アリアンロッド2E・リプレイ・Re
■ 第1話 『 e卓・リスタート 』 3ページ ■
2012年10月21日




 ●ミドルフェイズ4 〜巨人の魔の手〜

 森林破壊に続き、目の前で動き回る4人に襲い掛かる巨人2体。
 4人の抗戦が始まった。


ネコ/≪ウォータースピア≫!(ころころ)38点の水属性ダメージを与えます! バッドステータス[放心]ですよ!
GM/巨人は大きくすっ転びます。バターンと倒れ、ゴロゴロのたうち回り、マイナス1D6をされながらゆっくりと森林破壊を……。
孫一/森林破壊をすることは変わらないんだ!?(笑)
ネコ/と、止まりませんねー! 寧ろ被害が甚大に! 間違いましたかね!?(笑)
孫一/オレは下がって撃つぜ!(ころころ)27点の貫通ダメージ! 的確に急所を撃ち抜いて【物理防御力】をマイナスして、バッドステータス[毒]を与える!
GM/では巨人1体が、コン様に対して攻撃。(ころころ)命中14だ。
ティノ/(ころころ)回避7です。
アルバ/さっきの木の壁に更に強化を加えて……投げる! ≪プロテクション≫!
ネコ/木の壁を強くすればアルバが強くなる!?(笑)
アルバ/ついでに≪ホーリーウェポン≫でコンタちゃんにダメージプラス! 勝手に鎧をカンカンしておいたよ! 僕は3秒あれば出来ちゃうんだよ!
ティノ/あ、ありがとう?(笑) それでは順当に1体目に攻撃します。(ころころ)ダメージは80点。
GM/……ぶっ!?(笑)
ティノ/孫一と違って【防御力】有効ですよ。
GM/【防御力】があったとしてもヒドイよ!?(一同笑) えっとね、折角だからちょっと演出しようか。巨人の口からポロッと……人間の足が落ちてきます。
アルバ/へ、変なモノ食ってるー!?

 目の前に居るのは恐ろしい化け物ということを知る4人。彼らの攻撃は止まらない。
 ネコの魔術、孫一の射撃、アルバの援護。そしてトドメは、ティノの……。


ティノ/(ころころ)69点のダメージ!

