アリアンロッドサガ・リプレイ・ゼウス
■ 第3話『ファミリーミザリーバルカロール』 1ページ目 ■
2012年4月21日




 ●プリプレイ

51(以降、GM)/『ゼウスアリアンロッド』第3話、GM51回、始めたいと思いまーす。
一同/宜しくお願いしまーす!
GM/まず、セッションを始める前に……今回予告を読んだ方がいいですか?
ユウ(以降、エドガー)/おおっ! 今回予告!? すげー!
GM/「おおっ!」と言われるほど大したものじゃないんですけど……(笑)

 ナヴァールからの指令により、カムロートに向かうことになるゼウス。
 貿易が盛んなその国に、様々な悪い噂が飛び交っていた。
 領主たるハリソンの不在。領主代理であるシェリーの悪事。その影に佇む、赤い髪の女……。
 『ゼウス・アリアンロッド 〜第3話「ファミリーミザリーバルカロール」〜』
 戦乱の舞台が、君を待つ!


エドガー/え、ええええ……! シェリーちゃん、どうしちゃったの!?
MUMA(以降、レンス)/赤い髪の女って……まさかドーリスお嬢様じゃないですよね!?
マーサー(以降、シムーン)/「少女」じゃなく「女」って言ってるし、違うんじゃないかな? ……まずはセッションを始める前にレベルアップ報告をしようか。
エドガー/はい。実はですね……第1回のエドガーのデータなんですが、1レベルのときから能力値が一切上昇してなかったことが判明しまして。
すずか(以降、ロロ)/なんだって!?(笑)
エドガー/ちゃんと第3話ではレベル10までのボーナスを振りました! これで攻撃が命中できると思います! 第1回の僕はただ遊んでいただけなんだぜ! エドヤァ!
GM/エドヤァ、かわいい!(笑)
シムーン/あの低かった命中値は間違いだったんだね……今回こそ攻撃を命中させてくれよ(笑)
レンス/レンスのレベルアップですが、リビルドをしてメインの攻撃方法を≪サモン・ヨルムンガルド≫から≪サモン・リヴァイアサン≫に変更しました。≪マジックオペレーション≫も捨てようか迷ったんですが……。
シムーン/まだ持ってる?
レンス/はい、≪マジックオペレーション≫はまだ使います。装備もアークスタッフをフォースワンドに、ルビーリングから竜燐の首飾りに変更。魔術ダメージが+8にする代わりに、魔術を使うたびに【HP】が3点減ることになりました。
エドガー/うおっ、レンスちゃんに地味にダメージが蓄積しそうだ……。
ロロ/それは重要だな。ダメージ役に無茶をさせないようにしなきゃ。
レンス/ちなみに【行動値】は1です。また下がりました。
GM/もうすぐ0だね!
レンス/【行動値】は1が最低値だから大丈夫だよー(笑)
ロロ/ロロもリビルドの結果、メインの攻撃を≪アースブレッド≫から≪ウォータースピア≫に変更しました。与えるバッドステータスが転倒から放心になったぞ。

 今回の使用するギルドスキルは、以下の通り。
 ≪祝福≫、≪陣形≫、≪ギルドハウス≫、≪ギルドキャラバン≫、≪再行動≫、≪目利き≫、≪まほろば≫。


シムーン/今回のギルドスキル≪まほろば≫は、トムの≪インタラプト≫を選択することにしました。

 ≪インタラプト(まほろば仕様)≫
 対象がスキルを使用したときに使用。
 対象が使用したスキルを自動的に失敗したことにする。失敗させられたスキルのコストは、通常通り消費される。



 ●マスターシーン

GM/それでは改めて、マスターシーンです。

 時を遡り、エドガー=トーラムが国を出る直前のこと。

「君がカムロートのために色んなことをしてくれるのは判る。でも、進んで汚れ役を引き受けることはない。ボクは君の従兄弟として君の幸せを願っているからね」

 それに対して、エドガーは。

「大丈夫です! そうそう汚れたりはしませんよ。でも、ここまで育ててもらった恩はカムロートにあります。必ずそれは返すつもりです!」
「……そっか。領主としてではなく、従兄弟として礼を言うよ。エドガー、ありがとう」

