アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 悔いなきセレクシオン 』 2ページ ■
2014年5月11日




 ●オープニングフェイズ2/剛 〜信頼〜

GM/PC1の剛くんのオープニングシーンをしましょう。高坂さんとの交流シーンがやりたいです。
剛/教会にいる高坂さんのもとに突撃しにいきたいです! 高坂さん! 任務が終わりましたー! バァーン!
ベル/バァーンは扉を叩き壊した音だな。
麗子/礼拝堂の扉が粉微塵!
剛/ああっ、なんてことだ!?(笑)
GM/そのバァーンを聞いて高坂が「ああ、その音は。剛くん帰ってきたんだね」と迎え入れます。「今からコーヒーで休憩を入れようと思っていたところだったんだ。報告書提出ついでに一緒にどうかな?」
ベル/普通の対応!?(笑)
剛/高坂さんありがとうございます! それより扉が!?
ベル/自分で壊しておいて!(一同笑)
剛/そんなつもりは無かったんですよ! でもとりあえずコーヒーは飲みたいっす!
GM/「また力の加減が判らなくなっちゃったのかい?」 剛くんが鍛錬して異能の使い方を学んだ過去を知っている高坂は、心配します。
剛/いや、今回の扉破壊は良い写真が撮れたからテンション上がっちゃったせいです。
ハルカ/隙間風がスルリ(笑)
GM/「君に大切な物をあげよう。『自重』と書かれた看板だ。これを見える位置に置いておこう。携帯の待ち受け画面に『落ち着け』と字が書かれているのも良いよ」(笑) 報告書を確認する高坂と2人でコーヒーでも飲みながら、ゆったりしましょう。
剛/今回の仕事は外国の支部に行ってきた訳ですが……と言いながら、でかい鞄から資料を取り出します。カメラの下の方に入れたからちょっと紙がヨレてる(笑)
GM/ヨレてるのを笑いながら、高坂は報告書をチェックしていきます。「うん、やっぱり剛くんは仕事は確実だな。流石だ」 レベル20エージェントだからね。
剛/でも今回も色々ぶっ壊しちゃったんですよー……家とか柱とか遺跡とか。
GM/「君はいつもパワフルだな。けど、最後の方に載せているこの写真。今回の任務で一緒だった人達の写真だろう? みんな笑っている。君と一緒にいる人達はいつもこんな風に笑うんだ。そんなに落ち込むんじゃない」
剛/いやー……いやー……。
GM/「でもちょっとは自重を覚えようか。多分少し頑張っただけで修繕予算は減らせたぞ?」
剛/うっす!(笑) 俺だって頑張ってるですけどね、なかなかね!
GM/「いい人でも探したらどうだ? いっつも剛くんを見守ってくれるような、いい人でも」
剛/いい人? ……いい人? 物を直すのが巧い人ですか?
GM/「そういうフォローをしてくれる友人は既にいるだろ。そうじゃなくて……いないのか? 好きな人とか、恋人とか」
剛/あー……いないっすね。これからもできないんじゃないですか?
GM/「えー。まだ剛くんは22歳だろ。そういうこと言うもんじゃないよ」
剛/そうすっけど……でも、判んないですよ。俺、人を幸せにできるかどうかも判りませんし。いつ死ぬかもよく判んないし。それに女の子って、ギュッてしたら……潰れそうじゃないですか。ダメっすよ、そういうの……。
GM/「君の良さを知っている俺としてみれば、もし君に好かれたらどんな女性だってそれだけで嬉しくなるだろうけどね」
剛/それに、目標を達成してないっすから。
GM/「目標?」
剛/まだ、うっかり事件に巻き込まれた人以上の人を、助けられてないっす。それが終わってからの方がいいかなって。
GM/……高坂は「良い子だなぁ」とにこやかに笑いながら「よし、チェック終了」と報告書をしまいます。話はちゃんと聞いていたけど仕事もしていたよ。
ベル/仕事が終わるのが早い高坂さん好きぃ! TPゲット!(一同爆笑)
GM/「まあ、こんな仕事をしていると正直そうも言ってられないよな。俺も結婚はできないし」
剛/そうなんすか? なんでっすか?
GM/「結婚できるような男に見えるか?」
剛/見えるっすよ。だって高坂さん優しいじゃないっすか。
GM/「優しいだけでできるなら、剛くんなんてポンポン結婚してるよ。それに俺は、ほら……結婚しちゃいけないっていうか、無理だし」
剛/なんでっすかー? 高坂さんは能力が暴走したりしないでしょー?
GM/「うん。能力者ではあるけど、よわっちいよ。だからここに来るような子達が魅力に感じることもないさ」
剛/イケるっすよ! 能力は無いって言ってますけど、高坂さんには色んな人との繋がりがあるじゃないですか。それは大事なことっすよ。
GM/「……そんなに褒めたって何も出ないぞー」 高坂は照れて頭をぽりぽり掻きますが、嬉しがっています。ここで【知覚】判定、難易度10をどうぞ。
剛/(ころころ)達成値11で成功です。
GM/高坂は奥の部屋に君の報告書を持って行く。そのとき、誰かが見ている気がした。
剛/誰かが見ている? ……高坂さん以外の匂いはしますか? 剛は≪野獣の鼻≫を持っているので、嗅覚が良い設定なんです。

