アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 悔いなきセレクシオン 』 3ページ ■
2014年5月11日




 ●ミドルフェイズ1/麗子 〜道中〜

GM/ミドルフェイズ第1ラウンドの開始時刻は、深夜1時。早朝にかけてのAF判定を始めましょう。
麗子/まず、麗子が高坂のマンションを捜索しに行くぞ!

『AF判定:調査「高坂について」』
 ・使用能力値:【理知】
 ・難易度:40
 ・ラウンド制限:なし

※『マップ:教会』にて、「高坂に関する資料検索をする」演出に成功すること。


麗子/道中で、ファイト一発≪興奮剤≫を飲みます。
剛/リポDだ。夜だからね(笑)
麗子/これから何があるか判らない。[異端者]の息子から≪異常鉱物≫を借りてきた!
GM/息子が作ったモブを使っているのか(笑) 息子は高校生なので、さすがに今の時間は寝かせてあげてください。
麗子/万全を期するために≪蒼の衝撃(サブ:礼装)≫の武器を構えます。道端で武器をうっかり出しちゃったら酒に酔ってへべれけなおじさんに見られたので、おじさんを≪母の腕≫で眠らせておこう!
剛/おじさんを眠らせた。眠っちゃったおじさんのためにも、道端にちっちゃい異端がいないといいですね。ふと道を見たらフォイが増殖してるかもしれないし!
麗子/じゃあ、高坂さんのマンションに向かう途中でフォイが増殖していたので≪魂砕≫+≪暗黒の渦≫+≪這いよる混沌≫! しゃらくさいドカーン!
GM/あ、本気のコンボだ(笑)
麗子/うわこのフォイめっちゃ早い!? ≪指揮者の鎖≫で【行動値】を下げておこう! 達成値を上げるために≪幻想式≫を自分に使う! ≪心身置換≫しないと【MP】がもたない!
GM/気を付けろ! 『世界の抑止力ルール』解禁してるからもしかしたらフォイが死ぬフォイ!
ベル/でもモブフォイだからいいフォイ。我はフォイでありフォイでないフォイ。
GM/そうかフォイ。どんどん殺るフォイ。早く倒さないと高坂のマンションに到着できないフォイ(一同笑)
麗子/フォイからの攻撃に備え……≪魔法のローブ≫+≪改造ローブ≫+≪超改造ローブ≫であるスーツの襟を正して、≪魔道具1・2≫で煙草とライターを出す! ≪火炎術式≫から≪火霊操作≫の火の精が出てくる! でも火力が強いので≪水霊操作≫でちょっと打ち消す(笑)
ハルカ/そこで火力調整するんだ(笑)
麗子/調整しないと煙草が消える≪+50雑≫に関わってくるんで!(笑) ≪本のクチ≫で操作しないといけなかった悪い過去があってな、と≪賢者の脳髄≫! ≪越境の書≫で煙草は大事にしろと前のループで言われたこともあったんだ。フォイに「お前も手伝え!」と≪悪魔のささやき≫で望みを叶えてもらいます。
GM/「まずはモンスターボールを投げてフォイを仲間にするフォイ」 じたばた、じたばた。……しゅん。
ハルカ/ゲットできた(笑)
麗子/フォイを捕まえたらルカちゃんに怒られないかな、と≪千里眼≫でルカちゃんの様子を探ります。
GM/(ルカになって)「グガー」 これで使用特技25個です。『現在難易度:1』になったよ。
麗子/既に難易度が1になっていた。そんなことをしていたら高坂のマンションに着きました(笑) 【理知】で振るフォイ!(ころころ)……あ。
剛/あ。
ハルカ/……ファンブル?
麗子/……ファンブル。く、≪悔改めよ≫で振り直しを!
剛/≪悔改めよ≫は自分に使えないよ!
ベル/わ、私も同シーンに登場してないから≪リライト≫が使えない!
麗子/…………。扉の前で「これはアカンな」と呟きます。
GM/フォイを倒していたら1ラウンドが経過してしまい、マンションを捜索する時間が無くなってしまったのでした。シーン終了です。
麗子/次の麗子はうまくやってくれることでしょう! ……これ、おいしいね?(一同笑)
ベル/いつまでもフォイにかまけていたから!(笑)
GM/いやぁ、価値のある戦いだった。麗子さんのおかげでまた悪しきフォイが救われたのだった。
麗子/セッションお疲れ様です、高坂セッションはこれにて終了だ! ……私、第二のまりさになる(一同笑)


 ●ミドルフェイズ2/剛 〜白熱〜

剛/剛は、女魔術師の潜伏先を探りに行くっす!
GM/君が向かう駅は街の中央にある大きな場所です。ここから人々が動く重要な拠点なので、人探しには一番適切と言えるでしょう。

