アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 サクラ・オーバードライブ 第5話 』 2ージ ■
2021年5月30日




【戦闘マップ】
 エンゲージ1:御衣
 エンゲージ2:セン
 (↑15メートル離れている↓)
 エンゲージ3:仁、灰澄、航

 第3ラウンドのセットアップで、センは最後の≪突然変異≫を使用し、≪祝福の唄≫を取得した。
 御衣はセットアップで≪空間知識≫を使用宣言。
 航はセットアップで≪死の宣告≫を御衣に使用するが、回避成功。


GM/「シネシネビーム〜!」
御衣/≪念動障壁≫でバチン。
仁/てめーのシネシネビームなんて食らってたまるか!(笑)

 灰澄はセットアップで≪アポピス≫を使用し、航に成功。航はすぐに受けたバステを≪EP:バステ回復≫で回復した。

セン/これはこれで着実に軽減不可のダメージを与えられるから良いよね。
灰澄/本日のアポピス完売です。
仁/アポピス完売! ありがとうございました〜!(笑)

 仁はセットアップで≪異常鉱物≫を使用。同エンゲージ内でモブを1体追加した。

仁/馬を生やします、ヒヒン!
GM/ラスボス戦ですから最終再臨のカッコイイ馬ですよ、ヒヒン!
セン/では、センはメインプロセスで……覚えたての≪祝福の唄≫を灰澄さんと仁さんに使います!(1D6ころころ)全ての判定のクリティカル値がマイナス4してください。
仁/仁の命中判定クリティカル値が6になった。
GM/6でクリティカルできるとか、怖っ(笑)

 メインプロセスで御衣は、マイナーアクションで≪興奮剤≫を使用。全員の【MP】を3点回復させた。
 また、メジャーアクションで≪肉体復元≫で全員の【HP】を65点回復した。


GM/航先生の攻撃ターンです。仁さんも灰澄くんも回避のクリティカル値が下がっているから、頑張って!
灰澄/8以上出れば! 8以上出れば!

 航の攻撃は、命中24。
 そしてクリティカル値が下がった2人の回避判定の結果は……2人とも失敗だった。


仁/なんでぇ!?(笑)
御衣/ふ、2人とも失敗ですか!?(笑) 振り直します!? 灰澄さんに≪逆転運命≫!
灰澄/期待値なら出せるでしょ!? 出せる出せる! 仁さんに≪悔改めよ≫!
セン/もう1回振れるドン!(笑)

 そしてそして、もう一度クリティカル値が下がった2人の回避判定(2度目)の結果は……2人とも失敗。

灰澄/嘘ー!? 足りないんじゃよ!?(一同笑)
GM/では航先生がダメージロールをします。自分のダメージロールに≪禍福のさざなみ≫を使用。(1D6ころころ)6で成功。
御衣/は? ……こっちもダメージ軽減に≪禍福のさざなみ≫で対抗するしかないな!
GM/ダメージロールをします。(ころころ)仁さんに93点、灰澄くんに88点の物理ダメージです。ランダムバステは転倒です!
仁/うわっ、そこに≪檻触手≫を使用!(ころころ)14点ダメージ軽減!
御衣/≪念動障壁≫いきます!(ころころ)52点ダメージ軽減……。
仁/……≪禍福のさざなみ≫があれば、ピッタリ全カッキンだ!
セン/ここでノーダメージなら、2人がこのあと全力で攻撃できる!
御衣/禍福、ここでいっちゃうか!(1D6ころころ)……成功! そのダメージ軽減に、+20します!
灰澄/やったー! 全カッキンです!
仁/ピッタリ凄い! バステが入らない!
セン/航先生の禍福ダメージを、御衣ちゃんの禍福ダメージ軽減で弾いた。凄いな!(笑)
GM/それでは……航先生のターンが終わったので、ついにアタッカーズのターンです!
灰澄/行くぞ! まず、マイナーで≪シヴァ≫を使用します。
仁/シヴァけ!
セン/シヴァいてー!(笑)

 灰澄は≪シヴァ≫+≪ヘル≫+≪デスブリンガー≫+≪インドラ≫、SDを8個使用して命中判定。
 センが灰澄の命中判定に≪一心同体≫+≪コネ「古川財閥 古川家」≫を使用して、命中クリティカル成功させた。


灰澄/17D6+41のダメージをいきます。
仁/17D6って凄いダイスの数だな!?(笑)

 ダメージロールの結果、物理ダメージ96点+バステ:麻痺を与える。
 このとき、航が≪金色の讃歌≫を使用。84点の軽減不可ダメージを灰澄に与えた。


灰澄/オーバーキル、灰澄は戦闘不能です!
セン/では、センが≪異端堕ち:蘇生≫をします!
GM/その前に。イニシアチブプロセスで、航先生が≪聖剣の加護:修羅≫を使用。
御衣/あっ!? ……やばいっ!?
GM/灰澄くんを戦闘不能にした直後に使用し、もう1回攻撃し、灰澄くんをトドメを刺します。馬が庇おうとしても、馬を一撃死させた後にまた≪聖剣の加護:修羅≫を使用して再行動し、再び灰澄くんをトドメを刺します。
仁/うわ、死ぬ……!?
セン/……いや、≪俯瞰の誘惑≫でセンの【行動値】が上昇してるので、先にセンがイニシアチブプロセスで動きます! このタイミングで、センが≪異端堕ち:蘇生≫をします!
GM/おっ、そうできますね。先にセンさんの≪異端堕ち:蘇生≫の処理に参りましょう。
セン/灰澄さんの【HP】を【体力基本値】まで回復させます! センの【正気度】を減らします。(ころころ)……≪トランキライザー≫を使ったとしても【正気度】が0になりますね。狂化します!(笑)
御衣/あっ……で、では≪トランキライザー≫を使わないでおきます(笑)