 こうしてエドガーが執務室を後にした。
 シェリーの表情はみるみる曇っていく。
 そして彼女は、吐き捨てるように言う。エドガーが居ない部屋の中で。

「……これでいいんだろ、おばさん。カムロートの為に動いてくれる、我が国自慢の騎士は居なくなった」

 その声を受け、後ろから赤い髪の女が現れる。

「ええ、上出来よ。さて、次は判っているわね? 家族想いのお嬢さん……」


エドガー/……うあああああ!? なんだこりゃ!? これは何のシーンだよぉ!?
ロロ/(←第1話のGM)……オープニングで言った妄言を拾ってくれている。あ、ありがとう(笑)
シムーン/うわあ、良いシーンだな、これ……第1話のオープニングを踏まえてシナリオを作ってる。凄く感動した。これでセッション終わっても良いぐらい。
エドガー/お疲れ様でーす!
GM/ああああっ!? 待ってくださいーっ!(一同笑)


 ●オープニングフェイズ

GM/第3話でトムが居なくなる理由を、色々考えたんですよ。トムには……トモダチのことを考えるために、1人になる時間が必要だと思うんですよね。
レンス/確かに。
GM/だから今回、トムはゼウスのみんなに黙って1人で出て行くようにしたいんですが……。
ロロ/出て行く前に止めたいな。
エドガー/シナリオの邪魔にならない程度で引き下がるから!
GM/では、トムが黙って出て行くシーンをしましょう。……ある夜。静かな虫の囁きを聞こえる中……トムは1人で、これからのことをじっくり考えるために、みんなが寝ているところを、そっと去って行く。
ロロ/【感知】でトムが出て行くのに気付きたい!
GM/それならトムと対抗判定をしましょう。……トムはそっと【敏捷】判定にフェイトを使う。
シムーン/今回、PCじゃないからオープニングでフェイト使いたい放題か(笑)
GM/(ころころ)トムの【敏捷】は19です。こそこそと……手紙を置いて、大きな荷物を背負って出て行こうとします。
エドガー/(ころころ)うーん、失敗だ。でも荷物の方が大きそうだから見付かりそう(笑)
レンス/荷物の方が大きい! 可愛い!(笑・ころころ)失敗です。きっとレンスは、エドガーの病室で看病していたから気付かなかったんです。
ロロ/(ころころ)23、成功!
シムーン/えっと、【感知】判定だから≪スタンドバイ≫使っていいんだよね? 忘れずに……(ころころ)24で成功。
GM/とむとむとむというトムの足音に気付いたのは、ロロとシムーンおじさんでした。
ロロ/どこに行くんだ……って言うのはシムーンおじさんの役目ですよね! ボクは偶然気付きます!
エドガー/わざと自分を落とさなくても!(笑)
ロロ/ボクは「今の……トム?」って言う役なんで、シムーンおじさんが注意しに行ってください!
シムーン/「ああ、判った」と誰かと話しながら自室から出たときにトムに気付きます。トム、何をしている?
GM/(トムになって)「とむっ!? え、えっと……!」
エドガー/ちょっと待てシムーンおじさん! 今、誰と話してたぁ!?(一同爆笑)
ロロ/さりげなく「誰か」って重要そうなワード入れましたよね!?(笑)
GM/だ、誰っ!?(笑)
シムーン/何事も無かったように平然と)トム、どうしたんだ?
GM/(トムになって)「……トイレに」(笑)
エドガー/トイレに行くにしては大きな荷物だな!?(笑)
シムーン/…………。そうか。複雑なことぐらいおじさんも知ってるよ。女の子が荷物を持ってレストルームに行くことぐらい。
レンス/シムーンおじさんっ!?(笑)
GM/トムがだんだん顔真っ赤にして体丸くしますよ!?(笑)
エドガー/頼りになんねーな、このおじさん!(笑)
ロロ/おじさん、セクハラです!(笑) そこにやって来ますよ!
GM/(トムになって)「シムーンおじさんがトムにセクハラしたぁー!
ロロ/何っ!?(笑) ちっちゃい子供相手に何してんですか!? トムの前にザッと立って庇います!
シムーン/凛々しいロロの姿に「成長したな」と感動します。
エドガー/おいしっかりしろ親父!?(笑)
シムーン/今だ! 逃げるんだ、トム!
GM/ええっ!?(笑)
シムーン/ロロがこっちを見ている間に! 恥ずかしがらずお手洗いに行ってこい!
GM/と……トムはシュタタとその場を去っていきます! そうしてトムは居なくなりました!
シムーン/トムは居なくなりました。…………あれ?
ロロ/おいっ!?(一同爆笑)
エドガー/なに……これは次の日、僕達が怒ればいいの? シムーンおじさんを!?(笑)
GM/(爆笑しながら)じ、じゃあ……トムが走り去って行くときに、ヒラリと手紙が落ちます。
ロロ/な、何だこれ。手紙を読みます。
GM/これが手紙です……(言いながら、とある紙をプレイヤー達に渡す)



