巨神戦記ギガントマキア・リプレイ・Forget-me-not Scarlett
■ 第9ループ 『 その道の先 -BLood child- 』 ■
2009年1月6日




GM/じゃあ始めるか、『第9ループ』。今回は何をテーマにやっていこうかー?

 この『スカーレット』というキャンペーンは、シナリオは1種類しか用意されていない。ただし、
★2回行動可能な日常シナリオMAPで、どのシナリオキーを入手したか。
★2回行動可能な情報収集で、既に入手したシナリオキーとどのシナリオキーを組み合わせるか。

 によって、大きくシナリオが分岐する。1つのセッションのたびに「どのキャラクター同士がくっつくか」によってストーリーを進行していくことがウリになっている。

レスター/前々からプレイヤー内で話してたんですけど……「いつかアンジュとルイスがいた研究所でみんなで行きたいね!」って思ってたんですよ。
GM/……研究所に行くの?
ラカート/いつもの病院じゃなくて、海を越えた研究所に。ほら、研究所ってロマンじゃないですか……エロくて(笑)
GM/まあ、出来ないこともないだろうけど……その場合「シーン3」の情報収集がどうなるかな……無理じゃないとは思うけど。

 そんな、GMも予想できない展開をリクエストされた今回のシナリオ。
 ……そうして、今回の目的は……。

GM/「研究所ルートにいく」で、カップリングは「ラカート×アンジュ」「レスター×イオン」「カイル×シグ」だね。……カップリングは若干いつも通りな感じだけど、新しいルートにいくか。
アンジュ/はーい。どこから食べてもおいしい『スカーレット』!(笑)
シグ/……イオンとルイスってさ、もしオンリーイベントが開かれたらイベント名『サムライシンドローム』とかだよね(笑)
GM/その場合は≪カタナ≫持ちのレスターも中心キャラクターに含まれるんだろうな(笑)
ラカート/そうだ、ルイスとイオンってサムライ同士なんだ……。レスター、ルイスと同じサムライのイオンにドキドキするといいよ!
シグ/で、ルイスのことを重ねるレスターにイオンが「俺を見ろよ!」っていう展開になるんだな。
レスター/そういう萌える展開になるように頑張るよ(笑)
GM/それじゃあそろそろシナリオ始めます。……あ、マップを提示してなかった。待って。
シグ/もうマップ提示しなくても全部暗記してますけどね(笑)
ラカート/そりゃ9回もやってりゃなー(笑)


 巨神戦記ギガントマキア
  「Forget-me-not Scarlett」 第9ループ



 ●シーン1

GM/ではマップを表示しました。最初の選択肢です。日常の昼間パート、誰がどこにいきますか?
ラカート/今回は研究所をテーマにしていきたいので……【カイルの部屋】で墓島研究所に関してのシナリオキーを集めなきゃだな。
アンジュ/じゃあ、ラカ兄は艦長の部屋に行くの?
ラカート/そうしよう。【カイルの部屋】に行って、エロフォルダでも探しに行こう!
レスター/鬼! 惨すぎる!(笑)
ラカート/というのは冗談で(笑) アンジュのことと、部屋割りについて話に行こうと考えながら行きますよ。
アンジュ/……アンジュはどうしようかな。
ラカート/ラカートについて来てもいいし、シナリオキー集めに違う部屋に行ってもいいんじゃないか?
レスター/俺は【ルイスの部屋】に行くつもりだったけど、来るか?
シグ/墓島に行くためにサクサク進めるんだったら、ラカートさんと一緒にいれば[シナリオキー/墓島・強化兵]が入手できるよ。
アンジュ/そっかぁ、どうしようかな……。じゃあ、ラカート兄と一緒に艦長の部屋に行くことにします。
レスター/なら俺は【ルイスの部屋】に行って、イオンが来てくれるのを待ってます。イオンのフラグも立たせたいので!
GM/その場合はシーン場所は【ルイスの部屋】になるけど、イオンと接点を持つことからステージ名は【イオンの部屋】になります。レスターはイオンが出るのを待っている……と。シグはどうする?
シグ/エルフはラカートさんのエロフォルダ探しを円滑に進めるため、カイルさんを部屋から出します(一同笑)
GM/…………ところで、エロフォルダって何?
ラカート/シグの写真をパソコンに溜めてるんじゃないですか? カイルだし。
GM/自分の醜態のためにラカートに加担するのか、シグさん……(笑)


 ●ステージ/イオンの部屋

GM/まずはイオンでGMがウォーミングアップしよう。……レスターのシーンからいきます。
アンジュ/イオンでウォーミングアップになるんだ(笑)
GM/だってイオンやりやすいんだもん。……場所は【ルイスの部屋】だけど、シナリオキー入手のためにステージ名【イオンの部屋】にレスターはやって来ました。
レスター/ルイスの部屋で……ぶおーっと掃除機かけてます。
シグ/ダイソンの変わらぬ吸引力で。
GM/凄いな、西暦の時代から変わらぬ吸引力なんだ。
レスター/ダイソンすげー……ってそんな話置いておいて!(笑) いつも通りルイスの部屋を隅々まで掃除機かけています。
GM/いつも綺麗だったルイスの部屋を、レスターがより綺麗にしていくんだな。
レスター/モデルルームみたいに綺麗です(笑) で……掃除機かけながら、机の上にある写真立てに目がいく。
GM/その写真に写っているのは、ちょっと昔のフェルトリーナ隊の姿だ。アンジュが来る前のウサミミフュージョナーや、もういないミンストレルのミモザさん、今より少し若いレスターとシグとカイルがいる……そんな写真。
レスター/ぼうっと眺めています。
GM/そんなときバターンと扉が開く!(イオンになって)「俺を見ろよッ!
アンジュ/早っ!?(一同爆笑)
GM/みんなこの台詞を待ってたんだろ?
ラカート/違っ! 待ってたけど!(一同笑) バスケットボールだと思ってたらサッカーだった気分になった!(笑)
GM/キックオフ! ゴォール!
レスター/ビックリした、そうくるとは思わなかったから!(一同笑)
GM/レスターが見ると、そこにはフル装備のイオンが立っています。
ラカート/フル装備って、ガンドッグ的な意味でですか。
GM/ガンドッグ的な意味に決まってるだろ! 何言ってんだよユウったら!(←何故か中の人を名指し)
ラカート/なんで俺責められた!? ゴメンナサイっ!(一同爆笑)
レスター/ホントだよ!(笑) なんでそんな格好をしてるんだ。
GM/「妖怪ブオーを倒しにきた!」
レスター/妖怪ブオー?
GM/「誰もいない筈の部屋でブオオオオと音がする謎の妖怪ブオー! 見付けたぞ妖怪ブオ……あれ、レスターじゃねーか?」
レスター/……そんな迷彩服を着て、お前は一体どこに行くんだ……。
ラカート/キャラクターの方向性的にね!(笑)
GM/「何言ってるんだ、お前を攻略しにきたのさ」
レスター/……もう中の人が「イオンルートいくの無理かもしれない」って気がしてきた!(一同爆笑)
ラカート/ガンバレ!(笑)
GM/「お前、こんなトコロで何やってんだよ。そ、それはまさか……伝説の武器ダイソン!? 草薙剣と鏡とともに封印されたという!」
シグ/それ勾玉や!(笑)
GM/リアルにGMが残り1つ忘れただけだよ! そっか勾玉か! 安徳天皇ゴメンネ!」(笑)
レスター/ここは……その、艦長からこの部屋を片付けておけって頼まれてたから……掃除していたんだよ。
GM/「お、この写真なんだ?」
レスター/むっ。
GM/「おお、これはちょっとだけ肌年齢の若い艦長! あまり変わらないエルフ! あとは女と女と……レスター?」
レスター/……そうだな、俺もいる。
GM/「ということは……この部屋は、以前の隊員の部屋か? そこを掃除してたってことは……誰もいないの? 死んだの、この部屋の奴?」
レスター/……判らない。もう戻ってくるかどうかもな……。
GM/写真をフォトショップでエルフのモミアゲびよーん!
レスター/やめなさい!(一同笑)
GM/「で、俺って何しにここに来たんだっけな。そうだ、好感度上げに来たんだ!
レスター/お前は……本当にストレートな奴だな……(笑)
GM/「だってレスターとあんまり関わったことなかったんだもん。何故なら俺はジジイにかかりっきりだからな! 仕方ねー話だなぁ! ジジイを1人にしちゃおけないからなぁ!」
アンジュ/逆だ!(笑)
GM/「知らないことがあるのは良くない。そういえばお前……好きな食べ物はカレーじゃないのによく作るよな? そんな訳だから一緒にデート代わりに手合わせでもしねー? お前の武器、ダイソンか!?」
レスター/……ダイソンで戦いたいのか、お前は?(笑)
GM/じゃあ俺、ダスキンにする!
レスター/だからって勝てねーよ!(笑)
GM/ミスタードーナッツをくらえ!
レスター/どこにミスタードーナッツがくっ付いてる!?(笑)
GM/「ロックブーケに行けばあるよ。エニーズのある通りからちょっと離れた所にさ」
レスター/……判った、そこに行こうか?
GM/「マージでー? デートしてくれんの? 外出するならおめかしして行っちゃうだわよ!」
レスター/「だわよ」って誰なんだお前は(笑) ……掃除機を片付けて、イオンと一緒に出かけようとします。
GM/シッポふりふりでイオンと一緒に外に出ます。……という訳でレスターは[シナリオキー/イオン]を入手してください。騒がしいコイツとこれから仲良くできるのかな?
レスター/……どうだろ(笑)


