アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 ユガミジマ 』 1ページ ■
2016年12月27日




 ●プリプレイ

マーサー(以降、GM)/2016年最後、1年お疲れ様ですの『アナザーワールドSRS』を始めます。
一同/よろしくお願いしますー!
GM/今日はね、シナリオを既に作っておいてあったんですけどね、今朝見た夢の中でやっていたセッションのシナリオの方が面白いと思ったのでそっちをします。
プレイヤー1・MUMA/夢でやっていたセッションを!?(笑)
プレイヤー2・しゅうら/めちゃくちゃ気になる!(笑) 
GM/目が覚めて夢の内容を忘れないように30分で作ったシナリオです。大丈夫、なんとかなる。そんな印刷されたてホヤホヤなハンドアウトをお配りします。



 アナザーワールドSRS シナリオ『ユガミジマ』



【レギュレーション】
 キャラクターレベル10で開始。
 教会のエージェント同士であり、知り合い設定であること。

【ハンドアウト:PC1】
 コネクション:午咲島(ごさき・じま)  関係:ビジネス  推奨クラス:霊媒師 or 聖職者

 君は、孤島の怨霊退治に派遣されたエージェントだ。
 1920年代に起きた大震災で水没した孤島に無念の怨霊が溢れているという。
 その浄化討伐作戦に参加することとなった君は、孤島へ向かうボートに乗り込んだ。
▼セカイのイベント:孤島へ向かう
▼コネクション:午咲島

 離島。1920年代に起きた大震災で水没し、数百人いた漁村は壊滅。以後無人島となった。

【ハンドアウト:PC2】
 コネクション:海の子供  関係:恩義  推奨クラス:自由

 君の乗ったボートが転覆した。
 午咲島に向かう途中で突如波にさらわれ、君達は溺れかける。
 しかし、君の手を握る者が現れた。海の中で君を救おうとする手は、子供だった。
▼セカイのイベント:子供に助けられる
▼コネクションNPC2:海の子供

 6〜13歳ほどの子供。名前・年齢・性別は自由に決定して良い。
 とても泳ぎが得意。

【その他】
・[アーティスト][イレギュラー]解禁。
・追加ライフパス「機関コネ」「組織コネ」「英霊」解禁。ただし英霊PCの場合、キャラクターレベルが低下している理由を考えること。
・『異端堕ちルール』解禁。

GM/午咲島というところに浄化討伐作戦に行くことになったPC達です。今回は戦闘重視なシナリオではないため、自由にキャラクターメイキングをしてくださいねー。

プレイヤー1・MUMA/PC1ハンドアウトを選択。
プレイヤー2・しゅうら/PC2ハンドアウトを選択。

プレイヤー1・MUMA(以降、七波)/キャラクター名、高坂 七波(たかさか・ななみ)です。
プレイヤー2・しゅうら/名前が高坂だ!
七波/はい、高坂さんの義理の妹になりました!

 高坂
 様々な事件の仲介屋(コーディネーター)をしている男。『AW』のオープニングに大体登場する、教会側の名物キャラクター。
 年齢は永遠の33歳。本名は、高坂 圭吾(たかさか・けいご)。現在は『AW』の舞台となるN市に独り暮らしをしている独身男性。


七波/昔……機関関係の事件で身寄りがなくなったしまったとき、高坂家に引き取られました。10年ぐらい、高校卒業まで高坂さんと一緒に暮らしていました。なので高坂さんとは家族です。
GM/兄妹関係なんですね。七波ちゃんの結婚式には絶対呼んでくれ! 泣きながら行くから!
プレイヤー2・しゅうら/泣きながら行くんだ!(笑)
七波/高坂さんに結婚式でスピーチしてもらうー! まだお相手はいないけどね!(笑) もちろん協力してくれる『ヘルプイベントキー』は高坂さんです。高校卒業後、大学には行かず、今は探偵事務所で働いている24歳です。
GM/ほうほう。どんな子です?
七波/身長162センチ。格好は……オフショルダーの服を着て、スキニーパンツとヒールかな?
プレイヤー2・しゅうら/めちゃくちゃイケイケだな。
GM/現代人だ。髪は染めてるの?
七波/地毛でパーマをかけていますかね? クラスは[魔術師]の攻撃特化タイプです。≪魔導書≫相当のトライデントで攻撃します。トライデントの形をした魔法少女の杖をイメージしていただければ。
GM/でも魔法少女ではないんだ?(笑)
七波/その魔法、最大ダメージで12D6+36点の霊力ダメージなんですよ!
プレイヤー2・しゅうら/実質、魔法少女です!(笑)

 高坂 七波(プレイヤー名:MUMA)
 クラス:[魔術師10]
  体力: 9(+3)  反射: 6(+2)  知覚:12(+4)
  理知:15(+5)  意志:25(+8)  幸運:12(+4)
  HP最大値:26  MP最大値:57
重要キーワード:食物  背景:私のために料理してくれる人を探している  特徴:不器用である
ボーナス効果:≪敏捷力上昇・回避値≫  スキルウェポンのイメージ:トライデント
職業:探偵  性別:女  年齢:24  身長:162cm  髪色:栗色  瞳色:はしばみ色
 スキルウェポン→≪魔導書≫
 魔術師→≪魔法のローブ1・2・3≫ ≪魔道具1・2・3≫ ≪魔の寵児≫ ≪刻印増強1・2≫ ≪本のクチ≫ ≪飛行の札≫ ≪ニュクスの冠≫ ≪幻惑の衣≫ ≪暗黒の渦≫ ≪這いよる混沌≫ ≪心身置換≫ ≪幻想式≫
 一般特技→≪強化手術:意志1・2≫ ≪勾玉の加護≫

