アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 絶糸絶命 』 3ページ ■
2023年12月2日




縹/そういや、昨日した全然関係ないセッションで武蔵さんの気配がしたんですよ。
一真/武蔵さん強化月間なんです?
GM/なにそれ……怖……(笑)
光兵/掻い摘んで言うと、「敵がセックスカルト教団のセッション」でした。名前が無い団体だったので「むさしさまファンクラブで良くないですか?」「じゃあ略してMFCで」ってやりとりがありまして。
咲守/なるほど。
光兵/なんと! 今日は縹さんがMFCに!?
縹/いねえよ! 行かねえよ!(一同爆笑)
一真/いま勧誘されてる真っ最中なんですよね。
咲守/電話にも出れないくらいの熱烈な勧誘はされてましたしね。
縹/スライム風呂に沈められてたら嫌だ……(笑) 行くならKFCがいいよ。


 ●オープニングフェイズ

GM/今回のオープニングシーンなんですが、例の「PC1よりPC2シーンを先にやった問題」の影響で元のシナリオから改変してまして、縹さんだけが別スタートになってしまいました。
光兵/スケベしてたからですね。
咲守/おスケベなら仕方がないな。
一真/スケベサンキューでした。
縹/してないよ! してないよ!? してないと言え!
GM/現状「縹さんだけミドルフェイズ2つぐらい進んでいる状態」でのスタートなんですよ。なので追加のオープニングフェイズをしていきます。……縹は、とあるキャバクラで見覚えのある男を発見する。30年前の洋館で出会った男・剣菱武蔵が座っていた。
縹/は? なんでアイツが……!? 思わず身構えて、動きが止まる。『果実卓』のときと……過去と同じ姿なんですよね?
GM/はい、『果実卓』で見た顔です。縹を相手するキャバ嬢がその視線にいち早く気付き、話し掛けてくる。「あれ、もしかして……お知り合いがいらっしゃいましたか?」
縹/いや、その……そういう訳じゃあ。
GM/男は、別のキャバ嬢にお酌をしてもらいながら煙草を吸っています。普通に席に座っています。
縹/30年前に見た顔がそっくりそのまま現れたら、そりゃ戸惑うわ……どうする。
GM/「失礼致しま〜す」 キャバ嬢に声を掛けられ、貴方の見知った顔の男は、煙草を置き……ゆっくりとそちらを見る。静かな色の目をジトリと細め、一転、にこやかに微笑みかける。
縹/うわ、えっち(一同笑) 年の頃を考えりゃ、あいつの息子……って考えるのが自然だよな?
光兵/確かに単純計算で考えたら息子って思うけど……息子だったら息子だったで大混乱ですよ!?(笑)
GM/「お久しぶりです」 男は、確かにそう貴方に頭を下げた。
縹/……どーも。ってか本人かよ。
GM/「清里以来ですね。こちらにお仕事でしたか?」
縹/まあそんなとこですよ、ってアンタなんでここに……。いや、この時代にいるんだ。
GM/「最近は肩身が狭くて。隠れるのも一苦労です」
縹/……解体事件を生き延びたのか。
GM/「こそこそ生きるのは性分ではないんですがね。仕事柄、どうしても派手な動きしかできず……そろそろご隠居するべきだと思ってはいるのですが」 煙草を新しく箱から出す。キャバ嬢が「お点けします」とライターに火。「ありがとう」と火を点けた煙草が、色濃く舞って、縹の体に絡む。
光兵/エロだ……(笑)
咲守/セクシャル……。
縹/煙を手で払う。……アンタの店か、ここは?
GM/「いえ、知り合いがしているから贔屓にしているだけですよ」「そうなんですよ〜」 キャバ嬢が合いの手を入れる。

 『イベントキー:山里 寿』
 やまざと・ことぶき。通称ブッキー。子供っぽい顔だが年季の入った(オブラート)キャバ嬢。体は小さいがみんなのお姉さん。


咲守/かわいい!
一真/これは指名しちゃうなあ〜。
光兵/嬢をはべらせている武蔵様! 素敵〜!(笑)
GM/そうしていると、見知った顔がもう一人……あっちのトイレから来ます。
縹/やな予感しかしねえええええ!

 GM/「……縹さん!? 来てくれたんですか!」 知久が嬉しそうに駆け寄ってくる。

縹/星名くん!? 予想と違った!
GM/彼は、他の人の目を気にして……男性やキャバ嬢がいるところであれこれ話はできないと判断したのか、自分の事情をばっと話そうとはしない。しかし見た限り、五体満足だと縹は分かります。
縹/ったく、待ち合わせの店ぐらいちゃんと教えてくれよな。探しちゃったじゃないか〜。
GM/「すみません、でも俺からの反応……れ、連絡、見てくれて来てくれたんですね! 嬉しいです! 来てくれて! 誰かしら知り合いが引っ掛からないかな〜って思ってたんで」 話していると、もう一人、キャバ嬢が「え〜なに? もう帰っちゃうの? まだあたし星名さんといたいな〜!」と話に入り込んでくる。

 『イベントキー:佐藤 綺羅』
 さとう・きら。通称キララ。非常にグラマラスなボディと派手に染めた金髪のキャバ嬢。ナンバー1を目指して毎日出勤してる。


一真/かわよし!
咲守/今度は美人さん寄りの子だ、かわいい。
GM/キャバ嬢にそう言われた知久は、とても嬉しそうに嬢と話しています。カモフラージュなのか本気で仲良くなったのか分からない親しさです。
縹/ごめんねえ。ちょっと仕事が立て込んでてさ。ほらほら星名くん、名残惜しいのは分かるけど一旦戻らないと。
GM/キャバ嬢は「良かったら一杯だけでいいから飲んで行ってくださいよ〜、お願いします〜!」と……誰とでも親しみやすい、悪く言えばべたべたするような嬢です。
縹/話が片付いたら、その時改めてお酒貰うね。
GM/知久が「ごめんね、キララちゃん。ちょっとだけ仕事が立て込んでいて……ちょっとお外出るね。すぐ戻るから!」と、一端の外出、店にとりあえず出るような形になります。店前の通路に来ます。
縹/やれやれまったく……無事で良かったよ。
GM/「……すみません。お呼び出しして。本当にすみません」
縹/いや、構わないよ。
GM/「でも、ありがとうございます。……縹さんが来てくれて嬉しい。誘き出すの、成功しました」
縹/……は?
GM/「端的に言うと、俺はこの店から出られません」
縹/……何かそういう呪いでも受けた?
GM/「そして縹さんも、【幸運】判定で難易度13に成功するか令呪で呼びだされない限り店から出られません
縹/ふざけんなー!?(一同笑)
一真/呪いの店だった!(笑)
光兵/これオープニングシーン扱いだから、縹さんは現時点で誰とも『契約』してないですよ!(笑)
GM/「だって本来ならミドルフェイズ3ぐらいのイベントなんで……」
縹/くそ、飲み食いしたらあぶねえと思ってたんだが……入っただけでダメだったか! この店先までは出られるのか?
GM/「はい。なので俺は、自分に縁のある人を呼びました。出入口の穴を拡大させるためにです」
縹/ほう?
GM/「誰か入れば入るほどゲイトは広がる。小さい穴から、何人も通った穴になって行き来ができるようになる。そのため、主にPC2を呼び出す作戦を思いつきました」 それにまんまとハマったのが縹さんです。
縹/くそがよ。
GM/「失礼、今のは失言です」
縹/失礼、俺もお口が悪かったわ。でも良かった、1人誘い込めば1人出られる七人御先システムじゃなくて。
GM/「縹さん。ここのゲイトを……普通の出入り口にしたかったら他にあと3人ほど呼んでください。4回ぐらい誰かが通れば自由に通れるゲイトになります。呼ぶ方法は……俺みたいに『いるアピールをする』とか」
縹/ようは、PC1組と光兵くんを呼べってことね。
GM/「はい! そうすれば、俺は嬉しいです! 通れるようになるから!」
縹/ちなみにおじさんさあ、【幸運】判定だったら自信あるから出入り出来るんだわ。
咲守/おー、それは強いな。
縹/星名くん以外にも捕まってるエージェントとかいるの?
GM/「あ、はい! 17人ほど全員! ……あの店は、異空間です。普通に戻れる場所ではありません。まるで時間を忘れたようにずっと騒いでられます」
一真/竜宮城みたいだな。17人の浦島太郎……。
光兵/時間が歪んでいる空間なのかな? ウズマキ内にあるティータイム会場みたいな……。
縹/あの男がいる店なんてマトモな訳ねえんだよ。
GM/「でも、幸いあの店はいい人ばかりです!」
縹/あとそれ懐柔されてるから、しっかりして。特にあの黒髪長髪の男……。
GM/「す……凄くいい人です! いっぱい話聞いてくれて優しくしてくれて……」
咲守/既に毒牙にかかってない?(笑)
縹/洗脳されてる!(笑) あー、剣菱武蔵のことってコードネームは知ってるし『果実卓』後に調べられたり出来ますかね? あいつの顛末とか……。
GM/そこまでは事前に知ってるか、判定ですかね。シナリオ中に調べる手段はありますが、縹さんなら事前判定OKかな……。
咲守/さすが探偵サン!
GM/『果実卓』の事件から帰った後に「もっと知りたい! 調べておこう!」と思ったのなら【理知】判定で難易度12でどうぞ。過去データを検索する特技を使ってください。
縹/≪過去視≫は違うかな……『果実卓』から戻って来てから、興味本位で調べてみたってことで。(ころころ)12、成功。
咲守/ナイスぴったり!

 『イベントキー:剣菱 武蔵』
 2000年初頭に解体された異能研究組織「超人類開発研究所機関」に所属していた魔術師。
 ありとあらゆる分野に精通し、商才を轟かせていたコーディネーターだったが、機関から追放処分を受け、数年の逃亡ののち1990年に討伐(殲の刻により処刑)される。


GM/今から30年前に死亡しているという記録が残っていました。縹はそれを見ています。1988年の『果実卓』から2年後に死んでます。
咲守/逃亡からの討伐されてたのか。
縹/『果実卓』のあの事件の後にこうなるのか……つか、追放って。追放処分で済んでたのに、何かやらかしたんか?
光兵/しかも殲の刻が派遣されてるよ……本当に憲子から「殺せ」って言われたんだ?
一真/さすが憲子(笑)
GM/「あ……ゾワゾワしてきた。なんか体がビリビリしてきた! 縹さん、店に戻りますよ! このままだといけません!」 知久は、縹の腕を引っ張りキャバクラに戻します。
縹/ああ、もしかして店から一定時間はなれるとヤバ?
GM/そのようです。そのままだとどうなるか、試してみてもいいですよ。【幸運】判定自動失敗を自主選択してもいいです。
縹/≪未来視≫します。

 ≪未来視≫
 「この場でこれから何が起こるのか」を客観的に視聴することができる[世界遣い]の特技。


咲守/おおっ、クレバー!
GM/3MPを払うか、高難易度の判定に成功するかで見ていいことにします。
縹/3MP払います! 「このまま店から離れ続けたらどうなるか」の未来を見ます。

 ――縹は興味本位で店の外に出てみた。
 店先を出ると、懐かしいような歓楽街が広がっている。
 だが、息が苦しい。悪寒がする。思う通りに体が動かず、ぬめぬめとした空気がまとわりつく。
 まるでスライムの中を歩いているように、ゆらゆらと体が揺れてしまう。幽体のように所在なさげに揺れる体。
 何かの壁にぶち当たった。
 パァーンと四散した。
 人体が霧散した。

 縹の体は、爆散した。


縹/これ、は……。
咲守/偽サナねぇと同じ……。

 両腕。両脚。長い胴体。頭部。
 それらが「細切れ」という言葉がしっくりくるような形で、分裂した。
 破裂ではなかった。ぷっつりと、積み木の作品がバランスを崩して零れ落ちたような「バラバラ死体の完成の瞬間」が広がっただけだった。


