アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 APOKRESMOS PIRIA 』 2ページ ■
2012年7月29日




 ●ミドルフェイズ1/共通シーン 〜楽しいエルトロン生活〜

GM/さて、7月29日。君達が船に乗って……3日が経ちました。
アコ/吐いてますね。
フラン/大丈夫かコモリー!?(一同爆笑) もう吐く物が無いぞ、コモリ!
GM/1日目は揺れる揺れる叫んでたかもしれない。2日目は揺れた後に吐いてたかもしれない。3日目は……。
アコ/朝から吐きます。お手洗いから青い顔をして出てきて、「ウッ!」と言ってまた入っていきます。なんでゲロキャラにしたの、私!?(一同爆笑)
フラン/えっと。……人間って不便なんだな(笑)
恭介/出てきたらコレを渡してやってくれ……と、ペットボトルに入った水(笑)
フラン/乗り物酔いのときはアクエリアスがいいぞ。ってドクターが言ってた。
恭介/すぐにでも保に調達させる。
アコ/「ドクターが言ってた」と「古川のものだから大丈夫」は二大裏目ワードだから!(笑)
GM/では、まずは状況をご説明しましょう。現在……。
アコ/吐いてます。
GM/吐いている君達が乗っているのは、高速実験船『エルトロン』!(一同笑) このエルトロンは客船ではなく、貨物を近隣の国へ持って行く中型貨物船です。ちゃんと船として動くか、クルーが生活できる環境か、巧くいかなかったらどう改善していくか、また新人のクルー達の教育などが行なわれている試験船です。
恭介/ふむふむ。
GM/責任者は保のお母さんこと、薪谷雫さん。君達3人は保くんと共にエルトロンの客人として招待されました。客人なのでしなければいけないことは無いですが、1日の終わりに「不都合があったことを書いてねアンケート」を記入してくれと言われてます。
アコ/めっちゃ揺れる。
GM/それはもう1日目に書いた。
アコ/客室と医務室、遠くね?
GM/それはちゃんと書くべきだ。……ちなみに、エルトロンのMAPはこんな感じです。

【エルトロン・外】
 @操舵室
 Aデッキ(救命ボートなど設置)
【エルトロン・地下1】
 B客室A(PC達の部屋)
 C客室B(NPCの部屋)
 D客室C(エキストラ達)
 E休憩室
 F船長室
 G調理室(厨房)
 H食堂
【エルトロン・地下2】
 Iタンクルーム(燃料などを入れておく倉庫)
 Jストア(工具などを入れておく倉庫)
 K機関室

【マップのルール】
@1ターン消費することで、マップを移動することができる。
A2つ隣までのマップにしか移動することができない。例えば、「G調理室」から移動できるマップは、「E船長室」「F休憩室」「H食堂」「Iタンクルーム」までである。
B「客室A〜C」は3つで1つの同じマップとして扱うが、A〜Cごとに個々のイベントが設置されているため別カウントとする。「B客室A」は「D客室C」と同じ括りのため、「B客室A」から「F船長室」へ移動が可能。


