アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 スワンソング 』 3ページ ■
2018年1月24日




紫微/暗号ですが……あれも「12階2号室」と同じように解かれるのでしょうか?
時雨/うん、可能だね。……「しに」が12階の2号室だと割り出した件の説明だけど、あれは「数字」と「あいうえお」を相応させて表にしてみれば、判りやすく日本語を読み解くことができるよ。

 あ1 い2 う3 え4 お5
 か6 き7 く8 け9 こ10
 さ11 し12 す13 せ14 そ15
 た16 ち17 つ18 て19 と20
 な21 に22 ぬ23 ね24 の25
 は26 ひ27 ふ28 へ29 ほ30


時雨/なので、新たなカサネのメッセージの数字にあいうえおを重ねてみると……。

 19 7 22 6 16 21 18 9
 1 20 10 10 で 30 5 16 16 9


たばさ/「てきに かたな つけ」「あと ここで ほほたたけ」
時雨/ボスへの到達方法かボスの討伐法が「カサネの刀で突け」。「あと」がアンドなのかアフターなのか判らないけど、追加情報が「この部屋で頬を叩け」。頬を叩くぐらいのアクションはすぐにできるのでやってみよう。
紫微/なるほど、刀で突け! ラスボスに「えいえいっ、怒った?」ってしてみたい!
翔/ポプテピピックだ(笑) それに、確かにカサネなら「突け」って言いそうだ。
GM/……そろそろ相談終了でいいかな? ここは12階、何も無いことを確認した無人の高橋家。何かしたいことがあるのならGMに宣言をしてください。移動してもいいし、踊ってもいい。
紫微/踊るのも良いですね!(笑) タンバリンを持って、月が〜ぁ出た出〜た♪
たばさ/かわいいことになった!(笑)
翔/あー……先に今、自分が持っているカサネさんの刀を、保村さんに託したいです。
時雨/ほう? 翔くん、紫微さんに刀を託すその心は?
翔/保村さんに対して、翔からの信頼の表れみたいなところが大きいです。
GM/ではタンバリンを叩く紫微に刀を渡した翔。
たばさ/混ざった結果が楽しいことに(笑)
紫微/タンバリンをしまって両手で受け取りますよ!(笑) ……かける、これ、かさねの。いいの?
翔/お楽しみのとこ、すいません。……俺、自分のだけで手一杯っすから。それに保村さんなら、絶対にそれ失くさないと思うっす。だからカサネにきっちり返してやってください。「大事なもの、忘れてくな、ばか」ぐらい言っちまえって思います。
紫微/あわわ、うれしい。……うん。ちゃんとかさねに返すよ。やくそく わすれちゃだめだよって、ちゃんと言うよ! 翔さんから大事な刀を任されて、きらきらふんすふんすして刀を受け取ります! わたしにまかせて!
時雨/……記憶喪失の翔くんが記憶にあった刀を、知らない相手である紫微さんに渡すって、かなり信頼を得た状態じゃないとできないよね。
たばさ/うん。遠目にみてちょっと表情を綻ばせるよ!
時雨/2人が信頼するカサネさんが残した言葉だ。無意味なものなんて一つも無い筈。し、安心したね。……気合を入れるように、自分の「頬を叩き」ます。
翔/先を越された!(笑) じゃあ真似っこします!
紫微/刀をしまって、両手でぴしっと頬を叩く!
たばさ/『ものは ためし!』 霊体なら本体にも伝わるだろ、ほっぺしぱーん!
GM/ウズマキからニュルっと何かが出てきた。
たばさ/『煤x!?
翔/なんか出た!? ……あと、たばさくんが『銀魂』のエリザベスみたいなことを!(笑)
GM/ウズマキから出てきたのは、タヌキとキツネです。
時雨/……ええっ!?(笑)
GM/アタモト顔のタヌキとキツネが4人を見ている。
翔/たぬ!? リアルに吹き出してしまった!(笑)
紫微/わあ、なんだなんだー!?(笑)
GM/4人は[霊媒師]の副特技≪妖精使役≫による妖精だと判る。……ちなみにシナリオ作った当初ではティンカーベルっぽい妖精だったが、オープニングフェイズでキツネとか言い出したのでこいつらに変更した。
たばさ/タヌキとキツネ、めっちゃ可愛いかよ!(笑) 妖精さん……どちらさま!?
紫微/これは……カサネの使役する妖精でしょうか? 何か紫微に判ることはありますか?
GM/紫微と翔は、思いっきり見覚えがある。そう、こいつらはカサネが使っていた妖精だ。何故ならカサネは[霊媒師]である。
紫微/キツネ派のかさねが使っていた妖精!
GM/キツネがぽてぽてと紫微の近くに来た。
たばさ/『2人のフレンズのフレンズ???』『かわいい(*´ω`)』
紫微/しゃがんで両手を広げるよ。
GM/キツネは手を広げた紫微に抱きつく。
紫微/えへへ、なんだこの癒し空間!(笑)
GM/タヌキもぽてぽてやって来る。翔の近くに歩いてきた。
翔/おもむろ火打石をカチカチ。
GM/タヌキは翔からバックする。
翔/煮ないです、焼かないです、食わねっす!(笑) 手招き!
GM/煮たり焼かないと言われたので、タヌキも翔に抱きつく。タヌキとキツネは≪害悪の式≫を使用。バッドステータスおよび呪いを解除した。
たばさ/ほわっ!?
GM/その瞬間、抱きつかれた翔と紫微は、あるイベントキーを入手してください。

 『イベントキー:PC2の記憶』
 記憶喪失だったPC2が持っていた3日間の記憶を表したイベントキー。
 PC2は神田カサネと同じ教会のエージェントとしてチームを組んでいた。3月27日、人々の生活を乗っ取る『異端エンケパロス』を討伐するため、異端が住まう白鳥マンションに潜入した。
 だが、エージェント達の予想以上に異端は白鳥マンション全土に巣食っていた。異端の寝床ではなく異端の体内に突入してしまったエージェント達は、奴の『すべてを奪う消化液』に接触してしまい……。
 記憶を取り戻したPC2は、「マンションの住民の生活を奪い、生気や魔力を吸収して増大するスライム状の『異端エンケパロス』を討伐する」という使命を思い出す。


