アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 秘密のリグレット 』 1ページ ■
2017年5月21日




 ●プリプレイ

 2017年3月12日に行なったセッション『夜より暗き桜』がリプレイ公開され、その直後集まった……同卓のメンバー4人。
 メンバーを見たGMは、「前回のセッションで少しだけ不完全燃焼しちゃったポイントをやりたい」と思い、ハンドアウトを配り始めた。


GM/今日も『アナザーワールドSRS』セッションを始めるよ。早速ですがハンドアウトを配っていくから読んでねー。



 アナザーワールドSRS・シナリオ「秘密のリグレット」



【レギュレーション】
 キャラクターレベル5で開始。
 全員知り合い設定であること。4人プレイの場合、ハンドアウトを2人ずつで共有する。

【ハンドアウト:PC1】
 コネクション:幼馴染  関係:親愛  推奨クラス:前線系

 君にはいつも一緒にいた幼馴染がいる。
 これからも親しい関係が続くと思っていた。あの手紙を書かれ、先立たれるまでは。
 「ごめんなさい、とんでもないことをしてしまいました。死んでお詫びします」
▼セカイのイベント:NPC1の遺書を見つける。
▼コネクションNPC1:幼馴染

 PC1の幼馴染。一般人。とても仲が良く、明るい性格。5月21日に自殺をした。

【ハンドアウト:PC2】
 コネクション:○○の後継者  関係:自由  推奨クラス:後衛系

 君は数百年続いてきた○○の跡取りだ。
 (推奨は、長い歴史を持つ魔術の一族や、道場の子、老舗○○屋の跡取りなど)
 PC1やNPC1とは長い付き合いがある。だからこそNPC1の自殺を信じることができない。
 その違和感の正体を物語るように、君の前に龍の聖剣が現れた。
▼セカイのイベント:NPC1の自殺の謎を探ろうとする。
▼コネクション『イベントキー:○○の後継者』

 昔から続く○○の跡取りであることを表わすイベントキー。
 街での情報収集判定に常に+2。また、街での思い出し判定に常に+2。

【その他】
・[アーティスト][イレギュラー]解禁。
・追加ライフパス「機関コネ」「組織コネ」「英霊」解禁。ただし英霊PCの場合、キャラクターレベル3である理由を考えること。
・『異端堕ちルール』解禁。



プレイヤー2・しゅうら/うわー、幼馴染がもう死んではる!
プレイヤー3・現空/ウッソ、先立たれてる!? やばい、最初からクライマックスだ!(笑)
プレイヤー4・なちこ/いきなり衝撃的展開が……。あ、今回のハンドアウトって「2:2」で分かれるんですね。
GM/PC1のハンドアウトがあまりに衝撃的すぎて、きっとPCが4人とも一つのことに集中できると思ったんですよね。モチベーションをそれぞれ設定しなくてもいいと思って、必要最低限のハンドアウト配分にしました。
プレイヤー1・ろって/なるほど、判りやすいです。「幼馴染の死の謎を探しに行く」シナリオだって頭に入れておけばいいやつですね。
GM/GM的オススメとして、「PCの中で日本史に詳しいキャラクターがいると助かるかも」しれません。とはいえ、GMもそんなに日本史が得意という訳でもないのでそんなに深入りしませんが、「歴史的な●●を知っている、ということにします」と扇動できるキャラを作るときっとみんな遊びやすいです。
プレイヤー3・現空/確かに! 扇動してくれる人がいると嬉しい。
GM/このメンバーは『夜より暗き桜』を遊んだ面子なので、そのときのPCを継続で使ってもいいですし、他の『AW』セッションのPCでも遊んでくれてOKです。自由にキャラクターメイキングしてね。

プレイヤー1・ろって/PC1ハンドアウトを選択。
プレイヤー2・しゅうら/PC1ハンドアウトを選択。
プレイヤー3・現空/PC2ハンドアウトを選択。
プレイヤー4・なちこ/PC2ハンドアウトを選択。

GM/それでは、キャラクターメイキングが終わったから始めようかな。自己紹介をしていくよー。

プレイヤー1・ろって(以降、仙里)/PC1の1人目、嵐山 仙里(あらしやま・せんり)。15歳の女子学生をしています。後天的に「人ではないもの」になり、体毛が針状になる能力を持っている≪殺戮の身体≫持ちです。
GM/キュマイラでモルフェウス?
仙里/いきなり『ダブルクロス』に!(笑) 最大【HP】45、【物理防御点】が4点ある上に≪鋼化2≫まであるので、3D6点以上ダメージカットができます。「私に近づかないでー!」って感じの友達との距離感が図りにくい鈍感な子です。
プレイヤー2・しゅうら/余計に『ダブルクロス』っぽくなった!(笑)
仙里/だからこそ、自分に近づいてくれる子はめちゃくちゃ大事にしたい。友達を大切にしています……が、亡くなっちゃったのがつらい。
プレイヤー3・現空/あああ、つらい……まさしくPC1って感じだ。

 嵐山 仙里(プレイヤー名:ろって)
 クラス:[狂戦士5]
  体力:19(+6)  反射:21(+7)  知覚:12(+4)
  理知: 3(+1)  意志: 6(+2)  幸運:12(+4)
  HP最大値:45   MP最大値:15   正気度:3
重要キーワード:人ではないもの  背景:友達を大切にしている  特徴:鈍感
ライフパス特技:≪ダメージ上昇≫  スキルウェポンのイメージ:体毛の針化
職業:学生  性別:女  年齢:15  身長:147cm  髪色:黒  瞳色:茶
 スキルウェポン→≪殺戮の身体≫
 狂戦士→≪狂舞≫ ≪猛る身体≫ ≪鋼化1・2≫ ≪破壊者の孤独≫ ≪戦神の巣≫ ≪獲物を狙う眼≫ ≪不屈≫ ≪乱舞≫

プレイヤー2・しゅうら(以降、千鳥)/同じくPC1のハンドアウトを選択した、千鳥(ちどり)です。正体は、実在する雷切丸(らいきりまる)という日本刀、刀剣男士です! 体は玉鋼でできている!
プレイヤー3・現空/名前がカッコイイ!
GM/いっぱい鍛刀しなきゃ!(笑)
千鳥/複数ある刀らしいので、兄弟がいるよ。見た目は15歳ぐらいの小さめの男の子で、高校1年生を30回ぐらいしています。「あのお兄さんいつも近所にいるよね〜」って言われてます(一同笑)
仙里/よく似た親子だと思われてるよ、きっと(笑)
千鳥/S市には凄い長くいます。NPCのことも小さい頃から見てきて可愛がってきました。耐久度的に何の問題の無いあの子が死んでしまうなんて何事だ。
プレイヤー4・なちこ/言い方!(笑)
千鳥/クラス配分は[聖職者1/稀人1/イレギュラー3]なので、支援しつつ攻撃も与えていくタイプです。みんな大好き……いや、私が大好き≪プロパゲイト:異常鉱物≫を取っています。モブ作成で庇ってもらえるよ!
GM/一応キャラクターシートでは「500歳」という設定になっていますが、何年前からS市にいてくれることにしますか?
千鳥/S市かー……。昭和ぐらいから居ていい? 40〜50年前、みんなのお父さんお母さんが生まれた頃にはいることにします。
GM/仙里ちゃん達のお父さん達は、千鳥くんの同級生を経験したこともあるかもしれないね(笑)