プレイヤー2・しゅうら(以降、隼之進)/PC2、名前は有隅 隼之進(ありすみ・はやのしん)です。31歳の男です。
GM/はやのしん?
隼之進/生まれが、凄く古風な人形を代々造っている家なんです。だから名前も古風になりました。職業は人形作家で、ホムンクルスの器を提供しつつ教会に関わっています。
GM/ホムンクルス屋さんだ。
隼之進/10年前の機関解体事件のときにはもう働いていて、そのときトキリンの体を作りました。
GM/はい。隼之進くんには、ときわの体を造っていただいたキャラになってもらいました。

 ときわ
 教会の財政管理部署に所属している少年。高坂とは父親が同じという、複雑な(でもお互いとても仲が良い)親戚関係。
 その正体はホムンクルス。外見年齢は19歳。本来の肉体は10年前の機関解体事件で死亡し、魂をホムンクルスの器に移すことで存命することになった。


GM/ときわは高坂は義兄弟で、七波ちゃんは高坂の義兄弟だから……実質この2人も家族になりますよね?
七波/わーい! トキリンとも家族だー! ときわお兄ちゃーん!
GM/マイシスター!(一同笑) ……えっと、英語で「師匠」って何て呼ぶんだろう? それを隼之進くんの呼び名にしたいな。
隼之進/マイスター? ……トキリンにマイスターと呼ばれるのか。満更でもないな(笑)
七波/カッコイイ呼び方だなー!(笑)
GM/マイスター……マイシスターとマイスター……。
隼之進/一瞬どっちを言ってるかお互い判らなくなるやつだ(笑) 『ライフパス/背景』が「神様に騙された」。魔鏡様に誘惑されました。根暗なので。
七波/根暗なので!?(笑)
GM/(魔鏡になって)「ねえねえ、異端にならない? 異端堕ちしない? ねえねえ?」(笑)
隼之進/『ヘルプイベントキー』は魔鏡様です。一度だけ、≪コネ「魔法少女」≫が使えます。
GM/魔法少女なのは隼之進の方だった。
隼之進/身長だけは無駄に高いです。207センチです。
GM/魔鏡様も「そんなに大きいってことは[闘士]とか[狂戦士]で巨人族とかの[異端者]なんでしょ〜?」って思ってたよ(笑)
隼之進/ごめん、[魔術師]レベル10なんだ(笑) ホムンクルスの花太郎を連れて戦います。花太郎の兄弟はたくさんいて、地面からニュルッと出てきて集団で襲ってきます。『ライフパス/重要キーワード』は「初恋」。「魔鏡様に貢献するようにホムンクルスをいっぱい造ろう!」ってずっと頑張っていたけど、七波ちゃんに初恋してやめました。
七波/は、はい!?(笑)
隼之進/あれは確か、トキリンの体をメンテナンスしてるとき……小さい七波ちゃんが我が家に来て……。
GM/小さい頃の七波ちゃんに初恋なのかよ。最近好きになったんじゃないのか(笑)
七波/単純計算で七波24歳の10年前だから、14歳だよね?(笑)
隼之進/七波ちゃんを初めて見て「やっべー! 可愛いー!」となって今に至ります。今は外堀を埋めています。まずは家族から落とすことを考えています。今日も外堀を埋めちゃうぞー!
七波/七波はそのこと、気付いてないです(笑)

 有隅 隼之進(プレイヤー名:しゅうら)
 クラス:[魔術師10]
  体力:12(+4)  反射: 6(+2)  知覚:12(+4)
  理知:15(+5)  意志:19(+6)  幸運:12(+4)
  HP最大値:29  MP最大値:61
重要キーワード:初恋  背景:神様に騙された  特徴:器用貧乏である
ボーナス効果:≪特技取得≫  スキルウェポンのイメージ:人形使役
職業:人形作家  性別:男  年齢:31  身長:207cm  髪色:黒  瞳色:金
 スキルウェポン→≪礼装≫
 魔術師→≪魔法のローブ1・2・3≫ ≪魔道具1・2・3≫ ≪刻印増強1・2≫ ≪上級魔術≫ ≪ホムンクルス生成≫ ≪至高の傀儡≫ ≪スペアハート≫ ≪移殖の儀≫ ≪飛行の札≫ ≪心身置換≫ ≪幻想式≫ ≪暗黒の渦≫ ≪紅蓮の指≫


GM/それでは本編の前に、ちょっとしたマスターシーン及びGMのポエムから始めます。
七波/GMのポエムか……(笑)

