アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 悔いなきセレクシオン 』 4ページ ■
2014年5月11日




 ●ミドルフェイズ9/剛&ベル 〜説得〜

剛/剛とベルで、公園に向かいます。セットアップのタイミングで剛は≪聖剣の加護:突然変異≫で≪殺法崩し≫を取得して、それから向かいます!
GM/OKです。そろそろ【HP】がだいぶ減ってきたね。……なお、ハルカくんが≪不可視の領域≫を見抜いてくれているので、結界を見つける判定は必要ありません。
ベル/言われれば判るんですね。……剛さん、行きますよ。
剛/お、俺、何も発見できないかもっす!(笑)
ベル/よく見ると高坂さんが見えてきますよ! 3Dメガネを掛けると見えるアレみたいなもんです!(笑)
GM/赤と青のメガネを掛けながら行きましょうか(笑) ……結界に入ると、すぐに高坂と少年が見えてきます。
ベル/気配を隠す特技も無いので、すぐに向かいます。高坂さんは相変わらずジャングルジムにいますか?
GM/うーん……何時間も同じ遊具で遊ぶのも変だし、違う遊具に変更してもいいですか? 今の時間はジャングルジムから離れて、ブランコで遊んでいることにします。もちろんそこには一般人は一人も近寄ってこない。
ハルカ/高坂さん、ずっとここに居てお腹は減らないんですかね?
麗子/どん兵衛でも食べていてくださいよ、冬ですし。ちょっとコンビニまで行って買ってきたことにして!
ハルカ/それなら、着物の男の子も肉まんを食べていてください!(笑)
ベル/か、可愛い! パパ坂さんも可愛い!(笑) ……声を掛けます。高坂様。
GM/(高坂になって)「わっ、ベルちゃんと剛くん。……どん兵衛、食べるかい?
ベル/我々は先にお昼ご飯を頂きましたので(一同笑) お話は、ハルカさんから伺いました。
GM/高坂は少年に「遊んできなさい」と言います。少年がいなくなったところで……2人に「話って?」と向き直ります。少年は「わーい」と遊んでおります。
剛/あの子、可愛いっすね。
GM/遊具は腐り落ちてないです。普通に遊んでいます。
ハルカ/よ、良かった。じゃないと公園の遊具が劣化しちゃう(笑)
ベル/高坂様。……失礼ですが、高坂様の過去も聞きました。
GM/ポリポリと頬を掻きます。「そこまで判っちゃったか。……俺、こんなに平凡に生きてるつもりでも訳ありの出生でね。でも俺は邪神を信仰してないし、親父のしたことを認めてはいないからな」
ベル/私も機関にいましたが、同じです。……機関に何かをされたからと言って邪神に仕えようとは思いません。高坂さんのお気持ちは判ります。
GM/どん兵衛を置きます。
剛/置いた! ささやかな行動が可愛い!(一同笑)
ベル/子供の方をチラッと見ます。……高坂様がお戻りにならないのは、あの子のためですか?
GM/「……少し長話をしていいか?」 『イベントキー:高坂の過去』を持っているなら話し始めます。
剛/は、はいっ。
GM/「彼は英霊なんだ。ハルカくんと同じだ。彼が何の英霊かというと、10年前の機関解体事件で……召喚されてしまった邪神を封印するために犠牲になった、俺の家族だ」
ベル/……家族、なんですか。
GM/「死んだ人間の魂はウズマキに集約される。魂に現界できるほどの魔力を送れば、形のある者としてこの世に下ろすことができる。それは邪神召喚だって同じだし、麗子さんだってハルカくんでやってみせた筈だよ」
剛/そうですね……。
GM/「でもさ……。例えば、ハルカくんが人質に取られたとする。君達は『ハルカくんは元からいない存在だし死んでもいい』なんて言うか?」
剛/駄目っす!
ベル/まさか高坂さんは……英霊として召喚された家族を、また殺すからと言われて、従うしかなかったと?
GM/苦々しく頷きます。「ハルカくんはたとえ霊でも、俺達と同じ世界にいる一人の青年だ。それと同じで……たとえ死者の魂を使って形を作ったあの子を、もう殺されたくない。だから俺はあの子を人質にされて……無視できなかった。元は死んでいるからって、割りきることなんてできなかった」
ベル/なるほど、私は取り返しパーツのきく存在ですからよく判らないですが……。
剛/でもベルちゃんだって死んじゃったら戻れないっす。それはとっても悲しいことっすよ。自分の目の前で誰かが死ぬことは嫌なもんです!
ベル/……そう言ってもらえると嬉しい。彼は、人質なんですね。そうだ、あの腐臭は何ですか?
GM/「彼の生前は普通の人間だ。知名度の高い伝説的な存在ではない。だから召喚した魔術師は『詳細不明の、ある神格』と同時に召喚し、彼とその神格を掛け合わせたデミサーヴァントを創り出した。その神格の名前は、キノトグリスという」

 キノトグリス
 「形なき神」「変成と混沌の神」「腐敗の神」「神々と人の双方の葬儀屋」「あらゆる物を変化させる者」と言われる、クトゥルフ神話の神。様々な呼称があるが、それ以外の詳細は判っていない。
 また、デミサーヴァントのデミとは、「半分」という意味。人間とサーヴァント(従者。この場合、英霊)を融合させたもので、普通の人間でありながら超越的な存在の能力を操れる存在のことを表わす。

