アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 サクラ・オーバードライブ 』 1ページ ■
2020年4月4日




 ●プリプレイ

 現空ぷぇろってピロが「どどんとふ」にログインしました。
 本来であればGM・マーサーの自宅でセッションをするつもりが、コロナウィルスによる外出自粛のため、オンラインセッションでお送り致します。


GM/皆さん集まってくれてありがとうございます! 本日は『アナザーワールドSRS(以降、AW)』5版での初キャンペーンをしたいと思います。
プレイヤー2・ぷぇ/お招きありがとうございましたー!
プレイヤー4・ピロ/なるほど、これがオンセ……。初心者なので優しくしてね!
GM/5版ルールでキャンペーンをしたい! それと、現空ちゃんと長期卓やりたいという企画でした!
プレイヤー1・現空/長期は初めて。わくわく! ピロさんとはプレイヤーご一緒は初めましてです。よろしくお願いします!
プレイヤー4・ピロ/現空さん初めましてー! よろしくお願いします! しかし初対面の気がしないのはサークル繋がりの強み。
プレイヤー3・ろって/こうしてまた深みにはまっていくのだな……。
GM/今回のキャンペーンのテーマは、「プレイヤーさんから設定を貰ってキャンペーンシナリオを作りたい」。今まで製作上の都合、GMが作ったシナリオをプレイヤーさんに遊んでもらうが前提になりがちでした。今回は「PCの設定を拾う」シナリオが作ってみたいです!
プレイヤー2・ぷぇ/その試みもまた面白そう!
GM/なので、第1話セッションは「とりあえず1シナリオをしてみよう」。第2話セッションからが今回のキャンペーンの本番になります。大まかな骨組みはありますが、どんなキャンペーンになるか実はGMもどんな流れになるかまだ分かりません。
プレイヤー3・ろって/なるほど、渦型。
プレイヤー4・ピロ/「私は別世界の魔王だ!」とか言ったら拾われちゃう……!?(笑)
GM/あとコロナの影響で1日セッションができないため、どういうスケジュールで卓を進めていけるのか見当もつきません。
プレイヤー4・ピロ/コロナまじ許さねえからな。
プレイヤー1・現空/新人の癖に大きな顔してんじゃないよコロナ(一同笑)



 アナザーワールドSRS・シナリオ「サクラ・オーバードライブ」



【レギュレーション】
 キャラクターレベル5で開始。長期キャンペーン1話となる。
 PC4人は知り合い設定でもいいし、初対面でもOK。
 PCのうち誰か1人が「ヘルプイベントキー:高坂」を所持していること(高坂と知り合い設定、教会所属など)。

【ハンドアウト:PC1】
 コネクション:我幾村のホムンクルス  関係:庇護  推奨クラス:闘士 or 世界遣い

 君は我幾村(わがいく・むら)の村人達に呼ばれた能力者だ。
 我幾村という孤島の村には、80年に1度、神への供物を捧げる儀式がある。
 供物であるホムンクルスを霊山に護衛し、送り届けることになった。
 そして小屋にて出会ったホムンクルスは、人間と変わらない姿をしていた。
▼セカイのイベント:小屋にてホムンクルスと出会い、護衛の仕事を実行する。
▼コネクションNPC1:我幾村のホムンクルス

 1ヶ月前から村人から離れ、ひとり小屋で生贄になる日を待っていた魔導生命体。
 普通の人間と変わらない様子。性別や年齢(6〜19歳推奨)はPCが自由に設定してよい。

【ハンドアウト:PC2】
 コネクション:村長  関係:友情  推奨クラス:魔術師 or イレギュラー

 君は我幾村の村人達や、彼らが遺してきたものに興味がある能力者だ。
 我幾村には優秀な能力者が多く、禁書やアーティファクトがいくつも遺されているという。
 インターネットを駆使して交流ができた村長宅に、このたびお邪魔できることになった!
 色んなものを見せてくれるという! とってもふしぎがいっぱいあるかな! わくわく!
▼セカイのイベント:我幾村の村長宅に遊びに行く
▼コネクションNPC2:村長

 PC2のSNS友達。孤島にある我幾村の代表者で、令和になってようやく文明開化したっぽい。
 便宜上「村長」という名称だが、性別や年齢(未成年か、青年か中年か、高齢者かなど)はPCが自由に設定してよい。

【ハンドアウト:PC3〜PC4】
 PC1とPC2をそれぞれ1つずつ兼用する。

【その他】
・「英霊」禁止。



GM/時期は4月、桜が舞う孤島でのお話です。海、孤島、桜が咲く村でPC達は出会っていただきます。
プレイヤー2・ぷぇ/「サクラ・オーバードライブ」ってタイトルも好きー! 「我幾村」……村全体が魔導に関わってる系かな?
プレイヤー1・現空/旅行に行きたいなぁ。
プレイヤー4・ピロ/因習村。何も起こらないわけがなく……。
プレイヤー3・ろって/今、ミッドサマーがよぎりましたね?(一同笑) えーと、私はPC2の方に惹かれました。PC2がやりたいです。
プレイヤー4・ピロ/……インターネットを駆使する村長が気になりすぎる。
GM/令和ですから。……ところでGMの故郷がですね、2020年にしてついにICカードが使える地域になったのですよ! 2020年にもそういう村は大いにあるんだよ!
プレイヤー2・ぷぇ/文明が開花した!(笑)
プレイヤー1・現空/私、おっちゃんキャラがやりたい! 前衛イメージで作りたいです!
GM/君は本当におじさんキャラが好きだな。長期キャンペーンなので自分が好きなタイプで決めるのは良いぞ。長らく愛せる子を作りましょう。
プレイヤー4・ピロ/じゃあ私は、「インターネット夢占いしてる獏」がやりたいですね!
プレイヤー2・ぷぇ/夢をもぐもぐする子ですね。私は回復か支援で後衛職やりたいです。
プレイヤー3・ろって/……『ヒプマイ』のナゴヤディヴィジョンの空劫くんにハマりかけて、坊主のキャラクターが作りたい私がいる。
GM/坊さんなら、[聖職者]で味方を支援するキャラにするのはどうだろう?
プレイヤー3・ろって/そっか、坊主も[聖職者]。良いですね。

プレイヤー1・現空/PC1ハンドアウトを選択。
プレイヤー2・ぷぇ/PC1ハンドアウトを選択。
プレイヤー3・ろって/PC2ハンドアウトを選択。
プレイヤー4・ピロ/PC2ハンドアウトを選択。

GM/それでは、自己紹介ターンをしていきましょうー。PCの主張をしていきますよ、PC1から!

