アナザーワールドSRS・リプレイ・永遠も九つを過ぎて
■ 『 第2話 』 3ページ ■
2017年11月18日




 ●ミドルフェイズ7/祢莉 〜突撃〜

祢莉/春乃ちゃんのお父さんが勤めている事務所へカチコミしに行きます。メジャーアクション消費で行きます。ペトロスさん怖いけど行くぞー(笑)
エンジ/オメガ世界線にもう一回、戻りまーす!
GM/君達は再びオメガ世界線を訪れました。3月31日はとても穏やかな陽気、平和でな世界をお散歩しながらも向かう場所は靖秋の事務所。PC達は既に事務所の住所は判っています。……春乃ちゃんは連れていく?
祢莉/春乃ちゃんは……アルファ世界線でお留守番していてもらおう。
アリィ/何かあったら高坂さんにタカサカしてねって言っておこう。
GM/タカサカしてって動詞か(笑) 春乃ちゃんをアルファ世界線にお留守番してもらって、君達はオメガ世界線のオフィスビルがある場所にやってきました。街中にある普通のビルであるそこの、2階に靖秋の職場があります。
ミト/他の階は?
GM/1階は不動産。3階には『マリーゴールド』という名前の会社があると、ビルのエレベーター付近にあるフロア案内で確認することができます。
エンジ/ああ、エレベーター付近にあるある(笑) では……。
祢莉/…………。
ミト/…………。
祢莉/……どうやって事務所に行こうか(笑)
GM/「子供だから職場に入っちゃダメ! 意味も無く来るな!」なんて意地悪はしないよ(笑) 君達が事務所の前までやってくると、見覚えのある男性が2階の建築デザイナー事務所まで入って行こうとしている姿を発見できます。春乃のお父さんです。
祢莉/あ、お父さんがいた……。
GM/どんな建築デザイナー事務所かというと、西洋風の煌びやかなお庭に似合う石像とか彫刻とかインテリア付きの建物を取り扱って提供している会社っぽいです。キューピーの石像とかションベン小僧の池とかありそうな、そういうお庭のある住宅とか造るようなところ。
アリィ/あー……マリア像とか設置しそう(笑) とりあえず事務所の中……入ってみる?
ミト/追い返されるかもしれないけど……。「春乃ちゃんのことで話があるんです」とか言ってみるとか。
エンジ/アルファ世界線のお父さんとした会話を、オメガ世界線でもしてみるだけでもいいかな。同じことを聞いても何か会話に変化があるかもしれないし。
祢莉/じゃあ、それでいってみる。事務所に入ってみます。すみませーん……。
GM/受付には誰もいません。
祢莉/あれ?
GM/そもそも受付なんてご立派なものが無いぐらい、小ぢんまりとした会社です。オフィスではあるのでそれっぽい役割を果たす箇所はあるのだけど。ひんやりとクーラーが効いていて、一つ扉の先にはいっぱいパソコンがある部屋へと繋がっているみたいです。
アリィ/もうこれは「入れ!」という感じかな?(笑)
エンジ/えー……勝手に入るのはどうかと思うけど。
GM/あ、[世界遣い]の人は【理知】判定で難易度6に挑戦できるよ。
エンジ/おっ?(ころころ)成功です。
GM/その扉の先、[世界遣い]の≪圧縮された世界≫が使われています。

 ≪圧縮された世界≫
 空間をねじ曲げて、有りえない筈の空間を作り出す[世界遣い]の副特技。
 2階と3階の間にもう1つ階を作ったり、押し入れの中に体育館並みの部屋を作ることができる。


GM/部屋の扉を開けたなら、小さなオフィスだと思ったけどその数倍も広い機械の空間になっています。
ミト/クーラーが凄く効いてそう!
祢莉/うわ、寒い……。中にお父さんは?
GM/誰もいないうちにここを探索することができます。【幸運】判定難易度8に成功してください。
ミト/(ころころ)幸運にも13が出ました。
エンジ/ではそこに≪君に幸あれ≫で達成値+4点をあげます。
ミト/マジか! 【幸運】判定達成値17になります。
GM/えっとミトちゃんが春乃ちゃんから貰ったアクセサリーって何だっけ?
ミト/デコったスマホケースです。
GM/それが光っている。
ミト/……な、何? 石がピコーンピコーンしてる?
GM/「……アー、アー」
ミト/へ?
GM/「アーアー、テステス」
祢莉/どこから声が……?
GM/石から。…………石が喋るじゃねーかよ!?
アリィ/なんで自分で言ったことに驚いてるの!?(笑)
エンジ/フラグ回収してるじゃないですかー!?(一同爆笑)
GM/よ、用意したシナリオには「アクセサリーから声がする」って書いてあった……「石は喋らない」とかNPCに言わせてたけど、喋った……忘れてた(笑)
ミト/アタシまだ夢を見ているのかしら!? 石が喋るなんて! カワイイ!(笑)
アリィ/なに!? 何を喋ったの石は!?(笑)
GM/「……本体ガ、近クニ、イル」
祢莉/えっ? 本体が近くに……?
GM/では石から発せられた声とは違う男性の声がします。「キミ達は、世界の運営を邪魔する『バグ』かい?」
エンジ/うわっ!?
GM/春乃のお父さん、靖秋さんがいます。とあるパソコンにある映像が映し出されています。