 千鳥 雷切丸(プレイヤー名:しゅうら)
 クラス:[聖職者1/稀人1/イレギュラー3]
  体力:13(+4)  反射:15(+5)  知覚:13(+4)
  理知:12(+4)  意志:11(+3)  幸運:12(+4)
  HP最大値:25   MP最大値:21   正気度:7
重要キーワード:宝物  背景:実は人間ではない  特徴:正々堂々している
ライフパス特技:≪特技取得・興奮剤≫  スキルウェポンのイメージ:刀で斬撃を飛ばす
職業:学生(脇差)  性別:男  年齢:500ぐらい  身長:160cm  髪色:黒  瞳色:銀
 スキルウェポン→≪グロウカリバー≫
 聖職者→≪物品調達≫ ≪悔改めよ≫ ≪叱咤激励≫
 稀人→≪太古の縁≫ ≪光の一手≫
 イレギュラー→≪オールラウンド≫ ≪ヒストリアー≫ ≪ソウルデバイス≫ ≪プロパゲイト:異常鉱物≫ ≪ヘル≫ ≪インドラ≫

プレイヤー3・現空(以降、小太郎)/キャラクター名、霧隠 小太郎(きりがくれ・こたろう)です。者の血筋の跡取り息子です。
GM/忍者じゃなかったら許されない名前だ(笑)
千鳥/忍者じゃなかったら怒ってるよ!(笑)
小太郎/16歳の高校1年生です。学生をやりながら忍者修行をしています! クラス配分は[領域遣い3/世界遣い2]。武器は取ってないです!
GM/支援特化の忍者だ。
小太郎/『ライフパス特徴:強欲』で、知的好奇心が凄くある子です。へんげの術を使って色々気になるところに行っちゃったりする! アクティブです!
仙里/アクティブ後衛だった!(笑)
小太郎/でも攻撃ができないから忍ぶよ!(笑)

 霧隠 小太郎(プレイヤー名:現空)
 クラス:[領域遣い3/世界遣い2]
  体力: 9(+3)  反射: 9(+3)  知覚:12(+4)
  理知:15(+5)  意志:16(+5)  幸運:12(+4)
  HP最大値:18   MP最大値:29   正気度:10
重要キーワード:命令  背景:私の父は忍者だ  特徴:強欲
ライフパス特技:≪薬物取得・興奮剤≫  スキルウェポンのイメージ:忍術
職業:学生(忍者)  性別:男  年齢:16  身長:160cm  髪色:黒  瞳色:赤
 スキルウェポン→なし
 領域遣い→≪イバラの城≫ ≪生命の叫び≫ ≪大地の守護者≫ ≪大地の勅命≫ ≪全方位視覚≫ ≪豹変の業≫ ≪不可視の領域≫
 世界遣い→≪逆転運命≫ ≪リライト≫ ≪防衛用具≫ ≪君に幸あれ≫
 一般特技→≪興奮剤≫

プレイヤー4・なちこ(以降、譜破)/キャラクター名が、春高 譜破(はるたか・ふわ)です。28歳女の子で、≪薬物調合≫で薬物を取得して、みんなにバラ撒けるタイプにしました。
仙里/支援系だ。一番年上だー。
GM/ふわちゃん、可愛い音だ。
譜破/クラス配分が[感応力師1/霊媒師1/処刑人3]。霧隠家というお家で調合師として住み込みで働いています。
小太郎/お家で譜破姉ちゃんと一緒に住んでます。昔は霧隠家は大きなお家だったけど、今の時代……「平屋の一戸建てで、地主さんかな〜?」って思われる程度の規模になってるかな。
GM/一緒に住んでる義理の姉弟……なんか、良いね(笑)
譜破/戦闘では、≪凶々しき武器≫を≪視えない腕≫で射程を伸ばして戦います。坊ちゃんを守るよ! 譜破のお父さんも調合師で霧隠家にいたので、みんなのお姉ちゃんとしてPC達の面倒を見ていますね。

 春高 譜破(プレイヤー名:なちこ)
 クラス:[感応力師1/霊媒師1/処刑人3]
  体力:15(+5)  反射:15(+5)  知覚: 9(+3)
  理知: 9(+3)  意志:13(+4)  幸運:12(+4)
  HP最大値:27   MP最大値:24   正気度:7
重要キーワード:霧隠家の所有物  背景:坊ちゃんと遠い過去に約束をした  特徴:従順(?)
ライフパス特技:≪特技取得・修羅≫  スキルウェポンのイメージ:薬で作った人形
職業:霧隠家の調合師  性別:女  年齢:28  身長:175cm  髪色:灰  瞳色:濃茶
 スキルウェポン→≪凶々しき武器≫
 感応力師→≪空間知識≫ ≪ターニングセット≫
 霊媒師→≪視えない腕≫ ≪縛呪≫
 処刑人→≪薬物調合≫ ≪躍動の呪歌≫ ≪修羅≫ ≪強力調合術≫ ≪血の彫像≫ ≪血のいざない≫ ≪血の媚薬≫
 一般特技→≪興奮剤≫

GM/NPCのご紹介をします。PC1に付けてもらった名前は、采女 壱子(うねめ・いちこ)ちゃん。年齢は仙里ちゃんと同い年の15歳の女の子でした。
千鳥/思春期だ……。
仙里/なんで亡くなったの……。
GM/なんでだろうね。彼女をよく知る人間なら納得ができない死を遂げます。……小太郎くんも16歳なんだよね? 幼馴染にするのはどうだろう?
小太郎/そうします!
GM/自殺するとは思えない元気な子……というイメージなんですが、何か付けておきたい特徴はありますか?
譜破/≪±50副特技≫でも付けよう!
仙里/それいい! せっかくだからダイスで決めてみましょうか。(ころころ)≪+50道具作成≫?
GM/器用な子だ。美術部で絵が得意とか、発明家で何か作っちゃうとか?
仙里/もしくは……手芸が得意?
千鳥/レジンアクセサリーが作るのが得意とか?
譜破/良いなそれ。私なんてこの前ボタンを付けるのに2回も失敗しちゃった。
GM/それはもうちょっと頑張ろうよ、譜破さん(笑) 小物を作るのが好きな女の子って良いね。
仙里/ではそれで。性格面は……引っ張ってくれる子だと嬉しいな。
小太郎/確かに。仙里ちゃんを引っ張ってくれる女の子で、それなら小太郎にも声を掛けてきてくれそう。リーダー格かな?
仙里/なんでもかんでも一番になりたがるタイプだと可愛いですね。
GM/なるほど。そんな子が自殺します。
仙里/なんで!? そこは一番にならなくていい!(笑)
小太郎/ホントだよ! なんで亡くなったの!?(笑)
GM/そんな彼女と今回のシナリオ、始めていきましょう。……まずはGMの独り言、マスターシーンから……。