 ●ステージ/カイルの部屋

GM/次のシーンはシグいきます。
シグ/さっきまで妖怪ブオーの部屋が騒がしかったと思ったらいきなり音が止まって何人か宿舎を出ていく音がした。……まあ、休日だしいっか。
GM/シグさんも休日なんだけど、どうするの?
シグ/そうだな……ちょっと前にフュージョナーが死んでしまって代わりにアンジュさんがフェルトリーナ隊に入った。カイルさんも疲れているだろうなって思って、【カイルの部屋】に行きます。
GM/では、艦長室のドアの前です。
シグ/コンコンとノックします。
GM/返事は無い。
シグ/……。コンコン、ガチャリ! カイルさん!?
GM/返事は無い部屋に無理矢理入ると、デスクに突っ伏して寝ているカイルが見える。
シグ/……。カツカツと部屋に入って机の周りの酒瓶を片付け始めます。
GM/では【感知】判定をお願いします。
シグ/(ころころ)13です。
GM/成功しました。……君は、書類の中から『墓島』や『強化兵』と言った聞き慣れないキーワードを目にします。[シナリオキー/墓島・強化兵]をゲットしてください。
シグ/普通にゲットしちゃった。よく判らないけど、書類をトントントンと整理して置いておきます。後でラカートさんが捜索しやすそうに重要そうなプリントを一番上に置く!(一同笑)
ラカート/やったー! エロフォルダとともに発見しとくよー!(笑)
シグ/俺の【霊格】12が火を噴くぜ。音を立てながら片付けておきます。
GM/それだとカイルも流石に起きるかな。「んー……」と言いながらシグを見て、「……何やってんだ、お前」
シグ/部屋が汚かったので簡単に掃除させてもらいました。
GM/ここで艦長がシグの工作に気付くか【感知】判定をします。(ころころ)……失敗。「あー、久々に居眠りしちまった」
シグ/お疲れですか? 換気するために部屋の窓を開けながら言います。
GM/「疲れてないよ」と明らかな嘘を言う。「それと窓を開けるな、溶ける。お前だってインドア派なんだからダメージ受けるぞ」
シグ/まったくですね(笑) でも、部屋に篭もりっぱなしは良くないです。
GM/「お前が言うか」
シグ/何の話でしょう。……あの、お時間ありますか?
GM/「……休日だし無理に仕事をしろとはお前も言わないだろ?」
シグ/休日なのに仕事してたんですね……(笑) じゃあ、久々に今日は休日ですし、外にでも行きませんか。
GM/ぎょっとした顔をします。「おま、それ、ちょ、本気で言っているのか?」
シグ/……言った俺もぎょっとした顔をします(笑) 俺、10年間ここで住んでますけどこんな台詞言ったの初めてです(一同笑)
GM/それをかなり深刻に受けとめます。「お前が話か……判った、行かなきゃいけない大変な話なんだな……」
シグ/おっと、ジャブがストレートにヒットした感じだ(笑)
GM/外着に着替えて外に出ます。……出る前にカイルは部屋を見渡すけれど、鍵を掛けないで出ていきます。
シグ/ラカートさんの為に(笑)
GM/寝ぼけていたんだろうね。食事に行くかのように彼はフラフラと出て行きます。「……9月ってこんなに暑かったか?」
シグ/日差し眩しい……暑いですね……これからどうしましょう。
GM/「どうしよう」
シグ/なんか……冷たい物でも食べたいっていうか……。
GM/「なんだ、冷たい物って?」
シグ/…………うーん……。
ラカート/……このインドアがっ!(笑)
レスター/外出して早々、店でも入っちゃえば?(笑)
シグ/と、とりあえず暑いんでエニーズでも入りましょう。……外にいたの、15分ぐらいですけど(笑)
GM/レストランに入ってコーヒーでも注文しようか。……店員が淹れた『コーヒーっぽいもの』をカイルさんは飲んで、複雑な顔をします。
シグ/こっちもコーヒー頼んで、飲んで、複雑な顔をします。カイルさん、アークを辞めたら喫茶店経営なんてどうですか?
GM/「ああ、それ……俺も考えた。喫茶店でピアノでも弾いて生活しようかな……」
レスター/……艦長ってピアノも弾ける設定だったんだ?
シグ/ホラ、ミンストレルって音楽家だから≪音楽スキル≫持ってるし。
GM/大抵は歌なんだろうけど、カイルが音楽をするならピアノかなって思って。
アンジュ/……なにそのカッコイイ設定(笑)
GM/「アークを辞める日か……まだ来ないかな。なんだお前、退職後の話をしに来たのか?」
シグ/そういうことではないんです。……アンジュさんのことです。
GM/真面目な顔になります。
シグ/アンジュさんがここに来てからもう1週間が経ちました。このまま彼をフェルトリーナ隊においておくつもりですか?
GM/「……ああ、そういう風に手続きを取った。フュージョナーがいなかったフェルトリーナ隊にアイツは不可欠だ。そのまま配置してもらうことになった」
シグ/でも、記憶喪失の彼をおいておくというのはちょっと……。
GM/「施設に預けろと言いたいのか?」
シグ/いえ、フュージョナーとしての彼がとても重要であるのは判っています。……彼が居ると隊が明るくなることもまた事実ですね。
GM/「アークも簡単にフュージョナーを探してくれるということはない。強い手駒がカンタンに手に入ったんだ、喜ぶべきじゃないか」
シグ/……ロードらしい冷たい言い方にちょっと複雑な顔をしてコーヒーを飲みます。アンジュさんが来る前に死んでしまったフュージョナーのことを思い出しながら……長生きしてくれるといいですねと言います。
GM/……カイルも、話題は特に無くコーヒー飲んでいます。
シグ/ずーん。……そ、そういえばさっき部屋を掃除しているときに見たんですけど、『墓島・強化兵』って何ですか?
GM/カイルの目が変わる。
シグ/ゾクッ。
GM/その後、笑って言います。「……何か、見たのか?」
シグ/わ……怖……。い、いえ、散らかっていた書類を簡単にまとめただけなので内容に関しては……すみません、聞かれてはマズイお話でしたか。
GM/「……。とりあえず隊とは関係ない。俺の個人の仕事の話だ」
シグ/個人のお仕事……ですか?
GM/「俺も色々やってるんだよ」……ギガマキの設定として、アークに所属していても別にお仕事をやっているもんだからね。傭兵とか運び屋とか。
アンジュ/アンジュは『聖堂騎士』やってるよー、お巡りさんらしいよ!(笑)
GM/イオンもラカートも『聖堂騎士』なんだよね。お巡りさんっていうよりボランティアで花を植えてる人達っぽいけど(笑)
シグ/青年団みたいなもんかな(笑) ……カイルさん、お仕事もいいですけどあんまり根詰めすぎないようにしてくださいね。
GM/「ありがとよ。そう気遣ってくれるのは嬉しいな」
シグ/いつも通りの棒読みだなぁ。お仕事が片付いたら改めて食事でもしましょうか。
GM/「そのときまでに話のネタ、用意しておけよ」
シグ/……頑張ります。墓島についてはカイルさんに聞けないみたいだから……後でラカートさんにでも聞いてみよっかなー?(笑)


 ●ステージ/カイルの部屋・2

GM/では次にラカートとアンジュのシーンです。
ラカート/シグが外に出た後に、【カイルの部屋】に来て……ドアをゴンゴン!
GM/返事はありません。
ラカート/居ねーのか。まだ寝てんだな……ガチャ! お、ドアが開いてる! 不用心だな! 入りまーす。
アンジュ/あ、ラカート兄、待って待ってー。……ここ、艦長の部屋だよね?
GM/アンジュも一緒に艦長室に入ります。バスルームもベッドルームも姿はありません。留守のようです。
ラカート/アンジュ、艦長って外に出ると溶けるんだぞ。
アンジュ/えええっ!? ドロドロになっちゃうの!?(笑)
ラカート/冗談だ、艦長は人間だってー……と言いながら、艦長の弱味になりそうな変な本を探します(笑)
GM/では【感知】判定してください。シグが工作をした後なので難易度は10と低くなってます。
ラカート/(ころころ)ハイ、成功。なんだこの書類……。
アンジュ/ラカート兄、艦長の物はあんまり触っちゃダメなんじゃ……。
GM/そんな会話をしながら、ラカートは『墓島』『強化兵』といったキーワードが目に入ります。[シナリオキー/墓島・強化兵]を入手してください。
ラカート/なにこれ。気になったので……勝手に艦長のパソコンつけます。ポチッ。
アンジュ/ああっ! ……だ、大丈夫かなぁ?
ラカート/大丈夫だって、痕跡を残すなんて俺がすると思うかー?(笑)
GM/……艦長室にあるパソコンをつけます。ちなみにこれは方舟を操るロードしか扱うことは許されてない大変貴重な魔法の箱です。≪電脳調律スキル≫で情報を見ることが可能です。
アンジュ/……ラカ兄、何調べてるの?
ラカート/なんか変な単語があってな。≪電脳調律スキル≫でカタカタカタ……俺でも聞いたことがねえよ……カタカタ。
アンジュ/墓島……?
GM/その言葉にアンジュは、軽い頭痛と違和感が生じる。
アンジュ/えっと……うんと……。頭をノックします。
ラカート/どうした、アンジュ。気分でも悪いのか?
アンジュ/だ、大丈夫……一瞬痛かっただけだから。
ラカート/なんかあったら言うんだぞ。
アンジュ/うん、ごめんね……。
GM/では簡単に見付かることのない情報を≪電脳調律スキル≫で判定してみようか。難易度は15、20、25。難易度は高めだけど艦長のパソコンを使う訳だし……ラカートはマシンネイチャーだから既に≪電脳調律スキル≫レベル2持ってるし、楽勝だね。
ラカート/(ころころ)15。それにアンジュへの愛のカードを足しておこう。
GM/おお、高い。……とある研究の情報が出ます。ここから海を跨いで数時間の小島で、とある研究がされていることが書かれています。
ラカート/……なんだこりゃ……。
GM/経験値を100点支払えば能力値を上昇させることができたり、フェイバリットを取得することができるというものらしいです。
ラカート/……もう一声か。全部カードをつぎ込んで25まで成功させます!
アンジュ/ラカ兄、俺のカードも使って!
ラカート/アンジュありがとー! 25で成功しておきます。
GM/では画像フォルダが出てきます。
ラカート/お、シグのエロフォルダもあった。(無視して)なになに、こんな酷い研究がされてたのか。
シグ/普通に流したよ!?(一同爆笑)
ラカート/新しいフェイバリットがもらえたりするのか……良いなぁ。
GM/でもだいぶ非人道的な実験が行われてるみたいだね。無理矢理覚醒させたり、戦わされたり、何人もその実験で死んでいたり、血生臭かったり、大きな金が動いていたりとか、政治の闇を見てしまった感じだ。
ラカート/きな臭ぇ……。患者リストって見つかりますか?
GM/達成値25で見つかりました。……アークの隊員の番号のファイルがあります。この番号を照らし合わしていけば、どこの隊の誰さんだというのが判るんじゃないかとラカートは思います。
アンジュ/……不安そうに画面見たり、ラカート兄見たり、ソワソワ眺めたりしてます。
GM/そのファイルの中から、おそらくフェルトリーナ隊のことらしい番号を発見します。
ラカート/……ウチの隊からもこの研究所に行ってるのか。詳しく情報を見ます。名前を覚えておきますよ。写真や番号とかも。
GM/では研究データの画像を見たとき……「おや、この実験体の格好って……一番最初にアンジュを拾ったときの服装と似ているんじゃ?」と思ってください。
ラカート/……あ……。
GM/アンジュが着ていたあの服は、イオンがポイッと捨てちゃったけどね。
シグ/貴重な手がかりをイオンが捨てたのか……(笑)
ラカート/アンジュに施設内や実験の様子が載ってるファイルを見せます。……アンジュ、ここに見覚えは?
GM/見た瞬間、アンジュに激痛。
アンジュ/……う、うわあ!? 頭を抱えて蹲ります!
ラカート/だ、大丈夫かっ!?
GM/アンジュは、「あそこを知ってる。もしかしたら俺はあそこに居たかもしれない」と思います。
ラカート/……電源を落として、部屋から出ていく準備をします!
GM/では出ていく前に隠蔽工作を【知力】でしてください。難易度は15。
ラカート/さっきのでカード使いきったから……(ころころ)あ、でもピッタリ15だ。悪運強い!(笑)
GM/おそらくこれでバレないだろう、履歴も消したし触ったように見えないように工作します。
ラカート/ごめん艦長! ……でも艦長、なんで黙ってたんだ? 思いながら部屋を出ていきます。
アンジュ/……ヨロヨロしながら部屋を出ます。
ラカート/大丈夫か。ごめんな、いきなりあんなモン見せて……。
アンジュ/……思い出した気もするけど、痛みで全部吹っ飛びました。
ラカート/部屋に連れ帰ります。ベッドに寝かせます。……大丈夫か?
アンジュ/少し痛いけど……起き上がろうとします。ぐっ……。
ラカート/……何があったんだ?
アンジュ/えっと……写真を見て、なんか……痛いのでぶっ飛んじゃった。
ラカート/アンジュ……嫌な話になるかもしれないが、もしかして、あそこに居たのか?
アンジュ/……多分……居た、んじゃないかな……。
ラカート/さっきの実験体の扱いを見て……思い出して、ギュッとアンジュを抱きしめます。大変だったろうな……。
アンジュ/……うん……。いや、まだ全然判らないけど……だ、大丈夫だよ! 俺、元気! ……艦長、やっぱり何か知っているのかな。
ラカート/多分、何か知ってるんだろうけど……。まあ、集めてくれてこれから俺達に言うつもりだったのかもしれないしな!
アンジュ/……帰ってきたら聞いてみようかな?
ラカート/ダメだ!
アンジュ/……な、なんで?
ラカート/だ、だってホラ、また頭痛くなるといけないし! 俺が先に訊いて来るからさ、それまでちょっと待っててくれよ。
アンジュ/でも、ラカート兄……。
ラカート/大丈夫だよ。全然何も無いと思うし。お前は気にするなよ。