 ≪野獣の鼻≫
 尋常ではない嗅覚を持っていることを表わす[異端者]の副特技。
 特定の個人や集団を探す。常時【命中値】に+1。


GM/ほう、嗅覚で相手の体臭などを察するのか。それを念頭に置きながらお答えしますが……何も感じません。しかし見られている感覚がある。つまり、目だけの存在が君らを見ていたということです。
麗子/つまり……≪望淵鏡≫とか≪千里眼≫を使われているってことかな?
剛/無駄に言いたい。キサマ、見ているなッ!?(一同笑)
GM/視線がフッと消える。高坂は奥の部屋から戻ってくるよ。
剛/……何だろう? 判らないや。高坂さん、変な視線を感じたっすよ!
GM/「お、おう?」 いきなり言われて高坂は戸惑っている。しかし……【理知】判定、難易度10をお願いします。
ベル/【理知】は1だけど、頑張れ!
剛/≪戦士の勘≫を使用します!(ころころ)達成値16っす。高坂さんの体を掴んでなんかいたっすなんかいたっすって揺さぶります!
GM/ガッコンガッコンゆっさゆっさ待て待てステイステイって高坂は揺さぶられて悲鳴を上げます(笑) そして奥から置鮎声の神父が「うるさい!」って怒鳴ります。
剛/アイザックさんすんませんっした!(笑) きゅーん……。高坂さん、何か心当たりでもあるんすか?
GM/成功したので、「高坂が何かを隠している」ことが判ります。
剛/す、ストーカーっすか? ストーカーなんすね!? 高坂さんってウッカリ誰かに連れ去られるかもしれないじゃないですか!
GM/「いやいや、何も無いからこんな能天気な顔をしていられるんだよ。安心してくれ。それに、俺がヘマしたら剛くんがなんとかしてくれるだろ? 『助けてくれ』なんて大人の男が言うのもアレだけどさ」
剛/しますけど! 助けますけど! 出来るだけ判りやすくないと……俺には難しいっす。
GM/お、その台詞は良い言葉だな。じゃあ高坂は言います。「例えば俺が誘拐されたかもしれないって思ったとしても、5日は待ってくれ。俺だって色々あるんだしさ、それぐらいは心に余裕を持ってくれよ」
剛/……判ったっす。5日以上経っても連絡が無かったら助けに行くっす。
GM/「あー、助けに来てくれなんて言いたくないなー。言ってて自分が情けなくなるなー」
剛/でも良かったっす、守る人がいなかったら俺なんて意味ねえっすから。
GM/コツン。軽い、剛くんにとっては全然痛くないゲンコツを高坂はします。コツン、コツン。
剛/わー、【防御点】が88点ありますからね、全然痛くないっすよー。なんかあったら俺、動きますからねー! わー!(笑)


