アナザーワールドSRS・リプレイ・人外夜会
■ 第4話 『 ロストワールド・中編 』 1ページ ■
2015年9月13日




 ●プリプレイ

叡斗/明石さんが誘拐されてしまった……えらいことになってしまった。
榛名/しかも全裸で。
GM/まったくの予想外だが面白いので全裸採用しました。ではでは、長編『人外夜会』シナリオ第3作・中編のハンドアウトを公開します〜。



 アナザーワールドSRS『人外夜会 第4章 ロストワールド・中編』



【レギュレーション】
 キャラクターレベル14で開始。前編直後の時系列。

【ハンドアウト:榛名】
 コネクション:ブリジット&??   関係:あかんやつや

 「イースの禁書の解読まで時間がかかるな。
 なにより、今の体で時間跳躍の術を使ったら消滅しちまう。あいつの元に土産を持って現れることも出来なそうだし。
 このまま併用して違う計画もしなくちゃだな。お仲間に期待するとしようか」
 「…………」
▼セカイのイベント:ブリジットの奇行を止める
▼コネクション:ブリジット

 10年前に「機関解体事件」で死んだとされている人物。何故か君の目の前に現れた。
 膨大な魔力を帯びた能力者。しかし、今は本調子ではないようだ。
▼コネクション2:??
 ホテルの壁になんか突き刺さってる。

【ハンドアウト:叡斗】
 コネクション:ヴィオラ&まりさ   関係:信頼

 「お久しぶりです、叡斗様。
 いつか飛行機に乗って来日したいと思っていたけど、なかなかに面白い所ね!
 小ぢんまりしているけど教会ってここ? アクセン様はここでお仕事をしてらっしゃるのね」
 「なんであたしがアクセンの付き合いをしなきゃいけないんだよ……まあ、この子は悪い奴じゃないからいいけど」
▼セカイのイベント:事態を収拾する
▼コネクション3:ヴィオラ

 ヴァンピーラ(ハンガリーのダンピール)の少女。ロンドンでの夜会で出会った貴族の令嬢。
 前々から旅行に行きたいということを、未東えんに相談していた。
▼コネクション4:まりさ
 教会のエージェントをしている14歳美少女。不本意ながらアクセンと交流が深い。
 アクセンに「ヴィオラと友達になってほしい」と頼まれて、ツンデレながら承諾した。PC達とも面識はある。



榛名/まりさだ! 国民的美少女がいる! 「不本意ながらアクセンと交流が深い」とかツンデレながら承諾した」まりさちゃんカワイイですな〜(笑)
GM/昨日まりさの中の人の誕生日だったので祝ってたのだけど、そのとき「『人外夜会』にまりさ出すよ」と言ったら「不束者ですがどうかよろしくお願いします」と頭を下げられました(笑)
叡斗/わーい、嬉しい!
榛名/美女に囲まれているじゃないですか、叡斗くん。
叡斗/本当だ。……こんな状況じゃなきゃな(笑)

 棚氷 叡斗(プレイヤー名:なちこ)
 キャラクターレベル14:クラス[感応力師7/処刑人3/魔術師4]
 魔術師より、主特技≪礼装≫、副特技≪波動の声≫を取得。

 明石 榛名(プレイヤー名:しゅうら)
 キャラクターレベル14:クラス[魔術師3/感応力師8/処刑人3]
 感応力師より、主特技≪上級感応力≫、副特技≪バベルの唄い手≫を取得。

叡斗/次回のレベルアップで≪合成武器≫を取得したいので、新しいスキルウェポン≪礼装≫を取りました。あとは、探し物をする≪波動の声≫……。
GM/探し物は何ですか。
叡斗/禁書です! 禁書を探せば榛名くんもいるかなと思って(笑)
榛名/合理的ですね、実に叡斗くんらしいです! 嬉し恥ずかし全裸スタートでございます、どうぞ榛名をよろしくお願いします!(笑)


