アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 炎神 』 2ページ ■
2024年2月23日




 ●オープニングフェイズ4 〜始まる惨劇〜

GM/11月15日は平和だ。朝、兎花と翡翠は赤星の家で目覚める。数日間、君達は無事のままだ。赤星も他に異常はないと判断できる。
そら/新しい朝、希望の朝。
兎花/ふわわ〜……。
翡翠/生きてるって素晴らしい〜……このまま機関の追っ手もなく、平和に暮らしたいなあ。
赤星/生きてて偉いぞ。ふかふかのお布団も来た日にちゃんと2人分ニトリで買った。
GM/ニトリで準備したんだ(笑) そらは学校に行ったなら、今日も泪が学校に来てないことを知る。
そら/……まだ良くならないのかぁ。今日も泪の分のノートとっておこ……。
赤星/休んだ友達のノート取るの超偉い!
GM/さすがの担任の先生も心配。でも先生を問い詰めたとしても「もう少し待っててね」と言われるだけでどうにも良い返事は無し。
そら/とっても心配……。
GM/そんな11月15日夜のことです。……夜9時ぐらい。らに、泪から電話がかかります。ディスプレイにオノマツと出るので、彼の自宅の宅電から着信です。
そら/ワンコールで出ます。もしもし! 元気に出ます!
GM/「…………」
そら/もしもし、泪くん? ……あれ、声出ないの? 大丈夫?
GM/「……ぁ……」
そら/……集中して聞き取る。
GM/「……そら、ちゃん。……今までありがとう……」
そら/え。
赤星/えっ。
GM/「赤星さん……電話、出てくれるか判んなかったから……そらちゃんならすぐ取ってくれるかなって……」
そら/どういうこと……待って、泪くん。
GM/「だから、伝えて……今までありがとうございました……死ぬ前に、お礼、言いたくて……って……」
そら/死ぬなんてどうして、そんな……。
GM/電話口の後ろから、夜8時台ぐらいにやっているバラエティ番組の音が聞こえます。つまり彼は今、自宅です。……ぴちゃ、ぴちゃ……。
そら/どうしてそんなこと……やだよ。
GM/「……グループ学習、全部、任せて、ごめん……」
そら/すぐ行くから……。
GM/ぴちゃ、ぴちゃ……。「でも……楽しかったです……グループ学習以外も、ボードゲームも……色々ありがとうございました……なんか、もっと、言うべきことあると思うんだけど……」 ぴちゃ、ぴちゃ……。
そら/嫌な音がする……! すぐ、行くから! 死なせないから!
GM/「……おかあさん……」 ぴちゃ。「…………」 以後、無音。
そら/やだ、泪くん! 返事して! 泪くんっ! ……受話器そのまま放り投げて、外に飛び出す!
GM/泪の家は近所だ。その近辺には赤星の家もある。
赤星/うちはきっと近場だ! 行き道にあるかと!
そら/赤星さんちにピンポンダッシュして泪くんちに向かいます! ダダダダッピンポーンピンポーンピンポーン!
兎花/はーい、どちらさま〜?
そら/ダダダダッ!
翡翠/わっわっ!? どこ行くのおそらちゃーん!?
そら/このとっても良い子の閖ヶ島そらがイタズラをする訳がないので、非常事態ってことに気付いてもらえると思う。
兎花/あれ!? そらちゃんの後ろ姿だけ〜!?
翡翠/夜道、危ないよお!
赤星/……そら? ただ事ではない後姿に、靴をつっかけて駆け出す! きっと何かあったに違いない! あの方角は……泪の家か?
兎花/ぴょーんっとついていきます! おいて行かないでえ!
翡翠/それなら……よっこいしょー! 兎花ちゃんを持ち上げて走ろう!
赤星/うさとたぬを小脇に抱える!
GM/うさぎを持ち上げたたぬきを持ち上げた(笑)
赤星/そら! 如何した!?
そら/泪くんが! 泪くんの様子が変なの! 泪くんちに着いたらピンポーンがちゃがちゃ! インターホンの返事も聞かずにドア開けようとします! セコム? 知らん! むしろ来い!
