アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 七夕ディスコナイト 』 １ページ ■
2019年10月25日/11月17日
●プリプレイ
マーサー（以降、ＧＭ）／皆さん、お集まりいただきありがとうございます。『アナザーワールドＳＲＳ』オンラインセッション「七夕ディスコナイト」、始めていきます。
プレイヤー２・にとに子／わー ！ よろしくお願い致します！
プレイヤー１・ぷぇ／こちらこそ、お招きありがとうございます〜！ わーい七夕！
ＧＭ／今回はにとに子さんが作ったタイトルお題で作ったシナリオだよ！ 発案者に感謝。
プレイヤー４・ＭＵＭＡ／ありがとうございます！ 素敵です！
プレイヤー３・しゅうら／センスの塊〜！
プレイヤー２・にとに子／どんなシナリオなのかめちゃくちゃドキドキワクワクしています。
ＧＭ／「七夕ディスコナイト」という言葉に惹かれて星空画像とかオンセ用のアイコンやマップシートを作って、既に満足してしまったＧＭである。セッション終わり。
プレイヤー１・ぷぇ／ここで終わる筈がないのに。
プレイヤー４・ＭＵＭＡ／この星空でオリオンをなぞってるの、うますぎません？
ＧＭ／山田くん、座布団３枚持ってきて。
プレイヤー２・にとに子／降り注ぐ座布団。
「アナザーワールドＳＲＳ・シナリオ〜七夕ディスコナイト〜」
【レギュレーション】
キャラクターレベル５で開始。
２０１９年７月を舞台とする。ＰＣ１とＰＣ２は、２０年前である１９９９年のシーンに登場するため、ＰＣの年齢設定は２５歳（当時５歳）〜３５歳（当時１５歳）が望ましい。
ＰＣ１〜４人は全員知り合い設定として、ＰＣ３＆ＰＣ４の任務に挑む。
【ハンドアウト：ＰＣ１】
コネクション：星を見る人 関係：親愛 推奨クラス：自由
１９９９年。君には天体観測が好きな知り合いがいた。
世の中は世界崩壊を囁き合う中、純粋に世紀末７月の流星群を楽しみにしている人物だ。
自宅で天体望遠鏡を用意して、君を夜の冒険に誘ってくれた。
今はもう亡きあの人との、良い思い出だ。
▼セカイのイベント：１９９９年に星を見に誘われる。
▼コネクションＮＰＣ１：星を見る人
ＰＣ１に天体観測を持ちかけた人物。年齢性別は自由に決定してよい。
１９９９年から２０年後、２０１９年現在では死去している。死亡理由は、ＮＰＣ１の年齢に応じてＧＭが決定する。
【ハンドアウト：ＰＣ２】
コネクション：みんなで七夕流星群 関係：好意 推奨クラス：自由
１９９９年７月７日。君はＰＣ１とＮＰＣ１と一緒に、七夕流星群を見に行った。
周りは同じように流星群を見にきた老若男女がいっぱい。
屋台が出ていたり、クラスメイトがいたり大人も大勢いたりと、まるでお祭り騒ぎだった。
楽しかったー！
▼セカイのイベント：楽しかったー！
▼初期配布イベントキー：みんなで七夕流星群
１９９９年７月７日の外出を表わすイベントキー。
君はこの日をよく覚えている。
【ハンドアウト：ＰＣ３＆ＰＣ４】
コネクション：異端『亞鋼婁鬼（アゴウ・ロウキ）』 関係：執着 推奨クラス：魔術師 or 霊媒師
２０１９年。君は大勢をともなう大儀式に参加していた。
西暦９９９年に陰陽寮（当時の退魔組織）の能力者（平安時代当時のエージェント）が戦った異端『アゴウロウキ』の封印の更新を、しなければならない。
だというのに封印がうまくいかない。このままでは、恐ろしい鬼の異端が復活してしまう！
君は、仲間と共に再封印に乗り出した。
▼セカイのイベント：異端『アゴウロウキ』を鎮静化させる。
▼コネクションＮＰＣ２：異端『アゴウロウキ』
平安時代には姿を表わしていた、非常に強力で凶暴な鬼。
あまりの力に当時の者達は討伐ではなく、封印を選ぶしかなかった。
２０１９年７月が、封印儀式の更新年にあたる。
【その他】
・［アーティスト］［イレギュラー］解禁。
・『英霊』『神の力』ライフパスを使用の際は相談すること。
プレイヤー１・ぷぇ／ＰＣ１ハンドアウトを選択。
プレイヤー２・にとに子／ＰＣ２ハンドアウトを選択。
プレイヤー３・しゅうら／ＰＣ３ハンドアウトを選択。
プレイヤー４・ＭＵＭＡ／ＰＣ３ハンドアウトを選択。
ＧＭ／では、自己紹介していくよー。ＰＣ１から自己紹介どーぞー。
プレイヤー１・ぷぇ（以降、億人）／ＰＣ１の五月女 億人（さおとめ・おくと）です！ ７月イベントを１０月にやるので五月マンです。
ＧＭ／五月マンですね。
億人／［処刑人］５レベルの前線白兵です。異端の起こしたテロ事件に家族ごと巻き込まれてから、体の７割を機械に置き換えた全身義体のフルフェイスアーマーで戦うおっさんです！ 田組製の義体で戦うエージェントだよ。
ＧＭ／念願の田組家ＰＣだ。
億人／普段は田組家のお屋敷で料理人をしています。料理が巧いよ！ 洋食が得意だよ！
プレイヤー２・にとに子／友陽様のご飯を作る人だ〜！
ＧＭ／料理人エージェントだ。これにはロッテさんもニッコリ。
プレイヤー４・ＭＵＭＡ／ハンバーグとか作ってもらおう。
プレイヤー３・しゅうら／スピンオフでこれは『億人の男飯』とかそういうのが出るやつですよ。みんなで億人さんのご飯を食べたら服を脱ぐカットを入れよう。
プレイヤー２・にとに子／恒例になるやつ！（笑）
億人／皆さんとは幼馴染とか昔馴染みで、ＮＰＣ１ともそういった間柄ですね。全身義体の理由は異端事件に巻き込まれていたからですが、その前から目が弱くて、ちょっとスレて塞いでた時期がありまして、そこをＮＰＣ１に連れ出してもらったり、皆さんの背中を見たりして、前向きになりました。
ＧＭ／２０年前は普通の少年としてキャラロールしていいのかな？ 億人くんにご飯を食べに行くＮＰＣロールをやってもいい？
億人／２０年前はまだ生身マンです。ご飯を作るぞ！ あと、喫煙者です。亡くなったＮＰＣの形見として天体望遠鏡のレンズを１つ貰ってるといいな。
プレイヤー４・ＭＵＭＡ／天体望遠鏡のレンズを貰っているって、エモすぎですね！
五月女 億人（プレイヤー名：ぷぇ）
クラス：［処刑人５］ ※アイコン「ストイックな男メーカー」
体力：１５（＋５） 反射：１５（＋５） 知覚： ９（＋３）
理知： ９（＋３） 意志：１３（＋４） 幸運：１２（＋４）
ＨＰ最大値：２８ ＭＰ最大値：２１ 正気度：７
分類１：人間 分類２：機械
重要キーワード：恩義 背景：目が義眼だ 特徴：料理好きである
ライフパス特技：≪コネ「古川財閥 田組家」≫ スキルウェポンのイメージ：？
職業：田組家料理人・教会エージェント 性別：男 年齢：３５ 身長：１９６ｃｍ 髪色：黒 瞳色：鉄色
スキルウェポン→≪那由多の武器≫
処刑人→≪封印の牙≫ ≪罪ありき≫ ≪闇の鎧≫ ≪封印の角≫ ≪斬撃：故に報いを≫ ≪葬送の衣≫ ≪死神の赤≫ ≪邪の道は此方≫ ≪故に報いを≫
一般特技→≪＋５０料理≫
ＧＭ／次に、ＰＣ２さん、自己主張をお願いしまーす。
プレイヤー２・にとに子（以降、サラサ）／はい！ 村雨 サラサ（むらさめ・さらさ）です。［領域遣い］レベル４、［霊媒師］レベル１の回復支援型の魔法少女です！
ＧＭ／魔法少女ＰＣだ。
サラサ／３０歳だけど、変身すると１０歳の魔法少女になります。
ＧＭ／変身差分がある！
億人／３０代現役魔法少女めっちゃツボい！（笑）
ロラン／最高ですね、追っかけのモブになりたい（笑）
サラサ／普段は魔法少女活動をしたり、現場復旧委員会でお手伝いをさせていただいています。皆さんとは小さい頃からの馴染みで、いつもみんなに「仲間に入れてー」ってとことこついてくる感じです。
ＧＭ／おー、現場復旧委員会なんですね。確かにみんなの街を守っている人っぽい。
