アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 ハルスの悲鳴 -レベル5卓- 』 2ページ ■
2018年2月1日




 ●ミドルフェイズ2/美織 〜写真〜

美織/一通り村を見てまわったので、お家に戻りましょう。お風呂に入って過ごしたりしましょうか。
橙子/実家でゆっくり過ごそうか。ではおばあちゃんが協調行動します。(ころころ)成功です!
GM/はーい。そろそろ時刻は18時ぐらいかな? みんなで黄緑家に帰ってきましょう。

 『AF判定:「PC1の実家で過ごす」』
  ・使用能力値:【理知】【幸運】
  ・難易度:15
  ・ラウンド制限:なし

 ※「PC1の実家に訪れ、両親の残した家を眺める」演出に成功すること。成功した場合、家からある物を発見する。


美織/≪戦士の勘≫で……あっちに海があるかもしれない。海が見えそうな縁側に行きます。あ、やっぱり海がありましたよ、≪海の加護≫!
サジ/海でめっちゃテンションが上がってる(笑)
美織/正直な話、全然覚えていないんですけど……≪失われた日々≫。ちょっとだけ黄昏たいと思います。
GM/数星さんが「赤ちゃんの頃はこの家にいたんだよ」と教えてくれました。覚えているか覚えていないか、微妙なラインだけど……それでもノスタルジックなムードになるね。
橙子/おっと、おばあちゃんが高めの階段で転びそうになっちゃう。
美織/≪逆転運命≫! 古い家だしバリアフリーとか一切無いもんね!(笑)
黒旋風/オレも転びたい! オレも転ぶー!
美織/≪禍福のさざなみ≫!(笑)
サジ/失敗するとダメージが入るやつだな!? クロちゃんは転んでも怪我しなそうだけど……。
黒旋風/オレの筋肉、固いからなー!
サジ/むしろ転んだ先の畳にダメージが入るような……?(笑)
橙子/それなら畳に≪肉体復元≫! もしくは畳に入るダメージを防ぐ≪白き守り手たち≫!(笑) クロちゃん、お家の中ではしゃいじゃダメでしょ。メッ、≪叱咤激励≫+≪悔改めよ≫。
黒旋風/おばあちゃんにメッされたー! 言うことを聞くー!
橙子/クロちゃんは大きい子供で大変だねー。昔、息子がヤンチャしてたのを思い出すよー。
美織/わーわーしてたら『現在難易度:1』になってましたね。では【幸運】判定をします。(ころころ)達成値12で成功しました。
GM/という訳で君達はお家で過ごしました。……仏壇を発見しました。そこには家族の集合写真、村一同を撮った写真、遺影などがありますね。
サジ/おっ? これ、親戚の写真じゃないか?
GM/みんな美織ちゃんの顔をしてます。
サジ/こえーっ!?(笑)
GM/男の女も、子供もご年配の方も。みんな美織ちゃんの顔です。似ているというより、一卵性双生児レベルです。着ているものや髪型、髭などの差異はありますが、クローンのように思えますね。
橙子/え……えええ?
美織/……微妙な顔をします。
サジ/き、忌憚な意見を言っていい? ……キモイ。ここ、美織製造工場か?
橙子/そっくりにしては、ちょっと……判子飴かな……?
GM/では、写真に一つに数星さんと星彦さんと、赤ちゃんを抱いている織姫さんが写っているものを発見しました。両親ですら顔が似ていると思います。
サジ/両親ですら同じ顔……?
橙子/美織ちゃんと両親が似ているのは当然として、両親同士が似ているのは、ちょっと……。
GM/では、エプロンを着けて宴会の準備をしている数星さんがシーンに登場しましょうか。(数星になって)「あっ、みんなで写真を見ているのかい?」
美織/は、はい……。あの、みんなそっくりですね……?
GM/「そうだね、そっくりだ。それも仕方ない話なんだよ。前は海で後ろは山、どこも交通の便が悪い。だから一族同士で結婚していたんだ」
サジ/確かに、イトコからなら結婚OKだけどさぁ……。
美織/……あの、質問です。どうして私の父と母は、この村を出ていったんでしょうか?
GM/「……実は俺もよく知らないんだ。赤ちゃんの君を連れて、無断に村を出て行った。でも理由はなんとなく察することはできるよ。この村には何も目新しいものが無さすぎて、嫌になったのかなって……」
美織/無断で出て行ったんですか? ……それなのに、みんな、私を歓迎してくれるんですね。
GM/「そりゃあ歓迎するさ! だって家族だよ!」
美織/いくら、家族だからって……。
GM/「ううん、家族だから理由なんて無いよ。家族が離れていくのはつらいもんだ、俺の両親……君にとってはおじいちゃんやおばあちゃんも、親戚も、君と星彦と織姫がいなくなったことを悲しんでいた。みんなで一致団結して集まって平和に過ごしてほしい、それは総意だよ。そういうもんだろ?」
橙子/そう言われると、確かにそうなんだけどねぇ……。
GM/「……なあ、美織ちゃん。ここで住まないか!?」
美織/えっ。
GM/「これからもここに居てほしい。この村は不便ではあるけど、みんな君を歓迎している。嫌な場所じゃないだろう?」
橙子/あー、でお……最終的に決めるのは、本人だからねぇ。
美織/そ、そう……私はまだ二十歳で、大学生で、すぐには決められないんですけど……。でも最初に失敗したので。
サジ/……おっ?
美織/そのうち、ちゃんと答えます。ちゃんと村には帰りますので、ちょっとだけ待っていてくださいね。
GM/「ああ、ありがとう! い、いきなりこんな話をしちゃってごめんね!」 ここでGMは、誰かに命中判定をします。(ころころ)対象はサジくん、回避判定をお願いします。こちらの命中は13です。
サジ/うわぁ来ると思った!(ころころ)よし、16で回避します!
GM/回避できたため、サジくんの身には何も起きません。何をされたか知りたい場合、【意志】判定で難易度10に成功すれば知ることができます。
サジ/(ころころ)うん、達成値11で成功です。
GM/数星さんがサジくんに対して≪魅了の魔眼≫を使いやがったと気付きます。
橙子/んんんっ!?
サジ/なんか覚えがあるぞコレ!? ウチの上司がよく使うやつだ!(一同爆笑)
GM/よく魔王がサジくんの目をまっすぐ見た後に耳元で「……わかるな……?」と甘い声で囁くやつです(笑) なお、アクセンのCVイメージは小西克幸です。
サジ/良い声で死ぬ!(笑)

 ≪魅了の魔眼≫
 相手の意識を奪う魔眼を操る[異端者]の主特技。
 命中値と回避値で対決し、回避に失敗した対象は特技の使用者を操ることができる。


GM/サジくんは数星さんの目を見て話していると、この人の言う通りに従いたくなる気がしてきました。
サジ/目潰しをしたくなってきた!(一同笑) おっとこれはイケナイイケナイ! 気付かない素振りをしつつ……目の前の数星さんに対する警戒度を5段階ぐらい上げておきます!(笑)
GM/するとキッチンの方から数星さんの奥さんが「あなたー! 早く戻ってきて手伝いをしなさーい!」という声がします。数星さんはここでシーン退場します。
サジ/数星さんを見送って……いなくなったのを確かめてから、あの人から精神攻撃を受けたから危ないぞって断言しますね。
美織/えっ。
橙子/なんだってー。
サジ/あれは、人を操る術だから……もしかしたら、そういう洗脳状態にある人がいるかもしれない。プレイヤーはじっと美織ちゃんを見る。
美織/じゃあ敢えてプレイヤーは言いますね。そんなことありえませんっ!(一同笑)
GM/……よし、ここまでプレイヤーが疑っているから、ボーナスで判定を可能にしよう。全員、【幸運】判定をしてください。成功したら現状を打破できるかもしれません。
サジ/(ころころ)おっ、クリティカル成功!
GM/クリティカルか!? じゃあ美織ちゃんが≪魅了の魔眼≫にかかっていると確信してください。
サジ/やっぱりかかってるじゃねーか!(一同笑)
GM/クリティカルだもん、ここまで教えよう。……魔王の落とし子であるサジくんは、トキリン直伝の必殺技を思い出します! (突然ときわになって)「アクセンさんは、殴ると死ぬ!」
サジ/トキリンさん殺意が高いですね!?(笑) トキリンさんに「こうすればいいですよ!」って教わりました! デュクシ!
美織/私、殴られるのかー!?(笑) 後であの金髪にもやっておきます。
橙子/ルージィルさんは避けそうだなー(笑)
GM/では難易度12の【理知】判定をして魅了を解除してあげてね。なお、バステ解除特技があった場合は自動成功できます。
橙子/バステ特技は取ってないなー!
サジ/12かー、ちょっと高いねー。(ころころ)でも、ピッタリ成功!
GM/成功できましたね。ミノリちゃん、例のイベントキーを公開してくださってOKです。
美織/ミ・オ・リ、ですっ!
GM/あ、普通に言い間違えた(笑) 美織ちゃん、『イベントキー:故郷に帰ろう』を開示してください。
橙子/おおっ!? なんだなんだ!

