アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 夢幻の夜に鍵をかけて 』 ３ページ ■
2021年10月16日
●ミドルフェイズ５／アルノル 〜追い込み〜
『ＡＦ判定：１分間の決闘』
・使用能力値：【ダメージ】
・難易度：２２２分の１４６
※「２３時５９〜００時００分の意識がある中で、襲い来る惨劇を止める」演出に成功すること。
成功した場合、オニロ号を解放することができる。
※協調行動ＯＫ。参加は自動成功。１ＰＣにつき特技を２つ以上使用したら次のＰＣにバトンタッチできる。
大輝／ここで２回目の≪模倣犯≫を使用して自分も≪禍福のさざなみ≫を覚えたら達成値アップの手助けになれませんか？
アルノル／頭良い〜！ でも【ＭＰ】は大丈夫？
大輝／ほぼ全快してるので平気、≪模倣犯≫して≪禍福のさざなみ≫ゲットします！ アルノルの真似をする！ 子供の頃、よく自分の兄貴分の後をついて行ったり母さんの料理の真似してお手伝いしてたんですよ。
ＧＭ／まねっこ〜！ それと「兄貴分」という言い方がヤクザ（笑）
ひおり／お母様もお兄様も喜んだだろうね。
大輝／そ……そうだといいっすね。照れる。
ひおり／かわいい。システムが違ったらトランプをチット代わりに投げていた。
ＧＭ／代わりにマシュマロを投げましょう。お口に。
大輝／チョコマシュマロが好きです。トップスのチョコケーキも好きです。
ひおり／レディと大輝くんのお口にチョコマシュマロインしようね！ 車内販売で課金しよう、山田くん！（笑）
アルノル／……自分の真似して頑張る男の子を見て、まだここで反転する訳にはいかないなと奮起、≪逆転運命≫！ 度重なる死に戻りで正気が削られて、目の色に不穏なものが見え隠れしてきた≪渦巻く混沌≫。
ＧＭ／アルノルちゃんの様子が……。
アルノル／でも、カワイイだいチャンにはとっておきのチョコをあげましょう。ウズマキから高級チョコを取り出す≪星の息吹≫。
大輝／やった！ ……じゃない。やった、じゃない。
ひおり／やったって正直に言っちゃうのが可愛かったから、もうお茶の時間にしよう（笑）
アルノル／ティータイムね。取り出したるは今代様もお気に入りの茶葉とティーセット〜！ ≪コネ「魔王の落とし子」≫。
ＧＭ／グッドです！
ひおり／わあ、魔王様のマンションで見たやつだ（笑）
アルノル／≪未来の吐息≫でふーふーしてからお茶を飲みます。
ＧＭ／≪未来の吐息≫でクリティカルなティーですもんね、美味しく飲みましょ。
大輝／クリティーカル。
ひおり／んふふ、山田くん座布団〜（笑）
ＧＭ／（車内販売の山田になって）「Ｕターンしてきました〜」
アルノル／山田、働き者だなあ（笑） ２人のお茶とお菓子にも「美味しくなーれ」ってお呪いしてあげましょうか。≪君に幸あれ≫＋≪禍福のさざなみ≫。
大輝／ん、うまい……。
アルノル／ちょっと一息ついて、疲れた心身を休めましょ。≪強化手術：理知≫＋≪強化手術：意志≫で鍛えていても堪えるわよう。≪コネ「リリルラケシス」≫だからヒトより【正気度】低いしねえ。
大輝／アルノル、やっぱり疲れてるんだな……。
ひおり／それなら一層よく休んだ方がいいね。心が擦り減っているときこそ、楽しいことをしないとね。≪心霊治療≫。……気を抜くといつ触手にやられるか判らないので、警戒は解かない。列車の扉付近には血で作った烏が待機している≪血の彫像≫＋≪血のいざない≫。
アルノル／流石ひおりん、用意周到〜。
ひおり／仕事のこと忘れていいのはおうち帰ってからだからね！ 帰るまでが任務です、≪悔改めよ≫。教会の人間っぽい顔して胸を叩きます、≪聖印≫。まあ、家に居てもカチコミという名の襲撃されることもあるけどね……仕事柄≪コネ「特命課」≫。
大輝／カチコミ……あるある。
ＧＭ／そんなに無いよ（笑）
ひおり／インターホンが鳴ったので出てみたら魔王様のお友達だったとか、そのまま根城まで招待されてお茶飲んでお土産を貰うとかあるんだよ……≪物品調達≫（笑）
ＧＭ／インフルエンザに拉致されるひおりさんの話、後でください。ついでに同じく拉致される夜輝さんの話もください。
アルノル／ひおりんと夜輝さんは仲良さそうな気がする（笑）
ひおり／ひおりと夜輝はきっと同僚ですね……（笑） 色々思い出して震えが出てきたので、紅茶と共に頓服を飲みます。≪血の媚薬≫。
アルノル／カフェインとお薬は一緒に飲んじゃダメでは？（笑）
ひおり／そうも言ってられないときがあるんだよ！ 戦闘に入っちゃえばそんなこと考えずに薙ぎ払えるんだけど、≪那由多の武器≫＋≪修羅≫！ 頭を動かすためのエネルギー補給は大事、≪戦術指揮≫！
大輝／ひ、ひおり兄さん、気を確かに（笑） ……あの。他の客に被害が出ないように３人だけで戦える流れにするのは、どうでしょう？
アルノル／アタシ達がオトリになるってこと？
ひおり／ん、賛成。
大輝／じゃあ……ティータイムを終えた後、前のループで訪れた機関室に向かいます。結界みたいな……一般人を遠ざかるような特技って持ってます？
アルノル／けっかい？（笑）
ひおり／無いから物理で整理するんだよね。「警察でーす、危険物があると通報を受けました〜」とか言ってさ。
大輝／なるほど。そのひおり兄さんの処置に≪ネゴシエイト≫で支援します！ あまり騒ぎが起き過ぎたら、犯人が早く行動してくるだろう。けど幸運なことに犯人はそれを察知するのが遅かった！ ≪ちいさな呪い≫。
ＧＭ／幸運なことに！
ひおり／じゃあ、警察手帳を掲げながら「皆さん。この辺りを調べますので一旦後方へ移動してくださいね」と誘導しておこう。
大輝／でもその警察な様子見ると何故か身震いをする。なんでだろな？ 実家ヤクザだからかな？ ええい気にするな俺、≪叱咤激励≫。
ＧＭ／ヤクザ特攻が入ってる（笑）
ひおり／実家の呪いだ（笑）
アルノル／その隙にチタタと機関室の方に潜り込むアタシ！
大輝／チタタと潜入するアルノルを真似してチタタ、≪模倣犯≫！ 機関室に到着。……怖いのは、変わらない。≪お守り≫をぎゅっと握り締める。
アルノル／大丈夫よう、アタシも居るんだから。
ひおり／うん、みんないるぞう。
大輝／……ずっと一緒に居てくれたんだ。信用してる。≪魅惑の眼≫で、しっかりと見据えて応じる。
アルノル／だいチャンはアタシのマスターなんだから、シャンとしてね！
大輝／元気づけてくれているけど、アルノルの限界が近いのも知ってる。ひおり兄さんだって、無理してやってくれていることを知っている。何かあったら、２人ともまとめて守ってやれれば……範囲軽減の≪音霧≫