プレイヤー1・現空(以降、仁)/キャラクター名は、不動 仁(ふどう・じん)です。極道やってます。
GM/極道!?
仁/裏社会系にしたかったのです。一応パパだよ! 妻子持ちだよ!
プレイヤー2・ぷぇ/おお、お父さんキャラだ! 渋い!
プレイヤー4・ピロ/名前からして背中に不動明王の彫り物がありそう。
仁/不動明王いいですね! 墨を入れててほしかったからそうしよう〜。任務にはしっかりこなすタイプで、発言が冷徹になることも多々あります。能力顕著で親に捨てられて、機関にしょっ引かれて裏社会で生計を立てていました。上部に気に入られて会長の娘と結婚、女児2人、男児1人を育てています。
GM/3児の父かい……しかも機関ゆかり。キャンペーンネタが捗るなぁ(笑)
仁/能力を呪いと考えています。範囲攻撃の≪乱舞≫とザコ一掃の≪竜巻の群舞≫のどっちも取りました! これで即死後の再行動!
GM/ザコを即死させられるのは便利よ。「ザコは引っ込んでな!」ができるのカッコイイぞ。
プレイヤー3・ろって/あそこでひとり無双ムーブしてるのがいらっしゃる。
仁/馬を足場にして登場しなきゃ。
プレイヤー3・ろって/その馬、実は良い声で「ヒヒン」って言ったりする。
仁/グリリバ声で「ニンジンですね!」って言いそう!(笑)

 不動 仁(プレイヤー名:現空)
 クラス:[狂戦士4/異端者1] ※アイコン「拝式目付きの悪い男メーカー」
  体力:19(+6)  反射:14(+4)  知覚:12(+4)
  理知: 8(+2)  意志:10(+3)  幸運:12(+4)
  HP最大値:42  MP最大値:26  正気度:5
  分類1:人間  分類2:異端
重要キーワード:呪い  背景:会長の娘と結婚した  特徴:勤勉家である
ライフパス特技:≪特技取得:強化手術:体力≫  スキルウェポンのイメージ:爪が付いた拳で殴る
職業:極道  性別:男  年齢:38  身長:180cm  髪色:黒   瞳色:黒
 スキルウェポン→≪虐殺機甲≫
 狂戦士→≪狂舞1・2≫ ≪乱舞≫ ≪竜巻の群舞≫ ≪狩場≫ ≪死線≫ ≪獲物を狙う眼≫ ≪戦神の巣≫
 異端者→≪毒の魔弾≫ ≪異常鉱物≫
 一般特技→≪強化手術:体力≫

プレイヤー2・ぷぇ(以降、御衣)/どうも、芝 御衣(しば・みころも)です。元『機関』の『頭垓』監視用生体システムです。
GM/頭垓、なんてものを造っちゃったの……(笑)

 『頭垓』
 異能や能力者研究施設である超人類開発研究所『機関』の、研究チーム。
 あらゆる異能を調べ上げ、強力な武器や魔道具、強化人間などを開発していた。
 現在は(色んな意味であまりに危険な場所だったため)解体されたが、24時間常に昼夜問わず研究がされていたという、社畜系頭脳労働能力者の集まり。


御衣/頭垓のリーダーである航様の命令のままに、感応力で頭垓の皆さんを強制的に元気にしたり、強制的に休暇を取れない状態にしたり散々ブーイング食らっていました。
プレイヤー4・ピロ/エリート社畜じゃん! 死んでも働かされる!(笑)
仁/死は安寧じゃないんだなぁ……(笑)
GM/社畜促進マシーンか(笑)
御衣/とはいえ自身も休みなく稼働させられていたため、故障というか昏睡状態になって聯合用に保存されてました。
GM/パソコンも、休止スリープじゃなくてちゃんと電源落とさなきゃダメなんだよ……(笑)
御衣/なんやかんやで機関解体事件のときに教会に回収されて、故障のおかげで人との心が生えました。社畜ダメ。学んだ。
プレイヤー3・ろって/「みんなも有給が欲しいよね」って学習したんですね(笑)
御衣/現在は教会内でケアを受けつつ、ゆっくりと情動を育んでいます。体に結晶があるけどうまいこと心霊治療医院会で隠してもらってる。今回の供物依頼に関しては、なんとなく気になって承諾したのかなー。
仁/ええ子やなー。
御衣/一人での遠出は今回が初めてです。『観用少女』みたいなのやりたくて作りました。ちょっとずつ色んなものに触れて学んでいく子にしたいなぁと思ってます。

 芝 御衣(プレイヤー名:ぷぇ)
 クラス:[感応力師3/世界遣い1/アーティスト1] ※アイコン「flower doll」
  体力: 9(+3)  反射:12(+4)  知覚: 9(+3)
  理知:15(+5)  意志:16(+5)  幸運:12(+4)
  HP最大値:19  MP最大値:38  正気度:10
  分類1:人間  分類2:従魔
重要キーワード:事故  背景:生まれながら体のあちこちに魔力結晶がある  特徴:姿を欺いている
ライフパス特技:≪機関「チルドレン」≫  スキルウェポンのイメージ:念動障壁
職業:感応力師見習い  性別:女  年齢:18  身長:148cm  髪色:金茶  瞳色:空色
 スキルウェポン→
 感応力師→≪肉体復元≫ ≪空間知識≫ ≪念動障壁≫≪覚醒具≫ ≪セルロイドの心≫ ≪同調録≫
 世界遣い→≪逆転運命≫ ≪禍福のさざなみ≫
 アーティスト→≪ミネルヴァ≫ ≪トランキライザー≫
 一般特技→≪機関「チルドレン」≫ ≪興奮剤≫

プレイヤー3・ろって(以降、灰澄)/キャラクター名、仮打 灰澄(かりうち・かすみ)。寺育ちの20歳男子、職業坊主です。
GM/寺育ちのKさんだ。
プレイヤー4・ピロ/寺育ちのKさんだ……寺育ちって凄い。
仁/「破ぁ!」だ。
御衣/どーまんせーまんかもしれない。
灰澄/昔、機関で適当に扱われてたところをお寺に拾ってもらって粛々と過ごしてます。「見聞を広げておいでー」って今回の話を任せてもらいましたのイメージ。物々しくならんように一般人に擬態してますが、普段着が袈裟。
御衣/普段は立ち絵みたいなカジュアルめなのね。
灰澄/しかし放り込まれた先が因習村な当たりにフラグの立つ気配が否めない。
仁/携帯の邪魔なエロ広告みたい。
プレイヤー4・ピロ/「若いお坊さんが向かったのは古い因習に支配された村で……!?」(一同笑)
GM/機関に関係しているPCが多いね。10年前に機関が解体されて、孤児院の『止まり木』や、能力をコントロールするための道場を経営している『古川財閥 三剣家』とかあるから、そこ関係のお寺とかでもいいな。
灰澄/お寺の方針として、「わりと凄惨なことだし忘れて、煩悩を払って日常に戻ってほしい」がありつつ、当人は「人に助けられてて力があるなら、助けられた分は還元せねば」って考えています。生かしてもらってる分の恩返しができたらなと考えつつ……。
仁/いい子や……。
御衣/幸あってほしい……
プレイヤー4・ピロ/元機関組は幸せになれよ……!

 仮打 灰澄(プレイヤー名:ろって)
 クラス:[聖職者1/イレギュラー4] ※アイコン「ゆち式女子メーカー改二」
  体力:19(+6)  反射:14(+4)  知覚:12(+4)
  理知: 8(+2)  意志:10(+3)  幸運:12(+4)
  HP最大値:21  MP最大値:22  正気度:8
  分類1:人間
重要キーワード:傭兵  背景:機関に囚われていた  特徴:下戸
ライフパス特技:≪薬物取得:興奮剤≫  スキルウェポンのイメージ:鎌
職業:仏教徒  性別:男  年齢:20  身長:?  髪色:グレー  瞳色:金
 スキルウェポン→なし
 聖職者→≪戦闘聖衣≫ ≪悔改めよ≫ ≪叱咤激励≫
 イレギュラー→≪ソウルデバイス≫ ≪デスブリンガー≫ ≪アポピス≫ ≪ヘル≫ ≪インドラ≫ ≪アブソポーション≫ ≪インビジブルマン≫ ≪デュプリケイト≫ ≪ヒストリアー≫

