アナザーワールドSRS・リプレイ・DROWNING/phantasmagoria
■ 第5ループ2話 『Flash back』 5ページ ■
2010年3月10日




 ●ミドルフェイズ1/February 6rd Scene 1

GM/では、亜紀と航の元へ教会から直ぐに集まれという連絡が来ます。……教会に数人が集まり、黒須が話し始めます。「あの結界は能力者ではない者達から生気を奪い取る怖ろしい装置だ。一刻も早く壊さなければならん。出動してくれ」
盟/『結界を作ったのはキャスターじゃないか』という情報もここで出しておきます。
亜紀/じゃあ、今さっきの石もキャスターが……と考えておきます。
GM/ではここで昼間のターンになりますので、どう動くか宣言をお願いします。

【ルート選択:2月6日】
 航→盟と共に結界の装置であるドクロを探しに『シロガネ神社郡』に向かう。
 相馬→キャスターと共に『公園中央部』に向かい、藤原を捜索する。
 盟→航と共に結界の装置であるドクロを探しに『シロガネ神社郡』に向かう。
 亜紀→ジークと共に『アメ横』に向かう。


GM/では先に航と盟の2人のシーンからいこう。……泣き晴らした顔の航と、どんよりした盟ちゃんは一緒に『シロガネ神社郡』に向かいます。
盟/……大丈夫か、航。何か辛いコトがあったか。
航/うん……聞いてくれる?
盟/いいぞ。何でも言え、先輩だからな! どんと胸を貸してやる!
航/……昨日サーヴァントが2人、ウチに来たんだよ。2人とも自分で消えていった。訳の判らない展開かもしれないけど……その1人が10年前のサーヴァントで、俺の友達だったらしいんだ。
盟/……またなんか突然だな。
航/俺もそう思う。でも突然じゃなかったんだよね。俺の記憶が消されていただけで……俺が覚えていなかっただけで、その人は10年間一緒に居て……。ぶわっと泣きます。
盟/航は覚えていなかったんだろ。記憶消されてたんだから仕方ないじゃないか。そんな気にしないで……。
航/……黒須先生が記憶を消してたから覚えていなかったんだろうけど……でも、その人は辛かっただろうな……。俺はあの人の名前も知らないのに、10年間も1人の為だけに我慢するなんてこと、出来るのかな。
盟/……出来るのかな。
航/そんな辛すぎるし、忘れさせてあげなきゃ可哀想だよね。
盟/そうだよね! 忘れられない人がいるとかってさ、正直そんな逃げるための免罪符っていうか、僕の気持ちに答えてくれないだけっていうか、腹立たしいよね!?
航/そうだよね! 今の幸せを見ようとしてないよね!? それで10年前の幸せを取り戻そうとしてるなんて酷いよな!?
盟/うん、酷いよね! 今を見てよ! 昔の気持ちを今更伝えられたって航だって混乱するに決まってんじゃん!
航/混乱したし、辛かったし、あの人のことも凄い可哀想だと思ったよ!
盟/うん!
航/っていうか、マジ……無くなーい!?(笑)
盟/無い!(笑) 僕はもう絶対に振り向かせてやるって思ってるんだ!
航/俺は盟ちゃんを応援するよ! 俺には出来なかったことだから盟ちゃんマジ頑張って!
盟/絶対頑張る! ここまで頑張った僕に対して10年前がいいとか言ったら、黒須コロス!
航/ところでドクロがあるかどうか判定しておこうか!?(笑)
盟/うん!(笑) 【意志】で判定するぞ! ≪幻想式≫も使います!(ころころ)15です!
航/ほーら、あんな所に壊した方が良さそうな物があるぜー!
盟/コレを憎い黒須だと思って!
航/なんで!? 俺は黒須先生のことそんなには憎くないよ!?
盟/ホラ、お前の記憶を消していた張本人だよ! 憎いだろぉ!?
航/憎くはないが、寧ろ俺が憎いバキィ! ふう、神社郡の空気もスッキリ、オレ達もスッキリ! よし次行くぞ次!
GM/そんなハイテンションでやっているけど、街は救急車がピーポーピーポーとあちこち出動しています。
航/そっか、一般人がどんどん倒れていっているから……。
GM/被害は続出しているようだね。……とりあえず教会に戻って来てください。
盟/1個壊しましたー!
GM/「御苦労さーん」と奥から青森のオッサンがやって来る。「ところでさ、アンケートを取りたいんだ。……聖杯戦争、早く終わらせたいか?」
盟/アンケートって……そんな軽いのでいいの?
GM/「いいよ。早く終わった方がいい?」
盟/いいとは思うけど…強制終了は危ないから最後にしろって言っただろうが!
航/……危ないの?
GM/ぶっちゃけ言うと、ここでちゃんと『強制終了したがっているミスターBを止めるか止めないか』をハッキリさせておきたいんです。オッサン組は強制終了もアリだという考えだから。
航/結界を壊せばそのうちサムライ達も動き始めるよ。また新しく作っても俺達で叩いていけばいい。
盟/それに、まだ一般人も倒れているだけで命を失っていないんだからもうちょっと待てよ。
GM/「判った。……もうちょっとアイツを思い留まらせてくる」とオッサンは呟くように去って行きます。
航/黒須先生にあたりつつ、次行くぞー!
盟/あたりつつ行くぞー!