翔/おっと記憶が戻った!? ……エンケパロス……。
たばさ/ほわー、かっこいい名前の異端だ。
GM/「エンケパロス」はギリシャ語です。……君達は記憶を思い出した。そう、あれは3日前のこと。高坂は「マンションに異端がいる」と言っていた。しかし訪れた君達が「マンションが異端だ」と判ったのは……少し遅かった。
時雨/2人とも高坂から依頼を受けてたんだ! ……紫微さんと翔くんがどんどん教会のエージェントの顔になっていくのを見ているよ。
紫微/思い出した……エンケパロス……。くわれるって、ほんとに、そのままの意味だったんだ。
GM/空沼翔と保村紫微と神田カサネの3人は、高坂から依頼を受けた。しかしマンションでの交戦の末、「すべてを奪う消化液」に触れてしまった紫微と翔は……記憶まで奪われてしまった。残念ながら完全に思い出せないが、「敵がスライム状だった」ことは覚えている。
たばさ/『なにか』『わかったみたい?』 2人を覗き込む。
翔/遅坂さーんっ! いや、遅かったの俺らっすけど!
たばさ/おそさかさん!?(一同爆笑)
翔/やわさかさん、かたさかさん、はやさかさんとかいましたので、つい!
時雨/ちちさかさん、わるさかさん、わかさかさんも過去にはいたよ。
たばさ/高坂さんいっぱいコレクション。高これ。
時雨/君は全部集めることができるか。
翔/CMで「アナザーワールド!」ってアイキャッチ入ります。
時雨/提供はレジスタンスで。
たばさ/次あたり提供でリリルラケシスが来るな!(一同笑)
時雨/……GM、PC2の記憶が戻ったことだし訊いていいかな? オープニングフェイズで『FGO』って発言したら【幸運】判定をさせたけど、あれ何だったの?
紫微/あっ、あのおまけ判定のこと少し気になっておりました。
GM/PC2の2人が『FGO』にログインして、フレンド枠を見たらお互いの名前があって「記憶無いけど俺達友達じゃん!」という【幸運】判定。
紫微/なるほどフレンド設定!(一同爆笑)
翔/「いつもおたくのカレスコステラにお世話になってます!」みたいな!?(笑)
時雨/記憶喪失になって慌てているマンション30階でいきなり『FGO』にログインする可能性があるのかよ。
紫微/何はなくともログインしとこ!(笑)
たばさ/ログインボーナスは大事! 『FGO』ユーザーではあったけどログインしなかったんですね(一同笑)
GM/まあ……「お互いの関係を確認し合えるタイミングが生じたら【幸運】判定をさせる」予定だったんだよ。教会のエージェントとしてチームを組んでいた訳だしさ。
時雨/「スマホの画像フォルダにある飲み会の写真にお互いが写ってませんか」とかかな?(笑)
紫微/ほむほむ、スマホを持っている可能性に気付いたのが随分経ってからでした……(笑)
翔/とにかく、思い出したことを話しますね。……このマンションやべぇっす。異端の胃袋だったんです。というか、やべぇマンションの中にずっといる事自体が多分まずいっす。
時雨/ここは……人食いマンションだったのかい。
紫微/今まで忘れちゃってたけど、わたしたちは3人でここに来たんだよ。……たばさ、もしかしたらじうも、ごはんだったのかも。
たばさ/自分が……ごはん?
翔/そう考えると、勤さんがたばさ君を外に出すまいとしてる理由も……。ところで、カサネはどうして刀だけを残して? タヌキのほっぺをぐいぐい伸ばす。
GM/(ほっぺを伸ばされたタヌキになって)「ぬおおおおおおおおお」
紫微/伸びていくほっぺ!(笑)
GM/ほっぺを放すと形状記憶びたーん。
たばさ/微笑ましい!(笑) 『ふたりとも 記憶 戻ってよかった』『じぅと 父さんが喰われるのは すごくやだ』『しびさんとかけるさんも記憶たべられてあぶなかったし』『おれも もちろんくわれたくない』
紫微/食わせないよ、わたしたちが来たから。
たばさ/『うん』『ふたりとも たのもしいの しってる』 にへ。
翔/っすね。俺達はエージェントなので。
時雨/我々は賢いので。
紫微/我々はエージェントとなので! ……おとうさん、どっちなのかな、ごはんなのかな、えさをもってくるひとなのかな、それとも……。
たばさ/『父さんは』『なにか つたえようとしてた』『のみこんじゃったけど』『それでも』『どっちだったとしても』『父さんも 助けたいな』 わがままかなーって顔。
時雨/それは、家族として当然の心だよ。
翔/被害者であるなら助けるっすよ。俺達はエージェントなので。テイク2。
紫微/そうだね、みんなであたりをひこうって、やくそくしたもん。わたしたちチームだから! とうぜん! たばさくんの頭の上にキツネをライドオン。
時雨/ライドオン!(笑)
たばさ/『ふたりとも』『ありがと』『ほわー』 ライドオンされて、もふっこい感触を味わう。もふもふ(笑)
時雨/たばさくんの頭の上に乗ったキツネさん……。カサネさんはどこに行ったか判るかい?
GM/キツネに交渉判定するなら【理知】判定で難易度12。
時雨/キツネに交渉できるんだ!?(笑)
翔/むんずっとタヌキを抱えてメンチを切らねば。
GM/(翔からハイスピードでバックするタヌキになって)「ぬおおおおおおお」
紫微/タヌキがズザザザザってバックしちゃったよ!(一同笑) かける、えがおだよ!
翔/翔は【理知】が低いのでガンに出るんです。そのかわり【体力基本値】22で抱えます。
GM/いじめるなよ!(笑)
時雨/……キツネとタヌキは、教会のエージェントの妖精ですよね?
GM/教会のエージェント・神田カサネの妖精です。……アタモト絵のタヌキとキツネが教会にいるなんて、色んなエージェントに可愛がられてそうだな。
たばさ/めっちゃもふられてそう。
紫微/おいしいごはん貰ってそう。毛並みもツヤツヤしてそう。
翔/今後アタモトさんのタヌキツを見るたびに「あ、教会のエージェントの妖精だ」って思うようになってしまう(一同笑)
時雨/それなら≪異端の集い≫を使用し、即座に≪コネ「教会」≫を取得後に固定値つきの判定をします。(ころころ)達成値25です。
GM/達成値高すぎだろ!?(一同爆笑)
たばさ/聖剣ちゃんからキツネまで人外に繋がるじぅの得意分野!(笑) 『煤x『じぅ』『かがやいてる!』
紫微/はんぱない! キツネ、じうに懐いてるね!(笑)
翔/ひょえ……英霊だもの、妖精の心ぐらいって顔をされている(笑)
GM/えっ、マジで≪異端の集い≫ってそんな達成値が出るのか……。では、キツネが口を開く。「翔、紫微、すまない。私だ、カサネだ」
たばさ/シャベッタアアアアアアアアア!?(一同爆笑) キツネが!?
GM/キツネが。
紫微/か、かさね! かさねがキツネ!?(笑)
翔/ビックリして思いっきりタヌキの両頬を引っ張ります。
たばさ/タヌキに手厳しい!(笑)
GM/「驚いても無理はない。私は自分の妖精と≪精神交換≫をしている。……私はこのマンションに巣食う異端に食われた。私の体はマンションの中、異端の体内に押し込められている。まだ私は生きていると言える。とはいえ、溶けかけているようなものだがな」
時雨/と、格好良くキツネが話す。
紫微/はやく、助けないと。……かさねのほかにも、マンションの中におしこめられた人はいるの?
GM/「ああ、押し込められた人はいる。溶けかけの状態だ」
翔/そんな壊れかけのレディオみたいな。淡々と状況説明してる場合っすか。
GM/「ほほう、ならばリアルに描写すべきか?」と、翔にあくまで強気で挑発的な声で話す……キツネ。
翔/お断りっす。現でまで地獄絵図見たかねぇや。
たばさ/『まだ生きてる』『なら』『まにあう』『ね』 ……いいなカサネさん、好き(笑)
時雨/カサネさん、格好良い女性だね。翔くんをからかっている感がする(笑)
GM/「GMはカサネとNPCを助ける気は無く死んでいるキャラクターだったが、達成値20以上出たしこうして話して生かす方向に決めたので助かるかもしれない」
翔/メタい!(一同爆笑)
紫微/GM、ありがとうございます!(笑) 紫微は刀を墓前に返す覚悟してたので嬉しい!
翔/うん、刀が墓標になるところだった。人気投票の結果、蘇りし正統派ヒーローってかんじっすね。
GM/「みんなありがとう。神に感謝。順当な順位ですね。くっ、カサネに負けた!」
紫微/全員カサネがランクインしてる!(一同笑) 助けたい、頑張る!
GM/「とはいえ、当初のシナリオでは私は死んでいる扱いのNPCだ。分岐次第で普通に死ぬぞ。助からないかもしれないぞ」
翔/おぅふ、そこは容赦ねぇ。まぁ人生そういうもんっすよね。
たばさ/『可能性があるなら』『あきらめたくないね!』
紫微/ね!
時雨/ね。
たばさ/『ね!!』『アタリひいてこ!』
GM/「私は異端に食われて体を失くした身だ。異端に接触したせいで有効な手段を忘れてしまった……が、メッセージに隠しておいた筈だ。対処法を、隠れている異端にやってみてくれ。あれは『異端の本性を曝け出させる方法(クライマックスフェイズ突入条件)』だ」
翔/あれか。保村さんに預けた刀をチラッ。
紫微/うん! ちゃんと受け取ったよ、かさねのおてがみ。
GM/「そうすれば、生活を奪うあの異端が、本性を現し……。コーン」 キツネに戻る。
時雨/あ、会話が……。
紫微/……かさね、ありがとう。ぜったい迎えに行くからね。キツネなでなで。
翔/……隠れている異端、か。じーっとタヌキを見る。
GM/ズザザザザするタヌキ。
紫微/もしかしてこれは、日常茶飯事……?(笑)
翔/冗談っす、冗談。……俺、かくれんぼ見つけんの、苦手なんすよ。見つかりたくなくて、隠れてるわけっすから。
紫微/タヌキを抱っこしたい。いいこいいこー、わしゃわしゃ。
たばさ/『しゃべんなくなったね』『でも』『だいじなこと』『いっぱいきけた』 フライングポテトの切れっぱしをあげるね、お礼だよ。
GM/フライングポテトもぐもぐもぐもぐもぐ。
紫微/食べた! かけるから貰ったグミもあげよう。
GM/グミもぐもぐもぐもぐもぐ。
たばさ/『かわいい!!』『どうぶつ 触ったこと ないからうれしい』『友達が一気に沢山増えたの嬉しい』
時雨/よしよし。今日から2匹はたばさくんの友達だよ。たばさくんの頭の上にいるキツネを撫でよう。
たばさ/『あつかい なれてる??』『107星と大体同じサイズだから?』
紫微/じうはともだちを作るのがとくいなんだね!
時雨/黒旋風こと李逵と同じテンションで声を掛けたらキツネとタヌキも仲間になったね……(笑) やったねたばさくん、家族が増えたよ。
GM/おいやめろ。たばさもぐもぐもぐ。
翔/食べちゃダメ!(笑)
時雨/さて、カサネさんから大事な話が聞けた訳だが。……刀で突く、その相手……か。GM、このマンションに我々以外に存在した人物は?
GM/今まで君達が会ってきた人間が全てだ。
たばさ/『うん』『そっか』
時雨/お隣さんは死んでいた。他の階にも人はいなかった。生活は全て奪われた後だった。……そんな異常事態に見舞われているマンションだというのに、普通に暮らしている人がいる。
紫微/うん……。
GM/もしここで何もしない、何をすれば判らなくて立っているだけなら、そのまま時間は21時になる。たばさは死に、ループする。【正気度】が減る。ずっとループをし続けてもいいし、【正気度】を0にしてもいいし、龍の聖剣が言っていた通り……諦めて死を迎えてもいい。
たばさ/『帰ろう』
時雨/帰るのかい。
たばさ/『家に 帰ろう』『そろそろ 帰ってくるから』
紫微/たばさ……。
翔/……うぃっす。短く答えて、たばさくんの提案に乗りますよ。
紫微/……うん、一緒に帰ろう。
たばさ/『……父さんの中に異端がいるなら』『出ていけ、ってしたいから』
時雨/……そうだね、その可能性があった。もしあの人が異端に生活を奪われた被害者だというなら、救い出してあげないと。たばさくんの手を繋ぎます。
たばさ/手を繋いで30階の自分の家に、みんなで戻ります。
紫微/ここで供給をしておきましょう。……握手しよう! みんなにラッキー分けてあげるね!
たばさ/『うん ここが しょーねんば!』『頑張ってアタリをつかむ!!』
翔/円陣を組んで18階分、駆け上がるんすね。
GM/凄い光景だ。タヌキとキツネは紫微とたばさの頭の上に乗ってたのでラクだった。紫微の頭には帽子があるけど。
紫微/わたしの帽子、気に入ったならあげるよ。タヌキの頭の上に帽子をライドオン!
たばさ/かわいい! お帽子タヌキになった!(笑)
紫微/ときどき鳩とか出てくるかもしれないけど。
GM/(帽子から鳩が出てきたタヌキになって)「ぬおおおおおおおお」(一同爆笑)

  『供給』をした結果、たばさは7点、紫微は15点、翔は9点、時雨は15点回復した。

GM/……時刻は20時。一同は30階に戻ることができた。先駆家に戻ってくるとそこには、怪訝な顔の父親がいる。
たばさ/『父さん ただいま』
GM/父親は「病人の息子を部屋に置いておいてどうして外に出ていた」と時雨を睨む。
時雨/申し訳ございません。……なんだかその行動、病人を持つ家族なら当たり前の行動なのに、真っ先にそう尋ねてくれると……とても嬉しいアクションだね。
GM/「大人しくしていろと言ったのに。言うことがきけないのか」
たばさ/『出歩いてごめんね』
GM/ということで、父親は部屋の奥へ行く。……何かする?
たばさ/…………。部屋の奥へ向かう父親の進行方向を遮るように、アイパット画面を向けます。
GM/道を遮られた。それは見下ろす。
たばさ/『あのね』
GM/「なんだ」
たばさ/……って文字を打ち込みながら意識を向けさせて、紫微さんに目線を向ける合図!
紫微/うん! ≪狂舞≫で流れるように踊るように腰にひっかけていた刀を取り出す!
時雨/おおお、合図で……!
紫微/あなたから、異端エンケパロスを切り離す! 刀でとーちゃんを突く!
たばさ/めっちゃかっこいい!(笑)
GM/突いた。突然パアアアアアっと男の体から眩い光が溢れる。
時雨/わっ、眩しい!?
GM/刀で突かれたら、通の人間であれば血を出して倒れ伏すだろう。だが勤の体からは、ボドボドと光沢のあるゲル状の物質が溢れて飛び出していた。
時雨/スライムからたばさくんを庇う!
紫微/ゲルに触れないように下がる!
翔/両手で木刀の柄を握りしめ、咄嗟に保村さんを庇います。
紫微/かける、ありがと! でもかけるも気を付けてね!
翔/わかってるっす。二度も食われたかない。
たばさ/……父さん。息を呑む……眩しさでちょっとくらっとしながらも、動きを伺う。
GM/横たわりもしない父親だ。だが、刀に突かれた穴からスライムを溢れ出していた勤の顔がグニャリと顔が崩れる。
たばさ/えぅっ。
紫微/か、顔が……。
GM/スライムは次第に、2メートルの脳味噌の化け物の姿へと模っていった。2メートル大の脳味噌は宙を浮き、無言でたばさ達を見つめている。
翔/SANチェック……!
時雨/うぅっ、勤さん……。
GM/2メートル大の脳味噌から2つの目玉がギョロリ、ギョロリと動く。宙を浮き、無言でたばさ達を見つめていた。たばさを凝視したような気がしたが、目を鋭く細めた瞬間、パアアアアアっと光を放つようにゲルを辺りへ飛び散らせる!
紫微/みんなよけて! 軽やかなステップとバク転で避ける!
時雨/紫微さんの声に107の魔星の精鋭達がザッと前に出て、応戦! たばさくんを守る!
翔/≪獣のごとく≫の動体視力と≪疾走線≫と≪カバー≫で、辺りに跳んできた飛沫を木刀で叩き落す! ……あくまで態度で示してくる脳味噌さんを、ぎりっと睨み据えます。……ああ、ろくでなし親父よりよっぽどタチが悪ぃや。
たばさ/……とうさん、って……音無く、凝視して呟く。
GM/たばさの声無き呟きに、脳味噌は凝視をしているだけだ。何故なら脳味噌には口が、声を発する器官が無いから。
時雨/ああ、無いんだ……。
紫微/……喋れないたばさくんと、喋れないとーちゃんの脳みそ。親子だ……。かさねと、あと溶けかけの人もかえしてね!
GM/全員は感じる。あの目は殺気の宿った視線だ。そして「触れてはいけない」というカサネの声も忘れてはならない。君達は立ち向かう。
時雨/……勤さん。僕は前に、言いましたからね。「救いますから、諦めないでください」って。それはたばさくんのことでもあり、貴方のことでもあるんですから……。
たばさ/……うん。じぅの言葉に頷く。
時雨/さあ、救済の時だ。
たばさ/元に戻るって信じる。諦めない!
GM/奴が動き出す。巨大な脳味噌がリビングの宙に貼りついた。脳味噌から長い腕のようなものが出て、そして……! クライマックス戦闘のスタートだ。


