アナザーワールドSRS・リプレイ・永遠も九つを過ぎて
■ 『 第2話 』 2ページ ■
2017年11月18日




 ●ミドルフェイズ1/アリィ 〜器の中の誰か〜

アリィ/まずは……ボクの中にいる何かをどうにかしてよ!
エンジ/ハイハイ、口を開けてー。痛かったら手を上げてねー(笑)
ミト/手を上げたとしても、そっと戻すけどね(笑)
GM/そんな歯医者さんに行くようなアリィくんのシーンから始めようか(笑)

『AF判定:アリィの器にいる何か/世界線指定無し』
 ・使用能力値:【理知】【意志】
 ・難易度:40

※「アリィの器の中に入っている何者を起こして話をさせる」演出に成功すること。
 成功した場合、何者かから話を聞く。
※協調行動OK。難易度:8。


アリィ/世界線はどちらでもいいらしいから、落ち着くアルファに帰りたい!(笑) かたさかさんがいる教会にしよう。何かあったらお母さんを呼べるし……。
GM/(アリィの母になって)「そんなんツバ付けてタコヤキ食べて元気になっておけば治るでしょうがっ!」
ミト/大阪のヴァンパイア、魔術の素養が一切無い!(笑)
アリィ/そりゃ息子もイギリス留学しますわ!(笑)
GM/アリィくんのお母さんは「修行とか狼の皮でも被って8年間森を走ってきーや!」って肉体派吸血鬼儀式を推奨してます。
アリィ/うっうっ、谷から突き落とされる……(笑) 誰か【理知】で協調行動してくれる?
エンジ/電話を取ったし協調しよう。(ころころ)達成値10で成功。
ミト/絶対に楽しい光景だから隣でビデオでも撮っておくわ(笑)
祢莉/隣で見てるー!(笑)
エンジ/とりあえず……失礼します。≪悔改めよ≫。
アリィ/何を!?(笑)
エンジ/元気出せよ≪叱咤激励≫! イケるイケる、お前なら声を出せるよ!
ミト/傍から見るとアリィくんがカウンセリングを受けているみたいね(笑)
アリィ/お、お母さんから貰った≪お守り≫をギュッと持っておきます……。最近≪強化手術:反射≫で1日1ずつ【行動値】を上げるようなことをしていたので、その影響かな……? どっかで出会った霊とかかな、と≪太古の縁≫で心当たりを探ってみます。無い。
祢莉/無かった!(笑)
エンジ/神に訊いてみようかな。≪神託≫。ねえ神ー? 何かなこれー? だいたいでいいから教えてー!(笑)
GM/「スヤァ」
ミト/神も寝てたよ!?(笑)
エンジ/駄目だ、神も寝てるから教えてくれない。
アリィ/神様って4月1日休みなんだ……(笑)
GM/神様だって忙しいんだよ。4月1日は0時から新入社員(神)の入社式があったとか、そういうのだよ。
祢莉/エイプリルフールの仕込みで忙しいとかでもないんだ……(笑)
アリィ/ま、まさか最近取得した≪デュプリケイト≫が影響!? ダメージ+5点分の多重人格がこれなのかな!?
エンジ/自分が知っている限りアリィが狙われる原因は何だろうと思い出そうとします、≪最奥の記憶≫。≪超越感覚≫もつけて探索しよう、このオーラは何だろう……?
アリィ/その達成値に≪交わる矢≫を使用! 思い出して、お願い! まさか≪突然変異≫の悪影響……ってボク、自分に悪影響を及ぼす特技が多いな!?(笑)
エンジ/もしやアリィ、知らないうちに自分の体を苛めてない?(笑)
アリィ/してないよ! なにしろ≪狩猟の銀手1・2・3≫を取っているので【防御点】はある!
エンジ/【防御点】を潜り抜けて器に入られちゃったんだよね。よし、悪いものだと怖いから≪心霊治療≫をしよう!
アリィ/お願いしまーす!
エンジ/スッ! どうですか。
アリィ/……あったかい。
GM/そろそろ目覚めてみようかな。「スヤスヤ、ムニャア……」
アリィ/起きろぉ! ≪無の射撃≫+≪悪雨≫! えいえい! ≪ヘル≫! 痛いっ!(笑)
GM/自分に攻撃した。「痛い痛い! 君の体でしょう!? ボクの体ー!」
アリィ/こいつ何言ってんだ!?(笑) 『現在難易度:1』になったのでダイス振りますよ!
GM/ここでファンブルが出たら、二度寝します。
アリィ/寝るなー!(ころころ)おおっとぉ、片方1だったけど……達成値10で成功です、ファンブルじゃない! カンカンカン起きてますかー!? 家賃払ってほしいんですけどぉ!?
GM/「痛い痛い起きたからやめてー!」 ハァハァゼーゼーと叫ぶ声ですが……他のPC達にも聞こえることにします。じゃないと説明が二度手間になるしね。
ミト/了解です。声が聞こえてきたぞー(笑)
エンジ/声が遅れて聞こえてくるよー?(笑)
アリィ/この人達、呑気だ……。
GM/「この人達、呑気だ……」
祢莉/いっこく堂ごっこを始めちゃった!(笑)
GM/「まずは自己紹介をするよ……ボクの名前は、アルカード=マイヤー」
アリィ/はい?
エンジ/アルカード=マイヤー?
GM/「ここの世界のアルカードじゃない。別世界のアルカードだ」
アリィ/…………。
GM/「…………」
アリィ/…………(←ろくろを回す手をしている)
エンジ/アリィが……混乱している(笑)
アリィ/普通に混乱すると……普通に混乱するね(笑)
ミト/なるほど。そりゃ器がマッチするわね。
アリィ/な、なるほど。……同じアルカードだからボクに入ったの?
GM/「うん。ちなみにボクの【行動値】も31だよ
アリィ/テメェ。
エンジ/同値なら出目勝負で負ける可能性があるね(笑)
GM/「別世界への移動には【MP】をいっぱい消費しなきゃいけない。別世界の器に移動するだけで精一杯だったボクは、事情を喋ることすらできないぐらい疲れて寝ちゃったんだ」
アリィ/そっか、【MP】が無かったから……。別世界の君はどこから来たの?
GM/「この世界は便宜上、『アルファ世界線』と呼ばれる世界なんだけど」 この名前はプレイヤーの皆さんに判りやすく理解してもらうため付けた名前なので、誰がどう付けたかかは……神様が付けた程度の解釈でお願いします。「ボクは、『ガンマ世界線』という世界から来た」
ミト/ガンマ世界線! ……第1話でペトロスがアナウンスで言ってた!
祢莉/アルファでもガンマでもない……第3の世界線!
GM/「【正気度】判定しない程度に説明するね。ボクの世界は外部からの侵略者によって滅ぼされた
エンジ/ええっ。
GM/「侵略者によって総攻撃を受けたボクの世界は、太刀打ちができないまま皆殺しにされてしまった。生きて戦える能力者はいない。生き残りも崩壊された終末社会の中で静かに自滅していくだろう」
祢莉/し、深刻……!
GM/「ボクは世界線を移動し、狙った世界を崩壊させる侵略者の移動方法を嗅ぎつけた。世界線の移動方法を得たボクは……これから狙われる世界を割り出し、その世界に警告を発するために来た。……凄く頑張って、来た」
ミト/え、偉いねぇ! 頑張ってきたんだ!(笑)
GM/「どうして魂だけかというと……肉体ごとのワープは必要魔力が大きすぎて難しいんだ。魂だけならボクの少ない【MP】でも無理矢理できた」
アリィ/アップロードデータの容量が少なくなる、みたいな感じかな?
GM/「そうそう。それにもう一つ理由がある。……もしボクが肉体ごと別世界にワープできたとしても、この世界のボクに出会った瞬間、『同一存在の優先判定』というものが発生する」
アリィ/ああっ……あれか!