 戦いは、あっという間に終結した。

【ドロップ品】
 トロウルロイヤル×2:トロールの金腰布(1000G)×4


孫一/『トロウルの金腰布』って……つまりはパンツじゃねーか。
ネコ/パンツ4枚ですね! お高いパンツです!(笑)
GM/では、コン様が巨人に最後の一撃を食らわせ、動かなくなったと思った瞬間……巨人の体がバラバラに砕け散る。
ティノ/むっ……?
GM/さっきまで巨人が生き物の体をしていたのに……パラパラと、大量の塩になります。
ネコ/塩っ!?
アルバ/ぺろっ……ってしまった! さっきバステ[毒]になったんだっけ!?(笑)
孫一/ペッしなさい!(笑)
アルバ/えっと、塩になったんだ。……あの、さっき巨人の口から出てきたものは確認できますか?
GM/ああ、それならそこで塩の中でモザイクがかかってるよ。
ネコ/あらまー……。
GM/では戦いを終えてそれらを見ていると、馬が数体駆け寄って来る音が聞こえてきます。
孫一/なんだなんだ?
GM/「お前達……無事だったか!」と、鎧を着た老女が馬に乗って現れます。
ネコ/あれ? もしかして……。
ティノ/……グリーナ殿か!
孫一/誰? なんかカッコイイばーさんがいるぞー(笑)
ティノ/私達が初めてこちらの世界に来たときに世話になった方々だ。
ネコ/旦那様の怪我を手当てしてくださったのも、あの方です!
孫一/ふーん、凄く良い人そうだな……白ウサギより信頼できそう。
GM/(白ウサギになって)「心外ーっ!」
アルバ/あ、出てきた。ウサギに戦闘能力は無いんだねー(笑)
GM/(グリーナになって)「お前達、平気だったか」 彼女は塩の塊とモザイクがかかっている者達を見て、絶句する。
ティノ/そなた達の仲間であったか。……すまぬ、助けてやれんかった。
GM/いや、それよりも。「……『廃棄物』を、倒せたのか?」
アルバ/え? 倒せたよ。
ネコ/なんとか。アルバの鍋のフタを投げて守ってくれましたー(笑)
GM/グリーナの後ろに居た騎士達も「『廃棄物』を倒せただと?」「力が……通用した!?」とザワザワし始めます。
アルバ/んー? そんなに倒せないものなの?
孫一/ばーさん、メッチャ強そうだけど倒せないのか?
ティノ/これ、ばーさんと言うな。
GM/子供の中に良い大人がいる(笑) 「この大陸、この国にも戦う者達がいた。彼らは皆、死んでいった。その理由は……我々が使っている力は『廃棄物』には通用しないからだ」
孫一/え……?
GM/「具体的に言うと、スキルが一切通用しないのだ。どんなに強くても戦えなければ意味が無い」 特にメイジはスキルが無かったら攻撃すらできないよね。
ネコ/だから、強い方々がお亡くなりに……?
GM/ちなみに先程倒したトロウルロイヤルは、公式データだと『種別:妖魔』のエネミーですが、さっきの敵は『種別:妖魔(廃棄物)』というオリジナルエネミーです。
孫一/廃棄物……。
GM/「『廃棄物』達は、アルディオン大陸の人間のスキルでは対抗できんのだ。……おそらく奴らの力は『神喚者(ヴァリエンス)』が扱う『パワー』と似たようなものなんだろうな」
ティノ/ヴァリエンス?
アルバ/パワー……って、何?
GM/パワーとはレベル20以上の者達が扱える、スキル以上の力です。≪インタラプト≫で打ち消せない上位特技で、『超上級ルールブック』に掲載されています。
アルバ/スキルじゃないんだ?
GM/「似ているけど違うものだ。かの有名なベルフト将軍は≪大陸最強≫というスキルを持っていたんだが、スキルだった故に『廃棄物』には効かず、やられてしまったらしい」
孫一/ベルフトの≪大陸最強≫って、確か効果が『同じエンゲージに入ったら死ぬ』とかだったよな……?
ネコ/お、恐ろしい世界ですね……!(笑)
GM/どんなに最強でも効かなかったら意味が無いよ。「そう、アルディオンの人間では『廃棄物』は倒せなかった……のだが」
アルバ/……僕達は、倒せた?
孫一/普通に、実家から持ってきた銃だけど……。っていうか猫なのに水が出せるのが凄いよ!?(笑)
アルバ/そうだよ、どっから出したの!? 泉からポンプで引っ張ってきたんじゃなくて!?(笑)
ネコ/く、空気中から?(笑) 魔女ですから。
孫一/お、陰陽師的な何かかなー(笑)
GM/「……ティノよ」
ティノ/ああ。……旦那とかコンタちゃんとか呼ばれてるからやっと名前を呼んでもらえた(笑)
GM/「頼みごとがある」 グリーナは荷物から、とあるクシャクシャの手紙を出します。「伝書鳩に、このような手紙が送られてきた」
