アナザーワールドSRS・リプレイ・狂気の使者は我にくる
■ 『 第3話 』 1ページ ■
2016年1月10日




 ●プリプレイ

GM/あけましておめでとうございます。本日セッション日は1月10日です。しかしシナリオ内ではゴールデンウィークです。
桐久雄/あけましておめでとうございますー! やっほーゴールデンウィークだ、遊びまくるぜぇー!(笑)

▼PC1:月見里 桐久雄(キャラクターレベル12)
 クラス[闘士4/異端者3/イレギュラー5]
 [闘士]を1レベル、[異端者]を2レベル、[イレギュラー]を1レベル上昇。
 闘士より、主特技≪英雄の宣言≫、副特技≪希望の勇姿≫を取得。
 異端者より、主特技≪異形の触手≫ ≪檻触手≫、副特技≪俯瞰の誘惑≫ ≪地獄の兵具≫を取得。
 イレギュラーより、主特技≪シヴァ≫、副特技≪プロパゲイト:禍福のさざなみ≫を取得。

▼PC2:叶 あゆむ(キャラクターレベル12)
 クラス[領域遣い4/世界遣い1/アーティスト7]
 [アーティスト]を4レベル上昇。
 アーティストより、主特技≪トート≫ ≪アポロン≫ ≪ルー≫ ≪レイリン≫、副特技≪ステージドレス≫ ≪ライナーブロウ≫ ≪トランキライザー≫ ≪エアライダー≫を取得。

▼PC3:晩間 日葵(キャラクターレベル12)
 クラス[狂戦士10/闘士2]
 [狂戦士]を2レベル上昇、新規に[闘士]クラスを追加&2レベル上昇。
 闘士より、主特技≪カバー≫ ≪撃滅≫、副特技≪武闘家の血≫ ≪護りの契り≫を取得。
 狂戦士より、主特技≪自己再生≫ ≪征圧術≫、副特技≪狩場≫ ≪猛る身体≫を取得。

▼PC4:二木 ルリチカ(キャラクターレベル12)
 クラス[感応力師7/聖職者3/異端者2]
 [感応力師]を1レベル上昇、[聖職者]を2レベル上昇、[異端者]を1レベル上昇。
 感応力師より、主特技≪上級感応力≫、副特技≪超越感覚≫を取得。
 聖職者より、主特技≪叱咤激励≫ ≪戦術指揮≫、副特技≪呪いうつし≫ ≪神託≫を取得。
 異端者より、副特技≪俯瞰の誘惑≫を取得。
 一般特技(ライフパス特技)より、≪コネ「レジスタンス」≫を取得。

日葵/あゆむが≪ステージドレス≫を取ってる!
あゆむ/1話で取ろうとして諦めていた【防御点】を取得しました。一度捨てたものが戻ってくるのは良いですね。
桐久雄/アイドルとしての姿が戻ってきたってことだね! ありがとうありがとう、一生応援します!(笑)
あゆむ/他にも火力を上げるために、命中判定でクリティカルが出たらダメージ+14できる≪ルー≫を取りました。
ルリチカ/ルリチカもダメージロール+2D6できる≪戦術指揮≫を取りました。この2つとも決まったら気持ち良いだろうね。頑張ってクリティカルを出していこう!
GM/……ん? [異端者]男子コンビは、揃って≪俯瞰の誘惑≫を取ったんだね?
ルリチカ/これがあれば『契約』している女子達の【行動値】をアップしたり飛行状態にできますから。
日葵/空を飛ぶ女子達!(笑)
あゆむ/ぶーん!(笑)
ルリチカ/あとですね……ルリチカが『レジスタンス』になりました。

 ≪コネ「レジスタンス」≫
 「教会の専業エージェント」であることなどが条件のライフパス特技。対異端部隊へのコネクションを持つことを表わす。
 【正気度】を1D6点回復する。


ルリチカ/≪コネ「レジスタンス」≫は割り込み回復の特技なので、万が一【正気度】が尽きても平気になりました。リソースとして【正気度】を使うよ!
桐久雄/ルリチカが狂化しそうで怖い(笑) ひまちゃんもかなり【HP】が高くなってきたね。
日葵/【HP】が89になりました。
あゆむ/絶望的な高さ数値が見えた(笑) しかもダメージも期待値で60点範囲攻撃になったから……ひまちゃんがいればザコを一掃できるぞ!
GM/レベルアップ報告ありがとうございます。それでは……『ループの代償』を払った君達は、第3ループを始めることになります。今回の共通ハンドアウトを読み上げますね。
日葵/はいっ!

【レギュレーション】
 キャラクターレベル12で開始。全員記憶持ち越しプレイ。
 『ループの代償』を払ったことにより、「1ループ2ラウンド換算」が「1ループ3ラウンド換算」に引き延ばされる。


GM/今まで「1ラウンドが経過したら能力者全滅事件」が発生していましたが、第3ループでは「2ラウンドが経過したら」に変更されます。
あゆむ/おおっ、みんなが死ぬ前になんとかできる1ラウンドを得た!

