
GM/「ほぉー? …………俺の誘いを断るってコト?」
航/と、とりあえず警察を呼んでからお話しませんか!?
GM/「俺、警察嫌いなんだよね」
航/このヒト犯人だーっ!(一同笑)
GM/「拒否するなら……。発見者って、どうなる運命だと思う?」
航/……殺されますよね。
GM/「そういうことだよな」……チャキっと、男がデッカイ包丁を出します。
航/はああ!? どこにしまってたよそんなモン! 銃刀法違反ー!(笑)
GM/まぁ、コートの下からデッカイ包丁を出したんだが。
航/コートの下が時空鞘!(笑) よく判らないんですけど…………なんで泣いてたんですか?
GM/ピタっと男の動きが止まります。「……なんのコト?」と、トボケます。
航/その、見間違いだったら悪いんですけど……貴方、さっき泣いてませんでした?
GM/「あ、話を逸らすってコトはそういうコトか」
航/そんなつもりは無いんですけど!(笑)
GM/「イエスなのノーなの? ……どっちか決めてもらわないと俺、困っちゃうんだけどさ」
航/じゃ、じゃあ。……判りました! よく判らないけど……と言って、手を出してしまいます。
GM/「……よしよし」。包丁がコートの下に消えて行く。
航/ほっ。なんだ今の……手品師か。
GM/その瞬間、公園の奥から何かが駆けつけていきなり男に斬りつけてくる!
航/うわあぁっ!?
GM/消えたと思った包丁がまた瞬時に出現し、その攻撃に応対する。帽子の男は……いきなり現れた金髪の青年と、目の前で戦いだします。
航/な、なっ……?
盟/……もしかしたら、さっきの女の人はこのガイジンさんがやったのかもしれないなぁ。だっていきなり斬りつけてくるような怖い人だよ?(笑)
亜紀/あ、見方が変わるとそう思うこともできるんですね。
航/な……ちょ、何してるんですか、危ないですよ! 2人に割って入ろうとします。
GM/「下がって! 危ないから!」と金髪の青年が叫びます。
航/すげえ、どっちも好感度高いな!(笑) もうっ……こんな所で喧嘩してたら警察が来ますよ! ≪勇者の声≫で2人を止めます!

 ≪勇者の声≫
 心からの訴えで願いを聞いてもらえる特技。
 使用者の【幸運】と対象の【意志】で対決し、使用者が勝利すると、生命に関わらない範囲で願いを聞いてもらうことができる。


航/【幸運】が低いので≪戦士の勘≫で使用能力を【体力】に変更します。……2人の中に無理矢理入っていくようなカンジで!
GM/判定します。(ころころ)セイバーの結果は9。アサシンは11。
航/(ころころ)……12! 両方止めた!
GM/航が争いに入ってきて、金髪の男は苦々しく押しとどまる。一方、帽子の男……「あー。契約してからの戦った方がいいな?」
航/……契約?
GM/男性の方が航の腕を引いて、小脇に抱えてジャンプします。
航/小脇に抱えて!?
GM/ジャンプします。なんと公園の地がどんどん遠くなっていく。
航/うわああぁー!? なにこれー!?(笑)

 近頃、マスターを小脇に抱えるのがブーム。
 ただし相手は航に限る。


GM/金髪の男性が「チッ」と舌打ちして……その場から去ります。帽子の男は航を連れて……駅の頂上にドスンと乗っかる。
航/……結構そこ低いですよね!? 公園から出てくる人に見られますよ、恥ずかしい!(笑)
GM/「なら、どっか安全なトコロはあるか? 出来れば警察が来ない系がいいんだけど」
航/警察が……来ない系!? 俺……明らかにヤバイ人と付き合ってる!?
GM/「あ、そういや小脇に抱えてるからシャツの血が付いちゃったな」
航/うわあー!? 制服に血が! 俺、共犯者になっちゃうー!?(笑)
GM/「でも俺の手を取ったんだからお前の責任だろ? それともここでやめとく? やめるなら……」と、右腕に抱えた航の首に、左手に持つ包丁を突き付けます。
航/もう完全に固定されて動けない……後戻り、できない?
GM/「どうすんの?」……首元に近寄って来る包丁。
航/なにこのスリリング感!?(笑) ……わ、判った! 俺のアパートに行きましょう!
GM/「じゃ、案内して」……ぴょーんぴょーんと屋根をジャンプしてメゾンボロリアに向かいます。
航/そ、そこ……右、うぷっ……(一同笑)