『AF判定:探索「女魔術師の潜伏先を探せ」』
 ・使用能力値:【体力】【理知】
 ・難易度:100
 ・ラウンド制限:なし

※『マップ:駅』にて、「女魔術師が滞在していた潜伏先を探す」演出に成功すること。


剛/時間は早朝。人は……まだまばらかな。≪野獣の鼻≫で腐臭がした従者の匂いを追ってみよう、ふんふん。そうしたら分かれ道に辿り着いたので、≪ライフコイン≫で硬貨をピンッ。……表だから右に行く。
ベル/おー、カッコイイ。
剛/進んで行くと……あっ! 大変だ、早朝の通学路に車に轢かれそうな子供がいる! ≪カバー≫で子供を庇うよ! 車がぶつかっても≪鬼の肌膚:物理≫で弾きます!
麗子/車が弾き飛んで大事故だよ!(笑)
剛/俺の姿を見られる前に≪鳥躍≫で逃げます!(笑) 逃げる最中も物を壊さないように≪不屈≫の精神で頑張る! ≪聖剣の加護:籠脱け≫を使って、ビルの頂上まで飛びます。
ハルカ/おおーっ、身軽だ。
剛/≪英雄の宣言≫+≪黄金の身体≫で仮面ライダーぽさを出しておこう!(笑) ≪狂舞≫+≪狂い宴≫でとても目立つ!
麗子/目立ってどうするんだ。写メってツイッターに流されるぞ、1000リツイートぐらいいくぞー(笑)
剛/目立ったら人が集まってきますよね。そこに≪疾風迅雷≫で素早く人混みに紛れて、「ところでこの辺で変な人を見ませんでしたか?」と≪+50まっすぐ≫で聞き込みをし始めます。
GM/早朝の時間だと、人を探そうにもいないもんね。
剛/≪戦士の勘≫で正しい情報を選びます。なんか大事なことを聞いた気がするけど≪−50かしこい≫で忘れます。
ハルカ/せっかく聞いたのに忘れてしまった!(笑)
剛/でも「あっちの方に変な人がいたぜ」という話を信じて言われた方に向かいます。……とりあえず異端を発見します。
ベル/とりあえず異端!(笑) 戦闘特化キャラは戦闘しないとAF判定の演出が難しいもんね!
麗子/(異端になって)「異端がいたんだー!」
剛/こ、こいつは倒さなければ!(笑) ≪両手武器(サブ:巨大武器)≫+≪死闘の半身≫でデカいハンマーを構えます! 異端がドーンと体当たりをしてきたので、≪武闘家の血≫+≪戦の申し子≫で巧くいなす!
麗子/痛んだ異端だ!
ベル/1ターンで異端を倒すんだ!
ハルカ/早く倒して! みんなの精神のために!(一同笑)
剛/≪檻触手≫で異端の足元を取って動きを封じ込めます! ≪悪喰らい≫+≪神喰らい≫で威圧をし、≪軍神の知恵≫+≪機能維持≫+≪殺界≫+≪地獄の兵具≫で攻撃! ≪破滅の異端者≫+≪浸蝕≫で、異端を……砕く! 異端が1ターンで逝った!(笑) ≪コネ「ウズマキ」≫で精通したウズマキの中に武器をしまいます。
GM/これで特技を29個使ったので、『現在難易度:42』ですね。
剛/【体力】で振ります。(ころころ)達成値は18したっす!
GM/『現在難易度:42分の18』になりました。まだAF判定は成功していません。元の難易度が100だからね、2回目に持ち越しましょう。……長い戦いを終えた剛くんは、朝が明けていくのを見たのでしたー。


 ●ミドルフェイズ3/ハルカ 〜目撃〜

ハルカ/ハルカは、聞き込み捜査をしてきます。……まず、AF判定とは関係無くセットアッププロセスで≪模倣犯≫を使用し、≪鬼の肌膚:霊力≫を覚えます。これで【MP】が20点削れて、【霊力防御点】76点になりました。
剛/あ、しまった! 俺もさっきのシーンで≪聖剣の加護:突然変異≫を使えば良かった!
GM/まだ剛くんのターンは2回あるからそこで使ってね。ハルカはニョキニョキニョキと≪鬼の肌膚:霊力≫を覚えました。ということで商店街に向かおう!

