アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 サクラ・オーバードライブ 』 2ページ ■
2020年5月30日




 ●ミドルフェイズ2/灰澄&セン 〜本物〜

御衣/次は、小屋捜索組ふぁいとー!
灰澄/了解しましたー! きっと白妙ちゃん達がお馬してる頃に小屋を調べています。
GM/グリリバ声の馬がヒヒンッしてますね。
御衣/瞬時に『FGO』の馬が出てくるの、ミーム汚染すぎる。
仁/ちゃんと精製した馬だから! 綺麗な鉱物馬だよ!(笑)

2『AF判定:小屋に戻る』
 ・使用能力値:【知覚】【幸運】
 ・難易度:30

※「山登りに行きたがる白妙から離れ、一旦小屋へ戻る」演出に成功すること。
 成功した場合、小屋の中の秘密が判明する。
※この判定は2人ですることができる。1人が特技を2つ使って演出したら、次の1人へバトンタッチ。特技を2つずつ演出し合って難易度を減少させること。

灰澄/仁さんと御衣ちゃんが白妙さんを連れて行ってくれてる間に、センさんについて行って小屋へ。気合を入れないとなーって≪戦闘聖衣≫を正して、敷居を跨ぐ前に「お邪魔します」って一礼します。自分に≪悔改めよ≫。
仁/仏門礼節、大事。
御衣/礼節、己を顧みることだもんなぁ、仏門。
セン/灰澄さんの後ろから小屋の中に入って≪見通す眼≫で部屋を見渡します。もし小屋の中に何か隠れていても見逃しません。≪強化手術:反射≫で反射が高いので!
GM/ごちゃあと散らかっています。
セン/部屋片づけろや!(笑) この村の人、お片付け下手くそマンの集まりんでしょうかねえ?
仁/(村長になって)「くしゅん」(笑)
灰澄/雑多に置いておけばいつでも使える思考も判らんではない、が、いやこれダメじゃないですかね。≪叱咤激励≫(笑)
GM/ちなみに儀式に使われるホムンクルスはこの小屋で1ヶ月間準備をするそうです。身を整える的な?
セン/この汚部屋で!?(笑)
灰澄/汚部屋も人の生きた証だから……≪ヒストリアー≫。部屋の片付けしつつ手掛かりを探します。
セン/なんなんですかこの片付いてない部屋は! 人が変わったようにキレる! ≪豹変の業≫!
灰澄/あ、人間らしいとこ見えた。寧ろホッとしてしまった。
セン/明らかにゴミっぽいのを≪光の一手≫! 空き缶は分別しろぉ! SAN値が減りそうな缶詰を見付けたけど、見なかったことにしましょ!
御衣/ありそうだよね、村長宅には無造作に禁書が転がってたくらいだし(笑)
灰澄/貴方がたはそれを食べました。
セン/いいえ、私は遠慮しておきます(一同笑)
灰澄/何も見ないし食べません。≪アポピス≫さんが闇とか混沌、≪ヘル≫さんが死とか病を司る神様だったので、物の分別しながらその辺りの直感を働かせます。腐ったり碌なことにならなそうな物を避けてくお手伝いポイポイ。……俺達、お手伝いさんしに来たんでしたっけ?
セン/ハッ! そうでしたね、うちとしたことがあまりの惨状につい。白妙さん達が戻る前に調べましょう。≪属性スイッチ≫で意識を切り替える。小屋の床や壁などに触れながら≪過去視≫で「この小屋であったこと」を視る。
灰澄/これで特技12個使ったから、『現在難易度:6』ですね。綺麗なのでここでこのまま判定しちゃっても良さそう。
セン/そろそろ振っちゃいますかね。【幸運】で振ります〜。(ころころ)達成値12で成功。よし!
GM/センさんはハッキリとあるものに気付いてしまいます。人影を発見。どう見てもホムンクルスの少女が隠れている。
セン/おや。
灰澄/……あら、やっぱり。
GM/さっきまで君達が外で対応していた子は、「わあ人間みたい! これがホムンクルスだとしたら村ぱねえな!」と思えました。でも小屋にいる子は、よく出来てるけど能力者であれば「造り物と言われたら納得できる」と思える、ホムンクルスです。
セン/ふうん。……しゃがんで目線を合わせる。こんにちは、お嬢さん。
GM/「きゃっ! ……ご、ごめんなさい!」 隠れていたことに罪悪感諸々があると判る反応。
セン/初手謝罪された。
灰澄/その、勝手に片づけてしまってすみません。
GM/「い、いえ、まさかお片付けしてもらえるなんて……そんなに汚かったですか?」
セン/そうですね。
灰澄/ためらいなく工程(笑)
セン/こんな荒れた部屋に人が思わずつい片づけてしまいましたが。……貴方、もしかして本当の生贄の子?
GM/「……はい」 本物のホムンクルスだと、答えます。
灰澄/飴ちゃんを差し出しつつ、じゃあさっきの子は、と小屋の外に目を向けて訊いてみます。
GM/「……あの子は……」 彼女の口から、外にいた少女について説明します

 『イベントキー:本物』
 我幾村で育てられた「本物のホムンクルス」について、そして「偽物の少女の存在」の情報を表わすイベントキー。
 小屋に隠れていたホムンクルスこそが、村が元々捧げるつもりだった生贄である。
 だが、本島での学校でのイジメや義両親からのネグレクトに耐えかねて自殺を考え、亡くなった父母の故郷である我幾村にこっそり帰ってきた中学生
『銀川 伯子(ぎんかわ・のりこ)』と数日前に出会う。
 伯子は自殺したい、本物白妙は死にたくない、利害が一致したため、相談した結果……本物白妙は隠れて、伯子が生贄となりに向かうことにした。


仁/うわおっ。
灰澄/利害の一致かぁ。
セン/それは……当然、村の人は知らないんだよな。
GM/そうですね、言ってない顔です。この子はとても礼儀正しそうで、大人しい、良い子に見えます。
セン/ねえ貴方、もし貴方ではなく偽物の生贄が捧げられたらどうなるか分かる?
GM/「えっと……それは……」 【理知】判定で難易度8に成功したら、PC達は冷酷なことを思いつきます。判定どうぞ。
灰澄/やってみよー、振ります。(ころころ)達成値7で失敗。
セン/(ころころ)達成値14で成功。ピーンッ!
GM/灰澄さんは飴ちゃんを出すのに戸惑ってた。成功したセンさんは、「偽物のご飯であるホムンクルスを犠牲にしても神は満足しないだろう、怒ると思う」「本物の人間を犠牲にしたら神は満足するんじゃないか。儀式は成功するだろう」と思います。
セン/なーるほど。
GM/つまり、何もしないでこのまま「クライマックスフェイズに『人間の生贄を崖から落とす』と宣言すれば、神とは戦闘無しに平和的なままエンディングフェイズに移行できる」と思い至ります。
灰澄/あ、なるほど。だからロリ殿もこのまま進めるのを推奨したのか。
セン/「そうだよねー、レトルトよりシェフの料理の方がおいしいよねー」的に気付くことにしましょうか。邪神と分かりあってしまった(笑)
GM/……PC1の冒頭悪夢は、「本物ちゃん(偽物のごはん。ホムンクルス)をあげて、ぷんすこした結果の大惨事」だったのでしょう。だから「偽物ちゃん(本物のごはん。人間)を見たとき、『なんか人が違うような……?』と思った」とさ。
仁/把握です。
御衣/そうか……そっかぁ……。
セン/つまり、今の状況は正解ルートな訳だな。……灰澄さん、どうします? このままいけば問題なく儀式終わりそうですよ?
御衣/やです!
灰澄/……プレイヤー的には「でもそれはそれで後味が悪いよな」って思いつつ、PCは「ですね」ってこのまま儀式を進めるのにわりと肯定的です。
セン/どちらにせよ、生贄は捧げないとですからねぇ。ホムンクルスを与えてアバレンジャーされるより、死にたがりの人間捧げた方がwinwinですしねぇ。
GM/「伯子には申し訳無いと思っている。でも、どうして小屋に一人でいるんだって言われて、話したら……」
灰澄/話したら?
GM/「作り物の私より、本物の人間の方が神様としても美味しいと思ってくれると思う』、そう言って、彼女……入れ替わろうって、言ってくれた。私……村のために生まれた存在だけど、それ、嫌だなって思っちゃって……伯子、優しかったから、頷いちゃって……」 この後のこと、どう生きるかとか、まったく考えていないそうです。
セン/じゃあ、うちくる?
GM/「えっ」 驚く。
セン/気軽に魔王陣営へスカウトするよ。
灰澄/ありがたや。「センさん、お手伝いさんいります?」って振ろうとしてたぐらいですよ。
GM/うわ、予想以上にPC側がフランクで優しかった。
セン/魔王陣営はいつでもウェルカムですよ! 一緒に5000兆円稼ごう!
御衣/(←かつて5000兆円欲しいと書いた中の人)それはダメー!(笑)
セン/冗談はさておき。居場所がないなら、うちらと一緒に島を出ます?
灰澄/生きるために死に物狂いになるのはいいこと……か?
仁/いいことだよー。
GM/うちくる、なんて言われたら……動揺しつつも「嬉しい」と思っちゃうな。即答はしないけど、行きたいと言いたいような唇の動き方をします。
灰澄/……となると後は、その伯子さんの方なんだよなぁ。生きたい人は、居場所があればどうにかなります。死にたい人はそれだけじゃどうにもならない。……軽々に手を伸べるぐらいなら崖から突き落とす方が優しさでしょうと思うんですが。
セン/それなんですよねえ。あのお二人、だいぶ伯子ちゃんに入れ込んじゃってるご様子ですし……。
GM/それではこの辺で、追加のイベントキーを配布しましょう。