 シーンは戻って、派出所に待機する亜紀と祐希は……。

GM/女性が殺されているのを発見した警察は大忙しです。……そして、航が見当たらないということも婦警さんから教わります
亜紀/ふぇー!? ど、ど、どこに行ったんだー!? そんな逃亡癖があるような子ではなかったんですがー!(笑)
GM/祐希が青い顔をしながら何度も航に電話をするんだけど……繋がらない。「そんな……勝手に帰るような奴じゃないのに……」
亜紀/携帯が繋がれば、もぉーっ!
GM/亜紀くん。≪神域の耳≫で【知覚】判定してみようか。難易度は13。
亜紀/はーい。(ころころ)13、ちょうどです。
GM/君は……嫌な音を聞かない。変な匂いもしないし、霊達が騒いでいない。第六感が「航は平気だ」と思わせてくるように感じた。……かと言って連絡が無いのはおかしいけど
亜紀/航は大丈夫……きっと携帯の充電が切れただけだ! 祐希、無事なら連絡しろって航にメールしてくれるか?
GM/「わ、わかりました……ポチポチ。とりあえず今日は帰りますか……?」
亜紀/そうだ、門限があるんだった! 母さんに怒られる!(笑)
GM/「じゃあ……僕、早乙女先輩を家まで送ります」
亜紀/だ、だだ、駄目だ! 祐希は後輩だ、俺が送る、送っていく! それに最近物騒だから1人で帰っちゃダメだ!
GM/「で、でも……ここからだと先輩の家の方が近いし」
亜紀/いいよ、近いなら逆に遠回りして帰るから!
GM/「は、はい……なら、一緒に帰りましょう」
亜紀/うん! 祐希の家ってこっちだったよなー。てくてく!
GM/です。マップで言うと『旧住宅地』ですね。

 『旧住宅地』は、ここ10年の新築住宅地ではなく、昔ながらの家々が並ぶ地域である。
 その中の、日本家屋……他の家より比較的広めな家の前に亜紀は辿り着いた。


亜紀/祐希の家って大きいよなー。
GM/「先輩も何回か来たこともあると思いますけど……幼稚園からの付き合いですから。お母さんの顔も見たことある……でしょう?」
亜紀/ふんふん。特徴としては?
GM/GMが攫いやすそうな顔をしたNPC顔。
航/「あらあらよく来てくれましたケホケホッ」って言うタイプ……ですか(笑)
GM/無個性って意味だよ。「先輩、送ってくれてありがとうございます……もうこの辺で」
亜紀/お母さんに「息子さんをこんな時間まで連れまわしてすみません」って言っておいてくれ!(笑)
GM/いきなり甲高い声で)「あ、ユーキ帰ってきた!」
亜紀/んっ?
GM/女の子の声がします。「帰ってきたよ! ユーキ! 帰ってきたー!」
亜紀/女の子? ……祐希、妹いたっけ?
GM/貴方にはそういった記憶が無い。「あ……その、前にも航に話したんだけど……今、親戚が来ていて」
亜紀/ほー、親戚……。
GM/女の子が近くまでやって来ます。「……ユーキのお友達?」
亜紀/祐希の先輩だよ。
GM/「遊びにきたの!?」
亜紀/遊び……でも門限が……。
GM/「……遊び、こないの?」
亜紀/「じゃあ、明日来るよ!」
GM/パァッと女の子が「うん! 来て来て!」って笑う。その展開に祐希がメッチャ焦る。「先輩、すみません……!」
亜紀/勢いで明日来るって言っちゃったけど……祐希、遊びに来ていい?
GM/「あ……それは構わないです。先輩ですし……先輩ならみんな、喜びます」
亜紀/わーい、やった! 祐希の家に遊びに来るのって久しぶりだなー。
GM/「そ、それじゃあ……先輩。また明日…………」
亜紀/うん、じゃあなー。また明日なー!