GM/きっと能力者だったらすぐ普通の扉ぐらい開けられるよ。
兎花/鍵? 作りますか? ≪錬金術師の指≫〜。
そら/心強い!
GM/兎花の≪錬金術師の指≫で鍵を作ってすぐ開ける。
そら/泪くんっ! 家に飛び込む!
GM/家に飛び込む。泪はすぐ見つかる。玄関入ってすぐそばにある宅電の横。そこには……人間のものではない凶器で体を引き裂かれ、ところどころを血を舐められたのか歪に乾いた状態の泪の遺体があった。
そら/あ。……あ……。
GM/泪の惨殺死体が、受話器を持ったまま転がっている。
赤星/……泪。
兎花/は、はわ……?
そら/泪く……泪くん……? か、回復、回復しなきゃ!
翡翠/そらちゃん! そっと抱きしめます。……これは、もう……。
GM/はい、既に息を引き取ってます。兎花と翡翠は、いつもそらと赤星が話している男の子で、もう死体なのだとすぐ分かりました。
兎花/あう……。死亡回復特技は取ってないのです……。
赤星/…………。もう助からない、と本能的に悟る。
そら/で、でも、さっきまで……さっきまでわたしと喋ってたもん! 電話してた……だから、だから回復、回復すれば……!
翡翠/そらちゃん……そらちゃん、つらいよね、つらいけど……。
そら/死なせないって……わたし、わたし! 翡翠さんを震える手で抱きしめ返して……ぼろぼろっと涙が流れていく。
兎花/そらちゃん……落ち着いて。
翡翠/つらいよね、ひどいよね、こんなの……。
そら/首を横に振る。……うそだ……。
赤星/…………。自分だって、幼い友人の死を受け入れきれない。屈みこむ。蹲った友人の手を握る。
GM/さっきまで生きていたが、泪はもう冷たくなっていた。
赤星/その手が冷たいことを確認して。大人として、取るべき行動を取る。そらを、頼んだ……。教会への連絡をする。
GM/お、冷静だ。
赤星/冷静じゃないよ。でも、自分が一番年嵩だから……。
そら/頼りになる大人に託して……託してというか、そんな余裕もなく茫然としている。
翡翠/こくりと頷いて、そらちゃんの頭をなでなでしよう……。
兎花/そらちゃんをむぎゅ、と抱きしめる……。
そら/翡翠さんと兎花さんにすがりついて……まだ信じられない、受け止められない……。
GM/PC3の兎花と翡翠は、初めて見る少年の死をどう思いますか。PC1・赤星とPC2・そらが悲しんでいる姿をどう思いますか?
兎花/赤星さんとそらちゃんが悲しんでるのは悲しい……。知らない男の子のことは知らないけど、それでもこんな風に死んじゃうのは駄目だよね……。
翡翠/助けてくれた二人が、大事な人を失って悲しんでいるので、たぬきもとっても悲しくなります。なんでもしてあげたくなるよ。
GM/ん? 今なんでもするって言った?
翡翠/なんでもするー!
兎花/翡翠ちゃん! 軽々にそういうこと言うと、おっかない人が来るよ! 知らんけど!
翡翠/ひい!? フラグかな!? フラグなのかな!
兎花/「何でもするって言ったね?」って詰め寄ってくる眼鏡とか変態とか居たでしょ機関に! よく覚えてないけど!
翡翠/その変態知ってる! 僕に女装を教えたやつ!
赤星/そっかぁ、だからかあ(笑)
そら/女装という初耳のワードは右から左へ流れていきました。翡翠さんは女の人、こんなに綺麗なんだものそうに決まっています。
翡翠/平静であれば胸板が厚いことに気づいたものの……(笑)
GM/……兎花と翡翠に記憶は無い。この男の子との付き合いは無い。今こうして一緒の時間を過ごしている赤星とそらだって付き合いも短い。でも。これはいけない、そう思える正義感が2人にはあった。
兎花/うん、いけない。こんなのはいけない。
翡翠/いけないよ! こんなことあっちゃダメだよ!

