アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 熾天の箱庭シリーズ『 正義の在方・機関マインドフォレスト´編 』 1ページ目 ■
2017年6月5日




プレイヤー1・せいさん/死んだ……。
プレイヤー2・ピロ/普通に死んで終わった……(笑)
GM/機関シナリオはいつもこんなテンションですよ。ちなみにループをしてやり直す展開は、多くないです。龍の聖剣が「異端を信奉してる人達は、ちょっとぉ〜」と考えているので。
プレイヤー2・ピロ/ですよねー。ロリに嫌われてるよな……(笑)
GM/そのかわり、魔鏡のカケラが声を掛けてくる機関シナリオはそこそこありますね。「もっと酷くて楽しいことしましょ!」と全滅したPC達を異端堕ちさせてループさせる展開はあります。一本松も魔鏡の声で【正気度】0になっちゃって狂人になった一人ですし。
プレイヤー1・せいさん/一本松さんに会いたい!
GM/あ、じゃあ一本松が出てくる『マインドフォレスト』の改変シナリオをこの後プレイしますか?
プレイヤー2・ピロ/改変シナリオの方を?
GM/既にリプレイ公開サイトで掲載している『マインドフォレスト』とは別物のシナリオです。この改変シナリオなら既に何回かGMしてるので、すぐご用意できます。今すぐハンドアウトを出しますねー。



 「アナザーワールドSRSシナリオ〜マインドフォレスト´」



【レギュレーション】
 キャラクターレベル5で開始。全員知り合い設定であること。

【ハンドアウトPC1】
 コネクション:先輩の女性   関係:信頼   推奨クラス:後衛系

 『機関』で生活する君には、信頼している女性の先輩がいる。
 赤ん坊を抱く彼女は、君に子供を預けて任務へ赴いていった。
 しかし任務の結果は最悪なもの。彼女は多くの部下を死なせて一人だけ帰ってきてしまった。
▼セカイのイベント:彼女から赤ん坊を預かる
▼コネクションNPC1:先輩の女性

 お姉さん的な存在で、君達と親しい先輩研究員。名前などは自由に決定してよい。
 まだ1歳にも満たない子供がいる。『機関』の任務に失敗し、聯合されることが決定している。

【ハンドアウトPC2】
 コネクション:剣菱 一本松   関係:友情   推奨クラス:前衛系

 君は一本松のもとで『機関』のメンバーを処刑する聯合に携わった一員だ。
 「お前はいつまでこのような生活を続けている?」
 問い掛ける声。そして自分は知っている、『機関』にいる限り未来は無いことを。
 そんなある日、知り合いの先輩の聯合が決定した報告を受けた。
▼セカイのイベント:一本松の呟きを聞く。
▼コネクション:剣菱 一本松

 機関の第三部署『朱指』の頭領。君の上司。


【その他】
・追加クラス[アーティスト]、[イレギュラー]禁止。
・「異端堕ち」解禁。「英霊」「神の力」禁止。
・機関ライフパス特技は全取得可能。その他「追加ライフパス特技」は取得禁止。


プレイヤー2・ピロ/ハンドアウトPC1を選択。
プレイヤー1・せいさん/ハンドアウトPC2を選択。

プレイヤー2・ピロ(以降、碧)/今度は碧がPC1のハンドアウトをやることになりました。『エンジェルダスト』の事件から3年後という設定を付けましたので、22歳です!
GM/大きくなったねー。
碧/食導であっちこっち世話をしていた結果……今は、朱指に所属するようになりました。同じ朱指所属のPC2の監督官もしています。頭垓だけは勘弁な!
GM/頭垓から逃げまわってる(笑) それでは、PC2担当の新規キャラクターの自己紹介どうぞ!
プレイヤー1・せいさん(以降、キャトル)/イエーイ、PC2の安藤 キャトル(あんどう・きゃとる)です! 次のせいさんはうまくやってくれるでしょう。
碧/びえっ(笑)
キャトル/前回のキュノスと同じ安藤シリーズです。安藤の姓を持っていますが、今回は13歳の男の子! 剣の道というか、戦うことばかりしてきたぼんやりした男子!
碧/ショタだ!
キャトル/ショタギリギリのところにいます。見た目はキュノスと似たような、褐色肌の比較的整った見た目の子です。データはキュノスと全く同じで流用していますが、ライフパスだけ変更しました。『背景:一本松さんに鍛えられた』。根っからの一本松さんっ子です!
碧/ガスコンロは爆発させないんですか?
キャトル/食導で何かをした覚えはない!(笑) あの人の下で鍛えられてきましたから、キュノスとは違う。……きたよ、きましたよ、ついに! 一本松さんと関われる日が!
碧/やったー! ついに一本松さんが! 一本松さんとロールができるぞー! GM、大山様スイッチはどっかに置いておいて!(笑)

NO IMAGE 安藤 キャトル(プレイヤー名:せいさん)
 クラス:[闘士4/稀人1]
  体力:14(+4)  反射:15(+5)  知覚:12(+4)
  理知:10(+3)  意志: 9(+3)  幸運:12(+4)
  HP最大値:31  M大値:17  正気度:6
重要キーワード:天使  背景:一本松さんに鍛えられた
特徴:朴念仁である  ボーナス効果:≪機関「チルドレン」≫
職業:チルドレン  性別:男  年齢:12
 スキルウェポン→≪片手武器≫
 闘士→≪武闘家の血≫ ≪聖戦士の血≫ ≪希望の勇姿≫ ≪熱血の防壁≫ ≪命の糧≫ ≪斬り返し≫ ≪撃滅≫ ≪軍神の知恵≫
 稀人→≪見通す眼≫ ≪光の一手≫

碧/NPC1の先輩の女性のお名前は、お名前を鶴来 りか子(つるぎ・りかこ)さんに決めました。
GM/鶴木って良い名前だな〜。
碧/お姉さん的な存在です。自分がチルドレンの面倒を見る側なので、自分より年上の頼れる先輩がいるっていうのは照れちゃうかな。年齢は28歳ぐらいで。
GM/性格設定は、あらあらうふふ系と姐御系はどっちが良いですか?
碧/姐御系がいいな! 子供の名前は、隆太くんという男の子にしました。こんな赤ちゃんを俺に預けていくなんてなんてこったい。
キャトル/昔からチルドレンの面倒を見てるし器用だろうね〜。