 真っ赤に染まった世界。空は夕焼けが度を越して真っ赤。青空じゃなく、赤い空。日付は、3月31日。
 「一斉デリートを開始します。一斉デリートを開始します。リソース、オールオッケー。
 アルファ世界からリソース。……不足。他世界からリソースをお送りします。送信。送信完了。オールオッケー。臨時バージョンチェンジ完了。一斉デリートを再開……」

「だ、誰も頼れない……頼れない!?」
「祢莉! アタシがいる、大丈夫よ。……まずは辺りを散策しましょう」
「バグを発見しました。バグを発見しました」「強制デリートを許可します」「駆除行動を開始します」 
「…………何も考えずに、祢莉ちゃんと春乃ちゃんを抱えて川に飛び込みます!」

ミト/あっ……先日のアタシ達の映像だ!
GM/さっき高坂達の中身がペトロスだって判明できたのは誰だっけ? ……エンジくんだったね。それならエンジくんは、このお父さんもペトロスと同じ気配だと判ります。
エンジ/この人もペトロスのガワだっ!
GM/「オメガ世界線のリソース確保のために」「侵入者発見。緊急事態発生、エマージェンシー、エージェンシー。緊急措置をお願いします.」「第二形態ペトロス、戦闘準備を」 という訳で、半ば無理矢理で申し訳ないけどペトロスが一斉に現れます。ペトロスとペトロスっぽいお父さんと戦ってください!


 ●クライマックスフェイズ 〜襲い来る集団〜

【戦闘マップ】
 エンゲージ1:エンジ、アリィ、祢莉、ミト
 (↑10メートル離れている↓)
 エンゲージ2:ペトロスA、ペトロスB
 (↑10メートル離れている↓)
 エンゲージ3:ペトロス靖秋


GM/敵は3体います。もし敵を全滅させたなら、全滅させた状態で第3話が始まる『イベントキー:ペトロス一掃』をゲットできます。ただ、敵データはやや強めで設定しているので、全滅ではなく靖秋っぽい奴を倒しただけクリアーできます。その場合は『イベントキー:ペトロスの大群』をゲットして第3話を始めることになります。また、2ラウンド経過したらイベントが発生します。
アリィ/GM、ペトロスは、モブデータですか?
GM/前方のペトロスAとBはモブです。
アリィ/よっしゃ! ≪一網打尽≫で一掃できるぞ!