【ハンドアウト:PC1〜PC4】
 コネクション:2225失踪事件   関係:自由

 君達はループの代償を払うことで時間を跳躍した。
 5月3日、11時。4人が初めて出会った小屋の前にやって来た君達は、自分達だけに起きた微かな異常に気付く。
 世界は確実に書き換わっていた。自身が狂気で満たされる前に、先の時間へ進まなくては……。
▼セカイのイベント:邪神召喚を止めるように画策する。

GM/まず最初にマスターシーンっぽいものを入れさせてね。桐久雄、登場してください。
桐久雄/(芋を頬張りながら)もんんん? もももももも。
GM/ではシーンを終わりにします。
桐久雄/待って待って待ってぇ!(一同爆笑) ……はいっ、飲み込みました! お待たせしましたっと!
日葵/芋を食べながらオープニング……『進撃』のサシャですかね?
あゆむ/教官の「何故芋を食っている?」って、GMの素の困惑っぽいよね(笑)
GM/失礼しました。桐久雄くんの過去シーンをやりたいと思います。……桐久雄は覚えているかな、『機関』というところを。
桐久雄/い、いましたぁ……お母さんが行けって言うからぁ!
あゆむ/なにその望まぬスイミングスクールに行かされている子供のような声は。本当は夕方の『ポケモン』が見たかったのにね!(一同笑)
GM/アニメが見たかったよね、ごめんね辛いこと思い出させちゃって!(笑) ……機関にいた頃のことを、少し話して教えてくれますか?
桐久雄/……桐久雄自身のスペックはあまり高くないけど、「様々な人の能力をコピーする能力」があるとされていました。見たものを記憶して自分のものにするという力です。
ルリチカ/ほうほう。
桐久雄/自分よりも高レベルの人達の技を見るという名目で、一方的に攻撃をされたり……データを取る戦闘訓練をさせられていたんじゃないかな。
GM/そのときの感情はどんなものだった? 受け入れていた? 嫌で嫌で仕方なかった? 寧ろ楽しかった?
桐久雄/桐久雄は、諦めていました。これ以外の自分の生きる道を知らないし、これ以上のことが起きるって想像がつかないから。
GM/……白い箱の中に閉じ込められた君は、そのような日々を送らされていた。時には強大な敵と戦わされ、痛めつけられた毎日。小さな子供だった君は、全てを諦めた目で敵の繰り出す攻撃を味わうだけの日常を過ごしていた。
桐久雄/攻撃を受けては覚えて、避けては覚えて……一方的に痛めつけられるだけの生活でした。
GM/同じような境遇な人達は大勢いた。君だけではない。……強力な獣が、幼い君をザクリと傷付ける。その獣も君を傷付けろと命じられてしていたに過ぎない。
桐久雄/うん……。
GM/獣は命じられるまま君を傷つけ、命中判定成功してダメージロールで良い出目を出したことに、とても喜ぶ。
ルリチカ/……うん?
GM/「やった! できた! わたし、やれた!」 その獣は、命じられたことが達成できたので凄く喜びます。「できたの! わたし、言われた通りにやれたの!」 ……彼女は、君達を監視している機関の責任者に飛びついて自分の活躍をアピールしています。
桐久雄/……ふえ?
GM/いっぱい大きな尻尾のある狐の女の子が、君達を監督しているリーダーらしき人物に「ほめて! ほめて! わたし、やれるの! できるんだよ!」と笑顔を振りまいている。実験を見ている彼に、喜んでもらいたくて必死に。
日葵/ほう? イヌ科ですね。
桐久雄/確かに狐はイヌ科だ(笑) ……桐久雄はそれを無感情に見ているかな。

 「もっとほめて! わたし、やるから! 所長のためならなんだってするから! もっとできるから……なんだって殺すから!」

 自分を見る彼に喜んでもらいたい、自分を認めてほしい狐は……更に凄い力を見せたくて、褒めてもらいたい一心で、幼い桐久雄を噛み殺そうと牙をむく。
 だがそこで、記憶が終わり――桐久雄は、正気の目を開いた。
 5月3日11時。小屋の庭。白い箱の中ではない、青空の下。目の前には、仲間達がいた。