 ――ダッダッダッ。走る女の子の足音。
 ――ザッザッザッ。追いかける獣の足音。

 ――ザシュッ。貫かれる体。

 しかし男性が呪文を唱えた瞬間、彼女は一命を取りとめた。

「すまない、君を守りきれなかった。
 だが君が『生きたい』と思う力が強ければ大丈夫。どうか強く生きて」

 彼女は懸命な救助の甲斐あり、息を吹き返し、女の子は……男性の手を引いて、歩いていく。
 その事件はもう何年も何年も何年も前のこと、誰も知らない、夜の場所での出来事だった――。



 ANOTHER WORLD SRS
  「秘密のリグレット」




 ●オープニングフェイズ1 〜1度目の土曜日〜

GM/5月20日、土曜日のシーンを始めていきます。高校生の君達は、壱子ちゃんに呼ばれて丸丸百貨店に買い物に来ました! ゴールデンウイークもたくさん遊んだ君達ですが、壱子はよく「どこかへ行こう!」と声を掛けてくるため、これもいつものことです。
仙里/いいですね、遊びに行きましょう。
GM/そろそろ夏が近いのかとても気温が高い、なんでも30度を越えるほどの快晴日。彼女は男女分け隔てなく連れ出します。男子は荷物持ちになって!
小太郎/はーい!(笑)
千鳥/アイスを奢ってくれると聞いたから行くよ!
仙里/お、奢る奢る!
千鳥/そこは壱子ちゃんが奢るって言うところだよな?(笑)
GM/なんで仙里ちゃんが奢ることになったんだ?(笑)
小太郎/譜破姉ェ。一緒に行かない?
譜破/……ショッピングモールなんて久しぶりだわ。番傘を差して行きます。
仙里/凄い和風だね、カッコイイ!
千鳥/それ、昔から使ってたヤツだよね。
譜破/バレてるー(笑) 物持ちが良いってことにしておいてくださーい。
GM/「あのね、今から行く手芸屋さんね、開店したばかりでオープンセールをしてるの。パーツ掴み取り500円セールがあるからみんな手伝って!」
仙里/そ、それは頑張って掴み取らないと……! うわー、人混みが凄いー(笑)
GM/「仙里ちゃん! 何でもいいから取ってきて! 出来れば良いやつ取ってきて! 1人2パックまでだから取ってきて!」
仙里/えっ、えっ、えっ……!? ど、どうしよう!?(笑)
小太郎/ひょいひょいっと掴み取ります!(笑) とりあえずこれぐらいでいいやー。
千鳥/いっぱいあって迷っちゃうねー? あっ、ハリネズミのチャームだ!
仙里/あっ、それは可愛い……。
GM/「千鳥くんそれ! 絶対それ取って! それ使って仙里ちゃんのプレゼント作るからー!」 壱子はイキイキと買い物を、君達との時間を楽しんでいます。
千鳥/人生を謳歌してるねー。今が旬って感じだ!
GM/うん、こんなにも人生を謳歌してるね。5月だから高校生になったばかり、まだまだ楽しいこといっぱい待っている時期だよ。
仙里/ふ、フラグのような言い方を……(笑)
GM/桜が散り、新緑の季節。新しい学校にも慣れてきて、お友達もいっぱい作れた5月の土曜日。楽しそうに壱子は言います。「明日、何も予定が無い日曜日だし何か作ってあげるよ。仙里ちゃんは何が欲しい?」
仙里/ふえっ!? あ、その……えっと……。
千鳥/何でも言いなよ。ハンドメイドをやっている人はリクエストを貰えると嬉しいから。
GM/わかる。
仙里/凄くわかる(笑) じゃあ……髪留めが欲しい!
GM/「オッケー! さっきのハリネズミのチャームとは別に、仙里ちゃんに似合うの作るね! あっ、譜破さんも何かリクエストありませんか!? 私の拙い出来でも良ければ明日中に作っちゃいます!」
譜破/そうですねぇ。調合中に髪の毛が落ちてきてそろそろ困っていましたし、私も髪留めが欲しいですかね?
GM/「了解でーす! じゃあ大人っぽいやつ作りますー!」
譜破/私がさっき選んだビーズで作ってもらえるんですか? 実験に使った山椒っぽいアレ。
小太郎/山椒のチャームがあったの?(笑)
譜破/壱子ちゃんは昔から手先が器用ですからねー。
GM/「譜破さんの方がもっと器用じゃないですかー! 小太郎くんも実はすっごく器用だよね。私が気が付かないうちに何でもパパッとしてるもん!」
小太郎/サッと行ってサッと帰ってくるのは得意だよ(笑)
譜破/みんな幼馴染ですから、お家にも遊びに来てくれてますよね? ではまた私の研究室でみんなで作っても楽しいかもですねって言います。
千鳥/小太郎くんのお家、忍者屋敷で面白そう!
GM/……ところで千鳥くんのお家って、秘宝館
千鳥/はい。ショーケースに「ただいまー」って戻っていく刀です。
仙里/実は凄い2人に囲まれている私だぞ……(笑)
GM/「来月になったら小太郎くんのお家に遊びに行ってみんなでハンドメイド会がしたいなー! また遊ぼうー!」 そんな感じの土曜日です。特別この時間に何があるという訳ではない、ただただ壱子と元気に買い物をし、食事をして、「明日中に約束した物を作るねー!」と言って去る1日です。
譜破/いつまで坊ちゃん達は私を保護者役として連れて行ってくれるかしらー(笑)
仙里/まだまだ楽しそうですよ……(笑) じゃあ、またねー。
GM/では……PC全員、【幸運】判定で難易度10をしてください。
千鳥/おや?(ころころ)失敗。
一同/(ころころ)失敗。
小太郎/全員失敗したなら、自身に≪君に幸あれ≫を使います。これで達成値14にします。
GM/仙里、千鳥、譜破は壱子に背を向けて歩き出しました。だが小太郎だけが……壱子が躓いたのを目撃します。
小太郎/あっ。
GM/そして、なかなか立ち上がらない。
小太郎/……ん?
GM/君が声を掛けようとしたなら、バッと起き上がって……コケて転んだこと誰にも気付かれていないようにキョロキョロしています。必死に。
譜破/……坊ちゃん? どうしました?
小太郎/ただコケただけなら……恥ずかしがって気にしているいるみたいだし、他の人には言わないかな。
GM/とても気遣いができる小太郎くんだ。じゃあ君は、元気で危なっかしい子が転んだ痛みに耐えて必死に取り繕っている姿を、一人見ることができた。それだけです。
小太郎/……はい。……これ、言わなくていいよな?
譜破/そうですね……声を掛けたらきっととても恥ずかしがると思います。不審な様子ではありませんし、ひとまずそのままでいいのでは?
小太郎/じゃあ……少し気に留めながら、今は黙って家に帰ります。
GM/そうして君達は自宅、博物館、忍者屋敷にそれぞれ帰るのでした。……時間は流れ、夜のシーンです。日付が変わった5月21日頃、仙里ちゃんの自宅の電話が鳴ります。
仙里/出ます。
GM/おっ、両親が出るより先に仙里ちゃんが出た。「夜分遅くに申し訳ございません、采女です」 壱子ちゃんのお母さんが電話を掛けてきます。
仙里/え、えっと……私、仙里です。ど、どうしたんですか?
GM/「せ……仙里ちゃん……」 お母さんは凄く落ち込んだような声です。仙里ちゃん自身に言うべきか言わないべきか非常に悩んだ後、君には教えるべきだと判断し……「うちの壱子が急死しました」と告げます。
仙里/えっ……。受話器を落としそうになったけど、堪えます。
GM/壱子のお母さんは君を気遣う言葉を言いながらも、お葬式の話など事務的なことを喋り……そして尋ねます。「……壱子に、今日、何かあった?」
仙里/な、何も……判りません。普段通りに……何かあったかなんて、知りません。あわあわしながら答えます。
GM/「……本当に夜遅くにごめんなさい。後々詳細をお話します」 お母さんは、娘が『あんなこと』になるとは思わず、彼女と一緒に遊びに行った壱子ちゃんに不審な点が無いか直接尋ねにきてしまったという感じです。
小太郎/なるほど……それは、仕方ないというか……。
仙里/で、でも……私には判らないし、どうしたらいいかも……。
GM/お母さんからの壱子ちゃんの死を告げられる電話は切られます。電話を終えた仙里ちゃんは、何かしますか?
仙里/頼りになる人に電話したい。……そうだ、小太郎くんは帰り際に何かを気にしてた! 小太郎くんにあわあわしながら自分の部屋でライン電話します!
譜破/家電じゃなくて携帯電話に直接連絡だ!(笑)
小太郎/おっ? もしもしー、遅い時間にどうしたんだ?
仙里/壱子ちゃんが亡くなったという話を小太郎くんにします!
小太郎/ええっ……!?
仙里/お母さんから「壱子ちゃんに何があったの」って訊かれたんだけど、何も答えられなかったの! ……な、何か、あったっけ……?
小太郎/……いや、帰り際に転んで起き上がれない壱子を見たけど、なんかソワソワ周りを気にしていたような……? コケたのが恥ずかしくて周りを気にしていただけかと思ったんだけど……。
仙里/……小太郎くんと話しているうちに、ちょっとずつ冷静にはなってきます。でも、ど、どうしたらいいと思う……?
小太郎/……会いに行かせてもらうことはできないかな? 「迷惑だと思いますが友人だからどうしても会いたくて!」と訴えてみるとか?
譜破/お通夜になる前に、事前に壱子ちゃんに会いに行ってみる……と?
千鳥/自殺の場合、私達は事情聴取を受ける可能性があります。すぐにお葬式にはならないかと。
仙里/……じゃあ、し、忍び込んでみる? 壱子ちゃんの家に?
小太郎/じゃあ今すぐ僕もそっちに行く! なんで死んじゃったか、直接確かめに行こう! 隣にいる譜破姉ェも連れて!
譜破/譜破姉ェは隣にいました!(一同笑) 坊ちゃんなら誰にも見つからず壱子ちゃんのお家に忍び込むのは朝飯前でしょう。
千鳥/このお姉ちゃん、アゲるアゲる(笑)
譜破/むしろ見つかるようでしたら困りますからー(笑) という訳で、譜破は坊ちゃんと一緒に車で向かいます!
千鳥/その車、途中で博物館に寄ってください! 刀を回収して!(笑)
仙里/と、とても頼もしい……。せ、仙里も、出かけられる準備をします!
GM/ではPCは全員、壱子の自宅の前に到着しました。彼女の家の前には、パトカーが停まっています。
千鳥/あの、私≪太古の縁≫を持っているんですが、警察の中に縁がある知り合いの人はいませんか?