フラン/おー、広い! 基本的に招待客は、地下2には行けないかな。
GM/お願いすれば恭介くんは行かせてくれるかもしれないけど、普通は断られますね。恭介くんは「将来の為に勉強しに来ました」という名目で来ているので、船長さんもきっと許してくれるでしょう。
恭介/毎日、非常に興味深く船の中を探索しています! 生まれてから何度も船に乗ってるから、三半規管も強いですね。
GM/恭介くんはこれから何回も船に乗るだろうから、その修行も兼ねてるね。ところで今、みんなはどこに居るのかな?
アコ/青空の下で健康的に吐いてます。
フラン/その介護してます(笑)
恭介/保と一緒に、アクエリアスを買ってきました。
GM/(保になって)「おーい、小森ー。アクエリ買ってきたぞー。大丈夫かー?」
アコ/ああ……同じ学校の男子にこんなお見苦しい姿を……(笑)
GM/「船酔いってそう簡単に慣れるもんじゃないしさ。ゆっくり休んでるといいよ。病弱なんだろ、小森って?」
アコ/うん、病弱キャラで通ってます……でも本当はビビリなだけで病弱ではないです……(笑)
フラン/保、イケメンだなー(笑)
GM/4人でデッキでわいわいしてるのかな? そこに雫さんがやって来ます。(雫になって)「あらあら。小森ちゃん大丈夫? いざとなったら医務室に行くのよ。毎日薬を飲んでるだろうけど……」
フラン/あんまり飲み過ぎると効かなくなるぞ!(笑)
GM/「厨房長さんがね、小森ちゃんの為に食べやすい物を用意してくれるって言ってたわよ」
アコ/い、いたれりつくせり……すみません……!(笑)
GM/「恭介くんも、ここのご飯はお気に召してくれたかしら?」
恭介/はい。毎日美味しく頂いてます。
GM/「我儘言ってくれていいんだからね。言ってちょうだいよ。その方が意見が取り入れやすいんだから。こういうテスト運航ではノーコメントが一番困るのよ」
恭介/では早速ですが。……自動販売機は客室のすぐそばにあった方がいいのでは(笑)
アコ/……休憩室まで……遠い……(笑)
GM/早速雫さんはメモります(笑) ちなみにエルトロンが本土に戻るのは2週間後。フィリピンとか色んな国で補給はするけど、ビザ的な意味で船から下りることはできません。だから船の中で2週間過ごしてね。
アコ/は、はーい……。
GM/「今のうちに遊んでおいた方がいいわよ。明日から……台風って程じゃないけど天気が悪くなるみたいだから」
恭介/そうなんですか?
GM/「ええ。今日みたいな青空はもう見られないんですって。ずっと船の中で生活することになっちゃうから、今のうちに水着用のスチルを取っておいた方がいいわよ」(一同爆笑)
フラン/なんて具体的な!(笑)
アコ/客船じゃないから、プールは無いんじゃ……?
GM/ある! あることにします! 夏の海に水着は重要!
恭介/あることになった!(笑)
フラン/よし、水着姿をパーカーで隠すコモリからパーカー奪うイベントがあればいいんだな! 脱いじゃいなよ! 【体力】5アタック!(笑)
アコ/それは……脱がされる……!(笑)
フラン/スク水で遊んでまーす!
GM/この萌え系め!(笑)
恭介/……保と「楽しそうだなぁ」と言い合ってます(笑)
GM/(保になって)「いやー、女の子達は楽しそうだなぁ。……これから嵐かぁ。小森の奴、大丈夫かな」
恭介/酔い止めの薬をちゃんと飲んでおけば平気じゃないか?
アコ/うう……やっぱり嵐って揺れるんですかね……うう……(笑)
GM/「そんなに怯えなくても平気だって。バケモンが出る訳でもねーんだし」
アコ/ハハハハハ。
恭介/ハハハハハ。
フラン/ハハハハハ。そうだよねー、海坊主なんて出る訳ないもんねー!(笑)


 ●ミドルフェイズ2/共通シーン 〜異変〜

GM/いっぱい遊んだ後、夜になってきました。ご飯を食堂で食べ終わります。
フラン/お子様ディナーもぐもぐ!
GM/船の夜は早い。ご飯を食べたらみんなで遊んで寝るだけ。やることが限られているからね。
フラン/外は危ないから出るなって言われるしね。
GM/さて、そんな夜なんですが……いつもだったら「ゲームしようぜ!」と言っくる保の姿が今日は無い。
恭介/あれ。
GM/お母さんに呼ばれてどっか行っちゃったみたいだね。……早速ですが、【知覚】判定で何か気付いてください。
恭介/(ころころ)13です。
アコ/(ころころ)10です。
フラン/(ころころ)11でーす。
GM/何事も無く夕食を過ごしていた……んですけど恭介くんは、船長さんがこの時間には珍しく駆け足で慌ただしくしているのに気付きます。
恭介/うん? ……どうかしましたか?
GM/(船長になって)「無いよ。大丈夫!」
恭介/…………。
アコ/……あっても、心配かけないように言いませんよねー……。でもそれを看破するのは、美形の恭介くんの仕事です……(笑)
恭介/本当に何も無いんですか、と喋らせたいです。交渉で!(笑)
GM/【理知】で交渉判定をしてください。
恭介/(ころころ)達成値20でした。
GM/……交渉系のキャラで作ってくれたから出番を作ろうと思ったけど、達成値20は余裕で判るわ。
フラン/GMが判定を諦めた声を出してる(笑)
GM/でも船長さんは言い渋ります。「薪谷さんに早く来てほしいと緊急の通達が来たんだ。今から言ってくる」 船長さんは駆け足で行ってしまいます。この場合の薪谷さんは雫さんのことだね。
恭介/それは失礼しました……。何かあったのかな?
アコ/……お、落ちます? 落ちます?
恭介/落ちない、大丈夫だから(笑)
GM/さて、早速ですがPC達の行動を決めましょう。もう一度マップを出しますので、どこに行きたいか宣言をお願いします。