GM/……という、未来を見た。
縹/どば、と冷や汗が流れる。なる、ほどね……無理に出るのは良くない。
光兵/あ〜……そっか、これはもしかして『シュタインズゲート』で言うところのゼリーマン・ゲルバナだ。なるほど、PC1とPC2で分断されているから判らないけど情報が統合されれば説明がつく!
一真/そのためにはまず合流しないとねえ。
光兵/そして合流するには、縹さんにアピールしてもらわないと。
縹/あーあ、虎穴に入らずんば虎子を得ずと思ったが、ミイラ取りがミイラになっちまったか。
GM/「でも、来てくれて良かったです……本当に。これで……お役に立てる」
縹/星名くん……?
GM/「でしょ? ……合流できたし! 俺、なんでもしますんで。とりあえず……縹さん、どうしますか?」という感じで、情報収集スタートになります。
縹/……ああ。とりあえず他の子たちを呼ぶかあ。



 【シナリオマップ】
・「開始」から始まり、水色を通って黄緑色のイベントを発生させていく。黄色いマスには止まれない(道ではない)。
・黄緑色のマスで発生するイベントをこなしていけばシナリオが進む。
・水色のマスはいくらでも進んでいいが、必ずどこかの黄緑色のマスで停止する。つまり「開始」から動くPCは「目撃」「店頭」「恩人」「教会」のどれか好きなマスを選択することができる。
・黄緑色のマスでは必ず止まらなければならない。例えば「開始」から「教会」に止まったPCだけが「知識」か「討伐」のマスへ移動することができる。


GM/シナリオ開始段階ではPC達は「開始」のマスからスタートします。ですが、縹さんだけは何故か右側にある「内部」からスタートです!
光兵/何故だろう!(笑)
縹/フライングゲット!!(笑)
一真/完全に開始位置とマップ自体が分裂してる……。
咲守/あ、ほんとだ。マップが繋がってないんだ。
GM/縹さんだけはミドルフェイズ前から「開始→店頭→看板→内部」と進んだからです。

 【マップイベントの難易度一覧】
・判定1『恩人』 【理知】10
 └サナエ情報収集
・判定2『目撃』 【知覚】10
 └1年前のサナエ目撃情報
・判定3『教会』 【理知】10
 └教会に行って高坂に会う、資料を読むなど
・判定4『店頭』 【体力】10→【幸運】10
 └歓楽街を歩く
・判定5『知識』 【理知】12
 └資料検索
・判定6『討伐』 【理知】11→【幸運】10
 └資料検索
・判定7『看板』 【幸運】11
 └現場探索
・判定8『通路』 【体力】11→【知覚】12
 └現場探索
・判定9『所縁』 【幸運】11→【理知】10
 └情報収集
・判定10『綺羅』 【体力】10
 └綺羅と交流
・判定11『寿』 【反射】12→【意志】12
 └寿と交流
・判定12『同僚』 【意志】12→【理知】→12
 └知久と交流
・判定13『信頼』 【意志】12→【幸運】12
 └交流


GM/咲守、一真、光兵は開始から。縹は内部から。まずはどこの黄緑を目指すか考えてください。なお、「縹が知らせた」ということで3人は「看板」に行けば「内部」に行けることを知っていてOKです。ただしスマホで連絡はつきません。何故か。令呪や異能での連絡はOKにします。
光兵/時空がやっぱ阻んでるのかな……。
縹/光兵くんには「あのお店を調べてくるね〜」って言ってあるから敢えて連絡しなくても大丈夫かな。
一真/事情を知らない我々はエッチなことしてると今段階で思い込んでいる。
咲守/思い込んでいけばいつか真実になるさ。
縹/集団幻覚を見ないで。

光兵/まあ、店の看板も見て名前まで知ってますから合流は簡単ですね。お店の名前はENERGYですって2人には伝えてあります!
一真/エッチな名前のお店だなあ。速攻元気。
咲守/エナジーですもんね!(笑)

 プレイヤー間で相談した結果、咲守と一真は「目撃」、光兵は「教会」、縹は「同僚」マスに移動することに決めた。
 また、ひとまず集まっている3人だけで『契約』を宣言。一真が咲守のマスターに、咲守が光兵のマスターになった。


縹/後々、輪になるように『契約』をしよう。
光兵/光兵が縹さんのマスターに、縹さんが一真くんのマスターになればぐるっと輪になる『契約』ができますね。そして縹さんが一真くんに「お家に帰りなよ……」って令呪で強制送還できるようになる。
一真/やだあ!(一同笑) そうなったら実家のバーサーカー持参してキャバクラ凸るわ。
咲守/店ごと更地になりそう。



 ●ミドルフェイズ1

GM/PC1の2人は目の前に現れた遺体に関して、教会に連絡すれば高坂が現場復旧委員会を派遣するだろう。なお、シーンの演出は日にちを改めてもいい。夜間でもいいし、朝でもいい。
咲守/咲守的には直後のシーンにしたいな。
一真/多分あの遺体を見た後は居ても立っても居られないだろうから、直後な気がする。
GM/では、きっと時刻は夜11時ぐらい……そんなに深夜ほどではないシーンにします。

・判定2『目撃』 【知覚】10
 └1年前のサナエ目撃情報


咲守/【知覚】判定。(ころころ)達成値11で成功。良かった。
一真/(ころころ)達成値14で成功。2人ともやる気満々なんだ。街も賑わう時間だし……。
GM/そんな君達は……見知った顔を見かけてしまう。原田だ。数ヶ月ぶりである。
咲守/あ!?
一真/原田! どうして? こんな時間にいたら補導されるよ!
GM/だってシーンを「直後の深夜にする」って言ったし……。
咲守/確かに(笑) ……原田じゃんよ、なんだよこんな夜遅くに? すっごい久しぶりに会えたから嬉しい気持ちと、あかんやろって気持ちでいっぱいスね。
光兵/原田、きっと身長が高い。だってネプチューンの原田だし(笑)
GM/そうだな、未成年なりに大人びた格好で誤魔化している。(原田になって)「あっ……? ひ、久しぶり」
一真/原田ちゃん、ここけっこう危ない地区だぞ?
咲守/攫われでもしたら危ないぞ! お前何やってんだ、こんなとこで。
GM/「2人、ここ、よく来るの……?
一真/たまにね〜。原田ちゃんは?
GM/「……たまにね」 その目は、まるで、咲守と一真と同じ目だった。誰かを探している目だ。
一真/もしかしてサナエさんのこと、探してる?
咲守/……大人しく待ってられないのはお前もか。
GM/頷かず無言で肯定した。
一真/かーっ、守りたい命! 無茶しやがって……と頭ぐしゃぐしゃ撫でておこう。
GM/「やめてよ髪が〜」と笑う姿は、大人びて探索の真似事はしているがあのセンターにいた子供である。そんな彼女もサナエを探して夜中を歩いていた。
咲守/……じっとしてれない気持ちも分かるよ、原田。サナねぇを探したいよな。
GM/「うん。それに……私、見たの。言っても信じてくれないだろうけど」
一真/何を見た?
GM/「1年前、10月31日の夕方。サナエさんがこの切望で……どっかのビルを探していて、あるビルに入った瞬間、消えたの」
咲守/入った瞬間、消えた……?
GM/「そう、跡形もなく消えたの! ……警察はその通りに話しても信じてくれなかったけど」
一真/……どこのビルかわかる?
GM/「えっとね……あそこ! 店頭のマス!
咲守/具体的で判りやすい!(一同笑)
GM/原田が言うには「ENERGY」という看板のキャバクラらしいです。……本来であればオープニングフェイズじゃなくてこのミドルフェイズで判明する情報なんです(笑)
咲守/……ENERGY、ね。あの店か。視線が、爛、とする。
GM/「多分サナエさんは……あの人のために来てたんだと思う」
咲守/あの人?
一真/あの人、って何か知ってんの?
GM/「1年前のハロウィン前日にも来てたから覚えてるでしょ。お菓子を持ってきてくれた、星名知久さん
咲守/星名サン!?
一真/え? あいつホストみたいなことやってたっけ?
GM/「違う。あの人ね……私達の先輩、卒業生みたいなんだよ。センターにいたのは一時だけだから、ちょうどカズにぃと入れ違いで卒業したっぽい」
咲守/あの人って……コーポヤマトの卒業生だったの?
GM/そうです。だからサナエと親しくしていたんです。お菓子をわざわざお土産に持って行くのもそれです。なお、原田はこのことをノートを見て知りました。
一真/知久さんに会うために、は分かる。でも、わざわざこんな所に来たのは……?
GM/「ノートに書いてあったことから私の想像で話すけど……星名さんはね、あんまり良くない水商売をしていたシングルマザーの一家だったんだって。母親が子供を養育ができないと判断されて、それで施設入り。それっきり実の親とは会わず、そのままセンターを卒業して独立。サナエさんはそれ以後も気にしていて……お母さんの情報があればと自分から探しに行っていたみたいなの」
咲守/……そっか。そりゃまた……サナねぇがほっとかなさそうな話だもんなァ。
GM/「どうやら切望でそのお母さんがいたんじゃないかって話があったらしくて……それで、サナエさん自ら探していたみたい」
一真/でも、店の中に入ったんじゃなく、消えたんだよな?
GM/「うん。私は1年前のあの日、ある店の前で『消えた』の見た」 しかし大人には信じてもらえなかったので黙ってたようです。「もしかしたら1年経ってもまだここにいるんじゃないかって思って、ついここまで来ちゃって……」
咲守/……ありがとうな、教えてくれて。がしがしと頭を掻く。原田、お前の気持ちも分かるけれどさ、一先ずサナねぇの足取りを追う役割はあたしらに任せてくんない?
一真/終電ももう無くなるしさ、無事に帰りな。頼むよ。
GM/「でも、危ないのは2人も同じ……」 原田は言われた通り帰りますけど、2人を心配します。
一真/大丈夫大丈夫、鍛えてるし。腹筋毎日100回してるし。
光兵/シャトルラン毎日100往復してるしてる。
咲守/そーそー。あたし等はこう見えて荒事潜ってっからへーき。心配を和らげるようにちょっと笑って、原田ちゃんの肩をぽんと叩く。
GM/「……分かった」 原田はこれで退散します。

 続いて、「教会」に向かった光兵のシーン。
・判定3『教会』 【理知】10
 └教会に行って高坂に会う、資料を読むなど


GM/教会の礼拝堂に来ると、現場復旧委員会の人達が仕事してたりします。
光兵/お勤めお疲れ様でーす! エージェント大量流出だし教会大ピンチですよね!? そんな教会で事件のことをチャカポコあさっちゃうぞ〜! この効果音はうちのエルフから譲られたものです。
縹/あの効果音って継承できるの?(笑)
咲守/(←看取りエルフの中の人)継承しました(笑)
光兵/フリーレンみたいに淡々と調べ物して〜! できねえ〜! チャカポコチャカポコ!(ころころ)達成値10でギリギリ成功した!
GM/はい、では高坂が……来客!
光兵/来客? ……リアル来客?
GM/(←オンラインセッション中、突然の来客に席を外すGMの様子)
縹/(←GMに席を外されたプレイヤー)普通に「高坂さんに来客があった」シーンなのかと思った(笑)
一真/(←GMに席を外されたプレイヤー)来客対応する高坂さんだ。ぐっときましたわ(笑)
光兵/(←GMに席を外されたプレイヤー)高坂さんの画像のポーズも「ごめん、ちょっと待って!」って言ってるっぽいですもんね(笑)
咲守/(←GMに席を外されたプレイヤー)アマゾンの受け取りとかしてそう。ブラックフライデーもあったことだしモンエナ箱買いしたのかな?
一真/≪物品調達≫してるんだ!(笑)
縹/アマゾンから≪興奮剤≫のお届けが!(笑) 実際、色んなエージェントから連絡が来て大変そうだもんな。
光兵/現に遺体が発見された直後だし、高坂さんは深夜でも対応に追われている状態ですよね……。
GM/(←GM席に戻ってくるGM)すみません、戻りました! せっかくなので来客対応していた高坂をします。「ごめんごめん。今回の事件の資料……一通り君達に渡したけど、何が関係しているか分からないから××の棚を見てくれてもいいよ」 資料閲覧を許可してくれます。
光兵/はーい! 勝手に見せてもらいますね! スライムとかの情報があればいいな〜……。
GM/待った! ごめん、いつもの癖で! ……今は厳重注意態勢だった」 そう言って高坂はさっき「一人で見ていいよ」と言ったにも関わらず、光兵についていきます。
光兵/ほえ? 何か御用でも?
GM/「ただでさえ17名の行方不明なんて大事件が起きているというのもあるんだが……今、教会の警備体制を見直す話が上がっている。『あの事件』からもうすぐキリがいい時期というのもある……」
光兵/『あの事件』?
GM/「これは[聖職者]か[処刑人]のエージェントなら知っていることだけど。……この教会の礼拝堂には、地下に良くないものが眠っているのは知っているかい?」
光兵/はい、知ってます! 予習復習バッチリですから!