 ≪太古の縁≫
 長生きをしているために、古い縁を持っていることを表わす[稀人]の副特技。
 初対面の人物を知り合いだったことにしたり、過去に会っていることにしてもよい。


GM/あ、面白い特技だ。じゃあ警察の中に伊伏野 狛がいます。
仙里/こ、狛さん!?(笑)
譜破/見るからに元気そうな人だ!(笑)

 伊伏野 狛
 異能力関連事件担当の独立捜査課、通称『警視庁 能力特命課』の刑事。
 元特殊部隊出身の体力自慢のデカで、人懐っこい笑みを浮かべ、誰にでも明るく元気に話す青年。詳しくは、『傍らに立つ囀り』『可能性の卵』参照。


千鳥/狛! 狛! こーまやー! 久方ぶりだよね! はー、刑事になるぐらい立派になったねぇー(笑)
GM/(狛になって)「あれぇ、千鳥さんじゃないっすか! どうしたんすか、高校生がこんな真夜中にいちゃダメっすよー」
千鳥/見た目が高校生なだけだけどね。
GM/「あ、もしや……采女 壱子ちゃんとお友達っすか? 確かその子、高校生だったから……」
千鳥/一応、社会的には幼馴染という立場だよ(一同笑) 私達、今日1日壱子ちゃんと一緒にいたんだ。その壱子ちゃんに何かあったと駆けつけてみたんだが……。
GM/「今日一緒にいた!? ちょっと話を聞かせてくださいよ」 狛さんは千鳥くんだけじゃなく、PC全員とお話する姿勢を取ります。
千鳥/みんなに狛さんを紹介しますね。こちら、何十年前から幼馴染の狛。
GM/「どもっす! 刑事やってる狛っす!」
譜破/ど、どうもー(笑)
GM/「お友達というなら……衝撃的な話をするから覚悟してくれっすよ。……采女 壱子ちゃんは、お部屋で首を吊っていたそうです」
仙里/…………。
千鳥/……自殺?
GM/「ええ、遺書もありました。『ごめんなさい、とんでもないことをしてしまいました。死んでお詫びします』という文面の遺書が」
小太郎/……うん?
千鳥/……それ、本当に彼女が書いた遺書なのか?
GM/「両親も確認済み、彼女の字と鑑定してみたところ、彼女自身が書いたと見て間違いないそうっす」
仙里/え……えええ……。
譜破/私達のアクセサリーを「明日には作る」って約束してくれるぐらいですよ。明日の予定を楽しそうにお話されていました。
仙里/そ、そうです! 約束を破るなんて思えない。首を吊る今の状況は繋がりません……。
譜破/元々、壱子お嬢さんは明るい方なんですよ。……ここまで思い詰めるようなことがあったら、私どももすぐに気付きます。
千鳥/……異端のせいとか、考えられないか?
GM/「今のところはまだ何とも言えないっす。でも、その話を聞く限り俺もおかしいってことは判るっす。異能の中には洗脳特技や、感情を操作する特技、突然ヒトを変えてしまう特技ぐらいあるっす。その犠牲者になっている可能性だって……あるとは言えないけど、無いとも言えないっす」
小太郎/それは……そうだよね……。
GM/「彼女は20日17時頃に帰宅。18時頃、母親いわく『暗い顔をしていた』そうっす。19時頃、母親が夕飯の支度を終えて自室にこもる彼女を訪ねたところ、お部屋で泣いていたらしく……。それから数時間後、両親の呼びかけにも答えないことから父親が壱子ちゃんの自室を開けてみたところ、自殺を発見したと」
仙里/そんな……そんなことは……。
GM/「……あの、千鳥さーん。壱子ちゃんのお部屋、見てみません?」
千鳥/いいの?
GM/「壱子ちゃんと仲良しなお友達の皆さんも、気になることがあったら何でも教えてほしいっす! あ、もちろんこれ……内緒で」 コソコソと提案します。
仙里/い、いいんですか?
GM/「本当ならダメっす! 怒られ案件っす! でも……千鳥さんは悪い人じゃないし俺が困るようなことをしないって知ってるので信頼します!」
小太郎/いい人だー!(笑)
GM/大人として、警察としてダメなロールだとは判っていますが……GMはオープニングシーンとして「壱子ちゃんのお部屋を見てほしい」という意図で通してしまいます。あ、もちろん「そんなことダメ!」という大人は断ってくれても構いませんが。
譜破/いえ、ありがたく失礼します!(笑)
仙里/ありがとうございます、行きます!
GM/ではイイカンジに狛さんが他の人やご家族を誘導し、君達はこっそり壱子ちゃんの自室へ向かいました。どうぞお部屋へ。
譜破/はい! こそこそっ……!
GM/小ぢんまりとした、いかにも16歳の女の子という感じの1人部屋です。今日買った物の袋があったりと何も変わりない部屋ですが……入った瞬間に【幸運】判定で難易度11をどうぞ。「異端、魔術的なものを発見する」特技を持っている場合はプラスをしてください。
一同/(ころころ)成功です。
仙里/わあ、全員成功できました!
GM/馬がいる。
小太郎/……馬?
GM/金色の馬が女の子の部屋にいた。
仙里/なんでぇ!?(笑)
譜破/えええっ!?(笑) わ、私は[霊媒師]なんですけど……!?
GM/譜破さんは思いっきり霊的なもの、普通の動物ではないなと判ります。ですが君達が「馬だー!?」っと思った瞬間、消えます。
小太郎/あっ!?
仙里/ああっ、消えちゃった!? ……今、何か視えましたよね!?
譜破/き、金色の馬が……バッチリ!
千鳥/馬だったねぇ。……何かの使い魔か? 馬が、四畳半に? ギッチギチじゃないか!?(一同笑) 夢を見ていたかのようだ……。
小太郎/……あ、僕≪防衛用具≫を持っているけど、何か感じませんでした?