 アナザーワールドSRS 『狂気の使者は我にくる』 第3話



 ●オープニングフェイズ1/PC1〜PC4 〜罠〜

GM/桐久雄は目を開ける。どうやら君は幼い頃の夢を見ていたようだ。
桐久雄/……もふっ。
あゆむ/もふっ?
桐久雄/もふっ!?
あゆむ/もふ……って何ですか?(笑) 何ももふもふしてませんよ。
日葵/寝ぼけているんだな、と周囲を確認します。
GM/桐久雄達4人は五体満足で青空の下、小屋の庭に立っています。体は元気で傷一つ無い健康そのもの。けど……4人とも、実際には3日間寝てません。
ルリチカ/確かに元気だけど実質3日間動きっ放しなんですよね……変な感じがする。
GM/元気だし動ける、けれど実際は休めていない。『AW』のループ生活あるあるですが、この状況がずっと続くと次第に「普通」を忘れて精神が狂っていくのでお気をつけてください。
桐久雄/こ、こえー! 精神は一切休めていないのに体は1日分の疲れも感じない……テンションだけがどんどん上がっていくんだ。こんなのずっと続けていたら本当に狂っちゃいそう!
あゆむ/今朝しっかりご飯を食べてお腹いっぱいなのに、テンションが高いのでお昼にハンバーグ大盛りセットとか頼んでしまいそうですね(笑)
GM/腹は減ってないのにテンションだけで注文して後悔するやつだ。君達が不思議な感覚に若干の恐怖を覚えていると、高坂が車でやって来ます。「あゆむちゃん、大丈夫かい!?」
あゆむ/こんにちは高坂さん! ctrlキー! スキップスキップ!
日葵/久々だな、この文章スキップ!(笑)
ルリチカ/スキップスキップ! はい桐久雄、お小遣いあげる!(笑) あ……高坂さん、小屋に来ましたか?
GM/来たよ。
ルリチカ/吸ってください!
あゆむ/そうだ今です! とりあえず小屋の中で話をしましょう! これで死亡フラグは回避クリアー!(笑)
GM/判りましたすーはーすーはー!(一同笑) では普段通りに進むよ。高坂が初めて出会った桐久雄くんに「捜索届が出されているだろうから、警察に行った方がいいよ」と提案する。ただしあゆむちゃん達が事情を知っていると判ったので、警察に連れて行くことを強制しません。
桐久雄/高坂さんは優しい男だ……(笑) 今のところ警察署には用は無いよね?
あゆむ/どちらかというと、アキ子さんにある。
桐久雄/そうだった。ここに行けば、確実にアキ子さんに会える。
日葵/警察に行こうとすると嫌な予感がするんですよね? ……実際アキ子さんに連れられて桐久雄の家に帰ったら、どうなるんだろう?
桐久雄/第1ループでは警察署に行かなかった。第2ループでは警察署に行ったけどアキ子さんにはついて行かなかった。……今回は誘いに乗ってみようか。高坂さん、家族も心配しているだろうから警察署に行きますよ。でもオレ一人で行くのは心細いかな?
ルリチカ/家柄的にも警察に踏み込むのは勇気がいる場所だよな(笑)
あゆむ/なら、みんなで行きましょうか!
日葵/そうしよう。みんなで向かおうー。桐久雄とぬんは高坂の車で、私とルリチカはバイクで行きます。
GM/了解です。全員で警察署に到着しました。高坂が事務的な処理をしてくれるので、PC達は特別何もすることはありません。そして桐久雄くん自身が書かなきゃいけない書類を書いているときに……女性が話し掛けてきます。「あらら? 貴方?」
桐久雄/はい……。後ろを振り返ります。
GM/着物姿で目の細く、端整な顔立ちの女性が立っているよ。
桐久雄/あ、アキ子さんじゃないですか! なんでこんな所にいるんですか!? 何か用があったんですかねッ!?
日葵/かなり食い気味だな(笑)
GM/(アキ子になって)「嬉しいわ。私のお名前を覚えていてくれたのね」
桐久雄/もちろん!
GM/「貴方、お家に帰っていなかったじゃない? お母さんから聞いたわよ。悪い子ねぇ」 お節介なおばさんロールをします。
桐久雄/あれぇ? でもアキ子さん、最近お母さんと会ってなかったですよね?
GM/「そんなことないわよ、つい昨日会ったばかりだもの。早くお家に帰らないとね、お母さんが心配してるし。そうだ、私が貴方のお家まで送っていってあげるけど? 車で来てるから乗っていきなさい!」 サラリと自然に返答。
桐久雄/お、おばさんロール強いな!?(笑)
GM/そのやり取りを見た高坂は「知り合いの大人だ。初対面の俺より信頼できるし安心できるだろう。じゃあこの後はお好きに」と、桐久雄を解放しようとします。
桐久雄/……ど、どうしよう!?
あゆむ/今日の桐久雄さんはグイグイいくべきです! ガンバレガンバレ!
日葵/そうだよ、大人の後ろ盾なら私達もいる! 大人がいれば安心するだろう?
桐久雄/……み、みんなに押されてどんどんいくことにします! これが自己決定ができなくなった子供です!(笑)
GM/ループの代償のロールは積極的にしてね(笑) で、おばさんは問答無用でお家に帰りなさいと自分の車へ乗せようとする。拒む場合は、【理知】判定難易度15のかなり難しい行為に成功しなければならない。
桐久雄/今回は拒みません! あの、おばさん……実はオレ、母さんに紹介したい人がいるんだよね。
ルリチカ/母さんに、紹介したい人がいる?(笑)
GM/「……なんですって……?」
桐久雄/えっと、えっとぉ……この子! ぬんを指差します!
GM/テッテレー!(一同笑) ほほう、あゆむちゃんを自然な形で一緒に来てもらうようにするか。
桐久雄/ルリチカとひまちゃんには、バイクでアキ子さんの車を追ってもらえばいいんじゃないかな!?
日葵/ああ、元々私達はバイクで移動していたんだしな。積極的に誤解を生み出すスタイルで話をしていこう(笑)
あゆむ/キリッとした顔をしています! ちょっと思い詰めたような顔で、「彼が行方をくらましていたには理由があるんです」という雰囲気で!(一同笑)