 ●日常・夜/レスター×イオン

GM/では夜のパートにいくよ。最初はレスターとイオンのシーンから始めます。……どういうシーンにする?
レスター/うーん……どこに居ようかな。自分の部屋が一番無難なんだけど。
シグ/いいんだよ、外に出ても。食堂でカレー作ってもいいんじゃない?
レスター/衝動でカレーでも作ってようか?(笑) ……なんかイオンと話をしてたらなんとなく作りたくなっちゃったんだ。
GM/食堂で、おたまでぐるぐるカレールーを煮詰めているレスターさん。
レスター/昔よく作ってたんだ。……で、無意識のうちにルイスの好きな味になる(笑)
GM/未亡人か!(笑) ……作っても食べる人はいないのに、何故か作っちゃうんだな。
レスター/自分はそんなにカレー好きじゃないんだけどね。……これ、どうしようかな……。
GM/(いきなりイオンになって)「俺にしろよ!
レスター/…………。その声は、イオンか?
GM/へぇーボタンを押しながら「俺にしろよ! 俺にしろよ! 俺にしろよ!
レスター/そのボタンを奪い取る。
GM/75俺にしろよです!
レスター/……7500円?
GM/「カレーなんか作ってどうしたんだ?」
レスター/いや、昼間にお前と話していたらなんとなく作りたくなった。
GM/「そんなんだったら羽もイエローにしちまえよ。黄色にするの手伝ってやろうか?」
レスター/何を手伝うんだ。
GM/ガンプラ用のスプレーでぷしゅー
アンジュ/やべ、換気しなきゃ!
レスター/換気とかそういう問題じゃない!(笑)
GM/「で、そのカレーって夜食か? 夜食にカレーってベッドがカレー臭くなるぜ。明日の仕込みか? 美味しくしてやろうか?」
レスター/何を入れる気だ?
GM/「とりあえず今この手にあるのはスプレーだな」
レスター/……せめて食べられる物にしてくれ。
GM/「判った。食べられるスプレー持ってくる
レスター/どこに売ってるんだ、そんなもの。カレー、食べるか?
GM/「ハーイ!」と元気に返事をする10歳……じゃなくて20歳児。山盛りに、カレーが乗らないぐらいご飯を盛ります。
レスター/流石にその量は多いんじゃないか。皿にカレーが乗らないだろ。
GM/「カレーに埋もれて眠るというのもまた一興……」
レスター/後で掃除が大変になるからやめておけ。
GM/そんな感じでカレーをもぐもぐ。「こういう味が好きだったのか、お前。またお前のメモが1つ埋まったぜ」
レスター/いや、俺はそんなにカレーは得意じゃない。
GM/「じゃ、なんで作ってんだよ」
レスター/……ちょっと返答に窮す。
GM/「判った、空気読んで言ってやろうか! それとも空気読まないで言ってやろうか! それとも石橋貴明でいこうか!」
レスター/えーと……とりあえず空気読んでもらおう。
GM/「昔の男の味とかじゃねーのか?」
レスター/…………。
GM/「昔の男の味とかじゃねーのか?」
レスター/何故繰り返した!?(笑) 素直に……頷いておくよ。
GM/「ふーん」と言いながらもぐもぐと食べます。
レスター/……イオンは好きな食べ物とかあるのか?
GM/「お前だよ」
レスター/…………。
GM/「嘘だ」
レスター/うん(笑) じゃあ、俺以外で何だ?
GM/「ハンバーグカレー。これで肉でも乗ってれば最高だなー」
レスター/そうか。今度、作ってやろうか。
GM/「そう言っちまうとまた好感度上がっちまうぜ。本格的に落としにかかるぜ。それなりに空気は読めるんだ。読まないだけさ!」
レスター/……本当か?
GM/「半ば嘘だ!」
シグ/……でも、半ば本気だ(笑)
GM/「お前が俺の本気スイッチを押してくれるなら、お前を落としにかかったっていいんだぜ」
レスター/……いいよ、落としにかかったって。
GM/「いいの? マジで? ……よーし! 今日からお前、俺の部屋な! むしろ俺がお前の部屋な!」
レスター/まあ……どうせ1人部屋だからいいけど。
GM/「そろそろジジイも一人立ちするお年頃なんだよー! 俺が居なくったってアイツなら一人でやっていけるさ!」
レスター/あー……判った。後でラカートには言っておくから。荷物まとめておいで。
GM/「25分ぐらいでまとめて来る!」……と言ってダダーっと24分後に引っ越しセットを持ってレスターの部屋にやって来ます。では相部屋になったということで、レスターは[シナリオキー/イオン’]を手に入れてください。
アンジュ/い、イオン兄……夜中なのにどっすんばったんして、何してるの?(笑)
GM/「俺は男になってくるよ! そしてお前がジジイを男にしてやれ!」
アンジュ/ええっ!? ラカート兄って元から男じゃね!?(笑)
レスター/……なんか俺、流されてるね……(笑)
GM/ではイオンが部屋にやってきます。「毎日がカレー! 今度は俺がカレー作ってやるよ! 俺が作ってやるぜー!」とゲル状の物体を持って現れます。
レスター/……何、それ?
GM/「カレーを作るに決まってんだろ」
レスター/……うん、どんなカレーだ?
GM/選択肢がズラーッと出ます。正しい具材を選ばないと美味しくできないミニゲームです。
レスター/いきなりミニゲーム!?(笑)
シグ/セーブしとけ、セーブ!(笑)

 『(`・ω・´)第1問:カレーに入れるイモは何だっけ?』
 @ジャガイモ
 Aサツマイモ
 Bタロイモ
 Cゲルイモ


アンジュ/ゲルイモ!?(笑)
レスター/って何!?(笑)

 『(`・ω・´)第2問:カレーに入れる香り野菜は何だっけ?』
 @ニンジン
 Aセロリ
 B糸こんにゃく
 C三つ葉


レスター/糸こんにゃくとか……悪くは無いだろうけど(笑)

 『(`・ω・´)第3問:カレーに入れるしらたきは何だっけ?』
 @しらたき
 Aしらたき
 Bしらたき


レスター/しらたきしかない!?(笑) しらたき入れるのは固定なんだ!?

 『(`・ω・´)第4問:カレーに入れる味付けは何だっけ?』
 @カレールー
 Aチョコレートバー
 B小麦粉
 Cモントン


レスター/ここは敢えてチョコレートを選択して「ルイスもカレールーとチョコを間違えて入れてたなぁ」とか思い出せばいいの!?(笑)
アンジュ/ルイス、ドジッコ!(笑)
GM/おまかせモードで選択するとイオンはとってもエメラルドグリーンを作ってくれます。「上手にデキましたー!」
レスター/……よく作れたな、こんなのが。
GM/「作り方は前略、中略、省略! さあ食べようか」。キラキラ!
レスター/とりあえず頭撫でておくよ。……で、味見はしたのか?
GM/「する訳ねーじゃん! お前に食べてほしくて作ってるんだぜ!」
レスター/そっか……人に食べさせるものにはまず自分で味見をするべきだぞ。
GM/「じゃ一緒に食べて『あーん』とかしようぜ」
レスター/スプーンですくってイオンの口にポイッ。
GM/4D6のダメージ入ります。
アンジュ/4D6!?(笑)
GM/(ころころ)……イオン、15点のダメージを受けました。
レスター/高っ!?(笑) イオンのHPはいくつだよ!? お前、これを人に食べさせていいと思うか? 4D食らったら死ぬから……。
GM/「でも俺だってマトモに作ればなんとかなるんだぜ」
レスター/なんでマトモに作らないんだ。
GM/選択肢一番上を選んでれば作れるんだぜ
レスター/あ、うん(笑) ……とりあえずゲルカレーは蓋をしておいて食べないようにしておきます。
シグ/捨ててくださいよ!(笑)
ラカート/どうするんだよ、明日の朝動き出しててたら!(笑)
GM/それが今回のラスボスか。(おどろおどろしい悲しい声になって)「げるげる……オレタチだって美味しい料理になれたかもしれないのに、げるげるぅ……!」
アンジュ/鋼魔か!(笑)
GM/そんな楽しい時間を過ごして部屋に戻ります。「あー、楽しかったー。ところで俺、兄ちゃんいるんだよ。あー、今度はレスターのハンバーグカレーが食べたいなー!」
レスター/ちょっと待てちょっと待て!(笑) ……今、なんて言った?
GM/「しらたきは入れなきゃいけないもんなんだな」
レスター/その後!(笑)
GM/「俺、兄ちゃんいるんだよ」
レスター/それは……初めて聞いたな。
GM/「うん、言ったのは初めてかもしれない」
レスター/……お前、人のことは訊いてくるクセに自分のことは言わないんだな。
GM/「言わなかっただけだけどな。聞かれてないしー」
レスター/……そうだな、正論だ。
GM/「こっちは知らないことがあるからお前に尋ねてるんだぜ。だからお前のコトは全部覚えてる。何が好きで、何が得意だとかぜーんぶ覚えて攻略本作るつもりだからな! 俺、一度覚えたことは忘れないし」
レスター/……そうなんだ。
GM/「ああ、俺は一発で何でも覚えられるんだ。人の名前でも事象でも何でも覚えられるから、何でもコピーできるんだよ」
レスター/……イオンがマトモだ。じゃあ尋ねてみるけど……イオンのお兄さんは何してるんだ?
GM/「ワカンネ。だから俺、カイル艦長に頼んで情報収集してもらって兄ちゃん探してるんだ。艦長は情報収集のプロだからな。兄ちゃんのことだったら何でも俺、食い付くぜ」
レスター/……イオンのコト知ったの、初めてかもしれないな。
GM/「なに? 俺のコトもっと知りたい? 骨の髄まで? じゃあ一緒に寝てみる?」
レスター/あのな、イオン……そういうのは冗談でも。
GM/「いいぜ、何でもお前の好きなモードになってやるよ。『空気読まないイオンモード』に『真面目なイオンモード』、『艦長モード』に……オススメは『石橋貴明』だ!
レスター/どこでそんなモードを取り付けたんだ!(笑)
GM/「俺がスケになってやってもいいんだぜ!」
レスター/……判ったよ……。イオンの手を掴んで、グッとベッドに引き寄せます。
GM/「ひゃーお!」……レスターを見ます。
レスター/…………なんだ。
GM/「ほら、来いよ……いや、来てぇ……!」(一同爆笑)
シグ/ヘブン状態みたいな顔をするな! イオン状態か!(笑)
ラカート/ヘブン状態とか言うなよ! 簡単に想像できちゃうだろ!?(一同笑)
レスター/……まったく、そのうるさい口を塞いでやろうか。
GM/カッコ良くレスターが決めてくれたので、シーン終わりにしまーす(笑)


 ●日常・夜/ラカート×アンジュ

シグ/GM、ラカートさんと話し合うシーンがやりたいです。『墓島・強化兵』の話もありますし。
GM/はーい。……ではシグは、イオンが旅立つ後ろ姿を見てしまいます。そこからシーンスタートしましょう。
ラカート/大きな荷物を背負っていくイオンにひらひら手を振って、出戻りすんなよーって言ってます(笑)
シグ/何事? お引っ越しですか。
ラカート/えーと……ウチのバカが嫁入りしました。
シグ/……手続きの書類だけは出してくださいね。
ラカート/多分レスターがやるんじゃないかな……。でも今、俺達の部屋アンジュとイオンと俺で3人で使ってたし、ちょうど2・2になって良かったじゃん。
シグ/そうですね、レスターさんは2人部屋を1人で使ってましたし。本来の姿になったようなもんですか。
GM/……となると、シグはかつていたフュージョナーと同室だって考えるのが妥当か。
シグ/ああ、あのウサミミのフュージョナーと。……って、ウサミミフュージョナーって女の子じゃありませんでした?(笑)
ラカート/シグ、襲わないって思われてたから警戒してなかったんじゃね?
シグ/……俺の周りに他にアリアンとウンディーネとピクシーで女の子が3人いたから(笑)
GM/シグさんぼっちー!(笑)
シグ/部屋でヘッドホンしてたあの騒がしさが懐かしい(笑) ……で、そうだ。ラカートさん、聞きたいことがあるんですけどいいでしょうか。
ラカート/うん? なんだー。
シグ/俺の部屋で話をしましょう。
ラカート/……お前も苦労してるんだな。
シグ/何言ってるんですか。今日はちょっと出歩いたら疲れただけですよ。
ラカート/いや、肌色フォルダ的な意味で。
シグ/な、何がですか!? 何ですかその目は!? ≪リーディングコード≫しますよ!?(笑)
ラカート/可哀想に、若いのにあんなのに捕まって……(笑)
シグ/……。愛のカードはしまっておきます。で、本題に入りますけど。ラカートさんはマシンネイチャーですから情報関係は詳しいですよね。
ラカート/まあな、俺にも答えられないことは1つや2つや3つや4つはあるけどな。
シグ/……ちょっとカイルさんのお仕事のことで気になっていることがありまして。今、別件でお仕事をなさっているようなんです。
ラカート/……昼に見た墓島のなんやかんやを思い出して暗い顔になります。
シグ/『墓島・強化兵』のことはご存じですか?
ラカート/ビンゴー!(笑) ……ああ、俺もたまたま……変な書類積んであったの見ちまって……とりあえずさらーっとパソコン見たら、案の定えげつない代物で……。
シグ/見たんですか……経験値次第で能力値上がるとか便利ですね。
ラカート/でもヤバイ場所っぽいぜという話をします。……それと、あそこにアンジュが居たらしいんだ。
シグ/……アンジュさんが?
ラカート/まだ確定情報じゃないかもしれないけど。……なんでカイルの奴、このこと言わないんだろうな。おかしいと思うだろ? まあ考えたくはないけれど……アイツがコレに関わっているかもしれない。
シグ/…………。
ラカート/まあ、可能性だけどな。
シグ/……凄く複雑な顔をします。でも、あの人のことだから確定的な情報を掴んだとき教えるつもりだったのかもしれませんし……。
ラカート/そうだよな! とりあえず情報があったに越したことはないから後でアイツに訊いてみるわ!
シグ/は、はい……。
ラカート/で、何かあったら……アンジュのこと、頼むな。
シグ/……ら、ラカートさん。それ、西暦の言葉で『死亡フラグ』って言うんですよ。
ラカート/おいこら、ここはシリアスなシーンだろ!(笑)
シグ/遺言みたいなコトは言わないでください。そういうのは10年間聞き飽きてるんです。
ラカート/あー、わりぃわりぃ(笑) 何かあっても希望を繋げるのってなんかカッコイイじゃん? とりあえず聞いてくるから後で俺と一緒にカイルをしばこうな!
シグ/はあ、俺に出来ることは≪リーディングコード≫ぐらいですけどね。
ラカート/きゃー、丸裸恥ずかしいー。…………恥ずかしい……。
シグ/何か言いたいことがあるんですかっ!?(笑)
ラカート/俺の心の中にそっと沈めておく!(笑)
シグ/ラカートさんどうかしたんですか!? ≪烈火≫!(笑)
ラカート/≪ネクター≫!(笑) 落ち着け、悪いのはカイルだ! 俺は何も悪くない! マシンネイチャーって壊れやすいんだからやめてよ!?(笑)
シグ/俺はいつも冷静ですよ!(笑) 真っ赤になって咳払いしながら……ともかく。あの人はあーゆー人だから俺にはあんまり話してくれないと思うので、ラカートさんにお願いします。
ラカート/お前って話している途中で手籠めにされそうだよな。
シグ/てっ……!
ラカート/じゃ!(笑)
GM/ではこの辺りでシーンを終わりにしましょう。……シグさんは[シナリオキー/ラカートの死亡フラグ]を手に入れてください(一同笑) では改めてラカートとアンジュのシーンをしましょう。
ラカート/シグから話を終えて帰ってきます。ただいまー、ガチャ。
アンジュ/ラカート兄、おかえりー! どーんと飛び付きます!
ラカート/ドスッ! 俺、さっき戦闘してきたから!(笑)
アンジュ/ええっ、戦闘!? 敵!? 鋼魔!?
ラカート/違う! オオカミの手先っていうか生贄と話してきただけだから!(笑)
アンジュ/何があったの!? ……やっぱり今日の艦長のパソコン触っちゃいけなかったの?
ラカート/……アンジュは、人の弱味を握るようなことをしちゃいけないよ。
GM/ではアンジュは[シナリオキー/肌色フォルダ]を手に入……。
シグ/いらないって!(一同笑)
アンジュ/……ラカ兄、お疲れさま? 本当に何のお話をしてたの? 気になるよ……。
ラカート/んー……なんでもないよ。とりあえずお前は寝とけ。寝る子は育つって言うし、大きくなれよー。ジャックと豆の木みたいに大きくなれよー。
アンジュ/それ絶対鋼魔より大きくなっちゃうよね? でもそうしたら鋼魔やっつけるの楽勝かなぁ!?(笑) ……えっと、おやすみ?
ラカート/おやすみ。
アンジュ/……ほっぺにちゅー。
ラカート/……きゅん(笑)
アンジュ/……ラカート兄、どうかした?
ラカート/ううん、なんでもないぞー! 大人の事情ってヤツだ!(笑)