【エルトロン・外】
 @操舵室
 Aデッキ(救命ボートなど設置)
【エルトロン・地下1】
 B客室A(PC達の部屋)
 C客室B(NPCの部屋)
 D客室C(エキストラ達)
 E休憩室
 F船長室
 G調理室(厨房)
 H食堂
【エルトロン・地下2】
 Iタンクルーム(燃料などを入れておく倉庫)
 Jストア(工具などを入れておく倉庫)
 K機関室


恭介/……保……どこ行ったんだ?
アコ/保くんがいないのはちょっと不安かな……。さっきのアクエリアスのお代、返したいし。保くんを探しに行くのはありかな。
GM/保くんが居そうな所ってどこだろうね?
恭介/うーん……お母さんに呼ばれているっぽいし、船長さんはお母さんに呼ばれてるんだよな。となったら……「E船長室」かな?
フラン/何か緊急事態っぽいんだよね? 操舵室に行ってみよっか?
恭介/どうやって?
フラン/≪日常の復元≫があるから、姿をクルーっぽくして忍び込むことはできるよ。CVは金田朋子のままだけど!
アコ/なんということでしょう(笑) 天気が悪くなるって言ってたし……「Aデッキ」に行って空の様子を見てみようかな……。
フラン/じゃあ、船のクルーっぽくなって「@操舵室」に行きます!
GM/はい、行き先が決定しましたね。では、NPC達の配置を公開します。……「K機関室」には、整備士さん達1トループ10人のエキストラがいます。
フラン/1トループって……(笑)
GM/「@操舵室」にも1トループ、「H食堂」にも1トループいます。もちろん各地に散らばってはいますが。そして……「E船長室」に、雫さんと保くんがいます。
恭介/いた!
GM/ちなみにエキストラは1発で戦闘不能、その状態で1点でもダメージが入ったら死亡します。1トループはもちろん、保くんもエキストラです。
アコ/わーい、脅しが入ったぞー……(笑)
GM/……恭介くん、よく船長室に保くんがいるのが判ったね。
恭介/えへへ(笑) 適当に歩いて、ここに居たのかって顔をします。
フラン/気配を察知したんじゃない?(笑) ……あ、契約しておけば良かった!
恭介/あっ、契約しなかった!
GM/あんなに日常シーンをやったのに残念だね。でももう別れた後なのでできません。……恭介くんは船長室の前に保くんが立っているのを発見します。部屋の外に出されている? いや、どうやら……誰も船長室には入らせないように警戒しているようだ。
フラン/見張りだ!
GM/(保になって)「よう、恭介。部屋に戻っていれば良かったのに」
恭介/保。何も言わずにどっかに行くからどうしたのかと思ったぞ。花札をやろうと言ってたくせにどうしたんだ。
GM/「ごめん、今日は無しだ」
恭介/……何かトラブルでもあったのか?
GM/「何でもないよ。お前に交渉判定をやらせるのは嫌だけど振ってみろよ」(一同笑)
恭介/素直に言ってみろよ(笑・ころころ)達成値18です。
アコ/(いきなりキリッとした声で)交渉で良い出目を出すのは、良い主の素質だぞ。
GM/義人さん、帰って!(一同笑) しかし達成値18……流石交渉特化、恐ろしい出目だ。「……一大事があったら、頭の良いお前の意見も聞くべきかもしれないな」と真剣な顔。
恭介/話してみろ。
GM/保は、コンコンと船長室をノックする。出てくるのは船長さん。そして部屋の中には雫さん。2人とも真剣な顔です。保が「恭介にも相談してみたらどうだろう? 前のイザコザだって恭介が解決してくれたことだし……」と全面的に信頼しきったことを言う。
恭介/輝かしい過去が捏造された! 嬉しい!(笑)
アコ/あのときもこのときも、恭介くんは保くんを助けてくれたから……ね?(笑)
GM/船長室に入れてくれます。どうやら執務室とは別に奥に部屋があるようで、そちらに通されます。すると……船長さんと雫さん以外に、もう1人、ある人が居ることが判ります。
恭介/おや、もう1人?
GM/……黒い布を体に纏った、浅黒い肌をした女性。恭介くんが知らない、明らかにクルーには居ない顔です。「彼女は、密航者だ」
恭介/み、密航者!?
