アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 オーメン・ガールフレンド 第六特異点 』 3ページ ■
2023年1月15日




 ●ミドルフェイズ4 〜再会〜

GM/異端刑務所のゲストルーム。時刻は朝の4時頃。個室のベッドの上で……体を横たえず、座っている状態の千早がいます。そのベッドの前に、どこでもドアが現れます。
デュナ/ガチャッ(笑)
ロア/ふー! やっと着いたー!(笑)
GM/千早は顔を覆ってます。真っ赤です。「上京わくわくどきどきそわそわやったー!」なんていう田舎者丸出し日記を読まれた自覚があるので。
八雲/なんか……ごめんなさい(笑)
ミズ/感情がうめーなー(笑)
GM/ちなみにお中元を買いに行ったあの回の真実ですが、千早は「みんなに迷惑を掛けないため&お土産ドッキリのため」というのは建前で「1人でお出かけヒャッホー!」が本心でした(一同笑) 真面目に顔を上げます! 「みんな……久しぶり。元気そうだね?」
デュナ/マスターもご無事で何よりです。
ロア/千早、何もされてない? 良かったよ〜。
GM/「みんなは、私のこと、全部見たよね。……私のこと、嫌いになった?」
ロア/ううん。
八雲/全然。
ミズ/即答だ(笑)
デュナ/……マスターに対する感情は「憐れ」ですね。憐憫の感情が強いです。何より今は夜城家に対する怒りと危機感が強い。
ミズ/そうなんだよなー。むしろ……「千早を食べなくても夜城家を食えばいいんじゃない?」って思ってる。
八雲/そっち美味しそうだなって思っちゃった?(笑)
ミズ/ああ。そもそも「時空を越える」なんてことをやらかしているのは夜城家だろ。そっち食えばいいんじゃね? ……千早。
GM/「はい」
ミズ/そういうときはな、「黙って私について来い」でいいんだよ。
GM/「こ、高圧的では……!?」
ミズ/お前はオレ達のマスターだ。やることは今までと変わっちゃいない。だからいつも通りでいい。少なくとはオレは変わらずについていってやるつもりだ。だからもっとグイグイくいよ。
GM/「……すぐにそうはできないと思う。でも……とりあえずケルトの女王っぽくロールすればいい?
ミズ/いいぞ、もっと尖れ!
デュナ/メイヴを参考にするな(一同笑)
GM/では、千早はウズマキからある物を取り出します。聖杯です。
ロア/わっ?
GM/「これは……特異点で入手した聖杯じゃない、六個目の聖杯。お兄ちゃんから『何かピンチのときのために隠し持っておけ』と言われたリソース。そのピンチって、今だと思うんだ」
八雲/うん……。
GM/「このままだとみんなは座に強制送還されてしまうかもしれない。そうすると、もう会えなくなる」 次に召喚される英霊は別人になってるからね。「それは嫌なので、ここから脱走しようと思います。それにはもっと強い力が必要だから……このスペア聖杯を使ってみんなを最終再臨します
ミズ/あらま!?
GM/「いきなりですけど! 受け取ってください!」 4人とも第三再臨をしてください。ダイスで順番を決めますね。(ころころ)1番目、八雲さん。
八雲/おわ、私から!?(笑)
GM/種火をあげました! 再臨素材をあげました! ダンダンダンと霊基再臨の文字! 八雲さんはどのようにセイントグラフが変わりますか? 第三再臨の姿を教えてください!
八雲/……第二再臨のときに和装になって、髪が長くなって目を隠していました。その隠していた髪をガッと前髪ごと結って留めます。普段ずっと隠していた……白濁して見せたくなかった目を晒します。
ミズ/おー、カッコイイ!
八雲/洋装のマダムっぽくなった八雲です。……申し訳ない、マスター。私としたことが貴方の秘密を暴いてしまった。私も隠し事はもうやめよう。そう言って目を晒す。
デュナ/おおっ……。
八雲/今ここにいるのは、霜月千早に呼ばれた小泉八雲だ。これまで過去を綴ってきた私だが、これからは貴方と共に貴方の未来を綴ろう。
ロア/ひゃー! カッコイイー! 再臨台詞がカッコ良すぎてビックリしてる!(笑)
GM/では、2番目は……(ころころ)デュナさん。霊基再臨!
デュナ/一瞬、羽根で自分の姿を隠す。バサッと翼を広げたときには、第二再臨のときよりも大きくなった二枚羽根。格好は、今までは教会の司祭のようなカソックを着ていましたが、甲冑姿に手には剣を持っている姿になります。
ロア/わー!
デュナ/改めて、力天使デュナメス……貴方がたの罪を断罪するために今ここに再臨しました。ただ人間味の無い、抑揚が無いものになっています。天使としては本来の姿です。
ミズ/システムチックになった……ほうほう。
GM/(ころころ)3番目、ミズくん。霊基再臨!
ミズ/第一再臨は獣人、第二再臨は巨大な狼の姿だった。第三再臨は、逆に人間に寄る。
GM/おおっ、人っぽくなった。