 ●日常・夜/カイル×シグ

GM/一方、シグのシーンです。……君はまた艦長室の前に来ました。
シグ/ああ、俺の【霊格】12が嫌なことを言われている気がする……(笑) 肌色フォルダに関して問い詰めに行こうという理由でカイルさんの部屋をコンコンコン!
GM/……返事はありません。
シグ/コンコン。……カイルさん?
GM/話し声が聞こえる。
シグ/……カイルさん?
GM/話し声はこんなカンジ。「ああ、判っている……決行する日時は……」
シグ/……入っても大丈夫ですか?
GM/慌ててカイルが出てきます。「あ、シグか……何か用か?」
シグ/……。その、大したお話ではないんですが、誰かお客さんでしたか?
GM/「いや、連絡は終わった。誰か部屋に居る訳じゃない。用事は終わったから……入るか?」
シグ/失礼します。
GM/入れられます。ドアの鍵を掛けられます。
シグ/んっ?(笑) 中をくるっと見回しますよ。仕事の話でしたか?
GM/「ああ、そうだ、仕事だ」
シグ/あの……まず、イオンさんがレスターさんの部屋に行ったというのは。
GM/「さっきレスターから話が来たから知ってるぞ」
シグ/そっちのご報告はもう済んでるみたいですね。あと……ラカートさんが言ってたんですけど、パソコンの中に肌色のフォルダがあるとかないとか。
GM/「……見るか?」
シグ/見たらパソコンに向かって何を放つか判りませんよ(笑)
GM/「じゃあ見せない」と笑って言う。……君の好きな飲み物を用意もしつつ和やかに話をするよ。
シグ/進められるままに酒を飲みます。……カイルさん、昼間の話の続きで悪いんですけど。
GM/「なんだ?」
シグ/ちょっと墓島のことについて調べてみたんです。
GM/……何も答えずに、酒を飲んでいます。
シグ/ラカートさんから教えてもらったんです。アンジュさんが初めて会ったときの格好が墓島っていう研究所と似たようなものだったそうですね。カイルさん、そのことについて調べているならラカートさんに直接教えてあげてもいいのでは?
GM/……カイルは窓の方を見ていて、グラスを持って君に背を向けています。
シグ/優雅な雰囲気出してるんじゃねーよ!(一同笑)
GM/「……ラカートが、そう言ってたのか?」
シグ/あ、しまった……。すみません。
GM/「どうして謝る」
シグ/いえ、その……。部屋を出る時に鍵を掛け忘れたのは俺のミスかなって。
GM/いや、この部屋の主のミスだろ(笑)
シグ/す、すみません……おそらくラカートさん、カイルさんのパソコンの中を見たんだと思うんですよ。そうさせちゃったのは注意しなかった自分が悪いんじゃないかって……。
GM/「……。ラカートに研究所のコト、教えてやった方がいい……って話だったっけ?」
シグ/一番アンジュさんの過去を気にしているのは彼です。……その研究所、人が強くなって死なない為の研究をしていたって聞きました。俺は詳しくは知りませんが、悪いことだとは思いませんよ。
GM/「そう思うのか」
シグ/それで失敗例が出ているという話も聞きましたが……。でも、死んだら全てが終わりでしょう?
GM/「……これは『もし』の話だが。お前がそうやって強くなれる機会を与えてくれたなら、飛び付くか?」
シグ/……うーん。飛び付きはしないかもしれませんが、チャンスが与えられるなら考えます。それで大切な人を守れるのなら。
GM/「じゃあ違う質問をしよう。自分より弱いメイガスがいたとしよう」
シグ/はい。
GM/「そいつを強くしてやるために斡旋してやることは、良いと思うか」
シグ/強制でないなら悪くはないんじゃないんですか。無理矢理に送ることは良いことではないでしょう。でも本人の希望なら……。
GM/「……難しい話だよな。才能はあるのに修行もしない奴、頑張って強くなろうとしているのに才能の無い奴……。ある程度チェスの駒のように能力が決まって動かすことが出来れば一番ラクなのにな。戦略を立てる身としてはよく思うよ」
シグ/……相手は人間ですからね。チェスの駒のようにはいかないでしょう。
GM/窓際を向いてシグに表情を見せずにいたカイルですが、ソファに座り……シグを抱き寄せます。
シグ/あう。……グラスをテーブルに置きます。どうかしたんですか。
GM/「……お前とこういう話は、したくなかったよ」
シグ/……えっと……。すみません。
GM/「ああ、したくなかったよ」……と言って、シーンを切りたいと思います。


 ●シーン2

GM/では、イオンと同室のシーンが発生します。……ある夜、レスターが寝ていると……ガサガサシュルシュルという音で目が覚めます。
レスター/ん……? もそもそと布団の中から起き上がります。
GM/イオンが出掛ける支度をしているようだ。
レスター/……イオン?
GM/「あー? レスター、起きちゃったか」
レスター/どこか行くのか。
GM/「ちょっと出掛ける用事が出来た。兄ちゃんに会いに行く!」
レスター/……この前、どこにいるか判らないって言ってた?
GM/「ああ、判ることになった! だから行ってくる! 約束の時間までにな!」
レスター/1人にで行くのか。……大丈夫か?
GM/「1人で行けるさ」
レスター/一緒について行こうか?
GM/べ、別について来てほしくないんだからなという一番最初のNPC1の基本設定を思い出してみる
アンジュ/そうだった。最初のハンドアウトでは『ツンデレ』だったよね(笑)
ラカート/ツンデレからツンアホになって電波になりました。今はただのイオンです(笑)
レスター/……起き上がって外着に着替えます。一緒に行くよ。どこに来いって言われたんだ?
GM/「あっちー」と待ち合わせ場所を言います。真夜中、宿舎中が寝静りかえっている中、外に出て……とある待ち合わせの場所に向かいます。行ってみると、アークの制服を着た人達が待っています。
レスター/……彼らが、兄さんに会わしてくれるのか?
GM/「そうだってよ! ウィーッス! コレ、俺の旦那でーす!」
ラカート/あ、スケじゃなくなった!(笑)
レスター/なんか色々おかしい、まあいいや(笑) ……本当にこの人達が会わせてくれるのか?
GM/「会わせてくれるんだよな?」「ハイ、そうです」「だとよ!」……そう言ってイオンは更なる待ち合わせ場所に行くらしい馬車に乗り込みます。
レスター/……怪しむにも、どうしたら……。
GM/「レスター、眠かったら部屋に戻ってもいいんだぜ? 俺の兄ちゃんに会わせたいっていうのもあるけどさー、無理強いはしないぜー」
レスター/いや、お前が心配だからついては行くけれど……。
GM/確認します。イオンが乗る馬車に……乗りますか、乗りませんか?
レスター/……乗っちゃいます。
GM/では馬車に乗り込みます。暫くした後……彼らが襲い掛かってきます! 【体力】判定をしてください!
レスター/(ころころ)ハイ、失敗!
GM/襲い掛かるアークの人達。暴れるイオン。でも自分も突然薬を香がされ、見ていることしかできない。……意識が飛び、何も出来ないまま貴方の意識は薄れていくのでした。
レスター/……攫われちゃった。
GM/本来なら病院に連れて行かれるんですが、今回は『墓島研究所に直に行きたい』ということなので、そこまでイオンとレスターは運ばれてしまいます。……では、それから数時間後。まだ早朝のシーンを立てます。出るのは、ラカートとアンジュ。
アンジュ/はい。
GM/レスターとイオンが連れて行かれて数時間後。……ベッドの中で【感知】判定をしてください。難易度は15。
ラカート/(ころころ)失敗。ぐっすり寝てるよ。
アンジュ/(ころころ)11で失敗です。
GM/……部屋に鍵を掛けて寝ていたとき。いきなりだかだかと数人が入って来る! すぐに君達は対応出来ない。
ラカート/おいイオン、何バカなことを。……って!?
アンジュ/慌てて飛び起きます!
GM/アークの制服をしている男達が武装して君達を取り囲んでいます。
ラカート/……お前達、なんだ?
GM/男性が1人、比較的優しげなオジサンが口を開きます。「君達は自分の行動を考え直さなければならないな。ロードの機密情報を勝手に覗くとは、いけないことだと判ってない訳でもないだろう?」……≪ロイヤルパス≫を使わなければ判らないような特権級情報を無断で見たということを指摘してきます。
ラカート/あ……勝手にパソコンを見たことがバレたのか! すまない、それをやったのは俺だ。潔く認めます。……でもアンジュは関係無い!
アンジュ/ぎょっとします。いや、俺も……!
ラカート/俺は確かにロードの職務に首を突っ込み過ぎた。お前達の言うのに従おう……。ただコイツは子供だ、何も判ってない。俺の巻き添えになっちまっただけだ。
GM/「それでも軍人である以上、アークの規則が判ってないでは済まされない」
ラカート/……当初の目的がエロフォルダ探しだなんて言えないよ(笑)
アンジュ/最初はそれだったね!(笑)
GM/「意識が甘かったな。規則は守ってもらおうか。君達を連行する。……大丈夫、そんな重い罪にはならないさ。子供さんは特にな」……オジサンは判ってくれるみたいだね。でもそこに、カイルが入ってきます。
ラカート/……やべえ。この状態マズイぞって顔になります(笑)
アンジュ/か、艦長! 大変なんだよ、ラカート兄がぁ!
GM/(カイルになって)「アンジュ、お前も勝手にデータを見たんだろ? アークに所属している身になったんだ、拘束させてもらう」
アンジュ/あ……ごめん、なさい。
ラカート/カイル、厳しすぎるんじゃないか! コイツは何も判ってないだけだ。それにアンジュは重要なフュージョナーじゃないか。俺みたいなミンストレルは他にいくらでもいるだろうけど、アンジュは助けてやってくれよ!
アンジュ/ぎょっとします!
GM/過小評価しすぎだよ、ラカート(笑) 「ラカート。……判ってて言ってるんだろ」
ラカート/何のことかな。……カイルこそ何を言ってるんだ? それとも、俺が見たのってそんなにマズイフォルダなのか? 俺達に教えてくれるつもりじゃなかったのか。
GM/「先に見てしまったお前が悪い。……連れて行け!」と、兵達に指示します。オジサンは「大丈夫だから」と優しく笑ってくれるよ。
ラカート/でもこのオジサン、普通のいいひとですよね!?
GM/うん、何にも知らない良いオジサン。
ラカート/な、なあオジサン……俺達これからどこに連れて行かれるんだよー?(笑)
GM/(オジサンになって)「それは上が決めることだからオジサンには判らないなー」……その隣に、位の高そうな制服を着た人が目を光らせています。その人はカイルと深刻そうに何かを話しています。
シグ/そろそろシーンに出たい! またガヤガヤうるさいなと起きます。……何事ですか。
ラカート/シグやっほー。……マズっちゃった。テヘ。どうしよっかなこれからー。
シグ/……カイルさんの方を見ます。どういうことですか。
GM/(カイルになって冷たい声で)「後で話す」
ラカート/艦長、アンジュだけでもやっぱりさー……無駄な悪あがきをしてみる。あー、俺達どうなるのかなー。とりあえずシグに「……墓島……」とだけ言って、そのまま連行されるよ。
アンジュ/艦長とシグさんを見つつ……連れて行かれます。
GM/ではラカートとアンジュは『とある場所』に連れて行かれます。シーン退場してください。
シグ/……では、通り過ぎて行く階位の高そうな人に≪リーディングコード≫を使用する!
GM/こちらも対抗します。【霊格】で判定してください。
シグ/(ころころ)20です。
GM/その数値には勝てないな。……シグの中に偉そうな人の記憶が流れて来ます。ラカートの言っていた研究所らしき白い建物、連行されていく人達、研究材料にされていく様子……それと、レスターの姿。
レスター/……俺!?
シグ/れ、レスターさん……が何で?
GM/レスターが拘束されて白い部屋にポイッと置かれる図。その隣にはイオンもいるよ。……シグとすれ違った階位の高そうな人は「失礼」と言ってラカートとアンジュを連れて行きます。
シグ/ち……ちょっと待ってください!
GM/「なにかね」
シグ/彼らをどこに連れて行くつもりですか!?
GM/「しかるべき場所だ」……普通に考えればアークの刑務所だね。
ラカート/シグ、すぐ帰ってくるから大丈夫だって。……チラッと「これ以上言うな」っていう目線をします。オイタしたんだ、ちょっとエロフォルダ見ちゃっただけさ。
アンジュ/エロフォルダ!?(笑)
GM/おじさんも「エロフォルダ!?」(笑)
ラカート/ちょっと見ちゃっただけなのにカイルったら怒っちゃってさー!
GM/(カイルになって)「さっさと連れて行け!」(一同爆笑)……ではラカートとアンジュは馬車で連行され、シグはぐいっとカイルの部屋に連れて行かれます。
シグ/あうっ。……カイルさん、コレってどういうことですか!?
GM/「その説明をする」
シグ/ホントですね!? 嘘ついたら怒りますよ! エロフォルダって何ですか!(笑)
GM/部屋に連れて来られますよ。鍵をガチャ。
シグ/また鍵を閉められた……。
GM/「……話は、大体は判ったか」
シグ/大体は。……彼らがしかるべき場所ではない所に連行されるのが判りましたよ。それとそこに……なんでかレスターさんとイオンさんも見えました。≪リーディングコード≫をチラつかせながら言います。
GM/「そこまで判っているんだな」
シグ/はい。……映像は見えたけれど整理がつきません。2人はどこに連れて行かれるんですか?
GM/「…………」。黙ります。
シグ/どこに連れて行かれて、何をされるんですか。
GM/黙ります。答えません。
シグ/彼らが見てしまった情報って、そんなに大変なことだったんですか。
GM/「彼らの見てしまった情報。何のことだ?」……確認を取ります。
シグ/……墓島強化兵に関することです。
GM/「……ああ、そこまで知っているんだな」。カイルが、トンと壁を叩きます。すると奥のベッドルームやバスルームから衛兵が出てくる!
シグ/わあっ!?(笑)
レスター/ヒドイ、仕込ませてた!?(笑)
シグ/あわわわ……と、とりあえず精霊達を待機させます!
GM/「やめておけ。お前は強いが1人でメイガスが戦えると思うか?」
シグ/……思いません。
GM/「素直で宜しい。お前も、しかるべき場所に行こうか」……という訳で、宿舎にフェルトリーナ隊が1人もいなくなりました。
アンジュ/わー、もぬけの殻ー!(笑) ……馬車に居る間、ヤな予感をひしひしと感じて怯えています……。