ベル/あ、「腐敗の神」……だから腐ってるんだ。魔術師は、貴方の家族を英霊として召喚して、貴方を脅して、貴方を媒介にして『欺く神』を召喚しようとしているってことです?
GM/「ああ。リー=ホンファは、そう計画している」
ベル/……麗子さん達から『復元の魔導書』を奪った人物ですね。
GM/「……そうだ。彼女は12月1日に俺に連絡を取った。その日のうちに俺は彼女と会い、俺は英霊である彼と会った。リー=ホンファが俺を洗脳しなかったのは、邪神召喚の儀式を完全な形で行なうためだ。君達も知っている通り、『契約』や『供給』などの儀式は本人の同意が無いとできない。心からの同意が無いと成功率が極端に落ちる。洗脳で俺を従わせての儀式より……俺を引き込むために、彼女には脅迫材料が必要だったんだ」
ベル/もしや、高坂様が『復元の魔導書』の存在をリー=ホンファに教えたのですか。
GM/「……言うしかなかった。代償が無くなったことで儀式はすぐ行われる。おそらく、24時間後には完成だ。具体的にいうと3ラウンド目の終了時、今夜の0時に邪神召喚儀式は完遂するだろう
ベル/……リー=ホンファを止めることは、私達ならできますか。
剛/倒せば止められますよ!
GM/そりゃ儀式を行なう本人がいなくなれば終わるだろうね。「……『復元の魔導書』を渡せば邪神が召喚される。それで被害が出るのは判っていた。でも目の前にいたあの子を盾にされて、俺は教えてしまった。……ごめん、俺の我儘を通してしまったんだ」
ベル/高坂さんはその儀式を止めたいですか。その訊き方は卑怯だと思いますが、止めたいですか。
GM/「…………」 ちなみに、高坂は「自分が失踪して5日後に刺客が送られる」ことを知っています。つまり、刺客が高坂を殺してくれれば……。
麗子/贄の高坂が先に死んでしまえば、儀式は必然的に止まる……。
GM/もしかしたらリー=ホンファに接触してから5日間、高坂は耐えていたのかもね。5日経って翌日には死にもの狂いで自分を殺そうとする部隊が編制されて……たとえ自分が死んでも街が救われる、最短期間をなんとか待っていたのでしょう。
ベル/私は高坂様に救っていただきました。だから高坂様を助けたいと思います。……刺客として貴方を殺して街を救う方法ではなく、違う方法を探しましょう。
剛/助けを呼ぶことは悪いことじゃないです。教会は何の為にあるんですか。困っている人を助けるためじゃないんですか。それはあんたも含まれている筈っす!
GM/高坂は沈黙する。そしてゆっくりと口を開く。「……どこまでも俺は無力だ、すまない。君達に助けを求めるしか救われる手段が無い。大人の男がこんなこと言うなんて情けないと思うんだが……」
ベル/高坂様は全然無力ではございません。私を助けてくださいました。……私にはそれが言えませんでしたから。
GM/顔を俯かせる。そのまま、彼は呟いた。「俺と……彼を助けてくれないか。頼む、助けてくれ」
剛/はいっす!
ベル/承りました。まずは元凶をどうにかしないといけませんね。
GM/では……高坂が顔を俯かせているので、黒の少年が君達に対して「うーっ」と威嚇をしてきます。
ベル/お、お父さんを苛めた訳ではないのよ(笑) 私達は貴方の敵ではないわ!
剛/少年を抱っこします! 軽いっすね、ちゃんとメシ食ってるっすか!? もっとたくさん食べなきゃダメっすよー! 高坂さんのこと好きっすか!
GM/少年はこくりと頷きます。
剛/俺らは高坂さんの味方っすよ。それからあんたも!
GM/戸惑った顔をします。聞き慣れていない言葉を吐かれてどう対処したら判らないという子供の顔です。
剛/みんなであんたらのことは守るっす! わー、子供は好き! 高い高ーい!
ベル/剛さんが高い高ーいをしたら凄く高いところまで上げちゃうのでは?(笑)
剛/あ、この子の名前は何すか?
GM/名前? キノトグリスだよ。
ベル/この男の子の名前です! ご家族なんですよね?
GM/あー、そっか。キノトグリスって名称だけでこの子の名前を出す予定なんて無かったけど、キャラの名前は必要だったね(笑) じゃあ「……名前は、燈雅(とうが)って言うんだ」って高坂が答えます。
ベル/燈雅くんって言うのね? ……GM。お聞きしたいんですが、この少年のレベルは私達より下ですか?
GM/実際のデータをお話するには、それ相応の特技が必要です。
ベル/では……≪運命の予感≫の1回目を使って、少年のレベルを調べたいです。
GM/それならOKです。黒の少年のキャラクターレベルは22です。
剛/俺達より若干レベルが高いか……。
GM/せっかく特技を使ってくれたので、クラス配分ぐらいまでお教えしましょうか。[魔術師/霊媒師/稀人]で、≪魂を纏う腕≫と≪這いよる混沌≫使いです。
麗子/め、めちゃくちゃダメージが高くなる組み合わせだ!