アルノル／かっこいいぞ、だいチャン！
大輝／……俺なんかに出来ないかもしれないけど……母さんも弟達も守れなかった俺には。ふるふるとその考えを打ち消す、≪光の一手≫。
ひおり／見つめてしまう……少年の成長を感じる（笑）
大輝／服の下に≪盟約の痕≫で隠していたチャカ≪バーストウェイブ≫を、人が居なくなった機関室でようやく取り出す。弾≪ソウルデバイス≫も、確認。……やってやらぁ。低音で、≪コネ「裏社会」≫の親父みたいに威嚇するような声で、言ってやる。
アルノル／だいチャン、若いのに銃の使い方に慣れてるのねえ？
大輝／ううん、銃を使うのは今日が初めてなんだ。……そろそろ判定いける？
アルノル／はいはい、アタシも≪覇魔矢≫の準備して備えるわ！
ＧＭ／これで『現在難易度：１５６』になりました。現在が１４６だから……１０以上が出れば成功！
アルノル／こんだけ足したらいけるやろ！（ころころ）ダメージ２２点、『現在難易度：１５６分の１６８』！ ちっちゃいコウモリをぶわわっと広範囲に巻き散らかします！
ひおり／素晴らしい！
ＧＭ／ついに達成値が難易度を上回りました。……何も居ないように見えた機関室からニュルッと触手が動く！ しかし、アルノルの動きの方が早い！ 触手が的確にダメージを受ける！
アルノル／血ィ吸うたろか！ どんなに隠れても広範囲攻撃されたら逃げれないでしょ！？
ＧＭ／触手が明らかにのたうちまわる。ダメージが入っている証だ。一番当たってはいけない……大事な部分に近づいていると察せる。
アルノル／畳みかけるわよ。だいチャン、ひおりん！ 手伝って！
ひおり／もちろん！
大輝／……言われなくても！
『連続作業判定：脳を殺せ』
巨大異端プランドロモスの脳部分である召喚主を討伐することを表わす連続作業判定。
１回目：【体力】判定で難易度：１０
２回目：【幸運】判定で難易度：１１
３回目：【理知】判定で難易度：１１
４回目：【知覚】判定で難易度：１２
５回目：【反射】判定で難易度：１２
６回目：【意志】判定で難易度：１３
連続して６回全部成功しなくてはならない（１つの判定につき、１人でも成功すればＯＫ）。
失敗した場合、【ＨＰ】を［２Ｄ６＋４］点ダメージを受けることで再挑戦が可能。【防御点】有効。ダメージ軽減特技可能。ファンブルした場合、【ＨＰ】に［２Ｄ６＋４］点のダメージを受ける。
全ての判定に成功すると、『イベントキー：脳を殺した』を入手できる。このイベントキーは一定時間経過すると、ＧＭに没収される。
ひおり／えっ、イベントキー没収の可能性？ 怖い！
ＧＭ／そんな短時間で没収はしないから安心していいよ。……君達の目に、肉の塊が見える。ひときわ大きい物だ。その肉の中には……女性のシルエットが見えた。
ひおり／……アルパガス。
ＧＭ／ええ。巨大異端プランドロモスを召喚した女性が、呑み込まれている。あれが触手達の頭脳。今まで君達がループで経験した惨劇の元凶だ。
大輝／……あの女性が、この触手を召喚した……。
ひおり／召喚主は異端を取り込まれている……なら、もう、助けられるかは……難しいか。目を伏せます。
アルノル／相手を助ける余裕は、まずアタシ達が助からないと生じないわよ。
ひおり／……それもそうだ。覚悟を決めるしかないね！
大輝／……まずは、自分達が助かるためにも！ そう言って銃を握り締める。
ＧＭ／助かるためにも、１つずつ確実に襲い来る触手を撃退していきましょう。……その前に、「【正気度】０になったときに起きるイベント」をここでマスターシーンとしてネタ明かししていいですかね？
ひおり／はいな。
ＧＭ／じゃあ……アルノル、ひおりの順番で情報提供してきたから、ここは大輝くんが「あること」を知ったという形にします。
……大輝は、立ち向かう惨劇の前に、声を聞く。
その声の主は、４人。
何者かが大輝に話しかけてきたようだ。誰の声だろう？ 誰の……魂だろう？
大輝／誰だ……！？
ひおり／４人。……ああ、行方不明の。
「……毎日仕事がつらくて、死にたい」
「……苛められるのは、もう嫌。逃げたい」
「……余命１ヶ月なんて、苦しい思いはしたくない」
「……生きている価値なんて、自分には無い」
４つの、負の感情に満たされた声が、聞こえてくる。
大輝／……あ、あんた達……楽しい旅行、してなかったのかよ？
ＧＭ／ええ、そのようです。他の列車の乗客達は、前にひおりさんの言う通り楽しいお客様だったでしょうけどね。
「でも……『君は』違うだろう……？」
大輝／……『君は』？
「君は、悪い奴に利用されただけ。可哀想な魂」
「私達は、死にたくて……あの声に、乗ってしまったけれど」
「巻き込まれた不憫な魂は……どうか、逃げなさい……」
「……私達が、繰り返し、逃がしてあげる……」
――そうして君は、嵐山大輝は、『あの部屋に』逃がされた――。
ＧＭ／今回の『ループ』の核。世界を繰り返させていたもの。それはあの４人でしたというお話です。
大輝／…………。
アルノル／だいチャン……？
ひおり／大輝くん……？
大輝／…………。ひおり兄さん達が最初に話していた、行方不明になった４人。あの４人は、俺達の味方です。俺達を見えないところで手助けしてくれてたんです。
アルノル／そう……彼らなりに抵抗していたのね。
大輝／……俺は、あの部屋で隠れて死ぬのを待っているべきじゃなかった。……助けてくれていたあの人達のためにも、前を早く向くべきだったと！ 今、前を向いて生きるべきなんだと、気づきました！ 震度２は、止まります。しっかりと、ラスボスに、向かいます！
アルノル／いい顔つきじゃない。
ひおり／よく気付けたね、大したもんだ。こんな若い子が前を向いているんだから、大人の俺だって怯えてるわけにはいかないよな？ 敵を見据えて、目を細めます。足の震えはもう、止まっている。
アルノル／ひおりんも覚悟完了したわね。いいわいいわ、そういう絶望の中で生きようと必死になる人の姿、アタシ大好き。そういうのを間近で見たくて、だから教会にいるのよ。
大輝／ご期待に応えられた……。俺は、全員の期待に応える！
ＧＭ／触手が動き出す。明らかな敵意を向けられ、手足が脳を防衛するように抵抗を始める。君達ならそれらの対処法は度重なるループの中で熟知している筈だ。あとは、殺すのみ。クライマックス戦闘、始めます。
アルノル／邪魔な手足はアタシが千切ってあげる。貴方達は一目散に脳を叩きなさいな。そういうの、男の子は得意でしょう？
大輝／ああ。……女にカッコイイ姿、見せてやるよ！