 『イベントキー:偽物の生贄・本物の人間』
 「トリガーイベント:偽物の生贄・本物の人間」を発生させることができるイベントキー。
 イニシアチブプロセス(「これからどのAF判定をする?」の相談時間のこと)に宣言可能。トリガーイベントシーン参加者のみ代償「1HP」を消費すること。
 「銀川 伯子について調べる」連続作業判定を行なう。【体力】判定(難易度10)→【理知】判定(難易度8)→【幸運】判定(難易度12)に成功したら、銀川 伯子の詳細が発覚する。
 1人のPCが3回連続で成功しなければならない。失敗した時点でシーン脱落となる。
 ファンブルした場合、MPに1D6のダメージを受ける。再挑戦は次のイニシアチブプロセスで可能。
 『イベントキー:白妙』を所持しているPCの場合、全ての判定達成値+3のボーナスがつく。


灰澄/おあー、伯子ちゃんの深層にダイブする判定だー。仁さんと御衣ちゃんにやってもらうのが良さそうなやつですね。
セン/このまま黙って本物白妙さん連れてトンズラするのもありっちゃありですけど……まあ、義理は通しましょう。
御衣/したらこちら一旦、小屋へ戻りましょっか。
灰澄/蹄の音が聞こえてくる頃ですね。
仁/ぱっからぱっから!
セン/お二人が戻ってくるまで、我が王のプレゼンを本物白妙さんにします。こちらのパワーポイントをご覧くださいとタブレットを出します。
GM/えっとねー、我が王はねー。顔が良い。そして顔が良い。
灰澄/……あの人、いつでも商売できるように準備なさってる。鑑かな?(笑)
GM/パワポで我が王の顔の良さを味わっていると、仁さんのお馬がお戻りなさりました。
御衣/かっぽかっぽ、白妙さんを前に乗っけてすっかりお姉ちゃんっツラして戻ってこよ!(笑)
セン/あ、グリリバ声の馬だ。おかえりなさい。
灰澄/声で判る名馬。おかえりなさい。
御衣/ただい……ま? あれ……あら、と2人の女の子を交互に見て……。
仁/おう。そっちもなんか見つけたみてぇだな。
GM/見つけられちゃいました。かくかくしかじかと説明をされます。
灰澄/うまうま。
御衣/ヒヒンッ
仁/こちらもロりぽいんがかくしかうま。
GM/では、白妙……の偽物こと、伯子は「騙してました! ごめんなさい!」と謝ります。本物の白妙も「ごめんなさい……」と皆さんに頭を下げます。
御衣/……ううん。驚いたけれど、謝らなくていいわ。
仁/……お前は、死ななきゃいけない存在じゃなくて、死にたいだったんだな。
GM/伯子は「……はい……」と頷きます。
御衣/ごめんなさいを言うのは、私の方。
GM/「私の方?」
御衣/貴方達のどちらもね、お山に連れて行きたくないの。今、貴方がどれだけ死にたいと思っていても。
セン/そう言うよなあ、という顔をします。まあそんな訳で。偽物本物と色々ややこしい話になってしまいましたが、結局のところ伯子ちゃんを生贄に捧げるのが良いようですよ?
仁/……なるぼどな。
御衣/……聖剣様が言っていたの。どちらも助けられる、手っ取り早くない方法もあるって。
灰澄/で、答えは我々で見つけろと? あの方も相変わらずらしいですね。
仁/悪魔に手を借りろだと。
セン/悪魔……。他の邪神でも召喚しろって話なんでしょうか。
御衣/禁書いっぱいあるのよね、ここ。何かヒントになるもの、あるかもしれないわ。
灰澄/……御衣さんの意思、センさんの意思はおおよそ確認できました。仁さんがどういう思考で見てるのですか?
仁/人生の選択となると、止める気持ちは若干減少している。死は救済論肯定だが……プレイヤー的には救えるなら両方救いたい。
灰澄/なるほどなるほど。伯子さん任侠スカウトルートもあり?
仁/現時点では仁はあまり引き込みたくないかな。子供に後を継いでほしくないと考えているし。あとは……苛めに屈する子がえげつない世界でいきていけなさそう。
御衣/ああー……納得。
セン/……もっと伯子さんの事情をもっと詳しく知る必要があるのでは? 生かすにしろ死なすにしろ、彼女のことを知らないとどうにも言えないですし。
GM/じゃあ、彼女について調べにいきましょうか。


 ●トリガーイベント/仁&御衣 〜加護と代償〜

GM/仁さんと御衣ちゃんのシーンで、追加のトリガーイベントをこなしていきましょう。なお、全部のAF判定が終わってPCの相談が終わり次第、NPCを連れて霊山の断崖絶壁に行くことでクライマックスフェイズに移行できます。

 『イベントキー:偽物の生贄・本物の人間』
 「トリガーイベント:偽物の生贄・本物の人間」を発生させることができるイベントキー。
 イニシアチブプロセス(「これからどのAF判定をする?」の相談時間のこと)に宣言可能。トリガーイベントシーン参加者のみ代償「1HP」を消費すること。
 「銀川 伯子について調べる」連続作業判定を行なう。【体力】判定(難易度10)→【理知】判定(難易度8)→【幸運】判定(難易度12)に成功したら、銀川 伯子の詳細が発覚する。
 1人のPCが3回連続で成功しなければならない。失敗した時点でシーン脱落となる。
 ファンブルした場合、MPに1D6のダメージを受ける。再挑戦は次のイニシアチブプロセスで可能。
 『イベントキー:白妙』を所持しているPCの場合、全ての判定達成値+3のボーナスがつく。


GM/2人とも『イベントキー:白妙』を持っているので、連続作業判定の難易度が「【体力】判定(難易度7)→【理知】判定(難易度5)→【幸運】判定(難易度9)」になります。
セン/だいぶ下がった感じしますね。
御衣/では! 1回目の判定いきます!(ころころ)【体力】判定、10でよしよし。
仁/(ころころ)たっか、達成値16で成功。
セン/2人とも余裕だー。
GM/2つ目は、【理知】判定で難易度5だ。どうぞ!
仁/(ころころ)達成値7で、セーフ。
御衣/(ころころ)達成値13で、2人ともクリア!
GM/楽勝やね。ちょっと難易度簡単すぎたかな?
御衣/そんなことはないよ! 最後の【幸運】判定難易度9いきます。(ころころ)達成値9でギリ成功!
仁/(ころころ)ちょ、6ゾロでクリティカル。動揺が隠せない(笑)
御衣/お見事! ダイスの神様が仁さんにウィンクしてた!
灰澄/女神は渋いお兄さんが好みか、そうかー(笑)
GM/ではでは、情報がばばって出るよー。

 『イベントキー:銀川 伯子』
(1−3)少し疲れた外見をした、儚げな少女。
 かつて両親が我幾村の出身。過疎化が進んだ村らしく両親は本島に引っ越した。だが、二人とも不幸な事故死してしまう。
 遠縁であまり仲がよろしくない義親には愛されず、学校でもイジメという不遇な生活を強いられ、自殺を決意した。
(2−3)よくよく見ると、白髪が混じった疲れた外見というのは、銀色の髪だというのが判る。
 彼女は、邪神と共に過ごしたという伝説が残る我幾村の生まれ。そして……
「邪神ドーマサキエルの祝福を受けた子」だと判る。
 (ドーマサキエルの加護を受ける条件は、「銀髪であること」。ドーマサキエルの加護を受けた代償は、「愛情を得られない」。ルルブP.183参照)


御衣/あー! 加護によるものかぁ!