 ●クライマックスフェイズ

【エンゲージ】
 エンゲージ1:エンケパロス
 エンゲージ2:赤触手
 エンゲージ3:青触手
 エンゲージ4:黄触手
 エンゲージ5:緑触手
 (↑それぞれ5メートルずつ離れている↓)
 エンゲージ6:たばさ、紫微、翔、時雨、うまる魔星


翔/色とりどりの触手だ。
たばさ/カラーリングが戦隊物っぽい(笑)
紫微/うまる魔星さん達も戦闘参加するんですね。かわいい。
時雨/うまる星はラウンドごとにわらわらと増えるよ。
翔/ラウンドごとに増殖……凄い(笑)

【戦闘ルール】
 敵が1体ずつの独立エンゲージ5つと、PC4人のエンゲージが1つ。 エンゲージはそれぞれ5メートルごとに分かれている。
 エンケパロス本体を倒せば戦闘終了するが、本体の【HP】と【MP】はそれぞれ1000点以上ある。
 赤、青、黄、緑の端末触手を撃退すれば、1体につき本体の【HP】と【MP】が250点減少する。
 赤、青、黄、緑の端末触手を撃退する方法は、自分のスキルウェポン射程のエンゲージから、特定の判定に成功すること。
 どの色の触手が何の判定を用いるかは、実際メジャーアクションを宣言してからの公開とする。事前に『対象識別』に成功した場合はデータ公開する。

翔/4体撃破でようやく本戦みたいだ。
GM/元々ドラマ重視で戦闘要素は少なめ想定のセッションなので、戦闘データでなくてもクリアーできるようになっています。もちろんラストはダメージを出さないとあかんけど。
紫微/先に周りから、ですかね!

【行動値】
 たばさ:21
 エンケパロス:16
 紫微:14
 赤触手:12
 時雨:12
 青触手:12
 黄触手:10
 翔:9
 緑触手:8
 うまる魔星達:1


たばさ/動かれる前に倒していこう。たばさは赤触手を狙いたい。
時雨/先手をうって早い奴を倒せたらラクになれる。……そういや翔くんの最大【HP】は49点もあるんだね。敵の数が多いから、いざとなったら≪カバー≫してもらうかもしれない。
翔/最大【HP】、あと1は欲しかったですね。
たばさ/妖怪1たりないだ。
翔/記憶を食われた分の1たりない。持ってかれた1分ごと、叩っ斬るっす。
紫微/転んでもただじゃ起きない!(笑)
GM/それでは1ラウンド目セットアッププロセス、開始しよう。先手のエンケパロスはセットアップに≪セルロイドの心≫を使用。全てのダイス数値が7になる。全て同じ値で命中、回避を行なう。
時雨/珍しい特技を使ったな。
GM/[感応力師]であることをシナリオ中に使ってたんだけど、そんな理由はさておき。他にセットアップで特技を使う人は?
時雨/時雨はセットアップで≪異常鉱物≫を使用します。モブをもう1体配置をします。うまるちゃんサイズの魯智深、おいでー。みんなで旗を持ってフレーフレーしてー。
たばさ/かわいい! めっちゃ後ろで応援してくれてる!(笑)
GM/魯智深なんだ……(笑) 他にセットアップで行動する人は?
翔/翔が≪歪んだ奇跡≫を使用します。どれが何をするか全然判らないけど、誰にしようかな。
時雨/翔くんって金髪だし、お揃いの黄色い触手はいかが?
翔/そうします。黄色の触手さんに【意志】で対抗判定を!
GM/そっか、まずは翔と黄色の対決をしなきゃなのか。(ころころ)こちらは12。
翔/(ころころ)12……同値! 1たりない、食われた分か!
たばさ/あと1! とーちゃんを絞って食べた1点を出したい!(笑)
GM/セットアップからメインプロセスに移行します。1番手は……たばさ。
たばさ/後ろから応援されつつ、赤い触手の前にててててっと飛び出していきます。マイナーアクションは移動、メジャーアクションは撃退判定です!
GM/巨大な脳から伸びた太い触手が、たばさの行く手を遮ろうとする。撃退方法を開示します。

【赤の触手を無力化する方法】
 激しく動く太い攻撃的な触手。非常に凶暴な動きでPC達を苦しめる。
 【体力】判定で基本難易度10(PC変動あり)に成功すること。かなり力作業になるので、≪怪力無双≫や≪妖精使役≫など「力作業」を支援する特技を使用してOK。
 失敗した場合、メジャーアクション行動終了するが、即座に「代償:1D6HP」を消費すればもう一度すかさず判定再挑戦することができる。再挑戦するたびに難易度は−1される。
 たばさの場合→【体力】判定「基本10+あるペナルティ5」で、難易度15に成功すること。


たばさ/難易度は15……ふむ。たばさは【体力】2だ。(ころころ)達成値8……7も足りないので、令呪で一気に決める方向でいきたい!
紫微/令呪を使います! たばさーっ、ダンスをおもいだして!
たばさ/あ、ダンス! あんな感じか!
GM/太い触手がいくつもたばさに襲いかかる。1人では捕らえられて無理な判定だったが、的確に紫微がアドバイスを飛ばした。
たばさ/令呪の効果で達成値28です! 声援にハッキリと頷いて、(ありがと)って口の動きで紫微さんへ! 拙いながらもひょいひょいと回避してアイパッドを操作、ウズマキと接続して武器の中華刀を投影させて、赤い触手に向ける!
GM/中華刀なんだ! 投影された武器がグサグサと太い触手によく当たる、達成値28ぐらいよく当たる。
翔/口笛、ひゅ〜ぃ!
たばさ/口笛に親指ぐっ! どんなもんだいって顔で達成値28の撃退ぶっかまします!
GM/……触手からの反撃だ。

 オリジナル特技≪リバウンド:赤≫
 タイミング:戦闘不能直後
 効果:対象してきた対象は【体力】【反射】【幸運】のいずれかで難易度12の判定を行なう。失敗したら3D6点のHPダメージを受ける。

紫微/わっ、カウンター怖い!
時雨/何もしてこない訳が無かった! たばさくん危ないー!
たばさ/うっすら覚悟はしてたけど厳しい! 負けるかぁ! 【反射】判定でいきます!(ころころ)達成値14、ぐっぐっ!
GM/撃退成功。赤触手、完全削除されました。
紫微/かっこいいね、たばさ! ジャンプして大喜び!
たばさ/ダンスのステップを踏むように反撃を回避。ターンして今度は紫微さんにピース!
GM/紫微の動きを吸収していくたばさ、お見事。……メインプロセス2番手はエンケパロスだ。エンケパロスはマイナーアクションでオリジナル特技≪エンケパロスドレイン≫を使用する。

 ≪エンケパロスドレイン≫
 1:たばさ 2:紫微 3:翔 4:時雨で、対象2体までを決める。
 選ばれた対象は【意志】判定難易度10に成功しなければ、「特技を吸収される」。メジャーアクションでPCが持っていた特技で攻撃する。


GM/(ころころ)対象は、2の紫微と3の翔。2人とも【意志】判定で難易度10をどうぞ。
翔/吸収って怖い。(ころころ)10で回避成功。
紫微/ひえっ、【意志】は低いのに! エージェントから狙われた! ……厄介な技だけどこれに≪女神のいたずら≫は使用して、【幸運】判定に変更します!(ころころ)14で成功!
たばさ/得意分野に持ち込む紫微さん強い! 2人とも、確かに健康そうで美味しそうではある(笑)
翔/一回食って味覚えられてるんすかね、俺ら。ジャック・スパロウみたいにパプリカでも振りかけてくるんだったかな。
紫微/おいしくないよー!(笑) でも翔さんはアイスを持ってるから甘い匂いがするのかもしれない……?
GM/2人とも回避されたので、エンケパロスは普通に攻撃だな。≪思念の刃≫で範囲攻撃。たばさ以外のPC3人のいるエンゲージに、命中17で攻撃!
紫微/がんばる。(ころころ)19で回避!
時雨/(ころころ)回避17、時雨も避けます。モブ2体のうち1体がもう1体を≪他人をかばう≫を使用して、戦闘不能になりました。
翔/翔はこの手番、回避を放棄します。≪因果の蝶≫のためにダメージ受けておきたい。
たばさ/おふ、ダメージを敢えて受ける姿勢だ。
GM/ではダメージロールにいこう。ダメージロール直前に≪殺界≫を使用。紫微と翔はこの動きを見たことある……カサネの特技だ!
紫微/カサネさん、食われたから……! ≪殺界≫はまずい!
翔/……へぇ。一発、容赦なく受けてみたかったんすよ。あいつ、いっつも手加減しやがるから。
紫微/かける、たのしそう。
GM/ダメージロール!(ころころ)合計で、39点。脳味噌から腕が伸びる。人の形をしたそれは、カサネと同じ動きだった。
翔/木刀で凌ぎきろうとして受け止めます。……今ので、終いっすか。
紫微/凄まじいダメージだけど生きてる。凄い。
時雨/翔くん以外は即死ダメージの数値だ。でもダメージ軽減しなくてOKだね。
翔/OKです。【防御点】は0点なので39点まるっと頂きます。口の端からつっと血は垂れるけど、にぃっと笑います。まだまだこっからっすよねぇ?
紫微/きり! 紫微はマイナーでエンゲージ離脱だけをします。そして青触手に判定を挑みます。
GM/紫微のスキルウェポンは≪ツールマスタリー≫なのでその位置から判定可能だ。では青の情報を開示しよう。