 ●シーン3

GM/ではまず、レスターのシーンにいきます。目を覚ましてください……君は、ある部屋で放置されています。前に手枷が付けられ、前にイオンがぐったりしている状態で目覚めます。
レスター/……イオン。大丈夫か。
GM/「うーん……あと5時間」
レスター/5時間は長いだろ。それ1日の睡眠時間だぞ。
GM/「う、うーん……ザーメーハー……」
レスター/……その様子を見ると、お前も今起きたところだな。
GM/「う? なんだよここ、どこだここ、なんだここ」とレスターと同じ反応をします。
レスター/……入口まで行ってみて、聞き耳を立てようとします。
GM/うん、聞こえません。
レスター/ですよね。……流石にドアに体当たりしても開かないだろうな。
GM/イオンが体当たり! 「イタイ!」
レスター/やめておいた方がいいんじゃないか。こんなところで体力を使っても何にもならないだろ。
GM/服は元のままだけど、武器は取り上げられています。レスターが唯一使える魔術≪シェードコード≫も……呼んでも一向に現れません。
レスター/≪ゴーストレター≫も無理ですか。
GM/……ではここで、≪ゴーストレター≫は【感知】か【霊格】で達成値25を出せば使えることにします!
ラカート/お前、今までカード使ってないな! 手持ちカード全部あるだろ!
レスター/なら【感知】で(ころころ)17だから……あと8! 絶望1枚と希望2のカードあたりを出して成功させます。……で、誰に送ろうか。
GM/カイルとかいかがですか。
アンジュ/それ、大ハズレだ!(笑)
GM/でも現在レスターは墓島に関するシナリオキーを何も持ってないんだよ、カイルを怪しむ要素も無いんだ。
シグ/ここでカイルさんに「助けてくれ」と頼んで……助けることのできないカイルさんの堕落ポイントがズンドコ溜まる!(笑)
レスター/じゃあ艦長に送ります!(笑) イオンの兄のコトや救助のことも全部話して≪ゴーストレター≫を使います!
GM/ではゴーストレターさんは頑張って研究所の隙間を潜り抜け、お手紙を持って行ってくれましたとさ……。
ラカート/(ゴーストレターさんになって)「至急救援求みます! カイル艦長エマージェンシー!」(笑)
GM/そんなコトをしていると、入口がシュインと開く。……白衣の男達がざかざかと入ってきます。
レスター/警戒します。
GM/(イオンになって)「なんだ貴様ら、ザラキーッ!」
レスター/イオン、黙っておけ。
GM/レスターに制止させられてイオンは黙って白衣達を睨みます。男達は「出ろ」と簡潔に君達を外に出させようとします。
レスター/俺達をどこに連れて行くつもりだ?
GM/「知る必要は無い」
レスター/判らない場所に行くことは出来ないな。
GM/(イオンになって)「キュン、レスターさん……!
アンジュ/イオンがときめいた!(笑)
GM/白衣達は「あまり反抗しない方がいいぞ」と言うと、イオンの首根っこを掴んで乱暴に扱おうとします。ぎゃーぎゃー!
レスター/イオン!? ……ここは、大人しく従います。
GM/ちくしょーめーと苦い顔をしながらイオンも強制的に連行されます。……独房を出ると、とても白く長い廊下が見えます。窓も無く、前後東西南北判らなくなりそう場所だ。
レスター/俺、黒髪で黒い羽だから……超浮いてるな。
GM/イオンも黒髪だから目立つね。……では君達はある場所に連れて来られます。そこを見て思い浮かぶ言葉は、「実験室」。
レスター/なんだって……。
GM/そこで、拘束具を付けられそうになります。
レスター/普通は逃げようとするけど……イオンに何かされたら困る。……大人しくされるがままになります。
GM/何か器具も体に取り付けられます。SFチックで、オーバーテクノロジーすぎて何が何だか判らないな。
レスター/怖っ……。
GM/では、器具を取り付けられ身動きの出来ないレスターは……視界の端で、イオンが何か飲まされているのを見える。
レスター/イオン……!? 何を飲ませた……!
ラカート/アンプルの液体を無理矢理飲まされているイオン。彼も拘束され、されるがまま。……イオンの動きが止まります。
レスター/何を……!
GM/同じようにレスターもガッと掴まれ、無理矢理薬を飲まされます。……さてここで、抵抗チェックを行います。おかしな物を含んで自我を保ってられるか、妙な症状に犯されないかという判定です。【体力】で振ってください。難易度は18。
レスター/【体力】……7だからそれなりな高さなんだよな。(ころころ)6・5が出た……ピッタリ18! 頑張った!
GM/成功されました。……薬を飲まされたけど君の体に異常は発生しない。でもだんだんと視界がボヤけてきた。……イオンがどうなったのかそれが心配だけど、君は意識を手放します。