ミズ/獣の名残は多く残してるけどヒトらしくなります。自分で自分の姿を自覚して、顔を顰める。ミズ自身は人間っぽくなっていることには誠に遺憾。頭に小さな王冠をつけているけど、着ている服は……原作者のフランク・ベルナップ・ロングのようなスーツ姿です。
GM/ロング父ちゃんの姿!?(笑)
ミズ/はあ……まったく、成長したっていうのに人間の姿に寄るなんて散々だ。千早の手を無造作で掴むと、ジャンヌやネッサンのときのようにガブッと齧る。
GM/わっ、刻印を付けた。
ミズ/この姿は今回だけだ。こんな姿を晒したからには、お前も……同じ恥ずかしい姿を見せた同士、もっとやりたいことをオレに晒け出せ。
GM/おおお、意外な再臨姿だ。では最後の再臨は、ロアくん!
ロア/第三再臨は、ブードゥーの主神ヴェドになります。ロアが宿した強い神様の力の持ち主です。白蛇の神様で、鱗チックな肌を出すオネエ! ヒールで身長250センチ! マーメードスタイルのドレス姿!
デュナ/おー!(笑)
ロア→ヴェド/あーらどうもこんにちは! ラムバラー・ヴェドよぉ。ロアの中から見てたけど、初めましてこれからもヨロシク! アタシの力を使うんだったら正しく使いなさいよ。なんでも叶えてあげるけど……代償は、判ってるわよネ!
八雲/好き! イイネ! ふぁぼ! 複数アカウントで1個ずつふぁぼしていく(一同笑)
ミズ/これはまさしくアルターエゴ!(笑) マスコット系な声からショタ声になって最後はオネエ……声幅が凄いな。
ヴェド/このアタシを召喚して何もデキないとかありえないから!
八雲/強そうな面子になったな。
GM/「私がみんなを最終再臨させたのは、残り1つの特異点を解決するためです。最後の特異点に行けば、赤聖杯を無くした立香が姿を現わす筈」 FGOで言うところのソロモン出現って感じです。
デュナ/終局特異点ですね。
八雲/疑問があります。千早は立香の記憶を引き継いでいるのに……この世界への憎悪や怒りは一切無いんですか?
GM/「無いです」
八雲/それは何故?
GM/「……しをんちゃん達とアイスを食べたり、色んなものを見たりしたの、楽しかった。綺麗だった。しをんちゃん達がいた現代だけじゃなく、様々な特異点で色んな人と話してきた。ジャンヌさんもメアリーさんもみんな綺麗でしたし、楽しそうでした。笑わせてもらいました。そんな素敵な人達が住む世界を嫌いになる方が難しいのでは?
八雲/……貴方が実体験してきたものを、貴方が大事にしている。ということですね。
GM/「ですね。私……お屋敷に居たときは、キラキラした綺麗な人達を見ること、全然無かったんです」 それは、SGの中にも書かれていますね。
八雲/ああ……。
GM/「もちろん楽しいことだけじゃない、綺麗なものだけを見たとは言いません。最初はゾンビばかりの炎の街だった。でもその中でも抱っこさせてくれたし、一緒に駆けてくれた。勉強させてくれた。歴史も教えてくれた。綺麗な思い出の方が強いです。だから、守りたいと思います」
デュナ/「美しいものを見た」じゃん……(笑)
八雲/貴方が美しいものを守ろうとして、結果、貴方が……その美しい実体験をできなくなったとしてもです?
GM/「……それは……ちょっとヤだと思います」
ミズ/おっ。
ヴェド/おおっ?
デュナ/イイゾイイゾ。
八雲/そうですね。それを聞くと、表情が和らぎますね。今すぐ答えを出せとは言いません。でも悩むのであれば、その答えを探してみてください。楽しみにしてます。
ミズ/先生からの宿題だ!
デュナ/……マスターの「今まで見た美しい世界を救いたい」という答えは肯定します。ですが、それと夜城家の罪は別です。貴方がしようとすることは正しいでしょう。ですが、貴方にそれをさせている夜城家の行ないは善ですか。
GM/「…………」
デュナ/貴方のもとになった人物・立香を陵辱し、神とも悪魔ともつかぬ者を召喚し、殺戮を行なう原因となった。原因となった夜城家本家は善ですか。結局世界の危機を生んだのは夜城家。なら夜城家は断罪せねばならん!
ミズ/半分残しておいてくれ。
ヴェド/やだ面白いー! ウケるー!
GM/そんな話をしていると、部屋中がゴウンと地響き。どっかが爆発したか、何かに攻撃されたのか、不穏な衝撃を受けます。
八雲/うん……?
GM/呉用が叫びます。「おっと、付けておいた2つ目の盗聴器で様子を伺いますので暫くお待ちを!
ヴェド/2個目の盗聴器があるの!?(笑)
GM/宋江様は自分に盗聴器が2つ付けられたとしても気付かない。
デュナ/ちょっとベルゼブブ! ちゃんと2つ壊しなさいよ!(笑)
八雲/敢えて見逃してくれたのかもしれない……?(笑)
ミズ→たばさ/いや、じぅはのんびり屋だから。
GM/たばさくんのお墨付きなので確実に盗聴器は無事です(笑) 「おおっ、これは『襲撃』ってやつですね! 絶対の安全を誇る異端刑務所の結界や防御壁が内部から破壊され、大量の異端っぽいモノが暴れまくっております!」
ヴェド/ほう、誰が?
GM/それは……。マスターシーンのように描写しますが、呉用が逐一周囲の状況を説明しているということで皆さんも全把握してください。