 ……シーンは航に戻って来る。
 携帯電話が盛大に(マナーモードで)鳴っていることに気付かない航は……電話よりも重大な事件に立ち会っていた。


GM/帽子の男に小脇に抱えられて、メゾンボロリアに到着します。「窓割っちゃって入っていいの?」
航/玄関から入って!(笑)
GM/航を小脇に抱えたままガンガンガンガン階段を上る。
航/下の人にウルサイって怒られるからヤメテ!(笑)
GM/部屋に着いて、ゴロゴロとローリング航で離される。
航/イッテー……ワタリングしながらヨイショと起き上がります。
GM/男は服をパッと脱ぎ出します。血塗られたシャツを放り投げて……代わりの服をガサガサ探し出す。
航/勝手にあさってる!?(笑) ヤメテ、制服は触んないで! テキトーなところからシャツ出して投げます! あと手や顔とか洗ってください!
GM/ガチャガチャだばー。
航/節約! 節水! 節電! そんな一気に出さないで!(笑)
GM/全部洗った状態で、ふー……と涅槃のポーズになる男。
航/……この人、まるで我が家のようにスッゴイ寛いでる(笑) なんなんだ……あの、俺の制服を下に敷いてるから。
GM/「あ、ごめん、枕に貸してもらうわ」
航/違う! シワシワになるから返して!(笑)
GM/「それじゃおやすみ」
航/ちょっと待ったぁ! 適切な状況説明をお願いします!(笑)
GM/「聖杯戦争やってんの」
航/なにそれ。
GM/「マスターになって」
航/聖杯戦争って何! マスターって何! そしてアンタは誰!?
GM/「じゃ、教会に訊いてきなよ」
航/丸投げぇ!? アンタ、説明する気無いんですか!?
GM/「だって疲れたら寝て体力を回復するのはフツーだろ」
航/状況が判らない人が居たら教えるのがフツーじゃないですか!? 何が何だかわからないシステムについて論じられても俺には全く判りません!
GM/「仕方ねーな……」と、少し真面目な顔をして男は話し出します。……聖杯戦争について、聖杯について、マスターについて、供給について、他の6人ぶっ倒すことについて、契約について……を。
航/……えっと、俺が……契約する相手に適役だってことですか? 能力者とかなんとか言ってたけど……。
GM/「ああ、そのテの力はあるみたいだね」
航/そんな……俺には全然判らないですけど。
GM/「いや、判るだろ? 知覚できるさ。時空鞘からブツが出せる筈だ」……そう、『君は今までの能力が使えること』を言います。
航/ハハハ、そんなまさか出る訳な…………なっ!?(笑)
GM/出たのは、粘土です。
航/うわ、なにこれ。……粘土が出てきたんですけど。
GM/「それ、剣に変えるとかそういうんじゃないのかい?」と、当てずっぽに言います。
航/まさかそんな、せーの! ……剣に、なった!?(笑) な、なにこれ……?
GM/「ホラ、使えるじゃないか。それがお前の才能だよ」
航/じ、じゃあ……これで、アンタに協力して一緒に聖杯戦争に参加しろって?
GM/「そうそう。そういうのって限られた人にしかいないんだよね」……ポイッと剣を投げれば時空鞘に消えて行きます。
盟/良かったな、これで部屋の収納が増えたぞ。
航/テテーン!?(笑) い、いやいや! こんなヤバイこと聞いちゃったからには……俺って、逆らったら消される系ですか?
GM/「俺は消したい」
航/ですよねー!(笑)
GM/「でもルール的には消したらアウトなんだけどね」
航/あまり一般人は傷つけない方がいいですよ……ね?
GM/「…………そう?」
航/ですよ! なんでメッチャ嫌そうな顔をしたんですか!(笑) ……俺がここで契約しないと、犠牲者が増える一方ですよ……ね。
GM/「かもな」
航/……俺がマスターになるってことは、貴方に命令する権利があるんですよね。
GM/「そりゃ、マスターだからな」
航/……判りました。手を出します。
GM/「手を取っちゃったら、俺とお前は一心同体よ?」
航/それでいいです。…………手を握ります。
GM/「おう……契約完了!」。それでは、キャラクターシートのサーヴァント欄に『アサシン』と書いてください。
航/手を取ったときに令呪を使います。……二度と一般人を傷付けないでください! ハイ、これで1個使った!
亜紀/ほわっ、すぐに使ったね。
航/うん……スリリングだね(笑)
GM/「あいよ……そうだ。俺、傷を負ってるんだよ。回復してくんない?」
航/……回復? 救急箱から……赤チンしかないですけど。
GM/「そんだけ? 舐めて回復してくれないの?」
航/キタナイでしょ、何言ってるんですか!
GM/「唾液って消毒効果があるんだよ」
航/……へ、へえ? 人間じゃないし……そういうことの方がいいんですか。
GM/バッとシャツをめくると、まだ腹部に傷口があります。
航/うわ……。これを、舐めろ……と?
GM/「ああ」。
航/……。タオルで傷口を拭いてから……。舐めた方がいいんですか?
GM/「舐めろって言ってるんだよ」
相馬/……主従逆転!?(笑)
盟/健全な男子高校生を跪かせる野郎……。エローイ(笑)
航/あ、あんまり見ないでください……。跪いて、舐めます。
GM/血の味がする。美味しいものではないです。
航/……うえ。
GM/尚且つ、上から男がクスクス笑っているのが聞こえる。
航/ああ、ガン見してるし! ……サヨナラ俺の日常!(一同笑)
GM/ちろちろと舐めていると「いいよ、その辺で。ふぅ」……傷口が治っていく。
航/おお……凄ぇ。
GM/とあるクラスの特技を演出でやっただけなんだけどね。「じゃあ今夜はゆっくりお前も休めよな。大丈夫、俺は夜しか暴れない」
航/ほ、本当ですか……?
GM/「だってもう一般人は殺さないってことになったし。…………ありがとう。命令してくれて」
航/ありがとうって……殺したくないなら殺さなきゃいいじゃないですか!
GM/「どうかな、ダメなんだよねぇー」
航/なんじゃそりゃ……そんな、殺人鬼じゃないんだから(笑)