 『同一存在の優先判定』
 世界に2つ以上同一存在がいた場合、「正しい存在を残し、正しくない存在を元の世界へ強制送還する」というルール。
 アルファ世界にアルファ世界線のアリィ(世界にいるべき正しい存在)とガンマ世界線のアリィ(世界にいるべきではない正しくない存在)がいた場合、2人がお互いの姿を知覚したときに正しくないアリィは消失する(ガンマ世界線に戻る)。
 目と目が合って「あ、自分がいる」と認識し合うまでは発生しない。詳しくは、『越境ソドム』『可能性の卵』参照。


GM/もしアリィくんとアリィくんが出会ったら「やあボクはアリィでアアアアーっ!?」と、即座に消えます(一同笑)
祢莉/でも今みたいに間接的に見えない状態なら、消えずに済むから話ができる?
アリィ/そっか……。しかし世界線の移動って凄く魔力を使うルールだったよね? ボクってあまり【MP】無いのによくできたね。
GM/「無理矢理したんだよ。……もうボクには失うものは何も無かったし」
アリィ/うっ。……君以外に誰もいないの?
GM/「うん、いない。教会の仲間もリリルラケシスの仲間もみんな死んじゃった」
アリィ/……エンちゃん達は?
GM/「10年前に、ボクだけ生き残ったんだよ」 ガンマ世界線は10年前、アリィくん以外の4人が全員溺死した世界線です。
ミト/ああああ……!? ひ、悲惨な世界線だ。
GM/「ボクは3月に日本に戻って過ごしていた。そして日本は、いや、世界中が虫型の化け物に襲われた。いきなり襲ってきたんじゃない。そいつらはまず秘密裏に人々の魂を盗んだ。少しずつ、力の強い能力者の魂を盗んでいったんだ」
エンジ/……アルファ世界線の第1話と同じだ。
GM/「世界遣いの魂がどんどん盗まれていった……みんな懸命に原因を探ったけど、駄目だった」 魂は強大なMPタンクです。魔力に代用できるエネルギーです。エンジくんの家にあったペトロスの巣も、核爆弾の格納庫のようだと表現したよね。ようは敵側の核爆弾を奪取できなかったガンマ世界線の人々は……。
ミト/か、勝てない……勝てなかった?
GM/アルファ世界線ではPC4人でクリアーした第1話。ガンマ世界線ではアリィくん1人でやったようなもの、クリアーできませんでした。力を蓄えた虫達は世界中を襲い、世界は崩壊……そして何故か、いや理由はあるんですが、世界は時を戻すことができず……。
エンジ/……崩壊した。
GM/「優良な魂は器から奪われ、敵のMPタンクとして使われる。戦うことができない人々は不要なゴミとして虫に駆逐されていく。世界中を闊歩する化け物達に街は燃え、みんな死んでいった。そして力を蓄えた奴らは、また旅立とうとしていた。世界線を移動して世界を食い物にする奴らは、ボクがいた世界から別の世界を標的にしたんだ。ボクは虫達の話もなんとか聞くことができたよ。親玉の名前は、マリアと言うらしい
ミト/お、親玉っぽい名前をしているわね!(笑)
GM/「これはボクの勘なんだけど、あの虫の目的は『世界中の人を殺すこと……じゃない』と思う。確かに親玉マリアはペトロスという下級兵達を人々を駆逐していったけど、それよりも『MPタンクである魂を集める』ことを優先していたんだ。奴らの目的は魔力の塊になる魂、エネルギー源を得ることなんじゃないか」
ミト/魔力を手に入れて……何をしようっていうの?
GM/「それは判らないけど……膨大な魔力があれば何だってできるよ。【MP】が500点あればループもできるし、700点あればタイムスリップだって可能だからね!」 ここでイベントキーを配布します。