GM/(雫になって)「機関室の物影に隠れていたところを、私が発見したの。どうやら彼女は……悪い人に騙されて日本に連れて来られて、散々な目に遭ったらしいわ。故郷のフィリピンに戻るために、フィリピン経由のこのエルトロンに乗ってしまったと言っている」
恭介/そ、そういえばフィリピンを経由すると言ってましたね……。
GM/無一文、食べ物も何も持たずに乗り込んだ彼女は、機関室で弱っているところを発見されました。密航者を乗せたら……というより、決められた荷物以外を乗せた船は大変な問題になるのは判りますね。
フラン/た、大変だよな……。
GM/一度本国に戻らなければならない。出港から3日経っているから、3日かけて戻り、また往復しなければならない。そのための燃料代、人件費、色んな物が関わってくる訳で。保が外に出ている間、雫さんと船長は「どうする!? 戻るの!?」「戻ったら一千万円ぐらいかかるよ! 赤字だよ!?」「でも!」と話をしてました。
恭介/こ、これは……一大事だ。
GM/密航者の女性は「ワタシ、アソコに戻りたくナイ! お礼イッパイするカラ見逃してほしいノ!」と、カタコトな日本語で縋ってきます。
アコ/テスト航行だから、一文にもなりませんよね……。
フラン/かと言って、このまま彼女と一緒に航行しても……どうするのか。
アコ/勝手にフィリピンに渡ったりしたら、国際問題ですよね? こっちが悪くなりますよね……。
恭介/うーん……。その女性に対象識別はできますか?
GM/可能だよ。
恭介/【理知】で振ります。(ころころ)く、クリティカル!?
フラン/今日、どうした!?(笑)
GM/絶好調だね(笑) 君は直感的に思う。……怪しい。すっごい怪しい。何より、船の隅々を見てきたけど何の知識も無い一般女性がよく地下2まで乗り込むことができたな、と思うよ。
恭介/…………。報告をするにしても、もう少し詳しい事情を聴取する必要がある。警備の穴があったとは思えない。実際にこうして乗り込んだということは何かあった筈だ。彼女がここまで来た問題をもう一度検討してからでも遅くはないと思う。
アコ/(キリッとした声で)いやあ、将来有望だなぁ。
GM/義人さん、どんどん拾ってあげてね!(笑) 雫さんは「そ、そうね……もうちょっと状況を整理しましょう」と落ち着きます。「密航は一大事だけど、酷い目に遭った女性を海に突き落とすなんてことはしないわ。暫くは身柄を拘束させてもらうけど、ご飯も出すし……落ち着いてね」と女性に言います。
恭介/はい、まずはこれからどうするか考えましょう。
GM/「とりあえず彼女には船長室に居てもらうわ。いいわね?」
アコ/……船長室は、ヤバくない?
恭介/そ、そうだな。船長室は機密も多いので、不用意に密航者を置いておくというのは危険だと思います。
フラン/かと言って、船員が居る所に置くにもアレだよね?
GM/どこに彼女を連れていく?
恭介/……PC達の部屋がいいかな。「B客室A」の空いている部屋がありますよね。そちらにしましょう。
アコ/……GM。私、≪テリトリー≫を持っているんですが、「B客室A」をテリトリーに指定していいですか? 侵入者がいたら察知できるようになります。
GM/OKです。≪テリトリー≫である「B客室A」に、密航者の彼女を連れて行きます。船長さんは「真夜中にいきなりUターンは危険だし、クルーへの説明もしなきゃだからまだ航海は続けるぞ」と言います。
恭介/はい。混乱を招くよりはそうした方が良いでしょう。
GM/雫さんは「保、まかせたわよ。彼女に乱暴なことはするんじゃないわよ」と保くんに言う。そして保くんは……「なんか凄いことになっちまったな。嵐が来た方がまだ良かったぞ」
恭介/そ、そうだな……天候はどうにもならないからな。
GM/これからお母さんが大変な問題を抱えると判っている彼は、とても不安そうな顔をしています。
恭介/中の人的には不安な顔のまま放置したい(笑)
フラン/ひでぇ(笑) 彼、今回のシナリオのヒロインなんだからね! 立ち絵差分だけ回収しておきなよ!
恭介/そうだ。密航者さんのお名前は?
GM/アマンダ。
フラン/アマンダ(仮)。怪しいよ! 密航者が不用意に名前を教えるとは思えない!
アコ/それ、疑心暗鬼だ……(笑)
フラン/こうやって殺人は進んでいくのよ……密室って恐ろしいね!(笑)