プレイヤー4・ピロ(以降、セン)/麦原 セン(むぎはら・せん)です。20歳前後に見える性別不詳の夢占い師してる獏です。
御衣/獏! 夢もぐもぐ!
セン/元々は人に悪夢を見せて食べていた異端です。それが元で一つ大きな災害……集団昏睡事件とかそんなんを起こし、どっかのセッションで退治され改心しました。今はネットで夢占いサイトを運営しつつ、異端によって発生している悪夢を食べることで生計を立てています。
仁/元ラスボスかー。
セン/どっかのセッションでセンを倒したPCが古川系PCだったので、それが縁で古川家とのコネがあります。元々は魔王の配下なので、魔王の命令は絶対マン。
GM/ピロ先輩、魔王の落とし子10人目おめでとうございます。
セン/自己封印案件第1位ですよ!(笑) でも10人目の落とし子にして2人目の魔王ガチ勢です。残り8人はだいたい本の角で赤毛を殴るから!(笑)

 魔王の落とし子。
 世界崩壊のため暗躍する異端達を束ねる「異端の王」こと「魔王」の命令を受ける配下達のこと。
 現在、魔王は高度な知識(禁書やオーパーツ、アーティファクト)を収集するべく静観。主に、配下へ珍しい禁書収集を命じている。
 プレイヤー4・ピロは先日GMと数えた結果、壬幸つぐみ零十正義弥景とアストリッドサジメルギムと9人もの魔王の落とし子PCがいることが発覚したばかり。


GM/ぶっちゃけハンドアウト的にPC2が魔王の落とし子なのはアリアリのアリだと思うんですけどね。禁書やアーティファクト求めてる勢力ですし。
セン/それな!
仁/ここにも社畜が……(笑)
御衣/でも、魔王のところは比較的ホワイト企業なんですよね……機関に比べると(笑)
GM/魔王はお休みもくれるし給料もドバドバ出すからな。
セン/5000兆円欲しいとか言わなければホワイトだよ(一同笑) そんなわけで魔王のために禁書を集めるべく因習村に向かったのだったー!

 麦原 セン(プレイヤー名:ピロ)
 クラス:[感応力者3/領域遣い1/稀人1] ※アイコン「無性別」
  体力:19(+6)  反射:14(+4)  知覚:12(+4)
  理知: 8(+2)  意志:10(+3)  幸運:12(+4)
  HP最大値:18  MP最大値:43  正気度:10
  分類1:人外  分類2:異端
重要キーワード:災害  背景:かつては異端だった  特徴:人間好きである
ライフパス特技:≪コネ「魔王の落とし子」:戦闘値上昇物理≫ ≪コネ「魔王の落とし子」:コネ「古川財閥 古川家」≫  スキルウェポンのイメージ:糸
職業:夢占い師/夢魔ハンター  性別:どっちかな  年齢:20歳ぐらいに見える  身長:170cm前後  髪色:薄い金髪  瞳色:小麦色
 スキルウェポン→≪思念の刃≫
 感応力師→≪真心の結晶≫ ≪過去視≫ ≪夢の帝王≫ ≪同調録≫
 領域遣い→≪大地の勅命≫ ≪豹変の業≫
 稀人→≪光の一手≫ ≪見通す眼≫
 一般特技→≪強化手術:反射≫ ≪属性スイッチ≫

GM/PC1の2人は、NPC1のホムンクルスちゃんの設定を決めてくださいな。年齢や性別、名前も決めてくれると助かります。
仁/どうしましょか!
御衣/ライフパスの関係が「庇護」だから、漠然と幼い子のイメージはあります。
仁/小学生くらい……12〜10才くらい? 仁の子どもが8歳なのでそれぐらいだと親近感が湧きやすい気がする!
御衣/ですね。(しばらく相談して)……では、名前は白妙(しろたえ)。10歳の女子にします。白妙桜という桜の品種から名前を取りました。
GM/おー、そんな素敵な桜の名前が!
仁/無口だけど、子供らしさがある感じとかどうでしょか? くっついてきたり、裾ひっぱったり、行動とかしぐさに幼さがあるような……。
御衣/それでいきましょう。10だと区切りがよくて供物感がする。
灰澄/イエスロリータ。ノー供物。
GM/PC2組も村長の設定もください。少年でも青年でも老人でもOKですし、それこそロリ村長な1桁代でもGMは止めません。
灰澄/あっちが幼女なのでこっちは壮年老年でもよいのかなと思いますし、文明開化に意欲的ならお若くても良い気がする。
セン/絵面的に青年系とかいいかも。このパーティーに足りない青年枠とか。
灰澄/(しばらく相談して)……では村長の名前は、我妻 和治(あがつま・かずはる)さんで。若い村長さん、これから大変なやつでお願いします。
GM/20代後半ぐらいの青年にしておきましょうか。村の中では若いけどそんなに若くない感じでいきます! あと、PC同士の知り合い関係はどうする?
仁/みこちゃんとは顔見知り設定の方がやりやすそうです! 年齢差でいたい!(笑)
御衣/OKです! 教会から子供慣れしている仁さんに面倒を見てくださいと頼まれたことにしてください。
仁/極道に頼んじゃらめぇ。
セン/大丈夫か、職質されない?(笑)
御衣/職業ではなくパパみで見たんですよ!(笑) ……御衣は灰澄さんとも機関内で知り合ったとかありそう。もしかしたら≪セルロイドの心≫で働かせたかも。
灰澄/「働きたくないぜ……やっぱり働きまぁす!」をやっていました。でも灰澄は心が凍り気味なので効きが悪かったと思います。
御衣/なるほど。坊様だからそういうのには強そう。一人だけ≪セルロイドの心≫の効きが悪かったので覚えていたのかもしれない。
灰澄/センさんは名前だけ知っているけれど、初対面とかいかがでしょう?
GM/仁と御衣が教会関係で知り合い、御衣と灰澄が機関で繋がりあり、灰澄とセンは名前だけ知ってる仲……。では早速オープニングフェイズをしていくよー。


 ●オープニングフェイズ1/仁&御衣 〜目覚め〜

 夢を見た。これは夢だ。
 「ご、ごめんなさい……私、やっぱり……違うんです……」
 少女が空に向かって叫んでいる。竜に向かって叫んでいる。

 「……死にたくない! 死んでもいいって思ってたけど、あれ、嘘なんです……!」
 命乞いをしている。どうか殺さないでと、助けていると泣き叫んでいる。
 しかし、その叫びは届かない。
 怒り狂った竜は多くの村人を犠牲に出しながら、隣にいる仲間も血に染めながら、少女に向かって口を大きく開け――。