 グラグラと揺れる地面。崩れる家屋。
 一つの場所で身を寄せ合う村人達。
 親は子供の手を取り、男は女の肩を抱き、少年も壮年も老人もそのときを待った。

 押し寄せる波が彼らを攫う。

 ――時代は飛んで、2000年代。
 かつて人々が楽園を叫んでいたそこは、異界の島と化していた。

 一体の霊が、本土に向かって手を伸ばす。
 その手は日本列島を掴もうと手を伸ばし、手を伸ばし……。



 ANOTHER WORLD SRS
  「ユガミジマ」





 ●オープニングフェイズ1/七波 〜午咲島までの船〜

GM/オープニングシーンでは教会の礼拝堂に集まってもらいます。仕事斡旋人の高坂が「時間通りに来てくれてありがとう」とお礼を言うところからスタートするよ。
七波/はーい。
GM/今回2人は「怨霊に乗っ取られにくい耐性のある人」として任務に選ばれました。【意志】判定や【正気度】判定に有利を取れるということで、君達が大量の怨霊を浄化しにいくようになったのです。(高坂になって)「まさか七波ちゃんが選ばれるとは思ってなかったよ」
七波/私は圭吾お兄さんの役に立って嬉しいよ。頑張るね!
隼之進/もうキャラクターレベル10です、彼女は心強いですよ。って口に出さずに胸の中で言う。
GM/言わないの?(笑) 「残念ながら他に任務の適性がある人がいなかった。今回は2人きりの任務になってしまった訳だが、頑張ってほしい」
七波/はい! 頑張ってきます。
隼之進/これがデートか……という顔をしておきます。
GM/言わないんだ?(笑) ……あの、GMから提案なんですが。今回2人セッションなので、もう1人NPCを同行させて2人の手助けをしたいです。高坂か、ときわ、もしくはプレイヤー2人がかつて遊んだPCを登場させたいと思うのですが、誰がいいですか?
隼之進/それなら高坂さんとときわさん、どっちも来てもいいんですよ?
七波/はい、ぜひお2人で!
GM/プレイヤーさん達が良ければ高坂&ときわでいきますよ! では、ときわが登場します。「マイスター。お久しぶりです」
隼之進/あ、お久しぶりです……。
七波/わー! ときわお兄ちゃーん!
GM/「マイシスターもお元気で何より。僕も今さっき任務に参加することになりました。よろしく」
隼之進/今さっきですね(笑) ときわさんがご一緒なら心強いです。
GM/「高坂さん。貴方も一緒に午咲島に行くことになったそうですよ」 (高坂になって)「おお、そうか。俺は[霊媒師]だしきっと君達をサポートできるな」
七波/凄くありがたいなー! だって怨霊退治に行くのにPCはどちらも[霊媒師]じゃないんだもん!(笑)
隼之進/なんか……家族旅行かな?(笑)
GM/ということで、この4人で午咲島に向かうことになりました。「さて。午咲島のご説明をする前に、君達は1920年代に大地震があったことは知っているかな?」
隼之進/うんうん、関東大震災ですね。

 関東大震災。
 1923年9月1日に発生した、南関東および隣接地で大きな被害をもたらした地震災害。
 神奈川県および東京府(現在の東京都)を中心に、広い範囲で甚大な被害をもたらした。
 190万人が被災、10万5000人あまりが死亡あるいは行方不明になったと推定されている。


GM/午咲島は南関東から少し離れた離島でした。そして大地震による大津波に襲われ、住民の殆どが亡くなりました。
隼之進/ほー……。
GM/島は壊滅。しかし、本土も大被害。島を管理している県の被害も尋常ではなく、暫くは対応もできず放置されました。
七波/酷い事件だ……。
隼之進/当時は家屋も掘っ立て小屋ですよね。みんな流されちゃう……ほぼ壊滅ですよね?
GM/はい。そのまま100年近く経過。供養がしっかりと行なわれないまま、お通夜もお葬式も、お墓を立ててあげることもお線香を上げることできず約100年、幽霊達が……。
隼之進/放置しちゃったんですな。
GM/そうです。お葬式とはお坊さんによる「怨霊にならないでね、あの世で元気にやりなよー」とこの世からバイバイしてあげる儀式です。それがされないまま、大量の怨霊の群れが生まれることになってしまいました。
七波/うう、それは……。
GM/仕方ない話でした。午咲島は首都に近いとはいえ、孤島。なかなか行ける場所ではありません。そして約100年後の今年、午咲島を調査してみたら怨霊がウヨウヨいたことが発覚。このままにしておくと危ないです。
隼之進/判りやすく危ない島で良いですね! そこに行くとかスリリング!(笑)
七波/100年経ってるというだけで、ヤバみが凄い!(笑)
GM/(高坂になって)「今日は8月20日。そして明日の8月21日に午咲島へモーターボートで出発する予定だ」
隼之進/はい。気を付けてボートで行く……と。
七波/気を付けて行く、と……。
GM/(ときわになって)「マイスター。ボートを運転するホムンクルスを造ってください
隼之進/……3分待ってください(笑)
七波/早い! 3分で出来るの凄いよ!?(笑)
隼之進/完成しました。防水加工をしております。
七波/凄い! 海の男仕様ってことで歌を唄う機能とか付けてほしい!(笑)
隼之進/あと5分待ってくれれば湘南乃風再生機能とパスタを作る機能を付けますので(笑) ……まあ、転覆しないといいよね。フラグを立てておこう。
GM/それでは早速、目的の場所へ行きましょう。楽しい転覆の時間です!