 ≪防衛用具≫
 日常を守る戦いのために所持しているアイテムを表わす[世界遣い]の副特技。
 敵意のある人間や、怨霊や異端など「悪意のある存在」を感知、または捜索する判定の達成値に+3。


GM/おっ、小太郎くんは≪君に幸あれ≫といいピッタリな特技をよく持っているな。では小太郎くんはあの幻獣らしき馬が……「非情に敵意がある存在」だと思った。
小太郎/……あれは、危ない存在だと思う。気を付けて!
GM/では続けて判定要求で申し訳ないのですが、【知覚】判定をしてください。一番達成値が高い人に「ある物を発見した」という描写をさせてください。
小太郎/(一同ころころ)達成値15です。
千鳥/小太郎くんが一番高い! さすが!(笑)
GM/ニンニンと小太郎くんが「警戒を!」と促しながら、この部屋を探索してくれました。色んなところを探り、その結果……彼女の勉強机に辿り着きます。
小太郎/うんうん……。
GM/机に何か無いか、怪しい物は無いか、自殺の手がかりになるものは……と探していた小太郎は、引き出しに手がいく。その引き出しを、開けた。
小太郎/うん……。
GM/中がウズマキになっていることに気付く。
小太郎/……速攻、引き出しを閉めます!(一同笑)
千鳥/どうしたんだ小太郎。ドラえもんでもいたかい?
小太郎/あながち間違いでもない。
仙里/えっ、間違いじゃないの!?(笑) 実在するんですか!?
GM/[稀人]かな。……いや、既に違う卓でドラちゃんは実在してたんだけどね(笑)
小太郎/……みんなを寄せて、もう一回引き出しを見せます。
GM/引き出しの中身を見ます。中は右も左も渦が巻いた時間が無いような空間です。その中にイカダっぽい物があります。
仙里/イカダ?
GM/イカダにレバーとかある箱が取り付けられています。ぶっちゃけドラえもんのタイムマシンがあります。
小太郎/マジぃ!?(笑)
千鳥/本当にドラえもんのタイムマシンがー!?(一同笑) 見てくれ、プレイヤー達のこのめちゃくちゃ驚いてる顔! リプレイに表わしにくいぞ!?(笑)
GM/引き出しの中に突入してイカダのボタンを操作すれば動かせるだろうな、と君達は思います。
小太郎/すげえドキドキしちゃう!(笑) い、行ける!? 行っていいの!?
仙里/い、行ってみようよ……こういうの良いと思うよ!
千鳥/私ね、こういうの大好き!(笑) あるなら使うべきだと思うよ!
小太郎/これ……[領域遣い]と[世界遣い]的に何なのか判ったりしませんか?(笑)
GM/えっと、こじつけるなら≪籠抜け≫のような転移の異能と≪リライト≫や≪リトライ≫やら時間超越的な技術を込めた魔道具。ただ能力者の常識として「ウズマキの中には[稀人]じゃない限り自由に行き来することは出来ない筈。これは相当凄い超高度な発明品だぞ!?」という認識はあります。
譜破/普通は[稀人]の≪盟約の痕≫を持ってないと、ウズマキに出入りはできませんよね……?
千鳥/タイムスリップなんて早々できないもんだしな。下手に時間跳躍すると体がバラバラになりかけるんだぞ。
仙里/さ、さっきの馬といい、この引き出しといい、どういうことなんでしょう……(笑)
譜破/こ、これはあんまり触れない方が……。と譜破は言いつつ、プレイヤーは乗りたい(一同笑)
小太郎/判ります、外の人はちょっと嫌だけど中の人は行きたい!(笑)
千鳥/PCが嫌だったら後ろから押します。1人飛び込んだらみんな飛び込まずにはいられなくなる!(笑)
小太郎/そのままポヨンと乗り込みました!(笑)
仙里/乗っちゃいます!(笑)
譜破/だ、大丈夫かしらこれー!?(笑)
GM/大丈夫、ドラえもんとのび太と静香ちゃんとジャイアンとスネオが乗れるんだからPC4人ぐらい余裕で乗れます。
仙里/5人までなら余裕っ!(一同笑)
GM/ポヨンとイカダに乗った途端……な、なんてことだ! イカダが突然動き出したぞ! 一体どうなってしまうんだー!? ウニャウニャウニャと時計が動き回るようなウズマキの中を走っていくイカダなのでしたー。
仙里/本当にドラえもんだー!(笑)
千鳥/どこの世界に行くのかなー!?(笑)


 ●オープニングフェイズ2 〜時を(物理的に)越えて〜

GM/ぽよんとウズマキの外に出ます。するとそこは、野外でした。采女さんのお家は無く、家屋が一切無い林に到着します。
千鳥/おやぁ……?
GM/時刻は何時か判りません。ただ、真夜中ではなく夕方……日が暮れる前のまだ暗くなりつつある程度の林にいます。
譜破/夜中から、夕方になっちゃいました……?
千鳥/時間跳躍したからね。
仙里/戻ったのか、進んだのか、判らない……。
GM/ウズマキから出る場所を調整すれば、1分前の世界にも行けるし1分後の世界にも行ける。だから今が何時か判らない……。そんな君達の耳に、ある会話が聞こえてきます。