 ●オープニングフェイズ3/共通 〜談笑〜

GM/さて、ハンドアウトに記載されている事件が起こるんですが。ここから先のシーンを進めると高坂が行方不明になってしまいます。なのでまずは全員集合の交流シーンをしませんか?
ハルカ/はい、やっておきたいです!
剛/全員高坂さんと知り合い設定なんですから、会っておかないとですよね!
ベル/よっしゃー! 高坂さんと交流イベントだー!(笑)
麗子/いなくなる前に高坂さんに会って、TPを貯めないと!(笑)
ベル/レベル20だし、各々たくさん仕事を受けているだろうから……みんな別々の任務の報告書を持ってきたことにして礼拝堂に集まろうか?
GM/それなら直前の剛くんのシーンから継続にしよう。さっきの剛くんとの語らいが11月後半の出来事です。
剛/高坂さん、コーヒーおかわり飲むっす! ……俺がブチ壊した開けっぴろげのドアから誰が来る?(笑)
ベル/ノックして礼拝堂に入ろうとしたら、ドアが無いことに気付いて困惑しているベルがいます(笑) ……ごめんくださいましー?
GM/(高坂になって)「ああ、ベルちゃん! そのまま入っておいでー。誰がやったか君なら予想がつくだろ? 現場復旧委員会が到着するまでそのままにしておいてくれー」
ベル/高坂様、お久しぶりです。剛さんがいらっしゃっているんですね……って、またですか?(笑)
剛/復旧委員会の人達には頭上がらないっす! ホントありがたいっす! 申し訳無いっす!(笑)
ベル/……剛さんを見ていると、博士が飼っている犬に見えてくる。
GM/その犬、オートメイル犬かな?。
ベル/異端の体を付けたり剥いだりしてるような博士ですからね(笑) 高坂様、こちらは今回の事件の報告書ですわ。
GM/「ああ、ありがとう。早速見させてもらうよ」 扉のあったところから冷たい風がヒュオー。
ベル/剛さん、体が大きいのですから扉の前に立ったら良いのでは?
剛/そっすか!? そうするっす!
ハルカ/ママン、扉があったところに誰かが立っているよ。
麗子/邪魔だ! 私達が入れん!(一同笑)
剛/い、今の俺はドアっす!
ハルカ/キミはまたドアを壊したのかー。ママンの肩にウーパールーパー状態で乗ってます。
麗子/また壊したのか。何故君は学習しないのか。
剛/学習はするんすよ。でも忘れるんすよ。
ハルカ/それ学習してないってことだよ(笑)
麗子/何度も何度も繰り返し頭の中で定着させることで行動化していくって判っているかな。覚えろ!
ベル/もう礼拝堂の扉、自動ドアにしません?(笑)
ハルカ/もしくはドアの強度を上げてもらうしかないね。
麗子/そうだな。……言いながら、ウズマキからブルーシートを出します。応急処置!
GM/「ああ、麗子さんにハルカくん。お疲れ様です」
ハルカ/こんにちは高坂さん、ぴょこっ。
麗子/ご苦労、高坂。持て成しはいいよ、そこに座りなさい。
GM/「仕事をしてくれた皆さんのサポートをするのが俺の仕事ですよ」
ハルカ/お茶ならボクが淹れようか? 『ライフパス/特徴』が味オンチだから不思議な色のお茶を出すけど。
ベル/私が淹れてきます。死亡フラグは回避!(笑)
麗子/高坂に毒ダメージを入れるな! 1点でもダメージが入ったら抑止力ルールが無いから死ぬぞ!(一同笑)
ベル/オープニングシーンで≪大地の守護者≫を使う訳にはいかない!(笑)
剛/……あ、そうだ。ベルさん! お花って好きですか?
ベル/お花?
剛/任務で山に行ってきたんですけど、高山にだけ咲く白い花の写真を撮れたのであげます! はいっ!
ベル/……はにかんで、ありがとうございますって笑います。
剛/女性には生の花をあげた方が良いって言われたんすけど、持ってきちゃうと条例違反になって捕まっちゃうんで写真で勘弁してください!
ハルカ/うん、高山植物は勝手に採っちゃダメだからね(笑)
ベル/お気持ちだけで嬉しいですよ。
剛/麗子さんにもあげる。ハルカくんには海の写真! 高坂さんには……あまり出かけたりしなさそうだから、各国の自然や出会った人々の写真をセットであげるっす。
麗子/その写真は写真集として神木出版で発売しております(笑)
GM/「写真か。俺、昔……写真にハマってたときあったんだよな」 写真の中の世界各国笑顔の人達を見ながら、高坂は3人分のコーヒーを淹れてしまいます。
ベル/い、息をするように仕事をする高坂さん……(笑)
GM/「そうだ! みんな集まってくれたことだし、ちょっとご相談したいことがあるんだ。そろそろ12月だろ? 教会でクリスマス会をしようと計画をしているんだが、何かイベントの案はないか?」
剛/クリスマス会! いいっすね!
ハルカ/クリスマス会かー。いつの間にか人間の姿になってコーヒーを飲みます。ぽんっ。
GM/ウーパールーパーの状態だとコーヒーカップの前でビチビチ跳ねることになるしね(笑)
剛/雪が欲しいっすね! 雪!
GM/「欲しいっすねって言われても、雪なんていつ降るか判らないだろ」
ベル/人工的に降らせるとか?
麗子/降雪機を呼べばいいのか?
剛/北極から雪を取ってくるっす! 俺、頑張るっす!
ベル/……自由な発想ですね(笑) クリスマスですか……。博士が毎年「サンタクロースを作る」と言ってます。
ハルカ/クリエイトするの!?(笑)
ベル/博士は異端のパーツを組み合わせて異端を作るので……必然的にサンタクロースの異端が完成します。毎回失敗作を止めるのが大変なんですよね。だから気付いたら私もレベル20。
剛/博士の尻拭いのおかげでレベル20になった!(笑)
ベル/博士の生み出したウッカリイーターに姉妹で駆り出されているから高レベルです(笑)
剛/そうだなー……クリスマスなんですから、プレゼントすよ。大量のプレゼントを持ってきましょう!
ハルカ/この世界ではクリスマスにプレゼント交換をすると聞いたんだが、違うの?
麗子/子供はな。
GM/用意する側のご意見でした。
ハルカ/……アッハイ(笑)
剛/そういえば俺、22歳だし大人っすね!(笑)
ベル/私は去年のクリスマスは異端の足を貰いました。靴下の中に足がズッポリ。
剛/嬉しくないっすね!?(笑)
麗子/教会のクリスマス会は大人でもプレゼント交換をアリにすればいい。予算を決めて、節度を持って、異端の足以外でな。
GM/高坂が「ふむ、なるほど」とメモを取ってます。
ベル/今の参考になるんですの!?(笑)
GM/「えっ、参考になる話をしてくれていたんじゃないの!?」
ベル/あとは……隠し芸大会とかやりますか?
麗子/教会でやったら、万国ビックリ人間大会になりそうだ。
ハルカ/「ドキッ☆能力者だらけのビックリ人間大会」になっちゃうね(笑)
ベル/……高坂様は、クリスマスにご予定はないんですか?
GM/「みんなの遊びたいな。だからクリスマス会を企画して……」
ベル/と、年頃の男性なのに……?
麗子/日本のクリスマスといえば?
ハルカ/デート! 高坂さん、相手は?
GM/「いや、俺に相手はいないし」
麗子/本当にいないのか? その年でいないのか? 紹介しようか?(笑)
剛/12月の前半に曲がり角で突然ぶつかってラブロマンスが始まるかもしれないっすよ!
GM/ダメージが1点以上入ったので高坂は死亡しました。
ハルカ/ああっ、ラブロマンスができない!?(一同笑)
GM/「いやいや、教会といえばどうしても危険な仕事を受けてもらう嫌な所じゃないですか。だからクリスマス会とかして、みんなを労いたいんですよ。お配りするお菓子の準備はもちろん俺がしますよ」 麗子さんの紹介を綺麗にかわします。
麗子/ふむ、そうか。
GM/綺麗に回避するどころか、みんなのために……と言って、自分の話をしないように仕向けています。
麗子/…………。高坂お疲れ様会をしよう!
ハルカ/それだっ!(笑)
ベル/それです!(笑)
GM/「申し訳無いですがそれは却下させていただきたく……」
麗子/お前に拒否権は無いッ!
GM/「ええっ!?」(笑)
剛/そうですね! 誕生日とかにしちゃいましょう!
ベル/高坂様の誕生日はいつですか?
GM/「12月28日だけどしなくていいです!」
ハルカ/しましょう! 28日にしましょう! ボク達が勝手に準備しちゃおっかー!
ベル/28日は高坂さんの誕生日会およびお疲れ様会および忘年会ですね!
剛/いいっすね! スゲーいいアイディアっすよそれ! 古川財閥の力で凄いデカイホールとか借りましょう!
ベル/燐音なら高坂さんのためならデカイ自宅を提供しますよ!(突如、燐音になって)「クリスマス会より豪華なパーティーをしましょう! 今から招待状を作って皆さんに渡しますわ!」
GM/「燐音ちゃんゴメン申し訳ない!」(笑) あまりのことに高坂は小さくなっていきます。どんどん小さくなっていきます。
剛/違うっすよ、高坂さん! そういうときは「嬉しい」って顔をした方がいいっす!
GM/「も、もちろん嬉しくはあるんだよ……でも……」
剛/誰も高坂さんに申し訳無く思ってほしい訳じゃないですよ。喜んでほしいっすよ!
GM/「お、俺はこんなに持て成されて……明日死ぬんじゃないだろうか?」
剛/人間はそんな簡単に死なねーっす!
ハルカ/キミは特にね(笑)
GM/「……この会議、解散!」 あまりに恥ずかしい高坂は話を終えようとしますよ。
ハルカ/……では、早速高坂さんお疲れ様会のことをみんなに知らせてくることにしようー!
麗子/出席カードの準備なら任せろ。
ベル/カードをバラ撒くのに≪空間知識≫使えないかな。
剛/味方と思っている人にはカードが全員届くんですね、カッコイイ!(笑)