 一方その頃。
 人混みの多いアメ横に足を運んだ亜紀とジークは……。


亜紀/道端に居る猫さんに情報収集してみます。何かここら辺で変な物はない? にゃーにゃ?
GM/アメ横で餌を貰っている猫さんが「空が気持ち悪いにゃー……」
亜紀/ごめんね、頑張って今原因探しているから。
GM/「あそこに住んでるおばあちゃん猫があっちでね……パタって……」
亜紀/うっ、ばーちゃーん!(笑) 後でその場所教えて! 祈っておくから!
GM/他にも近場の保育園に救急車が来たりと被害が出ていると聞きます。いつもなら人混みの多いアメ横も、名物ばーちゃんが居なかったりして活気が無い。
亜紀/うう……なんとかしなくちゃ。
GM/では、【知覚】判定をお願いします。難易度は12。
亜紀/(ころころ)お、出た、13で成功です。
GM/……何かが見てる気がした。キョロキョロと辺りを探してみると……あそこにある建物の2階『パブ・ラマーサ』から視線を感じたような気がするな。
亜紀/……ジーク、見られていた気がしたんだけど。
GM/「もしかしてキャスターかな? ……昼間だからこんな人の多い所で戦闘はしないと思いたい。行ってみよう!」
亜紀/うん! カンカンと階段を上がっていきます。
GM/店の前には「CLOSED」という看板が掛けられている。でも鍵は開きそうだ。
亜紀/ききー……開けます。
GM/ジークが扉の前に立ってガチャ。「あ、トラップ感知するの忘れた
亜紀/あー!?(笑)
GM/でも大丈夫、何も無い(笑) 店内はテーブルの上に椅子が乗っけてあって誰も居ないように見える。
亜紀/……やっぱり居ないかな。キョロキョロ。
GM/「誰も居ないみたいだね……」じゃあ帰ろうかと入口へ振り返る。……と、先程入ってきた扉の前に、金髪ツインテールロリータ服の女の子が立っている。
亜紀/ええっ!? ……あ、あの晩のお嬢ちゃん!
GM/そうだね。こんな目立つ格好で特徴的な女の子なんて、彼女ぐらいしか見たことがない。
亜紀/き、君、ここに居たの? そっか、ここの子だったんだね。この前いきなり消えたからビックリしたんだよ。
GM/じいっと6歳ぐらいの女の子は君らを見てます。
亜紀/あ、そうだジークジーク! お礼言わなきゃ!
GM/「あざーっす!」と体育会系な挨拶をします。
亜紀/君のおかげでこの人に会えたんだ、ありがとう!
GM/「……」。女の子が口を開く。「貴方……聖杯戦争自体を終わらせる気?」
亜紀/うん。神様は「隣人を愛せよ」って言ってるけど今は隣人が巻き込まれてる……お祈りして待っているだけじゃダメだから、自分から行動を移さなきゃ。このチャンスを貰えたのは君のおかげだ。君には感謝している。ありがとう。
GM/自分の主張を掲げながら相手を敬った……良い男だ(笑) 「そう……生き方はとても良いわね。貴方みたいな一生懸命生きている人は私も好きだし、人々も評価するでしょうね。貴方を愛する人はたくさんいるでしょう」と、6歳らしからぬことを言います。
亜紀/おお……。
GM/「ただ、それだけでは何も解決出来ないわ」
亜紀/解決……できない?
GM/「……ループしている側には色々と理由があるのよ」と、意味の判らないことを言います。
亜紀/ループ……? 言ってることが判らないんだけど……。
GM/「ループを止めることが貴方達にとって最善の世界なら私はその生き方を否定しない。貴方の生き方は貴方次第だから。でも……この世界があるのにはちゃんと理由がある」
亜紀/君はその理由を知っているの?
GM/「知っているけれど、教えてあげる義理は無いわ。……本当にこの戦争を終わらせるためには、この戦争の中心にいる人物を止めなければならない」
亜紀/中心にいる人物……?
GM/「ええ、貴方が何度も生きているこの『戦争』の中心人物は誰かしら?」
亜紀/何度も生きてるんだ? 自覚無いなぁ……誰なんだろう。
GM/「私は誰だと名前を言うこともできないし、ヒントをあげることもできない。でも、『今度のループの時は特別なボーナスをあげるわ』。世界の流れは変わる筈よ。とりあえず今回は、貴方が初めて生きてるんだから」と言ってジークを見ます。
亜紀/初めて?
GM/「その人がいるからまた違う運命に辿り着けるかもしれないけれど、どうかしら」
亜紀/か、変えてみせるよ……運命を! 頑張るから見ててね。
GM/「今度こそ生きたいという心情を心に持って、前に進みなさい。更に先を行く人達に置いていかれないようにね。……バイバイ」
亜紀/う、うん。バイバイ!今度は菓子折りでも持っていくから!
GM/彼女は去ります。「つまりは、元気づけられたってコトだよね!?」
亜紀/う、うん。元気貰ったって感じだよね。
盟/お前ら根本的なことを訊いてないぞ。……あの子は誰だったんだ!?
亜紀/そうだ、何の疑問も持ってなかった!(笑)
航/なんか頭が足りないコンビ……。(ジークになって)「しっかりしたお嬢さんだったね!」(笑)
亜紀/今度は名前を聞こう。でもロリがとうー!(笑)