 「……今、こちらから話し声が聞こえたぞ」
 「えっ!? 本当ですか?」


GM/そんな男性と女の子の声だ。……君達は一発で判る。「本当ですか?」と言った女の子の声は、壱子だ。
譜破/えっ。
仙里/壱子……ちゃん?
GM/君達が声がした方を見ると、着物を着ている男性と女の子が歩いているのを目撃します。
小太郎/……着物?
GM/グーグル画像検索で「陰陽師」とか「安倍晴明」とかで検索すると出てくる「いかにも陰陽師っぽい服装」をした男性です。
小太郎/陰陽師?
千鳥/も……もしかしてぇ!?(笑) これは、すっごく時間が戻ってる可能性!?
GM/陰陽師ぽいアラサーぐらいの男性の隣に居る女の子は、6歳ぐらいの壱子ちゃんです。
仙里/6歳ぐらいの壱子ちゃん!? 本人です!?
GM/はい、昔から壱子ちゃんを知る仙里ちゃんはそう断言できます。その服装は10年前ぐらいに壱子が着ていた服だと記憶していていいです。そんな古風な男性と現代人ぽい服装の壱子ちゃんが、近寄ってきます。

 「先ほどこちらに複数人の声がしたんだが……」
 「こ、怖いです……凄く怖い……」
 「安心しろ、その声には敵意は無いようだ。林で妖怪に襲われたのは怖かっただろうが……君は能力者でもないのに1000年後から時間を跳躍してきたと言うのだから、何か別の要因がある筈だ。君がいたこの辺りを探れば、戻れる手段が見つかるかもしれない」
 「そ、そうですけど……ぐすん……」
 「大丈夫だ、何があってもまた私が君を守ってやる。だがこれから夜になる、そうすれば妖怪の……異端の時間だ。それまでにさっき感じた魔道具の魔力らしき物を発見できればいいのだが」


仙里/……これは、合流しても問題無い気がする。
譜破/は、話し掛けて大丈夫なんでしょうか……?
小太郎/心配性だなぁ。何かあってもどうにかなるよ。
譜破/お、大きくなりましたね坊ちゃん……(笑)
仙里/という訳で、そこに飛び出します! ……あ、あの……!
GM/陰陽師っぽい男性は、ぎょっと驚きます。見たことのない複数の男女が、ひとけの無い林からバッと出てきたから。
千鳥/で、ですよねー(笑)
GM/ですが、6歳ぐらいの壱子ちゃんはパァッと顔色を明るくします。「ち、千鳥お兄ちゃーん!」 姿形が変わっていない千鳥くんの顔を見て叫びます。
千鳥/そうだった!(笑)
譜破/千鳥くんがいて正解だった!(笑)
GM/最近の壱子ちゃん16歳は「千鳥お兄ちゃん」と呼ばなくなりました。でも「お兄ちゃん」と呼んでいる彼女は……昔の壱子だと確信を得るでしょう。
千鳥/本人だ!
仙里/だ、ダバダバと泣き始めます……!
小太郎/よ、良かったね、壱子ちゃんに会えて良かったね!(笑)
GM/「えっ、何!? 千鳥お兄ちゃんこの人誰!? カノジョ!? カノジョできたの!? おめでとーっ!」
仙里/違うー!(一同笑)
千鳥/聡いね君は(笑) 彼女達は、君の友達だよ。
GM/「えっ、そうなの? 初めまして采女 壱子です、よろしくお願いします!」「……君の知り合いか?」 男性は、君達への警戒を解いていきます。
千鳥/えっとぉ……自己紹介が必要かな?
GM/「君達は違う時代から跳躍してきた能力者なのだろう?」
千鳥/察しが早くて助かるね。……我々は2017年から来ました。
小太郎/平成……って年号を言っても判らないかな?
GM/「時間跳躍する能力者がいると知っている。君達もそういった存在だろう?」 この『AW』は[世界遣い]という人達がいて、時間跳躍が頻発するゲームです。つまり……時代を問わずそういった知識がある人がいてもおかしくないってことです。ですのでお決まりのことを言いましょう。「今の都は京にある。平安京と言えば判るか?」
仙里/せ、1000年前だ……! 藤原氏がトップしてる頃ですね!?
千鳥/この時代に私は現存してないな(笑) 私達は、1000年後から来たってことだよ〜。……壱子ちゃんはどうしてここに来たの?
GM/(壱子になって)「わかんない! 私なにもしてない! 机に頭を突っ込んだだけなのに!
千鳥/机に頭突っ込んだからだよ!?(一同爆笑) かく言う私達も机に頭を突っ込んだだけだけどね!(笑)
小太郎/突っ込んでいったというより、僕らは千鳥くんに突っ込まれたというか……(笑)
GM/壱子ちゃんは説明します。イカダに乗ったとき、ボタンを押しまくって1000年前のS市に来てしまったことを。1000年前の林に来てしまった壱子ちゃんは怖くてバンバンとボタンを叩きまくってしまったことを。バンバンと叩きまくった結果、イカダだけが元の世界に戻っていってしまったことを。
小太郎/なんてことを!?(笑)
譜破/か、可哀想に……(笑)
GM/イカダに置いていかれた壱子ちゃんは、泣きながら助けを乞うたこと。「おまわりさん助けてー!」と一人で泣いてた壱子ちゃんを発見したのが、この陰陽師……現代で言うところの狛さんのような特命課のお兄さんであったことを。
譜破/な、なるほどねー。保護してくれたのかー(笑)
GM/「彼女と知り合いに出会えて良かった。なにせ、この辺りで恐ろしい妖怪が現れて、まだ討伐できていない。何とか私が彼女を元の時代に帰す呪文を見繕おうとはしたが、その前に君達がいれば彼女を帰せそうで良かったよ」
千鳥/……妖怪? その見た目は?
GM/「金色の馬だ」
小太郎/ですよねー!?(笑)
千鳥/その馬ね、2017年にいるかもしれないね(笑)
GM/「なに、君達はその妖怪を知っているのか? 私は周囲の村落に被害を出したというその妖怪を掃除したい。良かったら協力してくれ」
仙里/……なんか、信頼できそうな人ですね?
譜破/う、うん……。壱子お嬢さんを保護してくれた人ですしね。
GM/「ああ、自己紹介がまだだったな。私の名は、橘 川越という
千鳥/やっぱり川越様じゃーん!?(笑) めちゃくちゃ強い人じゃーん!?

