アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 熾天の箱庭シリーズ『 エンジェルダスト 』1ページ目 ■
2015年5月24日




 ●プリプレイ

GM/突発『アナザーワールドSRS(以降、AW)』やるよ! さっき作って印刷したてのハンドアウトを配るよ!
一同/イェアー!
GM/今回は機関シナリオをやるよ。2人プレイでがっつりと戦闘やる理不尽なシナリオをしてもらうよ! まずはハンドアウトを最後まで読んでね!



 アナザーワールドSRS シナリオ名『エンジェルダスト』



【レギュレーション】
 キャラクターレベル7で開始。
 機関が教会に解体されず脅威をふるっていた2000年初頭頃が舞台とする。

【ハンドアウト:PC1】
 コネクション:兄弟姉妹   関係:好意   推奨クラス:稀人 or 異端者

 君は、機関チルドレンだ。
 君の主である機関の権力者・大山の命令に従い、大事な家族であるNPC1を攫ったNPC2を追うことになった。
 大好きなNPC1の奪還。憎きNPC2の処刑。君は初めて機関の本拠地である仏田寺を出た。
▼セカイのイベント:NPC2を追いかける。
▼コネクションNPC1:兄弟姉妹

 君の家族と言える親しい人物。実際に血縁関係があるかなどは問わない。
 非常に優秀で、君にも優しい憧れの存在だった。
▼公式NPC:器守 大山(うつわもり・おおやま)
 機関の人物。能力者や人外種族の収集・調教・売買を行なう第四部署「天足」のリーダーであり、PC達の上司。
 令呪に関する研究をする高名な魔術師。とても親しみやすい温和な性格。

【ハンドアウト:PC2】
 コネクション:機関チルドレン   関係:自由   推奨クラス:聖職者 or 処刑人

 君は機関の研究員、もしくは上位の機関チルドレンだ。
 5月23日。NPC2がNPC1を攫い、機関から逃げて行った。
 君の主である機関の権力者・大山の命令に従い、PC1と共にNPCを追わなければならない。
 君にとっても久々の外界。気を引き締めていかなければ。
▼セカイのイベント:何事も無く生きる。
▼コネクションNPC2:機関チルドレン

 人外種族の孤児。機関に引き取られ、強力な能力を得たがそれ故に契約を破り、逃亡した。
 人食いの鬼。気性が荒く、暴走しがちな性格。NPC1を連れて行ったのはおそらく餌にするため。

【その他】
※「異端堕ち」ルール解禁。
※このセッションはミドルフェイズの1ラウンド経過後、クライマックスフェイズに突入する。


プレイヤー2・しゅうら/こ、公式NPCとして大山さんが登場してるー!?(笑)
プレイヤー1・MUMA/大山さんだー!? 大山さんが上司!? ドキドキする! ……大山さんに興奮してる場合ではない! ちゃんとハンドアウトを読もう!(笑)

 器守 大山(うつわもり・おおやま)
 『機関』の第四部署「天足」のリーダー。いつも笑顔を絶やさぬ、冗談好きな明るい男性。
 魔術の腕は一流で、令呪研究の第一人者としても有名。能力者という存在自体を愛している調教師。


GM/小学1年生の漢字でも書ける大山さんが優しい上司として出てくるよ。さてNPC2が、PC1の家族であるNPC1を食事目的に連れ去ってしまったそうです。2人を連れ戻しに行ってこいというセッションをする訳ですね。
プレイヤー2・しゅうら/キャラクターレベルが7で、結構レベル高めですね。
GM/機関を舞台にドラマもしてもらうけど、戦闘も出来ればやりたいなって思いまして。2人でがっつり戦えるデータを考えておいてください。機関チルドレン設定のPCをやってもらうなので、機関系ライフパス特技が取得できます。どれも戦闘面を補う強力な特技ばかりなので好きなのを選んでね!
プレイヤー2・しゅうら/チルドレンと研究員、どっちがやりたい?
プレイヤー1・MUMA/戦闘特化がやりたいとは思ってたけど、どっちのハンドアウトでも楽しそう。……大山さん大好きなキャラがやりたい!(笑)
GM/NPCのことをそんなに好いてもらえて嬉しいな。……先にご説明しておきましょうか。大山という人物は、機関の第四部署『天足』という「能力者でお商売するチーム」のリーダーです。いつもニコニコ笑っている、子供好きのとっても優しいおじさんです。
プレイヤー2・しゅうら/はい。
GM/機関の最高責任者・上門 狭山が「鬼のリーダー」と言われていますが、それに物言いできる立場である大山は「仏のリーダー」と言われています。どんな人間にも優しい[魔術師]で[聖職者]の男性です。
プレイヤー1・MUMA/そう、人間には優しくて、子供が大好きなんですよね……なんですよね……(笑)

 プレイヤー達がニコニコと意味深な笑みを浮かべながら相談をした結果。
 MUMAがPC1ハンドアウト、しゅうらがPC2ハンドアウトを選択し、キャラメをすることになった。


GM/キャラクターメイキングが終わったので自己紹介をしましょう。PC1からどうぞ。
プレイヤー1・MUMA(以降、カズハ)/キャラクター名が、カズハです。15歳女で、髪は黒、目の色は茶。クラス編成は[領域遣い]が5レベル、[異端者]が2レベルの支援系です。≪−50流行≫持ちの、機関チルドレンです。大山様の命令で、大好きなNPC1である兄の奪還をするため憎きNPC2を追って、初めて機関を出ます!
GM/機関を出るのは初めてか。どんな設定のキャラクターなの?
カズハ/物心つく頃に、兄と一緒に機関へ連れてこられました。ずっと機関にいるので既に洗脳完了状態です。機関での生活に何の疑問も抱くこともなく暮らしています。NPC1の名前はマサキ。血の繋がった兄です。
GM/人外種族ですか、それとも能力者ですか?
カズハ/能力者で、[領域遣い]で有名な一族です。紆余曲折あり、両親は機関に引き取られる際に死んだのでしょう。
GM/おおっと? 実はNPC1のクラス……[領域遣い]が入ってます! [領域遣い]で有名だった家系というのは納得の設定だ。
カズハ/やった、凄く嬉しい!(笑) 『ライフパス/特徴』が「戦闘快楽者である」なので、実は戦闘がとても好きですよ〜。