【ルート選択:2月4日】
 航→アサシンと契約する。



 ●オープニング/相馬 〜2つの手札〜

GM/次のオープニングは、相馬さん。君は公園で何者かが戦っている音を聞きやって来た。駆けつけたときには既にこの時代の治安組織がうろついていて……厄介なことになっている。
相馬/アイツらに絡まれる訳にはいかん。……まったく、ただでさえマスターが契約解除されるわ、なんなんだ……踏んだり蹴ったりじゃ。どこじゃ藤原ー!?
GM/藤原を探しに、霊体化して公園をうろつきまわっている最中ですね。
相馬/ここで何があったかどうかを掴めないものか。警察を見ますが……。
GM/警察らしい組織と、隠蔽組織の人達が女性の遺体を収容していくのが見えます。犠牲者は、あの女だけのようだ。
相馬/ふむ。一般人は巻き込まんのがルールだった筈じゃがのぉ……。
GM/全くもってそうですね。あと……なんか、精密機器を持った人達も見える。【理知】判定をしてください。ファンブルが出ない限り成功です。
相馬/(ころころ)12です。
GM/じゃあ相馬さんは、アレを現代の知識で『テレビカメラ』という物だということが判ります。
盟/……もう取材に来てるんだ?
航/いや、以前のループのときにテレビ番組を撮ってる人達が居るって言ってたよね?
GM/ご明答。……彼らは別の件でこの公園に居るようです。「なんかまた事故ですか?」「そうみたいだね」「取材はムリだって」と、警察の元へ入っていけないなど話し合っている。
相馬/ふむ……他に怪しいものは?
GM/……【知覚】判定、難易度は8。
相馬/(ころころ)達成値10で成功です。
GM/それとはまた別の方向に、何者かが居る気がした。これは似たような力の残り香を感じるから……サーヴァントか?
相馬/……そちらへ様子を見に行ってみる。
GM/忍び足で見に行ってみると……。人が入らないような茂みの中で、金髪の青年が項垂れてます。
相馬/……ふむ。
GM/少し負傷しているらしい。格好も、明らかに一般人ではない。
相馬/ワシと同類かのぉ……もうちょい様子を見ます。
GM/……ふぅ、と青年が溜息をつき、頭を振るって「……まだ戦いはしたくないです」と相馬さんに声を掛ける。
相馬/なんだ、なかなか良い勘を持っておるのぉ? ……戦いのことならワシもじゃ。色々と厄介なことになってのぉ。おぬしもそうじゃろう?
GM/「…………そう、だね」と頷きます。「貴方もまだ……マスターを持っている訳ではない、ですよね?」
相馬/うむ。いきなり契約解除をされたがの、一体なんなんじゃろうなぁ?
GM/「なんなんだろうね、これは。…………」
盟/……。その無言、怪しくない?
相馬/ああ。嘘をついているかって見破れますか?
GM/ん、その場合は【理知】か【幸運】判定かな。
相馬/頭は弱くて勘で生きてるんで【幸運】でいきます!(ころころ)……9です。
GM/じゃあ、「なんかコイツ疲れてるのぉ」と思った。
相馬/お疲れじゃのぉ。りぽでぃーいけ、りぽでぃー!
航/リポDは知ってるんだ!?(笑)
相馬/藤原がな、出したんじゃ。
航/≪食物錬成≫でリポDを!?(笑)
GM/……金髪の青年はずっと項垂れながら話します。「マスターが居ない状態では戦う資格にもならない。戦争のルールにも則らないことになる……」
相馬/フム、そうだな。
GM/「だから今は戦う気は無いです……もし誰かが戦っていたとしても、今の俺は介入することはできないし、その必要もありません……」
相馬/……介入する必要が、無い。
盟/……でも、さっきのアサシンのときにはあった?
相馬/……。そういえばおぬし、先程向こうで何かあったようじゃが知らんのか?
GM/「知らない」
相馬/即答したな……これは怪しい。【幸運】で判定します。(ころころ)12です。
GM/12なら「今のはどう考えてもおかしいだろ、お前ケガもしてるじゃねーか」と思った。明らかに当事者だろ。
相馬/ほー、そうか、知らんのかー。……敢えてスルーをしておきます。
盟/……っていうか、マスターが居ないときのセイバーって……。
航/凄くヘニャヘニャでカワイイ……(笑)
GM/「……そうだ。ここら辺に居ればきっと他の魔術師達も来ると思いますよ。マスターを探しているなら、誰かスカウトするのもいいんじゃないですか……」と、気だるげに言います。
相馬/成程、新しいマスターを探すのも手なのか。
GM/「元から召喚した人のもとでいきたいと?」
相馬/色々と説明の手間も省けるしのぉ。
GM/「効率的ですね。……出来れば俺もそうしたいよ」
相馬/……ほぉ? 出来れば?
亜紀/……セイバーの元マスターって、殺されちゃったのかなぁ?
GM/彼はスッと立ち上がり、相馬さんが来た方向とは別方向に歩きだします。「……貴方とは万全な状態で戦うことにします。何のサーヴァントか知らないけど、そのうち戦う運命にはなりますからね……」
相馬/そうじゃの。なかなかおぬしは手だれの者のように見られる。ワシもそういう奴とは戦いたい。じゃあな……。
GM/……では、藤原と合流しますか?
相馬/合流します。