 ●オープニングフェイズ1/榛名 〜絶体絶命〜

GM/榛名のオープニングシーンから始めましょう。……榛名は今、全裸でベッドに拘束されている。GMもビックリ予想外。
榛名/なんでこんな風になっちまったんだっけな……(笑)
GM/榛名がぎゃーすか騒いでいるベッドの横で、悠々と椅子に座って足でも組みながら……イースの禁書を真面目に解読しようとしているブリジットはいます。
榛名/うう、この外国の綺麗な昼下がりみたいな光景になってるけど……えらいことだよ!? こっちの画面は全裸の日本人だからな!? すみませんね!?(笑)
GM/前回トキリンが榛名&叡斗に「禁書を読んで!」と頼んだ理由は覚えてますでしょうか。「専門家に任せれば判定が容易に済むです。ブリジットはクラス[魔術師]ではありません。なので解読するにはかなりの時間が掛かるようです。
叡斗/判定難易度が高すぎるんですね……。
榛名/めちゃくちゃ苦戦してる……。隣で眉間に皺が寄ってるのが見えたり、「あ?」とか言ってるのが聞こえるんですね。ちょっと親近感が湧いてきちゃった(笑)
GM/「くそっ……思いのほか時間が掛かるな。中途半端な理解度でやったら、一発で消滅……いや、唱えている最中に消えちまうか」
榛名/ほーん? まだまだ時間があるってことですね。こちらとしては好都合!
GM/禁書をしまうブリジット。榛名くんが拘束されたベッドに近寄る。
榛名/ひいっ!? あわわわわ!? アカン! 俺には心に決めた人が……いないけど!
叡斗/いないんだ?(笑)
GM/「オレ、魔力が足りないんだ。適当に血気盛んな男子を攫ってきて丁度良かった」 ブリジットが体に触れてきます。その瞬間、榛名くんは気付けます。これは人間ではなく梅々やフォイのような存在だと。魔力の集合体だと。
榛名/えっ。
GM/きっと殺したら、死体が残らずに光になって消えるタイプだ。「オレ、魔力が足りないと身が形成できないからさ」 しゅうら事務所が許す限りの接触をします。
榛名/うちの事務所はフルオープンです。でも供給なら手を繋ぐ程度でいいじゃないですか!? 日本人なら交換日記から始めましょうよ!?
GM/舐めます。
榛名/アッー……(一同爆笑) オーマイガー! 俺の純潔かー!? 俺の童貞を保持させてくださーい! 続きはブルーレイで!(笑)
叡斗/今年の冬コミ、期待してくれよな(笑)
GM/さて、ブリジットは榛名くんを散々からかって遊んだ後、ホテルの電話を取ります。「もしもし。……ああ、そうだな。そのまま続けて。じゃあ頑張って」 誰かとそのような話をしました。
榛名/……一体誰と?
GM/「あれだよ、内通者ってやつかな? オレに操られた可哀想な被害者さんだ」
榛名/ええっ? あんたが操っている……?
GM/「人を操作する特技≪愉悦の波≫を持っているからさ、オレほどエロ同人誌に向いているキャラはいないよな
榛名/その通りです! 歩くエロスと呼んでさしあげます!(笑)
GM/「じゃあ、気分転換に外へ行くかー」とブリジットは部屋の外へ出て行きました。そして一般人が部屋に入って来られない仕掛けを生成します。PCなら頑張れば出入りできるんじゃないかな?
榛名/頑張って出たいなー!? 出るしかねー!?
GM/ジタバタしている榛名くんは、とあるものを見つける。……ホテルの壁。
榛名/壁?
GM/なんか突き刺さってる。
榛名/……何?
GM/フランスパンだ。
叡斗/なんで!? ……あ、判っちゃった!
榛名/フランスパンが生えてる!? これでお腹が空いたとき騒ぐ必要は無い……? 食糧が確保できたけど、なんでフランスパン!?
GM/フランスパンが揺れてる。……たぬっ!
榛名/フランスパンさん!?
GM/ぽいん。ころんころん。たぬ。ぽんっと変身する……梅々。
榛名/たぬき! 梅々!
GM/(梅々になって)「勝手に入ってきてごめんなさい。……さっき榛名さんがウズマキの中に入れられて、出されて……の一部始終をずっと見ていたから、なんかおかしいと思って来てみた」
叡斗/そっか、梅々はウズマキに出たり入ったりができる子だから!
榛名/おおおお前良い子だなー!? フランスパン美味しそうとか思っちゃってゴメンなー!(笑)
GM/梅々は、榛名くんに仕掛けられた拘束を見ます。「……これ、僕には解けないやつだ。でも外に居る誰かに知らせることができる! だからミドルフェイズで頑張って救出されて!」
榛名/そ、そっか、ありがたいー! まだ教会に叡斗くんがいると思うから伝えてくれる?
GM/「分かったー!」 自分では榛名くんを助けられない梅々は、助けを呼びにウズマキの中へとまた入っていくのでした。再び榛名くんは全裸で取り残されます。
榛名/服はちょうだい!?(笑) 叡斗くん早く助けてー!


 ●オープニングフェイズ2/叡斗 〜救出へ〜

GM/叡斗くんは……榛名くんが行方不明になっていることに気付きます。探しましたが、なかなか手掛かりは掴めず、今に至ります。
叡斗/≪全方位視覚≫とか≪波動の声≫で探ってみた。けどどうも妨害が入っている気がして……全然当たらない。ときわさんに頑張ってもらったけど頭ごなしに行ってみても、ダメ! 教会の会議室に戻ってグッタリ……。
榛名/叡斗くん、なんて良い子なんだろう……(笑)
GM/真面目だなー(笑) ときわも全面協力し、しらみ潰しに当たっては砕けています。
叡斗/目撃情報が何も無い状態だ。あちこち行っても無理ですよね……。
GM/そんなことをしていると、会議室の外で女の子達の声がします。「そっちは何も無い会議室だから行ってもつまらないぜー!」「冒険というやつですわ!」
叡斗/うん……? テーブルに突っ伏している状態から、顔を上げます。

