アナザーワールドSRS・リプレイ・DROWNING/phantasmagoria
■ 第8ループ3話 『 NEO 3 』 5ページ ■
2010年7月14日




 ●ミドルフェイズ1/February 6rd Scene 1

GM/また全員のシーンがしたいから、お昼時のシーンを作っていいかな?
亜紀/賛成です。また屋上でお弁当を開きながら……。どうしたの盟ちゃん、プンプンして?
盟/なんか……付き合っている人が、前に付き合っていた人の話をする。
航/え!? 盟ちゃんって付き合っている人いるの? 誰!?(笑)
亜紀/ドコ高!? 年上!?
盟/年上。
亜紀/ヒューヒュー!(笑)
盟/そんなコトはどうでもいいんだ! 僕は凄く腹が立つっていう話だー!(笑)
航/俺のお弁当でも食べて元気だせよ! 兄ちゃんの作ったヤツってエスニック風だけど!
盟/辛っ!?(笑)
GM/ワイワイとお弁当を食べていると、ポツリと小さな声で祐希が言います。「今日はお侍さん……来ないな」
亜紀/あ、そういえば。……ご飯のニオイを嗅ぎつけてこないな。
盟/……あれでもサーヴァントぽかったし、マスターを見付けられたってことかな。僕も早くサーヴァントを手に入れなきゃ。
GM/そのとき。バターンと屋上のドアが激しく開く音がした。
亜紀/誰だ?
GM/「おーっと、弁当の良いニオイがするぜー、やんよやんよー!」……盟ちゃんは思う。「あれ、英語の先生がなんで用務員さんの格好をしてるんだろう?」と。
盟/やんよかよ!?(笑)
GM/航的には、「今日は用務員かよ!?」と思う。
航/日替わりかよ!?(笑) 食ってる場所にデッキブラシ持ってくんな!
亜紀/あれ? こんな人、学校にいたっけ……? どうも初めまして。
GM/「よう、亜紀!」
亜紀/……俺の名前知ってるんですか?
GM/「ああ。お前の料理のマズさは知ってるよ」
亜紀/なんだって!? 食わせた覚えはないよ!(笑)
航/……なんで知ってるの?
GM/「インテリだからな」
航/そっか。バキィ!(一同爆笑)
盟/何かよく判らないけど、航とこの人は親密そうだ。どうしたんだ航、知り合いか? どうしたんだ、そんなストレスが溜まりきったような顔をして。
航/ちょっとね! す、スーパーの常連さんです!(笑)
GM/「ワタルは俺の御主人様! 俺、家では首輪付けられて飼われてるんだー」
盟/航にそんなアブノーマルな趣味が!? そういう性癖なのか!(笑)
GM/祐希は「次の授業の準備があるから」と、慌てて早めにシーン退場します。
亜紀/ちょっ、祐希ー!?(笑) 航、いつの間にそんな関係作っちゃってるの!? 何のプレイしてるの!?
航/それより、盟ちゃんのカノジョの話じゃなーい!?(笑)
GM/アサシンが航に小声で話し掛けます。「……昨晩の新住宅地、一般人が大量にバタバタ死んだ事件らしいぜ。外傷の無い無差別殺人だ。サーヴァントの可能性が大。すぐに相談したくて言いに来たんだ。今後の方針どうする?」……ボソボソっと話します。
航/うっ……。
GM/相当重要なことだと思ったらしく、すぐにマスターに連絡したかったらしいね。……ちなみに、アサシンのこの話をウッカリ聞きたい人は【知覚】判定で10以上を出せば聞こえることにします。
盟/(ころころ)9……1足りないから無理だ。
亜紀/(ころころ)14です。……えっ、昨日の事件……何で知ってるんだろ? 方針って何?
航/じゃあ俺もボソボソ言います。……その事件、アサシンの前のマスターが死んだやつと同じかな?
亜紀/この人、アサシンなんだ……!?
盟/……亜紀、どうしたの?
亜紀/……そういえば航、昨日「聖杯戦争に参加するから」って言ってた。「ご主人さまと下僕」……そういう関係か!?(笑)
盟/良かった、航が変な趣味に目覚めたんじゃなかったんだ!(笑)
GM/「……なあワタル。コイツらみんな、話して平気な奴らか?」
航/う……多分。信頼における友人だから、大丈夫だよ。
亜紀/……俺は、教会関係者です。
盟/僕はまだ参加してませーん。でも魔術師でーす。
GM/「教会のエージェントと能力者か。じゃあ隠す必要ねーな。ワタル、さっさと情報収集して犯人を突きとめた方がいいぜ。じゃないと今夜も事件が起きる。という訳でワタルさんや、学校サボろーぜ」
航/凄い率直なことを言ったね、先生。
GM/「俺、用務員だから」
盟/……そうか、なら僕も大地くん2号を授業に出席させて行こう。
航/ズルっ!? アサシン、俺にも何か出して!(笑)
亜紀/コフィンくんでも召喚してもらえばいいよ!(笑) ていうかみんな代理がいてズルーイ!
航/亜紀くんは3年生だろ、あとは卒業だけなんだし授業なんて元々どうだってもいいだろ(笑)
GM/「あ、そうそう。事件とは別に、それより前の時間に新住宅地でサーヴァント同士の戦いがあったそうなんだ」……という訳で、一旦シーンを切ります。

