アナザーワールドSRS・リプレイ・アウトロウ ファミリア
■ 第1話『ノーゲーム・ユアタイム』 2ページ目 ■
2015年12月5日




 ●トリガーイベント1 〜過去と食事〜

GM/夜になります。石段街はライトアップしているので明るいけど、そろそろ民宿に戻ってお夕食の時間にしましょう。
小夏/夕飯は用意してくれているだろうし、行く道でお留守番しているカオルさん用のお土産を買います。
円子/お酒やおつまみ、お饅頭を買っていきましょう!
GM/民宿に戻ってきて温泉で汗を流す。その後の夕飯は、飯台の上に次々と美味しい物が運ばれてくるコース料理方式を召し上がれます。勇太くんのお母さんや仲居さんが、おかわりの白米を盛りつけながら「昼間は楽しんできましたか?」と尋ねてくるよ。
円子/はい、楽しんできました!
小夏/射的をして色々景品を貰ってきたんですよー!
GM/「良かったです」 ニコニコとしてくれる従業員さん達。「お祭りの時期から外れてましたからね。それでも楽しめたと言ってくれたなら嬉しいです」
小夏/そうだ。すみません……さっき外で聞いたんですけど、この民宿って金色のライトアップとかしているんですか? 朝方あたりに金色の光がピカーっとしたって聞いたんですけど、何かやったのかなって。
GM/「ああ、そういえば……なんでか判りませんけど光りましたね?」 仲居さん達は「何だったんでしょうね?」と逆に訊いてくるぐらいです。
円子/……勇太くんに訊いてみよう。勇太くん、今日の朝に何かピカって光って……。
GM/「寝てた」
円子/そっかー、寝てたかー(笑)
GM/【理知】か【幸運】判定、難易度13。勇太くんに対する交渉判定をお願いします。
小夏/(ころころ)ダメだな、失敗だ。
円子/(ころころ)あ、ファンブル寸前だ。お手伝いするなんて偉いね、勇太くんって話を変えておきます。
GM/「これぐらい当然だって! そうだ、初実の行ってる高校ってどんな感じ?」
円子/あっ……。お、俺、実は、今……キャンピングカーで全国色んな所をまわっているんだ。
GM/「旅人なの!? すっげー! 写真とかある!?」
小夏/撮った写真を見せるよー。
GM/「わー! ほんとに色んな所に行ってるんだな! 羨ましい! 母ちゃん、オレも旅行したい!」「こらこら、お客様の前で何言ってるの」「でもさ、せっかく母ちゃん動けるようになったんだからどっか旅行に行こうぜー!」「民宿はどうするのよー」 わいわい。
小夏/微笑ましい親子だなぁ(笑) でも、「動けるようになった」って……そんなに体調悪かったんですか?
GM/お母さんはすぐに「今は何ともありませんから!」と元気そうな笑みを浮かべます。どうやらその件に関して、あまり触れないでほしいようですね。
小夏/あー、あまり突っ込むなか。判りました、ちょっとお手洗い行ってきます。……勇太くんのお母さんにすれ違う形で服に触れて、≪過去視≫したい。
GM/クレバーだ。特技の代償を払えば成功したことにします。
円子/小夏さん、お願いします!
GM/それでは君は、彼女の着物の過去を見ました。……11月1日。大怪我をして寝込んでいる勇太くんのお母さんの姿。車で自分のハンドルミスによって崖に落ちて、骨がバッキバキに折れまくる重傷を負ったらしい。
小夏/ま、マジっすか……。
GM/ちなみに、さっきから勇太くんのお父さんは登場してませんよね。母子家庭なんです。勇太くんは「早く目を覚まして! お手伝いだってするから! 何でもするから元気になって!」と……意識の無いお母さんに対してえんえんと泣いてます。
小夏/あ、ああ……。なんだろ、異端としての本能がわずかに美味しさを感じるけど、でも良心の部分では苦しくなる。
GM/しかし11月5日。勇太くんのお母さんが「今日から復帰します! 暫く休んでごめんなさい!」と元気な姿を見せる。従業員達は「おめでとうございます!」と和やかに拍手で彼女を迎える。
小夏/ほう。トイレに行きながらその情報を反芻します。
円子/……そんな、骨バッキバキだったのにいきなり治るとか、おかしくないですか?
GM/小夏さんは鮮明に着物の過去を見ました。事故が起きたのは11月1日。復帰が11月5日。近い記憶だからハッキリと見えたようだね。
小夏/バッキバキがそんなすぐに治る訳ない! 全治何ヶ月のレベルだぞ!?
円子/治ったとしても、そんなすぐに働ける訳が無い……!
小夏/……それとなーく勇太くんに「本を見なかったか?」って訊いてみたいね。
GM/それをするのは翌日の朝にしましょう。もうこんな時間だと勇太くんは寝ているし、なんだかんだしていたら夜です。おやすみなさい。
小夏/くたくたになったから早めに寝よう!
円子/そうですね。おやすみなさーい。
GM/【知覚】判定をお願いします。難易度は8。
小夏/(ころころ)8で成功!
円子/(ころころ)11で成功。
GM/回避判定をすることができます。回避をどうぞ。(ころころ)命中こちら、14! 成功したら、ひなちゃんとカオルさんを庇いながら飛びのくことができます。
小夏/(ころころ)16で回避成功!
円子/(ころころ)16で回避です、良かったー!
GM/君達は目の前には全部2メートルぐらいの蜘蛛達がいる。
円子/……お前ら!? やっぱり予知夢か!
小夏/カオルさんとひなちゃんを達を安全な場所に逃がします!
GM/襲い掛かってくる蜘蛛達。≪落下する光≫で……周りの蜘蛛が、周りの蜘蛛を食べ始めます。ぐっちゃぐっちゃぐっちゃぐっちゃ。
円子/うわあああ……!?
GM/そのようなグロテスクな光景を、夢見心地ではなく実際の目で体験します。……鮮明な視界の中、蜘蛛が共食いをし始めたり破壊活動をするその蜘蛛は……よく見ると、蜘蛛ではない。
小夏/え……?
GM/蜘蛛の頭だと思っていたものは、人間の女性の後頭部だ。後頭部の黒髪から目玉が飛び出ているんだ。つまり蜘蛛の動きをしているものは、四つん這いになっている人間の女性だ。
円子/うえっ!?
小夏/そ、その女性に見覚えはありますか……?
GM/小夏さんが≪過去視≫した仲居さんだね。
円子/えっ……。
GM/蜘蛛によって隣で食われているのは、仲居さんBだ。
円子/ちょ、ちょちょちょ……ちょっと!?
小夏/と、止めたい! 止めたいけど……間に合う!?
GM/ガブッ! 仲居さんAが仲居さんBの首をガジッと食らいつく。さらにその仲居さんAが仲居さんCによって食われたり……。
小夏/……ま、マモレナカッタ……(笑)
GM/「な、なんだよこれ……!?」 勇太くんの声がする。君達が泊まる部屋で物音がしたから、彼はここに様子を見に来たようだ。
円子/あ……あっ!? 勇太くん!? 君はお母さん達と逃げて……!
GM/その声が間に合わない。そう言っている間にも、勇太くんの後ろには5匹の蜘蛛が襲い掛かりる。「ぎゃっ」 勇太くんの体に圧し掛かった蜘蛛は、その首にガブリと……。
円子/ゆ、勇太くん……!?
GM/その瞬間、視界は真っ白に染まる。次に真っ黒になり、意識はプッツリと切れる。……ハッと目を覚ましたとき、そこはキャンピングカーの中。運転席にはキャンピングカーを走らせているカオルさんの姿。自分の寝床で、斜面を上がっている感覚を感じます。
小夏/……あ……これは……?
円子/……ベッドから起きて、運転席のカオルさんの方を見ます。
GM/(カオルさんになって)「おはよう。まだ伊香保温泉には着かないよー。でもそろそろ『ようこそ』の看板が見えてくるかな?」 ……11月20日の朝。まだ昼になる前の、遅めの起床だ。
円子/……ひなちゃんは?
GM/自分の寝床でびえびえ泣いてます。
円子/ひなちゃんを、ぎゅうします。
GM/ぎゅーっとされて、ぎゅーっとし返します。「お兄ちゃん、あれ……予知夢……じゃない!」
円子/そうだね、予知夢じゃないね……。
GM/「うん! ループ! した!」
円子/うん、ループ……。って、ちょっと待って。もしかしてひなちゃんがまた代償を払ってループした?
GM/うん。しました。
小夏/ひなちゃん、何を代償に払ったの?
GM/言いませんね。
小夏/でもなんか払ったの!?
円子/なんでだよ!?
小夏/なんでひなちゃんばっかり!? オレ達が代償をかわりに引き受けることってできませんか!?
GM/だってひなちゃんは[世界遣い]だし。前回のシナリオから代償を払う設定の子だったし。今回キャラクターシートを作った訳だし? ひなちゃんのデータを削っていくことで、君達がループできるようになるようにしたんだけど。
円子/でもさ!? 俺達が受けた依頼だし!? 妹に助けられる兄ちゃん格好悪いよ!
小夏/そうだよ! オレ達に背負わせろよー!
GM/……あ、あれ? GMが思った以上に不評だった(笑) えーと、じゃあ……ちょっとシーンをやり直すことにしますか。