 邪神八柱「ドーマサキエル」。
 時空、時間、宇宙の力を操る『剣』の欺く神。
 邪神八柱の長男である、欺く神の総帥であり、この世全悪の頂点。世界を破壊し、無にし、終わらせることを望んでいる。数いる邪神の中で一番ヤバイやつ。


仁/ありゃあ。
セン/あ、アカンやつだ……。

(3−3)既に竜王について情報を得ていた君達は思う。
 「儀式の神様はツヴァイクの方で、この子はドーマの方かぁ」
 「いっぱい禁書あったこの村、いっぱい神様がいて大変だったみたいだなー! すげーや!」
 「……あんまり儀式のこの子、相性はよろしくないのでは?」


セン/ドーマサキエルの加護を受けた子をツヴァイククォターに捧げるの、どう考えても怖いんですけど? この儀式、なんとかしましょう!(笑)
御衣/キレられるわな(笑) ……状況とか当人らのあれそれにもよりますが、2人セットで落とし子案件にしても良い気がしてきた。
セン/魔王の落とし子、空いてますよ!(笑)
GM/ここでGMは喜々として言いますが、「この事前情報を得た段階で3つ目のAF判定の情報を得たら、とても読みやすくなるかもしれません」よ。
仁/おお、とんとん拍子で情報が出そうだ。
灰澄/お二人が成功してくれたおかげですよ。ありがたやありがたや。
GM/仁さんと御衣ちゃんが、伯子のぽつりぽつりとした話を聞き入ってくれたのかと。昔話をゆっくり付き合ってくれたかな。
御衣/綺麗にされた小屋の真ん中に座って……。良かったら貴方のことを聞かせて。
仁/横で黙っています。
GM/聞かせてと言ってくれる優しい声、聴いてくれる優しい目。安心して色々話したんでしょうね。「なんかお母さんが、私は……ど、ま、の子、みたいなこと、言ってたような……」
御衣/それで、それって……「ドーマサキエル?」ってぴんとくるのかな。
GM/さてここで「神の力」の解説です。ドーマサキエルの力を得る場合、「代償:愛情を得られない」が発生します。つまり≪邪神八柱「ドーマサキエル」≫を取得しているキャラクター・銀川伯子は、他者からの愛情を得られません。……ただし、PCだけは例外です。
仁/ほう。
GM/PCはプレイヤーの意思で、この代償を「いいように」解釈できます。プレイヤーの判断でPCに伯子への愛情を抱かせてくれる分には構いません。逆を言えば、この卓では君達PC4人以外から伯子は愛されないと明言されているということです。
灰澄/あー……なるほどなぁ。
GM/だからもし、村長や村民に「かつての村出身者ですよ」と助けを求めても、全員「伯子を拒絶するロール」に徹します。……悪い言い方をすれば、本物の白妙でさえ伯子には「自分の身代わりになっていい=死んでいい」と判断しているぐらいですからね。
セン/もし我々が村人に「ホムンクルスの代わりに伯子ちゃんを生贄にします」と話しても、彼らは全員賛成する訳ですね。
仁/なるほど。ならその境遇も頷ける。……お前さんが悪い訳じゃなく、ただそういう星のもとに遭っちまったんだ、どうしようもなく理不尽なもんに……。
灰澄/地味にすんごい真顔になる案件だった……。
御衣/白妙さん。……苦しいことを、たくさん話してくれて、ありがとう。
GM/「……いえ。変なことたくさん話してすみません。……嫌われるのは、どうやったって私自身が悪いんですし」
灰澄/いや、そんなことはないんだなぁ……。
GM/「でも……嫌わないで話を聞いてくれている、御衣さんや仁さんは……好きです」
灰澄/……良かった。誰かを好きになれる感情は残ってた。ほんと良かった。
仁/奇遇だな。可愛げのあるガキんちょだと判って安心したぜ。
セン/愛情を受けられないけど、愛情を与えることはできるんだよなあ……それだけにつらい。
御衣/……私、もう、伯子さんのことね、友達だと思っているの。だから好きになってくれて嬉しいわ。
GM/その言葉には、めっちゃくちゃ、嬉しそうにします。
御衣/にふー! 人間一年生なりに、一生懸命に言います。
仁/一年生にしては人間ができすぎてるんだよなぁ。
灰澄/一年目だからこそ出てくる反応なんだろうなぁ。
セン/なんならうちなんて人間0年生ですからね!(笑)
GM/良い子を生んでくださった機関に感謝。なお実態は過労死寸前。
セン/頭垓の研究員は犠牲になったのだ……(笑) 研究者達に「うわ! 御衣だ! 逃げろ!」って言われてたかもしれない。
御衣/過労死を生み出して畏れられたガールとしては、嫌われてたこの気持ちは今となって判る。貴方にも友だちって思ってほしいわって、伯子ちゃんの手をぎゅっと握る。
GM/ぎゅっ! すぐ握り返しちゃう!


 ●ミドルフェイズ3/灰澄&セン 〜邪神の禁書〜

GM/では最後の判定、灰澄さんとセンさんのコンビでやっていきましょう。

3『AF判定:邪神の対処方』
 ・使用能力値:【理知】【意志】
 ・難易度:30

※「禁書や古文書、もしくは自分の包囲網から邪神の対処方法を調べる」演出に成功すること。
 成功した場合、これから起きる悲劇に対する有力な情報が手に入る。
※この判定は2人ですることができる。1人が特技を2つ使って演出したら、次の1人へバトンタッチ。 特技を2つずつ演出し合って難易度を減少させること。


灰澄/【理知】も【意志】3じゃー。助けて神様仏様。おもむろに≪インドラ≫様の雷鳴に撃たれてひらめきを得た気がする。が、神様の与えたひらめきは現実離れして宛にならなかった。
GM/(神になって)「お花見時期だし裸踊りするとなんか楽しいよ」
御衣/このインドラ様、泥酔テンションで電波を送ってきよる(笑)
灰澄/真面目に考えようと思って≪悔改めよ≫(笑)
セン/その裸踊りは≪光の一手≫でちょっと待ったー!(笑) 年頃の女の子が3人もいるところで裸踊りはよくないと思う!
灰澄/周囲への配慮って大事ですね(笑)
セン/神頼みなんて当てになりません。やはり調査は≪見通す眼≫で地道に探さねば。
灰澄/ちょっと冷静になろう。思えばこの小屋に来て真面目に片付けをして小腹が空いたので、≪ソウルデバイス≫相当のウィダーインゼリーを啜りつつ……。
GM/ソウルデバイス相当のウィダーインゼリー?(笑)
灰澄/なんかこう、マナプリみあるかなって。改めてさっき横によけたりした小屋の資料をあさります、≪ヒストリアー≫。
セン/あ、おやつ良いですね。私も小腹が空いたので、麓の村のお昼寝中の村人さんの夢を摘み食いします。≪夢の帝王≫で夢うめぇ! ≪豹変の業≫のの化けの皮が剥がれちゃう!(笑)
GM/バクっぽいことした。
セン/人のふりしてるけど、実際は人の夢食う人外なんですよー。畑が不作になる夢をヒョイパクして豊作の夢にするよー。
御衣/めっちゃ良い夢を代わりにおいていった。素敵。
仁/ボカロの曲を思い出した(笑)
灰澄/センさん見て、改めて「そうだよなぁ、人外なんだよなぁ」と彼に共感してる自分の人格に、人外に近いものを思うなどする≪デュプリケイト≫。……今やることは手掛かり探しなので、気を取り直して資料読んだり新しい手掛かり探そうとする、準備の≪アブソポーション≫。
セン/我妻さんのとこで見た禁書を思い出したり、この小屋に残っているアーティファクトに≪過去視≫で触れて邪神の痕跡について調べる。そこで得た情報を≪同調録≫で共有しながら移動。
御衣/探索調査の基本は足!
仁/摘み食いをしながら!(笑)
セン/いやー、素朴な村人の夢はオーガニックで良いですね〜(笑) これで『現在難易度:6』かな。振っちゃう?
灰澄/ありがたやー。ここは【理知】判定かな。(ころころ)よしよーし、達成値12で成功。
GM/とても良い。ではでは情報ゲットだぜ。君はオープニングで手に入れた禁書をだいたいなんとなく読み解いた!

 『AF判定:邪神の対処方』で判明すること。
(1−3)ドーマサキエルの禁書→邪神ドーマサキエルを召喚! このスゴイ禁書があればオートタイミング1D6消費で降霊できるよ!
 トゥルウスタリアルウスの禁書→邪神トゥルウスタリアルウスを召喚! このスゴイ禁書があればオートタイミング1D6消費で降霊できるよ!
 ユウメイイスタディオの禁書→邪神ユウメイイスタディオを召喚! このスゴイ禁書があればオートタイミング1D6消費で降霊できるよ!
 以下、全巻同文。


仁/うわあ。
御衣/死わよ。
GM/なお、皆様きっと過去の『AW』セッションでシナリオラスボスが一生懸命に1柱を降霊儀式しているのをみんなで止めた卓をしている筈です。その大変なラスボス作業を1D6MP消費だけでできるよ!
セン/やべーやつじゃん! 機関大喜びなやつ!(笑)

(2−3)かつて、景観の良さしか取柄が無かった我幾村の住民は、呼び寄せた竜神神と契約を果たした。
 契約することでより良い肉体、長い寿命、より良い知性を得て、優雅に暮らすことができた。その代償が生贄の制度だった。
 契約を継続する儀式が80年に1度の生贄を捧げることであり、霊山の頂上から海へ生贄を捧げることで、更新は完了する。
 更新を破棄する方法はないか?
 呼び寄せられて仕事をさせられている竜神様は、定期的にご飯が貰える現状を好ましく思っているだろう。それを「やっぱもう更新いいです」と勝手に契約を切ったら、怒る。
 竜神様が帰りたいように仕向けないと、帰ってくれそうにない。


セン/だよねえ、急に給食ストップしたら怒るよねえ(笑)
御衣/「めっちゃここ居心地悪いからもう嫌」って自発的に帰りたくなるようにするしか……?
GM/では、邪神八柱ドーマサキエルについての資料が無かったらここでGMは提示するのですが……既に君達は公開されているので知っていますね。次の情報に参ります。

(3−3)ここで「ドーマサキエルの豆知識! ミニ考察コーナー!」を発見。
 次男坊である竜王ツヴァイククウォターは、邪神八柱の兄ドーマサキエルにだけは頭が上がらない! 本領発揮を出せないツヴァイクの前にドーマサキエルを出せば何でもいうことを聞いてくれるだろう!
 兄「兄ちゃんの命令はゼッターイ!」 弟「くっそー!(スタコラサッサー)」みたいな!
 ちゃんとした器である人物に降霊でもしない限り、コントロールも一切できないし1D6MP消費した時点で降霊先の人が邪神になってこんにちは大暴走大混乱大爆笑しちゃうだけどね!