 ●オープニングフェイズ2/隼之進 〜島へ〜

GM/PC2の隼之進くんに質問です。これからNPCが登場するのだけど、年齢と性別を決めてくれますか?
隼之進/女子を増やそうか! 女の子にしよう。
七波/年齢は……14歳ぐらいで?
GM/了解です、14歳の女子をNPCで出します。……翌日、8月21日の朝に午咲島に向かうシーンを始めます。という訳で出発進行だー。
七波/出発ー!
GM/本土と午咲島との距離的は遠泳ができる人なら行けなくはない距離です。目を凝らせば島の影が見えるぐらいの距離かな?
隼之進/ホムンクルス船太郎の重要なことを考えていませんでした。重さです。
七波/そこなの!?(笑)
隼之進/船太郎を乗せたらボートみしみしピューッって穴が空いてワーッですよ!
七波/雑っ!(笑)
GM/それなう。
七波/……キャーッ!(一同笑) 水が水が! ボートの中に水がー!?
隼之進/柄杓は?
七波/柄杓で海水なんとかできないよーっ!(笑)
GM/海なう。波なう。津波なう。君達は本土と午咲島の真ん中あたり。どうしよっか?
隼之進/とりあえず……ホムンクルスをウズマキにしまおうか。
七波/ホムンクルスバイバイ!(笑)
隼之進/はい花太郎! 草太郎! 船太郎もウズマキに入って! 泣かないで! 後で出してあげるからっ!(一同笑)
七波/めっちゃいっぱい船の上に出してたね!?(笑)
GM/(ときわになって)「マイスター、僕までウズマキに入れようとしないでください!」
七波/それはお兄ちゃんだよっ!(笑)
隼之進/すみませんトキリンさん、つい癖で!(笑)
GM/なんということでしょう、大きな波だ!
七波/あっ。
隼之進/あっ。間に合わな、かっ(笑)
GM/ざばーん。ボートぐるんっ。
隼之進/死んだー!(笑)
七波/キャーッ!?(笑) ぶくぶくぶく……!
GM/これはやばい。溺死する。……そのとき、隼之進の腕を何者かがガッと掴みます。
隼之進/おっ? これが海坊主っ!?(笑) 七波ちゃんだったら良いなあ……!
七波/がぱがぱがぱ。
隼之進/それは無さそうだなぁ(笑)
GM/掴んできた手は……女の子のものでした。水泳が得意そうな女の子が、溺れかけの隼之進を掴んで水面に引き上げようとしています。「大丈夫ですか!?」
隼之進/ぷはっ!
GM/隼之進が海面に頭を出すと、14歳ぐらいの女の子が泳いで助けてくれたのが判ります。木でできたビート板みたいな物を隼之進くんに掴ませて、その後も彼女は海に潜り、七波ちゃんを助けに行きます。
七波/ぷはーっ! ありがとう……!
隼之進/海に落ちても可愛い。
七波/ま、眉毛が! 眉毛が消えちゃう!(笑) ときわお兄ちゃんと圭吾お兄さんは平気!?
GM/女の子はポイポイと高坂とときわも救出します。「こ、これで全員!?」
七波/ぜ、全員だよね!? ホムンクルスはみんなウズマキの中にしまったもんね!?
GM/その言葉を聞いた少女は、「しっかり掴まっていて! 島まで行くから!」とボートを押し始めます。彼女の格好は、海女さんのものだと思われます。昔ながらの泳ぎやすい格好というやつですね。
七波/ヤバい! 急ごう! 全員でバタ足だよ!
GM/非常に泳ぎが得意らしい彼女は、君達を救うべく力を尽くしてくれます。
七波/頑張って! もう少しだから! 頑張ろう!
隼之進/七波ちゃんに応援されている! 頑張らなきゃ……!(笑)
GM/そして君達を……近く島まで連れて行ってくれました。さすがに彼女も到着した頃にはヒーヒーしてますが、どうにか浜辺に到着。「あの……大丈夫?」 水着姿ではなく普通の服を着た君達を見て、少女は尋ねます。
七波/な、なんとか。服をギューッと絞る!
GM/「そんな長い髪だと大変だったでしょ?」
隼之進/でもこの長い髪が可愛い。口にはしません。
七波/口に出さないから好感度を上げられないよ!(笑)
GM/というか、七波ちゃんからすると隼之進くんって終始無言じゃないか(笑)
七波/隼之進さんはときわお兄ちゃんのメンテナンスをしてくれるから良い人だとは思ってるよ。でもそれ以上の感想が持てない(笑)
GM/ズブ濡れになったときわは「結局、僕らは本土に戻ってきてしまいましたか……」と呟きます。すると少女が「違うよ」と言います。
隼之進/えっ? 本土じゃなくて、ここ島ですか?
GM/「しゃ、喋った!?」
隼之進/これが隼之進の第一声ですね!(一同笑) ……単刀直入に訊きます。君は、ここに住んでいる人ですか?
GM/「はい。私はこの島……歪島(ゆがみじま)に住んでいます」
七波/……歪島?
GM/「あ、最近名前が変わったんだっけ? えっと、ここは午咲島です
隼之進/あっ……。
GM/「……それがお都会の流行りの格好ですか? なんだか不思議な格好……」 そのとき、いかにも漁師といったおじちゃん達や海女さんって感じのおばちゃん達が「大丈夫かー!?」と駆け寄ってきてくれて、手ぬぐいを渡してくれます。
七波/あ、はい……。