 ●トリガーイベント2 〜再開と恫喝〜

GM/戦闘的にも役に立たなくてシーンの手番も無いのにひなちゃんのキャラクターシートを作ったのは、「ループの代償として削れるという数値」を明確にするためだったんですが……まさかの大不評だったので、改めてシーンをやり直しますね。意識を失った君達は、目を覚ますと右も左も上も下も判らないような空間に立っています。
小夏/ウズマキなう!
GM/「お兄ちゃん達!」 ひなちゃんの声がします。そして……「あ、ルーさん!」と彼女が指を差した先には、金髪碧眼の男性が立っています。
小夏/なんか凄くキラキラしてる男がいるぞ!?(笑)
円子/APP18の顔だ!(笑) 貴方がルーさんですね、助けてくれた節はありがとうございます!

 ルージィル。
 常に微笑みを浮かべた、金髪碧眼の美青年。
 龍の聖剣(通称ロリ)と同じ能力を持ち、彼の差し伸べる手を取ると、異端によって歪められた人間の人生をリトライすることができる。
 ロリとは違い、世界や神を尊重した動きを殆ど見せない。ロリは異端や悪の存在を助けはしないが、ルージィルは人間外の種族であってもたとえ悪行に走る者でも平等に救おうとする。

 この世界のループは、例外でもない限り「異端によって殺された人間のみ対象」になる。
 相庭脩駕の魂は、分類的には異端。ひなたは表面化してないだけで4人の中で最も「食人鬼」としての力が強く発揮している危険な存在でもある(『アウエリ』本編参照)
 しかも円子&小夏は≪魔王の落とし子≫という、異端の王の配下である。
 実はこの卓、
『AW』でありながら「ループする権限を持つキャラクターがいない」という特殊なセッションだったりする。

 なので、[世界遣い]であるひなたというNPCの命を担保にすることで、PCである円子&小夏にループ権利を持たせる……ということにしたのだが。
 わりと本気でプレイヤー2人が「ひなたをリソースとして使うこと」を嫌がったので、ここは……。


GM/(ルージィルになって)「円子 慎也、美淑 小夏、橋守 ひなた。貴方達の知り合いは皆死んでしまいました。ですが世界は彼らの死を許さない。私の手を取っていただければもう一度時間を戻し、やり直すことが可能……ですが」
小夏/ですが?
GM/「今回の契約、とっても特殊なケースになります。理由は貴方達のクラス編成ですね。『貴方達をループするのはあまり宜しくない』と、世界からストップをかけられています」
小夏/イエーイめっちゃ異端!(笑)
円子/凄く俺達異端ですもん!(笑)
GM/「しかし、あの街で蜘蛛が人々を殺してまわられては困る。今すぐにも止めたいものなのですが、あの街にいる人々で歪みを止められるのは……貴方達しかいない。だから……貴方達が誠実に生きてくれると約束していただければ、私は全力を尽くしてループさせましょう。もちろんループをしなくても結構です」
小夏/結構なんだ。
GM/「ええ、実は貴方達は死んでません。このままあの時間に戻ったとしても、回避判定に無事成功した貴方達はキャンピングカーで逃げきることができるでしょう。あの街は悲惨なことになりますが、貴方達にとってそれだけです」
円子/それは、なあ……。
GM/すると、ひなちゃんが叫びます。「それ、ダメ! だったらひなた、なんでもするからループってやつをまたする! 代償ならキャラシにあるやつ何でも持っていって!」
小夏/コラ、待って!(笑)
GM/というのをさっきの時間、ひなちゃんはやったんです。ひなちゃんのキャラクターシートにある数値を減らしまくるという普段には無い代償のレートで、通常のループを可能にしました。ですが今はまだ止められます。
小夏/そのループの代償は、オレら2人でもできるのか? 誠実な顔をします。≪−50天真爛漫≫だけど、これ以上無いぐらいに!(笑)
円子/狐面のままキリッとします(笑)
小夏/持っていっていいぞ、なんでも!
GM/「…………結構です」
円子/え? ……いいのか?
GM/「その言葉だけで充分です。……本来であれば多大な代償が必要なんですけど、初回サービスということで無料です
小夏/いいの……?
GM/「そのかわり、確実にこの世界を救ってください」 ……これはGMからのお詫びです。元々ひなちゃんを使うことでPC達へのデメリットを用意してなかったのと、今からペナルティを与えるとシナリオの用意が出来ないのでこれからに支障があるのと、ここまでリアル説得に時間を掛けさせてしまったことが申し訳ないので。代わりにルージィルが何とかしたってことでお詫びさせてください。