 ●オープニングフェイズ1/碧 〜赤ちゃんといっしょ〜

GM/オープニングシーンで全員の顔見せをしていくよ。碧くん、君の日常から始めていきますが……3年経った日常はどんなものです?
碧/ケルベロス4号の世話をしています。
GM/3号は!?(笑)
キャトル/3号は新しい部署に行っただけですよ! 碧さんのことは忘れていない!(笑)
碧/4号をお散歩させています。正直、3年前と大して変わらない日々を過ごしてます。
キャトル/「ごしゅじんごしゅじん! あいむはっぴーあいむはっぴー!」
碧/4号も可愛いな!(笑) ケルベロス3号もここを撫でると喜んでくれたな〜。……って感じです。合間にチルドレンの面倒を見たり、大山様からの頼まれ仕事をしたり、御臓に仕事を届けに行ったり、朱指の後方支援に参加したり……。
キャトル/なんか……忙しいね?(笑)
GM/22歳になってもっと働き盛りになったな。そんな碧くんに「碧くん〜! 久しぶり、元気にしてる〜!?」 大声で呼びかける女性がいます。久々に聞くその声の主は、鶴来 りか子さん。所属部署は頭垓の女性です。
碧/頭垓でよく子供を作れたな!?
キャトル/ほんとに! いつヤる暇があったんですか!? この人は伝説になれるのでは!?
碧/りか子さん! 貴方、臨月の間際まで仕事をしてましたよね!?
キャトル/やべーな! べーな!
碧/航先生、育児休暇を取らせてくれたんですか!?
キャトル/無理じゃない!? だって航先生だよ!?
GM/「それみんなに言われるんだけどヤメてくれる!? 私だって生きてるのよ!(一同爆笑) それに育児休暇ぐらい貰ったわよ! 航先生だって殴れば勝てるもん!
碧/物理的にもぎ取ったんだ!?(笑)
キャトル/やっぱりそういう過程が必要なんだ!?(笑)
GM/「というかもう隆太だって1歳になるんだからね!?」 赤ちゃんを抱いているりか子は、そろそろ現場復帰だそうです。
碧/きっと狭山様を味方につけたんだ……(笑)
キャトル/ダメなら上にいく。正しい判断だ……(笑)
GM/いつまで言ってるんだよ、お前ら(笑) りか子さんが抱いている赤ちゃんこと隆太くんは、明るいというか肝っ玉のすわった人見知りをしない子です。初めて会った人にも「遊んで遊んで〜」と強請るタイプで、ニコニコとキャトルくん達に手を振っています。
キャトル/わー。元気だあー。
GM/キャトルくんに抱っこさせる。あぶあぶ。
キャトル/わー!? す、凄い、落ち着いてる……これは強くなる子ですね!
碧/気を付けろ。涎だらけにされるぞ。
キャトル/わわわー!?(笑)
碧/絶対に大山様に見せないでくださいね。
GM/「ウズマキからファブリーズ出して除菌するわ。大山様に目掛けて」
キャトル/大山様に向けてファブリーズですか、あきませんよ(笑) んー……ぎゅーぎゅーしてくるー……。
碧/良かったな、懐かれたぞ。
GM/「私の両親はもう死んでるし、近しい親戚もいない。けど、食導に小さい子の面倒を何人も見てきたおばちゃんがいてね。この1年近く、その人と一緒に隆太と暮らしてきた。そろそろ現場に復帰するつもりよ」
キャトル/母は強いなぁ。
GM/「ある程度の成果を出さないと、機関では生きていけないからねー」 明るく話していると、見たことのない男性がりか子さんに話し掛けてきます。「すみません、少しよろしいですか。今後の仕事についてのお話があるのですが」「あ、はい。分かりました。……ごめん碧くん! 隆太を預けていい?」
碧/あ、いいっすよ。
GM/「ちょっと行ってくるね!」 男性と共に、パタパタと彼女は去っていきます。……さて、赤ちゃんと遊んであげましょうか!

『AF判定:赤ちゃんと過ごそう!』
 ・使用能力値:【体力】【意志】
 ・難易度:50
 ・ラウンド制限:1ラウンド

※「隆太と一緒に遊ぶ」演出に成功すること。
 成功した場合、隆太と仲良くなって、『イベントキー:好感度』がゲットできる。
※協調行動OK。難易度:6。


キャトル/成功すると好感度が貰えるんだ。嬉しいね! 懐かれたい!
碧/……赤ちゃんと過ごす難易度、高くない?(笑) じゃあ碧が【体力】で振ります。
キャトル/(ころころ)協調行動参加もOKです。赤ちゃんと遊びましょう、わーいわーい!
碧/ケルベロス4号といっしょに戯れよう! ≪神託≫でこの子は何が好きですかねと神様に訊く!
キャトル/まーた始まったわー(笑)
GM/「主はね、犬が好きだと思う」
碧/まじすか? あざーす! ≪主の恵み≫!(笑) ケルベロス4号を前にして、ほーら大きいわんちゃんだよー!
GM/(ケルベロス4号になって)「なんだこれなんだこれ? 食べていいのか食べていいのか?」
碧/食べちゃいけません、≪浄化の一撃≫! おーよしよし(笑) ちょっとやり過ぎそうになったら≪白き守り手たち≫でガードしつつ、わんこと遊ばせます。
GM/「わうわう!」 ……これ、赤ちゃんがというよりわんこが遊んでます(笑)
キャトル/一石二鳥です!(笑)
碧/ケルベロス4号を≪清浄の使者≫でブラッシング(笑) 範囲選択でわしゃわしゃー!
キャトル/では、≪見通す眼≫で……グズってるときに何を考えているか判る。……これは、おむつですね。
碧/あ、じゃあおむつを替えようか。
キャトル/替え替え。するする。
碧/おむつを替えるために、りか子さんが残してくれたおむつセットを使用。≪魂装支援≫(笑)
キャトル/クリティカル値が下がるおむつセットだった(笑)
碧/ちょっと暴れられたので≪縛呪≫で抑える! ……よし、あのお兄ちゃんが凄いのを見せてくれるってよー。
キャトル/天使の姿をとくと見るがいい。≪武闘家の血≫+≪聖戦士の血≫を引いた素敵な≪希望の勇姿≫を見せよう! ピカピカするのは好きか、≪光の一手≫!
GM/きらきらだー。きゃっきゃ!
キャトル/光った瞬間に≪片手武器≫を取ります。ぴかー! ≪熱血の防壁≫を纏った状態でケルベロス4号と模擬戦をするよ。行くぞ、ケルベロス4号!
GM/「かもーん!」
キャトル/分かってるな、本気で噛むんじゃないぞ!(笑) 模擬戦用の、格好良く≪斬り返し!≫ ケルベロス4号がウッカリ噛み付いてきても大丈夫。何故なら僕は≪命の糧≫を持っているから全然痛くないー!
碧/模擬戦が終わったら、お疲れーと≪興奮剤≫を渡します。怪我をしてるなら≪心霊治療≫をします。
キャトル/ありがとうございまーす。……これで使用特技は、18個。『現在難易度:14』ですね。
碧/そろそろ判定いけるか……?(ころころ)よし、達成値14で成功です!
GM/おー、成功できましたね。隆太は2人に「だいすきー!」と言うかのように懐いています。まだ1歳にも満たないので言葉は喋りませんが、名前を「あー、おー、あおー」と真似たりはしますね。
キャトル/可愛い。「きゃ」は発音しにくいよなー。
GM/「にゃー!」 ぎゅーっ!
キャトル/可愛い可愛い! ……うん、加減を知らない力!(笑)
GM/そうやって1時間ほど隆太と遊んでいると、お母さんであるりか子が戻ってきます。(りか子になって)「隆太の世話ありがとねー。って凄く仲良くなってる! べったべたじゃん!」
碧/おかえりなさーい。涎べったべた(笑)
キャトル/二重の意味でべったべた(笑)
GM/「こりゃあ私が居なくても大丈夫そうだね。1週間ばかし外に出て異端退治をしてきても平気そうだ」
碧/えっ、いきなりハードな任務を!?
キャトル/……大変ですね。
GM/「大丈夫だって、私は[魔術師]だし後ろで魔法を打ってるだけだから。そろそろ復帰しますって申請してたのは私からだし」 りか子が隆太を抱くと、やっぱりお母さんが好きなのか、隆太は一段ときゃっきゃと喜んでいます。
キャトル/ええものですね。
碧/いいものですわ。
GM/「また何かあったら碧くん達を頼むかもしれないけど、よろしくね。この子も懐いてるみたいだから信用しちゃうわ」
碧/はーい。お待ちしてますねー!