 一方その頃。
 キャスターとともに、とりあえずは公園中央部にやって来た相馬は……。


GM/では相馬さんは、『公園中央部』にキャスターと一緒に来ました。……キャスターが言っていた通り、気の早いマスター達は昼間中に活動し始めるかもしれないからね。
相馬/うむ、こちらも迎え撃つ準備をしなければならんの。……まあ、正直な事を言うとワシはあの結界には賛成出来んからな。結界がまともに発動する前に終わらせてしまおう。
GM/「本当に真面目な人ですねえ」と言いながら公園をキャスターと一緒にぐるーりと辺りを見渡しましょう。【知覚】判定、難易度10。
相馬/(ころころ)12です。
GM/……まず、この辺に結界があるんだなと思う。
相馬/う、うむ。ここにも設置しておったのか……藤原め。
GM/「良いことですねえ」……と言ったキャスターがピクッと反応する。「1個結界が潰された……早いですね」
盟/潰したぜー!
相馬/……さっさと終わらせなければな。いくら勝利するとはいえあまり民に犠牲が出ることは宜しくない!
GM/「ところでクレープ食べたくありません?」
相馬/くれーぷ? 確かに甘い匂いがするのぉ、すんすん。
盟/切り替わり早いな!(笑) 食べ物に釣られんなよ!
GM/「買ってきます。……ハイ、どーぞ」
相馬/む、かたじけない。もぐもぐ、甘いのぉ。
GM/「もしゃもしゃ。いやあ、ここは美味しい物が沢山あって良いですねぇ。いっつもお菓子が食べることができますし。……そういや昔この国に住んでいたってことは、貴方も美味しい物をいっぱい知っているんですか?」
相馬/美味い物? うーむ……ここのところ味が濃いものばかりじゃのぉ。それに比べると藤原作成による繊細な料理の数々が懐かしい。何でも用意してくれたし、あやつの飯は美味かったのぉ。
GM/……ちょっとムッとする。「昔の男の話をするんだ? 僕、ご飯の話が訊きたかったんだけどなぁ? 結構マスターと仲良かったんじゃなーい?」
亜紀/トゲトゲしてる!(笑)
相馬/いや、あの契約解除の後、あやつは何処を探しても居らんかったしの。もうすっぱり諦めるのじゃ! もぐもぐ! よし、アメ横なる所に立ち寄り鍋でも作るぞ、一緒に食おうぞ!
GM/「それ、昔の男と食べたんじゃないのー?」とイチャもんつけます。
相馬/む、鍋は嫌か。では何が良いのかのぉ?
GM/「……実は僕、頭が悪い子なんですよ」
相馬/え、なんでじゃ。
GM/「パッと言葉が出てこないんです。だから……こういう風に棘のある言葉しか言えないんです。食事の話ぐらいしかデートのお誘いが出来ない不器用な男なんですよ」
相馬/でーと? そ、そうか……。
GM/「話をするのにいつも食事が付きまとっているじゃないですか。一番ラクだからというのもあるんですけどね……」
相馬/むう、そうであったか。…………。
GM/「……。ああっ、判んないかな! 仲良くしたいっていう心の表れですよ!?」
相馬/わ!? そうなのか? す、すまんかった!
GM/「だから元マスターも貴方の事を食事で釣ったんでしょ!」
相馬/あー……ぐぐぐ。
GM/クレープ3つ目もぐもぐ! 「飽きてきたー……残りあげます!」
相馬/う、うむ。そうか。……仲良くなりたいのか、うむ。そうじゃな、確かに共に飯を囲むというのは人との交流を図る第一歩だしの!
GM/(怒った声で)「もっちゃもっちゃ!」
相馬/と、とにかく今日は早くサーヴァントの1人でもやっつけて早く飯を食いに行くか!?(笑)
GM/……そのとき「グルルルル」という獣の唸り声が聞こえる。【知覚】判定で判定してください。
相馬/(ころころ)12で成功です。
GM/……ここには居ない。が、あの異形の声は……神社郡からした気がする。
相馬/どうやらあちらに異形のモノが居るらしいの。もしかしたら使い魔かもしれん。行くか。
GM/飛んで行きましょう。シーンが飛んで……神社郡の周辺にやって来ます。……そこには、崩されたであろう結界の仕掛け。前にグルルと唸っている3つ頭の犬。
相馬/ほう、おぬしが壊したのか。
航/ノー! それは濡れ衣!(笑)
盟/(ケルベロスになって)「ウルセーナ、マスターニ言ワレテ見ニ来タンダヨ!」(笑)
航/(ケルベロスになって)「大体オマエ、マスターヲ裏切ッタ奴ジャナイカ! 駄目ナ侍ダナァ!」
GM/いきなり敵視されているみたいだね。……では、そこに誰かが来る。「おや、こんな明るいうちから貴方と出会えるとは」……スーツ姿の、藤原です。
盟/(ケルベロスになって)「マスターダー! キューンキューン!」
相馬/……ワシもおぬしと会えるとは思えんだった。
GM/「私の結界をあんな不気味なものに作り替えたのは貴方ですか」
相馬/うーむ……ワシがやったのではないが結果的には加担したことになるのぉ。
航/(キャスターになって)「なんだよ、僕が一生懸命書き換えたんだからね! パパの為にやったんだから! さっきスッパリ諦めるって言ったじゃなーい? 未練タラタラー?」(笑)
相馬/ああ、そうじゃのぉ(笑)
GM/藤原がキャスターを見ます。「先日、私も……貴方のお手紙を受け取りました。宣戦布告は受け取りましたので、日の出ているときから戦いを挑もうとしても私は構いません」
相馬/藤原にも石をやったのか、マメじゃのぉ(笑)
GM/(キャスターになって)「だって、僕と貴方の結婚招待状みたいなものじゃない!結婚式の会場を作ったんですから!」
相馬/結婚式だったのか!(笑) ……少々ルールから逸れるがキャスターは裏切れんし、かと言ってあまり時間が長引くのも宜しくない。今ここでやるしかないのぉ。ジャキンと刀を出し……。
GM/「失礼。私はサーヴァントを持っていないマスターですよ」
相馬/……あ。
盟/そうだよ、今の状態だとただの民間人だよ。サーヴァントだってバレてないからただの魔術師だよね……。
GM/「私は『貴方の恨み節で巻き込まれる一般人』になりますよ。……昼間に暴れ、一般人を襲えば教会がやって来る。しかも結界を完成させたのは貴方達なのですから……」
亜紀/昼間からの戦闘ダメー! イエローカード出すぞー!(笑)
GM/現在サーヴァントを持っていない藤原と戦うってこういうことですよ。
相馬/あー……そうだった。少し脳味噌が足りなかったー(笑) でも、オートで≪負の空間≫
GM/「おや……戦うということですか?」
相馬/戦いはせん。じゃがおぬしに頼みたいことがある。脅しをかけます。
GM/「頼みたいこと……?」
相馬/この聖杯戦争から降りてはくれないかのぉ。
GM/「降りる?」
相馬/そうじゃ。まだサーヴァントを持っていないおぬしと戦うのは些か気が引ける。じゃがこの先、ワシの敵となるかもしれん者を放っておく訳にもいかん。降りてはくれんかのぉ。
GM/「……」。その言葉を聞いて暫く悩みます。「……そうですね。現在単体で活動しているサーヴァントはいません。敢えて言うなら……私と契約できるサーヴァントは、キャスターぐらいでしょうか」
亜紀/チラっと見られた。
相馬/まさか、する訳ないよな……。
GM/「いいえ。『それぐらいしか手段が無い』と言っているのです」
相馬/そうじゃろうのぉ。という訳で降りてはくれんかのぉ。ワシもここでキャスターと2人がかりでおぬしを斬りとうはない。
GM/「判りました。降ります」
相馬/……うむ。
GM/「私は今後サーヴァントを持つことはない。だからキャスターに手を出すこともない。キャスターは貴方のもののままです。そして私も貴方に危害を加えることは無いでしょう。――藤原幸正の名に誓って
亜紀/裏切る気満々じゃないですかぁ!(一同爆笑)
盟/嘘の名前に誓われても!(一同爆笑)
航/意味無ぇー!(笑)

 散々名前でいじられた後のこの反応である。

相馬/……そうか(笑) 相判った! 刀をしまって≪負の空間≫を解除します。本当におぬしはもう関わらんという事じゃな!
盟/藤原幸正としてはな!(笑)
相馬/ならもう会うこともなかろう。……最後に、一つだけ訊きたいことがある。
GM/「なんでしょう」
相馬/おぬしの名は何じゃ。
盟/……判るの?
相馬/いや、だって……外国人の顔なんだろ?(笑)
GM/……一瞬、藤原さんが正体がバレたのかと慌てる(笑) でも意図をすぐに納得して、言います。「そんなことを言ったら、後ろの彼が妬いてしまいますよ?」
航/「本名を教えろ」はフラグが立った証拠って『夢魔炎上』で言ってた!(一同笑)
盟/それに魔術において真名は相手を縛るためのもの。縛られてもいいっていう覚悟が無きゃ教えられないよね(笑)
航/キャスターになって)「……僕以外の名前が欲しいのぉ? 僕の正体教えてあげたのに!」
相馬/え、え、えっ?(笑)
GM/(藤原になって)「ふふ、彼に妬かれて暗殺されるのは怖いので教えないことにしておきましょう」と愛らしく微笑んで去っていきます。ケルベロスを連れて≪籠抜け≫でシーン退場!(笑)
亜紀/キャー、諏訪部ー!(笑)
相馬/そ、そうじゃな……後ろで何やらオーラを出しているし。
盟/キャスターになって怒った声で)「いや、別にいいよ? 僕はいいよぉ? 別にぃ?」
相馬/ぐ、ぐう……!(笑) す、すまん、そんなにむくれんでくれ……よわよわ。
GM/(キャスターになって)「むー……判ってますぅ? 僕がこんなに妬いている理由」
相馬/う、うむ。……ワシの事を想ってくれているからじゃな?
GM/うわーなにこの自信過剰なトコ! ムカつくーっ!
相馬/うわあ!(笑) すまんすまん! アレに他意は無かったのじゃ、ただ純粋に好奇心としてだなぁ……!
GM/「アレでしょ? あんなことしても僕が妬かないとでも思ってるんでしょお!? はあ? 妬くよっ!
相馬/いや、すまんかった! ホントすまんかった!(笑)
GM/ぷんぷんと歩き始めて……「ケルベロスって結構高等な獣ですよ」
相馬/……そうなのか?
GM/「相当有名なモンスターです。簡単に召喚できるモノじゃない。相当の魔術師だったってことですけど……そんな人が真名を教えたってことは、本当に降りるのか、それともまだ裏があるのか」
相馬/うぬぅ……。とりあえず今日は収穫無しか。では行くかの。
GM/ちょっとプンプンしながら歩くキャスター。
相馬/だ、だから、すまんかったってばー!(笑)
GM/「……こんなにムカついている僕自身がムカつく」とキャスターが言ってシーンを終わりにします。
亜紀/……可愛い! なんだかんだでキャスターがデレてきたよ!?
航/サーヴァント落としの達人め!(笑)
盟/爆発しろ!(一同笑)