【青の触手を無力化する方法】
 理知的な動きをする触手。予測不能な凄まじい動きででPC達を苦しめる。
 【反射】判定で基本難易度10(PC変動あり)に成功すること。
 敏捷力を用いるので、≪獣のごとく≫や≪エアライダー≫など「身体能力の向上」を支援する特技を使用してOK。
 失敗した場合、メジャーアクション行動終了するが、即座に「代償:1D6HP」を消費すればもう一度すかさず判定再挑戦することができる。再挑戦するたびに難易度は−1される。
 紫微の場合→【反射】判定「基本10+あるボーナス−1」で、難易度9に成功すること。


たばさ/おお! 紫微さんにピッタリな判定だ。
GM/紫微は≪エアライダー≫を持っているおまけとして、達成値に+3のボーナスを付けていい。
紫微/はい、【反射】で判定します。(ころころ)達成値14!
GM/余裕すぎる成功だ。シュンシュンと紫微を狙う青の触手、だが捕まらない!
翔/口笛、ひゅひゅ〜い! さすがっす。
紫微/翔さんの親指ぐっにこちらもぐっで返して、ぴょんぴょん触手をよけながら触手の上から玉乗り用のボールを落とす!
たばさ/『ショーだ!』 ちょっと目を輝かせる!(笑)
GM/ボールに潰された青触手が「げふっ」って鳴きました。
翔/あいつ、「げふっ」って言う口はどこにあるんすかね?(一同笑)
たばさ/『根元かな?』(笑)

 オリジナル特技≪リバウンド:青≫
 タイミング:戦闘不能直後
 効果:対象してきた対象は【反射】【知覚】【幸運】のいずれかで難易度12の判定を行なう。失敗したら3D6点のHPダメージを受ける。

紫微/【幸運】で判定します。(ころころ)14、成功! みんなも頑張ってるからまけられないよ!
翔/さすが、軽業師。
たばさ/『ステップも かんぺき!』 思わず拍手!
GM/青触手、撃退されました。うーん、触手が総じて攻撃する前に倒されてしまう(笑) 次は時雨のターンだ。
たばさ/『じぅなら』『大丈夫』
翔/時雨さんにも、親指ぐっ立て。
時雨/そっと、ぐっ! 落ち着いて、落ち着いて……まずマイナーアクションで至近距離まで移動します。
GM/……黄色に近づいた。黄色の撃退方法を開示します。

【黄の触手を無力化する方法】
 まるで人のような動きをする触手。人間を相手にするような生々しい動き達を苦しめる。
 【理知】判定で基本難易度10(PC変動あり)に成功すること。人の観察能力に長けている人の方が回避ができるとして、≪懺悔室≫や≪絶対の自信≫など「交渉」を支援する特技を使用してOK。
 失敗した場合、メジャーアクション行動終了するが、即座に「代償:1D6HP」を消費すればもう一度すかさず判定再挑戦することができる。再挑戦するたびに難易度は−1される。
 時雨の場合→【理知】判定「基本10+あるペナルティ5」で、難易度15に成功すること。


翔/賢そうな触手君だった。
たばさ/得意分野! 絶対にこれはいけるって顔で見守る!(笑)
時雨/GM、この触手の人型ってマンションに住んでいた人を吸収した結果なんですか?
GM/うん。白鳥マンションに住んでいた人を再現している。
紫微/うわあ、エグい……。
翔/無言で合掌する……。
時雨/嗚呼、なんて酷いことを……。裏社会とか旧き一族とか教会とか政治に関わる人はいますか?
GM/合掌してる人達に謝れ!(一同爆笑) 【幸運】判定で難易度8に成功すれば、政治家あたりがいると思う……。
時雨/(ころころ)【幸運】達成値14、政治家がいたね。≪異端の集い≫を使用して≪コネ「政治」≫を取得して交渉判定します。
たばさ/おもむろにヘッドフォンから処刑用BGMを流す。
時雨/(ころころ)達成値25。あーあー皆様にご支援のお願いにあがりました頑張ります2期8年の確かな実績3期目に向けて皆様にご支援のお願いにあがりましたよろしくお願いいたしますありがとうございます脂の乗った50歳働き盛りのまだまだこれからの男でございます皆様の手となり足となり精一杯働かせていただきますどうか皆様のお力で働かせてくださいと、かつて彼がしていたであろう選挙的な訴えで目覚めさせる精神攻撃。
GM/何やってるの!?(一同爆笑) 黄色触手の中の人が「うっ、選挙運動はもう嫌だ! やめろ俺はもう当選したんだ……!」と苦しみ始めます。
たばさ/こうかはばつぐんだ!?(一同笑)
紫微/これ時雨さんお酒入ってないんですよね!? グッド!(笑)
時雨/えるしってるか、選挙運動した人は、もう二度としたくないと言う。
翔/「やめろ当選したんだ」という触手候補者の痛切な叫びは時雨候補者に届くのか。

 オリジナル特技≪リバウンド:黄≫
 タイミング:戦闘不能直後
 効果:対象してきた対象は【反射】【理知】【意志】のいずれかで難易度12の判定を行なう。失敗したら3D6点のMPダメージを受ける。


時雨/この厳しい時代の今こそ皆様の代表として議会へ送り出してください揺るぎない実績と確かな実行力を持つ私を皆様の為に働かせてくださいと、【理知】判定します。
GM/何故続ける!?(一同笑)
たばさ/選挙疲れした人にたいして死体蹴りみたいな精神攻撃!(笑)
翔/「触手候補者は選挙当選の夢を見るか」みたいになってきました!
紫微/候補者が折れるまで選挙活動を止めない。
時雨/(ころころ)13。勝ったし。
翔/触手候補者1たりない。これが1票の格差。
GM/「やめろおおおおおおおおおおおおおお」 黄色触手、落選しました。
たばさ/この流れずるくない?
GM/次は翔のターンなんだが。時雨は何なんだよ。
時雨/宋江は地方公務員だよ。いけいけどんどん皆様の豊かな暮らしを守るため空沼翔、男、頑張ります! 皆様のご支援があってこそ! 皆様のお力添えが是非とも必要でございます!
GM/続けるな!(笑)
紫微/選挙カーに乗って戻ってこないじう。
たばさ/『じぅ はうす』 ハウスしてるけど(笑)
翔/翔はマイナーアクションでエンケパロス本体のいるエンゲージまで移動します。メジャーでスキルウェポンを使用して、≪両手武器≫で叩きます!
GM/残りの触手を撃退するより、本体を叩きにきた。
紫微/≪因果の蝶≫が使えますし。
翔/まずはー! 命中ー! ゾロ目が出ればダメージアップー!(ころころ)命中18……ゾロ目は出ない。
紫微/ゾロ目じゃないけど良い出目! いっけーかけるー! ポンポンを振って応援!(笑)
GM/エンケパロスは回避14なので当たります。
翔/当たりましたのでダメージロールをします。≪因果の蝶≫を使用。ダメージに39点を乗せます。
時雨/……令呪2つ分のダメージアップだよ。
GM/うわマジだ。令呪2つ分も使われるってことじゃねーか、≪因果の蝶≫なんだそりゃ。
翔/ありがとうございます、令呪お願いします!
時雨/右手を高く上げて、翔くんの木刀に霊力を込める。……いっておいで。いって! おいで! おいでまでがセットだからね! 死んでこいじゃないからねッ!?
GM/必死だ(笑)
翔/木刀がライトセイバーのような光を帯びたので、少年の顔に戻ってめっちゃ目を輝かせます。ひゅうー! 空沼翔、参ります。(ころころ)ダメージ69点!
紫微/そして凄いダメージ! 専用スチルが欲しい!
翔/70には1たりないのがちょっと悔しい! ……忘れてた、≪生気吸収≫! ダメージが1点でも入りましたら1D6点分ウルトラソウルします。(ころころ)3点元気になった。
紫微/ウルトラソウッ、キラキラ!
GM/本体に木刀が沈む。ライムの不気味な感触があった。しかしまだ核までは届かないが70いてえよ。
紫微/隠し切れない痛み。
翔/脳に直接響く主張が(笑)
時雨/翔……聞こえますか……聞こえますか……貴方の脳内に直接語りかけています……70いてえよ……(一同爆笑)
翔/「す、すんません。今しかねぇと思って」などと供述しており(笑)
GM/緑触手のターンだ! 命中対象は……ダイスで決めよう。(ころころ)3だったので、翔を狙う。つまり翔がいるエンケパロスと同じエンゲージにマイナーアクションまで移動。
翔/うぃっす。近寄ってきてどうしますか、融合したりするんですか!? 小学生のわくわく眼差し!
GM/(突然、緑触手になって)「いえもう既に融合してます、触手なんで」
時雨/ちゃんとお返事回答してくれてる緑触手さん、良い奴。
たばさ/律儀な触手ちゃん……(笑)
GM/≪闇の勇姿≫+≪両手武器≫で翔を攻撃します。(ころころ)命中22。
翔/回避クリティカルしないと無理ですね、いってみます!(ころころ)回避14。残り【HP】13だし、回避に令呪を頂くかダメージ軽減で生かしてもらえたら……。
時雨/了解。時雨が自身に≪麗しき犠牲の盾≫を使用して翔を庇います。
GM/あ。
たばさ/うお。
時雨/時雨は≪鬼の肌膚:物理≫持ちなのでダメージ50点軽減です。
GM/そうだったあああああああ!(ころころ)26……これ以上パワーアップさせても50には届かない、26点物理ダメージです。
紫微/おお、カッキン。
時雨/さっきの令呪、「いっておいで」って言っただろ……? おいでまでがお願いだからね。抱っこしているうまるちゃんサイズの呉用を見せながら言います。
翔/ははっ。……判ってます。俺、まだここで死ねないっすよ。まだ天国までは遠いんだ。
時雨/……うまる魔星ズは、たばさくんがいるエンゲージに隣接しておきます。魯智深とか林冲とか史進とかが足元わらわら。
紫微/(旗を振るうまる魔星ズになって)「フレーフレータバサー!」
たばさ/旗振りにばーっと手を振り返すぶんぶん! そしてうまるちゃん達にわーっと埋まるたばさ(笑) 魯智深を抱える!
翔/キリ良いとこでたばさくんが埋まった! 1ラウンド目終了!