 ――夢が終わる。


GM/4月4日土曜日、時刻は朝7時。不動 仁と柴 御衣は目を覚ましてください。ここは孤島・我幾村の代表者こそ村長宅・我妻さんのご自宅です。
御衣/はい……。
GM/君達は村の代表者である和治から直接依頼を受け、この村を訪れて一晩泊まりました。今日、その依頼を遂行する予定です。にしても、とても酷い悪夢を見たな……と、朝に君達2人は居合わせます。冒頭悪夢はアナザーワールドあるある。
仁/……よう。
御衣/……うん。
仁/よく眠れたか?
御衣/寝起きは悪いわ。怖い夢をね、見たのよ。
仁/奇遇だな。
御衣/……あなたも?
仁/俺も目覚めの悪ぃもんを見ちまった。
御衣/そう……大丈夫、かしら。
仁/さぁな。……しかし、覚えておいた方が良さそうだ。
御衣/ええ、ええ、夢って馬鹿にはできないらしいものね。
仁/さ、気分転換に飯でも食いに行こうぜ。
御衣/こく、と頷いて身支度を整えようとする……。
GM/ろりんぽいん。そんな音が、身支度を整えようとした君達の耳に届いたかもしれない。
御衣/あら? この音……聖剣さま?
GM/振り向けど誰もいない。
仁/どうした?
御衣/聖剣さま……。今ねえ、ここにいらっしゃった音がしたの。
仁/まーた厄介ごと持ってくるんだ、無視しとけ。
御衣/ええ、でも、駄目よ。困ってらっしゃるかも。
仁/必要になったら向こうから来るさ。
御衣/そう……そうかしらね。今、お姿見えないものね……。
GM/ではそこに、ここの家主の村長さんが現れます。「おはようございまーす。今朝はよく眠れましたかー?」
仁/おはよう。目を向ける。
御衣/あら、村長さま。おはようございます。
GM/「今日はお客さんのためにしっかり朝飯を用意しましたよー! 山登りハイキングコースのお仕事ですからねー」
仁/ああ。いただかせてもらおう。
御衣/いいにおい。朝からお肉、そんなにぜいたくでいいのかしら。
GM/「なかなかじい様達じゃ食べないお肉が出るメニューにしましたよ。しっかり食べていってくださいね!」
御衣/えへへ、おいしそうだわ!
GM/「いやあ、昨日来てくれるのバリバリの戦士さんって聞いていたので若い兄ちゃん達かと思って肉を用意していたんですがね」 若い兄ちゃんではない2人を見て笑いながら、「いっぱい召し上がってくださいね!」
仁/若かねぇがやることはきっちりやらせてもらうぜ、安心しな。
GM/「うわオーラで安心感すげえ」
灰澄/心の声まで素直に出るタイプの若旦那だ。
セン/好感しかない(笑)
御衣/わたしは見習いだけど、とってもよく働くのよ。胸を張る!
GM/か、可愛い……(笑) 村長さんは、[魔術師/領域遣い/イレギュラー]の能力者です。ようやっとネットを使いこなせるようになった人で、どうやら午後からまた来客の予定があるのかバタバタしてます。
仁/ところで、目的地まで距離があるのか?
GM/「距離は……そうですね、4月になって明るくなりましたから、夜になる前に帰ってこられると思います。きっと往復入れて5時間ぐらいで終わるお仕事かと」 今回のお仕事の詳細をイベントキーでご説明しますね。

 『イベントキー:我幾村の儀式』
 我幾村の儀式について表わすイベントキー。
 我幾村という孤島の村には、80年に1度、神への供物を捧げる儀式がある。
 我幾島には
霊山(断崖絶壁の頂上。後ろは海)がある。青き竜「我幾の貌(わがいくのかお)」という土地神が住まい、島に住まう村人に加護を授けていた。
 だが80年に1度、神への生贄を捧げなければ力を剥奪し、さらに恐ろしい災を起こすだろうという伝説があった。
 かつては村人を生贄に捧げていたが、ここ200年で退魔組織『教会』と相談し、「ホムンクルス(命無き人形)を捧げる」方針に変更した。
 土地神様も「村で獲れた自家製ホムンクルスならOK!」と満足らしく、それをずっと続けている。
 村でずっと育てたホムンクルスを、1ヶ月前から魔力を込めたスーパーマジック小屋で、ひとりで単身、儀式の準備をしている。
 4月4日が儀式の当日。PC達はホムンクルスと護衛に霊山に登り、ホムンクルスが呪文と共に身を投げるのを見届けるのが本日のお仕事。


セン/地元のホムンクルス?(笑)
御衣/た、丹精込めて育てました……?(笑)
灰澄/地産地消と申されるか……。
GM/君達はご飯を食べ終えたら、1ヶ月間単身で生活しているホムンクルスに会いに行き、その子と山に登る予定です。「村にはジィ様とバァ様しかいないから外の人に頼みました。初めての試みなのでドキドキですよー」
御衣/足腰に悪いものね。
仁/こんだけのもんに2人も必要かねぇ? もぐむしゃ。
GM/「儀式はホムンクルスがいれば済むのですが、一応見張りは必要ですよー」 唐揚げおかわりをいっぱいお皿に盛ります。
仁/あんたはやらねぇのか? 見たところ能力者だろう?
GM/「ええ、当初はその予定だったんですが。……自分、実は」
御衣/実は?
GM/「……実は知識があるだけで、何も実戦とかしたことなくて。実はしっかり魔法も『やれ!』と言われても使えるか微妙です」
御衣/ああ……座学だけのみの……。
セン/素人童貞。
GM/どどどどどうていちゃうわ(一同笑) 「小屋までの道筋は昨日教えた通りですので! よろしくお願いしまーす」
仁/平和だな、おい……。
GM/ではご飯を食べ、説明を聞き、君達は村長宅を離れたのでした。その途中で、どう見ても村の者ではない人達にすれ違ったかもしれない……PC1のオープニングシーン、終わります。