 『イベントキー:邪神』
 2000年初頭、機関解体事件という騒動で邪神が出現し、多くの人々が亡くなる大事件が起きた。
 強大な邪神は討伐できず、礼拝堂の地下に厳重な封印を施されて眠っている。定期的に封印のメンテナンスは行われ、絶対に破かれないように警戒はしている。
 何か大きな攻撃・接触・刺激が加わらない限りは安泰。


光兵/安泰ですね! 定期メンテナンスしてるんですから!
GM/安泰だよ。しっかりメンテナンスしてるんだから。
縹/クソデカフラグじゃん。
咲守/フラグ過ぎる!(笑)
GM/一応おさらいです。……機関とは、かつて2000年初頭ぐらいまであった異能研究所だった。「時間跳躍の秘術」や、「人外種族を生体ユニットとして稼働させる魔導機兵」、「令呪の研究」や、「稀人や異端の魂の保管」の研究など様々な異能分野の研究をしていた組織だ。
光兵/順番にそれぞれ狭山所長、航先生、大山様、銀之助さんの研究ですね。……こう羅列されるとみんな凄いな?(笑)
GM/うん。それらは機関上層部の研究分野で、上門狭山が「時間跳躍の秘術」や、夜須庭航が「人外種族を生体ユニットとして稼働させる魔導機兵」、器守大山が「令呪の研究」、西大家銀之助が「稀人や異端の魂の保管」を発表してました。
光兵/五大部署のトップの4つの研究ですね。……そして部署のトップだけどこの中には並べない剣菱一本松……。
縹/一本松さんだけは、研究職の人じゃないから……。
咲守/寧ろ研究対象だったから……。
一真/逆に愛おしい。
GM/研究所である機関の幹部は大半は研究者ですが、幹部の中でも唯一……剣菱一本松だけは研究対象がそのまま成り上がっちゃいました。
縹/それもそれで凄いことなんだよな。
光兵/とても凄い。一本松さん、美味しいシュトーレンをお食べ……。
一真/一本松さんのシュトーレン、12月24日より前に無くなっちゃう……(笑)
咲守/でもアドベントカレンダーのチョコとかはちゃんと毎日1個ずつ食べてくれそう。
GM/機関は今でこそ解体されたが、当時は人々の生活の発展のため真っ当な研究を続ける者達もいた。「各地を根城にする困った異端」を討伐するため各地をまわる教会エージェントも、何度もお世話になった組織でもある。しかし……恐ろしい異端犯罪者も中にはいたのは事実だ。例えば……。

 『イベントキー:剣菱 武蔵』
 2000年初頭に解体された異能研究組織「超人類開発研究所機関」に所属していた魔術師。
 ありとあらゆる分野に精通し、商才を轟かせていたコーディネーターだったが、機関から追放処分を受け、数年の逃亡ののち1990年に討伐(殲の刻により処刑)される。


縹/で、出た〜(笑)
GM/ここで縹さんが事前ゲットできた情報が出るようになってました。「他にもここのデータベースを調べれば色々な記録は出てくるだろうね。大抵の異端討伐の記録とかは残したままだから。興味があったら調べてごらん」
光兵/ほほうほうほう、過去の記録ですね〜。
GM/「いや、それよりも現地を探索してもらうことを優先した方がいいかな?」 こんな所でシーン以上です。
光兵/何の情報が役に立つかは判らない。色々調べたくてウズウズしてきました! ウズウズ着火しそうなので爆弾をウズマキに投げ入れました。
GM/じゅどーん。
縹/また罪の無いウズマキさんが犠牲に!(笑)
咲守/アイルビーバック……(笑)

 続いて、キャバクラで「同僚」マスを選択した縹のシーン。
・判定12『同僚』 【意志】12→【理知】→12
 └知久と交流


縹/うーん、連続作業判定だし難易度も高い。ちょっと頑張らないとか。セットアップ特技の≪魂装支援≫は使えますか?
GM/もうすぐラウンドが終わるのですぐ効果が切れてしまいますが、代償を払えばOKにします。
縹/ここの判定に使えれば良いかな。≪魂装支援≫を使用して、4MPを払います。という訳で同僚の判定〜。
GM/知久はお店に戻ると……キララを指名します。そんな彼と交流しましょう。
縹/星名くんは、彼女がお気に入りなんだねえ。
GM/(知久になって)「そうですね、彼女は凄く話しやすい人で……」 (綺羅になって)「ホント!? そう言ってくれて嬉し〜! あ、何飲む?  シャンパン? あたし●●飲む人好きだな〜!」
縹/1回目の判定。(ころころ)む、11で失敗。振り直すか?
GM/縹さんはもう1つ飲まされました。「●●いただきましたー!」
光兵/ボトル追加されてる(笑)
縹/≪逆転運命≫で振り直し!(ころころ)13で成功! ごくごく!
一真/体、張ってるなあ(笑)
GM/「お水も少しずつ飲んでくださいね。じゃないと楽しく飲めなくなっちゃいますよ! 楽しくみんなで過ごすための場ですから〜」
縹/ありがと〜。キララちゃんだっけ、気遣い上手だねえ。
GM/(知久になって)「ね、かわいいでしょ」 (綺羅になって)「よく言われます!」 【理知】判定で難易度12をどうぞ。
縹/(ころころ)あ、クリティカル値10なんでクリった。
咲守/おー、凄い出目!
GM/「きゃ〜! かっこい〜!」 よく飲み、よく話し、よく周囲を探索。
縹/お酒飲みつつ、おつまみ摘まみつつ……でもじっと周囲を探る。
GM/キララは次から次へと話を持ってくる。楽しく忙しい女だ。それに乗って知久はとても上機嫌だ。楽しそうにしている。もちろんそんなに飲んだら……手洗いも近くなる。「すみません、俺……手洗い行ってきますね」 そう言って席を立つので、キャバ嬢が居ない所でシーンができます。一緒に来てくれませんか?
縹/ほいほい。……ちょっと間を空けてから星名くんの後を追う。
GM/店の者達は心地良く2人を送る。2人だけになる。手洗いのある綺麗な通路は、客たちの騒がしさも零れて聞こえてくるが2人だけで話すにはちょうどいい静けさだ。
縹/星名くん、なんか楽しそうだね。
GM/「あ、すみません。……実は俺、キャバクラって初めてなんですよね」
縹/おっと、そうなんだ?
GM/「居酒屋とかは行くんですけど……こんな上機嫌に飲ませてくれるんだなって。というのも俺、基本的に金が無かったんです。親がいませんので」 今はありますよ、教会のエージェントしてるんで。
光兵/エージェントって命を懸ける仕事だし、お金は入りますよね。
縹/若いのに苦労してんだな。
GM/「親は……水商売だったんですよ。そう聞かされてます。キャバレーだかパブだかホステスだかで働いてたそうです」
縹/へえ……まあ、珍しくない話だな。
GM/「どっちかっていうと苦手意識が強くて、もし生き別れの親がいたらどうしよう……と思って近づけなかったんです。でも俺、酒強いみたいなんですよ。好きですし、だからお話しながら飲むのも大好きなんです」
縹/そっか。
GM/「縹さんと飲むのも大好きです! 年上の人と飲むと、経験が増えた気がしますし」
縹/そう言ってくれると嬉しいね。こんな場じゃなきゃ奢ってあげるんだが。
GM/「あ、ぜひぜひ。奢られたいし、奢りたいです! 基本的に俺、年上の大人が大好きなんで……酒の場好きってことなんでしょうね!」 気持ち良く笑います。知久は縹をかなり慕っていると判ります。
縹/よしよし、かわいい若者だ。

 『イベントキー:知久』
 知久からの強い感情を把握するイベントキー。知久のイベントが発生する。


GM/これは判定した縹さん限定のイベントキーです。譲渡はできません。「そんな年上ばっかと付き合ってた俺ですけど……キララちゃんは、なんていうか……お仕事とはいえ、いいですよね。親しみやすいというか」
光兵/ハマってんじゃん……?
縹/おっと……。まあ端から見ててもだいぶ楽しそうに話してるとは感じたが。
咲守/ここが普通の店だったら常連待ったなしだろうなあ……。
縹/お気に入りの女の子と楽しく過ごすお店だから良いけど。あんまり入れ込んで身持ち崩さないようにね。
GM/「わ、分かってますよ! それに、これも情報収集のためですよ!」
縹/仕事を忘れてないならよろしい。
GM/「キララちゃん、色んな人見てるし。老若男女友人多いそうですし! 女性の知り合いも多いそうです
縹/ほう? もしかしたら被害者の事も知ってるかな……。
GM/「そ、そういうことです! そういうことですので! 恋愛とかじゃないですよ……!」 後押しします。
縹/必死か(笑) 俺もそれとなく話を聞いてみるかね。
光兵/……キララちゃんはサナエさんのこと把握してるのかな?
咲守/思った……。聞いてみるのはアリですね。


 ●ミドルフェイズ2

光兵/光兵は次「知識」か「討伐」のどちらかを調べるつもりですが、「討伐」って言葉が怖いんですよね……一体何のことだろう? 歓楽街であったことなのか、邪神のことなのか、武蔵様のことなのか……。
縹/やだなあ、武蔵さんはもう討伐されてるよ。
光兵/そうですね! 武蔵様が現代に生きている訳もないしその知識は不必要ですね!
咲守/しらじらしい(笑) 水色のマスが裏返って武蔵って黄緑マスになる可能性ワンチャン。
一真/やだあ!(笑) 店頭の話が出たし、おカズは店頭行ってもいいかなあってちょっと思い始めてはいる。
咲守/お。カズにぃ、先に店頭行く? なら「所縁」はちょっと一人で頑張ってみようかな!
一真/がんばー。やべー男に捕まったら令呪で呼んで。
GM/あ、一真が「店頭」に行きますか。店頭は既にクリア扱いにします。何故なら描写が縹さんのと被るので、数馬は「看板」か「通路」のどちらかを選択してください。

 行き先を相談した結果、咲守が「所縁」、一真が「通路」、縹が「綺羅」、光兵が「討伐」を選択した。

GM/では、咲守からシーンを始めます。
咲守/はいさ!