 『イベントキー:故郷に帰ろう』
 このシナリオキーは条件が揃ったPCのみ見ることができる(オープニング段階ではPC1のみ閲覧可能)
 特技の効果による譲渡は可能。
 このシナリオキーを見た直後に、【体力】難易度25を判定してください。
 このとき、≪不意打ち(一般特技)≫が発生するため、PC1は行動済み状態(支援特技が使えない)とします。
 ・判定成功した場合、プレイヤーの意思に則って自由にキャラクターロールを行なってください。
 ・判定失敗した場合、NPC2に友好的に接したくなり、彼の言うことには最小限従うようにしてください。
 なおかつ、貴方は思います。「彼は、悪い人ジャナイヨ!」と。


橙子/「悪い人ジャナイヨ!」って……わ、悪い人だよーっ!(笑)
黒旋風/あっ。そういやミドルフェイズ1のシーンで……オレの視線の先に、あいつがいた!
サジ/≪魅了の魔眼≫を使われてるじゃねーかー!? なるほど、それで妨害されたのか!
橙子/おお!? そっか、数星さんがさっきシーンにいて、クロちゃんを洗脳して≪異端審問≫を使わせたと……!?
GM/その通りです。具体的に言うと、「村人だから村に当然いる数星さんが居そうな所では、都合の悪いことがあると妨害される恐れがあります」。さっきの判定を成功させたくないと思った数星さんの意図により、クロちゃんは操られ、判定失敗させられたのでした。
橙子/それだけさっきのシーンで知られたくない情報があったんですね?
サジ/俄然、さっきのAF判定を成功させなきゃいけなくなったな……!
美織/ここは……ショックを受けようかな。せっかく自分の故郷に戻ってきたのに……3人を欺くようなことをしてしまったなんて……。
橙子/ど、どうどう! 落ち着いて!
黒旋風/どうどう! オレの筋肉に触って落ち着いて!
サジ/新しい慰め方だな!?(一同笑)
黒旋風/筋肉って柔らかくてあったかいんだぜ! むにょっ! むにゅっ!
美織/クロちゃん……もにもに……ありがとうクロちゃん、私の為におっぱいを出してくれて。でもそんなことしてる場合じゃねーっ!(一同笑)
サジ/おっぱいカウンセリングしてる場合じゃねーっ!(笑)
黒旋風/でもミノリが笑ってくれてオレは嬉しい。
橙子/良い奴だね、クロちゃんはー!(笑)
美織/ありがとうクロちゃん。ミ・オ・リ、ですっ!(一同笑)
黒旋風/けどさ、今気付いて良かったな! 何かをされる前で「洗脳されてた」って気付けたんだぜ!
サジ/そうだよ。今は村に来いって洗脳されただけだったけど、これからもっと大変なことをお願いされたかもしれない。
黒旋風/科挙問題を解けとか言われたら大変だったぜ!?
サジ/ドラゴンの卵を持ってこいとか! 無理難題を押しつけてくる上司みたいなやつじゃなくて良かったよ!(笑)
橙子/それにあのまま魅了されていたら、「ここから離れたくない!」って思っていたかもしれないしね……。
美織/そうですね……皆さん、ありがとうございます。
サジ/俺達がついて来て良かったよ。……高坂さんが言っていた事件の話もあるし、このまま調査を引き続きした方がいいと思う。
橙子/とりあえず、叔父さんにはそれとなく良い顔をしておきなよ。
美織/うん……頷きます。


 ●ミドルフェイズ3/サジ 〜電話〜

サジ/上司に電話をします。電波が繋がるような所を【幸運】で探します!
GM/AF判定ではないので、普通の判定をお願いします。

 『判定:「資料を探してもらう」』
  ・使用能力値:【理知】【幸運】
  ・難易度:初回10 2回目12 3回目15  以後、難易度が2ずつアップ
  ・ラウンド制限:なし

 ※「教会にいるNPCに調べてもらう」演出に成功すること。成功した場合、NPCから情報を入手する。


サジ/(ころころ)すみません、振り直しいただけますか? 出目が1・2だったんで!(笑)
橙子/はいよ、≪悔改めよ≫使います!
サジ/おっと、電波が圏外に……!(ころころ)13で成功です。電話を振ったら直った!
美織/これが振り直し!(笑)
GM/おめでとうございます、電波が繋がりました。(アクセンになって)「……私だ」
サジ/お、お忙しい中すみません。サジです……。対象の村には着いたのですが、不可解なことがありまして……話をベロロとします。ご忠告を受けた通り、この村は凄く怪しいです。古徒海村について何か教えていただけますか?
GM/「そのまま数分待て」
サジ/わーい、数分で結果を出してくれる上司好きー!
美織/その間、クロちゃんのおっぱい揉んでよう。クロちゃんセラピー!
黒旋風/ムキッてポーズしてるー!
サジ/……そのシーンを誰かに見られても何て弁明していいか判らない(笑)
GM/「……古徒海についての伝説を発見したので話すぞ。古徒海群には、300年から400年ぐらい前から神秘的な出来事がいくつも伝承に残っている。『女神』が降臨したという伝説がな」
サジ/堕天……。
GM/「君は『堕天』という行為を知っているかね。神がこの世に降りてきて、この世の創造物と共に暮らす生き物になることを言う」
サジ/ここは神が堕天してきて、その神の力の加護があったから津波とかから守られていたと?
GM/「ああ。神とはこの世界よりも上位の階層で、自らが生んだ創造物達の幸福を見守っている。だが神は自分の意思で、一つ下の階層……つまりこの世界に降り立つことができるのだ。『神のごとき才能を持った凄い能力者の人間』としてな」
橙子/ほー……。
GM/『女神』は周囲の村人達に、自分の力を、神の加護を与えていた。古徒海に生まれた者達は名だたる神童として世に排出されていった。頭が良かったり、体が強かったり、とても出世したりとな」
美織/へえー……。
GM/「さすがに『神が死んだ』という話は残ってはいない。だからまだ生きているかもしれないぞ、その神は。もしかしたら神に会えるかもしれん」
サジ/女神に……会える?
GM/「それとも、もう会ったかね?」
サジ/いえ、まだ……。
GM/「そうか。……どのような外見だったか、見たなら教えてくれ。私も気になるし何か分かるかもしれないからな。他に何か私に言いたいことはあるかね?」
美織/えーと……特に今は、何もありませんかね?
サジ/あ、ときわ様に「教えていただいたあのやり方ありがとうございました」とお伝えください(笑)
GM/「何のことだか判らないが伝えておこう」(笑) 質問が無いならシーンを終わらせます。アクセンへの電話は、今より難易度が上がりますが何回でもすることが可能です。直接質問コーナーみたいなものですからまた電話してみてくださいね。