 ●オープニングフェイズ2/灰澄&セン 〜驚愕〜

GM/4月4日。桜が満開の時期。PC2の灰澄とセンは朝のフェリーで孤島に辿り着きました。舟に乗ってるお客は、君達2人のみです。
セン/うーん、時化らなくてよかったですねえ。
灰澄/船酔いして青くなりつつ。
GM/船酔いしてるじゃねーか(笑)
セン/おにーさん、大丈夫かい?
灰澄/ああ、すいません。大丈夫です。『こっち』で気が紛れて、落ち着きました。……視界に入った枝垂れ桜に足を止めます。
GM/良い桜が咲いてるねー。君達2人は初対面な訳ですが、本日に我妻家を訪ねるお約束をしていました。SNSで出会った[魔術師/領域遣い/イレギュラー]の男性が招待してくれたのでした。……これってつまり、オフ会では?
御衣/なるほどオフ会。
GM/フォロワー同士じゃないけどアイコンだけ知っていたらどうしよう2人とも。
仁/首に名刺を下げておかなきゃ。
御衣/ハンドルネーム記載しなきゃ!(笑)
セン/垢名も決めなきゃ!?(笑)
仁/仁のアカウント名は「893@3人目生まれました」です。
灰澄/場慣れしてはる(一同爆笑) えっと、ここにあるものを見て来いと言われたんです。珍しいものがあるからって。
GM/お互い自己紹介して我妻家に向かうと……そのお家から、なんかいかついおじさんと可憐な少女が出てきて、山の方へと向かっていくのを見かけます。
セン/あの人たちもオフ会メンバー?
御衣/多種多様なのが本当にオフ会らしい(笑)
セン/SNSのオフ会って大抵そういうもんですよ(笑) とりあえず、我妻さんのお宅に伺いましょうか
GM/我妻家にいらっしゃい。ピンポーンで和治さんが出てきます。「ようこそ。えーと、連絡をいただいていたセンさんと灰澄さんですね?」
セン/こんにちは、この度はお邪魔します。
灰澄/はい、よろしくお願いします。
GM/「こんな交通の便が悪いところまで本当にありがとうございます! すみませんね、うちの工房を見せようにも掃除も全然してなくてー」 和治はニコニコとお出迎えします。
灰澄/工房? 名産か何かの、ですか?
GM/「先祖代々無駄になんでも鑑定団に出せるぐらいガラクタがあるんですよー。ただテレビには出せないものなんですけどね」
セン/まあ、魔道具やアーティファクトは普通の鑑定団には出せませんよねぇ。
GM/「だから、そういうのに価値を見出してくれる人に見せて、欲しかったら色々とお話をして……ってジィ様達と話すようになりまして。この村で一番若いのがもうすぐ三十路の俺で、興味を持っている人も少ない。なら興味がある人に来てもらって喜んでもらうのが良いじゃないかって」
灰澄/ああ、なるほど。千客万来な日になったんですね。
セン/良いことです。死蔵させるのも勿体ないですからね。
GM/「2人も知識に長けた人が来てくれて嬉しいですよー」 2人を工房……蔵っぽい所に通します。
セン/おや、先ほど小さな子を見ましたが。あの子はこの村の子じゃないんですね?
GM/「あ、きっとその人は教会から派遣されてきたエージェントさんですよ。今日の儀式に護衛をしてくれる能力者さんです。初めて外の人に頼んでみたのでドキドキしましたが、いやあ、あんな可愛い女の子が来てくれるなんて……」
灰澄/鼻の下、伸びてますよ。
セン/教会かあ……。
御衣/へっぷし。
仁/なんか寒くねえか?(笑)
御衣/ううん、あったかいわ。花粉症というやつかしら。
GM/「名前は芝 御衣ちゃんと不動 仁さんっていうエージェントさんでそれはそれはキャラクターレベル5で狂戦士と感応力師でお子さんが3人もいらっしゃる極道さんでキカンっていうトコで頑張ってた女の子で」 キャラシに書いてある個人情報べらべら。
セン/田舎ぁ!(笑)
GM/この人、絶対ツイッターでも本名で呼び合っちゃうタイプだ。
御衣/オープン!(笑)
灰澄/コンプライアンスが……(笑)
セン/半年ROMれ、キャラシを隠します(笑) ネットリテラシーを覚えてからインターネットやろうな!
仁/毒吐きネットマナーを見せよう。
セン/和治さんのネットマナー講座はおいおいやるとして……(笑)
灰澄/儀式って……ここの風習でしたっけ?
GM/「ええ、今日は数十年ぶりに儀式をやる日なんですよ」 工房に入ります。蔵にはたくさん色んな魔道具がいっぱい置かれていますね。わんさかどっちゃりと。
セン/まっとうな魔術師が見たら卒倒するやつだ。
GM/ドーマサキエルの禁書とツヴァイククウオォターの禁書を発見します。
セン/なんでや。
GM/トゥルウスタリアルウスの禁書とユウメイイスタディオの禁書を発見します。
御衣/ひぇ? ……え、こわっ。
GM/ユウストタディアスの禁書とドースンマナンディの禁書を発見します。
仁/はい?
GM/タイマストトバールの禁書とジェリドカティの禁書を発見します。
セン/無造作に置くな! ください!(一同笑)
灰澄/えっと……焚書し忘れたってレベルではない。

 邪神八柱。
 『AW』の世界ゼフィロスにおける悪神。『欺く神』のこと。PC達の天敵となる異端を生み出す悪なる存在。この世界を破壊するべく『上階』から暗躍する凶悪な八兄弟。
 神は直接的に世界へ降り立つことはまずないが、もし召喚された場合、各々
「周囲何十キロが炎で焼かれる」「生きているものが死んで死んでいるものが生きる」「食われる」「恐竜が大暴れ」「物理的に星が壊れる」などの特性があるため、とんでもないことが起きるのは確か。
 邪神の名がつく禁書は、他の禁書の中でも特に危険。だいたい強力で、そして邪悪である。


GM/無造作にネクロノミコンとか祭祀書とかが放置されているのと同じですね。読んだだけで【正気度】が減るやつオンパレードです。
セン/読めたらSAN値直葬だっただろうから読めなくて本当に良かった!(笑) え、えっと、これらの本は書庫にというか、しかるべき場所にしまっておかなくて良いんですか……?
GM/「いやあ、なにせ価値が判らなくて」
セン/そんな適当に置いてあるならぽいぽいウズマキの中に入れるぞ!?(笑) 二束三文で買いたたいても良いんじゃないか!?
御衣/ちゃっかりさんだ(笑)
灰澄/色即是空、空即是色……(笑)
GM/(ジィ様になって)「鍋敷きが無いのぉー。どこじゃー?」 (バァ様になって)「そこにあったテキトーな本でいいじゃろ」 禁書ポーイ。
セン/やめろッ! せめてメルカリに売って!(一同爆笑)
GM/「昔、この島民がお世話になった神々しい人達が遺していった書物という伝説っぽい昔話はあるんですけどねえ。さっき言っていた今日ある儀式ってのは、そこの……つばい……なんとかっていう本に書かれている儀式なんですよ」
セン/アカぁーン!? 宮川大輔にクラスチェンジするレベル!(一同笑)
御衣/竜王……ああ、竜だ……(笑)

 邪神八柱「ツヴァイククウォター」。
 闘争、力、文明開化を意味する『竜王』の欺く神。
 猛々しい竜の姿をした、戦いの神。小さな竜を大勢引き連れているのが特徴で、常に戦いを求め、また、強い者を我が物としたがる。
 この邪神の加護を受けたものはダメージロールを操作する特技を自由取得できる。たとえレベル1でも≪這いよる混沌≫や≪殺界≫といった最強技を会得できる力を授かるが、その代償として「信頼を得られない」というセカイのイベントを植え付けられてしまう。


灰澄/南無。
GM/ではここで和治の口からPC1がする儀式について説明があり、PC2にも『イベントキー:我幾村の儀式』を共有します。そして君達は……以下のことに思い至ります。

(1)この村は、邪神八柱と交わった者達の村である。
(2)本日は竜王ツヴァイククウオォターのご飯をあげる儀式である。
(3)アカンご飯をあげると怒ってトンデモナイことが起きるだろう。
(4)でもまあアカンご飯なんてあげるわけねーよな! そうだよな!
(5)……確かめないとヤバイ気もする……。


セン/アカンご飯、とは……。
GM/ちゃんとしてないご飯、ですかね。
セン/ちゃんとしてないご飯……炊いてないお米的な……?
仁/えっと、生贄でホムンクルスに変えてから何回目の儀式なんです……?
GM/200年ぐらいホムンクルスでご飯してます。
灰澄/80年に1回なのでまだ2回……今日3回目目ぐらい? でも今までとりあえず無事だったと……。
GM/そうそう。2度あげても怒られたことなかったよ。
セン/2回目許してくれたからって、3回目も許してくれるとは限らないですよねえ?
GM/では書物を探してみれば、当時の日記が発見できるかもしれないですね。1回目「ホムンクルスで成功! やったね!」 2回目「2回目も平気! いけるじゃん!」的な文面が。
灰澄/向こうの恩情で「美味しくないけど仕方ないなぁ」ってしてもらってた可能性。
御衣/インスタント続くのはキツイもんね(笑)
仁/味付け次第では……ワンチャン(笑)
セン/「カップ麺、一度なら許そう。だが二度目は許さん!」とか言ってくるかもしれん……。
GM/君達は追いかければ教会のエージェント達にお話できるかもしれない、と思った。そんなことする義理はねえ、と思ってもいいけど。……まあ、邪神が暴れたら一つの国が吹っ飛ぶんですが。
セン/儀式失敗したらうちらにも被害が出るかもしれませんしねぇ。被害が出たら禁書を持って帰れない。禁書を持って帰れなかったら我が王の役に立てない。
灰澄/あ、そっちですか?
セン/国は別に滅んでも良いです。
御衣/従者の鑑だ……(笑)
灰澄/命の危険とかじゃなかった。忠誠心が凄いですね。
セン/世界を滅ぼすなら我が王がいい! なので教会の人達を追いかけますけど、おにーさんはどうします?
灰澄/清く正しい推し活と理解したので、自分の命が惜しいので尽力しますととついて行きます。
セン/魔王担! 同担歓迎!(一同笑)
灰澄/廊下は走るなと言われてるのですが、そういう問題じゃないな。エージェント達を追いかけましょう。