・判定9『所縁』 【幸運】11→【理知】10
 └情報収集


GM/時間は……やっぱり直後? 休まず頑張ってる?
咲守/直後です、不休の勢い!(ころころ)【幸運】達成値12、っしゃ!
GM/咲守はサナエの縁をあさる。どこに行ったか、誰が目撃していたのか、誰と接触していたのか、どうやって情報を集めていたのか。事件をあさっていく
咲守/【理知】判定で難易度10ですね。(ころころ)8……っちゃぁ。
縹/代償を払って再挑戦してみる?
咲守/あ、そういえば再挑戦できましたっけ! 全然払う払う!(2回ころころ)どっちも代償は1! そんくらいどってことねえ!
一真/どってことねえダメージだ!
咲守/成功するまで削ってこう。(ころころ)6ゾロでクリティカル!
縹/おおお! 成功だ!
咲守/一歩も引かぬ姿勢で食い下がった! いけました!
GM/『AW』にはクリチケとかないんですか?
光兵/このゲームにはいっぱいクリティカル化する方法があるから無理です(笑)
GM/じゃあ……ユリちゃんってオカマがやってるお店の割引チケットあげます(^ε^)-☆Chu!!
縹/めっちゃ老舗のお店だ!(一同笑)
GM/オトナになってから来てね(^ε^)-☆Chu!!
咲守/成人したら飲みに行きますね、Chu☆
光兵/ユリちゃん……1988年のときに30代だとしたら、2020年代にはアラカンぐらい?
GM/あら乙女の年齢なんて聞くんじゃないわよッ! ユリちゃんのロールで6時間ぐらい遊びたい。
光兵/それはもう百合人さんプレイヤーのセッションをして(笑)
縹/でなければ、GMのロールをずっとユリちゃんでやってもらうしかない(笑)
GM/では……咲守は、寺本サナエがこの辺りを散策していたというのを聞き、行動範囲や人間関係や過去を探っていく。探っていくと「サナエは教会の人達と特に親しい」ということが判明する。
咲守/カズにぃの情報収集を思い出しながら見様見真似で聞き込んだりしてったら……教会?
GM/オカマバーの人が「サナエちゃんの親しい人? そうねえ、名前は……そう! ケイゴちゃん! 高坂圭吾って知らない!?(^ε^)-☆Chu!!」と言ってました。GMがロールしました。
一真/おやおや、高坂さんだ?
縹/オカマバーのママにケイゴちゃんって呼ばれる高坂さん、いいな……(笑)
咲守/まじスか……ありがとうございます。
GM/「お礼はキスでいいわよ(^ε^)-☆Chu!! やーだ、女の子に冗談よう!」
光兵/プロのオカマロールが強すぎる。
咲守/ちゃんと礼はする主義なんで。……指先に唇を触れさせて、ユリちゃんのほっぺたにちょいっと付けます。
GM/「アラ〜 カワイイ、アイドルみたーい!」
咲守/ふふ。じゃ、あざス。バーを出て、高坂サンの教会にブッこみますわあ!
縹/待ってたぜこの”瞬間”をよお!
GM/という訳で、咲守は高坂に会いに行くことができます。シーン場所が教会の礼拝堂になります。
咲守/高坂サン。聞きたいことがあるんスけど。ちょっとツラ貸し、いや時間借りてもいっスか?
GM/高坂は……「本日報告があった遺体が寺本サナエと似ていた」という報告を聞いて、少なからず動揺していた。しかし「……あ、ああ、いいよ」と仕事の話には応対する。
縹/さっきの来客というか連絡は、これだったのかな……。
GM/「報告は聞いたよ。……そうか、サナエさんが……そうとなったら、君も平常心じゃいられないよな」
咲守/……そっスね。なにぶん1年前からずっと探してるんで。
GM/「ヒントがあって良かったと思うべきか。それとも事件に関わっているなんてと悲観するべきか。……ううん、一真くんから連絡があった通り、サナエさん本人とは限らない。気持ちを切り替えていこう」
咲守/……そこは悲喜交々スね。切り替えるために、話を聞きたいんすけど。高坂さんはサナねぇの行先に心当たりないスか? アンタ、親しかったって聞きましたよ。
GM/「心当たりは、無い。あったら君にすぐ言っている」 きっぱりと言う。
咲守/ですよね。なら、知ってることはありますか。何でも良いんです。
GM/「サナエさんとは……確かに、親しかったよ。縁があったからね」
咲守/……どんな縁か聞いてもいっスか。
GM/「サナエさんは初めて俺が助けた人だった」
咲守/高坂サンが……助けた?
一真/ほう、初耳だ……。
GM/「サナエさんの過去……今となってはどんなことが事件のキッカケになるか分からないからね。話そうか」
咲守/ええ。できれば、もう詳しく。
GM/「サナエさんは、山門夜村(やまとよ)村という山村の巫女さんだった。集落の宗教施設の巫女さん……と言えばいいけど、全然良い話じゃない。異端が牛耳る村で、人柱・生贄にされる生涯のためにいた人だったんだ」
光兵/因習村の出身だ!? ゲ謎のおかげで今流行りの!
縹/因習村だ! 流行るな!
一真/ホットな話題ですね(笑)
咲守/山門夜村……ああ、「コーポヤマト」。なるほど。
GM/「山門夜という地方があって、もう2020年には無い山村なんだけど、そこを牛耳る異端・蛇神様がいた。蛇神様は花嫁という巫女を捧げなければ周囲を破壊する。だから人々は巫女という生贄を捧げることを習慣としていたんだ……。サナエさんは、その生贄だった」
咲守/蛇……。サナねぇの腕の鱗みたいな凹凸を思い出す。
縹/エルマタドーラか?
咲守/確かにエルマタドーラかも、ありえそう。
GM/エルマタドーラの眷属かも? あ、エルマタドーラ=邪神タイマストトバールです。
一真/注釈が分かっていてもじわじわくる(笑)
光兵/邪神タイマストトバール。愛の蛇こと邪神八柱の七柱目で、アクセンが信仰してる神でもありますね。あと機関が召喚しようとした邪神もこれです。
GM/「良き子が孕める大人の体、ヒトを授かれる成人の体になったら蛇神様の花嫁になる……。集落のサナエさんは、そういう人生が運命づけられてたんだ」
縹/そんな村、燃やそう。
GM/「もちろんそんなの現代社会は許さない。俺達は許さなかった。教会のエージェントである俺達がね。……あれは俺の初陣だった。今の光兵くんみたいなもんだよ
光兵/ふええ!? そうなの!? 高坂さんの初任務で救った人……めっちゃテンション上がる情報ですね!(笑)
一真/ファースト任務が因習村か〜(笑)
GM/「なんとしても救いたくって無茶したな……」 高坂は懐かしそうに笑う。
縹/そのセッションのリプレイをください。
一真/読みたいしそのリプレイを実況したい。
咲守/高坂サンの初陣……そうだったんスね。それで、サナねぇが……クソみてェな因習から解き放たれたのか。
GM/「うん、解き放たれた。君が知ってるサナエさんは、自由になって楽しそうに君達と過ごしてただろ?」
咲守/ええ、毎日楽しそうでした。
GM/「彼女は『不自由な想いをする子供を救いたいからそれに合った仕事はないか』って言ってきてね。それで、今やセンターの大家さんだ」
咲守/そっか……ありがとうございます。本当にたくさんの人を助けて、面倒見もよくて素敵な女性で……ってあたしが礼を言うのも可笑しな話スけど。
GM/「……サナエさんは『特殊な器の持ち主』だった。蛇神の器として生贄に捧げられる生涯だった彼女は、『酒を飲んでトランス状態にして、別のモノを作れる状態で全身を蛇に捧げる。子供を孕むというか分身を作る』という特殊な儀式をする予定だったらしい」
咲守/分身を作る? ……あの手記にあった禁酒は?
GM/「禁酒していたのは、『飲酒をすることで器に相応しいトランス状態に入るから』だね。『異端を受け入れやすい母胎になる』の合図が、飲酒行為だったんだ。お酒はね、神霊の儀式においてはスイッチになるものなんだよ」
光兵/あるあるある。アルコールや薬物でトランス状態になる巫女、あるある!
縹/しかも「蛇神にお酒」は鉄板だしね……。
GM/「そういう風に育てられたサナエさんは、お酒を飲むことでスイッチが入るように作り変えられた人間……というのかな。そんな事情だからサナエさんは絶対飲酒なんてしない。お酒がある場所なんて近寄らない筈だよ」 高坂は切望なんて行く訳がないって思います……思ってました。
咲守/そうなんですよね、その筈なのに……。
一真/お酒が溢れる風俗街に居た……マジでヤバイ。
光兵/でも、サナエさんは「知久さんのため」歓楽街に赴いたと……。
縹/最悪ピタゴラスイッチじゃん。
咲守/実はサナねぇ、ENERGYってキャバクラに入って消えたって情報がアガってんです。情報を攫ったらすぐにそこに行ってこようと思って。
GM/「既に17名もエージェントが消えている。何らかの異端がいると思っていい。何か巣食っているのかも……。ちなみに山門夜村の邪神を教会が倒せたのは、蛇神が寿命寸前だったからだ。なんとか倒せたんだよ」
光兵/……あ、そういやこの教会の地下に封印されている邪神もタイマストトバールの眷属だわ。なんか近しいもの呼んだのでは?
咲守/……何が巣食ってんのか、そこは確かめに行かないと。
一真/ハロウィンだもんな〜、異端も集まっちゃうな。「N市のハロパマジテンアゲ↑」って異端が集まっちゃう。
縹/「N市はハロウィン会場ではありません!」って看板を立てなきゃ。
光兵/渋谷に行け! いや、渋谷も行くな(笑)
咲守/忙しい時にお時間アザっした。頭一つ下げて、そのまま夜の街に駆けていきます。休まないぜ!

 続いて、「通路」を選択した一真のシーン。
・判定8『通路』 【体力】11→【知覚】12
 └現場探索


GM/あ、先に描写を出しておきますね。

 違和感が走る。寒い。息苦しい。あそこは、いけない。とあるビルのとある一角、ある店から、強烈な違和感。
 ――店の名前は、キャバクラ「ENERGY」。
 原田が教えてくれたビルは、目をそらしたくなるほど異様だった。


GM/ってなわけで、縹さんが見たものと同じです!
一真/怒ったときのおふくろと同じ気配がする。
咲守/やべー圧(笑)
GM/行く「店頭」か行かない「通路」かの選択をして、数馬は通路をスタスタと行く。……看板があった先は、廃墟だった。
光兵/店が、無い。
一真/看板はあっても、店は無いという?
GM/廃墟なう。縹さんはいません。サナエさんもいません。店があるっていうのはデマですね〜。
一真/デマかあ〜。で、帰るおカズではないのだった。ひとまず調べ尽くすか!(ころころ)13で1回目成功。
縹/ここに居るぞー! ダンダンダン!
光兵/なんかうるさい妖怪がいますね〜。あ、メカクレがそこにいる。
一真/最近のトレンド!(笑) 一人称「わし」にするか。
咲守/着流しを着ないと(笑)
縹/誰かスーツと斧を持ってきて。……やるなら俺か?
光兵/斧なら母親では?
縹/奈奈緒ちゃんから斧を借りてくるね。寧ろ斧の代わりに奈奈緒ちゃん連れてくるね。
一真/斧ごと母がやってくるのな……(笑) ひとまず、少しでも確率を上げたいので≪女神のいたずら≫を使います。(ころころ)1ゾロ。完全にファンブルですねえ。
縹/振り直しとかそういうサムシングは!?
光兵/いやむしろ普通に1D6ペナルティでいくか!?
一真/確かに再挑戦したほうが良いかも。素直に再挑戦します!(2回ころころ)【HP】2点、【MP】4点減って(ころころ)15で成功!
咲守/やったー!
GM/ヌルッ。何かが、目の前を過ぎる。
一真/っ!? 刀を構えます。
GM/目の前に、細い腕が生えていた。腕だ。女性の腕が、空間に突然現れている。
咲守/腕……?
縹/こわっ。
GM/ヌル。……ヌルーリ。突然、空間から、手首から肩ぐらいまでがぬるーりと現れる。手品のよう、もしくは編集前のCGのようだ。
一真/女性、の腕……? 異様な光景に、固唾を呑む。
GM/だんだんと、女体が出て来る。胸、腰……顔。寺本サナエが、ヌルリと生まれた。
咲守/え。
光兵/ほえ?
一真/よく知っている顔……。腕を見ます。痣はありますか?
GM/ぬらり、と出てくる体は……綺麗だ。脱皮してツルツルのよう。痣は無い。空間から生まれ、にゅるっとスライムのような粘液を纏って、女性が生まれた瞬間を見る。
咲守/脱皮……蛇……。
一真/クローンなわけね。おそるおそる声を掛けてみる。サナエさん……?
GM/反応は無い。声に応じられる機能は無いのだろうか。そして……。ビシッ。壁にぶちあたったように衝撃が走り、四散する。何かに耐えきれなかったように。どうも、2体目のバラバラ遺体発見です。
一真/…………。
GM/動かない遺体がそこに落ちてます。現れたあたりを、一真は見ます。
一真/ずっと、こうやって生まれては四散してるってことか……。
咲守/凄い厭だな、まるで死ぬために生まれてきたみたいで……。
GM/一真は[魔術師]か[世界遣い]ですか?
一真/残念、どちらでもない!
GM/では【理知】判定で難易度8に挑戦してください。「あることを知っているか」の判定です。
一真/【理知】が一番無いのだ! なので≪女神のいたずら≫使いますね!(ころころ)達成値15で成功。運だけで生きている。
光兵/ヒモっぽい。
一真/ヒモですわ(笑)
GM/……そこの一帯にゲイト、門、時空の扉があると能力者である一真は分かります。どっかの時間に繋がっているやつですね。そしてこんなことを知っている。「時間跳躍の際、相応の資格が無い者は、めちゃくちゃに体が引き裂かれる」ということを。
咲守/あらま!
光兵/『越境ソドム』参照! 許可が無い人物が時間跳躍すると「痛い」「苦しい」「引き裂かれる」という描写が入る、ようはロリとかの許可が無いと時間跳躍はNGってことです!
一真/このゲートの先は、この時代じゃないってことだ。
GM/ですね、別の時代に繋がってます。ちなみに、こんなことも知識で知っています。「時間跳躍は、過去に行くのは簡単」。しかし、「未来に行くのは、まず無理」。
光兵/過去は……決定してる、でも未来は無限大だから……。ははあ、これは縹さん、過去に行きましたね。
縹/だからキャバクラから出るとヤバなんだねえ。
光兵/過去から未来に戻ろうとしているサナエジュニア(?)がいて、でも行き先が未来だから行けずに許可が貰えずバラバラ死体になってる?
咲守/なのかなぁ。
GM/一真は、ここに時間跳躍のゲイトがあること、なんとか手段を用いればもっとゲイトを広げられること、そのゲイトを使ってか何なのか死体が増えていることを知ります。
一真/手段……さっきの知識でいくと何人か通れば、ってやつかな?
GM/そうです。縹さんは【幸運】判定しなくても戻ってこれるようになります。
光兵/サナエさんの本物、キャバクラに居そう。【幸運】低そう、帰ってこられなさそう……。
一真/幸薄そうだもんね……。
咲守/薄幸美人だろ……。
一真/例のごとく教会に連絡を入れておくか。
GM/高坂は真っ青です。
一真/高坂さんの血の気カムバック。この通路はキャバクラに繋がってなさそうだから縹さんと合流できる見込みも薄いし、一旦引くか。