 ≪魂を纏う腕≫
 周囲に漂う霊を使役し、激しい攻撃を放つ[霊媒師]のスキルウェポン。
 [使用者を含む、戦闘に参加している味方キャラクター人数]体の対象に、同値点【MP】を減らし、[同値点D6]の霊力ダメージを与える。
 例えば、4人メンバーの場合は4体の対象に4MP消費で4D6点のダメージを与えることになる。


ベル/それでは2人とも、私達と一緒に行きましょう。お守りすると約束しますが、高坂さんはどうか無理しないでくださいね!
剛/絶対、前に出てきちゃダメですからね!

 このシーン内でメジャーで行なう行動をしなかったため、ベルは≪肉体復元≫を使用して剛の【HP】を回復した。

ハルカ/……私、長編小説好きなんですよ。推しの2人が目の前で繰り広げられている私の心を察してください!(笑)
ベル/あー、それはもうしょうがないねー(笑)


 ●ミドルフェイズ10/ハルカ&麗子 〜対峙〜

GM/麗子さんとハルカくんは、剛くんが教えてくれた空き店舗に向かいましょう。
麗子/空き店舗に入る前にセットアッププロセスで≪異常鉱物≫を使用して、モブを1体作成します。メタリック剛を作る!
ハルカ/こ、心強い(笑) それじゃあ行こうかー。スタスタとビルに入っていきます。
GM/中に入るなというキープアウトテープが貼られているけど、何の躊躇も無く入って行く麗子さんとハルカくん。……奥に入ると、あるフロアで気配を感じた。人の気配、しかも複数の気配だ。【知覚】判定をお願いします、対抗判定をしましょう。(ころころ)こちら側の達成値13。
ハルカ/(ころころ)クリティカル! 3D6振れるって楽しいな!(笑)
麗子/(ころころ)クリティカルは出ない、失敗。でもハルカが成功してくれたぞ!
GM/ではハルカくん。……物陰から15〜20歳ぐらいの少年に斬りつけられる! だけどアサシンの英霊であるハルカくんは、そんなの簡単に避けてしまいます。
ハルカ/ボクに攻撃を当たられると思うなよ!
GM/攻撃を避けられた≪両手武器≫を持つ少年は、敵意を剥き出しのまま構える。≪魔導書≫を持った少女が呪文を仕掛けてきたり、≪無の射撃≫相当の弓を構えた少年、鎌のような≪凶々しき武器≫を持った少女もいる。
麗子/……全員、能力者か。仁王立ちでそれを見ています。
剛/メタリック剛もファイティングポーズしてます。モブだから【HP】5点だけどね!
ベル/めっちゃ強そうなモブだ(笑)
GM/次々と何人かの少年少女が攻撃を仕掛けてくる……けど、【知覚】判定に成功した君達には効かない。
ハルカ/武器でも魔術でも次々に回避して、彼女の≪魔導書≫を叩き落とそう。
GM/本を叩き落とされた少女は「キャッ……!」と、普通の人間らしい反応をします。少年少女達は武器を構えながら後ずさりをする。君達に傷一つ作れないことに尻ごみするけど、まだ殺意は手放さない。
麗子/お前達は、機関の者か?
GM/「ええ、そうよ」 奥から、電話口で聞いた女性の声がします。
麗子/……ホンファか。
GM/少年少女が横に散り、奥にいた女性が君達に近寄ってくる。20年ぶりの再会した彼女は、かつての面影をそのまま残した40歳ほどの女性になっていた。「お久しぶりね、レイコ」
麗子/久しぶりだな、会いたかったよ。苦笑いをする。
GM/「『復元の魔導書』を入手して24時間でカタをつけるつもりだった。なのにアナタったら、20時間かそこらでワタシを発見しちゃうんだもの。1日も掛けずにワタシの潜伏先を見つけるなんて、貴方は本当に優秀な教会のエージェントとして活動しているのね」
麗子/部下が優秀なだけで私は何もやっていない。
ハルカ/褒められて照れるな〜(笑)
麗子/……お前が今日中に儀式を完成させようとしているのは判っている。だが、その理由が私には判らないんだ。教えてくれないか。敵意は出さずに言います。
GM/「理由ね。……ワタシには夢があるってアナタに話した筈よ。『歴史に名が残るぐらいの大きなことをしたい。世界がワタシの偉業を讃えるぐらい大きなことがしたい』って」
麗子/夢を叶えるためだと言うのか。
GM/「それもあるけど、それだけじゃない。……ワタシは、機関に尊敬できる人がいた。その人に恋していた」
麗子/高坂の父親か?
GM/「30年前の出会いは本物だったわ。……彼は、機関の最高責任者である狭山様は、世界を救済するために神を召喚しようとしていた。我らが神こそ爛れた世を白紙に戻してくれるという、崇高な想いを胸に秘めた方だった。あの御方の野望を叶えるために、ワタシは……!」
麗子/……そうか。お前は、彼の遺志を継いだんだな。
GM/「あの御方はワタシの研究が素晴らしいと一目で認めてくださった。ワタシの力は凄いものだと、ワタシが必要だとも、自分の夢を叶えるためにワタシの助けが欲しいと言ってくださった。だから教会の手であの御方が処刑されたと聞いて……ワタシは……!」
麗子/彼はお前の才能を見抜いて、そしてお前を使って……。
GM/リー=ホンファの前に、少年少女達がをズラリと守るように立つ。≪思念の刃≫を構えた子、≪浄化の一撃≫を構える子など、総勢12人。
剛/12人……12人か……。
GM/ホンファは、「なによりこの子達が、反逆の機会を待っていたワタシを求めてきてくれたの」と言い始めます。彼女を守ろうとする少年少女達が次々と口を開きます。異形の手を持った≪殺戮の身体≫を操る子や、人ならざる容貌の人外の子もいます。