 一方、その頃。
 「@操舵室」に向かった(一般クルーの姿をした)フラン、「Aデッキ」に向かったアコは……。


GM/船は滞りなく夜でも運航しています。研修中の新人さん達が「天気悪いっすねー」「これから何か起きなきゃいいけど」と言ってたり、「そんな簡単に船は沈まないよ」とベテランの人が言ってたりします。
フラン/密航云々の話はここでは出てませんね。……そんなことはオレは知らないけど(笑)
GM/出ませんね。では【知覚】判定をお願いします。難易度は10。
フラン/【知覚】?(ころころ)15です。
GM/「ん? 機関室に誰か居るのか?」「誰も居ませんよ」「でも今、居ることを知らせるランプが……」「監視カメラには何もありませんよ。整備の人が何かあったんですかね?」「連絡取ってみるか。……問題は無いらしいぞ」「じゃあ何だったんでしょ?」
フラン/機関室で……問題?
GM/一方その頃、デッキのアコちゃんは。
アコ/ゲロゲロゲロ!
恭介/胃に優しい食べやすいものを食べたばっかなのに!(笑)
アコ/せっかく作ってくれたのに……なんで海に出ちゃったかなぁ(笑)
GM/夜のデッキですが、ちゃんと明かりが点けられてるので怖くないよ(笑) 心なしか船は今まで以上に揺れている気がするのは、悪天候になってきたからかな。
アコ/見渡してみますが、変な気配は感じられますかね?
GM/【意志】判定をお願いします。難易度は10。
アコ/【意志】なら!(ころころ)……9です。
フラン/吐いた。
アコ/……≪逆転運命≫!(ころころ)10です……【意志】弱いな、私……ティッシュで口元拭って成功!(笑)
GM/いつでも使えるように膨らませたままの救命ボートがしまっている場所にやって来ました。そこに……昼間遊んでいたときには無かった、霊的なものを感じる。
アコ/ん、あそこ……? イタリア人に「良い女が待ってるぜ!」って言うと飛び乗ってくれる救命ボート……とことこ。
GM/アコちゃんって森の中でDVDとか見てたりアマゾンで買い物してそうだよね(笑) 人目のつかない場所に、赤い……サイコロほどの小さな石があったよ。
アコ/とりあえず【理知】で判定してもいいですかね?(ころころ)14。
GM/12以上なので判明します。≪異常鉱物≫だ。
アコ/わあああぁっ!?
フラン/[異端者]!?

 ≪異常鉱物≫
 生きる石(浮遊する岩石、人型をした石など形状は自由)を使役し扱うという、[異端者]の副特技。
 「【HP】【MP】5点、戦闘値オール1、【物理防御点】【霊力防御点】5点、戦闘移動6m」のキャラクターをシーンに登場させることができる。作成したキャラクターは使用者が操作する。


GM/君はこの石がデータを持っていることを知っている。生きてるようには見えないけど、生きた石だと判ります。
アコ/ポケットからメモを取り出してパラパラ見て……いっ、異常鉱物ーっ!? (両手で)パァン!
フラン/潰した!(笑)
アコ/(ころころ)ダメージ12点!
GM/消滅します。
アコ/……し、消滅しちゃった。調べておいた方が良かったかな……?
GM/消滅というか「データを無くした状態になります」って言った方が適切だな。所謂「モブ死骸」という形で石自体は残ります。
アコ/えっと……こういうの何て言うの? 目は口ほどに物を言う……じゃなくて……。
フラン/死体は語る?(笑)
GM/そうそう。トトロのメイがまっくろくろすけを潰したみたいになったね。
アコ/お、おねーちゃーん! じゃなくて! ふ、フランちゃーん!?(笑) 龍ちゃんヤバイよー! あからさまにヤバイよー!?