 続いて、「綺羅」を選択した縹のシーン。
・判定10『綺羅』 【体力】10
 └綺羅と交流


光兵/キャバクラ舞台だから元気で明るいシーンにしよ!
一真/ドンペリあけよ!
縹/お金無いよ! でも……高いお酒入れる。ちょっとおじさんのお喋りに付き合ってよ。
GM/ところで縹さん。楽しく飲んでますか? はい、時間が全然進んだ気がしません。
光兵/めっちゃ朝までパーティー! 朝は来ない。
一真/エンドレスエイトならぬエンドレスナイト……。
縹/時間が停滞してるう……やめてよ、もう歳なんだから徹夜できないんだって。とりあえずダイスを振るか。(ころころ)10で成功。
咲守/ぴったり成功!
GM/(綺羅になって)「何のお仕事してるんですか〜? ええすごーい! 飲み物追加いきます〜? わあ、おもしろーい!」
縹/キララちゃんも若いのにしっかりしてて偉いよねえ。
GM/「ありがとうございます! まだあたし22歳ですから一晩寝ちゃうとなんでもいけちゃうんですよ〜!」 キララは非常に聞き上司で、話しを引き出すのも上手。ニコニコと色んなことを話してしまうような快活さがあります。
縹/へえ、22歳。じゃあ学生さん?
GM/「大学行きたかったんですけどぉ、中退して今はこれ一本! お酒もいけるしお話するの大好きなので天職だと思ってます
縹/あら、辞めちゃったんだ。まあ学校行くだけが進路じゃないもんね。
GM/「実はぁ……最近不景気ですし、親のお仕事も上手くいかなくて。だから中退も仕方ないなって……それで、お金稼ぎたくて! となったら、天職のコレ、頑張るしかないじゃないですか♪」
咲守/前向きだし頑張り屋だ。
縹/そっか。キララちゃんは頑張り屋さんだな。
GM/「なーんてね。色んなお仕事のお話聞かせてくださ〜い
縹/ははは、まあキララちゃんも飲んで飲んで。
GM/「そんな訳で運は無いけどあたしお友達多いですから助かってます。人の縁のおかげで今のあたしがあるっていうか〜」
光兵/運は無い……か。
GM/「結構色んな人がここ来てくれるんですよ? ジュジュさんとかずっと昔からいて常連さんが多くって〜。社長さんとかお仕事終わりの人とか〜もちろん若い女性のお客さんとかもいて」
縹/ジュジュさん?
GM/「あ……ブッキーさんです!」 名前が寿だから。「特別仲良くしてもらっていて、実は……あそこに座ってるジュジュさん、いえブッキーさん。何歳ぐらいだと思います?」 山里寿はロリ顔です。
咲守/合法ロリだ〜。
縹/ええ、そうだなあ……少なくともキララちゃんより上っぽい? 25ぐらい?
GM/「本人は『消費期限切れる〜』とか『あたしババアww』って言ってますけど……35歳です。凄くないですか!?」
縹/うっそお!?
GM/「あたしより10も上なんですよ!? 凄いでしょ!」
一真/推せる!(笑)
咲守/まだ全然お姉さんだわ。
GM/「それで常連さん多くて引っ張りだこで〜優しくってまさにこの店のお姉さんってかんじで〜。あたしもあんな風になれたらいいなあ……」 ぐび。キララはお酒を飲みます。ずっと飲んでましたが、深く飲みます。
縹/わあ、女の子ってすごいねえ。憧れの人なんだ?
GM/「そうですね! あたしもいつまでこれやっているか分からないし、不景気だし未来のことなんてわかんないんで……いつまでも若々しく楽しそうにジュジュさんみたいにやってたらって……」 ぐび。ぐび。ぐびぐび。
縹/……深酒は良くないよ。
GM/飲み方が荒くなっていく。……縹は思う。「あ、酔ってきてる」と。ぐび。ぐびび。ぐびびび。自分の事を放していたら、どうやら接客を忘れて……酒を飲み始めてしまった。
縹/うーん、どうしたもんか。このまま喋らすか?
GM/綺羅の目じりに涙が滲んできます。
縹/いいよ、おじさん仕事柄秘密の話聞くの得意だから。ここだけの話、聞いたげる。
GM/仕事だから話に徹していたのに、身の上話してたら飲酒に傾倒して酔った……ってやつです。
光兵/酔っぱらってかわいい……でもキャバ嬢さんって大変だよな。お酒を飲ませるために自分も飲まなきゃなんだもん。
縹/よしよし、若いのに学校辞めてまで家族のために働いてるんだよね。
GM/「あっ……(泣) ありがとうございます……(泣)(泣) お仕事、楽しいんですけど(泣) 早く、帰りたいっていうかあ(泣)(泣) お金も稼ぎたいですし、家族の為、未来の自分の為だって自分に言い聞かせてますけど……(泣) いつまで経ってもお仕事、終わんないし……(泣)(泣)(泣)」
縹/あー、ずっと夜……(笑)
GM/「なんか全然交代時間、来ないし……(泣)」
咲守/大変だわ!(笑)
光兵/ブラックじゃん!(笑)
GM/「お酒おいしいけど(泣) 大好きだけど(泣) おしゃべり楽しいけど(泣) 帰りたい(泣)(泣)(泣)」
縹/かわいそう! そうだよね、親御さんとこ帰りたいよね……!
咲守/か、帰してあげないと! 使命感!(笑)
一真/あったかいお布団に寝かせてあげたくなる……(笑)
縹/ご家族はご両親だけ? ご兄弟とかいるの?
GM/「兄妹はいません(泣) あたしひとりっこなのに(泣) 大学行かせてくれたのに親にも親孝行ができず(泣)(泣)」
縹/おお、よしよし……。
咲守/キララちゃんほんまかわいいな(笑)
GM/酔い潰れて泣き始めた綺羅を見て、気遣い先輩・寿が「ちょちょちょキララちゃん大丈夫〜? お水飲んで〜!」とやって来ます。
縹/ああ、寿ちゃんだっけ。ちょっと飲ませすぎちゃったみたいでね。
GM/「キララちゃん、バックヤード行ける……? よしよし。ごめんなさいお客様〜! キララちゃんお酒大好きなのにちょっと弱くて〜! 接客してるときはプロなのに! もうっ」
縹/いいよいいよ。飲ませすぎた俺が悪い。
GM/ぎゅうっ。縹の服の裾を掴みます。
縹/お?
GM/(綺羅になって)「いっしょに来て……」 涙をうるうるさせながら懇願する。
一真/おやおやおや?(笑)
咲守/あらあらあらあら、これはこれは(笑)
縹/いやでも俺がバックヤード行っちゃダメでしょ。セキュリティ的に。
GM/「やだあ。いっしょにお水、飲むうう……」
縹/あー、そしたら酔いがさめるまでおじさんとこで休んでなよ。他のお客さんのとこ行かないでさ。その分延長するからさ。ダメかな?
GM/「…………。はい……」 ごろん。まさかの膝枕します。
縹/おっとお? 寿ちゃん、何か掛けるもの持ってきてもらえる? おじさんの膝枕で良ければどうぞ。
光兵/あらあらうふふ。
咲守/にこにこしちゃう。
一真/お楽しみじゃあないですか(笑)
縹/ブランケットとか持ってきてもらって、暫くキララちゃん休ませてあげようかね。
GM/GM的には「2人きりになるチャンス」だったんですが この場でシナリオ続けていいですかね?(笑)
縹/続けられそうなら! ダメなら個室へ移ります。ちょっと端のボックス席まで移動したとかで……。お水とオレンジジュースを持ってきてくれる?
GM/じゃあ、黒服が毛布を持ってきて謝罪したりなんなりしました。「……やさしい」 お膝の上で寝ているキララ、縹の膝、つんつん。指で遊ぶ。
縹/こら、イタズラしないの。
GM/目はまだ酔っ払いです。多分完全にプロモードに戻ったら土下座謝罪します。
縹/そこまでしなくていい!(笑) ほらあ、セットした髪が乱れちゃうよ。
GM/「この後……どうですかぁ?」
縹/しないよ。
GM/「えっ、即答……一応これ色仕掛けシーンなんですけどぉ?」(一同笑)
縹/おじさんは、頑張り屋さんの女の子に休む場所を提供してるだけ。色仕掛けはもうこりごりなんでね、本当に。
GM/「このまま下の階に行けば、ベッドがふかふかのお店があってえ……」
縹/ごめんねえ、おじさん結婚してるから。仕事柄、こういうお店に出入りするのは大目に見てくれるけど、それ以上はね。
咲守/だよねえ(笑) 偉いぞ!
光兵/お母さんは縹さんの結婚式に呼ばれたとき「友人のウェディングドレスより目立ったドレス着ちゃったわガハハ!」って言ってました。
咲守/ヨウ子らしくていい!(笑)
GM/「……左手薬指に指輪あるぅ……出会ったのが早かったらあたしがその指輪貰ったのにい……」
縹/残念、その場合は誰の指輪もつけないよ。
光兵/うん、『果実卓』ではつけてなかったもんね。
縹/彼氏とかいないの?
GM/「いませーん。いつかできますう。今はお客様からも子供っぽいのしかもらえないって言うか……」 寝ながらゴソゴソと近くにあったハンドバッグをあさる。髑髏の指輪とか出てきます。
咲守/ちょっとロックすぎるな(笑)
光兵/まだ22歳だし……水商売とはいえガチガチのブランドもので固めるのはもう少し先(笑)
GM/「これフザケすぎじゃないですか、ロック! はあ……星マークのヘアアクセとか、髑髏の指輪とか、キティちゃんの財布とか……いっぱい色んな人に貰ってますけど、あたしにはまだ……いずれあたしにもいい人が……」
一真/充分それでもかわいいよ。夜のドンキにいてほしい(笑)
縹/貰ったものは大事にしてるんだ?
咲守/そうそう。お客様からのプレゼント、ちゃんと使ってるもんね。
縹/いらなかったら、家に置いておくとかするんじゃない。そういうとこが可愛がられる理由なんだろうな。
GM/「かわいいですか?」
縹/可愛いよ。自信持ちな。
GM/「ねえやっぱり下の階に行きましょ〜?」 うりうりうり。
縹/行きませーん。……うーん、なんだろう、この人好きする感じ(笑)
GM/もうって言いながらシーン以上です。現状、これで以上です。色仕掛けに乗ればベッドシーンがありましたよ?
縹/しないよ? いや、キャバ嬢とシーン立ったら色仕掛けは来ると思ったが。
一真/頑なに下の階に行かなかったですね?(笑)
縹/懲りたよ。
咲守/対策してる!(笑)