 『イベントキー:助けたい想い』
 PC3・兎花と翡翠は強く想う。「彼ら彼女らを助けたい!」と。
 代表者が1D6をする。PC3の【正気度】を1D6点減少させることで、1日前に世界が時間跳躍する。1D6の振り分けは相談で分配してよい(6が出た場合、2点と4点で各自減少など)。


そら/おおお……!?
GM/代表者、今回は翡翠。1D6のダイスロールをどうぞ。
翡翠/おっけ!(1D6ころころ)5、でっかくなっちゃった!
GM/5点分の【正気度】をPC3の2人で相談して減少させてください。
兎花/兎花の【正気度】は8。
翡翠/翡翠の【正気度】は12あるから、多めに貰うよ!

【正気度減少】
 兎花:8→6(2点減少)
 翡翠:12→9(3点減少)


GM/兎花と翡翠は、強く願った。途端、2匹の体がピカーッと光る。
兎花/カカポみたいになっちゃった!? ゲーミングうさたぬ!?(笑)
翡翠/レインボー!?(笑)
赤星/ゲーミング七色発光になってしまう!?(笑)
GM/そらと赤星にも眩いぐらいピカーっと光って……眩しくて目を瞑るぐらい光って……。
そら/この眩い七色の光は……!? ぎゅっ!
GM/…………。電源をつけていたテレビからは、11月15日の朝のニュースが始まる。
兎花/ふわ?
GM/兎花と翡翠は赤星の自宅で目覚めた。そらも自宅で目覚めて、「2回目の11月15日の朝」が始まっていることを知る。
翡翠/……戻った?
赤星/戻った……。
兎花/戻った、ね?
そら/はっ……!  はあ、はあ、はぁ……! 汗だらだらの起床!
GM/1回目のループ、始まります。それぞれ11月15日の朝に戻ってきます。この後、PC達は合流してくださって構いません。そらが赤星宅に行ってもいい。
そら/こうしてる場合じゃない! 学校に欠席連絡をしてしれっと赤星宅に突撃します! ダダダダッピンポーン!
赤星/玄関先で出ようとしたところにピンポンを喰らう! がらっ! そら!
そら/赤星さん! 翡翠さん! 兎花さん! 衝突!
兎花/鳩尾に突っ込んできそう!(笑)
翡翠/ぐえっ(笑) ……奇跡、起こしちゃった! 兎花ちゃん! 奇跡を起きちゃったよ!
兎花/なにこれ知らん、こわ……(笑) でも、時間が戻ったね?
赤星/お主らの力か、これは……? いや、それよりも! 泪が!
そら/……泪くん!
赤星/時間、戻っているよな! なら、間に合う! このままあの子の家に行こう!
翡翠/あっ、そだね! 少年の安否確認しないと!
兎花/泪くんって子の家に行くんですよね! 行きましょ! 善は急げ、です!
そら/行く! 涙目で泪くんちにダーッシュ!
GM/みんな話が分かってありがたいな(笑) 赤星の家のテレビから「11月15日の天気は晴れです〜」という声が聞こえている中、4人は尾ノ松家まで走り……到着。
そら/ピンポンピンポーン!
赤星/泪! めちゃめちゃ声を張る!
そら/泪くん! 開けて!
GM/…………。しばらくの沈黙の後、「……はい?」とインターフォンから泪の声がする。「そらちゃん、赤星さん……おはよう?」
赤星/無事か、おはよう!
そら/開けて! 今すぐ! 緊急事態です!
赤星/これからおぬしに大変なことが起こる! すまんがちょいと開けてくれ! このままだと、お主の命に関わる!
GM/泪が憔悴しきった声をしているというのは扉越しでも分かります。本当に体調悪いのかも。なので、開けません。インフルエンザが感染したら悪いからね。
そら/インフルエンザじゃないんじゃないんか〜!? 体調ずっと悪そうなのを放置したからあんなことになったんじゃないんか〜!? 開けて〜!
兎花/お? 鍵作っちゃう? 作っちゃうか?
赤星/責任は自分が取るので鍵作っちゃえ!
兎花/喜んでー!
GM/ではそれは……これから出てくる「泪に関するAF判定」をメジャーでやれば開けられることにしましょう。先にミドルフェイズルールをお出しします。

【ミドルフェイズルール】
●PC達は、11月15日を繰り返す。
 1日に「朝昼」と「夕夜」のシーンが立てられる。2シーンが終わったらトリガーイベント(強制イベント「泪の死」)が発生する。

●ループはPC3兎花&翡翠のどちらか宣言でできる。
 代表者1名が1D6を振り、出た目分の【正気度】を減少させる。出た目の割り振りは相談OK(6だったら2点と4点で分けるなど)
 【正気度】が払えなくなった場合は、【能力基本値】を減少するようになる。また、ループを諦めた場合はゲームオーバー。シナリオ終了。


兎花/めげないしょげない諦めない!

●1日2シーン立てられるのでPCは「朝昼」と「夕夜」のシーンどっちに判定するかを決める。
 片方しか能動判定参加できない。シーン自体はどっちにも登場していい。受動判定はどっちもできる。


GM/能動判定とは、自分からメジャーを使って判定することです。受動判定は、GMから「これ判定して」とお願いするやつです。また、提示されるAF判定は協調行動自動成功です。複数人で難易度20とか難易度30の判定をこなせます。シーンは全員出られます。

●時間で出る情報は無い。
 「朝にこのAF判定をしないとダメ」などの条件は無いため、自由に選択してOK。


●フラグが立たないと泪は時間経過で死ぬ。
 どんなに泪を見張って救おうとしてもフラグが無いと死ぬので無駄である。残酷ですが毎晩死なせてください。


GM/泪はどうやっても2シーン後に死にます。ループものセッションなので。もし泪に夜に張り付いたとしても、PC達の目を盗んで単独行動をして何者かに殺される……って演出になります。
そら/ウ゛ーッ! 了解です!
赤星/心が痛いけどそこはループの醍醐味なので了解です(笑)
翡翠/頑張ってフラグ立てよ!
兎花/フラグ建築しよ!
そら/一級フラグ建築士のワザマエ見せてやっか……!

【AF判定リスト】
(1)『被害者情報』

 └使用能力値:【知覚】【理知】  難易度:20
(2)『泪について』
 └使用能力値:【反射】【理知】  難易度:20
(3)『兎花と翡翠』
 └使用能力値:【意志】【幸運】  難易度:30
(4)『歴史を調べる』
 └使用能力値:【体力】【理知】  難易度:20
(5)『吸血鬼の情報』
 └使用能力値:【体力】【知覚】  難易度:20
(6)『モルガン』
 └使用能力値:【知覚】【幸運】  難易度:30