 一方その頃。
 赤い肉の牢獄に捕らえられている相馬は……。


相馬/ぜぇぜぇ……うう、気持ち悪いのぉ……肌に纏わりつく……。
GM/(アヴェンジャーになって)「……バーサーカー……まだ、態度は変わらないかな……?」
相馬/……死んでも嫌じゃ。まだ死ねぬが、嫌じゃ。おぬしに従うのは御免じゃ!
GM/「ああ……誇り高い男が、苦悶の表情を浮かべるのは……美しいな……」
相馬/おぬし、その悪趣味どうにかならんかのぉ!? おのれ、人を見下しおって……!
GM/「……残念ながら時間切れだ。……オマエのような不完全の者を縛っていられる程、今のオレは余裕が無い……まだ力が……マスターも足りてないからな……見逃してやろう」
相馬/ああ、とっととこんな所から解放してもらいたいのぉ!
GM/ぬるっとスライムの中から君を引き出す。
相馬/うえ……おう、なんじゃ……やっと解放してくれるのか。それともおぬしの顔を殴らせてくれるのか!?
GM/「殴れるものなら……やってみろ」
相馬/その言葉を聞いた瞬間に殴りかかる!……で、べしゃっとなります。おのれ、ちょこまかしおって……!
GM/「……本物のバーサーカーになれ。……そうすれば、マスターも受け入れてくれるだろう」
相馬/……おぬしの軍門に下るなど……絶対に嫌じゃ!
GM/「……オレとしては、そのように苦しんでいる姿の方が楽しいが。……そうでは困るんだ……」
相馬/何を意味の判らぬ自分勝手な手前を言いおってからに……!
GM/アヴェンジャーはパチンと指を鳴らして、ぶんと世界が歪む。一瞬真っ暗くなって……べちんと学校の屋上に落ちます。
航/わっ!? ……相馬さんと合流!?(笑)
亜紀/ぐちょぐちょになったお侍さんが現れたー!?
GM/あ、スライムに塗れてはいるけど、ちゃんと普通の格好ですので安心してね。
盟/良かった、裸じゃなかった(笑) つんつん……生きてる?
相馬/ガバっと起きる! おのれあやつ、斬り刻んでくれるぅー!
航/か、唐揚げ食べる? ポテトサラダとか……あ、亜紀、お茶を出すんだ!(笑)
相馬/ごくごく! ……んにゃ!? なんじゃこれは、まるで稲妻が走るようなお茶じゃ……!(笑)
亜紀/コーラを混ぜた紅茶です! そうだ、水で洗ってあげよう! ホースで相馬さんをビチャー!
相馬/痛っ、何をするんじゃ!?(笑) でもガシガシガシと洗って……ぶるぶる。
盟/ほら、用務員さんのアサシンが色々と用意してくれるよ。デッキブラシ持って。
GM/(アサシンになって)「ほら、パセリ」
航/なんでよりにもよってパセリなの!?(笑)
相馬/『第4ループ』でのネタを引っ張り出すな! いらん!(笑)
亜紀/……で、お侍さん。一体どうしたんですか?
相馬/……アヴェンジャーとやらに捕まった。
盟/どういう人?
相馬/……聖杯戦争の8体目のサーヴァントじゃ!
GM/【理知】判定12以上で、そういう話があったと記憶していることにしていいよ。
亜紀/(ころころ)残念、1足りない。
盟/(ころころ)11か。≪幻想式≫使おうかな……。
航/(ころころ)ま、航は判る訳ないよね。だから盟ちゃんに≪叱咤激励≫! 盟ちゃん、思い出して!
盟/キャラづけ的にここは成功しておかないと! ……確かに昔、聖杯戦争の資料でそんなクラスのサーヴァントが召喚されたって見たことあるな。それってどんな奴なの?
相馬/肉というか、何やら生々しい物体を操る……気色の悪い男じゃった。目に痛い色彩で、不思議なことに目の色が互い違いじゃった。
盟/なんだって!? ……それって、ダルそうな男? くそ、アイツ……アヴェンジャーか。まためんどくさいものと黒須の奴、契約してたな……。ということは、黒須はアヴェンジャーを召喚した……?
相馬/……なんじゃ、知り合いか? あやつの居場所を知っているなら言え。ワシはあやつをボコボコにしないと気が済まん! あのような恥辱を……くそ、血祭りにあげてやる!
盟/ボコるのはそれは大いに応援する。……これから色々情報収集しようと思っていたところだ。みんな、他に何か気になっていることとか、目立って怪しいことってなかった?
航/……そうだ! こういうものがあったんだってドクロの写メを見せます!
GM/ドクロの写真に、アサシンがピースして入りこんでいる。
亜紀/楽しそうだな……ガイコツでこんなにはしゃいでいる人、初めて見た(笑)
航/あと、公園に変な犬がいた。
亜紀/あ、犬なら俺も見た。ケルベロス!
盟/ケルベロスって言ったら、地獄の門番か。3つ頭のある犬のことだね……。
相馬/ぴくん。滅茶苦茶思い当たる節がある……(笑)
航/それと昨日、鎧姿の2メートルぐらいの剣を持ったスッゴイ怖いサーヴァントに襲われたんだ。
相馬/鎧? そやつ……アヴェンジャーの配下じゃぞ。話し掛けたら何も通じなかったから、操られておるのかもしれんが。
亜紀/そんな、セイちゃんがまさか……。
盟/知ってるの、亜紀?
亜紀/聖杯戦争が始まる前まで、居候させてた……。
盟/……じゃあ僕も知ってるだけの情報をバラしちゃうよ! そのアヴェンジャーって奴、多分黒須と……繋がりがある! そういや、同時期に金髪碧眼の変な人に声を掛けられた。
相馬/以前そやつはバスケットをくれた奴じゃな……おそらく同じ奴だろう。そういえば、アメ横なる所で女な子のような男に会ったぞ。『パブ・ラマーサ』という店で……。
航/兄ちゃんの仕事先? 今、休業中だから人なんていない筈だよ。
盟/……キャスター、そんな所に居たのか。もしかしたら、僕の元サーヴァントかもしれない。一回話し合ってみるよ。