 カズハ(プレイヤー名:MUMA)
 クラス:[領域遣い5/異端者2]
  体力: 9(+3)  反射: 9(+3)  知覚:12(+4)
  理知:15(+5)  意志:16(+5)  幸運:12(+4)
  HP最大値:23  MP最大値:37  正気度:10
重要キーワード:支配  背景:超かっこいい兄がいる  特徴:戦闘快楽者である
ボーナス効果:≪機関「チルドレン」≫  スキルウェポンのイメージ:??
職業:機関チルドレン  性別:女  年齢:15  身長:147cm  髪色:黒  瞳色:茶
 スキルウェポン→≪大地の一撃≫
 領域遣い→≪武装粒子1・2・3≫ ≪大地の使徒≫ ≪恵みの蔦≫ ≪食物錬成≫ ≪大地の勅命≫ ≪生命の叫び≫ ≪大地の守護者≫
 異端者→≪異常鉱物≫ ≪背徳の従者≫ ≪魔印≫
 一般特技→≪興奮剤≫ ≪−50流行≫

プレイヤー2・しゅうら(以降、元)/キャラクター名は、中町 元(なかまち・はじめ)です。後ろから読むと「元町中華」! 気軽に「元町」って呼んでくれるといいんじゃないかな。
カズハ/元町おじさんだ。
元/お兄さんです!
GM/そこは固くななんだ(笑) ……キャッ、この人『ライフパス』に「床上手」がある!
元/床上手ですが、床にする相手がいるのか。
カズハ/供給ならいつでも私が! 疲れていたら押し倒せばいいんですね!?
元/やったね(笑) でも研究に没頭していてあまり床はしないと思います。クラス編成は、[狂戦士]2レベル、[処刑人]4レベル、[世界遣い]1レベル。戦闘特化の前線系で、見境なく色んなものを破壊します。『重要キーワード』を「妄想」にしたので、ぼやーとしてルーズな研究員で脈絡なくキャラロールをする予定です!

 中町 元(プレイヤー名:しゅうら)
 クラス:[狂戦士2/処刑人4/世界遣い1]
  体力:21(+7)  反射:15(+5)  知覚:10(+3)
  理知: 6(+2)  意志:11(+3)  幸運:10(+3)
  HP最大値:39  MP最大値:21  正気度:5
重要キーワード:妄想  背景:床上手だ  特徴:コミュニティの古株である
ボーナス効果:≪機関「一族出身」≫  スキルウェポンのイメージ:巨大な手を召喚
職業:研究員  性別:男  年齢:25  身長:197cm  髪色:銀  瞳色:青
 スキルウェポン→≪巨大武器≫
 狂戦士→≪単一化≫ ≪乱舞≫ ≪失われた日々≫
 処刑人→≪血の彫像≫ ≪血のいざない≫ ≪闇の衣≫ ≪封印の牙≫ ≪血の媚薬≫
 世界遣い→≪赤の君≫ ≪逆転運命≫ ≪禍福のさざなみ≫
 一般特技→≪興奮剤≫ ≪機関「チルドレン」≫

GM/NPCの確認をします。先程紹介していただきましたが、NPC1の名前はマサキくん。
カズハ/カズハの優しいお兄ちゃんです! 私より3歳年上の、18歳です!
GM/カズハちゃんは元気っぽいからお兄ちゃんは穏やかな性格かな。
元/NPC2の名前は、ミライちゃんにします。15歳の女の子で、カズハちゃんと同い年にしよう。
カズハ/カズハはライバル視してます!
元/プライドが高そうな子だと可愛いなー。暴れる系で「ムキーッ」となってたらいいですね。
GM/何かあると「グルルル」って唸って敵意を剥き出しにする系女子にしますね。それでは、早速シナリオ本編を始めていきましょうー。