 GM/「ん? 誰かいるのかー?」 会議室に14歳の美少女エージェント・まりさが現れます。この教会によく顔を出す有名な高レベル女子ですね。

叡斗/君は……久しぶりだな。
GM/「えっと、……そんなに疲れた顔して、仕事明けか? ごめん、邪魔した」 気遣うまりさの後ろから、身なりの良いお嬢様が顔を出す。ロンドンで見た顔ですね。「お久しぶりです、叡斗様ですよね! ヴィオラです」
叡斗/ヴィオラさん? まさか日本でお会いするとは。
GM/「いつかアクセン様がいらっしゃる日本に来てみたかったんですよ! ですから……アクセン様に教会を紹介してもらっている最中なんです!」 華やかな2人の女子達の後ろには、アクセンが立っています。
叡斗/う、アクセンさん……。
GM/(アクセンになって)「叡斗殿。顔色が悪いぞ」
叡斗/…………。ブリジットとアクセンが仲が良いことを知っているので、どう言ったらいいものか、言葉を濁します。
GM/言葉を濁した叡斗くんを見て、空気が読めるまりさがその気まずさを察知します。(まりさになって)「……こんな所に居ても茶も出てこない! アクセン! あんたに会いに来たヴィオラを早くエスコートしてあげな! ほら、あっちあっち!」 アクセンとヴィオラの2人を会議室から追い出します。
叡斗/た、助かる……。
榛名/まりさ、良い女だ!(笑)
GM/そしてまりさは、小声で叡斗くんにコソッ。「……何かあった? 最近一緒にいる榛名さんはどうしたの?」
叡斗/どうも彼が拉致されたらしい。
GM/「えええー!? なんで!?」
叡斗/それが判らないんだ! ……いや、理由はなんとなく判る。おそらく明石さんが禁書を持っていたからだ。大事な禁書を書庫に戻すときを襲われたようで、重要な本も無ければ彼もいない。あれから数時間が経ってしまった……まったくアテが無い、どうしたものか。
GM/「……ちょっと待ってて!」 そう言ってまりさは、ウズマキの中に入っていきます。
叡斗/おおっ!? スッと入ったので驚く!(笑)
GM/実はまりさのクラスは[稀人]です。そして、フランスパンを掴んで戻ってきます。
叡斗/フランスパン……じゃない!(笑) もしかして、君は!?
GM/「ウズマキの中で困った顔したたぬきがいたぜ!」「たぬー。……あ、榛名さんが言ってた人! あ、あのね……榛名さんが!」
叡斗/榛名さんの居場所を知っているのか!?
GM/榛名くんのお母さんの字で「はるな」と名前がマジック書きされたパンツを渡します。
榛名/母ちゃんの字ぃ!?(一同爆笑)
叡斗/これは……!? 明石さんの……!?(笑)
GM/「榛名さんは今、全裸だよ!」
叡斗/全裸!? 一体何が……ゴクリ。
榛名/その飲み込んだ唾は何!?(笑)
GM/下着を見たまりさは「ば、ばっちいもん見せるんじゃないよ!」って赤面。
榛名/すみませーん!?(一同笑) ごめんねまりさちゃん! 俺がもっとカッコイイ下着を履いていればー!?(笑)
GM/「たぬー、どっかのホテルの部屋っぽかったけど、結界が張られていて外にも出られないから分からなかったたぬー」「ど、どこかのホテルに榛名さんが捕らわれているんだな? 重要な手掛かりだ! 雑用を任されてるけどあたしも探そうか?」
叡斗/雑用?
GM/「さっき……ヴィオラちゃんっていただろ? アクセンに『彼女の付き添いをしてくれ』って頼まれてたんだ。だから放っておくことはできないけど、あたしも榛名さん捜索の手伝いはするよ。えんさんと相談して前々から来日していたみたいだから、ヴィオラちゃんには心配かけたくないけどさ」
叡斗/ありがとう。……ヴィオラさんは、えんさんと相談して来日したのか。
榛名/えん、「JALがいいよ」とかアドバイスしたのかな?(笑)
GM/さて、今回のメインフェイズでは「榛名捜索ミニゲーム」をします。何をするかというと、フォーカス判定をします。アナザーフォーカス判定ではなく、フォーカス判定です。
榛名/おおっ?
叡斗/『アリアンロッドRPG』とかで遊ばせてもらうFC判定ですね?

 『FC判定:榛名を救え!』
▼フォーカス判定→ダイスで達成値を求めながら先にゴールしたキャラクターが勝利する、すごろくゲームのこと。
 13マスあるすごろくをスタートし、4ラウンド以内にゴールまで到達できたキャラクターの「勝利演出」が採用される。
▼参加キャラクター→榛名、叡斗、ブリジットの3名。
 榛名が勝利すれば、「誰かに助けてもらえた」という演出になる。
 叡斗が勝利すれば、「ホテルを見つけて榛名を助けられた」という演出になる。
 ブリジットが勝利すれば、「禁書を読解してクライマックス戦闘に有利に立った」という演出になる。
▼【反射】判定で達成値を求める。初期難易度→12。難易度はすごろくの進行度によって上下する。
 判定達成値で12が出れば1マス進む。達成値18以上なら1D6マス進む。達成値8以下だった場合、1マス下がる。
▼7マス目はラッキーセブンということで、ラッキーなイベントが発生する。