GM/ぬんの演技に力が入る!(笑) 「あらぁ……もう、イケナイ子ね……こんなコトしちゃダメよぉ!」 大人の女性は立場上「めっ」って怒るよ。高坂は思わずニコニコしちゃうけど。
桐久雄/ですよねー!(笑) この子も連れていい!? 母さんと大切な話をしたいんだ! ケジメはつけなくちゃって思って!
GM/良い言葉だなぁ(笑) 「じゃあ……一緒に車に乗ってね」 アキ子はぬんも同行することを許してくれます。
あゆむ/あ、ありがとうございます!(いかにも献身的ヒロインのような演技声で)良かったね、キックン!
桐久雄/ウン、ソウダネ!(一同笑) 深い仲っぽく振る舞います!
GM/アキ子さんは桐久雄とぬんを、黒塗りの立派な車へお通しします。……紹介されない限りルリチカとひまちゃんの方には見向きもしないかな。
桐久雄/ひ、ひまちゃん達……頼むよ。目配せをして、車に乗り込みます!
ルリチカ/任せておけという目をしておきます。若干な時間差をつけて、警察署を出て行く!
日葵/怪しまれない程度の時間でバイクに乗り込みます。「これからお昼は何を食べようか?」って全然関係無い話をしながら(笑)
あゆむ/みんな最初の打ち合わせ通りに動いてる! 演技指導が役に立ちましたー(笑)
GM/ご立派なお車には、黒スーツにサングラス姿の……SPという言葉が似合う男達が待機していました。お客様である2人を乗せ、走り始めます。運転手と助手席にSPの男性2人。後部座席に桐久雄とぬんとアキ子さんが入ります。
桐久雄/や、やべぇな……!
ルリチカ/車が走り出したら、バイクで俺達も向かいます……。
あゆむ/お、お邪魔します……。書道アーティストは今捕まるぐらいの時間帯ですかね?
桐久雄/(いきなり書道アーティストになって)「ヤメロォー! 離せぇー! オレには表現したい芸術があるんだぁー!」
ルリチカ/(いきなり警察官になって)「ハイハイお前はこっちの檻に入ろうなぁー!」
日葵/繰り返し芸になってますね、あいつ……(笑)
GM/ひまちゃんのバイクは、黒塗りの車を見失わず追いかけてください。ふっかふかの車の中でアキ子さんは……あゆむに声を掛けてくるよ。「貴方は桐久雄くんとは長い付き合いなの?」
あゆむ/そ、そうですね……といっても学校に入ってからなので、そんなに長くはないんですけど……。嘘は吐いてません!
日葵/確かに何も嘘は吐いてない!(笑)
桐久雄/オレが困っていたときに彼女に助けてもらったんだ! 彼女って凄く魅力的で! お慕いして申しております!
あゆむ/その方向性でいくんだなと演技プランを組み立て直します。
桐久雄/ご、ごめん!(笑)
GM/後部座席の席順は、右からあゆむ、桐久雄、アキ子です。知り合い同士を隣り合わせにした方が気まずくならないだろうし。……アキ子は「本当に?」と2人の関係を怪しむような表情をするよ。
桐久雄/本当ですよ! 何もオレ、嘘を吐いてないですよ……ね? オレが挫けそうになったときに応援してくれたのも、彼女のサインを見ているだけでオレは励まされるっていうか……心の支えになるというか!
GM/ありがとう、話を進めます。私はその台詞が聞きたかった(一同笑)
あゆむ/GMがキャラロールを聞きたかっただけだった(笑)
GM/だって恋人同士演技なんておいしいシーンを立てられたらね!(笑) 「……嘘でしょ」
桐久雄/うっ。
GM/「よく話に乗っかってくれる女の子なんて捕まえることなんてできたわね。それとも彼女を操っている能力でもあるのかしら?」
桐久雄/……あんたじゃないんだから、そんな訳ないだろ。
GM/ニヤッ。……アキ子は、助手席にいるSPの男性の名前を呼びます。すると彼は後部座席に振り向きます。
あゆむ/はい……。
GM/アキ子さんは振り向いた男の頭を鷲掴みにします。ボキッ! その首を引き千切って取ってしまいました。
あゆむ/えっ?
桐久雄/へっ!?
GM/運転席の男性は何事も無くそのまま運転をしています。高そうな黒塗りの車は曇りガラスで、外からは中の様子が見えにくい。……この場で生首が飛んだのを見たのは、君達2人のみ。【正気度】判定をしましょう。
桐久雄/ああああーっ!? 【正気度】少ないのにー! こんな所で狂化したらアキ子さんの首をハンバーグしちゃうよ!?
GM/何言ってるの、ここは平等に運転手とぬんの首もハンバーグになるんだよ。
あゆむ/と、≪トランキライザー≫があるから安心して! ≪ミネルヴァ≫もあるよ!
GM/あゆむちゃんは難易度12で【正気度】判定を。PC1の桐久雄は『イベントキー:誘拐』があるので難易度15です、忘れないでね。
あゆむ/(ころころ)よし、あゆむんは成功です! 問題無い!
桐久雄/あああーっ!? それでも2D6で10を出さないとー!(ころころ)……出目が6! あと4足りないよ!
あゆむ/……一回≪逆転運命≫をしよう! ダイスを振り直して!
桐久雄/よしいくぞー!(ころころ)……出ない、変わらなかった! 4足りないよ!
あゆむ/≪ミネルヴァ≫を使います!(ころころ)……2追加、ごめん!
桐久雄/……≪機関「チルドレン」≫を使います! 達成値+10、オレは今ここで暴れてはいけない! 達成値22で成功させます。
あゆむ/超正気! レッドブル飲み過ぎたキメた正気っぽいね!(笑)
GM/「あらら、ショッキングなことをして驚かせたつもりだけど、こんなのじゃ暴走できないのね。暴走する貴方を街に放って……人々を襲うような世界になったら、それはそれで楽しかったというのに」 アキ子は生首をポイッとウズマキへ捨てました。
あゆむ/ウズマキ美化委員会!?(一同爆笑)
日葵/こうやって『ウズ美』が発足するんですね! って掃除をしてたら生首発見って嫌だな!?(笑)
GM/「しょうがない……実力行使しかないわね!」 アキ子は、君達を掌握しようとします。洗脳しようと魔術を使いました。目の前で。
桐久雄/え。
あゆむ/え。