 ●シーン4

GM/では次、アンジュとラカートのシーンにいきます。……君達2人は長い時間をかけられ、アークの巨大テレポートコードを使われ、ある島へ送られます。
ラカート/巨大テレポートコードを使われるってことは……アークの上層部にも手が回っているんだな。
GM/だね。……白い刑務所、白い独房に送られたアンジュは、途轍もなく嫌な予感が襲い掛かります。
アンジュ/……逃げなきゃ……。
ラカート/……アンジュ? 大丈夫か?
アンジュ/逃げなきゃ! 逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ! ジタバタ暴れて脱出します!
ラカート/大丈夫だから! アンジュ、俺がいるから! と、とりあえず今はあんまり動くときじゃない!
アンジュ/壁に激突します! だ、出してよーッ!
ラカート/やめろ、自分の体が傷付くだけだ! ……≪ネクター≫をかけようとして、力が出ないことに気が付きます。
アンジュ/誰か助けて! 誰かーッ……!
ラカート/アンジュ、俺がいる! ……この声も聴こえてないんだね。
GM/……そうして数時間経ったとき、シグもアンジュ達と同じ部屋に連れて来られます。白衣達が「ここに入れ」と通します。
シグ/普通に通されます。……衛兵をキッと一瞬睨んで、そのまま大人しく入ります。
アンジュ/入った途端、アンジュがずっと大暴れしてるのが見えます。
ラカート/アンジュ、アンジュ……! アンジュを取り抑えてるからいっぱいいっぱいだ!
シグ/ツカツカと歩み寄って一旦ラカートさんを引き離します。(大声で)……アンジュさん!
アンジュ/……は……。
シグ/ハイ、止まった。……安心してください、ラカートさんがいるでしょう? 彼にしがみ付いていいんですよ。
アンジュ/あっ……あ……。知っている顔2つを見て、気が落ち着いて、そのままヘロンとします……。
ラカート/倒れ落ちる前に抱きとめる! ……なんかちょっと悔しい(笑) ありがとう、シグ。っていうかシグ、どうしたの!?(笑)
シグ/俺も連れて来られたってことですよ。……この部屋の様子じゃ魔術で治してあげることも出来ないんで、傷付かないようにお願いしますね。
GM/シグの言う通り、独房には特殊な結界が張ってあるね。アリアンロッド達が入って来れないようになっているようだ。
ラカート/(アリアンロッド達になって)「シグーっ! 開けてー、入れなーい!」(笑)
シグ/いつもうるさい精霊達がいないと寂しいな(笑) ……冗談はさておいて、ラカートさん。貴方が見た話をもっと詳しく話してもらえますか?
ラカート/ああ……。一通りの情報を言います。これがヤバイ情報だったんだろうな。
アンジュ/……ここゼッタイ刑務所じゃないもん……刑務所よりずっとヤバイもん……。
シグ/普通の刑務所はもっと人道的な配慮をしますよね。
ラカート/記録した昔の患者ナンバーをシグに話します。
GM/では形式番号を言われると、シグは何やら引っかかる数字があるね。昔からいるシグには判る。その数字って、もしや、あの人とあの人と……ルイスさんのコトじゃないかと思う。
シグ/ルイスさんが……?
GM/アンジュは「ルイス」という名にハッとなる。
アンジュ/……ルイス?
GM/その瞬間アンジュの中でフラッシュバックが起きる。白衣の男達の中に黒い羽の男。その顔はだんだんとハッキリしたものになる……。
アンジュ/息を呑んで、頭を抱えて突っ伏します。
ラカート/アンジュ……!? 何か……思い出したのか!?
GM/アンジュを気遣ってくれた男性の名が、ルイス。彼は実験体としてこの研究所に連れて来られ、多くの聖印を埋め込まれ研究されていた。……彼が不器用ながらよく話をしてくれたこと、優しく声を掛けてくれたことを思い出します。
アンジュ/る、ルイス……ルイス……。
GM/そして……彼と出会って数日経った君は、彼に連れられ、この研究所を飛び出した。フェーダであるルイスに連れられ、決死の努力で研究所を逃げ出した……思い出してください。
アンジュ/……思い出した……ルイス……。
ラカート/……ルイス……?
シグ/……アンジュさん、聞かせてくれますか。
アンジュ/う、うん……ルイスは……俺の……。
GM/アンジュは話します。ここにルイスがいたこと、ここでルイスがアンジュと交流したことを。
ラカート/そいつが……アンジュの恩人、前に言っていた大切な人か……。
アンジュ/……うん。
シグ/……すごくルイスさんらしいなって思いながら聞いてます。一つ確認をいいですか。そのルイスさんは聖印はどこにありました?
アンジュ/いっぱい。
ラカート/いっぱい?
アンジュ/うん。両目にもあったし、舌にもあったし、手の甲にもあったよ。
ラカート/シグの顔を見る。……聖印って……。
シグ/そんな訳ありますか! 常識的に考えておかしいです!
ラカート/フェイバリットを増やすことが出来る実験ってやつか。……アンジュをぽんぽん撫でながら言います。
シグ/……ルイスさんがいなくなったときの状況をお話しします。これで全てが揃うと思いますよ。……病院に収容されたルイスさんが最後に接触したのはカイルさんだってことも話します。ラカートさんは察しがいいから判りますよね、俺が言いたいこと。
ラカート/あー……イエッサー。ズルイ大人が1人いるってことだな。
アンジュ/つまり艦長がパソコンを見て怒ってたのも、艦長が……墓島の人ってこと!?
シグ/関わりのあることは間違いないでしょう。
GM/ではそのとき。君達3人の居る独房に白衣の男達が入ってきます。「出ろ」と簡潔に言います。
アンジュ/ぶ……ぶるぶるします。
ラカート/アンジュを気遣いつつ……とりあえず行こう。ここに居ても何も出来ない。もしかしたら勝機があるかもしれない、とボソボソ喋りながら行きます。
シグ/逃げるなら今なんでしょうけど、後衛と中衛と混乱した前衛なのでやめておいた方がいいと思います。
アンジュ/以前は……ルイスが前衛だったから守ってくれたのか(笑)
GM/だって、聖印をほぼ全種持って、フェーダだから3D6振れて空も飛べるルイスだよ。
アンジュ/しかも≪霊翼展開≫でクリティカル化もできる……。
レスター/そりゃ脱出できるわー……ルイスカッコイイ!(笑)
GM/ではでは君達3人は、レスターと同じように実験室のような場所に連れて来られます。そこで研究員達が話し合い……「お前はこっちに来い」とシグを指定します。
シグ/え、俺!? 絶対アンジュさんだと思ったのに……。
アンジュ/し、シグさん……。
シグ/……俺は大丈夫です。ラカートさん、アンジュさんを守ってやってくださいね。
ラカート/……すまない、シグ。
シグ/アンジュさん。気をしっかり持ってラカートさんを信じてください。
アンジュ/う、うん……。
ラカート/シグ……これが最後じゃないよな?
シグ/そういうの聞き飽きてるって言ってるでしょ。
ラカート/……だよな。
アンジュ/じゃあ……また後で。
GM/シグは別室に連れて行かれます。……ラカート、マシンネイチャーなんだよね?
ラカート/マシンネイチャーです。
GM/……体いじくるのが研究所なんだけど、マシンネイチャーの場合……中身をいじくるってことだよね。
ラカート/ですね。
GM/ではまずラカートが拘束されます。アンジュの目には……レーザーメスやドライバー的な物が目に映ります。
アンジュ/ら、ラカ兄……!(笑) 絶対それマズイよ……。
ラカート/素直に従っておきます。アンジュ、怖かったら目瞑ってろ。……≪真眼≫をここで使って、勇気のカードを3枚押しつけます!(笑)
GM/カードを渡されて、ここでアンジュもラカートから引き離されます。
アンジュ/ラカート兄ぃ……!
ラカート/……いざとなったらそれで逃げろ。
GM/アンジュは別室に移されました。周囲の白衣達は「コイツのデータはどうなっている?」「アーカイブにうんたらかんたら」と難しい会話をします。けどマシンネイチャー的には察しがつくね。……嗚呼、この体結構気に入ってたんだけどって(笑)
ラカート/アンインストールかな……いやぁ、メガネ男子気に入ってたんだけどなぁ(笑)
GM/アンインストールはつまりマシンネイチャーとしての死を表します。本能的に「怖い」と思ってしまうね。……さて、デリートされるか否かの【体力】判定をやってみようか。
ラカート/ぶっ、体力一番低いのに! ラカート死亡のお知らせ!(ころころ)……15出たよ。カードを初期の情報収集ターンで使いきったけど助かった!
GM/ファイルを動かされている感覚が判る。そしてラカートの意識はだんだんと遠のいていき……プツンとブラックアウトする。
ラカート/ここで……アイツらとも、お別れか……。サヨナラバイバイみんな!
GM/一方その頃。……アンジュは別の部屋に連れて行かれます。
アンジュ/……どこに行くの?
GM/訊いても誰も答えません。つべこべ言わず歩けという雰囲気でとある大きな部屋に連れて来られます。
アンジュ/……怖いの我慢して歩きます……。
GM/連れて来られたのは、何も無い広い部屋。天井も高く、神格機兵を呼べるぐらい広いシェルターのような場所です。……目の前に、何かよく判らないバケモノが現れます。
アンジュ/あ……後ずさります。何ですか……。
GM/化物は……(ルールブックをペラペラめくって)ベヒモスかな?
アンジュ/なんとなく名前でビジュアル想像つきました!
GM/名前だけで強そうだって判るヤツを言ったよ。……では戦闘はじまります。『ドローフェイズ』と『AP決定フェイズ』をしようか。
アンジュ/あ、わ、わわわ……。
GM/誰が見ているのか、どこから見ているのか判らない。ただ1人で獣と戦うことになる。……これが懐かしいと言うべきか、「こんなこともやっていたなぁ」と思い出すべきか。勝手に体は動き始めるね。戦闘のやり方も全部君は知っているから……。
アンジュ/……さくさくやるのはいつものことで。……≪サモンギガース≫します。
GM/大きな獣である奴に立ち向かうために≪サモンギガース≫を使用し、機体を操り、君は……奴を倒します。
アンジュ/……はい。
GM/倒し終わった後、「……3分45秒」とどこからともなく声がする。タイム測られてたのかな。
アンジュ/運動し終わった後のようにゼーゼーします。……壁に≪鋼体≫使って体当たり……してみようかな。
GM/してみる? 戦闘訓練施設だからいくらダメージを与えてもびくともしないけど。
アンジュ/……そうだよね……脱出の手立てが、見えない……。どうしよ、どうしよう……。
GM/戦闘を終えるとまた違う獣が出現する。……回復してくれる人もいない中、また君は戦う。
アンジュ/……そのまま発進します。
GM/一体どれだけやればいいのか。……久しぶりの感覚に、心が痛む。
アンジュ/おかしいな、前は平気だったんだけどね……。5回目ぐらい戦闘するのかな。
GM/では5回戦を終えるアンジュ。「下りろ」いう声がすると、悲しいことに条件反射で下りてしまう悲しいわんこなのでした。……戦闘が終わると体を見られます。知らない筈なのに慣れた手つきでチェックされます。
アンジュ/……いつものこと、いつものこと……。
GM/事務的に物事を進められます。……あのさ、いきなり濡れ場とか用意しちゃアカンかな。
アンジュ/……割と大丈夫ですけど。
GM/では白衣の人達が、いやらしい笑みを浮かべたような気がした。
アンジュ/……キョロキョロします。……ちょっと目を丸くして、後ずさり……ますが。
GM/研究材料を触る手とはまた違う欲望の指が君に襲い掛かる。
シグ/いやらしい言い方だ……!(笑)
アンジュ/息を呑んで逃げようとしますが。
GM/しかし幾つかの指に呑まれてください。何人もの指に襲われ……意識を失います。
アンジュ/……ズルズルズルズル落ちていきます。
GM/……事が終わり、また一人ぼっちの独房に戻ります。ラカートもシグもいません。
アンジュ/独房の中でゴロンと寝っ転がります。ああ、これ覚えてる……。よく知ってる。いつものことだ……昨日と今日は変わらないし明日も変わらない。……そのまま寝ます。
GM/……憂鬱なシーンを立ててしまった。オレ涙目。
シグ/なんという絶望のカード……。
ラカート/……もう……死んでてもいいからアンジュのもとに行きたい!
GM/それ、幽霊っていうんだよ(笑)


 ●シーン5

GM/レスターは目を覚まします。先程までいた実験室とはまた違う場所だね。……拘束具は解かれているけど、武器も無いし≪シェードコード≫さんも音沙汰無い。イオンも居ません。
ラカート/……≪ゴーストレター≫で艦長に呼びかけ続ければいいんじゃね?
シグ/それ、艦長フルボッコタイムだね。もっとやれ!(笑)
レスター/でもここはイオンの安否を知りたい。イオンに≪ゴーストレター≫をかけてみようと思います。
GM/ではまたまた頑張って頑張ってゴーストレターさんが飛んで行きました。お届け! ……ですが、すぐに帰ってきます。
レスター/帰って来た!?
GM/ゴーストレターが、君の手紙を返します。
レスター/なんで……?
GM/「受け取り拒否」
レスター/受け取り拒否!?
GM/「イオン、起きない。ムリ。お届けできない。またのお越しをお待ちしてます」――ぷしゅん。
レスター/起きないって……死んでるってことじゃないんだよな……? じゃあイオンがダメなら、艦長に≪ゴーストレター≫を送ってやる!(笑)
GM/またまたゴーストレターさんは仕事をしますね。……ではそのカイルさんとシグのシーンをやります。シグが連れて来られた場所は、家具がある個室です。
シグ/なんですかこの……住めそうな部屋。
GM/外から鍵を掛けられるタイプだけど、立派な部屋です。窓はありません。精霊達も頑張れば呼べる程度にレベルが低くなっています。
シグ/抵抗が出来ないので、大人しく待ちます。
GM/では、入って来る男性がいます。……予想通り、カイルです。
シグ/……じっとカイルさんの目を見ます。アンジュさんとラカートさんはどうなりました?
GM/「しかるべき場所へ行った」
シグ/レスターさんは?
GM/「同じようなもんだ」
シグ/イオンさんは?
GM/「同じだ」
シグ/ルイスさんは?
GM/「ああ、ルイスもだ」
シグ/俺はどうなるんですか?
GM/「これ以上、変な真似はするなよ。お前1人ぐらいならかこってやれる」
シグ/俺1人ここにいろってことですか。みんなはどうなるんですか。
GM/軽い口調で明るく笑って言いますね。「あー、アレだよ! 悪いコトがバレたら口封じするよな! レスターに関しては完全とばっちりだけど……レスターも強いんだから感情に流されながら戦うよりもここで全部消して完全な兵士になった方がいいだろ!」
シグ/…………。
GM/「でもレスターはなんだかんだで強いからな。もしかしたら相当厳しく強化しない限り耐え続けるかもしれないなぁ!」
シグ/……アンジュさんは、ここの出身なんですか。
GM/「ああ、アイツはココで生まれた奴だ。だからレスター達みたいに洗脳する必要も無い。外に出て変な感情が生まれちまったみてーだけどそのうち自分自身で消していくんじゃねーか」……乱暴に言います。
シグ/……黙ってそれを聞いています。時計……は無いよな。今、何時ぐらいですかね。
GM/カイルさんが腕時計を見ます。「あー……オマエは知らない方がいいんじゃないか。変に何時間ココに居るって実感しちまうとツライだろ」
シグ/俺はここで何をすればいいんですか。
GM/「オマエは何もしないでいろよ。だって『オレ』と同じ意志を持っているんだろ? 強くなるってことに好意的に考えてくれてるならわざわざオマエを消す必要無いしな」
シグ/まあ、それなりに。でも……こんなやり方はあまり好きではないですね。
GM/「こんなやり方? 無理矢理連れてくるのはその人の意志を尊重しないっていうやつか?」
シグ/ええ、そこが一番気になりますね。
GM/「実際感謝されたことはないが、感情を消された兵士を使ってみると淡々と物事を進めてくれてラクだぜ。戦い慣れた奴はずっと戦いの中に溺れていくもんだしな!」
シグ/……ルイスさんもそうだったんですか。
GM/「ああ」
シグ/アンジュさんもそうする予定だったんですか。
GM/「アイツは元からそう作ったんだ」……昔は警察犬のように吠えなかったのにね、今じゃキャンキャン吠えるようになりました。
シグ/確かに強くなることを否定はしません。でも……ちょっとだけ見損ないました。
GM/「…………。………………うん」
ラカート/普通に落ち込んだ!?(笑)
アンジュ/目に見えてヘコんだ!(笑) ダウナーさんになった!
シグ/過去のループの中で一番トキメいた!(笑)
GM/「ああ……オマエには、そう言われる気がしたんだ…………とりあえず脱走するようなことは考えるなよ……」
シグ/抵抗出来ないんだからしませんよ……もう逃亡に使えそうなカードも切れてますし。
レスター/前半にカードを使うといけないって判ったね。
アンジュ/「烈火!」「ネクター!」とか遊んでる場合じゃなかったね。
ラカート/ホントだね、APとカードの無駄だった! 面白そうでもギャグシーンにあんまり飛ばしちゃいけない!(笑)
GM/……カイルは、言い終えた後に……頭を撫でようとしますよ。
シグ/……俺が逃げたら、どうしますか?
GM/「…………」。黙って、撫でようとした手を下ろします。「……それは、そのとき考えるよ」
シグ/……では、その答えを楽しみに待つことにします。
GM/「…………」。沈んだカイルは、何をするでもなく椅子に座って居ます。
シグ/ごめんなさい、お話する内容は用意してないんです。
GM/「……すまないな……『オレ』もオマエに用意してやる酒は無いんだ」
シグ/じっと見てから……近寄って、逆に頭を撫でます。よしよし。
GM/されるがままにされます。「……安心しろ、誰も見てない……オマエの監視という名目で『オレ』はここに来てるからな……」
シグ/……なるほど。部屋を見回しますが、監視カメラは無いんですね。
GM/無いですね。「『オレ』が見てやってるんだから、他の奴に見せる必要は無いだろ……」
シグ/……撫でていた手で、衝動的に抱きしめます。
GM/抱きしめられますが、抱き返しはしません。
シグ/……そのまま何をするでもなく時間を過ごします。本当にお話する内容が無い。どうせインドアですけどここまで究極的にインドアなのは初めてだな。
GM/……暫くシグに体を預けているけど、ある時間になったらカイルはキリッと『いつもの目』に変わって立ち上がります。「今日の検査はこれで終わりだ。ちゃんと『俺』の言う通りにしろよ?」……言って、何もせずに去って行きます。
シグ/おやすみなさい、また明日。見送ります。