 こうしてクリンナッププロセスに行動は無く、そのまま2ラウンド目へ移行する。
 セットアッププロセスにエンケパロスや残りの触手の行動は無かった。


時雨/セットアップに≪俯瞰の誘惑≫を自身単体に使用。時雨の【行動値】を+4して、飛行します。エンケパロスと同値になり、PC優先で先手を取ります。
紫微/フライングじう。
たばさ/イシュタル様も飛んでるもんね! そりゃ浮くわ(笑)
翔/楽しそう。翔は≪赤の君≫を使用をします。

【行動値】
 たばさ:21
 時雨:16
 エンケパロス:16
 紫微:14
 翔:9
 うまる魔星達:1


【エンゲージ】
 エンゲージ1:エンケパロス、翔
 エンゲージ2:たばさ、うまる魔星
 エンゲージ3:時雨
 エンゲージ4:紫微
 (↑それぞれ5メートルずつ離れている)


GM/触手は特にセットアップ特技は無し。うまる魔星は……。
時雨/そろそろ『シャンパンゴールド』を歌い始めます。
紫微/それはノリノリになりますね!(一同爆笑)
GM/メインプロセスにいこう(笑) メインプロセス1番手は、たばさから。
たばさ/マイナーアクションでエンケパロスのいるエンゲージに移動します。……そういえば、せっかく近寄ってくれたうまるちゃん達を置いてくことに。
時雨/『シャンパンゴールド』を歌うのに夢中で置いていかれます。
GM/仕事しないうまる達!(笑)
紫微/あの一角、やたらキラキラしている!
たばさ/後ろがノリノリの中、SDを4つ注ぎこんで≪ヘル≫+≪デスブリンガー≫で攻撃します! さらに≪イシュタル≫でダメージ+4D6! イシュタル様フル出動!
時雨/神なめないでよねアタック!
GM/エンケパロスの回避は固定で14、なので命中15以上ならヒットします。
たばさ/わかりました!(ころころ)11……あと4点か。
紫微/では≪交わる矢≫を使用します!(ころころ)……6! たばさのこと信じてるよっ!
翔/凄い、本当に幸運の星に愛されている!
たばさ/おおおお! 最大値ありがとう! ……一瞬躊躇っていた攻撃が、紫微さんの声で持ち直しました!
紫微/ダメージに令呪を、もう1画どうぞ! きらきらっと輝くスパンコールで本体まで道標!
たばさ/ふえ……凄く綺麗……! ダメージロール直前に≪瞑目の力≫を29点使用します。(ころころ)ダメージ総数が、えーっと……93点。
翔/わ。
時雨/ぬお。
紫微/わああ。すさまじい。
たばさ/さすがに3桁は無理か。でも良いダメージ。「この頑固者アターック!」ですからね!
GM/貴方の脳に直接語りかけますいてえよ。
翔/脳が語りかけます……痛い……痛すぎる……。
たばさ/父親に刃を向けることに躊躇うけれど……信じてくれている言葉に、踏みとどまる。(うん、ありがとう。いつも)
GM/……中華刀が命中。脳を庇おうとする触手達がまだ立ち向かう。
たばさ/(父さんじゃなくて、異端に向ける刃だ) 救済すると言ったじぅの言葉を思い出す 。(そう、傷付ける為じゃない。解放する為だ) 天国まで遠いと呟いたのは、かけるさんか。(そうだね、ここにいる誰もまだ、行くときじゃないから)
GM/だが、何故かたばさの剣はあっけなく本体に届いた気が、した。
たばさ/星の道標に沿うような軌道を描いて、刃が父さんに命中。ダメージ93点で! ……まだ落ちないか。
紫微/……とーちゃん……。

 時雨は≪最高調合術≫+≪鎮静剤≫で、翔の【HP】を11点回復した。

翔/現在【HP】が24点まで戻ってきました。およそ半分回復! お薬うまーい!
たばさ/いい感じにめっちゃ飲ませた! 蜂蜜しょうが湯みたいに甘そうなお薬……。
時雨/さあさあ乾杯乾杯朝まで終わんない飲んでなくないシャンパンたりないそれじゃ立てましょ泡のタワー! 宴はまだまだこれからだビール焼酎ノンノンシャンパンガンガン攻めまくれパーティータイム突入だー!
たばさ/と思ったら脳直で元気になりそうなマイクパフォーマンスだった!?(笑)
時雨/以上です。
たばさ/テンションガン高いマイクパフォーマンスの後に……(笑)
紫微/スゥと普段の時雨さんに戻られた……(笑)
GM/GMは混乱しながらエンケパロスの行動を確認するしかなかった……(笑) ≪エンケパロスドレイン≫で攻撃します。
翔/混乱なさっている隙に養命酒イッキします。

 ≪エンケパロスドレイン≫
 1:たばさ 2:紫微 3:翔 4:時雨で、対象2体までを決める。
 選ばれた対象は【意志】判定難易度10に成功しなければ、「特技を吸収される」。メジャーアクションでPCが持っていた特技で攻撃する。


GM/まずは命中対象を決めよう。(ころころ)1のたばさと2の紫微を狙おうとする。
たばさ/おふ。めっちゃ殴ってましたので納得。
紫微/ちょっと予感はしていた。≪女神のいたずら≫を使用して、【幸運】で判定!(ころころ)15 やったー!
たばさ/(ころころ)16! やったー、二人とも成功! マイク準備してくれてたじぅに、だいじょぶって口パク!
紫微/2回目ですから! さっきの『シャンパンゴールド』でテンションが一緒に上がっているのでノリノリで避けられました!
GM/それでは普通の攻撃をします。対象は、翔とたばさの同一エンゲージ。命中は17で固定です。
たばさ/やるしかないな!(ころころ)回避15……惜しい、あと2!
時雨/≪異端審問≫使用! 命中を15にして、回避15のたばさくんを助けます! 林冲くんと史進くんがたばさくんの前に現れてカバディカバディ!
翔/(ころころ)回避17、出目が良かった。翔もひょいっちょします! エンケさんがカバディにつられて前後運動を始めてくれたに違いない。
たばさ/林冲くんと史進くんの頭をちょっと撫でて、ハイタッチに指先で加わる!(笑)
紫微/カバディしながらシャンパンゴールド! 紫微のターンは……残った営業触手緑に撃退判定します!
たばさ/営業触手のビジュアルイメージが根元にネクタイ巻いててる絵面に。
翔/触手に……ネクタイ……?(笑)

【緑の触手を無力化する方法】
 魔力を帯びた触手。霊力攻撃と共にPC達を苦しめる。
 【意志】判定で基本難易度10(PC変動あり)に成功すること。
 魔法的な知識が必要なためので、≪魔の感知≫や≪霊的神経≫など「魔術・霊能力」を支援する特技を使用してOK。
 失敗した場合、メジャーアクション行動終了するが、即座に「代償:1D6HP」を消費すればもう一度すかさず判定再挑戦することができる。再挑戦するたびに難易度は−1される。
 紫微の場合→【反射】判定「基本10+あるボーナス−1」で、難易度9に成功すること。


紫微/≪女神のいたずら≫を使います! いつだって運任せ、【幸運】判定!(ころころ)達成値15で成功。
時雨/得意分野に持ち込んだ!
紫微/これでさいごの触手だね! 指をパッチン鳴らすと、桜吹雪みたいなさ桜の花びらの紙吹雪が触手をスパパパパーン。
たばさ/桜! いつも春にベランダから見てた花の嵐が不意にぱっと表れたので……ふっと一緒に目を奪われる……。
GM/お見事だ。そして桜の中から触手が最期の一撃を、紫微に……。

 オリジナル特技≪リバウンド:緑≫
 タイミング:戦闘不能直後
 効果:対象してきた対象は【反射】【知覚】【意志】のいずれかで難易度12の判定を行なう。失敗したら3D6点のMPダメージを受ける。


たばさ/実家のような安心の実家。
紫微/【知覚】で判定します!(ころころ)達成値12、ギリギリ触手かすめたけどヒラリと避けた! 翔さんの真似して、親指ぐっ。
翔/親指、ぐっ立て返し。……頼みの綱も、桜に攫われっちまいましたね。
GM/残すは本体のみ。250点分の体力を持つ触手が1体、2体、3体、そして4体目が撃破されていき……。翔のターンとなった。
翔/マイナーアクションで準備運動をして、メジャーアクション……スキルウェポンで攻撃します。
たばさ/『かけるさん』『父さんを よろしく』『ね!』
翔/……うぃっす。とんでも親父には一発やってやんねーと判んねぇもんっすね。
たばさ/『うん!』『おもいっきり!』『すっごい がんこだから!』 にへ。
紫微/いっちゃえー!
翔/両手に木刀を握り締めて、深く息をして「……参ります」と一言。獣の眼光で睨んで飛び込みます。(ころころ)物理命中15!
GM/エンケパロスの回避は14で固定なので、命中15ならヒットだ。ダメージロールをどうぞ。
翔/良い出目でますよーに!(ころころ)14……。令呪ください!
時雨/うまるちゃん魔星達がタヌキとキツネを引っ掴んで投げます。
たばさ/突然のタヌキツぽーい。
GM/投げるの!?(笑)
翔/タヌキツー!?(笑)
時雨/タヌキツがイイカンジでイイカンジしてイイカンジに翔くんを助けてあげてください。それによって令呪が発動して翔くんの達成値+20です。
紫微/タヌキツがイイカンジに!?(笑)
GM/タヌキ「お前は……」 キツネ「この程度の男ではない……」 タヌキ「明鏡止水の……」 キツネ「心だ……!」 +20しました。
時雨/なんやて工藤。
紫微/さては≪精神交換≫。
GM/タヌキ「それな」 キツネ「それな」 精神交換したカサネ「それな」
時雨/つまりカサネが翔くんに力を貸してくれた訳だ。感動的演出でドーン、ありがとうGM。
GM/どういたしまして。
翔/GMが、げきおこだ……!(一同爆笑) これで頭三つ、地獄の番犬のできあがりっすよ! 令呪あわせて34点物理の、合体アタック……!
GM/……翔の一撃を食らったエンケパロス。【物理防御点】を引いて、100点以上受けたので……動きを止める。討伐されます。戦闘終了です。
たばさ/や、やったー……!
GM/さて……ここで、最後のイベントが発生します。

【ラストアクション】
 異端エンケパロスは全ての手足を失い、本体は致命的な一撃を受けた。多くの人々を呑みこんで力や記憶を蓄え、巨大になっていたエンケパロスを粉砕することができる。
 大きな脳味噌の化け物エンケパロスはとどめの一撃を食らって蒼い昇華の光を放っている。このままいけば異端は完全に討伐されるだろう。
 ……あまりにも蒼く白く神々しい光、魂が消滅する光景に、ふと「手を突っ込んでみたらどうなるだろう」と思った。
 ただし、魂に触れたりしたら恐ろしいことが起きるに違いない。
 「昇華されるエンケパロスに接触したい」キャラクターは宣言すること。宣言したキャラクターは【正気度】判定をすることになるだろう。
 なお、誰も名乗り出ない場合は完全昇華したとしてエンディングフェイズに移行する。


紫微/カサネはまだエンケパロスの中にいますか?
GM/エンケパロスに捕らわれた人達は昇華後に解放される。なので中に入らなきゃカサネが救えないことはないです。エンディングフェイズで必ず現れます。
たばさ/……父さんのことが、心配だ。接触してみたい……けど。【正気度】が……。