ティノ/ふむ? 拝見する。
GM/急いで書いたのか判らないけど、グチャグチャな字でとある文が書かれている。「エル・ウルフリック・ミンスターには生き残りがいる。48人。エル・ウォーデン国王は健在だ」
ティノ/なっ……!?
GM/「統一帝の載冠神殿にいる。なんとか凌いでいる。どうか助けてほしい」 字からして、とても必死そうな手紙だね。
孫一/どこに居るって……?
GM/「ピアニィ女王が大陸統一の宣言をした場所、載冠神殿だそうだ。そこに我が国王、エル・ウォーデンと共に48人の生き残りがいるらしい」
アルバ/フォーティーエイト。生き残りフォーティーエイト……IKR48!
孫一/思ったよ、アイドルできるなって!(一同笑)
ネコ/生き残ーりたい、生き残ーりたいっ♪
孫一/確かにそれもアイドルだけど!(笑) ……この伝書鳩はいつ来たんだ?
GM/「ティノ達が去ったすぐだ。我々はエル・ウォーデン国王を救いにミンスターへ向かっていた。しかしその途中で『廃棄物』に襲われてしまった。幸いさっきの巨人からは数人の犠牲を出したが逃れることができた」
アルバ/あれ、食べたてほやほやだったんだ……。
ティノ/……時は一刻を争うのだな。
GM/「ああ。頼みというのは……お前達『漂流物』の力を貸してほしい。エル・ウォーデン国王を救助してほしい!」
ティノ/……うむ。
GM/「別の世界から来た『漂流物』であるお前達に、こちらの世界の礼をしても何も嬉しくないとは思う。何も見返りも出来んが、最大限の褒美は用意しよう! だから……」
ティノ/見返りなどいらぬ。そなたは見ず知らずの私を助け、治療を施してくれた。その恩に報いたいと思っていたところだ。喜んでそなたの国王を助けに行こう。
孫一/……わ、わあ(笑)
アルバ/た、頼りになる人だなー!(笑)
ネコ/もちろんネコはご一緒するつもりでございました。
ティノ/ありがとう。……アルバと孫一を見る。
アルバ/わっ?
ティノ/そなた達はどうだ。これはあくまで私の意思であって、そなた達に強制出来るものではない。
アルバ/……あ、あんなの見ちゃったらついて行かない訳いかないじゃん! ズルイよコンタちゃん!
ティノ/私はそなた達が来てくれれば、これほど心強いことは無い。来てくれるか。
孫一/…………。別に、オレはあのばーさんにもこの国にも何にも義理は無いけど……でも「心強い」って言われたらそれ、殺し文句だよ。今のは普通にキュンとしたぞ!(笑)
GM/あ、まごちーが落とされた顔をしてる(笑)
孫一/……ど、どうせやることないし、やるとなったら徹底的にやった方がいいよな!
ティノ/私は別として、先頭は褒美を用意すると言っている。国王を助けるということだからな……。
ネコ/この状態なら助けて損はしませんよ。ここで恩を売っておけば、これからの生き方が決まります。
ティノ/なかなかがめつい猫だな。
ネコ/にゃお!(笑)
孫一/相当な山だよな。よし、売れるものはなんでも売るか!
アルバ/そうそう、腰布だって売ればきっと金になる!(笑)
GM/あ、じゃあグリーナが「金腰布なら1枚1000Gになるぞ」と言います。
アルバネコ孫一/チャリーン!(一同笑)
ネコ/あれよりも強い廃棄物がいるのなら、もっと金になると思います!(笑)
アルバ/お金って大事だよね! 新しい開発もできるし!
ネコ/金が無かったら何もできませんけど、お金があったら何でもできますもんね!(笑)
孫一/金さえあれば信頼だって買える! どんどん仕事だって入ってくる! 良いことだ!(笑)
ネコ/参りましょう!
ティノ/そ……そうだな(笑) 全員の頭に「『廃棄物』から奪った物は金になる!」とインプットされました(笑) では早速、ミンスターに行こう。
GM/グリーナは副官を呼び、馬から下ろさせ、君達に乗るように言います。「他の者達は街に戻れ。私がティノ達を先導する!」
ティノ/では、参ろうぞ!
ネコ/ハイッ!
孫一/オレらの命を預けるぜ、旦那! ……べ、別に金の為なんだからなー!
アルバ/ツンデレだー!(一同笑) ぼ、僕だってついて行くー! でも僕、馬は乗れないんだよー!?(笑)
ネコ/背筋を伸ばして乗るんですよ、ハイッ!(笑)
ティノ/……私の後ろに乗るか?
アルバ/乗るー! コンちゃんと同乗するぅー!
孫一/……ネコ。オレの肩に乗るか?
ネコ/ハイ! これでラクチンですねー!(笑)
GM/コン様とアルバ、孫一とネコ、そしてグリーナの……3体の馬が、より荒廃したミンスターへと向かいます。