 センの【正気度】が0になったため、センが一時的狂化することに。
 灰澄はセンの最後の令呪を1つ消費することで、センをすぐに【正気度】1点に回復。元に戻した。


灰澄/元に戻れー! おかえりなさーい。
セン/センは しょうきに もどった! いやー、うちがラスボスだった頃に戻るところでしたー(笑)
灰澄/それ、本当に正気に戻ったんですか?(笑)

 メインプロセスは、≪修羅≫の航→仁→≪異端堕ち:蘇生≫の効果でラウンド末の灰澄という順番で回ることに。
 先に航が仁と灰澄に範囲攻撃を行なうが、2人とも≪祝福の唄≫の効果によりクリティカル回避に成功した。


仁/≪毒の魔弾≫+≪虐殺機甲≫で攻撃します! クリティカル値は6で命中判定!(ころころ)はい、クリティカル成功!
GM/お見事。(ころころ)クリティカル回避はしません。ダメージをどうぞ。
仁/叩きます! エンゲージ内に人間がいるから≪マーダースキル≫が発動します。(ころころ)35点の物理ダメージ+毒!
GM/ついにアポピスやネメシスの回復代償じゃない本物の毒が来た(一同笑) ……まだ航先生は生きてはいます。ただ、だいぶ削れています。「困る〜」
セン/困れ!(笑)
灰澄/……灰澄のSDは残り1。これで攻撃しましょう。

 命中は成功し、航へのダメージロールに灰澄は最後の≪インドラ≫を使用宣言。
 御衣がダメージロールに≪オグマ≫を使用。ダメージを+1D6した。


御衣/灰澄さん、≪異端堕ち:ダメージ上昇≫をしますか?
灰澄/現在、灰澄の【正気度】2点なんですが……。
セン/御衣ちゃんが≪トランキライザー≫を持っているから、1D6を振って3以下の減少だったら……生きられるね。
灰澄/……でも……うーん、どうしよっか。ダメージロール+8D6かぁ……。
GM/「たった1D6で3以下を出すだけで、ダメージロールが+8D6もできちゃう! なんてお得なの!」
仁/あれは悪魔の声だぞ!(笑)
灰澄/でも……このラウンドで、シメたくない!? ……もし【正気度】が0になって狂化を解除する判定をするとなったら、ラウンド間だから≪祝福の唄≫の効果でクリティカル値8で戻ってこられるのでは?
御衣/あっ、ワンチャン戻ってこられる……?
灰澄/わからねえ。ここまでクリティカルを出してないからな(笑)
GM/まあ、もし灰澄くんが暴走したら航先生は灰澄くんを洗脳するけどな。……ぶっちゃけここで航先生を倒せなければ、航先生がまた攻撃してくるからかなりピンチよ。
灰澄/…………。もう賭けてみるしかない。≪異端堕ち:ダメージ上昇≫を宣言します。ダメージロール+8D6します。(ころころ)……おっ!?
仁/出目が高い!
御衣/凄いやる気!
セン/これ……100点、越えたわ!
灰澄/……ダメージは、合計で、110点です。物理ダメージ、どん!
GM/…………。おお……。
仁/おおっ……?
GM/……ありがとうございます。その一撃を受けまして、航先生の【HP】は0になりました。
セン/おおおー!? 良かったー!
灰澄/……【正気度】を1D6減少させます!(ころころ)……2!
仁/あっ、2!?
御衣/≪トランキライザー≫を使うから、2点減少して……減少値は0!
仁/正気だ!
GM/マーラの声が「堕ちましょ♪」と聞こえてきたけど、そんなの聞こえなかった! 3時間30分のクライマックス戦闘、これにてラスボス戦は終了です!
灰澄/鎌を構えます。往生せえやッ!
GM/ザシュッ。……灰澄くんの最後の一撃が、航先生の体にめり込み、打ち払う。その体は蒼い光になって消えていく。
灰澄/消す!
GM/……核は完全に封印を解かれることはなく、今から適切な処置をすれば無事封印し直すことができるでしょう。「志半ば。これで僕はおしまいだ」と航先生の体は次第に消えていきます。「ゲームセット。じゃあ、また」
御衣/いいえ、二度目は無いです。
GM/「……ふぅ、それは残念」 その一言を言い終えると、英霊・夜須庭 航は完全に消滅します。
セン/そして、宝剣だけがカランと残る……と。
GM/はい。元凶が消え去りました。……暫くすると、教会のエージェント達が封印の間まで駆けつけてきます。彼らに任せればこれ以上おかしなことは起きないと思われます。
御衣/……良かった。
GM/一つ一つシーンを描写をしていきましょう。……仁さんの視界に、徹平の遺体が入ります。
仁/……ああ……。
GM/禍々しい泥のようなものに半身が溶かされておりますが、徹平だったものの顔が見られます。
仁/…………。それで落とし前にしてやる。
GM/その仁さんの言葉に頷くことなんてなく、普通の人間である徹平の遺体はずっとそこに残り続けるのでした。……お次に、センさん。魔王は教会のエージェントが駆けつけて封印作業を始めたのを見ると、何の興味も無さそうにそこを去ろうとします。
セン/あっ……。
GM/封印するエージェント達を止めることもなく、センさんに「阻止しろ」と命じることもなく。ただ無言で魔王はその場を去っていくだけです。
セン/ど、どうしようかな……ドサクサに紛れて落ちてる宝剣を見ます……あれを使えば魔王様の為に使えるな。
仁/でも、それは……。
セン/…………。それは、ちょっと……ここでは義理が通らないから、やめよう。
御衣/魔王も「奴と同じ手段は使いたくない」って考えそうですしね。
セン/魔王様は「夜須庭 航が倒せたから大満足!」ぽいですし(笑) ……我が王が去るときはペコリとお辞儀をして見送ります。そして「うちは教会のエージェントです」っつらをして、封印のお手伝いをします。
GM/(教会のエージェントになって)「ねえねえキミー! コレコレこういう呪文で封印するんだけど、コレ君もやってくれるー!?」
セン/あっ、やりますやります! その封印の呪文を教えてください!
仁/それ、覚えちゃいけないやつでは?(笑)
セン/へー! この封印ってこういう手順で行なうんですねー! へえー! パスワードってそういう法則で使ってるんですかー! なるほどー! それを知られないようにしないといけませんねー!(一同笑)
御衣/ちゃっかりしてるなぁ(笑)
GM/……では、お次は灰澄くん。狛さんがこの場に駆けつけてきて……灰澄くんに頭を下げます。(狛になって)「どうも、止めてくれて、ありがとうございましたーっ! 駆けつけるのが遅くなってすんません!」
灰澄/あー……いや、狛さんもお疲れ様です。
GM/「怪我は大丈夫っすか! ……灰澄くん、最近色々ありすぎて俺、心配っす!」 葬式直後にこんな大きな戦闘だったからね。ずっと心配していた狛さん的には灰澄くんの様態は気になるようです。
灰澄/……ありがとうございます。その、追加でちょっと頼みたいことがあります。
GM/「なんすか!」
灰澄/チラッと、徹平の遺体に目を向ける。……弔ってあげてくれませんか。然るべき措置を取っていただきたい。
仁/……ああ。
GM/警察としての彼は、例の犯人の姿に全てを把握します。「……了解しました。後々またお話に向かいます」
灰澄/はい。回復して、動けるようになったらまた順次こなしますので。……ドッグタグの中にいる彼、どうしよう?
GM/ドッグタグさんがジィーッと灰澄くんを見ている。
セン/「ドッグタグさんがジィーッと見ている」って、不思議な言葉だな(笑)
GM/ドッグタグさんが「出さないの?」って視線を灰澄くんに向けている。
灰澄/なんで物から視線を感じるんだ?
GM/本当だよ。
御衣/ドッグタグさんが「そろそろ出しどき〜!」って顔をしてるよ。
セン/自己主張が激しいな、このドッグタグ!(笑)
GM/虎尾くんの今の状態ですが、操って「物になーれ!」って仕向けていた航先生が昇華されたことで術の効果は全て切れています。つまり目を覚ませる状態にありますね。どこかに閉じ込められたままですよ。
仁/ドッグタグから出してあげないと、閉じ込められたままだ!(笑)
セン/虎尾さんが「ここイズどこ!?」って慌てる前にドッグタグから出してあげよう! でも邪神の近くで出すのはヤメてあげようよ!(一同笑)
GM/お医者さんの居る所に行ってから出してあげてね(笑) ……という訳で、次は御衣ちゃん。虎尾とお話をさせたいGMなんですけど、御衣ちゃんは……お話、できます?
御衣/……大丈夫です。
GM/なら……御衣ちゃんの決意した顔を確認したところで、個々のエンディングフェイズに参りましょう。