 「出来れば、これからも貴方達とは良好な関係が築けますように」
 そうして、3人はキャンピングカーで目を覚ます……。


GM/11月20日の昼頃、カオルさんは観光案内所に車を停めます。すると男の子が民宿仕事のお使いをしているのか、通りかかったのを発見します。
円子/おっ。勇太くん、久しぶり。
GM/勇太は先に声を掛けられて、凄くビックリします。
円子/えっと……俺のこと、覚えている? 斎藤だけど……。
GM/「は……初実かー! 久しぶりー! 旅行で来たのかー!?」 驚いて、後ろに回ってカンチョーをしようとする。
円子/ちょっと待ってそれは!(笑)
GM/【知覚】か【理知】判定を難易度は12。
小夏/(ころころ)7で失敗。
円子/(ころころ)12で成功です。
GM/おっ、円子くんは成功したね。君は思います。……その動作が、やたらと演技くさかった。
円子/えっ。わざとらしかった……勇太くんは、何か知ってる? 実は今、旅行に来て……不思議な本を探しているんだ。
GM/「……不思議な本?」
円子/不死鳥の神様のことが書かれた本だよ。
GM/「な、なんだよそれ、そんなの探してるのか。変なのー」 その言動も、なんだか演技っぽいなと思えてきます。
小夏/オレやカオルさんを見て「大人だ!」って固まっていたのに、今回無いんだな。
円子/あ、確かに無い! 女の子のひなちゃんにも何も反応しなかったし!
小夏/まさか……あの子もループしてるのか?
GM/ちょっと駆け足になりますが、「うちの民宿に泊まれよ!」という誘いの乗って君達は今水園に宿泊することになります。元気な勇太くんのお母さんが経営している民宿に来て、荷物を置いたところでミドルフェイズ2ラウンド目に入ります。
小夏/……GM。2ラウンド目に入る前に、仲居さんの着物に触れて≪過去視≫できますか?
GM/代償を払ったらOKにするよ。
小夏/ささっと触れて、≪過去視≫をします!
GM/……それは、早朝のことだった。朝から仕事をしている仲居さんは、とある光を浴びます。ピカッという黄金色の光。すると浴びた瞬間、『仲居さんの中に何かが入りました』。
小夏/何か入った? ≪生体侵入≫で探れますか?
GM/……可能とします。だけどGMも対抗判定するよ。
円子/小夏さん、その判定に≪幻想式≫を使いましょう!
小夏/プラス4を貰っていきます!(ころころ)おお、出目が走った。達成値22です! 誰も居ないのを見計らってサッと≪生体侵入≫で入り込みます。失礼しまーす!
GM/(ころころ)こちらは11です、圧勝だね。こんなに≪生体侵入≫を生かすPCは初めてだよ(笑) ……失礼しまーすと言って入った小夏さん、仲居さんの中には先客がいました。個室トイレで鉢合わせしたかのように「入ってます!」と蜘蛛が焦ります。
円子/蜘蛛野郎!?
GM/「この体はオレのだー! 出ていけよー!」と対抗判定をした結果、こちらは11でした。
小夏/22に勝てるか!?(笑)
GM/ぐわー!(笑) ……現実世界の小夏さんは、仲居さんの体から牙……薔薇の棘のようなものをひょいっと引っこ抜きました。それ、小蜘蛛です。
小夏/摘まんで帰ります。捕まえた! びっちびっち!(笑) こいつを調べられますか?
GM/小蜘蛛と交渉するなら【理知】判定、このような魔物を知識的に知っているかを試すなら【意志】か【幸運】判定かな? 難易度は簡単、8で。
小夏/「吐け!」って【体力】判定とかは?
GM/恫喝か、OKします(笑)
円子/吐いた方がラクになるよ!(ころころ)よし、達成値13です。
GM/ピーピーと蜘蛛は話し始めます。「オレはただー、女の人の中に入ってー、女の人達を蜘蛛にしようとしただけですー。許してくださいー!」
小夏/よし、今すぐプチッとしよう!(笑)
円子/待って!(笑) それ、自分で考えたこと?
GM/「オレ、ゲームに参加した下っ端ですので! 言われてやっただけです!」
円子/じゃあ、誰に言われたの?
GM/「それは……親玉の……ガキンチョとオレ様達異端側での勝負で……あっ、喋りすぎました」 グチャッ。いきなり潰れた小蜘蛛は、口を割らずに青い光になって昇華されました。
小夏/あ、口封じされた。……自害せよランサーか(笑)
GM/ランサーが死んだ! 人でなし!(笑)
小夏/しかし、ゲームかぁ……いたよな、ゲーム好きの神様。思いっきり何かが見えてきたぞー(笑)


 ●ミドルフェイズ3/円子 〜告白と協力〜

GM/この流れなら、今水園でガキンチョに話を聞きに行くのは自然だよね? そっちのシーンからやろうか。
円子/じゃあ俺が先に行きます!