 ●ミドルフェイズ3/共通シーン 〜惨劇の始まり〜

GM/マスターシーン的なシーンになります。場所は、フランちゃんのいる操舵室。「問題か?」「問題は無いよ」と言っていると……いきなり停電になる。
フラン/ぷちっ……?
GM/非常電源は、すぐに……点かない。暗くなったままだ。「なんだなんだ!?」「落ち着け、すぐに電気が点く!」 だが、ライトは点く、消える、点く、消えるを繰り返す。
フラン/なんだこれ……?
GM/艦内中にそれが起きます。あっちの電気も消え、こっちの電気は点き、やっぱり消え。……アコちゃんは真っ暗闇のデッキに取り残されます。
アコ/こわあああああぁぁ!?(一同笑)
フラン/外から絹を裂くような女の悲鳴が!?(笑) こ、こんな事態あるのか……?
GM/ベテランのオッサンが「訓練通りにやれ!」って叫んでる。
フラン/「訓練通りにやれ」って言ってるってことは、非常事態だ! そうドクターも言ってた!(笑)
GM/マップを客室Aに移動した恭介くんの方でも、停電になったり点いたりを繰り返してます。「な、なんだ!?」慌てる保。「確認してくる!」と走り出す船長。
恭介/客室からアマンダが逃げないか、視線をやります。
GM/冷静だね。……そして、全員の耳に「声」が聞こえてくる。
恭介/え……?
GM/「クククククククククク」
フラン/ふえっ!?
GM/男か女か全然判らない笑い声。どこに居ても聞こえてくる、耳に直接入ってくるかのような声。押し寄せる不快感。

 「それでは皆さん。恐怖してもらおう。この音色を聞きたまえ」
 「ギャアアアアアアアアアアアアアァァァァァ!!!!!」


GM/耳に響いたのは、野太い男達の叫び。全身に襲い来る恐怖。
アコ/(負けないぐらいの叫び声で)キャアアアアアアアァァァァ!(一同爆笑)
フラン/り、リアル悲鳴を上げるところだった……!(笑)
GM/その声を聞いた保くんは、両耳を抑え……フラリと倒れる。
恭介/保っ!? 大丈夫か! 支えます!
GM/「う、ううん……」と呻く保。走り出した船長は……廊下に倒れる。
恭介/船長っ……!?
アコ/ギャアアア! ギャアアアアアアァァ!? 操舵室のパニックを助長してます!(一同笑)
GM/「落ち着いて、小森アコ!」と、ロリの声が聞こえます。
アコ/わああぁっ!? ああああ! ああああああ!?
GM/「落ち着いて! 落ち着いて! 落ち着けって言ってるでしょ!」(笑)
アコ/ほわああああぁ……龍ちゃんだあああぁぁ……(笑) い、今のが……異端……?
GM/「そう。とても恐ろしい声を聞いたわね? あの声はこの船に乗っている全員が聞いているわ。あの恐怖に襲われた一般人はみんな……」 見渡すと、デッキに居た数人の人が倒れてます。
アコ/あわわ、みんな倒れてる……!?
GM/苦しんで倒れてはいますが、死んではいません。PC達だけはなんとか立っている状態です。
アコ/ぜ、全然外から来る気配は無かったけど……!
GM/「外的要素が一つでも入り込んだ時点で、悪しき物の根が張ってしまったみたいね……」 密航者を船に入れてしまったときから、異端は入りこんでしまったようです。
アコ/き、恭介くん達は……大丈夫かな……。
GM/「今は大丈夫よ。でも……あの悲鳴は恐怖を煽るためだけのものではない。本物の悲鳴なの。あれは……機関室に居た1トループの悲鳴よ」
アコ/ひ、ひええええ……! な、なんとかならないの……!?
GM/「なんとかなるかは、貴方達次第よ。とても強敵な異端を倒せるのは、動ける貴方達のみ」
アコ/う、うん……。