セン/「ミニ考察コーナー」!?(笑)
灰澄/……というか、ここで伯子ちゃんか!
仁/そうだろうな?
御衣/彼女は器候補として相応しいですよね! 加護を受けちゃってるから!
セン/それってつまり……「伯子ちゃんの体にドーマ様を降ろして、ツヴァイク様の説得に当たらせる?」ってこと? まさしく悪魔と手を結ぶってやつですねえ!
灰澄/結託されると怖いですが、それっぽい。……ドーマ様の禁書はもう回収してるってことでいいのかな?
GM/はい。オープニングシーンか、もしくは今のシーンで回収していてもOKです。ビニール紐で括って持ってきてください。
セン/廃品回収か!(笑) 使い終わったらうちにください、我が王に献上するの! ……伯子ちゃんにドーマ様を降ろした後、帰ってもらうのもMP1D6点でOKなんです?
GM/今のところはそれっぽいですね。
仁/丁重に扱えば無事帰ってもらえるのでは……。
灰澄/丁重に扱う、とは。
御衣/ドーマサキエル様……慕ってくれる人間をペットのように大事に可愛がってる姿は別卓で見たことがあるし、いきなり無体はしない筈。
仁/に、人間をペット……?(笑)
セン/(←同じセッションに参加した中の人)そう、人間をペットのように可愛がってただよ……(笑) あとは、伯子ちゃんに「君の体に邪神を降ろすけど良い?」の確認をしないと。
GM/でも、事情を説明すれば、彼女はおそるおそるだけど……頷きます。
仁/強い子だな。頭にぽすっと手を置く。
GM/(伯子になって)「わぷっ」
御衣/ええ、きっととても怖いのに……頷いてくれてありがとう。
GM/「……さっき、何かが判って、お二人の表情がちょっと晴れたのを見まして、きっと嫌なものじゃないんだなって確信できましたから……信用できちゃいました」
御衣/信じてくれたの、嬉しいわ。
仁/本当にな。
セン/いい子だなぁ。……各々、覚悟が決まったところで、そろそろ崖行きますか?
仁/そうだな。とっとと終わらせちまうか。


 ●クライマックスフェイズ 〜邪神を目の前に〜

GM/日がそろそろ傾き始めるかもしれない、でもまだ良い天気の霊山。青い海、透き通る空。身を投げるにはちょうどいい日。ちょっと厳しいハイキングを終えた先に絶景の断崖絶壁があります。
仁/ふー。絶景かな、絶景かな。
セン/うわー、良い風景ですねー。ぜえはあ!
灰澄/お水、まだ残ってますけどいります?
セン/お水頂きますう!
御衣/2人は疲れたかしら。大丈夫? 伯子さんや白妙さんにもお水お水。
GM/「はいっ。ごくごく」「……はい……ごく」
御衣/たくさん動いたから冷たいの、おいしいわね!
GM/花見の寄り合いのような光景、娘さん達がはしゃいでいるような光景……そのとき。能力者の全員は、空気が変貌したことに気付く。
セン/む、嫌な感じ……。
GM/普通の人間には、視えない。だが何者かが、この空間に現れたのだと確信できる。
御衣/……どなた?
仁/……ご登場かな。
GM/大きい。数十メートルほどある、青い化け物がユラリと海から現れる。伯子は「ぶわっ」と風に吹かれてよろける。それだけ。でも君達は……その姿を見てしまう。巨大で、神々しい龍の姿を。
セン/出たー!
仁/冷や汗が止まんねぇな……!
御衣/よろけたとこ支えつつ……視線から女の子達を遮る。
GM/皆さん覚悟をしているので、【正気度】判定は無しでOKです。でも白妙は能力者カウントのホムンクルスなので、【正気度】判定に失敗してビクビクと怯え始めます。あと、異端カウントの人なら「敬わなきゃ!」と本能が訴え始めます。
セン/センは反射的に膝を折ってしまいそうになるな。でも! うちがお仕えしてるのは我が王だから屈しないもん!(笑)
GM/竜は、悠々とその姿を現し……崖の下でお口あんぐり。「ごはんまーだー?」
灰澄/雛鳥か!(笑)
GM/それでも大きな化け物が人を食おうとしてるんだから恐ろしいのには変わらないでしょう。「まーだー? ……どうしたの? あんぐり。まーだー? ……どしたどした?」
セン/どどどどどドーマ様を! お呼びしましょう!
御衣/ええ、今のうちに!
GM/代表者、【MP】を1D6点減少させてください。
セン/うちが【MP】一番高いですね。(1D6ころころ)5点消費! 邪神ドーマサキエル様! どうかこの器に御宿りください……!
GM/まるでセンさんがラスボスのようだ。
仁/ほんとだ(一同笑)
GM/どばっと5点! センさんがその痛みに耐えると……伯子は、「……ひゃっ……」とビクンと体を震わす。伯子は暫く体を震わせた後、顔を俯かせ……さっきまでの「普通の女の子っぽい顔」では、なくなる。
セン/……お目覚め、でしょうか……。
GM/「……………」
灰澄/…………。
GM/「………………………おめー、そんな所で何しとんねん?
御衣/ぶっは。
GM/(弟竜になって)「えっ」 (兄in伯子になって)「何年どこ行っとんねん。何十年なんも連絡せんと何しとんのや?」
灰澄/おかんか!?(笑)
仁/何故か訛ってる!(笑)
GM/(弟竜になって)「いや村人に召喚されて、そのー。ごはん頂いてました(^_-)-☆」 (兄in伯子になって)「俺らに連絡しないで云百年ごはんか。ころすぞ(^_-)-☆」
御衣/ウィンクばちこーんっって、かわいいかよ!? 完全に家出弟に対する扱いじゃん!(笑)
仁/邪神の威厳どこ!?(笑)
セン/兄弟喧嘩なら上階でやってください!(笑)
御衣/ここで喧嘩されたら大変! めっちゃ大変!(笑)
GM/(弟竜になって)「はい還りますー(*^▽^*) でもそれだと村人に加護与えられなくなるけどいい? 召喚当時の人間死んでるしいいかな?」 (兄in伯子になって)「普通に寿命が縮まるだけだろ。人間80年も生きりゃ死ぬんだ、ちょっと100年に伸ばしただけの加護を失くしたってバレないって」
灰澄/弟くん、素直。
セン/軽いなぁ。
GM/(弟竜になって)「(*´▽`*)じゃあ契約さっさと切って還るー。おいそこの人間。いや…………人の子よ
セン/今更、威厳!?(笑)
仁/無理がある!(笑)
御衣/はい! 一応は居住まいを正す!
GM/(弟竜になって)「我は……我は…………還る!」 威厳ムーブ諦めた。
灰澄/そっか!(笑)
仁/しまらねぇな!?(笑)
御衣/頑張ったよ! でもお腹空いてるもんねぇ!(笑)
GM/(弟竜になって)「(´・ω・`)最近レトルト食品しか食べてなかったし、ちょっと不満だったんだよね。契約切るって(数百年前に死んだ当時の)人間に伝えておいてー」
セン/あ、はい。でも数百年前の人間に言うって、時間跳躍するしかないですね?(笑)
御衣/もしくは、墓前に手を合わせて言うくらい……?
仁/子孫に言っておけばノーカンだろ……。
GM/そうそう、子孫。きっと村長さんだろうなぁと君は思います。
セン/そうですね、村長さんにお伝えしましょう。レトルトで何とかしようとしてたぐらいですし、言えば納得するでしょ……(笑)
灰澄/文句を言わせぬ理由だ……(笑)
GM/村長さんは「村の因習がー! 伝統がー!」と言うような人じゃない、むしろ開けた思想の、儀式の禁書とかも手放すような人達ですしね。では申し訳ないのですが、ドーマ様もお帰りになるのでまた1D6点【MP】を消費していただけますか。
御衣/多分これもうクライマックス戦闘は無さそうなので、御衣が消費しますね。(1D6ころころ)5点消費、がっつりいった……!
セン/ドーマ様のお駄賃、高いですね……(笑)
GM/(弟竜になって)「人の子よ(`・ω・´)ノシ ばいばーい」 (兄in伯子になって)「帰りに上階コンビニ寄ってから還るぞ、お前肉まん奢れな」 (弟竜になって)「えっ」
セン/上階にもコンビニあるの!?(笑)
御衣/兄弟、可愛いかよ!(笑)
仁/邪神がフランクとか、今後見ることなさそうだなぁ……(笑)
灰澄/不動明王と観世音菩薩に会うような感じなんだろか……。
GM/伯子ちゃんはその場に膝をつきますが、立ちくらみがあったぐらいの平気そうな顔です。でもこれ、本来であれば「100D6のSANチェック×2回」ぐらいの恐ろしいシーンですからね?
灰澄/……あのフランクさで?(笑)
セン/邪神二柱に拝謁するとか貴重な体験ですよ!(笑)
仁/生きた心地がしなかったな(笑)
御衣/伯子さん、お疲れ様! 良かった、平和に終わったわ。
GM/(伯子になって)「よく判らないけど……凄い戦闘があったんですね、皆さんありがとうございます!」 盛大なクライマックス戦闘を見てなかったので感動する伯子。
御衣/え、ああ……そうね……? 色んな意味で凄いものは見た気がするわ(笑)
セン/一休みしたら、麓に戻って村長さんに報告しましょうかねぇ。
GM/君達は、とりあえず村長に平和に報告しようと思いましたとさ。……村長さんに生き残った2人の少女について、説明します?
仁/説明しなくてもいいかな。歓迎されない2人を見せられて嫌な思いをさせるのもなぁ。村的には儀式が無事に終わったと思ってもらえればいいかな。
セン/ふむ。確かに村の人達からしたら「お勤めを果たさなかった子」ですからね。
灰澄/優しい賢さに異議なしです。
御衣/嫌な思いをさせるのは本意ではないものね。前に出さず、説明せずでいいと思います。
セン/彼女達は、山の小屋で待っててもらいましょう。
GM/ふむふむ、OKです。2人を小屋に置いて君達は村長宅に戻りました。(村長になって)「あ、おかえりなさーい。仁さん御衣さんもお勤めお疲れ様です。灰澄さんとセンさんも、ダッシュで向かったお花見を楽しめましたか?」
セン/お花見、というか……お龍見?(笑)
GM/それでは詳しいご報告を聞いた村長は、笑顔で謝礼の説明をきちんとして、仁さん達に感謝の言葉を述べます。「本日は泊まっていきますか? それとも俺が村長として一声掛けて、今日中に本島に戻れる船を出すこともできますが」
セン/お泊りしたい気持ちもあるけど、山に2人残しちゃってるから早めに出て行った方が良いですかね。
御衣/ええ、今日中に戻る感じでいきましょう。待たせちゃうし。
仁/賛成。
灰澄/同じく。
GM/「では教会のお二人はこちらのサインとかサインで最終確認を! あ、遊びにきてくれた灰澄さん達にはこちらのお土産もぜひ!」 とてもにこやかに村長は皆さんを歓迎し、送迎しようとします。
仁/……全く労働と報酬があってねぇなぁ……。
GM/「え、何か言いました?」
仁/あー、気にすんな。
GM/「お仕事お疲れでしたよね! 皆さんのためにご飯を作っておきましたので、お弁当として持って行ってください!」
仁/おう、弁当ありがとうな。
御衣/それなら、お弁当をちょっと多めに詰めてもらえないかしら? お代わりが2回分できるくらいの。
GM/「あ、御衣さんはお体そんなに小柄なのに意外といっぱい食べるんですねー? いいことですよー」(笑)
セン/村長、儀式もうやる必要無いなら禁書いらないですよね? 頂いても良いですか? もし他にも不要な禁書やアーティファクトがあればこちらの業者にご連絡頂けましたら引き取りに参りますので〜。
灰澄/貰おうとしてる物の落差が凄い。
セン/いやいやいや、だって邪神が呼べる禁書とか危険じゃないですか! しかるべき場所に収めるべきですよ!(笑)
GM/「そうそう! センさんに重要なものだって言われたので持って行きやすいように紙袋にまとめましたので、お待ちくださいなー」 業者に渡す用に工房へ戻る村長。
灰澄/廃品回収に持って行ってもらえるように整えてる村長、えらい(笑)
仁/大きい紙袋を二重にしてあるやつだ(笑)
GM/ではここで、マスターシーンが始まります。
セン/え。