 ●オープニングフェイズ2/キャトル 〜機関の今後〜

GM/PC2、キャトルくんのオープニングシーンです。朱指の仕事の一つをしましょう。聯合の瞬間です。
碧/ひえ。
GM/朱指は戦闘部隊として名を馳せていますが、有事以外は……聯合、つまりは身内の処刑も受け持っています。……地下の処刑場に、ある男が座らされていました。今から殺される男は、弁解をしています。「申し訳ございません、こういう理由があり、だから殺さないでください」と命乞いをしています。
キャトル/命乞いか……。
GM/だけどそれは許されない。機関のルールに則り、機関の一員である彼は処刑されることが下った。その殺人を担当する朱指の頭領の名は、一本松。命乞いしている男を、冷酷な目で見下ろしている。
碧/我々の機関ではご褒美です。
キャトル/ああ、見下ろされてぇ……(笑)
GM/今から死ぬ男も、ただ処刑されるだけではありません。その血肉と魂は……彼のキャラクターシートに書いてあるデータは保存され、貴重な材料の一つとなる。このことを聯合と言います。3年前にキュノスとアンが聯合されたのも、ただの処刑ではありません。「高度な薬物を作る」という貴重な聯合の成果だった訳です。その成果は、今も碧くんのもとに。
碧/……そして今も碧は安藤シリーズの監督官をやっている。なんか、臓腑のやわらかいところを抉られるような気もする(笑)
キャトル/浮気はアカンよー。
GM/今、絶対キャトルではない何かがいたな?(笑) 一本松は、普段の聯合のように、処刑される男を見ています……が。
キャトル/が?
GM/なんだか思うことがあるのか、動かない。無言を貫いていた一本松は視線をキャトルに向ける。「……お前が、やるか?」
キャトル/きょとん。よろしいので?
GM/「キャトルができるなら」
キャトル/光栄です。……≪片手武器≫、宗教画で天使が持っているような美しい片手剣を取り出します。
GM/男は尚も命乞いをやめません。
キャトル/スッと処刑される男の首元にやる。……お迎えですわ。何の抵抗も無く横に剣を滑らせる。
GM/「助けてください! 次はもっと結果を出しますから!」
キャトル/次は無いんよ。
GM/綺麗に男の命を刈り取った。朱指の中には、今日のキャトルくんのように実行する処刑人もいれば、遺体を回収する人もいて、一部始終を記録する人もいる。戦闘部隊とか荒事担当と言われる朱指ですが、いつも戦闘ばっかしている部署ではないのです。……数年前に朱指に入った碧くん、どう?
碧/……うーん、まあ……。何度か見ている光景ですけど、好きになれない。明日は我が身なので、あまり良い顔はしないですね。……でも口に出せる権限も無いので、黙って見ています。
GM/一本松が「ご苦労」と声を掛けてくる。「……俺がする仕事を押し付けてしまった。飯を奢ってやる」
キャトル/はい。
GM/「監督官も来い。お前のペットに毒など入れない。見張りたいのであればついて来い」
碧/そんな……一本松さんにそんな疑いは持たないですよ。大山様ならその可能性を考えるけど(笑)
キャトル/大山様は毒というか、毒よりタチの悪いものを入れるような……(笑)
GM/愛の媚薬とか入れます。
キャトル/こらっ!(笑) でも一本松さんはそんなことしないから!
GM/キャトルくんの好きな食べ物は何ですか? 一本松はそれを食べさせに行きます。
キャトル/すぐ出てくるから蕎麦がいいです。
GM/では蕎麦屋に連れて行きます。
キャトル/……えっ、機関の外に出て、蕎麦屋に行くんですか? てっきり所員食堂とか……。
GM/外の蕎麦屋に連れて行きます。他卓で同じシーンをしたとき、焼肉屋やスイパラを希望されて行ったぐらいです。部下を山奥に閉じ込めておくなんてしません。自由だと考えています。仕事があるとき出勤すればいいと思ってます。
碧/……大山様とは大違いだ、24時間研究所から離れない航先生とも違う(笑)
キャトル/なんて良い職場なんだ、朱指……(笑)
GM/人を殺した後に飯を食わせる上司だけどな。そしてデザートにプリンでも追加しておいてやる。
キャトル/……プリンが付いた!?(笑)
GM/もちろん碧くんもプリン付きです。
碧/あ、ありがとうございます?(笑)
キャトル/……プリン、プリン……。プリンに目を輝かす褐色の天使です。
碧/ぷ、プリンがそんなに好きなら俺のもやるよ。お前の功労なんだし。
キャトル/ええのん? ほんま食べちゃいますよ?(笑) もぐもぐ……人を殺した成果……もぐもぐ!
GM/目の前の席で蕎麦を食べながらそのやり取りを見ている一本松が、声を掛けます。「……キャトル。いつまでこんな生活をしているつもりだ」
キャトル/……それは? いつまでというと、機関の話ですか。
GM/「人造人間とはいえ、お前ほど精巧な造りのものであれば、姿を欺き外で生きていくことも可能だ。それは監督官も分かっていることだろう」
碧/曖昧に頷いて、肯定します。キャトルの勤務態度は問題無いし、外に出ても間違って機関の情報を流すことはないでしょう。良い諜報員になれます。
GM/「碧。お前もここは長かったな」
碧/かれこれもう20年ぐらいになりますかね。
GM/「20年か、長いな」 ……って、機関の来たの2歳じゃん?
碧/俺は2歳のとき、機関に売られてきたんですよ。
GM/……一本松も子供の頃、両親から機関にムリヤリ押し込められたんですよね。だから凄く想うことがある。「随分と、碧も偉くなった」
碧/……すみません、出来過ぎた真似を。咎められたのかなと思って頭を下げます。
GM/「冷静な分析ができることを評価しただけだ。……キャトル、碧、お前達ほどの人間であれば、ここから出ることなんて容易い。機関は正式な手続きを取れば退職できるからな。……機関は、もう、長くない」 ボソッと言います。
キャトル/……長く……?
GM/ガヤガヤしている店の客達には聞こえない。でも真正面で座っている君達にだけその声が聞こえた。「機関は、長くない……こんなことをしていればな。いずれ破滅する。……今更な話だが」 言いながら、キャトルくんの手を見る。スキルウェポンを握っていた手を。
キャトル/……一本松さんがそんなことを言うなんて。驚きの目で見ます。
碧/……警察程度に捕まる組織だとは思っていませんよ。
GM/「……そうだな」 なお、こういった反逆意思や組織に対する愚痴は監督官が見張って制するのが機関のやり方なんですが……一本松は一部署の頭領だけあって誰も見張っていません。なので咎める人はいません。いるとしたら、君達が「一本松ってヤバくないすか!?」って御臓に密告してください。
碧/言わないな。
キャトル/言いませんね。プリンが美味しいと思ってます。
GM/可愛い(笑) ……まあ、機関の本丸から離れた蕎麦屋で、しかも小声で話しているから、彼も悪いことを言ってる自覚はあるのでしょう。それでも話し続けます。「機関に未来は無い。だが、お前達は、まだ若い」
キャトル/……外を進められているんだなぁと、なんとなく判る。
碧/一本松さんの気遣いだなと判るんですけど……。少なくとも自分は、自分の意思で敢えて機関を離れようとは思いませんと言います。世話をしている下のものもいますし。
GM/「……心優しいことだ」 微笑みではなく、ハッと笑います。「……つまらん話をした。忘れろ」 そう言って、煙草に火を点ける。
碧/はああああ!? 煙草になりてええええ!(一同笑)
キャトル/灰皿になりてええええ!(笑) まったくー! この人はー!
碧/その煙草を点けたタイミングって、我々がご飯を食べ終わったタイミングでしょ!?
キャトル/はぁあああああ!? 優しいっ! 紳士かよー! ……キャトルはずっと機関で一本松さんに鍛えられてきたし、それ以上考えることはないなと、ぼんやりしています。
GM/ぼんやりしたキャトルくんの顔を見て、眉根を寄せて、窓側へ煙草を吹かしました。
キャトル/もうっ! 一生ものにしたい!(一同笑)
碧/やっぱ良いな朱指! 朱指にいて良かったね、プリンも美味しかったねー!(笑) ずっと煙草を吸っている一本松さんを見ていたい! 朱指に就職したい!
GM/……あの、本当にこれでいいんですか?(笑) キャラロールに満足してもらえてこのシナリオの目標9割達成したけど、次のオープニングシーンいきます……。