『AF判定:今水園で過ごす』
  ・使用能力値:【理知】
  ・難易度:20
  ・ラウンド制限:なし

※「宿で過ごす」演出に成功すること。
※協調行動OK。


円子/シーン表を振りますね。(ころころ)えっと、7でした。

 シーン表7:『伊香保ゆかりの芸術家達の作品が展示された美術館。入館時にはポストカードが貰える』

円子/ポストカードが貰えたよ! ありがとうございます、後で相庭くんに送ろう!(笑)
小夏/「伊香保にいるよーって」って送ってあげよう!(笑) じゃあオレも協調行動をするよ。(ころころ)11で成功。
円子/一緒にのんびりいきましょう。あ、カオルさんに≪飢えし甲冑≫相当の狐面を渡します。
小夏/≪掌の君≫と≪魔印≫で、守れるようにおまじないをかけておきますね。軽くセコムしておきます!
円子/お部屋を出た後、他にも蜘蛛が潜んでいるかもしれないので≪すりぬけの式≫+≪魔の感知≫で壁をスルスル抜けて探します。
小夏/チビ蜘蛛がいないか≪生体侵入≫で調べてまわります。あ、蜘蛛がいた! ≪無の射撃≫! ……普通の蜘蛛だった(笑)
円子/他のお客さんに会ったら≪−50ナンパ≫で、進路を変えて人がいない方に逃げます(笑) 勇太くんを探しつつ、≪野獣の鼻≫でなんとなーくこっちにいるかなって中庭をウロウロします。
小夏/≪単一化≫+≪強化手術:幸運≫で何か見つからないかなって探します。一緒にウロウロ!
GM/あっという間に特技を10個も使ったので、『現在難易度:1』まで減りました。ファンブらなければ成功だよ!
円子/それやめてください!(笑・ころころ)14で成功です!
GM/大丈夫さ。ひなちゃんの≪リライト≫もあるし、ファンブルなんて都市伝説だ。
小夏/そうでもない……(笑) 他の仲居さんや民宿の中に「小蜘蛛がいないか」を探しておくよ。
GM/従業員全員の体に小蜘蛛がいました。
小夏/フゥー!?(笑)
GM/そして2人は協力した結果、その蜘蛛を取れたことにします。『イベントキー:蜘蛛』を入手してください。
小夏/やったー!
円子/あ、ありがとうございます! 小夏さん、疲れてませんか。後で供給しましょうね!
GM/実は『AF判定:今水園を過ごす』をクリアーすると小蜘蛛発見と退治のイベントを発生させたんだけど、先に≪過去視≫でやっちゃったんだ。なので無事全員から蜘蛛を退治したことにさせてください。民宿自体には怪しい仕掛けは無く、雰囲気の良い民宿でした。温泉は水道水ですが。
小夏/白銀の湯なんだ。
GM/温泉を見ていると勇太くんが「温泉に入るのかー? 明るいうちに入るのも良いもんだぜ」って声を掛けてくるよ。
小夏/それなら、勇太くんも一緒に入る?
GM/「裸の付き合いってやつか! 大人だぜ! 入ろ入ろうー!」 彼はお手伝いをしているだけなので、従業員ではありません。誘われたら遊びます。早速ですがカポーンと入りましょう。
小夏/ふあー、あったかーい……。
GM/「いやー、良い湯だろ。昔はよく一緒に入ったよなー」
円子/そ、そうだね……。昔、昔って……何年ぶりだっけ?
GM/「3年前ぐらいだったかなー」 斎藤くんが高校進学で引っ越したことにしたからね。勇太にとって3年前は10歳で小学4年生。遊び盛りのときに親友の君と離れた彼は、涙の別れを経験したそうです。
円子/そ、そっか……。見ないうちに大きくなったね。ここだけの話だけど、お母さんは本当に大丈夫なの? 大怪我をしたって聞いたけど……。
GM/「……そういうの判っちゃうもんなのか」 【理知】判定難易度8をどうぞ。
小夏/(ころころ)ここにきて、ほぼクリティカル。元気そうにはしているけど、無理しているのは感じられたしな。
円子/(ころころ)俺はクリティカルです!
GM/心苦しそうに何かを隠している顔が、湯気の中でも判る。2人にはバレバレだったのかな。勇太は演技をしている、思いっきり用意している台詞を言っているだけだと判ります。
小夏/……なあ。こういうときにアレがあったらいいな。
GM/「アレって?」
小夏/黄金の湯だっけ、何でも治る温泉があるって伝承があったじゃん。
円子/でも、もう黄金の湯って無いんだよね?
GM/「うん。もう枯れて出ないよ。一部のホテルが使っているって言ってるけど、ほぼ白銀の湯だし……」
円子/本当に枯れちゃったなら、それこそ神頼みでもしないと駄目か……。
GM/神頼み。その言葉が一番ビクッとします。
円子/……ちゃんと目を見て、言います。君、何かを隠してるよね?
小夏/別に叱ったりしないし、むしろ協力したいと思っている。だから良かったら教えてほしい。
GM/「…………。なんで判っちまったんだ?」
円子/それは……友達だから?
小夏/あとは、大人の勘?(笑)
GM/一番言ってもらいたかったことを言ってもらいました。勇太はびえっと泣き始めます。
円子/わわっ。……狐面を勇太くんにつけます!
GM/べしょっ。「びえっ!?」
円子/これは友情の証みたいなもんかな!?
GM/ぐすぐすっとしながら、狐面は……一応、外します(笑) 「なんで、なんでいなかったんだよ……誰にも相談できなくて寂しかったんだよ!」
円子/……ごめん、でも今は君の力になれるから。逆上せる前に上がって着替えようか?
GM/そうだね、温泉内で長話をしたら茹だる(笑) 勇太は狐面をぎゅうっと抱きしめながら、着替えて人の居ない場所でお話をします。その間もめそめそと泣いています。
小夏/話を聞くぞ。ぶっちゃけちゃえ。
GM/では……GM口調で簡単に話させてもらいます。今月11月1日、勇太のお母さんはハンドル操作を誤り、1人崖の下に落ちて大怪我を負いました。
円子/……うん。
GM/九死に一生を得たお母さんですが、絶望的な様態だったそうです。もし生き残ったとしても民宿経営は無理、旦那さんは既に病気で先立たれていたため、独りぼっちになった勇太には出来ることなど何にもありませんでした。
小夏/それは……しんどかったな。よしよし。
GM/そのとき、周囲にいた優しい大人達が勇太を慰めるためにあることを言いました。「ここの温泉は日本一、黄金色の蘇生の湯があるぐらい有名な生命の神様がいる。良い子でお祈りをしていれば、きっとお母さんを助けてくれるよ」 ……勇太は、本気になってお祈りしました。
小夏/……お百度参りとかしたのかな?
GM/事故から5日間、頑張って勇太は神様にお祈りしました。会ってお願いしようと毎日神社に行きました。「そうしたらな、声を掛けてくれたんだよ……神様が!」
円子/え。
GM/神様の声を聞いたそうです。「そんなにアプローチされたとなったら、お前のことが気になり始めた。ゲームをしよう。制限時間以内に『物聞山にある祠を壊せたら』、お母さんを蘇生したいという願いを叶えてやろう」
円子/……それは、狐の祠だったりします?
GM/そうです。勇太は必死に祠を探し出し、ハンマーで滅多打ちにして壊しました。時間以内に壊せた勇太を見ていた神様は、その場で黄金色の光を放ちました。その光によって、お母さんは驚異的な復活を遂げました」
円子/う、うん……。
GM/「だけどな、母ちゃんは起きられるようになったけど……ちょっと様子がおかしくって……夜になると目が赤く光ったり、食っちゃいけないもんを食ってたりするようになった!」
小夏/うっ……!?
GM/あまりにそれが怖かった勇太は、もう一度5日かけて神様に会いに行きました。するとまた、神様が声を掛けてくれました。「ちゃんと蘇らせてあげたじゃないか。蜘蛛なんて何度潰したって中からワラワラと出てくるぐらい生命力溢れる良い体だろ?」
円子/ふ、普通に蘇らせないのか……!?
小夏/え、えげつない神様だー……。
GM/そんなの嫌だと勇太は拒絶します。じゃあもう一回ゲームをしようという話になりました。「……だから、オレは今もゲームをしてるんだ。今度は制限時間以内に『この街にある祠を全部壊すことができたら』、完全に母ちゃんを元気な姿にしてやれるって。今朝、実はこの今水園の近くにも祠があるのが判って、朝イチで壊してきた! ピカッと光ったのはちゃんと壊せた証拠だと思う! あと一つが石段街のどっかにある筈なんだ。そこを壊して母ちゃんを元に戻さないと……!」
小夏/……あの、仲居さんの中にいた小蜘蛛はどのタイミングに入ったんでしたっけ?
GM/今朝、黄金色の光を浴びたときにシュッと小蜘蛛が≪生体侵入≫しました。今度は街中にある祠を破壊して、ピカッとするつもりです。……おそらく、街中の人が光を浴びることになるでしょう。
小夏/ダメダメダメ! それ絶対壊したらダメなやつだ! 多分、壊した途端小蜘蛛が街中の人を蜘蛛にしちゃうやつだ!
円子/勇太くん、君がお母さんを助けたい気持ちは凄く判った。俺も助けてあげたい。だけどね、その祠は……蜘蛛とか悪いものからみんなを守るために造ってあるものなんだ。それを壊すと悪いものが入ってきちゃうんだよ。
GM/「でもそれをやることで母ちゃんは動けるようになったんだ! だから祠を壊せばまた願いを叶えてくれる……!」
小夏/悪いものが勇太くんやみんなを食べちゃうかもしれないんだぞ。だから……。
GM/「あの祠……単なる飾りだろ?」
円子/違う! 飾りじゃない。君が神様に会えたように、あの祠にも意味があるんだよ。
GM/ちゃんと順序立てて、判りやすく理屈にもあって反論にも全て返してくれました。勇太は納得すると同時に、「あれ、もしかして俺って凄くいけないことをしちゃった……?」と自覚し始めます。「……壊すのは、やめた方がいいのか?」
小夏/うん。……君はお母さんを助けたかっただけだ。周りからすれば良い顔をされないことかもしれないけど、オレとしてはお母さんの為にやったことだから悪くはないと思う。けど、やめた方がいい。
円子/他の方法を探そう。ほら、神様は遊ぶのが好きなんだろ? 俺達が代わりにゲームをすれば、なんとかなる……かな? それに、壊れた祠は直せるから大丈夫! ちゃんと助けるから!
GM/涙ながらに告白した勇太は、全てを君達に委ねます。
小夏/今までよく一人で頑張ったな。大丈夫だから。後はオレらに任せていいから!