 「えーと、まとめた紙袋は……あったあった! 良かった、皆さんが帰ってくる前にまとめられてー……あ、やべっ!」

 ぽとり。一冊の禁書が、ぎゅうぎゅう詰めの紙袋から落ちる。
 すぐさま手に取った村長は、そのまま素手で禁書をおもむろに掴んだ。
 ピッ。……ポタッ……。

「痛ぁ! うわ、紙で手を切っちゃうとか久々にやったなぁ……」


GM/(1D6ころころ)……1点だけ代償を払う。マスターシーン終わり。
仁/ひぇ。
セン/代償1点ってずるい!(笑) いやっ、そうじゃない!
GM/村長が消えて数分。工房から戻ってくるのを待っていたPC達は、空気が崖の上に感じたものと同じになったと感じた。
御衣/……そんな、と息を呑む。
仁/あたりを見渡す。……おいおい、冗談じゃねぇぞ……。
GM/あの崖で感じた、巨大なものの神々しさと禍々しさがこの家でしている。……能力者以外は普通、おじいちゃんやおばあちゃんは何事もなく君達に渡すお弁当を準備しています。異常に気付けるのは、能力者であるPCのみです。
セン/今度はどなたです!? というか、誰が……まさか!?
御衣/……村長、さん?
灰澄/御堂に本尊、っていうのは正しいんですが、いやあまりにも……。
御衣/いらしちゃダメなタイプのご本尊……!
GM/代償1D6点支払うだけで降臨できる手段が、この家には山ほどありましたからね。呪文もいらない! センさんや御衣ちゃんも唱えずにできた、あまりに便利な手段が!
御衣/手軽に降臨!
灰澄/あまりにも色んなものがうっかりすぎるんだなぁ!(笑)
セン/村長さんのとこに向かいましょう! 我妻さん!? 何かありましたか!?
GM/村長を探した結果、工房にやってきます。相変わらず雑多な部屋……それでも君達にあげるつもりで片付けたのか、それなりにスッキリした部屋。そこに、彼が何事も無く立っている。……能力者には判るけど。
セン/我妻さん……? いえ、御身は……? 恐る恐る声を掛ける。
GM/ゆっくりと振り返る村長。姿は間違いなく人間なのだが、その背後に、炎の鳥が見えた気がする。
仁/不死鳥!?
セン/頼むから焼き鳥以外でって焼き鳥いいいいいい!?(笑)
御衣/うっわああああ!? 帰れや!? 一番タチわりぃ愉悦部じゃん!?

 邪神八柱「ユウメイイスタディオ」。
 光、生命を司る『不死鳥』の欺く神。
 光を操り命の力を扱う美しい鳥として崇められているが、異端を生み出す邪神八柱の一柱。命を自由に生み出せるからこその残酷さを備えている。
 通称「焼き鳥」の華麗なる悪行の数々は、リプレイ『ワンアンドアナザー 4話』『アウトロウファミリア 2話』『残念英霊卓』『おいお前ら! やめろ!』参照。


GM/「……せっかく簡単に人の世を壊せる手段をたくさん置いておいたのに、この村のものは80年に1度でも訪れない限り、その機会を使わない。触ろうともしない。悪用しようとも考えない。寿命が延びて体力も知性も与えられ平和すぎな人間は欲が無くなるのかな?」 喋りが、もう村長ではない。
セン/不法投棄やめてください!(笑)
GM/「本来であればこの『簡単☆召喚コース!』は、人をたぶらかすために放置していたんだ。野心家の前にあれば簡単に世界壊してくれるようにはラスボス初心者向けセットを設置しておいたのだが」
灰澄/簡単☆召喚、とは。……欲が無いというか、関心が無さそうだったというか(笑)
御衣/こんな禁書があったのは……そう、貴方の仕業だったのね。
GM/「数百年前に邪神八柱を召喚するまでしておいて、願ったことが崩壊でもなんでもなく『いいかんじに寿命延ばして♪』だもんなぁ。しかも初心者向けに設置した世界崩壊法で……ちっぽけな命以下の命すら助けるなんて、興ざめにもほどが」 命以下の命、ホムンクルス、自殺しようとした少女……そんなの助けるために作ったトラップじゃねえよ、と鼻で笑います。
御衣/…………。生まれて、初めてかもしれない。こんなににも誰かの言葉で怒ったことなんて……。
仁/お言葉ですが、我々は貴方様方を楽しませる玩具だとは誰一人自覚しておりませぬ。どうかご帰還を。
GM/「玩具だと思ってない? 浅学なことを恥じた方がいい。こうやって痺れを切らして……怒った私自身が契約の島中を滅ぼしまわっても、人間が焼き殺されるだけで何も面白くないだろう?」
セン/もうこの村の者は加護を必要としておりません。ここには御身の無聊を慰めるものはございません。興が冷めたのでしたら、御身も上階に御帰還されるのがよろしいかと。
GM/「兄のドーマサキエルやツヴァイククウォターのように『いつでも殺せるから眼中に無い』っていう気分じゃないんだ。なにせ自分は、器が小さいからね」
灰澄/……そうか。そもそも彼らは、俺達なんて気にも留めてなかったのか。
GM/「あまりにつまらないと、こうやって出てきて……つまらない人を燃やして鬱憤を晴らさないと邪神業に戻れないぐらい、なんでね」 炎を纏って、PC達に飛ばす。炎で明らかな攻撃!
御衣/飛ばした炎を、≪念動障壁≫で弾く。
仁/前に出ます。
GM/御衣ちゃんが防ぎ、仁さんが前線に立つ。そのコンビネーションよ。
仁/……次は何をなさるおつもりか。浅はかな学を持たぬ者にお教えいただいても?
GM/「慈悲深いので教えてあげると、燃やしてストレス発散。100億キロぐらいは何もかも無くしてやらないと気が済まない」 炎が舞います。明確な敵対行動です。
灰澄/……あ。これ、あれですね。あんまり長引くと、紙袋が燃えますね。
セン/急いで紙袋をウズマキにしまいます!
灰澄/なるほどその手が(笑)
GM/邪神ユウメイイスタディオを強制送還するには、村長の手元にある禁書が必要です。村長の【HP】を0にして戦闘不能にすることで、邪神を上階へ還すことができます。
灰澄/人の良さ100パーセントの顏をぶん殴るの、ご神体を手を滑らせて落とすぐらい気が引けるんですが。
御衣/でも、そうしないと帰ってくれないのでしょう。
仁/気にするな。中身は邪神だ、関係無いさ。
灰澄/それはありがたい。屏風から出てきてしまった虎ならば縛るしかありますまいや。
御衣/私には守る力はあっても……力いっぱいに殴る力は無いので、私の分まで力いっぱいに、頼んでもいいかしら。
灰澄/……貴方に頼まれると断れない心地はまだ少しあるのですが、今回はそれ関係なく。掃除の続きの芝刈りということで、≪デスブリンガー≫の鎌を構えます。
御衣/ええ。我儘とお願い。ありがとう。
仁/さっさと片付けて2人を迎えに行くぞ。
セン/邪神に挑むのは気が引けますが、戯れに世界を滅ぼされるのは困るんですよねえ。邪神と言っても、人の身に縛られているなら……! 大事な禁書が燃える前に、倒しましょう!
灰澄/はい、おにぎりが焼きおにぎりになるぐらいの間に。
GM/それでは、戦闘開始です!