ひおり／カッコイイねえ〜、女の子でなくても惚れちゃうね！
●クライマックスフェイズ 〜脳、心臓〜
アルノル／判定に失敗しても次の判定にはできるんだよね？
ＧＭ／いわゆる「失敗だからシーン退場」が無いのでＯＫです！ １つの判定につき、１人でも成功すればクリアーできますよ。
１回目：【体力】判定で難易度：１０
アルノルは達成値９で失敗。ひおりと大輝の２人が成功。
アルノル／えーん失敗！ でも２人が成功してる！
ＧＭ／アルノルちゃんはプチプチ千切るのに専念してくれたんだね。その横を２人がザクザク倒していく！
２回目：【幸運】判定で難易度：１１
アルノルと大輝の２人は失敗。ひおりが達成値１１で成功。
アルノル／あっぶね！？ ひおりんだけ成功！
ひおり／レディから幸運を分けてもらった！
大輝／慎重にいきましょう……！
３回目：【理知】判定で難易度：１１
大輝が達成値１０で失敗。アルノルとひおりの２人が成功。
大輝／バンバンバン！ ……カチカチッ。ちっ。
アルノル／弾切れか〜。ちゃんと装弾数を確認しながら撃たないとダメよ。
４回目：【知覚】判定で難易度：１２
アルノルとひおりの２人が失敗。大輝が達成値１４で成功。
大輝／今度は俺が幸運を貰った！
ひおり／きっとラッキーガールからお裾分けを貰っているんだよ。
アルノル／だいチャンにお裾分けしたなら結果オーライね！
５回目：【反射】判定で難易度：１２
大輝は達成値１１で失敗。アルノルとひおりの２人が成功。
ひおり／確実に２人成功してる……みんなでサポートしあってる感じだ！
アルノル／≪女神のいたずら≫を使用して【幸運】でなんとかしたわ！ 次で、最後……！
６回目：【意志】判定で難易度：１３
大輝が、６ゾロのクリティカルで成功。
アルノル／ここでクリティカル！？
ひおり／凄い！ レディが周りを駆逐して、目の前の触手をひおりが大鎌で一掃した真後ろから……大輝くんが核に突撃するイメージ！
アルノル／脳を守る触手の装甲はアタシが剥いだ！ だいチャン、一発お見舞いして！
大輝／……いけ！ ダァン！ 銃弾を撃ちこむ！
ＧＭ／２人が先導し、大輝くんが……クリティカルの一発をお見舞いする。そうして貫かれる脳。『イベントキー：脳を殺した』を入手できます。
ひおり／いいぞ！ 次は……心臓！
ＧＭ／ええ、心臓です。心臓である、■■を殺しましょう。■■に入る言葉を宣言してください。
『イベントキー：心臓を殺せ』
巨大異端プランドロモスの心臓部を討伐することを表わすイベントキー。
『イベントキー：脳を殺した』を入手した同じシーン内で使用可能。「心臓である■■を殺す」と宣言することで、『イベントキー：心臓を殺した』に変化する。
『イベントキー：心臓を殺した』を入手した場合、エンディングフェイズに移行する。
アルノル／心臓は……。
大輝／…………。検討は、ついてますか？
ひおり／召喚儀式の核となる、強大な魂こそが、『心臓』……。
アルノル／……チラッ。ひおりんの方を見る。
ひおり／……手が、震える。
ＧＭ／負の感情に満たされた魂とは何か。大輝くんは……このクライマックス戦闘が始まる前に、ある声を聞いた筈だ。「巻き込まれた不憫な魂は……どうか、逃げなさい……」 そう言われたのは、大輝くんだった。
大輝／…………。
ひおり／……考えたくは、なかった、そんなこと……でも……そう、なのかなあ。
大輝／『負の感情に満たされた４名分の血肉の加工』は、行方不明になった４人で。『最大級の負の感情に満たされた魂』は逃がされて、俺は、２人の部屋に逃げ延びた。……俺、か？
ＧＭ／はい。魂は、心臓は、大輝です。
アルノル／その可能性から目を背けたかったんだけどなあ……。
ＧＭ／大輝のハンドアウトは、このようにあります。
君は死んだ。死因は自由に決定すること。
確かに自分は死んだのに、何故か見知らぬ夜行列車の中で目を覚ました。
※ＰＣ２は「死んでいる理由」を設定すること。
例：自宅近所の道路で交通事故死。長年病気を患い病院で家族に見守られ病死。いじめを苦に高所からの飛び降り自殺、など。
ＧＭ／中の人にはハンドアウトＰＣ２を選択した時点で、ＧＭから追加の一文をお送りしました。「異端事件でない死でお願いします」と。
大輝／はい。なので大輝は異端事件ではない、「普通の誘拐殺人で死んだキャラ」として作りました……。
ひおり／やだなあ……これが終わったら本当の旅行をしよう、って言ってたのに。
アルノル／だいチャンと旅行したい。まだまだ遊び足りないわ。
ＧＭ／ヤダ、って思ってくれる？
ひおり／思う思う。
アルノル／嫌よ。そんな、よその異端の思い通りになるなんて。
大輝／２人とも……。
ひおり／生かしたい。やっと希望の光が、この少年の瞳に宿ったっていうのに……こんな結末はあんまりだ。
大輝／……でも、早くしないと、イベントキーが……没収される。……倒したことに、ならなくなる……ってことだろ。
アルノル／こんな異端のためにこの子の命を奪うなんてしたくない。
大輝／でも、俺……こことは関係ないところで、死んだ魂だった、から……。
アルノル／どうしても死にたいなら、令呪を使ってアタシに命令なさいな。
大輝／…………。
ＧＭ／その決断はしたくない、生かしたい、って思ってくれるね？
アルノル／そうよ、アタシはわがままだから。だいチャンのこと殺したくないわ。
ＧＭ／……そう。そうよね。でも、彼は世界に「そうあれ」と命じられて、死ぬのが当然で誰も助けてくれなかった魂。歪められた訳じゃなく、上階に住まう『正なる神（プレイヤー）』が「死んでいる」と設定した魂。
ＧＭ／それを助けたい？ 生きている状態にしたい？ そう思えるほど……この魂は大切？
大輝／あっ（笑）
アルノル／ぎえええええええ出たあああああああ！？（笑）
ひおり／んああああ！？ 肉の台座に座ってそう〜！（笑）
アルノル／魔鏡様、そんな所に居たらお召し物が汚れてしまいますううううう！（笑）
ＧＭ／しかし残念、みんな「彼女がそこに居るのが普通すぎて違和感を抱けない」！ なので１４歳ぐらいの可愛い邪神の使いの悪巧みに「なんでそこに居るの！？ いきなり何！？」とか言えません！ でも声は聞こえるから「助けたい？」の問いかけには答えてね。
大輝／う、後ろ……後ろなんか居る……居るけど違和感無しだから何も出来ない（笑）
ひおり／…………。大切、だよ。大切でない命なんて、この世界には１つもない。
アルノル／せっかく知り合えて仲良くなったのに、助けられないのはつらい、です。思わず敬語（一同笑）