『AF判定:探索「聞き込み捜査」』
 ・使用能力値:【体力】【幸運】
 ・難易度:50
 ・ラウンド制限:なし

※『マップ:商店街』にて、「道行く人に聞き込みをする」演出に成功すること。


ハルカ/任務でママンと歩いていたけど、一人で歩くのは久々だなー。ママンの息子のナツメくんから、天災から身を守る≪お守り≫+≪幸運のお守り≫を貰っていたからギュッと確認。
麗子/私の息子が役立っているな(笑)
ハルカ/自分の前髪を捲ったところ、オデコの真ん中に埋まっている石……シャードをそっとなぞって調子を確認します。このシャードが≪守護の石1・2・3・4≫の力を持っています。
ベル/凄い石だー。
ハルカ/≪打ち震える霊魂≫で「高坂さんを絶対に助けるぞ」という強い意気込みをする。さて、いざ商店街で情報収集をするんだけど……聞き込みは綺麗な女の子の方が喋ってもらいやすいものだ。
麗子/それは、経験則かい?
ハルカ/うん。≪日常の復元≫で綺麗な女の子に変身して、優しそうな雰囲気を出して情報をたくさん話してもらえるようにします。≪音色変声≫で声も女の子にするよ。ベルちゃんの普段の仕草を思い出し、≪模倣犯≫を使ってレディになります。
剛/朝方なら魚屋さんとかなら人がいるかな?
ハルカ/そうだね、商店街を≪見通す眼≫で見渡します。おっ、人を見つけたぞ! なんとそれは偶然にも教会で働いているレベルの低い能力者でした。
ベル/下っ端のエージェントをゲット!
ハルカ/本物のボクのことを知っていた人だったので、女の子の姿を見られたくないので≪光の一手≫で彼の≪賢者の脳髄≫を無かったことにします。だから健吾くんは何も覚えてません。
GM/健吾くんだった!(笑) 名前は確か……竹田健吾くんだったっけ?
ベル/高山だっけ、モブっぽい名前だったから思い出せないなー(笑)
剛/田所だっけ、田沼だっけ?(笑)
GM/これって誰かが「高橋だよ!」って言ったら全員に「お前は何を言ってるんだ……?」って言われるパターンだな(笑)
ハルカ/その健吾くんからアレコレ聞き込みをします!(笑) どうやら健吾くんも何かの任務の真っ最中だったようで、逆にこっちも情報収集をされました。彼と別れた後、物陰に入って普段の人の姿に戻ります。
麗子/ぽんっとな。
ハルカ/すると「落とし物ー!」とスマホを握った健吾くんが走ってきました。姿を見られました。その場からそっと≪マインドロスト≫+≪記憶の香り≫!
GM/また記憶を消された!
麗子/哀れな被害者、高橋健吾……(笑)
ハルカ/彼の中では完全な美少女に出会ったことにしておきます(笑) 人がいなくなったら、そこら辺にいる浮遊霊にも話を聞こう。≪精霊契約≫+≪神格契約≫≪上級精霊契約≫など霊的な事に関してはとても得意だからです。
GM/君は英霊だし、幽霊界的にはわりと上の立場の人なんじゃない? ってことは、浮遊霊さん達の方から「お疲れさんでーす!」って頭を下げてくるんじゃないかな。
ハルカ/ほうほう、ちょっと訊きたいことがあるんだけどいいかな? 情報を持っていそうな霊を≪天命の選定≫で見極めます。……ふう、昨晩からずっと動いて疲れてきたからちょっと疲れてきたな。でも≪命の糧≫で【HP】を増やしているからまだまだ大丈夫!
GM/連日のお仕事お疲れ様でーす(笑)
ハルカ/自分は元クエスター、自分の体に流れる≪聖戦士の血≫がシャードの言うことを読み取ってくれる。シャードの導きに従って、早朝の情報収集を続けていきます。
GM/『アルシャード』っぽい演出を入れてくれて嬉しいなぁ。……これで使用特技は20個、『現在難易度:10』になりました。
ハルカ/【幸運】判定をします。(ころころ)達成値12で成功です、良かった。
剛/AF判定成功だ。……ミドルフェイズ3でようやく情報が入手できる!
GM/高レベルセッションだからAF判定の難易度も高く設定されているからね。ではハルカくんは、シャードに導かれるがままに聞き込みをしていきます。健吾くんや街中の人達からたくさん有力な話を聞くことができました。
ハルカ/≪日常の復元≫で色んな人の姿に変身することによって、怪しまれずに話し掛けていきました。便利だ。
GM/高坂の顔写真を手に聞き込みをしていると、「その人なら2日前に見た」という話が出てきました。
ハルカ/本当ですか!
GM/おばさんが話したことにしよう。「この人……公園で見かけたわ。この商店街から少し離れた郊外、工場地帯まで行かない住宅地辺りに公園があるでしょう? そこに居たわよ」 メインストリートから外れた小さな公園で、街中によくある場所ですね。『マップ:郊外の公園』が出現します。
ハルカ/ふむふむ、公園か……!
剛/2日前というと、12月5日?
麗子/……襲撃を受ける前夜だな。
GM/ええ。麗子さんの自宅への襲撃や、ときわからの電話がある前の日ですね。そして違う人も……そうだな、幽霊の女の子達からこんな話も聞きました。「いつも私達が休憩している空きビルがあるんですけど、そこって誰もいないし暗くてジメジメドロドロしていて居心地が良かったんですよ。でも最近……変な目をいっぱい感じるんです!」
ハルカ/目? いっぱい目……? 
GM/「よく覚えていないんですけど、いっぱい何かの目に見られているような、ちょっと怖い体験をしました!」 ……ここで判る情報は以上です。次は新しく追加されたマップに行ってみるのも良いかもね。


 ●ミドルフェイズ4/ベル 〜隠蔽〜

ベル/教会に残ったベルは、高坂さんについて調べます。

『AF判定:調査「高坂について」』