サラサ／「自分の力でお手伝いできる場所はないかな？」と探したところ、委員会に辿り着きました！ 肩にはマスコットキャラの「かくたす」がいて、サラサのお手伝いをしてくれています。
プレイヤー４・ＭＵＭＡ／かわいい。可愛すぎて世界の宝として国を挙げて保護しなければ。
プレイヤー３・しゅうら／うん。宝くじ３億円あたってほしい。
億人／おいしいお菓子たんとこさえてあげたい。ドーナツを揚げたいしマシュマロココアを淹れたい。
サラサ／ほわ……凄い至れり尽くせり……（笑）
村雨 サラサ（プレイヤー名：にとに子）
クラス：［領域遣い４／霊媒師１］ ※アイコン「CHARAT YOCO」
体力： ９（＋３） 反射： ９（＋３） 知覚：１２（＋４）
理知：１５（＋５） 意志：１５（＋５） 幸運：１２（＋４）
ＨＰ最大値：１９ ＭＰ最大値：３６ 正気度：１０
分類１：人間
重要キーワード：絶望 背景：サボテンが宝だ 特徴：下戸である
ライフパス特技：≪薬物取得・興奮剤≫ スキルウェポンのイメージ：？
職業：魔法少女 性別：女 年齢：３０ 身長：１５８ｃｍ 髪色：栗色 瞳色：若葉色
スキルウェポン→なし
霊媒師→≪魂装支援≫ ≪死霊使役≫
領域遣い→≪元素の陣形≫ ≪生命の叫び≫ ≪大地の勅命≫ ≪大地の守護者≫ ≪武装粒子≫ ≪原子の楼閣≫ ≪食物錬成≫ ≪恵みの蔦≫
一般特技→≪コネ「現場復旧委員会」≫
ＧＭ／次はＰＣ３さん、どうぞー。
ロラン／はーい！ 名前はロラン・ド・ノートルダム。ノストラダムスが異端の吸血鬼の女性とつくった隠し子です。
億人／ノストラダムスの隠し子設定！ ハイパー良すぎる！（笑）
ロラン／ノストラダムスが１５００年とかに生まれてるらしいので、その辺りから人間に紛れて生きてきました。結構、昔の人だった……。
ＧＭ／長生きだなぁ。ノストラダムスの本名の「ノートルダム」って名前からして格好良いよね。
ロラン／本人もお母さん譲りで吸血鬼の血が入っていて、朝はちょっぴり眠いので、夜にお医者さん業をやって生計を立てていました。人開業で異端者や稀人の診察をして生計を立てています。
ＧＭ／お医者さんは重宝されることでしょう。
ロラン／でも回復特技は取ってないので、戦闘では怪我人を出す側にまわります。
ＧＭ／矛盾の気配を察知。
サラサ／異端に因る怪我人を減らす……？
億人／お医者さんだもの、急所も多く知ってるよね……（笑）
ロラン／ライフパスで≪コネ「魔王の落とし子」≫を取りましたので、その関係で日本に来ました。
ＧＭ／……先にお話しますと、このシナリオに魔王の出番があります。アクセンがロランの上司として登場しますので、よろしく。
ロラン／上司がシナリオにいるんですか！（笑）
サラサ／魔王様、するっといる〜！（笑）
ロラン／えーと……上司と出会ったのは『リリルラケシス』関連ですが、「日本の地形は判りにくいな〜！」って夜中に自転車をこいで迷子になっていたら、天体観測していたＰＣ１達に遭遇する予定です。
億人／おおー、天体観測が初遭遇は良い！
ロラン／日本に居つくようになったのは……美味しい億人さんの料理を頂いたり、サラサさんの可愛さの虜になったり、イルカさんと運命の出会いを果たしたからなのでは？
プレイヤー４・ＭＵＭＡ／運命が多い。さすがノストラダムスの隠し子。
ロラン・ド・ノートルダム（プレイヤー名：しゅうら）
クラス：［魔術師４／世界遣い１］
体力： ９（＋３） 反射： ６（＋２） 知覚： ９（＋３）
理知：１５（＋５） 意志：１５（＋５） 幸運：１２（＋４）
ＨＰ最大値：２４ ＭＰ最大値：３１ 正気度：６
分類１：人外
重要キーワード：一子相伝 背景：私の父は預言者だ 特徴：人間好きである
ライフパス特技：≪コネ「魔王の落とし子」：特技取得≫ ≪コネ「魔王の落とし子」：コネ「リリルラケシス」≫ スキルウェポンのイメージ：魔法
職業：異端専門医 性別：男 年齢：外見２０代 身長：１５０ｃｍ 髪色：桃色 瞳色：金色
スキルウェポン→≪魔導書≫
魔術師→≪刻印増強≫ ≪幻想式≫ ≪スペシャリスト：異端≫ ≪稀有なる才能≫ ≪紅蓮の指≫ ≪未来視≫ ≪幻惑の衣≫ ≪心身置換≫ ≪飛行の札≫ ≪堕落の訓え≫
世界遣い→≪逆転運命≫
プレイヤー４・ＭＵＭＡ（以降、イルカ）／ＰＣ４、イルカです。
ＧＭ／イルカだ。
ロラン／パソコンの右側にいてくれるやつですね。
サラサ／電子の海もすいすい泳げそう。
イルカ／正体は立派な英霊。日本古代の豪族、蘇我入鹿が真名です。
ＧＭ／どうしてこうなった。
蘇我入鹿。
飛鳥時代の豪族。天皇家をしのぐほどの趨勢を誇った大和朝廷の有力者だった人物。
だが、中大兄皇子（のちの天智天皇）と中臣鎌足により暗殺（乙巳の変）された。その後の改革は「大化の改新」と呼ばれている。
一説によれば、権力を握った中大兄皇子らは資料を改竄。蘇我氏が天皇家であった歴史を無かったものとし、蘇我氏のトップに卑しい名前をつけ、本来の名前を消したという。イルカという言葉は、「人ではないもの」の意味。（父親も「蝦夷＝朝敵を意味するもの」の名に変えられている）
イルカ／一言で言うと、『無辜の怪物』効果でイルカの姿になっております。殺されたときに「卑しきイルカ」と名付けられたため、イルカになりました。本来の名前が判明し、日本に浸透しないと人間の姿は取り戻せないでしょう。
サラサ／めちゃくちゃ歴史の勉強になる。
ロラン／こんなキュートな姿になのに悲しきイルカさん……。
イルカ／イルカはロランさんに召喚されました。外国にいたときなんですが、「日本よいとこ一度はおいで」と語りに語りまして日本に来ました。
ロラン／ロランが寝てる間に日本はいいとこって刷り込みされた説。
億人／睡眠学習でダイマされたんだ……（笑）
イルカ／普段はロランさんのお手伝いをして過ごしています。小児科にあるぬいぐるみのような役割で。
ＧＭ／かくたすはマスコットとしてライバル視するかもしれない。
イルカ／かくたすは草タイプなので水タイプのイルカは負けます。
ロラン／負けてる！？（一同笑）
イルカ／四大属性の霊操作ができます。実はこれ、イルカが生前からもっていた力。
ＧＭ／ほー、生前から能力者だったのね。
イルカ／蘇我入鹿には暗殺されたとき、首が遠くに飛んでいってそこに首塚が作られたという伝承があります。生前仲良くしていた霊達が「せめて首だけでも落ち着けるところに」と運んで行ってくれた結果の「入鹿の首塚」は入場無料です。
サラサ／マーケティングがお上手！（一同笑）
イルカ／ハンドアウトで「陰陽寮」が出てましたよね。「陰陽寮！ めちゃくちゃ未来の話！ ……あれ、もう過去の話に……？」という英霊あるあるギャップがあったり。
ＧＭ／あ、そうだね、蘇我入鹿は平安時代より前の人だ！ 「１０００年前なんて古い話」というセッションにしようと思っていたので……。
イルカ／死んだのは６４５年なので、９９９年はだいぶ未来ですね。
ＧＭ／今でいえば西暦２４００年の話なんて未来だもんね。意外性を突かれてＧＭは楽しくなってきたぞ（笑）
イルカ（プレイヤー名：ＭＵＭＡ）
クラス：［霊媒師５］ ※アイコン「いらすとや」
体力： ９（＋３） 反射： ９（＋３） 知覚：１５（＋５）
理知：１５（＋５） 意志：１２（＋４） 幸運：１２（＋４）
ＨＰ最大値：２０ ＭＰ最大値：３３ 正気度：９
分類１：神霊
重要キーワード：権力 背景：イルカの格好をしている 特徴：高貴である
ライフパス特技：≪英霊「ライダー」≫ スキルウェポンのイメージ：霊体使役
職業：イルカ（英霊） 性別：男 年齢：３４歳 身長：全長５０ｃｍ 髪色：イルカにそんなものはない 瞳色：つぶらな黒
スキルウェポン→なし
霊媒師→≪清浄の使者≫ ≪気迫の盾≫ ≪清浄の盾≫ ≪神威の導き≫ ≪火霊操作≫ ≪地霊操作≫ ≪風霊操作≫ ≪水霊操作≫ ≪四大操作≫ ≪魂掬び≫