【行動値】
 アリィ:31
 ミト:17
 ペトロス靖秋:17
 モブA&B:15
 祢莉:14
 エンジ:13


GM/第1ラウンドセットアッププロセス。最初はアリィくんからセットアップどうぞ。
アリィ/≪突然変異≫を使って≪一網打尽≫を取得します。
GM/モブAが≪光の一手≫を使用して、アリィくんの≪突然変異≫を打ち消します。
アリィ/それに≪光の一手≫!
GM/モブBがさらに≪光の一手≫を使用! ≪一網打尽≫は怖い!
アリィ/判るよ! さすがに読まれたか!(笑) ……よし、敵の≪光の一手≫を2つ使わせたと考えよう!
ミト/ミトちゃんは≪闇の衣≫+≪浸蝕≫を使用します。【HP】を消費して使用するよ。次は父ちゃんのセットアップだよ?
GM/靖秋父ちゃんは≪カーリー≫を使用。【行動値】を1にするかわりダメージを上げる特技です。
祢莉/自ら【行動値】を下げてきた……。次はモブモブさんです。
エンジ/モブモブさんって可愛いな。
ミト/ショートコント! モブモブさんの日常。「エラーですエラーですエラーですエラーです」
エンジ/こえーな!?(笑)
GM/モブモブさんは≪鬼の羽根≫で【行動値】をプラス10して25になるんですが……もちろんアリィくんには届かない!
アリィ/エッヘン!(笑)
祢莉/【行動値】25になるのか……祢莉が≪高速詠唱≫をしても間に合わないや。であれば、アリィくんに≪飛行の札≫を使って飛行状態になってもらいましょう。【行動値】プラス4!
アリィ/わはは、【行動値】35になります(笑) 全力移動で80メートルも動けるようになって気持ち悪い!
ミト/ヤッバ! 気持ち悪い!(笑)
GM/さすがに80メートルの移動力を生かした戦闘は思いつかないな……(笑)
エンジ/エンジは≪絡まる時空≫を使用します。……祢莉ちゃん。
祢莉/はい。
エンジ/アリィくんと同じ【行動値】35に変更! アリィと同じように動けるようになるよ。
祢莉/……そうか!(笑)
アリィ/シュッシュッ(笑)
GM/全員セットアップが終わったので、次はメインプロセスでアリィくんと祢莉ちゃんの番なんですが……。先にイニシアチブプロセスで、靖秋お父さんが≪プロパゲイト:鳥躍≫を使用して先手を打ちます。
ミト/えっ!? 父ちゃん、【行動値】は1になってましたよね……。
GM/【行動値】1でしたね。ですが[闘士]の≪鳥躍≫を使用することで真っ先にメインプロセスを得られます。
ミト/と、父ちゃんに先に動かれるのか……。ミトちゃんも≪鳥躍≫を使用します!
GM/では、【行動値】17でミトちゃんの方が元々早いので、ミトちゃんが先に動けます。
ミト/やらせるか! マイナーアクションで20メートル移動し、お父ちゃんと同じエンゲージに移動します。
祢莉/エンゲージに入った。
ミト/エンゲージに入っておくだけでも動きが変わるんじゃないかな。≪戦乙女の知恵≫+≪凶々しき武器≫で攻撃!
祢莉/支援するよ、≪幻想式≫で達成値プラス4!
ミト/祢莉の支援を受けて命中を振りますね!(ころころ)命中21で当てます。
GM/避けます。(ころころ)……18で避けられませんでした。
アリィ/おおっ、わりと命中値が高いぞ!
ミト/≪タイマスト≫を使います! 誰か、【MP】を分けてください!

 ≪タイマスト≫
 「愛と芸能の神タイマスト」のように、周囲の者達から力を受け取り武器に込める[アーティスト]の主特技。
 [クラスレベル]体までの味方キャラクターの【MP】を5点消費するごとに、ラウンド間、自身のダメージ+1D6。
 例えば、2体が5点ずつ消費することで+2D6することができる。


エンジ/はい、今ならあげられるよ! 10点分!
祢莉/あげるよ! 10点分!
ミト/4D6点増やしてダメージを振りますよ!(ころころ)……令呪をください!
祢莉/令呪をどうぞ!
ミト/58点の物理ダメージです。どやっ! 髪の毛でワーッ!
GM/数十体いるモブと共に戦っているトループという演出なので、ミトちゃんは長い髪の毛でバッタバッタと58点分のモブ達を倒しました。
ミト/ええいっ、しゃらくせーい!(笑) イニシアチブプロセスで、≪血の彫像≫+≪血のいざない≫を使用してモブを作っておきます。
GM/では、≪プロパゲイト:鳥躍≫を使用したお父さんが行動を……。
アリィ/待って。……先にお父さんにダメージを与えておきたい! ≪ハヤテの爪先≫を使用します。これを使っても行動済みにならないので、もう一回動けます。
GM/凄い! まずはアリィくんが先手となります。
アリィ/≪ヘル≫+≪覇魔矢≫+≪無の射撃≫でお父さんを攻撃!(ころころ)命中23です。
GM/回避(ころころ)15です。
アリィ/これに≪インドラ≫を使います。ダメージロール!(ころころ)46点の物理ダメージ+毒+麻痺です!
祢莉/わあ、一気にバステが2つも付いた!
GM/ぐぐ、一気に2つのバステは重いな。では……ここで≪霊魂の鏡≫を使用します。アリィくんは【理知】判定をしてください。失敗すると同じダメージと毒と麻痺をアリィくんも食らいます。
アリィ/お、オッケオッケ。でも相手は[魔術師]だっけ……?
GM/対抗判定だから先にGMが難易度を出すね。(ころころ)えーと、アリィくんは【理知】で難易度17に勝利すれば無傷です。
エンジ/17!? 高ぇ!
アリィ/2D6で13を出す方法とは!?(笑)
ミト/……まずは≪異端審問≫! 難易度を17から16に軽減させます!
アリィ/そ、それならイケるか……?(ころころ)達成値12でした。あと2足りない!
エンジ/≪叱咤激励≫で達成値プラス2!
ミト/≪血の媚薬≫で達成値プラス2! これで達成値16で成功!
GM/おめでとう。アリィくんは46点の物理ダメージ+毒+麻痺を回避しました。
アリィ/あっぶねー! こえー!(笑)
ミト/生き残った! アリィくんが潰れたら我々の戦線が瓦解するから良かった!(笑)
GM/次は……≪プロパゲイト:鳥躍≫を使った靖秋お父さんだね。≪アテナ≫+≪メリクリウス≫+≪魂を纏う腕≫で攻撃だ。
アリィ/アテナがあってな。
GM/ぶふっ。……くっ、笑ってしまったのが憎い(笑) ≪魂を纏う腕≫の複数対象攻撃のイメージは、大勢の兵士達を使って攻撃する感じだよ。(ころころ)ミトちゃん以外の3人に命中23で攻撃します。