 続いて、光兵の「討伐」シーンとなる。
・判定6『討伐』 【理知】11→【幸運】10
 └資料検索


光兵/みんな外で頑張ってるな〜。光兵はめっちゃ平和!(ころころ)1回目、13で成功。チャカポコチャカポコ!
咲守/偉いぞ、こーへ!
光兵/色々資料を捲ってやるぜ捲ってやるぜ! デジタルじゃなくアナログなのは本棚が好きだからである!(ころころ)9、失敗……。
一真/再挑戦する?
光兵/振り直すぜ振り直すぜ!(2回ころころ)【HP】6点、【MP】1点消費。ぐう。スヤァ。はっ。
GM/寝ちゃった(笑)
光兵/何故なら深夜! そう、眠いのである! しかし夜を駆けるエージェントに休息は必要ない……!
一真/オフの日なら寝てそうな時間でかわいい(笑)
咲守/子どもはキリいいとこでねんねし。
光兵/という訳で1D6点スヤァしてもう1回判定!(ころころ)9。スヤァ。
GM/また寝た!(笑)
咲守/ウトウトしちゃってるのかわいいね(笑) 再々挑戦は?
GM/1D6を払えばOKです。
光兵/マジかよウトウトしながらも続けるしかないな!(2回ころころ)【HP】4点、【MP】3点消費。顔パァン!
縹/寝る度に誰かにビンタされてるのかな?
一真/自分でしてるのかもしれない(笑)
光兵/自分をビンタして再々挑戦します! ……これ、3回目も寝るフラグじゃない? チャカポコチャカポコ! チャカポコチャカポコポコチャカ! テンション上げて太鼓叩いていくぞボクは寝ないぞ〜!
咲守/看取りエルフ直伝リズム!
縹/アイザックさんに「うるさい」って怒られそう。
光兵/(ころころ)13! 成功! ポコチャカ!
一真/やったー! 成功した!
光兵/ふう、いいセッションだった……ナイスバンド! これが本当のぼっち・ざ・ろっくってかぁガハハ!
GM/光兵は資料を前にバンド演奏をしました。
光兵/何してんの?
一真/定点カメラで眺めたい光景。
縹/やっぱこれはアイザックさんに怒られるよ。
光兵/これには夢野久作もニッコリ。
咲守/まあ、夢Qも風呂場でポコチャカして奥さんに怒られたことあるらしいし……。
光兵/史実が強いな(笑) ポコチャカ終わりは夢Q印のバナナを食べて元気出します! 何故ならボクはいつもエルフといっしょにバナナチョコクレープを食べるのが日課だからです!
縹/光兵くん、夢Qの因子受け継ぎすぎて草。
咲守/夢Qが育てたようなもんだよ(笑)
GM/光兵は、教会に記録された数々の異端討伐記録をあさっていく。「寝台列車の取り憑いた巨大異端の記録」や、古いやつだと「ある屋敷で邪神召喚を目的とした英霊の事件」などが発見できたりする。
光兵/あ、『無限列車卓』だ。イエーイひおり兄さんとアルノルちゃん見てる〜?
縹/(←アルノルの中の人)見てるわよ〜
一真/(←ひおりの中の人)定点カメラで見てたとして踊ってるとこで吹き出してしまうなあ。
光兵/屋敷での邪神召喚……これはボクのお父さんが解決した事件ですね! 若かりしお母さんとお父さんの出会った伝説の回です! よく夢Qが語って聞かせてくれた事件ですね!
咲守/(←夢Qの中の人)よく寝物語に聞かせてたよ。
GM/その中で、ある資料が目についた。それは、事件の真っ只中である「切望」という地にもかつて異端が住み着いていたという記録だ。
光兵/やっぱり! この池袋にも妖怪がいたんですね! 池袋ではない。

 ――切望という土地は、風水的に悪い、水害が多いということから人が寄り付かない場所だった。
 それでも今現在栄えているのは、埋め立てと都市開発により飲食店などを中心に繁華街になったからのこと。開発以前は、妖しい存在が住まう土地だった。
 中でも名のある人外の名は……
イブキドヌシノマツ
 気吹戸主神ノ末裔。直訳すると、
「ヤマトノオロチの子」である。

光兵/大御所すぎるやつが出たよぉ!?
咲守/うわ……酒で、蛇の大御所!
一真/これはヤシオリ作戦するしかないかあ?

 イブキドヌシノマツの特徴。
 1:赤・黄金といった神々しい肌を持った存在で、その覇気・オーラで人々を圧倒する。寿命尽きるまで光を絶やさず。セットアップで重圧をかけて動かなくする。


縹/セットアップで重圧とか最低ー!
光兵/セットアップで動けなくするタイマストトバールな敵! 知ってます! アクセンとかいうんですけど。
咲守/やっぱエルマタドーラの眷属みあるね……(笑)

 2:卵生とは違う分裂で繁殖する。栄養を体内へ取り込み、その栄養素をもとに自分のコピーを2〜15匹作る。
 その子はイブキドヌシノマツの力を持ち、親の遠隔操作で動く。その特性は蛇など爬虫類ではなく、単為生殖の虫、またはワニに近い。


光兵/あ、これ『百姓貴族』で読んだことあるかも。確かそれは虫のケースだったけど、殺虫剤をいくら作っても1匹でも生き残った虫が「殺虫剤から生き残った自分のクローン」をぽぽぽぽーんと作りまくるから殺虫剤新製品が追い付かないとかいう……。
GM/それですね。出産・産卵というより、コピー増殖をします。
縹/家庭内害虫の話か。確実に殺すならやっぱ洗剤が最強だよ(笑)
光兵/いくら殺しても増殖するの怖いよね……。そして、ワニもそうなの?
GM/「ワニにもそういう種類もいる」、ですね。
光兵/まあ、ワニも龍みたいだし……?

 3:イブキドヌシノマツの討伐の仕方。「寿命が近く弱った体を叩く」、もしくは「核を直接叩く」。
 核とは、繁殖期に体外に飛び出す心臓のようなもの。臓器を剥き出しにする期間がある。ただし臓器と言っても石のように固く、常人のダメージでないと破壊できない。
 なお、日本昔話的なイラストで龍が手に宝珠のように持っているが、あれも核と同じのようなかんじ。


光兵/繁殖期にはチンポが出るからそこを叩け?
咲守/つまりめっちゃ金的すればいいんだな!
縹/言い方!(笑)
一真/たしかに急所だけど!(笑)
GM/端的に言うとそうなる(笑) でも、一般人ではまず破壊できません。
光兵/でも、能力者なら……ね? 端的に「剥き出しになった心臓部を叩けば死ぬ」ですね。弱点が分かりやすくて良いです!
GM/むしろ、寿命か弱点を叩くでもしないと不死身の化物なんでしょう。
光兵/仮にもヤマトノオロチを名乗ってるだけある! プチヤマトノオロチ。プチヤマト、プチトマトみたい。
咲守/かわいいね(笑) ……蛇の急所か、普段はスリットにしまわれてんのかな?

 『イベントキー:討伐の仕方』
 イブキドヌシノマツの討伐の仕方を知っていることを現わすイベントキー。


光兵/これ……重要内容だと思いました! みんなにライン流しておこ〜!
GM/OKです。ラインを見た人は「討伐の仕方」を覚えた!
一真/ありがてー。
縹/縹は圏外だから見れねえ!(笑)
光兵/あとボクのチャカポコチャカポコ動画も添付。
一真/廃墟で一人吹いてしまう(笑) 教会のグループラインに転送しておこう。
咲守/ちょっと笑っちゃう、観てる時間が小休止になる(笑)


 ●ミドルフェイズ3

光兵/ボク側で残ってるの、「恩人」と「知識」ですね。
咲守/……順当にいけば咲守は「恩人」かな。わりと基本情報な気もするけれど、でも基本って大事だし。
一真/俺は近いから「看板」行って縹さんと合流するか。合流したら縹さんがお姉さんに囲まれてるところを目撃できますね。
縹/教育に悪い〜!(笑)
光兵/あ、2人が合流すれば『契約』もできますね。家帰れ令呪ができる!
一真/ゴーホーム令呪!
光兵/ただしゴール地点にいるのはバーサーカー。
咲守/あたたかいサバ折りで迎えてくれるよ。
一真/わあん、折寿司になっちゃう!(笑)

 相談の結果、ミドルフェイズ3では咲守が「恩人」、光兵が「知識」、一真が「看板」、縹が「寿」をシーン選択した。

GM/先に、一真と縹の合流シーンしませんか? 情報共有できますし。
一真/はいはい、定時連絡だ!
GM/では……一真。ENERGYという看板を目印に行っても何も無かったじゃないかと思った。光兵と原田はデマを言ったのか? しかし、嫌な感じはする。……ゲイトだろうか、と決意した。ENERGYの看板に向かう。
一真/さっき同じようなの、見たしなあ。縹さん連絡取れないし、おれの連絡も途絶えたらここが原因と思ってね、と光兵くんとサキモリちゃんに残しつつ……。腕を伸ばす。
GM/――寒い。
一真/……さむっ。
GM/寒々しく、痛い。体がバラバラになるような息苦しさを感じる。
一真/この感覚……。
GM/いらっしゃーい。ちょっとレトロなキャバクラ店内へどうぞ。
一真/……死、ななかったあ……。やけに眩しいな、おい……縹さんは……。
縹/隅っこのボックス席に座ってるよ。女の子を膝枕してるけど。
一真/お楽しみじゃあないですかあ。お楽しみじゃあないですか!
縹/2回言った(笑)
一真/おれも可愛い女の子に囲まれたかった! 囲まれたのはバラバラ死体だけだよ!(一同笑) おれ! 死体! 囲まれまくり!
GM/確かに(笑・綺羅になって)「ねえ〜花田さん〜下にさ〜ベッドがさ〜。いっしょにうりうりしよ〜」
縹/行かないよー。
一真/おれ可哀想だよねえ。縹さんのお金でドンペリオネシャス。
縹/経費で落としなさい。
一真/高坂さん、お金くれるかな?
GM/キララは一応シーン退場させました、黒服にバックヤードへ連れていかれてました(笑)
縹/一真くん、ここ見付けたんだ?
一真/おもむろにアイコス出します。ん、ちゃんと見つけたよ。
縹/えらいえらい。まあ、出られなくなっちゃうんだけどね。まあちょっと頑張れば出れなくはないんだけどさ。
一真/おれが帰ってこなかったら迎えきてねって伝えてあるから大丈夫。でもあれ頑張るのキツくない? 体が千切れるかと思ったわ。
GM/一真はバラバラになったのを二度ほど見ましたね。
一真/そうそう、千切れる原因がわかったので伝えておこう。あとサナエさんのこととか、ここら近辺にいるやばい異端とか……全部共有してもらったことを伝えます。
縹/あー、やっぱここ過去かあ。
一真/やっぱって何さあ。
縹/通りで見たくねえツラが居ると思った。
一真/なに、縹さんにも嫌いな人とかいるんだ? 煙を吐きながらにやにやしておきますね。
縹/嫌いっていうか、生理的に無理。
一真/生理的に無理な人間と過去で会う確率、相当低くない? おれもお目にかかりたいもんですわ。
縹/碌なもんじゃないよ。
光兵/会ったら頭から食われそうだよ。
咲守/むしろ股から割いてばりばり喰われそう(笑)
一真/まっ、またその人と会っちゃったらおれが守ってあげるね。
縹/それはそれとして、現在の事件とここが繋がってるのは理解した。ああ、あと星名くん達も無事だよ。星名くん、ここの女の子気に入っちゃったみたいでねえ。
一真/ん、知久さんか……。
GM/1日ずっとここにいるようです。48時間経過した1日ですが。
光兵/やっぱ時間の流れおかしいんですね、ここ。もし咲守ちゃんたちが「午前に原田に会います」とか言っても縹さんは1晩ずっとここにいるようになってたのかな?
GM/そうですね。外がいくら日数が経とうが縹は閉店時間を迎えていません。
一真/時間が経過しないって扱いなんだ?
縹/みたいだね。さっきの子も帰れないって言ってたし。
光兵/時間は経過しない。でも飲める! 食べられる! 最高じゃん、ここでTRPGしよ?
一真/ここで原稿したい。