叡斗/早く出会いたいね! ブリジットに勝たれると怖いね!(笑)
榛名/俺も早く叡斗くんと出会いたい! 最初は≪幻想式≫とかでブーストをかけた方がいいな。


 ●ミドルフェイズ1 〜おいかけっこ〜

叡斗/いきなりだけど≪幻想式≫を使います。【反射】判定を+4して振る!(ころころ)おおっ、めっちゃ高い! 達成値18です!
榛名/イケイケだな!?
GM/18−12は、6。6だった場合、1D6移動できます。
叡斗/(ころころ)2でした。スタートから2マスだから、3マス目で待機ですね。
榛名/(ころころ)お、1マス進みますね。
GM/ブリジットは読解を始めます。(ころころ)達成値11……進まねえな。

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GM/梅々は叡斗くんに「えっとね、こういう回るベッドがあって……」とホテルの詳細を教えます。
叡斗/ラブホテルじゃないか! そして回収した下着!? 怖いよ!?(笑) 猛ダッシュで高坂さんを探す! 高坂さん、この辺りの地図をください!
GM/高坂は地図をくれます。(高坂になって)「どうしたんだ叡斗くん、そんなに慌てて?」
叡斗/このことはまだ公にはしてほしくないのですが……どうやら明石榛名が拉致されたようです。なので周辺地図をください! そして……ラブホテルの場所を教えてください(笑)
榛名/それを聞いた高坂さんが大変なことに!?(笑)
GM/「……それ用の検索サイトで調べた方が早いよ」 ラブホ検索法を教えてくれます。
叡斗/ええーい! ラブホの検索アプリをスマホにダウンロードする日が来るとはー!?(笑) 猛ダッシュで【反射】で飛び出す! ダッ!
榛名/ラブホを探す叡斗くん、面白すぎでしょ(笑)
GM/一方でブリジットは……カフェに入ってサンドイッチでも食べながら、時々ピクルスを抜きながら調べ物をします。
榛名/あ、ピクルス嫌いなんだ……(笑) 榛名はベッドの上でジタバタジタバタ! えーとえーと! この前サトルに教えてもらった縄抜け! にゅるーん! 抜けたー!?
叡斗/2回目の判定いきます。これも大人しく≪幻想式≫を使って振ります。(ころころ)うわっ、出目が1・2……達成値10。
GM/10だと進まないし、減少は無しですね。ブリジットは≪機関「チルドレン」≫を私用して達成値に+10。(ころころ)4マス進みます。
榛名/ああっ、本気を出しましたね!? こっちも(ころころ)≪血の媚薬≫で【HP】16点消費、達成値+4します。達成値12にして1マス進みます!

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叡斗/1件目のラブホテル。入りづらい。一回休む(一同笑)
GM/叡斗くん、ラブホテルなんて入ったことないもんね(笑)
叡斗/こんな所に入って誰かに見られて噂されるのも嫌だ! 一瞬の葛藤!(笑) 近くのコンビニで恥ずかしいから飲み物を買って終わり!
榛名/恥ずかしいんだね、かわいいねー!(笑) 俺は服を探すのにとっても時間が掛かりました! なんでパンツだけ無いんだ!?(一同笑) パンツが無いとスースーするな!? ノーパンでも仕方ない! ズボンだけ履く!
叡斗/ラブホの自販機ならパンツ売ってるよ(笑)
榛名/ノーパンのまま部屋を出ようとします! いつかパンツが摂取できるといいなー!?(笑)
GM/ブリジットはカフェで分かんねーなーって顔して本を読んでいます。それでも一歩リード中。3回目の判定に参りましょう。
叡斗/3回目を振ってみます。(ころころ)達成値10で失敗か……ラブホに入れない。
GM/ラブホの前で止まってる!(笑)
榛名/かわいい! 入れない! 叡斗くんらしい!(笑)
GM/ブリジットは2回目の≪機関「チルドレン」≫使用。(ころころ)……2マス進みます。
榛名/こ、怖い……! 俺も≪幻想式≫使用して振ります。(ころころ)達成値13、≪上級感応力≫を使用して達成値21になります。
GM/そうすると、1D6移動だね。
榛名/1D6、良い出目が出ないかなー!(ころころ)2マス進みました。

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叡斗/コンビニを出て……ペットボトルを開ける。飲む。締める。……開ける。飲む。締める。そんなことしていると知人に出会ってしまったりするんだ……同い年の美雲とかに。
榛名/さらに入りづらくなるじゃないか!?(笑)
叡斗/(美雲になって)「あれー!? 叡斗じゃん何やってるの? え、待ち合わせ? ふーん、あたしもそうなの。じゃあ一緒に待ってようよー!」
榛名/つらい!(一同爆笑) このまま叡斗くんは抜けられるのか!?
叡斗/4回目の判定!(ころころ)おおっ、2マス進めた。
GM/(ころころ)ブリジットは1マス進む。
叡斗/おお、GM優しい(笑)
榛名/よーし≪幻想式≫を使用します!(ころころ)≪血の媚薬≫を使用して、その結果マスが7のところに行きます。