 ●オープニングフェイズ3/全員 〜桜の下〜

GM/PC2達が頑張って走っている最中ですが、再びPC1のオープニングシーンです。いい桜、いい青空、そんな中……仁と御衣は、和治が教えてくれた小屋に向かいます。
御衣/さくら、きれいね。
仁/お花見しながらハイキング中(笑) 見事に満開だ。
GM/霊山への麓、古びた小屋があります。
仁/……お。
御衣/あら、ここかしら。
GM/その小屋に近づけば、外で迎えに来てくれる2人を待つ小さな影を発見できます。少女は君達を見るなり、手を振る。
仁/あのチビか?
GM/ホムンクルスの筈です。だけどどう見ても、普通の人間です。
仁/ホムンクルス……って話だよな?
GM/あまりに普通の人間すぎて「この村民の力ってすげー!?」ってなるぐらいには、どう見ても人間にしか見えないです。
御衣/……人の子、に見えるけれど。……あのう、はじめまして、あなたが今回の子?
GM/「は、初めまして。私はホムンクルスの白妙です! 短い間お世話になります!」
仁/喋れるのか。仁だ、よろしく。ハキハキとしたいい子じゃねぇか。
GM/「よ……よろしくです!」 大きな男の人がきたことで、あわあわしています。
仁/怖がられてるのを察して、みこんを前へススス(笑)
御衣/ええ、わたし、御衣よ。よろしくお願いします。
GM/綺麗な女の人がきたので、あわあわしています。
仁/……言われなきゃ、人間にみ見えるな。
御衣/ええ。もっと昔の自分よりも、自我のないものを想像していたので……少し戸惑いながらも、前に出されたし安心させるようニコッと笑う。
GM/ニコッ。
仁/かわいい(笑) おじさんもニコッします。
GM/ニコッしてくれた!(笑)
御衣/ふふ、いつもそうならいいのに。
仁/メンツが立たないだろーが。
GM/ホムンクルスだから表情がぎこちないと思うかもしれない。でもこれは「緊張で固まっている普通の子供だ」と思えます。「あ、あの……私を、儀式の場所になる山頂の崖まで送り届けてください。よろしくお願いします」
仁/ああ、聞いている。用意はいいのか?
GM/「は……はい」 小屋の方をちらっと振り返って、もう決めたという決意の顔をします。「行きましょう……!」
仁/……つれて行きたくねー。
御衣/昔の自分を思い出す……昔の自分よりももっと活きた顔をしている子をつれて行くなんて、困ったわ……。
仁/……しゃあねぇだろ。依頼は依頼だ。
GM/御衣的にはかつての自分と重ねられるし、仁さん的には自分の娘と重ねてしまうだろうね。
セン/PC1組の弱点をピンポイントについてくる……。
御衣/……仁さん。わたしね。凄くつれて行きたくないの。わかっているわ、仕事できるって胸を張ったけれど、でも……。
仁/でも?
御衣/働きたくない時、働かなくていいって、わたし、もう学んだの……。
仁/…………。今日は天気がいい。
御衣/きょとん。
仁/花見を少しくらいしていってもバチはあたんねぇだろ。
御衣/お花見! ……ええ、そうね! 賛成よ! 桜、とっても綺麗だもの! 白妙さん、お花は好き?
GM/「あ……え……好きです。とっても綺麗だったから、この島……いや、綺麗だから、この島……」 いきなりで戸惑っているようです。
御衣/そう、そうね、なら決まりだわ!
仁/丁度満開だ。縁起が良いよな。
御衣/仁さん、すてきな提案、ありがとうね!
仁/さっさと木の下に行ってこい。ほれ、飲み物を持っていけ。
御衣/ええ! いっとう綺麗な桜にしましょう!
仁/白妙ちゃんから、この1ヶ月くらい過ごした話を聞けますか?
GM/聞けますよ。お花見中に話しましょうか。小屋から離れて3人で花見をしながら、「……村の人達はこの日のために私を丹精込めて育ててくれた……みたいです。だから、その気持ちに応えるために、今日まで生きてきました……ので……」。
仁/そんな大仕事を負わされて大変だな。
GM/「……はい。大変ですね……」
御衣/真面目な子なのね、白妙さんは。
仁/何してる時が楽しいんだ?
GM/「えっ」
仁/うちのチビは遊び盛りでな。外を駆け回っていて手がつけられねぇ。ちょうど嬢ちゃんくらいの年だ。
御衣/ふふ、よく鬼ごっこしてるものねぇ。
GM/御衣ちゃんが仁さんのお子さんの鬼ごっこ世話してくれてるのかな(笑) 「楽しいこと……。私は、おしゃべり、でしょうか。あんまり……同じ年頃の子と、話せなかったですけど」
仁/この島には子供がいねぇからな。
御衣/わたしたちが来たんだもの。お花見だし白妙さんはもっとおしゃべりしていいのよ。
GM/「えっ、えっ……でも……」 山の方を見る。
仁/いいじゃねぇか。まだまだ時間はある。
御衣/今は楽しいことだけ考えましょ。
GM/「は……はい。……ありがとうございます」 遠くを見る少女。
御衣/……怖くないの? ふっと夢を思い出して、訊ねてしまう。
GM/「怖くは……」 答えない。
仁/怖くないわけねぇよな。
御衣/……こうして、生きているんだものね。
GM/夢のことを思い出した御衣と仁、【意志】判定難易度12に成功すると、あることを思います。どうぞ。
仁/(ころころ)達成値10、失敗。
御衣/(ころころ)良かった。達成値14で成功。
灰澄/感覚が冴え渡ってる。
GM/御衣は思った。「……この子はきっと死にたくないと言うだろう。そういう普通の子供っぽい。でも……あれ? 私が聞いた『死にたくない』の声とは違うような」
御衣/おや。
仁/おやや?
御衣/え、あれ……夢の時の、声と違う? 小声でぽつり、きっと仁さんには届くくらいの声で言います。
仁/そうなのか? 気付かなかったが……御衣がそう言うなら間違いないだろう。仕事は立派だもんな?
御衣/う、嬉しい……(笑)
GM/圧倒的な信頼を感じて良い(笑) そろそろPC2組が追いついて桜見突撃してもいいぜよ。
セン/ぜえはあ!
仁/ん? 誰か走ってきたな?
セン/えっとひゅー貴方達ががひゅー教会のひゅー!
灰澄/……水、いります?
セン/ひゅー! 水を飲む!(笑)
御衣/あわわわだいじょうぶ?
仁/……お前ら、誰だ?
御衣/あっ、そういえば、来る途中に見かけたような……。灰澄さんをみてちょっと固まる。
灰澄/すいません。初めまして。俺は仮打 灰澄といいます。正反対に涼しい顔してセンさんの隣にいます。
セン/生き返りました! デスクワーカーにこの山道はきつい!(笑) うちらは我妻さんのとこの客でして!
仁/客がわざわざ息切らして追っかけてきた訳は何だ?
セン/貴方達が山でとある儀式をやると伺ったので追いかけてきたんです。……ちらりと少女を見ます。
GM/めっちゃ人間です。どう見ても人間です。そしてヤクザとお嬢さんです。
灰澄/人智、超えてんなー。バレないようにそっと拝んじゃう。
セン/こちらが、例の?
御衣/白妙さんを護るように視線の間に入る。……この子がどうしたの?
セン/白妙さんには聞こえないような感じで……。お二人はこの儀式のこと、どこまでご存じなんです?
GM/和治さんから「ホムンクルスを山から海の崖にポイすれば日帰りできるよ」ぐらいには知ってます。
御衣/それだけ伝える。そこまでしか知らなかったわ。……こんなに普通の女の子みたいだ、ってことも聞かされてなかったの。
セン/さて、どう伝えたものか。……そっと耳打ちするように、「この儀式、失敗すると世界が滅びますよ?」と右ストレートに言いますね。そしてかくかくしかじか!
仁/まるまるうまうま。
GM/ヒヒン!
灰澄/なつい。ますますオフ会みが高まってしまう(笑)
御衣/右ストレートのお話を聞いて……「白妙さんを助けられる?」って思ってしまいます。
セン/ねえ、白妙さんでしたっけ? あの小屋は調べても良い?
GM/「だめです!」 はっきりとした拒絶。
セン/ほう。
GM/「わ、私は……は、早く行かないと……! もう準備は万全なんです!」と登山することを強く勧めるように、拒絶します。ミドルフェイズにやるAF判定リストを先に表示しましょうか。