 ●シーン6

GM/ではラカート以外の3人。シーンは別々ですが同時に判定します。【感知】判定をしてください、難易度は12で。
シグ/(ころころ)失敗した。
レスター/【感知】は10あるんだ、ファンブらなきゃ平気だ!(ころころ)成功。
アンジュ/(ころころ)15です。
GM/では、独房に入っていたアンジュとレスターはある音に気付く。……ドーンという重い音に。
レスター/なんだ……?
GM/地響きもするから地震とも思うけど、今まで何も音が無かった世界にそんな音がするものか? ……シグが気付かなかったのはVIP待遇の部屋だったからだね。
シグ/普通に寝てまーす(笑)
アンジュ/じゃあ……寝っ転がったまんま、壁の方をぼーっと見ます。
レスター/急に音が聞こえたから何だろうと思います。
GM/ではその音が聞こえたとき……。偶数が出たらレスター、奇数が出たらアンジュのシーン。(ころころ)6なのでレスターが居た独房に、ミシミシと亀裂が走る!
レスター/何っ!?
GM/イオンがいくらドンドン体当たりしてもビクともしなかった壁が次々とひび割れていく。
レスター/地震にしては軋み方がおかしいだろ! 後ずさります……。
GM/バキバキ、ドシャーン! 部屋の隅が何か大きな力になって押し潰される! なんだこれは……神格機兵……いや、鋼魔か!? 巨人によって部屋の半分が壊されます。
レスター/え……怖っ!
GM/部屋が半壊したことによって、廊下へ出ることができます。サイレンがウーウー鳴って緊急事態だということを知らせてますよ。
レスター/と、飛んで逃げる? でも……その壊した生き物は何か判るか?
GM/調べるなら≪魔導生態学スキル≫で判定を。【感知】でもいいけど難易度は高めの18です。
レスター/【感知】は高いんだ!(ころころ)19だ。
GM/……よく判らないけれど……何かコイツ、知っている気がした。
レスター/え……これ……まさか、ルイス? そんな……。ここで≪シェードコード≫は使えますか?
GM/あ、使える。部屋が壊れて魔術が使えるようになったみたいだ。
レスター/≪シェードコード≫で攻撃してみます!
GM/ではシェードさんを召喚して攻撃を仕掛けてみると、鋼魔は怯むことなく……でもレスターに襲い掛かってくることなく、動き始めます。1つ3メートル間隔にある部屋を、8メートルぐらいの機体が動いているんですよ。どうゆう風に壊れていくかはご想像ください。
アンジュ/総崩れ……。逃げないとヤバイかも。
レスター/でも……追いかけようと思う! 謎の機体が逃げて行くので追いかけます!
GM/どこかへ動き始める鋼魔を追いかけている途中、君はある……少年の姿を発見します。……イオンがいる。イオンの居た独房も破壊されたみたいだ。
レスター/イオン!? ……逃げろと叫びます!
GM/その叫び声を聞いてレスターの方を向くイオン。……でも逃げない。
レスター/……んっ?
GM/廊下は次々に鋼魔によって壊され、砂煙が起こる中、イオンはレスターの声も聞かずに立って……何かを考えている顔をしている。
レスター/もう一度、イオンと名前を叫びます!
GM/……イオンは、ダッとレスターが居る方向ではない『とある場所』へと走り出します。黒い鋼魔とは別の方向です。……鋼魔とイオンの方、どっちに向かいますか?
レスター/あ……。ここは、イオンの方だ! イオンを追いかけます!
GM/イオンは何か記憶していたらしい道順通りに走っていき……とある壁の前で止まります。「……レスター! いいこと思いついた!」
レスター/……どうしたんだ?
GM/「ちょっと待ってろ!」
レスター/イオン?
GM/「ちょっと待ってろ! ちょっと待ってろ!」
レスター/……だから、イオン……?
GM/≪サモンギガース≫……サモン・ブラッティドッグ!
ラカート/あ。
レスター/あああああっ!? ……い、イオン……!?
GM/イオンが叫ぶと、神格機兵が召喚され……突如現れた機兵によってバキバキと壁が壊されていきます。……その壁は、アンジュの独房の壁でした。
レスター/な……なんという……。イオン……乗っちゃった……えっ!?
アンジュ/……あっ!?
ラカート/うん、気付いたか……イオン、神格機兵乗っちゃったよ……。
GM/ではアンジュ、いきなり君の居た独房の壁が崩れ出したよ。崩れた先には巨人とレスターがいるよ。
アンジュ/お兄さんを見て……誰……って言います。
レスター/その声にハッと気付くよ。……アンジュ? アンジュ、どうしてこんな所に……!?
アンジュ/……俺のこと……?  なんでここにって……ここに居るのが当たり前だから……。
レスター/混乱してるのか? ……ダメだ、俺も混乱してる。
シグ/だよな、今回のレスターって何にもシナリオキー持ってないし(笑)
レスター/だよ! 何にも判らないんだ! 下手すると「アンジュによく似た偽物かな」って思っちゃうよ!(笑)
GM/じゃあ戸惑っているレスターにイオンの声が聞こえます。「レスター、アンジュを連れて部屋を出ろ! その部屋崩れちゃうぞー!」
アンジュ/アンジュって……俺……?
GM/「お前以外のアンジュがどこに居るっつーんだー!」
アンジュ/……俺、出ていいの? でも白い人、来てないよ。あ、でも瓦礫がゴロゴロ転がってきたら危ないんで出て行こうとします。
レスター/アンジュ……。
GM/出て行こうとするアンジュに「バーカそっちじゃねーよ! 俺だよ、おれおれ!」
アンジュ/……うん? ……機体が2体……えっと、訓練の時間?
GM/「バカ、何やってんだよ!?」……アンジュの目の前に、機体の1〜2メートルぐらいの指がバッと現れます。
アンジュ/ハッ!? び、びくびく。
GM/「ホラ、手の上に座れ! 座れ! まず座れ!」
アンジュ/座れって……座んなきゃいけないの? じゃあ……よいしょ。
GM/その手に振れたとき、以前触ったことがあるように感じます。巨人ですけど、本人には変わりないから。
アンジュ/う、うと……あったかい、黒い機体……ルイス……じゃなくて?
レスター/な、なんでアンジュがルイスの名前を知ってるんだ? ……本当に混乱するしかないわ。
ラカート/レスターのスーパー混乱タイム! 情報の共有って大事だね!(笑)
GM/「とりあえずここは超ヤバイ所だ、判ったかレスターん!? だから逃げなきゃいけないんだよ!」
レスター/……ああ、判った! アンジュ、とりあえず訊きたいことは沢山あるが今はイオンの言うことを聞こう。手を引いて連れ出そうとします。
アンジュ/あ……じゃあ、引っ張られるまんま行きます。
GM/イオンの機体の手に乗せて鋼魔の元へ行きます。……イオンの機兵ってエクレールっぽいよね。というか、アンジュと同じっぽいよね。
ラカート/ですね……仲良しだ。
GM/鋼魔は何をしているかと言うと、研究所を壊しまくっている。君達を殺しにまわっているのではなく、ここを壊そうとしているようだ。
アンジュ/く、黒いお兄ちゃん達! あれ何……?
GM/「アレはな! きっとイイヤツだよ!」……では、シグのシーンに参ります。シグも独房の外で騒ぎが起きているのに気付いてください。
シグ/一体何が……。
GM/明らかにおかしい、そう思い始めたとき……。ぴょんぴょんとアリアンとウンディーネとピクシー達が部屋に入ってきます。「シグーっ!」
シグ/あ、アリアン……!?
GM/「建物崩れる崩れる! 出なきゃ出なきゃ!」「壊れてる壊れてる!」「鋼魔だよ鋼魔ーっ!」
シグ/鋼魔!? えっと、とりあえず逃げましょう……でも、逃げたらどうするんだろう、あの人……。
GM/そう言っていると、あの人が来ますよ。カイルです。「研究所が鋼魔の強襲を受けた」……比較的落ち着いた口調で言います。
シグ/なんでそんなに冷静なんですか!
GM/「鋼魔がここに来るようけし掛けたのは俺だからな」
シグ/…………。
GM/「アンジュがここに戻ってきたって噂を、人を買って流したら……あいつときたら島まで戻ってきやがった。まったく過保護な奴だ」……笑いながら、誰のことを言ってることやら。
アンジュ/……ルイス……。
GM/「シグ、これを持って出るぞ」と、カイルは変な機械を渡します。
シグ/……これは?
GM/一見USBメモリーみたいな物です。「ここに、ラカートが入っている」
シグ/おおっと!?(笑) ラカートさんってこんな小さかったんですね……。
GM/「デカブツを運ぶよりそっちの方がラクだろ」
シグ/判ります。
GM/「今、アンジュが混乱している。混乱しているというより、元に戻ったというべきだな。それを回復してやるのは……イオンがいなくなる以上、ラカートしかいない」
シグ/いなくなるって……。カイルさん、とにかく早くここを出ましょう! 手を差し伸べます。
GM/手を差し伸べられたとき、引っ張ってシグを抱きしめます。
シグ/あうっ!
GM/ラカートは落とさないでね。
シグ/……。今、演出的にUSBを「カラン……」って落とそうとしちゃいました。
ラカート/ちょ、おま!?(一同爆笑)
シグ/……カイルさんを抱きしめ返して……。答えを、聞いてもいいですか。
GM/「……なんだ?」
シグ/俺が逃げたらどうしますか?
GM/「…………命にかえてでも助けてみせる」
シグ/それを聞いて安心しました。……一緒に≪テレポートコード≫で、鋼魔が暴れている場所に登場します!
レスター/イオンが連れて来た足元に飛んでくるのか。……なんでみんな居るんだよ……(笑)
アンジュ/……誰?
シグ/アンジュさん! レスターさんも無事でしたか……。となると、その神格機兵は……イオンさん?
GM/カイルがアンジュに言います。「アンジュ……ルイスを助けてやれ。お前なら出来る」
アンジュ/え……?
GM/「みんなの希望を背負ったフュージョナーだから出来るんだ」
アンジュ/う……と。訓練だったらサックリ片付けちゃうけど? 違うの?
GM/(イオンになって)「じゃあ今は訓練ってコトにしとけ! でもな、大切なコトだって後でちゃんとジジイに教わるんだぞ! もう俺は教えるコト出来ないんだからなッ!」
アンジュ/……え……?
GM/では戦闘に入ります。敵は鋼魔化したルイス、味方はアンジュ、神格機兵のイオン、シグ、レスターでの戦闘です。……ミンストレルがいないままですが、戦闘マップを提示します。
アンジュ/まずは≪サモンギガース≫ですね。……サモン・エヴァンジェル。サンプルナンバーJ16、発進します。

 静かに発進するアンジュ。
 ――ルイスを助けるための戦闘が開始された。
 しかし、鋼魔の標的はアンジュ達ではない。ルイスは全ての始まりである研究所の破壊を目的としていた。破壊の限りを尽くすルイス。全てが消えてなくなるまで暴れまわる巨人。
 標的が違う敵との戦いは、呆気無く幕を閉じた――。