【戦闘マップ】
 エンゲージ1:仁、御衣、灰澄、セン
 (↑10メートル離れてる↓)
 エンゲージ2:村長

【行動値】
 灰澄:14
 村長:14
 セン:13
 御衣:12
 仁:8

【分類】
 仁:人間/異端
 御衣:人間/従魔
 灰澄:人間
 セン:人外/異端
 村長:ボス/従魔/スレイブ


GM/第1ラウンド、セットアッププロセス! 最初は灰澄さんから。
灰澄/はーい。≪アポピス≫で村長にバステ放心を付与します。【反射】対決!(ころころ)出目が6・5で悔しい、達成値18。
GM/(ころころ)こっちは達成値9。ほぼクリには勝てない! バステ:放心は……クリンナッププロセスで回復かぁ。
仁/ナイース!
GM/村長はセットアップで≪高速詠唱≫を使用。そのラウンドの間、【行動値】+10、[対象:シーン(選択)]に変更する。1回限りの大技を使用。
灰澄/先に動かれる上に、シーン選択。怖い。
セン/むむ、シーン攻撃かぁ。……打ち消します?
灰澄/1回限りのやつですし、消して頂けるのは凄く安堵感あります!
御衣/≪空間知識≫を使ってみんなを守るとはいえ、使えると安心です。
セン/了解! ≪光の一手≫で特技1つを自動失敗、打ち消し! 光の靄が炎を打ち消します。
御衣/では御衣がセットアップで≪空間知識≫を使用ですです。
仁/仁はセットアップで≪異常鉱物≫を使用。ヒヒーン!
GM/モブを生やした!
御衣/鉱石馬がきたー!(笑)
GM/ではメインプロセスに参りましょう。トップバッターのままの灰澄さん、どうぞー。
灰澄/マイナーアクションで村長さんに接敵。メジャーアクションで≪ヘル≫+≪デスブリンガー≫で攻撃します。≪ソウルデバイス≫は残しておくの勿体無い気がするので、5つ使います。(ころころ)命中19、いいのでは?
セン/フルぶっぱだドン!
GM/そうだ、バステのせいで回避判定ダイスが1D6減ってるんだった。(1D6ころころ)6が出たら、回避13。むーりー!
灰澄/でも最大値が出てる、凄い。≪インドラ≫を使用して、ダメージ+【反射基本値】!
セン/≪インドラ≫のコストが倍支払えるなら、さらに効果+10点乗せられるよ!
灰澄/いける。まだ余裕ある内ですし、それなら倍にします。
セン/OK! ≪大地の勅命≫を使用します!
御衣/令呪を使います! ダメ―ジに+20で!
灰澄/5D6+50点の攻撃!(ころころ)ダメージは、物理68点! 破戒僧の如く鎌を一振りで、どーん!
仁/固定値50か……痛い確信(笑)
GM/いてーよ。しかもバステ:麻痺つき……麻痺もクリンナップ回復で自力回復できなんだよね! いてー!
御衣/地味に凄くつらいやつ!(笑)
GM/では村長はメインプロセスで、≪ニュクスの冠≫+≪這いよる混沌≫+≪イシュタル≫+≪魔法剣≫で攻撃! SDを4個使って(ころころ)代償2点を払って、1D6しか命中判定できないけど……命中16!
灰澄/命中判定の1D6の出目、また6でしたね。ひえ。(ころころ)回避は15。1たりない。
仁/惜しい!
御衣/惜しい! ≪ミネルヴァ≫を使用します。1D6点追加します!(ころころ)……1。
灰澄/省エネがうまい!(笑)
セン/さすが機関。きっちり1を出して無駄のない仕事!(笑)
御衣/ぴったりすぎるだろ!?(笑) でもこれでセーフ! 回避できました!
GM/ここで村長が≪アザトース≫を使用。仁さんのメインプロセス後に、再行動します。仁さんの後でまた会おうねー!
仁/会いたくねぇ!(笑)
御衣/会いたくなーい!(笑)

 センはマイナーアクションでエンゲージを分断するため、移動。
 メジャーアクションで、≪コネ「古川財閥 古川家≫+≪思念の刃≫でクリティカル命中攻撃に成功。物理ダメージ13点を村長に与えた。
 御衣は、全員の【HP】と【MP】を見て、行動を遅らせることを選択する。


仁/マイナーで接敵してメジャーで殴ります!(ころころ)命中は……惜しい、クリティカルは出なかったが17!
GM/1D6でしかも【回避値】−5での回避判定なんだよね……(ころころ)回避8で当たる。でも1D6で6は出す。この村長すごくね?
セン/GMがさっきから6ばっか出してる……(笑)
仁/4D6で攻撃します!
セン/乗せ時ですね! 令呪を使用、さらに+20してください!
御衣/禍福も盛っちゃえ! ≪禍福のさざなみ≫を使用!(1D6ころころ)……5で、セーフ。ダメージ+20します! いけるときにいく、最大火力だ!
仁/ありがとうございまし! 49点ダメージ!
GM/……凄いダメージだ。仁さんが終わったので、≪アザトース≫で再行動になった村長のターンです。≪ゾーンバースト≫で、至近にいる灰澄さんと仁さんに範囲攻撃! ≪イシュタル≫で4つSDを使用して、攻撃します!(ころころ)命中16。……やっぱり1D6で6が出るんだよなぁ。
御衣/ダイスの女神ぃ!(笑)
セン/焼き鳥バフやばくない?(笑)
灰澄/GMから出目を吸うしかない(ころころ)6ゾロでクリティカル。吸った。
仁/まじかー!?(ころころ)仁は回避9で失敗!
御衣/≪異常鉱物≫に庇わせますか?
セン/いや、≪異常鉱物≫とはエンゲージが離れてる。今の馬は御衣ちゃんを守ってる。
GM/うん。グリリバ声の馬が「ええ、今の私は、貴方だけをお守りします……」って言ってます。
御衣/凄く、良い声ね……(笑) なら、令呪回避は手堅い!
セン/はい、令呪使用! 仁さんの回避に+20!
仁/回避29で避けます!

 無事に全ダメージを回避し続けたことを見守った御衣は、マイナーアクションで≪興奮剤≫を使用。
 そこに令呪を使用し、≪空間知識≫の効果でPC全員の【MP】を25点回復した。


仁/ごりっと全回復!
灰澄/鼻血ヒール感謝!
セン/余ったMPで背景の花咲かせておきますね(笑)
御衣/明らかに服薬オーバー量! 労働オーバードライブ!
GM/これが、機関の頭垓で恐れられていたという御衣ちゃんの働けオーラ……? このシナリオタイトルの正体は御衣ちゃんだったのか(笑)

 クリンナッププロセスにバッドステータスの回復が発生しながら、第2ラウンドへ移行。
 セットアッププロセスに灰澄は再度≪アポピス≫を村長に使用。無事に成功し、村長はまたバステ:放心を付与された。


灰澄/「喝っ」とか「破ァっ!」とか言うアレで放心にします!
仁/よっしゃ! 勝った!
セン/寺生まれってすごい!(笑) 元気になったと言っていたな、あれは嘘だ!
御衣/Kさんに続いて、御衣もセットアップは≪空間知識≫を使用。働こうビーム!
仁/仁もセットアップで……増やします。馬を。
セン/このままターン数増えてったら馬も増えるのか……(笑)