 ●トリガーイベント 〜宴会〜

GM/PC達のミドルフェイズが一周したので宴会の時間になります! その前に、クロちゃんの≪物品調達≫で頼んでいた品が届きます。
黒旋風/森から≪興奮剤≫を取ってきたぞー!
サジ/森に≪興奮剤≫ってあるんだ?(笑) クロちゃん、≪興奮剤≫2つほど貰っていい?
黒旋風/やるよー! アマゾンならぬクロゾンのぶどうをあげるぜー!
橙子/山ぶどう的なものかな?(笑)
美織/ぶどうおいしい! ……あの、宴会のご飯を食べないといけませんかね? でも食べないと怪しまれるかな……?
サジ/口の中にウズマキを展開させるとか。
GM/どういう仕組みですか(笑) 「そろそろ晩ご飯の時間だよー」と声が掛かり、大きな机にご馳走がズラリと並んだ所に通されます。宴会場にはビールやジュースがズラリ、あとは唐揚げとかありますよ。
美織/……やっぱり参加しないとダメですよね……。
サジ/ちょっとしたら「長旅で疲れちゃったんで」って途中抜けるのもアリじゃね?
橙子/そのときは「ババア疲れちゃった」って言うから大丈夫!(笑)
GM/既に叔父さん夫婦やおじいちゃんおばあちゃん、親戚一同みんな集まっています。
サジ/ちなみに、親族みんな同じ顔?
GM/同じ顔です。
サジ/わー……シャッフルしたら誰が誰だか判らないやつだ(笑)
GM/PC全員、席に通されます。みんな、お酒はイケますか?
サジ/と、とりあえず……飲むふり。
美織/しょうがない……飲むふり。
GM/(数星になって)「乾杯しようか。美織ちゃん、何か一言!」
美織/じ、じゃあ……。あの、本日は、私の為にありがとうございます。あの、正直、この村に、あの、凄く懐かしい想いはあるんですけど、全然初めてのことばっかりで……。
橙子/うんうん……。
美織/ここにお父さんとお母さんがいたってこと、知ることができて、本当に嬉しかったです。ぜひ色んなお話を聞けたらいいと思います。どうかよろしくお願いします!
GM/「みんな、コップを持って! カンパーイ!
黒旋風/ウェーイ! カンパーイ!
サジ/かんぱーい。
橙子/乾杯〜。
GM/わーっとお食事が始まります。おばあちゃんやおじいちゃんはは「美織ちゃんが20歳まで生きていてくれて本当に良かったよ〜」と涙ながらに再会を喜んでいます。親戚のおじさん達も「覚えてるかな〜? 赤ちゃんのときに抱っこしたんだよ〜」と愉快に言いますよ。
橙子/言われる言われる(笑)
GM/「美織ちゃん、都会に住んでるんでしょ?」とか「もう20歳ってことはいいひとはいないの? 結婚は?」とか訊かれます。
美織/言われる言われる(笑) 美織はきっと宴会中もみくちゃにされています。
GM/「あらあら美織ちゃんまだ若いからお肌ツルツルねー」「アタシも若い頃はねー!」と村人達に捕まります。橙子さんは「お年が離れていますが、美織ちゃんとはどういったご関係ですか?」と尋ねられますよ。
橙子/あー、美織ちゃんはねー、私の孫みたいなもんさー。
GM/なるほど育ての親なのかとみんな納得しますし、「今まで美織ちゃんをありがとうね」と次々と感謝の言葉も送られますよ。サジさんには「カレシさん? 美織ちゃんのカレシさんです?」って……。
サジ/全然違います。
GM/「じゃああっちがカレがカレシさん?」 クロの方を指差されます。
サジ/あれはどっちかっていうと……ペット?(笑)
美織/クロちゃん、すげー鶏肉食ってるね(笑)
黒旋風/むしゃむしゃむしゃあー! お酒ダイスキー! ご飯ダイスキー!
橙子/(村人になって)「兄ちゃん飲め飲めー! あんた、美織ちゃんのカレシさんかい!?」
黒旋風/同じ盃を交わした仲! 中国古典はいっしょに酒を飲んだらだいたい兄弟!
サジ/お前の国、ほいほい兄弟増やし過ぎなんだよ!(笑) わりとフランクに兄弟になるよね!?
美織/……そういや、宴会の中に織部くんはいます?
GM/いませんね。
サジ/飲みながら親戚の人達と話をしよう。そういや村に若い子っていましたよねー? 美織ちゃんと年の近い子が……。
GM/彼を殴って怒っていたおじいちゃんが言います。「織部はちょっと体調悪いって言ってたからいないよ」 この場にはいないということを説明されます。……さて、二十歳以上のPCは【体力】判定難易度10をしてください。失敗すると「お酒で酔った」というロールになります。
橙子/ひえっ。(ころころ)ピッタで成功!
サジ/(ころころ)11で成功! ウコンの力を持ってきて正解だった!(笑)
美織/(ころころ)12で成功です。
黒旋風/(ころころ)クロも成功! 10ピッタリで大丈夫!
サジ/体力自慢のおばあちゃんとクロちゃんが2人してギリギリ成功なんだけど(笑)
橙子/おばあちゃん、わぁーって飲んじゃった!(笑)
黒旋風/ガバガバ飲んじゃった! いっぱい飲んだー!
GM/全員成功したので酔っ払いにはなりません。ちなみにここで失敗した場合、『イベントキー:酔っ払い』というものが配布されました。

 『イベントキー:酔っ払い』
 タイミング:時と場合による  対象:飲んべえ  代償:人との信頼
 酔っぱらっていることを表わすイベントキー。「酔っ払いは無理だな判定」に−2。また、「こいつ酔っ払いだから仕方ねーな判定」に+2。


サジ/どんなイベントキーだよ!?(一同笑)
美織/酔っ払ったロールができるイベントキーですね(笑)
GM/楽しくわいわいと宴会は続きます。……そうして夜は更けていく。日付変わる前にはさすがに解散となり、酔っ払って倒れているおじいちゃんを「ほらほらアンタ! 帰るよ!」と引っ張って行くおばあちゃんがいたりする時間になりました。
美織/はい……楽しいことに(笑) 私もウコンの力をありがたく頂きます……。
GM/大勢から話し掛けられて疲れた美織ちゃんに、数星さんが声を掛けに行きます。(数星になって)「美織ちゃん。大事なお話があるんだ。あっちに行かないかい?」
美織/……洗脳も解けていますから。素直には行けないですよね。……みんなを呼びたいけど、どうしようかな? 後ろでサインをしておきます。
橙子/チラッと見ます。
サジ/近くで待機して、ヤバそうになったら酔っ払いのふりをして突っ込むよっていう顔をします。
美織/……警戒しつつ、にこやかな笑顔をしてついて行きます。
GM/それでは美織ちゃんは数星さんに連れられて、家の外に出ました。外はもちろん暗いです。夏場の夜、でも蒸し暑くない気持ち良い外の空気でお酒を飲んでいたなら多少は爽快感はあるかもしれません。
美織/少し気持ち良いですね。今日はさほど暑くもないですし。
GM/(数星になって)「そうだね。……美織ちゃん。さっきも言ったけれども、君にはこの村にずっと居てもらいたい。こでみんなの家族として一緒に過ごしてもらいたいんだ」 もう一度、このお願いに対して美織ちゃんの応対をしてくれませんか。
美織/……魅了が解けておりますので、ここはナチュラルに……。
サジ/さりげなーく近くにいて、聞き耳を立てています……。
美織/……私のことを思ってくれて、ありがとうございます。でも、いっぱい考えたんですけど、私には……あっちで過ごしたお父さんとお母さんの思い出がある家を離れたくない。大学も、バイトの生活も、楽しいです。急にはこちらに来れないです。
GM/「なんで」
美織/……向こうで捨てられないものがありますから。
GM/「なんで、俺の言葉を聞いてくれないの」 全てが判っている君にはその言葉が、「どうして洗脳されないんだ?」に聞こえるでしょう。
サジ/「どうして俺の言うことを聞かないんだ?」ですね。
GM/数星は≪ヒュプノスの枝≫を使用します。
美織/おっとぉ!?
GM/【意志】判定をお願いします。難易度は14、失敗したら眠らされます。
美織/≪戦士の勘≫を使用して【体力】判定に変更します!(ころころ)達成値……10! あと4たりない!
サジ/そこに酔っ払いが乱入してもいいですか!?
GM/酔っ払いなら仕方ねーな。
サジ/酔っ払いなら仕方ねーだろ!(笑) 乱入しながら≪叱咤激励≫するぞ! 達成値+2!
黒旋風/オレも酔っ払いだ! 酔っ払いの登場だぞウェーイ! ≪叱咤激励≫で達成値+2! 2人揃って達成値+4!
美織/14ならピッタリ成功! いきなり眠気が……と思ったけど、うるさいのが来た!(笑) 起きましたっ!
サジ/ウェーイウェーイ! 酔っ払いだぞー!(笑)
橙子/偶然そこに通りすがった風に現れますね! すみませんウチの子が〜!(笑)
GM/数星さんの行為が妨害されました。GMはハッキリと≪ヒュプノスの枝≫を使ったと言いましたね。
美織/……距離を取りますよ!
サジ/あいつ、[魔術師]で[異端者]だー。……酔っ払いながらも、遮るように立ちますね!
GM/君達を取り囲むように数人の男性達が現れます。
美織/おうっ!?
GM/男達は、美織ちゃんを狙って……バッと抑え込むように突撃してきます! 【体力】か【反射】か【幸運】判定に成功すれば、この状況から逃げることができます。(ころころ)難易度は13。なお、ここで全員を倒すのは無理な状況です。
橙子/た、体力勝負……!?(ころころ)あ、クリティカルだ!
サジ/【反射】でいきます!(ころころ)ファンブった。
美織&黒旋風/(ころころ)成功!
橙子/サジくんは≪悔改めよ≫でファンブルを振り直して!
サジ/振り直します!(ころころ)達成値13で成功です! 危ない、ちょっと千鳥足でした!(笑)
GM/君達は追っ手から一目散に逃げることが可能です。(数星になって)「捕まえろ! 母体が逃げたぞ!」
橙子/母体……えっ?
美織/……か、体を抑えますよ!
サジ/い、嫌なことを言ったね……!
GM/成功した君達は山なり海なりに逃げることが可能です。夜は真っ暗、日付も変わる頃ですけど彼らから逃げられますよ。
美織/水中ペナルティを受けないので海に逃げましょう!(笑)
GM/逃亡生活が始まりました。こうしてトリガーイベントが終わったので……ミドルフェイズが再開します。時間帯は深夜12時以降の真夜中。またミドルフェイズを進めていきましょう。


 ●ミドルフェイズ4/橙子 〜歴史〜

GM/現在の状況を説明しましょう。数人の男達が強硬手段に出て、君達を捕まえようと追いかけています。しかし判定に成功し続けていれば捕まることはありません。AF判定中は逃げている描写をしてくだされば捕まることはありません。
橙子/逃げながら、「こっち行ったか!」「あっち行ったか!」という声がしてるんですね……。
サジ/逃げつつ残りのAF判定をしようか。
美織/失敗しちゃったやつ、再挑戦してみますか?
橙子/そうだねぇ。この前のやつを、もう一度やってみますか!