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叡斗/(美雲になって)「あ、恵夢ちゃんが来た! じゃあねー!」 その間にもラブホに入っていくカップルはいるし! 出て行くカップルもいるし! なんであいつら全然気にしないんだ!? キレながら行きます!(一同笑)
GM/めっちゃキレてる(笑) ……カフェから出たブリジットは、公園などを散歩して色々と何かを観察し始めます。
榛名/オシャレだなー。そして榛名はラッキーセブンのマスに来ました!
GM/おめでとうございます、今まで使用した特技が全回復します。
榛名/おおっ!?(笑) ここは精神と時の部屋!? めっちゃ落ち着く! 自分との語り合いで自分を取り戻していく! 全裸だから身も心も解放された今、俺の尊厳を取り戻しに行くんだ!
GM/頑張れノーパン。
叡斗/よし、これで気合入れて≪幻想式≫が使えるぞー!
GM/……今ふと思いついたのだけど、このタイミングで≪紅蓮の指≫って使ったら二回行動することになるのかな。
榛名/あ、確かにそうですね! じゃあこのクリンナッププロセスのタイミングで、自分に対して≪紅蓮の指≫を使用してもう一度行動します。感動の再会のために頑張るぞー!
叡斗/……このままだと、ホテルを飛び出す明石さんとホテルの前でウロウロしてる叡斗が鉢合わせになる。フロントのお姉さんがその様子をつぶやいて500リツイートぐらいいくよ(一同笑)
榛名/回復した≪幻想式≫で振りますね。(ころころ)出目は良くない……≪上級感応力≫を使用して、達成値21にします。
GM/1D6マス進めますね。6が出ればすごろくクリアーできるよ。
榛名/(ころころ)6が出ましたね。
叡斗/えっ、凄い!?(笑)
GM/逆転勝利だ!(笑)

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榛名/うおおおおお! 榛名は感動のあまりラブホの廊下を走って逃げ出しました! 俺はいま自由だぁー!
叡斗/今まさにラブホへ入ろうとしたところでバッタリですよ!(笑)
榛名/叡斗くん! 会いたかったー! 一時はどうなるかと……!
叡斗/何もされてませんか!? パンツは僕が持っています。
榛名/なんで!? どうして!?(笑) でも……深くは聞かないで。
叡斗/「深くは聞かないで」!? 一体何が!?
榛名/まさか俺もあんなことされるなんて……! あんなことをされたのはあの人が初めて!
叡斗/判りました、何も言わなくていいですから……!(笑)
GM/無事にPC側が勝利できましたので、ブリジットがクライマックスフェイズで有利になるイベントは無くなりました。……ではここで、マスターシーンを挟みます。

 ――禁書を解読していたブリジットは、公園で思案していた。
 夕暮れ時の公園には、大勢の人々が日常を送っている。公園の前でも、元気に笑い合い、手を振る若者達の姿があった。
 「じゃあまた明日なー!」 知り合いと別れ、一人になった青年が……公園に設置された自動販売機に近づく。

 「ふー。今日は暑いな。もうすぐ秋だっていうのに……」
 「……お兄さん。これ落としましたよ」
 「え? あっ、ありがとうございます!」
 ブリジットに声を掛けられ、爽やかに振り返る……陽向。


叡斗/陽向!? ぎゃー!? やめてー!(笑)

 一方その頃、教会にて。
 ヴィオラ「ここが噂の書庫! アクセン様がお仕事をなさっている場所ですわね」
 教会の中を冒険するヴィオラ。その傍らには、まりさという監視もついている。まりさの胸の中にはたぬきが収まっていた。
 バチッ。
 突然、書庫の電灯が消えた。一瞬だけ暗くなる室内。
 えん「ん〜? 電気が寿命なのかね?」
 アクセン「何者かが間違って消しただけではないか。……それとも……」
 高坂「あー……叡斗くん、一人で大丈夫かな……ラブホに行けたかな……?」


榛名/高坂さん、心配してくれている(笑)

 教会の一室で何気なく集まっている一同を横目に、アイザックはその場を去った。
 「この状況だと……話ができるのは、『あの2人』しかいない」



 ●ミドルフェイズ2 〜犯人は誰だ〜

榛名/榛名はパンツを買いにコンビニに行きたいです。
GM/ラッシュアワー。
榛名/さめざめと泣きながら。そしてトイレで履きます!
GM/エアロスミス。
榛名/さっきからコンビニ店員の日本語が聞こえないなー!?(一同笑)
GM/では、「こんな所に居たか」とアイザックが現れます。
叡斗/アイザックさん?
榛名/アイザックさんって外に出るんですね。
GM/「……今日は曇天だからな」
榛名/あ、ごめんなさい! 用事があったら外にも出ますよね! 俺も判ります、用事が無いと家から出ないんで気持ちはいっしょですよ!(笑)
叡斗/で、何かあったんですか?
GM/「まりさから榛名が誘拐されたと聞いていた。そして……教会に保管されていた禁書が盗まれるという事態になっていることもな」
叡斗/……ええ。実は、なんとか誘拐されていた明石さんとは再会できたんですが、禁書は奪われたままです。僕らが……禁書を少し借りて読んでいるときに。言葉を濁してそう言います。
榛名/う、後ろから……こう、やられて、ですね……。
GM/「盗まれたのは『イースの禁書』だけではない」
叡斗/えっ。……他にも何か持ち去られたのですか?
GM/「『ヒュプノスの禁書』と『生気吸収の禁書』までも盗まれていることが発覚した」