 ●ミドルフェイズ2/February 6rd Scene 2

GM/先は盟ちゃんのシーン。……夜、外まわりをしていた君は待機してろと言われました。
盟/黒須の事務処理を手伝おうとします!
GM/(黒須になって)「お前は昼間、外に出ていたんだろ。休めるときに休んでおけ」
盟/む。……黒須が寝てないのに僕が寝られる訳ないだろ。この書類片付けておくね! トントン!
航/仕事出来るねー。……そこでファンブルを出すのが盟ちゃん。
盟/で、できるもん! やれるもんー!(笑)
GM/黒須は「昼間動いてたんだから休め」っていう気遣いをしてくれてるんだよ。
盟/バカヤロウ、傍に居たいんだよ!(笑)
GM/フラグをベキベキ折る全自動フラグ折り機なんだよ。
盟/植えたフラグをロードローラーで引き潰すな!(笑) ……それはおいといて、慣れた手つきでお茶を休憩中の黒須に持って行きます!
GM/すっかり達成値が高くなったお茶を、「お前が淹れたのか?」と言うこともなく黒須は飲む。
盟/一歩前進!
GM/「……お前が出した味だな。まだ休まないのか」
盟/少しでも傍に居たいんだよ、気付け。
GM/「……一応拒んでいるつもりで言ったんだが」
盟/言っただろ、諦めないって。僕は有能で便利でしょ!?
GM/「優秀なのは知っている。同時に多くの失敗をするのも知っている」
盟/隠しているつもりだったのに何故バレた……その茶葉が3回目だと!(笑)
GM/「いくら言われても……そう簡単に想いは変わらん」
盟/それでも、変わるのが人の気持ちでしょ。
GM/「……10年間変わらずに想い続けた男を、俺は知っている。いや、そいつは例外か」と、誰のことだか判らないことを言います。
航/……エル?
盟/少なくとも変えようとする気兼ねは必要じゃない? だって、10年間変わらない想いのせいで苦しんでいる友達は僕は知っている。
亜紀/航との対比ですね。良い台詞だー(笑)
盟/忘れられない人……そんなに大切?
GM/お茶を置いて立ち上がり、逃げるようにして立ち去ろうとします。
盟/後ろからギュッと抱きしめます!
GM/「……人の想いを探って楽しいか?」
盟/少なくとも今の黒須が幸せだと僕は思えない! 僕は黒須に幸せになってもらいたいだけなんだ! 別に僕のことを好きにならなくていいからそんな抱え込まないでよ!
GM/「……。そう言われたのは初めてだ。俺は一方的な愛しかしたことがないからな」
盟/……僕はここにいるよ。少なくとも僕の思い込みかもしれないけど、黒須とのことは一方的じゃないと思っている。違う……? ちょっと不安そうに訊きます。
GM/「本当のこと、話されたいか?」
盟/……それで少しでも黒須が理解できるなら。愛してるから聞きたい。
GM/「……ついて来い」と、黒須はある場所に君を連れて来ます。……あまり訪れたことのない部屋で、装置を起動させると本棚がガガッと動きだす。
盟/隠し部屋だ……。
GM/「お前の家にもあるだろ?」……下に続いて行く階段がある。
盟/何を隠しているの?
GM/……無言でカツーンカツーンと下りて行きます。奥に辿り着くと……資料室のようだ。盟ちゃんが貸した本や、模写した本、様々なマジックアイテムが置かれている。
盟/研究室……?
GM/「俺の工房として使っている場所だ」……見てみると、聖杯戦争絡みのことが多いね。
盟/聖杯について……?
GM/「言うぞ。どんな目で見られていても真実だからな。愛していると言ったならそれを受け入れてみろ」
盟/……どんな黒須でも愛しているよ。
GM/「俺は、聖杯を愛している」
盟/…………。ええっ!? フェチズム!?(一同爆笑)
亜紀/ブロンド美女ですって!(笑) あ、でも前回で見た弁慶さんの夢で出てきた女の人を知らないから……!
GM/黒須はとある古い本を見せます。異国の言葉で書かれた古い書籍で、素手で触るのも拒まれるような歴史的な一冊を。……その挿絵に、女性が描いてある。神々しい天使とともに描かれている女性だ。「子供の頃、これに恋していた」
盟/……うん。
GM/「最初は憧れだった。このような存在に憧れる話は無くはないだろ?」
盟/う、うん……。
GM/「元々黒須家は教会とつながりがあって、能力者としての才能があった俺は英才教育として幼い頃から教会の手伝いをしていた。……運が良かったのか悪かったのか、聖杯戦争に俺は間接的に関わることができた。そこで完成した聖杯を見たよ」
相馬/……20年前の話か?
GM/「美しい女性だった」
盟/幼い頃に見た、強烈なイメージ……神々しくて圧倒的なオーラ……憧れていた人が目の前に居て。惹かれるよね、それは。
GM/「そして俺は……聖杯戦争に参加して、彼女にもう一度会いたいと思ったよ」
盟/……前回の聖杯戦争に参加したの?
GM/「ああ、参加した。セイバーのマスターになった。判るか? 俺は……お前の両親のライバルだった」
盟/…………。
GM/「お前の両親は街の人々を助ける為に自らのサーヴァントと己の命を犠牲にし、聖杯戦争から降りた。……だが、もしそんなことが起きなかったとしても、俺が殺していた」
盟/……結局、黒須は……会えたの?
GM/「残念ながら会えなかった」
盟/そのとき別の優勝者がいたから?
GM/「いや……優勝したつもりでいた。でも完全な彼女に会えなかった。……俺の下についているサーヴァントが強情な奴でな」
相馬/……エルのことか。
GM/エルが「友人を殺したくない! 完成じゃなくても聖杯は願いを叶えるんだから未完成にしよう! だって祐希って良い奴じゃん!」って情に訴えてきて黒須は負けちゃったんだね。(黒須になって)「今のお前なら理解できるかもな。友人を殺したくないという気持ちは……」
航/確かに……いかにも儚げなただのショタだし!(笑)
GM/祐希も「僕は聖杯が欲しいんじゃなくて、ここに居られるだけで幸せなんです!」と言ってくる。サーヴァントのエルは祐希と友達関係になっている。やだやだと駄々をこねてついには黒須も折れる。他のサーヴァントは全員殺したんだから1体ぐらいは封印しなくてもいいかと許可をして……。
亜紀/結果……あの大事故が起きた。
盟/大事故が起きた上に、『彼女』とも会えなかった……。
GM/「俺は一応優勝者として記録には残ることになったが、俺のサーヴァントは教会に捕まる訳にはいかないとどこかに消えてしまった。……未完成では『彼女』に会えないと気付いた俺は、とりあえずそのとき『別のもの』に願いを差し替えた」
盟/なに、に……?
GM/「……次の聖杯戦争、2009年の今回の聖杯戦争のとき、必ず完成させると……完成に近付ける聖杯戦争が始まればいい、と」
盟/……どういうこと?
GM/「この世界は色んな可能性がある。だが、選択肢を狭めていけば可能性は一つずつ潰れていく。手駒が指揮者のもとで最初から決定した段階では同じ結末を迎えるしかない。……未完成な聖杯は、そんな曖昧で身勝手な願いを叶えてくれたよ。その結果……『ゲーム盤を開いたとき、駒をシャッフルさせる』ことになった」
航/……それが、聖杯戦争がスタートしたときの光?
盟/じゃあ、あの契約解除の光は……10年前に黒須が願ったこと?
GM/「そう。駒が全部揃った時点で契約が解除され、様々な可能性が生まれる。決定した未完成への道ではなく、完成の可能性があるゲームがスタートするようになった」
盟/……僕がやつあたりしたのは当たってたんだね。
GM/そうだな。
盟/……会うだけでいいの?
GM/「ああ。俺の願いは『完全な聖杯に会うこと』だ。完全な聖杯に願うこと自体は、俺には無い」
盟/……本当に会うだけでいいの? そこまで……父さんと母さんを害してまで叶えたかった願いなんでしょ。
GM/「会いたいということしか今は思いつかない」
盟/じゃあ、黒須。……僕も手伝うからその願いに決着つけてきてよ。
GM/「そのために俺は多くの駒を使っているよ。監督官になって……」
盟/だから、もっと有意義に使える駒が目の前にあるでしょ! だったら早くしようよ! ……こんな状態、中途半端だ。一番辛いのは僕だよ。
GM/「……俺の駒になるか?」
盟/少なくとも一番有力でしょ。今は優秀な駒でいいよ。終わった後は知らないけどね!
GM/「……お前をただ利用することになるぞ?」
盟/……その分、傍に居られるなら! 利用してよ……そのうちに手放せなくなるから!
GM/「……。判った、俺はずる賢い男だからな、使わせてもらう」……言って、盟に口付けます。
盟/……契約しよう。黒須のサーヴァントになるよ!
GM/ではキャラクターシートのマスターの欄に『黒須』と書いてください。……契約をし終えたとき、黒須が何かに反応する。「……どうやら聖杯戦争の参加者が来たようだ。部屋で戻っていろ」と、黒須が礼拝堂へ応対しに行きます。
盟/判った。……部屋に戻って、≪望淵鏡≫で見ます!(笑)
GM/流石にジャマーが入っていると思うから、教会で使用するときは【意志】判定をお願いします。
盟/(ころころ)11です!
GM/10以上あるね。君は礼拝堂を見てみると……黒須は、紫スーツの男と話しているようだ。
盟/やっぱり藤原かー(笑) ……なんだあの人、ホストかなぁ? でも参加者って言ってたから……。
GM/流石に秘匿義務のある教会の中なんで音は聞こえないことにしていいかな(笑) ……スーツの男は黒須に苦々しい顔で何かを話した後、渋々出て行ったよ。
盟/……お茶を持って行きます! ガチャー。あれ、お客さんもう居なくなっちゃった? お茶用意したのにと良妻賢母ぶってみる(笑)
GM/盟をギロっと見る黒須。「……なんだ、盟か」
盟/誰が来てたの?
GM/「参加者だって言ってるだろ」
盟/……ねえ、黒須。僕にだって考える頭は付いているんだ。頭は2つあった方がいいだろ? それとも、僕が裏切るとでも思ってるの?
GM/「……どこまでお前を俺のものにしていいのかちょっと迷っているところなんだ」
盟/黒須のものにしてよ! 道具でもいいから傍に居させてよ!
GM/「……部屋に戻ろうか。この後のことは青森に任せるとする」
盟/……うん。部屋に戻ります。
航/盟ちゃん、いいこだなぁ……ちょっとこのメガネラーメン男には惜しいよ(笑)