 ●オープニングフェイズ1/元 〜出会い〜

GM/ここは超人類能力開発研究所『機関』。舞台は春、5月1日。山奥の研究施設には今日も大勢の研究員達が異能や異端について研究をしています。元さんはどんな研究をしているの?
元/「運命や世界について」です。色んな文献や資料や目撃情報を一つ一つまとめて、気になる点をピックアップし分析しています。
GM/PCである君は個室を持っており、自分用のデスクに向かって今日も勉強の日々を送っています。一仕事を終えた頃に、君の自室の扉をノックする男性がいます。「元くん、いるかーい?」
元/なーに? と言いながら座布団から転がって入口に行きます。
GM/君の上司の大山です。大変穏やかな男性で、もしグデグデと部屋で寝っ転がっていても「かしこまらなくていいよ、オフなんだし」と笑って許してくれるようなおじさんです。
元/やさしー! お言葉に甘えまーす!(笑)
GM/「元くん。今日も研究所にずっとこもっていたみたいだけどさ、元気にしてるかな? 春だけど花粉症に負けてないかい?」とニコニコ。
元/花粉は断罪対象です。花粉が無い世界を創る研究をしたいです。
カズハ/ダメだった!(一同笑)
GM/鼻水をかみたまえ(笑) 「君は今、暇だろう? 実は私と一緒に酒を飲んでくれる人を探していたんだ。来ないか?」
元/マジですかー? いいんですかー? 暇でーす、ついて行きまーす!
GM/大山の私室に招待されます。
カズハ/し、私室って……ま、まさか……へへへ(笑)
GM/MUMAちゃんは既に大山さんのキャラをご存知で安心しております(笑) ……権力者である大山の私室は、そりゃリーダーをしているぐらいだし広くて良いお部屋だ。大山が部屋に入ると、10歳前後の人外の少年少女達がワラワラと「おかえりなさいませ!」と出てきます。
元/わーお! 小さい子がいっぱいだ。
GM/全員、全裸です。
元/裸だ!?
GM/裸に首輪をつけた幼女達が接待しにお酒を注いできたり、マッサージをしてきます。私室だというのにキャバクラのようです。
元/君達、寒くないの? 春だから?
GM/幼女達は気にせず、お客様である元さんのお相手をします。頭にはみんなネコミミが生えていたり、角が生えていたりする……この部屋にいる少年少女達は全員人外です。……ということで、能力者の売買と調教を行なう『天足』のリーダー・大山は、自室も子供をはべらせるペドおじさんです。可愛い人外の子を膝に乗せて、撫でてながらお酒を飲んでます。
元/た、楽しみます(笑)
GM/(大山になって)「前に新人研究員の子を誘ったらさ、彼女達を見るなりピキーンって固まっちゃったり泣き出したりしてお酒が楽しめなかったんだよ。元くんは穏やかに受け入れてくれるみたいだね?」 どうも、堂々とした変態親父です。
元/わりと俺はウェルカムですよー。
GM/「それなら……カズハ、おいで」 大山は、PC1のカズハちゃんを呼びます。
カズハ/はーい。……私、どんな格好ですか?
GM/先ほどは幼女達が全裸と言いましたが、大山は「その子にあった可愛い格好」をさせます。男の子なのにメイド服やドレス姿の子もいれば、鎖で繋がれて家具のように身動きできないまま立たされてる子もいるよ。カズハちゃんにあった服でおいで。
カズハ/ここは全裸で!
元/進んで全裸になった!(笑)
カズハ/じゃあ裸エプロンで! それでいきます!(笑) なお、カズハはつるぺたです。
元/わりとフェチぃ子になったね!?(笑) つるぺたなお胸はどこに置いてきたの?
カズハ/判りません。お母さんのお腹の中でしょうか?
元/きっと洗濯機の中に置いてきたんだろうね。
カズハ/お、お母さんは洗濯機だったのですか!?
GM/「珍しい。君達なかなか話が合うんだね?」
カズハ/無意識に会話が弾んでしまった!?(一同笑)
GM/「元くん、カズハは天使みたいに可愛いだろう? 実はさ、その子を監視する監督者の研究員くんが先日お亡くなりになってさ」
元/はー、お仕事大変だったんですねー。
GM/「そうそう。……良かったら、元くんがカズハの面倒を見てやってくれないか? しっかり者のいい子なんだ。君の研究の邪魔にはならないよ」
カズハ/よろしくお願いします! 裸エプロンのままお辞儀します。
元/わー、お尻が丸見えだよー(笑) ……でも、俺んちの子になるのでいいの?
カズハ/元さんがよろしければ。もしこのような格好が好みでなければ、何か着てきますが?
元/着ても着なくてもいいよ。俺的には着てなくてもいいかな? 四足動物の人間も好きなんだけどさ。
カズハ/……に、ニャーン?
元/可愛いな、お布施をあげよう。キャラメルをあげます。
カズハ/わーい!(笑)
元/でもね、俺の一番の好みは和装なんだよね。
カズハ/じゃあ次からちゃんと着ますね!
GM/こうしてキャラクターシートのイラスト欄にある可愛らしいお着物姿になったのでした。……可愛いな、君達(笑) 大山が元くんを呼んだのは、お酒に付き合う以外に監督者を任命する気だったからみたい。その後はお酒やおしゃべりや幼女達とのお遊びを楽しんでください。
元/一緒になってすっごい楽しみました!(笑)
GM/そうして楽しくお酒を飲むこと、1時間ほど。……君達がちょっと大山から目を離したとき、「痛っ! こら、噛みつくんじゃない!」と大山が軽い悲鳴を上げます。
元/……大山さんが悲鳴? 珍しいな?
GM/どうやら素行の悪い新入りの女の子が、大山に噛みついたらしい。カズハちゃんは知っています。あの不良の名前は、ミライ。最近機関に連れてこられた狂暴な女の子だ。
カズハ/躾がまだされてない子だ!……私も躾けてやりたいけど、躾ってどうすればいいかまだ判らない。
GM/大山は「こらこら」と笑いながら、本気のパンチをミライの顔面に食らわせます。
カズハ/わっ!
GM/成人男性のパンチを受け、ミライは畳の上で鼻血を吹いて転げます。大山は笑みを浮かべてますが、そこは冷酷な人外専門調教師。「誰か鼻血を吹いてあげなさい。畳が汚れるから」と言い放ちます。
カズハ/さすが大山様ですぅーっ!(笑)
元/「畳が汚れるから」かぁー! そっちですか最高です大山さんっ!(笑)
GM/……お、おう、予想以上にプレイヤーから大絶賛を受けてしまった(笑) 「[狂戦士]の≪自己再生≫を使えばすぐ傷ぐらい癒えるんだろう? 可愛い顔を早く治しなさい」って言う大山は、信頼を置く秘書っぽい女の子から鞭を受けとります。今は元くんが居るからそれ以上のことはしませんが、いつもは力で言うことをきかせているようですね。
カズハ/ウキウキしちゃいますねっ!(笑)
元/うん! でもセッションに戻ろう!(一同笑) ……ミライちゃんが転がっていった先に寄っていきます。
GM/ミライは睨みつけてきます。「見るんじゃないよ、変態!」
元/わー、よく判ってるね変態ってね。エライエライねー。でもダメだよ。ご主人様に手を上げるとね、頭が吹っ飛ぶよ?
カズハ/元さん。頭はちゃんと付いてますよ! もう少し大人しくしてほしいな。……なでなで。
GM/なでなでなんてしてくるようなら、ミライは「汚い手で触らないで!」って本気で嫌がる。
カズハ/私、さっき手を洗ったよ?
GM/「アンタ、頭イカれてるんじゃないの!? そんな不潔な格好なんかして……なんで平気な顔なんてしてられるの!」
カズハ/きょとーん。
GM/「なによアンタ達……ここの連中はみんな変態ばっか!」 15歳の少女は、『能力封じの首輪』を着けられて抵抗できない格好をされています。「こんなの外して! お家に帰してよぉ!」 グシャグシャに泣きながら暴れるミライ。あまりに暴れるので従順な少年少女達によって取り押さえられます。
元/野心があることはスキルアップに繋がる。良いことだけどさ、郷に入っては郷に従えって言葉があるだろ? ここがおかしい所だって思ってるならおかしくなっちゃった方が、ラクに過ごせるんじゃないかな?
カズハ/よく判らないけど、元さんの言う通りだと思うよ。とってもラクだよ。
元/ほらごらん、この子の目。綺麗に濁ってるだろ?(一同笑) ほらほら、キャラメルあげるからさー。
GM/「触るなっ……!」 暴れるミライに対し、大山が「もう少し調教した後に連れてくるべきだったなー」と困った笑みを浮かべています。そうして大山は、「マサキ」とカズハちゃんのお兄さんを呼びます。
カズハ/お兄ちゃんだ!
GM/「お呼びでしょうか、大山様」 着物姿の、しっかり者っぽい男の子が現れます。「檻に戻しなさい」「かしこまりました」 優秀なお兄ちゃんはキリッした返事の後、命じられた通りにします。
カズハ/お兄ちゃんカッコイイー!(笑)
GM/噛みつきそうなミライに近づくマサキは、「今は顔を拭こう?」と優しく語り掛けます。落ち着いた彼の説得にミライは言われるがまま、鼻血を拭かれます。
カズハ/……ちょっとジェラっときます(笑)
元/嫉妬しちゃってる(笑) いいんだよ、君も拭きにいって。
GM/マサキはミライを宥めながら連れて行く。ミライはマサキに言われた通りついて行く……。シーン退場する前に、マサキはカズハちゃんに「俺が見てなくてもカズハはお仕事できるよな?」と声を掛けてきます。
カズハ/うん、できるよ。ちゃんとお仕事できます!
GM/「カズハなら心配無いけどさ……さっきほっぺた膨らませてただろ? そんな顔じゃあ大山様に叱られちゃうぞ」 カズハちゃんのオデコにチュッとキスをしてから、部屋を出て行きます。
カズハ/……お兄ちゃん、超好き!(笑) お兄ちゃんに信頼されてる! 凄く嬉しくなります!
元/凄い兄弟愛だねー(笑)
GM/飲み会は2時間ぐらいで終わるもの。しとしきり楽しんだ後に大山は「元くん、今後もよろしくね」と言って……今夜はおしまいになるのでした。