 ・使用能力値:【理知】
 ・難易度:40
 ・ラウンド制限:なし

※『マップ:教会』にて、「高坂に関する資料検索をする」演出に成功すること。


GM/演出の指定は資料検索ですが、今回はいつもしているような「既に用意された任務に関連する資料を探す」というものではありません。異端や異能、世界各国の事件はあれど、一人の人間のことを調べるのは司書も資料作成係も手伝えないそうです。
ベル/そうですね、高坂さんのことを探すのは苦労するでしょう。では……高坂さん自身が関わったような事件が無いか探します。まずは自分の調子を整えないと。≪興奮剤≫+≪万能薬≫のリポDを飲みます。ファイト一発!
剛/朝からお疲れ様でーす(笑)
ベル/≪空間知識≫で膨大な資料を探しては取捨選択していく。どんなに資料が溢れかえっていても、≪強化手術:意志≫でへこたれない心! 24時間戦えますか!
ハルカ/それは寝て(笑)
ベル/≪神聖言語:上級感応力≫があるので、難しい言葉もどんどん読み解けていきます。資料検索でファンブルしたけど≪リライト≫! もっかい振る、≪逆転運命≫。いっそこれは≪未来の吐息≫でクリティカルにしよう!
剛/めっちゃ一人で頑張ってる!(笑)
ベル/もっとここを自分にとって資料が読みやすい空間にしよう、≪法則調和≫。本が散らばっているように見えるけど、自分にはとても探しやすいポジショニングになっています。
麗子/通りかかりの司書さんがビックリしてそう(笑)
ベル/そこの本は動かさないでください、後で片付けますんで……≪念動障壁≫+≪念動障壁・改≫+≪覚醒具1・2・3≫で片付けられそうな本を防ぎます (笑)
GM/突如やって来たときわが「グッドです、そのままどうぞ」と言って去って行きます。
ベル/とはいえ、一人で作業は大変だ。≪バベルの唄い手≫を使って、教会に住んでいるネズミさんに資料検索のお手伝いを要請します。
剛/か、可愛い!(ネズミになって)「判ったチュー、てちてち!」
ベル/高坂さんには何度も関わってきた、私はもっとうまく探せる筈だ……と≪超越感覚≫を使って探します。きっとここに高坂さんに関する資料があるという≪運命の予感≫が! しかもその勘は幸運にもあっていた、≪君に幸あれ≫!
GM/ふむ、これで使用特技は18個。『現在難易度:4』になりました。ファンブらなければ成功域ですね。
ベル/大丈夫、私には≪リライト≫がある! 【理知】で振ります。(ころころ)達成値13、このフランベルゾーンのおかげで発見しました!(笑)
GM/おめでとう、トキリンも司書さん達も立ち寄らなくなったベルちゃん領域で……数少ない資料を探し当てられます。
剛/ネズミさんが取ってきてくれました、チューチュー!(笑)
GM/じゃあネズミさんと一緒にあるものをいくつか発見できました。教会に登録している以上、必ず提出している履歴書です。ベルちゃん達も書いたことがあるものと同じだね。
ハルカ/ほうほう。
GM/フルネームは高坂 圭吾(たかさか・けいご)。仕事斡旋人(コーディネーター)として、尋常じゃないぐらいの異端事件の担当になっていることが明らかになります。
ベル/さすが高坂さんですねぇ……。
GM/しかし、10年以上前の経歴は一切書いてない。
ベル/うん?
GM/履歴書と言ったら普通は出身小学校や大学、今までに務めた職歴を書きますよね。それは剛くんや麗子さん達の履歴書も同じ筈です。しかし高坂の履歴書は、「仕事斡旋人になって担当した事件」しか書いていない。あまりにその量が多いので彼のことを知ったつもりになれるけど、彼の過去について記すものが意図的に記されていないことが判ります。
剛/その部分が見つからなかった、ではなく?
GM/10代、20代の部分がぽっかり空白。何も書いてません。
ベル/仕事斡旋人としての資料はいっぱいあるから今のことは判るけど、昔のことが一切判らない……。現役で活動しているエージェントなのに、これはおかしいのでは?
GM/資料検索を終えたベルちゃんは「書類を探しても無理だな。もっと違う手段で調べなければならない」という考えに思い至ります。……高坂を記す記録が無いなら、彼についてよく知っている人物に尋ねてみるのが一番じゃないか?
ベル/……と、ときわさん!?
GM/ときわなら、さっき書庫から出て行ったのを君は見ています。では『イベントキー:連絡先』を手に入れてください。既にベルちゃんはときわの電話番号は知っていますが、これはセッション中のデータとしてのときわの連絡先です。これからこれを使ってときわを呼び出すことができます。
ベル/そっか、『AF判定:調査「高坂の過去」』を、ときわさんに対してやればいいんですね! 【幸運】だったら任せろ! 資料を元の場所に戻して、ときわさんの元に行きます。
GM/書庫は朝の利用者が来る前に綺麗になりました(笑) ……これで4人全員行動したので1ラウンド目が終了。時刻は午前8時〜正午ぐらい、太陽が昇る午前中パートが始まります。情報は常に連絡し合ったということで共有し合って構いません。
ハルカ/ラインのグループで「異端がいたんだ」って絡んでるんですね(笑)
ベル/第2ラウンドは、今までのAF判定を引き継ぐのが良いんじゃないかな? 麗子さんがマンション捜索、剛さんが潜伏先捜索で……。
ハルカ/ならハルカが『マップ:郊外の公園』にそのまま行ってみるよー。ママン、あとはドアの鍵を差し込むだけだから頑張れ!(笑)
麗子/それはフリなの!? これでまた失敗したら罵ってくれ!(一同笑)