一般特技→≪＋５０カリスマ≫≪興奮剤≫
ＧＭ／ＮＰＣ紹介をします。ＰＣ1さんに付けてもらった名前は、加納 竜子（かのう・りゅうこ）さん。１９９９年に３５歳……享年３５歳の女性です。
億人／目元涼しげで、しっかりもの感ある大人でお願いします。
ＧＭ／設定を相談したところ、自宅でライター業を勤しんでる人になりました。子供は好きだし年の差を気にしないで色々付き合ってくれる女性です。
億人／億人にとっては、年の離れた幼馴染であり恩人で……塞ぎ込んでいた中学生をおんもに連れて行ってくれた女性だよ！
サラサ／かっこいい大人だ〜。
イルカ／かっこいいけど、子どもと仲良くしてくれるのが良いですねー。
●オープニングフェイズ１／億人 〜夏の大人と子供たち〜
ＧＭ／ＰＣ１のオープニングフェイズを始めましょう。１９９９年７月、億人が１５歳だった頃の夏。君は近所のお姉さんである竜子の家に来ているよ。
億人／はい！ わひゃー、どきどきする。
ＧＭ／最初に来たのは、いつのことやら。彼女から家に来いと言われ世話を焼かれたかもしれないし、億人くんもいつしか自主的に彼女に会いに行ったかもしれない。どんとこい加納家！
億人／学校をサボっちゃった時に拾われたかもしれないです。
ＧＭ／彼女は自宅で仕事をする人です。いつでもお家に居ます。サボっちゃった少年を見つけては首根っこ掴んで、冷えた麦茶を用意した屋根裏部屋に連れてきた。そこから何気ない話から、色んな相談相手になってくれた彼女は、悩める少年をいつでも迎え入れるようになりました。
ロラン／屋根裏部屋はロマンだなぁ。
サラサ／天体望遠鏡が置いてあるのかな……とてもロマンチック！
ＧＭ／サラサちゃんはこのとき小学生だよね？ 放課後に遊びに来てもいいよ。
サラサ／ランドセル背負ったまま遊びに行きますー！
億人／いつも通りに学校に行きづらくて、フケてた午後にサラサちゃんと一緒に行きましょう。
サラサ／おにーちゃんもおねーちゃんのところいくのー？ サラサもついてっていい？ とことこついて行きます！
億人／ん、一緒に行こうか。手を引いて行きます。……サラサちゃんは妹分みたいなんでめっちゃ可愛がる。
サラサ／えへへー。おにーちゃんに手を引かれて遊びに行くー！ 毎日が楽しい小学生！
ＧＭ／いつものように竜子さんの家にお邪魔して、いつもの屋根裏部屋へ。仕事の息抜きをしている竜子は、ある物を作ってます。
億人／なんか面白そうなことしてるな、竜子さん？
ＧＭ／「ペンチでこれとこれを切って……繋げて……レンズは、家にあったヤツを入れよう。こっちの方が良く見えそうだし」 学研や進研ゼミの付録で貰える『カンタン！ 手作り天体望遠鏡セット』を組み立てています。
イルカ／学研の付録！ 最高！（笑）
ロラン／最高にほのぼのする光景すぎてニコニコしちゃうな〜。
ＧＭ／「んー。一応、これで出来上がり！」 手作り望遠鏡が完成しました。
億人／……へえ、凄いな。望遠鏡って自作、できるんですね？
サラサ／おねーちゃんすごい！
ＧＭ／「いいやつ買ってもいいんだけど、前に遊びに来た小学生の子から貰ったこれを試してみたくってさ。本格的でしょ？」 出来上がって一仕事終えたので、煙草すぱー。
億人／真新しい望遠鏡を持つと、煙草の匂いも微かにするんだろうな……。
サラサ／これで遠くを見るんだよね？
ＧＭ／「そうだよ。これで星を見るの」 でも望遠鏡ってコツがあるから、子供だとなかなか見られないかもしれない。
サラサ／そうなんですね！？ じゃあ何も見えないサラサかもしれない……。
ＧＭ／「それ、遠くのものを見るものだから家の中だと訳分からなくなるよ。という訳であれだ、億人くん。サラサちゃん。話の続きだけど、７月７日に天体観測に行こうと思うんだけど、思いっきり水曜日の平日だけど行ける？」
サラサ／いきたーい！ ぴょんこぴょんこ！
ＧＭ／「よし即答ありがとーう！ お母さんにはちゃんと話していくんだよー！」
サラサ／わかったー！ おにーちゃんも行けるんだよね？ ね？ 行こ？
億人／天体観測……うん、平日だけど大丈夫。言いながらちょっと目を擦る。
ＧＭ／目を擦った。
億人／……見えるの、今年が最後かもしれないし。お医者はそう言ってた。年々ぼやけてくる視界。なら、みんなと一緒に、降るような星を見ておきたい。
ＧＭ／「よし、行こう。絶対行こうね」 ……そう言う竜子さんがなぜ天体観測を提案したかというと、自分の趣味だからというのもあるが、億人くんを想っての思い出作りの発言だったのかもしれない。それを竜子が自ら言い出すことはしないけど。
サラサ／竜子さん、優しい……。サラサは「みんなで遠足だー」ってはしゃぎます！
億人／竜子さんもサラサも揃って行こうな。弁当は俺が作るよ。
サラサ／やったー！
ＧＭ／「おー、夜にお弁当を食べる遠足ってドキドキしちゃうね！ サラサちゃんは初めてじゃない！？ 夜に遠足！」
サラサ／はじめて！ とってもたのしみ！
億人／リクエストがあったら今のうちな。たんまりこさえとく。
サラサ／んーとね、えっとね、たまごやきとね、りんごうさぎさんとね！
ＧＭ／「私は手作り望遠鏡と写ルンですを持っていくから荷物がいっぱいだし、お弁当は全てお任せするよ」
億人／写ルンです……ちょうどその時代か、懐かしい（笑） 真夜中に食べるお弁当って、昼よりも１０倍おいしいらしいよな。
ＧＭ／そんな会話をしていると、「こんにちはー！」と小学生の子供達が加納さんちにやってくる。これもいつものこと。子供達が遊びに来るのを迎えるのも、億人くん達の日常だ。
サラサ／明るく優しい空間だ……。
億人／竜子さん、相変わらず大盛況ですね。
ＧＭ／「竜子さーん！ テスト１００点だったよー！」「１００点、偉い！」「ねえねえ、外暑いからもっとクーラーきかせてー！」「暑さぐらい我慢しろ！ 若いんだから！」「おばさーん！ コンピューターさせてー！」「パソコン通信は電話代がバカにならないからダメー」
イルカ／……パソコン通信……。
ロラン／ダイアルキューツーの時代だな……（笑）
イルカ／ひえっ、ネット接続が電話代の時代だ（笑）
億人／竜子さん、この子達も天体観測に誘うんです？
ＧＭ／「うん、みんな誘うよ。来られるのは親御さん次第だけどね」
サラサ／みんな来れるといいねー！
億人／んじゃ、お弁当は多めに用意しとくか。こういうのは多い方がたのしいもんな。サラサ、途中でウトウトするなよー？
サラサ／ウトウトしないもん、流星群みるもん。
億人／おっ、偉い。……最近で一番楽しい気持ちになっています。
ＧＭ／では、その中である男の子が言います。「コンピューターさせてよー！ ＢＢＳ見たいの！ 恐怖の大王についての掲示板！」
億人／恐怖の大王？
ロラン／ＢＢＳって単語が既に懐かしい。
イルカ／カキコしなきゃ。
サラサ／キリ番報告とか懐かしい。
億人／うっ、踏み逃げ厳禁のプレッシャーが。
ＧＭ／君達、インターネット同窓会になってるぞ（笑） 「私が仕事に使っているワープロならともかく、パソコンは起動するのも時間が掛かるし昼間からだとお金も掛かるの！ やってもちょっとの時間だけだよ！」「キタコレ！」
ロラン／２ちゃん用語を久しぶりに見ると胸が痒くなりますね！？（一同笑）
億人／恐怖の大王って……ノストラダムス、だっけ？ なんか今話題もちきりだよな、そういうの。
サラサ／きょうふの大王ってなに？
ＧＭ／（男の子になって）「７月に世界、終わっちゃうんだよ！ 恐怖の大王が降ってきて世界終わっちゃうんだって！」
サラサ／えーっ！？
億人／ほーん、そりゃー怖いなー。
サラサ／みんな死んじゃうってこと？ そんなのやだよー！
ＧＭ／「だからそれについて研究してる学者さん達がＢＢＳでお話してるんだよ、面白いんだよ！」