 ●エンディングフェイズ 〜その後〜

灰澄/では……ドッグタグから、虎尾さんを出します。
御衣/ヘクシュッ。ぺいっ。
仁/クシャミで人が出てきた!(一同爆笑)
灰澄/もうちょっと神秘的な出会いとかあったでしょう!?(笑)
GM/ドッグタグさんがクシャミをしたら出てきました。どうもこんにちは、虎尾です。
セン/ど、どこから説明したらいいのか……(笑) まず貴方が生きたままドッグタグに入っていた件ですが。
灰澄/それは伏せておこう。
GM/シーンの状況を改めます!(笑) ……ここは病室。病人である虎尾の前には、御衣ちゃんと依頼をされたセンさん。依頼人であるお姉さんの寧子さんが居ます。
仁/仁は病室の外に居ます。
灰澄/灰澄も外で待機していますね。
御衣/ほ、保護者が廊下で待っていてくれている(笑)
GM/意識を取り戻した虎尾は、全ての状況を把握しています。英霊を召喚した魔術師である彼は、自分が召喚した英霊がとんでもないことをして、自分を操ってとある村の人達を襲ったり、一般流通してはいけないアーティファクトを一般人にバラ撒いたりしたことを知らされております。
灰澄/うん……。
GM/そんな悪行の数々の原因であると判ったなら、理性のある能力者の人なら物凄く罪の意識を抱きます。常識的な男性なら大犯罪の原因となったことに動揺するのは当然です。
セン/まさか「自分が喚んだ英霊が、そんな大それたことをするなんて!」だよね。結果はどうあれ、虎尾さんが召喚した英霊が勝手に暴走してやらかしたことなので、貴方自身が大きな罪に問われることはないんじゃないですかね。虎尾さん自身も、立派な被害者な訳ですし。
仁/確かにそうだな。
GM/虎尾はセンさんのお言葉をしっかりと真面目に受けとめます。(虎尾になって)「……元は、俺が抱いた復讐心が始まりでした。俺があんなことを思わなければ、罪も無い人達に被害を……」
御衣/…………。
GM/ですが姉の寧子さんは、「虎尾が目覚めて良かった、生きていてくれて良かった〜!」と喜んでいます。
灰澄/うん……。
セン/虎尾さんが英霊を喚んだ理由は、うちは仕方がないことだと個人的に思います。虎尾さんの復讐心自体に否定はしません。……そもそものキッカケについては、彼女と直接お話するのが良いでしょう。
GM/そこで初めて、虎尾は御衣ちゃんの存在を認識します。
御衣/ペコリと頭を下げます。……お久しぶりです。
GM/虎尾は、言葉が出ないようです。
御衣/……まずは、謝罪を。許してくれとは思っていませんが、ごめんなさい。
GM/「……そんな言葉、言えるんだ」
御衣/私に出来ることは誠心誠意謝ることだって思っています。それだけじゃなく、何か良いことが出来るんじゃないかと考えておりまして……。
GM/「…………」
御衣/だから今後、何かしら貴方に助力できることがあれば助力したいです。……機関から出た私に出来ることは、それだと思いますので。
GM/御衣ちゃんが真っ直ぐと目を見て話してくれている。虎尾は物凄くビックリしています。だから、その本心を言いましょう。うわ、人間じゃん。
セン/「人間じゃん」……。
GM/虎尾が持っていた御衣の認識は「殺戮人形」「ただの装置」でした。「殺してやる!」とは言ったけど、「ぶっ壊してやる!」と言ってるようなものでした。
仁/うん……。
御衣/まだ1年生ですが、私は……人間です。
GM/御衣ちゃんの真っ直ぐとした目が、声が、反省していることを判らせてくれる。その言葉に熱意がこもり、迷って悩みながら必死に口にしているものだとも判る。なんだよ、こんなの人間じゃねえか。その心が、感情を溢れ出させていきます。
御衣/……あっ……。
GM/メチャクチャな感情に襲われた彼は、ぱっと言葉を出せる状況ではありません。御衣ちゃんが3話4話と悩んで言葉を探していたように、彼もすぐ言葉を出せる人間ではございません。だから今は……泣き崩れて、君を許すとか許さないすら言えない状態になります。
セン/……これで「人間同士」になったんですから、歩み寄ることはできるんじゃないですか? だって、人間と機械じゃないんですから。
御衣/……はい。これ、良かったら……と泣いている虎尾さんにハンカチを渡します。
GM/受け取ります。……これから彼と、何回も会話をしてあげてください。許されるか許されないか、それはこれから決まることだと思います。この場で君の運命を決めることはできない。まだまだ御衣の人生は長いのだから、ゆっくりと今後を待ってやってください。