赤星/めちゃめちゃあるのう……2〜3回はループする覚悟をしておこう。
そら/モルガンの情報をちゃんと共有しておかなきゃだ……頑張るぞ。
GM/で、さっきの「泪に今すぐ会おう!」をしたい場合、2番目のAF判定『泪について』を選択してください。しない場合は泪に「大丈夫だから」と門前払いされてこの場を去ったことになります。……一旦インターフォンは切られました。お帰り下さい。
そら/くっ……。泪くんにここまで拒まれるの、初めて……めしょ。
翡翠/何か理由があるんだよ……よしよし、しょげぽこ。
兎花/そういうときは不法侵入ですよ。
翡翠/このうさぎ、アグレッシブなのである。
赤星/頼もしいな、「さすが爆破しただけはある(笑)
そら/機関の治安ってそうなの?(笑)
GM/……2回目の11月15日の朝。君達は泪の家の前で何をしようか。いや、やるべきことは一つ。尾ノ松泪は、死なせない。この惨劇は、止めてみせる。そう決心した。
そら/死なせない。泪くんは死なせない。皆勤賞をドブに捨ててもだ、絶対だ。
赤星/……もう二度と、失うかよ。大切なものを。
GM/『アナザーワールドSRS』シナリオ「炎神」、これにてスタートします。

 一同は『契約』の相談をし、赤星はそらのマスターに、そらは兎花のマスターに、兎花は翡翠のマスターに、翡翠は赤星のマスターになった。


 ●ミドルフェイズ1/赤星&そら 〜かくしごと〜

そら/素直にPC1の赤星さんとPC2のそらが泪くんの判定をします。
兎花/朝昼は赤星さん&そらちゃんで、夕夜はうさたぬで良い感じですね。
翡翠/たぬきは夜行性なので夜に大はしゃぎできます!
GM/ほしとそら、うさとたぬですね。
そら/あっ、綺麗。
兎花/うさたぬも綺麗に発光しましょうね!

(2)『泪について』
 └使用能力値:【反射】【理知】  難易度:20


GM/AF判定をする赤星とそら、泪に対する何かに関して演出することで泪に関することが分かったりします。
赤星/はい、頑張るぞ! ≪獣の外套≫でサバトラ猫に変身して、「どこかに入れる隙間はないものかな」とお家の外周を探し始めます。
翡翠/ネコちゃんかわいい!
そら/説得が長丁場になりそう……となったので、念入りに≪情報隠蔽≫。邪魔が入らないようにします。
赤星/≪単一化≫で……ぎぎ、とネコにしては強めの力で窓の隙間のこじ開けを試みる。あまりにも力技!
そら/力技の侵入を試みる赤星さんに≪見えざる手≫! 手を増やして力技に加担します(笑)
赤星/≪単一化2≫で、2人の力をー! 1つにー!
兎花/すげえこじ開けていくじゃん(笑)
そら/はっ、そうだセコムがある! あぶなーい! ≪式神返し≫でセコム(モブ)を無力化しておきます。これでこじ開けても安心!
赤星/頼もしいぞ! 安心してこじ開けられる! しかしやはり獣の腕ではらちが明かないので人の姿に戻ろうとして……あっ、間違えて≪夢の外套≫出しちゃった! 焦って違う道具出しちゃったホシえもんムーブ。
そら/えーい、≪悔改めよ≫ー!
赤星/そこか! ここだ ≪会心の一撃≫めきぃ!
そら/そこです赤星さん! そろそろ判定では!?
赤星/今いい音となった! 判定しましょっか!(ころころ)【反射】判定で達成値11、おし!
GM/つまり、2人は力づくで入った。
赤星/緊急事態宣言! 力技!
そら/手段は選ばぬ2人!(笑) 泪くん……!
GM/では、2人……とついて来てる2匹は尾ノ松家に入りました。新築いらっしゃい。
兎花/お邪魔しまあす……。
GM/いきなり入ってきた2人に泪はビックリ。でも大声を出して抵抗とかはしません。
そら/生きてる……。安心してちょっと泣いちゃう。
赤星/不法侵入、まっことすまない! ……何があった。只の流行り病じゃなかろうよ。
GM/「えっと、それは……」 言い出しづらそうな雰囲気。
そら/話してほしい……とってもとっても、凄く、すごーく心配してる!
赤星/どうか話してくれ。おぬしを、守らせてくれ。
そら/あんなこと、現実にしたくないの。お願い……!

 『泪について』で判明する情報。
(1)泪自身に変調は無い。インフルエンザでもなければ、別の病気や怪我、異能的な呪いなどにもかかっていない。仮病だ。
(2)泪は11月上旬から学校に行かなくなった。正確には、家から出なくなった。「家から出ない理由」が彼の中にあるからだろう。
(3)泪は自宅にPC達を入れたがらない。家に入れたくない理由、見せたくないものがあるようだ。それが彼の最近の異常とこれからの惨劇に繋がっていると確信する。
(4)泪を説得して入室する場合、【理知】で交渉系の判定で難易度12を、力づくで入室して認めさせる場合【体力】判定で難易度10に成功すること。