 ●ミドルフェイズ3/February 6rd Scene 3

GM/次は航のシーンに行こうか。……昼間、任務を終えた君は「呼び出しがあるまで待機」と言われ、祐希の家に戻って来ます。
航/くっそー、1個しか破壊できなかったー。とりあえず休もう! 祐希も心配だし。
GM/帰宅すると祐希が出迎えてくれます。(祐希になって)「おかえり。夕飯作ってるんだけど、ご飯が炊けるまでまだ時間がかかるから待っていてくれる?」
航/……うん(笑)
GM/「……航、元気になった? 夜、泣いていたから心配だよ……」
航/大丈夫、ちょっと心細かっただけだよ。……ああ、祐希に色々言いたいけれど言えねえ。
GM/「ご飯ができるまで少し休んでいていいよ。僕が準備するから」……あのさ、夢を見るイベント作っていい? 昨晩エル達が乱入してきたから見られなかったしさ。
航/はーい、そうですね(笑) ……ぼんやり考えながらウトウトと包丁の音を聞きながら寝ちゃいます。
亜紀/幸せ者め、起きたら味噌汁のニオイなんだー(笑)
GM/では、航は眠りに落ち……夢の中で目を覚ます。目の前には、夢の中で見た5歳ぐらいの少年が立っている。
航/む。……よう、小さい俺。
GM/少年がビックリして君を見ている。
航/あ、ああ、俺は今……祐希なのか。
GM/「キャスター……? せいはいせんそう? ねがい、なに……?」小さな航は一生懸命祐希の話を聞こうとしている。
航/……ちょっと待って、小さい俺! 祐希の言ったことリピートして!
GM/「えっ? おれが手伝えることがあるんだよね。だっておれ、マスターなんでしょ?」
航/え。…………えっ!?
盟/これは……もしや、『航がキャスターを偶発的に呼び出してしまった』とか?
相馬/ああ、それなら余計『祐希を封印させたくない』というのも納得できる。
亜紀/だからエルも祐希と友達になれたんだ。航がクッション材にならなきゃ他のサーヴァントと友達になれないですし。
航/マスター……が、秤谷航?
GM/「う、うん! そう今言ったよね! おれがマスター! おれの願い何にしよっかなー」……シーンがちょっと変わります。君は、小さな航と手を繋いで教会に居る。隣には若かりし黒須と、当時の監督官が居る。
盟/監督官はおじいちゃんがいい!
GM/じゃ、おじいちゃんで(笑) 黒須がおじいちゃんと話をしている。(黒須になって)「こんな小さな子供が聖杯戦争に参加できる訳がありません……」
盟/(いきなりおじいちゃん監督官になって)「ですが呼び出してしまったものはしょうがない……この子にマスターの素質があったということじゃ」
航/(小さな航になって)「だっておれ、マスターになるって祐希と約束したもーん! なるー、なるったらなるー!」
GM/祐希も祐希で「大丈夫だよ……」と小さな航を撫でている。……さっきまでは大人目線だったけど、今は航に合わせて小さくなってるね。
盟/(おじいちゃん監督官になって)「黒須よ、おぬしはちょいと聖杯に執着し過ぎじゃの。一旦離れておれ」……眉毛の下から目がキラッ!(笑)
航/そのおじいちゃん、絶対死んでる!(笑)
GM/そんな話をしていると、とある男性が礼拝堂に入って来る。金髪褐色の男だ。「俺も……ワタル達とは戦いたくない!」
航/……仲良くなっちゃってる……。
GM/「じゃ、ワタル、祐希。あっちに行こう。聖杯戦争とか関係無いよ。一緒に遊ぼう!」
航/……普通に砂場へ遊びに行きやがった(笑)
GM/砂場で行った小さな航が笑顔で言います。「祐希! ずっと一緒に居たいから、一緒に保育園に行こう!」……祐希には≪偽りの太陽≫という日常に溶け込む特技があってだな。
亜紀/……あっ、確か俺の夢の中で航と祐希が一緒に転入してきた!
GM/その後も小さな航は、祐希と金髪のお兄さんと一緒に遊ぶ。祐希と一緒に保育園に行ったり、帰ってきたり。若かりし黒須も航達のことを敵視せず、寧ろ『戦争に巻き込まれてしまった不運な子供』として面倒見てくれる……。
航/それでよく家に来てくれていたのか……祐希は航の家に居たのかな。
GM/うん。祐希の体になった君は、小さな航と兄弟のように一緒にご飯を食べたりお風呂に入ったり一緒に寝たりします。
相馬/……そういえば航が前に見た夢の中で、「おかえり」って言ったり「ありがとう、回復できた」とか言ってたな。
航/俺が……マスターだったんだ。
GM/おそらく渚さん達へある程度洗脳をしていたでしょう。……シーンがまた変わります。何日も一緒に暮らしていたとき、小さな航が君と金髪の男の前で笑って言います。「今度ね、アメリカ行くんだって!」
航/……ああっ!?
亜紀/祐希としてみれば……聖杯戦争から降りたんだし、「僕も一緒に行くのかな?」って思ってるんですね。だって航のサーヴァントだから。
相馬/だけど、エルとしてみれば「俺は黒須のサーヴァントだから一緒に行けない。ワタルも祐希も居なくなっちゃう」……。
GM/絶望的な表情で、友達2人がいなくなる事実を聞く金髪の男。笑顔の航。……目覚めてください。
航/……航、お疲れ様です。ヘビーな子だねえ……流石PC1(笑)
GM/祐希がちょうど声を掛けようとしたときに目を覚ましたことにしよう。「あ……今、ご飯が炊けたところだよ。起きたばっかりだけど夕飯食べられる……?」
航/……問い質したいけど、今の祐希は何も知らない。そうしたのは俺だ……昨日の自分、爆発しろ!(笑)
亜紀/しょうがないですよ、あのときはこれが最善だと思ってたんですから(笑) 祐希は一般人になれたんだしいいじゃないですか!
航/……。祐希の頬にぺたっと触れます。
GM/びっくり。「……航、寝惚けてる?」
航/……祐希は10年前から、俺の家族だったんだね。
GM/「だ、だよ? 同時期に保育園に入って……よく早乙女先輩と一緒に遊んでたよね? あの頃からずっと一緒だったから……」という記憶になっているようです。
航/……10年前、よく遊びにきてた金髪の人、覚えてる?
GM/「う、うん。居たね。遠くの国に帰ったんだっけ? 黒須神父の家にホームステイしてたんだって」
航/そういう記憶になってるんだ。……テキトーな設定付けやがって(笑)
GM/それが一番無難な記憶改竄だろ、イラク人が日本にいるんだから(笑) 「僕達とよく遊んでくれたね。ずっと『俺もワタルと一緒に保育園に行くー!』って言ってたね、あの人」
亜紀/エルになって)「うわーん俺も行くー! えるーん! 精神年齢はいっしょなのになんで俺は行けないのー!?」(笑)
航/どう見ても20歳過ぎてるから無理だな(笑) その人の名前、覚えてる? 俺、忘れちゃった……。
GM/「うん、覚えているよ。……エルさん。もっと難しい名前だったけど、僕もあまり覚えて無いんだ。覚えているのは、凄く良い人だったってことだけ」。話の辻褄合わせは大体出来るけど、詳しくは忘れているみたいだね。