 お互いの持っている情報を共有し合う4人。
 そうして4人は、それぞれ新たな情報を見付け出しに動き出したのだった……。

【ルート選択:2月6日】
 航→アサシンを連れて、『旧住宅地』へ移動。
 相馬→藤原に会うために、『新住宅地』へ移動。
 盟→キャスターに会うために、『アメ横』へ移動。
 亜紀→資料検索のために、『教会』へ移動。



 ●ミドルフェイズ2/February 6rd Scene 2

GM/亜紀くんは教会にやって来ます。(青森になって)「いよぉ!」
亜紀/青森さん、こんにちはー!
盟/(青森になって)「俺は教会の外で子供達と遊んでるからな! 亜紀は書物庫でデレるBとイチャつくんだぞぉー!
亜紀/ハイッ、頑張ります!(笑)
GM/(ミスターBになって)「……亜紀、今日は何をしに来たのですか」
亜紀/じぃー。デレてくれないんですか?
GM/「何しに来たんですか」
亜紀/えっと、調べ物をしに来ました。あとプレゼントがあります。情報ありますよー。
GM/「何でしょう?」
盟/……なかなかデレねえな。
航/ていうか、亜紀くんというか……中の人のへこたれ無さがスゲエ! 何言われても動じない感じが!(笑)
亜紀/まず第一に、今回の聖杯戦争では第8のサーヴァントであるアヴェンジャーが参加しているようです。
盟/(いつの間にかいる青森になって)「な、なんだってぇー!?」
亜紀/外見的特徴と能力は、こんな感じだそうです!
盟/(青森になって)「な、なんだってぇー!?」
亜紀/で、迷子だったサーヴァントに会いまして、おそらくバーサーカーで、そのマスターはあのケルベロスを操っている人みたいです!
盟/(青森になって)「な、なんだってぇー!?」
亜紀/それと、そのケルベロスを操っているマスターは、その人もサーヴァントっぽいらしいです!
盟/(青森になって)「な、なんだってぇー!?」
亜紀/確かな筋です! ……『夢魔炎上』のときに果たせなかったスパイという役をやっているんです!(一同爆笑) どうですか、褒めてー!
GM/「……よくやりましたね」
亜紀/もっと褒めて褒めて!
GM/「言葉は一度でいいでしょう」
亜紀/……むー!
盟/(青森になって)「冷たいよなぁ? そんなに情報持ってくるなんて、よくやったなぁー!」と、青森が亜紀とイチャこらします(笑)
亜紀/わーいわーい(笑) ……じっ。
GM/「……さあ、次は亜紀の調べ物をしましょう。手伝いますよ」
亜紀/そっか、手伝ってくれるところがデレか。やったー!
航/前向きすぎるだろ!(一同笑)
盟/(青森になって)「そうか、2人っきりになりたいんだな? いいぜ、ここで待っていてやるよ!」
GM/「ええ、2人っきりで探してきます。行きますよ、亜紀」
亜紀/キャー! 名前呼んでくれてるー!(笑)
GM/……さて、書物庫に着きました。調べ物をし始めたところでミスターBは口を開きます。「それほどの情報をよく1日で……話してくれてありがとうございます。これで我々の戦いも一歩前進しました」
亜紀/だって、好きな人を応援したいじゃないですか!
GM/好きな人と言われて、目を丸くします。「……誰のことですか?」
亜紀/貴方のことですよ。
GM/「……そんな簡単に言ってしまって、いいものなのですか。相手は……私は、英霊ですよ。戦って死ぬ存在です。そんな人間を好きになってどうするんですか」
亜紀/でも……ぶっちゃけたことを言いますと、会ったときから好きでした(一同爆笑)
航/だよな! 亜紀が生まれる前から好きだったよね!?(笑)
相馬/まったくだ! 輪廻転生してるんじゃないよ!(笑)
亜紀/……一目惚れじゃ駄目ですか?
GM/「……一目、惚れ? 好きになった理由なども無く?」
亜紀/「好き」な気持ちに理由っていりますか? あ、もしかしてインストールされた知識に無いんですか? 会った瞬間に電気がビビビッて来るヤツですよ! ……それがあって、お話して、どんどん好きになっていったんです。
GM/「……貴方は不思議な事を言いますね」
亜紀/普通、恋ってそういうものじゃないんですか?
GM/亜紀くんの言葉に、心底驚いたような顔をする。……そして、眼鏡をくいっと上げる。
盟/あ、動揺してる(笑)
GM/「……その言葉、有難く頂いておきます」
亜紀/はい! ……あ、返事は急がないんで考えてくださいね!(笑)
GM/「へ、返事ですか……」と弁慶さんが珍しくちょっと淀んでいる姿を見ながら、【理知】判定をしましょうか(笑)
亜紀/はい、金髪碧眼の男性が教会のリストに載ってないか探します。(ころころ)……恋愛ロールに力を入れ過ぎたから低い……9です。
GM/10いかなかったか。残念ながらピンとくるものは無い。
亜紀/それよりイチャイチャするかー!(笑)
GM/「顔だけではしぼりこむ要素も少なすぎます。貴方の話を聞いている限り能力者であることは確かですが……」
亜紀/んー……改めて調べ直すしかないですね。
GM/……身が入らない亜紀を見て、弁慶さんは悩みます。
亜紀/どうしました?
GM/「……私に気遣いといえば……お茶に誘うぐらいしか出来ませんね」
亜紀/……い、一緒に行ってくれるんですか?
GM/「昨日もしたことですが、これが私が出来る最大の愛情表現です。そう受け取ってくれて構わないですよ」
亜紀/受け取ります!(笑) は、早く行きましょう、弁慶さんー!
GM/「……仕事も、ちゃんとしてください」
亜紀/わ、判ってますよ! 忘れかけてましたけど、ちゃんと仕事もやります!
航/……なんか、社内恋愛モノみたいだだ(笑)
亜紀/そうだ、デートなら手を繋ぎませんかー!?
GM/「男同士ですよ」
亜紀/好きな人とですよ!?
GM/「……仕方ありませんね。貴方が言うのであれば、仕方ありませんね」……残念ながら情報収集としては失敗してしまいましたが、充分に収穫があったところでシーン終了します(笑)