【戦闘マップ】
 エンゲージ1:御衣、馬1
 エンゲージ2:セン
 (↑10メートル離れてる↓)
 エンゲージ3:村長、仁、灰澄、馬2


灰澄/≪ヘル≫+≪デスブリンガー≫でいきましょうか! 使用するSDは5個で、命中判定!(ころころ)命中19。GMから出目を吸っています!
御衣/安定して高いのは凄い! 吸引力の変わらないただ1つの灰澄さん!
仁/仁も出目を吸いたーい!(笑)
GM/(ころころ)回避失敗。吸われています。
御衣/令呪を乗せまーす! ダメージ+20!
灰澄/≪インドラ≫宣言!
セン/インドラ宣言、関白宣言みたいな(笑) お前にダメージを入れる前に言っておきたいことがある、厳しいダメージが出るだろう。
灰澄/ダメージ量に泣いてはいけない。
セン/俺より先に動いてはいけない。
灰澄/(クリンナップ前に)バステ回復してもいけない。
セン/こちらにバステを与えてもいけない
御衣/なしてそうポンポン出るんや!?(一同爆笑)
灰澄/デュエットが出来上がる前にダメージロール振ります!(ころころ)令呪を貰って、物理ダメージ58点!
仁/えぐいー!(笑)
御衣/ダメージ量も関白じゃん(笑)
GM/ぐさり、ぐはー。……奇数が出たら仁、偶数が出たら灰澄。(ころころ)1。
御衣/へ?
GM/バタリ、と倒れる村長。ぼとりと床に落ちるユウメイイスタディオの禁書。
セン/お? やったか!?
GM/炎がユラリユラリ、ゆらあ……! 仁さんに襲い掛かる、生きているような炎。
仁/うおあ!?
御衣/まさか……次の器に!?
GM/そう、それだ。
仁/≪異常鉱物≫で盾にできますか?
GM/…………。それ、それなんですよね、ウマァ!(笑)
灰澄/馬に。
仁/馬に、焼き鳥が。
GM/自爆と同時に、邪神が体に乗り移って……という演出をしようとしたんですが、思いっきり同じエンゲージに! 異常鉱物が! 居やがる! 庇うプロの馬が!
御衣/馬があって良かった!(一同笑)
セン/しかも馬、【HP】5しかないから……乗り移ってもすぐにパァンされちゃう……(笑)
御衣/ウマみがない。
灰澄/ウマだけに。
セン/ウマが合わなかったんですね。
灰澄/あの、あれだ。『FGO』の虎戦車みたいな爆発音が。
GM/じゅどん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! ……以上です(一同爆笑)
御衣/す、すっごいオチがついて、めっちゃ笑ってしまった……!(笑)
仁/ぎゃってなりましたよ! なったんですけどね!? なんか、すみません!?(笑)
セン/いやファインプレーですよ!(笑) 焼き鳥の禁書、ポイッしておきましょうね……!
GM/戦闘終了! ……GMがずっとウマウマ言い過ぎってぐらい馬ネタを引っ張っていたのは、このときのための伏線だったのだ……?
灰澄/ウマさんに、足を向けて眠れなくなった……(笑)


 ●エンディングフェイズ

GM/【MP】が一番余っているセンさん、代表して1D6点【MP】を払ってあげてください。村長から焼鳥がグエーします。
セン/(1D6ころころ)5点消費。てめえ!(一同笑) 村長はあんなにエコ仕様なのに! どうして! やっぱ焼き鳥って最低だな!
御衣/やっぱ高カロリー! 塩ばさあ! 逆さ箒をターンッ! ……焼き鳥の禁書シュレッダーしてぇ(笑)
仁/もう来んな! ……なんか、焼き鳥が食べたくなってきた(笑)
GM/焼鳥を食べてお祓いしてね。意識を失い倒れてしまった村長さんは、そのうち起きます。村長も部屋も貴重なお宝もみんな無事です。
セン/我妻さん、大丈夫ですか? 頬をぺしぺし。
GM/(村長になって)「……んんんー。なんか……すっごい6を出した夢を見た気がする
御衣/現実ですよ。凄かった(笑)
セン/普通に2D6を振られていたら、うちら死んでたかもしれませんねぇ(笑)
仁/異能のセンスはあるんだろうなぁ。ひょろっこいくせにやるじゃねぇか。
灰澄/持っててよかった、バステ付与……(笑)
GM/才能はあるんだろうね、神の加護がある一族だし、ご先祖様はどうであれ邪神召喚を成功させた偉人だし。「す、すみません、まさか滑って転んで気絶したところを看病してくれたんですか。何もかもお世話になって申し訳ないです」
仁/無事ならこともなし、だ。
セン/大したケガも無いようで何よりですが、念のためにお休みになった方が良いかもしれません。
GM/「あ、そうだ。こちら……!」 紙袋を、センさんと灰澄さんにプレゼント。「仁さん、御衣さん。ぜひとも帰りに良い景色を堪能していってくださいね。今はこの島、桜が満開ですから!」
御衣/夜桜にならないうちに 帰りがけのお散歩もいいわね。
セン/山桜見て、お土産に二枝貰って帰りましょうか。梅切らぬ馬鹿、桜切る馬鹿なんていう人もいますけど、根腐れするぐらいなら切った方が桜も本望ってものでしょう。
御衣/二枝……ええ! それは素敵ね!
灰澄/お花見、いいですねぇ。
仁/酒でもありゃあなぁ。
GM/「じゃあこの酒を持っていってください。『赤兎馬』です
御衣/そんなお酒あるんだ!?(笑)
仁/本当だ!?(笑) ……おお! 上等な日本酒か!
セン/これは帰りの船で酒盛りですねえ(笑)
GM/村長は、夜より少し前ぐらいに船を用意してくれるとのことです。お弁当と紙袋とお酒と、ついでに出来立ての焼き鳥もおじいちゃんとおばあちゃんから貰いつつ、君達は小屋に向かえます。
御衣/お酒もお弁当も、お船の支度も本当にありがとうございます、村長さん。どうかこの先も穏やかに。お気をつけて。
GM/「本当に、ありがとうございました!」 村長は笑顔で、山へ……きっと花見に向かう君達を見送りました。そして小屋に向かうと、2人の少女が君達を待っています。「あ、おかえりなさいっ」「……おかえりなさい」
灰澄/ただいま。お待たせしました。
御衣/遅くなって、ごめんなさいね。
GM/(伯子になって)「な、なんだか紙袋に風呂敷に……大荷物ですね?」
仁/馬が役に立ってくれたな。よしよし(笑)
御衣/お馬はこういうときに強い(笑)
GM/さて、まず……ホムンクルスの白妙が話し始めます。(白妙になって)「……私、これからどうしようかって、伯子とお話してたの」 白妙は、センさんを見ます。
セン/はい。
GM/「あの……四角い、魔導書……」
セン/「魔王様のここが凄い!」を見せたタブレットのことですか?
GM/「はい。その四角い魔導書で、すらいどしょーってやつで、話してくれたこと……話してくれたところ……行きたい……です」 白妙はハッキリと意思表明をします。
セン/それはそれは、お友達が増えることは嬉しいですね。白妙さんがよろしければ、ええ、私が貴方の後見人になりましょう。
GM/「後見人……!?」 そこまでやってくれるの、とビックリだよ。でもそれは、素直に喜んじゃう。
セン/魔王の落とし子リクルート成功したからね!(笑)
御衣/えらい……自分の気持ちで決められるのは、凄いことだよ……。
灰澄/……でも、尊いシーンなのにほんと指先ほど一抹ほどの不安が(笑)
GM/「ありがとうございます……! まずはその、四角い魔導書、しゅっしゅってやるの覚えますね
セン/スワイプね。まずはスマホから慣れようか(笑)
GM/そして偽物の白妙こと、伯子。ホムンクルスの白妙が居場所を手に入れて喜んでいる姿を見て、微笑みながらも、少し切なそうな顔で……ちょっと俯く。
セン/貴方も、一緒に来ます? 声を掛けますが。
GM/びっくりしながらも……御衣ちゃん達の方を見る伯子。
御衣/……伯子さんは、行ってみたいところや見てみたいものって、ある?
GM/「行ってみたいこと、見てみたいもの……綺麗な景色と本当のお母さん達の住んでいた場所……もう、見られました。……私は、一応は、帰らなきゃいけない場所があります。その……義理の両親の家……」
セン/あ、そうか。家出してきちゃってるもんねぇ。
GM/「でもきっと、いなくなった私のこと、心配してないと思います……」 もし実際に彼女のことを調べてみれば、「一応は探してるふりはしているけどそんなに」という扱いだと判るでしょう。悲惨なぐらい薄情、それが彼女を自殺へ向かわせた原因ですから。
灰澄/なら、決まりでは?
GM/「決まりですか?」
セン/いっそ、ここで死んだことにしたらどうです? ……銀川伯子は家出した先の島で自殺した。そして、貴方はここで生まれ変わって第二の人生を歩む。
GM/センさんの第二の人生という言葉に「……そういうの、良いなあ。憧れちゃうなあ……」と言っちゃいます。
灰澄/生まれ変わってからどうなりたいか、まで考えていく必要はありますけど、生きたいを手放してないなら、存外いくらでもどうにかなるかと。
セン/夢は今からでもいくらでも掴めますよ。
GM/……ここでGMは考えた。その灰澄さんのその言葉を聞いて、仁さんと御衣ちゃんに好感度が高い伯子が、ここでセンさんの組織について行けば、「伯子を中心にして今後のセッションでPC4人を集められるのでは?」と。全員の今後の関係性構築を考えてしまうGMであった。
御衣/「愛情を得られない」であるならば、4人分得られやすい立ち位置で生きるのがベスト!
灰澄/この子、めっちゃ生き上手だな?(笑)
セン/魔王のとこはホワイトアングラ組織だから! 我が王も幼子2人ならそんな無理難題振らないでしょ!
御衣/そう、教会よりも多分いい。……教会だと警察だから親元に返されちゃうかもしれない。
仁/俺の世界には、来ない方がいいしな。
GM/伯子は「あの……! センさん、私も! ……お願いしたいです!」と、白妙の後ろに駆け寄って、センさんにお辞儀。
セン/良いですよ。2人揃って、新しい夢を生きましょう?
GM/「あっ……ありがとうございますっ!」「良かったね、伯子、いっしょだ」「うんっ……!」
御衣/……2人とも、これ。伯子さんと白妙さんに走り書きで電話番号を書いて渡します。
GM/「あ、あ、ありがとうございます。また絶対、お話、したいです!」「おしゃべり、楽しかったから……私も、おしゃべり、参加していい……?」
御衣/勿論! みんなでお茶しましょう。2人の新しい人生のおはなし、たくさん聞かせてちょうだいね。
GM/「はい!」「……はいっ」 花が咲いたように可憐に笑う少女達。
セン/……おっと、そろそろ港に向かった方が良いのでは?
仁/そうだな、日ももうすぐ暮れる。
GM/船に乗りましょう。別れるまでも、ずっと話しましょう。船の中で、海と桜を楽しみにいきますか。島の綺麗な景色を見ながら、全員で話させてください。
セン/船に乗って、どんどん遠ざかっていく島を見ながら……お弁当食べてお酒飲んで、おしゃべりしましょうか。
灰澄/……島のどこもかしこも満開で。波が、穏やかだといいですね。
御衣/ふふ、きっと穏やかよ。少し荒れることがあっても、へいちゃらだわ。
セン/満開の桜見えなくなったら、今度は満天の星空を眺めながら……。
仁/月見に花見に一杯か。こりゃあ乙だなあ。
灰澄/いいですね。……花札、どうです?
仁/お、イケるクチか? 飲みながらだとまた楽しいぞ。
御衣/たくさんこしらえてもらったお弁当を楽しみながら……。花札って、ゲームね?
セン/修学旅行だったら没収されるやつですよ、花札は。
御衣/どんなのかしら。私、遊んだことないの。
GM/「私もやったことない」「やったことない……覚えられる……?」
仁/ただのカードゲームさ。ここではな。おっちゃんが教えてやるよ。
御衣/わあ、おしえて! みんなで遊びたい!
セン/賭けるなら、お菓子までにしておいてくださいよお
灰澄/そこの先生は没収しないタイプの先生でしょう。よきかなよきかな。
GM/ほんわか。そんな風にみんなで遊びつつ、美味しく楽しく船に乗りつつ、仲良く帰りの時間を過ごすのであった……。