 ●ミドルフェイズ5/麗子 〜証拠〜

GM/剛くんと麗子さんはあともう一息、頑張って成功させよう。まず最初は……マンションの扉の前にいる麗子さんから始めていこうか(笑)

『AF判定:探索「高坂のマンションを捜索せよ」』
 ・使用能力値:【知覚】
 ・現在難易度:1
 ・ラウンド制限:なし

※『マップ:高坂のマンション』にて、「高坂がいる場所に関する手掛かりがないか探す」演出に成功すること。


ベル/麗子さん、あとはサイコロを振るだけだよ!
麗子/これでまた失敗したら……いや、失敗するのは嫌なので、成功して!(ころころ)イェーイ、成功です! カタカタカタカタカタ!
剛/物凄く震えながらドアに鍵を差し込んだ!(笑) 麗子さん、昨日のセッションの傷がまだ癒えてなかったのかな!?
GM/鍵を開けて、【知覚】に成功して部屋の中を無事捜索できました。ちなみにちゃんと描写してなかったんですが、高坂の住む部屋はN市にある某高層マンションの上の階です。男性一人暮らしで同居人はいないので、完全に無人です。
麗子/良い所に住んでいるんだな。
GM/ある程度セキュリティがしっかりした部屋を借りなきゃいけないお仕事をしてますから。マンションに入るにも警備員が待機する入口を通らなきゃいけないし、玄関を入れば魔術結界によって守られている部屋だと麗子さんにも判ります。
ハルカ/普通の泥棒なら入れない作りなんですね。
GM/室内は特別荒らされた様子は無い。飲みかけのコーヒーが放置とかは無いね。だけど冷蔵庫の中身が……日持ちするものぐらいしか残されていない。まるで「長期旅行に行くから部屋をあける準備をしていたのでは?」と思われるぐらいだ。
麗子/ほう、どこかに行ったのか?
GM/賞味期限が2日前の卵が残されている。遠出する気は無かったようだ。
剛/2日前なら、12月5日……。高坂さんにとって5日間ギリギリのリミットには間に合いますね。
GM/麗子さんは以上のことから、「少し家をあける予定はあった。だが5日以上帰ってこられなくなったのは予定外なのでは」と思います。
麗子/……出先で攫われたか?
GM/次に麗子さんは、デスクにある書類を全て確認していきます。現在受け持っている『AW』セッションの資料や過去の資料が大量にありますが、そこには不審な点は無し。パソコンを立ち上げ、パスワードも解除して中も捜索、削除されたファイルまで丁寧に目を通していきます。……この判定のイメージがAF判定の難易度50だったんだけどさ。
剛/さっきの難易度50は思いっきりフォイとの戦いでしたしね(笑)
GM/麗子さんにとってはこの程度の操作、難易度1だったんでしょう。
麗子/わーい、GMがアゲてくれたー!(一同笑) おっ、スクリーンセーバーは剛から貰った写真になってるぞ!
剛/いっぱい俺の写真が出てくる! 嬉しい!(笑)
GM/削除されたメールを復元していると、あるメールを発見します。中国語表記の。
麗子/お?
GM/アドレスはメチャクチャな英字、すぐに捨てられる無料メールだ。……麗子さんは中国語は読める?
剛/中国人の友達もいたしな。
麗子/うん、ホンファから教えてもらっていたことにしよう。≪賢者の脳髄≫を持っているぐらいですし、読めます。
GM/では難なく全文が読めます。「高坂様へ。私は機関の一員です。大切なお話がございますのでご連絡をお待ちしています」 その文の下には、電話番号らしき数字が記されています。
ベル/ん……機関……。
麗子/……電話番号に見覚えは?
GM/ありません。メールアドレスと同じで電話番号もすぐに消せる一時的利用のものでしょう。受信日時は12月1日0時。文章は非常に簡潔でそれしかなく、メールの送り主は高坂に名乗っていません。送り主の素性を明かす文は「私は機関の一員です」というものだけです。
麗子/……ホンファが機関の一員だったということを、麗子は知っていますか?
GM/知りません。
麗子/初めて聞いたということですね。メールをプリントアウトして、その紙をウズマキの中に入れておきます。
GM/中国語のメール。機関。思いつくのは、どうしてもリー=ホンファのことでしょう。……もう一度麗子さんはマンションの中を調べ直します。その結果、ある名簿を発見します。機関に所属していた研究員の名前リストだ。
麗子/ふむ、これは……。
GM/約10年前の機関解体事件のとき、教会が事情聴取などで記録したものの複写です。そしてその名簿の中に、君の知り合いの名前リー=ホンファがありました。
麗子/確かに所属していたということか。
GM/高坂の部屋で判ることは、「高坂が機関の者から連絡があり電話で接触して」、「おそらくその人物が機関に所属していたと確信し」、「それによって高坂は自らの意思でマンションを後にした」ということです。
麗子/……高坂は、ホンファに会いに行った可能性が高いのか。ムシャクシャしながら高坂の部屋で勝手にコーヒーを拝借して飲み始めます!
GM/高坂の部屋には一人暮らしのくせにコーヒーや紅茶、保存のきくお菓子、カップやグラスがいっぱいあります。きっと君達や他のPC達が遊びにきたときに出すため用意してるんだろうね。
麗子/……早く帰ってこいよ!