 (ころころ)

GM/まずね……アキ子さんが先手を打ってー……。

 (ころころ)(ころころ)

GM/次の判定に失敗したら、2人とも≪魅了の魔眼≫で操られるよ。
桐久雄/(ころころ)あ。
あゆむ/(ころころ)あ。

 (ころころ)(ころころ)(ころころ)

GM/え? えーと……これからある判定をしてもらいます。それに失敗したら、【正気度】が0になるよ。
桐久雄/(ころころ)あわ。
あゆむ/(ころころ)あわわ。

 (ころころ)(ころころ)(ころころ)(ころころ)

GM/え、えっと……えっと……。と、ということで、これからする判定の合否で君達は……アキ子さんの言いなりになって敗北するということになるんだが。……そ、そろそろ成功を……頑張れ……。
あゆむ/(ころころ)あ。
桐久雄/(ころころ)ああ……。

 (ころころ)。
 ――――判定、失敗。



 ●トリガーイベント 〜バッドエンド〜

GM/……黒塗りの高そうな車は、中央駅に向かいます。車が駅に向かって行くのを、バイクで追いかけている2人も気付いてください。
日葵/は、はい……。
ルリチカ/駅に向かってる、桐久雄の家へ行かないんだな……って不審に思います。
GM/ゴールデンウィークの正午過ぎ。青空で良い天気。駅前は人がごった返し、活気に溢れている。……数百人のエキストラがいます。
あゆむ/ああ……。
桐久雄/あああ……。
GM/アキ子は、駅前で車を停め、桐久雄とあゆむに出るように命じる。そして車から……正気を失った2人に、囁く。

 「今夜は恐怖の神が降臨する記念日。その準備にはまだ数時間掛かるけど、狂気の宴に殺戮の前奏曲があってもいいとは思わない?
 さあ、先に街を恐怖で彩りましょう。『ここで暴走して』。殺して。数百人を。一足先に血の前夜祭を楽しみましょう」


GM/アキ子は判定に失敗した2人を狂化させ、エキストラ数百人を殺せと命じます。
桐久雄あゆむ/ああああぁー!?(笑)
GM/それでは桐久雄とあゆむ、【正気度】を0にしてください。2人とも狂化します。【能力基本値】と【攻撃力】に+99して、無作為にそこにいる人達を襲ってね!

 『狂化』
 すべての【能力基本値】と【攻撃力】が+99され、ダメージを与える行動しかできなくなる状態。命中対象を選択できなくなり、PC、NPC、エキストラ、オブジェクトすべてをランダムに決定しなければならない。
 『一時的狂化』は条件が当てはまれば解除することができるが、『永続狂化』は実質キャラクターロストにあたる。(※今回の桐久雄とあゆむは『一時的狂化』である)。
 『一時的狂化』の解除方法は、「(1)マスターがメジャーアクションで【意志】判定難易度15に成功」「(2)マスターがオートタイミングで令呪を1つ使用して狂化解除を命令」「(3)狂化しているキャラクターがクリンナップに【意志】判定難易度20に成功」のいずれか3つ。


あゆむ/狂化になったの、初めてだ!(笑)
桐久雄/令呪を使えば狂化解除ができるんだけど……『契約』関係はお互いだから令呪を使うこともできないなー!(笑)
ルリチカ/2人を止めるにも……近づいたら先に殺される……!?
日葵/あ、ああ……絶望的だ……。
GM/ひまちゃん達はバイクで車をずっと追いかけることができていたんだから、見失うことはなかったんじゃないかな? だから……ルリチカとひまちゃんは、車から出てフラフラと人混みへと入って行く2人の姿を見てしまう。では……1D6を振って誰を攻撃してしまうか決めましょう。こんなランダム対象でどうだろう?