 『イベントキー:ガンマの協力』
 タイミング:オート  対象:単体  代償:1MP  回数:1シナリオに1回まで

 ≪大地の守護者≫(ダメージ0化)と同等の効果を持つ。


アリィ/強い! ボクのよりも強い特技を持ってる!?
GM/ガンマ世界線のアリィくんは1人で頑張ってきたんだよ。だからダメージ軽減特技も取得してるんだね。……アリィくんは、器の中にいるアリィくんがエンジくん達と話していることでしくしく泣いているような気がする。
アリィ/……な、泣いてる……。
ミト/ぎゅーしちゃう! アリィくんごとぎゅうううう!
アリィ/あばば(笑) ……さっきはビシビシ叩いてごめんな。
エンジ/僕もぎゅー! ……君の呼び方はアリィでいいのかな。アリィガンマくんって呼ぼうか?
ミト/ガリィくん?
祢莉/なんか……アイスみたい(笑)
GM/「じゃあボクのことはアルカードってカッコイイ本名で呼んでもらおうかな」
アリィ/あっ、羨ましい!(笑) いいんじゃないかな、アリィガンマで。
GM/「もうこの世界線の人に警告を言えたから……き、気持ち悪いって言うなら出ていくからね!」
アリィ/いいよ、外に出て知覚した瞬間に消えちゃうもん! コントみたいなことになるからいいよ!(笑) ……君はこの世界に警告をしにきてくれたんだよね。
エンジ/その警告、ありがたいな。事前の心構えがあれば対策を練られるもの。……親玉がいるって判ったのは重要な情報じゃないかな。とりあえずマリアってやつを叩けばいいんだ!


 ●ミドルフェイズ2/ミト 〜準備〜

祢莉/どうしても気になっちゃうんだけど……。ペトロスの親玉の名前がマリアで、オメガ世界線にはマリア像があるんだよね。
エンジ/うん。……あとは靖秋の事務所も気になるなぁ。AF判定じゃないから難易度が判らないのも難しい。
ミト/先に皆さんに使ってもらう薬物を作らせてください。ミトちゃんはメジャーアクションで≪薬物調合≫を使用して≪興奮剤≫を取得します。またエンジくんの家で作ります。部屋に目張りとかしてね!
エンジ/こ、恒例行事みたいになってるー!?(笑)
GM/ガリィくんがアリィくんの中から「≪薬物調合≫ってこんな風にするんだね! 楽しいな!」って言います。
アリィ/そっか、知らないもんな……。ボクもミトちゃんの≪薬物調合≫見たことがなかったんだけどね(笑)
ミト/ゴキッ、ゴキッ、ゴキ。ウイイイイイイイィーン!
祢莉/歯医者さんみたいな音がする(笑)
アリィ/本能的に恐怖を覚える音を掻き消すために、キッチンでカレーでも作っていよう(笑)

 ミトは10個製作した≪興奮剤≫をアリィに1つ、祢莉に5つ、エンジに4つ渡した。



 ●ミドルフェイズ3/エンジ 〜隠された報告〜

アリィ/ペトロスって、アルファ世界線だと事件を起こすけどオメガ世界線だとのんびりしているんだよね……。
エンジ/オメガ世界線で調べても、何にも出てこないのかな。でもオメガ世界線は怪しい。【理知】で調査をしておこうかな。

『AF判定:調査「ペトロス/Ω」』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:30

※「数少ない文献に残っていたペトロスとは何かを調べる」演出に成功すること。
 成功した場合、ペトロスに関する詳細情報を入手する。
※協調行動OK。難易度:8。


アリィ/協調行動を【理知】で(ころころ)イケる! 協力するよー!
エンジ/オメガ世界線……全然変わってないねぇ。
ミト/逆に怖いわね。ホラーよ。

 アリィが≪神域の眼≫で桜景色を観察しながらも、優しい色の服を着た高坂がいる教会に突入するエンジ達。
 前回「ペトロスという異端がいるが、そういった名の異端と戦った能力者がいた」という少ない情報しか出なかった書庫を探る一同。


エンジ/ねえ神ー! そろそろ≪神託≫が欲しいなー! ねえ神ー!
GM/(神になって)「入社式が終わったばかりだっていうのにもう辞めた神がいた」
アリィ/現代の神も大変だな!?(一同爆笑)
エンジ/クローズアップ神代。
祢莉/ブラック神社とかが特集されるの!?(笑)
エンジ/だいたいね、うん、だいたいね……って言ってるけど、僕は一体何の神に神託を貰っているんだろう?(笑)
ミト/それ、貴方以上に周りで聞いているアタシ達も思っていることだからね? だいたいね?(笑)

 ≪神託≫で神から入社式の現状と、食堂の白身魚の正体を聞き出すエンジ。
 その間にも≪ハヤテの爪先≫を使うアリィが足速く資料を集め、その資料検索にエンジは≪叱咤激励≫などで応援。