レンス/か、かわいい……なんて可愛らしい!(一同爆笑) トムちゃんの署名が肉球が可愛い!
エドガー/ひらがなとカタカナが混じってる……ちゃんと文字を習ってる。偉い!(笑)
ロロ/(←リプレイ編集者を見ながら)あの、これ……リプレイにするとき、スキャンして載せます?
シムーン/(←リプレイ編集者)うん、スキャンさせて貰うよ。……私、シムーンが手紙を読み始めるより先に「どうやってこれ、リプレイにしよう」って真剣に考えちゃったよ(笑) 手紙にどこに行ったか手掛かりは? 部屋のゴミ箱とかあさるけど?
GM/ゴミ箱には、失敗したお手紙がいっぱいあります……(言いながら、4枚のくしゃくしゃにされた紙をプレイヤー達に渡す)









エドガー/か、かわいい! 「ま」が全部逆だし、ロロ助は「○○助」になってるぞ!(笑) ……あの、シムーンおじさん。トムに「あやしい」って書かれてますよ?(笑)
シムーン/怪しいPCだからな、ありがてえな。ゴミ箱の手紙を全部調べてみるけど……?
GM/手掛かりはありませんよ。
シムーン/ホントに手掛かりが無かった!(笑) この手紙に何か伏線があったら凄いな! 炙り出しとかだったら怖いな!
エドガー/あ、炙り出そうか!?(笑)
ロロ/この手紙から共通して判ったことがある。
レンス/はい。
ロロ/……トムは、「ま」が書けない(一同爆笑)
エドガー/手紙を見てたら居なくなったトムの心配より、字が書けるようになって偉いなって感動するようになってきたよ……(笑)
ロロ/違うっ! どこに行きやがった!?(笑) まったく、休暇届けを出せば別に怒らないのに! 報告連絡相談って教えただろ!
GM/ボソッと)貧血のときにはホウレンソウ……。
ロロ/鉄分摂っても仕方ないだろ!?(一同笑)
エドガー/行き先を言ってくれれば心配しないのに……。
シムーン/彼女なりに、我々に心配かけたくなかったんだと受けとめてあげようよ。
GM/……とりあえず、いくら探してもトムがどこに行ったかは判らないです。何も判らないまま、翌日になってしまいます。
ロロ/くそ、どこに行ったか全然判らない……軍師なのにちっとも判らないだなんて、なんてこった。
エドガー/軍師2人があの体たらくだったからだろ!?(笑)
シムーン/ご覧の有り様だよ。(グッと拳を握って)でも大丈夫ッ!
ロロ/何が最強なんですか!?(笑)
GM/……翌日。エドガーさんの寝ているベッドの脇の窓に、足に手紙が付いた伝書鳩がやって来ます。
エドガー/ん? 鳩だ……名前でも付けるか。名前はポゥで!
ロロ/エドガーとポゥか(笑) アランはどこで出てくるんだよ?
エドガー/アランはきっと父親の名前だよ。……手紙はどういった内容?
GM/シェリーからの手紙です。
エドガー/姿勢を正して読みますよ。