 1:周囲のエキストラ達を殺す
 2:ロータリーに駐車している車などオブジェクトを破壊する
 3:ルリチカに襲いかかる
 4:日葵に襲いかかる
 5:桐久雄はあゆむに、あゆむは桐久雄に襲いかかる
 6:アキ子に襲いかかる


あゆむ/6を出せ! 6ー! ろーくぅー!
桐久雄/ええーい! いくぞー! 何が出るかなー!?(ころころ)……5だ!?
日葵/ぬんに当たった!
GM/おおっ、まさかのぬんか! ……アキ子は「数百人を殺して」と言ったにも関わらず、桐久雄が真っ先に殺意を向けたのは、隣にいたあゆむだった。……という訳で桐久雄、ぬんに全力の攻撃を仕掛けて!
ルリチカ/……あれ? 待って。逆にこれ、ラッキーな結果じゃないか!?
あゆむ/え? ……あ、そうだね! ここでうまくあゆむが倒れれば、あゆむの攻撃ターンが無くなる! そしたらエキストラの被害が無くなる!
桐久雄/ああっ、本当だ!? 狂化状態だと回復や支援行動は自主的にできないから……ぬんは桐久雄の攻撃を弾くこともできない。ぬんが倒れたらそのままクリンナッププロセスに移行だから、これはまさかワンチャンある!?
日葵/これは、良い出目だぞ……!(笑)
桐久雄/では……ぬんに対して命中判定をします。(ころころ)命中54です。
日葵/54!?(笑)
ルリチカ/攻撃が目視できないレベル!(笑)
GM/虚ろな目の少年が突然ナイフを取り出し、隣にいた少女に斬りかかる! ……狂化しているぬん、回避判定をお願いします。
あゆむ/は、はーい。(ころころ)回避47です。
日葵/47……普通は当たらない……(笑)
桐久雄/SDをマックス5つ使った≪デスブリンガー≫の攻撃です! 狂化中は全力攻撃をしなきゃだから≪シヴァ≫と≪インドラ≫と≪ヘル≫と≪機関「チルドレン」≫を使うよ。
あゆむ/ねえ、≪インドラ≫って【反射基本値】をプラスする特技だったよね……。『AW』史上かつてないダメージ値を叩き出される予感!(笑)
ルリチカ/【攻撃力】+99以外に+99が乗るってことじゃないか! ヤバイ!(笑)
GM/狂化ってヤバイだろ? PC1はずっとこの爆弾を抱えて歩いていたんだよ。それをずっとあゆむちゃん達が≪ミネルヴァ≫とかを使って狂化しないように防いでいたんだ。
あゆむ/き、桐久雄さん……(笑) 今まで桐久雄さんの身を守っていたというより、自分の身を守っていたんですね!
ルリチカ/狂化して気付く、事の重大さ!(笑)
桐久雄/後で楽屋でヨシヨシしてください!(一同笑・ころころ)おい、出目がさっきから4以上しか出てないぞ!?
日葵/す、すげぇ。ダメージロールが4・5・6・6……!(笑)
あゆむ/既に消しズミだわ!(笑) これで命中クリティカルなら≪ヒーロータイム≫発動でさらに面白いダメージロールになっていたのにな。
日葵/全然ヒーロータイムじゃない!(一同笑)
桐久雄/お待たせしました。ぬんに、351点のダメージです。桐久雄は! ぬんのこと! 大好きです!(笑)
日葵/大好きすぎる出目だ!?(笑)
あゆむ/何回転して死ねばいいんだ!?(笑)
ルリチカ/そんな数値、ボスの【HP】でしか聞いたことがないぞ!?(笑)
GM/び、描写をしましょうか(笑) ……人通りの激しい平和で活気に溢れた駅前で、ナイフを出した少年が少女を全力で刺しました。
桐久雄/本気なら、ナイフなんかじゃなくて高圧ガスブレードをウズマキから取り出して、ぬんだけじゃなく後ろの車ごと真っ二つにしたんじゃないかな。【反射】も高くなっているから音も無く動いて、次の瞬間……ドォーン!
あゆむ/あゆむは対応もできない、振り向くこともできませんね。それとも振り向いた方がいい?
桐久雄/振り向いた方が可憐だと思う。
あゆむ/そうね振り向くわ(一同爆笑) ふっと桐久雄さんの方を振り向いた瞬間に刃が迫って……ドォーンですよ!
桐久雄/スカートが翻る! 血飛沫が舞う! ……可憐だなぁ……(一同笑)
GM/天気の良いゴールデンウィーク、正午過ぎの駅前。周囲にいた一般人達は、その衝撃が何を意味するものなのか一切理解することなんてできなかった。そんな光景を見てしまったルリチカ達はどうするかな?
ルリチカ/あ、あいつ、何やって……!?(笑) ……えっと……。
日葵/……うわ……。馬鹿みたいな声しか出ない(笑)
ルリチカ/クリンナップの狂化解除は【意志】で難易度20だろ……? 多少は難易度減少は状況に応じてあるとはいえ、桐久雄は【意志】が低いし。ルリチカ達は狂化した桐久雄に何ラウンド戦えると思う?(笑) …………ん?
日葵/ん?
ルリチカ/……クリンナッププロセスに≪背徳の従者≫を使えば、ぬんをサーヴァントにすることができる?