 ●オープニングフェイズ3/碧&キャトル 〜生還〜

GM/あれから数日後のシーンをします。2人いっしょにシーン登場してください。
碧/今日はラミア3号と遊ぼうか。
キャトル/ラミア3号かー……なんや知らんけどドイツ語なのがきついやん。
碧/モフモフした生き物の方が好き?
キャトル/モフモフなんておる? そんなんこの研究所におるの?
碧/頭垓に行ったら変なのは居そうなんだけど……頭垓のデザイナーはヒドイのしか飼わないからなぁ。
GM/クェでむのことか。
キャトル/あっ、クェでむを開発してた所って頭垓なんですね! それはひどい!(笑)
GM/正確には「機関の頭垓から派生した一派」が造った魔導生命体なんだけどね……頭垓出身のデザイナーさんの仕業らしいよ(笑) さて、そんな碧くんとキャトルくんのところに、一報が入ります。りか子さんが出撃していたチームが全滅したと。
キャトル/ふぁっ!?
GM/いや、正しくは全滅ではない。ただ1人だけ、りか子さんが生き残って帰ってきたそうです。
キャトル/生還した!?
GM/しかし、りか子はチームの指示を出す役で、彼女の指示ゆえに壊滅したとのこと。そのミスを彼女は認めているようで、生還したがヤベぇムードが漂っております。
碧/おっとっとっとっと!? ……り、隆太くんは今どこかな!?
GM/仲の良い食導勤務のおばさんの所か、君達が面倒を見ていたなら君達のもとに居ます。……大怪我を負ったりか子さんは、とある個室で休んでいます。
碧/隆太くんを連れて行こうか!
キャトル/一緒について行く!
GM/会いに行くことは可能です。……りか子は怪我を負っていますが、ベッドにいる彼女を見た限り命に別状は無いと察せます。(りか子になって)「ああ……碧くん、キャトルくんか……」
碧/り、りか子さーん。失礼します。……大丈夫ですか? 隆太が寂しがっていたので連れて来ちゃったんですけど……。
GM/「むしろ会わせてくれてありがとね」 怪我の手当をされた腕で、隆太を抱っこします。
キャトル/だあだあー。ぶー。
GM/隆太は暴れることなく、お母さんを見て喜びます。そしてそのまますぐにスヤスヤと眠ってしまいます。「よしよし……」
キャトル/いい子だな。……えっと、こんなことを訊くのはアレなんですけど。
碧/何があったんですか? 単刀直入に訊きますね。
GM/「異端の集団に盗まれた物を奪い返せという任務だったの。奪い返すのは成功したんだけどね、クライマックスフェイズの大爆発から逃げるAF判定に大失敗しちゃった
キャトル/なんてこった!(笑)
GM/私がファンブルしちゃったからみんな殺しちゃったようなもの、と説明します。メタな説明ですが、そういうことです。
キャトル/でも、任務は成功したんですね?
碧/任務自体は成功しているのに、ここまで処罰が重くなりそうになるのは……。
GM/「私のミスで8人を殺したとしても?」
碧/そ、それは……言い逃れができない……。
GM/「その責任の重さは、私も分かっているから」 覚悟を決めているような顔をする。
碧/で、でも……! 腕の中のものを見ます。
GM/よしよし。スヤスヤと大人しく隆太は眠っています。「……ねえ。ちょっと疲れちゃったから、私の代わりに抱いてくれる?」
碧/……起こさないように抱きますね。
キャトル/ばぶー。すやー。
GM/「……私に何かあったら……。そういうこと言っちゃダメ?」 りか子は、気弱な声で言います。
碧/うっ。……うー……。
キャトル/何かを託される運命なんやね、しらはせのん。
碧/その呼び方は凄く臓腑に来るんだけど(笑) まだ、弱気になるのは、早いんじゃないですか? ど、どうしてもどうしようもなくて万が一になったときは、ご親戚のお家に届けるぐらいはしますよ!
GM/「私の両親はもう亡くなっていて、この子の父親もいないんだ」
キャトル/おっと、お手上げだ!?
碧/けど……一介のチルドレンに託すのも、結構リスキーですよ?
GM/「……そうだったね。ごめん、撤回する。本当にごめん。碧くんは、何も無理することないよ」
碧/……微力は尽くします。
GM/キャトルくんは部屋の外に一本松が立っていることを知覚します。彼女にミスの代償を告げに来たのだと察せます。
碧/ひえっ!? ……で、ですよね。
GM/だが一本松は……碧くん達の会話を聞いて、何か想うことがあるのか、部屋には入って来ない状態です。扉の横に寄り掛かって腕組みして目を閉じてる感じ。
碧/そのスチルください! 待ち受け画像にします!
キャトル/やだもー! 良い上司だねー!(笑) 会うたびに一本松さんの株が上がる! 同時に何故か大山様の株が下がる!(一同爆笑)
碧/天井知らずですわ!(笑) お、俺は赤子を託されていっぱいっぱいですよ。……お疲れのところにすみませんでした。隆太も寝る時間ぽいんで、戻してきますね。帰ります。
キャトル/お大事に。お体、ゆっくり治してくださいね。……部屋を出て、一本松さんと話をします。……お疲れ様です。
GM/ではシーンをりか子の個室から、外に移しましょう。……一本松が黙って立っています。
碧/……えっと……いつですか。
GM/「明日の深夜だ」
碧/……鶴来 りか子の子供は。どうなりますか?
GM/「子供の面倒を見てくれる奴はいないのか」
碧/……配偶者も亡くなっているらしくて、近い親戚もいないようです。半分ぐらい俺に託すようになっちゃってるんですけど、いかんせん俺も明日をも知らない身なので……。
GM/「……悲しい話だ。退け。聯合の話をする。逃げられると困る……いや、誰も逃げられんか」 過去にも同じようなことがあったのか、頭痛を噛み殺すような顔をした一本松は、個室に入っていきました。
キャトル/大山様とは大違いですね!?(笑)
碧/大山様がもし「悲しい話だ」って同じ台詞を言ったとしても絶対ニコニコしてるでしょ!?(笑)
GM/(何故か現れた大山になって)「ねえねえ自分のミスで何人も殺した挙句生まれたばかりのお子さんを置いていくとかどんなキモチかなぁそのまま1歳児が天足に引き取られちゃうとかどんなキモチ!?」
キャトル/サイテーだよ!(一同爆笑)
GM/さて、君達はこれから1ラウンドだけで何をしてもらうか、以下の6つあるAF判定から選んでもらいます。

【ミドルAF判定リスト】
(1)『AF判定:りか子と過ごす』 【理知】【意志】 難易度:30
(2)『AF判定:隆太と過ごす』 【理知】【幸運】 難易度:30
(3)『AF判定:一本松と過ごす』 【知覚】【理知】 難易度:30
(4)『AF判定:自分の時間を過ごす』 【体力】【意志】 難易度:30

(5)『AF判定:りか子の任務について調べる』 【反射】【理知】 難易度:35
(6)『AF判定:違和感の探索』 【知覚】【幸運】 難易度:35


キャトル/6つもAF判定があるのに、1ラウンドしかない!? 2つしか調べられないんですか。
GM/ですよ。自分が調べたい、気になると思ったところに正直に攻略しましょう。
キャトル/自分が気になると思ったところというと……「違和感」? なんかモヤモヤするんだよな。
碧/確かに、変な感じがするんだよね。……でも「一本松さんと過ごす」は、魅力的な響きね(笑)
キャトル/いい……(笑) それと「難易度の高いAF判定にはそれ相応の報酬が貰える」のは、前回の大山様とのセッションのときに学びましたね!
碧/そうだな! 違和感は調べておこう。……でも、一本松さん……。
キャトル/うん、一本松さんと……過ごしたい……(笑)
GM/そんなに一本松とシーンがしたいなら選んでくださいよ(笑)
碧/だ、駄目だ! せめてダイスを振って決めよう! 1D6を振って1〜6のAF判定を調べる!(ころころ)……3!
キャトル/『AF判定:一本松と過ごす』!(一同爆笑)
碧/仕方ねーなー! ダイスがそうしろって言うなら仕方ねーなー! そういうことなら一本松さんのところにいくしかないよなー!?(笑)


 ●ミドルフェイズ1/碧 〜過去〜

碧/もう自分の欲求に素直になって、一本松さんのシーンにいきます!