縹/精神と時の部屋かな(笑) あと2人ぐらいここに来てくれたら、出入り自由になりそうなんだよ。
一真/あと2人っていうならちょうどみんな合流したらちょうどいいねえ。
光兵/あと2人連れてくれば、知久さんやキララちゃんを助けられるかな……?
咲守/待ってな、情報ひっさげて会いに行くんで!
縹/その前に、ここの調べものしてからな。
一真/今日のことは奥さんに黙っておいてあげるね。
縹/仕事だしー、理解ある奥さんだしー。
GM/「ただ膝枕してベッド誘っただけですう〜! あとあたし22歳で若いので奥さんに勝てます〜!」
咲守/バックヤードから声が聞こえてきた!(笑)
縹/バックヤードからの声でけえな!(笑)
一真/奥さんもべっぴんだぞ〜(笑) おれとかどうですかー? ってバックヤードに返しておきます。
GM/「顔見えな〜いオエップ
咲守/無理すんなキララちゃん!(一同爆笑)
一真/じゃ、縹さんが仕事してる間おれはここで酒飲んでるから終わったら声掛けてね。
縹/はいはい。飲みすぎるなよ。一真くんの空のグラスに酒注いで、乾杯。はい、契約。
一真/はい、お勤め終了! 一気飲みしときまーす。

 情報共有をし、『契約』を宣言。縹が一真のマスターとなった。
 続いて、咲守の「恩人」シーン。

・判定1『恩人』 【理知】10
 └サナエ情報収集


GM/ここは「サナエのことを知る」というシーンなんですけど、「知り合いに会う」「ノートなど記録を読む」「思い出に浸る」とか演出することができます。どんな演出がいいですか?
光兵/「思い出に浸って何かを得る」ってこと?
咲守/どうしよっかな。したら……思い出に浸るでいきたいかな! 判定に≪戦士の勘≫は使えます?
GM/使えますよ、能力値変更OKです。
咲守/うっし、2MP支払って使用!(ころころ)11で成功、よっし!
GM/コーポヤマトの思い出? それとも外での思い出?
咲守/……ああ、「会ったとき」がいいな。
光兵/出会ったときの回想? 「サナエさんに拾ってもらった」ときのこと?
GM/いいですね!

 ――咲守は、出てきた。自由を求めて外に出た。
 座敷牢で育ち、自分の家を滅ぼすことで逃げてきた。
 野良生活続きで公園のベンチで眠る日々、繁華街に行けば路地裏に食べ物はある。それに……食べる手段はいくらでもあった。


咲守/生家で大暴れして、そのままおん出てきました。家一つ潰した異端者の脱走と逃亡生活……。でも自分は幸いにも異端者、負を喰えれば生き延びられる。
GM/人間的な食事は、さほど必要ではなかった。
咲守/負の感染で一般人から強引に負の感情を引き出したりして、喰らってたり……。
GM/腹は満たせてましたか?
咲守/……食べても食べても食べ足りないスね。そのまま行くと間違いなく異端に転がってたような子どもでした。通行人を傷つけることはまだ無かったけれど、このままいったら判んなかったな。
GM/繁華街へ行ったり、人通りのある場所へ行ったり、誰もいない公園へ行ったり。ある日、休んでいる公園にて、夜の道を歩く通行人の足音が聞いた。通行人を傷つけることはまだ無い。でも、もし餌がすぐ横にきたら?
咲守/ああ、喰いものだ。傷つけずとも、負の感染で脅そうとする それでも足りなかったら……獲物を見つけた蜘蛛のように、持ち出してきた鋼の糸を袖口から引っ張り出す。
GM/彼女――サナエから負の感情を引き出したのなら、「やけに少量で、味が濃いな」と思います。「彼女自身に負の感情は無くても、周囲から負を与えられて育てられてきた」ので。
咲守/……へえ、アタリじゃん。量欲しかったけれど、味は悪くねえ。もう少し戴くぜ、って糸を振るおうとしたところで……。
GM/(サナエになって)「……っ。誰か、居るの?」 彼女は隠れていた咲守を見る。見つける。
咲守/んだよ。バレたか
GM/あまり良い格好ではない少女を見つける。言葉を失う。
咲守/まあいい、やることには変わりねえ。舌なめずり、一歩踏み出しますね。
GM/何かを重ねる。自分自身を重ねて、凍る。そして……使命感に燃える!
咲守/あ? なんだ?
GM/「ひとり? ひとりだったの?」
咲守/……あ、ああ。見ての通りだよ敵意でもない、殺意でもない、恐怖でもないそれに面食らいながら、つい頷く。
GM/「私は、貴方に……ご飯を食べてもらいたい! 今からいっぱい作るの! 一緒に食べに来ない?」
咲守/は? ぱちくり。
GM/誘い方としては、上手くないです。
咲守/ご飯……あたしのご飯は……。自分にとっての食事と言ったら、座敷牢の粗末なもの。それから負……。
GM/目の前に飢えた子がいる。食事になのか接触になのか何を求めているのかは分からないけど……放っておく訳にはいかない。放っておくなんて、自分の「目指していたもの」に反する! そう思って、「ご飯、たくさん作るの! 貴方もどう?」といっぱい話し掛けてきます。
咲守/……警戒する。けれど、なんでか逃げようと思えない。何と言えばいいか判らない。……食べても、いい。
GM/「食べてもいい? 良かった! 今日はいっぱいのシチューだから! ジャガイモがいっぱいあるの」
咲守/しちゅー。食べたことのない料理の名前に、きょとん。
一真/後ろからジャガイモの入ったダンボール担いでその光景を発見する流れだな。サナエちゃんのシチュー、美味いよー?
咲守/……ジャガイモもは知ってる。固くて、つめたいやつ……美味しいの、か? 半信半疑。
一真/うまいうまい。熱が通るとほくほくで、口の中でとろけるんだ。
咲守/……美味いなら。食べてみたい、かも。
GM/誘い方は本当に上手くない。心に響く素晴らしい高説をするでもなく、ただただ誘う。
光兵/あんまり聖人てかんじじゃないんだね。
GM/聖女じゃないですね。だから普通のお誘いしかできません。
縹/でも、その一生懸命さがいい。
光兵/世の中には勧誘とか洗脳の天才はいるけど、サナエさんはそうじゃないんだ。……武蔵様とは違って(笑)
GM/左手に荷物を持ち換えて、右手で、咲守に……はいと手を繋ごうとする。「行きましょ?」
咲守/一生懸命に誘ってくる声。負ではない、人の熱。それから、いつの間にか増えたもう一人のことばに、知らずにこくんと喉を鳴らす。差し出された手に戸惑うも、そろっと指先だけを摘まむように握る。ちょっと毛はぼわぼわ逆立ってるも暴れたりしない野良猫です。
GM/「シチューが終わったらカレーも作る気でいたの。ジャガイモいっぱいだから。1D100個あるから安心して
咲守/めっちゃある!(笑)
縹/北海道の農家さんから送られてきたんか?(笑)
一真/どうりで重い訳だ〜。【体力】7はあるから3箱は担いでるな(笑)
光兵/1D100箱じゃなくて良かったね。
縹/1D100箱はもう農協に行ってもらって(笑)
GM/ゆっくりと指を絡ませて咲守を引く。痛みは無い。握るというより、包み込むような女性の手だった。
咲守/かれー……それも美味いのか、な。3箱担いでる青年と、優しく手を引く女性を交互に見ながら、ゆっくりと足を踏み出す。
一真/はいようこそ、合鍵あげるね。サキモリちゃんに鍵パス!
咲守/合鍵をびっくりした顔で受け取る。無防備さに、いいのか……って呻く。
GM/「さあ、その鍵を使ってアパートを開けて?」 何故なら一真は箱を担いで開けられないのである(笑)
咲守/すんごいおずおずと入っていく……そろ、そろ……鍵を差し込む。かちゃり。
GM/開ける。家だ。咲守の知らない世界だ。あたたかく、そして、これから「自分の帰る場所だ」と思える場所になっていく部屋だ。
咲守/普通の家なんて見たことないから、ずっと玄関口で固まってる。促されてようやく部屋の隅っこでずっと様子を伺う初日……。こっからずんどこ慣れて「我が家」になっていくんだろう。
GM/ずんどこ慣れました。
一真/ずんどこ慣れて良かったね。

 『イベントキー:サナエ』
 恩人・寺本サナエへの強い感情を表すイベントキー。サナエのイベントが発生する。


GM/これは「恩人」シーンをした咲守限定ですね。知久のイベントキーと同じく、サナエに関する何かのイベントの際に使います。
咲守/わあ、サナねぇのイベントキー……!
GM/そんなコーポヤマトは、今や1階のテナントが営業してるのみ。ピザ屋も「大家がいなくなったんですけど……」と不安がってますが不動産会社を伝って家賃を払ってます。でも2年目もこのままだったらもしかしたら閉店かもしれません。
縹/一応、口座に預金があれば家賃とかは自動で引き落としされるんだろうけど……。
GM/でも「大家が行方不明です」のままは大変ですよ。……今の咲守はただ時間を潰しただけ。ずっと歩いていたかもしれない、もしかしたら5秒立ち止まっただけかもしれない。でも大事なものを手に入れました。それは「恩人を救うというの決意」。
咲守/……小休止に入ったテナントの店内で、数秒ほどうつらうつらしていた。出会ったときの夢を思い返す。そうやって、決意を固める。
光兵/深夜だったから、ピザ屋で休んでたんだね……。
GM/店員も「いつも来てる子」と認識していて慣れっこだ。「いつもの席でピザSSセットを食べてる子」って思ってる。
光兵/お一人様サイズのピザ! ポテマヨピザSSセットでも食べて……。
咲守/おいしいジャガイモのピザだ〜(笑) ……もう負を食べずに、人間的なものを食べるようになった自分。ちょっと冷めたSSセットのピザの最後のひとかけを口に押し込んで、また、夜の街に飛び出す。
GM/諦めずに、夜へまた。
咲守/前進あるのみ!