隼之進/良い人達だ……。
GM/漁師のおじちゃんは七海ちゃんのオフショルダーの服装を見て、「追い剥ぎでも遭ったんか!? 肩バックリ穴あいちゃってるじゃねーかぁ!?」と驚きます。
七波/これはこういう格好だよっ!(笑)
隼之進/……可愛い、可愛い。これがファッションなんだけどこれ似合うの少ないんだよね。七波ちゃんはめっちゃ似合うんだけどね!
GM/それも無言。
七波/悲しいなー(笑)
GM/隼之進の代わりにときわが「いつもワンダホーでビューティホーな服装ですよ」って言うよ(笑) そして先ほどの少女が「着替えを持ってきました! あんまり都会のハイカラでお洒落なお着物なんてないんですけど……」と古めかしい和服を渡します。
七波/ありがとうございます、本当に助かります! あったかい着物が一番嬉しいです! 圭吾お兄さん、和服の着方って判る!?
GM/まずそこからだよねー(笑・高坂になって)「俺が着せてやるぞ。……隼之進くん、あっちを向いていてくれないか?」
隼之進/アッハイ(笑) ……高坂さんに着せてもらうのはいいの?
七波/圭吾お兄さんはパパみたいなものなので気にしない(笑)
GM/「もしかして船が転覆したんですか。……あの、お名前は?」
七波/えっと、高坂 七波です。
隼之進/有隅 隼之進と申します。
GM/「高坂 圭吾だよ」「僕は佛田 ときわです。貴方は?」「あ、私……まだ名乗ってなかったですね。亀井 千夏(かめい・ちか)っていいます。あの……この島には一軒だけ電話がある家があります。そこから本土に電話して、救助に来てもらうように連絡できると思いますよ」
七波/……「島には一軒だけ電話がある家が」ですか。
隼之進/……なんか、文明が遅くないですか?
七波/具体的に言うと……100年ぐらい前な感じがしませんか?
隼之進/……今日って、何年何月何日ですか?
GM/「えっ? 今日は1923年8月21日だよ」 もうお判りですね。10日後の1923年9月1日に、関東大震災が起きます。
隼之進/なるほど、やはりな(笑)
GM/(ときわになって)「ハッ! もしかしてこれ、タイムトラベルってやつですか!?
隼之進/ときわさん、超嬉しそうですね(一同笑)
GM/着物を渡してくれた千夏ちゃんだけど、「本土の人は髪の毛が明るいものなのかなー……変なの」という顔をしています。彼女は一度も島から出たことない、田舎の女の子なので君達に警戒しているのかもしれません。【理知】判定で難易度10に成功すれば、心を開いてくれるかも?
七波/(ころころ)はい、達成値15で成功です!
GM/まったく問題無かったなー(笑) 「そういや、昨日船が出たばっかだろう? 本土からまた船が来るのは、結構日にちが掛かるんじゃないかねぇ」「誰かの家に泊まってもらえばいいだろ?」「じゃあ……私の家に泊まってもらった方がいいですかね?」「んだんだ、頼めるかね、千夏ちゃん」
七波/い、いいんですか?
GM/島民達は、可哀想な遭難者である君達を助けようと話し合ってくれます。さっきの【理知】判定に成功したおかげで警戒しなくなった千夏ちゃんは、「あの……もし良ければ、うちに泊まるのはどうでしょうか?」と提案します。
隼之進/むしろ甘えたいぐらいです。ありがたい話です。
七波/ありがとうございますー! 外に寝るよりはずっと良いです!
隼之進/ほんとそれ。真夏の森で寝るとかより良いですよ(笑)
GM/では漁師のおじちゃんが「エビ焼いたんだけど食うかい? いっぱい獲れるからやるよ」って言ってきますよ。
七波/わー!? いいんですか! お言葉に甘えちゃおうか!
隼之進/エビって言われたら逆らえないからなー(笑)
GM/さっきよりも天候は良くなってきました。なので浜辺でそのまま火で炙って、最小限の調味料で調理して食べさせてくれます。タコ、ハゼ、ワカサギなどをいただきましょう。
隼之進/めちゃくちゃ美味そう!(笑) お腹が空くなー!
七波/魚介は新鮮さが命なんだよー! わーい、いただきまーす!
GM/千夏ちゃんも「どうぞ食べてください」と渡してくれます。「おじさん、今年は大漁だね」「いつも大漁だろうがー」
七波/普段から豊作なんですか?
GM/「そうだよ。この島は、村人が住む分には充分な場所なんだ」
七波/食べ物に困らないってことは良いことですねー! 
GM/「本土から来る船が転覆するなんていつものことだし、お役所さんも『またですかー』って慣れてるさぁ。まあ、本土に連絡するまでここを我が家だと思いな」
隼之進/ありがとうございます。……島の人、良い人が多いな。
七波/ほんとそれ! みんな良い人ー!
GM/「気にするなって。ここでメシ食ったらみんな家族みたいなもんだから!」 これから災害が起きるなんて、悪いことが起きるなんて誰も知らない、そんな綺麗な島で君達は過ごしてもらいます。それでは、ミドルフェイズを始めましょう。
隼之進/……幽霊退治をしに来たんだけど、まず帰れるかなぁ?(笑)