 ●ミドルフェイズ6/剛 〜発見〜

剛/潜伏先を探しますが……まず最初にセットアップで≪聖剣の加護:突然変異≫を使いたい! これによって≪戦場の華≫を取得します!
ハルカ/先に特技を覚えておくのは大事だよね!
GM/前のシーンは仕様を忘れちゃったからな(笑) 剛くんも判定成功まであともう少し、頑張ろう。

『AF判定:探索「女魔術師の潜伏先を探せ」』
 ・使用能力値:【体力】【理知】
 ・現在難易度:42分の18
 ・ラウンド制限:なし

※『マップ:駅』にて、「女魔術師が滞在していた潜伏先を探す」演出に成功すること。

剛/剛はお腹が空いたので、≪コネ「ウズマキ」≫の中からおにぎりを取り出します。
GM/それは却下させていただきます。コネは人脈なので、その描写は適切ではありません。
剛/判りました。では……ウズマキを開いたら、たまたま居たロリ様に挨拶をします(笑)
ベル/突然のロリ!(笑)
GM/(ロリになって、不機嫌そうな声で)「……食べ物を入れたの? 『ウズマキ美化委員会』を開くわよ」
剛/だってみんな食べ物入れているじゃないっすか。
GM/「みんなが入れてるからって自分もしていいって思ってるの?」
剛/でも俺はすぐに食べるつもりで……。
GM/「謝りなさい」
剛/ごめんなさいっ!(一同笑)
GM/「そんな貴方に、新鮮な平成2年のクッキーをあげるわ
ベル/新鮮な!? 平成2年の!? 20年前に入れたやつなのに!?(笑)
GM/ウズマキの中は時の流れが一切無いので、ついさっき入れたかのように綺麗なクッキーです。
剛/これ、誰が入れたんですか……(笑) ロリ様も食べます?
GM/「もぐもぐもぐ」
麗子/た、食べるんだ!?
GM/新鮮だから良いじゃん。
ハルカ/し、新鮮だけど……気持ち的にさ(笑) きっとそのクッキーってパッケージからして懐かしいよね。
剛/でもおいしいサックサク!(笑) お腹が満たされた、≪命の糧≫を手に入れた! そして≪野獣の鼻≫を使ってすんすん情報収集を再開します。≪聖剣の加護:籠脱け≫+≪鳥躍≫をしながら、周りを見渡しながら移動します。
ベル/ぴょーんぴょーん。あ、ラーメンのニオイが美味しそう?
剛/ラーメン食べたいけど我慢する! ラーメンのニオイに負けないように≪不屈≫!(笑) ≪単一化1・2≫で【体力】が強化されているから燃費が良いよ。さっき使った≪聖剣の加護:突然変異≫で【HP】が20点減っているけどね。
GM/これでもう『現在難易度:24分の18』だよ。剛くんの固定値をプラスすれば、ファンブルが出なければ成功するんじゃないのか。
剛/それは呪いの言葉だ!(笑・ころころ)無事成功です、こっちに変なニオイがする気がする!
GM/すんすんと探していると、不穏な魔術的な香りがします。
剛/結界とか≪−50かしこい≫で俺にはよく判らないけど、不穏な気配がするから行く!(笑)
GM/駅の周辺を探っていると、空き店舗が目立つビルを発見します。一階一階に居酒屋テナントが入るような商業ビルなんだけど、立地が悪いせいなのか今は何も店舗が入っていないよ。
剛/空き店舗……誰かが潜伏しているのか?
GM/そこに気兼ねなく話してくるおじいちゃんがいます。「不況で少し立地の悪いビルは手放されて、尚且つ取り壊すこともできなくてねぇー。今じゃ悪い子供の遊び場になっちゃったんだよ。いくらキープアウトのテープが貼ってあっても悪ガキは入るからねー」
剛/そうっすねー。……子供がこの辺で遊んでいたんですか?
GM/「大人数が入って行くのを見かけたんじゃが……」と言うおじいさんは、ビルを見る。『マップ:空き店舗』を追加します。そういやさっきラインで、ハルカくんが営業していないお店の話をしていたなって思い出してください。
ベル/開き店舗に入ることができるようになった……。
GM/「儂は正義感が強いから空き店舗で遊ぶ子供達を注意しようとしたんじゃが、実はそのときのことをあまり覚えていないんじゃ」
剛/……子供のことを、覚えていない?
GM/この台詞に剛くんは、「このおじいちゃん、何か都合の悪いものを見て記憶を消されたのでは?」と思います。
剛/ハルカが似たような特技を使っていた気がする。おじいちゃん、他に何か怪しいことがなかったりしませんでしたか?
GM/「起きてないぞー」 君は思う、もし起きていたとしてもこのおじいちゃんは忘れている、と。
剛/だよなー(笑) 恐ろしい、次を頑張ろう!