 ●ミドルフェイズ3/February 6rd Scene 3

GM/それでは次のシーンは航さん。君は旧住宅地にやって来ました。アサシンも一緒かな?
航/そのつもりです。怪しいものがこの辺りにあるか判定したいです。(ころころ)よし、達成値は11。
GM/探してみるけど……特に何も無いようだ。目立つものと言ったら、丘の上に八木沼邸があるぐらい。
航/でっかくって怪しいなぁ、オーラ放ってるし!(笑)
GM/まあ、藤原さん達も昔からいる魔術師の住処に仕掛けは作らないよね。
航/確かに。何かあったら盟ちゃんが真っ先に気付くだろうし、盟ちゃんと祐希の家が安全だって判っただけでも収穫だよね。……祐希と話しようかな。
GM/聖杯戦争について話すの?
航/……一応話しておいた方がいいかなって。能力者の自覚あるなら、祐希のことも能力者だって知ってますよね。
GM/知ってるだろうね。ではNPCが多くなるのでアサシンはシーン退場することにします。(アサシンになって)「俺はあっちを探索してくるわー。やんよやんよー」
航/俺はこっちの道に行くからね。……祐希の家に向かいます。
GM/昔ながらの日本家屋の門の前に着きます。
航/なんか変な人とかいないよなー……?
GM/【知覚】で対抗判定してください。(ころころ)こちらは15です。
航/え?(ころころ)13です、いきなり何?
GM/祐希の声がする。「航……?」
航/どきん。……振り返ります。
GM/学校から帰宅して来た、制服姿の祐希が立ってる。
航/あっ。祐希、おかえり。
GM/「……」。航の目の前が真っ暗になる。
航/え。
GM/だーれだ!?
航/わあっ!? ……え、エル!?(笑)
盟/そっか、オープニングで祐希に会いに行くって言ってたね!(笑)
亜紀/祐希、またトラップにされた……(笑)
航/ビックリしたー! 目の前が真っ暗になるって殺されるかと思ったよ! 麗しき犠牲の祐希をするんじゃなーい!(笑)
GM/「えへ、ごめんよー。そこで偶然祐希と会ったから一緒に帰ってたんだー」「……航、授業はちゃんと出ようね?」
航/ごめんなさいお母さん!(笑)
GM/「折角来たんだから寄っていきなよ。家、上がって。お菓子、あるから」
航/わ……わあい! お邪魔しまーす。
GM/時々遊びに来る祐希の家に上がります。どうやら今はお客さんが多いみたいだね。子供達も大勢居るし……エルは子供達に人気だそうです。
盟/(子供達になって)「わーい! エルだエルだー!」「エル乗っけてー!」
GM/エルが子供達と遊び出したので、航は祐希と2人で祐希の部屋へ逃げ込みます(笑) 「航、どうかした? 家の前で待っているなんて、何か話したいことでもあるんじゃないかな……?」
盟/……外からは子供のはしゃぎ声と、エルの笑い声が聞こえてくる……幸せな空間だね。
航/えっとね……祐希にも話しておきたいことがあるんだ。
GM/「何かな」
航/……最近物騒だから気を付けてね。
GM/「僕のことなら大丈夫だよ……」
亜紀/祐希の「大丈夫だよ……」って心配になりますよね(笑)
GM/「ここは安全だから大丈夫だよ」と、キャスターとしての自信を覗かします。「でも……僕は、航が大丈夫じゃなきゃダメだ」
航/えっと……先に謝っておくね。ごめんなさい。もう危険なことに、充分首を突っ込んでます。
GM/「何をしてるの?」
航/だって……だって、エルが聖杯戦争に参加したいっていうから! だから、俺が参加した!
GM/顔が変わります。「……航……」
亜紀/……これは、温厚な祐希が怒るフラグ。
GM/エルが聖杯戦争に参加したがる理由を祐希は知っています。そんなエルを止めようとする兄想いの航も、祐希は知っています。「……危険なことをしないでって言っても……もう、駄目なんだね」
航/う……うん。
GM/「でも……僕は、航が無事でいてほしいよ」
航/ありが……とう。
GM/「応援はするけど……でも。僕に出来ることは、何も無いから」と、聖杯戦争から決別している祐希は言います。
航/……うん。
GM/「……航。今日は……いや、これからはご飯食べに来るといいよ。いつでも来てくれていいから」
航/……怒られるかと思ったから、ちょっとホッとした。
GM/「怒ってるよ」
航/うっ!(笑) ……でも、怒られてもやめない。
GM/「……じゃあ、お母さんに夕食準備してもらうように言ってくるね」
航/あ、それだったら俺のサーヴァントも呼んでいい? ちょっと変な奴だけど良い奴だから。
GM/「うん、勿論」
航/じゃ、アサシン迎えに行ってくるね。
GM/アサシンになって)「え? メシ? 行く行く」
航/はえーよ!(一同笑)