 ●オープニングフェイズ2/カズハ 〜捜索〜

GM/それから数日後の5月24日。『天足』で飼われている人外の少年少女達は、十畳ぐらいの大部屋に20人ほどが押し詰められて寝かされています。いくつもある大部屋の1つにカズハちゃんが寝ていたんだけど……今は元さんの個室で寝ることもできるよ。どうする?
カズハ/お兄ちゃんと一緒に寝たいので、雑魚寝の部屋に戻ります。
元/はーい、お兄ちゃんと仲良くするんだぜ(笑)
GM/いつものように就寝準備をする君達。……お兄ちゃんの表情は、普段のようなにこやかなものではありません。暗い顔です。
カズハ/お兄ちゃん? 何かあったの? ……今日は手をぎゅっとして眠る!?
GM/妹の前で兄らしく振る舞う彼は、無言のまま眠ってしまいます。
カズハ/お兄ちゃんの様子がおかしい……。GM、お兄ちゃんに≪魔印≫を付けていいですか?
GM/……心配性な妹の行動として納得です。付けていいよ。
カズハ/≪魔印≫をそっとお兄ちゃんに付けて……大人しく寝ます。スヤァ。
GM/翌日、お兄ちゃんはいなくなりました。
カズハ/お、お兄ちゃーん!?(笑) 物凄く取り乱します! もぬけのカラになった寝床を見てお兄ちゃんお兄ちゃんって騒ぎます! みんなが起きるぐらいに!
GM/「暴れないでよ! もし厳しい人が来たらどうするの! 騒いでるって連帯責任で怒られるでしょ!」と叱る子もいれば、「大丈夫だよ、きっとマサキお兄ちゃんは急なお仕事で呼ばれたんだよ!」と気遣う子もいる。暗い顔で「遠くに連れて行かれたんだ……もう生きて帰ってこないんだ……」と泣き出す子もいる。
カズハ/でも……お兄ちゃんが……私に内緒でどっかに行くなんて、そんなことありえる筈がない!
GM/マサキだけでなく、ミライもいなくなったいう話と聞きます。「ミライはどこ行ったの? 外に連れて行かれたの?」「まさか……逃亡? 脱走?」
カズハ/……あの女! きっとお兄ちゃんを無理矢理連れ行ったに違いない!
元/あの女って(笑)
GM/ええ、あの女は大変暴力的でした。主人である大山に噛みつくわ、ずっと騒ぎ立てる迷惑ばかりでした。だから君と同じように考える子は多い。「もしかしてマサキくんを連れて逃亡したとか? 餌にするとかじゃないでしょうね?」「マサキくんは優秀な[領域遣い]って言われてたわ。この施設に張られた結界に穴ぐらい空けられるかもしれない……」
カズハ/ああ……お兄ちゃんが心配だ……どうしよう! どうしよう!?
GM/心配しているカズハちゃんのもとに、「監督者の元と一緒に大山の執務室に来るように」と報せが来ます。
カズハ/元さんっ! 起きてください! お兄ちゃんが! お兄ちゃんが! ドンドンドンドンドン!
元/ふぁ〜、今日は台風かなぁ〜?(笑) なになにどうしたの、お兄ちゃんがハンバーグにでもなった?
カズハ/違いますぅー! お兄ちゃんが居なくなったことについて大山様がお話してくれるに違いません! お兄ちゃんはきっとあの女に連れ去られたんですっ! だから早く大山様のお部屋へ行きましょうー! ……結構、カズハって思い込みが激しい性格だな(一同笑)
GM/大人しい子かと思ったらメチャクチャ喋るし、可愛いな(笑) という訳で今、君達は大山の執務室にいます。秘書っぽい人外娘に服を着させてもらいながら大山はお話をします。
元/日常的に女の子をはべらせている(笑) なんだか忙しそうなことになりましたね?
GM/「ああ。マサキを連れてミライが脱走したって話じゃないか。……カズハ、昨晩何かあったのかい?」
カズハ/お兄ちゃんの様子は昨晩おかしかったです。いつもより元気が無くて……!
GM/「反抗の前兆があったか?」 いつになく怖い声で尋ねます。
カズハ/反抗ではなかったと思います! もしお兄ちゃんが反抗を企んでいるようでしたら、いつも通りに私に振る舞っていたと思います! ……大山様に悪印象を与えてはならないと思って、咄嗟にそう言います。
GM/「……そうだね、カズハの言葉なら信頼できる。はあ、優秀なマサキに下の者の面倒を任せすぎていた……これは私の始末書問題だね」 渋い顔をしてましたが、すぐにアハハと苦笑い。
カズハ/そ、そんな……私達の至らなさで大山様に申し訳ない……!
GM/「カズハたんマジ天使、チュッチュペロペロしたい」
元/今のキャラクター発言なんだ?(一同笑) でも、連れ戻せばいいんでしょ? それで大山さんの仕事は減るんじゃないですか?
GM/「うん。本来であればちゃんと私が自分のお尻を拭いた方がいいけど、今日は仕事があってね。手伝ってくれないかな?」
元/いいですよ、お尻拭くのは得意だもんね?
カズハ/はい、もちろんです!
GM/「マサキのことは妹であるカズハが一番知っているだろうしね。保護者である元くんもカズハちゃんと一緒に探してくれ」 そうだ、せっかく代償を払って≪魔印≫を使用したし、カズハちゃんは探す判定の達成値にプラス3をしていいよ。
カズハ/やった、ありがとうございます! お兄ちゃんは必ず私が連れ戻してみせます! ……って、山奥の機関から外に出るのは初めてだ。外とはどんな世界だろう!?(笑)
元/俺もシャバの空気を楽しんできますわー。……ところで2人を連れ戻せばいいんですか? 連れ戻せないような状況だったら、殺してもいいんですか?
GM/「連れ戻すのが一番。でも駄目だったらしょうがない」
カズハ/そうならないように……最良の結果をもたらせるように、死力を尽くします!
GM/「見つからなかったらすぐ帰っておいで。私はカズハがいなくなるのが一番悲しいよ」 大山はカズハちゃんのことを凄く心配します。
カズハ/う、嬉しい! ハイってキリっとした返事をします!
元/……お外に出るってことは、危ないおじさんにつれて行かれる可能性が増えるってこと。『契約』は必要だよね? カズハちゃんの頭をナデナデします。
カズハ/わーい、よろしくお願いします!