 ≪背徳の従者≫
 死者を無理矢理蘇らせる[異端者]の副特技。
 戦闘不能から【HP】を1まで回復する。使用した際に[難易度:2D6+【意志】+クラスレベル]を設定する。
 復活した対象は【意志】で判定し、失敗したら使用者と『契約』完了し、使用者のサーヴァントになる。


あゆむ/あっ……。あゆむが、ルリチカのサーヴァントになれる?
ルリチカ/そしてあゆむは、桐久雄のマスター……。『契約』に矛盾が生じない。新しい『契約』が芽生えるだけ……。
あゆむ/戦闘不能から回復したら、あゆむの狂化状態はどうなりますか?
GM/えーっと……戦闘不能からの蘇生はバッドステータスは解除される。狂化状態もバステの亜種だと考えると、【HP】1になったら回復したことにしましょう。正気に戻っていいことにします。
あゆむ/狂化中のサーヴァントをマスターが解除してあげる方法って、何がありましたっけ!?
桐久雄/令呪1つ消費だ。
あゆむ/オートタイミングでいいんですね!? ……これ、エキストラの被害無しでいける! あゆむが蘇った時点で桐久雄さんの狂化を解除できるよ!
ルリチカ/イケる!? これ、奇跡的に被害ゼロでいけるよ!?(笑) このラウンドに桐久雄は既に行動しているので、このままクリンナッププロセスに移行できる!
あゆむ/良かった、攻撃対象があゆむで良かったー!(笑)
日葵/こ、これが奇跡……!(笑) 今、戦闘マップでいうとあゆむと桐久雄が至近で接近している状態ですよね?
ルリチカ/ならそこまで俺が近づこう! 桐久雄達のもとへ駆け寄ります! ……やばいな、こんなところで≪背徳の従者≫が生かせるなんて(笑)
日葵/最初は高坂さんをサーヴァントにする目的で取得したからな(笑) 危ないから私も2人のもとへ駆け寄ろう!
ルリチカ/ぬんと桐久雄の間に割って入る! 桐久雄が狂化していることを確信して……その後に……。
GM/待って。クリンナッププロセスになる前に、アキ子が行動する。
あゆむ/えっ!?
ルリチカ/こ、ここで何かされたら……泣いちゃうぞ!?
GM/…………。行動する、つもりだったけど、GMは……正直この展開にワクワクしてきた。ここまでのダイスによる奇跡を、より応援したい。
日葵/おおっ!?
GM/GMもダイスで運命を決めたいと思います。1D6を振ってNPCがどう動くか決めるよ。

 1・2:桐久雄に≪紅蓮の指≫を使い、もう一回狂化の行動をさせる。
 3・4:ルリチカの≪背徳の従者≫に≪光の一手≫を使い、あゆむの蘇生を阻止する。
 5・6:何もせず、現状を静観する。