 ●ミドルフェイズ4/小夏 〜街中と……と〜

GM/次は探索だね。……この温泉街で何があるか、それがさっきのシーンで多少は判ってきたかな?
円子/この辺りで『供給』しておきましょう。ご飯も食べに行きたいですし。
小夏/3D6点回復するぞー。(ころころ)全回復だ。水沢うどんめっちゃ美味い。
円子/(ころころ)俺も全回復だ。魔王様にお土産として持って行きましょう!(笑)

『AF判定:伊香保温泉街探索』
  ・使用能力値:【体力】
  ・難易度:20
  ・ラウンド制限:なし

※温泉街を探索する演出に成功すること。
※協調行動OK。


小夏/まずはシーン表を振ろう。せーの!(ころころ)8だ。

 シーン表8:『竹久夢二伊香保記念館。アンティークのオルゴールが心地良い音色を届けてくれる』

小夏/竹久夢二記念館だ。良い所に来たね!
円子/おお、すごーい。カオルさんも一緒に見に生きましょう!
GM/カオルさんもご一緒しようか。良い音色が聞こえてくるよ。パンフレットの他に画集などが販売しています。竹久夢二という人は明治の画家さんで、艶めかしい女性の絵をたくさん描いている人です。……勇太くんもいていいかな?
小夏/みんなで一緒に来たってことにしよう!
GM/勇太くんは記念館を見るというより、何かを探す動きをしちゃいますね。
円子/大丈夫だよって声を掛けておきますね。それと、俺は協調行動をしておきます。(ころころ)やった、OK! 小夏さん、手伝いますよ。
小夏/よろしくなー。ゲームのプレイヤー代理をするってことで、神様の交渉ができるとっかかりを探そう。≪過去視≫や≪最奥の記憶≫で探しまくろう。急に街中で襲われても困らないように≪肉体復元≫や≪念動障壁≫を備えつつ、これだけ人数がいるんで≪魔印≫というGPS迷子札をみんなに付ける!(笑)
円子/何があっても≪鬼の肌膚≫がありますから、【物理防御点】50点までなら大丈夫です!(笑) それと≪魔の感知≫で蜘蛛の気配がないか探します。
小夏/色っぽい浮世絵を見て、≪−50天真爛漫≫でウホッと見てます。イイネイイネー(笑) そうだ、≪無の射撃≫で……自分の使い魔であるロールシャッハの蝶を指先から出して、それを他のお客さんの体に≪生体侵入≫させます。そうやって情報収集します。
GM/おお、本当に異端ぽいなぁ(笑)
小夏/そうやっているとお腹が空くんで、途中で水沢うどんを食べて『供給』をしよう! こういう所に来たら名物を楽しむという意味で≪暴食≫+≪食鬼≫。うどん屋さんなうだけど、いっきまーす!(ころころ)OK、うどん超うめえ。達成値13で成功。
GM/使い魔のちょうちょさん達が頑張って仕事をして戻ってきます。小夏さんの耳元にちょうちょさんが語り掛けます。「旦那、変な祠、発見したよ」
小夏/ふむふむほう?
GM/「路地裏、お稲荷さん、あったよ。めっちゃ霊気の波動、凄いよ」
小夏/……ありがとよ。食べ終わったらそっちに行ってみよう。
円子/ごちそうさまでしたー!(笑)
GM/おうどんを食べた後、祠に向かいます。石段街から抜けた路地裏というのが相応しい、目につきにくい場所にやって来ます。地元民でもなかなか行かないような場所に、ひっそりと隠れるように祠が立っています。……ちなみに、ここでもし勇太くんが単独行動をしていたら、先に祠を壊している姿を目撃できました。
円子/それが前回のループではあったんですねー……。
GM/さて、祠の前に誰かいます。浴衣姿の男性です。
小夏/男性? ……ああ、もしかして……見覚えはありますか?
GM/モジモジくんです。「おや、どこかで会ったことはあるかな……?」
円子/あー! 貴方は!?
GM/明らかに、後ろに居た勇太くんがビクッとします。
小夏/勇太くん? ……知ってる人?
GM/「あ、会ったのは初めて……。でも、あの声……神様……」
円子/神様の声と同じ!?
小夏/あー……人が悪い。「調べたら寄ってくる」って自分で言ってたのかよ、えげつねえ!(笑)
GM/彼は勇太を見て、ルーさんみたいにフルネームで話し掛けてきます。「今野 勇太くん。急がなくていいのかな。タイムリミットが近づいていたと思うけど? 具体的に言うと1シーン終わると時間切れだったよね」 言われて、さらに勇太は震えます。
円子/じ、実は貴方に頼みたいことがありまして……
小夏/そう! ゲームについて言いたいことがあったんだ! 勇太くんがやっているゲームだけど、今度はオレらが代理プレイヤーになりたい!
GM/「構わないよ」
小夏/あっさり!?
GM/「じゃあ今から5分以内のこの祠を壊しておくれ」
円子/いや、それはちょっと……出来ればそれ以外で!
GM/「ふむ。君達は異端ぽいし、わざわざゲームだなんて言って参戦しなくたっていいよ。そもそもゲームなんてものは人間を従わせるために言ったもので、ようは俺は祠を壊したかっただけさ。ゲームという口実を使っただけだ」 それを聞いた勇太くんは「ほえ?」って顔をします。
小夏/え。……祠があると都合が悪かったから、壊したかっただけ?
GM/「うん。言うことを聞いて頑張ってくれる少年がいたんだから、顔を出しただけ。知っているかい、『神の能力一覧』にも書いてあるけど、ユウメイイスタディオって『欺く神』だぜ?
小夏/異端の神だ。
円子/そうだよ、悪い神だったよ!(笑) 勇太くんは、たぶらかされていたんだ……!
GM/はい、『AW』ルールブックの≪L:「ユウメイイスタディオ」≫というライフパス特技の説明文をご覧ください。ハンドアウトにはぼかして書いてあるけど、ルールブックの特技説明にはちゃんと……。

 ≪L:「ユウメイイスタディオ」≫
 光、生命の欺く神の力を持つことを表わす特技。


GM/って、書いてあります。どうやら彼は『ユウメイイスタディオの化身』で、自分では直接手を加えるころができないので人間を使って……あんまり好ましくない結界剥がしをしていたようです。
円子/な、なんだって……(笑)
GM/「生命のやり取りはやっぱり楽しいよね。だから……是非ともそれをこの街中に広めたくてこの子の声に乗ってあげたんだ」
小夏/GM、≪運命の予感≫使っていいですか! この神様をどうにかすれば勇太くんのお母さんは助かりますか!?
GM/うん。あと今は出力を落としきっている状態だからめっちゃ弱い。弱くしないとこの世界の者達と接触できないから。
小夏/つまり……今は、弱い! もういい殴らせろー!(笑)
円子/も、茂次郎さんは楽しいこと好きでしょう!? 楽しいことしようよ!
小夏/血湧き肉踊って臓物飛び交うようなもの好きだろ!? ……って言いながら、カオルさんに勇太くんを連れて安全の所まで連れて行ってくださいって頼みます!
円子/いざとなったらキャンピングカーで逃げてください!
GM/カオルさんはコクリと頷きます。それだけでカオルさんと勇太は戦闘離脱になります。でも……「おっと、今野 勇太はゲームを棄権? なら罰ゲームが必要だと思うんだ」 そう言った茂次郎の周囲から、隠れ潜んでいた蜘蛛が現れます。……この蜘蛛、元々ユウメイイスタディオの配下だったんですよ。
円子/配下だったんだ?
GM/そもそも『欺く神』が水浴びしていた場所に人間が住み込んだだけで、ユウメイイスタディオはあんまり良くない神様。人々が集まって栄えた場所に地震を起こしたり蜘蛛を放ったのも、元は人々を害すことを目的にした神様だからです。
小夏/そうだよね、異端って人を害すのが本能なんだもの……その神様も同じ考えだよね?(笑)
GM/……その後、人々は[霊媒師]の能力者を連れてきて狐を使って蜘蛛達を封印。ユウメイイスタディオも厳重に崇めることで事なきをえました。封印して500年後、ついにユウメイイスタディオの効力のある湯は枯渇しちゃったけどね。「俺のもとにわざわざ来た人間をどうしようが、どうでもいいことだろう?」
円子/そ、そうだけど……。茂次郎さん、いい人っぽかったのにいい人じゃなかった!
GM/ちなみに「茂次郎」という名前は竹久夢二の本名から取りました。
小夏/思いっきりに偽名だー! くそー、手羽先にしてやるー!(笑)
GM/「配下ども、俺は本気を出せないから頑張ってくれたまえ。快楽に突き進み、大好きな人間の肉を食い破ってみせろ」 それでは、クライマックス戦闘開始します!
円子/勇太くん、大丈夫だからね! また後で落ち合おう!