 ●ミドルフェイズ4/February 6rd Scene 4

GM/では盟ちゃん、アメ横に行こうか。相馬さんから『パブ・ラマーサ』にキャスターっぽい人がいるという話と、航から店の場所を聞いたので判定無しで直通で行けます。
盟/1人でアメ横だぜ。疲れた気持ちになったけど実際のデータは傷付いてない!(笑)
GM/ヘトヘトになりながら行くと、『パブ・ラマーサ』と書かれた看板があった。2階に階段を登って行くと扉には「CLOSED」の書いてあるけど鍵は開いている。あらフシギ。
盟/ガチャ。いるんだろ……弥生。
GM/「……あらあらあら。こんなトコロに一番似合わない人種がやって来ましたね」
盟/僕もこんなトコロに1人で来るとは思ってなかったさ。お前がここに居るって聞くまではな。
GM/「ボクがいるから来てくれたんですか?」……と、テーブルの上にデデンと乗っている偉そうなキャス子が居ます。
盟/そうだよ、あの侍から聞いたんだ。……僕のもとに戻る気は無いか?
GM/「……ボク、貴方の元から去って行ったサーヴァントですよ。それでも?」
盟/少なくとも、お前の能力は買っている。駄目か?
GM/「貴方より強いマスターを探して出て行った、そんな不徳なサーヴァントでまたいいんですかー?」
盟/僕以上のマスターを見付けられていないんだろ?
GM/「……そうですね。残念ながらボクに似合うマスターはみんな死んでしまいました。若しくは違う人をもう貰っちゃってますからねぇ」
盟/どうだ、お互い意地を張らずもう一度契約しても。僕は寛大なマスターだから、今だったらお前を受け入れてやるぞ。
航/……盟ちゃん、大人になったね。
盟/11レベルの余裕ですよ(笑)
GM/「貴方を未熟だと言ったけれど、それほど未熟ではないと見た。そんな貴方を見抜けなかったのはボクの落ち度かな。……ボクはこういう性格なんですよ。だから相性が悪いと思ったらまた離れるかもしれない……そんな不確定な切り札ですけど、いいですか?」
盟/そのときは僕から解約してやろう。そういうビジネスライクな関係も嫌いじゃない。……異議無しだな?
GM/「ええ、よろしく。盟さん!」握手を求めます。契約完了。サーヴァントの欄にキャスターとお書きください。「これから聖杯戦争を始めたいところなんですけど、なんかイヤな予感がイッパイなんですよねー」
盟/多分……第8のサーヴァントが関係してるんじゃないかな。
GM/「それかー。もうアナタは接触してるんですか?」
盟/向こうから接触してきたんだ。ちょっかい出したいんじゃないか。
GM/「コッチもちょっかい出される寸前だったんですよ」
盟/……そうだよね。キャス子、取り込み先の第一候補だよね、1人ぼっちだもの(笑) 掛かった火の粉は払わなきゃいけないよな。
GM/「闘争心に燃えている盟さん、カッコイイですよ」……そう笑いながら、君達は階段を下りていくのです。
航/おい、机片付けていけよー!(笑)
亜紀/大丈夫ですよ、ハートとダイヤとクラブがちゃんと掃除してから出て行きますから。
航/スペード仕事しろよっ!(一同爆笑)