 ●ミドルフェイズ5 〜荒廃の街、神殿〜

GM/爆心地に近ければ近いほど、ボロボロの石の家々が見えてきます。「馬で行けるのはここまでだな……」と、女騎士グリーナは長い髪をばさっと靡かせながら、とある場所で馬を止まらせます。
孫一/おお、ばーさんかっけー(笑)
ティノ/美しい……と素直に感じ入ります。
アルバ/ここからは歩いて行くの?
GM/「ああ。地図をやる。神殿までの道はこれを見て行け」 木で造られた家は全て燃えてしまい、黒ずんだ石の建物が残った荒れ果てたミンスターの街並みに下り立ちます。
孫一/ここから神殿まで歩いて行けばいいんだな。
GM/「神殿は丈夫な造りだったのは確かだ……だからおそらく48人は、神殿の地下に隠れているんだろう」
アルバ/地下か。早く行かないとね……。
GM/「ここで夜を過ごすのは危険だから私は退却させてもらう。だが、先程渡した荷物の中に白煙灯を入れておいた。お前達が帰るときなどはそれで知らせるように」 光って信号を送るアイテムです。宣言で使えるので帰るときは使ってねと言うよ。
ティノ/承知した。
GM/「妖魔は爆発のあった穴から湧いたと言われている。これから化け物が現れるかもしれん。気を付けろ。……国王を頼んだ」
ネコ/ハイ。参りましょう。
GM/グリーナは馬を連れて戻っていく。君達は被害の中央地、ミンスターの街中を歩いていきます。
アルバ/はい……。
GM/神殿までひたすら歩きます。燃えた街並みをずっとずっと歩きます。……ここで【感知】判定をどうぞ。(ころころ)難易度は15で。
ネコ/(ころころ)18です!
孫一/(ころころ)17だ。
ティノアルバ/(ころころ)失敗。
GM/気付いたのはネコとまごちーか。……神殿に向かっている最中、とある家から視線を感じた。
ネコ/むっ……?
GM/神殿はまだ先だ。真っ直ぐ道を行かなければならない。でも、とある家の中から視線を感じる。
孫一/……2人にシッと黙るようにして、パッと家へ回り込みます。
ネコ/ワタシも参ります! というか、まごちーの肩に乗ってます!
GM/では2人とも、【敏捷】判定をどうぞ。その影を捕まえられるかの判定です。
ネコ/ネコはまごちーの肩に乗っているので、シーン1回の≪ブリッツセンス≫を使います! 気を付けてください!
孫一/よし、ダイスをプラスして……(ころころ)達成値18、良い出目だ!
GM/(ころころ)こちらは失敗します。まごちーはその影を追い詰めることが出来ます。
孫一/一体何だ?
GM/……燃え落ちたボロボロの家から、白い髪の少女を見付けました。
ネコ/にゃっ?
孫一/逃げようとした方向を先回りして、腕を掴みます。
GM/「ッ……!」 少女を捕らえられます。白い髪、赤い目、ボロ布を着た……7歳ぐらいの女の子だ。
孫一/アンタが生き残りか?
GM/……こく。
孫一/……えーと、どうしたもんかな。オレ達には怪しい人間とそうでない人間との区別がつかないんだ。
アルバ/ねえねえ、どうしたのー? そっちに近付きます。
孫一/ああ、子供がいたぞー。
ティノ/子供とな……?
ネコ/こんな所に子供がいるのは危ないですね。
孫一/おい、親はどうしたんだ?
GM/……こく。
アルバ/……えっ?
孫一/……オレの言葉、判るか?
GM/……こく。
ネコ/言ってること、判りませんか?
GM/……こく。
アルバ/……ねえ、おかしいよね。48人の生き残りは神殿の地下に避難してるんじゃなかったっけ? こんな所に1人で子供がいるのはおかしいよ?
GM/……こく。
ネコ/お名前は何ですか?
GM/……こく。
ネコ/にゃう?
ティノ/そなた、自分の名前は判るか?
GM/……こく。
ティノ/そなた、自分の名前は判らないのか?
GM/……こく。
孫一/……ノーリアクションかよ。
ネコ/ど、どうしましょう?
ティノ/だが、ここに捨て置く訳にはいかない。
孫一/でも、連れて行くのもどうかな?
GM/君達がもし怖い顔をしている大人達なら、少女は怯えて逃げようとします。
ネコ/……困ってどうしようかなって顔をしてます。
GM/困っているなら、少女はどうしたのどうしたのって心配するような顔をします。