【戦闘マップ】
 エンゲージ1:円子、小夏、ひなた、
 (↑10メートル離れている↓)

 エンゲージ2:蜘蛛×2
 エンゲージ3:茂次郎

【行動値】
 茂次郎:16
 蜘蛛×2:15
 小夏:12

 円子:10
 ひなた:5


GM/第1ラウンドセットアッププロセス。【行動値】16のモジモジくんは、≪魂装支援≫を使用。自分を強化しました。
小夏/小夏は円子に≪生体侵入≫します!
円子/≪異常鉱物≫でモブを作成します。3号、来い!
GM/「キュンキューン!」 では早速メインプロセスに参ります。最速のモジモジくんが≪視えない腕≫+≪魔法剣≫で防御無視ダメージの攻撃をします。
円子/お前も≪魔法剣≫使いか! ……あ、ヤバイ! 円子は【物理防御点】が無いと弱いぞ!
GM/茂次郎くんは知性のある敵なので、戦略的な行動をします。その結果……邪魔だという理由で、ひまちゃんを狙います。(ころころ)命中19だ。
円子/(ころころ)回避11……避けられないので、令呪で避けよう!
小夏/ひまちゃんの令呪を使用! 回避!
GM/弱体化したユウメイイスタディオは何やら黄金色の刃を大量に突き刺してくるけど、ひまちゃんは頭を抱えて逃げきりました。続いて蜘蛛のターン。(ころころ)全員に攻撃、命中は15!
円子/(ころころ)円子は回避15、受動側優先で避けた! ひなちゃんはファンブル一歩手前で失敗だったので、モブに庇わせます。3号行け!
GM/「キューン! 次のラウンドでまた復活するぜー!」 蜘蛛2体目の攻撃いきます。(ころころ)全員に命中17。
円子/(ころころ)円子の回避14、ひなちゃんも回避14で当たります。
GM/ダメージロールいくよ。(ころころ)12点の物理ダメージだ。蜘蛛には≪EP:バステ付与・毒≫という特技があるため、1点でもダメージが入るとバッドステータス:毒になります。
小夏/ひなちゃんに≪念動障壁≫!(ころころ)……令呪を使って完全軽減します!
GM/敵のターンが終わりました。次は小夏さんです。
小夏/モブAに向かって≪無の射撃≫で攻撃! 少しでも減らしたいからね。せーの!(ころころ)15で命中。
GM/(ころころ)12で当たる。円子くんの周囲にちょうちょがフワリ!
小夏/(ころころ)8点の物理ダメージ!
円子/次は俺のターン……。まずマイナーアクションで、蜘蛛Bのいるエンゲージへ移動。メジャーで≪魔法剣≫で攻撃、防御点無視ダメージにします。(ころころ)消費MPは1点だけだ、やった! 命中は17でした!
GM/(ころころ)回避失敗、11で当たります。
円子/よっしゃ、当たった。いきまーす!(ころころ)11点の防御点無視ダメージです。

 クリンナッププロセスで、茂次郎は自身に≪紅蓮の指≫を使用して再行動。
 円子に対して≪ヒュプノスの枝≫し、行為判定マイナス1D6の蜘蛛の糸を纏わりつかせた。
 第2ラウンドセットアップに入り、変わらず円子は味方を守るために≪異常鉱物≫でモブ作成。セットアップが終わり、すかさず茂次郎は円子に≪幻惑の衣≫+≪魔法剣≫で攻撃を行なった。

GM/ダメージロールいきまーす。(ころころ)霊力ダメージ22点素通しだよ。
小夏/円子に≪念動障壁≫!(ころころ)9点ダメージを弾きます。なかなか痛いな……!

 蜘蛛は円子を含めてはいるが、主にひなたに攻撃。
 小夏の≪念動障壁≫でダメージを2点にまで留めるが、バッドステータス:毒になり苦しい戦いとなった。


小夏/蜘蛛Aにダメージロールをします。(ころころ)よし、物理10点のダメージです。
GM/【HP】0になったので戦闘不能になりました。蜘蛛Aも数体のモブトループだったので、数匹が小夏さんに倒されたことになります。
小夏/ちょうちょが蜘蛛の頭に貼りついて、チューチューと脳味噌を吸います!
GM/……わりとグロテスクだよね?(笑)
小夏/異端ですから!(笑)
円子/円子も蜘蛛Bに≪魔法剣≫で攻撃をします!(ころころ)命中は15で成功、ダメージは【防御点】無視の11点です! 怨念を具現化したような日本刀で倒します!
GM/蜘蛛Bチームも【HP】0になったので戦闘不能になりました。
小夏/よっしゃー!

 クリンナッププロセスになり、ひなたが毒による4点ダメージを受ける。
 茂次郎は≪紅蓮の指≫+≪魔法剣≫で攻撃、円子に15点の防御点無視ダメージを与えるが、小夏の令呪つき≪念動障壁≫によって全てダメージを弾いた。


円子/第3ラウンドセットアップ。≪異形の触手≫を使って【行動値】を下げたい!(ころころ)命中17です!
GM/(ころころ)回避……わ、ファンブル! 神様にありがちなことだが、慢心してるね(笑)
円子/足元すくわれるぞー(笑・ころころ)【行動値】7点下げてください。今からお前をボコる!(笑)
小夏/早速攻撃しちゃおうか。そのキレイな顔をぶっ飛ばしてやるわ!(ころころ)16で命中!
GM/(ころころ)回避15、ギリギリ避けられなかった。
小夏/(ころころ)お、やる気! 物理12点ダメージ! プスッと差してチューチュー! 脳味噌おいしい!
GM/たっけー。初ダメージですが確実にダメージを受けています。次は円子くんのターンです。
円子/マイナーアクションで茂次郎さんのいるエンゲージまで移動します。その後に、メジャーアクションで≪魔法剣≫!(ころころ)MPを3点消費、命中は16です。
GM/(ころころ)回避14で当たります。
円子/『異端堕ち状態』を使います!
小夏/えっ、異端堕ち使うの!?
GM/ダメージ上昇は使えるからね。どんどん使っちゃおう! 円子くんの刀の怨霊がどんどん黒くなっていくよ!