ＧＭ／異端のアルノルちゃんにとっては上司だからね（笑） 「大事な人を助けたいものよね？ 世界を歪めたいものよね？ じゃあ、その素直な貴方自身の声に……従いましょう？」
『イベントキー：鍵』
もし道を違えるなら、ここがキーポイントだ。
「異端事件を起こせば、時間が戻る。大輝が不幸にも死ぬ時間より前の世界だっていける筈」
代償：【ＭＰ】を１点を払い、その言葉を繰り返せば、君の手を取る者が力を貸す。巨大異端プランドロモス召喚の力を。
ひおり／ア、アルパガスと同じことできる〜！ 魅惑的な声だなあ！
大輝／もしかしてアルパガスもこの声に従ったんじゃ……？
アルノル／それな。でもさ、だいチャンが死ぬの回避したらえらい歴史が変わるやつやんけ〜！？（笑）
ＧＭ／「【ＭＰ】を１点消費して鍵を取ります」と宣言したＰＣがいたなら、それ用のエンディングフェイズに突入します。１人でも「【ＭＰ】を１点消費します」と宣言しなかった場合、少女は跡形もなく消えて「殺す？」のシーンに戻ります。
大輝／……ううう……。
ひおり／１人の魂と、世界の命運が天秤にかかっている……。
ＧＭ／アルパガスは、１人の魂と世界をかけて、１人を選んじゃったんですね。では始めましょう、本当のクライマックス戦闘を。
アルノル／ちくしょー！ だいチャンを蘇らせたいアタシと中の人が殴り合ってるのよ！（笑）
ＧＭ／ＰＣの意見も尊重してほしいし、ぶっちゃけ中の人同士で相談してね。全員が納得できるエンディングフェイズに突入してください。
大輝／えー……。
ＧＭ／まずは、当の本人の意見を聞こうか？
大輝／……中の人的には「２人が一緒に【ＭＰ】１点を消費しようと納得した展開」だったら「喜んで！」って感じです。そこまで俺のことを想ってくれるのは嬉しいので、喜んで蘇りますよ。
ＧＭ／素直な感想ありがとう。
大輝／でも……２人が「【ＭＰ】消費をするのはダメだろ」って言うなら、その意思は２人らしいって凄く納得して、死にます。……俺に権限は無いし。
ひおり／ひおりは……世界に巨大異端プランドロモスという暗雲をもたらすのか〜ってぐるぐる考えてしまうな。【正気度】減ってるから……。
ＧＭ／アルノルちゃんほどじゃなくても、ひおりさんも【正気度】ピンチなのは変わりないもんね。
ひおり／「もう３人が生きてれば世界がどうなったっていい」と思う自分と、「俺は死ぬほど嫌いな異端の手を取るのか」という葛藤で目が落ち窪んできてるな……。
アルノル／……ねえ。これ、手を取るのはＰＣ２人じゃないとダメなのかしら？
ひおり／どういうことです？
ＧＭ／【ＭＰ】は１点消費だけで充分ですよ。１人で１点払えるので１人だけでＯＫです。
アルノル／なら、アタシだけでも良いわよね？ ひおりんは鍵を取らなくても。
大輝／…………。
ひおり／馬鹿、よせ……だって、その鍵を取ったらレディは……。
アルノル／そしたら、だいチャンは生き返る。ひおりんは異端の手を取らずにすむでしょう。そもそもアタシは魔族。やりたいことを本能のままにやるのが異端よ？
ひおり／……項垂れてしまう。どうしたって、どの選択がいいとも自分で決めきれない。……臆病者め、と自分を責めるしか、できない。
大輝／…………。
ひおり／中の人的には、先輩の選択は尊重したい……中の人はガワ同様、選択を決めきれない……。
アルノル／だいチャン自身はどお？ だいチャンが「異端の手を借りてまで生き返りたくはない」って言うんなら、アタシも無理強いはしないわ
大輝／……大輝はどうだ？ 嬉しいか？ 自分を助けてくれること、嬉しいか。そうか。
ＧＭ／中の人とＰＣが相談し合ってる（笑）
大輝／……でも。俺が、大輝が、見ていて、いいなと思った２人は……。
ＧＭ／いいなと思ったアルノルとひおりは？
大輝／……「だから教会にいるのよ」って言っていた、この数分しか知らない、アルノルだ。アルノルに鍵を取らせたら……「アルノルはひおり兄さんと一緒に居られなくなる」ってことだろ？
ＧＭ／アルノルとひおりさんの関係は……今の関係は終わる、かな。確実に。
アルノル／そう、ね。
大輝／……俺は、今の２人を信用した。だから前向きにここまで来た。……その２人の関係が、壊れるのは……俺が助かるより、嫌かな……。嫌かな……じゃない。嫌だな。つまり。…………嫌だ！
アルノル／……優しい子ねえ。
大輝／……アルノル。蘇らせないで。
アルノル／いいの？
大輝／……それで、ひおり兄さんを、困らせないで。震度１０の涙を零しながら、言います。
アルノル／涙腺のプレートが割れてる……。生き返ったら貴方、きっと良い男になるのに。
大輝／元から俺はいなかったモノなんだから、いるべき２人が壊れるのは……ダメだよ。……蘇りたい。一緒にこれから旅行したいけど……アルノルが蘇らせるの、ダメだよ。
アルノル／じゃあ、仕方ないわね。アタシ、本人の意思は尊重する方だし。
大輝／……アルノルの考え、本当に嬉しかったんだからな。
アルノル／そう言ってもらえたらアタシも嬉しいわ。
ひおり／……駄目だなあ、子供にこんなこと言わせるなんて、大人失格だ。
大輝／…………。
ひおり／キミをいなかったことになんか、したくないのにね……これからがあるって、思いたかったのにね。……ごめん、ごめんね。……３人でお茶を飲めて、本当に楽しかった。初恋の話とか、家族の話とか、聞けて楽しかった。
大輝／……俺も、楽しかったです。
アルノル／ねえ、だいチャン。お願いがあるんだけど。
大輝／……何？
アルノル／血を、吸わせて欲しいわ。一口だけ。貴方の魂を忘れないように。
大輝／……それ痛いですか、ひおり兄さん？
ひおり／痛くないよ。レディは優しいから。きっと夢を見るような心地さ。
大輝／……ずっと悪夢ばっかだったから、それなら……喜んでって言っちゃうな。いいよ。
アルノル／わあい、ありがと。どっから吸われたい？
大輝／アルノルが好きなとこ。俺の好きなとこ。人間の好きな部分じゃなくて、俺の好きなとこから頼む。
ＧＭ／好物ポイントじゃなく大輝くんのオンリーポイントでね。
アルノル／えっ、迷うわね？ 真っすぐな目も好きだし、成長途中の声も好きだしなあ。うーん……指が良いわ。ミカンを食べさせてくれた手、あったかくて優しくて、大きくて、きっと背ももっと大きくなるんだろうなって思わせる手が良いわ。
大輝／手を出します。
アルノル／差し出された手を取って、人差し指をカプリと噛みつきます。
大輝／…………。わ、本当に痛くない。
アルノル／つぷりと牙を優しく刺して、ちゅう、と血を吸う。ん、ごちそうさま。