 続いて、「寿」を選択した縹のシーン。
・判定11『寿』 【反射】12→【意志】12
 └寿と交流


GM/さっきの和やかなムードから一転していいですか。縹のシーンをします。
縹/その言葉と共にお出しされる俺、惨状。
一真/おれは今フルーツ盛り合わせ食ってるんで(笑)
GM/キララが酔い潰れて退散したので代わりのキャバ嬢が来ました。(寿になって)「どうも〜! ブッキーです! 名刺貰ってくれてありがとうございまーす
縹/さっきはキララちゃんの介抱手伝ってくれてありがとね。
GM/「ていうかごめんなさい! なんていうか……ごめんなさい」 真顔(一同笑)
縹/まあ、夜の女の子が大変なのは知ってるから。気にしないで。
GM/「いつものキララちゃんあんなんじゃないんですよ〜! あとで私が可愛がっておきます!」
縹/程々にね……。
GM/「キララちゃんみたいな若い子かわいがってくれた後じゃあ……私みたいな賞味期限寸前のオバサンなんて嫌かもしれないんですけどお」
縹/そんな、キララちゃんが寿ちゃんのこと憧れのお姉さんって言ってたよ。
GM/「ワア 嬉しい とりあえず何か頼みましょ いいの飲んで
光兵/ハートマーク乱舞する子、大好き。
GM/「私も好き いっぱい乱舞して
咲守/かわいいよね〜(笑)
GM/「花田さんも どうぞ ハートマークつけて喋って」 ロリの甘撫で声でおねだりします。
縹/俺もかい!?(笑) おじさんの甘ったれた声とか可愛くないでしょ……。そういうのは言うより言われる方が好きだな。
GM/「はい 『これちょうだい』って言ってみて 絶対カワイイですよ〜! ねえプレイヤー席の皆さん!
光兵/そうだそうだー!
咲守/やったれやったれー!
一真/いけいけー!
縹/勢いのある女性客が多くない!?(笑)
光兵/いけー! かわいいおじさんいけー! 抱かれろぉーッ!
縹/誰にだよ!?(笑) そうだ、判定をする前に≪魂装支援≫を使いたいです!
GM/「ハートマーク使って特技使用したらいいよ〜!」
縹/くそっ!(一同笑) ……こ、魂装支援 これでいいか!?
GM/「きゃ〜
咲守/かわい〜
光兵/ブッキーちゃん、めっちゃ好き。ユリちゃんの系譜のキャラ大好き(笑)
一真/酒が進むなあって後ろから見てますね。
縹/一真くんは後で覚えときなさいよ。【反射】から振るぞー!(ころころ)達成値11。とりあえず≪逆転運命≫で振り直しかな。(ころころ)よし、達成値12で成功!
GM/「じゃあ次もいってみよ〜 もし判定失敗しても私が介抱してあげます
縹/次は【意志】だっけ。(ころころ)達成値14、成功!
GM/「ええっ、もう終わり? 介抱したいから失敗して
縹/やだよお(笑) はいはい、いい子だからおじさんとお話してほしいな。
GM/「仕方ないにゃ〜 ねえ、いっぱいお話してたらさあ……」
縹/しないよ。
GM/早くない?
咲守/判断が早い、全てのベッドフラグを折っていく妻帯者の鑑(笑)
一真/身持ちが固いのである(笑)
GM/「くすん、やっぱ消費期限寸前の女はイヤなのね(泣)(笑)(泣)」
光兵/おい何ワロてんねん。
縹/さっきも同じ流れだったからね。なに、この店、そういう営業推奨してんの?
GM/「いや、まさかキララちゃんは言うとは思いませんでした。あれは素ですね。マジで『抱いて!』って思ったから言ったと思います。キララちゃん処女でしょうに……あれ不安だわ……」
光兵/キララちゃん可愛すぎかよ……ちゃんと守ってあげてね、先輩と黒服さん達(笑)
咲守/ガチの指輪をくれる人に取っておき(笑)
縹/身体は大事にしてほしいなあ。で、寿ちゃんは?
GM/「私はシュミです そっちもいけまーす 2人きりなる時間欲しくないですかー?」
縹/しないよ。
GM/「大事な情報を手に入るシーンだとしてもー?」
縹/ベッド行かないともらえないやつ?
GM/「キャバ嬢とベッドに行って判定自動成功か、【幸運】判定で情報得るかのどっちかです」
一真/二択がエグい!(笑)
咲守/GMの「なんとしてもベッドに連れ込もうという意気」を感じる。
GM/一真なら乗ってくれるかワクワクしてます。でもここは縹のシーンです。
一真/残念、おれは今ウォッカ一気飲みしてます(笑)
縹/これ、おじさんで良かったわ……。【幸運】成功したら良いんですよね? 難易度を教えてくださーい。
GM/「【幸運】判定いくのぉ!? 私とベッドに入れば自動成功なのに!? だめえ!?」
縹/ごめんねえ、おじさん、嫁さん一筋なんだ。【幸運】失敗したらもう好きにして。
GM/「難易度はぁ……15でぇす……」
縹/(ころころ)11。≪君に幸あれ≫を使用して+4。はい、達成値15で成功。≪魂装支援≫もあるから達成値17ですね。
光兵/「いかねえよ!」という絶対の意思!(笑)
咲守/勝ちよった!(笑) 嫁さんへの愛を感じる!
GM/絶対の阻止にめちゃくちゃ笑ってます。「もうっ、諦めま〜す。目の前に私がいるのにイケズ!」
縹/おじさん、色仕掛けで痛い目遭ってるから……しかもアイツいるとこでベッドあるとこ行くとか、もう自殺行為じゃん。
一真/どんだけトラウマなんですか(笑) 奥さんとおふくろに通報しておきますよ。
縹/やめてやめて、死んじゃう(笑)
GM/「……【幸運】のイベントに行く前に、私からのアドバイスです。私、強い人、好きなんです。だから……逆に燃えてきました 私のものにしたくなってきた

 『イベントキー:寿』
 寿からの強い感情を把握するイベントキー。寿のイベントが発生する。


GM/「イベントキーあげる 拒否できませーん これは私のシーンの入場特典でーす 貰って
縹/やだー! でもありがとね……!(笑) ああ、そうだ一つ聞きたいんだけどいいかな?
GM/「なになに? 聞き忘れ?」
縹/サナエ、って名前に覚えない?
GM/「……もー、『お友達が多いキャバ嬢』は私じゃなくてキララちゃんですよぉ! 聞く相手間違ってる〜 でも教えてあげます! 何故ならイベントキーあげた相手だからこれはボーナスです
縹/ありがとね。
GM/「知ってます。綺麗な人ですよね、寺本サナエさん」
縹/うん。
GM/「この店に来ました 私、慣れてない女のお客様の相手って……好きなんですよね お酒が強そうな顔してずっと断ってるからいっぱいその気にさせて飲んでもらいました」
一真/……飲んじゃったかー。
咲守/飲んじゃったか〜!?
縹/それ、後の世ではアルハラって言うんだよ。
GM/「ごめんなさい私、学が無いから英語が判んなくって! ソーリー
光兵/わ、悪い女だ……(笑)
縹/で、飲ませすぎちゃったその人、どうしちゃった?
GM/「下に居ますよ、ベッドルームがあります。……ね、『ベッドルーム行く?』ってこういう理由だったんですよ。判定しなくても私と一緒に行けば下に行けたし、【幸運】判定成功したのでこの話も出しました
縹/そう。じゃあ、案内してもらおっかな。……おじさんに何かするまで、あそこで飲んでるあの子には手ぇ出さないでね。
一真/ちゃんと聞いてたので……縹さんには目配せしときますね!
GM/「もしかしてサナエさんのお知り合いだったんですか〜?」と寿は言いながら縹を下の階にご案内します。
縹/まあ、ちょっとした知り合い。……やだなあ、絶対アイツいそう。
咲守/そういう予感は得てして当たる……。
一真/嫌な予感しかしないよねえ……。
GM/「サナエさんって、さっきからずっと言ってる奥さんだったり?」
縹/違うよー。
GM/「そっかー。……ねえ、花田さん」
縹/なにー?
GM/「こういうお仕事、長いんですか?」
縹/まあ、そこそこ、ね。
GM/「結構……勘、当たっちゃうタイプって言われません?」
縹/ははは、そうなんだよねえ……おじさん、この勘の良さで仕事てるからさ。くそ、出て来いよ。

『AF判定:抵抗』
 ・使用能力値:【体力】【意志】
 ・難易度:50

※「拘束から逃れる」演出に成功すること。
 成功した場合、拘束から逃れることができる。


GM/煙が、体に纏わりつく。ゆらゆらと、自分のものではない煙が生き物のように縹の腕に絡む。まるで拘束する質量をもつように。
縹/こうなる気がしてました、≪未来視≫。過去の経験からそうだろうと思ってました、≪過去視≫。纏わりつく煙草の匂いを、自分が吐いた煙草で払う。≪未来の吐息≫。
咲守/煙を煙で対抗するの、激熱!
GM/「あれ、どうしたんですかあ? こっちですよ、サナエさんが居る下の階は」
縹/正に虎穴に入らずんば虎子を得ず、だな。でも、ピンチをチャンスに変えるいい機会だ。≪逆さ落ち≫。
GM/「ただただ煙が濃い所に降りて来ただけですよ? 怯えないで
縹/いやあ、ほんと、君、あのメイドちゃんに似てるわあ……。あのメイドちゃんに盛られた薬を思い出す。が、今は違う! ≪コネ「心霊治療医院会」≫ギュッ!(一同笑)
一真/トラウマの治療をしてもらっていた気配が(笑)
縹/それに、上には頼れる相棒もいるしね。≪一心同体≫。
光兵/なんかもう「縹さん=ハニトラキャラ」になってしまってますね(笑)
GM/偶然って重なりますね……いや、GMは別に縹さん贔屓でエロい目に遭わせてる訳じゃないです。みんな平等にヤりたいです。
一真/爆弾発言すぎる(笑)
GM/みんな平等にヤリたいです。みんな平等にヤリたいですッ!
縹/繰り返すな!(一同爆笑) この悪縁を断ち切りてえなあ! ≪リライト≫!
GM/でもみんなにできないから今は縹さんをヤリたいですッ!
光兵/GMの本音がひどい!(一同笑)
縹/はあ、と新しい煙草を咥えて火を点ける。≪パイロキネシス≫。これで『現在難易度:34』ね。【意志】で振ります。(ころころ)達成値13。んで、≪コネ「古川財閥 古川家」≫を使用。判定をクリティカルにする。
咲守/おお、間違いなく使いどころ!
縹/AF判定はクリティカルしたら+30だったよね。だから達成値は43。『現在難易度:34分の43』で成功。
咲守/拘束を解いた!
光兵/凄いです! 1人で難易度:50を解決した!
一真/できる探偵は違うなあ!
GM/寿は自然な動きで縹の腕を組もうと近寄ってくる。しかし、それと同時に何か目に見えない拘束も腕に纏わりつき……というところで、抵抗成功。
縹/はい、案内ありがと。
GM/何事もありません。「……あれ? なんともない? なんで?」
縹/悪いねえ、その手は食わないよ。
GM/「なんでー!? ちょっと! ちゃんとしてよ〜! 私この人のこと気に入ったんだから!」 なんか地団駄してます。ぷうっと膨れっつら。「本気出してよ〜!」
縹/言ったでしょ、おじさんこの仕事長いって。

 「臨兵闘者皆陣裂在前」
 手を横縦横縦と九回振りながら呪を唱える。……煙草を口に加え、煙が舞う宙に指を這わせる。
 煙が、縹の体を再度捕らえようとした。しかし、抵抗は成功。
 「…………。これはこれは。申し訳ない。拘束は失敗したようだ」


 GM/そんな男が、下階に居た。

縹/九字か。パチン、とこちらの煙草の火が弾けて呪を払う。……相変わらず、女を使って胸糞悪い野郎だ。
GM/「あれだけの時間、女を使って楽しんでいたのに?」

 男は、ふうと煙草の煙を吐く。……煙が、物質になっていく。
 個体になっていく。何か物体になっていく。隠れていた何かが現れる。
 ――繭だ。彼の後ろに、大きな繭玉のようなものが現れた。何なのかは常人には把握できない、不思議な煙玉が現れたように見えた。


GM/「何がお探しですかね? あらためてゆっくりお話しでもいかがですか。ここは、酒と話の席ですから」
縹/アンタ、ここで何をしている? ……寺本サナエ、という女性が来てる筈だ。彼女は?
GM/男は、傍らに立つ寿に口を開く。「アレは、そんな名前だったかな?」 その視線の先は……繭玉。
縹/……やっぱ、そうかよ。やっぱ居たぁー! やだぁー!(一同爆笑)
光兵/待って! 武蔵様って! 陰陽師なの!? 陰陽師っぽいことしたよ!?(笑)
一真/禹歩が踏めるの!?
縹/立川流なの?(笑)
GM/「蘆屋道満の早九字の呪」と同じものを唱えたという設定です。
光兵/道満!? リンボなの!? 狂瀾怒濤・悪霊左府なの!?(笑)
一真/急急如律令なの!? やっぱり禹歩が踏めるじゃないですかー!?(笑)
咲守/へぇー! さっきの対決、良い対峙だったなぁ……運命だった。
光兵/凄くさっきの戦闘良かったよね。……あの、もしかして武蔵様のスキルウェポンって、「煙草」なんですか?
GM/煙草の煙もスキルウェポンの一つですね。
光兵/ここで縹さんのスキルウェポンを見てみましょう。
縹/煙草だよお!
咲守/おそろじゃーん(笑) 煙草はヘキアイテムだから!
光兵/そこで電子タバコ吸いの一真くんがいる、令和(笑)
縹/上の一真くん、そしてみんな、早くここまで来てくれ……。あ、でもまたやっていないイベントが1つあるんだった。「信頼」の判定だけやってない。
咲守/おや、そういえば……。
光兵/もしかしなくてもラスボス登場ですよね。このままだとクライマックスに突入しちゃうかも……。
縹/武蔵さんに「ちょっと待ってて!」って言って上に戻るか。
一真/この場で待たされる武蔵さん!?(笑)
GM/(寿になって)「ハートマークを付けて『ちょっと待ってて』って言ったら考えます
縹/ちょっと待って はい。
GM/「考えました!」
縹/言わせただけだコレ!(一同爆笑)