「やあ、エドガー。この手紙が君に届いて嬉しいよ。
 フェリタニアは良い国かい? 土産話がそろそろ聞きたいな。
 一度カムロートに帰っておいでよ。お願いだ。
 でも、今のボクはちょっと忙しくて、夜じゃないと会えないんだ。
 待ち合わせ場所は、昔のボク達の秘密の場所。キミなら判るよね?」


シムーン/……「秘密の場所」。そう読んで、エドガーはどこか思い出せるのかな?
GM/【知力】判定で、12以上で成功です。
エドガー/ここで思い出せないとカッコ悪いから、≪ギフト≫を使おう。(ころころ)使って良かった、達成値16です。
GM/では、思い出すことができます。どんな場所なのかはご自由にご設定してください。
エドガー/そうだな……じゃあ、領主の館の裏にある木にしよう。エドガーはヒューリンで、シェリーのようなフィルボルの子供達と遊ぶといつも負けていたので、シェリーに木に登る練習をしてもらった思い出の木です。
GM/手紙に書いてあるのは、その木だというのを確信できますね。
エドガー/それにしても……シェリーがこんなことを言うなんて、珍しい。
GM/……その後。ゼウスのメンバーは、ナヴァールに呼び出されます。
レンス/トム様を探しているときに、ナヴァール様からお呼びが掛かるんですね。
エドガー/罠を掛ければトムが捕まるかなぁ……餌を置いて、籠を落とすトラップとか作れば……。
ロロ/スズメが大量に餌を突きに来るだろ。
エドガー/その大量のスズメをトムだと思って連れて来る!
レンス/エドガー様。それはトム様ではございませんので……(笑)
GM/(ナヴァールになって)「トム君は分裂したのかい?」
エドガー/ナヴァール、何を呑気なことを!?(笑)
GM/ナヴァールもフォーキャスターなんだから、トムが出て行ったときに【感知】判定に成功してそうですけどね……。
ロロ/(突然ナヴァールになって)「トム君がどこかに行こうとしている? だが軍師2人が成功したから問題は無…………止めなかっただと!?」(一同笑)
エドガー/おい! 上司の好感度が下がってるぞ、軍師2人!(笑)
ロロ/……しかし、トムが居なくなったのはヤバイよな。エドガーのときと違って、トムは勝手に居なくなった。我々は秘密部隊なんだから本来なら軍法会議ものだよ。
シムーン/正直に言うとね。
エドガー/ええっ。じゃあなんで軍師、止めなかったの!?(笑)
シムーン/凄く堂々とした声で)申し訳無いと思っている。
ロロ/同じく堂々とした声で)場に流されちゃってな。
GM/ナヴァールが話し始めますよ(笑) 「今回、君達に行ってもらいたい国は……カムロートだ」
エドガー/カムロート?
GM/「カムロートの港町で、魔獣が出没するようになったらしい」
エドガー/なにっ!?
レンス/魔獣が、出没……?
GM/本来、アルディオン大陸では魔族や妖魔、魔獣はいないことになっています。ごく稀に現れたという噂が流れたとしても、実際にその姿を確認した者は居ないとされています。
シムーン/なのに、カムロートに魔獣が出没って……大事件だね。
GM/「出没したというエネミーには特に統一性がなく、山に居たと言われていたエネミーが現れたり、エリンディル大陸のものだったり、東国のものだったりと……まるで一貫性が無いんだ」
レンス/なんと……。
GM/「噂によると……どうやらカムロートでは現在、エネミーの密輸が行われているらしい」
エドガー/密輸っ?
ロロ/魔獣を密輸するなんて、大規模な組織が動いている可能性があるな。……まさか、ネオバルムンクと繋がっているんじゃ?
レンス/そうですね、彼らは何を考えているのか判りませんから……。
シムーン/そうだな。「新たな技術を担う者」って文明開化の音がするようなことを言っていたしな。
エドガー/(←第2話のGM)だってさ! だってさぁ!(一同笑)
GM/「カムロートは中立国である以上、魔獣が放たれたときに住民達を守りきるだけの力も無い。もしも魔獣が被害を出しているのであれば、魔獣を倒してほしい」
シムーン/そんなに兵力も高くない国だからな。……チラッとエドガーを見てみるけど?
エドガー/……無表情でいます。この話にどう反応したらいいか判らないので……いつもの軽薄な調子とは違って、黙って話を聞いています。
シムーン/そんなエドガーを見ながら言うよ。大規模な裏組織が関わっている可能性もあるが、もしかしたら国家が関わっている可能性もあるな。
エドガー/事実、カムロートはエリンディルから渡ってきたものを使う唯一の国だ。そういった背景からも、エリンディルから魔獣が密輸される……という可能性は捨てきれない。誰が欲しいんだよ、魔獣なんて。
シムーン/戦争をやっている国なら欲しいよ。
エドガー/でも、リスクがデカいだろ!? 
シムーン/それ以外の使い道があるかもしれない。もしかしたら美味しいかもしれないよ。
エドガー/世は今、大グルメ時代!(一同爆笑)
ロロ/別にカムロートが滅びるぐらい良いじゃないか……って言おうとしたけど、一応エドガーの故郷だから言わないようにしよう。
レンス/GM、我々がこれから向かう港町の名前は?
GM/新しき港、クリスタ。カムロートの首都です。
シムーン/港町で密輸してる裏組織を追うなんて、近未来の横浜でガンアクションしそうなカッコイイセッションだな。
ロロ/どうせなら神戸をイメージしましょうよ。
シムーン/ポートピア!
ロロ/連続!
シムーン/殺人事件!
ロロ/どーん!
GM/どーん!?(一同爆笑) は、「犯人はヤス」って言いたくなった!(笑)
エドガー/じゃあ「犯人はヤス」ってことで。今回のシナリオは終わりにしましょう。
GM/待ってぇー!(一同笑)