 アリィは回避判定で低い出目を出してしまったため、エンジの≪悔改めよ≫+祢莉の≪幻想式≫で振り直して、回避26で成功。
 祢莉はアリィから令呪を貰って回避を成功。
 エンジはミトからの【HP】20点消費による≪血の媚薬≫を使って回避に成功する。

GM/全員回避成功したね。……靖秋お父さんは、≪アザトース≫を使用します。未行動状態になりますが、次のターンはクリンナップ直前ですね。
祢莉/は、はーい。最後に2回行動をしてくるのは嫌だな。
アリィ/その前に倒そう!
エンジ/そーだそーだ! 倒そうー!
GM/2回目の靖秋お父さんは≪アテナ≫や≪メリクリウス≫の効果が乗った状態でまた攻撃してくるからね。早めに倒さないとどんどん強化されるよ。
エンジ/そういう戦法って良いですよね。アドレナリンがドバドバするー!(笑)

 次のターンは【行動値】が同じ祢莉とアリィ。
 同じ【行動値】の場合は相談で好きな方から行動できるため、公平なジャンケンで和やかに順番を決めた結果……祢莉から動くことになった。


祢莉/マイナーアクションで10メートル移動して独立エンゲージを作ります。≪暗黒の渦≫+≪魔導書≫で、靖秋お父さんに攻撃!(ころころ)命中25!
GM/さすが[魔術師]の命中は高いな!(ころころ)残念、当たります。
アリィ/≪インドラ≫を使用します! ダメージ+18点いきまーす! 令呪もいっとく!
祢莉/10D6を振ります。じゃらじゃら!(ころころ)90点の霊力ダメージ……。
アリィ/ここに≪交わる矢≫というものがあってな!(1D6ころころ)2!
ミト/それに令呪が乗りますよ!
祢莉/じゃあそこに令呪を使用! ダメージ+22して……霊力112点ダメージ!
エンジ/わー! 100点越えたー!
GM/ひ、ひええ……これは、使うしかない。2回目の≪霊魂の鏡≫を使用! 霊力112点を祢莉ちゃんに跳ね返すよ!
祢莉/わっ。≪幻想式≫を使って達成値+4しておきます!
GM/使っておいた方がいいね。(ころころ)難易度はさっきのアリィくんと同じ、17でした。
祢莉/イケる気がする。(ころころ)クリティカルしました。
アリィ/おーっ! カッコイイー!(笑)
エンジ/強い! カッコイイー!(笑)
GM/そりゃ凄い! ……≪霊魂の鏡≫の演出ですが、そちらが繰り出してきた攻撃を学習したロボットが同じ動きをするものでした。ですが、自分の魔術など簡単に見切った祢莉ちゃんだった。
祢莉/これは、こうするっ! ヒュンッ!(笑)

 アリィはイニシアチブプロセスで≪アブソポーション≫+≪興奮剤≫を使用し、【MP】を3点回復。
 マイナーアクションでエンゲージを分けるアリィ。

エンジ/やはりここは、パパを集中砲火した方がいいかな。
アリィ/うーん、≪ヘル≫を使うか……。
ミト/【HP】が減るよ。
アリィ/ヘルだけにね。
GM/うふふ。……そんなアリィくんの現在【HP】は?
アリィ/もう7点しかないんだな(笑) ≪ヘル≫はラウンド間持続特技だったので、今は≪無の射撃≫だけでシュンします。(ころころ)命中18ですね。
GM/(ころころ)回避失敗、当たります。
アリィ/使えるうちに≪インドラ≫を使っておきますね!(ころころ)ダメージ物理44点……。
エンジ/令呪をどうぞ!
アリィ/64点ダメージです!
GM/……い、生きてる。でも、もう危ない……。