GM/『現在難易度:1』になったね。ファンブルが出なければ成功だよ。
エンジ/今回は≪リライト≫があるのでファンブルになっても大丈夫なのです! 大丈夫です!(ころころ)大丈夫でーす! 片方が1でも達成値9です、やった!(笑)
GM/オメガ世界線でペトロスについて調査したね。「ペトロスは、生物の異端ではない」
エンジ/なんだって。
GM/元を正せば、戦闘型生物兵器AI『パブロ』が作った第三次生物です。
エンジ/……う、うん? なんだってぇ?
GM/第一次生物は、人間の科学者です。第二次生物は、人間が創ったAI『パブロ』。第三次生物は、AI『パブロ』が創った『ペトロス』といいます。……まず『パブロ』を説明しましょう。
祢莉/パブロ……。
GM/科学者は戦闘型生物兵器AI『パブロ』を製造しました。パブロは、人間の科学者と同じように新たな兵器を造り出すロボットとして開発されました。もっと強い戦闘型生物兵器の開発を、もっともっと強い戦闘型生物兵器をと追われていた国は、人間よりも計算が早く新しい兵器を生み出すAIの製造に成功し、そしてパブロはペトロスのような強力な下っ端兵器を生み出していきました。
エンジ/う、うわぁ……。
GM/パブロは国に管理されていました。ところがある日、パブロが創ったペトロスが暴走し、数体が逃亡。逃走先で人を襲いました。
ミト/自我でも目覚めちゃったのかしら……?
GM/教会のエージェントが、人を襲ったペトロスを討伐。なので前回ペトロスの詳細を知る資料が書庫で発見できました。……ところでロボットの作った下っ端なのだからロボットなのですが、その形状はまるで虫。しかも魂を奪う能力も持ち、瞬間移動能力も得ている。「メカと生き物の融合」って感じにまで進化しています。
アリィ/自我、目覚めてそう……もうロボットぽくなくなってるよ。
エンジ/でも虫もよく見るとメカメカしいよね(笑)
GM/ちなみに……どうして第1話にこの情報が出なかったかっていうと、「国の恥でもあるので巧妙に隠されていた」という設定です。一見するとレア異端が出没したっていうカモフラージュがしてありましたが、今回念入りに調べたら真相が出てきたことにしています。パブロというシステムを創った企業名は『マリーゴールド』といいます。
エンジ/マリーゴールドという企業……。
アリィ/元々は人が創り出した……異端。なんでそんな生物兵器なんて創ったの?
GM/第三次世界大戦の影響です。
アリィ/あっ……。
GM/君達がまだ小さな勝った頃。テロ事件をキッカケに世界中が一気に戦争ムードになりました。表の社会的には「第三次世界大戦なんて無い」とされていますが、裏の社会ではありました……国同士が能力者達を使ってドンパチが。
ミト/ここで、その話が……。
GM/第三次世界大戦の内情は、能力者大戦です。そこで≪ホムンクルス生成≫や≪血の彫像≫、≪異常鉱物≫といったモブ使役で戦う能力者だっています。その一つが、パブロ。そしてパブロが創ったモブがペトロスです。
アリィ/あー……≪異常鉱物≫が意思を持って動き出しちゃったか。
ミト/≪ホムンクルス生成≫で作ったNPCが、≪至高の傀儡≫でPC化もできるしね……。
GM/教会のエージェントは暴走し、逃亡したペトロスを討伐しています。ですが……ペトロスはまるで生き物。逃げた先で卵を産む生き物になっていたとしたら?
祢莉/卵。既に……産んでましたよね? エンジくんの家で(笑)
エンジ/思いっきり数を増やせるようになってる!
GM/ここで確認です。『イベントキー:靖秋の事務所』を持っていますか?
アリィ/持っていますね。
GM/マリーゴールドというIT会社の住所と靖秋の事務所の住所が同じです。番地が同じで、ビルの階数が違います。靖秋の事務所が2階でマリーゴールドが3階だね。
ミト/オーナーがいっしょだ!(笑) きっと契約者もいっしょでしょ!?
アリィ/お、思いのほかハマっちゃったね……引きが良かった(笑)
ミト/戦闘AIね……浪漫だわ。だいたいね(笑)
アリィ/あっ……そうだガリィ。オメガ世界線にはマリア像があるんだけど、ガリィの世界にもあるの?
GM/(ガリィになって)「うわっ!? なにあれ!? 教会がめっちゃ派手!? ボクのいた世界にはこんな立派なマリア像なんて無かったよ! マリア像を設置してご立派なご利益があるようにしているほど力を入れてなかったよ〜」
エンジ/マリアに……力が入れてない? アルファ世界線と同じなんだね。何か意味があるのかな……?


 ●ミドルフェイズ4/祢莉 〜まさかのホラー〜

祢莉/祢莉はアクセサリーを調べたいです。
GM/ハッキリと描写しておきますが、オープニングフェイズで盟ちゃんが調べると言ったのはアルファ世界線の出来事です。
祢莉/アルファ世界線でないと盟さんによる情報は出ないんですね。ではアルファ世界線で【幸運】で調べます。

『AF判定:調査「アクセサリー/α」』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:30

※「10年前に、春乃から貰ったアクセサリーについて調べる」演出に成功すること。
 成功した場合、アクセサリーについての情報を得る。
※協調行動OK。難易度:6。


ミト/【幸運】いきます。(ころころ)成功よ!
アリィ/このアクセサリー……失敗作だからくれたんだよね。こんな重要な物だったなんて!