GM/では……ルイスが倒されました。どうしますか? ……≪アブソルートソウル≫をするかしないかは今のアンジュが決めて。
アンジュ/……崩れていく鋼魔の中からルイスの姿が見えますか。
レスター/見えたら「ルイス!」って叫んで飛んで行きます!
アンジュ/その姿を見て、「あっ……!」と息を呑む。咄嗟というか、反射的に≪アブソルートソウル≫をします!
GM/では、アンジュのナンバーとしての意思に関係無く、アンジュとして、ルイスに≪アブソルートソウル≫を行います。アンジュの≪アブソルートソウル≫の光がルイスの体を包み込む。……飛んで行ったレスターが落ちていくルイスの体を受けとめる。
レスター/ストン……。
GM/レスターが受けとめた頃には、レスターの知っているルイスの顔があった。……戦闘終了。ではアンジュは神格機兵を降りることができます。
アンジュ/降ります。
レスター/でも……イオンは……ああ。
GM/(イオンになって)「あー、さっすがアンジュ強いなー! あと俺もツエーな、超ツエーな!」
レスター/い、イオン……お前、自分が何をしたのか判ってるのか?
GM/「あの鋼魔だった人、頭良いな! 壊す為に巨大化してバキバキしてたんだろ! 超頭良くね!?」
レスター/……もう一度訊く。自分が何をしたか判っているのか!?
GM/「ああ! アンジュを助けたさ!」
レスター/……お前……は……。もう、何も言えない……。
GM/「アンジュ、グッジョブ! やっぱフュージョナーは強ぇな! お前の能力超スゲー!」
アンジュ/うんと……? お兄ちゃんは降りてこないの?
GM/「もうちょっと乗せておいてくれね?」
アンジュ/……うん。
GM/「ジジイによろしくな! ジジイの言う事はちゃんと聞くんだぞ! ジジイはやれば出来る子だからな!」
アンジュ/……ジジイ?
GM/「アンジュ、頑張れよ。お兄ちゃんとしてメチャメチャ応援するからな」
アンジュ/がん……ばる? そんなことを言われたのは初めてなので……ポカンとします。
GM/「あとレスター! 愛してるッ!
レスター/……っ!?(笑) イオン……!
GM/神格機兵が光になります。……アンジュのように、フュージョナーのように体が降りてくることなく……イオンは消えていきます。
アンジュ/機体に触ろうとして……失敗しました。
レスター/……呆然とします。
アンジュ/……ねえ、あの、さっきのお兄ちゃん……は? どこ行ったの?
レスター/…………。
アンジュ/降りてくるんじゃないの? ……俺だけ違うの?
GM/カイルがアンジュに近寄って言います。「ああ、違うんだよ。フュージョナーは便利だな、あんな巨大な力を自由自在に使えるんだから」
アンジュ/……あの……。
GM/「全員があんな力を使えたら世界は平和になるのかな?」……言いながら、カイルはルイスに近寄って≪ネクター≫をかけます。
シグ/とりあえず……USBをアンジュさんの手に握らせます。宿舎に帰るまで貴方がしっかり持っていてください。
アンジュ/……うん。
GM/アンジュが受け取ったのをカイルは見終えると、……アンジュから離れます。
シグ/……カイルさん?
GM/少し切なそうな顔をして、「…………≪サモンギガース≫
シグ/あっ!?
レスター/……え、あああっ!?
GM/「サモン・カレイドウルフ」……カイルが、セアクシポスを召喚します。浮上ができる機体を出して、「ホラ、乗れよ」
シグ/な……え……。もう「絶対この人、自殺する」って判ってたのに……何も言えなかった!
GM/「だってここ、海を越えなきゃ本土に戻れない島だぞ。誰かがこうしなきゃいけなかったんだ。流石にレスターとルイスの力で全員運ぶのは大変だぞ。ほら、手に乗れよ」
アンジュ/えっと、その黒いお兄さんも乗せるの? 俺、力仕事得意だから大丈夫だよ。手伝う!
GM/アンジュが助力してくれました。
シグ/……コクピットに乗りたい!
GM/あ、それは可能だよ。「すまんな、手の上には3人しか乗れなかったみたいだ。シグはコクピットに乗るか?」
シグ/はい……そっちに行きます。
GM/ではセアクシポスはアンジュ、レスター、ルイスを守るかのように大事に掌に乗せ、空を飛びます。……じゃあ、空に浮かんだときルイスが目を覚まそうか。「うっ」と呻きます。
レスター/る、ルイス……!
GM/「レスター……平気、か?」
レスター/……全然平気じゃない。ハートフルボッコ中だよ……(笑)
GM/では困った顔のレスターを見て、自分の様態よりもレスターの心配を先にします。
アンジュ/多分貴方の方がクタクタだと思うよ……ってルイスに言います。訓練が終わった後だから。
GM/「アンジュ」
アンジュ/……。あ、俺のことだっけ?
GM/「そんな喋り方はしなくていい」
アンジュ/……うん……?
GM/「もうそんな姿でいる必要は無いんだ」……アンジュを優しく撫でます。重い体で、不器用な手で、長い髪を優しく、何度も。
レスター/……ルイス……。
GM/イオンを亡くして傷を負ったレスターにもルイスは気遣います。……あとは、アンジュがちゃんとUSBを持って、ちゃんと彼の帰りを作ってあげればいいんじゃないかな。
アンジュ/海にポチャンってしたら大変なことになりますよね。
レスター/衝動的に「海に捨ててー!」って言いたくなった!
ラカート/ちょおま、手離さないでね!? 海に落とさないでね!? 海に落ちたらデータ壊れて(いきなりエセ外人口調になって)「データガ飛ビマシター、ワタシ誰デスカー!? ナンカ頭ガイタイデスネー! オウ、ナンデスカココー!?」(笑)
レスター/誰っ!?(笑)
ラカート/(外人口調で)「ラカートデース! 海カラ来マシター! ワタシノコト、忘レナイデクダサーイ!
レスター/それこそ海に捨ててーッ!(一同爆笑)

    ◆

GM/……では、コクピットのシーンをしましょうか。
シグ/衝動的に乗ってしまった……。ハッチが閉まったところで、ガッと抱きつきます!
GM/浮上し、操縦しているカイルが「飛ぶぞ」と冷静に言います。「このまま本部のアーク科学部に向かえ。そこでマシンネイチャーとしての手続きを行えば、ラカートは帰ってくる。……こんなに巧くいくとは思わなかった。ルイスも良いタイミングで来てくれたもんだな」
シグ/……貴方が彼を呼んだんですよね。
GM/「意外に工作するの、大変なんだぞ」
シグ/……最初からこうするつもりだったんですか。操縦桿を握る手に、手を重ねます。
GM/「流石に、イオンがあんなことをするのだけは読めなかった」
シグ/イオンさんの予想をつけるのは難しいですよ。……普段通りを頑張って演じます。
GM/「まったくだ」と言っていると……陸地が見えてきます。
シグ/……降りたくない! 重ねていた手に力を込めて、減速させます!
GM/「降りられないぞ。ラカートが戻ってこない。ラカートを戻す為には、とりあえず陸地に戻さなきゃだな」
シグ/……冷静な声のカイルさんに、俯いて……ポタポタと涙を流します。
GM/「アンジュもレスターも混乱してるから、お前が手続きをしてやらないとラカートは帰ってこないだろ。ちゃんと頼む、副官としてな」
シグ/涙を流しながら……。嫌ですと言います。
GM/「……お前しか頼む奴がいないんだ」
シグ/それでも嫌です! ……何度も繰り返します。
GM/「……我儘、言うなよ」。
シグ/最後ぐらい我儘言ったっていいでしょう……! だって、俺、10年間貴方の下で、これからもずっと貴方の副官でいるつもりだったんですよ! いきなり貴方がいなくなったらどうすればいいんですか! 雑談もできないんですよ、俺!
GM/「……でも、お前にしか頼めないことなんだ」
シグ/…………。
GM/「生きている奴らを優先してやれ。……俺なんかより」
シグ/……。じゃあ、もう何も言わずに……操縦しているカイルさんの胸に顔を埋めて、泣いてます。
GM/……陸地に着きます。3人を降ろして、あとはシグとカイルが降りれば全部終わるようになります。
アンジュ/セアクシポスの掌から降りて……機体に振り返ります。降りちゃダメだよ!
レスター/アンジュ……。
アンジュ/絶対に降りちゃダメだからね! さっきのお兄ちゃんみたいに消えちゃうんでしょ!? だったら降りちゃダメだよ!
GM/……ルイスが、レスターと一緒に……アンジュを連れて、その場を去ろうとします。
アンジュ/ぜ、絶対ダメだよ! ダメだからね……!
GM/ルイスは、アンジュを胸に抱きながら連れて行きます。
アンジュ/……いなくなったら……寂しいよ……。
GM/……では、カイルはシグを降ろそうとしますよ。(カイルになって)「アリアンロッド、頼む」 (アリアンになって)「ハーイ……シグ、出るよー……」
シグ/……でも……。
GM/「……ねえ、早く行かないと怒られちゃうよ?」……アリアンがシグの襟をツンツン引っ張ります。
シグ/待って……。力無く頷いて、最後にもう一度カイルさんに抱きついて、キスをします。
GM/キスをして、目を瞑り……次に目を開けたときには、シグも普通に陸地に立ってる。
シグ/俯いて涙を流した後に……拭って、振り返ります。


 ●エンディング

GM/……シグはラカートの手続きを取り、科学部の室内に呼ばれます。……手術台のようなバショに寝ているのは、ラカートと同じ右肩に聖印のあるロボットです。(ラカートに向かって)どんな体?
ラカート/偶数女、奇数男でサイコロ振っておきます。(ころころ)……偶数、女です!
シグ/女か……(笑) アンジュさん、USBを貸してもらえますか。
アンジュ/そーっと渡します……。
シグ/よく見ててくださいね。形は違いますけど、この人が貴方を守ってくれた人ですよ。チーン!
ラカート/早っ! ここ感動的シーンだろ!?(笑) んああ……何やってたんだ、イッテー……。
シグ/ラカートさん、おはようございます。
ラカート/乳。……なんじゃこりゃあ!?(笑)
シグ/すみません、それ以外合う体が無かったんですよ……。
ラカート/……なんで俺、こんなことになってるの?
シグ/USBを指差す。さっきまでコレでした。
ラカート/磁場とか近付けてないよね!?
シグ/近付けてないからマトモな再生が出来てるんですよ。
ラカート/周囲を見渡して……。カイルとイオンはどうしたんだって尋ねます。
レスター/……2人ともいないよ。神格機兵を召喚したんだ。
ラカート/……そうか。これだけの人数が無事なら恩の字か。
シグ/……ラカートさん、早くアンジュさんを安心させてください。
アンジュ/……え、えっと……何があったの?
ラカート/あ、アンジュ? ……どうした?
アンジュ/は、ハイ! アンジュです!
ラカート/……。あー……アレかな、こんなナリだしな。……初めまして、ラカートです。お前のお父さんをやっています! と、変な美女が言いますよ(笑)
アンジュ/えっ? ……あれ? 初めまして、お父さん……? お、女の子なのに男の子なの!? 頭の悪い俺でも判るよ、お母さんだよソレ!(笑)
ラカート/まあいいや。……おかえり、アンジュ。ぎゅっと抱きしめます。
アンジュ/え……。いきなり抱きしめられて……何故か、ボロボロと泣き始めます。な、なに……なにこれ……?
ラカート/どうした、張りつめてたもんでも切れたか。……ずっとアンジュを抱きしめ続けます。

    ◆

GM/レスターは、自室の……イオンの遺留品を整理します。同室のメンバーとしての義務みたいなものに追われます。
レスター/……アンジュに何か残したいけど……イオンの私物って何があるんだろう。
シグ/何でもあるけど必要な物は何も無いって感じだな。
GM/あると言ったらオモチャやガラクタだらけだ。エクシアがあってヴァーチェがあってアリオスがあって……。
レスター/訳が判らない。全部同じに見える。
アンジュ/お母さんの発言だ、ママにはみんな同じに見えるよ!?(笑)
GM/では、そのオモチャだらけの中で……メモ書きを発見します。
レスター/メモ書き? 悪いと思いながらも、見てみます。
GM/レスターのこと、アンジュのことをまとめたものです。
レスター/まとめた!? ……そういや攻略本を作るって言ってたね!(笑)
GM/色々、2人の情報が書かれています。彼は頭の中に全て記憶しているので手記なんて残すようなタイプではないのに、……唯一イオン直筆のものであることが判ります。
アンジュ/……遺留品の整理をレスターさんと一緒にやってます。このメモ帳って……。
GM/ノートの中には、『アンジュの好きな物』や『アンジュが気に入ったもの』が、ちゃんと羅列されてます。
レスター/…………。
GM/これを見れば本来のアンジュがちゃんと思い出せるのかな。それとも……また新しく自分を作って行くのかな。それはアンジュ次第だけど、大切に一文一文が書かれているのは判ります。
レスター/イオン……。
アンジュ/……イオン兄……。イオン兄……ごめんなさい、イオン兄……イオン兄ごめんなさい……!
レスター/……泣き出したアンジュをポンポンと抱き寄せます。

 いつの間にか、アンジュを抱きしめるレスターも涙声になっていた。
 わんわんと泣き続けるアンジュ。宿舎に帰って来たというのに笑みは少ない。
 だが一歩ずつ元の姿に戻っていく筈。笑顔を取り戻す彼が戻って来たのだから、きっと。

 ……そう信じて、涙で白く染まっていく視界を仰いだ。





to be continue...