億人／……まあ正直、終わるんならそれでもいいか、とも思わなくもない。そんときは皆も一緒だろうし。内心そう思ってます。せっかくだ、俺も見ていい？
ＧＭ／ＯＫです。竜子さんに許可を貰ってＢＢＳを見てみると、「うはｗｗｗおれ死ぬ前に金遣い切ったｗｗｗ」とか「正しく予言を解析した結果実際に大王が降臨するのは２０１１年ですからｷﾘｯ」とか、そういうスレ煽りばっかです。真面目に考察したり対策したりしている発言は、まず見つかりません。
サラサ／世界……終わっちゃうのかな、終わらないのかな、やだな……。
億人／大丈夫だ、そう怖がらなくても。ぽんぽんとサラサちゃんの背中を軽く叩きます。
サラサ／掲示板とおにーちゃんの顔を交互に見て、不安げに頷く……。
億人／まあ、実際にはあるかどうか、分からないことだからさ。
サラサ／……うん。
ＧＭ／（竜子になって）「サラサちゃん。そういう世界が終わっちゃうっていうピンチのときはね、ピンチから救ってくれるヒーローってもんがいるのが定番なんだよ。だから大丈夫。大王とやらが来るなら誰かが倒してくれるし。世界はどうにかこうにか続いていくんだって」
サラサ／ヒーロー……。
ＧＭ／「ウルトラマンかもしれないし、セーラームーンとかかもしれないなぁ」
サラサ／セーラームーンが、きょうふの大王やっつけてくれる！？
ＧＭ／「かもね。新しい魔法使いや勇者がやっつけてくれるんじゃないかなぁ！」
億人／……竜子さん、そういうヒーローものとか好きだったり？
ＧＭ／「わりとご都合主義の血統主義系の漫画とか好きだよ。……先祖代々の力を受け継いで戦っていく話とか。前世の生まれかわりのアニメとか、凄い力を受け継いでいくのとか、いいよね」
サラサ／でも……セーラームーンはアニメだし。そうだサラサが変身すれば！？ こうしてサラサは魔法少女になってきょうふの大王をやっつける決意をするのだった。
億人／あっ、サラサちゃんが魔法少女への決意を固めてる（笑）
ＧＭ／「って、私のオタクトークはいいんだよ。やめよやめよ、パソコン通信切るぞー」
サラサ／おねーちゃんパソコンありがとっ。何かを決意した顔になって言います！（笑）
ＧＭ／「という訳で、水曜日に行きたい人はちゃーんと親御さんに許可とってから、夜７時にうちの前に集合ねー！」
サラサ／はーいっ！
ＧＭ／「……ったく、恐怖の大王とかで流星群が不吉だーとか騒いでいるけど……こっちは前々から天体観測を楽しみにしてたんだ……億人くんやサラサちゃん達と一緒に行く天体観測、楽しみにしてたんだから……晴れて気持ち良く星が見られたらいいなぁ」なんて呟いたり。
億人／……そういうのは、日頃の行ないって言うし。天体観測まで、ちゃんと行くよ。学校。
ＧＭ／「おっ。言ったな」
サラサ／大丈夫、サラサに任せてっ。てるてる坊主つくろー。
ＧＭ／「サラサちゃん！ てるてる坊主作り、任せたよー！ 天体観測がいい日になるかどうか、億人くんの素行に掛かってる。頼んだぞー」
億人／言った。言ったからには、出るよ。
サラサ／おにーちゃん、えらいね。一生懸命 背伸びして頭を撫でようとする、が、届かない！
億人／思わず、ちょっと照れつつ「おりゃ」としゃがんでよしよしの洗礼を受けよう（笑）
サラサ／よしよしよしよしきゃー！（笑）
ＧＭ／よーしよしよしふにゃにゃにゃにゃーって億人くんを構いまくった平和な日常、次のオープニングにいきましょうか！
●オープニングフェイズ２／サラサ 〜思い出の流星群〜
ＧＭ／１９９９年７月７日。街で、天体観測にはもってこいという見晴らしの良い丘にて。そこは……予想以上に人が集まっている賑やかな夜になっていた。
サラサ／わいわいがやがや？
ＧＭ／あっちにはサラサちゃんのクラスメイト、そっちには億人くんの中学の同級生。大人も子供も天体観測と関係無くドライブに来たカップルも、なぜか屋台まで出ていて「天体観測ってもっと静かに星を見るもんじゃなかったっけ？」というレベルの夜です。
億人／すげー賑わいだなぁ。こりゃちょっとした祭りだ。
サラサ／お祭りみたいだねー！
億人／気恥ずかしいのでクラスメイトからはちょっと隠れるようにしつつ、「はぐれるなよー」って小さい子達を面倒を見てます。
サラサ／きょろきょろ！ でもおにーちゃんの声ではっとしてとことこついていく！
ＧＭ／縁日の引率だ（笑） 今日は良い星空。２人の素行が良かったのか最高の天気だ。
サラサ／みんないい子にしてたから、お空晴れたね！
億人／真面目した甲斐があったよ。
ＧＭ／（竜子になって）「だね。みんないい子にしてくれていたおかげだね！」 笑顔になる星空の下。竜子は天体望遠鏡を持ち出す。……複数。
サラサ／複数！？ すごい！
ＧＭ／「いやだって、みんなで見たいもんじゃん。星空。億人くんも、サラサちゃんも、みんなで見たいでしょ？」
サラサ／うん、流れ星、見たいっ！
億人／……大盤振る舞いすね？
ＧＭ／「さすがに手作りセットが足りなくなったから追い課金したよ」
サラサ／ありがとーおねーちゃん！ お弁当楽しみだねー……うるり。
ＧＭ／「星を！ まずは見なさい！ あの星はねー」と、うんちくを始める竜子。
サラサ／どれ？ あれかな？ ひっくり返る勢いで夜空を見上げる！
億人／お重箱５段を持ってきたけど……先に星な。花より団子になるとこだった。示された先を、望遠鏡で見るよ。
ＧＭ／子供達も夜空を見る。竜子さんも自宅のレンズを入れた傑作望遠鏡で空を覗く。すると……見知らぬ大人達も竜子さんに寄って来る。「あ、俺達も……その天体望遠鏡、見せてもらっていいですか？」「私も、私もぜひ……」
サラサ／わあ、みんな流れ星を見に来たんだねー。
ＧＭ／めっちゃ来てる。竜子さん、知らない人に話し掛けられてる。
億人／望遠鏡の扱いにもたついてたら なんかめっちゃ来てる！？（笑）
ＧＭ／あんまり天体観測なんて興味無さそうな人も来るほど、この流星群は話題になって、現に最高の星空なんだよ。（竜子になって）「どうぞ、使ってください！ でもこれ手作りなんで期待しないでくださいね〜」 元から天体観測が好きな竜子さんは、声を掛けられて……星に興味を持ってもらえたこと、満更でもなさそう。知らない大人達と話を楽しそうにします。
サラサ／おねーちゃんも楽しそう、よかった。
億人／……だな。皆に囲まれて、楽しげに笑っている竜子さんの姿に少し目を細めます。
ＧＭ／色々うんちくを述べたり、「こうしたらいいですよー」と話す彼女に、知らない人達も嬉しそうな顔をしています。「ありがとうございます」「子供いっぱいで、楽しそうですね」「それじゃあ、頑張ってくださいね」 彼らは去っていく。だけどすぐに子供達が「ねえねえ竜子さん！ 流れ星どこー！？」と言ってくる。
サラサ／ここ？ こう？ こうすればいいのー？
億人／サラサ、ほら、此処のダイヤルをこの辺りに回すとよく見えるぞ。
サラサ／んー……できた？ できた！ わー！
ＧＭ／「そうそう、凄いでしょー。今夜はいっぱい人がいて楽しいね。あっちなんかガイジンさんも来てる！ イルカを頭に乗せて……」
イルカ／ロラン、このタコ焼きっていうのはおいしいのかな？ 同族食いになるかな？ どう思う？
ロラン／でもイルカさんいつもおサカナ食べてるし、同族食いよくやるじゃないですか。いけますよー。
サラサ／イルカさんどこどこ！？ 望遠鏡できょろきょろ（笑）
イルカ／イルカは「これだけ人がいたら逆にバレないだろう」と思い、堂々と喋っています。
億人／そっちを見て、二度見。
ＧＭ／バレへんバレへん。能力者以外イルカが喋ってるなんてバレへん。
イルカ／まさかこんなとこに能力者はおらへんやろ〜（笑） 海の幸おいしいからね。海なし県育ちだから、こう、惹かれちゃうよね。サカナに。
ロラン／ガイジンはオクトパスがこわいって相場が決まってるんですよねぇ。
サラサ／いいなー、あのおにーちゃん、イルカさんいいなぁー。こうして かくたすが爆誕したのだった。