大輝／……どういたしまして。
アルノル／思った通り優しい味だったわ。一口なんて言わなきゃ良かった。……あー、いっそ死ぬまで血を吸えば良かった。
大輝／…………。俺を殺すの、他人に任したら……俺は酷い奴になりますよね。なら親父の銃を自分に……向けるかな。
ひおり／そこまで君に任せてしまうのは忍びないなあ。最後のお願いなんだけど、俺に任せてくれないか？
大輝／……アルノルの次は、ひおり兄さんのお願いっすか。
ひおり／はは、我儘な大人でごめんね。最後は痛くないようにするから、任せてほしいなって。俺が、俺自身がキミを忘れないために。
大輝／…………。はい。正直そう言われるの、待ってたかもしれません。……すみません、甘ったれなガキで。介錯、頼みます。兄さん。
ひおり／君のこと子供だなんて、もう俺達は思ってないよ。こんな覚悟のいる選択ができる子供がいるもんか。……いいね、レディ？
アルノル／……ひおりん。いいわ、貴方の傷もアタシが見届けてあげる。
ひおり／ありがとう、優しい人。ガランと大鎌を地に落とす。そして……ゆっくりと大輝くんの元まで歩いて、その首に手をかける。
大輝／目を瞑ります。……涙は震度１０だったけど、体の震度は、０。
ひおり／コツンと額をあわせて、囁くように……大丈夫、怖くない。今度の君の人生が、素晴らしきものでありますよう……と震える声で囁いて、ゆっくりと締めていく。
アルノル／……もっと自分が楽な手段だってあったでしょうに。本当に損な性分ね。
ひおり／痛くない……だんだんと意識が遠のいていく感覚。……最期まで、その感覚を忘れないように、強く、強く締め続けます。
ＧＭ／「心臓である大輝を殺す」。そのような宣言をするということで、お間違いないですね？
ひおり／はい。心臓である大輝くんを、殺します。
「ありがとうございます。……最高の旅でした。２人に声を掛けられて、良かった」
「ごめん、ありがとう、本当に、ごめん……」
「じゃあね、だいチャン。楽しかったわ」
「…………うん！」
大輝の肉体を、ひおりは――確実に殺した。
儀式の核になっていたものが無くなった。それにより、禁書によって呼ばれたもの――列車に憑りついていた巨大異端プランドロモスは、蒼く消滅していくのだった。
本日は１０月１０日。
旅の景色を楽しみに待つ乗客達は、列車の中で車窓から見える夜景に笑ったり、明日の青空を期待して眠りについたり。
たった３０分前に発車した夜行列車オニロ号の旅は、始まったばかり。
ひおり／ああああ……！ 泣き崩れます。
アルノル／泣き崩れたひおりんを抱き留めましょう。
ひおり／これで良かったのか……？ なあ、本当に良かったのかよ……！
アルノル／……それをアタシに聞くの？ 一時は異端落ちしようとした女よ。
ひおり／……ごめん、ごめん。……異端が悪いのか？ それとも彼を殺した人間？ 助けられなかった俺か？ 誰を責めればいいのか、もう、分かんないや……。
アルノル／もし、だいチャンを殺した人間が異端だったなら、きっと生き返らせる術だってあったのでしょう。でも、そうじゃなかった。アタシ達じゃどうにもならない事だった。あのときアタシが彼女の手を取って、だいチャンを生き返らせたとしても、結局のところ彼は本当の意味では救われなかったと思うわ。
ひおり／静かに……涙を流しながら聞いている。
アルノル／だから、貴方のしたことは誰も責められない。もし責めるとしたら、それは貴方に死を与えられた彼だけでしょう。……でも、あの子は貴方を責めたりしないわ。
ひおり／……そうだね。彼は、そういう子だったね。
アルノル／あまり自分を責めちゃ駄目よ。ただでさえひおりんは傷だらけなんだから。
ひおり／死ぬのも慣れないし、人が死ぬのを見るのも慣れない、ろくでなしだよ。
アルノル／そんなもの、慣れてしまうのは人の身に余る傲慢よ。
ひおり／……レディ、ありがとう……。
アルノル／……部屋に戻る？ それともこっそり列車を降りちゃう？
ひおり／……このまま、終点まで行こう。彼が望んだその先の景色を、見てみたい。
アルノル／そうね。あの子の代わりに色んなものを見てきましょ。お土産を買って、それから……教会であの子の名前を調べましょう。あの子が眠っている場所が分かるかもしれないわ。
ひおり／うん……もう一度、会いに行こう。
アルノル／ええ、たくさんのお土産を持って。甘い物が好きだったみたいだから、ご当地スイーツとか買いましょ。……もう、立てるでしょ？
ひおり／……しっかりと立ち上がります。
ＧＭ／では、エンディングフェイズに参ります。エンディングシーン１つ目はＰＣ１、２つ目はＰＣ２、そして……もしかしたら３つ目のエンディングシーンがあるかもしれない、無いかもしれない。そんなエンディングフェイズを始めます。
●エンディングフェイズ１／アルノル＆ひおり 〜終点〜
ＧＭ／さてＰＣ１のエンディングですることですが、さっき２人がお話していたことをそのまましてほしいです。大輝くんが消えて、教会の仕事が終わって、自由になった君達がしたいこと。それを２人だけでしてください。
アルノル／まずは終点まで行きましょ。
大輝／（他の乗客達になって）「わあ！ 青空だー！」「良い天気になって良かったわね〜」
ひおり／憎らしいほど空が晴れてる。ずっと汽車の中では肉の赤を見ていたからな、眩しいや……。
アルノル／赤以外見るの久々な気がするわね〜。日傘日傘。さて、まずはどこ行く！？ オーソドックスに出雲大社！？ テンション高めに、無理くりはしゃいで言います。
ひおり／その姿を見て……ありがとう。彼女の頭を撫でます。
アルノル／どういたしまして。
ひおり／どこに行くでもいいよ。どこだってきっと価値がある。でも出雲大社に行くなら、神頼みでもしてみようか。「彼がまた人に生まれたなら、幸せがありますように」って。
アルノル／出雲大社は縁結びの神様だから、お祈りしたらきっと縁を結んでくれるわ。
ひおり／それは、最高だね。そう言ってその日は色々な所を行くかな。
アルノル／お土産屋さんとか現地の名物店とか行って、たくさんお土産を買うのよ。
大輝／たくさん粉ものを食べてください。
ひおり／うええええん作ってくれるって言ったじゃーん！ ２人でボロボロ泣いて大口開けてお好み焼きを食べる！（笑）
アルノル／えええええん海老入れましょドバーッ！ 号泣しながらお好み焼き食べる男女、なにごと？（笑）
ひおり／ぐず！ もぐ！ ぐず！
アルノル／帰りの列車の時間まで色んな所に行って色んな物を食べる！ ２人分、楽しむように！