 ≪異端堕ち:ダメージ上昇≫
 瞬間的にいくつもの力を発揮させ、一撃必殺を繰り出す異端堕ち状態。
 ダメージロール+5D6。メインプロセス終了後に【正気度】を1D6減少させる。


円子/6D6でダメージロールを振ります! くらえ!(ころころ)24点の防御無視ダメージです!
GM/「わ、わ、わ……!?」 茂次郎はまだ倒れませんが、フラフラし始めております。そろそろ逃げる準備をしているね。
円子/逃がさないぞ!(ころころ)【正気度】は5点ってわりと減った。……この体の友達を愚弄したこと、お母さん達を食い殺したことは許せない!

 茂次郎は、円子に≪生体侵入≫している小夏を見破る判定をするが、失敗。
 仕切り直してひなたを攻撃するが、令呪によって回避されてしまう。


GM/
ひなちゃんは頭を抱えて「きゃーっ」と逃げています。
小夏/亀の子になってる。ちょこまかちょこまか、可愛い(笑)

 クリンナッププロセスで、ひなたは毒による6点でダメージ。
 【行動値】は元に戻ったが、円子が再度≪異形の触手≫を使用するが、今度は命中失敗。ひなたは≪星の息吹≫で自身を回復をし、茂次郎のターンでも令呪で避けて周囲にダメージを振り撒かないように徹した。


小夏/オレも異端堕ちしようかな! オレは正気をやめるぞジョジョー!(ころころ)あ、低い。命中判定12!
GM/(ころころ)それだとモジモジくんは避けるね。
円子/令呪を使いましょう。絶対当てる!
小夏/命中32で当てます。プラス5D6で脳味噌吸うぞー、丁寧に吸う!(ころころ)丁寧に吸った結果が物理ダメージ26点だよ! おいしい!
GM/……【HP】オーバーマイナス2、倒れます!
円子/吸い尽くした!(笑)
小夏/円子から出てきた小夏がツヤツヤしてる!(笑・ころころ)【正気度】は4点減少しました!
GM/戦闘不能で倒れたと言いましたが、実際の演出としては……ちょうちょにチューチュー吸われていたのを、茂次郎くんはスッと払いのけたことにします。その手はいつの間にか半透明になっています。「おや……この世に現界できなくなっているレベルになっている。どうやらゲームはこちらの負けのようだ」
小夏/おっと。負けを認めるのか、潔いな。
GM/そうしている間にも、彼は足から青い光になって消えかけています。「勝者の君達、願いがあったっけ? ユウメイイスタディオが叶えられる程度の力なら行使してあげるよ」
円子/……今野 勇太くんの母親を、元の状態に……健康な状態に、蜘蛛の影響が無い状態に治してほしい!
GM/体が半分ぐらいまで消える彼は、「違う」と一度首を振ります。
円子/違う?
GM/「今野 勇太の願いじゃなくて、勝った君達の願いを叶えなきゃ。もっと自分の欲望に素直になりなよ」 君達の願いを聞きたい。君達は教会のエージェントとして人を救うのが目的のPCじゃない、異端としてもっと好き勝手暴れてもいいんだぜ……とGMは言っておくよ。
小夏/いや、もう充分。あんた美味しかったし。
円子/俺も殴れたからいいと思います。
GM/「オヤオヤ……随分優しい異端もいたもんだ……でもそれが本音だというなら、素直でよろしい。バイバイ」 そう言って彼は消えます。
円子/うん、バイバイ……。
GM/すると、ハラリハラリ……っと、彼が居たところからページの切れ端が床に落ちています。
円子/こ……これがまさか?
GM/禁書と言われる本の形もしてないし巻物でもない、2〜3枚のページでです。
小夏/スライディングキャッチしますっ!
円子/≪異形の触手≫で小夏さんを止めますっ!(笑) 小夏さん、食べちゃダメです!
GM/小夏さんのこの反応からして本物の禁書だと判ります。
小夏/神様の欠片だぁー! ダメかぁー!? ちょっとだけでいいからぁーっ!
円子/禁書の本物です、食べちゃダメですよー! ウズマキの中に禁書をひっこめます!(笑)
GM/……では、禁書を回収した君達は路地裏での攻防戦から民宿に戻ってきます(笑) 時間的にはちょうど良いお夕食の時間だね。
円子/勇太くんのお母さんは無事ですか?
GM/お母さんや仲居さんは「何のことだい?」って首を傾げてるよ。「お食事の準備ならできてるよー」
円子/勇太くん。……お母さん、怖くない?
GM/(勇太になって)「……うん、全然大丈夫だ」
円子/そっか。あの神様はちゃんと願いを叶えてくれたみたいだ。もう大丈夫だよ。
GM/「よ、良かったぁ……。2人とも、ごめんな」
小夏/ん? 別に謝ることじゃないよ。
GM/「でも……オレ、逃げるときに聞いたよ。ガシャンとかドタドタとか、大きな音。怖いことしてたんじゃないか?」 路地裏で戦っていた音を聞いていた勇太は、多分喧嘩をしてたんじゃないかなって思って心配します。
円子/まあ……一発デコピンぐらいなら入れたけど。ほら、元気だし。
小夏/かるーく、な? 結構悪いことをしたから「コラッ!」ってお仕置きしただけだ。大丈夫。
GM/「……じゃあ、気にしねえ!」
小夏/うん、それがいいよ!
GM/「こらー、勇太。一日中遊んでないで手伝いなさい!」というお母さんの声。「それではお客様方、中にお入りください!」と勇太は大人びた言葉を使う。カオルさんが「またバタバタやったみたいだけど、温泉でも入ろうか」って誘ってくるよ。
小夏/はい、いいですね! みんなで入りに行きましょうか。
GM/温泉には一度勇太くんと入ったけど、暴れたし汗もかいて汚れたから改めてお風呂に入りましょう。ひなちゃんが「水着を着てみんなで露天風呂に入りたーい!」ってはしゃぎます。
円子/うん、いいね! 行こう行こう!


 ●エンディングフェイズ 〜別離と土産〜

GM/夜になっても民宿や街の人達は、異常無く過ごしている。おそらく夜にカサカサということはなくなるでしょう。親玉がいなくなったせいか、恐ろしい足音も一切聞こえなくなります。
小夏/そうだ、先に山の祠を直しておきたいな。
円子/ええ、このループでは祠を修復してないですから。せっかくだからエンディングフェイズでもシーン表を振ってみますね。(ころころ)8……。