 ≪魔導書≫や≪本のクチ≫で魔道具について調べ出す祢莉。本に喋らせてアクセサリーから情報を得ようとした。
 協力するミトは、アクセサリーをコンコンと叩いて「何か喋らないの!?」と、どつく。

GM/殴ってもアクセサリーは無言です。
ミト/ですよね! 知ってたわよ!
GM/祢莉ちゃんの、茶風林声の本が喋ります。「……石は喋らないよ?」
ミト/しんどい! ≪堕い討ち≫された!(一同笑) てえーい! ≪凶々しき武器≫で攻撃しちゃう!
GM/攻撃したら……石は壊れないけどスマホは壊れるよ(笑)
ミト/あーっ! アタシのアイフォンー!(笑)
GM/アリィくんの中のガリィくんが言います。「……石は喋らないよ?」
アリィ/そこはツッコむんじゃない!(笑)
ミト/石ぐらい喋るわよ! アタシの実家にはいたわ! ≪機関「一族出身」≫!
エンジ/チュパカブラだっていたぐらいだしな。石だって喋るよ!
GM/機関って何だっているよな。……このままだと石が喋って情報を出さなきゃいけない気がしてきた(笑)

 アクセサリーに霊的なものはないか、暗号が仕組まれていないかと探し続ける祢莉とミト。
 ≪鳥躍≫によってネットの海を飛び越えて情報収集をした結果……。


GM/ミトちゃんがネットサーフィンした結果、『現在難易度:1』まで減りました。みんなよく1まで減らすなぁ。
ミト/だって怖いですもん!(ころころ)成功です!
GM/なんか……ネットで判るのは嫌だなぁ(笑) ということで、調べ物をすると言って八木沼家のお屋敷に帰っていった盟ちゃんとスカイプチャットしたじゃダメ?
ミト/おーっ! いいですよ!(笑)
GM/文章がダダダと打ち込まれます。「それはヤバイ物だよ。『神々の装具』だ」
ミト/……やっぱり! それか!

 『神々の装具』
 神の眷属。「正なる神」と「欺く神」の手足となる超越的存在の名称。
 「○○の○○」という神達が身に着けている装具としての名前が付けられており、『装具としての姿』と会話がしやすい『人型の姿』のどちらかで現界する。
 代表的な『神々の装具』は、龍の聖剣、空の魔剣(ルージィル)、蠱毒色の魔鏡(魔鏡のカケラ)など。


ミト/布の姿で現界することもあったよ。……形が石でも、おかしくはないわね(笑)
祢莉/ロリと……同じ存在!?
GM/とんでもない物だっていうのが判ります。どれくらいとんでもないかっていうと、龍の聖剣のバラバラ死体をそれぞれ持ち歩いているようなもの。
エンジ/ギャーッ!?(笑) グロいよぉ!?
アリィ/それは……嫌だっ! 怖っ!? 喋らないけど、喋れないだけで凄く怒ってない!?
GM/龍の聖剣は、上司である上階の神から命令を受けてPC達を救いにきています。蠱毒色の魔鏡のカケラは、上司である上階の邪神が勝利するべくPC達の邪魔をするため異端を生み出しています。
エンジ/これは……どっちなの!?
ミト/ていうか、そんなもの捕まえてバラバラにしてアクセサリーに加工しちゃうって、どういうこと!?(笑) 何者なの!?
GM/それが……アクセサリーを加工した人に質問しなきゃ判らないね。
エンジ/……春乃のお父さんが作ったんだよね?
GM/春乃のお父さんに会えば質問できるかな。
エンジ/……事務所!
ミト/メジャーアクションを消費して事務所に行くのよ!
GM/オメガ世界線の事務所に行けば会える。または、違う方法でも同じ人物に会えるかもしれない。
ミト/……あっ、アルファ世界線のお父さん!
アリィ/アルファ世界線のお父さんは、苺農家になっている……そっちでも会える!?
GM/うん、アルファ世界線でも会えるよ。残念ながら君達はそのAF判定をしていなかったけど。
アリィ/ボク達がまだしていないAF判定……。『AF判定:春乃と過ごす世界/アルファ』か!
祢莉/……アルファ世界線のお父さんに会ってみる?
アリィ/会いたいな。……危なくなさそうなアルファ世界線のお父さんから話を聞きたい(笑)
GM/では……ここでボーナス判定が発生します。アルファ世界線出身者のアリィくんとエンジくんはここで【幸運】判定で難易度10をすることができます。
アリィ/(ころころ)よし、達成値10で成功です。
GM/アリィくんは「ロリを呼んだらどんな反応をするだろう」と思った。
アリィ/……ヘイカモン! ヘイカモン! ロリ、ロリィー!(笑)
GM/ろりんぽいん。ロリが現れます。
アリィ/ボクら、こんな物を持っているんだけどどう思う?
GM/「なんて残酷なことを」
アリィ/凄い顔をされた! 確かに「ボクはルージィルさんの右腕を持って歩いてまーす」と言われたら怖いよね……ちょっと良いな(一同笑)
エンジ/ちょっとドキドキしちゃった!(笑) ごめんねロリ、怖い物を見せちゃって!
GM/「そういった加工をできる人は特殊な技術を持っている人に違いないわ。もし会うんだったら気を付けた方がいい」
アリィ/う、うん……恐ろしい話を聞いてしまった。神様のバラバラ死体……そしてそれを作れる人ってことなんだね。


 ●ミドルフェイズ5/ミト 〜父〜

ミト/春乃ちゃんとデートしたい! 【体力】で判定するよ。
アリィ/春乃とデートしつつ、お父さんのご様子を見たいね。
ミト/そのコースでいこう。まずは、エンジくんの家をどうにかしましょう。
GM/既にエンジくんの家が崩壊する前提で話しているな?(笑)
エンジ/我が家ー!? ペトロスの危機は過ぎ去ったのにどうして!?(一同笑)

『AF判定:春乃と過ごす世界/アルファ(オメガは1話でクリア済み)』
 ・使用能力値:【体力】【意志】
 ・難易度:30

※「春乃と過ごす」演出に成功すること。成功した場合、春乃の情報を得る。
※協調行動OK。難易度:6。


エンジ/自分の家だから協調する。唸れ僕の≪念動障壁≫!(ころころ)達成値12で成功です。
GM/ではシーンに春乃を登場させようか。
ミト/今日も可愛いわ!
アリィ/なんと! 昨日も可愛かった!
ミト/なんですって!? はー、いつでも可愛い!(笑)