 ●オープニングフェイズ4/ハルカ 〜襲撃〜

GM/PC2のハルカくんメインのシーンです。ハルカくんは英霊としてこの現世に召喚されたけど、そのことに関してどう思っている?
ハルカ/最初はここがアスガルドかと思いました(一同爆笑) でもアスガルドではなく……異世界に飛んできてしまったらしい。しかも帰る方法がいまいち判らない。そんな軽いライフパスが「絶望」です。
剛/軽い重要キーワードだな!?(笑)
ハルカ/戻れないものはしょうがないよね。そしてこの一家は、働かざる者食うべからず。ママンからお仕事を貰ってあちこちに潜入捜査をしているうちに、日本のことを随分詳しくなり……毎日が楽しいです。
ベル/エンジョイジャパン!(笑)
GM/英霊は、「目的を果たす」と昇華されます。その昇華は魔力切れによるものとは違い、満足したから逝く……魂の保管庫になっているウズマキに帰るというものです。
ハルカ/半ばハルカはここがアスガルドじゃないのかなって思い始めてますね。周りの人の自覚が無いだけで本当にここがアスガルドなんじゃないかな? 半分ぐらい目的は達成できたと言っていいです。ひたすらパタパタ楽しんでます。
GM/パタパタ可愛い(笑) ……今日は12月6日。今日はとあるセッションのエンディングフェイズを迎えました。任務を終えてなんとかお家に帰ることができたハルカくん。
ハルカ/お家は、ママンの自宅です。
GM/神木さんちですね。事件が一区切りついて、あとは明日教会へ報告書を提出するのみ。全てが終わった夜、羽を伸ばすことができます。
ベル/羽を伸ばすというか、エラを伸ばす?(笑)
ハルカ/ウーパールーパーの姿に戻り、びろーんとラクな姿勢になります。リビングのテーブルの上に置いたお茶椀の中にチャプン。
GM/今日のクライマックス戦闘は大変だったね。今の【MP】はカツカツギリギリだよ。
ハルカ/いやー、大変だったよー。1シナリオ1回までの特技を全部使い果たしちゃったよー。
麗子/……遠まわしに「今の【MP】は無いからなすすべがない」って言われてる(笑)
GM/そんな麗子さんもまさか今日、シナリオ制限特技を全部使うとは思わなかったね。
麗子/いやー、まさか30メートル級の巨人が出るとは思わなくてなー! ≪這いよる混沌≫は消費コストが大きくて困るよー。だから残り【MP】が1だ!
ハルカ/久々にボクも≪さだめの解放≫を使ったよー。≪興奮剤≫も1つも残ってないね!
麗子/あーあ、こんな夜の私はお茶椀に水を入れるぐらいしかできないな! 今日はもう早く休むしかないな!
GM/見事な負けフラグをありがとう(笑) プルルル、プルルル。神木家の電話が鳴る。
麗子/はい、神木です。どなた様?
GM/「覚えているかしら、リー=ホンファよ」 軽いイントネーションの女性の声です。
麗子/……ホンファ? ホンファか! 久しぶりだな! 少し驚きますが、久々の声に嬉しくなります。昔を懐かしんで声色を高めに言います。
ハルカ/ママンのテンションが上がってる……?(笑) お茶椀の中で聞き耳を立ててます!
ベル/さりげなくお茶椀がカタカタと電話に近寄っているぞ(笑)
GM/「こうやって話すのは多分20年ぶりね。本当に久しぶり」
麗子/もう長いこと会ってないな。てっきり中国に帰ったのかと思ったぞ。
GM/「こっちとあっち、行き来してたの。今は日本にいるわ」
麗子/そうかい! それは大変だったな。君の予定があったらでいいけど、また近々会えないかな?
GM/「いいわね。実は今日……アナタにお願いがあって電話したの」
麗子/お願い? 何かな?
GM/「教会から『復元の魔導書』を預かっているでしょう。それをワタシに譲ってちょうだい」
麗子/駄目だ。……ワントーン下げて、言います。どこでその情報を聞いてきたかは判らないが、責任者として任されている私の立場というものもある。君はそれを受け取ってどうするつもりだい?
GM/「あの頃のようにペラペラと全てを話すことはできない。……もう一度言うわ。『復元の魔導書』をワタシに譲ってちょうだい」 確認を取るかのように言います。その声は脅しているというより、麗子さんにお願いしているようです。
麗子/…………。できないよ。
GM/「そう言われても仕方ないわね。とても重要な物だもの」
麗子/……ああ。
GM/「その禁書を使ってやりたいことがあるの。どうしてもしなきゃいけないこと。ワタシがしなきゃいけない、だからワタシはそれが欲しい。でもアナタが持っていると知って……手荒な真似をしたくないから電話をしたの。だって……一緒に学んだ仲だから」 相手が麗子さんでなければ、奪い取る意思はあると言います。
麗子/……そこまでして欲しい物なんだな。
GM/「そこまでして人が欲しがるような禁書をアナタは預かっているのよ」
麗子/でも、これは私が私の為に使う物として持っているのではない。君は自分の為に使おうとしているようだが?
GM/「ええ。ワタシの為に使う」
麗子/ならば、私の答えはNOだ。奪い取るとしても私は応戦する。守り通してみせる。負けるんですけどね!(一同爆笑)
ベル/カッコイイ! でも良い前ふりでしたね!(笑)
GM/「ごめんねとは言わない。ワタシは事前にこうやって電話をしたんだから。奪い取りに行くわ」 ピンポーン。
ハルカ/早っ!?(一同笑) にゅるんと人型になって、入口に行きます。お茶椀の中にいたおかげで【HP】と【MP】が1まで回復したよー。戦闘はできるんだよって顔をしておきます!(笑)
麗子/は、ハルカ……!
ハルカ/ハイハーイと扉を確認もせずにガチャリと開けちゃう!
GM/なんてGMに対して優しいプレイヤーだろう(笑) 扉を開けた先には、10歳前後ぐらいの子供が立っていた。
ハルカ/子供?
GM/黒い髪、黒い着物を着た男の子です。
ハルカ/……君は?
GM/「『復元の魔導書』を頂きに参りました」 ハルカくんはその禁書の存在を、麗子さんが受け持っている重要な任務だからこそ知っています。
ハルカ/ビックリした顔をします。……一体何だそれは、食べられるのかい? 適当にすっとぼけます。
GM/「貴方は知らないのですか」 首を傾げる黒の少年。瞬間、ハルカくんは「臭い。匂う」と思います。腐臭だ。
ハルカ/……あ、なんかこれヤバイやつや。
GM/英霊であるハルカくんは「こいつは普通の人間じゃない」と確信します。この黒の少年は、自分と同じように魔力で体を形成した魂だ。「とぼけないでください。『復元の魔導書』を頂きます」
ハルカ/警戒心を高めます。あれはおいそれと人にあげていい物じゃないんだ。帰りたまえ。
GM/「自分がスイッチを押したら、今まで歩いてきた場所が全部破壊されます」
ハルカ/……は? お、脅そうって言うのか?
GM/「この家に来る間、色んな場所を通りました。色んなお家を見てきました。貴方の答え一つで全部破壊されます」
ハルカ/目的は何だ。
GM/「マスターに禁書を受け取るように命じられました。受け取った禁書をマスターに渡します。マスターがしたいことのお手伝いをするために自分は召喚されました」
ハルカ/……なるほど。頷きながら、後ろに立つママンに視線を向ける。
麗子/……ハルカ。やれ!
ハルカ/やれと言われた瞬間、高い【行動値】を生かし少年が何かをする前にケリをつけようとします! ≪無音の外套≫で隠密化をし、背景に溶け込みます。見えない位置から、≪片手武器≫で攻撃する!
GM/見えない体になった。先制の一撃は、入ります。ハルカの攻撃を受けた少年はその場に突っ伏した。その瞬間、ぶわっと腐臭が強くなる。
ハルカ/くっ……!
麗子/く、臭い!
GM/玄関にあった観葉植物が真っ黒になって落ちる。それどころか、少年と隣接していた下駄箱がじゅわっと溶けます。
ハルカ/ま、ママンの高級ブーツが溶けていく!(笑)
麗子/腐敗!? こ、これは……本気で取りにかかってきているのか!
GM/ムクリと立ち上がった着物姿の少年は、ハルカくん達に近寄ります。一歩前に進むたびに、神木家にある物が腐っていく。彼が歩くだけでダメージが入っていく……。
ハルカ/毒ダメージか……!
GM/「譲ってはもらえませんね。では、N市の半分に腐り落ちてもらいましょう」
ハルカ/げっ!?
麗子/……仕方ない。取引をしよう。君が言うそのスイッチと、『復元の魔導書』を交換だ。
GM/「ありがとうございます」
麗子/だが、伝えろよ。これを使う覚悟が君にはあるのか、と。……ホンファに伝えろ。
GM/「確かに伝えます」 麗子さんは、禁書を渡すのかな?
麗子/人命には変えられん。苦渋の選択だが、『復元の魔導書』を出します。
GM/禁書を受け取る少年。腐敗は調節できるのか、受け取っても禁書が溶けることはありません。「確かに受け取りました。N市半分の破壊はしません」
麗子/……お前。何者だ。
GM/「ただの、召喚された従者です」 ふんぞり返ったり、力を見せつけたりすることもなく。少年は本を胸に抱いて頭を下げると、パァッと霊体化して去っていきます。
麗子/……ダァンと壁を殴る! あれがホンファが言っていた世界に名を残すためのものか! ……間違っている!
ハルカ/……貴方のサーヴァントなのに役に立てなくてごめん。でも、取り返そう。きっとチャンスはあるよ。
麗子/そのつもりだ。教会に連絡してくれないか。
ハルカ/判った!