御衣/はい。……ぐっと目元を拭う。後は、いつも通り……安堵交じりの顔をします。
セン/これからまだまだ先は長いですね。機能停止がどうとかこうとか、言っている場合じゃないですよ。
御衣/そうですね。……私はなるべく、出来る限り「働かせる存在」ではなく、「前を向いて助ける」ための存在でありたいと思っています。
セン/ドアの外で心配そうな気配がするから、まずはあそこの2人を安心させてあげてましょうか。御衣ちゃんを連れて外に出ます。……よく出来ましたね。頭を撫でます。
仁/おー、よしよしよし、良い子だねー!
灰澄/親馬鹿が2人いる(笑)

    ◆

GM/センさんのエンディングシーンです。……御衣ちゃんの会話を、外で仁さん達と聞いていた伯子と白妙がセンさんとお話してもよろしいですか?
セン/皆さんと別れた後に、2人を連れ出して話しますか。
GM/では伯子が話し始めます。(伯子になって)「禁書を読ませていただけて、皆さんのお手伝いができるようになれました。やっと1ヶ月、少しでも役に立てるようになれました」
セン/そうですね、長くて濃密な1ヶ月でしたね(笑)
御衣/まるで1年ぐらい経ったかのようですね(笑)
GM/14歳の彼女達にとってはまだ1ヶ月にも満たない数週間、あっという間よ。そんな短い中でも彼女達は……居場所や友人を得られました。「……私達、センさんのお手伝い、もっとしていきたいです」
セン/ほう?
GM/「ど、どうすれば一番お役に立てますかね? 勉強? 修行? 鍛錬? これから何をしていけばいいんでしょう?」 知識が無い2人は、顔を見合わせてこれからのことを考えています。
セン/……2人と手を繋ぎながら、我が王がいるマンションへ向かいましょうか。確かに2人は能力者の力的にもまだまだ未熟だし、うちのお手伝いをするということは我が王のお手伝いをするということになるのでレベルアップは大事ですね。
GM/「はい」
セン/ただ、一番大事なのは……結局我々は、人にあだなす者です。いざというときに貴方達は彼らを裏切れますか?
御衣/あっ……。
GM/「うっ」 仁さんや灰澄くんや御衣ちゃんの顔を思い浮かべた彼女達は、言葉に詰まります。
セン/それに、うちは……夜須庭 航を倒すためだったら貴方達の命を使ってもいいとすら思っていましたよ。それは魔王の落とし子として、異端としてのうちの本音です。怖がらせようとかではなく、当然うちにはそういう覚悟があります。貴方達にはその覚悟がありますか?
GM/それに対して悩み、涙目になりながら、言います。「覚悟、できません。仁さんや灰澄さんや御衣さんを裏切るなんて、私達はしたくないです」
仁/……うん……。
GM/「でも……私達は『皆さんの』力になりたいと思いました。これは、ダメなことですか?」
セン/……貴方達の心身はまだまだ未熟だから、我が王も任務を強いることはないでしょう。……貴方達が決断できる力を手に入れるまで、うちは貴方達を庇護しましょう。貴方達の意思を尊重します。
御衣/……おおっ。
セン/貴方達がこのままうちと一緒に魔王の落とし子としての道を歩むか、袂を分かって別の組織に行くかは貴方達の自由です。貴方達は一人の人として、決断してください。そのとき、うちは何も言いません。
GM/困りもする、涙目であるのは変わらない。しっかりと話を真正面から受けとめた彼女達は「はい」と頷きます。
セン/貴方達はまだ幼い。夢を見続けていていいんですよ。今は、難しいことを考えずに今を謳歌していればいいんじゃないですか。
GM/……彼女達は覚悟を決める顔は、まだできません。まだまだ4人とお話ができるだけで幸せな子達です。けれどいつかは、彼女達なりの未来を歩み始めることでしょう。御衣ちゃんや、虎尾のように。
セン/そう、今は……我が王のマンションに行ってご飯をたかりに行きましょう(一同笑) きっとあれだけ頑張ったのですから2人にもご褒美がありますよ。
GM/夜須庭 航 討伐記念でワインがいつもより豪華です。
灰澄/祝杯だ!(笑)
セン/一人でお高いワインを飲んでいる我が王、絵になる!(笑) あっ、2人ともあまり魔王様に近づきすぎちゃダメですよ! パクッと食べられちゃいますからね!(笑) 我が王、申し訳ないのですが1メートル以内には来ないでくれます?
灰澄/ソーシャルディスタンスを保って!(笑)