 PC達の現在【正気度】
 たばさ:1
 紫微:1
 翔:2
 時雨:1


時雨/時雨は手を突っ込む気でいます。
たばさ/でも、じぅも【正気度】が1……。
紫微/もしたばさくんに何があっても令呪が残り1画あるから助けられます。だから、紫微は手を突っ込まずにいようと思います。
翔/やりたい人が遠慮せずいってしまって良いように思います。万が一があっても、お互い令呪でカバーし合える筈。
紫微/お客様を最後までお見送りするのもパフォーマーのお仕事。たばさくんの背中に手を添えるよ。
たばさ/あ……。
紫微/いっておいで。時雨さんの真似っこ。
たばさ/……『背中にも 隣にも 星があるなら 見失わないね』
紫微/たばさの心の中にもあるよ。だから絶対みうしなわないよ。
たばさ/『あるかな』『……うん』『あるって 信じる』
翔/んー……。じゃあ、タヌキとキツネの尻尾を片手に持って命綱にして、翔も突っ込みます。だいぶ太い蜘蛛の糸みたいにします。
紫微/タヌキツも巻き込んでいくスタイル(笑) 紫微がタヌキツのおててを握ろう!
たばさ/じぅが突っ込む手に ちょっと自分の手を重ねる。『じぅ』『行くなら 一緒だからね!』『じぅも なにげに あぶなっかしいから』『ちゃんと おれが ついてく』
時雨/……どんなときでも、ついてきてくれる人がいるのは嬉しいね。
たばさ/『ね』『ひとりより いいよ』
時雨/しかも命じた訳ではない、君自身が名乗り出てくれるのがとても嬉しい。……それじゃあ、行くよ。
GM/たばさ、翔、時雨はエンケパロスの光に触れた。すると視界が暗転する。
たばさ/わ。
GM/いつの間にか、どこかも判らぬ真っ暗闇の中にいた。お互いの存在は知覚できない。3人が突っ込んだ筈なのに、お互いの姿は見えない。
時雨/ここは……。
GM/たばさも時雨も翔の姿も見当たらない。恐ろしい。そんな中、エンケパロスの光だけが見える。その光に呑まれてしまうのではないかと思った3人は……。

【エンケパロスの魂】
 全員【正気度】判定をすること。基本難易度:15。この難易度は、「NPC1父親との好感度×2」減少することができる。
 たばさ難易度:5
 翔  難易度:15
 時雨 難易度:5
 ※この判定に令呪を使用することはできない。理由:主従の助け合いが不可能な状況のため。
 失敗した場合、「何も起こらなかった」となる。


たばさ/(ころころ)7、たばさ成功。
時雨/(ころころ)9、時雨成功。
翔/(ころころ)12、翔失敗……。出目は良かったんだけど、悔しいな。
GM/翔は失敗した。なので先に演出をさせてもらおう。……暗闇の中にいた翔は、ハッと目を覚ます。目を開けるとそこは紫微がいるリビングだ。どうやらエンケパロスの光に触れた後、一瞬寝てしまったらしい。
時雨/授業中にガクッとするやつだ。
紫微/判りやすい(笑) かける、大丈夫?
GM/同じリビングにいるたばさと時雨はぼうっとしている。まだ目を覚ましていない。どうやらたばさと時雨は、今……違うものを見ているらしい。翔は見られず、夢から覚めてしまった。
翔/……ポケットに手を突っ込んだまま、何も見落とさないように、聞き零さないようにゆっくり歩いていた。でもどこまでいっても何にもないので、次第に目を閉じて……ああ、地獄ってなぁんもねぇんだな……って思ったら。
GM/紫微のいるリビングに戻ってきた、ようだ。
翔/目を開けたらそこはリビングでした。
紫微/地獄めぐりをしてきたんだね。……大丈夫?
翔/……大丈夫、っすけど。すんません、地獄っからも追い返されちまいました。
紫微/まだ死ぬべきじゃなかったんだね。
GM/消えて逝く光からポロポロと粒が零れてくる。そこから人々がどんどん出てきた。広いリビングに20人ぐらいの捕らわれた人達が気絶して倒れている。全員無事です。
翔/……そういう奴、俺だけじゃなかったみたいっすね。
紫微/全員呼吸があることを確認してほっとします! うれしい。
GM/その倒れている人達の中にはカサネがいた。気絶してるのでここではまだ目覚めないけど。
翔/いた。しれっといた。
紫微/かさねっ! 抱き着いちゃう。ひとりにしてごめんね……!
時雨/タヌキツがシュタタとカサネに駆け寄りそう。
翔/手からタヌキツの尾っぽを放して、好きにさせます。
紫微/タヌキツと紫微がカサネさんにむぎゅっと抱きつく!(笑)
GM/……一方、たばさと時雨。翔は現実のリビングに戻っていったが、2人はあの空間にいる。お互いのことを感じずに、エンケパロスの光だけを感じていた。
時雨/エンケパロスの光……。これが、勤さんの魂かな。
たばさ/目当てになる場所があるなら、そちらに近づきます。堪えて、歩いて……。
時雨/僕も歩こう……。
GM/堪えて、歩いた先。……先ほどの【正気度】判定に成功したPCは、『イベントキー:エンケパロスの魂』を入手することができる。魂からある情報が流れてきた。たばさと時雨は、それを受け取ることができてしまう。

【イベントキー:エンケパロスの魂】
 異端エンケパロスは多くの人々を呑みこんで力や記憶を蓄える異端である。
 その種族の名が教会によって付けられ記録が残っているように、このエンケパロスは過去に確認されたエンケパロス種の一体に過ぎない。
 多くのエンケパロス種のようにこのエンケパロスも異端の本能に従い、人々を呑みこむため生を受けた。

 エンケパロスは白鳥マンションの住民を食らった。
 食らうたびに力を蓄える、記憶を蓄える。
 このマンションはとても平和で、評判の良い、あたたかい家族ばかりだった。
 エンケパロスは白鳥マンションに住むあたたかい家族の心ばかりを吸収し、そして成長してしまった。

 それがエンケパロスが「巨大な体へと成長する」と共に「大打撃」を受けるようになってしまった。

 優しい子供を食らった異端は優しい記憶を手に入れ、
 強い父親を食らった異端は人の強さを手に入れ、
 あたたかい母親を食らった異端は母親の愛を手に入れた。
 成長しきった。だが限界を感じていた。
 それでも餌は得なければならない。生気を奪い、同時に人らしさを手にしてしまったエンケパロスは、先駆勤という姿で標的・先駆たばさを食らうことにした。

 奪うたびに自分は成長し、生きる。
 同時に奪うたびに「息子」は退化し、死んでいく。

 3月30日。それではエンケパロスは奪い続けて息子の死に直面することになる。

 誰かが、「そんな悲劇の世界は認めない」と言った気がした。


時雨/…………。涙が、無言で出てくる……。
紫微/「どうしてこんなものを持ってしまったんだ」か……。やっと合点がいきました。
時雨/最初のあの言葉、そういう意味だったんだね。
たばさ/…………すいません……今、凄く……気持ちが……まとまらなくて……。
時雨/…………。時雨がたばさくんに会えませんか。同じものを見た先に、たばさくんがいませんか。
GM/会えたことにしよう。
時雨/震えているたばさくんに後ろから近づいて、すっと手を握ります。自分も音も無く泣きながら。
たばさ/たばさも泣いてます。止まらない。アイパッドの画面も多分見えない暗闇の中で……握られた手に、ゆっくりと反応する。……(じぅ)
時雨/うん。
たばさ/(一緒に)(おはなみ)(したかった)
時雨/たばさくんの心の声、聞こえているよ。
たばさ/(ずっと くるしんでた)(すくわれたかなあ)
時雨/相手が救われるかどうか。それは、手を差し伸べてあげなきゃ判らないもんだよ。救う人が手を差し伸べて、救われる人が手を取ってくれなきゃ、「どうだった?」「救われた!」も確認できない。
たばさ/……頷く。
時雨/だから、もっと光に近づくよ……僕は。
GM/近づいた、なら。

 先駆勤という人物はこの世にはいない。

 PC1・先駆たばさの家族はおそらくエンケパロスによって奪われている。
 隣の家の住民も死んでいる。教会のエージェント・神田カサネも死んでいる(追記:殺される筈だった)。
 異端エンケパロスは異端だ。悪しき存在として能力者であれば人々を殺す本能を持った異端エンケパロスの魂は、昇華させなければならない。

 ここまで「どこか」に来た君が望むなら、「タイミング:オート」「代償:1HP」で、「エンケパロスの魂を消滅させる」宣言をお願いします。
 エンケパロスの消滅を望まないのなら、「タイミング:オート」「代償:1MP」で、「エンケパロスの魂を連れ帰る」宣言をお願いします。

 その先のことは知らない。
 世界はただ、悪しき異端によって殺されたPC1・先駆たばさを救いたかっただけだ。
 異端の魂のことなど、知らない。


時雨/……たばさくんは、道理とか法とか秩序とか気にするかな? おじさんはね、気にしない方なんだ。生きにくいならもっと生きやすく変えようとしていたぐらいだし。
たばさ/魔王の落とし子チャットに出入りしてる時点で気にしないかと……。
時雨/そうだね。……紫微さん達の大切な人を殺した、正確には殺しかけた。彼女らは彼を許さないだろうよ、親友を食らえば僕だって傷つくもの。でも、僕は僕の愛する人を守るために手を取ろうと思ってしまった訳だが。
GM/時雨は連れ帰る派だ。
時雨/これから責められるし潰されるし処刑されるかもしれない。それでも。……では、たばさくんはどうする?
たばさ/……「もっと光に近づく」という言葉を聞いて、はっと、顔を上げます。
GM/はっと顔を上げるたばさ。
たばさ/……そうだ。まだ、ちゃんと手を伸ばしてない。あくまでもこれは魂の手前で流れ込んできた情報に過ぎない。
GM/その通り。……たばさは、どうする?
たばさ/連れて帰る選択肢をします。……自分にもちゃんとした家族がいたと思う。でも今の自分にはその記憶も無い。父さんとじぅが家族だから。……って、口の動きで伝えます。
GM/連れ帰る。そう決意して、2人は魂に触れる。真の魂に触れた2人は……エンディングフェイズに移行します。