 「機関が無くなった僕達に居場所などありませんでした。僕らはあそこに仕えるために存在していたのですから」
 「異能の発展のために私達はあそこで生きてきました。あそこで私達を使ってくれたからこそ、私達は生きていられたのです」
 「俺達のマスターを奪われて10年、俺達は空虚なまま生きてきました。マスターに『神になれ』と言われたのに、その命令をまだ遂行できずにいました」
 「だからあたし達は機関に所属していた研究員の生き残りを探しました。ようやく彼女が、新しい飼い主になってくれました」
 「ボク達は、あの御方の言葉を忘れてはならない。あの御方の命令通り、『神がこの世に現れるまで』、ボク達は死ねないんです!」


GM/(ホンファになって)「機関にいた能力者の子供達は、養子に出されて散り散りになった。でもそれで救われた子は、ごく一部。機関にいた方が幸せだった子だって大勢いたのよ。……彼らは、特にあの御方に忠実だった子達。あの御方の遺志を継ぐ優秀な勇者達よ」
麗子/……機関にいた方が幸せだった? そんなもの、本当に彼らにとって幸せなものか。
GM/「幸せでしょう。ワタシと彼らは同じ夢を見ている、あの御方が心から願っていた『苦悩し悶絶する全人類を、曇りなき無の世界へ誘なう』という高貴な夢に向かって走り続けているの! 皆を幸福に導くために、ワタシ達は崇高な任務を仰せつかっている。こんなに幸せなことがある?」
ハルカ/夢を見ることは素敵なことだと思う、とっても大事なことだ。ボクもアスガルドという理想郷を探すという夢を見ていたからね。それを見つけるために困難な冒険だって乗り越えられた。……でもそういう風に夢を追っていたボクだから思うんだけど、夢って叶えた後のことも大切なんだよ。夢を叶えて君達はどうしたいのかな。
GM/とある少女が、ポカンとした顔をする。「神を呼び出せと言われたの。神のために生きろと言われたの。私達が目指しているのは、それだけよ」
ハルカ/神になる以外のことを君は知らなかったんだね。いきなり考えを変えるのって凄く難しいことだと思うけど、強い人に寄り添って命令してもらおうっていうのは建設的ではないかな。
GM/「神になれって言われて、そのまま手放されて……私達はどうしようもなかったの! これしか私達ができるものはない! それ以外は、死体になって誰かの手足として使われるしかなかったんだもの!」 とある回想シーンに登場した少女は、20歳になってもそんなことを言います。
ベル/うん……。
ハルカ/昔はそうだったのかもしれないけど、今は違うでしょ? 今の君には誰かの手足になる可能性や、神の贄に可能性以外にも、色んな可能性が広がっていると思うよ。その可能性を探さなきゃ、だから……。
GM/少女は「え、えっ……」と慌て始める。「話に耳を傾けるな!」と≪両手武器≫を構えた少年が叱りつける。そしてホンファに向かって「マスター、令呪をください! 確実にあいつらを倒します!」と乞う。
麗子/夢はあったに越したことはない。私はお前達のことは否定しない。だが、お前のやることが誰を犠牲にするのか考えたことはあるのか。
GM/(ホンファになって)「考えたわ。考えてもなお、突き進むの! この国の人間全てが息絶えたとしても、あの御方の夢を叶えるために。……行きなさい!」 ホンファが命令を下す。戦闘を始めます。

【マップ】
エンゲージ1:ハルカ、麗子
 (↑10メートル離れている↓)
エンゲージ2:ホンファ、魔術師、感応力師、闘士、狂戦士、狩人、霊媒師、聖職者、処刑人、領域遣い、世界遣い、稀人、異端者


麗子/敵の数、多いな!?