『AF判定:一本松と過ごす』
 ・使用能力値:【知覚】【理知】
 ・難易度:30

※「一本松と過ごす」演出に成功すること。
 成功した場合、シーンに見合ったイベントキーを入手する。


碧/…………。
キャトル/…………。どんなシーンにします?
碧/えっと……戦うこと以外に何があるだろ?
GM/この状況で何といきなり戦うんですか?
キャトル/普段の『AW』だと、街中で情報収集するときモブ異端を生やして倒す演出をするんですが、今回は難しいですね(笑)
碧/機関の中にいきなりモブ異端なんて出ないよな……いや、異端堕ちした同僚を殺すことになるとかどう?
GM/酷いことを考えやがる。AF判定はシーンプレイヤーの自由に世界を創造できるので、同僚を殺したいと思うのでしたらどんどんしてくださいね〜。
碧/異端堕ちした朱指のメンバーを倒す一本松さんに支援するシーンがしたいです。
GM/上司に部下殺しを率先的にさせていいんです!? いえシーンプレイヤーが希望するならしますけど!(笑) そもそもこの人、戦闘になると敵味方関係無くなるし!
キャトル/それです! そこが見たいのです!
碧/普段は良い人だけど戦闘になったら部下を千切っては投げの人なんですよね!? そこを見せてくださいGM!
GM/アッハイ(笑) ……今日も聯合があり、処刑するべく聯合現場に参加した同僚がいたんですが、あまりに悲惨な姿を目のあたりにしてしまった彼は【正気度】0になってしまい、永続狂化状態に。暴れまわって手がつけられない状況になってしまったので、碧くん達の同僚の殺害命令が下りました。
キャトル/酷いことになったぞ!(笑)
碧/一本松さんに≪魂装支援≫+≪清浄の使者≫+≪白き守り手たち≫とか≪悔改めよ≫とか! 敵の攻撃を≪神託≫で聞いて、ここ避けてくださいとか支援します!
GM/凄く支援キャラっぽい。
碧/支援キャラなんですよ!(笑) 諸々の≪主の恵み≫なんですよ!
GM/「主もそう思う」
キャトル/主がそう思われるのならば!(笑)
碧/攻撃がこっちに来るようだったら≪浄化の一撃≫でやり返す! 一本松さん、≪興奮剤≫です。【MP】も回復して! ≪心霊治療≫もします!
GM/「凄く支援キャラっぽいな、お前」
碧/これで20年やってきてるんです!(笑) 一本松さんに恥ずかしいところを見せられないのでね、≪機関「チルドレン」≫としての意地は見せますよ。一本松さんのお力であれば、異端堕ちした元部下なんてあっという間に倒される訳ですよ!
GM/「あまり俺を立てるな……普通そこはキャトルに支援してキャトルを立てるシーンだろ……」(一同笑)
碧/普通そうだよね!?(笑)
キャトル/いいんですっ! うちはこんなにカッコイイシーンを見られる職場にいて満足してますよ!(笑)
GM/なんかホントにGMは「いいのか!? ほんとにこのキャラロールでいいのかこのセッション!?」ってなってきましたよ!?(笑) とりあえず特技10個を使用したので、『現在難易度:10』です。
碧/難易度10なら! 【知覚】でやります。せーの!(ころころ)……ダメです。
キャトル/だ、駄目でしたか?
碧/でも≪機関「チルドレン」≫を使用して、達成値17で成功です!(ころころ)うえっ、代償で6点も【HP】が減った!
キャトル/結構な戦闘を行なったことによる6点の負傷でしょう……災難でしたね。
GM/部下を処理し、元々の聯合相手の片付けや記録なども朱指のメンバー達は行ないます。(一本松になって)「……碧。狂化してしまったあいつとは、仲は良かったか?」
碧/偶数が出たら仲が良かったで、奇数が出たらちょっと口をきいた程度にします。(ころころ)奇数だ。特別親しかった訳ではないです。
キャトル/顔も名前も知ってたけど、その程度でしたね。
GM/「あいつはそういう奴だった。誰かに心を開いていれば、誰かの声で戻ってこられたかもしれない」 異端堕ちのルールですが、【正気度】が0になったからといって即キャラロストではありません。PC達が【正気度】0になったキャラに対して相応しいロールで対応してくれればGMは猶予を与えます。死んだ彼は、それが出来なかったというやつなんでしょう。
碧/……こんな所でも誰かを頼っていれば、違ったのかもしれませんね。
GM/「つまらん人生だったな」
碧/……一本松さんには、そういう人がいますか?
GM/「…………」
碧/言った後に「ヤッベ!」という顔をする(笑) 失言でした、すみません。忘れてください!
GM/「……そんなの、忘れた」 それでは『イベントキー:一本松』を入手してください。

 『イベントキー:一本松』
 一本松と交流したことを表わすイベントキー。
 一本松に対しての交渉判定に達成値+4。
 また、≪零力射撃≫を使用可能になる。この≪零力射撃≫は「一本松の行動キャンセル」としても使用可能。一本松が何かをしようとしたとき使用宣言することで、その行動を無かったことにできる。


GM/普通に事故で死んだ人も、聯合の対象として血肉と魂を保管されます。もし研究材料として使われない場合は、適当に何かのご飯にでもなります。
キャトル/今日の晩御飯、何ですかね。
碧/カレーかな。
キャトル/……泣かないといいですね。
碧/情熱的な味がするかもしれないなぁ(笑)


 ●ミドルフェイズ2/キャトル 〜違和感〜

キャトル/違和感を探りに行きます。頑張りますよー!
碧/また異端堕ちさせる?
キャトル/一晩に2人も死者を出すのは申し訳ねーな(笑)

『AF判定:違和感の探索』
 ・使用能力値:【知覚】【幸運】
 ・難易度:35

※「一連の事件に対する違和感に気付く」演出に成功すること。
 成功した場合、シーンに見合ったイベントキーを入手する。


GM/また戦闘描写にしなくても、好きなNPCを出演させてシーンを演出すればいいんですよ。
キャトル/なるほど。……キャトルは一本松さんに鍛えられている設定ですし、手合わせをしてほしいです。
GM/かしこまりました。翌日、鍛錬の時間をやりましょう。
キャトル/よろしくお願いします。まずは自分の獲物の≪片手武器≫、いつもの美しい片手剣を取り出します。≪見通す眼≫で相手の様子を瞬き一つで出来るようになってます。
GM/かっこいい。
キャトル/≪武闘家の血≫+≪聖戦士の血≫、最大限自分が持っている能力を指先に突っ込む。≪軍神の知恵≫で自分が出せる全てを出す。この一瞬で斬り込むという構えの姿勢、≪希望の勇姿≫!
碧/おおっ。
キャトル/斬り込む! けれど、相手の方が上わ手なので踏み込んだがちょっと浅い、振り下ろしたことで隙をつかれる! ≪光の一手≫!
GM/そうして重い大ダメージが叩き込まれそうになる。
キャトル/これは受け留められない! ≪熱血の防壁≫と≪命の糧≫で踏みとどまるのに加えて、ギリギリの死ぬかどうかまで追い詰められても、平然としているのは≪機関「チルドレン」≫のものだ。
GM/これで特技10個使用しました。『現在難易度:20』だよ。
キャトル/≪機関「チルドレン」≫を使って【幸運】判定をしよう。出目で6を出せば成功。(ころころ)出た、達成値21!
碧/成功した!
キャトル/代償も払っておかないと……(ころころ)最高値の6点消費! お前もか!(笑)
碧/実戦だと死んでるバトルだった!(笑) 無茶してるなー、もうー。
GM/キャトル以外にも訓練をしている人は何人もいました。自分の訓練が終わり、次の人の番を見たりして、ふとあることを思う。……こうやって上司が指導してくれたり守ってくれたりするのは、普通だよな。
キャトル/ぼんやり。
GM/りか子さんには、守ってくれる人はいなかったのだろうか。
キャトル/そういえば……。
GM/いや、そもそも産休明けで死亡の確率がある任務に行かされること自体がおかしいだろ。生存してきたぐらいならそれを讃えられるべきじゃね? 処刑の命令が即日下るの、おかしくね?
キャトル/……さすがに「帰ってきただけでもマシ」って評価にならない?
碧/死亡者は出してるにしろ、任務自体は成功してるんだよな?
キャトル/一本松さんの下でたくさん処刑を見てきて、凡例もたくさん知っている訳ですから。なんかなーと思うところがある。
GM/明らかに違和感を覚えます。……そういえばケルベロス4号と隆太と遊んでいたとき、声を掛けて来た男がいたな。あれ誰だ? あんな奴、機関で見たことがねぇ。≪機関「チルドレン」≫なキャトルくんはそれに気付きます。
碧/……うんっ!?
キャトル/……そういえば、そうだ。しらはせのんも知らない顔しとったわ。
碧/俺、そこそこここは長いけど、あいつ見たことねえや。新顔なのかなって……。
キャトル/新顔にしちゃ、りか子さんに重要な話を持ってくるなんておかしいと思いますけど。……あれは、誰やったんやろか。
GM/それでは、『イベントキー:謎の人物』をゲットしてください。……1ラウンドが終了します。