 ナヴァールから旅の資金として、4人に5000Gが渡されることになった。
 任務に成功したら更に報酬が与えられると、説明を受ける一行。


シムーン/……今回、シーフ役はトムがいない。厳しい任務になるだろうな。
GM/でも、港町ならトラップが仕掛けられてるとは限らないでしょう?
レンス/港町なんて「プール」の宝庫じゃないですか!(笑)
ロロ/それに、いつどこでボストンティーパーティー!(一同笑)
シムーン/気を付けて行かないと、トンビに食べ物を盗られるかもしれないし……。
エドガー/どっかで綱渡りをする可能性だって無いとは言い切れないな!(笑) そうだ、カムロートの現在の被害は? 魔獣が出没しているというが、町で暴れてはいないのか?
GM/ナヴァールは資料を見る動きをします。「何人かの行方不明者が出ている」
レンス/行方不明者……? 共通点は?
GM/「特に無い。一つ言うならば……全員が、『種別:人間』であることかな」
エドガー/ヒューリン?
GM/「エクスマキナとドラゴネットではないということだ」 ヒューリンやエルダナーンやヴァーナ、ドゥアン、ネヴァーフが被害者です。
シムーン/エドガーの方を向いて言います。カムロートは出身国だろう? 仲の良い知り合いや、頼れる人は居るかい?
ロロ/エドガーの過去は大体知っているので言います。……領主様にツテはあるんだろ?
エドガー/……ちょうどシェリーから連絡が来てたところなんだ。多分、この件についてだろう。シェリーからの手紙を見せます。
シムーン/GM。この魔獣出没の事件はいつから?
GM/エドガーがカムロートを出てすぐあたりからです。
エドガー/……なんだそれ。超重要じゃないか。くそ、なんで僕はこんなときにカムロートに居ないんだ!?
ロロ/……そう熱血になるエドガーに、懐かしいものを見るような目をしておく。なあ、領主様は別に自由になれない身分という訳じゃないんだよな? なんでこんな回りくどいやり方で連絡を寄越すんだ?
レンス/まるで隠しているみたいですよね。
エドガー/あ、確かにそうだね……。
GM/それが気になったなら、【感知】か【知力】判定を振ってみましょう。難易度は14以上です。
シムーン/【感知】で(ころころ)17。
レンス/【知力】で(ころころ)17です。
GM/手紙の筆跡を見ます。シェリーさんはとても腕白なお嬢さんなのですが……そんな人に似つかわしくないような、震えたような、弱々しい筆跡だと思います。まるでエドガーさんにこの国の一大事を伝えたいような……でも誰かに見付かってはいけないような。
エドガー/超切迫してる……!?
レンス/……これは、シェリーさんの近くに敵が居るということですよね。
ロロ/そして、エドガーを頼りにしているんだ。
エドガー/これは行くしかないな!


