クラスデータPDF

▼「アナザーワールドSRS 4th Edition」ルールPDFデータ▼
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 「AW4」では、14のクラスからキャラクターを作成することができる。

【通常クラス】
▼魔術師
▼感応力師
▼闘士
▼狂戦士
▼狩人
▼霊媒師
▼聖職者
▼処刑人
▼領域遣い
▼世界遣い
【種族クラス】
▼稀人
▼異端者

【追加クラス】
▼アーティスト
▼イレギュラー

キャラクター作成

 『AW』を遊ぶためにはPCを作成しなければならない。
 キャラクターは、クラス、能力値、戦闘値という三種類のデータ、及びパーソナルデータという設定を基本として表現される。

●クラス
 クラスはキャラクターの持つ、魔法の才能や戦闘の才能、あるいはノウハウを表わすものだ。
 キャラクターは3つまでのクラスを持つことができる。クラスには次の14種類が存在する。

▼職業クラス
・魔術師

 魔法を用いて戦う職業クラス。
・感応力師
 超能力を用いて戦う職業クラス。
・闘士
 武器を用いて仲間を守る職業クラス。
・狂戦士
 武器を用いて敵を殲滅する職業クラス。
・狩人
 遠距離攻撃が可能な武器を用いて敵と戦う職業クラス。
・霊媒師
 霊能力を用いて霊と交信することができる職業クラス。
・聖職者
 多くは退魔組織『教会』に所属し、仲間を支援する能力に長けた職業クラス。
・処刑人
 多くは退魔組織『教会』に所属し、自分を強化する能力に長けた職業クラス。
・領域遣い
 周囲の環境を操作して戦闘や支援を行なう職業クラス。
・世界遣い
 時間や運、世界そのものを操作することができる職業クラス。
・アーティスト(追加クラス。PC運用する場合はGM許可が必要)
 歌や絵画など、芸術によって「正の感情」を引き出させる職業クラス。
・イレギュラー(追加クラス。PC運用する場合はGM許可が必要)
 退魔組織『教会』に所属していないフリーの能力者や、他者とは違う区分に属する者を表わす職業クラス。
▼種族クラス
・稀人

 人に危害を加えない人外であることを表わす種族クラス。
・異端者
 人を害する異端の力を所有しているが、人々と共に生きることを選んだ者達を表わす種族クラス。

●能力値と戦闘値
 能力値とは、キャラクターが身体能力、あるいは知的能力をどの程度、得意としているかを数値の高低で表わしているものである。これらの能力値から算出されるのが、戦闘値である。戦闘値は、主に戦闘の際に使用される。
 能力値は以下の6つに分かれている。
・体力
 筋力やタフネス、運動能力などを表す。キャラクターが重いものを持ち運ぶ際などに用いられる。
・反射
 手先の器用さや反射神経、運動能力などを表す。幅跳びや機器の操作、徒競走などに用いられる。
・知覚
 視覚や聴覚などの五感を始めとした感覚の鋭敏さを表す。遠くの物の見極めや隠された物品、人物の捜索などに用いられる。
・理知
 理性や知性の高さや見識の確かさ、広さなどを表す。人物や事物についての知識を持っているかどうかに用いられる。
・意志
 精神的な強さ、意志そのものの強さを表す。
・幸運
 生まれついての幸運を表す。

 その他の能力値は、以下の2つが挙げられる。
・物理防御点
 物理ダメージを減少する能力を表す。初期状態では0。特技やアイテムの効果で増減する。
・霊力防御点
 霊力ダメージを減少する能力を表す。初期状態では0。特技やアイテムの効果で増減する。