イルカ／まさかのかくたす誕生のキッカケがイルカだったとは。
億人／喋るイルカと外人さん……大道芸人かな……思わず目をごしごしするやつだわ（笑）
ＧＭ／竜子はちいちゃいサラサちゃんに「こうするといいよ」ってレンズの取り外し方、設置の仕方を教えてくれます。そのやり方を見ていたら、それを他の子達にも教えることもできるようになります。
『イベントキー：みんなで七夕流星群』
１９９９年７月７日２２時の外出を表わすイベントキー。
君はこの日をよく覚えている。その日、加納竜子から教えてもらったこと――素早いレンズの外し方や入れ込み方・竜子の言葉・みんなとの楽しい思い出――も。
サラサ／わあ、ありがとう！ あのね、ここをね……と他の子に教えりします。
億人／少しずつ望遠鏡の使い方にも慣れてきたな。
サラサ／おにーちゃんはもう望遠鏡マスターしてるね、凄いね。
億人／サラサだって、教えられるくらいにマスターしてるだろ？ 偉いぞ。
サラサ／えっへん！
億人／……機械越しだと、はっきり見えるんだなぁ。こういうの、まだ見れたんだな、俺。
ＧＭ／「わあああ」 歓声がわきます。夜空を見上げると、流れ星の雨。
サラサ／すごーい！ おにーちゃん、おねーちゃん、流れ星だよーっ！
億人／……おう。すごいな……。
ＧＭ／「億人くん。サラサちゃん、来て良かったかな。楽しい？」
サラサ／たのしい！ おねーちゃん、連れてきてくれてありがとう！
億人／はい、とても……綺麗です、星。本当に、ありがとうございます、竜子さん。
ＧＭ／「……実を言うとね、竜子お姉さんは……というかウチの家系は、あんまり人と仲良くできるタイプじゃなくってね。２人とも、今いるお友達は大事にするんだよ。これからできるお友達も大事にするんだよ」
億人／今いる友達……。サラサちゃんのほうを少し眺めて、はい、もちろん。
ＧＭ／「で、大人のお友達である私ぐらいになったら、バリバリのおイケなお立ち台のディスコに連れていってあげるからね〜」 なお、１９９９年にディスコの話題はちょっと古い。「死語を使ってるなオバサン」的な冗談です。
イルカ／ですよね。竜子さんはきっとお顔立ちが美しいので似合うでしょう。
ＧＭ／『セーラームーン』の初期の敵にもいたねぇ。オバサンになると５年ぐらいの月日はすぐ前のことだからね、仕方ないね。
イルカ／……５年前、まだネタにするには早いっていうこの、この絶妙な塩梅（笑）
ロラン／心に刺さる……（笑） でも竜子さんが踊っていたら、キュートじゃないですか〜。
サラサ／サラサ、早く大人になってふわふわしたやつもって踊りたいなー。
億人／はは、サラサのお立ち台で元気いっぱいに踊る姿、目に浮かぶわ。
サラサ／みんなで踊るの！ おにーちゃんもおねーちゃんもおともだちもみんなで踊るのっ！
億人／分かった分かった、俺も２人の付き添いで行くから。
ＧＭ／「よっしゃ踊るぞ〜。もうちょいサラサちゃんが大きくなったら、まだまだ現役ってところ見せつけてやるからな〜」
サラサ／やったー！ 約束だよー！
ＧＭ／ここでＰＣ２のサラサちゃん限定、【知覚】判定（難易度８）何かの視線に気付くかの判定をどうぞ。
サラサ／（ころころ）６・６でクリティカル。キュピーン。流れ星パワー！
ＧＭ／メイクアップ。クリティカルしてるわ、この子。
億人／クリティカル強い！ 既に魔法少女の片鱗が！？（笑）
ＧＭ／……成功したサラサちゃんは、「さっき竜子さんに望遠鏡を貸してもらった見知らぬ大人達が、また竜子さんを見ていた」と気付きます。ただ、その大人達もサラサちゃんの視線に気付いたのか、すぐに去っていきました。
サラサ／なんと。
億人／おっ、不穏かな？
ＧＭ／サラサちゃん、クリティカル成功したんだよね。なら、「あの人達は、全然不穏な気はしなかった」と思います。サラサちゃんの第六感が「敵じゃないな」って言ってるよ。みんなが空を見上げている中、見上げていないのが子供心に不思議だった……とかにしましょう。
サラサ／ありがとうございます！ ……さっきの人たち、もう飽きちゃったのかなー。こんなにきれいなのに。
億人／確かに目立つよな。
サラサ／サラサたちが楽しそうだったのが、うらやましーんだなー！
ＧＭ／以上で、ＧＭからのオープニングフェイズ２は終わりです。ＰＣ達が良ければ、シーンを終了にします。シーンを終了すると竜子さんはお亡くなりになり、２０年後に時が飛びます。
億人／お亡くなりの文字列にうっと心臓を押さえる……。
サラサ／ウッ……こちらは、だ、大丈夫です。
イルカ／きれいだったね！ ってロランの頭を尾っぽで軽くぺちぺちするというコミュニケーションを画面の端っこで取ってます！
●オープニングフェイズ３／ロラン＆イルカ 〜２０年後〜
ＧＭ／２０１９年、７月７日。時刻は１５時を過ぎたあたり。君達は教会の礼拝堂にいます。午後出勤です。なぜなら、本日の夜……２２時には異端の封印更新の儀式があるから！
イルカ／おっと。おやつどきだけど、気を引き締めないと！
ロラン／ちゃんと夜シフトで午後出勤は体が軽くなるねえ。
イルカ／今夜は頑張ろうね！ ちょっとわくわくしてるイルカ。SFと戦う（？）ので！
ＧＭ／そんなロランくんとイルカさんに、男性が声を掛けてきます。青森のオッサンです。
青森 恐一。
霊媒師のフリージャーナリスト。４５歳。古川財閥の青森家（霊能力者の家系）出身。
パーソナルスペース/Zeroの人懐っこいオッサン。交流関係が広く、龍の聖剣ですらお友達。
ＧＭ／（青森になって）「いよう！ 重役出勤チョリーッス！」 若者語を使いたがるオッサンです。
サラサ／青森さん！
イルカ／キャー！ 青森さんだー！（笑）
億人／……男性＋イルカだけの空間だから生きやすそう（笑）
ロラン／アオモリサン！ ちょりっすですよ！ ジューヤク？ ってなんだか渋いですね！
イルカ／チョリソース？ チョリ〜……ッス？ よろしくね！
ＧＭ／「イエスイエス！ ハーアードゥー！ オッケーイよろしく頼むぜ今日！ いやぁ〜、あんまり霊能力関係の仕事をオッサンに任せないでほしいんだけどね。残念なことに俺、霊媒師で聖職者で出目も高くてわりと優秀なキャラだから重宝されちゃってさ〜！」
ロラン／きゃっきゃ。僕たちも今晩はアオモリサンのこと、とっても頼りにしてます！
ＧＭ／「そうかい！ でもでも出番は若者のために取っておくから！ 俺はただ添えるだけのデザート的オッサンだと思ってくれていいぜ〜」
ロラン／うふふ、スイーツ系オジサンってなんだか現代的ですね！ そんなに若くないんですけど、精一杯頑張りますよ〜！
イルカ／……デザートはメインじゃないか？（笑） イルカもロランも見た目はぴちぴちしているのにね、若くないよね案外。ぴちぴち。
ロラン／目を通した感じ、しっかり準備万端！ って感じですけどね〜イルカさん。
イルカ／だよね〜。でも、万が一のないように万全を期そうね。がんばろ！
ロラン／さすがイルカさん！ お仕事はしっかり、ですよね！ 頑張りましょう〜！
ＧＭ／「あいよ、これが詳しい術式のやつ。既にデータは事前に目を通してくれていると思うけど、一応確認用な。残り６時間は書類を読み込んでおけよ〜」
『イベントキー：亞鋼婁鬼封印の儀について』
異端は『鏡』の中に封印されており、厳重に保管されている。
２０１９年７月７日２２時に、
『五行に宿りし天魔鬼神震天道地の霊威を借りて唱えん 鏡光纏いし無垢なる銀河よ、その光で邪をのみ込め』
を、儀式の場で鏡に向かって唱えれば封印の儀は更新される。
亞鋼婁鬼（アゴウロウキ）とは、平安時代には姿を表わしていた凶暴な鬼。
剣を振るった先には何も残さず、全てを無に変えていた強大な力の持ち主。そのあまりの力に当時の者達は討伐ではなく、封印を選ぶしかなかった。２０１９年７月が、封印儀式の更新年にあたる。