 『イベントキー:ヒュプノスの禁書』
 [魔術師]の≪ヒュプノスの枝≫の上位版が記載された禁書を表わすイベントキー。
 対象:シーン(選択) 射程:シーン(選択) 効果:判定に成功した場合、対象の次のダイスを−[1D6−15]。
 対象が分類「エキストラ」の場合、完全に眠り込んでしまう。

 『イベントキー:生気吸収の禁書』
 [狂戦士]の≪生気吸収≫の上位版が記載された禁書を表わすイベントキー。
 対象:自身 代償:なし 効果:メインプロセス終了時に、自信の【HP】と【MP】を[1D6+15]点回復する。
 クラスレベル7以上であれば、[2D6+15]点回復する。


榛名/えええ!? そんなの使われたらみんな眠らされて吸われるって感じですよ!?
GM/「ああ。『イースの禁書』はもちろんのこと、『ヒュプノスの禁書』と『生気吸収の禁書』の合わせ技は特に危険だ。お前達は本日書庫に居た訳だが、榛名を誘拐した犯人の顔を見ているのか?」
叡斗/……顔は、知っています。
榛名/似顔絵が描けるほど見ています。こんな感じで……ささっと描きます。
叡斗/名前はブリジット。10年前の機関解体事件に、死んだと言われている人物です。
榛名/多分この人、[稀人]や英霊みたいなものだと思う!
GM/「10年前の事件で生き残った人間ではなく?」
叡斗/はい。何らかの理由で生き返ったのかもしれません。……盗まれた禁書の効果を知ってしまうと、何がやりたいのか判ってしまうな。万全な【HP】と【MP】を確保した上で……。
榛名/……イースの禁書で過去に戻って、やり直すってことだよね?
GM/「ある程度の動機の想定ができるようだな。しかし、教会の書庫はそう簡単に見ず知らずの侵入者を許す場所ではない。それにも関わらず、数冊の禁書を強奪されてしまった。考えられるのは、共犯者がいることだ」
叡斗/共犯者!?
GM/「考えられる共犯者。まず第一に、アクセン
叡斗/……まあ、ブリジットさんはアクセンのさんのために動いている節がありますからね。打ち明ければ、もしかしたら協力してくれるかもしれません。
GM/2人目の容疑者は、ヴィオラ。彼女はいきなり来日した。しかも遊びに行く先が観光地ではなく、教会だ。真意がただの旅行でない可能性がある」
榛名/あ、そういえば……。
GM/「敢えて言うなら彼女の旅行を手引きしたというえんも怪しい」
榛名/菌ですからね。
叡斗/えんさんは掴みどころのない性格なので、否定ができない(笑)
GM/梅々も怪しい。[稀人]だからウズマキの扱いに長けているから彼の力は恐ろしいものがある。子供で純粋ゆえに、共犯ではなく『操られてしまった』可能性も捨てきれない」
叡斗/それは、確かに。
GM/「その全員と関わりがあるまりさも怪しい」
榛名/よ、容疑者が多すぎませんか!?
GM/「犯人の共犯者が誰か、一刻も早く検討をつけなければならない」 ということで、ミニゲームを始めます。神経衰弱+ジジ抜きゲームです!
榛名/何それ!?(笑)

 【共犯者は誰だゲーム】
 トランプによる神経衰弱を行なう。ただしトランプを捲るターンは「1人につき10回まで」とする。
 伏せられたトランプの中からGMはランダムで1枚だけ「共犯者を意味するトランプ」が抜く。
 神経衰弱の結果を見て、「誰のトランプが抜かれているか→共犯者は誰か」当てることができたら勝利。
 共犯者指定を間違えてしまった場合、ブリジットが勝利したとしてクライマックス戦闘でブリジットが有利な状況になる。また、ペナルティとしてPCは【HP】と【MP】にダメージを受ける。

 【共犯者を意味する容疑者カード】
 ・アクセン(A)
 ・梅々(7)
 ・えん(J)
 ・ヴィオラ(Q)
 ・まりさ(K)


GM/ブリジットの共犯者が誰なのか、GMも分かりません。これからGMがランダムに1枚カードを引いて、そのカードの人物が共犯者になります。
叡斗/そ、そういうことか! GMの手元で伏せられたカードが犯人……!
GM/一体誰がブリジットの毒牙にかかった可哀想な被害者なんでしょうね? ちなみに『榛名くんのオープニングシーンで電話をしてきた誰か』が5人のうちの誰かということになります。
榛名/なるほど。俺はアクセンさんに10円を賭けますね!(笑)
GM/その場合は「真っ先に相談したいぐらい恋しかったんだね」って笑ってあげてよ。
叡斗/思わず呻いてしまった……(笑)
GM/なお、神経衰弱中に捲ったトランプが容疑者だった場合、該当するキャラクターとおしゃべりシーンが発生します。もし捲ったトランプがQとKだったら、ヴィオラかまりさのイベントを選択できます。
榛名/神経衰弱を頑張ろう! 唸れ俺の記憶力!(笑)