 戦闘値は、能力から(正確には能力値ボーナスから)算出されるもので、戦闘の際に基本的に用いる。
・物理命中値
 物理ダメージ攻撃の命中力の高さを表す。【スキルウェポン(物理)】の武器に使用。
・霊力命中値
 霊的ダメージ攻撃の命中力の高さを表す。魔法的な攻撃を意味し、精神攻撃などにも用いられる。【スキルウェポン(霊力)】の武器に使用。
・回避値
 物理や霊力の攻撃値を使用した攻撃を避けられたかどうかの判定に用いる。
・行動値
 ラウンド進行時の行動順番を決定する。どれくらい素早く動けるか、どれくらいの距離を移動できるかを表す。
・攻撃力
 繰り出した攻撃にどれだけのダメージが与えられるかを表わす。物理、霊力問わず、ダメージを与える行動すべてにこの値を追加する。
・HP
 ダメージに対する抵抗力を表す。ダメージを受けたり、特技を使用すると減少する。0以下になると戦闘不能になり、その状態でもう一度ダメージを受けると死亡する。戦闘不能回復特技でなければ復活できない。
・MP
 魔力を表す。基本的に特技を使用すると減少する。0になると気絶し戦闘不能になる。1点でも回復すれば復活する。

■キャラクターの作成方法
 クラスの選択や特技など、ゲームで使用するデータをプレイヤーが決定する。
 キャラクター作成は、以下の手順で行う。
@クラスの決定
A能力値の決定
B特技の取得
Cパーソナルデータの決定

@クラスの決定

 クラスは、キャラクターの才能や種族あるいは能力値の傾向を表わすもので、能力値や戦闘値を決定するもっとも重要な要素だ。このクラスをキャラクターひとりにつき合計3レベル分選択する。バラバラであってもよいし、同じものを重複して選択してもよい。
●レベル
 レベルとは、キャラクターの持つクラスの熟練の度合いや力量を数値で表わしたものである。
▼キャラクターレベル
 そのPCの総合的な能力を表現しており、キャラクター作成時には3になる。キャラクターシートのキャラクターレベル欄には3と記入する。
▼クラスレベル
 選択したクラスのそれぞれのレベルである。クラスレベルの合計は、キャラクターレベルに等しくなる。
●クラスの選択方法
 クラスの選択には次の三種類がある。
▼一種類のクラスを選択する
 クラスレベルは3となる。
▼二種類のクラスを選択する
 片方のクラスレベルは1、もう片方は2となる。
▼三種類のクラスを選択する
 全てのクラスレベルは1となる。
●クラスの記入
 クラスを選択したら、キャラクターシートのクラス欄に記入する。キャラクターレベルに3と記入すること。次に、クラス名と、クラスレベルを記入する。

A能力値の決定
 能力値は、そのキャラクターの持つ身体や知的能力の高さを数値で表わしたものである。
●能力基本値
 キャラクターの能力を表わす基本的な数値。
@:クラス一覧表から能力基本値を抽出する。重複して選択している場合はその回数だけそれを行なうこと。
A:任意の能力基本値に追加の1点を加える。
B:@とAを合計する。
●能力ボーナス
 行為判定で使用するのは能力ボーナスである。文中で単に【●●(能力名)】と書かれている場合は、能力ボーナスを表わす。
 能力ボーナスは、能力基本値の三分の一(端数切り捨て)である。
●能力値の記入
 キャラクターシートの「能力値」の欄に能力基本値と能力ボーナスを書き写す。
●戦闘値の決定
 戦闘値は、主にラウンド進行の際に使用する。
●ベースの算出
 各戦闘値のベースを算出する。算出したら、キャラクターシートの戦闘表の中の「ベース」の欄に数値を書き込む。
【物理命中値】=(【反射】+【知覚】)÷2
【霊力命中値】=(【理知】+【知覚】)÷2
【回避値】=(【反射】+【幸運】)÷2
【行動値】=【反射】+【理知】
【HP】=【体力基本値】
【MP】=【意志基本値】
●クラス修正
 各戦闘値には、クラスレベルにより修正を受ける。クラスデータの各クラスのクラス修正表を参照して、みずからの選択したクラスレベルによるクラス修正を確認すること。
●移動距離の決定
 PCが一定時間内に移動できる距離を算出する。