    ◆

GM/お次は灰澄くんのエンディングシーン。……いいかげんGMはね、今まで明かせなかった謎を明かしたいんだよ。
仁/ドッグタグの! 謎が! ついに!(笑)
御衣/(ドッグタグになって)ダッ。
セン/逃げた!(一同笑) めちゃくちゃ素早いぞ、あいつ!(笑)
灰澄/箱に入って。
御衣/しょぼん。
GM/怒られて自分から入った! かわいい!(笑) という訳で、灰澄くんが用意した箱の中でスヤスヤと眠っているドッグタグさんですが……。
セン/本当にそのドッグタグさん、何だったの?(笑)
仁/もうドッグタグに入っちゃえよ(笑)
灰澄/好奇心が猫を殺す。
GM/殺さないよ!?(笑) もうエンディングだからね、ここでデストラップとか用意しないよ! 「そして灰澄を見た者は誰もいなかった……」オチとかにしないから!(一同笑)
御衣/うんしょっと。
セン/ほら、早く決断しないからドッグタグさんが箱から出てきちゃったぞ!?(笑)
灰澄/じ、自分で調べたことにします! ドッグタグさんに入ります!
GM/ドッグタグの中に入れます。そこはとても快適な空間です。
灰澄/……快適な空間?
GM/イメージ的にはモンスターボール。あれは「ポケモンにとって一番快適な場所」らしいよ。
セン/漫画喫茶の個室みたいな感じかな?(笑)
GM/うん、まあ……カプセルホテルみたいなもんだね。ぶっちゃけここに虎尾を入れたのは「隔離する」「療養する」という面ではとても最適な決断でした。
灰澄/なるほど? へー、悪いようにはなってなくて良かったな。
GM/手紙が置いてあります。
御衣/えっ。
灰澄/……読みます。

「拝啓。春風の心地良い季節になりましたが、お健やかにお過ごしのことと存じ上げます」

セン/なんで急にビジネス文章なの!?(一同笑)
GM/そのような文章が……徳信の字で書かれています。
灰澄/て、手書きの手紙だ!? そのまま読んでいきます!

「このお手紙は誰が読んでいるでしょうか。
 実は灰澄がお風呂に入っているときにちょっとドッグタグに触りました。中に入っちゃいました。知っていたとはいえ、驚きです」


灰澄/何してるの。
仁/何してるの!?(笑)
セン/本当に何してるの!?(笑)

「いい秘密基地なので、直接話すのも照れくさい手紙でも書いて置いておきます。いつ気づいてくれるかな?(笑)」

仁/お茶目かな?(笑)
灰澄/カッコワライのところを指でピンピン弾いておきますね(笑)
GM/……GMはね、この手紙の存在を実は第3話あたりから作っておいてたのよ。具体的に言うと「≪圧縮された世界≫と同じ要領のドッグタグにPCが入ると宣言する」とこの手紙が読めたのよ。
仁/そ、そうだったんだ!?(笑)
セン/……良かったね、虎尾くんが起きてなくて。このお茶目な手紙を先に読まれるところだったよ(笑)

「この躯檻結石という魔道具は、機関の中で造られたものでも、特別製。
 隠密任務に用いるものや脱出用ではなく、入れたものを万全な状態にする戦闘用隔離治療ポットです」


仁/へー、治療ポット!?
GM/灰澄くんが所属させられていた『朱指』とは、機関の戦闘部隊です。前線チームの隊員を隔離して治療できるこれ、メチャクチャ便利ですよね?
セン/確かに。後衛に戻るまでの延命措置ができるね!
御衣/超便利で機能的だー。

「灯檻結石という別の魔道具と併せて開発されたもので、中に居るだけでとても元気になれます。
 具体的に言うと、『100%万全の状態』になれます。HPとMP、正気度、使用回数も回復。病気も治るし精神も健康状態になるしいかなる不具合も修正される。
 万全の状態にするには最低でも1D6年はかかるそうだし、あくまで世に出回らなかった試作品なので何回も使えるとは限りません。
 本当に、君が使いたいときに使うといいでしょう」