赤星/【体力】9なので余裕だな。……いや、穏便に交渉しよっか!(笑)
そら/【体力】だと2人とも成功してしまう!(笑) 敢えて交渉で誠意を見せる! これって≪コネクト≫は使えますか?
GM/情報収集ターンですので使用OKですよ。
そら/【理知】判定のダイスを振ります。(ころころ)10、≪コネクト≫を使用して、全ての分野での情報収集の達成値に+4。達成値14で成功させます! 今までの関係の情に訴えかけるような説得をしました。たった一人の親友が、心配なの!
GM/「……っ」 口を噤んでいた泪が、揺らぐ。それほどにみんなを遠ざけたい、家に入れたくない理由が彼にはあった。でもそらや赤星の顔を見て、心配してくれる、そして何かを焦っている2人を見て、「お、驚かないで……でも、見て欲しい。僕にはどうしたらいいか判んないから……」と家の奥に通す。
そら/分かった。
赤星/うむ。しっかりと頷く。
兎花/なんだろ。……全身鎧の人が居たらどうしよう。逃げるか!
翡翠/それは逃げよう!(笑)
GM/泪に連れられてある部屋……寝室に入室する。そこには盛り上がった布団があり、誰かが寝ていることが分かる。あと、嫌な血の匂いもする。至るところに血痕も拭き取れずに部屋に付いている。
兎花/ぞわわ!
GM/泪がいっぱいタオルで拭いたであろう部屋だ。
そら/新築の家に血痕が!? これって……?
赤星/内心で、警戒。……布団の中は、見ても良いものか?
GM/「……うん」
赤星/……布団を捲るよ。その背格好、顔の様子からして……泪の母親だと察する。そらは授業参観とか始業式とかで見たことある。
そら/えっ……おばさん!?
兎花/お、お母さん!?
赤星/これは……この者は、お主の御母堂か?
そら/しょっちゅうお家に遊びに来てたし見たことあります! でも……今まで見てきたおばさんの雰囲気と違う!
翡翠/お、お母さん、どうしちゃったんだ?
赤星/……そっと他の4人を庇える位置に立つ。
GM/布団を取られた女性は……血走った目でそちらを見る。そらは「お母さんに違いない!」と確信する。でも、今にも襲い掛かりそう。だが堪えている。それは……昼間だからだと思われる。明るいうちだから体が動かせない、そういう「異端・吸血鬼」なのだと察した。
そら/……ああ、そっか。
赤星/……元から、ではないよな。主が学び舎を休んだ時からか?
GM/「うん。お母さんが……こんな状態で帰ってきて……」
翡翠/もしや、吸血鬼に噛まれちゃったってこと……?
GM/翡翠のといかけに、おそらく……と頷く。「お母さんはハイキングに行く前の日の夜、お母さんが人が変わって帰って来た……」 仕事に出るため外に出て、その際におそらく襲われたのであろう。「お母さんとお話したけど、その、全然言葉が通じなくて……まるで化物になって。でも僕を見ると、暴れないんだ」 だから見張れば、無害で済んだといいます。
兎花/お母さんを……見張るためにずっとひきこもっていたの?
そら/泪くんが家に閉じこもってる間、おばさんはどうしてるんだろって思ってたの。でも、そういうこと……。
GM/泪が四六時中見張っていれば人を襲わない。じゃあ見るしかないよね?
そら/おばさんには泪くんが分かるんだ……。わたしの差し入れは役に立ってたのかな。
GM/差し入れは超助かってたやつです。「「色々買ってきてくれて嬉しかった。ありがとう。でも僕がずっと見ていたわけじゃないから、そのときは……」 泪だって24時間×数日間を一緒にいる訳にはいきません。その最中にお母さんが家を飛び出すこともあったそうです。
兎花/そっか。そして今夜……限界が来て?

(5)仕事に出ていた泪の母・尾ノ松 渚(おのまつ・なぎさ)は何者かにこのような化物にされてしまった。
 吸血鬼として人を襲うが、泪がいることでそれを堪えている状態だった。だが、おそらくそれも今夜(11月15日)が限界だろう。

GM/「お母さんは僕が見てないところで飛び出すこともあった。でも、すぐ帰ってきてくれてた。僕を見ると、収まってくれたから……」
赤星/それで、この血の跡か。……一人で頑張ったな。頭を撫でる。たった一人で、御母堂を守っていたんだな。
そら/……もっと早く駆け付けられなくてごめんね。これからは、力になるから。吸血鬼を人間に戻す方法……もしくは、理性を取り戻す方法が見つければいいよね!?
翡翠/おそらく……!

(6)異端や異能に関する知識に関する判定を行なえる。【理知】判定で難易度10に成功すること。

そら/(ころころ)12で成功!
赤星/(ころころ)13で成功。
兎花/(ころころ)11で成功。
翡翠/(ころころ)9で失敗。たぬきには吸血鬼がわからぬ しかし人一倍みんなを心配しているのだ。
そら/優しいたぬき(笑)

【吸血鬼になった人を助ける方法】
●その1「吸血鬼浄化の心霊治療」 すぐに連れて行っても3日は掛かる。タイムアップになってしまう。無理だ……。
●その2「大本の吸血鬼討伐」 親となる吸血鬼を倒せば弱体化する。そうすれば普通の回復系特技(バステ回復)でも治るのでは?