【行動値】
 ハルカ:30
 リー:18
 麗子:17
 少年少女総勢12人:15


GM/第1ラウンドセットアッププロセス。まずは、【行動値】最速のハルカくんからどうぞ。
ハルカ/オートタイミングで令呪を使って、ベルちゃんをこのシーンに呼び寄せます。この場にベルちゃんを強制召喚します!
GM/マスターの命令により、サーヴァントのベルちゃんはこのシーンに無条件で登場できます。登場した場合、ハルカくんの至近距離エンゲージに立っていてください。
ベル/強制召喚されました! こ、ここは……?
ハルカ/剛くんが教えてくれた空き店舗だよ。……ここに居るみんな、機関の子供達らしくってね。
GM/君達を取り囲んでいる12人の少年少女には、10年前に見た覚えがある。ある少女は、ベルちゃんに声を掛けた少女に違いない。
ベル/貴方達……どうしてこんな所に。
ハルカ/10年間、神を召喚したくて頑張っていたんだとさ。
ベル/……奥歯を噛み締めます。
麗子/やれるかい?
ベル/……やるしかないでしょう。彼らを解放するにはそれしかないと思います。
GM/そうだな、ベルちゃんが突如令呪で呼び出されたとなったら剛くんは「空き店舗に行ったマスターのハルカくんに何かがあった」と気付けるよね? なら行く目的地は一つなんだし、駆けつける判定ができると思うんだ。
剛/そうですね、ありがとうございます! ……難易度が高くてもいいので、高坂さん達も一緒に連れて行くことはできますか?
GM/高坂達は待機ではなく? ……それだったら、【体力】判定難易度15で剛くんだけ駆けつける、難易度17で高坂達も連れてきていいことにしよう。
剛/いきます!(ころころ)15……だったので、≪血の媚薬≫を使用! 達成値17まで上げます!
GM/イメージ的には、高坂の腕をガッと掴んで飛んで来たのかな(笑) ただし、剛くんが戦闘に参加できるのは次のラウンドからです。セットアッププロセスでホンファは、≪大地の使徒≫を使用。[狂戦士]の子のダメージを上げました。
麗子/麗子はセットアップで≪異常鉱物≫を使用。モブをもう1体作ります。
ベル/ベルはセットアップで≪空間知識≫を使用します。見渡す限り見覚えのある顔だ……。
GM/少年少女達のセットアップターンです。魔術師の子は特に無し。感応力師の子は≪空間知識≫を使用。闘士の子は≪限界突破≫を使用。狂戦士の子は特に無し。狩人の子は≪蜂の唄≫を使用。霊媒師の子は≪魂砕≫を使用。聖職者の子は何もしない。処刑人の子は≪処刑時刻≫を使用。領域遣いの子は無し。世界遣いと稀人の子は特に無し……。
ハルカ/な、なんか……能力者が全員、揃ってますね(笑)
GM/最後に、異端者の子が≪魅了の魔眼≫を使用。(ころころ)ベルちゃんに命中24!
ベル/回避とか無いんですけどー!?(ころころ)回避20。
GM/ベルちゃんの【MP】を3D6点減らします。なおかつ、ホンファがそのダイスロールに令呪を使います。(ころころ)【MP】ダメージ29点減らしてください。
ベル/ま、まだ大丈夫だけど……前線系が来たら死ぬ一撃だ。でもそんな魔眼に魅了されるほどヤワじゃないわよ!
GM/第1ラウンドメインプロセスを始めていきましょう。一番【行動値】が高いハルカくんのターンからどうぞ。
ハルカ/マイナーアクションで少年少女のいるエンゲージまで移動します。狩人の子に対して≪片手武器≫で攻撃します!(ころころ)2回目の命中28を採用します。
GM/(ころころ)回避失敗、当たります。
ハルカ/ダメージロール!(ころころ)36点の物理ダメージ。
GM/感応力師の子が≪念動障壁≫を使用。(ころころ)ダメージを26点軽減します。
剛/ダメージ軽減26点!? 結構、削られちゃったな……。
GM/【行動値】18のホンファは≪大地の使徒≫を使用したので、行動済みです。次は麗子さんのターンです。
麗子/マイナーアクションで≪興奮剤≫を使用。(ころころ)地味に【MP】を3点回復。≪這いよる混沌≫+≪蒼の衝撃(サブ:礼装)≫で……全体を攻撃。≪心身置換≫で代償を【HP】から減らします。(ころころ)命中は38!
ハルカ/全体攻撃だ! ボクには当てないでね!(笑)
GM/(13人分ころころ)……処刑人の子がクリティカル避け。他12人は当たります。
ベル/13回判定するのも大変だな(笑)
剛/13回も振れば1回ぐらい6と6が出ますか……(笑)
麗子/12D6のダメージロールを振ります!(ころころ)当たった全員に、霊力ダメージ105点+バステ:転倒!
GM/感応力師の子が≪空間知識≫+≪念動障壁・改≫を、異端者の子が≪檻触手≫を、稀人の子が≪音霧≫を使用。ホンファがそれに令呪を使用。
ハルカ/み、みんなダメージ軽減を使ってきた!?
GM/聖職者の子がホンファに対して≪信義の盾≫を使用。狩人の子が≪銃幕≫を使用。霊媒師の子がホンファに≪気迫の盾≫を使用。その結果、ホンファに対するダメージを0にします。
麗子/い、いっぱいいるな……!?
GM/クリティカル避けの処刑人の子とホンファはダメージ0&転倒ならず。他のメンバーは、ダメージを80点近く軽減に成功。10人はダメージが1点以上は入っているので、転倒します。
ハルカ/10人が転倒しているって凄い光景だ……(笑)
麗子/100点の大ダメージでも20点しか……【防御点】があったとすると10点ぐらいしか入らないのか。……いや、≪紅蓮の指≫でもう一度攻撃すれば次こそはダメージが入る!
ベル/……では、私のターンですね。マイナーアクションで≪興奮剤≫を使用。(ころころ)全員の【MP】を1点ささやかに回復。メジャーアクションで≪肉体復元≫をします。(ころころ)【HP】を50点回復して!
GM/それでは、少年少女12人の攻撃です。まず世界遣いの子が≪クリエイトゲイト≫を使用し、狂戦士の子を麗子さんとベルちゃんのいるエンゲージまで移動させます。
ベル/こっち来た!?
GM/世界遣いの子は(旧版では≪クリエイトゲイト≫後、スキルウェポンによる攻撃が可能だったため)≪落下する光≫で攻撃。(ころころ)5、対象は敵全員です。命中は23。

 ハルカはクリティカル回避、≪叱咤激励≫付きの回避判定でベルが回避成功。麗子だけが命中した。
 ダメージは物理50点ピッタリ。ベルが≪念動障壁≫で麗子へのダメージを26点軽減。