 GM/さて、港に着くと「お父さーん!」と可愛い小さな女の子の声が。

仁/……あっ!?(笑)
GM/女の子が仁さんに向かって手を振って、帰りを待っていました。
セン/うわ!? また美少女がきた!?(笑)
灰澄/……お父さん?(笑)
GM/仁さんは思う。あの村長にプライバシーも何も無かった。そう、あの村長……わざわざ君のご家族に連絡した。気を回したつもりだ。
灰澄/そういえばそうだった(笑)
セン/めっちゃ仁さんと美少女を見比べる……DNAの神秘!?
仁/母親似なんだよ!(笑)
GM/船から降りた仁さんに「お父さーん! お父さーん!」と、しばらく会えなかったから甘えて抱きつく娘さんです。
仁/お迎えありがとうなー! 撫でられからの抱っこ!(笑)
セン/パパデレだ(笑)
御衣/あらまあ、お父さんの顔してる〜(笑) お迎え、偉いわね! 一緒に遊んだ仲なので手をふりふり。
GM/「あ、ミコちゃんだー! ミコちゃんもだっこ〜」
御衣/だっこー! よいしょって抱えてぐーるぐる(笑)
セン/……仁さん、≪豹変の業≫お持ちだったんです?
仁/まあ、な? この顔見てみろよ、可愛いと思わない奴の気がしれないぜ。
灰澄/それ、シラフで言える人も珍しいです。
GM/仁さんの娘さんは10歳。そんな小さな女の子が夜に1人で来ている訳がありません。もちろん彼女のおもりとして、仁さんも知っている少年がついて来ています。

 月見里 桐久雄(やまなし・きくお)
 仁の友人の息子。月見里(やまなし)組の、組長の息子。
 一応は後を継ぐ極道の男子高校生。子供にも全力で遊んでくれる明るい好青年。中の人は、しゅうら。リプレイ『狂気の使者は我にくる』参照。


セン/あっ! 桐久雄くんだ!
御衣/リプレイではかねがねの方……!
GM/ここで仁さんは、「月見里組の組長の息子・桐久雄という少年」は好印象か悪印象か、GMに教えてくれると今後に生かせます。ちなみに君の娘さんは……残念ながら懐いてます……。
灰澄/残念ながら。
御衣/残念ながら。
セン/ふふ、残念ながら、か……(笑) 次回に繋がる感じなんですね?
GM/御衣ちゃんは、娘さん繋がりで桐久雄くんを知り合っていても初対面でもいいですよ。初対面のセンさん灰澄さんにも「あ、どーも。仁おじさんの友達ってことはいいひとかなー?」ってニコッて会釈しますし。
御衣/お見かけしたことはあったかも? であれば、貴方も来てたのねぇ桐久雄さん、お迎えが豪勢ね、って嬉しげにします。
GM/嬉しげにしてくれた御衣ちゃんに桐久雄は「だって仁さんに会いたいって言ったら誰かがついて行かなきゃって思って!」と、笑顔で対応します。
御衣/付き添ってあげてたのね、良いお兄ちゃんねえ!
セン/好青年じゃないですか〜。……仁さんのお子さんって、みんな何歳でしたっけ?
仁/上から10歳女児 8歳女児 6歳男児です。……自分は会長設定でトップなので、「俺より強いやつしか認めねぇ!」なんですけど。
セン/男子高生と小学生女子かぁ……10年後ぐらいはお似合いですね?(笑) 懇意にしてる別の組の子って感じ?
仁/それです。面倒見が良い青年くらいの認識です。奥さんが預けるくらいだからそっちは信用してそうだけど、そこまでは信用していないです。娘はやらん!
GM/そしてテンプレ通りの返答(笑) 了解しました。「お父さーん、晩ご飯はみんなでお家でねー」と帰る流れになります。
仁/そうかそうか楽しみだなぁ。和やかにシーン退場します!
セン/では……白妙さんと伯子さんにタブレットで我が王のご尊顔コレクションを見せながら、我が王のもとへ案内します。
GM/(伯子になって)「はーい……あの、仁さん! 御衣さん! ……また!」
仁/おう。達者でな。
御衣/ええ、また! 必ず! 笑顔で、大きく手を振りましょう。
灰澄/はい。また。
セン/ばいばーい。で、こちらがさるパーティーにいらっしゃった時の正装姿の我が王なんですけど……って言いながらフェードアウト(笑)
GM/桐久雄くんも「じゃあ俺は、途中までー」 和やかに仁さん達をお邪魔しつつ、完全な邪魔はせずにフェードアウト退場! 御衣ちゃんは「高坂さんに連絡しようー」とか考えながら、灰澄さんはそこそこいっぱいお土産を抱き上げながら、退散かな?
御衣/……初めて、こんなに遠くまで出て……友達まで、沢山できた。スマホを取り出して、帰る足取りはきっと軽いのでしょう。
灰澄/変わったなぁ……神棚、広げてもらおう。視線を御衣ちゃんに向けつつ、続けてぽそり呟いて……くるっと踵を返します。

 GM/御衣ちゃんに視線を向けた先には、かつて君を酷使して殺しかけた悪しき存在の姿。御衣の目にも、自分の父親――創造主が、確かに立っていることに気付くだろう。

御衣/あ。
セン/ファッ。
仁/うわ。
灰澄/わあ。
御衣/…………。航、さま……。


 アナザーワールドSRS
   〜 サクラ・オーバードライブ 第1話 〜  END




GM/以上でアナザーワールドSRS「サクラ・オーバードライブ」、第1話を終わりに致します。
セン/お疲れさまでした!? ……え!?
灰澄/おおわあああ不穏!?
仁/う、後ろの不穏さよ……!?
御衣/伯方の塩をぶん投げる!
セン/イーッ!? 岩塩! 岩塩を! 投げて!(笑)
GM/最後に出てきた彼の顔をご存知ないプレイヤーさんには、「機関の悪の科学者」とだけご紹介しておきましょう。「灰澄さんを殺しかけた男」なんて設定を生やさせていただきました。そして、御衣ちゃんのお父さんです。
御衣/すごくいや。
セン/全身から拒否のオーラが!(笑)
GM/次回セッションにはキャラクターレベル1分上昇できます、お疲れ様でした。仁さんは可愛いお子さんと一緒に帰ろうねー、平和にねー。センさんは魔王のとこみんなで行こうねー、平和にねー。御衣ちゃん達も平和にお父さんとねー、というセッションでした。
灰澄/やべえ、お近付きになりたくないけど近付かないと始まらない。わあい(笑)




第2話に続く

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