 『AF判定:調査「古徒海村」』
  ・使用能力値:【理知】
  ・難易度:40→20
  ・ラウンド制限:なし

 ※「古徒海村について調べる」演出に成功すること。成功した場合、ある人物を発見する。


橙子/≪覚醒具≫で足腰を鍛えて逃げる速度を上げておきます。最初に村の様子を見ておいた≪空間知識≫が今、役に立っている!
サジ/さっき、酔っ払いに引っ掻かれて怪我しちゃったよ……。
橙子/おやおや、≪肉体復元≫!
黒旋風/その酔っ払いはオレです!
橙子/お前かい!(一同笑) クロちゃん、≪悔改めよ≫! ここには[聖職者]が3人もいるからきっとこれからも大丈夫だよ、≪聖者の友≫! この辺は気を付けろよっていう神の声が聞こえてきた≪神託≫。暗い夜道だけどなんとビックリ、懐中電灯を持っていたよ。≪霧暴き≫!
サジ/これで『現在難易度:2』です。おばあちゃん頑張れ!
橙子/おばあちゃん頑張る!(ころころ)達成値12です!
GM/さくっと成功してくれたね。……人の気配が無い安全な場所へ逃げてくることができました。橙子さんはそんな中でも、農具や季節ごとの道具をしまっている倉庫を発見しました。
橙子/うんうん、倉庫だね。
GM/中に入ってみると、古めかしい書物が発見できますよ。
サジ/おっ、禁書の匂いがするやん! 禁書の匂いプンプンで俺わくわくしてきたぞー(笑)
GM/懐中電灯で中をこっそり探るおばあちゃんは、古文書を発見します。村の歴史を記した資料のようで、その中には「悟陀(ごだ)様」という名前が確認できます。
橙子/悟陀様……。
GM/資料の内容は、「悟陀様」「力を与える」「神の子を産む」「母胎になる」などなど。古文書をめっていくと、天女のイラストのようなものが記されているよ。
橙子/なんか……不穏なワードしかない。
サジ/これって、魔王様……いや、アクセンさんが言っていたやつかな?
GM/一応アクセンが魔王であることを隠してくれるんだ(笑) 資料をどんどん読み解いていきましょう。「昔、ここ、何も無かった」「何も無いところ、人来た、何も無いから、何もできない」「悟陀様、来た」「いっぱい力くれた」「いっぱい子供産む」「いっぱい子供産める丈夫な体なら男もお母さん」など読めました。
橙子/……ううん?
サジ/うん? そ、それってさぁ……?(笑)
GM/古文書などが保管されている中で、君達はある魔道具を発見することができます。それは≪スフィアメモリ≫です。

 ≪スフィアメモリ≫
 [イレギュラー]の記録用ソウルデバイスを他者に譲渡できるように開発した物品。一般特技として取得できる。
 スフィアメモリに触れた者はビデオテープを再生したように脳裏に特定の記憶、記録した声や映像などの思い出を見ることができる。


サジ/≪スフィアメモリ≫だ! 俺は[イレギュラー]だし中身を見てみようか? 再生ボタンぽちっとな!
GM/早速使ってくれた。サジくんがスフィアメモリを掴んだ瞬間、とある光景が脳裏を満たしていきます。
サジ/うっ、こいつ脳内に直接!(笑)
GM/サジくんは今、古徒海村に立っています。その景色はまるで時代劇で見た江戸時代のように古めかしく……。そう、この世界は数百年前の古徒海村だ。
サジ/ほう……。
GM/ある日、天災がありました。でも村人達には一切被害がありません。何故なら……とある女性が≪真の遣い手≫という[世界遣い]の物凄く強い結界作成特技で村を津波から守ったからです。
橙子/わ、わあ……。
GM/以後、村人達は綺麗な女性を崇めるようになりました。女性はとても大切にされてきました。……彼女はキラキラと宝石のように光る目をしていて、黒い美しい髪をした、この世のものとは思えない美しい人、まるで天女だと思えます。顔は、美織ちゃんそっくりです。
橙子/えええ……。
サジ/神性で物凄い差があるな。
黒旋風/お前! ミノリをディスったな!?
サジ/ちちちちゃうわ! ディスってないわ!(笑)
美織/≪殺法:重圧≫。
サジ/やめてよぉ!(一同笑)
GM/彼女はあたたかい目で村人達を見守り、村人達も彼女の力を大切にしています。年老いた人も、屈強な男性も、小さな女の子も、自分に幸福をくれる彼女を大好きなお母さんとして接しているようです。女神様って彼女のような人を言うんだと思います。
サジ/ママみ……!(笑)
GM/ある子供が、悟陀様に近寄っていきます。「今度、私が母胎になる○○です!」と自己紹介をします。
サジ/ほう?
GM/悟陀様は微笑み、「ではみんなを守るお母さんになりなさい」と言う。悟陀様の体から大量の触手が現れ、彼女の体に入り込み、ボコボコと卵を植えつけ……。
サジ/ぎゃっ!? ぎゃああ!?(笑)
GM/サジくんは【正気度】判定で難易度13をお願いします。
サジ/いやー!? いややー!?(笑・ころころ)成功っ! よりによって【正気度】が低い俺に判定かよ!?(笑)
美織/お、おめでとうございます!(笑)
GM/この間0.1秒。サジくんはスッと現実に帰ってきました。
橙子/お、おかえり。大丈夫かい?
サジ/あああー……タグで言うと「リョナ R−18G 触手」!(一同笑) み、見たことをみんなに伝えますね……女の子に卵を植え付けていたから、あの後、ううっ(笑)
美織/うえ……うえええ……。
黒旋風/そっかー。母体になるってつまり、「悟陀様にお母さんにされる」ってことなのか。
サジ/うん。……悟陀様、美織ちゃんに超そっくりだったよ。でもあっちの方が数万倍神々しかった。
黒旋風/お前やっぱミノリをディスったなぁ!?
美織/≪失われた日々≫をダメージに足して攻撃します。
サジ/殺る気ぃ!?(笑)
橙子/言葉に気を付けようねー(笑)
美織/た、卵を……植え付けられるんですか、私? そんなっ……!
黒旋風/ミノリ! 今こそオレのおっぱいセラピーだ!
美織/モミモミモミモミ!(笑)
サジ/卵を植え付けて繁殖って考えると、みんながみんな同じ顔なのも納得だよね……卵を植え付けているものがまだ生きていたとしたら、大本が同じなんだもん。多分……変死体の人達は、母体にされたんじゃないかな?
黒旋風/そういや変死体って、旅行者っていう「外の人達」だったな。
サジ/外の人達だとうまく繁殖ができなかったから、村から出て行った若い子が適役だと気付いたから美織ちゃんを探して……ってことじゃない?
黒旋風/ここ、過疎化したジジババの村だしな!
GM/ではここで、みんなは荷物で隠されていた場所を発見できます。突っかけ棒がしてあって、簡単に開けられないようになってる戸があるよ。
橙子/おっ?
GM/倉庫には奥深くに横戸がありました。誰かが居る気配があるね。
橙子/誰か……居る?
サジ/ウズマキから武器を出して、戸に近づきます。
GM/静かだけど、中から人の吐息が聞こえます。「……誰だ……?」という、男の子の声も聞こえてくるよ。
サジ/えっと……。織部くん?
GM/「えっ?」 まさか自分の名前が呼ばれると思っていなかったのか、戸の中から驚いた男の子の声がします。
サジ/棒を退かして、戸を開けます。大丈夫、俺達は敵じゃない。
GM/心配そうな顔をした織部が現れます。「ど、どうしてこんな所に?」 彼が居た場所は、天窓がある程度で、出入り口は棒で塞がれた所しかありません。どうやら彼はここに閉じ込められていたようです。
サジ/君はどうしてここに居るんだ?
GM/「じいさん達に『変なことを言うんじゃない』ってお仕置きとしてここに閉じ込められていたんだ。……そ、そうだ! 早く貴方達はここから逃げた方がいい!」
美織/あの……どうして逃げた方がいいと言うの?
GM/「早く逃げないと酷い目に遭う!」
美織/それは……私が母体になる、卵を植え付けられるってことであってる?
GM/もう全部判っているんだという顔をした織部は「そうだよ……」と頷きます。「悟陀様は男も女も構わず母体にされる。……俺もその母体にされる。お前が母体にされる前に、早く逃げるべきだ!」
美織/ってことは……私が逃げたら、貴方が母体にされてしまうの?
GM/「それは……そうだけど」
サジ/……どうして君は、一人だけ意を反しているの?
橙子/うん。どうして美織ちゃんを助けようとしてくれているの?
GM/「それは……助けたいからさ」
サジ/どうして? 君はこの村の住民だよね? なのにどうして美織ちゃんを助けようとするんだ?
GM/……うーん、これに関しては全員【幸運】判定で難易度10をしてもらおうかな? ≪神託≫を持っている橙子さんは達成値+2のボーナスをして判定をどうぞ。
美織/(ころころ)失敗です。
サジ&黒旋風/(ころころ)成功。
橙子/(ころころ)あら、クリティカル成功です。
GM/なら橙子おばあちゃんは確信します。この少年は、美織ちゃんのお母さんに惚れていたクチだ。だから必死に美織ちゃんを守ろうとしているのだと思いました。
橙子/……あらー(笑) それはそれは……同じ顔の娘を救いたいと思っちゃうわねー。
黒旋風/その娘は今オレのおっぱいセラピーを受けているんだけどな。
サジ/サイテーッ!(一同爆笑)
美織/逆に私は失敗して絵になったな!(笑) なになに、どうしてなのって言っておくね!
橙子/彼は……本当に善意で美織ちゃんを救いたいと思っているんだよ。イイハナシダナー(笑)
黒旋風/イイハナシダナー! オレも事情を察した上でミノリにおっぱい貸すぜ!
サジ/彼の心情を判った上でおっぱいを揉まれてるの!?(笑) まあ、救う理由が愛じゃ仕方ねーな!
GM/「織姫さん達は、この村の『繁殖』が嫌で村を出て行った人達だ。その娘がまたここに来るなんて望んでいない筈……。だから早く逃げてほしい! 逃げるなら、あの道を使うといい」 土地勘のある織部は、PC達に『イベントキー:帰り道』を配布します。