GM/ぶっちゃけ言おう、「本物を倒せば救えるんじゃね?」 脳筋。
兎花/やはり暴力、暴力は全てを解決する!
赤星/根本を! 断てばよい!
そら/なるほど! おばさんが噛まれただけなら噛んだ吸血鬼をボッコボコにしちゃえばいい!
翡翠/きっとこの街のどこかにいるんだあ。山も怪しいし、調べ甲斐があるね!
兎花/海なら吸血鬼は渡れないから安全だね!
翡翠/お家にも招かれなければ入れないし!
GM/泪は招いちゃったんですよね、母親。だからここに戻って来る。
赤星/ああ、それでか。
GM/むしろそれ以外は行かないです。……通行人を襲うぐらい。
兎花/あかーん!
翡翠/みんな不要な外出は避けようね!
GM/じゃあ、そらはハっとしますね。そういやここ最近、被害って死者が出てないなって。
そら/ハッ、そういえばここ最近、吸血鬼被害は死者が出てない……。
GM/はい、おそらくここ数日の事件はお母さんが襲っていたのではないかということ、そして被害が大きくないのはお母さんが堪えていたから……じゃないかと思います。そして同時に「大本がどっかに潜伏してしまったている」という見方もできます。
赤星/怪我どまりで抑えてくれてたのか、おかあしゃん……。
翡翠/お母さんだいしゅきになっちゃう!
そら/おばさぁん! どうにか助けたい……!
兎花/ふえええ、早く根本をボコさないと!
そら/教会で、吸血鬼の行方は追ってる。積極的に情報収集! 見つける! 頑張る!
赤星/四人で草の根わけるしかあるまいな。
GM/PC達はひとまず母親を落ち着けるよう手を尽くすかもしれない。一応は治療はできる。だが……時間の問題だと思ってしまう。
赤星/やることも希望もある。……それでもこの流転の中では、惨劇は起きてしまう。少しでも安心させるように無理にでも笑ってやりたい。
GM/「ありがとう。……それだけで今はいいです。なんとかなってるから」
そら/んぐぐ、なんとかならなくなっ……んぐぐ、言えない〜!
GM/なんとかはならないことをPC達は知っている。そらにたまに電話してたのは息抜きだったのかも。
そら/えーん……こんな環境でご飯を食べても味しなさそうだよね。
GM/多分これ、赤星にもたまに電話とか数分だけどしてたりしてましたね。
赤星/めっちゃお喋りしてたよ〜! もっとしようよ〜! こんな状況だと友達が恋しくなるよね……。
兎花/もうずっともくり通話せえ。
翡翠/まだスカイプくらいだもんな(笑)
そら/ボーダフォンのLOVE定額とかやってたのってこの時代だっけ? 早く全人類スマホ持とう。
GM/このシーンで判明する情報は以上です。そんな訳で、朝昼が終わっていきます。泪は「大丈夫だから」とか「心配かけます」とか憔悴してるがみんなを元気づけてバイバイします。
翡翠/必ず幸せにしてあげようねえ……毎晩光で浄化していこうね! ぽんぽこ!
そら/絶対に助ける!
GM/君達は尾ノ松家を後にします。新築の家は防音しっかりしてそうだと外に出て思います。
赤星/悲鳴も唸り声も聞こえないくらいの防音か……。助ける。守る。救う。頑張る!
そら/そうだ。忘れず≪物品調達≫しておきますね。……どうしよう、戦闘不能回復の≪蘇生薬≫か、バステ回復の≪万能薬≫か、順当に【MP】回復の≪興奮剤≫か。
兎花/兎花が≪興奮剤EX≫は持ってますが、何本あってもええですからね。ただ、蘇生薬と万能薬も悩ましい。さっきGMが「吸血鬼化がバステ回復で治るようになるかも」って言ってたし。……つまり、吸血鬼化バステが飛んでくる可能性がある?
赤星/演出的にいいかもだし、万一の吸血鬼化も防げる!
そら/確かに! それなら≪万能薬≫にします! その辺の公衆電話から百貨店の担当者に電話かけて≪万能薬≫を調達しました。2シーン後に届くそうです!
GM/了解です。ループで戻ったとしてもミドルフェイズ4には届くようになります。


 ●ミドルフェイズ2/兎花&翡翠 〜よくよく見れば……?〜

翡翠/自分探しの旅が始まるぞ!
兎花/匿ってくれた2人のお手伝いしたい! それにはまず我々は我々のことを思い出す必要がある!

(3)『兎花と翡翠』
 └使用能力値:【意志】【幸運】  難易度:30


赤星/大事! 自分と向き合う時間だ!
そら/いったい2人にはどんな力が眠っているのだろう……!?
GM/鎧男たちがたぬきとうさぎを追いかける動画が見たい。脳内のイメージが『ちいかわ』の鎧さんなんだよな。
翡翠/歯茎むき出しじゃん。
兎花/なんか勝てそうな気がしてきたな。いや無理だよ怖いよ、この時代の頭領って一本松さんじゃん、無理だよ(笑)
翡翠/一本松さん! ドーナツたくさんあげるから許してくれないかなあ!?(笑) エンゼルクリームもあるよお!
兎花/この間、テレビでポンデリングをフライパンで焼くと美味しいってやつ見た!
赤星/焼きポンデ! おいしそう。
そら/オールドファッションは冷凍すると美味しいって聞いた。
翡翠/なんかこんな風に昔語りしながら記憶を取り戻していくんだな……(笑)
兎花/あ、はいはーい! 判定前に≪マイガーデン≫を使います!