【ルール】
@PC達の目的は、「異端を倒すこと」。異端を早く倒せば、生存者を1人でも多く生き残らせることができる。
A1人、1ラウンド1回、移動と能動的判定を行なうことができる。マップの移動後、移動したマップを調べるなどの1メジャーを行なうことができる。3人の行動が終了したら1ラウンドが経過する。
B異端アポクリズモスも1ラウンド1回、移動と能動的判定を行う。GMが設定したルールに基づいて、異端はエキストラとPCを襲っていく。異端アポクリズモスの行動は、PCがマップ選択をする前にGMが設定する。
Cマップ上で移動ができるのは、PC3人、異端アポクリズモス、NPC1の保、アマンダのみ。
Dマップには、見付けた異常鉱物が散りばめられている。「異端アポクリズモスの他に敵(ボスの配下)」がいることを、スタート時点で宣言する。
Eロリが何度も言っている通り、異端は強力な存在である。普通に戦って勝てる相手ではない。異端に遭遇し、逃亡する場合は「メジャーアクションで【反射】か【幸運】の難易度12に成功」「≪籠抜け≫≪クリエイトゲイト≫など、移動系特技の使用宣言」「令呪使用による強制退場」などを選択すること。
F携帯電話が通じるので、PC同士の情報共有、相談は行なって良いものとする。


GM/(ロリになって)「異端を倒す以外にお願いしたいことがあるの。異端アポクリズモスは、既にこのエルトロン号を自分の領域に作り変えている。だから私の力が届かない。ループさせることもできないの」
恭介/それは……大変だ!
GM/「だから『空間のひずみ』を探してほしいの。異端の力があまり及んでいない場所。探してくれたら、乗員を救えるわ」 探す方法は、メジャーアクションで【意志】か【幸運】で難易度10の判定に成功すること。ABCの3段階です。
アコ/ひずみを探す……。
GM/アコちゃんは『イベントキー:空間のひずみ』を獲得してください。このイベントキーを1メジャー消費して、PCに譲渡することが可能です。イベントキーを持っているPCしか、ひずみ探し判定をすることはできません。
フラン/マップでやることは、異常鉱物を探すこと、空間のひずみを探すこと、イベントキーの譲渡、あと契約……かな。
GM/契約は、今回は1メジャー消費しない、オートアクションで可能とします。
恭介/……保も行動するんだ。保、そこを動くな!
GM/それには従います。NPCは基本的に従順に従うよ。……もしスタート段階で保くんと会ってなかったら、保くんは好き勝手動いていたことでしょう。
恭介/こ、怖いことになってた……! 一番最初に会っておいて良かった!
アコ/何がなくとも合流をしなくちゃ……! 恭介くんがいるのが「B客室A」、アコがいるのが「Aデッキ」、フランちゃんがいるのが「@操舵室」だから……。
フラン/……一発で合流できる!

【エルトロン・外】
 @操舵室
 Aデッキ(救命ボートなど設置)
【エルトロン・地下1】
 B客室A(PC達の部屋)
 C客室B(NPCの部屋)
 D客室C(エキストラ達)
 E休憩室
 F船長室
 G調理室(厨房)
 H食堂
【エルトロン・地下2】
 Iタンクルーム(燃料などを入れておく倉庫)
 Jストア(工具などを入れておく倉庫)
 K機関室

【マップのルール】
@1ターン消費することで、マップを移動することができる。
A2つ隣までのマップにしか移動することができない。例えば、「G調理室」から移動できるマップは、「E船長室」「F休憩室」「H食堂」「Iタンクルーム」までである。
B「客室A〜C」は3つで1つの同じマップとして扱うが、A〜Cごとに個々のイベントが設置されているため別カウントとする。「B客室A」は「D客室C」と同じ括りのため、「B客室A」から「F船長室」へ移動が可能。


アコ/良かった……すぐに合流できる! 契約とイベントキーの譲渡をしよう……!
フラン/それから調査でもいいね!
恭介/集合するなら「B客室A」がいいかな。保もアマンダもいるし。
アコ/「B客室A」に合流しよう……ずるぺた、よろよろ……。
フラン/変身を解きつつ、隣のマップのコモリにワァー! よしよし! よしよし!
アコ/ふ、フランちゃーん……がしぃー! アコ、異端の出した声に勝ったよぉ……!
フラン/そういう勝負だったっけなぁ(笑) 操舵室の人達は心配だけど、今は合流しなきゃ……すぐ戻ってくるからねー!