ネコ/あ、カワイイ(笑)
アルバ/……僕はコン様の後ろに隠れる。人見知りだもん(笑)
ティノ/子供はダメなのか?
アルバ/子供は特に苦手なんだよぉ!
GM/では少女は、後ろに隠れたアルバに対してどうしたのどうしたのという顔で覗き込みます。
アルバ/コン様の後ろにサササと隠れます!(笑)
ネコ/おっと、こっちも子供だった(笑)
ティノ/すまない、この子は人見知りなんだ。
アルバ/この子って!? 僕は成人してるよー!?(笑)
ティノ/す、すまない、成人男性に言う言葉ではなかったか……(笑)
孫一/お父さんをしてるなぁ(笑) あー、とりあえず……オレらは悪い人間じゃないよ。
GM/……こく。
ティノ/何を訊いても首を縦にしか振らない?
GM/……こく。
ネコ/どうしましょう……連れて行きます?
ティノ/連れて行くしかなかろう。
孫一/あー、そうだな。放っておくよりかは良いんじゃないかな。それに妖魔が出るって話もあるし……。
ティノ/このまま放っておいて、妖魔なり『廃棄物』に襲われるよりかは……。
孫一/そうだ。もしかしたらコイツだって『漂流物』なのかも。こっちに来てまだ何も判ってないのかもしれないぜ?
ネコ/ああ、なるほど! 言葉が通じない『漂流物』ですね……って、なんでワタシ達は言葉が通じてるんでしょうね!?(笑)
GM/めんどくせーからです!(笑) 原作『ドリフターズ』では翻訳蒟蒻を手に入れるまで会話が出来なかったんだけどね……。
ティノ/ああ、会話ができるお札のおかげなんですよね、原作では(笑)
ネコ/このまま放っておいたら後味悪いですから連れて行きますか。アルバ、大丈夫ですか?
アルバ/こそこそって泣きそうになってます。つ、連れていかないとダメなんでしょ……?
ネコ/ちゃんと我慢できますかー?(笑)
アルバ/が、頑張るー! うえーん!(笑)
ティノ/じ、じゃあ自己紹介をしよう。私のことはティノと呼んでくれ。それとこの子はアルバといって……こちらが孫一で、こちらがネコだ。
孫一/ウッス。
ネコ/にゃーお。
GM/今、ネコは猫型なんだよね? ……では少女はちょっと乱暴になでなでします。
ネコ/にゃっ!? ふーっ!(笑)
GM/ふーって怒られると、少女はあうあうして慌て始めます。
ネコ/ご、ごめんなさい! 泣かないで!
GM/……!)「うん」
孫一/よ、よし、よく耐えたぞ!(笑)
ティノ/これでお互い知らない者同士ではないな。うむ。さて、そなたの名前を言ってみろ。
GM/おっ……!)「エメス」
ティノ/エメス。それがそなたの名か。そうか、良い名だな。では、一緒に行こうか。
GM/連れて行きますか。この子の処理をご説明します。名称は「エメス」。重量:2のアイテム扱いです。
孫一/あ、アイテム扱い?(笑)
GM/彼女を所持しているPCが戦闘不能にならない限り、エネミーは彼女に危害を加えることは一切ありません。範囲攻撃を受けたとしても、彼女にはダメージが入ることはありません。「一緒に連れて行く」描写なので必ず視界内には入りますが、トラップの対象にも入りません。
孫一/アイテムだから……『ベルトポーチ』に押し込めるんだな。ただただ可愛い絵面だ(笑)
アルバ/【HP】的にも重量的にも、コン様が連れているのが一番かな?
孫一/オレもそう思う。一番大人で安心感あるしな。
ティノ/そうだな。私が連れて行こう。キャラクターシートのアイテム欄に「エメス」と書きます……。
アルバ/コン様から離れて、まごちーにくっ付きます! ぷるぷるだっこちゃん!
孫一/な、なんなのお前? オレより30センチも身長デカイくせに!(笑)
ネコ/アルバはコドモですねぇー(笑)
GM/……気を取り直して君達は、地図通りに神殿に向かいます。シーフであるまごちーを先頭にした1つのエンゲージと見なしてダンジョン探索を行ないますので、エンゲージを分けるなどの宣言をこれからお願いします。
孫一/じゃあ、オレより後ろに下がっていて。
アルバ/≪プロテクション≫のお鍋の蓋が届くように、20メートル以内にはいるよー!
ネコ/いつでも支援を飛ばせるように、ネコはすぐ傍に居ますからね!