 ≪マイガーデン≫
 いつでもどこでも作業が集中して行える場所を確保できる、[アーティスト]副特技。
 AF判定の特技1つにつき難易度減少率を−2から−4に変更できる。


GM/減少率が2倍になった。自分のことがあっという間に判るぞ。
兎花/落ち着ける場所…そう、赤星さんちに設置した≪マイガーデン≫+≪圧縮された世界≫マイルームで自己を見つめ直そう。
翡翠/思い出せ〜。たぬきは機関の中に群れがあって、その中で育ったので……実はぽんぽこ39号くらいだった気がする≪シュテンドウジ≫。
赤星/トループ出身だったんだ?(笑)
GM/あと38匹たぬきが生えたな。もふもふもふもふ。
翡翠/航先生とかがたまに餌撒きに来てた。みんなたぬき汁にされるんだと思ってたよ。たぬきは全力で航先生のスネとか齧って頑張ってたぬき汁計画を阻止していたのだ! ≪ヘル≫。
兎花/ガブッ(笑)
翡翠/麻痺が入ります。
GM/(いきなりエセルになって)「イイゾー! イケー! もっとヤレー!」(一同笑)
翡翠/月齢が程よくなったら、たぬきは人間とたぬきを行き来する術を身に着けたので航先生の飼育から卒業したんだ。≪マジックコスメ≫。
兎花/そう、そんなときに翡翠ちゃんに会ったんだよね。わたくしは≪機関「頭垓 所属」≫なので脛に齧り付くタヌキをよく見ていたのです。
翡翠/あっ、よく見学に来てくれた人! って食導所属になってからお話できるようになったのだ。≪機関「食導 所属」≫。
兎花/そうそう、翡翠ちゃんの脛齧りを≪未来の吐息≫でクリティカル化したりとか……。
翡翠/兎花ちゃんも航先生に恨みが?
兎花/頭垓に居てあの眼鏡に恨みが無い実験動物おる?
翡翠/いなーい! ハイタッチ!
兎花/いえーい! ハイタッチ!
赤星/なかよち(笑)
そら/見事な連携(笑)
翡翠/この頃からお互いのコンビネーションが養われていた訳です。お正月になると、お餅つきには絶対とかちゃんが欠かせなかったので、食導のみんなは兎花ちゃんのことが大好きでした。≪命の糧≫。
兎花/お任せください。≪錬金術師の指≫で作った杵でこうドッスンドッスンします!
翡翠/機関のみんながお正月に美味しいお雑煮を食べられたのは兎花ちゃんのおかげですからね!
赤星/月の兎の付いた餅、本場じゃないけど本場の味って感じ(笑)
兎花/あ、ついでに≪錬金術師の指≫で何か作るかな。(しばらく相談して)そらちゃん、スキルウェポンいる?
そら/欲しいです!
兎花/ロザリオからビームを出そう! ≪錬金術師の指≫を使用して武器を調達します。
赤星/改造ロザリオだ!
翡翠/なんかすっごい強そう!(笑)
GM/特技使用いいですよ、【理知】判定で難易度10です。
兎花/(ころころ)出目が1と2……あ、あぶねえ!? 達成値7なので、ここで≪ミネルヴァ≫!(1D6ころころ)5なので、達成値12で成功!
赤星/ナイス!
翡翠/こうかはばつくんだ!
兎花/ちょっとパニッシャーみたいなの作っちゃったけど、リサイズしました!
そら/はわわわわ! ≪浄化の一撃≫を貰いました! これでロザリオから9本のビームが出ます! 9体の敵に同時攻撃できる遠隔武器です(笑)
赤星/かっこいいな、ビーム兵器!
兎花/そして『現在難易度:1』なので【幸運】判定振っちゃいまーす。(ころころ)出目が1と2……あぶねえ! 難易度1じゃなかったら即死だった(笑)
GM/ファンブルしてたら≪マイガーデン≫を使ったのに難易度が初期値に戻るところだった(笑) では、2人は記憶を思い返したり……自分の体を調べ始める。なんでいきなりピカーって光ったんだ? あちこちぺたぺた探す。そんな変なことなんて早々見つからな……あった。
兎花/あった!?
GM/背中。なんかある。固い。
翡翠/何かある!?
兎花/翡翠ちゃん! 背中になんかあるよ!?
GM/PC3にあるものなので、2人ともありますね。背中に石が。
兎花/うわ!? なんじゃこりゃー!?
翡翠/兎花ちゃんにもあるよ!? これってもしかして……。
そら/モルガンに見せられた吸血鬼の証拠っていうのと同じやつ!? そんなバカな……!
翡翠/もしかして、吸血うさぎと吸血たぬきってこと!?
兎花/弱そう。
そら/弱そう!?(笑) ま、まっさかぁ〜。2人がそんな悪いことしてる訳ないもんねぇ?
GM/とりあえず赤星は数日間過ごしてきたけど、2人が吸血鬼っぽいことは皆無でしたよ。
赤星/ふむ……吸血鬼の証とは違うものの可能性もあるな。
翡翠/じゃあモルガンさんが嘘ついてるってことお?
そら/情報が間違ってるか、足りてないか、『吸血鬼にもこれがある』とかだよぉ。