 ミドルフェイズに入る前、相談の結果……マスターが元、サーヴァントがカズハで『契約』を行なった。

【AF判定シーンリスト】
※PC達の行動がそれぞれ終了したら、1ラウンドが終了する。
※1ラウンドの描写を1日とする。
※『契約』はミドルフェイズ前に可能。シーン内ではマイナーアクション扱いとする。

『AF判定:マサキと交流』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:30
 ・ラウンド制限:1ラウンド

※「マサキと遭遇し、一時的に交流を深める」演出に成功すること。成功した場合、マサキの話を聞くことができる。

『AF判定:ミライとの交流』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:30
 ・ラウンド制限:1ラウンド

※「ミライと遭遇し、一時的に交流を深める」演出に成功すること。成功した場合、ミライの話を聞くことができる。

『AF判定:「大山との交流」』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:50
 ・ラウンド制限:1ラウンド

※「大山の知っていることに関して知る」演出に成功すること。成功した場合、大山の話を聞くことができる。


カズハ/どれか1つ、AF判定を諦めなきゃいけないんですね……。
GM/ゲットできるイベントキーによってエンディングが大きく分岐するよ。それを参考にしてAF判定を選んでね。


 ●ミドルフェイズ1/カズハ 〜初体験〜

カズハ/カズハはマサキお兄ちゃんと交流がしたいです!
GM/マサキくんは今いない状況なので、どういう交流をするかはプレイヤーが決めていいです。マサキくんの発見も演出をしてくれると助かります。
元/AF判定内でマサキくんを発見していいんだ?
GM/うん。マサキくんがどこに行ったかも演出で決定していいよ!

『AF判定:マサキとの交流』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:30
 ・ラウンド制限:1ラウンド