GM/麗子さん達と隣接している狂戦士の子は、マイナーで転倒を回復。メジャーで≪乱舞≫+≪殺戮の身体≫で……麗子さん、ベルちゃん、モブ2体の4体を攻撃します。
麗子/モブまできっちり狙ってきた!
GM/目的は、モブ潰しです。(ころころ)命中は29。

 4体全員に命中。
 2体の≪異常鉱物≫が麗子とベルに≪他人のかばう≫を使用。76点のダメージが入るところだったが、PC達へのダメージを0点にした。


GM/魔術師の子が≪法則拡大≫+≪暗黒の渦≫+≪魔導書≫で範囲攻撃。(ころころ)命中は23。

 ≪幻想式≫を使った麗子が回避判定にクリティカルで避けることに成功。ベルは回避判定失敗。
 当たってしまったベルにハルカが≪カバー≫を宣言。ハルカが受ける筈だった霊力ダメージ88点を、≪念動障壁≫のおかげでダメージ0にした。


ベル/これぐらいでは倒せませんよ!
GM/狩人の子がマイナーで転倒回復+≪覇魔矢≫+≪無の射撃≫で攻撃。(ころころ)命中判定は29。

 麗子は回避失敗。
 ≪圧縮撃≫を追加+令呪追加をして物理ダメージ81点。ベルが≪念動障壁≫+≪上級感応力≫で37点軽減。麗子は1点以上ダメージを受けたのでバステ:毒(クリンナッププロセスごとに1D6+10点のダメージ)になる。


GM/闘士の子がマイナーで転倒回復+≪破却打ち≫+≪両手武器≫で攻撃。(ころころ)でもハルカくんを狙っても、絶対避けるんだよね……。
ハルカ/(ころころ)はい、クリティカル回避です!
GM/闘士の少年は両手で握った大きな剣を懸命に振り下ろす。ガシンと床が抉れるほどの衝撃のある刃だったが、軽々と避けられてしまった。武器は粉々になってしまうほどの衝撃、もしこれを食らっていたら……。
ハルカ/≪破却打ち≫の演出だ!(笑)
ベル/なんだかんだで闘士のコンボって、シンプルにダメージが大きいから怖いんだよね……。
GM/次に霊媒師の子は≪朽ちゆく魂≫+≪魂を纏う腕≫で攻撃。仲間はここに13人いるので、13D6ダメージです。敵全員に命中させますよ。(ころころ)命中33。
ハルカ/(ころころ)クリティカル回避です。ハルカは≪カバー≫を宣言します!

 麗子とベルが回避失敗。ハルカが麗子を≪カバー≫する。
 令呪を使って108点の霊力ダメージを受け、ベルが≪大地の勅命≫+≪念動障壁≫でダメージ50点軽減。


GM/聖職者の子は≪力強き隣人≫+≪浄化の一撃≫で攻撃。(ころころ)……あ、命中ファンブルだ。
ベル/わ、我々の勝利だー!(笑)

 処刑人の子は≪封印の牙≫+≪凶々しき武器≫でハルカに攻撃。
 ハルカはついに回避失敗したため、麗子が回避判定に≪悔改めよ≫で振り直しをさせた。もう一度ハルカは判定を行ない、クリティカル回避をした。


GM/そして最後に……感応力師の子が味方全員に≪肉体復元≫をします。
ベル/えええええ!? い、いつもPC達はやっているけどさ!
GM/そうですね、普通の敵キャラクターなら回復系や軽減系の特技なんて使いません。ですが今回はある設定のため、支援系特技を敵も使う編成にしております。(ころころ)全員の【HP】を39点回復しました。
ハルカ/へええぇ……。
麗子/はああぁ……。
GM/全員行動済みになったので、クリンナッププロセスになりました。麗子さんはは毒ダメージ1D6+10点を受けてね。誰か行動する?
麗子/(ころころ)【HP】4点で生きてる。麗子が≪紅蓮の指≫を自分に使用します! ≪這いよる混沌≫でいっぱいいるエンゲージの連中を攻撃!(ころころ)命中は41!
剛/1ラウンド1回限りのダメージ軽減特技は使われないから、さっきよりはダメージが入る筈!
GM/ホンファのいるエンゲージのいる子達が回避判定します。(一同ころころ)全員当たります。
麗子/ダメージロール!(ころころ)108点の霊力ダメージです。さあ、転べ転べー!
GM/異端者の子が≪麗しき犠牲の盾≫を使用して、稀人の子にホンファを庇わせます。ダメージが倍になったので、稀人の子は【HP】0で倒れます。
ハルカ/……稀人の子が犠牲になったのが、同じ稀人としてわりと辛い。
剛/でも稀人なら≪光の一手≫とか持っているかもしれないし、早めに倒せて良かったよ。……あれ? ならなんで≪光の一手≫を使わなかったんだ?
GM/「この戦闘では本気を出さない理由」があるんだよ。他にも領域遣いの子が、魔術師の子に≪他人をかばう≫+≪元素の陣形≫を使用。その結果、稀人の子以外は生き残ります。
ベル/なんだって。
GM/魔術師の子が≪紅蓮の指≫を使用。対象は、狂戦士の子。
剛/狂戦士の子が2回行動か……。
GM/狂戦士の子が≪無限の解放≫を使用。自爆します。
ベル/おい。