【AF判定リスト】
 全部のAF判定が終わってPCの相談が終わり次第、NPCを連れて霊山の断崖絶壁に行くこと。クライマックスフェイズに移行する。


1『AF判定:散策』
 ・使用能力値:【体力】【反射】
 ・難易度:30

※「儀式が行われる断崖絶壁を目指す霊山を登ったり、島をまわったり、我幾村の敷地で過ごす」演出に成功すること。
 成功した場合、龍の聖剣がろりんぽいんと現れる。
※この判定は2人ですることができる。1人が特技を2つ使って演出したら、次の1人へバトンタッチ。特技を2つずつ演出し合って難易度を減少させること。

2『AF判定:小屋に戻る』
 ・使用能力値:【知覚】【幸運】
 ・難易度:30

※「山登りに行きたがる白妙から離れ、一旦小屋へ戻る」演出に成功すること。
 成功した場合、小屋の中の秘密が判明する。
※この判定は2人ですることができる。1人が特技を2つ使って演出したら、次の1人へバトンタッチ。特技を2つずつ演出し合って難易度を減少させること。

3『AF判定:邪神の対処方』
 ・使用能力値:【理知】【意志】
 ・難易度:30

※「禁書や古文書、もしくは自分の包囲網から邪神の対処方法を調べる」演出に成功すること。
 成功した場合、これから起きる悲劇に対する有力な情報が手に入る。
※この判定は2人ですることができる。1人が特技を2つ使って演出したら、次の1人へバトンタッチ。 特技を2つずつ演出し合って難易度を減少させること。


GM/2つ目のAF判定を見ていただけると判りますが、白妙が小屋に行くことを拒絶しております。理由は「決意が揺らぐから、もう準備は万全だから」なのですが、これは白妙がシーンに出ないように仕向けてくれればOKです。
御衣/本当だ。1つ目のAF判定でおロリがくるー。
仁/ろりが3人になるー(笑) ……村長か白妙を創った奴に話を聞いたり、過去の資料を調べられたりしないかな。あんな平和ボケしてるやつがホムンクルスを作れるとも思えんが。
灰澄/あの村長さんに聞いたら「イイヨ!!」って許可を貰えませんかね。この山道往復するのはキツいけど。
仁/……さっき「村の人達はこの日のために私を丹精込めて育ててくれた、みたい」って言っていたが、実際お前さんはどう思ってんだ? 何か引っかかることがあるんじゃねぇのか?
GM/「…………」 仁さんの言葉に口を開こうとして、やめます。
御衣/ぽふぽふ、とお背中を撫でてあげて落ち着かせる。
仁/今、言えないならそれでいい。ただ俺らは少なくともお前さんの身を案じてはいるし、儀式を成功させたいのであれば……少し時間をくれねぇかな?
GM/「…………」 御衣さんの服、ぎゅっ。
御衣/裾ではなく手を繋ぎ直そう。
灰澄/めっちゃ懐いてる。
セン/……あまりにも反応が人間臭すぎて、センはちょっと白妙さんに違和感を覚えます。
灰澄/実は、双子がいるとか?
仁/情報が欲しいな。AF判定をしていこう。

 ミドルフェイズに移行する前に、『契約』の相談をする一同。
 御衣は灰澄のマスターに、灰澄はセンのマスターに、センが仁のマスターに、仁が御衣のマスターになった。



 ●ミドルフェイズ1/仁&御衣 〜あたたかく、つめたい〜

GM/今回のセッションでは代表者を2人決め、その2人がバトンをまわしながらAF判定していくルールです。
仁/場面的にはAF判定2を調べたいかな?
御衣/小屋は気になるところですよね。
GM/2つ目のAF判定をする場合は、白妙をシーンに登場させないような理由を作ってください。基本何でもGMは許可します。
セン/先に散策して白妙さんとの交流を深めるのもありでは?
灰澄/なるほど、突ける隙を広げていこう作戦。
御衣/散策の間に小屋探索か。したら散策いきますか! 御衣いきたいです!
仁/【体力】なら任せろー。仁もいきます。

1『AF判定:散策』
 ・使用能力値:【体力】【反射】
 ・難易度:30

※「儀式が行われる断崖絶壁を目指す霊山を登ったり、島をまわったり、我幾村の敷地で過ごす」演出に成功すること。
 成功した場合、龍の聖剣がろりんぽいんと現れる。
※この判定は2人ですることができる。1人が特技を2つ使って演出したら、次の1人へバトンタッチ。特技を2つずつ演出し合って難易度を減少させること。