９９９年に封印を実行した術者によって、封印の際に使用する術式や儀に必要なアーティファクト（魔力が込められた水晶玉）は既に用意されている。
教会が用意した敷地で結界を張り、魔法陣を設置し、本日までに万全の準備がされている。
イルカ／ほむほむほむ。
ロラン／おお、イベントキー。概要とっても判りやすいし、教会の資料をまとめてくれた人に感謝。
イルカ／この手の儀式って引継ぎが大変だから、教会の人に感謝だな〜。
億人／……呪文の陰陽道っぽさと「無垢なる銀河」ってワードが良いな。
ＧＭ／「どういう風に強い鬼かは知らんけど、一応はそれなりに精鋭を集めてきてるから何か起きても安心しろって！」 ではそんな君達のもとに、近寄る人影が。ときわと申します。
佛田 ときわ。
教会によくいる少年。教会の財政部所属（ＰＣ達に給料を出す人）。
おしゃべり好きで、社交的で、よくティータイムに人を誘う。アクセンとはベストフレンド。君達もその仲（だと本人は思っている）。
ＧＭ／（ときわになって）「ハロー、ミスターノートルダムとミスター蘇我ではないですか……って、ミスターノートルダムって名前を呼ぶのめちゃくちゃ格好良くないですか！？」
ロラン／わわわ、なんだか真正面から褒められると恥ずかしいですね！？（笑） ５００年くらい前の名前なんですけどね、えへへ！
イルカ／かわいいマスターをヒレでよしよしするイルカ（笑） こらこら。ミスター・イルカと呼んでくれたまえ、ときわくん。真名はナイショだぞ〜ってちょっと反るイルカ。
ＧＭ／「おっとそれは失礼。昨今の真名バレ解禁の英霊が多くて、つい」
イルカ／ベストフレンドだから真名も知ってるけど、他のみんなにはナイショなんだぞ！
ロラン／ベストフレンド！ 嬉しい響きですね！（笑）
ＧＭ／「ところで、僕とアクセンさんでこれからティータイムをしようと思うのです！ どうせなら他にも誰かご一緒したいと思いまして、誰か僕達の楽しいトークの犠牲者になってくれないかなーと。とってもキュートで博識な英霊ミスターイルカはもちろん大歓迎ですし、名前が格好良いミスターノートルダムもウェルカムですよ」
ロラン／ティータイム！ お仕事の前に少しだけなら……いいですよね？ イルカさん。
イルカ／うん、まだ時間はあるし……いいよね！ ロラン！
ＧＭ／「僕達『アナザーワールドＳＲＳ』５版編集お疲れ様会をしようと思うのです。祝１０周年！ アナザーワールド自体は祝２０周年！ アクセンさんと一緒にこの２０年間を語り合うティータイムはいかがでしょう？」
ロラン／めっちゃメタな上にこれは長くなるフラグでは！？(笑)
イルカ／素晴らしい！（笑） 長いお話ということはお菓子もあるよね！ ぴっちぴっち。
ＧＭ／なお、ときわはこの亞鋼婁鬼封印の参加者ではありません。なので、今日のロランくん達の仕事は完全ノータッチ、全然知りません。
ロラン／任務があることはそれとなく伝えておこうか。……実はトキリンサン、これから僕達はアゴウロウキっていう異端の討伐任務が控えてるんですが……なのでちょっとだけなら！ 我が主に顔見世だけでも……。
ＧＭ／「オウ、仕事前……それにも関わらずティータイムしてくれるんですか！？ サンキューですよ！ じゃあ先にアクセンさんと第３会議室に行ってますねー」 ときわが去ったのは１６時頃。封印の準備までタイムリミットあと６時間。
ロラン／それだけ時間があれば、お茶の１杯飲んで資料を頭に詰め込んでもお釣りがくる筈！
イルカ／リラックスしていつも通り任務に臨もう〜！
ＧＭ／６時間経過しました。
ロラン／みっちりティータイムした！？（笑）
イルカ／ティータイムに６時間！（笑） ベストフレンドだとね こうなっちゃうよね！
ロラン／確かに２０年分を語るには、６時間じゃ足りないもんね！
ＧＭ／（卒業式のように）楽しかったー、ティータイム！
イルカ／（同じく卒業式のように）秒で消えたー、６時間！（笑） 長いどころか「あと１時間！」「ムリ！ 任務！」ってなったやつだ。
ＧＭ／青森さんが笑顔で２人の首根っこを掴んで拉致します。……いや、イルカのつるんに首根っこは無いな（笑）
イルカ／ロランの首根っこを掴むと、頭の上のイルカも自動的に回収できます。
ロラン／自動追尾。イルカの尾だけに！（笑） 残念ですがトキリンサン！ 我が主！ また別の機会に埋め合わせをー！
イルカ／またね、ときわくん！ アクセンくん！ おいしかったし楽しかったよばいばーい！
ＧＭ／では夜、２２時の儀式の間です。教会のメンバーが集まる厳重な警備をされた施設。中心人物である君達が到着しました。
イルカ／夜、なんだかんだ紅茶のんでカフェインを入れてやる気と集中力がみなぎっているぞ！
ＧＭ／カフェインばりばりの中、ＰＣ１とＰＣ２も登場してください。警護として来てください。
億人／端っこで警護してます。
サラサ／きっと結界の維持のお手伝いに駆り出されているので、画面の隅っこにいます。
イルカ／きりっとした顔をするロランの頭の上のイルカです。
ロラン／キリっとしてるイルカさんの下で眉毛をハの字にしてるロランです。遅刻してゴメンナサーイ……（笑）
ＧＭ／（青森になって）「おいおい、マジで儀式の呪文を唱える中心人物が来なくて焦ったぜ！ お友達みんなそわそわしてただろうが！」 ロランくんのゴメンナサーイの背中バンバン叩くオッサン。
イルカ／おっふ！ 背中バンバンで振動をモロに食らう！（笑）
億人／先生とイルカ兄ぃが今日の更新担当なんだなーって思ってますね。
ロラン／青森さんの明るさに救われるな〜。ほっと息をつきつつ、今度こそ仕事モードの顔面するぞ〜。
ＧＭ／２２時になったら、データ更新のアップデートが始まります。アップデートの一文を流すのは、ＰＣ３です。……残り３分、残り２分、１分と近づいてきます。
ロラン／うむ、大丈夫。あの資料にあった一文を諳んじればよいだけだ、と再確認しつつ……。
ＧＭ／２２時、１分前。周りの支援をするエージェント達が、呪文を唱え始める。
イルカ／わくわくしつつ。平常心平常心……あんまりわくわくしちゃいけないぞ……とお仕事モードの顔。
ＧＭ／鏡が揺らめき始める。中心になるのは……ロランくんかな。ロランくん、例の呪文を、お願いします。
ロラン／すう、息を整えてから例の呪文を……。『五行に宿りし天魔鬼神震天道地の霊威を借りて唱えん 鏡光纏いし無垢なる銀河よ、その光で邪をのみ込め』
イルカ／うおおおめっちゃわくわくするウチのマスターかっこよかろ！？
ロラン／でへへ！ 準備万端だったんですよ！（笑）
ＧＭ／ティータイム６時間してたくせに、さっすがー！（笑） 封印のアップデートが成功、何事も無い……。
ロラン／ふう〜。ちゃんとお仕事成功、ですかね……？
ＧＭ／だが。
イルカ／やったね！ ……ね？
ＧＭ／バリ、バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ。
イルカ／んんんんん？
ＧＭ／鏡にヒビが入り、パリーン。砕けると同時、君達が一度瞬きをした瞬間に、全長３メートル越えの赤い鬼が目の前に現れた。
ロラン／どうして……！？ 呪文は間違っていなかった！ いやしかし今はそんなこと考えてる場合じゃない、か……！
ＧＭ／（青森になって）「な……！？」 大勢が焦りながらも、戦闘態勢！
ロラン／戦闘態勢に入ります！
イルカ／総員第一戦闘配備ー！ どうなっているんだ！？
サラサ／殺意！
億人／──異常事態発生、対処に移る。
ＧＭ／大勢のエージェント達が戦闘態勢を取っておりますが、大きな鬼の手に大太刀が現れ、それが空を切り裂きます。
【亞鋼婁鬼のダメージダイスチャート（１Ｄ６）】
１：正気度減少１Ｄ６点
２：ＭＰダメージ５Ｄ６点（軽減特技ＯＫ）