灰澄/……なるほどなぁ。

「なぜこんなものがあるか。
 誰かを生かしたいと思って造られたものだからです。かつて世界は過酷だったかもしれない。でもそんな世界でも、誰かのためにと頑張っていた人はいたのです。
 なぜそれを君に持たせていたか。
 何事もなく生きていてほしいと思った誰かがいるからです。名前を忘れた誰かかもしれなくても、いたのです。
 なぜ今まで誰にも教えなかったか。
 落ち着いた年頃になるまで、騒ぎもなく穏やかに生きるそのときまで、大きな話はするべきではないと思ったからです」

GM/まるで手紙は「灰澄くんに語り掛けるあの声」で書かれているように思えます。
灰澄/…………。

「君が冷静な大人になるまで託すのはやめました。波乱な人生ではなく、あくまで君には穏やかに生きていてほしい、それが私の望みです。
 長々と手紙を書きましたが、最後に私が一番だと思っている言葉を。
 人を恨んではいけないよ。
 どんな人であれ、穏やかに生きることを望んでいない人などいません。なにとぞご休心ください」


灰澄/…………。最後の言葉に、また指でピンッと弾きます。デコピンのように。
御衣/……うん……。
灰澄/でも……大事な教えは、しかと届いてますよ。届いているつもりです。
セン/……手紙を読んでなくても、灰澄さんはそのように生きてきたよね?
灰澄/ええ、そのつもりです。結局……徹平のことを弔ってほしいと言ったのは、死者を冒涜したくないからですし、ちゃんとできているとは思います。……そこは自信を持って、うまくいっていると思います。
仁/うん……。
灰澄/だけど、これから……自分自身がどうなりたいかと思うのは、まだまだ考え途中。……また整理をつけたくなったらここを利用しますね。手紙は丁寧に畳んで持ち帰ります。一旦ここから出ます。この辺の壁をくすぐると……。
御衣/へっくしゅん。
GM/クシャミで出てきた!(一同笑)
灰澄/まったく……話したいことがあったらちゃんと言ってくださいよ、もう。……名字を頂いていいですかのお話をご家族にしに行こう。仮打を捨てて、椿原で生きていきたいです。
GM/徳信さんが生きていたならきっとこう答えるでしょう。「いいともー!」
仁/軽いなぁ! お昼のテンションか!(笑)

    ◆

GM/仁さんのエンディングシーンですが、何かしたいことは?
仁/まずは組に戻ってー、報告してー、お家に帰ってー、子供達を心いくまでワシャワシャしてー(笑)
倭/わしゃわしゃされるぅー! お父さん痛いー!(笑)
璃莉/お父さん苦しいー!(笑)
雪蘭/潰れるー!(笑)
仁/仁が満足するまでワシャワシャします!(笑)
璃莉/「お父さんの帰りが遅い」と聞いていたから、お母さんと料理をたくさん作ったよ。
雪蘭/うんうん! 私達でいっぱい作ったんだよ! 食べてー!
仁/わあ凄いなー! いっぱい食べようかー!
倭/わーいカレーだー! ハンバーグカレーと唐揚げカレー!
仁/またカレーか!?(笑)
璃莉/ココ壱かってぐらいカレーがある!(笑)
GM/いっぱい子供達も創作カレーを作ったんだよ。
仁/そんな感じで家族団欒を過ごした後に……徳信さんのお参りに行きたいです。灰澄とシーンやってもいいですか? 後日、私服でお墓に行きます。
GM/どうぞ、ツラ貸せだそうです。……家族団欒を過ごした仁さんは、徳信さんのお手紙を読んだ後の灰澄さんと待ち合わせしてお墓参りにきました。という訳で、シーンは霊園です。
灰澄/私服、キマってますね。
仁/褒めても何にも出ねえぞ。
灰澄/出してくれるのはあの香典で充分です。凄い金額を書いて寄越しやがって(笑)
仁/ヒト1人の値段なんてつけられるもんじゃねえだろ。……お線香を立てて、手を合わせる。それだけなので立ち去るのだけど、背中越しに……悪かったなと言います。
灰澄/……あー。いいえ、やっぱり貴方には怒ってないですよ。悔しい気持ちはあるけどね。おかげで……良い友人が持てたので、どっこいかなと。
セン/出来た人だなぁ……。
仁/「良い友人」、か。
灰澄/年が離れすぎているので友人と呼んでいいのか戸惑いはありますよ。でも凄く頼りになるし、頼もしいので。
仁/まあ、何かあったら連絡くれや。俺は身内に優しいからな。
御衣/お父さん優しいー(笑)
灰澄/……兄貴って呼んだら、バツが悪いです?
仁/兄貴? ……それはそれで新鮮だな。なんかくすぐってえな。
灰澄/じゃあ……背中を見送りながら、「頼りにしていますよ、仁兄さん」って言う。
セン/やったね、娘と弟ができたよ。
御衣/叔父ができた。
仁/みんな家族になっちゃった!(笑)
灰澄/……また場所を変えて、酒でも飲みましょう。一応は友人でいたいから虚勢は張るよ。
仁/俺が満足できる酒を用意しておけ、弟よ。
灰澄/はー、ハードルたけー(笑)
GM/そんな軽い会話を叩き合いつつ、桜の木々が緑色に染まる5月の足音がする季節にて……君達は霊園の中を歩いて行く。これにて『サクラ・オーバードライブ』終わりに致します。お疲れ様でしたー……。
一同/お疲れ様でしたー!
GM/その前に! 全員、【幸運】判定で難易度12以上をどうぞ! 4人中2人以上成功で、GMはボーナスを差し上げます。
灰澄/2人以上成功?(ころころ)うん、出目で11が出たので成功。
セン/(ころころ)ファンブル一歩手前。
仁/(ころころ)やべー、8で失敗。
御衣/(ころころ)達成値11……。
灰澄/御衣さんに≪叱咤激励≫をぺいっ。達成値+2で、13にします。
GM/そうすると2人成功になりますね。……スタッフロールが流れている真っ最中ですが、そこにとあるエピソードを追加します。伯子と白妙の会話です。
セン/……あら?