航/……その人の夢を見たんだ。
GM/「そうなんだ。……あの人、航のこと大好きだったよね」
航/……きっと凄く大事にしてくれていたんだよな。
GM/「だって……航が大変な目に遭ったとき、一番悲しんでくれたのはあの人だったよ」
航/……。
GM/「事故のとき、誰よりも航を守ろうとしてたのはあの人だった。……今は遠いところに行ったって黒須神父から聞いてるけど、きっと今でも航のことを大事に想ってくれているよ」
航/……遠いところで。どうしよう、俺、その人に酷いことしちゃったかもしれない……会えるものなら会って謝りたいよ……!
GM/「また会えるよ」
航/そうかなぁ……。
GM/「航のこと大好きだったんだから会いに来てくれるよ。そのときにゴメンナサイをして、また仲良くなろう」
航/……もう、それ……きっと無理だよ! だって、もうあの人、いないんだもん!
GM/祐希は驚いた顔をする。航が何を言っているか判らないという顔だ。
航/……もう、祐希に全部を話したい。
盟/……一応『自分は魔術師の家系』という隠蔽の仕方だったし、今航がやっている教会の概要や聖杯戦争は知っているんじゃないかな。
GM/『第1ループ』の亜紀ぐらいの一般魔術師ぐらいの知識はあることになってるよ。
航/じゃあ……祐希が記憶を消されているってことは隠して離します。……あの人、10年前から俺と一緒にいて、ずっと俺達のことを見守っていてくれたのに……。昨日あったことを簡単に話します。
GM/「……。幸せになってほしいって言ってたんだ、あの人……」
航/……うん。
GM/「航は今、幸せ?」
航/……。
GM/「……全然、幸せじゃないよね。そんな顔してるんだもの……」
航/幸せじゃない……凄く悲しいよ。俺は祐希に幸せになってもらいたい……それと同じぐらい、あの人にも幸せになってほしかったよ!
GM/「……時間が巻き戻ればいいのにね」
航/そう、だね。そうすればまた最初からやり直して……いっぱい色んなこと言えるのに。
GM/「そんなこと、出来る訳ないけれど。でも……ゴメンナサイって想っていることが大事だと思うから、その人のこと忘れないでいようね」
航/……うん。忘れるのはいけないことだよね。
GM/「……じゃ、じゃあご飯食べよう! 今度はご飯が冷たくなっちゃうから!」祐希は一生懸命、食卓の準備をし始めます。……航はこの後、どうしたい?
航/……聖杯で、エルに会えないかな。
亜紀/でもサーヴァントがいないよ。
航/そうなんだよね、どうにかして聖杯手に入れられないかな……強制終了じゃなくて、完全体の聖杯を手に入れたい。
盟/……あ、それなら盟と手を組むのはどうだろ!? 完成した聖杯が欲しいのは盟も同じだし。
航/そうだな……(暫し相談して)じゃあ、そういう方向でいきたいと思います!
GM/では航、祐希との食事が終わったけど、どうする?
航/祐希と手を繋いで夜の教会に向かいます。
GM/祐希は、航に言われた通り一緒に教会へ歩いてくれます。
航/……ぎゅっと手を握って。俺がちゃんと祐希を守るから……ちょっと怖いことになるかもしれないけれど、許して。
GM/「うん、平気だよ……航は強いから」。……教会に辿り着きます。黒須が現れるよ。そのシーンに盟ちゃんはいる?
航/盟ちゃんは信頼してるし、聖杯戦争から降りていることは知っているから……居てください。
盟/じゃあお茶を持ってきます。……あ、お客さんって誰だと思ったら、航だったんだ。
GM/(黒須になって)「航、何か話があるのか」
航/……祐希だけ席を外してもらえますか。
GM/では祐希は奥の部屋へ行きます、シーン退場。(黒須になって)「で、なんだ」
航/祐希の夢、全部見ました。……俺が10年前、祐希のマスターだったことも見ました。
GM/「ああ」
航/エルが……多分、先生のサーヴァントだったってことも。
GM/「ああ」
盟/セイバーのサーヴァント……エルっていう名前だったんだ。
航/記憶を消したのも黒須先生の判断でしょう。俺もそれは正しいと思う。……けど、俺はこのまんまじゃ嫌です。
GM/「嫌……とは?」
航/エルに酷いことをした。酷いことをしたし、酷いことを言った。……俺は、やり直したいんです。
GM/「やり直す?」
盟/それは……聖杯を使って、時間を巻き戻すってこと?
航/そう!
盟/……航は、聖杯戦争に参加したいんだね? 確認するように言います。
航/参加したいし、この間……盟ちゃんや青森さんが言ってたような強制終了もさせるつもりはない。やり直さなくてもいい、とにかく俺はエルに会いたい。会って……もう一度友達になりたい。そのためにも……俺は、聖杯が欲しい!
GM/「しかし、強制終了をしないで聖杯を手に入れるとなると、現在残っているサーヴァントを残り1体になるまで殺さなければならない」
盟/航にその覚悟は……ある?
航/……ある! 7人殺す覚悟だってある! 現在バーサーカーとキャスターは一緒に動いていることが確定している。キャスターが結界を作っているんだから……遠からず他のサーヴァント達と激突は起きる。そこを一気に叩けばいい!
GM/「……真の姿で完全な聖杯を完成させ、戦争を終わらせるのは賛成だ」と監督官ぽいことを言います。
航/サーヴァントがその場で殺し合えば万々歳だし、生き延びたいと言うサーヴァントがいるなら俺はそいつを……奪う! ……それで俺の願いは叶えられる、完全な聖杯を手に入れられる!
盟/……黒須、僕は航のことが心配だ。航の傍についていてやりたいと思う。
航/盟ちゃん……。
GM/「友人を助けてやるのは賛成だな」……と、黒須が言ったとき、何やらにゅるっと使い魔が黒須の元にやって来ます。「どうやら……戦いが始まったようだ。行ってくれ!」
航/ハイッ! 出る前に……祐希と挨拶していいですか。
GM/では奥の部屋で待機している祐希と話をしよう。(祐希になって)「あ、航。話終わった……?」
航/モフモフと祐希の頭を撫でておきます。……すぐに戻って来るからちょっと待っていてくれ。
GM/「う、うん……」
航/部屋を出る前に、ぎゅっと祐希に抱きつきます。
GM/「わっ。……航、どうした?」
航/ちょっとだけこうしてて。落ち着くから。
GM/「……うん」。よしよしと航の頭を撫でて、「……帰って来たら、またぎゅっとしてあげるよ」
航/……うん。ありがとう、行ってくる。……パタンと扉を閉じて、神父服を脱いで出て行きます!
盟/僕も黒須に、「絶対に狩ってくるから」って言っていいですか。
GM/いいよ。それを聞いた黒須はコクリと頷き……無言が続いた後「行ってこい」と言います。
盟/その瞬間に唇を奪って、ダッと駆けて行きます! ……航っ!
航/行こう。聖杯戦争を終わらせよう……!