 施設内の廊下という廊下に、禍々しい異端――蟲の大群が駆け回る。
 とあるゲストルームに気色の悪い蟲が群がり、押し寄せていた。立派で頑丈な扉の仕掛けも突破し、室内に居た女性に蟲が纏わりつこうとする。
 「キャー! なによこれ!」
 マリーゴールドは悲鳴を上げ、応戦した。


デュナ/し、所長……!
GM/彼女も魔術師の大家の生まれなので、魔術で対抗します。ですが、とってもたくさんのエネミー! マリーゴールドは1人だけ! 死ぬ戦いを強いられている。
ミズ/可哀想。
八雲/苦しい……。

 蟲の大群の先には、人影が2人分。千早によく似た少女と、その傍に寄り添う黒い男。
 少女の顔は、怒りに満ちている。
 「いかなるものと雖も、必ず急所を持つものだ。急所を見分け得るものは成功する。
 復讐という生の権利を与えてくれたあの血を、そなたの手で、果たしておかねばならない。心の清算のため、自由に仕留めておこう」
 「……殺って!」
 「キャー! 助けてー!」


GM/一方その頃、違う棟で隔離されている……夜城蛍の部屋にも蟲が押し寄せる。こちらにも攻撃が加えられそうだけど、マリーゴールドほどの戦力は向けられていません。
ヴェド/ふむ……。
ミズ/立香、アヴェンジャークラスっぽい……。
GM/そんな訳で、FGO2部序章のアナスタシアとオプリチニキらのようなカルデア襲撃イベントっぽいものが始まりました。本来の異端刑務所はスキルウェポンが使えないような制約を施されている筈なのに、しっかりと解除されて超破壊行為されてます。これも優秀な菊池さんが何かしたおかげですね。
デュナ/あー、菊池さんは凄いなあ! 金の力かなぁ!(笑)
GM/さてここで、3つのルート選択をしてもらいます。

 1:第七特異点に直行する
 2:蛍を助けに行く
 3:マリーゴールドを助けに行く


GM/千早が蛍に持たされていた聖杯のリソースを使うことで、既に場所が蛍によって調査済みという第七特異点に直行することができます。それを前提として、蛍を助けに行っても構いません。マリーゴールドを助けても構いません。全部選ぶ必要はありません。プレイヤーの皆さんが「助ける必要が無い」と思ったならば無視してくれて構いません。
ヴェド/どれ選んでもいい?
GM/はい。たとえ蛍が死んでも、マリーゴールドが死んでも、ストーリーは進みます。シナリオ分岐などはありません。
八雲/どれを選んでも辿り着く場所はいっしょ……。
ヴェド/千早はどう思うって聞いていい?
GM/千早は「建物が崩れている!? ここは危ない! みんなの身の安全の確保が大事! だから移動!」ということで、1の「第七特異点への移動」を推します。もちろん2をPCが提案した場合、「お兄ちゃんを助けに行こう!」と賛同します。
ミズ/現状は2を選ばないのか?
GM/現状は「目の前のみんなが大事」なので1です。
デュナ/デュナは神の怨敵ベルゼブブの気配を察知したので奴がいそうな方に行きます。
ヴェド/そういう判断!(一同笑) 行け行け! それが良い!
八雲/「マリーゴールドさんを助けに行く」のではなく「天敵を察知した行く」のであって、結果助かるって展開ですね(笑) 私は蛍さんを助けに行きたい。
ミズ/めちゃくちゃ悲鳴を上げているマリーゴールドの悲鳴を浴びに行きたい。
デュナ/負の感情を浴びに行く!(笑)
ミズ/あと、ぶっちゃけ……プレイヤー的にはなるべくイベント全回収したい。
ヴェド/選択肢は全部見ておきたいよね! グラフィックを開放するためにも!(笑) アタシは人数的に2にいくわね〜。
GM/ゲーマー脳だなぁ(笑) それでは、シーン完全分断となります。
デュナ/ダーおじは横光がいるマリーゴールド側に来るでしょ!?
GM/(ダーレスになって)「そっか、壁ドンできるしな」
ヴェド/そういう理由(笑)

 相談の結果、二手に分かれることに。
 蛍を救出チーム→八雲、ロア、千早。マリーゴールドを救出チーム→デュナ、ミズ、呉用、ダーレス。
 マスターである千早と合流したので、全員『供給』をして4D6+1点回復した。また、八雲はミズに≪食物錬成≫を使用して1D6点回復した。


ミズ/やっぱこのカドだよなあ! うまー! サイコー!(笑)
デュナ/ミズさんのおにぎり、心なしか鋭利ですよね(笑)


 ●クライマックスフェイズ 〜救出〜

GM/最初は千早と八雲さんとヴェドさんのチーム女子会! 蛍のもとへ行くよ! 異端刑務所という大きな建物。無機質で不気味な廊下を走っていくと……異端・蟲の群れに襲いかかってきます。被弾するとNPがよく貯まるエネミーです。
ヴェド/ブブブブ音がするー(笑)
八雲/やったー、ぎゅんぎゅんNPが貯まるぞ(笑)
GM/(千早になって)「お兄ちゃんも私と同じような部屋に隔離されていたから……多分、簡単には部屋から出られないと思う! 外から出してあげなきゃ!」
八雲/彼をどうにかして連れて行きましょう。可及的速やかに処理を。
ヴェド/せっかくなら一緒に特異点へ逃げちゃいましょ!