『兎花と翡翠』で判明する情報。
(1)PC3は自分の体を調べる。その結果、背中に「見覚えのない不思議な石」が埋め込まれていることが判明する。
(2)そして、2人は思い出す。「自分はこれを機関の研究所の実験室で埋め込まれたんだ」と。
 「なんか凄いパワーを手に入れた! それを使ってなんか凄い儀式をすることになった! 生贄に選ばれた! 
次元を壊す三闘神の儀式」のために命を散らすことになったのだ……!」と思い出してしまう。

兎花/三闘神って……FF6?(笑)
翡翠/やっぱり悪いのは機関なんだ〜! 眼鏡! 許さない! 脛齧る!
赤星/だいたい眼鏡のせい!(笑)
そら/機関って怖い。あんまり近寄らないでおこ(笑)

(3)「次元を壊す三闘神」について思い出す、もしくはそのワードを知っている・調べたい場合、【理知】判定で難易度13に成功すること。

兎花/(ころころ)達成値12。1足りない!
そら/ここか、≪叱咤激励≫! わたしにスキルウェポンをくれた兎花さんならなんでもできるー! 達成値+2!
兎花/あざす! 元気モリモリしました。

【三闘神について】
 時空を司る邪神八柱の総帥ドーマサキエルの眷属として顕現したとされる魔族たちの総称。
 表立った歴史ではもちろん名前など残っていないが、裏歴史的には西暦1600年ほどに現れ、ある一帯を大合戦に巻き込んだ。

そら/おっとぉ〜!?
赤星/ドーマさんかぁ……。
兎花/西暦1600年の大合戦って、やっぱり関ケ原では?

 当時、江戸中期の能力者たちや人外種族が総出になり、三闘神――3体の魔族「マジン」「キジン」「メジン」と戦いを繰り広げた。
 その戦いは凄まじく、この一帯が「関東平野」なる平野(平べったい、山とかが局単位少ない土地)になったのもこの戦いがあったのではないか……というほどの次元を凌駕した戦いであった。
 あまりに凶悪強大な3体の討伐しきれず、封印という形で収まった。その際に封印された三闘神はその合戦で活躍した三戦士に「3つの石」という形で託され、後世まで大事に保管されることになったという。


兎花/えらいこっちゃ……!
赤星/スケールが凄いな。
翡翠/3種類の魔族に、3つの石があるんだ……。
GM/ちなみに、この「400年前」というのはPC1の年齢設定がリンクするようになっています。この卓では赤星が400歳ぐらいなので「1600年に三闘神の合戦があった」ということになったんですが、なんかこれ「裏社会的には関ヶ原がすげえ戦いになった」っぽいですね(笑)
そら/どう考えても関ヶ原になりましたね(笑)
赤星/関ヶ原、群雄割拠……表の歴史では戦国武将たちが戦い、裏側では邪神合戦が?
GM/つまりは「やべー魔族が封印された石が3つ現存している」と判り……そのやべーパワーがこめられた石が、兎花と翡翠の体に埋め込まれています。
赤星/スゴスゴうさぎとスゴスゴたぬきになってしまった。
GM/ドーマサキエルの力を宿したゲーミングうさたぬ! 時空を切り裂くうさたぬである! 本来ならPC3の体にという設定なので、PC3が2人いるこの宅では石が2つに割られましたね。パッキン。
兎花/分けて良かったんか、これ?(笑)
翡翠/うさぎとたぬきで半分こしなきゃいけないくらい強大な力があったのかもしれない。……吸血鬼くんと我々で所持していても、あと石は1つある?
そら/つまり……2人がいれば悪い吸血鬼にも勝てる? 脳筋。
赤星/勝てるね! 脳筋。
兎花/うさぎとたぬきには過ぎた力だよ……(笑)
翡翠/そうだよ。あとこれは寝るとき背中が痛い訳だよね。
そら/良いクッションあげるね、健やかに眠って!(笑)
赤星/敷き布団もう一枚足すか!(笑)
GM/なんということだ! とんでもない魔族が400年前にいた! その力がうさぎとたぬきに……! あと、吸血鬼にも? ということが判明しました。


 ●マスターシーン

「……まだ見つからないのか。お前は遊び好きとはいえ、本気を出さないのは悪い癖だ。
 その癖が人形たちにも影響を出ているではないか。……あの程度の実験動物を見つけられずして、何を」

 車の中に、男の声が響く。車の中で携帯電話で誰かと話している。

「今の教会のエージェントたちは優秀よ。そのうちやる気を出してくれることでしょう。もう……彼女も限界みたいだし。あの小さなお嬢さんだって、噂になっているぐらいの優秀さだもの。
 ……なに? その顔。何か、感じた?」

 助手席に座る女に対して、携帯電話を置いた男が、意味深に唇を歪める。

「時空が歪んだ。歪めたのだ。近くにいるぞ。あの獣たちが。……それと、もう一体、同じ匂いをした妖怪がな」

 車が走っていく。
 そしてその世界は、歪む。
 夜が消え、再び――11月15日の朝へ。