 ≪最奥の記憶≫でエンジは昔のことを思い出しながら雑談している。その間にも春乃は遠江家の風呂掃除をしていた。
 遠江家は泡だらけ。両親は不在で止める人はいないという状態で……。


アリィ/アワアワすぎてめっちゃ楽しくなってきた。
エンジ/落ち着きなさい! ≪悔改めよ≫! めーっ!(笑)
ミト/エプロンを着ける! ≪闇の衣≫!
祢莉/黒いエプロンを着けた!(笑) みんなでモップがけをしよう!
ミト/春乃。貴方は何をしていたの?
GM/(春乃になって)「お風呂掃除をしていました。ご希望があれば再開します
エンジ/やめてください≪戦術指揮≫(一同笑)

 ミトは≪命の糧≫+≪戦乙女の知恵≫という名のクックパッドで、美味しいレシピを検索。
 この前に作った料理はカレーだったため、みんなでシチューを作り出した。


エンジ/『現在難易度:2』になったので、美味しいシチューを食べましょう!
ミト/美味しいシチューが完成したかな?(ころころ)できた!
祢莉/いただきまーす。美味しい! わーい!
GM/みんなで美味しくシチューを食べていました。すると……ピンポーンとエンジくんのお家のインターフォンが鳴る。
エンジ/んー? 家の人間が出ます。はーい?
GM/玄関先に男性が立っています。「こんにちは。覚えていますでしょうか、久永と申します」 アルファ世界線の久永靖秋です。
ミト/ふえーっ!? 父ちゃんだ!?(笑)
GM/子供の声で応対されたので彼は「お家の人は……?」と尋ねます。
エンジ/両親は今、外出しておりまして……。
GM/「……あ。もしかしてエンジくんかな?」
エンジ/そうですそうです! 玄関に出ますね!
GM/玄関を開けてみると、苺の箱を持ったお父さんがいます。「エンジくん久しぶりだね、久々にN市に来たのでご挨拶に来たんだ。これはお裾分け……」と自宅の農家で獲れた苺をプレゼントしてきます。
エンジ/い、いいんですかっ? 美味しい苺だー! 1粒が大きいー!(笑)
アリィ/わー! ボクも玄関に出るー!
GM/「その金髪は……アリィくんかい!? 君も大きくなったねぇ!」
アリィ/先日こちらに戻ってきました! とてもお元気そうで何よりです。
GM/「日与子先生からアリィくんが戻ってきているという話は聞いていたよ。後でアリィくんの家にもご挨拶を行こうと思ってたんだ」 そんなにこやかな声に……シチューを居間で食べていた春乃の反応は、「あれが別世界のお父さん……?」とソワソワと、少し不安げな顔で隠れています。
祢莉/……春乃ちゃんの隣に居ます。不安にならなくても大丈夫だよ。
アリィ/あの、お仕事を変えられたんですか? 農家になったことを知らないテイで尋ねますよ。
GM/「ああ。実家の農業に戻ったのさ。娘が亡くなった後……デザイナーの仕事に手が付かなくなってね。春乃が死んで2ヶ月後には事務所を畳んだよ。妻は2年前に乳癌で亡くなるまでN市でずっとエンジニアを続けていたけど」
アリィ/……うん!? 新情報が出たな!

 久永 志希子(ひさなが・しきこ)
 久永靖秋の妻。春乃の母。
 春乃が亡くなった後に靖秋とは離婚。今から2年前に病死した。職業はシステムエンジニア。


エンジ/春乃のお母さんの情報だ!?
アリィ/乳癌で病死……。それは無神経に失礼しましたと謝ります。
GM/その会話を聞いていた春乃が居間で呟きます。「えっ、私が死んだ後に苺農家になったんだ? ……お父さんってこんなに穏やかな人になるの……私の知っているお父さんと全然ヒトが違うみたい……」
ミト/……春乃が生きている世界だと、忙しくて相手をしてくれない、って感じなのかしら。
祢莉/うん……春乃ちゃんの手をギューっとします。
アリィ/ボクら、春乃ちゃんから貰ったアクセサリーを今でも大切にしているんですよ。付けているアクセサリーを見せます。
GM/靖秋は今でも春乃達にあげた物を大切に持っていたことにとても喜びます。「そのアクセサリーの付いている石は綺麗だろ? それは我が家で採れた石なんだ」
アリィ/……採れた石?
GM/「久永家は今では苺のビニールハウスをやっている土地しか残ってないけど、昔は山をいくつか持っている大地主でね。僕の本家がある山では、昔は鉱石が採れる場所だったんだよ」 石が商売になると知った業者のせいで平成になる頃には採り尽くされちゃったけどね、とお父さんは言います。
エンジ/へ、へえ……。
GM/「僕も子供の頃はいっぱい綺麗な石を採っていたなぁ。銀色に輝く石とか紫色に輝く石とかキラキラしていて採りに行くだけで大冒険だった……」 懐かしげな顔をします。「まだ業者が採り尽くす前の子供の頃に回収した石を大切に保管していてね。……大人になってから保管していた缶を発見して、何年も経っているのにとても綺麗だったから、アクセサリーの素材にしたんだ」
ミト/山に落ちていた石を回収って……遺体発掘したようなもんじゃん!?(笑)
エンジ/山に放置されていた遺体を発掘! サスペンスだなぁ!(笑) ……あの。実はこの石を持っていると、不思議なことが起きるんですよ。
GM/「不思議なこと?」
アリィ/色々濁して話してみるか。このアクセサリーを持っていると奇妙な出来事が起きるようになりまして……何か心当たりはありませんか? 不思議なことって何だと思われるかもしれませんけど。
GM/「不思議なことが起きる……。ああ、そういう話も信じられるよ」
エンジ/信じてくれるんですか?
GM/「さっき山で石が採れるって言っただろ。あの山には『神様が天から下りてきた』いう伝説があったんだ
ミト/神様が……天から下りてくる。堕天……(笑)
GM/「下りてきた神様がいっぱい土地に力を付けてくれたから農作物が元気に育つ、綺麗な石だって神様の恵みの証なんだという伝説だったなぁ。うちの近くにあった神社に書かれていた神様の名前は……『導く』に『麻』って書いて、『どうま様』と読むものだった」
ミト/ああああー!? ドーマサキエルー!?(笑)
GM/神様関係の知識を得たい人は【理知】判定をしてね。難易度は11だよ。
エンジ/僕は≪神託≫を持っているんですが。
GM/……ボーナスで+2をしていいよ。
ミト/(ころころ)あ、ファンブル! 中の人は知っているのに! ドーマサキエル関係のセッションを2回ほどやったことがあるのに!(笑)
アリィ/(一同ころころ)ミトちゃん以外は全員知っていたね。……一番詳しいプレイヤーだけが失敗しちゃった(笑)