※NPC1と遭遇し、一時的に交流を深める演出に成功すること。


カズハ/お兄ちゃんを探すということで……お外に出ました。≪武装粒子1・2・3≫を纏わせた着物姿になります。ですが≪−50流行≫なのでダサイです!
元/うわ、可愛いのにこの子ったら超ダサイ!(笑)
カズハ/……そういえば、元さんは戦える人ですか? ちょっとだけ戦ってみましょう!
元/おーう、いきなり模擬戦が始まったよ。こんなところで戦いを繰り広げちゃうのぜー?
カズハ/手始めにちょちょちょと元さんに駆け寄り……≪大地の勅命≫+≪大地の一撃≫をババーン! 地面に手をついてニュッと棍棒を作ってドーン!
元/吹っ飛びます。
カズハ/か、回避判定をしてください!(笑) 元さんを≪生命の叫び≫で回復します! あ、そうそう、回復アイテムとしてお弁当を作らせていただきました。≪食物錬成≫で作ったお弁当にはおにぎりとおにぎりとおにぎりとおにぎりが入っています!
元/凄い! このおにぎり、おにぎりだ!(笑)
カズハ/それと疲れたときには、機関が作ってくれた特製≪興奮剤≫です! ……そうして機関の山にある石段をテコテコ下りて、外に出ます。長い長い階段を降り、お兄ちゃんに結んだ≪魔印≫で方向を感じ取ります。……こっちです! 行きますよ! 周辺には、悪い幽霊がいっぱい溜まっていますね! 大変です、倒しましょう!
元/石段に座っておにぎりを食べ始めます。
カズハ/元さんに≪大地の使徒≫! 後は頼みました!
元/こっちが戦うんかい!(笑) じゃあ、おにぎりとか投げておくね。
GM/悪い幽霊は「ウビャアアアアアァァ!?」と退治されました。
元/最近のおにぎりは凄いな(笑)
カズハ/幽霊は最期に自爆攻撃を仕掛けてきましたが≪大地の守護者≫を使ってダメージ0にします! このおにぎりは万能なんです!
元/機関のおにぎりって凄いな(笑)
カズハ/……で、どこでお兄ちゃんに会おう? お兄ちゃんとどこで再会するのが面白いかな?
元/ディズニーランドでも行く?
GM/なんということでしょう、≪魔印≫を辿ったら舞浜駅に来たぞ(笑) ところでもう13個特技を使ったので『現在難易度:4』だよ。
カズハ/随分電車に乗りました! ヘトヘトです! この人の多さは一体……!? そろそろ判定をします。(ころころ)おっ、達成値16で成功しました!
GM/成功したね。つまり……お兄ちゃんは、ディズニーランドにいる(笑) 君達は入場券を買い、中に入ります。そこは家族連れが、友達同士が、恋人達が笑い合っている世界だ。……それを見たカズハちゃんはどう思う?
カズハ/……元さんの服の裾をぎゅっと掴みます。人がこんなにいっぱい居る……怖い!
元/人じゃないかもしれないよ。
GM/でかいネズミがカズハちゃんのもとにやって来ます。
元/あのネズミ、≪魅了の魔眼≫を持っているんだよ。
カズハ/あのつぶらな瞳でみんなを魅了しているんですね!? ……あ、ネズミに「おいで」って言われたので行ってきます! タタタタタッ! ……ぎゅうっ!
元/ネズミとツーショット写真を撮ります。……楽しんでるな、この子(笑)
カズハ/あっ、お兄ちゃんはビックサンダーマウンテンに居るような気配があります!
元/ジェットコースターに乗る? 俺、三半規管ヤバイんだよねー。
カズハ/キャーッ! 楽しいー!(笑) 良い汗をかきました! 楽しんでしまいました! ……ハッ、今度はスペースマウンテンにお兄ちゃんが居るような気配を感じます!
元/今度は室内ジェットコースターかー。また三半規管がやられるぞー(笑)
カズハ/はー! スペースマウンテンも楽しかったー! でも中が暗かったからお兄ちゃんが乗ってるか判らなかった!
GM/乗り物に乗っていたら夜になってパレードの時間になりました。
カズハ/ぴょっこぴょっこ! パレードが見えない! ぴょこぴょこ!
元/肩車をしてあげるね。
カズハ/はいっ! でもあんまり高いと後ろの人の邪魔になるので、おんぶでお願いします! ……きゃー! キラキラしてますねー! 凄いー!
元/よく見えるかい? いやぁ、科学の力って凄いねー。
GM/AF判定に成功したカズハちゃんは、とある視線が自分を見ていることに気付きます。……この遊園地には大きなお城があってね、その屋根の上にね、ミライが立っているよ。
カズハ/ハッ!?(笑) ……あの女だ……。
元/行くかい?
カズハ/……行きます! シュタタタ!
GM/華やかなパレードを見ている客を通り過ぎながら、君達はお城へと向かう。パレードが終わり、遊園地の閉店時間になってお客が少しずつ減っていく夜の時間。2人は遊園地の中央にやって来た。
カズハ/お城は屋根を登ります!
元/ぴょいっとカズハちゃんを投げてあげるよ。俺はシンデレラ城の前で煙草を吸ってるから行っておいで(笑)
カズハ/曲芸は得意です! 元さんに投げてもらって、ぴょんっと屋根の上に登ります。待ちなさい! お兄ちゃんを一体どこに……!
GM/西洋風のお城の上に、着物姿の少女が飛び乗りました。……ミライは機敏な猫のように違う屋根へと向かおうとしますが……「カズハ!?」 その屋根の上に、マサキが座っていました。
カズハ/お、お兄ちゃん!? 無事で良かった!
GM/「カズハ、お前がなんでここに……。まさかお前が、俺を追いかけに来たのか?」
カズハ/お兄ちゃん、私が来たからもう安心だよ! 早く戻ろう、大山様が待っている! 私はお兄ちゃんを助けにきたの! あの女に連れてこられたんでしょう、食べられちゃう前に早く帰ろう!
GM/俺の妹がこんなに可愛い(笑) しかし、マサキはふるふると首を振ります。
カズハ/ガーンとショックを受けます! どうして、お兄ちゃん……?
GM/「カズハにはちゃんと話すよ……」 マサキはカズハちゃんに近づいていき、君に目線を合わせてお話をします。「……ミライに脱走しようと提案したのは、俺なんだ」
カズハ/……う、嘘!
GM/「嘘じゃない。……遊園地を見てみたいって言い出したのは、俺なんだよ」
元/プレイヤーがディズニーランドを指定して申し訳無い気分になった!(一同笑)
GM/プレイヤーさんが決めてくれた場所に来たがっていたという想定していたので、彼はディズニーランドに来たい男の子になっちゃいました(笑) 「ミライは、令呪の束縛から脱する[狂戦士]の≪抗いの定≫という特技を持っている。だから俺の願いを叶えるために、ここまで協力してくれたんだよ」
元/そうだったんだ。
GM/「……なあ、カズハ。機関に戻ったって破滅しかないんだよ。あそこにいら俺達は食い物にされる。お前は物心ついた頃から機関にいたから判らないかもしれないが、俺はカズハより3歳も年上だ。だからこそ判っている……」
カズハ/……お兄ちゃん?
GM/「助けてくれる人がこの世界のどこかにいる筈なんだ。俺の願いを叶えるために道草をしてしまったけど、俺達はこれからその誰かのところに逃げ延びるつもりだ!」 ……機関と敵対している組織はどっかにある筈だと、彼は訴えます。
カズハ/……私は、判らないよ。大山様達はとても良くしてくれるのに!
GM/「お前にとっては外は初めての世界かもしれないけど、俺にとっては久々の世界だったんだ……。カズハがまだ小さかった頃、機関の連中に殺されてしまったお父さんやお母さんと一緒にこの遊園地に来たことがあるんだよ」
カズハ/ビックリした顔をします。そんなの、覚えてない。……お兄ちゃんは、あの女に無理矢理ここに連れてこられたのよね? 大山様は話せば判ってくれる人よ。帰りましょう。
GM/「いや、俺が彼女にお願いしたんだよ……」
カズハ/お兄ちゃんは、あの女に無理矢理ここに連れてこられたのよね!? だから……!
GM/「いや、いや、それは……」 
カズハ/お兄ちゃんの気持ちは判った。でもね、自分から出て行ったということが大山様にバレたらお兄ちゃんはお仕置きされちゃう。……私はそんなの嫌だっ!
GM/マサキはハッとします。それではカズハちゃんは『イベントキー:マサキとの交流』を手に入れてください。マサキはAF判定に成功したカズハちゃんに従順になり、自分の行動を君に委ねるようになります。
カズハ/やった!
GM/なので争うことはしないよ。カズハちゃんの訴えを聞いたマサキはハッとして……「俺には妹がいたのに、自分のことばかり考えていた。ごめん、カズハ!」と目を覚ましたようのボロボロ泣き出し、抱き締めます。
カズハ/お、お兄ちゃん……お兄ちゃん! 判ってくれて嬉しい……。
GM/「ごめんよカズハ……俺は兄なのに、お前のことをおいて、俺ばかりが楽しんで……。今からでも大山様に謝りに行く……」
カズハ/ありがとう、お兄ちゃん。……でももうちょっとだけここの景色を見てから帰ろう! ぎゅーってお兄ちゃんを抱き締めます!
GM/イイハナシダナー。
元/うんうん、イイハナシだったねー(笑)


 ●ミドルフェイズ2/元 〜捕獲〜

元/大山さんのシーンにしようかと思ったけど……このシーンの継続で、ミライちゃんと話がしたいな。
GM/カズハちゃんとマサキくんが話をしているとき、ミライは警戒して逃げようとするよ。

『AF判定:ミライとの交流』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:30
 ・ラウンド制限:1ラウンド