【AF判定リスト】
 ※1シーンごとに1日が経過。
 ※マイナーアクションで『契約』が可能。
 ※クリンナッププロセスで『供給』が可能。1人1シナリオに1回までOK。

『AF判定:島で遊んで過ごす』
 ・使用能力値:【体力】【幸運】
 ・難易度:30

※「海も綺麗で山も自然豊かな島で遊んで過ごす」演出に成功すること。
 成功すると、島の人々と仲良くなれる。
※協調行動OK。難易度:8。

『AF判定:島で真面目に過ごす』
 ・使用能力値:【知覚】【反射】
 ・難易度:30

※「不思議な島を調査する目的で過ごす」演出に成功すること。
 成功すると、島にあった物を発見できる。
※協調行動OK。難易度:10。

『AF判定:島でみんなと過ごす』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:30

※「島に住む人々に挨拶をしたり交流して過ごす」演出に成功すること。
 成功すると、島にいるある人を発見できる。
※協調行動OK。難易度:10。

『AF判定:島の主と過ごす』
 ・使用能力値:【理知】
 ・難易度:20

※「島の主と会って過ごす」演出に成功すること。
 成功すると、島の主と交流ができる。
※協調行動OK。難易度:8。
※『イベントキー:旦那様』がなければ判定できない。

 PC達は『契約』の相談をする。
 相談の結果、隼之進が七波のマスターになることにした。


隼之進/契約! 契約はしておいた方がいいですよね! そんな簡単にしちゃいけないものですけどね! いいんですか、私と契約していいんですか!?
七波/いいですよ。だって隼之進さんだもん。
隼之進/ぐっ。
GM/クリティカルヒットを受けた顔だ(笑)
隼之進/い、いいんですか、それだったら自分がマスターになりたいっていうか……だって男だし(笑)
七波/私、火力的な意味でサーヴァントになりたいって思ってました。
隼之進/同意見ですね! これも運命か!
七波/という訳で契約します! 手を握りますよ、ぎゅっぎゅ!
隼之進/やべえ、めちゃくちゃ興奮した! 自分の思い出ボックスに一生入れておこ! ハァハァ、今日は風呂に入れねぇな!
七波/入って。
GM/海水に浸かったんだから入って(笑) オッケーだったらキャラクターシートに隼之進くんがマスター、七波ちゃんがサーヴァントってお書きください。
七波/グッドグッド、グッドです! オッケーでーす! エクセレントー!
隼之進/そこ兄弟として受け継ぐの!?(笑)
七波/英語を使うときわお兄ちゃんがカッコイイので覚えました! 当時9歳の私にとって突然家族になってくれたときわお兄ちゃんがどんだけ格好良かったか……!(笑)
GM/(ときわになって)「そう言ってくれるとスーパー嬉しいですマイシスター! もっと言ってください!
隼之進/可愛い……天使だな、ここがアヴァロンか……天を仰いで涙を流しますね(笑)