 『イベントキー:帰り道』
 ラウンド終了時に使用可能。このイベントキーを所持しているPCは、古徒海村から脱出することができる。
 このイベントキーを所持しているPCが脱出した場合、このイベントキーは削除される。


GM/このイベントキーを使用すれば、すぐにエンディングフェイズに移行できます。
サジ/でもさ、ここでみんなで逃げ帰っても……スッキリしないよね。
橙子/私達が逃げても、結局……織部くんが被害になるよねぇ。……私、ライフパスを「愛する人を救いたい」にしたんですよ。すぐ傍にいる子を救いたいし、家族を守りたいって想う彼のこと……凄く共感したので、助けてあげたい……。
サジ/……助けてくれようとしている人を助けるのも、アリなんじゃないかな?
橙子/うん。この村の中で終わっている問題なら無視してもいいのかもしれないけど、外の人にも被害を出しちゃったから、これはもう目を瞑ってられないかな。
美織/…………。織部くん、ありがとう。でも、その道を使うのはもう少し先だよ。
GM/「一刻も早く早めに逃げた方がいい! じゃないと数星さんが追いかけてくる!」
美織/けどここで私が逃げたら、織部くんが母体にされてしまうんでしょ。そしたら次の犠牲者が出てしまう。私は……お父さんとお母さんが逃がしてくれた身だけれど、多分ここに戻ってくる運命だったんだよ。
GM/「……そんな……」
美織/私は、悪い奴をやっつける正義の味方になったんだよ。……サジさん、橙子おばあちゃん、クロくん。一緒に倒しませんか……異端を。
黒旋風/言われるまでもなく! 悪い奴はやっつけるもんだよなぁ!
橙子/うんうん。孫の頼みを断るおばあちゃんはいないよ。
サジ/乗りかかった舟だし、このまま黙ってやられるのは癪に合わない。……これで倒して戦利品を持って帰ったら魔王に喜ばれるしな。この倉庫を漁ったら禁書が出てくるかなー?(笑)
美織/ありがとうございます。……悟陀様は、どこの居るんだろう?
GM/「ごめん、俺には判らない……」 まだ調べていないAF判定を探ってみればいいんじゃないかな?
美織/これから調べて見つかるといいな! 織部くんには一緒に行ってもらいましょう。
GM/かしこまりました。それではシーン最後に……「村人達の追跡から逃れられるか判定」をしましょう。皆さん、【反射】か【知覚】か【幸運】で対抗判定に勝利してください。失敗すると捕まって大変なことになるよ。(ころころ)難易度は13!
美織/13か……。(ころころ)8で失敗。
橙子/(ころころ)すみません、達成値9でおばあちゃん失敗しました。
サジ/(ころころ)達成値10なので3足りない!
黒旋風/(ころころ)オレだけ成功!
サジ/それなら……サジは≪機関「チルドレン」≫を使用、達成値20にして成功させます!
黒旋風/クロは、橙子ばあちゃんに≪悔改めよ≫を使用! ばあちゃん振り直して!
橙子/よいしょっ!(ころころ)良かった、13で成功!
美織/では自分は≪逆転運命≫を使用。(ころころ)10……。
橙子/おばあちゃんの≪叱咤激励≫!
サジ/サジも≪叱咤激励≫、達成値14にする! ……あぶねー、でもこんなところで捕まる訳にはいかない!
美織/あーぶねー!(笑) 皆さん、ありがとうございます!
サジ/これ、毎回シーンの終わりごとに全員判定勝利しなきゃいけないのか。キツイなぁ……!


 ●ミドルフェイズ5/美織 〜発見〜

美織/難易度が高いAF判定にいきましょう。その分、貴重な情報が手に入ると思います。先遣隊を探しにいきます!
橙子/(ころころ)協調行動、成功しました。
サジ/(ころころ)サジも協調成功しました! それでも判らなかったら、直接質問ができるアクセンダイヤルをしよう!

 『AF判定:探索「先遣隊の捜索」』
  ・使用能力値:【体力】【知覚】
  ・難易度:50
  ・ラウンド制限:なし

 ※「古徒海村に来た先遣隊を探す」演出に成功すること。成功した場合、隠されたある物を発見する。


GM/そろそろ時刻は深夜2時。朝から活動して古徒海村に来た君達は、疲労を感じ始めるかもしれません。
サジ/眠いし疲れて減った【MP】を気力と体力でカバーします、≪心身置換≫! 俺達は≪聖者の友≫、行くぜ!
橙子/ファイオー!(笑) ここには3人≪聖者の友≫がいる!
サジ/暗い夜道でも≪見通す眼≫があるので道に迷わないし、追っ手がきてもすぐに判る。妨害がきたら≪光の一手≫で防ぐし、他のみんなが避けられないのであれば≪叱咤激励≫でフォローをします。
美織/戦うことになりそうです。武器を確認しなきゃですね。
サジ/もし悟陀様と戦闘になっても、≪グロウカリバー≫+≪インドラ≫+≪ロキ≫があるので戦うすべも持っているし、≪ハスター≫で多少は打たれ強いよ!
黒旋風/うー、オレ上半身を露出してるから外にいたら蚊に食われちゃったー!
橙子/虫に食われちゃうよね、≪肉体復元≫!(笑) 暗い夜道だけど、神様の≪神託≫+≪さきもりの声≫で「そこに虫につく薬草があるよ」って教えてもらえたよ!
サジ/俺も疲れたんで≪興奮剤≫を飲む。
黒旋風/はい、リポD! 酒が抜けてきたなー!
橙子/眠くて疲れた自分に≪叱咤激励≫。あかんあかん、べしべし! ……歩きながら、この村のことを考えます。確かに子供を産むことは大事だけど、こんなやり方は間違ってるでしょ。≪悔改めよ≫!
サジ/さっき見たスフィアメモリを自分の≪ソウルデバイス≫に入れて≪パミュートメモリ≫にして、この村の文献≪ヒストリア≫をみんなと共有します。
橙子/あ、追っ手からの攻撃は≪白き守り手たち≫で防ぎます。
GM/追っ手に見つかってるじゃねーか。
サジ/き、きっと罠とかが仕掛けられているんだよ!(笑) 逃亡者を防ぐ罠が森の中にあったんだ!
美織/見つかった……けれども、うまい具合に逃げられたという運命に変えます、≪逆転運命≫! あっちですと逃げ道を教えて進む≪戦士の勘≫! では、そろそろ判定させていただきましょう。(ころころ)よし、成功。
GM/夜道を逃げ続ける君達は、今度は山へと入っていきます。……暗い山の森にて、「何かと戦った形跡」を発見しました。不自然な武器の抉れ痕などを見つけられます。
美織/おおっ?
GM/そういえば教会の資料によると、[処刑人]の祥子ちゃんは≪凶々しき武器≫でモーニングスターを振り回す子だったそうだよ。……さらにその周辺を探ってみると、ある場所に『不自然に盛り上がった土』を発見できる。
橙子/うえっ!? ……織部くんは見ないで。おばあちゃんの近くにおいで。
サジ/織部くんを遠ざけておいて……ちょっと、その土を払ってみようかな。
GM/土を掘り起こすと、ぐるんぐるんに藁で巻かれた2人の遺体を発見します。
橙子/……おう……。
サジ/遺体の状況を検分します。
GM/遺体は損傷が激しく、何かと戦ったような不自然な痕が発見できます。そして清野くんの≪聖印≫が発見できます。
サジ/……聖印を持っていこう。これは形見だな。
GM/埋まっていた2人とも衣服はボロボロ、引き裂かれたように洋服の役割を果たしていません。祥子ちゃんに至ってはお腹が破裂しています。……下から突っ込まれて、お腹から触手が飛び出たようです。
美織/い、いやん……。とりあえず手を合わせますね。
GM/ところで山の中ってトイレがあるんですよ。
サジ/なんで?(笑)
GM/あるんですよ……山奥に畑を持っているとね、そこに作るんですよ。GMの実家の方にはありました。ボットン便所ってやつですね。
橙子/お、おお、トイレだ……(笑)
サジ/一応トイレを調べますよ。
GM/ボットン便所が≪クリエイトゲイト≫になっていると判ります。トイレの中に入れることが判ります。
サジ/…………。
GM/トイレの中に入れることが判ります。
サジ/……ちょっと待って(笑)
GM/トイレに入るではなくトイレの中に入れることが判ります。
サジ/待って待って! やだー!(一同笑)
GM/ボットン便所にダイブできます。「ボットン便所に入る」だなんて発想は一般の人ならしないもんね。これは良いカモフラージュだなって思います。
橙子/た、確かに。カモフラージュには丁度良い……?(笑)
サジ/丁度良いけどさぁ! もうちょっとあるでしょ!?(笑)
美織/ど、どうしよっかなぁ……(笑) うーん、トイレに入る……?
サジ/は、入るかどうかの前に供給はしておきたくない?
黒旋風/ボットン便所の前で供給だな!
サジ/匂いが! 匂いが気になるから嫌だ!(笑) 