※NPC2と遭遇し、一時的に交流を深める演出に成功すること。


元/若い子とバタバタ遊んだけどまだまだ体力は大丈夫。だって≪単一化≫で【体力】を伸ばしているもの! 徹夜したって≪興奮剤≫があるから大丈夫。≪血の媚薬≫もあるから脳内麻薬出っ放しですな。
GM/ハイだね。
元/いつでもこんな感じですよ。だから夜でもミライちゃんを追いかけることも可能です。……俺は≪機関「一族出身」≫だけど≪機関「チルドレン」≫寄りの下位の扱いをされています。雑用をさせられているから彼女を追うことぐらい苦じゃない。追いかけてたら壁に激突したけど≪赤の君≫があるので平気(笑) 頭から血を流してそのまま走ります。
GM/血を流したまま遊園地で追いかけっこか(笑)
元/ネズミにぶつかりそうになったけど、≪逆転運命≫でくるっと回転して避けることもできた。でもあまりにもミライちゃんの足が速いから追いつかないな。そこは≪血の彫像≫でモブを作成、手を作ります!
GM/手? マドハンド的な?
元/それを、投げます。手は≪血のいざない≫のおかげで動くので、彼女の首根っこを掴みます。
GM/「がはっ!」 案外エグイ描写だな。
元/≪乱舞≫+≪巨大武器≫+≪封印の牙≫を使って、作り出した大きな手が至るところを攻撃します。でも彼女の致命傷にならなかったのは≪禍福のさざなみ≫でギリギリのところを治療してあげたからです。……彼女の側に座ると、≪闇の衣≫という白衣がふわっと浮かびます。
GM/≪闇の衣≫は研究者としての戦闘服か(笑)
元/……血を流しながら横たわる彼女を見下ろしながら、自分の≪失われた日々≫を思い出します。普通の人間としての常識を失ったあの瞬間を。
GM/ほほう。使用特技は15個、『現在難易度:1』です。ファンブらなければってやつになったよ。
元/はーい、ファンブらなければだね!(ころころ)達成値10、成功です!
GM/人混みがなくなり、倒れたミライと君以外は誰も居ない場所。血を流すミライは憎々しげな目を元さんに向けます。「私を……始末しにきたの?」
元/別に君を殺しにきたって訳じゃないんだよ。殺しにきたならもうトドメを刺している。煙草に火を点けます。
GM/「……お願い。マサキは私が無理矢理連れてきたの。彼には何の罪は無いわ。彼に処罰が下るようなら助けてあげて! 何もしないであげて!」
元/……ちょっと疑問だな。どうしてそこまで庇うのかな?
GM/「……あの場所で、私に優しくしてくれたのはマサキしかいなかった……。マサキのことを好きになるのは当然でしょ!? 好きだからあの子の願いを叶えたいと思うし、だから庇うの! アンタみたいな変態じゃないんだからマサキに惹かれることぐらい当たり前よ!」
元/変態って言われちゃった。手を叩いて大笑いします。変態かぁ、そりゃそうだよ、変態にならなきゃあんな世界で笑って生きていけないもん。君みたいなマトモな子はとても損をしているよ。
GM/「私は……マサキを助けてあげたかったのよ……」 グスグスと、彼女は15歳の少女らしく泣き始めます。元さんは『イベントキー:ミライとの交流』を入手してください。AF判定に成功した君は、NPC2を好き勝手できる権利を得られました。
元/やったー。
GM/カズハちゃんにおけるマサキくん同様、君がミライの処遇を決めることができます。この場で殺すことも、持ち帰ることも、逃がすこともできます。
元/……他人を思いやる気持ちはあそこでは一番必要でないものだけど、外の世界では一番大切なものだね。……君はマサキくんが助かれば、自分はどうなってもいいの?
GM/頷きます。元さんを見るミライの目は、殺意から縋るようなものになっています。
元/俺は君のことをどうにでも好きにできるんだけど、彼自身はどうだろうね? ……カズハちゃんはお兄ちゃんを連れて帰りたいんだよねぇ?
カズハ/お兄ちゃんは連れて帰ります。大山様に無実を訴える方向です。
元/そうだよねー。……ミライちゃんはマサキくんを逃がしたいけど、その妹は連れ戻そうとしている。それにマサキくんは大山さんのお気に入りなんだ、手放す気も無いんじゃないかなぁ?
GM/「それは……」
元/君は彼のことが好きなんだから、今のままあの世界で幸福を味わった方がいいんじゃない? ということでミライちゃんを捕縛して、機関に連れて帰ります。


 ●ミドルフェイズ3/??? 〜3つ目〜

GM/さて、PC2人のシーンが終わったのでクライマックスフェイズに突入するんですが……先にルールの確認を致します。
カズハ/はい。
GM/『イベントキー:マサキとの交流』を持っているカズハは、マサキの処遇を決める権利を持っています。同じように『イベントキー:ミライとの交流』を持っている元さんは、ミライの処遇を決める権利を持っています。
元/はい。……あの、GM。≪機関「一族出身」≫で未行動状態になってシーンを1つ獲得ってできますか?

 ≪機関「一族出身」≫
 機関を創り出した「仏田一族」であることを表わすライフパス特技。
 行動済になった直後に使用。即座に未行動になる。このメインプロセスの間、すべての判定クリティカル値−2。ファンブル値+2。


GM/あ、その手があったか! ……1回限りの超強力な特技を代償にするって言うなら、OKにするよ。
元/やったー。それなら3つ目の行動をしたいです。その前に……カズハちゃんと今後何をしたいか聞くシーンをしたいんですが。
GM/うーん……そこは【幸運】判定難易度8に成功したらでいいかな。元々はこのままクライマックスフェイズに移行するものだったし、判定失敗したらカズハちゃんと相談はできないことにしていい?
元/行動手番が1回増えるんですしね、判りました。【幸運】判定をします。(ころころ)あれ!? ファンブルしちゃった! ぎ、≪逆転運命≫を……!
カズハ/≪逆転運命≫はファンブルに対して使用できないよ!
元/マジで!? ウケる!(笑)
GM/……えーと、ここでは相談無しで次のシーンに参ることにしましょう(笑)

『AF判定:「大山との交流」』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・難易度:50
 ・ラウンド制限:1ラウンド

※大山の知っていることに関して知る演出に成功すること。


元/まずはお家に帰ろう! ≪単一化≫で鍛えたこう見えて細マッチョの体で、ミライちゃんを抱え上げます。≪闇の衣≫+≪赤の君≫という白衣に血がベットリ状態なんですけど、気にせず電車で帰ります(笑)
カズハ/お兄ちゃんと一緒に電車に乗ります!
元/夜10時を過ぎて超眠い。でも≪興奮剤≫を自分に打ったので、あと3時間ぐらいファイト一発できるかな?
GM/夜10時以降に舞浜から山奥にある機関に戻るんだよね……電車は途中で無くなるな。車の迎えを呼んでください。
元/迎えに来てくれたこの人も≪機関「一族出身」≫なのかなぁ?
GM/そうだね。……来てくれた運転手の名前は、上門 圭吾(かみかど・けいご)。機関の最高責任者である上門 狭山の次男坊で、表舞台に立つことはないけど車の運転手をしています。顔は、こんな感じです。