 ――伯子と白妙が、調べ物をしている。
 センに相談をして、自分達の生末がまだ見つけられない彼女達は「とりあえず、知識を身につけること」を選択した。
 夜須庭 航 嫌いだったアクセンを見て、まずは天敵についてを調べて知ることにしたのだった。機関に関する資料を読み続ける2人。

白妙「……あれ? これって……」
伯子「これ? あ……灰澄さん達が言っていたナントカ結晶ってやつだよね」

 2人が見つけた一文は、これ。
 『具体的に言うと、「100%万全の状態」になれます。HPとMP、正気度、使用回数も回復。病気も治るし精神も健康状態になるしいかなる不具合も修正される。』

ホムンクルスである白妙「……不具合?」


セン/……あっ。「不具合」!

 その一文に気付いた白妙と伯子は、その存在を……御衣へ伝えに走り出した。

御衣/あー……案外スムーズに決着がつきましたね?(笑) さすがにそれを知らされたらビックリするし、その後……グループラインで一斉に「後で灰澄さんにご相談と、また、みんなでご飯がてらその話をさせてください」と送ります。エビスタンプも添えて。
セン/「また李逵ちゃんがお昼ご飯を24時間作ったんですか?」って送ります(笑)
灰澄/「あの量をまた食べるの?」を意味する「えーっ?」というスタンプを押しますね(笑)
仁/「おうよ」という了解スタンプを押します!(笑)