【ルート選択:2月4日】
 相馬→『公園中央部』で、集まってきた者の一人・藤原と再会する。


GM/公園を出ようとすると、ある声が聞こえてきます。「……グル……グルル……」と犬の声が。
相馬/ん? なにやら犬の鳴き声がするのぉ。捨て犬か? 声がする方向に行ってみます。
GM/すると、犬の声が無くなります。まるで犬が消えて無くなったかのように。
相馬/ああ? なんじゃあ……?
GM/「相馬殿!」……藤原が現れます。
相馬/おおっ、今まで何処におったんじゃぁ! 探したぞ!
GM/「申し訳御座いません。こちらも戦争に巻き込まれたものでして……まさか不意打ちに遭うとは」
相馬/……先の契約解除は一体何なんじゃ。
GM/「さて、私にも……」と頭を振ります。「これから教会のもとに説明を求めに行くのも手だと思います」
盟/……え、コイツも教会に来るの!?
GM/だって、この人も参加者だよ。
亜紀/そっか、前のループでも他のマスターとは会わなかっただけでみんな教会に説明を求めに来るんだ。
相馬/……まあ良い。いつ敵襲が来るとも判らん、何はともあれ、再契約じゃ!
GM/再契約でいいんですね?
相馬/OKです。
GM/ではキャラクターシートのマスターの欄に「藤原」の名を書いてください。「……契約は完了しました。では、教会へ向かいましょう」
相馬/おう、そうするかの。
GM/……そうして君達は教会で黒須から『例の話』をします。何故このようなことが起きたか原因不明であり、現在事情調べてるということを話されます。その話を真剣に藤原も聞いています。
相馬/何の収穫も無し……か。
GM/……藤原の屋敷に戻ります。マップは、『新住宅地』の真新しい大きな洋館で。
相馬/どっかりと椅子に座る。あぁー……疲れたのぉ、飯はまだかぁ!?
盟/……お父さんか!(笑)
GM/屋敷に着くなりいきなりソレな君に藤原が笑います。「相馬殿は、今まで何も食事を摂っていなかったのですか?」
相馬/ああん? 摂るどころではなかろう。いつ敵襲があるとも判らんのに、おぬしが何処にも居らんかったからのぉ!
GM/クスッと笑って、藤原はパチッと指を鳴らします。するとテーブルには満漢全席が並ぶ。
盟/……この[領域遣い]め!(笑)
相馬/おお。さっくさっくと頂きます。もっくもっく。
GM/「効率の良い供給を希望するなら、私は私室で待機しています」
相馬/何をしている?
GM/「……今回の聖杯戦争のシステムについて考えておこうかと。これからの作戦についてもですね」と、藤原は自室に去って行きます。
相馬/ふむ、暫く待っておれ。もっくもっく。
GM/藤原が去って……食事を続けていると……ギ、ギギギと扉が勝手に開く。
相馬/あぁん?
GM/「…………」
相馬/何奴だ。
GM/(可愛らしく首を傾げながら)「……キューン?
航/今回の萌え動物はケロたんか!(一同爆笑)
相馬/……ケルベロスってどれくらいの大きさなんですか?
GM/2メートルぐらいの大きな犬。頭が3匹分だからね。……部屋に入ってきて相馬さんに懐いてきます。蛇の尻尾をブンブン振りながら。
相馬/それ見てて固まっていいですか。な、なんじゃこいつは。ヤマタノオロチか! なんで頭が3つもあるんじゃ!?
盟/いきなりケルベロスの役をし始めて)「ハッハッ……クンクン、食餌オイシソ……パクッ!」
相馬/あ、勝手に食うなっ!
盟/(ケルベロスになって)「キャウン? ダメナノー?」
亜紀/(違う首のケルベロスになって)「オ腹減ッテルノ……ウルウル。オニク欲シイナァ……?」
相馬/な、なんじゃ。けったいな姿をしているが、なかなか可愛らしい性格をしているのぉ? ……待て!
盟/(ケルベロスになって)「キュウン?」
相馬/いいか、待てじゃ。ワシがいいぞと言うまで食うてはならんぞ! ……よし、いいぞ。
盟/(ケルベロスになって)「キャウン! ガツガツ!」
相馬/なでなで! ……なんで躾、してるんだろ。
航/なんか、その光景を藤原が覗いて見ている幻影が見えたよ(笑)
GM/じゃ見てるよ。