 ●ミドルフェイズ1

GM/それでは、カムロートに向かったゼウスの面々。その道中に色々ありましたが、何があったかは……割愛しましょうか。
エドガー/いやぁ、まさかあんなことになるとは思わなかったね……(笑)
シムーン/まさかベアが8匹も出るとはな。
GM/8匹!? 大変だった!(笑)
ロロ/……うーん、いつどこで韓流ネタを入れようか考えているのをやめたい(笑)
シムーン/港町が舞台なんだからいっぱいネタを出せるよ……東方神起あたり。
エドガー/東方からの使者が!? 東方から来た東方神起が今、カムロートで大人気!(笑)
ロロ/でも、アルディオン大陸に来てから1人また1人と減っていき……。
シムーン/あれだけいた東方神起も、今はもう2人か……。
エドガー/まさか東方神起が東方から来た魔獣かもしれない!?
ロロ/……なんか、すっごいふわふわしたネタになりましたね。
シムーン/誰1人、韓流マニアでもないのに続けてるからね。
GM/(笑)。それでは皆さんは、カムロートの首都クリスタに到着しました。港町と言うだけあって活気のある町です。大変な事件があったなんて思わせない……ですが、エドガーさんには判ります。やっぱりどうしても緊張感が漂っている。
エドガー/うーん……。まあいいや、レンスちゃんに地元の美味しいお店でも教えてあげよう!(笑)
GM/これから情報収集ですよー(笑) 朝と昼と夜に1回ずつ、選択した場所に行くことができます。朝にカムロートに到着したので、1日目は昼のパートから開始ですね。GMから出せるマップはこの2つです。

【クリスタのMAP】
 @領主の館
 A港町


ロロ/待ち合わせ場所は「夜に」って手紙に書いてあったんだよな。だからまずは……みんなで「港町」に行くか?
エドガー/そうだね。「領主の館」には夜に行くから、まずは全員で「港町」で噂話を聞いておこう。あ、エドガーは髪をみつあみにして、眼鏡を掛けて、いつもとちょっと違う格好をするよ。
シムーン/一応、変装した方が良いか。
エドガー/シェリーの周囲で異変が起きてるから、僕が現れて敵に動かれると困るしね。じゃあ……カムロート名物イカ焼きを食べながら、あそこが娼館とかテキトーなこと言います。
ロロ/こら、女の子いるだろ!(笑)
シムーン/エドガーから美味しいお店を教えてもらって、そこの人に話を聞いてみようか。……親父さん、景気はどうだい?
GM/(店の親父になって)「景気ぃ? そうだねぇ……ぼちぼちだよ。客足は減っちゃってるけどさぁ」
ロロ/この辺で何か騒ぎがあったと聞きましたが。
GM/「なんだ、知ってるのか。……あんまり大きな声で言えないけど、みんな大体知ってるなぁ」
レンス/何があったんです?
GM/「夜、人が少ない時間になると……見たことのないような化け物が出るんだ」
エドガー/化け物か。穏やかじゃない話だね。討伐する部隊は動いてないのかい?
GM/「まだ特には。どうにかしてほしいんだけどね。退治するにもその化け物が見付かりやしないんだ」
ロロ/だが、目撃者も被害者もいる……化け物はいるんだろ?
GM/「ああ。絶対、この近くに居る筈なんだ。その証拠に、この港町を離れると被害が無い」
エドガー/行方不明者って、現場に血痕があったりするのかい? それともフラーッて居なくなっちゃうのかい?
GM/「血痕があった。でも居なくなっちゃうんだ。人目につかない場所、裏通りとかで……怪しい話だよねぇ。それともう一つ……いや、これは言っていいのかねぇ」
エドガー/なんだい親父。そこまで言っちゃったなら言っちまいなよ。
レンス/イカ焼き、もう一つください。
GM/「よし、言うしかねーな!」(笑)
シムーン/……ああ、これが女子力か(笑)
レンス/……買ったはいいけど、イカ焼きってどうやって食べればいいんだろう(笑)
エドガー/はい、あーん!(笑)
GM/親父さんはガイドを取り出します。「錬金武装船を見かけたっていう奴がいるんだよ」
シムーン/錬金武装船?