 ■AF判定『蛍を助けに行く』 難易度:30 【体力】【知覚】

GM/蛍がいる部屋まで向かえるかのAF判定、スタート! ……このAF判定には千早も参加しよう。「≪飛行の札≫! 速く走るためにみんな身軽にするね!」
八雲/そこに≪絡まる時空≫、みんなの【行動値】を揃える。
ヴェド/飛んでくる蟲を≪念動障壁≫! 蟲はみんなクラス同じでしょ? ≪還り名≫でスリップダメージぴんっ!
八雲/≪武装粒子≫でそのスリップダメージを強化しましょう。≪気迫の盾≫で防ぎつつ、≪イバラの城≫で範囲殲滅!
GM/「みんなにバフをあげます。≪鏡の加護≫!」 こういう施設って、何か緊急事態が起きたらシャッターが下りそうだよね? 行く手を阻まれたりするのかな。
ヴェド/あら、扉が開かないわ。無効化する≪光の一手≫。
八雲/一回作戦を立て直しましょう、≪英霊「キャスター」≫で陣地作成。からの≪清浄の使者≫で【HP】回復。
ヴェド/≪突然変異≫で新たな道を作る!
八雲/あ、その通路を使わせてもらいますね、≪恵みの蔦≫。これで『現在難易度:4』なので(ころころ)達成値14で成功! 蛍さんの所まで行きました!
GM/君達は無事、蛍の部屋へと到着しました。部屋では蟲の攻撃を受けて抵抗する蛍の姿が……しかし君達が駆けつけてくれたおかげで九死に一生! おかげで蛍さんは死亡せずにすみました。
デュナ/おお、危ない。
ミズ/助かって良かった。
GM/やっぱりマリーゴールド側に比べると蟲の戦力が乏しいね。蛍を殺すことを重視してないのが判ります。(蛍になって)「ち、千早ちゃん……と、どちら様!?」 第三再臨で大きく変化した女子組を見て驚きます。
八雲/八雲です八雲ですー。
ヴェド/元ロア。今はヴェド。ヨロシクね、イケメンのお兄さんー!
GM/「ふ、2人とも変わったね……? それはともかく千早ちゃん、よく無事だったね!」「お兄ちゃん、いいから早く逃げよう!」 蛍は、まず2人を見る。……もう夜城家の現状は知っているのかと目で訴える。
八雲/今は……それはそれ、これはこれ。
ヴェド/今が良ければそれで良いじゃん。逃げたいって言うなら手伝うわよ。助かりたい?
GM/「……自分は、確かに罪を重ねた。N市に住んでいた善良な人外種族を襲った。その罪は、罰せられるべきだ。けれどそれは……このとき、この場で、蟲たちのよるものではないと思う」
八雲/うん……。
GM/「今は逃がしてほしい。いずれまた僕は自ら異端刑務所に入るよ。償いはする覚悟がある」
ヴェド/うんうん。本人が償いをする方がいい。アタシはゾンビを操るんだから、もし死んだとしても死んだ後に償わせるわよ?
八雲/然るべきところに身を置くだけが償いではないので。
GM/では施設の中を走りながら蛍は話します。「……つい先ほど、教会の心霊治療医院会による令呪解除手術が終わったところだったんだ」
ヴェド/おっ……?
GM/「僕が立香による虐殺の場で、夜城家の者からかけられていた令呪は3つ。『立香を討伐するまで死ぬな』『立派を討伐するまで生きろ』『夜城家の宝は夜城家のもの、他言無用にしろ』 だから、今まで喋れなかったんだ。すまない」
ヴェド/あー……そういうことだったのね。
GM/夜城家はあくまで赤聖杯を独占したかったから内緒にし、外に汚点を出したくなかったから教会に助けを呼ぶこともしなかった。なおかつ、横光ベルゼブブに自分達がしていることを話したら激おこ異端堕ちされたので、英霊達にも「話すな」を徹底された……と話します。
デュナ/こ、この……最低(笑)
GM/だってみんな真実を話したらドン引きして聖杯探索してくれなそうじゃん。
ミズ/そりゃそうよ(笑)
GM/それは困るのよ、せっかく召喚して戦力になってくれなかったらさ。(千早になって)「お兄ちゃん! 私は今から! キャラ変をします!
八雲/キャラ変をします!?
GM/「バシッ! しっかりしなさいよー! …………。女王様っぽかった!?
ミズ/やればできるな。
デュナ/女王様キャラは一旦捨てよう?(笑)
GM/蛍はビックリして目を丸くしたのでした(笑) さてお次は、野郎チーム! ミズくん、デュナさん、呉用、ダーレスのターンです。