 橘 川越。
 平安時代の陰陽師。退魔組織の創設、人々への異能理解への活動、民間医術発展に貢献した男性。
 異端の脅威から人々を守る活動の指導者であり(のちの『教会』の前進となった)、発明家であり(のちの『機関』創設のキッカケにもなった)、医者でもある。
 詳しくは、『ワンアンドアナザー』シリーズ参照。他のセッションでも、禁書の執筆者やアーティファクトの開発者として名前だけ登場する。


仙里/こ、これからあの機関を作る人……!?(笑)
小太郎/そういう人!?(笑)
譜破/べ、別のセッションで痛い目を見たり見なかったりしているので、名前は知ってます……(笑)
千鳥/い、いい人なんですよ! 後々邪神を召喚するような団体を結成しちゃうけど! 今はまだいい人……ですよね!?
GM/うん、いい人だよ。とりあえず「異端を掃除してみんなを守る平安時代のお巡りさん」と思ってくれてOKです。そして彼は裏表なく嘘もつかない強い人ですよ。
仙里/へ、へー……本当に?(笑)
GM/本当本当。『夜より暗き桜』で出てきた『不死の鳥と歯車の演舞』という童謡も彼が作詞作曲したってことにしてもいいぐらい。
千鳥/「強い人」じゃなくて「裏表なく嘘つかない」ってとこを補強してほしかったなぁ(笑) そ、その、川越様ー……我々って1000年後に戻れると思います?
譜破/我々、元に戻れますよね……?
GM/ああ、それだったら……。イカダに設置された箱のボタンをポチポチと押すと、ディスプレイにある表示が出てきます。

 A:5201007
 B:5202007
 C:5182017

 0:5181007

小太郎/な、なんだこりゃ?
GM/……冒頭に、0を付けてごらん。
仙里/05181007……05202007……?
千鳥/……なるほど。「1007年、5月20日」と、「2007年5月20日」と、「2017年5月18日」?
小太郎/おおーっ! そっか、平安時代の今と、10年前と、現代に行くってことですね!
譜破/何年何月何日って表記なんですね、なるほどー! 坊ちゃん、帰れるかもしれませんよー!
小太郎/しかも……「事件が起きる前に戻れる」ってことだな!
GM/では、イカダを見た川越がその装置を見て、注釈を入れます。「この魔道具を使って時間跳躍をして、その時代にいる自分と鉢合わせをしたとしても、魂は融合を果たす。魂の強度が高い方が意識を得るようになるだろう」

 『魂の扱いについて』
 魂は、適切な器でないと器を使役すること(肉体を得ること)は難しい。
 だが適切な器(本来の肉体)がシーンに登場し、同一人物同士が直面した際、魂の強度が強い方が優先して主導権を得て、融合する。


GM/あまり難しく考えないで、「選んだボタンの時代にタイムスリップできる」「タイムスリップした先に自分がいても、転生あるあるみたいに魂がPC側と融合するので、何の不都合なくストーリーが進む」「あまりタイムパラドックスとか考えないで気軽に時間を行き来できる」ということです!
仙里/判りました、『クロノトリガー』方式ですね!(笑)
GM/そうそう。なのでこのセッションでは、ボタンを押して時を行き来する方式です。……ただし、壊れているのか操作が難しいからか判りませんが、「0」のボタンはまだ押せません。
小太郎/おや?
譜破/つまり時間を行き来できるのは……「1007年5月18日」と「2007年5月20日」と「2017年5月18日」だけなんですね。
GM/はい。何らかの手段を得ないと「1007年5月18日」には行けないみたいです。では、ミドルフェイズのAF判定リストを公開しましょう。

『AF判定:平安時代1007年で過ごす』
 ・使用能力値:【体力】【知覚】
 ・難易度:40
 ・ラウンド制限:2ラウンド

※「平安時代のS市で過ごす」演出に成功すること。
※協調行動OK。難易度8

『AF判定:10年前2007年で過ごす』
 ・使用能力値:【体力】【反射】
 ・難易度:30
 ・ラウンド制限:2ラウンド

※「10年前のS市で過ごす」演出に成功すること。
※協調行動OK。難易度6

『AF判定:調査「鎌」』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:25
 ・ラウンド制限:なし

※鎌について調べる「」演出に成功すること。
※協調行動OK。難易度8
※『イベントキー:金剛馬』がなければ判定できない。

『AF判定:調査「金色の馬」』
 ・使用能力値:【理知】【意志】
 ・難易度:20
 ・ラウンド制限:なし

※「微かに見えた金色の馬らしき異端について調べる」演出に成功すること。
※協調行動OK。難易度6


GM/どこの時代かを選択した後、何のAF判定をするかを選択してください。時代によって出る情報が変わる可能性があります。
千鳥/わー、凄い! 楽しいー!
GM/一度判定したAF判定をもう一度する場合、難易度は半減します。そんな感じで、やんわりとしたタイムスリップをするセッションをやっていきましょう。
小太郎/はーい!
譜破/こ……金剛馬? ダイヤモンド?(笑) 気になる用語がいきなりありますね。早速調べたいです!

 PC達は『契約』の相談をした結果……。
 仙里が小太郎のマスターに、小太郎が譜破のマスターに、譜破が千鳥のマスターに、千鳥が仙里のマスターになった。



 ●ミドルフェイズ1/千鳥 〜手品〜

千鳥/千鳥が一番最初に動きまーす。みんなでわいわい【反射】行きましょう、10年前の2007年に行きます!
仙里/協調行動で仙里がパタパタ追いかけます。(ころころ)やる気だ、【反射】成功!
千鳥/では……10年前の世界に、壱子ちゃんを連れて行きましょう。
GM/良かったね、タイムマシンのおかげで壱子ちゃんが無事帰れたよ! セッション終了だね!
千鳥/ハッピーエンド! 第3部・完!
仙里/でも、それで終わるとは思わない……(笑)
小太郎/確かに(笑)
千鳥/はい、調べ物をしましょう。その前に≪物品調達≫を使用して≪興奮剤≫を取得します! ……10年前の世界でも≪物品調達≫って機能するよね?
GM/2シーン後に10年前の≪興奮剤≫が届きます。
千鳥/ぱ、パッケージが古い!(笑)
譜破/成分を調べたーい!(笑)