 「錬金武装船」
 カムロートは元々、武装船をいくつか持っているが、その中でも特に強力なもの。
 錬金術の粋を結集した最新鋭の大艦で、従来の船の倍も速力を持ち、鉄壁の装甲が装着され、大きな大砲を何門も備えている、非戦闘国カムロートにあるまじき兵器。
 しかし、竣工すると同時に行方知れずになってしまったという。試験航海中に遭難したとも、反乱がおこったためとも言われているが、設計から出港まで全てが極秘のうちに進められており、真相は闇の中である。


エドガー/ゴーストシップみたいな、噂の類さ。洋上で見たこともない船に遭遇したっていう話が噂されるぐらいのな。ゲソもそもそ。
ロロ/で、その錬金武装船とやらが……?
GM/「あれだけ丈夫な船だったら、中に化け物を積んでおけるかもな……」
レンス/なるほど……。錬金武装船がエリンディルに向かって出港していたとしたら、それは目撃談も出てきませんよね。それほど頑丈な船ならエリンディルへの航海も出来るでしょうし。
シムーン/エリンディルに行ってるんだから、見られないよね。
GM/「そんな噂も出ているもんだから、領主代理のシェリー様の元気もめっきり無いし。病床に伏せってるって言われているハリソン様も、どうかねぇ……」
ロロ/……エドガー。何か聞いてないのか。
エドガー/国を出てからカムロートとは縁が無くてね。
GM/「いやー、カムロート会商組合がこの事件の糸を引いてるのが領主様達じゃないことを祈るばっかりなんだけどねぇ!」
エドガー/不敬だぞ。何のためにカムロートが戦を避けてるんだよ。
ロロ/そんなことをしても、領主様には1文の得にもならないだろ……。
GM/「だよなぁー! そんな大変なことになったらこの国は終わっちまうからなぁ!」 親父さんは笑いますが、不安を押し殺せていません。
シムーン/町中、この親父さんと同じ考えだろうね……。兵力もロクに無い国なら、余計に魔獣事件は不安に思うだろうさ。
エドガー/他国の戦は金になるが、自国の戦は金にならん。兵力を整えるのも金の無駄だ。だから兵隊をよそから買ってきてるんだ。
シムーン/その買ってきた兵が、魔獣って可能性もあるだろ?
エドガー/……それは。
シムーン/いや、やめよう。親父さん、お話ありがとう。
レンス/イカ焼き、美味しかったです。ありがとうございます。
GM/「また宜しくー!」と、大量のイカ焼きを買って、このシーンを終わりにしましょうか。
シムーン/……トムが居てくれたら全部食べてくれたかな。
GM/まずトムは小麦が入ってないか確認しますよ。
エドガー/小麦恐怖症になってる!(笑) アンダルテルカはスケルトンキング様がちゃんと全部浄化したから食べ放題になったんだよ!?
シムーン/そうそう、公式NPCのナヴァールもお土産の飴をもしゃもしゃ食べてたじゃないか。オープニングで死んでなかったじゃないか(一同笑)