 ■AF判定『マリーゴールドを助けに行く』 難易度:30 【反射】【幸運】

GM/(呉用になって)「さすが夜城家の当主たるマリーゴールド様のために用意されたお部屋は大層な棟が選ばれたせいか、遠いですね!」
八雲/まったく、道が長いよ(笑)
デュナ/並みいる敵をどったんばったん倒しましょう。≪浄化の装具≫+≪戦闘霊異1・2≫+≪鏡の加護≫。霊基再臨し本来の天使である白銀の甲冑を身に纏いながら、邪悪な蠅を薙ぎ倒していく。
ミズ/よくそんな重そうなもんを身に纏って戦ってられるな〜。
デュナ/『悪しき日にあたってよく抵抗し、完全に勝ち抜いて堅く立ちうるために、神の武具を身につけなさい』 聖句を唱えながら≪浄化の一撃≫+≪力強き隣人≫+≪瞑目の力≫で大きめな蟲を焼いていきます。
ミズ/天使っぽい!
デュナ/天使ですから。ばたばたと4人でベル……マリーゴールドさんのもとへ行く!
ミズ/いいんだぞ、素直に生きて(一同笑)
GM/「最高の軍師たる僕は判っていますからね、イキイキと会いたい人のもとへ会いに行く貴方のことを!」 呉用による≪未来視≫(笑)
ミズ/敵が多いな、道を拓く! ≪毒の魔弾≫+≪グロウカリバー≫+≪ハスター1・2≫で一撃を放って、廊下にいた蟲を一掃。まだまだぁ! ≪アザトース≫+≪デスブリンガー≫。
GM/おお、二回行動だ。
ミズ/≪インドラ≫、やっちまえー!
八雲/美味しそうな匂いに惹かれてテンション高くなってきた?(笑) めちゃくちゃに戦ってそうですね……。
ミズ/多少汚れていてもダーレスおじさんにポケモンウォッシュしてもらえばいいし。
GM/メンダコ双子が既にあわあわぷるぷるしてる。
ヴェド/かわいいー!(笑)
GM/(ダーレスになって)「おじさんも加勢するぜ」 ≪竜巻の群舞≫でイタカの吹雪攻撃! イタカァ〜。
デュナ/「イタカァ〜、ミタカァ〜」(笑)
ミズ/なんだ、やるじゃねえか。燃やしまくって凍らせまくって……(ころころ)達成値12で成功。
GM/では……オルガマリーとゴルドルフっぽく叫んでおくか。「なんでこの私がこんな目に遭わなきゃいけないのよ! 私はただ夜城家の厄介事を解決に来ただけじゃない! 儀式の日に運良くいなかったから生き残っていただけの私が当主なんてやらされているのよ!? なのに! 私が何をしたっていうのぉー!?」
ミズ/いい声で鳴くじゃねえか女ァ!(一同爆笑)
ヴェド/完全に盗賊!(笑)
デュナ/ヴィランじゃなくてヒールですよ!(笑)
GM/(呉用になって)「凄い。実家に帰った気分
デュナ/呉用さん、同調しない!(笑) ヒステリックに叫んでいる女性を襲おうとしていた無数の蟲を刺し貫いていく。
GM/マリーゴールドの様態は完全に戦闘不能、死亡直前です。蛍の様子に比べれば明らかに殺意が高いのが判ります。
ミズ/マリーゴールドの身体をひょいっと抱えます。
GM/「ヒッ!? 蟲の次は獣を召喚したの!? 人殺しー! ヤメテェー! 助けてー! 死にたくないー!
ミズ/おうおうイキが良いことだぁ! 最高の気分っ! ヒャッハーたまんねえぜ!(一同笑)
デュナ/叫べば叫ぶほどそこの獣がイキイキするだけですよ!?(笑) そこでご馳走を食べてるミズさんはおいといて、蟲をあらかた倒します!
GM/では、ミズにひょいっと抱きかかえられてるマリーゴールドが……ムカつくロールをします。「貴方達!? 私を助けてくれるの!? ……さっさとあいつらを殺しなさい!」
デュナ/喚く女性の前に光の剣をスッと出す。
GM/「ヒエッ!?」
デュナ/まず目下の脅威はベルゼブブ。そちらは全てが済んだ後にきちんと人の世のもとでの罪を償った後に断罪をする。
ミズ/あーん? 横取りか〜? これはオレが貰うぞ。
デュナ/神罰の第後者としてミズさんを指名することもあるでしょう。応相談(一同笑)
ミズ/絶対指名しろよ! 絶対だからな!
デュナ/じゃあ後で契約書を交わそうな(笑)
ミズ/肉球ぺた。
ヴェド/かわいい!(笑)
デュナ/剣を……蟲の群れの向こうにいるベルゼブブに向けます。
GM/ベルゼブブは涼しい顔で立っています。その隣には、千早がいます。……千早ではないけど、千早がいるように見えます。
八雲/マスターと瓜二つなんですね……。
GM/憎々しげにスキルウェポン……蟲の群れを操る少女は、興奮して復讐を果たしている真っ最中、言葉にならず、何かを話す様子はありません。代わりに隣の優秀な菊池さんが話します。
デュナ/横光って言え!(一同笑) 凶行はそこまでです。止まりなさい、蠅の王。
GM/「……彼女が何をしているか。知りたくはないか」
デュナ/事情は概ね把握している。
GM/「真意が見えているのであれば、彼女の心も君達に届く筈。そなたが言う凶行を彼女が止められずにいる理由、伝わる筈だ」
デュナ/その少女の怒りは、理解はする。だが、この者達が行なった罪を罰するのはその少女の役目ではない。
GM/「虐げられた張本人であるのに?」
デュナ/虐げられた者が虐げ返せば殺戮を呼ぶだけだ。我ら天使はそれを望まない。それに、汝らも世界を破滅させようと罪を重ねている。我ら天使にとっては両者等しく同罪である。故に両者共に断罪をする。
ミズ/両成敗!