 ●ミドルフェイズ4/February 6rd Scene 4

亜紀/キャスター達と対立する前に、青森さん達と同盟を組みたいです。
GM/了解。……ではシーンは少し時間を戻して、まだ明るい頃の話にしよう。ジークは亜紀と手を繋いでピョンと空を飛びます。
亜紀/ぴょーん。……うーん、飛ぶのもだんだん慣れてきたなぁ(笑)
GM/シュタッとビルの屋上に降り立ちます。本来だったら良い景色が一望できるんだろうけど、今は……。
亜紀/うん……どんよりしているね。
GM/「この世界に暗い空は似合わないね。こんな空にした奴を絶対にオレ達は倒さなきゃいけない!」
亜紀/ああ、さわやかな風が吹き抜けました(笑) 一般人を巻き込むなんて絶対許せないよ!
GM/そう言っている間にも下では救急車のサイレンの音。みんなが弱っていく姿が上から見下ろしていても判ってしまう。
亜紀/なんとかしなきゃ……早くしないとみんなが死んじゃう。それは嫌だ!
GM/そこにザッと現れる人物が居ます。(青森の声色になって)「よぉっ!」
亜紀/あ、青森さんっ!?
GM/ビルの上に、青森が現れます。(青森になって)「いやぁ、大変な事になってきてるねー」
亜紀/……はい。
GM/「ふう。……あのさ、お前さんの願いって何よ?」
亜紀/……聖杯戦争を無くして、平和な世界を作ることです。
GM/「そっちのお兄さんは?」と青森が訊くと、ジークが「みんなを幸せにするために俺の呪いを解く!」とハッキリと言う。
亜紀/青森さんの夢って……俺と同じなんですよね?
GM/「……ああ。まったくもって亜紀と同じ、聖杯戦争を無くしたいんだ。……そしてコイツもな!」とミスターBも隣に現れる。「だから、手を組まないか。手を組んであの凶悪な結界を叩こうぜ」
亜紀/手を組んで……でも、聖杯って6体納めなきゃ叶わないんでしょう?」
GM/(ミスターBになって)「私はこの身に未練などありません」
亜紀/自分が封印される覚悟で、俺達に協力してくれるんですか?
GM/「私は自身の消滅を願っています。本来であれば私達のような英霊はこの世にいるべきではない。良き者であれば話は別ですが、人を害するような英霊が召喚されるシステムなど在るべきではない。……貴方がこのシステムを打ち砕き我らを導くというのであれば、私はこの命を貴方に捧げましょう」
亜紀/うう……弁慶さん、悲しいよう……。でも、そう言ってくれた貴方の気持ちは無駄にはしません! 俺達は勝つつもりです! いや、勝ちます! だから……力を貸してください。
盟/青森になって)「おけおけ! さっさとサーヴァント狩るかー! 悪徳サーヴァントなんて俺達の手にかかればちょちょいのちょいさー!」(いきなりミスターBになって)「貴方は黙ってくださいギギギギギ!」(一同笑)
GM/「じゃ、手を組もうか」と青森のオッサンが亜紀に手を出します。
亜紀/お願いします。
GM/パンッと手を繋ぐ。「俺の持っている情報は言っちゃうぜー!」と、強制終了や遺跡、キャスターやバーサーカーの情報について青森は話し出します。「夜に待ち合わせしようぜ」
亜紀/はい……早くこの結界を壊すためにも、頑張りましょう!
GM/2人と約束をして、彼らは去っていく。(ジークになって)「あの2人は信頼できる人みたいだね。よし、絶対に俺達は勝つぞー!」
亜紀/わあ、自信満々だ。よし、希望が見えた! 2人も良い人そうだし、ここまで連携が取れているんだから今夜もうまくいく!
GM/「絶対に俺は勝つ。手を貸してくれたあの2人も不幸にしない。マスターを不幸にすることなんて絶対しない……約束するから」
盟/そっか、周りの人をみんな不幸にしてきたからね。
航/ここが青Bと手を組むのは凄く自然だ……。
GM/「じゃあ、夜の決戦に備えて休もうか。家に戻ろう」
亜紀/……そういえばさ、この前戦ったよね。傷、治ってる?」
GM/「うん、そこそこは」
亜紀/……供給する?
GM/「そうだな、しておこう!」と、手を出します。
亜紀/…………。
GM/「コレで回復できるだろ?」
亜紀/……く、くそぉ(笑) コレで回復出来る……んだけど、さ。……どうしようかな……。
GM/「……な、なんでそんなに悩んでるん? オレと手を繋ぐのイヤになった!?」
亜紀/いや、そうじゃないけどさ! それでも出来るけどさ! ……ジークは、俺のコトどう想ってる?
GM/「凄く良い人だ」
亜紀/……良い人……?
GM/「だってオレのコト拾ってくれたし……オレが半ばけし掛けたようなモンだったけど、自分の意思で戦いの場所に赴いてくれた。勇気ある行動はとっても尊敬するし信頼するし、ダイスキだ!」
亜紀/……ダイスキか……。
GM/「アキちゃんは違うのか?」
亜紀/俺もさ……ジークのことさ。好きだけどさ……。
GM/「うん」
亜紀/……可愛くなってきてさ、その……すすす、好きになってしまってきて……ですね。
GM/「うん」
亜紀/握手より…………キモチイイこと、しない?
盟/なにこれ恥ずかしい!?(一同爆笑)