 ●ミドルフェイズ7/ハルカ 〜遊具〜

ハルカ/ハルカが『マップ:郊外の公園』に向かいます。その前にセットアップで≪模倣犯≫を使用、今度は≪因果の蝶≫が生えました。
GM/ニョキニョキっと≪因果の蝶≫が生まれました。ハルカくんは午前中の明るい時間、公園にやって来ます。そこは普通の公園で子供達が遊び、奥様が話し合い、リーマンが昼の休憩をしています。
ハルカ/普通の公園だなー。何かあるのかな、キョロキョロ。
GM/では【知覚】判定をお願いします。とある人物との対抗判定です。(ころころ)こちら、達成値12。
ハルカ/はい。(ころころ)ハルカは達成値14です、勝った! 3D6から2D6を選択できるのは強い!(笑)
GM/まったくだ、おめでとう! ……君はおかしなことに気付きます。子供達も奥様達も楽しそうにしている公園で、ジャングルジムだけ人がいない。愉快に遊んでいる子供達がたくさんいるのに、どうしてジャングルジムだけ誰も遊んでいないんだろう?
ベル/……ジャングルジムだけ、避けて通られている?
ハルカ/……何食わぬ顔で、ジャングルジムに近寄っていきます。
GM/知識のある君が近寄れば判る。君にはジャングルジムが見えるけど、一般人達には≪不可視の領域≫によって見えていないから遊ばれていないんだ。

 ≪不可視の領域≫
 特定の領域を隠蔽する[領域遣い]の副特技。
 見破ろうとする場合は、使用者の【意志】と見破る側の【知覚】で対決する。


ハルカ/なるほど! ……結界の中に誰がいますか?
GM/ジャングルジムに近寄り、君は結界内に入った。誰もいないと思ったジャングルジムで遊んでいる人が見えてきます。
ハルカ/ふむ。
GM/黒い着物の男の子だ。
ハルカ/え。……ま、マジか!?(笑)
GM/そのすぐ側に、高坂がいます。
ハルカ/…………。び、ビックリして言葉を失ってしまった……!
GM/ジャングルジムで遊んでいる10歳ぐらいの黒の少年。それを近くで、腰掛けられる所に座って少年を見ている高坂がいます。
ベル/休日のお父さんか!?
GM/そう見えますね。
麗子/ええっ!? こ、これは……高坂の隠し子なのか!?
ハルカ/え……ど、どうしよう? どうしましょう!? ≪+50気配遮断≫しながら近づいて、2人の様子を伺っています……。
GM/高坂は英霊である君の≪+50気配遮断≫に気付ける筈が無い。黒の少年は、遊びに夢中で近付く君に気付かない。なので少年は平和に遊んでいるし、高坂も少年に敵意を向けていたり怯えている要素も無く眺めています。……もちろんハルカくんは、高坂に息子や娘がいたなんて聞いたことがありません。でも端から見ると「2人の顔が似ていると言えば似ている気がする」って思うよ。
剛/ほ、本当にお父さんか……?
ベル/パパ坂さんなの……?(笑)
ハルカ/……今の少年は禁書を持っていませんか?
GM/持ってないです。本を持ちながらジャングルジムで遊んでいる子供がいたら私なら怒る(笑)
剛/片手でジャングルジムは危ないしね!(笑)
ハルカ/GM。私は今、メタ読みをしてしまって胸が苦しいです。
麗子/……え? MUMAちゃんはもう正体が判っちゃったの?
GM/……ああ、MUMAちゃんは長編小説を読んでくれていたよね。
ハルカ/はい、なんとか自分を落ち着かせます!(笑) ……探しましたよ、高坂さん。ウーパールーパーが話し掛けてきます。
GM/高坂は声の方に振り返る。そこには人がいない。だが視線を落として……ウーパールーパーを見つける。(高坂になって)「は、ハルカくん!?」
ハルカ/どうも。
GM/「ど、どうも。……よくここに居るって判ったね?」
ハルカ/探しましたよ、そりゃもう大変な仕事だったんです!
GM/「そっか。……君が刺客か」
ハルカ/刺客って言い切る高坂さんに……ウーパールーパーが複雑な表情をします(一同笑)
GM/高坂は、まごうことなきいつもの高坂のように君へ手を差し伸べてくる。
ハルカ/ちょちょちょっと高坂さんの手に乗っかります。……あのですね、ボクはてっきり何かの事件に巻き込まれて高坂さんが誘拐されちゃったと思っていました。違うんですか?
GM/「……半分正解だな」
ハルカ/……帰る気あります?
GM/『イベントキー:高坂の過去』を持っていますか?
ハルカ/持っていないです。
麗子/フラグが回収されてないからダメ!?
ベル/過去……そっか、ときわさんから過去の話を聞いてからじゃないとダメだったんだ!?
GM/そういうことです。高坂は本当にハルカくんに申し訳無さそうな顔をして「帰る気は……無い。ごめん。俺にも事情があるんだ。だから俺は、彼側に加担させてもらう」と答えます。かといって、ハルカくんを追い払うようなことはしない。
ハルカ/……事情、そうですか。高坂さんは彼のマスターを知っていますか?
GM/「……ああ」
ハルカ/……リー=ホンファですね。
GM/ぴくっと反応し、苦笑いします。もしイベントキーが無くてもそれと同等なワードをGMに向けてくれれば、それに応じた台詞を言いますが?
ハルカ/今のボクはやめておきます。……けど、これだけは言わせてください。高坂さん……正直ボクは、刺客になるのは嫌なんですよ。
GM/「……うん……」
ハルカ/だから、説得できる材料を揃えてまた来ます! 暫くここから動かないでくださいね。それではまた!
GM/「ハ、ハルカくん!」
ハルカ/何ですか?
GM/「……今回は俺の我儘で君達に尻拭いを任せることになってしまう。ごめんな」
ハルカ/…………。なんでボク達が、高坂さんお疲れ様会を企画したと思います? 高坂さんが、普段から我儘を言わないからですよ! だから尻拭いぐらいさせてください!
GM/「……そろそろ行ってくれ。彼が怯えるから……」
ハルカ/はい。……高坂さんの手からピョーンと去って行きます。