 ●ミドルフェイズ1/七波 〜海の女たち〜

GM/まずは午咲島こと歪島の解説ですが……小さな漁村の島です。人口は100人も満たず、漁業が盛んな綺麗な孤島で海の近くに村があり、中腹部に自給自足で野菜畑を作り、山の上は生い茂った森があります。島の真ん中が自然豊かな山、海の浜辺に近くなるほど人が住んでいるようですね。
隼之進/綺麗な所だなー。何をしようかなー、何をしてもいいよねー?
七波/どうしよっかなー? ……まずは、島の人に挨拶してみよっかなー。
隼之進/「真面目に過ごすぞ!」って思った矢先に遊びに巻き込まれたら面白いな(笑) めちゃくちゃ缶蹴りしたりとか?
七波/島の子供に連れ回されたら面白いよね(笑) じゃあ、千夏ちゃんと過ごす方を選びます。【理知】で判定しよう!
隼之進/では協調行動を振りまーす。(ころころ)ギリギリ成功しました。

『AF判定:島でみんなと過ごす』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:30

※「島に住む人々に挨拶をしたり交流して過ごす」演出に成功すること。
 成功すると、島にいるある人を発見できる。
※協調行動OK。難易度:10。


七波/漁がしたい! 千夏ちゃんがいるシーンに搭乗します。千夏ちゃーん!
GM/(千夏になって)「七波ちゃん、休まなくて大丈夫?」
七波/体力回復したし、もう元気いっぱいだよ! やることが無くて困っちゃっているから、もし良かったら漁に参加させてもらえないかなって! 銛は使い慣れてるよ!(笑)
GM/「使い慣れてるんだ? すごーい!」 やる気な七波ちゃんを見た海女さんのおばちゃん達も「あらまあ、手伝ってくれるのかい〜!」とニコニコしています。
七波/髪の毛を結んで準備を整えます。
隼之進/若くて可愛いな……(笑) そうなんですよ、とっても良い子なんですよ、という顔をしています。
七波/顔かよ(笑) 本職の皆さんには及ばないですから、色々と教えてくれると嬉しいです!
GM/(おばちゃんになって)「千夏ちゃんだってすぐ覚えられたことだからね、きっと七波ちゃんだってできるよ」
七波/千夏ちゃん、凄いよね。まだ子供なのに主戦力として働いてるんだ?
GM/(千夏になって)「まだ働き始めて1年目だよ。じゃあ、あっちの浅瀬に行こうか。まだ獲ってないからそこそこあるんだって」
七波/行ってきまーす! ……貸してもらった海女さんの格好に、魔力を込める。泳ぎやすくするような魔法を使います、≪魔法のローブ1・2・3≫!
隼之進/いつもの≪魔法のローブ≫とは違うけど、めちゃくちゃ可愛いなって思っています。ということで私も≪魔法のローブ1・2・3≫(笑)
七波/船で向かってドプンと潜るんですよね。……さっき転覆したばっかだからドキドキです。でも≪強化手術:意志1・2≫の力で耐えます!
GM/「七波ちゃん、無理しないでね」
七波/大丈夫! どんなのが獲れるかってわくわくしてます! 美味しいのが獲れると良いな〜。
GM/「いっぱい獲れるからって無茶しちゃダメだよ。調子に乗って獲り続けて、引き際を誤って息が続かなくて……みたいなことがないようにね」
七波/気を付けるね! 1個獲ったらすぐ上がる!
隼之進/はー、カワイイなー。心を奪われたなー、≪スペアハート≫!(笑)
GM/隼之進くんは浜の所で見てるの?
隼之進/浜からめちゃくちゃ見てますね。
七波/保護者の顔だよね(笑) 先輩達のアドバイスをいっぱい受けて、いざ飛び込んで行きます! ざぶーん! キョロキョロを周りを見て、獲物を得る判定に≪幻想式≫を使います……見つけた!
隼之進/一方その頃、浜辺では……彼女が戻ったときのために飲み物を用意しておきます、≪興奮剤≫。
七波/ありがてえ〜(笑) 美味しそうな魚を見つけます。それに狙いを定めて、構えます……マイナーアクション≪ニュクスの冠≫!
隼之進/本気だ!(笑)
七波/行け! ……ワカサギ、ゲットだー! 獲れましたー! 英語で言うとビギナーズラックですかね?
GM/ときわが「おっ、グッドな腕前な上にグッドな英会話ですね!」と大喜びだよ。(千夏になって)「本当に獲ってる! すごーい! ……私も獲ってくる!」 実は負けず嫌いの千夏ちゃんは、すぐに潜ります。「ぷはっ! 私もワカサギ獲ったよ!」
七波/すごーい! 後で一緒に食べようね! 私、アワビも獲りたいな。あるかなー?
GM/「ならこっちがいいよー!」 きゃっきゃと漁を続けます。
隼之進/天使の戯れかな。素晴らしいな。ここが天国だったんだなって顔をしています(笑)
七波/では『現在難易度:6』なので、判定をします!(ころころ)達成値は13で成功。千夏ちゃんのアドバイスのおかげでこんなにいっぱい獲れたー!
GM/「本当に大漁だね!」 獲った物は「売り物に出す用」「自分達で食べる用」に分け、そして「ご褒美用」をプレゼントしてくれます。さっきの悪天候もあっという間に過ぎたったのか、爽やかな海風が気持ち良い夏を堪能できますよ。
隼之進/おう、アナザーワールド・オブ・バケーション……(笑)
七波/ありがとうございます! 本当にお世話になってばかり!
GM/そうやってご褒美を貰っているとき……海女さん達が「ああ、こんにちは旦那様」と言っているのが聞こえます。陸地の方に目をやると、背の高い男が村人達に慕われている光景を見られます。(千夏になって)「あ、導真(どうま)様だ」
七波/どうまさま……?
GM/「この島の主で、みんなが尊敬している御方だよ」 君達の存在に気付いた銀髪の男と、目が合います。紫色の眼を見てしまった人は【正気度】判定で難易度12をしてください。
七波/んんっ!? 【正気度】判定!? 銀髪紫目って、神の六色じゃないですか!(ころころ)成功!
隼之進/マジかー!? ……我々、【意志】が高いから【正気度】も高いんですよね。(ころころ)成功です。
GM/彼を見た瞬間、ゾワッとした。恐怖心が全身を襲う。この【正気度】判定に失敗すると、全バッドステータスになります。毒・麻痺・放心・転倒・重圧、全てかかりました。銀髪紫目、20代後半ぐらいの美形で優しそうな男性だけど、どこか得体の知れなさを感じる。……『FGO』のマーリンぽいかな?
隼之進/めちゃくちゃ花の魔術師っぽさを感じる!
七波/浜の魔術師?(一同爆笑) えっと……導真、様?
GM/導く真実、という漢字を書きます。どうやらこの島の村長のようです。
隼之進/めちゃくちゃ真実に導かれそうな名前……(笑)
七波/す、すみません! お世話になっております! ……私達、島のすぐで船が転覆しまして! ここの皆さんに助けられまして! お礼に漁のお手伝いをしていた者です!
GM/導真様という男性は、「ああ、君達が亀井さんの家に泊まる者達か」と平然と話し掛けてきます。彼はおばさん達に「島の客人に漁のお手伝いをさせちゃったのかい?」と笑顔でからかうと、おばさん達は「そうなんですよ! お手伝いしてもらっちゃった結果こーんなにも大漁なんです! 導真様も貰ってくださいよ〜」と……凄く仲良さそうです。
七波/か、可愛い……(笑)
隼之進/良い島だなぁ(笑)
GM/「本土に電話はしたが、数日は船が来ないようだ。ここは良い島だし、亀井さんもとても優しい家族だ。ゆっくりしていくといい」 そんな会話をしながらも、君達は悪寒が止まらない。恐怖心が身をどんどん震わせるだろう。
隼之進/は、はい……。
GM/彼は、おばさん達からお土産を貰うと君達に頭をペコッと下げて去って行く。お散歩ついでに挨拶をしにきただけのようだ。
七波/ぺこー! ……今の人が村長さんなの? 若いね? 何歳なんだろ?
GM/「えっと、ずっとこの村に居るって聞いてるけど……」「導真様はおばちゃん達が子供の頃からずっと居る人だよ」「そうじゃよ、おばあちゃんが小さい頃から導真様はあのままの姿なんじゃよ〜
隼之進/違和感を抱いてないんだな、この人達!?(笑)
七波/そ、村長さんは……ご家族はいるんですか?
GM/「いないよ。山奥に住んでらっしゃる。でもよく私達のもとにいらっしゃるし、私達もお話をしに行くよ」
隼之進/……普通の村長さんぽいのに、見た目と年数に違和感がある(笑)
七波/つ、ツッコミどころがいっぱいだけど、なんか、ツッコめないね……(笑)
隼之進/でも本土に連絡をするのも彼なんですね。……後でちゃんとお礼を言いに行かないとな。
七波/そうだね!
GM/そんな話をしていると、醤油が焼けた良い匂いが鼻を誘うよ。「形の悪い余り物で良ければ食べなー」と丼ぶりいっぱいのアワビをあげます。
七波/わー、焼きたてのアワビの匂いだ! 贅沢ー!(笑) いただきまーす!
隼之進/まいうー! って顔をします!(笑)