ひおり／絶対に彼の眠る場所を探してやる！ 泣いて、食べて、色々なところを巡って……そうしてまた、帰るために汽車に乗る。
ＧＭ／帰るまでが旅行だ、最後まで楽しもう。そして関東に戻る列車の旅も……ずっと空は青空で。なんて旅行日和だと、誰もが言う空でしたとさ。
アルノル／１０月１０日って晴れの特異日なのよね。だから昭和の東京オリンピックの開会式は１０月１０日だったの。
大輝／そうなんだ！
ＧＭ／マジすか！？ 初回セッション日が１０月９日開催だから１０日設定にしただけなんですが、偶然って素敵！
ひおり／いい日だなあ。
ＧＭ／いい日だねえ。お仕事も旅行も、お疲れ様でした。……２人きりのエンディングシーン、終わりにしましょう。
●エンディングフェイズ２／大輝 〜死〜
ＧＭ／こんにちは、大輝くん。君のエンディングシーンです。
大輝／はい……
ＧＭ／君は死にました。殺されました。とても辛くて苦しくて無念な死を迎えました。
大輝／はい……。
ＧＭ／そういう風に定められた死でした。それを歪められました。だから君はあそこに居たのです。
大輝／……はい……
ＧＭ／そしてさらに２人の手で歪められる……なんてことはなく。君は元通り、つらい死に戻ってきたのです。
大輝／……つらいなあ……。犯人に切り刻まれて、俺も弟も母親も混ぜられて……バラバラに混ぜられて、箱に詰められて……長男だからって我慢できなかった、痛かったなぁ。……でも……。
ＧＭ／でも？
大輝／……それで終わりでいいと、思えたんだ。……それ以上は望んじゃいけないって、思えた。
ＧＭ／…………。
大輝／いや、生きたかったけどさ！ 正直に言えばアルノルが「蘇らせたい」言ってくれた言葉、凄く嬉しかったけどさ！ ひおり兄さんが、止めてくれたけど、止められずに泣いてたこと、凄く嬉しかったけどさ！ ……それでも、俺は「それで終わりがいい」と、思えたんだ。
アルノル／泣いてる。
ひおり／泣いてる。
大輝／泣いてる。死後の世界で、泣いてる。
ＧＭ／みんな泣いてる。……そんな君に、声が掛かる。君は怪しんでもいい。違和感を抱いてもいい。そのまま蹴飛ばしてしまってもいいような声を、君は聞く。
大輝／……あ？
『イベントキー：鍵（真）』
もし道を変えるなら、ここがキーポイントだ。
「貴方は充分、苦しんだ。そして、多くの魂に愛された。なら……その頑張りに報いる世界があってもいいでしょう？」
難易度：２０６の【任意の能力値】判定を行なう。成功した場合、君を推す者が力を貸す。安らかな最期と輝かしい始まりへ向かう力を。
大輝／…………。なんだ、それ……？
ＧＭ／うん、怪しんでいいよ。これは怪しめない蠱毒色の魔鏡ではないから。
大輝／…………。なんだかよく判らないけど、なんだあ……。とりあえず出来ることがあったら。……前向きに、前を向く。……病院だとそういう患者が多いんだったっけか。
ひおり／……う……。
大輝／……吸われた指先を見つめて、ぎゅっと握り拳を作る。判定します。
ＧＭ／判定は、君の好きな能力値でどうぞ。
大輝／高い能力値は【反射】だけど、【幸運】判定がいい。ラッキーガールにあやかりたいから。
アルノル／全力であやかれー！
大輝／（ころころ）達成値１４。達成値２００には足りないなあ〜。
ＧＭ／そっか〜、達成値２０６には足りないから判定失敗だね〜。
アルノル／あーん、何か足せるものがあれば良いのにな〜！
ひおり／出雲大社から祈ってるサムシングが届いてしまう〜（笑）
『初期配布イベントキー：アルノル＆ひおり』
とりあえず声を掛けやすそうだった人。
タイミング：オート。対象：単体。射程：視界。回数：１シナリオに１回まで。ＰＣ１に関するロールをすることで、ダイスロール＋２００。
大輝／必要なロールは、病院と指。さっきの演出でしました。
ＧＭ／もちろんＯＫ！ ……君は、声を聞いた。「その頑張りに報いる世界があってもいいでしょう？」 そんな声を。決して安らかな最期ではなかった。挽回できるチャンスがあった。でも……君は「この終わりでいい」と呟けた。そんな君だからこそ、プレゼントする。輝かしい始まりへ向かう力を。
正なる神「今の流行りといったら…………転生ものだろ！！！？」
大輝／は？（一同爆笑）
●エンディングフェイズ３／アルノル＆ひおり＆？？ 〜３人〜
ＧＭ／はい、大輝くんが判定成功してくれたので『予定に無かったエンディングフェイズ３』をやりますわよ〜。アルノルちゃんとひおりさんは、お墓参りに来ました。「嵐山家」と書かれた墓石の前にいます。
アルノル／島根の名物は梨とメロンとノドグロらしいよ。
ひおり／墓に島根土産をしこたま並べてる。さっき調べたら『島根か鳥取かわからないけどそこら辺に行きました』ってお菓子があったから並べます（一同笑）
ＧＭ／お土産を供え、お線香をあげて、手を合わせる２人。
ひおり／手を合わせながらも、ぐず……って泣いてしまう。
アルノル／もう、ひおりんったら。あんまり泣いてるとだいチャンに怒られちゃうぞ。
ひおり／うう、メンタルが豆腐とおり越して湯葉なもんで……。はは、いっそ怒りに墓から出てきてくれたら嬉しいなあ。
ＧＭ／（アクセンになって）「しかし、その涙もそそる……なんてことは言わないぞ。言わないぞ」
アルノル／言ってますよ、今代様。
ひおり／ヒィッ！？（笑） 魔王様、どどどどどうしてここに！？
アルノル／ダメですよー、他の男を想って泣いてる涙なんですから。あ、そこが良い？ なるほど？
ひおり／ちょっとレディ、意味深がすぎるぞう！？（笑）
ＧＭ／（アクセンになって）「今はデリカシーの無いことを言わずにいよう。私がどうしてここに居るか知りたいか。なに、このセッションで私がほぼ準レギュラー扱いだったのでちょうど良いと思って登場した訳だ」
アルノル／準レギュラーのわりにめっちゃ存在感ありましたねえ！？（一同笑）
ＧＭ／（アクセンになって）「本当はキノ殿も来るかと誘いたかったのだが、花粉症である中の人達に嫌がられると思ってね」
プレイヤー１・ピロ／秋花粉が終わったら出ていいよ。
プレイヤー２・しゅうら／春も勘弁してくれ。
大輝／みんな花粉症なのか！？（笑）
ＧＭ／（アクセンになって）「もう１つ理由があるのだが。……ふむ、愚弟。来たまえ」
大輝／（←ドレークの中の人）俺もいるー！？（笑）
アルノル／あら〜！？ 弟様〜！！（笑）
ひおり／んええ、弟君まで！？（笑）
ＧＭ／その弟殿下ですが、抱いています。■を。
ひおり／え……？
ＧＭ／さて大輝くん。君、何に転生したい！？（一同笑） ドレークがそれを抱っこしていることにします！ 何でも構いません！