 今まで数々のラブシーンをやってきたのに潰れるプレイヤー一同&GM。

GM/なにっ……そのっ、ネオロマみたいな台詞!?(笑)
亜紀/だって他に言えないじゃないですかぁ!?(一同笑) 言うつもりではいたんですけどね! どのタイミングで切り出そうかって! 俺だって言うの恥ずかしいんだよぉ!?
GM/ジークはポカーンとして、……真っ赤になります。「そ、そそそ、そんな……」
亜紀/俺はジークとそういうことをしていいぐらい、ジークのことが好きなんだよ!
GM/「お、オレは……。その、もう一度言おう! アキちゃんは……オレのことよく判ってないみたいだから……」
亜紀/うん……?
GM/「オレの妻になった人はみんな不幸になった。オレ自身が不幸にしたようなもんだ。だから……そんなコト言われたら……ホンキで好きになっちゃうじゃないか!」
亜紀/本気で好きになれよっ! でも俺は今ジークと会えて幸せだし、全然不幸じゃないよ! ジークと、会えて、幸せだよっ!
GM/「ホンキで好きにならないよう、不幸にさせないように頑張ってんだよ!?」
亜紀/ジークが俺を本気で好きになってくれなきゃ、俺は不幸になるよ!? ……って逆手を取ります(笑) だって、好きな人と両思いになれないなんて不幸じゃないか! 俺……のこと、好き?
GM/「……う、うん……」
亜紀/じゃあ俺、頑張る! ……ウチに帰ろう?
GM/「う、うう……」。家に戻ります。……ヤるって判っている状態で亜紀の部屋に入るので目線キョロキョロそわそわ(笑)
亜紀/ベッドに誘います。つ、辛かったら言ってね。俺も、男の子は初めてだから!
GM/……コクリと頷いて、「大丈夫、愛だから乗り越えられる……」(笑)
亜紀/じゃあ、目を閉じて。……キスします。
GM/そのまま目を閉じて、亜紀に身体を委ねます。「ありがとう……絶対に幸せにしてみせるから」……シーンアウトします。3D6回復してください。
亜紀/(ころころ)あー、6点だけ回復だ……初めてだからだな(笑)
航/いいじゃん、痛がるジーク可愛いじゃん(笑)

 一方その頃。
 『パブ・ラマーサ』に戻ってきた相馬とキャスターは……。


GM/がちゃっと乱暴に扉を開けて、スタスタ、ドスーンと思いっきり椅子に座る。
相馬/ぐ、ぐぬぬ……頼むから機嫌を直してくれんかのぉ? どうすればいいかのぉ……。
航/まだ直ってなかったんだね(笑)
GM/(キャスターになって)「むー。どうすれば僕の機嫌が直ると思いますー? キスの一つや二つ、愛の言葉の一つや二つ掛けてはくれないんですかー?」
相馬/言葉でか、そうか……。では、キャスターに近寄って後ろから抱きしめます。わ、ワシはその……あまり巧くは言えんのじゃな。たとえ何があろうとも少なくともおぬしだけは絶対に裏切らない。約束するぞ。
GM/「……」。
相馬/おぬしは、絶対離したくない存在なのじゃ。
GM/君は後ろから抱き締めたのでキャスターの顔は判りません。……ただ、うっすらと覗くうなじが赤いような気がした(笑) 唸りながらも、相馬さんの声を聞きもらすことはありません。
相馬/そ、それでも駄目かのぉ? ワシはおぬしに対して何が出来るかのぉ……?
GM/「日本には接吻っていう文化はありませんか?」
相馬/せ、接吻?
GM/バっと後ろに振り返って、いきなり口付けます。
相馬/硬直。
GM/「今回は意識あってくださいね。正直反応無い貴方とやるのは寂しかったです。……今までずっと眠っていた貴方を死姦プレイしてたんですから」
航/……死姦かよ!(一同笑)
相馬/お、おぬしもなかなか悪趣味じゃのぉ……(笑)
GM/「だから、意識のある状態で繋がり合うってどういうものだと思いますか? ……愛してみてくださいよ。本物の女を愛するみたいに」
相馬/……良いのか?
GM/「どうぞ。今の僕は……貴方にメロメロですよ」
相馬/……ワシとて心得ている。大丈夫じゃ、ワシの全身全霊を持っていかせてもらう。……帽子を取って耳をフサフサ。
航/そこはするんだ!(笑)
盟/キャスターになって)「なに? 耳だけがいいのっ!?」(笑)
相馬/いや、そんなことはないぞ! ……嫌だと言っても止まらんかもしれんからな、覚悟せい。