 「マスター。邪魔者が入った。このまま退散するのでよろしいか?
 いや……それではそなたの腹の虫が収まらぬか。では、ストレス発散でもしよう。
 次の特異点は決まっている。次の時代は……拙が最も描きやすい世界。そしてこの国、この世界を破壊するのに最も相応しい場所だ。
 焦る必要は無い。ゆっくりと怒りを鎮めていこう」


GM/息を切らして攻撃していた少女が、ようやっと息を整えて、口を開きます。

 「全部ぶっ殺してやる」
 千早と同じ声。千早と同じ目に怒りを灯し、ただその一言だけ。


GM/横光ベルゼブブと立香の姿は消え、代わりに蟲の大群が現れます。クライマックス戦闘は2シーン分けた完全分断戦闘です。
ミズ/わーい!?

【戦闘マップ1】
 エンゲージ1:ヴェド、八雲、千早
  (↑10メートル離れている↓)
 エンゲージ2:黒蟲、紫蟲

【戦闘マップ1】
 エンゲージ1:ミズ、デュナ
  (↑10メートル離れている↓)
 エンゲージ2:黒蟲、紫蟲

※戦闘マップ1と戦闘マップ2は同一シーンではない。
※マップを移動する方法は、敵がいる場合は逃走判定に勝利すればメジャーアクションで移動可能。敵がいない場合はマイナーアクションの通常移動で可能とする。
※【行動値】順に戦闘処理していくが、マップは完全分離されているため、マップを隔てた令呪使用はできない。

ヴェド/え……八雲さん、攻撃できるっけ?
八雲/一応あるのはありますが……あ、嘘ついた。八雲はダメージを与える特技はありません。
ヴェド/アタシ、スキルウェポン無いのよ!
ミズ/そっちのチーム、戦えない!? 殺られる前に殺ろう!
デュナ/ど、どうしようか……。最悪、支援組は頑張ってこっちに合流してください! GM、マリーゴールドってウズマキに入れられない?
GM/生き物なので入れないでください(笑) そう言うと理論上「殺せばOK」になってしまいますが……。
ミズ/殺ってもいい?
デュナ/今の無し! 今の無し! 主に怒られてしまう!(笑) 幸いデュナとミズさんのコンビはどっちも範囲攻撃持ちなので、迅速に倒して支援組に合流すればいいかな……。
ヴェド/支援組は、令呪を使って全力で回避をすればいいかな。
デュナ/しばらくそっちは耐久戦ですかね。
八雲/ひたすら耐えて耐えて……ですか。最初の1ラウンドは耐久して、駄目だったら逃げるか決めますか……我々は耐える!。
ヴェド/令呪と≪念動障壁≫とかがあるからね!

【行動値】
 ミズ:21
 黒蟲:20
 デュナ:17
 八雲:17
 紫蟲:14
 千早:13
 ヴェド:12

【分類】
 全ての蟲:人外/異端/従魔


GM/では、クライマックス戦闘を始めます。第1ラウンドセットアッププロセス……一番最初は、ミズくんから!
ミズ/≪カーリー≫を使用。
GM/黒蟲は全員≪闇の血統≫を使用。ぶっちゃけ紫蟲も同じなので≪闇の血統≫って宣言しておきますね。
八雲/≪魂装支援≫をヴェドさんに使用。
デュナ/≪魂装支援≫を自分に使用。
ヴェド/……あ。アタシ、1個だけ攻撃手段あったわ。≪死の宣告≫。
八雲/それ、どんな効果だったっけ?



八雲/こ、これ……最大でも3ラウンド耐えれば我々の勝ちになるのでは!?
デュナ/それだぁー!? 即死でいこう!(一同笑) 1D6で1を出せば1ラウンドで死ぬ! 1ラウンドでドゥーンって死ぬ!(笑)
ミズ/これ、いけるのでは!? やったー! 凄くワクワクしている! 宝具をキメてほしい!(笑)
GM/誰か、出目を1にする特技とか無いの?
八雲/……八雲の≪上級世界操作≫! 噛み合っちゃった!(笑)
ヴェド/これヤバ!? 1出てほしいー!
GM/こんなに即死特技が噛み合ったセッションは初めて。では……セットアップは何をする? ≪空間知識≫かな!?(一同笑)
ヴェド/≪死の宣告≫をします!
GM/まずは【意志】判定で対決して勝つんだよ。先に難易度を決めちゃおう。(ころころ)10だ。
ヴェド/【意志】は5あります。(ころころ)あ、1・2……出目低い。
八雲/≪逆転運命≫で振り直し!
ヴェド/(ころころ)達成値14、成功!(ころころ)1! 1ラウンドで即死!
ミズ/キマった!(笑)
GM/蟲は「1ラウンドは生きるぞ」って顔をします。……第三再臨になって即死成功率が上がる第三スキルが開放されたんだろうなぁ。ニトクリスや式みたいな即死パで遊ぼう(笑)
ヴェド/嬉しい! ≪死の宣告≫使いたかったから使えて嬉しいー!(笑)
八雲/即死をキメるためにも……1ラウンド耐えよう!(笑)

 ミズ&デュナ側は大ダメージを叩き出しながら敵を倒していく。
 そして……1ラウンドが終了したとき。


ヴェド/指パチン。アナタ死ぬわよ。
GM/おめでとう! 敵は即死します!
八雲/敵に回したくないなって顔をしておきます(笑)