 このときGMは、卓を囲むプレイヤー達の顔が
 「 な ん だ と ?」
 というものになったのを見た。マジで。


相馬/…………。
GM/「…………。失礼?」(一同爆笑)
相馬/みみみみみ!? 見ておったのかキサマァッ!?(笑)
盟/ご主人様が居るなら横に行って座るんじゃないかな? スタッ!(笑)
相馬/な、なんじゃ……そいつ、おぬしの飼い犬だったのか。
GM/「コイツは使い魔として気に入っているのです。ですが、このような姿ですから夜でも動きまわれたものではなですが」
相馬/確かに……この犬はなかなか面妖な姿をしているからのぉ。
盟/左側の首が「面妖って言うな」という顔をします。
航/真ん中の首が「ショボーン」ってします。
亜紀/右の首が「ポカーン?」とします。
相馬/もう性格付けが出来てるし!(笑) 1人ずつ担当しちゃった!
GM/「コイツは私の国で言い伝えられていた獣です。相馬殿が見たことがなくても仕方ない」
相馬/おぬしはこの日ノ本の出ではないのか?
GM/「この国の者を騙っているだけですね」
相馬/ほほう……ならば、本当の名は何という?
GM/「…………。貴方の本当の名を聞いていながらこんなことを言うのも難ですが、言えません」
相馬/何故?
GM/「本当の名は、捨てたのです」
盟/えっ……捨てた?
GM/…………と、もっともらしい嘘をつきます(一同爆笑)
亜紀/今、全員がメモろうとしたら嘘つかれた!(笑)
盟/憂いを帯びた感じで言いやがったな! ダメだこの藤原、早くなんとかしないと!(笑) 嘘くせえキラキラが飛んだ!
航/本当の名は捨てたんです、キラッ☆(一同笑)
相馬/超カッコつけやがって!(笑) 【幸運】判定いっきまーす!(ころころ)12。
GM/……若干嘘だと思った。
相馬/そうかそうか、ワシには言えんか。
GM/「申し訳ございません」
亜紀/もう……小野Dっぽくなっちゃったじゃないですかぁ。諏訪部イメージに戻してくださいよー。

 傍から聞いたら意味の判らない素晴らしい台詞である。

相馬/では……飯も食い終わったし、魔力供給でもするかの。のそっと立ち上がります。
GM/「それほど食したというのにまだ物足りないのですか?」
相馬/なんだ。おぬし、嫌なのか?
GM/「……では、私の部屋へどうぞ。用意はしてあります」
盟/何の!?(笑) 用意って言われるとベッドサイドに色んな何かを置かれてる気がするよ!?
GM/……相馬さんは洋風な部屋に招待されます。
相馬/しかしこの時代は変わっておるのぉ。今更だけどキョロキョロと見まわします。
GM/洋風のお部屋と言いましたけど、若干部屋は暗め。灯りを付けている訳でもなく、窓も暗幕で全部閉め切って、非常に夜らしく見える……という計らいなんだろうか?
亜紀/ムーディーですね……なんか含みを感じるけど。
相馬/回りくどいことは抜きにしてさっさと始めてしまおうか。
GM/……では、藤原はテーブルで何かをカチャカチャとやっています。
相馬/おい、何しておるんじゃ。
GM/ボッと火を点けます。何かを炊いているようで、花の香りがします。
相馬/……香を炊いているのか? ふむ、ワシは嗅いだことがないニオイじゃが……これもまた異国のものなのか?
GM/「元々は女性の緊張した身体を解すための催淫剤ですね」
相馬/なんじゃ、おぬし緊張しておるのか?(笑)
GM/「…………まだ判っていないのですか」
相馬/あ?
GM/藤原がパチッと指を鳴らすと、何かが腕と足に纏わりつく!
相馬/はあっ!?
GM/そのままベッドにバタンと押し倒されます。
相馬/な、なんじゃコレはぁ……!?
GM/拘束具のような感じもしたけど、ウニュルウニュルとそれは動いている……黒い触手のようだ。
相馬/お……おい、藤原! 何をする!?
GM/「乱暴に抱いてしまっては、慣れない貴方を傷つけるだけだと思いまして、私が一から優しくエスコートをしてさしあげましょう」
相馬/お、おい、ちょっと待て……ジタバタしますよ。
GM/口の中に何か柔らかいモノが入ってくる。……触手的なモノが。
相馬/うえっ!? 懸命に吐き出そうとしますが……。
GM/出ません。……この辺でフェードアウトしておきましょう(笑)
相馬/え、な、なんでじゃあああぁー!?(笑)

【ルート選択:2月5日】
 相馬→藤原と契約する。



 ●オープニング/盟 〜新たな手札〜

GM/では盟ちゃんのオープニングです。……黒須が出るシーンをオープニングにしたいんだけど、希望のタイミングはある?
盟/藤原と相馬が教会に来ているのを見ていたいです。