３：物理ダメージ１０Ｄ６＋１０点（軽減特技ＯＫ）
４：霊力ダメージ１０Ｄ６＋１０点（軽減特技ＯＫ）
５：ＨＰ・ＭＰともに防御無視ダメージ５Ｄ６（軽減不可）
６：代償チャートへ移行する
※初回オープニングフェイズで「６：代償チャート」になった場合、６以外になるまで振り直す。
※初回オープニングフェイズで「１：正気度減少」の結果で正気度が０になった場合、１点まで回復するものとする。
ＧＭ／（１Ｄ６ころころ）……４。（１０Ｄ６＋１０ころころ）……霊力ダメージ４８点分の全体攻撃が、周囲を襲う。衝撃が走る！ 大太刀を力任せに振り回し、４８点直撃！
イルカ／凄いのが飛んでくるんですが。即座に≪気迫の盾≫マスターのダメージをカキンッ！
ロラン／ぐうう！ まともに食らうとこれは死ぬ！
サラサ／≪元素の陣形≫でダメージ軽減を……いや、単体だ！
億人／盾を、サラサに！ 億人がサラサちゃん庇おう！
サラサ／お、おにーちゃんっ！ ≪元素の陣形≫で守る！
億人／ぐ、助かる……他の皆は無事か？
ＧＭ／「ぐああああ！？」 刃を受けている人達もいる。青森のオッサンが≪気迫の盾≫で庇って大怪我をしている状態だ。
サラサ／青森さーん！
イルカ／オッサーン！？
ロラン／叫ぶ中、こちらはダメージがいれられないか≪魔導書≫で攻撃をしかけるぞ！
ＧＭ／攻撃をしかける、が、ダメ……！ 効かない。では、ここから実際にダメージを適応していきます。シーンに出ているＰＣ全員、１Ｄ６をそれぞれしてもらいます。自己責任で数値を減少してもらいます。１番目はロランくん、どうぞ。
ロラン／ひええ！
ロラン→２：ＭＰダメージ５Ｄ６点（軽減特技ＯＫ）→５Ｄ６を算出した結果、２０点減少。
イルカ／ひい……軽減OKですね！？ ≪気迫の盾≫で、ＭＰ６点消費。１８点軽減カキンさせます！
サラサ／カッキン強い！
億人／≪気迫の盾≫、強いな……！ 信頼！
ロラン／うおお心強い！ ありがとうイルカさんー！
イルカ／私のマスターに手出ししようとは、身の程を知れ。 という≪＋５０カリスマ≫！
億人／うわイルカさんかっけえええええ！（笑）
イルカ→３：物理ダメージ１０Ｄ６＋１０点（軽減特技ＯＫ）→１０Ｄ６＋１０を算出した結果、４１点減少。
イルカ／１が多くて偉い！
ロラン／にしても、えらいダイス数である。
イルカ／うーん、【ＨＰ】が少ないから出来る限り弾こう。【ＭＰ】１３点消費の≪気迫の盾≫で３９点軽減して、２点だけ受けます。
ロラン／我が英霊がこんなにも格好良い！
ＧＭ／ただしイルカである。
億人／うなる尾鰭！（笑）
億人→２：ＭＰダメージ５Ｄ６点（軽減特技ＯＫ）→５Ｄ６を算出した結果、１９点減少。
億人／よりにもよって【ＭＰ】ダメージかー！
サラサ／≪元素の陣形≫で弾きますよ！ はい！（ころころ）ダメージ１３点カッキン！
億人／ああ、強い！ したらば６点だけダメージを受けます！
サラサ→５：ＨＰ・ＭＰともに防御無視ダメージ５Ｄ６（軽減不可）→５Ｄ６を算出した結果、１５点減少。
サラサ／おわ。
ロラン／ひえ。
億人／わあああ！？ 軽減不可で心臓キュってなった！
サラサ／でも低くって良かった……１５点なら、生きてる！
イルカ／サラサちゃんは強い！
ＧＭ／……炸裂する刃、白熱する戦闘、血まみれの儀式の間。ロランくんもイルカさんも、手伝っていた億人くんもサラサちゃんも「これはヤバイ」って実感がわいてきます。なにせ、一方的。ダメージを与える隙を、与えてくれないのだから。
イルカ／今は凌げても……ぜんぜんダメージが与えられない、まずい。
億人／防戦一方……だな。なんとか、突破口を見つけようと足掻きつつ……。
サラサ／長引くと良くないよ……！
ロラン／このままだと全滅してしまう……！ これはみんなを逃がす方向で考えるしか、と考え始めるぞ！
イルカ／たくさんいるエージェントたちは逃がすとして……！
ＧＭ／１が出たら億人、２が出たらサラサ、３が出たらロラン、４が出たらイルカ。（１Ｄ４ころころ）……サラサ。
サラサ／ぬっ？
ＧＭ／サラサちゃんに向かって大太刀が振るわれた。
イルカ／サラサちゃ……。
億人／やめ、ろ……。
ロラン／サラサちゃん！
ＧＭ／頭をカチ割る。（３０Ｄ６ころころ）物理１１４点のダメージ。
サラサ／……突然のことに身動きができず、ぼーっと見上げてしまった。
イルカ／この……ッ、痴れ者が！ と叫ぶけど、間に合わない……！
億人／……スローモーションに見える視界に、幼馴染と、振り下ろされる刃が……。
ＧＭ／びちゃっと、サラサの頭が砕けて散ってぱらぱらと弾けて飛び跳ね、地面へと流れた。
億人／あ、ああああ……！
――だが、その瞬間。４人の視界は、真っ暗になる。
零れて落ちて消えていったサラサの中身など、どこにもなく。
４人の意識は夜空の奥に落ちたように、右も左も上も下も渦を巻いた空間へと落ちていき――。
ＧＭ／……サラサちゃん。７月７日の１６時って何をしていたかな？
サラサ／１６時は……これからの任務に備えて軽食を取って……かくたすにお水をあげてたのかな。それとも、竜子さんのところに決意表明……お墓参りをしていたかも。
ＧＭ／なら、かくたすにお水を飲ませながらお墓参りはどうだ？
イルカ／両方採用するという欲張りセット、好きです（笑）
ＧＭ／「任務前に竜子さんの墓参り」がめっちゃエモって思ったから採用したかったんだよ！ （かくたすになって）「たすー。ぐびぐび」
サラサ／いいこいいこだねー。
ＧＭ／１６時頃の億人くんは、どうしてた？
億人／アーマーの整備メンテをするのと……サラサちゃんがお墓参り行くなら「荷物持ちくらいにはなるぞ」ってついて行く！
サラサ／うん、おにーちゃんもいっしょにいこ！
ＧＭ／ではでは、そんな２人。竜子さんのお墓の前で、かくたすが水を飲みながらこれからの任務に臨もうとしていた２人。ハッとしてください。……貴方達はこの時間に、あの戦闘から、戻ってきました。
サラサ／あ、あれあれ！？ ……一瞬ふらっとして、でも２本の足でしっかり立っている……。
ＧＭ／うん。立ってる。
サラサ／……みんな、無事？ きょろきょろと周りを見渡す……ここ、お墓だよね？
ＧＭ／ここは夕方の、お墓だ。
億人／ここは……あれ？ サラサ！？ さっきまでの戦闘は……っていうかサラサ、生きてる……よな？ 幼なじみの肩を掴む！
ＧＭ／サラサの頭は、割れてない。
サラサ／……うん、たぶん、生きてる？ おにーちゃん、無事だったんだね、よかったぁ。
億人／おま、俺よりも自分の……だいじょうぶ、か……。
サラサ／大丈夫だよ、大丈夫。肩を掴む手に手を重ねます。
億人／そっか……んで、なんでこんなとこに……？ 端末を開いて、時計を見たら１６時。ありゃ、って狐につままれたような顔をする。
サラサ／もしかして今までのが夢だったのかな！ 白昼夢とか？
億人／それとも……戻っ、てきた？ とりあえず、先生と兄ぃ、探してみるか？
ＧＭ／ロランと折るかなら、教会の礼拝堂にいる筈だよ。
サラサ／教会に、早めに行ってみよう！
ＧＭ／……一方その頃、ロランとイルカは、ちょうどときわと別れて教会の廊下１６時からループスタート状態です。
イルカ／あぁぁぁあんの下賤な鬼めよくも！ 細切れにして飛鳥川の魚の餌にしてくれるわ！ ……ハッ。
ＧＭ／１６時、廊下に響く、イルカの怒声（一同笑）
ロラン／すごい久しぶりにイルカさんの本気声聞いたな！？ って思いつつハッと気づきます。
イルカ／周りを見て……アッ、やっちゃったナー。ぼく怖いイルカじゃないよ、きゃるん！
サラサ／つぶらな瞳！
億人／あざとーす。
イルカ／普段は温厚なイルカなので。きゃるるるん。
ロラン／きゃるるん顔してるイルカさんを揉んでおきます（笑） ……もしかして、あの儀式には欠陥がある？ 先程の光景を反芻します。