 見事な即死攻撃が決まり、戦闘を終結させていったのであった。


 ●エンディングフェイズ 〜次なる時代へ〜

GM/蟲の大群はみんなキンチョールバルサンされました。蟲の死骸はみんな異端なので光になって消え、マリーゴールドは気絶し、君達は全員集まれます。千早が「無事でよかった〜」と野郎どもに合流しました。……で、マリーゴールドどうするの?
デュナ/事情をきちんと聞かないといけないのでまだ生かしてはおきたいです。
ミズ/つまり……話によっては、食べられない? ぐぬぬ……。
デュナ/来たるときが来たらミズさんの手を借りることにはなります。
ミズ/わんっ! やったー! まかせろー!
デュナ/マスター達も無事なようで。……どうやってそっちは2人で戦ったんでしょうね?(笑)
八雲/SANチェックはしました。
ヴェド/なによ、いいものを見たでしょ? アタシは「死んで〜」って言っただけよ。ピッと命を吹き飛ばしただけ。
ミズ/すっげーなー。やるじゃーん!
GM/蛍が口を開きます。「そろそろ外部から来る救援が駆けつける頃だ」 すると千早が口を挟みます。「ねえ、この聖杯があれば今からでも第七特異点に行けるって言ってたよね? なら早く特異点に移動した方がいい。あの2人が強行突破してきたってことは、あっちも実は焦って事態を進めてるんだと思う。私達も早めに動かなきゃいけないんじゃないかな!」
八雲/横光はもう準備ができているようでしたし、早めに第七特異点に行くべきです。
GM/その千早の発言に、やっぱり蛍はビックリ。同時に複雑な顔をします。第七特異点に行く気満々だけど、それはつまり寿命が尽きるということでもあり……と口には出さないけど思うところがある表情だとPC達は察せられます。
ミズ/うん……。
デュナ/……我々がレイシフトした場合、蛍さんとマリーゴールドさんはどうなるんですか?
GM/生存できたので駆けつけた教会に捕らわれるか、逃亡して後方からみんなの支援の二択です。PC達の判断に委ねます。
デュナ/2人ともレイシフトすることは可能?
GM/レイシフト……『器ごと時間跳躍』は1人に着き500〜1000MPを使うという設定です。そのレイシフトは、奪ったリソースと千早の寿命で行なわれてきました。蛍とマリーゴールドを連れていくということは、より千早の寿命の底を早めるという意味になります。
ミズ/GM。この寿命って、他者の代償でやってたんですよね?
GM/そうです、N市の人達のが使われていました。本来であれば千早の寿命だけでタイムスリップできたんですけど、「それは嫌だ」と思った蛍がカルデアオスという異端犯罪者になってやってたんです。
デュナ/……蛍が寿命という代償を払えばいいのでは?
ヴェド/そう。賄えるのでは?
八雲/それは……ありなんじゃないかな。蛍さんも一連の出来事を自分の目で確かめるのは必要かと。義務ではあると思う。
デュナ/マスターの寿命を代償にするのではなく、同じく夜城家であり、この事件を引き起こした一人でもある貴方も同じく布石を負うべきなのではありませんか?
GM/……その提案は、GMも蛍も快諾します。「今までの僕は『死ぬな、生きろ』という令呪による制約があり、寿命を削る行為ができなかった。けど、心霊治療のおかげで今はそれも無い。だから行けるとも」
デュナ/貴方達は自分の寿命を使ってでも同行し、彼女達の凶行と愚かな行為の結果を最後まで見届けるべきでしょう。
八雲/この人……マリーゴールドさんにも見守ってもらいましょう。
ミズ/ギャーギャーし続けてくれると嬉しい(笑)
GM/(呉用になって)「この女性も連れていきましょ! わからせですよ!」 それじゃあみんなー、第七特異点に行ってくれるかなー?
ミズ/いいともー!
八雲/……その号令、言われると断れなくなりますね(笑)

 千早は聖杯をウズマキから取り出し、蛍が魔術の詠唱を始まる。
 夜城家の屋敷で行なわれていたような大がかりな儀式の準備が無い異端刑務所一室から……千早達は別の時間へと飛んでいくのだった。
 ……それから、ほんの数分後。
 異端刑務所が内部から襲われるという前代未聞の緊急事態に、エージェント達が荒廃した現場へ駆けつけた。