『AF判定:10年前2007年で過ごす』
 ・使用能力値:【体力】【反射】
 ・難易度:30
 ・ラウンド制限:2ラウンド

※「10年前のS市で過ごす」演出に成功すること。
※協調行動OK。難易度6


千鳥/≪物品調達≫で調達しようとした≪興奮剤≫が古いペットボトルでした、≪ヒストリアー≫(笑)
譜破/今の商品って、昔と違って分別がラクになったものが多いですねー(笑)
GM/10年前のS市に来たみんなは……「もう閉店してしまったコンビニがまだ経営してるなー」とか些細な違いに驚くだろうね。
千鳥/≪太古の縁≫がある千鳥は、10年前を歩いていても見知った人が歩いてます。例えば……壱子ちゃんのお父さんとか。
GM/6歳のお子さんを持った父親だから……20代後半ぐらいのお父さん?
千鳥/わ、若いー! 壱子のお父さんはジロウって名前!
小太郎/お父さんは次男なんだ!?(笑)
GM/6歳の壱子ちゃんは「お父さんー! 帰れたー! わーい!」とアラサーお父さんに抱きつきます。お父さんは「おや、千鳥お兄さんと遊んでもらったんだね」と普通に受け入れます。
千鳥/大変な冒険があったんですよ。平安で遊んできました! きっとヘイアンってお店があると思われる(笑)
仙里/韓国料理のお店っぽい……(笑) せっかく10年前に来たなら、10年前の料理を≪不屈≫の精神で食べたい。
千鳥/うんうん、昔はコンビニに行っても普通の食品しか売ってなかったねぇ。バニラ味のヤキソバとかチーズ味のガリガリくんとか売ってなかった。……本当に今、何なんでしょうね(笑)
小太郎/食べるって気持ちにならないギャグ商品とか、多くなったよな……(笑)
千鳥/今の食べ物って魂を削らないと食べられない物が多いんですよ、≪ソウルデバイス≫!(笑) パクチー味とか怖くて食べられない!
仙里/あとは……えっと……うーん。
譜破/……仙里ちゃん、AF判定の演出が難しい?
仙里/う、うん……前線系だからか、なかなか演出が考えつかなくって……。
千鳥/パクチーラーメンの異端でも出す?
小太郎/パクチー味の異端!?(笑)
GM/パクチーラーメンとかマジである物なの!?(笑)
譜破/……あ、そういえばタイムマシンの引き出しって閉めましたっけ?(笑)
千鳥/振り向いた瞬間! 後ろから「ぱぁ〜くぅ〜ちぃ〜」!
仙里/≪殺戮の身体≫で全身を針にして≪乱舞≫で攻撃します!(笑) ≪単一化≫で【反射】が上がっているので、モグラ叩きの要領でしらみ潰しに叩いていきます! 逃げそうになるなら≪獲物を狙う≫で研ぎ澄まして攻撃! ≪狂舞≫で舞を披露! 踊りの一貫ですと言い張ります!
千鳥/「ぱぱぱぱぱぱくちー!?」 美味しく調理されていく彼女を≪叱咤激励≫で応援する千鳥。≪悔改めよ≫!
GM/壱子ちゃんの前で異能を使って攻撃してるなら、「なんでそんなことしてるの?」って尋ねるかな。
千鳥/…………。今のは、手品! ≪光の一手≫!(笑) これで【反射】で振りまーす。(ころころ)12で成功です!
GM/成功したね。壱子ちゃんは「手品か、そっか〜。その手品って、色んな人ができるものなの?」と尋ねます。
千鳥/たくさんの人ができる訳じゃないけどね。壱子ちゃんの周りにも使える人は……いるのかな?
GM/「いないと思う。初めて見たもん!」
千鳥/かく言う君は手品は使えるのかな?
GM/「…………。調べてみたことはあるよ!」
譜破/ほう?
千鳥/どんなことを調べたのか、教えてもらってもいいかな?
GM/「……千鳥お兄ちゃんになら喋っていいかな。実は私……仙里ちゃんと、喧嘩したの
仙里/えっ。
小太郎/えっ……そんなことが?
GM/PCの仙里ちゃんは16歳、この壱子ちゃんは6歳です。仙里ちゃんは「覚えていないぐらい些細なこと」と思ってください。
譜破/ああ、10年前の子供同士の喧嘩……相当なことがなければ覚えてませんよね。
仙里/な、なんだったかなー……?
千鳥/小学1年生の子供だもの。おやつを取り合っても大喧嘩だよ。
GM/「……私、仙里ちゃんと仲直りをしたくてね、何かプレゼントを作って仲直りしようって言おうと思ってね、自分一人で作れるものを調べてね、でも私、手先あんまり器用じゃないから……」
千鳥/今の時点ではね。
GM/10年後には≪+50道具作成≫をゲットできるけど……(一同笑) インターネットで調べ物をしてね、部品を注文してね、いっぱいお勉強してね、プレゼント作ろうとしてるの」
千鳥/ほうほう、良いじゃないか。
GM/「今ね、仙里ちゃんには……エンジェルポケットみたいなの、あげようと思うの!」 コンパクト状になっていて、中がミニチュアハウスになっているオモチャです。
千鳥/な、中の人は持ってた!(笑)
小太郎/あったー! 私も持ってたー!(笑)
仙里/1個は持ってた!
GM/お、プレイヤー4人のうち3人が持ってたなんて凄いな(笑) 自作キットがあるんですよ。対象年齢は小学生スタートなので、自分なりに作ろうとネットで調べ物ができる小学1年生みたいです。
千鳥/対象年齢小学生とはいえ、凄く手先が器用じゃないとできないよ! 凄いね。
GM/「仙里ちゃんにあげるのは、可愛いコンパクトにするつもりだけど……練習台ってことで、引き出しとかも改造したんだ!」
千鳥/……引き出し?
GM/「うん! インターネットの通販サイトで買った中古のインテリアトイ説明書を使って引き出しを改造! 説明書にあったものをそのまま読みながら作ったらね、手品の説明書だったみたいで、宇宙になった!」
千鳥/う……うん……?
GM/……すみません。このシナリオに書いてあること、そのまま読んでいいですか?

 『AF判定:10年前2007年で過ごす』で判明する情報。
(1)NPC1(壱子)はPC1(仙里)と些細な喧嘩をしてしまった。PC1はそのことを覚えてないぐらいの子供同士の喧嘩だった。
(2)NPC1はPC1と仲直りをするため、両者の趣味に絡めたもの(ハンドメイド商品)をインターネットサイトで購入した。その結果、
禁書を購入してしまう
(3)禁書に記載があった呪文を唱えた結果、
引き出しの中がウズマキと化した

千鳥/ネットで禁書を買ったのぉ!?(一同爆笑) 誰だよそれ売ったの!?
譜破/よく判らないで売ったのか、判っていて売ったのか、どっちだ!?(笑)
GM/そんな難しいところまで6歳の小学生は判りません。でも「あ、これ安くて凄そうなやつ! ぽちー!」って代引きで買っちゃえば幼馴染の仙里ちゃんや千鳥お兄さんに買い物がバレることもないでしょう。
小太郎/た、確かに……でも、ネットで禁書を買うなよ!?(笑)
千鳥/小さい子が意味も判らず禁書の呪文を唱えちゃったか〜、そっか〜、可愛いね〜(笑)
GM/「でも手品で机が宇宙になっただけで済んで良かったよ! 鍵が掛かる引き出しだから誰にもバレずに済んだ!」
千鳥/ほんと君、ポジティブだよね?(一同爆笑) ずっと昔から思ってたよ! ……そっかぁ、10年後もずっとウズマキだったかぁ。
小太郎/ずぅーっと引き出しの中、渦巻いていたんかよ(笑)
GM/「これ言ったのは千鳥お兄ちゃんが初めてだよ」 そう言って壱子は、ネットで買った禁書を渡します。「……あ、あのね、まだ仙里ちゃんにプレゼントのこと、黙っていてね。必ず仲直りするからね……」 隣に16歳の仙里ちゃんがいるけど、彼女はハッキリとそう言います。
小太郎/……良い子や(笑)
仙里/うっ……隣で聞きながら、泣いちゃう……。
千鳥/ねえ、そこのお姉ちゃん! 君は何が好き? 例えば言ってごらん! 参考にしよ!
小太郎/そこのお姉ちゃんは何が好きなんだい!?(笑)
仙里/あ、あの……お姉ちゃんの意見で申し訳無いんだけど、きっと仙里ちゃんは……壱子ちゃんが作る物はみんな好きだよ。
GM/「ダメなの! それ仙里ちゃんも同じこと言って教えてくれないからダメなの! ねえ、何がいいかな〜」 ……壱子ちゃんが10年前に偶然にも時空の扉を開いてしまったこと、そして能力者でもなければ近くに知識人もいない壱子は隠したと告白するというAF判定でした。
譜破/そ、それは仕方ない。仕方ないけどさー(笑)