 ●ミドルフェイズ5/February 6rd Scene 5

GM/では相馬さんのシーンです。君は、新住宅地に帰ってきます。
相馬/帰りづらい! 凄く帰りづらい!(笑) 帰って来たとして、あいつ……どんな顔するんだろ。
GM/≪不可視の領域≫を知覚しているから藤原邸に無事入ることが出来ます。さあどうする?
相馬/……おーい! ただいま帰ったぞぉー!(笑)
GM/「お父ちゃん!」と抱きついて来る何か!
相馬/んっ?
GM/「お父ちゃんギューッ!」
相馬/あ、アーチャー?
GM/「お父ちゃんチューッ!」
相馬/な、なんじゃなんじゃ!? これ、おぬしが何故ここにいる!?
GM/「なんで……なんで!? なんで1人で逃亡してきたの!? これからオレがお父ちゃんを白馬の王子様みたいに助けに行ってあげようと思ったのに!
相馬/あ、あのな!(笑) ……とりあえず、ワシは藤原に色々と話せねばならぬ事がある。話をさせに行かせろ。
GM/「お父ちゃんの体力なら、オレを担いで話してもきっと大丈夫だよ」
相馬/そうだが。……うむ、今帰ったぞ、藤原ぁ!?
GM/奥の部屋に行くと、藤原が居ます。(藤原になって)「……よく、ご無事で」
相馬/……うむ。
GM/アーチャーが口を開きます。「お父ちゃんの救出作戦、この人も考えてくれたんだよ!」
相馬/なんと。……そ、そうか。すまん事をしたな。ワシはおぬしのサーヴァントだというのに迷惑を掛けた。
GM/(アーチャーになって)「だってだって、オレが呼んでお話してもらったときにお父ちゃんが捕まったんだからオレのせいだよね! だからこの人に土下座して協力してお父ちゃんを助けようとしてたのに、なんで帰ってくんのバカーッ!?」
相馬/なんでワシが責められねばならんのじゃ!?(笑) ワシだってあの後色々と……ああっ、思い出したくもない! ……という訳でな、藤原。アヴェンジャーのこと、セイバーのこと、黒須のことを全部話します!
盟/正妻に怒られないように言い訳をする旦那みたいに……(笑)
航/愛人が目の前でべちゃーってくっ付いているけどな(笑)
GM/(藤原になって)「私も最善を尽くして貴方の居場所を探していました。ですが、一向に情報を掴む事が出来ずにいたのです」
相馬/ああ……残念ながらあそこは何処かワシも判らん。肉壁というか、気持ち悪い世界に閉じ込められておってのぉ……。
GM/「これでも、本気になって探していたんですよ。大切な手駒である貴方を」
盟/……他のサーヴァントと会って捕まってしまった間抜けな貴方でも(笑)
GM/「それに……」と、相馬さんにべたーっとくっ付いているアーチャーを見る藤原。
相馬/ん?
GM/「頭を下げられ頼みこまれて、断る訳にはいきませんからね」……基本的には藤原さんは、ついて来てくれる人には優しくしてくれるからね。
亜紀/流石王様だー。土下座すれば許してくれるんですね(笑)
GM/土下座すればというか、アーチャーも必死になって頼んだんだろうね。「オレのせいで」っていうのもあったから。
相馬/な、なんか複雑な空間じゃ……。兎に角、ワシはあやつをボコボコにしないと気が済まん!
GM/話を戻すように言います。「何故、貴方は解放されたのです」
相馬/それがのぉ……「不完全なサーヴァントを取り込んでも意味が無い」とか言ってたな。全く、失礼な奴じゃ。
GM/不完全という言葉に、藤原さんはちょっとビキッとなります。
盟/アーチャーになって)「お父ちゃん、不完全なの? 案外強そうなのに」
相馬/案外ってなんじゃ!? おぬし、ワシが救ってやった恩をなんだと思っておる!?
盟/「でも捕まっちゃうお父ちゃんカッコ悪いっていうかー! お父ちゃんだってオレが土下座した分だけ褒めてよー!?」(笑)
GM/(藤原になって)「黒須柊……監督官の名前ですね」
相馬/そうだ。その教会の者が、元はアヴェンジャーと通じておったらしいぞ。今は手を切っているらしい。
GM/「……黒須柊と私は、知り合いです。私は教会と繋がっていますからね。ですから……その方に話を聞いてみるのもいいですね。今一番の脅威はアヴェンジャーのサーヴァント。まずは彼を叩くべきだ」……藤原はアーチャーを見ます。