B特技の取得
 特技とは、キャラクターの持つさまざまな特殊能力や魔法、技術、特殊な装備などを表わすデータである。
 キャラクターは作成時に特技をいくつか取得する。選択したおのおののクラスデータを参照すること。
 取得した特技は、キャラクターシートの特技欄にそのまま書き写すこと。効果については参照ページだけ記入しておいて、使うたびにルールブックを参照してもよいだろう。特技によって、戦闘値が変わることもあるので書き込むのを忘れないこと。

Cパーソナルデータの決定
 キャラクターのクラス、特技、装備などのデータを決めた後、パーソナルデータを決定する。
 パーソナルデータは、PCの出自や過去、個人的な目標、そして縁のあった人、さらには性別、年齢、名前などの情報から構成されるキャラクターの内面設定のことを指す。

■キャラクターの成長
 キャラクターは、セッションの目的を成功させたり、様々な経験を積むことで成長していく。この世界の生き物は「正の感情」を得るたびに魂が成長していくという設定があり、その経過が不自然でなければ、GMはPCのレベルアップを許可することができる。
 『AW』では経験値や成長点といったルールは存在しない。GMがキャラクターの成長をセッション内で確認できたなら、PCをレベルアップ成長させたい値だけプレイヤー達に宣告して構わない。セッション内で大きな成長があったと感じたなら、特定のPCを一度に複数レベル上昇させても良いし、逆に成長が垣間見えなかったキャラクターはレベルアップをさせる必要は無い。
 どのキャラクターも基本的に「取得できるクラスは1人につき3つまで選択」を推奨するが、4つ目、5つ目のクラス選択をしても構わない。例えば、「感応力師/狩人/霊媒師」のPCがシナリオ中に『教会』のエージェントになったことで、4つ目のクラスとして「聖職者」を選択することなどが考えられる。ただし、種族クラスである「稀人」と「異端者」はGMと相談すること。

■クラスデータ
 クラスデータは、次の項目からなっている。それぞれの項目については後述している。よって、全体の見方について解説する。
▼クラス名
 クラスの名称である。この名称をクラスレベルの欄に書き込むことになる。
▼クラス解説
 クラスについて解説している。クラスを選択する際の参考にする。
▼能力基本値
 クラスを選択することで、得られる能力基本値が書かれている。
▼クラス修正
 クラスレベルによる戦闘値への修正値が書かれている。
▼特技
 そのクラスの特技データ。

●クラス修正表
 クラスのレベルごとの戦闘値への修正を書いたチャートである。横軸にレベルを縦軸に戦闘値への修正を取っている。この表はレベルごとの差分ではなく、そのレベルでの修正値である。書き写す時には、前の修正にくわえるのではなく、書き換えること。
 クラスレベルは、10レベルまでは上昇するたびに「主特技+副特技(最低1つは副特技を取得すること)」の2つずつ特技取得することができる。
 11レベル以降は、12、14、16、18、20の各レベルになるたびに特技を取得できるようになる。

●特技取得
 初期の1レベルを取得した際に、PCは「好きな特技を2つ取得」する。このとき、必ずうち1つ「副特技」から取得しなければならない。
 (例:主特技+副特技、もしくは、副特技+副特技)
 キャラクターメイキングの際は、クラスレベル上昇によって取得できる特技2つの他に、ボーナスとして1つ、自身のクラスから主副関係なく1つ取得することができる。これを「ボーナス特技」
 レベルアップの際も同じく、PCは「好きな特技を2つ取得(うち1つを副特技から取得)」する。どのクラスでも取得方法は変わらない。
 レベルアップしたクラスの主特技を取得するかわりに、一般特技を取得することもできる。
▼特技の効果時間
 特技の効果がいつまで続くのかが明記されていない場合、メインプロセスの終了まで持続するものとする。
▼特技の効果の重複
 特技は、ひとつの特技が効果を発揮している間に、同じ特技を重ねて使用しても、重複して効果を発揮することはない。後から使用した特技が有効となる。
▼特技の組み合わせについて
 【スキルウェポン】を使用して攻撃を行う。一度の攻撃に使用できる【スキルウェポン】は複数取得していても1つまで。持ち換えはラウンド処理することなく一瞬でできる。ラウンド中は【スキルウェポン】を使用しつつ、オート、セットアップ、マイナー、メジャー、クリンナップを1つずつ使用できる。
 【スキルウェポン】を使用・装備しないで攻撃する場合は、「タイミング:メジャー」で素手で攻撃する。ダメージは、「攻撃力ダメージ」の素値が与えられる。