GM/山を歩きましょう。山にも桜が咲いていて、一見のどかなハイキングの様子のようなシーンにします。
セン/ほのぼので景色も良い!
御衣/のどかで……海も見えそう。絶景かな。
仁/では……どんな山道でも≪狂舞≫+≪戦神の巣≫で身体能力を向上させているので、疲れないよ!
御衣/疲れずに散策できる!
仁/≪狂舞≫持ちなのでお歌も上手いよ!(笑)
御衣/お散歩なのだしお歌を聞かせて。わいわいはしゃぎつつ行きましょう。あ、白妙さんはこの辺りにはよく来る?
GM/「えっ、あっ、えっと……」 まごまごしてます。
御衣/あ、ほら見てふたりとも、船だわ! ≪空間知識≫で海の向こうのフェリーを指します。
仁/お、小型船だな。
御衣/もう旅先の景色を見ているだけで≪興奮剤≫も同然。わくわく(笑)
GM/そういや御衣さんもこういう旅は初めてだったもんな。船を見るとテンション上がるよね(笑)
仁/おっと! 蛇がめっちゃ出てきたので≪乱舞≫+≪竜巻の群舞≫で一掃します。思っていたよりも山が深いな?
御衣/さっと≪念動障壁≫で白妙さんと仁さんを守る! 咬まれたら≪肉体復元≫があるからね。
仁/雑魚相手に傷一つつかねぇよ。鍛え方がちげぇからな、≪強化手術≫。≪異常鉱石≫を生成して散策を手伝ってもらう。
GM/モブを造った。使い魔の形状は? 馬?
セン/なんで!?(笑)
仁/全然考えてなかった(笑) じゃあ馬で。
セン/……いやでも、山道に馬はちょうどいいよね?(笑)
仁/乗っていけるよ! 手綱を引いて……。
御衣/お、お馬……そわそわ、乗り……し、白妙さん、乗ってみる!?
GM/「馬……は、初めてかもです……」 そわそわ。
仁/ガキんちょ2人を乗せたところで変わらねぇよ。2人とも乗りな。
GM/2人乗りだー!(笑)
御衣/いいの!? 嬉しいわ! 2人で乗りましょう!(笑)
セン/(馬になって)「羽のように軽いですね」
GM/グリリバの良い声がする(笑) 白妙じゃ御衣さんにおいでおいでされて馬に一緒に乗ってもらって、ぱぁっと顔を明るくします。
仁/満足だ……。スマホで写真を撮れという念を受信したので撮っておく(笑)
灰澄/ロリキラーだ(笑)
御衣/……海を見たり桜を見たり、お馬に乗ったり、こんな体験ができるなんて≪セルロイドの心≫で心を凍結させていた≪機関「チルドレン」≫時代には考えられなかったな、と噛み締める。それがあるから白妙さんには色んなものを見て、触れて、楽しんでほしい。
仁/先輩の教えはいいねぇ。もうそろそろ判定をしても大丈夫そうかな?
GM/『現在難易度:6』ですね。判定しましょ。
仁/ちょうど馬を引いているから任せとけー。(ころころ)達成値12。固定値で余裕だぜ!
灰澄/成功、お見事ー!
GM/ちょっとはしゃぎすぎってぐらい、楽しそうな白妙と御衣。それを見守る仁。……自分の最期に決意をして、緊張していた白妙だが、君達とハイキングのように歩いているうちにより笑顔を見せるようになってくる。
灰澄/良い光景ですね……。
GM/白妙は呟きます。「死ぬ前にこういうことができて良かった……す、すみません、そういうの言っている場合じゃないのに」
仁/してみたいこと、あったじゃねーか。
御衣/素敵なことよ、してみたいことがあるのは。わたしね、もっとあなたと一緒に遊びたいわ。
GM/「えっ……じ、充分遊んでくれてますよ」
御衣/桜の時期を過ぎるとね、綺麗な青葉になるの。今よりも光は眩くなるわ。お馬の他にも楽しいことはあるのよ。あなたとも鬼ごっこしてみたいわ。
GM/「さ、さすがに鬼ごっこって年齢では……」 見た目10歳ぐらいの子が、ちょろっと言う。
仁/御衣は強いぞ? 俺でも逃げられねぇ。
GM/マジで? あ、≪空間知識≫を持ってる感応力師と追いかけっこは大変だよなぁ(笑)
御衣/仁さんの子ども達と一緒にやってるの。鬼ごっこはいくつになっても面白いわよ。油断したとこを≪機関「チルドレン」≫で上乗せして狙うのよ。
セン/なんて惨い(笑)
仁/俺はタバコを吸ってるせいで匂いでバレるし肺も瀕死なのもある(笑) それで……うちのガキも相手してやってくれや。
GM/「……仁さんの、お子さん。場所が違えば、環境が違えば、友達になれたかもしれませんね」 銀髪を桜が舞う風に揺らしながら、「見て」と言ってくれた船をを眺めている白妙。
御衣/うう……。
GM/春風と潮風に揺れる髪。それと不思議な色の眼がうっすら涙で濡れている。「でも、私は……儀式を成功させないとですね、じゃないと……」 仁さんと御衣さんは、『イベントキー:白妙』を入手してください。

 『イベントキー:白妙』
 とても不思議な、それでも普通で、しかしやはり強い少女であることを表わすイベントキー。
 『AF判定:散策』に参加したPC(仁と御衣)は、このイベントキーを入手する。このイベントキーはPC共有できない。


セン/白妙さん、めっちゃ健気で良い子なんだけど……でも、頑なというか。
灰澄/何かのために一途な子ですよね。こだわり方に芯があるんだなって印象。
御衣/…………。戻りま、しょうか。ああ、でも……。
GM/でも?
御衣/……そんな顔をしているんだもの。だめよ、絶対に。わたしが追い詰めた人たちもこんな風になっていたのかしら 本当にしたいこともできないで、解体事件で亡くなったかしら……。
GM/おお、自分と重ねて感情移入してくださってる……。御衣が「戻りましょうか」と言うなら、白妙は無言でうなずくよ。
仁/…………。お前さんが救いたいこの島は、お前さん無しに生きていくのは道理が通ってねぇよなぁ。
灰澄/……仁義の人だなぁ。
セン/……任侠だねぇ。
GM/では白妙が遠くを眺めているとき。白妙が気付かないところで……PCにしかその姿と声が聞こえない、龍の聖剣が現れる。
御衣/聖剣さま!?
仁/……久しぶりだな。
GM/(龍の聖剣になって)「お久しぶり。随分落ち着いてるのね、不動 仁」
御衣/お久しぶりです! 音はしてたから、いるとは思ってたの。
GM/「私の音に気付いてくれているなんて嬉しいわ、芝 御衣。……私が出てきたということは、そういうことよ」
仁/……儀式。失敗したんだな?
GM/「ええ。世界は巻き戻った。……この島民全員が大変な死を味わったことでね。もちろん、貴方達もそのひとり」
御衣/……夢で見たわ。それに、竜のご飯の話も聞いたわ。
GM/「だからこのままじゃいけない、って貴方達は思うでしょう」
御衣/ええ……。
GM/「でも。安心して。このままでいけば何事も無く世界は進むわ。今あそこにいるあの子を、無事、崖から落として。あの生贄に捧げれば、恐ろしいものが暴れて島民や貴方達が全部死ぬことはない」
御衣/…………。
仁/…………。
御衣/……それしか、ないの? 他には、無いのかしら。
GM/「それが一番、安全で手っ取り早く、大勢と貴方達を救う手段」 龍の聖剣は成功確率、そして確実性を選びます。
御衣/それって手っ取り早くない方法もあるの?
GM/「…………」
御衣/あるのね。
GM/「……多くの人を救って世界を正しくさせたいものでしょ?」
仁/本当にお前さん方は時として悪魔よりも残酷なことを要求してくるな。
GM/「私はただ、人々を異端の手によって歪ませたくないだけよ。そして貴方達は、その手段に一番近い場所にいるんだから」
御衣/多くの人を救うなら、その中にあの子も入れたいわ。確実性がなくて、リスクがあるとしてもよ。
仁/ああ。こちとら人間だ。曲がっててもな。歪ませたくないのならば歪む原因を無くせばいい。譲歩案として生贄を落とせと言うのであれば、こっちからも要求だ。原因を教えろ。
GM/「…………。そういう真っ直ぐな性格だから、貴方達で良かった。……全て救う方法、そんなの、悪魔の手でも借りない限り、無理だってこと、忘れないでね」 それが『方法』と言うかのように、ロリは消えます。
仁/…………。
御衣/……聖剣さまは、方法を、伝えに来てくれたのよ。聖剣さまに深く一礼をする。
GM/では……ロリはシーン退場したので、白妙のロールをしますね。(白妙になって)「あ、ごめんなさい。ずっと海を見て突っ立ってしまって」
仁/いいや。待たせたな。
御衣/大丈夫よ。時間は、たんとあるもの。
GM/「ありがとうございます。いっぱい……遊んでくれて。さあ、山に行きましょう」 以上でシーンを終わりにします。
御衣/……行きたくない。
仁/悪魔か……何なんだろうな。