 シーン表8:『竹久夢二伊香保記念館。アンティークのオルゴールが心地良い音色を届けてくれる』

円子/夢二記念館だった。
小夏/オレも振ってみよう。(ころころ)……8。

 シーン表8:『竹久夢二伊香保記念館。アンティークのオルゴールが心地良い音色を届けてくれる』

GM/お前ら、夢二好きだな?(笑)
小夏/も、もう一回振ってみていい!?(ころころ)……8。夢二好きだな!?(一同笑)
GM/じゃあ……街中にある温泉に入りに行った帰りに夢二記念館を通ると、竹久夢二の肖像画があって、「あれ、さっきの神様じゃん!」と思います。しかも人物紹介の説明に「プレイボーイだった」って書いてあります。このシーン表のおかげでNPCの設定が説明できて良かったよ(笑)
小夏/ああ、姿を借りて具現化してたのか。しかもプレイボーイの設定まで!(笑)
円子/凄く夢二夢二してましたねぇ……(笑) 悪いことをしてたけど、結局お母さんを復活させてくれたのは茂次郎さんだったんだよな。おまんじゅうを奉納しておきます。きっと目を離した先にヒュッと消えてますよ(一同笑)
小夏/じゃあ勇太くんによって壊された祠を直そう、≪肉体復元≫で!(ころころ)祠の【HP】を18点回復させたよ!
GM/オブジェクトの【HP】は基本20点なんですよ。ほぼ全快ですね。キラーンと蘇った!
円子/良かったー。
GM/これでまた何かが暴れ出すということは無いでしょう。そして君達は気付きます。……狐3号の隣に、神々しい狐が2匹ほど居ることに。
小夏/待って。……4号と5号!?(笑)
GM/3号が気付いてビクッと慌てて最敬礼すると、4号と5号は「よしなに」と微笑んで去っていきます。
円子/すっごい狐さんが現れた!?(笑)
GM/「うちらのお家壊されちゃったねー」「どうしよっかねー」と相談してた最中に小夏さんが直してくれたので、去る前に足元スリスリして加護を授けた後に親指を立てて去って行くよ。
小夏/うわ、フカフカした! ありがたい!(笑)
円子/……よ、良いことしましたね?(笑)
小夏/いやぁ……円子が狐みたいなもんだから放っておくのもね。
GM/その後も何事も無く、君達は温泉やお夕食を楽しむことができたのです。勇太は前のループの夕食のときと同じように、「全国旅行してるんだっけ? すげーなー」って話をしてきますが……「実はな」
円子/うん?
GM/「なんか……夢の中で似たような会話をした気がする」
円子/それは……デジャブってやつかな?
GM/「多分それだ。だから初実と再会したときも、驚かなかったんだ」 勇太も神様に関わり、ゲームに参加してたせいで[世界遣い]の才能があったのかもね。
小夏/魂が経験を積んじゃったかー(笑)
GM/勇太はみんなの写真を持って、お母さんに話し掛けます。「母ちゃん! オレも旅行いきたいー!」 お母さんは「民宿があるからダメよ」と言う。でも仲居さん達が「せっかく元気になれたんですから、旅行ぐらい行ってきてくださいよ。私達に全部任せてください」と全員言ってくれます。そんな和気藹々な雰囲気を夕飯に味わうことができます。
小夏/おおー、満足そうに眺めています(笑)
円子/またここに来たいと思えるね。
GM/(勇太になって)「ならまた来いよ! なんだよ、他人行儀になっちまって?」
円子/……そ、そうだね……ずっと友達だもんね……。
GM/「それはずっと変わらないし、もしお前が別人のようになったとしても、すぐ気付くに決まってるって」
円子/……そうだよ、そうだったね。また、みんなで来るよ。……ずっと「斎藤初実は死んじゃったんだよ」って言うか迷っていたんですよね。
GM/もし勇太に本当のことを言ったら……ショックは受けるだろうけど、それでも彼は受け入れてくれると思うよ。
円子/……うう、初めての友達感……(笑)
小夏/オレ達は家族だし、マナさんは保護者的なポジションだったから……オレ達にとっては本当に初めての友達かな。
GM/勇太くんは翌日帰るという君達に対して、お土産を売りつけにきたり、善意でお土産を押しつけたりオマケをたくさん付けてくれます。いっぱい彼とのお土産を持っていってね。……そうして君達は伊香保温泉を離れ、N市に帰ってくるのでした。
小夏/脩駕とマナさんと魔王様にお土産を買って……。そうだ、魔王様に禁書コピーの許可を貰いたい。コピーしていい!?
円子/ウズマキから禁書の数ページを取り出します。魔王様、これが約束の禁書です。
小夏/瞳孔を開いて見てます。
GM/ウサミちゃん目ぇ怖っ!(笑) 魔王はその数ページを受け取ると、「……まさか原本を入手してくるとはな」と驚きます。複写だと思ってたのに本物だった訳ですから。
小夏/まごうことなき原本です! コピーしていいですか!?
GM/魔王はふんふんと数枚を読みます。そのまま小夏さんに渡します。
円子/え。
小夏/えっ!?
GM/「ありがとう、読ませてもらった。……教会に禁書を預けたら、『欺く神の禁書は完全に封印すべきだ』という総支配人の方針のもと、日の目を見られることはなくなるだろう。いいぞ、欲望に走り食してしまっても」
小夏/いいんですか!?
GM/「私は構わん」
円子/おおお……!? で、でも凄い貴重な物なんですよね!?
小夏/判った、冷静に食べよう!
円子/それでも危ないですよね!?(笑)
小夏/とりあえずコピーをして! 2部ぐらいコピーをして! 原本は食べるけどその後も複写! 何度もおやつとして食べるようにコピーしておきます!
円子/つ、つまり……教会にはあげないってことですか……?
GM/魔王はあくまで教会の協力者。教会に籍を置いている訳でも、善意で良いことをしている訳でもない。今回の依頼も興味本位で禁書の回収を趣味で命じただけ。教会に提出する必要は無いと言います。
小夏/でも魔王様も複写の一部ぐらいは持っていてください! そして……いただきます……。むしゃあっ!
円子/……小夏さん、いっぱい頑張りましたもんね……(笑)
GM/なんということでしょう、口にした書物は多くの人々の快楽を貪ったような味がしました。色んな人とゲームをしてその切羽琢磨に足掻いてきた人間の味でしょうか。
小夏/……おい……しい……もぐ……もぐ……(笑)
円子/ああ、幸せそうで良かったなぁ……(笑)
GM/めっちゃ美味そうな顔してる……(笑) お前、禁書の原本を食った初の異端として歴史に残るよ。
小夏/「オレ禁書食ったことあるけど何か質問ある?」ってスレ立てしよう。
GM/「把握した」「把握した」ってなるじゃねーか(笑) 一応PC達が『ユウメイイスタディオの禁書』を入手できたので、≪L:ユウメイイスタディオ≫が今後のレベルアップで取得できるようになったよ。

 ≪L:ユウメイイスタディオ≫
 光、生命の欺く神の力を持つことを表わす特技。
 実ダメージを操作する特技を1つ取得する。
 例:≪念動障壁≫ ≪気迫の盾≫ ≪霊魂の鏡≫ ≪防圧警報≫ ≪大地の守護者≫


円子/わー、いいな! その特技全部欲しいな!
GM/この特技を持っていれば、一般特技の主特技枠として他クラスの特技を取得したことができるよ。依頼は無事達成。報酬としてクリスマスケーキと高級おせちの予約は完了。とんでもない物は手に入っちゃうし、良かったね。お疲れ様。
小夏/これで年末は保証された!
円子/みんなで相談して何を注文するか決めましょう! キャンピングカーのコタツで決めるぞー!
GM/ひなちゃんが「まずクリスマスケーキを何をするか決めようー!」と、魔王に渡されたケーキのカタログを開きます。
円子/おせちはどうしますかね、カオルさんリクエストありますかー?
GM/(カオルになって)「伊達巻と栗きんとんとカマボコがみんなで食べられる分だけあるやつかなー」
小夏/もっと欲張ったラインナップを言ってもいいんですよ!?
GM/「そんなそんな、お高いテリーヌとか蟹とか言うなんて……」
小夏/欲望に突っ走っていいんですってー! 伊勢海老とかいきましょう!
GM/……ってな感じで、グダグダとコタツで年末の予定を立てている異端一家。これにてセッション終わりにしたいと思います。
一同/お疲れ様でーす!


 アナザーワールドSRS・リプレイ
  〜 アウトロウ ファミリア 〜





END

第2話に続く

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