 ●エンディングフェイズ1 〜ただいま〜

GM/ラスボスのエンケパロスは脳味噌大の異端だ。成長しきった姿は巨大化していたが、実際は人の脳と同じ大きさにすぎない。たばさが望むなら、ラスボスは「PC1の家族の形」のまま連れ帰ることができる。
たばさ/家族の形で連れ帰ります。
時雨/即答だった。
たばさ/だって脳味噌のままはベチャッてなりそうで扱いが怖い……豆腐ぐらいの軟さだったらどうしよう(笑)
時雨/メロンパン入れを買わなきゃ。
GM/『トリビアの泉』は既に懐かしいネタの域だぞ。では、たばさと時雨はゆさゆさと小さな手で揺さぶられることで目を覚ました。うまる魔星の花栄が「起ーきーてー」と呆然と夢の世界にいる2人を呼び戻した。
たばさ/かわいい!(笑)
時雨/か、花栄くん……なんて働き物の真面目な子……きっと毎朝起こしてくれるんだ(笑)
たばさ/んー、花栄くん起きるよー……ハッ、父さんは!? じぅは!? ちゃんといる!? きょろきょろ!
GM/きょろきょろしたたばさは、隣に時雨が眠り、逆隣には……君の父親が起きているのを発見する。PC2組は、救助にきた教会のエージェント達と共に救出された一般人やカサネ達を運び出している。
時雨/きっと高坂や他のエージェント達が部屋の外に来てくれたんだ……ドアを挟んだ先からエージェント達の声が聞こえてくるんだね。
たばさ/じぅおきてー! ぽふぽふ! あと傍らにあったアイパットを見つけて手に取る!
時雨/ハッとして、たばさくんの体を支える! 後ろからたばさくんの肩を支えてアイパットを打ちやすくするいつもの態勢をしてあげる!
たばさ/ありがとう! ちょっともたつきながらも、『……おか、えり』『父さん』。
GM/おかえり、という言葉に、ただいまと言えない父。
たばさ/『いたいとこ ない?』『へいき?』
GM/「痛いとこ、ないか? 平気か、たばさ」
たばさ/『おれは へいきだよ』『げんき』『とうさん かえってきてくれたし』
GM/「平気だ。……何故か、元気にこの姿のままでいる。……帰ってきてしまった」
たばさ/『じぅがね』『あきらめなかったから だよ』『おれ たすからないんじゃないかって 少しおもっちゃって』『でも じぅがね』『手を伸ばして』『おれも あきらめたくないなって 思い直して』 何度も打ち損じては打ち直して、少し鼻を啜る。
GM/ただいまと呆気なく言うこともできないし、言ってはならないだろう。だけどおかえりと言われたら、答えるのが家族というものだ。「ただいま」と。
たばさ/うん、と頷く。『おかえり』
時雨/たばさくんと勤さんを両腕で抱えてバターンってダイブしたい! 泣きながら!
GM/抱きつかれたら「ぐはっ」って痛がる父(笑)
時雨/おかえりなさい……ですよ! ぐすぐす、ずびすび!
たばさ/ちょっとビックリして目をパチパチ。でも、えへーってする。『じぅ やっぱりないてる』『さっきあんなに かっこよかったのに』『英雄だったのに』
時雨/良かったから嬉し泣きでつい、だよ。……たばさくんも、おかえりなさい。
たばさ/『ただいま』 ……少し考えて、『父さん』『帰ってきたけども』『父さんは どうしたい?』
GM/「…………」 うーん、どうしようかな……GMはNPCの行動を決めてなかったけど、ここでダイスで決めるのはダメ?
時雨/どのようなダイス?
GM/1は出たら「家族と一緒にいたい、何がなんでも一緒にいたい」。2が出たら「罪は償わなければならない、それが人ってもんだ。人を食べたから常識を知っている」。3が出たら「生きたい、本能を丸出しにして生きたい。もし殺されるようなら逃げたい」 この3択で。
時雨/……それ全部、勤さんの心でしょう? なら全部でいいじゃないですか?
GM/あ、そっか。
時雨/生きたくて、罪を償わなきゃという責任感も承知だけど、家族と一緒にいたいという……たばさくんの問いに立派に解答してるじゃないですか。どれかなんて、選ぶ必要は無いですよ。
GM/……確かに。
時雨/なにより、最初の1番目に「家族と一緒にいたい」と言ってくれたのは嬉しい。
たばさ/うん! ……そんな2人のやりとりを聞いてるね。『わかった』『考えてる事 ぜんぶ 教えてくれて ありがとう』
GM/確認だけど、たばさと時雨は、勤を……エンケパロスを教会に引き渡す? それとも引き渡さない?
たばさ/どうあがいても処刑されるならば引き渡せない。だけど、きちんと服役して、先々また一緒に暮らせるのならば、たばさは待てるかな。居場所をじぅとこさえて待ってたい!
時雨/待つことなんて簡単だよ。たばさくんは若いんだから。そう簡単におじさんにはならないさ。
たばさ/うん、何年も待つよ。じぅも老いないし。
GM/……ありがとう。では、次のエンディングを進めていこう。


 ●エンディングフェイズ2 〜ありがとう〜

GM/さて、教会のエージェントとしてエンケパロスを討伐しにきた紫微と翔のターンだが……。
紫微/紫微はエージェントとして「エンケパロスに償う気持ちがあるならちゃんと償おうよ」って話をして、報告書にもその旨を書こうかな。実際に人が死んでいるので見逃すことはできない。でもカサネ達の頑張りを無為にできない。
翔/実際に被害者が出てしまっていることを、さらっと流してってはできない。でも、エンケさんに償う意思があるなら……。
紫微/償って、そしてたばさくん達とまた一緒に暮らす道を! ちゃんとごめんなさいして、許してもらって、そしたらすっきり生きられるよね?
翔/保村さんの「やったね」に「そっすね」で、レポート纏めて提出、ですね。翔は、先駆家の隔離を……というか、住み分けを提案します。
GM/住み分け?
翔/貴方達には貴方達の幸せと平穏がある。それは脅かされて良いものじゃないし、同じように実際問題被害が出て恐怖が訪れた以上、そうして震えた人達のためにも今度こそ平穏や安心があってしかるべき。その平穏は『どっちかの淘汰』で解決しなくてもいいよね、って思うんですよ。住み分けしてお互いの平穏を尊ぼうな!
紫微/どの道を選ばれても、紫微はそれを否定はしないかな!
GM/ふむ。……あの後、たばさと時雨は勤を紫微と翔の前に連れてきた。教会のエージェントとして記憶が戻った2人は、他のエージェント達と共に人々を救助した。たばさ達から脅威が取り除かれたこと、それがもう無力化したこと、共に歩むと決めたことを聞かされる。あとは、君達はいつものように、そこにいた『全員』を救うためマンションを出た。
紫微/はいっ。
翔/はい。
GM/たばさの体は今にも死にそうだったが、生気を食べる張本人が無力化したため命が尽きることはなかった。筋ジストロフィーと思われた病気は回復に向かっている。元は健康な人間だ、危険が遠ざかれば回復していくものだろう。
時雨/なるほど、暫くは生霊生活が続くだろうけど……そのうち普通の生活になっていくだろうね。
翔/白鳥マンションはどうなりますか?
GM/マンションは、住人に死亡事故が発生したり大量に意識不明重体者が出たことから閉鎖になる。異端事件については公表できないので、記憶操作は現場復旧委員会が行なう。
時雨/新居なら時雨が交渉達成値30で経営がヤバそうな居酒屋を乗っ取りゲフゴフッ……平和的に経営権を譲り受けて住み始めました!
GM/乗っ取りとか普通に言いやがった。
紫微/『居酒屋さきがけ』がついに開店した(笑) ……そうだ! 後日談として、カサネと父ちゃんも連れてみんなでお花見がしたい! お花見の席でみんなを楽しませたい!
たばさ/お花見! 平和だ!(笑)
GM/3月だし桜ぐらい咲く。花見をしよう。…ところで、教会のエージェントである紫微は事件の報告書を書けるのか?(笑)
紫微/紫微は根無し草のエージェントなので、外国語で報告書を提出しそう。シンプルにまとめることが出来る筈です……きっと(笑)
たばさ/紫微さん素敵!(笑)
GM/おおー、おそらく紫微は元々海外の部署のエージェントでたまたま日本に来ていたんだろうな。紫微が提出した報告書はシンプルで問題無かった。……被害者はいる。だが救出された人もいる。犯人はいた。そして犯人すら救われた。そのような端的な報告が、教会には提出された。そうして2週間後、紫微は花見を提案した。
翔/快気祝いだー。
紫微/その頃にはカサネも完治してるよ、カサネ強い!
たばさ/強い! たばさも……せっかくなので、生身でお花見に参加します。
紫微/わーい、なまみ! たばさ強い!
翔/強い人しかおらんですね、この卓。
時雨/引っ越した先の居酒屋さきがけは、白鳥マンションからさほど離れていない場所なんだ。……桜の見える河川敷、川のまわりには桜がずらーっと並んで咲いていて、そんな花見びよりの桜並木を、たばさくんをおんぶして歩いていこう。
GM/時雨におんぶされる背中のたばさの背中に、うまる魔星が3匹ぐらい貼り付いている。
紫微/ヤドカリみたい! かわいい!(笑)
たばさ/ヤドカリだ!(笑) じぅの背中におんぶされながら……初めて水の匂いとか、下から見上げる桜に目をキラキラさせるよ。じぅー、見て見て凄く綺麗ー。しゃべれないのに背中がなんかうるさい!
時雨/30階からの景色じゃない花見にニコニコ。良い天気だね。おじさんが良い天気にしたよっツラをする 死後に天気を操れるようになった天魁星宋江。
GM/なんやて工藤。
翔/だいたい何でもできる人になってる。
たばさ/恵みの雨だけではなかった(笑) みんなと待ち合わせの所まで来たら、精一杯にお手々を持ち上げる!
紫微/あ、ふたりともー! こっちこっち! 手をブンブン振るよ! ……たばさ達と一緒に父ちゃんも歩いているの?
GM/たばさを背負う時雨の隣にいる。……彼はまだたばさ達と一緒には暮らすことはできない。だが今日一日だけは許してもらえた。まだ教会は異端エンケパロスを警戒はしているが、紫微と翔がいるので大丈夫という判断だ。翔が言っていた「安心を得る為の住み分け」は出来ている。
紫微/任された! みんなで一緒にお花見できるなら、紫微は歓迎します!
翔/ブルーシートの準備万端で、ひらっと手を振り返すよ。
時雨/花見のご飯なら持ってきたよ。足元の居酒屋さきがけ厨房係のうまる魔星が重箱をポンポンってブルーシートに並べていく!
紫微/そして何故かあるシャンパン。とってもおいしいね! お酒のみのみ、飲んだお酒で火吹き芸!
たばさ/『わーすっっご!』『かっこいい!!!』
翔/あ、桜に火が。
紫微/消火ー!(笑) 川からお水を持ってきてけしけし!
GM/消防隊の格好をしたタヌキとキツネがホースを構えてプシューッと消火。
翔/タヌキツ強い。
紫微/タヌキツ有能! 水くらい操れる、そうタヌキツならね!(一同笑)
GM/タヌキツがいるのだから、彼女もいるのだ。(カサネになって)「わ・た・し・だ」
時雨/お前だったのか。
翔/早く出てくればいいのに。入院中からお花見したかったんすね。
紫微/えへへ、うれしい! かさねもはなみざけ! かさね、じうのごはんとってもおいしいんだよ。あーん!
GM/「私は下戸だから紫微からあーんしてもらってご飯をモリモリ食べよう。あーん。翔も私にあーんしてもいいのだぞ、あーん」
翔/しません。俺はとっておきのハーゲンダッツをもくもくと食べます。
紫微/かけるもあーんする? わくわくきらきら!(笑)
時雨/きっとタヌキはキツネにおにぎりをあーんしている。時雨もたばさくんに小さなこむすびをあーんしよう。
たばさ/こむすびもぐもぐ。『ん おいしー!』『じぅのごはん だいにんき だね』
GM/……では、カサネが翔と紫微に話し掛けてくる。(カサネになって)「翔、不満は無いか」
翔/不満? 何のことっすか。
GM/カサネは、たばさと時雨と勤の家族が平和に花見をする姿を見ながら……口を開く。「喧嘩っ早いお前のことだから、何か一波乱するかと思ったが。そうでもなかったか」
翔/花を散らすような野暮、しねぇっすよ、心外な。
GM/「そうか。平和で何よりだ。ダッツうまい
翔/いつの間に取られたんだ(笑) 2つ目のアイスのスーパーカップを開けながら家族を眺めます。別段、何を言うでもなく間の抜けた顔で……良い家族だなぁって思ってます。
たばさ/父さんに頑張って『はいあーん!』てしてるとこ! ぼんじりを持つ箸の手ぷるっぷる!(笑)
時雨/勤さん、たばさくんはこの2週間でいっぱい食べられるようになったんですよ……。ほら、あーんしてくださいー(笑)
GM/「……紫微。丁寧な報告書ありがとう。病室のベッドで読ませてもらったぞ。よしよし、よーしよしよしよしー」
紫微/よしよしされたー(笑) ふふっ、みんなが頑張ったから、なんとかなったね。……たばさにはあたりだけじゃなくて、かぞくも必要だったんだね。
翔/そっすね。あたりは生きて明日に来るのに。家族は生きて来年、再来年にいくのに。必要だったんでしょう。
GM/必要だったんでしょうという言葉に「うむ」と頷くカサネ。「一つ話をしておこう」
紫微/ん?
GM/「私が第二の暗号としてメッセージを送った件だ。ある部屋に入った途端、私の声がした仕掛けがあっただろう?」
紫微/うん。あれ、ふしぎだったね。
GM/カサネは[領域使い]ではないことはオープニングフェイズのイベントキーで判明しているが、あれは間違いなく[領域遣い]の特技だ。「実は……私の[感応力師]の特技≪一心同体≫で、私を呑みこんだ[領域遣い]の異端エンケパロスの能力を借りてメッセージを送ったのだ」
時雨/ほう。[感応力師]の≪一心同体≫は……その名の通り、対象と同一の存在になる特技だね。普通は味方にしか使えないものだけど。
翔/……そりゃ、親父さんが協力してくれたってことっすか?
紫微/えっ!? 目を真ん丸にして2人を見ます。
GM/「判らん。私が『異端エンケパロスの力を利用した』と言えばそれだけだが、『使わせてくれた』、『協力してくれた』と好意的に解釈もできなくはない。あのときの私が無我夢中だったとはいえ、何故そんなことが出来たのか不思議だったが……。なるほど、紫微達がまとめた報告書と、あの花見を楽しむ家族で……納得した」
翔/ふむ……なるほど。
GM/「風情の無い話は以上だ」
翔/…………。アイスを傍らに置いてウズマキに手を突っ込んで、木刀を抜く。片手で柄を握りしめる。
時雨/木刀を抜いた。……一方で時雨は、たばさくんの口元をナプキンで拭っています。
たばさ/自分でやるよーって思いつつも出来ないので拭かれるー(笑)
翔/そんな家族を見て……最初の、家の壁に寄りかかったみたいに桜の木の幹に寄りかかります。……死にたがり親父だったとするなら、『こんなもの』が、『これだけのもの』に変わって見えるまで、そりゃ、死ねねぇでしょうね。くつくつ笑います。
GM/笑う翔を見て、同じく笑うカサネ。「……よし、私がお酌してやろう」 うまる魔星から酒瓶を受け取る。
翔/ははっ。明日、桜散らしのが雨が降らなきゃいいっすね。でもお酌はありがたく頂戴します。
GM/「紫微も来い。今度は放火をするなよ?」 瓶を貰って注ごうとするカサネ。
紫微/火吹きはしばらく自粛しようと思った紫微だった!(笑) うんっ、みんな笑顔でうれしいな! おいしいご飯♪ おいしいお酒♪ うたっておどるよ!
時雨/紫微さんの歌にあわせてうまるちゃんサイズの好漢達も「おいしいご飯♪ おいしいお酒♪」って踊るよ。ずっと良い天気!
紫微/かわいい!(笑) そしてきれいな風景!
たばさ/見上げると桜の合間に、綺麗な青が覗いてるんだなぁ。歌って踊る声に合わせて、ちょっと体を揺らしたりして……。
時雨/……たばさくん、楽しいかい?
たばさ/『もちろん!!』『みんないて お花見で』『外出たのも おぼえてる限り初めて で』
時雨/それは良かった。
たばさ/桜がきれい。空もきれい。大勢で食べるご飯も凄くおいしい。……「、」「ぁ、」「り」「ぁ、と」 みんな。