 ●ミドルフェイズ2/隼之進 〜島の子供たち〜

隼之進/隼之進は、島で遊んで過ごすことにします。【幸運】判定でいくかな?
七波/じゃあ協調行動いきまーす。(ころころ)成功しました!

『AF判定:島で遊んで過ごす』
 ・使用能力値:【体力】【幸運】
 ・難易度:30

※「海も綺麗で山も自然豊かな島で遊んで過ごす」演出に成功すること。
 成功すると、島の人々と仲良くなれる。
※協調行動OK。難易度:8。


GM/翌日のシーンです。亀井家で一晩を過ごした君達ですが、今朝も「こんなのしか出せなくてごめんねー」と新鮮な海産物をたくさん食べて出発できます。
七波/はぁ〜、贅沢な食事だった!(笑)
隼之進/今日もいっぱい食べて、腹ごなしに散歩しようか。……明るいうちなら道端で子供がたくさん遊んでいますね。子供に巻き込まれます!
GM/この時代の子供の遊びは、スケーター、野球盤、キューピー人形が流行っていたらしいよ。
隼之進/スケーター!? マジですか!
GM/キューピー人形を抱いている女の子が「お姉ちゃん、貸そうか?」って言います。
七波/ありがとう! キューピーちゃんだ、可愛ねー。
隼之進/キューピーを抱いている彼女もめちゃくちゃ可愛い。天使が天使を抱いておる(笑)
GM/でも外で遊んでいる子供なら……けんけんぱとか、隠れんぼとか、鬼ごっことかしているかな?
隼之進/じゃ、鬼ごっこしよっか。
七波/鬼ごっこするの? お姉ちゃんは速いよ!
GM/(男の子になって)「俺の方が速いぞー! 海で一番の男になるんだからなー!」
七波/すごーい、カッコイイじゃん!
隼之進/≪強化手術:体力≫に勝てるかな?
七波/大人げない(笑) 手加減してあげて!
隼之進/この私が鬼をやってあげよう。10数えるうちに君達はいなくなるんだ。数え終わった後が君達の命日だ。
GM/「お兄ちゃん、既に怖いよ」(笑)
七波/もー、何言ってるのー!(笑) 怖くないよ、隼之進さんは優しい人だからね。10数えているうちに≪刻印増強1・2≫で脚力をアップしていきます。……それと、男の子にそっと≪幻想式≫をかけておきます!
隼之進/≪魔法のローブ≫という着物にたすき掛けをして、本気を出します!(笑) ちなみに一緒に鬼をやってくれる子に≪魔道具1・2・3≫で彼の足にジェットエンジンを付けておきました。≪飛行の札≫をかけられた彼が文字通り飛んでいきます!
七波/危ない! ≪暗黒の渦≫!
隼之進/≪暗黒の渦≫返し!(笑) 上空30メートルあたりにいます。ですが彼は囮です! 自分の身で普通にダッと捕まえに行きます!
七波/逃げるのが苦手な女の子に……こっちに行こうと誘導するような形で≪幻惑の衣≫! さっと鬼の目から姿を隠します!
GM/キューピーちゃんを抱いた女の子が「わ〜、お姉ちゃんと逃げる〜」と走ってます。
隼之進/私はバイタリティが凄いんですよ、≪上級魔術≫を持っているんで。根気よく探します! ……田舎の人達はみんな足が速いと思うので、自分の体力を変換して子供達を見つけます、≪心身置換≫。
七波/そろそろ捕まえられちゃうかな?
隼之進/見つけられないなー……と思ったけど、いた! ≪紅蓮の指≫! なんとか捕まえられました。
七波/ぎゃー!(笑)
隼之進/捕まえた子供は肩に乗せていきます。身長が高いので。
七波/それ、逆に「お兄ちゃん、乗せて乗せてー!」ってせがまれるよね(笑) 捕まりに行っちゃう!
GM/「抱っこして抱っこ!」「おんぶしておんぶ!」
隼之進/わちゃわちゃ(笑) 最後に七波ちゃんを捕まえて、これで終わり。
七波/捕まっちゃったー! はー、よく遊んだ!
隼之進/ということで、島で愉快に遊びました!(ころころ)達成値9で成功です。
GM/すっげー楽しく遊べましたとさ(笑) 夏の夕方はまだ外は明るい。でもお夕飯の支度を手伝う子が多いのか「そろそろ帰ろうー」と言い始める。「もっと遊びたーい!」と隼之進くんによじよじ登る奴もいる。
隼之進/ま、また明日、また明日(笑)
七波/また明日遊ぼうねー!
GM/千夏ちゃんがお仕事を終えて着替えて戻ってきました。お姉ちゃんとお兄ちゃんが島の小さい子達と遊んでくれたことに、とても嬉しそうです。(千夏になって)「みんなー! そろそろ帰るんだよー! 七波ちゃん、隼之進さん。お夕飯の支度ができてるよ」
七波/すみません、ありがとう! 空気が美味しいし綺麗だし、いっぱい走ったからすぐお腹ペコペコです!
隼之進/いっぱい遊んじゃったからねー(笑)
GM/「昨日も今日も殆ど同じ晩ご飯だから、色んなご飯を食べたことある本土の人だと飽きちゃうかな……?」
七波/アワビがとっても美味しかったからまだまだ食べられます!(笑)
GM/「じゃあお夕飯もいっぱい食べてね! 私が作ったお夕飯だけど」
七波/千夏ちゃんは良いお嫁さんになるねー! ……ここ良い島だね、普通に住みたい!
GM/「ありがとう! 凄く良い所でしょ、ここ!」 島を褒められて、千夏はめっちゃ笑顔になります。「本土って、空気が美味しくないって聞いたよ。ずっとここより汚い場所なんでしょ?」
七波/汚い……って、そこまでは。
GM/「自然が無くて、道端にゴミがいっぱい捨ててあるって聞いたよ」 なお、今風の清潔な景観になったのは東京オリンピックで整備したおかげとのこと。急激な成長を遂げつつある発展途上の国だから、それまでは凄惨だったらしい。
隼之進/まあ、そんなに酷くはないんじゃないかな?
七波/場所にもよるかなー、と言葉を濁しますね(笑)
隼之進/……千夏ちゃんは、都会に憧れはないの?
GM/「都会は……怖いよ。私……あまり、本土の人のこと、好きじゃなかったの。1ヶ月前ぐらいのお役人が来て『この島をどんどん開放していきましょう! 良い島ですから!』と言ってくれたけど……」
隼之進/うんうん。
GM/純粋に、都会は知らない人がいっぱいいて怖いと千夏は語ります。「お父さんもお母さんもおじいちゃん達も、外と繋がるのはあまり……って言ってたからかな。私も外に出たいとは思ってない」 まず第一に、本土に行くまでが危険であること。そして文明開化真っ最中、激動の時代の首都の良い噂を聞かないこと。だから怖がっているみたいですね。
七波/うーん……。
GM/「それに、お都会は犯罪が凄いって聞いたよ。人攫いとか、殺人事件とか、この島じゃ考えられないような酷い事件がたくさんだって……」 この島しか知ることのない少女は、そう言います。
七波/そっかー……。
隼之進/私の知っている島民で、「本土の方が栄えているし若者がいるからいい」って言う人もいましたよ。
GM/「それが普通の考えなのかな。……行ってみたら変わるかな」
七波/興味があるなら、一回旅行をしてみるといいよ!
GM/「……旦那様も、同じこと言っていた」 『イベントキー:旦那様』を差し上げます。
隼之進/村長さんは、島の外に出るのは後ろ向きなの?
GM/「ううん。逆。『もっと外に出ろ』って言ってる……」
七波/……村長さんは不思議な人だから、みんなが思いつかないようなことを思っているのかもしれないね。
隼之進/未来から来た私達としては、村長さんの意見を尊重したい。村長だけに。
七波/ん? なんやて? なんやて?(笑)
GM/という話を、千夏ちゃんのお家まで歩きながら話していました。お家ではお手伝いをしている高坂達がいたり、暫くすると外に出ていた千夏ちゃんのお父さんやお母さんが帰ってきます。
七波/すみませーん、お邪魔していまーす!
GM/ではシーンの終わりに、【理知】判定で難易度15に挑戦することができます。やりたい人はどうぞ参加してみてね。
隼之進/いけるかなー?(ころころ)出た、成功しました。
GM/隼之進くんは、「千夏ちゃんのお母さんが誰かに似ている」と思います。
隼之進/……お母さんが?
GM/ただし、この時点は誰に似てるという答えは出ません。隼之進は、この人は誰かに似てるな、と思っただけです。
隼之進/……誰か知り合いがいたのかな?