大輝／人間じゃないという選択あったの！？（笑）
アルノル／弟様が名状しがたき何かを抱いてるわ！（笑）
ひおり／この選択肢ならスライムにも転生できるな！（笑）
大輝／えー……俺は、ウケ狙いよりも……普通に人間の男で生まれ変わって２人に会いたいです！
ひおり／えらい！（笑）
ＧＭ／年齢はご自由にどうぞ。１７歳のままですと言い張るならドレークは「抱いている」のではなく「連れてきた」という演出に訂正します。
大輝／じゃあマイナス１０年……７歳の姿で。
ＧＭ／７歳の男の子を抱っこしてる弟殿下です！
ひおり／ありがてえ！（笑）
アルノル／えーん、かわいいー！（笑） あれ、その子は……？
ひおり／なんか、顔に見覚えが。かわいいなあ、名前は言えるかい？
大輝（７歳）／……あの。……アルノル。ひおり、兄さん……。
ひおり／ん？ んん？ ……レディ、あの、これって。
アルノル／あら、あらあら……？
ひおり／……大輝くん？ こんな、こんなこと、いいの？ なんで……？
大輝（７歳）／……なんでって。……２人のこと、想い続けて死んだからですよ、きっと。執着しすぎてなんか気持ち悪くてモテそうにないっすかね。
ひおり／そこ！？（笑） いや、そんなさ、人のことずうっと想ってくれる男なんてモテるに決まってるじゃん！
アルノル／そうよ！ 一途な子は今はモテよ！ ……今代様、これってどういうことです！？（笑）
ＧＭ／（アクセンになって）「転生した彼は７歳のある日、前世の記憶が蘇ったらしい。そしてずっとアルノル殿が口にしていた『りりるらけしす』という単語だけを頼りにリリルラケシス代表議員をしている愚弟のもとを訪ねたという」
大輝（７歳）／（ドレークになって）「愚兄のもとに行かなくて正解だったな」
ＧＭ／クッソ同意。
アルノル／えらい！ だいチャン、危機管理がしっかりしてるわ！（笑）
大輝（７歳）／（ドレークになって）「俺の所に駆けこんできて大正解だ。愚兄のとこ行ったらレディにすぐ会えただろうが、全身スッカラカンにされたぞ」
ＧＭ／（アクセンになって）「愚弟の言う通りすぎて何にも言えん。アルノル殿のことを『レディ』と呼ぶ愚弟、解釈一致である」
大輝（７歳）／（ドレークになって）「おうよ、ありがとな」 棒読み。
アルノル／えーん！ そんなことされてたら流石に今代様でも怒ってましたからねー！ 先代様にあることないこと言いつけてやるう！
ＧＭ／（アクセンになって）「ヤメテ」
大輝（７歳）／（ドレークになって）「それまわりまわって俺にも被害が来そうだからヤメテ」
ひおり／「愚兄」「愚弟」って呼び合ってるの、狡くないですか！？（笑）
ＧＭ／（アクセンになって）「愚かな兄とか言うな」
大輝（７歳）／（ドレークになって）「なんですか陛下？」 やんのかオラ。
アルノル／アクセンさんとドレークさんで飲み会してくれ。
大輝（７歳）／嫌です。
アルノル／即答で断られた！（一同爆笑）
ＧＭ／いつまでドレークのキャラロールしてるんだよ！？ 大輝くん（７歳）になって！（一同笑）
ひおり／というか……元の家族じゃなくて、俺達のこと想ってくれてたんだなあ。涙でボロボロだった顔がほんのり赤くなるよ、気恥ずかしい！
大輝（７歳）／まあ、転生した後に元の家族の墓参りももちろんしましたよ。……でも、死ぬ間際に考えていたことは……自分自身の終わりだった。その終わりをずっと見守ってくれていたのは、２人でしょう？
アルノル／そっかあ。
ひおり／そう、だねえ。
大輝（７歳）／だから、会いたかったです。会えて良かったです。
アルノル／うん、アタシ達もだいチャンに会いたかったわ。
大輝（７歳）／会えて、悔しいです。……２人が旅行し終えたこと。
アルノル／あっ。
ＧＭ／悔しがってる。
ひおり／……ふふ、今すぐ旅券の手配をしよう！ ２シーン後に旅券が届くから！ ……楽しかったけど、ずっと悲しかった旅だったよ。
アルノル／うふふ、そうねえ。いっぱいお土産話をしながら、次の旅行先に行きましょ。
大輝（７歳）／今の親には≪魅惑の眼≫で説得して３人で旅行できるようにします。
ＧＭ／転生先の家族のフォローを忘れない！（一同笑）
アルノル／未成年のお子さんを勝手に連れて行ったら事案だからね！（笑） だいチャンはどこに行きたい？ 海？ 山？
大輝（７歳）／俺は女の意見を聞きますよ。７歳だけど。
アルノル／おませさんかな？（笑）
ＧＭ／西日本真っ直ぐコースだったら、今度は北へ真っ直ぐ列車コースはどうですか？
ひおり／北海道とか？ 金は俺が全部出すからね。どこでもいいよ。
アルノル／アタシだって出すわよ。令和なんだから。
大輝（７歳）／あざっす。７歳なんで今だけは甘えます。まだまだガキなんで。
ひおり／うんうん、たくさん甘えてね。
アルノル／ふふ、出世払いね。７歳だいチャン、ほっぺやわらかそー。抱っこしちゃおー！ よーしよしよし！
大輝（７歳）／抱っこされちゃった。……ガキなんで、仕方ないな。
ひおり／わあ、髪の毛やわらかい！ 頭を撫でます。
大輝（７歳）／やっぱり撫でられて照れます。疲れたらいつでも言っていいからな、俺が抱っ……いや、無理か。
ひおり／それはまた大きくなったらだね。
アルノル／１０年後、楽しみにしてるわ。
大輝（７歳）／１０年後、それなりに良い男になるって知ってるんだから……ずっと楽しみに待っててくれなきゃ、嫌だからな？ へへっと笑いながら……うん、ありがとう……２人に出会えて、幸運だ。
ＧＭ／どうかそのまま幸せな旅行へ、３人で楽しんできて。ずっとずっと会話が途切れない、幸せな今をこれからの続けてくださいね――。
アナザーワールドＳＲＳ
『 夢幻の夜に鍵をかけて 』 ＥＮＤ
ＧＭ／以上でアナザーワールドＳＲＳセッション『夢幻の夜に鍵をかけて』を終わりにします。ありがとうございましたー！
一同／ありがとうございましたー！
ひおり／めっちゃ泣いた！ 死ぬほど泣いたし、途中ずっと手が震えてましたわ……！
アルノル／泣いた！ 泣いてる！ えーんだいチャン〜！ ひおりん〜！
大輝（７歳）／２人とも良かったです……！
ＧＭ／エモいセッションできたなら何よりです。……『ＡＷ』の世界的に、大輝くんを蘇らせるのはダメなんですよ。でも、それ以外の奇跡はいいじゃん？
大輝（７歳）／最高のご都合主義でした。道理を残したご都合！
ＧＭ／頑張った末の成果は、ご都合じゃないよ。理屈が通った報酬よ。