 ≪無限の解放≫
 生命力を全て解放し、自爆する自動取得特技。
 命中した対象に[現在【HP】+現在【MP】+キャラクターレベル]点のダメージを与える。この特技を使用した場合、メインプロセス後に死亡する。


GM/実は≪クリエイトゲイト≫で移動して特攻してきた理由は、「ラウンド最後に自爆覚悟の行動を演出して、PC達に悲壮感を出したかったから」です。単純に【HP】が高めの狂戦士だしダメージが一番叩き出せるという理由もありますが。
麗子/な、なんと……(笑)
GM/この戦闘はPC達のリソースを減らすだけでなく、「機関チルドレンの子達が自分達を使い捨ての道具に見立てて攻撃してくるシーン」にしたかったんです。という訳で、麗子さんとベルちゃんは避けて。(ころころ)命中31。
ベル/無理言うな!(ころころ)回避18で失敗。
麗子/(ころころ)回避19で失敗ですね。
ハルカ/ママン、令呪を使うから避けて! ベルちゃんには≪カバー≫を宣言します!
GM/(ころころ)それでは、85点の物理ダメージです。
ベル/≪念動障壁≫!(ころころ)ダメージ28点軽減!
ハルカ/≪音霧≫使います!(ころころ)4D6軽減しまして、ハルカは【HP】36点で立ってます!
GM/狂戦士の子が満身創痍の一撃を食らわして、力尽きます。死亡しました。……それでは第2ラウンドになるので、剛くんは登場してください。

【マップ】
 エンゲージ1:剛
 (↑10メートル離れている↓)
 エンゲージ2:麗子、ベル
 (↑10メートル離れている↓)
 エンゲージ3:ハルカ、ホンファ、魔術師、感応力師、闘士、狩人、霊媒師、聖職者、処刑人、領域遣い、世界遣い、異端者


剛/剛はオートタイミングで≪聖剣の加護:籠脱け≫を使用して、ハルカくん達がいるエンゲージに入ります!
GM/おお、ヒーローが遅れてやってきたぞ。第2ラウンドセットアッププロセスで動く人はいるかな? ……いないなら、ホンファが演出をします。
麗子/はい?
GM/(ホンファになって)「このまま続けるの? ダメージ1つワタシに与えられていないどころか、まだ10人も残っている。貴方達は囲まれているのよ。降参なさい」
ベル/……高坂様と約束したのですよ。貴方を倒してあの2人を解放するわ。それに、かつて私と同じ境遇だったこの子達を道具のように使っている貴方を私は許さない。
GM/では……奮闘している感応力師の子が「違うわ、私達が彼女にマスターになってと頼んだのよ!」と叫びます。
剛/なんでですか!
GM/「私達は今までそういう風に生きてきたからよ。やめられるものなら、10年の間にやめていたわ」
剛/それは、あんた達が変えようとしなかっただけじゃないですか! 他の生き方を探しましょうよ!
ベル/貴方達は神を呼び出すなどと言うけれど、神になろうとした末路がこれよ。自分の腕を捲って、ツギハギだらけの体を見せます。貴方達はこんな体になってまで神を目指したいの? それは貴方達の意思なの? それは強要されていたんじゃないの!?
GM/感応力師の子は口ごもります。でも比較的大人しそうな……異端者の子が「冷静になれ。奴らを殺せ」と命令します。
ベル/……GM。剛さんが来てくれたおかげで心にゆとりができたら、あることを考え付きました。彼らを仲間として認めた上で『六色の宝珠』を使いたい。
GM/ほう。何をするつもりです?
ベル/『使用者のキャラクターレベルよりも低いレベルの1体を完全に無力化させる』を、≪空間知識≫で全員に使いたい。
剛/……なるほど!
ベル/私は彼らに対して害を捨てます。実際……私は彼らに攻撃を仕掛けてはいません。
GM/……うん、充分ベルちゃんのハンドアウト的には納得の理由ですね。ですが想定外の使用なので判定をしてもらってもよろしいですか? 違った使い方をしたら体がパーンしそうだし。
ベル/はい! 体がパーンは怖い!(笑)
GM/ベルちゃんの強い意思を確かめましょう。【意志】判定で……やや難しい難易度の12をしてください。
麗子/判定直前に≪幻想式≫を使います! お前なら出来る! 達成値+4!
ベル/いざとなったら令呪をください。(ころころ)……ぎ、ギリギリ達成値12で成功。自分でも体が危ないと思ったけど……成功!
ハルカ/セーフだ!(笑)
GM/もし失敗したら違う効果に書かれている5D6MP減少をしてもらおうと思っているぐらい、ベルちゃんにとっては辛い制御でした。ですが、体がパーン……する寸前、彼らを味方と認識して『六色の宝珠』を使用可能になります。
ベル/は、はい……。2人救えなかったのが凄く辛いけど、生き残った人達だけでも! 『六色の宝珠』が紫色に光って、その目に呼応するように私の目も紫色に光る……とかで!
GM/ベルちゃんの声に反応して、彼らの動きが止まる。彼らの一人、そうだな、聖職者の子が「もう嫌だ……戦いたくないよぉ……!」と泣きながら武器を捨てます。その結果、彼らは無力化します。
ハルカ/10体、敵が減った!
GM/戦意を喪失した少年少女達を見てホンファが「何やっているの、貴方達……!」と焦り始めますが、すぐ冷静に戻って「ミドルフェイズ12まで、残りは2ターン……。儀式が整う時間まで、あともう少し」と呟き、≪籠脱け≫で戦闘離脱します。
剛/……やった!
GM/ホンファは逃亡します。……今回のミドル戦闘の解説をさせてください。今回12体の少年少女達が参戦したんですが、一定のラウンドが経過すると戦闘は強制終了されます。そして生き残っていたメンバーが、クライマックス戦闘で続投する予定でした。『復元の魔導書』を使って全回復した状態で。
麗子/なるほど。いかに削れるかの戦闘だったんですね。
GM/1ラウンドごとに死者は4人ぐらい出すつもりだったし、『六色の宝珠』を使って最大6体まで無力化できるので、クライマックスフェイズには厳選された4〜5人がフルスペックで参加する予定でした。だけど、12人とも敗北ですね。……今からクライマックス戦闘のデータを少しだけいじらせてください(笑)
ベル/はい、GMに無茶言った自覚があるのでお願いします!(笑)
GM/ホンファが瞬間移動でいなくなり、空き店舗のフロアーに残っているのは12人……いや、狂戦士の子は死亡したから11人ですね。
麗子/11人いる!(笑)
GM/それと……剛くんは高坂さんもこの場に連れてきていたね? では、高坂が声を荒げたのが聞こえてきます。「お、おい!? 待て……!」
ハルカ/た、高坂さんっ?
GM/高坂の側には黒の少年がいました。その少年の体が光になって消えていくのを見えます。おそらくマスターであるホンファによって強制召喚されたのでしょう。高坂は手を伸ばして消えゆく少年を止めようとするけど、止められない。
麗子/……ホンファめ、態勢を整えるつもりだな。
GM/完全に消えてしまった少年を見て、高坂はとある場所に走って行こうとします。
剛/高坂さん! どこに行くんですか!?
GM/(高坂になって)「工場だ! 公園の近くが工場地帯だっただろ、そこの一つで儀式を行なっているんだ!」 ハルカくんが『マップ:郊外の公園』を発見したとき、工場の近くに公園があるってご説明しましたよね。本拠地である工場から近い公園だったから、高坂は少年を連れて遊びに行っていたんです。
剛/そうだったのか。じゃあ敵は、工場に戻ったのか……?
GM/「間違いない! 早く行こう! 0時に近くなっている! そしたら儀式が完成してしまう……!」
ベル/でも高坂さん、儀式の贄である貴方はここにいる。貴方一人が行ったら向こうの思うつぼじゃないですか!
ハルカ/そうですよ、落ち着いて。……ボクらに道案内をしてください!
GM/君達が高坂を宥めますと……頭に血が昇っていたことに気付き、すぐに謝ります。
麗子/家族を人質に取られたんだ、混乱する気持ちは判る。しかし突っ走るのはいけないぞ。
GM/高坂は深呼吸し、普段通りの目になります。そしてまずしたことは、電話を掛け始めました。「今すぐ救助犯を呼ぶ。11人の治療をしなければ大事になるからな」
ハルカ/そ、そうです。この子達を助けてあげないと!
ベル/……GM。狂戦士の子に≪紫の眼≫を使用して、死亡から戦闘不能に回復してあげたいです。
GM/それをする価値があると言うのなら、どうぞ。特技のリスクは少なからずあるのが判って使うのなら、止めません。