 ●ミドルフェイズ4/1ラウンド目

 恭介→「B客室A」に移動
 アコ→「B客室A」に移動
 フラン→「B客室A」に移動


GM/客室Aに全員で集まりました。アコちゃんとフランちゃんの2人でびえーっと客室Aにやって来ると、恭介くんが保くん達を介護しているのが見えてきます。
恭介/……保、お前は僕の傍を離れるなよ。
GM/苦しそうに頷きます。「あ、ああ……元からそのつもりだよ。じゃないとお前のこと、守れないだろ……」
フラン/……この男、まだ自分が守る気でいる(笑)
恭介/その認識はどっちでもいい!(笑) とりあえず近くに居てさえしてくれれば守れる!
アコ/ところで、恭介くんはロリのことを知ってる……?
GM/知らないかな。でも話さないと、空間のひずみ探し判定に参加できないよね。
アコ/じゃあ、アコの1メジャーを消費してお話します……。すっごくレベルの高い[稀人][世界遣い]の女の子が友達にいるんだけど……!
恭介/[稀人][世界遣い]の高レベル能力者か。ここには居ないけど協力してくれるんだな。流石レベルが高いから手助けしてくれるんだな?
アコ/そうそう……通じた……!(笑) その子が介入できそうな、結界が弱そうな所を探してくれるとアコは嬉しいな……!
フラン/そうだ、契約もしよう! この契約書にサインを!
GM/誰がマスターで、誰がサーヴァントになる?
恭介/キャラロール的にはマスターの方がいいんだけど……。
フラン/キャラロール的にはサーヴァントの方がラク!(笑) ……この船の中の人達を守るには、それぞれの力が必要だ。
恭介/ああ。今までも2人と何度も難事件を乗り越えてきた。でも今回は強敵そうだな……。
フラン/この中で指揮官に向いているのは、カガハラだと思うの。
アコ/うん! ……消去法っていうか(笑)
恭介/ならば。パッと手を出します。……僕の力になってくれ。この船には大切な人達が乗っているんだ。僕は彼らを……コイツを守りたい!
フラン/異存は無い。
アコ/寧ろ……アコを……助けてください……!(笑)
恭介/まかせろ! 2人と契約します。
GM/恭介くんがマスター、アコちゃんとフランちゃんがサーヴァントになります。キャラクターシートの欄にお書きください。
アコ/もうアコは行動しちゃったんで……倒れてる人達を、大丈夫ですかーってぺちぺちしておきます……あ、アクエリアス、おいしいですよー……?
GM/死屍累々で、みんな「うーんうーん」と魘されています。
恭介/では1メジャーで、この部屋のひずみを調べたいです。
GM/イベントキーを全員得た後なので判定可能です。【意志】か【幸運】難易度10の判定を行なってください。
恭介/【幸運】で判定します!(ころころ)よっし、13で成功です。
GM/君が調べてみたところ……ちょっとここでロリが介入するのは難しいと思います。ランクはCです。
フラン/可もなく不可もなくってところか。
GM/「ロリ、ここにして!」と言えばしてくれはするだろう。ただもっと良い場所があるかもしれないね。
フラン/じゃあ、異常鉱物を探す判定をしよう。
アコ/2D6ぐらいの強さでパーンって潰せば倒せます……!(笑)
フラン/えいっ!(ころころ)達成値13! 悪い異常鉱物はねーかー!?
GM/探してみましたが、ありません。ここはアコちゃんが≪テリトリー≫を張っていた場所。何も無い安全な場所だと確信します。
アコ/……アマンダさんと他のNPCを引き離すべきかな……?
恭介/怪しさで言えば黒だな。そもそも密航者という時点で怪しいけど。
アコ/でも、疑心暗鬼を引き起こすのが異端の目的だったら……これ事態がもう罠なのかもしれない……。
フラン/怪しいことはよく判ったんだけど……。
アコ/……オートタイミングで、≪運命の予感≫を使用します!

 ≪運命の予感≫
 ほんの偶然やひらめきにより手がかりを得る。
 1シナリオに3回までGMに対して疑問点を直接尋ねることができる、[世界遣い]の副特技。


GM/ご質問は?
アコ/「ぶっちゃけアマンダさんは異端ですか? 我々が敵と見なしている異端本体、及び関係者ですか?」
GM/「関係者ではありますが、本体ではございません」
アコ/……だそうです!
フラン/関係者は確定か! ……本体は、別にいる?
恭介/関係者だとしても、ただ操られているだけとか?
GM/……では、全員分の1メジャーが終了したね。異端アポクリズモスも、1メジャー使用してとある行動をしました。
フラン/一体、どこで何をしてるんだ……。
アコ/多分、異端のスタート地点は「K機関室」ですよね……機関室の人達がやられたんだから……。