 ここからダンジョン探索のパートに突入するため、リプレイ内での行為判定表記を簡略化します。
 実際のプレイではルール通り「トラップ探知→トラップがあったら解除判定」や「攻撃を受けたら回避判定→ダメージロール」など複数処理を行なっていますが、読みやすいように省略しています。


GM/君達の目の前には載冠神殿の入口『Aの扉』があります。シークレット情報ではないので先にGMから言いますが、その扉には≪ヘヴィウェイト≫というトラップがあるのが見て判ります。
ネコ/メチャクチャ重い扉なんですねー。
GM/このトラップは「【筋力】達成値13以上を出さないと開けられない」というで、トラップ探知しなくても発見できるトラップなんだよ。
孫一/へー。【筋力】かー。……旦那、頑張って!
アルバ/何かあったときのために≪プロテクション≫の準備をしておくよー!
ティノ/判った。【筋力】判定で(ころころ)達成値14。
アルバ/やった、開いたよ!
GM/扉を開けるとトラップ≪毒ガス≫が発生します。
ネコ/……えええええっ!?(笑)
GM/「これはシークレットではないトラップ」と言っただけなので、扉を開けた時点でトラップが発動します。
孫一/……あ。トラップ探知、してない?
ネコ/そういえばっ!?(笑)
GM/≪毒ガス≫は全員に[5D]点の貫通ダメージを与え、ダメージが1点でも受けると『毒(1)』のバッドステータスになります。では皆さん、5D6を振ってください。
アルバ/貫通ダメージ!? きっつ!
ネコ/(ころころ)……やだ、メチャクチャ高い! 5D6で28点の貫通ダメージですー!
孫一/なにそれ最大値に近いよ!?(一同笑)
アルバ/み、みんな平均値ぐらいだよね? ここはネコに対してフェイトを使って≪プロテクション≫!(ころころ)29点軽減! 3秒でガスマスクを作ってネコに被せる!(一同爆笑)
ティノ/3秒でガスマスクが作れるのか!?(笑)
GM/まあ、エジソンなら仕方ないな。
アルバ/エジ子なら仕方ないですよ!(笑)
ネコ/あ、ありがとう、ダメージ0です……!
GM/『毒(1)』のバッドステータスの効果ですが、『クリンナッププロセスごとに5点のHPロスが発生』します。このシーンでのクリンナッププロセスはは『マップ1つを移動し終えた直後』です。なので毒を回復しないと移動するたび5点ダメージが入るよ。
孫一/わ、わーい……毒になった。『万能薬』を使って毒を回復しよう。必要無いかなって思ってたけど買っておいて良かった(笑)
アルバ/僕も『万能薬』持ってる、良かった! みんなー、≪マジックブラスト≫+≪ヒール≫で回復するよー。(ころころ)全員、全回復してね。
ティノ/こ自分は≪インデュア≫を使用。毒から回復しておきます。
GM/……あれ、みんな毒を回復したの?
孫一/うん。……これから気を引き締めて行こう!(笑)
GM/無傷かー。それじゃあみんな、先に進もうか。行こう。
孫一/……そ、その前に【感知】判定!(笑) 開いた『Aの扉』の前からトラップ探知をするよ!
アルバ/まごちー、頑張ってー!(笑)