ひおり／凄くクライマックスフェイズ、悩みました！ ＰＣによっては本当にＧＯサインを出してたと思う……。ほんと、あそこで大輝くんが言ってくれなかったらひおりもＧＯしてたと思います！ 感謝！
アルノル／ＰＣ２を殺すか殺さないの選択、本当に悩みましたね……。止めてくれてありがとう！
大輝（７歳）／すみません、最初はＧＯサインを出してたのに……なんか話しているうちに「２人が決別するのは嫌だ」になっちゃって。アルノルの意見は止めたくなかったけど、その前のアルノルの主張を止めたくなかったんです。「ひおり兄さんとアルノルという２人のＰＣ１」について行くＰＣ２なんだから、２人が分かれる展開はダメだったんですよ。
ＧＭ／アルノルの現状と、ひおりさんの今後を考えてくれたんだね……。
アルノル／あの台詞を拾ってもらえて嬉しかったですねー！ そこまで言われたらアルノルも引きさがりますわ。生き返らせたいけど、だいチャンに望まれないのは嫌だもの！
ひおり／うん……。かーっ、尊い！（笑） あのダイスロール＋２００のイベントキーを残しておいて良かったですね。
ＧＭ／ああ、あのダイスロール＋２００のイベントキー……「難易度：１０００越えの判定に腰を抜かして使っちゃう」ケースもありえると思います。でも先に使っちゃうと、最後の判定は成功できないんですよ。
ひおり／確かに！ 使いたくなる気持ちも判る。
アルノル／残り２００で成功できると言われたら「一気に決めるぜ！」って気持ちになりそう。
ＧＭ／ＰＣ２がクリティカル化特技を持っているとも限りませんし、そもそもエンディングフェイズまでクリティカル化特技は残っていることは無いですからね。
大輝（７歳）／今日は凄く『アナザーワールドＳＲＳ』を遊んだ気分です。
ＧＭ／『アナザーワールドＳＲＳ』らしいシナリオが遊べて良かったです！ 初めましての人同士の卓でもあるので、シンプルに『ＡＷ』を楽しめるものをご用意しました。高坂に会ってーめっちゃループして代償にハラハラするセッションでしたね！
アルノル／シンプルだけど、仕掛けが凝っていて楽しかった〜。
ひおり／めっちゃループしましたもんね。【正気度】ギリギリでもクリアできて良かった。
ＧＭ／初めましての人同士とはいえ、みんな『ＡＷ』熟練者。死ぬのがうまい。
アルノル／『ＡＷ』あるある、死に様のバリエーションが豊富（笑）
大輝（７歳）／もし２人の過去ＰＣで子供がいそうなキャラいたらそこの子にしてください！
ひおり／えっ。誰かいるか……？
アルノル／思いつかない……。
ＧＭ／そこで花粉。
大輝（７歳）／人間だと思ってたけど花粉の子だった！？（一同爆笑） 例えば、最近リプレイを読んで覚えているＰＣでお近づきできそうな人は……神楽田 睦さんとか……リアンナさんとか……。
ひおり／六角精児はひおりの同僚なので紹介できますね。
アルノル／リアンナは子供の面倒を見るのが好きな女性なのでオススメ物件ではある。
大輝（７歳）／六角精児とリアンナさん、結婚しません？
アルノル／急にお見合い写真を送られたぁ！？（一同爆笑）
ひおり／今日一番のパワーワードですよ！？（一同笑） こんな綺麗な嫁さんもらっていいのぉ！？ 詐欺！？ つつもたせ！？
大輝（７歳）／たとえ実のお母さんになってくれなくても、リアンナさんと縁があればイギリス繋がりでドレークと会ってアクセンに渡って２人に再会できることになれます。
ＧＭ／確かにリアンナさんは色んな方面でコネ作る女でしたもんね。……警察関係の六角精児とコネを作るリアンナさん、ありえるし強いな（笑）
ひおり／大輝くんの父になってママチャリに乗せて毎朝送り迎えがしたいです。「えっ、明日トイレットペーパーの芯が図工で必要なの！？」とか前日の真夜中に言いたいし運動会でパパはしゃぎます！
大輝（７歳）／ということで、名前は「神楽田 大輝」になりました。
ひおり／「同僚の息子がかつての失った思い入れのある少年だった件」っていうラノベが書ける！（一同爆笑） 出雲大社が仕事しすぎ案件ですよ！？
アルノル／こんなとこで効果発揮！（一同笑） 宰が「えっ、睦さんって子持ちだったの！？」ってビックリするし、真知くんもコーヒーカップを落としそう！（笑）
ＧＭ／真知くんも「まじでー？ ……まっじでぇ！？」って驚きそうですよ（笑）
ひおり／（突然パパになった睦になって）「実は可愛いのがいてね〜！ 背がまた伸びて〜！ 最近ちょっと反抗期っぽくて〜！ この前、抱っこしたら腰をやった！」とか写真を見せながらデレデレ言うんだなあ。
アルノル／世間って狭いわね（笑） アルノルもだいチャンをこれからめっちゃ甘やかす！ １７歳を越えても甘やかすからね。
ひおり／何歳になっても「何が欲しい？ 何でも買ってあげるよ」って言いそう（笑） 何食べたい？ 美味しい物いっぱい食べようね〜。
ＧＭ／そろそろハロウィンだからパーティーでいっぱいお菓子を貰おうね。ワーウルフのコスでもして犬耳を着けようね。
アルノル／えーん、仔狼かわいいー！
ＧＭ／アクセンとドレークもハロウィンパーティーでドラキュラのコスプレしよう。
ひおり／今年の流行りに乗って『吸血鬼すぐ死ぬ』スタイルでいきましょう。それか股間から花を生やす。
ＧＭ／パーティーの営業芸人として吸血鬼Ｙ談おじさんを呼ぼう。
大輝（７歳）／営業で来てくれる吸血鬼なんだ！？（笑）
ＧＭ／「私はアナザーワールドＹ談おじさん！ 私の催眠にかかった者はＹ談しか話せなくなる！」
アルノル／しまった、だいチャンの赤裸々な性癖が……！？ あ、アタシはひおりんガードするわ。
ひおり／ギャア！？（笑）
ＧＭ／「さあ、お前達は今から性癖の話しかできない！ さんハイッ！」
ひおり／華奢な肩の女性がタイプです！ ああっ、口からまろびでる性癖！（笑）
大輝（７歳）／ポニーテール……ヘアゴムを咥えてポニテを結ぶ仕草……（一同笑）
アルノル／ポニテか〜。アタシ、髪を伸ばさないとな〜！（笑）
ひおり／ポニテのうなじは健康的で良いからね（笑）
ＧＭ／（アクセンになって）「控えめで大人しくだが家庭的でバブみが強くよしよしと私だけを甘やかして膝枕をしてくれる１４歳処女」
大輝（７歳）／催眠くらってんじゃねえ！（笑）
アルノル／ちょっと！ 弟様にも当てなさいよ！
ひおり／弟殿下！ 弟殿下も！
大輝（７歳）／（ドレークになって）「ジト目で見下ろしてくる」
ＧＭ／マジでぇ！？ １９９８年に遊んだＰＣの性癖が判明するとか２２年越しの真実だよ！（一同爆笑）
ひおり／手ぇ叩いて笑ってしまった！（笑）
アルノル／この兄弟、揃ってどうしようもない！（一同笑）
ＥＮＤ
→ＡＷリプレイページ・トップページへ戻る