 一同、このタイミングで供給を行ない、【HP】と【MP】を回復した。

サジ/トイレの先に行く前に、教会に連絡を入れたい。高坂さんに聖印の写メを送って、この村は真っ黒でーすと報告B 「もしこれから連絡がつかなかったら教会のチームを送ってください」ってメッセージを送っておきます。
GM/OKです。すぐに高坂から返信があり、東北支部の教会が駆けつけるように手配すると約束してくれます。そして君達のもとへヘリコプターで助けが行くそうです。カプコン製のヘリで。
美織/絶対やばいやつだよね、それ!(笑)
サジ/カプコンとコナミ製のヘリは信用しない!(笑) ……ついでに魔王にも「お土産を期待していてください」って連絡しておこう。それじゃあ……俺から先にボットン便所に入るよ。
GM/『FGO』のレイシフトするときみたいに格好良く入れます。
サジ/こんなカッコイイボットン便所あってたまるかー!?(笑) トイレの底で会おうぜ!
橙子/まだまだあったんだねぇ、ボットン便所なんてー! シュインと≪クリエイトゲイト≫に入ります!


 ●クライマックスフェイズ 〜御前〜

GM/ゲイトの先は、学校の体育館のような広い空間でした。
橙子/広い……天井が高い。
GM/そこにドドデンとアレがいます。イソギンチャクのような大きな触手の化け物が君達の前に現れます。
サジ/でかーい!
GM/ヨレヨレとした触手が蠢いている隣で……「おや、来てくれたのかい?」と男の声がします。
橙子/その声は……!
GM/悟陀様の近くにいる彼、数星さんです。(数星になって)「美織ちゃん! 村の外へ行ってしまったと思っていたけど、戻ってきてくれたのか!? ありがとう!」
美織/……どういたしまして。でも、貴方達の考える理由で戻ってきた訳ではありません。
GM/「この村が今後も成り立っていくためにも、君には村の中心になってもらいたい! 力があり、頑丈な若い体を持っている君が必要なんだ!
美織/申し訳ありませんが、この村は、今日で終わりです。ハッキリと言います。
GM/「……俺達は家族なのに!?」
美織/家族だからこそ。……止めなければならない。知らない人を、無関係な人を巻き込んではいけないと。そう幼稚園で教わりました。
サジ/外の世界の経験ってやつですね!
美織/それに……お母さんからも、お父さんからも教わりました。だから貴方を止めます。
GM/それは……御託を並べて反論したくない台詞だなぁ(笑) 「そうか。それなら、君に、ちゃんと……言い聞かせるしかないな」 数星は美織ちゃんを見る。洗脳する勢いで……その目を、美織ちゃんではなくイソギンチャクの方へ向けます。
サジ/おっ……!?
GM/そうすると大人しかったイソギンチャクが動き始める。触手の化け物が君達に敵意を向け、さっきまでムニャムニャしていた大量の触手が動き出し……君達を襲います! クライマックス戦闘を始めます。

【戦闘マップ】
 エンゲージ1:美織、サジ、橙子、黒旋風
 (↑10メートル離れている↓)
 エンゲージ2:悟陀
 (↑15メートル離れている↓)
 エンゲージ3:数星

【行動値】
 悟陀様:50
 サジ:14
 美織:13
 橙子:12
 数星:12
 黒旋風:9


GM/第1ラウンドセットアッププロセス。一番最初に動くのは悟陀様です数星さんはセットアップで≪高速詠唱≫を使用。【行動値】にプラス10。さらにシーン攻撃ができるようになりました。
橙子/【行動値】22で動くのかぁ……。橙子はセットアップで≪空間知識≫を使います!
GM/次にメインプロセスに参ります。まずは悟陀様の番です。≪落下する光≫。
美織/やっぱり来るよね!

 ≪落下する光≫
 無数の光で攻撃する[世界遣い]のスキルウェポン。
 命中判定前に1D6を振り、1が出たらシーン内の味方全員に、2〜5が出たら敵全体に、6が出たら使用者のみに物理ダメージを与える。


GM/(1D6ころころ)……悟陀様、1を出しました。悟陀様と数星に当たります。
橙子/あれっ!? 寝起きで怒って叔父さんも攻撃しちゃった!?(笑)
サジ/お、お寝惚けでいらっしゃる……?(笑)
GM/回避判定します。(ころころ)叔父さんは回避判定成功。悟陀様だけ攻撃を受けます。……実は私、『ハルスの悲鳴』のGMをやると悟陀様が悟陀様を攻撃する確率高いんですよ。
サジ/悟陀様、寝惚けすぎでは!?(笑)
GM/彼女はみんなと戦いたくないんです!(ころころ)ダメージはしっかり受けておきますね。次は数星さんのターンで、全員の≪暗黒の渦≫+≪魔導書≫で攻撃。(ころころ)命中15。全員回避してください。
橙子/(ころころ)回避8で当たります。
黒旋風/(ころころ)ファンブル失敗!
美織/(ころころ)13で失敗……。
サジ/(ころころ)サジは同値回避! 美織さんに≪叱咤激励≫を使用して避けさせる! 橙子おばあちゃんに令呪を使用!
橙子/ありがとう、令呪で避けた!
黒旋風/オレは自分に≪リライト≫を使用! ファンブルを2にする! 触手なんて斧でバシバシ斬ってやるー!
橙子/クロちゃんに令呪を使用! 避けてー!
美織/良かった、全員避けた……! まずは、叔父さんを倒しますか!
サジ/叔父さんが悟陀様を操っている感がする。だから叔父さんを倒せば結構いけるんじゃないかな。
橙子/そうですね、叔父さん厄介です!
サジ/じゃあサジのメインプロセスは、マイナーアクションで10メートル移動。悟陀様とは別エンゲージに行きます。≪グロウカリバー≫で攻撃を、SDを3つ使用していきます。(ころころ)命中16です!
GM/(ころころ)回避失敗、当たります。
サジ/ダメージロールに≪インドラ≫を使用します!(ころころ)ダメージ36点の霊力!
美織/令呪いきます! ダメージを56点にして!
GM/[魔術師]の叔父さんにダメージが痛いの入ります。次は、美織ちゃんのメインプロセスどうぞ。
美織/美織は……至近攻撃なので、全力で移動するしかないかな。他にできることがない……。
黒旋風/そのまま走れ! オレが≪躍動の呪歌≫を持っているから、すぐに再行動できるぜ!
美織/それがあったか! それでは美織は全力移動で1ターンを費やして叔父さんのところまで移動します! ウズマキから刀を抜きます。
橙子/刀だ! カッコイイー!(笑)
黒旋風/ミオリやっちゃえー! 天下無双の一撃を食らわせろぉー!

 橙子はマイナーアクションで移動しエンゲージを離れ、メジャーアクションで≪肉体復元≫で全員の【HP】を14点回復した。

黒旋風/よーし、オレはマイナーアクションで14メートル移動! メジャーアクションで≪躍動の呪歌≫をミノリに使用して未行動化! 頑張れー! 纏わりつこうとしている触手を全部断ち切ってやる!
サジ/クロちゃんかっこいー!
黒旋風/後でオレのおっぱいビュッフェしていいぜー!
サジ/おっぱいビュッフェって、新しいなあ……(笑)
美織/頑張るー! 後で私のおっぱいも揉んでいいからね。
橙子/やめなさい! 年頃の女の子が言っちゃダメ!(笑)
黒旋風/全員でおっぱいパーティーだぁ!
サジ/俺、不参加でいいです(笑)
橙子/おばあちゃんのおっぱいなんて揉んでも面白くないだろ!(笑)
美織/では……美織は2回目のメインプロセスで、≪撃滅≫+≪殺法:重圧≫+≪片手武器≫で攻撃!(ころころ)1回目が14で、2回目の命中が19です!
GM/(ころころ)回避15なので、命中19に当たります。
美織/やったー、2回命中判定振れたから当たった! ≪失われた日々≫と≪禍福のさざなみ≫を使ってダメージロールしよう! ……刀を振り被って叔父さんに向かって走ります!
サジ/≪失われた日々≫のロールをしよう!
美織/……ふと思い出す、赤ちゃんの自分を車に乗せたあの日。頭の中に過ぎるのは、お父さんとお母さんが一緒に過ごしてくれた日々……。
GM/もう判っていると思うけど、君がお母さんお父さんと言っている2人は、君の兄弟です。それでも美織のことを自分の子供のように大切に想い、幼い妹である美織の未来を案じた肉親の2人はこの村を出ていったのです。
美織/村のことを何も言わなかったあの2人……私にとってはお父さんとお母さん。その愛情が助けてくれた命を、今ここで恩返しします!(ころころ)26点……。
サジ/禍福もいっちゃえ!
美織/≪禍福のさざなみ≫も使わせていただきます。(1D6ころころ)よし、成功! ダメージ+20点!
黒旋風/オレの分の≪禍福のさざなみ≫もいく!(1D6ころころ)成功! ダメージ+20点!
サジ/令呪切っちゃお、ユーいっちゃいなよ! ≪インドラ≫も乗せよう、ダメージ+15点! コストは≪心身置換≫を使います!
美織/ダメージは、物理101点でございます! ドゴォ!
橙子/特盛だ!(笑)
サジ/やったー、バステ重圧になった! 特技が使用不可になったぞー!
GM/はい、美織ちゃんの一撃が終わったのでクリンナッププロセスになります。……このタイミングで数星さんが≪紅蓮の指≫を使いたかったんですが、バステ重圧の効果で使えません。
美織/イエーイ!(笑)
GM/2ラウンド目のセットアップになります。数星さんはここでもセットアップ特技も使いたかったのですが、バステ重圧なので使いません。
美織/重圧って強いなぁ!?(笑)