●特技データの見方
 特技のデータの見方を以下に解説する。
▼主特技
 クラスのメインの顔となる強力な特技。
▼副特技
 クラスの特徴などを演出する特殊な特技。

@名称
 特技の名称である。本文中に特技名が記述されるときは《名称》のように記述する。

Aレベル
 特技の取得に必要なクラスレベル。

Bタイミング
 特技を使用するタイミングも表している。ひとつのタイミングに使用できる特技はひとつ。
▼常時
 常に効果を発揮している。このタイミングの特技は、すべて同時に効果を発揮する。仮に不利な効果だったとしても、それを解除する事はできない。
 防御点を追加する特技は「常時▼」と表記する。
▼オート
 使用の宣言を行うだけで効果を発揮する。
▼プロセス
 セットアッププロセス、イニシアチブプロセス、クリンナッププロセスなどと書かれていた場合、それぞれのプロセスに特技を使用する。
▼アクション
 マイナーアクション、メジャーアクションと書かれた場合、それぞれのアクションとして特技を使用する。
※「マイナーorメジャー/スキルウェポン○」:スキルウェポンで攻撃するメインプロセス時に使用できるアクションの意味。
※「マイナーorメジャー/スキルウェポン×」:同じメインプロセス内でスキルウェポンを使用して攻撃することができないアクションの意味。
▼本文
 本文中に詳細が記述されている。

C判定
 特技を使用する能力。自動成功と描かれているものは宣言するだけで効果が発生する。

D対象
 効果が適用されるキャラクターのこと。
▼自身
 使用者自身が効果を受ける。
▼単体
 キャラクターひとりが効果を受ける。使用者自身も対象にできる。
▼範囲
 エンゲージひとつの中に存在するキャラクター全員が効果を受ける。
▼範囲(選択)
 エンゲージひとつの中に存在するキャラクターのうち、使用者が任意に選択したキャラクター全員が効果を受ける。
▼シーン(選択)
 シーン内のキャラクターのうち、使用者が任意に選択したキャラクターのうち、使用者が任意に選択したキャラクター全員が効果を受ける。
E射程
 特技の効果が及ぶ距離を示す。メートルと書かれている場合はその距離以内までとなる。
▼至近
 使用者と同じエンゲージ内まで届く。
▼視界
 使用者から見える距離まで届く。

F代償
 特技を使用した際に、代償として失うもののことである。特技は代償を支払えなければ使用できない。

G効果
 その特技の効果が書かれている。効果の文中で使用される用語を解説する。
▼対象
 効果が適用されるキャラクターのこと。
▼クラスレベル
 特技の使用者のクラスレベル。
▼取得条件
 その特技を取得するために必要な、レベルなどの条件。取得条件を満たしていないと取得できない。また、条件を満たしても、いわゆる「自動取得」ではないことに注意。

●サブクラス「一般人」
 サブクラス「一般人」は、特に何の力も能力も特技も持たない、どこにでも居るような一般的な普通の人間を再現するためのクラスである。
 一般人を採用してのPC作成はお奨めしない。

●サブクラス「神」
 サブクラス「神」は、超越的存在である者達を再現するためのクラスである。このクラスには能力値というものが存在しない。神は全知全能であり、判らないことは何も無く、いかなることも可能であり、全ての判定に成功する。
 数億年を生きることができる神には「寿命」という特殊な数値があり、その数値を減らした分だけ達成値を上昇させることができる。例えば、寿命を50年減らせば達成値を+[n×50]することができる。
 神になるためには、特定の条件が必要である。