カズハ/……あっ……(笑)
元/……こんな夜遅くまでお迎え、お疲れ様(笑)
GM/「いえ、お疲れ様です。元さん!」 来てくれた車は送迎用の良い座席。わりとフカフカな後部座席に座ることができるよ。
カズハ/お兄ちゃんと隣り合って座って、スヤァしちゃいますね。
元/おう、早速寝ちゃったよ。≪血の彫像≫でアイマスクを作ってあげましょう! ≪血のいざない≫でアイマスクに足が生えて、カズハちゃんの目にフィット!
カズハ/わっ!? ビックリしちゃいますよ!(笑)
元/アイマスクは≪封印の牙≫で牙を立てることができます。
カズハ/キャー! 顔に攻撃はしないでください!(笑)
元/じゃれたアイマスクが甘噛みしただけだよぉー(笑) ……途中、交通事故が起きそうになったけど≪逆転運命≫で何とも無かった。
カズハ/きっと急に飛び出してきた猫を轢かずに済んだんです! ……むしろ猫の方に≪逆転運命≫を使ってあげたんだ(笑)
元/猫の回避判定に≪禍福のさざなみ≫を使ってあげた。≪血の媚薬≫も使ってあげたよ!(笑)
GM/「ニャーン! 大丈夫だったニャーン!」(笑)
元/機関に続く山の石段を見て、「ああ、あの世界に戻るんだなぁ……」って≪失われた日々≫を思い出す。石段の前に立ったら悪い幽霊が戻るなりたくさん現れた。だから≪乱舞≫+≪巨大武器≫+≪機関「チルドレン」≫で一掃しました!
カズハ/カズハがウトウトしている間に戦闘が終わっていた(笑)
GM/『AW』名物、なんとなく戦う(笑) マサキは眠たそうにしているカズハちゃんを抱えながら、大人しくついて来ます。束縛されたミライも連行できます。……使用特技は15個、『現在難易度:20』だよ。
元/クリティカル値が下がってるんです、クリティカル出ろ!(ころころ)出なかった……達成値は10。
GM/このままだと失敗だね。
元/だけど、ダイスロール直後に≪機関「チルドレン」≫を使用。プラス10をして、ピッタリ20で成功にします。大山さーん! 連れて帰ってきました!
GM/お見事。判定成功したので「お疲れさーん」と大山は元さん達の帰省を喜びます。
カズハ/大山様、ただいま戻りました……ふぁ〜(笑)
GM/夜遅いからアクビしちゃうね(笑) 「カズハちゃん、よく戻ってきてくれたよ! マサキもね」
カズハ/お兄ちゃんには……無理矢理あの女に連れ出されたことにしてもらって、今後も機関で平和な生活を送れるように大山様に納得していただくような態度を取ってもらいます。
GM/マサキは『イベントキー:マサキとの交流』を持っているPCに同意します。大山様に「申し訳ございません」としっかり礼儀正しく謝罪。すると大山は「妹を心配させたのが大罪だよ」と、コツンと軽くマサキにデコピンをします。
カズハ/や、優しい! 大山様、好き!(笑)
元/マサキくんとカズハちゃん達は、大山さんのお気に入りだったもんねー(笑)
GM/「ミライは独房に入れておいてくれ」 大山は元さんに命じます。
元/それでいいんですか?
GM/「今はね。お仕事お疲れ様、カズハ達は早く休みなさい」
カズハ/寛大な処置をありがとうございます! 今日もお兄ちゃんと一緒に寝ます! ぎゅーっ! もうどこにも行かせない!(笑)
GM/では……AF判定に成功した元さん、大山とお話をしましょう。一応AF判定の目的は『大山との交流』。≪機関「チルドレン」≫を使っての成功だったし、一仕事を終えた元さんは大山と再び酒を飲むというシーンにしていいかな?
元/はーい、それでお願いします。お酒を飲みます!
GM/また元さんは大山の私室に招待され、今度は2人きりでお酒を飲みます。「本当に元くんには迷惑を掛けたね」とお酌をしてくれます。
元/いやいや、頑張ってくれたのはカズハちゃんです。
GM/「カズハは良い子だろう? 君が監督者になる前も彼女は非常に優秀で……」 カズハを絶賛する流れです。もうカズハたん天使、マジ可愛い、めっちゃ好きって褒めまくりです。
カズハ/わーい(笑)
元/絶賛されてるぞー(笑) 逆に、お兄ちゃんの方はどうなんです?
GM/「普通だよ」
元/へー? でも大山さん、とってもマサキくんのこと気に入ってましたよね?
GM/「いいや、これから彼は殺す予定だよ。でも『気に入ってる』って言っておかないとお気に入りのカズハちゃんの機嫌が取れないだろ。兄が死んで絶望に暮れる彼女の処女を奪ってこそ最高なんじゃないか」
元/あ? …………あ、あはははは!(笑)
カズハ/あはははは!?

 一同爆笑。
 まさかのツボに入ったらしい、プレイヤー2人。暫く大爆笑して笑い転げる。


元/じゃあ……もしかして、大山さん的にはマサキくんってどうでもいい感じなんです!?
GM/「正直ね。上の命令で『次の聯合はマサキにする』って話が挙がってたんだ。でもここでマサキがいなくなったら、選ばれるのはカズハになっちゃうところだった」
元/マサキくんは聯合される予定だったんですか。
GM/「うん。『頭垓』の航先生いわく、カズハちゃんとマサキの魂と肉体を使えば7D6〜10D6ぐらい回復できる強力な薬が開発できるんだって。現に彼女らの両親を殺して作った薬で高価な取引ができた。そろそろ新薬開発がしたいから、マサキかカズハを譲ってくれって言われていていてね……」
元/……マサキくんは、聯合するために戻されたんですね。大山さんもワルですなー?
GM/「いやいやそんなそんな。本当に間に合って良かったよ。1ラウンドが終了する今日中に帰ってこなかったら、カズハちゃんが聯合された。無事カズハちゃんを今後も可愛がることができるよ。おかげで私が怒られることもなくなったし、ありがとね」
元/リーダーの大山さんも怒られちゃうんですねー(笑)
GM/AF判定を成功させた元さんは、『イベントキー:大山との交流』を入手してください。このイベントキーを使えば、失礼すぎない限り大山のコネによって君が怒られることは無くなります。
元/おおお? 大山さんを使って好き勝手できるぞ!?(笑)
カズハ/データ的に身の安全が保障された!(笑)
GM/「ああ、今日のカズハちゃん、安心しきった良い笑顔だったなぁ……明日はお兄ちゃんが聯合されたと知って、さぞ絶望に打ちひしがれるんだろうなぁ……楽しみだなぁ、破瓜の血はさぞ甘いんだろうなぁ……」 大山は恍惚な表情を浮かべています。超笑顔です。
元/……う、うわぁ(笑)
カズハ/それでこそ大山様ですっ! 絶対大山様だから何か裏があるぞとは思ってました! 大爆笑でしたね!(笑)