GM/時刻は明け方ぐらいなんですけど、断章組の皆さんが登場することができます。「早朝出勤やだ〜」というのであればシーン登場しなくてもOKです。
しをん/普通に行くわ。
GM/ありがとう。なお、1人もシーン登場しないなら時雨によるお話をしようと思ってました。
柚弦/それだと盗聴器で呉用さんに全部聞かれない?(笑)
アンラ/いくつまで盗聴器を付けられるかな……(笑)
GM/宋江様なら1D6個ぐらいは付けられても気付かないよ。
柚弦/1D6個も付けた呉用さんの方が「すみません……そろそろ気付いてくれませんか……」と謝りに来るレベル(一同笑)
GM/早朝でも来てくれる優しい断章組を待っている人がいます。異端が倒された瓦礫の上でロリが不貞腐れて座っています。
柚弦/ロリ!?(笑) このセッションでは初めての登場だよ!
奏志/お、お久しぶりです。
しをん/おひさ〜。大丈夫?
GM/「高良しをん、杜谷柚弦、夜鷹奏志、アンラ……貴方達4人のおかげで私は助かった。誘拐から解放してくれてありがとう」
柚弦/ロリが誘拐されるなんて思わなかったよ! 助かって良かったね。俺達は何もしてないし……。
GM/「そんなことはない、貴方達は5回も長期キャンペーンしたPC達したじゃない(一同笑) あっ、現場復旧委員会が来たみたい。瓦礫の処理なら貴方達はやらなくて良さそうよ」
しをん/遠くで「ふえ〜」って気の抜けた悲鳴が上がる(笑)
GM/ところで、龍の聖剣は出目が悪いことに定評があり、出目勝負に持ち込まれると何故か負けてしまうというジンクスがあるのです。
アンラ/ああ……聖杯相手に出目が悪くて負けちゃったんだな(笑)
柚弦/ていうか、龍の聖剣ちゃんを誘拐できる異端犯罪者カルデアオスって……どれだけの手練れだったんだ?
しをん/マスターボールでも使われた?(一同爆笑)
GM/超達成値アップの赤聖杯というマスターボールを使われたので!(笑) 「……これから話すのは、私の独り言」
アンラ/うん……?
GM/「『困っている子達がいたら龍の聖剣が助けてあげればいいんじゃないの?』、そう思う人もいるかもしれない」 この『困っている子達』とは千早やPC達のこと。なんで龍の聖剣なのに困ってるPC達を助けてあげないの、という言及についてお答えします。
奏志/はい。
GM/「彼らは、自分から解決して先手を取っている。異端が世界を狂わす前に、異端を退治している。つまり『異端によって世界に惨劇が起きたら時間を戻す』私の出る幕が無いの」
しをん/ああっ! そっか、ループの条件が満たされないんだ!
GM/『AW』は「異端による惨劇が起きてから時間が戻りそれを回避する」が前提なんです。一方で千早達がしていることって、「その後の時代に何か影響が起きる前に時間を戻して解決しよう」なんですよ。千早が語っていたことですが、「しをんちゃん達が生きる平和な現代を守りたいから」聖杯探索を諦めないので……現状、龍の聖剣は駆けつけることができないんです。
柚弦/む、難しい……(笑)
しをん/じゃあ……一度影響が出てからじゃないと助けに行けないってこと?
GM/「そうよ」 第四特異点アヴァロンで「アンラさんのライフパスが変化しかけたり、奏志お兄ちゃんの交流関係が変わりかけた」でしょ。もしあのまま「アンラさんの過去が変貌した、アイザックさんが消滅した」なら出動チャンスが生じました。でも、そうはならなかった。
柚弦/現代では何も起きてないから……まだこの時代、平和なままだった。
GM/「もっと世界が壊滅的な危機に陥るとき、もっともっと恐ろしい存在が現れたとき。そのときは、私が動き出すかもしれない。……貴方達に助けを求めるかもしれないわ」
しをん/マジで?
柚弦/そんな、大変な恐ろしい存在って……例えば、悪魔とか?
奏志/邪神とか?
アンラ/魔王とか?
しをん/魔王ならあたしの指で目潰しして何とかするから。グリグリッと。
GM/孫を捩じるな(一同爆笑)

 ――千早、ヴェド、ミズ、デュナ、八雲、呉用、ダーレス、蛍、マリーゴールドの9名は、時間を跳躍する。
 目を開いた先に広がっていたのは、青空。建物が見えない平原。何も無い、鬱蒼とした自然溢れる世界。
 そして微かではあるが鼻につく……血の匂い。


ヴェド/なかなかの大所帯での移動ね(笑)
ミズ/おっ。血の匂いがする。
GM/ダーレスが「血の匂い? 何なんだ?」と尋ねると、呉用が「……あちらに見えるのは、原住民ですね」と言います。千早が「原住民が何かに襲われているの!? みんなが見たっていう、第四特異点にレイシフトしたときみたいな感じですか?」と慌てる。
デュナ/ネッサンさんのときみたいにですか。
GM/千早は「じゃあ誰かが危険な目に遭ってるってことだよね!? 見に行ってくる!」と駆け出します。
デュナ/マスター、危ないですよ!
GM/「女王だから大丈夫!」
デュナ/女王じゃない!(笑)
ミズ/でも……その前のめりはイイゾイイゾ(笑)

 GM/駆けつけると、そこには……なんとか仕留められて息絶えた野生動物。怪我した原住民っぽい男性。その傍らで看病しようと膝をついている……とても美しい女性。

八雲/あら……神々しい感じの女性ですね。原住民の、日本人?
GM/千早が「だ、大丈夫ですか?」と女性に尋ねる。すると彼女は元気良く……命令する。「我は卑弥呼! 爾ら、早くこの者の怪我の手当をするがいい!」
八雲/女王様だ。
ヴェド/本物の女王様だ!?



GM/第七特異点。最後の時代……いえ、日本にとって最初の時代・邪馬台国に君達は降り立ったのでした。
ミズ/邪馬台国か! ちょっと意外なステージだ。
デュナ/……あの、特異点の名前のところ、「古代殺戮絵巻」とか物騒なことが書いてありますね?(笑)

 邪馬台国。卑弥呼。2〜3世紀に日本列島に存在したとされる幻想的な歴史。
 卑弥呼と呼ばれる女王が治めた連合国家の都があったと魏の歴史書には残されている。日本国内では情報が乏しく、未だに謎が多く残る。
 ――現代から100年前。1923年に、ある小説が発表された。
 横光利一の『日輪』。ある女性を巡る人間達の愛憎関係による、国と国との壮大な戦いを描いた……殺戮の物語である。



 アナザーワールドSRS
   〜 Omen Girl Friend 第六特異点 〜  証明完了





第七特異点にレイシフトする

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