 ドーマサキエル。
 時空、時間、宇宙の力を操る『巨大な剣』の欺く神。
 世界を滅亡させるべく暗躍する異端を生み出す『邪神八柱』という集団の頭領。トップ。一番偉くて強い邪神。


祢莉/わぁー!? 異端の神の一番上!?(笑)
エンジ/やっべーわー! この世界を滅ぼそうとしている第一人者じゃん!?(笑)
アリィ/第一線の滅亡職人!?(一同笑)
ミト/第一級ですよ! 一番ヤバイやつですよ!
GM/えー……せっかくなのでヤバさをご説明しますと、ドーマサキエルは8体いる「異端を生み出して世界を滅ぼそうとする邪神」の総頭領です。というか「俺達は世界を滅ぼすぜ」って名乗りを上げた神様で、邪神の中では話にならないぐらい強さを誇り、行動指針が「まず破壊」というか「触れた者は全部ブラックホール行きで無に帰してしまう」デストロイヤー。
祢莉/ヤバイということしか判らない!(笑)
GM/宇宙パワーを操っているってことで、空間移動や時空跳躍を得意としている特性があります。……そんな神様の眷属となる装具なら、移動系の力が込められていてもおかしくないなって思えます。
エンジ/そんな神様が……堕天してたんだ?
ミト/よくね、下界へ修行に行かされるのよ。だいたいね。
エンジ/だいたいねってやっぱ≪神託≫の神様だったのかー!(笑) それを無自覚に加工する[アーティスト]のお父さん……?
GM/はい、完全無自覚でした。神様の力を授かった石というのも昔話程度にしか聞いていません。失敗作を娘にあげるぐらいには大事な物とは思ってなかってなかったぐらいです。
祢莉/これって失敗作でしたね、そういえば。
GM/成功作ならそれこそ売りに出されてたし色んな人に見せていただろう。それこそ……妻にとか。
エンジ/妻……。春乃のお母さんって、エンジニアなんですよね。
GM/システムエンジニアでした。アルファ世界線での久永志季子さんは、春乃が死んだ後に久永靖秋と離婚しています。バツイチのエンジニアとして数年前まで働いていました。靖秋がそのような物を作っていたということも交流が減ったため知らなかっただろう。
祢莉/アルファ世界線だと離婚……。でもオメガ世界線だと?
GM/祢莉ちゃんとミトちゃんは、春乃の両親が離婚したなんて聞いたことがありません。オメガ世界線では家族の関係は希薄でも、ちゃんと夫婦でした。靖秋がアーティストとしての事務所を持っているのはイベントキーで確認できますし、その仕事を2年前まで生きていた奥さんが知っていてもおかしくないと予想できます。
ミト/アルファ世界線では、事務所は無いんですよね?
GM/無いです。靖秋の事務所が残っているのはオメガ世界線のみです。
エンジ/判りました……。春乃のお母さんがエンジニアだったっていうのが凄く気になる。とりあえず今はお父さんにありがとうございますって言っておきます!
GM/ではそうしているとエンジくんのお母さんが帰宅。久永さんとにこやかなおしゃべりをして、彼は帰っていきました。……終始穏やかに話す靖秋を見ていた春乃は、「やっぱり……全然違う……」と呟きます。
祢莉/春乃ちゃん……。
エンジ/美味しい苺を食べながら……次に何をするか考えよう。


 ●ミドルフェイズ6/エンジ 〜正体〜

エンジ/オメガ世界線でペトロスの捜索をしてみます。
アリィ/ボクが協調行動をするよ。(ころころ)成功!

『AF判定:捜索「ペトロス/Ω」』
 ・使用能力値:【体力】【知覚】
 ・難易度:20

※「ペトロスの気配を探してパトロールをする」演出に成功すること。
 成功した場合、ペトロスに関する情報を発見する。
※協調行動OK。難易度:8。

 一同はアルファ世界線の街を散歩し始める。
 祢莉が途中で迷子になったり、少し治安の悪い区域に迷い込んだり、そこから抜け出して教会の近くに戻ってきたところで……。


エンジ/『現在難易度:1』になったね、判定します。(ころころ)成功です。
GM/オメガ世界線でペトロスを探しましたね。残念ながら虫らしきものを発見はできませんでした。
アリィ/……オメガ世界線にはいない? でもアルファ世界線から出て行ったよね?
GM/そうしていると、教会の礼拝堂へとやって来た君達のもとに高坂が現れます。(高坂になって)「やあ、パトロールはどうだい?」
祢莉/順調……とは言わないですね。何にも見つかってないから。
ミト/でも異常が無いのは良いことよ。オメガ世界線では何事も起こらないようにパトロールすることが目的なんだから。
エンジ/……あ、そっか。オメガ世界線だとペトロスがどうのって話自体が無いんだ。
ミト/けど、危ないものが色んな世界に侵略しているのは確かよね。……そろそろ報告しますか。
祢莉/そうだ……報告のイベントキーがあった。