 ●トリガーイベント 〜確認〜

GM/1日が終了したため、りか子の聯合の時間がやってきました。
キャトル/あー!? もうっ!?
GM/りか子が休まされていた個室から処刑場に連れ出されようとするよ。
碧/まっ……待って一本松さん待って! ウェイトウェイト!
キャトル/ちょっとちょっと待って一本松さん! ……確認したいことがあります! 彼女が任務に出る前、任務を言い渡しに来た人のことは判りますか?
碧/これこれこういう人物なのですがと相手の身体的特徴を一本松さんに伝えます。……俺、そこそこ長く機関にいますけど、初めて見る顔なんですよ。見覚えもないし、かと言って任務の呼び出しをするような奴なら俺は知っている筈なんですけど!
GM/時間は迫っています。ですが緊急時に対処してもらえるか、一本松に交渉判定です。【理知】判定で難易度10をお願いします。
キャトル/ここで交渉判定が必要になるのか!
碧/多分この処刑は仕組まれているんですよー! 異議あり!(ころころ)達成値18!
キャトル/これは高い! これはかっこいい!(笑)
碧/もし誰かがりか子さんを恣意に殺そうとしているのであれば、そんな下らない理由で彼女ほどの研究者を失うのは組織としても損失です!
キャトル/再調査をする価値はあると思います!
GM/「異議あり!」からの「証拠品をぶつける!」のターンだったな(笑) なので一本松は踏みとどまり、時間を掛けて調べさせることを決定します。上司はさらに上の人に陳情しにいってくれましたとさ。もう1ラウンド猶予が増えます。
キャトル/やったー! りか子さん待っててー!


 ●ミドルフェイズ3 〜外〜

キャトル/もう1ラウンド増えましたので、次は赤ちゃんに会いに行きましょう。まずは和みましょうか!
碧/とりあえず首の皮1枚で生き残った感だが……きゃっきゃきゃっきゃしましょ。

『AF判定:隆太と過ごす』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:30

※「隆太と過ごす」演出に成功すること。
 成功した場合、シーンに見合ったイベントキーを入手する。


GM/ばーぶー。隆太は今日も元気です。
碧/どうも、おむつを替えに来た≪清浄の使者≫です! 何故おむつを替えに来たかというと、≪神託≫で主がそう言ったので!
GM/「主はね、そろそろ替えた方がいいと思う」
碧/ありがとう主!(一同笑) あー、やっぱりお尻が大変なことになってるー。お尻を≪浄化の一撃≫します(笑)
キャトル/スッスッで一撃だ!(笑) やりおる!
碧/食導のおばちゃんから貰った新品のおむつで≪魂装支援≫。暴れる赤ちゃんを≪縛呪≫で、めっ! おむつを替えるときは大人しくしなさい、≪悔改めよ≫!
キャトル/あぶあぶばば!(笑)
碧/俺もガキの頃があったから判るよ、≪機関「チルドレン」≫。 おむつを替えたらグズり始めたのであやします、≪心霊治療≫です。ミルクという名の≪興奮剤≫を与える!
キャトル/赤ん坊の【MP】が回復した!(笑) あーぶー、落ち着いたかー?
GM/特技を10個を使用したので、これで『現在難易度:10』ですね。
碧/【理知】で判定だね。いけー。(ころころ)……なんか赤子に関する出目が高いんだけど? 達成値14で成功です。
キャトル/やっぱりチルドレンの面倒を見るのが向いているのでは?
碧/機関シナリオでなければ保父さんになっていたことでしょう……(笑)
GM/昨日今日とお母さんが相手をできる暇が無さそうですので、君達がいっぱい遊んでくれました。お母さんが大変なことになっているなんて知らない隆太は、今日もあぶあぶと楽しそうです。
キャトル/なんも知らへんもんなー。
GM/そこへ食導のおばちゃんがやって来ます。「ちゃんとおむつ替えられたかい? ここをこうするといいんだよ」と、5ツイート分ぐらいおばちゃんトークを始めます。
碧/始まった!(笑)
キャトル/長い!(笑)
GM/為になる話ばかりだよ(笑) 「この子、本当にどうなっちゃうんだろうね」
碧/……ちょっとりか子さんの処遇について不審な点が出てきたので、再調査をしてもらっています。
GM/「そんな大ごとになっていたんかい!? おばちゃんも何かりか子ちゃんの為にしてあげたいね……」 それではPCは、『イベントキー:手続き』を入手してください。

 『イベントキー:手続き』
 機関を正式に退職するという手続きを完了することを表わすイベントキー。
 機関を無断に脱退すると『殲の刻』という処刑人に死ぬまで追いかけ回されることになるが、正式に退職の手続きが済んだ所員には危害を加えない。そうならないようにする書類一式が準備できていることを表わす。このイベントキーは、他者に譲渡することができる。


碧/おやおやぁ!? ……そっか、退職手続きをしてあげられるんだ! 元機関設定のPCとか、普通に退職してるもんなぁ!
キャトル/そういやそうだった! 脱走したら殺されますもんね!?
GM/このイベントキーをりか子さんに「万全な状態で」プレゼントすれば、違う未来が切り開かれるかもしれません。「あの子の為の手続き処理だったら、おばちゃんが頑張って代理で準備しておくよ!」
碧/おばちゃんさすがー! そこに痺れる憧れるゥ!(笑)
キャトル/今度、皿洗いでも何でもしますわー!(笑)
GM/「……そうでもなければ、私がその子を引き取ろうとしてたしね」 おばちゃんが隆太の母になることも可能です。決してPCに全てを押し付けることはしませんよ。
キャトル/良い人! 素敵!(笑)
碧/ありがとう! 諸々の決着がついたらりか子さんに渡すよ! ちゃんとした所で過ごしてほしいよね。……この手続きって、いっぱい用意できますか?
GM/うーん、不可能な訳は無いけど難しい手続きっぽいし、【幸運】で「難しい判定」だとしたら難易度12で複数取得できるんじゃない?
碧/試しに【幸運】判定をしてみます。(ころころ)あ、ファンブルだった。碧は本当に機関を出ていく気が無いな!?(笑)
GM/美しいファンブルですね(笑)
キャトル/かっこいいよ。(ころころ)達成値10。失敗。キャトルも手続きする気になれませんでした。
GM/普通に勤め先を辞めるのって、言い出すにも引き継ぎを考えるのも書類一式用意するのも大変ですよね……。では最後に、『イベントキー:好感度』は持ってますか?
碧/持ってます。
GM/隆太くんが「あーおー!」とか碧くんの名前を呼んだり、「にゃー!」とキャトルくんの名前を呼ぼうとしたりします。「隆太ってば凄く頭が良いのよ。まだ1歳にもなってないのに色んな言葉を覚えているみたい」
キャトル/……おや?
GM/「きっとこの子は将来有望よ。隆太くんはきっと【理知】が高い子なのかもね。天才少年になるに違いないわ!」
キャトル/ぶっ!?(笑)
碧/おいやめろおばちゃん! それ以上何かのフラグを立てるんじゃない!(笑) ……あっ、し、≪神託≫を使います!
GM/はい、何でしょう?
碧/主よ、この子は一体何なんですか!? 隆太は特別な子ですか、能力者ですか!?
GM/それぐらいの質問なら、【意志】判定で難易度8に成功すれば教えましょう。
碧/さっきファンブル出したからもう大丈夫!(ころころ)大丈夫、達成値12です。
GM/「能力者ではありませんが、とある力を授けられています」。
キャトル/……「授けられています」!? おかえり、突然虚空を見つめていたしらはせのん……(笑)
碧/たまにお前に似た幽霊も視える。
キャトル/こわっ。
GM/普通にドン引いた(笑)