 ≪紫の眼≫
 慈悲深き神の如き力で、悲しい世界を書き換える[世界遣い]の副特技。
 [クラスレベル]時間以内に死亡した対象を戦闘不能にする。ただし、使用する際に1D6を振り、1が出た場合、対象は生存するが使用者は即座に死亡する。


剛/1D6……大丈夫です、いけますって!
麗子/いざとなったら私が≪悔改めよ≫で振り直してやる!
ベル/(ころころ)……よし、2! セーフです!
GM/自爆をした狂戦士の彼。しかしベルちゃんの懸命な治療によって一命を取りとめます。それを見た高坂は「負傷者は11人……いや、12人だ!」と電話をしています。
ハルカ/さすが、高坂さんは適切な連絡をしますね(笑)
GM/電話を終えた高坂は「救助班は5分でここに来てくれる。そしたらすぐに工場に向かおう」 救助活動は完璧のようですが、やっぱりいつもよりも焦っているようだね。
剛/高坂さん、一人で突っ走るのは良くないっす。みんなで行動しないとダメですよ!
GM/「……君達に諭されて自分を取り戻せたことに感謝している。ありがとう。俺も待ち受け画面、『自重』にしておくな(一同笑)」 ではクライマックスフェイズに参りましょう。……なお、もうミドルフェイズが終わるので暴露すると、高坂をシーンに1人にすると教会が編成した捜索チームに見つかって処刑されるイベントが発生しました。
ハルカ/えっ。
GM/比較的友好的に接してくる黒の少年を懐柔したつもりで別行動させたり、剛くんがこの場に高坂を連れてこなかったりしたら、何気なくデッドエンドフラグが増えるところでした。
ベル/あ、危なかったじゃん!?(笑)
GM/地味なデスフラグを考えるのは楽しいですね。あ、そうだ……クライマックスフェイズが始まる前に、今まで溜まった高坂ポイントの計算していい?
剛/はい、どうぞ。今まで私達が投げた高坂ポイントは、合計36点です!(笑)
GM/君達は36回も高坂に萌えていたのか……(笑) 36点ね、メモっておくよ。
ハルカ/一体、何に使われるんだろう……(笑)