 『イベントキー:高坂の依頼〜オメガ世界線』
 タイミング:オート  対象:本文  射程:シーン  代償:1MP
 何かあったら高坂に連絡をすると約束したことを表わすイベントキー。
 異常事態が起きたり、何かを発見したら自分で対処したり実行するよりも高坂への連絡を最優先とすること。代償を消費すれば、連絡が完了したことになる。

GM/使用するなら代償を払って確定してもらうことになるよ。1MPを消費することになるけどいいかな?
祢莉/はい。それなら祢莉が【MP】を1点払います。
GM/かしこまりました。報告をするって、どんな風にするかな?
ミト/洗いざらい全部話していいと思うわ。実は……ペトロスって侵略者が来たんですよ。別世界からやってきて、魔力のもとになる魂をを奪っていて……。
祢莉/それと、私達が持っているこのアクセサリーで世界を越えることができて……。同じ技術でペトロスもやって来るんです。
ミト/それも話しておいた方がいいわね。
GM/高坂は突拍子もない話でも穏やかに「そうかい、そうかい」と聞きます。穏やかなやわさかさんだけど、話は真剣に聞いてくれます。
アリィ/真面目で良い人だなぁ。
GM/「……報告してくれてありがとう。危険な存在がいるんだね。君達も気を付けてくれ。俺は……このことを上に話を通してくる!」 高坂はその場を去っていきます。では……AF判定に成功した結果出てくる情報をお話します。
祢莉/はい。
GM/高坂からペトロスと同じ気配を感じる。
エンジ/……えっ。
GM/高坂からペトロスと同じ気配を感じる。「君達はここで待機していてくれ。すぐに上と話し合ってくるから」
エンジ/ま、待って……!
GM/もし友好的に止めたいなら交渉で【理知】判定を、無理矢理にでも高坂に腹パンして止めたい場合は【体力】で対抗判定で勝利してください。難易度は12です。
ミト/【体力】が5もあるから……もうここはドスッと腹パンしましょう!(ころころ)はい、14! 高坂さん待ってドスゥ!(笑)
GM/「ぐはぁ!?」 ミトちゃんのドスッが決まります!(一同笑) 鈍い悲鳴を上げる高坂……の口から、「ジジジジジ!」と音声がバグった電子音を出します。
ミト/うわああぁ!?
GM/高坂の表面がボロリと剥がれ、中から目がギョロっと飛び出た天使のあの顔が現れます。
祢莉/こ、これって……!?
アリィ/高坂さんが……ペトロス!?
ミト/ど、どうしようこれ!? とりあえずウズマキからゴミ袋を出します!
エンジ/ゴミ袋を!?(笑)
ミト/これを被せて、えーとえーと!? ウズマキに入れます! ひょいっ! 証拠隠滅!(一同笑)
GM/え、えーと……生き物じゃないし死体は物品になったからウズマキに入れられると判断するので、OKです(笑) ではそこにルリチカがやって来て、「何か変な音がしなかったかー?」と顔を出してきますが。
アリィ/な、何でも無いですよー!(笑)
ミト/掃除の手伝いをしていただけよー! なんてったって年度末だからね!(笑)
GM/エンジくんは、ルリチカからペトロスの気配を感じます。
エンジ/……うううぅっ!?
GM/あっちの部屋でコーヒーを飲んでいたアイザックさんと燐音ちゃんも顔を出してきます。2人からペトロスの気配を感じます。
祢莉/み、みんな……ペトロス……?
ミト/みんなみんな、ペトロスに成り代わってる? これってだいぶヤバくない!?
アリィ/怖っ!? に、逃げよう……早くアルファの世界に逃げよう!?
エンジ/逃げよう! オメガ世界線の人達がみんなペトロスなんだ! すぐに逃げようー!
ミト/そう、アタシ達は何事も無かったかのように世界線を移動すればいいのよ! このゴミ袋をウズマキに入れます、不法投棄はダメよ! アルファの世界線で処理しましょう!(笑)
祢莉/命からがらというか精神からがら(笑) な、何事も無かったかのように……。
GM/オメガ世界線の河川敷を通り、ここはアルファ世界線の河川敷にやってきました。ようこそアルファの世界へ。
アリィ/……怖かったーー!(笑)
エンジ/死ぬかと思ったー!(笑)
祢莉/ここなら安息の地だ……。
ミト/でも……侵されかねないわね、この地。この世界は大丈夫?
GM/アルファ世界線の人々を注意深く見てみても普通だよ。こちらの世界の高坂さんはキリッとしたエージェントです。
エンジ/あ、カッコイイ(笑)
ミト/アタシ達はオメガ世界線が「時間が巻き戻ったかも」と思っていたけど、もしかしたらそんなことはなかったのかもしれないわね……。
アリィ/うん……ペトロスによって作られた世界かもしれない。危険がいっぱいだよ……でもオメガ世界線にはまだ行けるんだよね。
エンジ/危ないって判っただけで、行けなくはないよね。あの世界で春乃のお父さんは正気を保っているのかな?
ミト/ペトロスの中で生きているんでしょ、正気を保っていないかもしれない。たまにいるわよ、研究者にありがちなこと!
アリィ/オメガ世界線の事務所、行くのが怖くなってきたなぁ……!

 冷や汗をかきながらアルファ世界線で深呼吸をし合う4人。契約者者同志『供給』をして、【HP】と【MP】を3D6点回復をした。