 2ラウンド目のセットアッププロセスも、橙子は≪空間知識≫を使用宣言した。

GM/メインプロセス、悟陀様のターンでは≪落下する光≫の攻撃をします。(1D6ころころ)2、皆さん回避判定をお願いします。命中は19です。
美織/命中たっか!(ころころ)回避14で、失敗……。
黒旋風/(ころころ)回避失敗、当たるわ。オレは腹出して寝てるぜぇー!
橙子/それはダメー!(笑)クロちゃん、令呪で避けよう! おばあちゃんは≪聖者の友≫でクリティカル回避します!
黒旋風/令呪が来たから寝返りして避けたぜー!(笑)
サジ/令呪で寝返りするな!(笑) 俺は出目で10が出なきゃ回避できないな……。(ころころ)おっ、11が出たから回避した! いざってときに強いな!?(笑)
黒旋風/じゃあ……悟陀様の命中判定に≪異端審問≫を使用、命中値を17にする! ばあちゃんとサジが≪叱咤激励≫をすれば避けられるぜ!
橙子/あ、そっか! なら美織ちゃんの回避判定に≪叱咤激励≫を使用! 回避を16にします!
サジ/さらに俺もその回避値に≪叱咤激励≫! 回避18にして、成功させよう!
美織/わわわ……クロちゃん、的確な指示ありがとう!
サジ/クロちゃんイケメンだよ! 理知的な支援バーサーカーだな!?(笑)

 次に、サジはSDを2つ使用して数星に攻撃を行なう。命中は成功し、令呪を使用して52点の霊力ダメージを与えた。

サジ/銃でドッカンドッカン撃っていくよ!
美織/かっこいいな、銃ー! 美織は通常攻撃、≪撃滅≫+≪片手武器≫いきます!(ころころ)命中17と20!
GM/(ころころ)回避17で当たります。ダメージください。
黒旋風/ウオオオー! 令呪だあああ!
美織/(ころころ)物理ダメージ36点、参ります!

 橙子はマイナーアクションで令呪+≪興奮剤≫で全員の【MP】23点回復。
 メジャーアクションで≪さきもりの声≫を美織に使用し、クリティカル値−2して出目10でクリティカルできるように変更した。


GM/先に、【行動値】が戻った叔父さんのターンです。……みんなエンゲージを移動されたので、範囲攻撃ができないな。
サジ/だって[魔術師]だから範囲攻撃が怖いもん!
GM/まずは……マイナーアクションでバステ重圧を解除しますか。そしてメジャーアクションで≪暗黒の渦≫を……誰にしようかな? よし、キャラクター的に狙っている美織ちゃんにいこう!(ころころ)命中16です。
美織/回避します!(ころころ)く、惜しい。出目が9でクリティカルしなかった。
サジ/……あれ? でもその出目だと……。
美織/あっ、回避16だ! 同値回避です!
黒旋風/よーし! オレのターンだ! マイナーアクションで……寝返りをうってたから起き上がる!
美織/おはよう!(笑)
サジ/バステ転倒でもないのに寝てるなよ!?(笑)
黒旋風/でもって、メジャーアクションで≪躍動の呪歌≫! ミオリさん、お願いします!
美織/ミ・ノ・リ、です……って、ミノリさんじゃない!?(一同笑) メインプロセス、もう一度参りましょう。≪撃滅≫+≪殺法:重圧≫+≪片手武器≫で攻撃!(ころころ)うわっ、命中の出目が1・2!?
橙子/でも≪片手武器≫だからもう一度振れるよ!
美織/≪片手武器≫持ちで良かったー! からのー!?(ころころ)オッケー、命中19!
GM/≪片手武器≫は本当に心強いなぁ。(ころころ)命中19相手には当たっちゃいます。ダメージをください。
黒旋風/最後の令呪だ! いっけー! 腐った政府なんて倒しちまえーっ!
サジ/それお前のとこの原典やないかい!?(一同笑)
美織/政府じゃないけど……いっぱいおっぱい揉ませてくれたしいきましょう!(笑・ころころ)物理ダメージ39点ですね! ザシュザシュザシュ!
GM/……令呪があったから、落ちました。数星さん、戦闘不能です! そして戦闘終了になります。悟陀様を操っていた[魔術師]が倒れたため、悟陀様も戦闘不能です。
サジ/読みが当たった!
美織/叔父さんに、トドメは……刺さない! 顔の横に刀を刺す! ……これで、おしまいです。
サジ/叔父さんを拘束します。
GM/了解です。サジくんの手によって数星さんは無力化しました。……悟陀様はうごうごしてます。なんだか触手の動きは弱々しいね。
サジ/そういや……どうして悟陀様、この触手の姿になったんだろう?
橙子/悟陀様がどういう状態なのか、よく判らなかったですね……。
美織/そうですね。……あの、悟陀様にこそっと触ることはできますか。
GM/できますよ。触手を掻き分けてみると……なんということでしょう、触手だらけな中央に女性が埋まっているよ。
サジ/その人は……≪スフィアメモリ≫で見た人ですか?
GM/その通りです。美織ちゃんと同じ顔、しかし美織ちゃんは一目で彼女の正体が分かる。目を瞑っている彼女は、あの天女です。
橙子/あらま、美人さんがおるね……。
美織/あの。…………お母さん?
GM/……目を開けます。
美織/えっと……その……。
GM/…………。
美織/どうしましょう……その、悟陀様……何か喋りますか?
GM/悟陀様は喋りません。そこまでもう体力が無いようです。
サジ/…………。ラクになりたいですか?
GM/美織ちゃんはまだ刀は出してますか?
美織/はい。
GM/では、悟陀様は……その刀に自らの首を寄せます。
美織/えっ……。し、死にたいの……?
サジ/……死にたいのか。俺が、トドメを刺そうか?
美織/……いえ、やるなら、私がやります。
GM/殺すなら……何か言葉を投げかけることはある?
美織/…………。生んでくれて、そして、この村にいる人達を助けてくれて、ありがとうございました。長い間、お疲れ様でした。
橙子/……うん……。
美織/……痛みが無いように、一瞬でやらせていただきます。
GM/悟陀様は死亡。彼女の体にパァッっと蒼い光が舞います。触手など何一つも残らず、蒼い光に包まれた彼女は昇華されます。……すると、この空間にだかだかと入ってくる村人達がいます。
サジ/おや……?
GM/おじさんやおじいちゃん達は、神々しい蒼い光が舞っていることから、悟陀様が昇華されていることを悟ります。(村人になって)「お前達……神を殺したのか」
橙子/え、ええあ……。
GM/とあるおじいさんが言います。「我らの神になんてことを……何故神を殺した……悟陀様に手を下すなど……お前はこの村に破滅させた……なんてことをしてくれたのだ……!」
美織/……疲れたお母さんを休ませてあげるのも、私達の役目ではありませんか? これからは人間の世界です。
GM/呪詛を吐きつける人もいる。だけれども……その言葉を肯定する者もいます。……織部が、美織ちゃんのもとへ駆け寄ってきます。
美織/織部くん……?
GM/(織部になって)「神様を……やっつけたんだよな?」
美織/うん……。
GM/「こんなことをさせてしまってすまない。でも……ありがとう」
美織/首を振ります。……私達は、別の道を歩むことができます。だから……これからのことを考えましょう。