 ●ミドルフェイズ4/キャトル 〜気配〜

キャトル/ここは……りか子さんの任務について調べます。難易度高めですが頑張ります。

『AF判定:りか子の任務について調べる』
 ・使用能力値:【反射】【理知】
 ・難易度:35

※「りか子が出撃した任務について調べる」演出に成功すること。
 成功した場合、シーンに見合ったイベントキーを入手する。


キャトル/任務についての書類を見せてもらうついでに戦闘するとかどうです?
GM/とりあえずデュエルするの、やめません?(笑)
キャトル/≪機関「チルドレン」≫の経験を使って、こういう任務について調べるにはどうしたらいいか思い出します。……書庫的な場所に行きます。新しい任務なので、見つけるのも簡単な筈です。
GM/君の知り合いも朱指メンバー達も、昨日の報告を受けて一緒に調べまわってくれるでしょうね。
キャトル/同僚も一緒に調査を始めます。≪見通す眼≫でどこに何の書類があるかすぐ把握できるし、あれじゃないこれじゃないとファイルを手に取って探す! ≪片手武器≫+≪斬り返し≫!
GM/なんか、ドラえもんみたい(笑)
キャトル/これは違うあれも違う! ひたすらバッテンをつけていく≪撃滅≫! ≪軍神の知恵≫をお借りして、≪光の一手≫でそこですと光で差す!
碧/ぺかー!
キャトル/光っているそこを取りに行く人、なんて美しいことか。≪希望の勇姿≫(笑)
GM/「おおっ、もしかしてこれか!」 同僚さんが光の先を取ります。
キャトル/ちょっと触ると熱いかもしれませんよ。でも自分なら大丈夫、なんてったって≪熱血の防壁≫を持っている!(笑) ≪命の糧≫もあるからタフだよ。≪武闘家の血≫を引いた誰かと≪聖戦士の血≫を引いた誰かも頑張りましょうね。
GM/誰なんだろう(笑) 使用特技が12個なので、『現在難易度:11』だよ。
キャトル/出目で7以上が出れば……しらはせのんスタンバーイ!(ころころ)出た、達成値14です!
GM/色んな資料や名簿を見て確認したところ、りか子と話していたあの男について機関で該当するデータは無いと確定します。
キャトル/おやおやぁ? 部外者が紛れ込んでいる……?
GM/りか子は事件当日、満身創痍で発見されて保護された訳ですが……そこに「お前は、8人も味方を殺してきたのか!?」と、まるで事態を重い方へ誘導した男がいたと証言が取れます。
碧/悪意の誘導者がいるぞ。
GM/しかし彼のことを尋ねるとみんなポカンとする。もしかしてあれは≪偽りの太陽≫で機関に紛れていたんじゃないだろうか。……そして、『イベントキー:謎の人物』を持っているキャトルくん。君は今、誰かに見られているような気がした。≪望遠鏡≫と呼ばれる特技によって。
キャトル/……何なの。覗かれてる……。しらはせのん……誰かイヤーな目でこっちを見とるわ。
碧/それ、教えてくれれば≪霊的神経≫で探しに行く。
GM/君は判定に成功したので、≪望遠鏡≫で自分を覗いている男を……隠れている男を、捕らえることが可能です。
キャトル/しらはせのん。……朱指を舐めるな。
碧/むんずっ! ≪縛呪≫を使って相手の行動を縛る!
キャトル/捕まえたぞー! お前は何者だー!
GM/「……未来の殺人鬼を止めに来た者だ」 そう言って、『イベントキー:未来の殺人鬼』を差し上げます。
碧/未来の殺人鬼なんてそんなん機関にはいっぱいいるわ!(笑)
キャトル/今現在、殺人鬼だらけやわ!(笑)

 『イベントキー:未来の殺人鬼』
 男が未来に起こった事件を話したことを表わすイベントキー。
 機関の研究員・鶴来 りか子は、自分の子供に既に強化手術を施して、大量殺人兵器を開発した。
 2人が生きていると人類に大打撃を被る。
 なんとしてでも研究員りか子を早いうちに殺さなければならないと考えた時空を越える[魔術師/世界遣い/異端者]の男は、時間跳躍を行ない、この時代の機関に忍び込んだ。
 赤子はPC達が守っているため、手が出せなかった。
 『AW』史上最強の男・一本松の手で殺せば絶対に殺せるので聯合という手段で殺そうとしている。


碧/なるほど!? 目の付けどころがシャープだね!
キャトル/お前はどこかのPC1なんだろうか……だが残念だが。
碧/PC1は俺だ!(笑)
キャトル/そしてこれは機関シナリオなんだ。だからこの話はここでおしまいなんだ(一同爆笑)
GM/男は「PC達に見つかったら元の世界に帰ってしまう」という契約だったのか、姿を消してしまいます。自分の使命を達成することができないまま、彼はこのセッションにもう二度と現れません。
キャトル/そっちの世界で頑張ってや(笑) ……既に強化手術を施してあるって、このまますくすくと成長すると、隆太は殺人鬼になる?
GM/そう。既に才能がある隆太が、殺人兵器になります。それを実行に移すのは、研究者りか子です。
キャトル/それじゃあ……このまま生きてると?
碧/……いや、2人とも、機関から出せば? このまま機関として過ごしていれば……! このことを一本松さんに話そう!