 モブAはエンジに向かって総攻撃。
 マスターである靖秋からの令呪を使った攻撃を受けるが、そこでアリィが『イベントキー:ガンマの協力』を使用。エンジへのダメージを0にした。


GM/(アリィガンマになって)「やった! 守れたよ! 今度はボク、守れたよ!」
アリィ/うんうん! 良かったね、良かったねボク!
エンジ/あっ、やばい、このやり取りは泣けちゃう……だって5歳のときに誰も守れなかったアリィくんが……。
ミト/神もシコいって言ってるわ。
エンジ/神! 今は黙っていて!(笑)

 モブBは令呪による総攻撃をエンジに対して行なう。
 エンジに対して≪インドラ≫や≪殺界≫の入った大ダメージが入るが、そこへミトが≪カバー≫を行ない、ダメージを全て受けて倒れた。
 エンジは射程が至近にいるアリィに≪興奮剤≫を使用し、同じくアリィに≪肉体復元≫で回復した。


GM/≪アザトース≫で再行動になったお父さんのターンです。≪アテナ≫と≪メリクリウス≫を使ったので、今度はこっちを使おう……≪統制者の眩暈≫+≪神霊の一撃≫。
ミト/なんすかそれ。
GM/≪統制者の眩暈≫は、世にも珍しい「回復量を2分の1にする」というバステを与える特技だよ。
エンジ/はあぁー!?(笑)
祢莉/お、恐ろしいバステをお持ちだ……(笑)
GM/という訳で、合計ダメージダイスは20D6だ。
ミト/なんだそりゃ。
GM/はーい、それでは命中判定するよ……。
アリィ/≪零力射撃≫。ファンブルにします。
ミト/……あっ!(笑)
エンジ/び、ビックリした! カッコイイー! ありがとうありがとう!
アリィ/ふえ……良かった。GMにバレないようにしているのドキドキしたよ(笑)
GM/あー、忘れてたー。これで20D6のダメージが無くなっちゃいました(笑)

 クリンナッププロセスで、靖秋お父さんは3点の毒ダメージを受けた。

祢莉/クリンナッププロセスで≪紅蓮の指≫を使用します! これで残り【MP】は3点!
アリィ/ギリギリだ!
祢莉/メジャーアクションで攻撃します。既に≪暗黒の渦≫が使われてるからコスト無しで攻撃!(ころころ)命中21!
GM/(ころころ)回避失敗、当たります。
祢莉/(ころころ)ダメージ54点。
アリィ/祢莉ちゃんのダメージに令呪使用! さらに、≪交わる矢≫を使用!(ころころ)よっしゃ、6!
エンジ/今だ、令呪! ダメージ+26してー!
祢莉/それだと……100点の霊力ダメージです!
GM/おおっ!? ズバッとオーバーキルされました!
祢莉&アリィ/やったああぁー!