盟/「あちゃ?」
GM/「現在は、彼と戦わないつもりでいます。相馬殿、それで宜しいですね?」
盟/「流石このマスター、男前だね!」(笑)
GM/「まずは、貴方の傷付いている体を癒し……その後、アヴェンジャーについて捜索しましょう。如何なる手段を尽くしてでも」
相馬/ああ。……そうそう、アーチャー。おぬし、アヴェンジャーという奴に狙われておったぞ。
盟/「そりゃそうだよね、あちゃぁもちょっと気付いてた!」
相馬/いや、アーチャーだけではない。他のサーヴァントも狙われる可能性がある。……すまん、アーチャー。ワシはこやつと混み合った話をせねばならん。席を外してはくれんかの。
盟/「判ってる。あちゃぁは身を引くよ!」
航/いきなりしゃがれた声で現れて)「アーチャー殿、お茶を用意しましたぞ」
盟/「ありがとう、カロンおじいちゃーん!」……シーン退場します(笑)
GM/アーチャーはシーン退場してくれました。そして藤原さんがもう一度「……よくぞ帰られました」と言う。
相馬/藤原、確認させてもらいたい事がある。
GM/「何でしょう。今まであったことを貴方に話すつもりではいますが」
相馬/おぬしの夢を見た。
航/……。その台詞だけだと、「お前の事を想い過ぎて夢に出てきた」みたいで口説いてるよ!?(笑)
相馬/あ、間違えた!(笑)
GM/「私のトキメキを返してください!」(笑)
相馬/言い直そうか(笑) ……おぬしの、過去の夢を見た。
GM/「……。ええ、いずれ私の過去を見られるとは思っていました。魔術でカバーをしているつもりでしたが」
相馬/おぬしも英霊であったか。
GM/「……私の影響が届かない程、遠くに貴方は捕らわれていたということですね」。アヴェンジャーの空間は、藤原さんの術が届かない場所だったんでしょう。
相馬/あそこは特殊な空間だったからのぉ。おぬしの術が届かなくても仕方が無い事じゃ。
盟/……それでも、藤原さんとの絆は切れてないから夢を見たんだよ。いいじゃない(笑)
相馬/……と、言う訳でな。聖杯戦争を行う以上、いずれおぬしとは戦わねばならんが……今は休戦じゃ。ワシはあのアヴェンジャーをボコボコのギタギタに出来れば良い!
GM/「単純に言ってくれますね。そうした後は、結局は聖杯戦争。我々は戦うかもしれない。そのことを忘れないでください」
相馬/ああ。ワシはおぬしと主従の契約を結んでしまったからな。おぬしに令呪で「死ね」と命令されるかもしれないと腹に据えておかねばならん。
GM/「……私も、卑怯な手を使って貴方を従えておりますから、ここで言いましょう。貴方にそのような命令をすることは無いと。貴方は、私の為に動いてもらいますよ。……この契約が続く限り」
亜紀/「契約が続く限り……永遠に貴方は私のモノですよ」ですね!(笑)
相馬/……おぬしの過去を見る限り、おぬしが聖杯戦争に参加する動機が判る。後ろめたい事をする王ではなかろう。
GM/「同じように、私も貴方の過去を見ております。大変可愛らしかったですよ」
盟/……恥ずかしくて死ねるよな、黒歴史を見られてるんだぜ(笑)
相馬/忘れろぉ!(笑) ちっこい時に色々やらかしたこととか忘れろー!
GM/「ではまずその傷を癒さないと」……藤原は、相馬さんの近付き、顔を寄せて、頬に口付けます。
相馬/ぴく。
GM/そして、瞼の上辺りに続けてキスをする。
相馬/……やられっ放しは好かん。手をがしっと取って、唇を奪います。
GM/「んっ」とちょっと驚く。
相馬/……わ、ワシもおぬしを後ろから討つなどと卑怯な事はせん! もし戦う事になっても正々堂々と戦わせてもらう! 以上じゃ! ワシは飯を食いに行くぞ!
盟/「お父ちゃん、あちゃぁにはー?」
相馬/見ておったのか、おぬしー!?(笑)
GM/「……まったく」。クスリと笑う藤原。相馬さんとアーチャーがワイワイガヤガヤ騒いでいる方へ歩いて行く……というところでシーン終わりにします。
航/爆破スイッチ、どこ?
盟/カチカチカチッ!(一同爆笑)