【ルート選択:2月4日】
 盟→『教会』で、黒須と話をする。


GM/じゃあ……どんな人かが見えない状態ならOKです。……どうやらマスターがサーヴァントを連れて教会に説明を求めて来たようだ。
盟/くっそー……コイツ、早く見つけやがって。うまいことやりやがったな!
GM/おそらく両方男だなってことぐらいは判りますが、それ以外は話し声も聞こえません。……暫くして黒須がやって来ます。
盟/もう終わった?
GM/「ああ、もう入ってきていいぞ」
盟/今のサーヴァント、何だろうねー? セイバーかな、バーサーカーかなー……どっちにしても良いカード取ったな、アイツ!
GM/「さあな。……お前は一度解除されたが、まだこの戦争を降りる気は無いのか?」
盟/無いね! あったらこんな所に来てないよ。……べ、別に黒須に会いたくないって訳じゃないんだからね!(笑)
GM/「俺は単にここに逃げ帰って来たのかと思っただけだ。……別にお前のことなんて考えてないんだからな
相馬/……なんだこの、ツンデレとツンデレのやり取りは(笑)
GM/「……今回の召喚されたサーヴァントはタチが悪い連中が多いらしいぞ」
盟/ちなみにどんなサーヴァント?
GM/「言わせるな」
盟/ちぇー、もうちょい詳しい情報をくれたっていいだろ?
GM/「それは監督者を味方につけたということで戦争から降りる羽目になるぞ」
盟/え、それは無理。……一人ぼっちのサーヴァントとか来ないもんかねぇ?
GM/「……。現在、サーヴァントとしてまた再契約を行っているのは、3人にも及ばないだろう」
盟/……つまり、まだ4人はいっぱいいるってこと? さっすが黒須ー。
GM/「別にお前の為に教えてあげた訳じゃないぞ、大体予想されることを言っただけだ」
盟/なんなの、黒須は素直じゃないなぁ……!
航/……黒須さん、メッチャ喋ってるよ! 甘いよ!(笑) 態度が冷静なだけでデレッデレだよ!?
盟/それって、僕を心配してくれてるの?
GM/「まさか」
盟/……普通にちょっと傷付いたような顔をします。べ、別に……うん、そうだよね、仕事だもんね……。普通にテンション落ちたわ。
GM/「……。ああ、そうだ。折角お前がこうやって話に来てくれたんだから良い情報もあげようか」
盟/な、なに?
GM/青森が来ているらしいぞ」(一同爆笑)
盟/ねえ黒須、それ全然良い情報じゃないよ! 下がったテンションが更にダダ下がりになるから!(笑) それは、僕に会うのが面倒くさいから青森に任せるってこと!?
GM/「お前の心安らぐ場所が一つでも多くなるのは良いことじゃないのか」
盟/…………うう、何も言えない。ワタワタしてる。
GM/「それに、サーヴァントが来るのを待つより探しに出た方が可能性が高いんじゃないか」
盟/そっかぁ……。最近事件が起きている場所って判る?
GM/「今さっき俺が行ってきたのが、『公園中央部』だな。そこで女性が殺されていた」
盟/……マスターだったのかな?
GM/「おそらくは」
盟/そういえば……数日前にもあったよね、そんな事件。
GM/「2日ほど前だな。……そのときの男性は身体をズタズタに切り裂かれていたな。今回は……首が取れてたとか。どちらも随分悲惨な状態だった」
航/……サーセン、悲惨にして(←「首が取れた」と言った張本人
盟/遺体の損傷からして同じ犯人だって想像つく?
GM/「……俺は似たような手だと思う。一般的な殺人事件ではなく、どちらもサーヴァントのような強力なものによる犯行だ」
盟/ふーん。そいつとは組みたくないな……。
GM/「しかし、そういうタイプはさっさと自滅していくんじゃないか?」
盟/そうだよね、そんなカードを持っていても使い道が無いだろうし。
GM/……では、それから一晩明けます。朝、黒須から電話が盟ちゃんのもとにいきますよ。「昨晩、オフィスビルで殺人事件が起きた。おそらくそこで収容された被害者女性もマスターで、犯行はサーヴァントによる大きな力がかかっていると思われる」
盟/わざわざ教えてくれた! 優しい! さっすが黒須ー(笑) ……今回の傷口は?
GM/「槍のようなもので心臓を一突きだったそうだ」
盟/……ランサーかなぁ? 行くとしたらビルか公園……そこら辺が濃厚、と。
GM/「あとは……サーヴァントによっては『人ごみの中に隠れる』ものや『人に乗り移り行動する』ものもいるそうだぞ」
盟/はー……それは厄介だな。
GM/「……サーヴァントがうろついているとしたらその辺りだな。テキトーにお前の手札を探しておけ」
盟/ん、そうする。じゃアリガト黒須、大好き! ……って言って電話を切ります!(笑)
GM/「…………」。聞いた後に数秒考えて受話器を置く。そして眼鏡をクイッと上げる黒須さん(一同笑)
相馬/照れ隠しか!(笑)