 こうして始まった2人の神経衰弱ゲーム。
 【行動値】順に捲っていき、そしてついに開かれた容疑者カードは……。


叡斗/引きます!(トランプを2枚取る)……AとJだ。どっちも怪しい人達が出た。
GM/アクセンとえんくんだね?
叡斗/叡斗的に「最近アクセンさんがボスしてることが多いから怪しいなな!」って思ってます(笑) でもヴィオラちゃんと連絡を取っているというえんくんが怪しいので、そちらに行きます。
GM/えんくんの所に行きますか。えんくん、ヴィオラちゃんが来日したと聞いたら何をお土産に買う?
えん/ドーナツ。
GM/ドーナツを買って教会に来たら何故か閉じ込められたでござる。
えん/いきなり牢屋に入れられたガチャーン!(一同笑) うおー! ドーナツ食わせろー!
GM/牢屋で暴れたらトキリンが格子越しにシュッとファブリーズ。
えん/ジュワッ……。
叡斗/うわ、牢屋でめっちゃ拘束されてる(笑) ……そうだ、ときわさん! 明石さんを見つけました!
GM/(ときわになって)「ミスター榛名!? ご無事で良かったです! 生きていてくれてセンキュー! 僕を心配させるだなんて人でなしパンチ!
榛名/ごめんなさいご迷惑をお掛けしましたぁー!?(一同笑)
GM/「先ほどこの通り共犯者を逮捕しました! どう見ても一番怪しいのはあの人ですよね!?」 捕らわれたインフルエンザを指差します。
えん/無害な菌だよー(一同笑)
叡斗/確かに、彼は食えない男だとは思いますが(笑) ところで、どうしてえんさんはヴィオラさんと日本旅行の話をされていたのですか?
GM/(えんになって)「日本に来たことないって言ってたからさ〜」 当たり障りのないことをペラペラと喋ります。GMもえんくんが共犯者なのか判らないから実のある話はできないんだ(笑) 「……あのさ、ここだけの話。していい?」
榛名/何かヤバイものでも?
GM/「つい最近、誰かが教会の地下に踏み入れたのかもしれない。どうやら地下の魔物の封印、不安定になっちゃってるみたいだよ」
叡斗/うっ!? ……教会の地下ですか。
榛名/ぐうって顔をします。
GM/「で、俺以外は監禁されてないのはなんで?」 アクセンとヴィオラとボディガードまりさとたぬきは無事です。
榛名/菌だからですね!(笑) 一番怪しいのは菌ですもんね、仕方ないってしゅうら事務所も言いますよ!

 神経衰弱ゲームを再開。
 続いて、7のカードを捲ったため、梅々のシーンを発生させることに。


榛名/おお、さっきのフランスパン! さっきはありがとなー! でも俺のパンツは持っていくなよー!(笑)
GM/梅々は高坂に「ここで待機しているように」と言われたお部屋のソファーに座ってます。「……なんか変な気分する〜」
叡斗/変な気分?
GM/「ウズマキの中が〜!」
榛名/ウズマキの中が? ……全然判らん。いつもと何か違うの?
GM/梅々は独特で直感的な話をします。「みんなの共有ロッカーであるウズマキ……メチャクチャにしている奴がいる! なんかヤだ!」と言いたいようです。
榛名/ええっ? そんなことできる奴なんているの?
GM/「ウズマキの中で≪クリエイトゲイト≫ばっか作ってる感じ? ウズマキのあちこちに変な扉があって動きにくい! みんなで使う道路に勝手に標識や通行止めしてるみたい!」
叡斗/それは……大変そうだな。
GM/「≪異次元バッグ≫が完成したときも同じこと思ったけど、最近それが露骨で〜」 ≪異次元バッグ≫は『人外夜会』第1話でアクセンが初使用し、その後『AW』ルールブックでも正式に特技採用された新商品ですね。
榛名/実際のユーザーから新鮮なレビューが投稿されましたよ、アクセンさん!(笑) でも、道をグチャグチャにされたら大変だよな……。
叡斗/そんな中でもウズマキを伝って明石さんを見つけてくれてありがとう。君のおかげで見つけられたんだ。
榛名/うん。飴ちゃんをセブンで買ってきたからあげるね!
GM/「わーい。ヴィオラちゃんとまりさんちゃんにも持っていってあげるー!」
榛名/偉い子だなー(笑)
叡斗/みんなで分けることができる、良い子だ。
榛名/けど……ふむ。「ウズマキをいじれることができる奴が怪しい」、か。