 ――小さくか細い声。だが賑やかな歌にかき消されることなく、全員の耳に届いた。

 白鳥は生涯鳴かないが死ぬ間際に美しい歌を歌うという。
 転じて、人生最後に披露する舞台や演奏や戦い、あるいは人生の最後に事を成し遂げることをいう。
 だが必死に水面で足をばたつかせる鳥は、死ぬ気でもがき続け、最後には勝利してしまうということもあるらしい。
 非常に生命力に溢れている、美しい生き物として伝えられている。

 今回、世界が救いたかった命もまた、最後まであがき続け、苦悩しながらも、生命力に溢れた美しい勝利を手に入れた。
 この桜と青空は、ここにいる勝者達への贈り物だろう。

 どうかこれからも「楽しいかい」の言葉と「もちろん」の言葉が、嘘になることのないよう――。



 アナザーワールドSRS
   『 スワンソング 』   END




GM/以上で『スワンソング』完結です。久々にシナリオを作って良かった、ご参加ありがとうございます。皆さん、お疲れ様でした。
一同/お疲れ様でしたー!
紫微/GMお疲れ様でしたー! タイトル回収、凄い!
たばさ/ドラマもいっぱい、みんなみんな凄かった……。
翔/宇多田さんの『桜流し』を延々聴いていた……(笑)
GM/こんなにドラマ重視のセッションにするつもりなかった。
翔/え。うそでしょ。
時雨/みんな頑張ったもの、強く濃くドラマを描きたくなるものさ。
紫微/うん、凄く濃厚だった。しんどかったけど、とても楽しかったです!
翔/イベントキーで感情を表現するギミックやリドルも楽しめて満腹でした。単発シナリオって気がしない、長編キャンペーンでした。
時雨/……うわっ、確認してみたら第1回オンセの日が『1月9日』で最終回が『2月8日』だよ! 1ヶ月まるまる『スワンソング』だったね!(笑)
GM/凄いな。……1ヶ月前までは、カサネは死ぬ予定だったしタヌキツなんてものは無かった。
紫微/はえてきたタヌキツ!(笑)
たばさ/いい清涼剤でした! タヌキツかわいい!(笑)
GM/ハンドアウトを作った当初、NPC1の父親は母親にしてもいいと考えていたけど、カサネを女にしたかったから男にしたんだ。そしてカサネは回を増すごとにGMの好みのキャラロールになっていった。
時雨/GMが好きな女のタイプだなって思ってたよ(笑)
紫微/カサネさん、いい女だった!
翔/ヴァルキュリアって感じでキリリっとしていて、カッコイイっすよね。
GM/最終的にはNPCを生かして良かったと思う。……あと予定外の出来事といえば、ロリからのボーナス情報かな。あれは予定外だった。
たばさ/あれは凄い提案だった。
時雨/ロリからの情報が早く得られたおかげで「たばさの死は異端によるもの」と「正体不明のカサネは紫微と翔の仲間」が確定して動きやすくなった。あると無いとじゃキャラロールが変わったよ。
紫微/ロリ様についても、カサネさん生存フラグもありがとうございます!
たばさ/……実はね。最後に肉声をちゃんと出そうって、それだけはハンドアウトの『スワンソング』のタイトルを初めて見たときから決めてたの。
時雨/最高のエンディングだったよ。『スワンソング』って良いタイトルだよね。
GM/いつか『スワンソング』というタイトルのセッションしたかったんだ。あと「みんなでPC1救う」展開が好きだからやりたかった。
たばさ/タイトル先行型だったんですね!
紫微/「儚い系のタイトルなのかな!?」と思いながら参加して……最後のナレーションで、ぐっときた! 救えたし、救われた方も救った方もみんな笑顔で良かった! GMの好きな要素がたくさん詰まったシナリオって楽しい!
翔/好きなものを詰め込んで、それが好きな人によって展開されるものは総じて素敵です。
時雨/そういうの楽しいよね。時雨は無事たばさくんを救えたので、今後も前向きにシッターする英霊として生きます!
たばさ/シッターでハウスキーパーでオーナーだね。居酒屋さきがけをよろしく!
紫微/「よっ、大将! やってるかい?」をしに行きたい。
時雨/バイト募集中。ディナーショーもやるよ。
紫微/わーいショーだ! 定期開催ディナーショーの日に来店したあなたはラッキー!(笑)
翔/わーいバイト先だー。女の子の店員さん増えるといいな。
時雨/暇なときに翔くんバイトに来て! 週1〜3の数時間でもいいから!(笑)
GM/時雨の居酒屋は、みんなが言ってくれた「異端者の集いの場所」になったらいいな。……『AW』の異端系女子って誰がいる? 『アウファミ』のひなたがバイトするとか?
たばさ/(←『アウファミ』のひなたの兄の一人)まっ、まだひなちゃんは小学生だから早いよ!?
紫微/(←同じく『アウファミ』のひなたの兄の一人)お酒を扱うお店はちょっと早いかもしれない! でもひなちゃんの意思を尊重したい……!?
GM/家族からストップされてしまった。迷子のうまる魔星を連れてきてくれたのかもしれない。
時雨/迷子のうまるちゃんサイズ黒旋風の手を引いてお家の居酒屋まで連れて来てくれる女子……(笑) それは時雨からお礼として「家族の人と来てね」って手書きの割引クーポンを渡すわ。
たばさ/(←シスコンを隠しきれない兄の一人)ひなちゃんえらい子……!
紫微/(←同じシスコンを隠しきれない兄の一人)ひなちゃんいい子……! 清掃員バイトなら、丁度よさげなルンバもいますね(←『傷痕は眠らない』のルンバの中の人)
GM/まさかの神々の装具がバイト。
時雨/(←『カミはバラバラになった』で神々の装具をした人)う、渦ちゃんがバイトに行くなら同じく邪神の布もバイトを始めるのよー! 渦ちゃんとバイトしたい布なのよー!
紫微/イェーイ、欺く神陣営〜!(笑) カゲちゃんとグラスふきふきしたり床キレイキレイしたい!
GM/居酒屋から邪神の気配がする。
時雨/異端者どころではなくなってきた。まあイシュタルって[イレギュラー]の特技に採用されているぐらい邪神寄りの人だし、宋江も魔王の魂のカケラから生まれた[異端者]だし、そういうモノが集まる店なんでしょう……(笑)
紫微/居酒屋でバイトしている翔さん、腰に巻くタイプのエプロンめっちゃ似合いそう。
たばさ/判る! 腰巻きエプロンが似合いそう!
翔/魚介系のあれそれ?
GM/海辺の市場じゃないんだから(笑) 海辺というか……今回のPCを見て思ったことだが、海外の教会のエージェントの話をいっぱいやってほしいな。
紫微/ワールドワイドなPCを作ったので、海外ステージのシナリオがあったら気になりますね!
GM/……海外が舞台になっているシナリオって、『ワンアンドアナザー』以外であった?
時雨/無いよ。私が海外旅行なんて小学生時代に行ったハワイしか経験が無いから、シナリオを作れないんだよ……。
GM/俺はフォーセリアに行ったことないけど『ソードワールド』やったよ。
たばさ/良い台詞だ!(一同爆笑)
時雨/私、『ルリルラ』やりたいからアーカイアに行くわ。
翔/えっ、なら私もラクシア行きたい! ラクシア行ってタビタビをモフモフしたい……!(笑)
時雨/『クトゥルフ』したいけど神話生物に会いたくないからマサチューセッツ州には行かないわ。
紫微/うん、行きたくない。
翔/アメリカという一番行きやすそうな場所なのに!?(一同笑)




END

もう1つ『スワンソング』へ続く

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