 公園、ビル街、人ごみの多い場所……。
 いくつか出されたヒントを考えて、1箇所だけにしぼりサーヴァントを探すことにした盟が選んだ場所は……。


盟/ビル周辺に行こうと思います。
GM/はい。ではビル周辺にやって来ると……殺人事件が起きたと話題になっています。しかしそれにしたって一日前に起きた事件にしては薄い手当てだ。だから違和感無くそこらを歩くことができる……。では、『とある不思議な人物が居ます。その不思議さに気付けるか』どうかの判定をしてください。
盟/じゃあ、≪霊的神経≫を使って【意志】判定をします!(ころころ)13です!
GM/「殺人事件ですって、怖いわね」と言っているオバサマ達や、颯爽と去っていくサラリーマンが居る中で。……ちょっとこのオフィス街にはそぐわない15歳ほどの少年がいます。
盟/……やっほい。
GM/少年は……ポテポテとその場から去って行きます。
盟/ふーん。……追いかけますよ。
GM/追いかけると……その子は路地裏の方向に去って行きます。
盟/誘われてる? ……たとえ餌だとしてもここで釣るのが僕だよね!(笑)
GM/少年は奥へ奥へと……路地裏に行ってしまいます。進んでいくと……ちょうど袋小路になっているところに少年が立っていて、口を開きます。「オレに何か御用?」
盟/……君は聖杯戦争で勝つつもりは無い?
GM/「単刀直入!? ……オレが何者なのか既に判ってるんだ?」
盟/流石にクラスまでは判らないけどね。……僕のサーヴァントになるつもりはない? ニッコリ笑います。
GM/「ほー……マスターになりたいんだ? なに出来る人? ご趣味は?」
盟/趣味は、魔術を少々(笑)
GM/「強いの?」
盟/それは聖杯戦争に参加するぐらいですから。
GM/「ほー。自信家だね」
盟/魔術師なんてみんな自信家じゃない? じゃなきゃ、とっくに死んでるよ。
GM/「うわ、スゴイカッコイイこと言ってるー! 勝利する気満々なんだね?」
盟/勝たなきゃ意味なくない? 寧ろ君は負ける気でいるの?
GM/「勝つ気でいるんだけどさ。んー……これだけだと判断材料としては少ないよね……あ、一番手っ取り早い方法があるか。……君は聖杯を取ったら何したいの?」
盟/…………僕はこの世界を変えたい。
GM/「……え?」
盟/だってさ……毎回こんな戦いがあって、人が死んでいく。それだったら根本から変えるしかないんじゃない?
GM/「根本から変える……?」
盟/魔術師を、表に出すんだ。
GM/「んんっ……?」
盟/日蔭者は嫌だ。変えられるなら、昔の王政や貴族みたいに支配体系の一位を魔術師にするんだ! そんな世界になれば大っぴらに僕達や教会も動けるし、一般人を守る手間も今よりは省ける筈だ。……効率が悪いんだよ、この世界は!
GM/「……うわぁ。今まで色んな人に出会ってきたけどそういう意見を言う人は初めてだね。オモシローイ」。少年は興味津々になります。
盟/こういう意見は異端だからね。
GM/「でも、聖杯だったらそんな願いでも叶えるよ。万物の願いを叶えるものなんだから」
盟/じゃなかったら手に入れたいと思わない! ……ね、ここまで言わせたんだ。お前の目的は何なんだ?
GM/「ん? 個人的私欲」
盟/……昔欲しかったものを手に入れたいとか、それとも聖杯そのものを私物にしたいとかか?
GM/「オレ、キラキラしてる物、大好きだよー!」
盟/……聖杯が綺麗だからか?(笑)
GM/「そういうこと!」……【意志】判定で、これが嘘だということが判ります。
盟/判りました、≪幻想式≫を使用します。ここで情報を得ておくことは大きいと思うので!(ころころ)……12です。
GM/思いっきり嘘だと判りますね。ちゃんとこの子は違う目的を持っているな。だけど表向きにキレイな物が欲しいんだねって言っておちゃらけている。
盟/……で、本当のトコロお前は何を企んでいるんだ?
GM/「だーかーらー、キレイなのが欲しいのー!」
盟/お前も英霊の一人だ、そこまでヌケている訳でもないだろう? 綺麗な物が欲しければ万物にいくらでも溢れている。
GM/「……オレの本当にプライバシーに関わることなんだよね。サーヴァントってそういうの確保されていないのかなー?」
盟/最低限は確保するがな。けど目的が判った方が動きやすい。情報が多いに越したことはない。共闘するんだ、それくらいは常識だろう?
GM/「じゃあ契約しようよ。契約して、令呪1つ使って言わせるといいよ」
盟/……そうだね。その方が手っ取り早い。じゃ、契約しよう。
GM/「面白いから、乗ったー!」……契約完了。キャラクターシートのサーヴァントの欄を書いてください。「あ、そーいやお名前はなんていうの?」
盟/言ってなかったな。八木沼盟……それがお前のマスターの名前だ。偉そうに言います(笑)
GM/「まあ、マスターって呼ぶからいいんだけどね。ちなみにオレの名前は……まあ、テキトーに呼んじゃっていいよ」
盟/……外見的特徴をもう一度。
GM/ケバケバしい赤や青や金色を催した衣装を着ている。赤いバンダナ……マントに相当するものを掛けている。今は武器を出していないから何のサーヴァントだか判りません。
盟/何のサーヴァントか言え。僕は何のカードを手にしたのか、それも令呪を使わなきゃ言わないのか?
GM/「あ、それぐらいは言っていいかなぁ。……オレ、アーチャー。でもそう呼ぶと他の人にバレちゃうから好きに呼んじゃって」
盟/…………では、杏(あんず)。お前の名前は今日から杏だ。
航/……おお、「弥生」に続いて(笑)
GM/「アンズ? それでいいけど……名前にあんまり興味無いし。で、令呪は使うの? 使わないのっ?」
盟/まだいい。まだそこまで必要じゃないし、お前の行動から見えてくるものも多々あるだろう。3回しか使えないんだから、どうせならお前の攻撃を強化した方が便利だろう。
GM/「勝つ気ある人のところにいけたからいいんだけどね」
盟/当たり前だろう、この僕が負ける筈が無い! ……油断した悪役のような台詞を言いながら笑います!(笑)

【ルート選択:2月5日】
 盟→アーチャーと契約する。