 アナザーワールドSRS
   〜 サクラ・オーバードライブ 〜  END





GM/そんなスタッフロール中に一幕がありつつ、『サクラ・オーバードライブ』これにて本当に終わりにします。お疲れ様でしたー!
一同/お疲れ様でしたー!
仁/不具合解決だ! 良かった、解決してくれた!
御衣/か、解決できた……。
灰澄/「不具合」の一文、全然気づかなかった!(笑)
セン/良かったー! 不具合は治るけど……1D6年は掛かるの?
仁/これって、ずっとドッグタグに入ってなきゃいけないってこと?
GM/いわゆる「1D6年の入院」だと思ってください。病気療養のための入院期間だとすれば1D6年は普通だと思いますが……。
御衣/(ころころ)1年間ですね。
GM/最短じゃん!(一同笑) 中には自由に出入りできるので、みんなも普通にお見舞いに行ける長期入院だよ。
灰澄/うんうん、1年間の入院で命が助かるなら嬉しいよ。入院に必要な物があれば言ってくれれば用意します。
GM/それでは改めまして、1年間の『サクラ卓』、本当にお疲れ様でした。キャラクターレベル5から9へのレベルアップを経ての全5話の長期キャンペーンにご参加いただき、ありがとうございました! ここでネタ晴らしターンをしましょう!
仁/イエーイ!(笑)
GM/このキャンペーンは「プレイヤーのネタを集めてシナリオを作る」というコンセプトがありましたね。マジで頑張って全員分のネタを拾えたと思うんですが、どうでしょう!?
御衣/よく本当にこれだけ拾ったね!
仁/ありがとうございます! ぱちぱちぱち!
GM/そういうコンセプトのキャンペーンだったから終えられたけど、ぶっちゃけこれ疲れるね! いつもの卓のGM準備の3倍の労力を使ったよ!(笑)
セン/そりゃ1年以上掛かるわ(笑) それこそセッションをやれば新しい設定が生えたりするもん。
仁/セッションはナマモノですもんね。
GM/TRPGはライブ感が命だからね。ここで、採用しなかったボツネタについて話したい! ……実は、ラスボスの手札にされる小池田徹平の役、当初の予定では璃莉ちゃんにやらせるつもりでした。
灰澄/おっとぉ!?
GM/「一般人の女の子が、不慮の事故で徳信さんを『殺してしまった』。そんなときに優しいおじさんが出てきて……」という内容にするつもりでした。これをボツにした理由ですが……第2話セッションで、ろってがキャラロールしてた璃莉ちゃんが普通に良い子だったからです。
灰澄/そこ!?(笑)
仁/確かに、長女がめっちゃ良い子だったな!(笑)
セン/しっかり者の良いお姉ちゃんだったね(笑)
GM/もし璃莉ちゃんが思春期の14〜17歳ぐらいの女の子で「お父さんなんて嫌い! 触らないでよ!」みたいなキャラだったら、当初の予定通りラスボス候補になっていたかもしれません。「事故とはいえ、人を殺してしまった。もう愛する家族のもとへは戻れない……」と葛藤して、悪いおじさんの手を取って世界を壊す方へいったかもね。
仁/ひ、酷い……! でも好き!(笑)
GM/……ろって演じる小学生の璃莉ちゃんは「そういうことする子じゃないな」とGMが客観的に楽しんで眺めているうちに思っちゃったんです。実は第1話のラストで璃莉ちゃんだけ顔出しで出演させてたのは、最終回のラスボスとしての伏線だったんですよ。
仁/ひー!? そうだったんだー!?
GM/第2話でも子供達を出していたのは、あれは3姉弟を出したというより「璃莉ちゃんという存在を出すため」でしたね。「みんなにキャラロールをしてもらうけど、彼女達は一般人です」と重ね重ね言っていたのも、「一般人に世界崩壊をさせるため」のフラグでした。
御衣/うわー、全部伏線だったんだ……。
灰澄/言われてみれば、あの子だけは特別でしたね……。
御衣/でも、この卓のお姉ちゃんはお姉ちゃんだった! ラスボスにはならなかったー!
GM/仁さんの「お父さんとしてのロールしたい!」のリクエストは、正直……第2話で充分すぎるほど堪能しちゃったんだよね(笑) だから仁さんをヤクザモードにシフトさせるために、誰をラスボスの手札候補にしようか考えたとき……現空ちゃんの口からデマカセで突如生えた徹平を利用することにしました。もし璃莉ちゃんが徹平の役だったら、ヤクザモードにはなれなかっただろうね。
仁/きっと最後までパパとして戦闘してましたね。自己デバフが入るところだった(笑)
セン/航先生と年端もいかない女の子のシーンは、ちょっと事案だよね(笑)
御衣/絶対に良くない組み合わせだ!(笑)
仁/でも……誘惑、凄くしやすそう。
GM/思春期の女の子なんて、洗脳し甲斐があるじゃないですか。……現に航先生、某所で教え子に手を出したこともあるしな。利用するだけして捨てたけど。
仁/ひぃっ!(笑)
GM/「航先生をラスボスにした理由は、PCが4人中3人が機関の関係者だったので「何か悪さをしそうな機関の人」を考えた結果ですが……何故か2020年はマーサーが色んな別卓で航先生ばかり会ってしまって「なんで私は1年中ずっと航先生の話をしてるんだ!?」現象になりました。
セン/2020年は航先生ウィークでしたね!(笑)
GM/一番頭を抱えたのは「御衣ちゃんが機能停止」ネタだよ。
御衣/深夜2時に考えて送った設定だよ。でも、なんで別の卓でソニータイマー設定が生えたの!?(一同笑)
セン/センは1シナリオに1回「我が王!」ロールができたので楽しかったです。魔王モードの我が王カッコイイ、きゃっきゃ!
仁/仁のリクエスト、このキャラだけで3〜4側面もお願いしていて本当にすみません!(笑)
GM/仁さんに極道ロールも家族ロールもしてもらえて嬉しかったです。それに最後は……御衣ちゃんと灰澄くんと「家族で」繋がれたの良かったよ。
灰澄/家族になれましたね。機関からよく判らない大事な物を持ってきちゃったというリクエストでしたが……まさか自我を持つとは思いませんでした。
セン/なんで自我を持っちゃったんですかね!?(笑)
GM/最終的には、灰澄くんのリクエストが御衣ちゃんのリクエストを叶える形になれたね。小ネタをいくつかご紹介していくなら、椿原 徳信の名前は『春を呼ぶ円環』に出てくる椿原 正顕からです。
セン/そうそう、「なんか見覚えのある名前だな?」と思っていたら、サトルを拾った住職さんの名前ですね!
GM/世代的に、徳信さんは正顕さんの息子さんかお孫さんなんじゃないかな? きっとサトルくんと灰澄くんは会っていると思います。
セン/あの……ラスボスと一緒に出てきた「強化兵」ってさぁ?(笑)
GM/あれは航先生のマブダチですよ。桐久雄くんを登場させた理由は、ヤクザで機関の関係者で元PC1の、みんなご存知しゅうらちゃんのキャラだったから!
灰澄/元PCってだけで安定感がありますもんね(笑)
GM/そして黒旋風を登場させた理由ですが、プレイヤーさん達が全員黒旋風と会ったことがあるというのもありましたけど、『英霊の存在』を匂わせることで『英霊が事件に関わっている』という伏線を張りたかったからです。
灰澄/あー、なるほど。
GM/「御衣ちゃんの家に霊体化して入り込める黒旋風」と「霊体化を駆使することで教会の包囲網を攪乱し続ける航先生」というネタでした。クロちゃんは力づくでドアを破壊したことにされましたけど。
御衣/ごめんね!(笑)
セン/でもさ、航先生はアヴェンジャーというよりバーサーカーだよね。これだから機関のバーサーカーは!(笑)
灰澄/「狂化EX」スキルとか持ってそう! ……まあ、航先生も言葉は通じないしな(笑)
セン/言葉は喋れるけど言葉が通じないから「狂化EX」は持っているね。「精神汚染」も持ってそう(笑)
GM/目を合わせた人を即洗脳する男ですしね。
御衣/最低最悪。
仁/モリアーティを足して2で掛けたようなもんだな。
セン/倍にしちゃった!?(一同笑)
GM/あと、このキャンペーンを始めるキッカケが「現空ちゃんがキャンペーンをしたことない? じゃあやろう!」だったので、現空ちゃんが初めて遊んでくれた『AW』セッションの『夜より暗き桜』のネタを使おうと当初から考えていたんですよ。桜と宝剣は最初から登場予定でした。
仁/あのセッション、よく覚えています! 色んな話が繋がるキャンペーン楽しい! 次もお願いします!(笑)
御衣/レベルアップも楽しかったよね! 次もしたくなる!
セン/作中が1ヶ月だから……ちょうど今ぐらいに終わって良かったですね。桜が散る頃に終わって良かったー!
GM/去年の4月から、今年の5月で終わった1年1ヶ月のキャンペーン、長々とお付き合いありがとうございました。ぜひぜひ次も企画しましょう!




END

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