 ●ミドルフェイズ8/ベル 〜過去〜

ベル/高坂さんの過去を聞きに、ときわさんの所に直接お伺いします。 とっきわさーん!

『AF判定:調査「高坂の過去」』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:15
 ・ラウンド制限:なし

※「高坂について調べる」演出に成功すること。
※『イベントキー:連絡先』を所持していなければこのAF判定は行なえない。

GM/ときわは紅茶を差し入れながら、「いかがしました、ミズフランベル?」と素直に応対します。
ベル/懐から茶菓子をスッ。
GM/「グッドです」
ベル/無言で頷く(一同笑) 紙上の資料では高坂様の居場所は判りませんでした。貴方が一番高坂さんのことを知っていると思いますので、よろしければ高坂様のお話を私に聞かせてくれませんか。
GM/「……この緊急事態、話してくださいと言われて断る理由がありません。ですがこの僕の顔は『とても話したくない』という心に満たされていると察してください」 友好的である筈のときわが、ベルちゃんに判定を要求します。
ベル/はい。先ほど飲んだ≪興奮剤≫+≪万能薬≫の効果は≪聖剣の加護:機能維持≫で続いています。≪コネ「ウズマキ」≫で、ロリから貰った『六色の宝珠』を胸にぎゅっと握って「大丈夫、まだ頑張れる」と自分を鼓舞します。それを≪強化手術:意志≫の強い意思で思って、≪紫の眼≫でときわさんを見つめます。
ハルカ/美しい描写だ……(笑)
ベル/もしときわさんが嘘をついたら煙に巻くような言葉を使っても、≪バベルの唄い手≫+≪神聖言語:上級感応力≫があるから偽りの言葉は通じませんよ。……『現在難易度:1』まで下がったので、【幸運】で判定します。(ころころ)成功です。じぃっ!
GM/「貴方の誠意にお応えしましょう。……まず先に言っておきたいのが、高坂さんはご自身の過去を隠しております。僕みたいに自分のことをペラペラ喋らない、彼にとってデリケートな部分なのです」
ベル/はい。ときわさんから聞き出したということは言いません。
GM/「ミズフランベル。貴方は確か、機関にいましたよね?」
ベル/……苦虫を10匹ぐらい噛み潰したような顔で、頷きます。
GM/「高坂さんは、かつて悪行の限りを尽くしていた機関の一員……ではありませんが、関係者ではございました。高坂さんのお父さんが、機関の最高責任者でしたから
ベル/…………。
GM/ベルちゃんは過去シーンで、「高坂の顔の男が子供達を連れて行った」のを見ていましたね。
ベル/覚えています……黒坂さんのことですね?
GM/はい、黒坂さんです(笑) あれは高坂本人ではなく、高坂の年齢をもうちょっと上にした……高坂の実の父親でした。
ベル/黒坂さん……機関にいた悪坂さんは父親……もういいや、父坂さんで(一同爆笑) あんな組織の一番偉い人が、高坂さんのお父さんだったんですね……。
GM/「そう、高坂さんのお父さんは機関の最高責任者であり、裏社会で多くの事件を引き起こしていた張本人です。……今の高坂さんは教会の仕事を熱心に尽くしていますが、その理由がお判りですか?」
ベル/……罪滅ぼしということでしょうか。
GM/「その通り。父親のしたことの罪滅ぼしをするため、自分の一生を費やす決意をしたのです」
ベル/…………。
GM/「機関は開設当初は、真っ当な異能力研究施設でした。ですが元々独裁体制で動かしてきた土台が悪かったのでしょう、異端を生み出す『欺く神』を頂点にした新興宗教になってしまいました。そして10年前、機関は何百人もの能力者の囚人を生贄に『欺く神』を召喚しました。もし邪神が放置されたら、今頃日本は壊滅したでしょう。……ですが現在の教会のトップ・鶴瀬総支配人が邪神封印を先導し、機関は解体されました」
剛/総支配人、凄い!
ハルカ/鶴瀬さん、凄い人だ……!(笑)
GM/もちろん何人もの能力者が協力しての事件解決ですよ。「10年前、『欺く神』を召喚を画策した主犯・高坂さんの実父……上門 狭山(かみかど・さやま)は処刑されました」
ベル/もうその人は、この世にいないんですね。
GM/「ええ、機関の本部関係者は全員然るべき処置を受けることになりました。これが高坂さんが隠したい過去の一つ目。そして、二つ目は……これが問題なのです」
ベル/まだあるんですか?
GM/「何故その最高責任者が『欺く神』を召喚しようとしたかというと、更なる力を追い求めるあまりという研究所の暴走ではあるんですが……。その最高責任者は、『欺く神』の末裔なんです」
剛/……末裔?
GM/「堕天した神が、この世の人間と交じった凶悪な異端の一族出身。つまり……」
ベル/……高坂さんも?
GM/「はい。高坂さんも、『欺く神』の末裔です。彼の体には邪神の血が流れている。彼自身には強い力を持っていないことは貴方もご存知かと。だけど……邪神降霊儀式に、邪神の末裔の血肉が使われるとなれば、さぞ良い素材になる」
ベル/同じ血肉を受け継いでいるということは、それだけ『欺く神』を降ろしやすいということでしょう? 最高級素材なんですね、なるほど……情報が洩れて云々よりも大事なことかもしれません。
GM/「さすが貴方は頭が良いですね。……教会が『何かが起こる前に高坂さんを処刑したい』と思う理由、判っていただけますか。彼は本来なら生きているだけで危ぶまれてしまうんです。たとえ彼自身が無害でも、どんなにみんなに尽くしていても、生まれが異端の一族でありあの機関の最高責任者の息子だから……」
麗子/……あ。高坂がオープニングで「結婚ができない」って繰り返し言っていたのは……。
GM/この過去があるからですね。というより……「自分の種を残したくない」が一番かな、『欺く神』の血筋だし。
ベル/どんなに高坂さんがみんなのために頑張っても、その過去と生まれがある限り、偏見の目で見られる。だから敢えて隠蔽していたんですね……。
GM/「中二くさい設定でしょう?」
ハルカ/トキリン、なんてこと言うの!?(一同爆笑)
麗子/真面目に聞いていたのに目玉が飛び出るかと思った!(笑)
GM/「生まれのこと、実の父親のこと……知って損をすることはあれど、知られて得になることは一つもありません」
ベル/穴だらけの履歴書はそういう理由だったんですね。
GM/「……僕はこのことを知っていましたし、今朝貴方に話すこともできました。でも高坂さんと『可能な限り誰にも話さないでくれ』という約束をしていました。誰かが高坂さんのことを教えてくれと言ってこない限り、僕は話さないと決めていました。それだけ彼はこのことに深く強い感情を抱いていていると判ってやってください」
ベル/教えていただけただけでも大変助かります。あの、高坂さんは……教会に対して不満を持っていなかったんですか?
GM/「不満なんて無いでしょう。高坂さんは無条件で人を信頼します。どんなPC相手でも味方だし『AW』に参加してくれるプレイヤーなら全力でサポートする設定です
剛/た、高坂さん……(笑)
GM/「……ですが、10年前の教会のやり方に不満というか、後悔はしています。高坂さんは、10年前の機関解体事件で多くの人を失いました。実の父親を処刑という形で失っただけでなく……邪神を封印する際に、封印に必要だからという理由でその場にいた能力者100人を犠牲にしました。その中に高坂さんの味方や家族もいましたから」 その犠牲のおかげで、今ん日のベルちゃんやナツメくんは救われたんだけど。
麗子/…………。
GM/反対派もいました。ですが邪神が召喚されてしまい、日本人1億2千万の命と100人の命を天秤にかけたら? 鶴瀬総支配人は、即決でした」
ハルカ/鶴瀬さん……本当に強い人だ……(笑)
GM/「……犠牲にする100人の中に、高坂さんの愛する家族がいた。必要な犠牲だった彼らのために、罪滅ぼしに走るのも無理はありません」 回想シーンで泣きながらベルちゃんを助けに行ったのは、助けられなかった人を何人も見ていたからです。
ベル/家族、ね……。私には判らないけど、彼には大事なものだったんでしょう……。
GM/「だから、今の高坂さんが剛さん達を捨てて一人で出て行くなんて考えられない。いなくなったのには、絶対に何か事情がある筈です」
ベル/高坂さんには戻っていただかないと困ります。……私は、高坂さんを助ける手助けをしたいです。
GM/「自分達はもう事情を知っているんだと言って、彼に直接どうしてしまったのか問い質してみるしかありません」 『イベントキー:高坂の過去』を入手してください。このシーンが終わったら第3ラウンドになるので、そのときに情報共有してね。
剛/ラインって凄く便利だなー(笑)
ハルカ/いや、そろそろラインで連絡じゃなくて顔を合わせて昼ご飯が食べたいよ(笑)
ベル/……あの、機関って本当に壊滅したんですかね? 生き残りが再起を謀っているとか、別個で研究を続けている可能性は?
GM/「大いにあると思います。邪神を頂点にする宗教でもあった機関は、とても強い力に憧れておりました。10年経った今もその心が捨てられない者がいてもおかしくありません」
ベル/……ありがとうございます。みんなでお昼を食べに行きたいと思います。
GM/全員行動が終わり、第3ラウンド目の昼過ぎのターンが始まります。お食事の場で、今まで得た情報をPC内で共有してください。
麗子/ふむ……。「高坂を使えば、『欺く神』が召喚できる」のか。けど高坂は「儀式をしたい!」と言われて「いいよ!」と答えるような男か?
ハルカ/でもボク、確かに高坂さんが「向こう側に協力する」って言ったのを聞いちゃったんですよ……。
剛/そればかりは本人に事情を聞くしかないと思います。それと空き店舗に行けば、女魔術師がいるかもしれないっすよ! ……でもなんで、高坂さんは放置されているんすか? 『欺く神』儀式の素材に高坂さんを使うなら、普通は監禁しているものだと……。
麗子/高坂さんが少年を「ちょっと散歩させてくるよー」って保護者っつらして外出した、とか?(笑)
ハルカ/……寧ろ、少年の方が高坂さんの保護者なんじゃないかな。だって高坂さんはHPダメージが1点でも入ったら倒れるエキストラだよ。少年はボク達が敵わなかった存在だ。高坂さんには圧倒的な戦力差があるよ。
ベル/そうか、お父さんが子供を見張っているんじゃなくて、子供の方がお父さんと一緒に居ればそれだけで逃げられないんだ……。
GM/わざわざ監禁していなくても、周囲から姿を視えなくして助けを呼べないようにしておけばいいしね。高度な≪不可視の領域≫ほど凄いもの、キャラクターレベル20のPCでもいない限り見破れないから大丈夫だよ!(一同笑)
剛/とりあえず……公園と空き店舗、2人ずつ分かれて向かいますか。