 ●エンディングフェイズ 〜日常へ〜

サジ/数星さんには色々とキリキリ吐いてもらおうかな。魔王に連絡しまーす!
GM/なんということでしょう、ここは圏外ではない。電波が3つも立っているからすぐ電話ができるよ。
サジ/すぐに連絡できる! 上司に「この土地に住んでいる者を天に還すことに成功しました」と報告します!
GM/(アクセンになって)「私だ。……先に暴露していいか?」
サジ/はい?
GM/「君達の卓ほど私を頼らなかった卓はないぞ」
美織/マジかよ!?(一同爆笑)
サジ/マジですかよ!?(笑)
GM/「正直、私も戸惑っている。だって何回でも判定して電話できると提示しているのだぞ。おかげで悟陀まわりのネタが分かっていないのではないか?
橙子/そ、そういえば……?(笑)
サジ/む、村に残っていた古文書や魔道具や魔術師を回収できるので! それを持って帰ります!(笑) ……村人、いります?
GM/あ、それ提案してくれるんだ? 「……村人を1匹、持ち返れ。教会には『首謀者は死亡した』とでも伝えておけ」
サジ/じゃ、持って帰りまーす! 俺は一足先に離脱しまーす! 先に帰るね! 上司に呼ばれてるんで帰りまーす! 後始末よろしく!(笑)
橙子/ああもう、まったくー!(笑)
美織/後始末はおばあちゃん、お願いします(笑)
橙子/まったくー! みんな人任せかー!(笑) しょうがないねえ! 可愛い孫のために一肌でも二肌でも脱いでやるよ!
GM/では……サジくん、君は魔王が住んでいるN市の高層マンションにやって来ました。お土産を持ってきてね。
サジ/失礼します。……本当に申し訳ありません! 此度のような件は貴方様のお手を煩わせるほどの問題ではないと判断し、必要最低限の連絡のみに留めてしまいました!
美織/うまいな、言い訳!(一同笑)
サジ/しかし全て≪パミュートメモリ≫に保存して参りました! こちらが古徒海村にあった古文書と情報を詰めたスフィアメモリと首謀者です! どうぞお納めください!
GM/(アクセンになって)「抜かりなく『古文書を回収』と発言したな? ご苦労」 おめでとうございます、『エーデンアイデインの禁書』を入手しました。今度のレベルアップでエーデンアイデインの『神の力』が取れるようになりました。
サジ/やったー!?(笑) エーデンアイデインって、【HP】と【MP】の固定値がババンと上がるやつですよね!?
橙子/すげー特技が取れた!(笑)
サジ/ありがたき幸せ!(笑) ……あの、よろしいでしょうか。どうしてあの村はあのようなことになったのでしょう、ミドルフェイズで調べられなかったことを訊きます(一同笑)
GM/「エーデンアイデインの禁書、なるほど、悟陀の正体は『正なる神エーデンアイデインの装具』か。……超越的存在がどのような風に力を行使するか、お前は知っているか?」
サジ/え……えっと……。
GM/「ルールブックの最初の方を参照だ」
美織/優しいー!(一同爆笑)
GM/「神には【寿命】という隠しパラメータがある。【寿命】を削ることで超常的な力を行使する。……【寿命】が減った神は何をするかと言うとな、【能力基本値】を減らし始めるのだ。もし【理知基本値】を減らしたとしたら、理性的な行動が取れなくなるだろう。【意志基本値】を減らしたなら、まともな精神が保てなくなるだろう」
サジ/ひ、ひえっ。
GM/「まともな判断ができないほど少なくなった【理知】、まともな精神が保てないほど少なくなった【意志】、まともな肉体を形成できないほど少なくなった【体力】……。『美しい人の形』を模倣することすら不可能なほど、悟陀という超越的存在は崩壊していたのだ」
サジ/はあ……。
GM/「悟陀は、自身の【寿命】ないし【能力基本値】を削って人々に加護を与えてきた。何故そのようなことをしていたか。お前には判るか」
サジ/……判らないですね。
GM/「『家族だから』という理由らしい」
サジ/……異端だから判らない理由ですね。家族と言っても、アレは彼女の分身みたいなもんでしょう? それはただの自己愛では?
GM/「正なる神とは、自身が生んだ生命を良き形で生かすことに喜びを覚えるという。上階の神は……紙とペンとサイコロを使って、自分が作ったキャラを愛そうとする。時間を費やし、労力を割き、身を削ってでも自身の子を愛そうとするらしい。だから彼女が寿命を削って朦朧となりながらも自身が作った村人を愛そうとしていたのは、当然の行為のようなのだよ」
サジ/……理解できない話です。
GM/「【能力基本値】を減らし始めた悟陀は、【意志基本値】を減らしていた。自身の子供が使った≪魅了の魔眼≫にすら操られてしまえるほどの【意志基本値】だったのだ」
サジ/なるほど、だから子供でも簡単に操られて……良いように使われちゃったんですね。
GM/そして悟陀は、自身の子に、良い子を生ませる。【能力基本値】が高い子を生ませる。……アクセンは、転がされている男を見下ろします。「どうやら村の者は……良い商売をしていたようだな」
橙子/……商売?
GM/「良い【能力基本値】の人外種族は、人のもとで売れる。商売になる。この男は村を肥やすために売り物が必要だったのだ。売り物を作る悟陀を操り、売り物を増やす娘を欲していた。……10年前なら良い商売先があっただろうな。今は知らんが、無いとは思わん」 魔王は、怒りも滲んだ冷酷な目で数星を見ています。
サジ/人身売買かぁ……。人の子の欲とは怖いものですね。転がっている男に冷笑を向けます。
GM/「種明かしタイムは終わりだ。他にも『こういう姿のバケモノ知ってます?』とか『悟陀様ってどうやって倒すんです?』とか『黄緑数星さんって怪しくないですか?』とか『どうやったら悟陀様を救えるの?』とか『そもそも古徒海村で何すればいいですか?』とか『なんで変死体が見つかったの?』とか『村で調べられないこと』を訊いてくれたら私は答えたんだぞ
サジ/本当にすみませんでしたーっ!(一同爆笑)

    ◆

橙子/あ、アクセンさんに電話で訊くのもあったけど……おばあちゃんで≪神託≫で訊いても良かったんだ。
美織/神託テレホン!?(笑)
橙子/「神様! 悟陀様を救う方法ってあるんですかー!」とか訊けば良かったね! いま思いついた!(笑)
GM/アクセンテレホンは「村の中では判らないこと」を聞き出せるコマンドだったんだよ……。あと、別にサジくんじゃなくても電話できたんだよ。PC達は全員アクセンの連絡先を知っている訳だし、彼は教会の協力者でもあるんだから。
橙子/全然思いつきませんでした、すみません……(笑)
サジ/いま思えば、最初のマスターシーンの「だめ、にげて」って女性の声は悟陀様のものだよね。悟陀様に敵意や殺意が無いのは明らかだったわ……(笑)
美織/「やめて!」ってハッキリ拒絶してたんですよね……。
GM/さて、サジくんが去って暫くすると、教会のエージェント達が駆けつけてきました。数日間、君達は古徒海村に留まり……大勢と色んなことを暴いていきます。
美織/はい……。
GM/村人の2分の1が暗部に関わっていたこと。宴会で酔っ払っていたおじいちゃんや奥さん達以外の村人は、清野くんや旅行者の死には関わって隠蔽していました。教会と警察によって村の闇が暴かれ、村は半壊状態になります。
橙子/ああ、しょうがないと言えばしょうがない……。
GM/首謀者である数星さんは行方不明。おそらく大きな化け物である悟陀様の消滅時にいっしょに呑まれてしまったとみなされます。
サジ/そういうことにされまーす(笑)
GM/色々と調べていく中で、ひと段落ついた数日後。高坂が橙子おばあちゃんに話をします。「橙子さん。清野くんの聖印を見つけてくれてありがとうございます。あの墓は掘り起こされ、ご遺族に渡りました。きちんとお別れの挨拶ができたようです」
橙子/ああ、それは良かったね……。
GM/「美織ちゃんの帰省旅行だった筈なのに、随分と長旅になってしまいましたね。それでもこちらはとても助かりました。いつもありがとうございます」
橙子/いえいえ、無事に解決できて良かったですよ。……出来れば、私も悟陀様とお話したかったね……。
GM/「超越的存在が普通に村に住んでいたなんて、まだまだこの世界には驚くようなことがたくさんありますね」
橙子/そうだねえ……この年になってもビックリだよ。
GM/「よろしければ橙子さん、この古徒海村の事件の報告書作成を任せてもよろしいでしょうか。調査チームだった清野くん達が殉職してしまったため、担当者が不在になってしまいました。数日だけでも古徒海村に関わった橙子さんのご意見を頂戴したいのです」
橙子/そっかぁー、わかったよ。
GM/「ご協力ありがとうございます。できれば橙子さんには今後も若い子達に報告書の作成の仕方を教えたり、教会のエージェント達を面倒みてもらいたいのですよ。教育してほしい人がたくさんいましてね……」
橙子/あいよー! 任せな、このおばあちゃんにー!
GM/……では、橙子さんがそんな風に高坂と話している横で。美織ちゃんに話し掛けてくる少年……織部くんがいます。
美織/織部くん……。
GM/(織部になって)「村は大混乱だけど、これはいつか来る未来だった。いつか踏み越えていく未来だったと思う。……こんな未来に早くなれたのは、美織のおかげだ。ありがとう」
美織/……頷きましょう。
黒旋風/ミオリミオリ、なんか、あいつと約束しようぜ。これからずっとあいつ、大変そうだし!
橙子/約束?
黒旋風/未来に何か約束があったら、それ楽しみに生きていける! 約束作ろう!
美織/そうだね。……村の後のこと、よろしくお願いします。それで、暇になれたらN市に遊びにきてください。そしたら一緒にコーヒーでも飲みましょうか。
GM/「……うん! そう言ってくれると嬉しい」 真っ直ぐと美織ちゃんを、美織ちゃんと同じ目で、見つめます。その目がどうか、これからの困難を乗り越えていく力があるものだと信じ……。


 アナザーワールドSRS・リプレイ
  〜 ハルスの悲鳴 〜





END

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