 ●オープニングフェイズ5/ベル 〜命令〜

GM/神木家で起きた事件は12月6日の深夜。ベルちゃんがときわから電話で呼ばれたのも、12月6日の深夜です。
剛/あ、本当だ。
GM/これから始めるシーンは、日付が12月7日に変わったばかりの夜。剛くんは電話によって教会の礼拝堂に集まります。
剛/夜だから静かにしないと! 直ったばかりの扉を静かに開けます!
麗子/ちゃんと学習しているな(笑)
ベル/ベルは先に礼拝堂の中で待っています。……こんばんは、剛さん。
剛/今日は扉を壊さなかったですよ。
ベル/偉いです、よくできましたね(笑) 礼拝堂で待っていると、ときわさんが来るのでしょうか?
GM/はい、ときわが来ます。高坂が仕事斡旋人として登場するのが普通ですが、高坂が登場できない場合ときわが現れるのが『AW』の通説です。高坂が柔らかく暖かい性格の大人と言うなら、ときわは厳しく尖った性格の少年ですね。
ベル/普段なら高坂さんからの連絡が多いので、ときわさんからの連絡は珍しいですね。
GM/(ときわになって)「夜分遅くに申し訳ございません。高坂さんのことでお願いがありまして貴方達を呼びました。他の方にはできないお願いです」
剛/それは、経験値的な意味ですか? それとも……。
GM/「信頼している人でなければお願いできない事件が起きたからです」
剛/……判ったっす。
GM/「こちらもまだ状況が全て呑み込めていません。確認しながらになるのでご了承ください。それと神木さんから大変なお電話がありました。彼女らもすぐに礼拝堂に合流するでしょう」 では、麗子さんとハルカくんも礼拝堂に合流してください。
麗子/タクシーですぐに駆けつけます! その間もずっと麗子は貧乏ゆすりをしているよ!
ハルカ/タクシーの中で手を繋いで『供給』をしておきました。親子ですってタクシーの運転手に説明しながら(笑)
GM/その『供給』の結果、全回復しました。なんということでしょう、前回のセッション報酬として『魔晶石』というアーティファクトがありました! これを使うことでシナリオ回数特技が全回復です!(一同笑)
ハルカ/こんなときのためにあって良かった! 魔晶石バリムシャア!(笑)
麗子/まったくだ、凄い報酬を貰ったもんだ!(笑) 礼拝堂の扉をバターンと開ける!
ハルカ/バターンってボクが閉める(笑)
GM/(ときわになって)「ミズ麗子、ミスターハルカ。よくご無事で。お水をご用意しておきました」
ハルカ/トキリンさんこそお疲れ様です。お水ゴクゴク。
GM/「剛さん達へのお願いの話はひとまず置いて、緊急事態のお話を先にしましょう。……ミズ麗子。強奪を受けたというのはどういうことですか?」
剛/ご、強奪ってなんすか?
ベル/何を盗られたのですか?
ハルカ/……ママンが保管していた禁書があってね。
麗子/以前お前達にも話したことがある、『復元の魔導書』が奪われた。
剛/えっ。あのヤバイやつが盗まれたんですか!?
麗子/いや、正確には渡したが正しい。……相手の名はリー=ホンファ。私のかつての友人だ。凄い魔術師だよ。
GM/「ミズ麗子が認めるほどの魔術師ですか」
ハルカ/その魔術師の従者と名乗る10歳ぐらいの男の子が奪いにきたんだ。黒い髪で、黒い着物を着た真っ黒な男の子だった。なんだかボクと似たものを感じて……。
ベル/ウーパールーパー的に?
ハルカ/違うんだ!(笑) まるで雰囲気が……英霊のようだった。ボクのように召喚された魔力の塊のような子だったよ。あと腐臭がして……。
ベル/人ではないものですか……。魔術師リー=ホンファの従者が襲撃しにきて、そして彼に禁書を渡してしまったと。
ハルカ/うん。……N市の半分を吹き飛ばすって言われたらね。
剛/す、凄いことをする奴ですね?
GM/「賢明な判断です。ミズ麗子、ミスターハルカ、ありがとうございます。もし抵抗したら今頃ここで話すこともできなかったでしょう」
麗子/出来る限りのことはしたつもりだった。そう言ってくれるとハルカが助かるよ。
ハルカ/ま、ママン……!(笑)
GM/「ベストを尽くしていただけて感謝をしております、が。『復元の魔導書』を保管することがミズ麗子の任務でした。だからどうか奪還を」
麗子/まったくだ。もちろんそのつもりで今ここに来た……のだが?
GM/「禁書が奪われる緊急事態に対処しなければならないのですが、実はそうでなくてもミズ麗子とミスターハルカには礼拝堂に来てもらうおつもりでした」 ときわは、剛くん達の方を見る。「今からする話は4人にお願いをする予定のものです。禁書強奪の件もありますが、この場でさせていただきたい」
剛/は、はい。
GM/高坂さんが12月1日から消息を絶っています。最近貴方達も姿を見ていなかったと思います」
剛/そ、そういえば。
ベル/ここ1週間、高坂様から依頼を受けたりはしなかったですね。こちらから連絡をすることもなかったので……。
ハルカ/そうだね……彼もたまにN市以外の場所へ出張をしたりしてるんだろ?