ルリチカ/5! 6! 5か6出ろ!
あゆむ/1と2が出ても、ギリギリひまちゃんの≪カバー≫で次のラウンドは耐えきれる!
日葵/狂化の攻撃を耐えるっていうのも、日葵の≪カバー≫は何なんだって話ですよ?(笑)
ルリチカ/ひまちゃんならイケるよ!(笑)
GM/それでは1D6を振ります。(ころころ)……5!
あゆむ/空気の読めるアキ子さん!(一同笑) ルリチカ、お願いっ!
ルリチカ/≪背徳の従者≫を使用します! ぬんを復活させて、その後に『契約』させます!(ころころ)……契約解除の難易度は、17!
GM/あゆむは【意志】判定で難易度17に『失敗すれば』、ルリチカのサーヴァントになります。このときの【意志】ボーナスは狂化してない元の能力値を使用してね。
あゆむ/はい。ぬんの【意志】ボーナスは4なので、クリティカルが出なければサーヴァントになれる。「クリティカル出ないで!」って祈らなきゃいけないっていう珍しいパターン!(笑)
桐久雄/もしクリティカルが出ちゃったらルリチカの≪悔改めよ≫で振り直そう!(笑)
あゆむ/クリティカル出ないで!(ころころ)……達成値14で出目が良い! でも大丈夫、失敗しました!(笑)
GM/あゆむは【HP】1で起き上がってください。
桐久雄/ぬんがルリチカのサーヴァントになった!
あゆむ/ハッ、私は一体!? ……桐久雄さんは一体!?(笑)
日葵/だ、大丈夫か!? 何か知らんけどヤバイことになってたぞ!
GM/そして目の前にヤバイものがいる。
桐久雄/ゴゴゴゴゴ。何か良い言葉ください(笑)
あゆむ/……ぱっと振り上げる桐久雄さんの手を、パシンと取る! その腕を下ろさせて、バチンと令呪を打ち込みます!
ルリチカ/手に書いたサインを思い出させるような構図……!
桐久雄/……目線に、あゆむの姿が入る。その瞬間にハッと気付く。お、オレは一体何を……。
GM/令呪を使用したことで、桐久雄の狂化解除に成功します。では現状を確かめましょう。桐久雄の高圧ガスブレードにより、ロータリー爆発なう。
桐久雄/なんでバスが爆発を……。
あゆむ/これが本当のバスガス爆発……(笑)
GM/桐久雄もあゆぬも正気に戻ったね。……では、黒塗りの高そうな車は走り出す。アキ子さん、さよなら。
ルリチカ/あっ。走り去る車を写メります!
GM/巧く撮れたか【反射】で判定しようか? 一般人でも出来る行為なので簡単な難易度……6にします。
ルリチカ/上手にナンバープレートを撮る! 所有者が判れば住所も判る!(ころころ)13です、証拠確保ー!
GM/ロータリーに待機していたバスは幸い時間待ちで、運転手もお客さんも一人も乗ってなかった無人でした。だから爆発炎上以外は被害ゼロですが、お巡りさんが「なんじゃいワレー!?」ってやって来ます。
ルリチカ/とりあえず落ち着いて高坂さんに連絡しよう。
GM/……高坂及び教会の息が掛かったお巡りさんが「なんじゃいワレー!?」ってやって来ます(一同笑) 彼らの手によって現場復旧委員会に連絡が渡り、証拠隠滅してくれることになりました。君達はすぐに自由に動けるようになります。
日葵/お世話になります、ありがとうございまーすっ!(笑)
GM/ではオープニングフェイズを終わりにします。
ルリチカ/まだオープニングフェイズだったー!?(一同笑)
あゆむ/そうだった! だって警察署のシーンを終えたらミドルフェイズ開始だったもんね!(笑)
GM/証拠隠滅のための事情聴取で教会で待機しているとき、桐久雄くんは思いました。「警察へ行かなきゃ良かったかも」と。
桐久雄/行かない方が良いっていう第六感は、正解だったんだな!
あゆむ/GMの言うことは信用するべきだったね(笑)
ルリチカ/回数制限のある特技をいくつか使っちゃったけど……めっちゃポジティブな見方をすれば、使える令呪が増えたよ!(笑)
GM/暫く教会持ちの会議室で事情聴取、その後すぐに解放された君達は……情報共有をして、動き始めます。ではここで、ちょっとしたマスターシーンを入れさせてください。
日葵/マスターシーンを?
GM/ええ。……それは、この世界ではない世界の話……。

 ――少年が、大勢を殺す。正気を失った桐久雄が見境なく街の人々を襲う。
 逃げ惑う住民達、立ち向かうエージェント達。狂気に陥った桐久雄を止められる人間はいるのだろうか。
 大勢の人間を殺した。もう彼は、後戻りができなかった。

 血にまみれた神社の境内。大勢が死に絶えたそこには、桐久雄と共に笑い合った仲間達の姿もある。
 あゆむ。日葵。ルリチカ。それと、もう一人。……彼らも暴走した桐久雄を止めることはできなかった。
 桐久雄の最期は呆気なく終わる。
 ……教会の現総支配人・鶴瀬が、収めていた刀を抜いた。次の瞬間には、桐久雄の首は刎ねられていた。
 騒動は終結だ。しかしそれは……決して彼らを救済する終末ではなかった。

 ――こんな世界、認めない。


GM/……ということで、実をいうと「PC1が狂化して大量殺人者になった時点で詰みループ。ロリが腰を上げます」までが1セットだったんだけど、なんと回避されました。GMはさっきから第4ループの準備をしていたよ!(笑)
日葵/よ、良かったぁ〜!(笑)
あゆむ/私も詰みループかと思ってましたー! 生きてて良かった! 
ルリチカ/うん、詰んだと思った! けど……まだ続けられるー!
桐久雄/また新しい世界が始めなくて済みましたね! 桐久雄は……めっちゃショックを受けます。ぬんのこと殺しちゃったから……ごめんね、ぬん……。
あゆむ/他に被害が無くて良かったですよー。ルリチカさんに感謝しないと!
桐久雄/ルリチカえぐえぐ! ひまちゃんしくしく!
日葵/もう大丈夫だぞー(笑) 相手がうわ手だった話だ、気にするな。
桐久雄/うわーんひまちゃーん! おーいおいおい!(笑)