イルカ／……鏡が割れた。長年の間に、何か封印に綻びのようなものが生じていたのかもしれない。
ロラン／イルカさんも同じ光景を見た、ってことは夢じゃないってことですよね……。そうであるならば、あの場にいた誰かは同じ記憶を共有している筈。頭に過ぎるのは、サラサちゃんと億人くんの顔。
イルカ／そうだ……確かに見た。あんな風景……現実にしてたまるか。サラサたちに会って記憶があるか聞いてみるか……記憶がもしあれば、あの子達も否応なく巻きこまれることになるぞ。でも、サラサを守らねば。
ロラン／ええ。あの２人を探そう！ 親指を立てる！
イルカ／おー！
ＧＭ／素晴らしい合流の流れだ。これにはＧＭもニッコリ。……君達は、「めっちゃ身体が重い」と思います。傷は無いが、精神力が全然回復できてない。まるで１０Ｄ６とか５Ｄ６のダメージを受けた戦闘を終えた後のようだ。今回のセッションでは全員記憶保持ですが、ループしたからといって【ＨＰ】や【ＭＰ】、【正気度】は回復しません。
サラサ／ほむほむ……。
ＧＭ／ただし、最後にサラサちゃんが受けた３０Ｄ６のダメージだけは免除です。ループを越えても残るダメージは、ダメージチャート１Ｄ６で決定したものだけです。
億人／なるほど……。
イルカ／現在ＭＰが１４くらいの気分だ……。しかしイルカはロランの負担を減らすため常に３センチくらい浮いているのだ！
サラサ／浮いてるイルカ！
ＧＭ／えらイルカ！
億人／すごイルカ。
ロラン／イルカさんに守ってもらったの僕だし、浮かなくても大丈夫ですよ！ 前抱きにしますね！ もぎゅっ。
億人／低反発みたいな音がした。
イルカ／えっ、優しい（笑） ……でも「常に」は言い過ぎました。たまに普通に乗っています（笑）
ＧＭ／ではここで、ＰＣ３のロランとイルカ限定。【幸運】判定難易度１５に挑戦してください。［世界遣い］の場合、ボーナスとして＋３の修正ありです。
イルカ／（ころころ）達成値１２……失敗。
ロラン／先生ボーナスあるんだ〜。＋３のボーナス付きで（ころころ）達成値１６、成功。
イルカ／［世界遣い］強い！
ロラン／今日はちょっぴり遣える日だった〜！
イルカ／さすがロラン！ すごい！ つよい！ かっこいー！
「貴方達は死んだわ、だけど貴方達の死を認めな……な……ちょっとおアンタなのお！？！？」
なのお。
のお。
の。
ＧＭ／消えました。
イルカ／……えっ？
ロラン／ロリちゃん！？
サラサ／エコーを残して……消えた？
億人／あ、れ？ 龍の聖剣が、現れて、すぐに消えた！？
ＧＭ／異端によって世界がピンチのとき、能力者の前に現れる彼女……龍の聖剣。いつもの彼女が、現れたようで、消えました。以上です。名前で呼びかけても現れません。
億人／……いつもの彼女がいつもじゃない！？
イルカ／……聖剣、いま、いたよな？
ロラン／いたよねえ？ ツンデレみたいなセリフだけ残して消えちゃった。
ＧＭ／ロランの目にはハッキリと、イルカさんの目にも見えましたかね、龍の聖剣が……焦って消えてしまったことを。
イルカ／つかぬことを聞くがロラン、彼女の機嫌をそこねるようなことをしたかい？
ロラン／どう、かなあ？ 記憶に無いループでやらかした可能性はなきにしもあらずですが……。ハンドアウトで［世界遣い］推奨なのに［世界遣い］を取らなかったって事態は回避できてる筈だけど。
イルカ／それ、よく怒られてるもんね、歴代ＰＣがね。記憶が無いループはしょうがないな……後で美味しいケーキとか持って行ってご機嫌を取ろう。
ロラン／ロリちゃんも大変ですもんね……とびきり美味しいケーキを用意しましょう。
ＧＭ／判定に成功しなかったらロリが焦るどころか、一切登場しなかった訳だから、成功は偉いぞロラン。そろそろ億人くんとサラサちゃんも来て、４人は合流できるでしょう。
【ＡＦ判定リスト】
・１シーンは、１６時から６時間を演出する。
・１シーンが終了すると、２２時になる。２２時になると「トリガーイベント：封印の儀式」が強制発生。
・「トリガーイベント：封印の儀式」で「封印失敗！」になった場合、【亞鋼婁鬼のダメージダイスチャート（１Ｄ６）】をそれぞれ振り、次のシーンに移行（１６時に時間跳躍）する。
・ＡＦ判定には、「通常難易度」と「回復しながらの難易度」がある。「回復しながらの難易度」を選択した場合、マイナーアクション・メジャーアクション１回ずつの回復行動が行ないながら判定に挑戦できる。（例：マイナー興奮剤でＭＰ回復＋メジャー肉体復元でＨＰ回復＋ＡＦ判定に挑戦）
・『ＥＸ判定』を行ないたい場合、宣言のみでＯＫ。メジャーアクションを介さない。
・同名のＡＦ判定が２つあるが（下記参照）、どちらを選んでも内容は変わらない。違うＰＣが２人で行なってもいいし、同じＰＣが再び選択してもＯＫ。
▼『ＡＦ判定１：亞鋼婁鬼の封印を再調査』
・使用能力値：【理知】【幸運】
・通常難易度：５０
・回復しながらの難易度：８０
※「亞鋼婁鬼の封印の儀式について調べ直す」演出に成功すること。
成功した場合、亞鋼婁鬼の詳細が判明する。
▼『ＡＦ判定２：アーティファクトを求めて』
・使用能力値：【体力】【知覚】
・通常難易度：１５
・回復しながらの難易度：３０
※条件：『イベントキー：銀河の鍵』があること。
※「眠っているアーティファクトを捜索する」演出に成功すること。
成功した場合、亞鋼婁鬼の封印について前進する。
▼『ＡＦ判定３：２０年間の軌跡（１人目）』
・使用能力値：【自由】
・難易度：２０
・回復しながらの難易度：３０
※「お茶会に参加しながら、『自分自身の２０年間』について回想する（１人目）」演出に成功すること。
お茶会でこの２０年間どのように生きたかを語ったり、こんなことがあったと過去の出来事を回想（演出）すること。
このＡＦ判定をしているシーンプレイヤー以外のＰＣは、「亞鋼婁鬼の封印を再調査」をしている描写となる。
成功した場合、とあるイベントキーを入手する。
▼『ＡＦ判定４：２０年間の軌跡（２人目）』
・使用能力値：【自由】
・難易度：２０
・回復しながらの難易度：３０
※「お茶会に参加しながら、『自分自身の２０年間』について回想する（２人目）」演出に成功すること。
お茶会でこの２０年間どのように生きたかを語ったり、こんなことがあったと過去の出来事を回想（演出）すること。
このＡＦ判定をしているシーンプレイヤー以外のＰＣは、「亞鋼婁鬼の封印を再調査」をしている描写となる。
成功した場合、とあるイベントキーを入手する。
▼『ＥＸ判定１：亞鋼婁鬼の封印』
・使用能力値：【反射】【意志】
・難易度：１０
※「亞鋼婁鬼の封印の儀式を試みる」と宣言をすることで、「トリガーイベント：封印の儀式」を発生させる。
※特定の条件が揃った場合、「封印成功！」となり、クライマックスフェイズに移行する。
条件が揃っていない場合、シーンが終了し、ミドルフェイズが継続する。
▼『ＥＸ判定２：？？？？？』
・使用能力値：【？？】
・難易度：１０
※「？？？？？」と宣言をすることで、「トリガーイベント：交渉してくる！」を発生させる。
※プレイヤーが「？？？？？」を宣言した場合、開放される。この宣言はプレイヤー発言も含まれる。
※このＥＸ判定は、開放されなくてもエンディングに到達できる。おまけ要素である。
サラサ／２２時になったら、ダメージダイスチャート……とてもスリリング。
億人／スリルすっごい……。
ＧＭ／亞鋼婁鬼がラストのダメージ演出にサラサちゃんを選んだ瞬間、「ヒロインを狙うなんてドラマティックな鬼め……」と思ったわ。
サラサ／「マミったー！」って驚きました。
億人／マミった。それだ。
ＧＭ／魔法少女はマミるもの。
ロラン／最初からクライマックスでしたね！（笑）
イルカ／とてもドラマティックでＰＣ達の心に的確にダメージを入れるオープニングでした……（笑）
→続