GM/「はい、出張をすることもあります。もちろん休暇だってあります。ですが12月1日からご連絡がありません」
麗子/連絡が、途絶えた?
ハルカ/高坂さんの家には行った?
GM/「行きました。12月3日に訪問しましたが、高坂さんの姿はありませんでした」
ハルカ/部屋が荒らされた様子は?
GM/「ありません。ここに高坂さんのマンションの鍵がございます。後で向かってくれても構いません」 ……ときわは、声色を落として真面目な顔で言います。「これは教会総支配人からの依頼です。高坂を捜索、場合によっては処刑しなさい」
ベル/…………。どういう、ことですか。捜索までは判ります。処刑、というのは。
GM/「高坂さんは、いなくなっては困る人材なんです」
剛/そ、それは?
GM/「メタな話をするならば、高坂さんは『AW』でプレイした全セッションの記録と全PCの記録を知っています」 高坂は、全部『AW』の事件の報告書を読んでるんだぜ。
ハルカ/アッハイ(笑)
ベル/そ、それ、よく冷静に考えてみるとアカンことですね!?(笑)
剛/ということは……高坂さん一人がいなくなることで、全情報がバレると同意!?
GM/もし高坂さんの使っている携帯端末が盗まれたとしたら、全『AW』のPC、教会が関与できる名前のあるキャラクターの連絡先が拡散します。単純に、彼が持っているコネクションも膨大です」
麗子/あー、凄い価値のある電話帳だ(笑)
GM/「彼は≪賢者の脳髄≫のような絶対記憶力の持ち主ではありませんので、全てを記憶して話すことは難しいでしょう。ですが脳は一度見たものは『出力に時間が掛かる』だけで『消去』することはありません。ありとあらゆる機密情報も、健全な形で捕獲されて手段を問わなければ抽出など容易いのです」
剛/は、はあ。
GM/「例えば、高坂さんの脳が健康的な状態で取り除かれたら」
ハルカ/うっ。
GM/「彼が洗脳されて『AW』に登場するPC達が一人一人騙されていったら。他にも高坂さんの所持品、強いては体そのものの利用価値は大いにあります」
ベル/……それらの情報を他にまわさないために、彼を処刑しろと?
GM/「はい」 そう言い切るときわは、処刑させる気など無さそうです。しかしそう言わなければならないような立場だということは察しをついてください。
麗子/……彼はどのセッションでも大事な存在だ。オープニングフェイズで情報を渡し、エンディングフェイズで全ての情報を受け取るぐらいなんだから!
ベル/大切すぎて……他に行ってしまうぐらいなら死んでしまえ、ってことなんですね……。
GM/「ちなみにこの教会総支配人直々の命令に関して、高坂さんは容認しております。『自分が5日以上連絡をしなかった場合、そういった処置をして構わない』という誓約を交わしております」
剛/うん、言ってた……。でもそのときは探してほしいって言ってたっす! 探さないとですね!
GM/「先ほど言いましたが、これは高坂さんの自宅マンションの鍵です。これを使って高坂さんの部屋を調べてくれても構いません。大勢のエージェントのプライバシーが彼の家にはあります。教会に長く籍を置き、信頼にあたる実力の貴方達でないと部屋の中に入る許可などできません。……高坂さん捜索という重大任務を任せられるのは、貴方達だけです」
ベル/20レベルだもんな……。
GM/20レベルになるほど仕事をこなしてきた4人を信頼しているからこそ、鍵を渡します。他のPC達のプライバシー保護のため、君達なら変なことをしないよねという考えです。
剛/はいっす!
GM/「僕は皆さんと同じ、高坂さんの捜索が第一と考えています。ですが、誓約は誓約です。場合によっては処刑をしなければなりません。もし彼が教会に戻ってこられない存在だと発覚した場合、教会上層部は彼を処刑するためのチームを編成するでしょう
ハルカ/……調べてみないと判らないよ。
GM/「その通り。けどそうなる可能性も念頭に置いてください。……ミズ麗子が襲われた事件も問題ではありますが、まず4人には是非高坂さんの捜索を」 ときわはそう言います。禁書強奪とと高坂さんがいなくなった事件は、現在のところ無関係ですから。
麗子/だけどな、匂うんだよ。……あの腐臭が鼻について離れない。
ハルカ/同じタイミングで事件が起きている。関わっているかもしれないよ。
麗子/私は思うよ、関わっているしか思えない。……クッ、あいつ! 長い夜になりそうだな。
GM/「いつもの仕事でしたら1週間という期間を設けるのですが、24時間以内になんとかしてください」
剛/24時間で!?
GM/「高坂さんを処刑するチームが編成されるのは、きっとそれぐらいの時間で可能です」 PC1ハンドアウトには「処刑しなさい」と書いてありますが、セッション的には「処刑されないように頑張れ!」ということですね。
剛/……了解っす!
GM/「それに、高坂さんは情報だけでなく……。いえ、今のは聞かなかったことにしてください」
剛/……うん?
GM/「県外に出ている可能性もありますが、まずは近場を調べてからです」