 ●エンディングフェイズ/February 6rd Scene 6

GM/さて、今回のエンディングです。航は……祐希の家で夕食を食べた後、聖杯戦争のために夜に繰り出そうとしています。(アサシンになって)「行くぞ、準備は出来たか?」
航/うん、いつでも行けるよ。
GM/(エルになって)「今日は祐希の家に泊まって行こうね。ワタル達も終わったらこっちに戻っておいでよ」
航/うん! 頑張って行ってきまーす。
GM/祐希が心配そうに航を見送りながら、エルもにっこり笑いながら、出掛ける航とアサシンを見送ります。
航/……じゃあ行こうか、アサシン。
GM/「やーんよっと」と、小脇に抱えられて夜の闇に消えて行く2人。見送った後のエルと祐希は、屋敷の中に入って行く。

「さぁ、次は何で遊ぼうか!? って、もうみんな寝ちゃったよねー」
「エルもゆっくり休んでね。明日もお仕事あるんでしょう?」
 和やかに親友2人は笑う。そんな夜。
 だが平和な時間は一瞬にして終わる。
「……!」
 エルは英霊としての姿に変身した。祐希も『庭に居る何か』に気付き、使い魔達を武装させる。


航/え……まさか、おい……。

 ……庭に居るのは、招かれざるもの。
 ざわり毛が逆立つ。そこにいるのは、うじゅるうじゅると水音を立て蠢く異端のものだったからだ。

「能力者……ではない。サーヴァント……でもない……。今回取りこむ必要の無いサーヴァント……だが。それでも……我らの糧にはなってくれる……」


GM/そんなアヴェンジャーの声が響いたところで、エンディングシーンアウトします。……いやぁ、本当に今回ナグイェブ大活躍だったね。
亜紀/ああっ、航の幸せの象徴が狙われるー!?
航/ざけんな! 殴りてぇー!(笑)