 ●エンディングフェイズ 〜アルファへ〜

GM/戦闘が終わると……まだ倒されていなかったペトロス達は、一斉に「逃げろー!」とワープして消えていきます。部屋の奥にあったゲイト……河川敷にある門と同じようなもので、即座にアルファ世界線へ逃げる!
祢莉/逃げた!
アリィ/アルファ世界線に! 逃げた!?
GM/ここから入れば河川敷に行かなくても、アクセサリーを持った君達ならすぐにアルファ世界線へ行くことができるでしょう。しかしその前に、機械だらけだけど誰もいなくなった部屋ですが探索をすることができます。
ミト/そうだ、石から声がしたんだった。空調の効いた部屋を見渡します。
祢莉/さ、寒い……(笑)
GM/ミトちゃんは部屋のとある一角に、透明なケースに入れられて保管された……ボロボロの剣、みたいなものがあります。剣というほど立派ではないけど細長く鋭利で、持つことができる柄がある、石の塊。少し叩けばパラパラとカケラを取ることができるぐらい耐久力が欠けたボロボロの物体が、鎮座しています。
エンジ/これが……本体?
ミト/あっ……まさかっ! 近づいてもいいですか? キサマ、名は何と言う!?(笑)
GM/それに近づくと……ミトちゃん達の持つ石と、保管されたものから鮮明な声が聞こえるようになります。「アー……やはり心臓部が近いと力が蘇る」
ミト/なにっ!? 何なのアンタ!
GM/「フム、君達は人間か。不思議なこともあるものだな。この世界にはもう人間なんていないと思っていたが生き残りがいるなんて」
ミト/アンタ何なのよー! 石にバシバシッ! 教えなさい!
GM/「石を殴ったら痛くない?」
ミト/冷静にツッコまれた!(一同笑) アタシの爪はレジンでコーティングされているから丈夫なのよぉ!(笑)
アリィ/あ……貴方は、何?
GM/「自己紹介。会話をするならまずはそれからしなければならないな……私は『銀紫の宝珠』。そう名乗るより、ドーマサキエルの端末と言った方が判りやすいか?」
ミト/やっぱりそういう奴だった!(笑)
祢莉/ドーマサキエルの……端末?
アリィ/持ち運びドーマ様? ドーマサキエル・ポータブル?
エンジ/『どこでもいっしょ』的などこでも欺く神?(一同笑)
GM/「今はもう自立することも力を行使することもできない、バラバラで何も出来ない弱い稀人のようなものだ」 キャラクターレベル1のNPCだよって言います。
エンジ/あ、貴方……何を知っているんですか? この世界に人間はいないって言いましたけど、どういうことです?
GM/「9年前、この世界は滅んだ」
祢莉/滅んだ。
GM/「第三次世界大戦という大戦争は、世界中の人間を死に至らしめるようになり、ありとあらゆる国が、大陸が焦土と化した。人類は滅んだ」
ミト/……滅んだの?
GM/「ああ、人類は滅んだ。辺りは焼け、空気中には毒が舞い、人が住める星ではなくなった。世界は滅んだのだ」
エンジ/い、言い切られた。じゃあ、この……オメガ世界線は、9年間はどうなっていたんですか。
GM/「……かつて私を拾った者がいた。幼い少年だった。だが少年は男となり結婚し、女と出会い子供を作り、その順風満帆な生活の中で……女に私を譲り渡した」
ミト/春乃のお父さんと……お母さん?
GM/「男は私を加工する力を持った[アーティスト]だった。女は私の力を発見し、能力を使って戦いに勝利しようとする[魔術師]だった。長く山奥で眠っていた私の力を発見した女、名を久永志季子という」
エンジ/春乃ちゃんのお母さんだ……。魔術師だったんだ。
GM/「女は、男から譲り受けた石……私が『ドーマサキエルの力を持つもの』だと研究の成果判明させた。彼女は『世界崩壊という窮地』に、『私を使うこと』を決意した」 具体的にこの『私』のデータで出そう……。

 銀紫の宝珠。

 邪神ドーマサキエルの眷属である『神々の装具』。
(1)膨大な魔力を込めると世界線移動をすることができる。代償:MP500〜1500点。
(2)≪世界創造≫をすることができる。3D6を振って6・6・6が揃えば願いが叶う。ダイスロールではなくMPコストで使用したい場合、代償:MP1万〜2万点(願いの大きさによって変動)とする。