 ●クライマックスフェイズ 〜衝突〜

GM/2ラウンドが終了したので、ここでイベントキーのチェックを行ないます。PC達が所持しているイベントキーは……。
キャトル/『イベントキー:好感度』、『イベントキー:一本松』、『イベントキー:謎の人物』、『イベントキー:手続き』、『イベントキー:未来の殺人鬼』ですね。
GM/……了解です。ではこういうイベントが発生します。朱指が全面調査をした結果「いやいやこのままりか子を殺すのおかしいですわ、御臓ストップしろよ」という陳情が届きました。君達が止めてくれた結果、今日も、そしてこれからもりか子は聯合されずに済みそうです。
キャトル/良かった! では、今まで調べたことを一本松さんに話します。
碧/怪しい魔術を探知したところ、黒幕と思わしき怪しい男を確保したんですが、その男が言うには……。これ、言うの?
キャトル/……えっと、信じてくれますかね?
碧/信じてはくれそうだけど、えっと……。
GM/執務室にいる一本松に報告しますか? PCの自由で、全てを報告しなくてもいいですけど。
碧/……報告します。その男が言うには、りか子さんを生かしておくと未来が危ないというので殺しに来たということです。
キャトル/それが、今回の真相です。
碧/ただ彼の発言から察するに、彼女が組織から離脱してしまえば未来を変えることはできるようですので、食導のおばちゃんが手続きしてくれた退職手続きで穏便に彼女を機関を去ってもらうことが再発防止に繋がるのでは? 鶴来 りか子と鶴来 隆太をこの組織から退職した方が、未来にとっても機関にとっても望ましいと思います。
GM/(一本松になって)「お前は、他人に対してはそんな必死な顔するんだな」
碧/これ以上、知り合いを亡くしたくないんで。
キャトル/これから先も安藤シリーズは死んでいくのに?
碧/やめろよ! そういうこと言うなよ!(笑)
GM/「キャトルも同意見なのか?」
キャトル/そうですね。しらはせのんに反論する気なんて、全然無かったですわ。
碧/……ごめんな、俺が勝手に突っ走っちゃって。
キャトル/しらはせのんの言うことは基本的に正しいですわ。それに彼の言いはる通り、今後も彼女を放逐しないことによって、消えた男がまたいつ機関に対してあだなすか判らんです。そういうことでしたら、ここでサッパリと悪縁とは手を切っておいた方がいいと思います。
GM/いい支援攻撃だ。「分かった」 一本松は執務室の席から立ち上がります。「そのように御臓に掛け合ってみる」
碧/良かった。……あとは本人の意思次第だ。
GM/そう。その旨が、りか子のもとに届きます。……GMは確認します。『イベントキー:りか子』はありませんね?
キャトル/……ありません。
GM/では、りか子はこういう反応になります。(りか子になって)「私、処刑されるんじゃなかったの!? だって私……あれだけ味方を殺してしまったのよ!?」
キャトル/やっぱり罪悪感はあるよね……。
碧/それは、ある人物が貴方をハメようとして仕組んだことなのです。貴方が気を病むことはありません。……犯人は「貴方を生かしておかない」という強い意思を感じました。また貴方をハメに来るという可能性は高いと思います。一本松さんにも話したんですけど、貴方をこのままこの組織にとどまらせておくよりかは、正式に機関とは手を切った方が……。
GM/「なんでよ」
碧/また、命を狙われて隆太を1人にさせたいんですか?
GM/「させたくないわよ。でも、私は機関にいたくて機関で研究していたのよ! 私は兵器開発のためにここにいるの、これからまた再出発するっていうのに、なんで夢を諦めなきゃいけないの!?」
キャトル/研究者か!? ……研究者だ!(笑)
GM/「そのために今までずっとやってたんじゃない。正直、あの子を産んだのだって……!」 そこまで言って、それ以上は君達に言っちゃいけないと彼女の理性が口を止め、黙ります。
キャトル/あっ!?
碧/え? ……あ、なるほどね……。
GM/生後まだ1歳にも満たない赤子に、「既に強化手術を施している」時点で、お察しください。
キャトル/……元から、大量殺戮兵器にするため隆太くんを産んだ……? いえ、口には出しませんけど……。
GM/「誰か判らなくて未来がなんだとかいう世迷言を言う奴を警戒するために!? ここまでやってきたことをやめろと!? 納得できないわ……! これから気を付けて過ごせばいいんでしょ、ならこれからも研究を……! 退職なんて……!」 PCの言うことは聞かない雰囲気です。
キャトル/納得できないよな……。いやしかし、でも……ここまで危険性を一本松さんに訴えた後では、無理にとどまっていても自由は無いんじゃないか。
GM/それなんだよねぇ。順番がりか子→一本松に報告じゃなくて、逆なんだよなぁ。「……そうね。貴方達は、なんてことを言ってくれたのかしら」 強い口調で言い放ちます。
碧/……研究者としてのプライドを傷つけるようなことになってしまったのは、悪いと思います。ただ、俺も機関のチルドレンです。俺の最優先は、機関の円滑な運営と安全。だから親しい間柄でもある貴方でも、機関に危害が及ぶ可能性がある元凶になりうるのであれば、排除することも躊躇いません。
GM/覚悟の顔で言った。
碧/……ただ貴方には小さい子供がいる母親だし、恩もある。乱暴なことはしたくない。……ここに穏便に機関を出られる手続き書があります。研究者として機関に残りたいというのであれば、俺は止めません。この手続きは隆太に渡します。
GM/隆太に?
碧/隆太にこの血生臭い組織にいてほしくない。貴方のもとから引き離します。
GM/「は? なによ、それ……」
碧/貴方には2つの選択肢を押しつけます。研究者としてこの組織で死ぬか、母親として外で死ぬか。
GM/「なによそれ……なによそれ!?」 碧くんに憎悪に似た目を向けます。
キャトル/……目の色が変わったとき、剣の鳴る音がしたかもしれない。
GM/戦闘態勢か。……ではここで、ラスボスと化したりか子とのクライマックス戦闘が始まる予定だったんですが。なんか、戦闘って感じじゃないですね。
キャトル/……しらはせのんは、死ぬまでこうやって機関の人と取引とかしてそう。
GM/そうそう、書類があるんだぞとか隆太に渡すぞとか、そういう話し合いで解決できそう。クライマックスフェイズでは「今までに入手できなかったイベントキーの条件」で戦闘が起こりました。今回はりか子と交流するイベントキーが無かったため、敵意を抱いたりか子と戦闘するという流れでした。
碧/はい。でも、戦闘はしませんか?
GM/しなくてもいい流れかなと思ったので、クライマックス戦闘は放棄します。……あ、一本松とフラグが立ってない状態で逆らったら一本松と戦闘になっていたし、赤ちゃんと好感度が上がってなければ殺戮兵器と化した隆太と対決になってました。
キャトル/えー!?(笑) でも、『イベントキー:好感度』は大体ゲットできますしね!
GM/違和感に気付かず1ラウンド目が終わってたら、りか子の聯合はストップできず、死亡します。その場合はお母さんを亡くしたショックで『イベントキー:好感度』を失った隆太が暴走して……という展開もありました。……まあ、そんなネタ晴らしをしてしまった訳ですが。この場では、りか子は碧くん達を睨みつけるだけで、去っていきます。
碧/……返事は、後日、聞かせてくださいね。


 ●エンディングフェイズ 〜離別〜

GM/後日談に参ります。りか子の傷は完治しました。違う任務に出てもいいという声が掛かるほど、そして頭垓の研究室に戻れるほどには回復しました。そんなりか子が、碧くん達の前にやって来ます。(りか子になって)「私は、頭垓から抜けるつもりはないわ」
碧/……そっすか。隆太は、どうしますか。
GM/「食導のおばちゃんっていたじゃない。……あの人、実家に戻りたいんだって」
キャトル/あら?
碧/あの人、もう年ですもんね……「実家のお父さんやお母さんが」とかいつも言ってますしね。
GM/「そろそろ更年期がヤバイのー!」とか言いそうな女性だったもんね(笑) 「隆太のお母さんになってくれますかとお願いしたら、OKしてくれたわ。だから『イベントキー:手続き』は隆太とおばちゃんに渡してくれる?」
碧/……りか子さんがそういう決断を考えた末なら、俺はもう何も言うことはないです。辛い決断させてすみませんでした。
GM/「そう。……言いたいことは以上なの。じゃあ私、航先生に呼ばれているから行くわね」 彼女は去って行きます。
キャトル/あの社畜のもとに……(笑) 未来の男が言ってのは、「彼女と隆太くんが一緒の状態で機関にいることで」でした。その環境は解除されているので、問題無いと思います。良い研究を。
GM/「キャトルくんも気を付けて。頭の上に本物の輪っかを乗せないようにね。……ありがと」 取って付けたかのように聞こえても仕方ない感謝の言葉を告げて、去っていきました。
碧/……研究、お疲れ様です。今は、黙って見送ります。隆太のところに行きますね。
GM/隆太は、食導のおばちゃんの子供になりました。食導のおばちゃんは機関の社宅を去る準備をしています。隆太はそこで遊んでいます。
キャトル/退職準備中、失礼します。
碧/外に出て行く準備を手伝いしつつ……隆太の持っていた靴を、1足だけ貰います。
GM/靴を?
碧/それと動画を撮ります。……出かける前の綺麗な格好をした隆太が、カメラに笑顔を向けて、「ママ、バイバイ」って言っている動画を。その2つを後でりか子さんのもとに送ります。
キャトル/わー。お別れまで準備してあげるんですか。見事なものです。
碧/……俺、物心ついた頃から機関に住んでいた。親の顔とか全然知らないけど、りか子さん達を見ていて、親子って良いなって思ってたんだ。最後の別れぐらいはちゃんとするべきだと思う。……なんだよう?
キャトル/意外でしたわぁ。ここまで面倒見が良い人だとは。
碧/……別にね、俺は覚えてないから知らないけど、親と子供が別れるのってやっぱりつらいんじゃねえの?
キャトル/僕には判りません。
碧/お互い判らないけど……たとえ研究対象だったとしても肉親だった訳じゃん。その人と別れるのはやっぱりつらいんだろうなって、思っただけ。
キャトル/横を歩きなながら、言いますね。ほんま、あんさんが本当の家族だったら良かったのに。
碧/いやー、俺は隆太と一緒に出て行けないかな。手の掛かる奴らが、ここにはまだいっぱいいるから。
キャトル/そうですか。
碧/出て行ける理由もないし。……胸の奥の、薬を握りながら言います。
キャトル/もー。……いけず。


 アナザーワールドSRS
   『 マインドフォレスト´ 』   END





END

AWリプレイページ・トップページへ戻る