【情報収集ルール】
▼1ラウンドにつき7時間が経過する。1ラウンド目は早朝のシーン、2ラウンド目は午前のシーン、3ラウンド目は午後のシーンとなる。
▼『供給』は1シナリオに1回まで可能。
▼『契約』は、ミドルフェイズ開始前に可能。そのほかのタイミングでは、マイナーアクション換算とする。

【マップ】
(1)高坂のマンション→『AF判定:探索「高坂のマンションを捜索せよ」』を行なえる。
(2)教会→倉庫にて、資料検索の判定を行なえる。
(3)駅→人がいる場所で、聞き込み捜査の判定を行なえる。
(4)商店街→人がいる場所で、聞き込み捜査の判定を行なえる。

『AF判定:探索「高坂のマンションを捜索せよ」』
 ・使用能力値:【知覚】
 ・難易度:50
 ・ラウンド制限:なし

※『マップ:高坂のマンション』にて、「高坂がいる場所に関する手掛かりがないか探す」演出に成功すること。
 成功した場合、高坂がマンションで得た情報を入手する。

『AF判定:探索「女魔術師の潜伏先を探せ」』
 ・使用能力値:【体力】【理知】
 ・難易度:100
 ・ラウンド制限:なし

※『マップ:駅』にて、「女魔術師が滞在していた潜伏先を探す」演出に成功すること。
 成功した場合、潜伏先を発見する。

『AF判定:探索「聞き込み捜査」』
 ・使用能力値:【体力】【幸運】
 ・難易度:50
 ・ラウンド制限:なし

※『マップ:商店街』にて、「道行く人に聞き込みをする」演出に成功すること。
 成功した場合、
ある情報を入手する。

『AF判定:調査「高坂について」』
 ・使用能力値:【理知】
 ・難易度:40
 ・ラウンド制限:なし

※『マップ:教会』にて、「高坂に関する資料検索をする」演出に成功すること。
 成功した場合、
教会が把握している高坂の情報を入手する。

『AF判定:調査「高坂の過去」』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:15
 ・ラウンド制限:なし