ミト/うわ凄い、なんだこれ……!
GM/でも普通のPCじゃ使用できないデータだと思うよ。普通の人間の【MP】は10点ぐらいで、キャラクターレベル3でメイキングされたPCも平均【MP】は20点前後です。高レベル……キャラクターレベル10の人だって【MP】は50点前後だよ。
祢莉/祢莉がまさに50点です……。全然代償が消費できないです。
GM/祢莉ちゃんが本気出して使おうとしても無理だね。じゃあ使う場合、どうしたらいいか? ……さて、第1話から「人の魂は魔力変換、MP換算できる」とは繰り返し言っていますね。奏志お兄ちゃん達の魂はペトロス達に回収されMPタンクとして使われる恐れがありました。
エンジ/……人から魂を奪って魔力に変換すれば、使える?
GM/ええ。祢莉ちゃんレベルの能力者の魂を10人分集めれば世界線跳躍が可能。弱い能力者でも何千人も何万人も魂を回収してしまえば、≪世界創造≫が可能となる。
アリィ/うわぁ。願いを叶えたい人なら、手段を選ばなくなるじゃん……。
GM/この装具は手段を選んでられない状況で使われました。……9年前、世界崩壊を目の当たりにするようなことが起きたのだから。「志季子がしたことは、その場にあった死にかけの人間達の魂を使っての世界線移動。そしてペトロスを使って魂の強奪。彼女は『オメガ世界線を何も戦争が起きなかった平和な世界にして』という願いを叶えるために、隣のAという世界の魂を食らってきた」
エンジ/…………。
GM/「志季子の判断により、A世界のリソースを使用することで、オメガ世界線は平和な世界になった。膨大な魔力によって世界は書き換えられ、何も争いの無い3月という美しい平和な世界になったのだ」
祢莉/平和な世界……。
GM/「……だが、残念ながらコストが足りなかった」
アリィ/……うん?
GM/オメガ世界線は既に人が住めぬほどの破滅を辿った世界だ。A世界の人間数百人の魂を奪ってきただけでは、完全なる平和な世界の創造には足りなかった。次の1年を平和にするためには、同じぐらいの魔力が必要だった。彼女はペトロスに命じてB世界の人間の魂を奪うことにした」
エンジ/……うわっ……。
GM/「B世界の人間の魂を奪ってきた。今度はA世界よりも大勢の魂を奪ってきた。大勢の魂のおかげでオメガ世界線は平和な世界を創れた。……そうしてC世界、D世界へと侵略を続けていく。次第にパブロを開発し、ペトロスを使役する志季子は考えた。『効率化を図ろう。私が指揮するのではなく、ペトロスのトップを作って毎年別世界を襲えるようにしよう』
エンジ/あーっ!? これだから理系は!?(笑)
GM/こうして志季子はペトロスの親玉マリアを開発。マリアの下でペトロスの別世界への派遣も自動更新システムにしました。
アリィ/すっごい便利! 何もしなくても魂が奪える!(笑)
GM/8年目、志季子は働きすぎの末に病死します。しかし志季子が死んでもマリアがいるので自動的にペトロスは派遣できます。オメガ世界線は安泰です。……そして頭の良いマリアとペトロスは考える訳です。『数百人や数千人襲うのではなくもういっそ、侵略する世界に住む全人類を食らえばいいんじゃないか?』と」
祢莉/うわー……ああああ……それって(笑)
ミト/その結果が……ガリィくんの世界?
GM/そう、ガンマ世界線という世界線は『ペトロスによって全部奪われた世界』。ちょうど数えて9年目の『オメガ世界線の平和のために全て奪われてしまった世界』です
エンジ/うわあー……すげえこと考えるなー(笑)
GM/このオメガ世界とは他の世界から奪うことで『これ以上無い平和』を保っています。『膨大な魔力によって創られた平和な世界』。それが、のんびりして綺麗で穏やかな、ミトちゃんと祢莉ちゃんと春乃ちゃんが住むオメガです。
エンジ/平和……凄く平和な世界……。
GM/祢莉ちゃん。ロザリーおばあさんと平和に生きていたよね?
祢莉/は、はい。凄く平和でした。
GM/ミトちゃん。高坂さんがやたらのんびりしていたよね。危機感も無いし、オメガ世界線では戦闘の気配も無かったよね?
ミト/やわさかさんでしたし、戦闘も……そういやオメガでは……。
GM/ガリィくんの世界の人間の魂を使って『平和』を再現した結果です。
ミト/うわー……他者を犠牲にしての平和だー……うわー(笑)
GM/そうして10年目。マリアによる自動更新システムが作動、標的はアルファ世界線……でした。
エンジ/つ、ついに僕達の世界がー!(笑)
GM/しかしそれは失敗します。PC4人の活躍によって。
アリィ/……そうだ。ボク達によって魂は回収されちゃった。
GM/オメガ世界線を平和にするエネルギーを回収できなかった。ペトロスは大変! でも大丈夫! だってガンマ世界線に住む全人類からエネルギーを余分に回収できてたからね! 緊急措置だけどオメガ世界線を平和に戻したよ……少しだけ不器用なところが見えちゃったけど。
祢莉/……それって?
GM/第1話の最後に見た真っ赤な世界のことです。……何事も無く平和に過ごす日々が永遠にループするかのように続く筈だったけど、ちょっとだけ真実の姿を見せちゃった。きっとこのシステムを邪魔する『バグ』がいたからに違いない。そう判断したペトロスは、邪魔する奴を発見しだい駆除しようと……。
祢莉/それが、第1話のラスト……!
GM/まとめですが……『春乃が生き延びた世界線では、靖秋と志季子が離婚しなかった。靖秋は石を志季子に渡した。志季子は石を使って世界を平和にすべく侵略システムを開発した。志季子が死んだ後も平和は続くように自動更新されていく』という仕組みです。
エンジ/え、えっ……。これ、どうしたらいいんだ……?
GM/どうしたらいいだろうね。
エンジ/これ……どうしようもないの……?
アリィ/……ねえ。ペトロスは逃げて行ったよね。どこに行ったか判る?
GM/石の本体は「アルファ世界線だろう」と言います。
祢莉/そ、即答だね?
GM/「既にペトロスが一度侵略した世界だ。行き方も判っているし、どこをどう襲えばいいかもペトロスの頭に入っている。今、奴らは手っ取り早くエネルギーを回収したがっている。いくらガンマ世界線の全人類を奪ってきたとはいえ、そう何度も出撃できるほど力は残っていないだろう。なら……」
アリィ/手っ取り早くウチのアルファを襲ってくるって? ヤダなー!?
ミト/「そう何度も出撃できるほど力は残っていない」んだ? それってこちらとしてみればラッキーなことよ!
祢莉/少し弱っているから……倒せる?
エンジ/倒したらどうなるんだろう。……というか、ねえ君。いっぱい教えてくれるね?
GM/「教えなさいって言われたからな」
エンジ/冷静だねー(笑) ……もっと教えろって言ったら教えてくれる?
GM/「もう私は動けない。バラバラにされてるから何もできない。だから出来ることと言えば喋るぐらいだ」
アリィ/ウチくる?
祢莉/そんなアッサリと!?(笑)
GM/ケースに入った石は拒否しません。本体、持っていきますか?
アリィ/ボク、UTUSUWAを持っているから剣を抜きたかったんだよね。
ミト/うん、せっかくだから持ってっちゃおう!(一同笑)
GM/≪L:「ドーマサキエル」≫を入手できます。PC達は次回のレベルアップに≪L:「ドーマサキエル」≫を選択することができますよ。
ミト/えっ、マジかー!?(笑)