 そうして続く神経衰弱。次々とトランプを捲っていった結果……あるカードが揃うことになった。

叡斗/こちらのカードを開けます。(トランプを捲る)……Aです。そしてこちらも……A。Aが揃いました。つまり、アクセンはシロだ!
榛名/アクセンさんがシロでした!?
GM/アクセンは無罪だと確定しました。なのでブリジットは……気恥ずかしくてアクセンにまだ会ってない?
榛名/なんてカワイイ人なんだ!?(笑) アクセンさんに会いに行っていいですか。疑って超すみませんでしたー!(笑)
叡斗/アリバイが取れました! すみません!
GM/(アクセンになって)「謝る必要は無い。君達が誠実に調査をした結果、私は犯人ではないと確証を取れたのだ」 アクセンは無実が確定しても普通に紅茶でも飲んで待機してます。
叡斗/この人、いい人なのかそれとも無関心なんだか……(笑)
榛名/純粋すぎてこういう面あるよな……(笑)
叡斗/……しかし、アクセンさんとしても大変なことになりましたね。禁書が3冊も盗まれるなんて。
GM/「さすがにこれは責任問題が問われるな。しかし、よく教会で厳重保管されていた禁書を盗めるものだ。大変肝が据わった異端犯罪者もいたものだな」 感心しています。
叡斗/…………。この人、ブリジットさんが暗躍していること、知っているのか?
GM/まったく知らないっぽいですね。お茶を悠々と飲んでいます。
榛名/……あの、その人物なんですが……多分アクセンさんが知っている人物なんです。ブリジットさん……という名前なんですけど。
GM/「…………」
叡斗/…………。
GM/「生きてたのか。喜ばしい話だな」
榛名/えっ。
GM/「その名が本当なら、私のサーヴァントだった人物だ。犯人の目星がついている君達ならこの騒ぎを解決できるだろう。頑張りたまえ」
榛名/い、「生きてたのか」と言うってことは……アクセンさんはブリジットさんがいること、知らなかったんですね?
GM/「ああ。10年前に起きた機関解体事件で死んだものだと思っていた。……君達はこの教会の地下に眠る『魔物』について、知っているのかね?」
叡斗/えっ。は、はい。
GM/「10年前の12月31日。打倒機関を掲げたレジスタンスという集団が、超人類開発研究所機関の本拠地である陵珊山仏田寺に突入した。しかし機関所属の研究者・夜須庭 航によって欺く神の降神儀式が行なわれ、結果、この世に神は降りた。正確には完全な成功に至らず、『中途半端な配下の手足だけ』現れるというものだったが」
叡斗/それが……このN市教会地下に眠っているという『邪神』なんですよね?
GM/「そうだ。正しく完全な邪神召喚を成功した訳ではないため、『魔物』という通り名で呼ばれている。あくまで『邪神の一部』に過ぎないからな。しかし、たとえ完全体でなくてもなかなかにエグい」
榛名/というと……?
GM/「降神儀式のために集められた生贄の肉体、数百、数千。集められた魂は、数億。その塊を核として動く。魔物は46億のキャラクターシートを同時に使う存在であり、1ラウンドに46億回メインプロセスを得て行動する
榛名/メチャクチャだー!?(笑) いわばトループみたいなキャラだけど……そんないっぱいメインプロセスで動くとか、神のような存在だ!
GM/「これで完全体でないのだから凄まじいだろう? 榛名殿の言うとおり、地下にいるのは『1体として合体しているが、実際は46億のキャラクターシートが保管されている』と考えてくれ。……さて、ブリジットの話に戻るが」
叡斗/はい……?
GM/「ブリジットは、魔物によって殺された。その後、魔物に取り込まれた。10年前に魔物として封印された『46億分の1』の魂なのだよ」
榛名/……魔物の、一部になってしまった人。
GM/「そしてブリジットの出自は、やや特殊だ。通常の人間でなく、エルフや妖精と言ったメジャーな人外種族でもない。『とても高い魔力を持つ、名状しがたき存在』。封印されし魂の中でも一位に輝く特上の魔力を持って生まれし者。それ故にあの双子は機関に囚われたのだが……。とにかく、魔物を構成する魂の中でもブリジットの魂は特に素晴らしい存在と言える」
叡斗/例外、なんですね……?
GM/「例外中の例外だ。46億のキャラクターデータの中で『魔力が高い順』にソートしたらブリジットが一番に選択されるレベルだぞ。……ブリジットが魔物の中から独立したキッカケは、私にも判らん。何者が魔物に近付き、些細なことだが封印が乱れたのかもしれん」
榛名/うう……それが第3話のラストですね。
GM/「乱れた封印の中から一番魔力の高い魂だけが独立を果たせるとしたら、おそらくブリジットが選ばれるだろう。魂だけの存在でも凄まじい魔力があれば、自力で器を構成できるかもしれない。『ウズマキに魂だけが残り、召喚者の魔力で補われることで肉体を得る英霊』と同じようにな。英霊と違うのは、自力の魔力だけで単独顕現できることか」
叡斗/確かに、明石さんも『人間ぽくない、魔力の集合体に思える』と言っていた。……その、アクセンさん。アクセンさんは、ブリジットさんに「会いたい」と思いますか?
GM/「ああ、実に興味深い。会ってみたいぞ。魔物からの独立なんて前例は聞いたことないからな」
叡斗/…………。貴重な話をありがとうございます。……はあ……。
榛名/む、難しいな……。
叡斗/……何故アクセンさんは「ブリジットさんはどうして蘇り、どうして禁書を奪ったのか」を考えないのか。
榛名/恋愛ってよく判んないな……。叡斗くんはよく知ってそうな顔してるのに!
叡斗/僕がラブホに入ろうとするまでどれだけ時間が掛かったことか(笑) はあ、悲しい裏が取れてしまったな……。