※『イベントキー:連絡先』を所持していなければこのAF判定は行なえない。
※「高坂について調べる」演出に成功すること。
 成功した場合、高坂の過去について知る。


GM/ときわは教会で待機、情報を収集しています。慌ただしく奥の方へ去っていきます。彼は彼でやることがあるのでしょう。
ハルカ/きっと鶴瀬総支配人も頑張って止めてくれると思うんだ! トキリン、頑張って……!
GM/さてこれから作戦会議です。ベルちゃんは、これからどうするべきか……と考えた瞬間に、ふわっと意識が飛ぶ。そして目を開けると、右も左も上も下も判らぬ渦の巻いた空間にいる。
ベル/キャー、ウズマキー(笑)
GM/とある女の子の声がします。「お元気かしら、フランベル=シュタイン。大変なお仕事を受けた直後に呼んでごめんなさい」 ご察しの通り、龍の聖剣ですね。

 龍の聖剣
 金髪碧眼ゴシックロリータ服の女の子。通称「ロリ」。
 神の決定した運命を尊重し、異端が歪めた誤った世界を正すべくPC達に時間跳躍を提案する超越的存在。
 ……ではあるが、彼女に時間跳躍の自由権は無い。彼女は世界が救おうと決めた人物を救う仕事をしているだけ。身勝手な時間跳躍を行なうとペナルティを負ってしまう。


ベル/声がした方向に振り返って、スカートの裾を摘まみ上げてお辞儀をします。……お久しぶりです、龍の聖剣様。このような遅くに何か御用ですか?
GM/「……心配で、貴方のところに来たの」 ベルちゃんとロリはお友達関係だということなので、親しい君を気遣いにきたようです。「貴方がこれから関わる事象は、とても貴方にとって心を痛めるものになるわ」
ベル/……自分にとって心苦しいものは一つ。凄く嫌な顔をしますね。心配してくださってありがとうございます。きっと私は大丈夫です。貴方様も私のことを気に掛けてくださいますし、今は何よりも高坂様をお救いしたいと思っています。安心させるように微笑みます。
GM/「……私は今回、貴方を助けることができないかもしれない」 沈痛な声で言います。「だけれども、助けたいって気持ちはあるの。だから……」 トコトコと君の近くに寄っていく。
ベル/はい。
GM/「手を出して」
ベル/そっ。
GM/ぽん。手の上には、可愛らしいサイズの六色に輝く謎の玉。
ベル/な、何ですかこれ。ドラゴンボールですか?
GM/「超越的な力を込めた龍の玉という分には、間違いじゃないわね。……貴方には、元気な貴方のままでいてほしい。これは私からのプレゼント」 このアイテムの効果を公開します。

▼初期配布イベントキー:『六色の宝珠』
 キャラクターレベル:20  タイミング:判定直後  判定:自動成功  対象:単体  射程:視界  代償:なし

 効果:ロリから貸してもらったアイテム。六色に輝く謎の塊であり、超越的存在の力を擬態化させたもの。
 以下の効果のいずれかを、1シナリオに6回まで使用可能。
(1)体内時計をいじり、使用者のキャラクターレベルよりも低いレベルの1体を完全に無力化させる。
(2)1D6分だけ、特定の時代に時間跳躍することができる。ただし代償として5D6MP減少させること。
(3)世界の理を調整し、令呪を1点回復することができる。


麗子/えっと、なになに?(効果を読んで)……うわあ!?
剛/す、すげえ!? どれも凄い効果だ!
ベル/えええ!? やばい……何これ、しかも6回も使える!? (2)の効果にある「1D6分だけ」というのは……?
GM/1D6を振って5が出たら、5分間だけ時間跳躍した先に行けます。「これはキャラクターレベル20の人じゃないと使えないほど、危険な物よ。私達が使っている力を擬態化させたものが、これ」
ハルカ/6分間だけタイムスリップができるアイテム!?
ベル/こ、このような物を私に渡してしまって、貴方様は大丈夫なのですか?
GM/「私は今回関われないかもしれないの。でも、貴方を救いたいという気持ちがある……。「6回しか使えないから気を付けて。それ以上使ったら体がパーンだから
ベル/6回で充分です!(笑)
GM/「貴方に渡すけど、貴方が信頼している人なら使ってもいいわ。あと私の力を貸すぐらい強い力ということでレベル20以下のPCが持つと体がパーンだから
ベル/肝に命じます!(笑) こんなによくしてもらった以上、私は絶対に帰ってこないといけませんね。必ずこれをお返しにあがります。
GM/「貴方は何度も私達を助けてくれた。みんなもいつも貴方に助けられている。だから……頑張って」 ろりんぽいん。ロリは去っていきます。
ベル/深々とお辞儀をします。ふっと顔を上げると……相談中の世界に戻るんですね。
GM/うん、目の前ではみんなが今後の方針を話しているところだ。そして君の手の中には宝珠がある。
ベル/……そっとウズマキに宝珠をしまって、みんなの話に加わります。
GM/以上で、オープニングシーンが終わりです。オープニングシーンが長くなりましたが、ミドルフェイズを始めていきましょう!

 全員で『契約』について相談した結果。
 剛とハルカが『契約』。剛がマスター、ハルカがサーヴァントの関係に。
 ハルカと麗子が『契約』。ハルカがマスター、麗子がサーヴァントの関係に。
 ベルと剛が『契約』。ベルがマスター、剛がサーヴァントの関係になった。