 ≪L:「ドーマサキエル」≫
 邪神ドーマサキエルの力を持つことを表わすライフパス特技。
 ダイスを操作する特技を1つ取得することができる。≪悔改めよ≫、≪死線≫、≪霊異の鼓動≫、≪逆転運命≫、≪世界創造≫など。
 代償:愛情を得られない。


アリィ/うわっ、予想以上に凄い物をゲットできちゃった!?(笑) 「代償:愛情を得られない」は嫌だなー……でも……わーい誘拐しよ! よいしょっと!(笑)
エンジ/持ってスタコラサッサだー!(笑)
アリィ/それにさ……滅びたオフィスでポツンと置かれた物って、可哀想な感じしない? なら回収すべきだよね。
エンジ/可哀想だよね。このまま滅びを待つのみ……みたいなのは可哀想。
祢莉/回収じゃなくて保護だね!(笑)
エンジ/本体を保護して、アルファに一度帰ろう。アルファが危ないって警告は何回も受けていたし……。
GM/では君達は事務所からアルファ世界線に戻ります。アルファ世界線の河川敷に戻ってくると……突然ですがエンジくんは高坂から電話があります。
エンジ/おおうっ? 高坂さんどうしたの!?
GM/電話に出ると「大丈夫かい、エンジくん! 襲われてないかい!?」と高坂の焦った声。
エンジ/は、はい!? こちらは何事も無いですけど……?
GM/奏志くんや萌々花ちゃんがまた魂を抜かれたように倒れたんだ! もしかしたら君達にも何かあったんじゃないかと思って……!」
祢莉/んんっ!? また倒れた!?
アリィ/また……ペトロスに襲われたの!?
エンジ/もうリベンジ戦が始まってる!?(笑)
ミト/ねえ、本当にこの高坂さんって高坂さん?
祢莉/ミトちゃんが疑い深くなってる!(一同笑)
エンジ/ねえ神。本当にこの高坂さんって高坂さんなの? ≪神託≫。
GM/「んー、だいたいね、かたさかだよ」 ……この「だいたいね」って言ってる神の正体、ドーマサキエルじゃないの?
エンジ/まさかの正体確定!? いつの間に僕は邪神を信仰していることになっていたんだ!?(笑)
祢莉/だいたいで済ませるドーマ様!(笑)
アリィ/略してDDD(一同笑)
エンジ/それでいいんですか、ドーマ様!?(笑)
GM/「いいってだいたいで。第一、一番最初にドーマサキエルが登場したセッションではドラえもんに乗り移っていたぐらいだったし
アリィ/リーダーがフラットな組織の方が動きが良いよ(一同爆笑)
GM/高坂は「すぐ来てくれないか!」と言われます。アルファの危機が刻一刻と近づいていた、みんなで教会に向かう……ということで第2話セッションはこれにて終了させていただきます! 無事クライマックス戦闘に勝利してくれたので次回はキャラクターレベル13まで上昇します。アルファ世界線が大変なことになるかもよ?
祢莉/うわー……大変なこと続きだ……すごーい。
エンジ/アルファ世界線がどうにかなっても、どうすっぺってなりますよ……!




第3話に続く

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