孫一/(おそるおそるころころ)達成値は、14……。
GM/14でいいの?
孫一/…………。
GM/フェイト使って振り直さなくていいの?
孫一/…………(←不安そうな顔
ネコ/だ、大丈夫ですよ!(笑)
アルバ/そうだよ、トラップがあったらそのときだよ!
ティノ/うむ。
GM/達成値14だね。トラップは何も無いよ。
ティノ/ふう。
孫一/よ、良かった……! 大丈夫だと思ったオレが1人で責任もって行くよ……エリアに入ります。
GM/探知値15のトラップ≪落とし穴≫に落ちました。
ネコ/ま、まごちぃーっ!?(一同笑)
GM/≪落とし穴≫+≪ハザード≫+≪溶岩≫の合計レベル10のトラップです。まごちーは落とし穴にハマってしまいました。
アルバ/まごちいいぃーっ!?(笑) 1足りなかったんだねぇー!?
GM/2D+20の貫通ダメージを受けます。【敏捷】判定難易度15に成功すればノーダメージです。ただし≪ハザード≫の効果で【敏捷】判定にマイナス2のペナルティが課せられます。
孫一/お、おい!? マイナス2かよ!?(笑) オレは【幸運】低いからフェイトはあんまり使えないんだよ!?
ネコ/い、痛いですねー! あははははははは!(←笑いが止まらなくなっている)
アルバ/まごちー! い、生きてぇー!(←同じく笑いながら≪プロテクション≫準備をしている)
GM/……先に言っておくけど、このダンジョンのトラップレベルは合計200だからね。
孫一/ファック! とりあえずフェイトをつぎ込んで(ころころ)よっしクリティカル! ドヤァ! オレめっちゃ頑張った!
ティノ/おお、凄いぞ!
ネコ/落ちかけたと思ったけど態勢を立て直した! まごちーカッコイイ! 流石シーフです!(笑)
GM/まごちーが「落とし穴に落ちないように迂回しろ」と他3人に言えば、3人はトラップにハマらず先に進むことができます。じゃあ、まごちー……先に進む?
孫一/先にエリアをトラップ探知!(ころころ)達成値16です!
GM/ここのエリアには何も無いです。
孫一/…………。
GM/何も無いです。
ネコ/こ、怖い(笑) ……今までプレイしたセッションでも、マーサー先輩GMのオリジナルトラップにビックリするほどハマったことがあるんですよねぇ。
アルバ/うんうん。だから、今はまごちーが踏みしめた安全な所だけを歩きます!(笑)
ティノ/冷静な声で)孫一から20メートルキープして歩きます。
孫一/コン様ヒドイよぉ!?(笑)
ティノ/(本気で驚いた声で)えっ? いや、≪カバーリング≫ができる範囲でと言いたかったんだが……。
孫一/その真面目かつマメなロールに傷付いたよ、オレは!(一同笑)
GM/この人、天然だ……(笑) さて、≪落とし穴≫があったことだし他にトラップは無いと判ったところで、エリアにオブジェクト(☆マーク)があることに気付いてください。石像が置いてあるね。



アルバ/石像? ……あ、怪しい。まごちー、アレ何?
孫一/何だろうね……ち、近寄るのが怖いなぁ! 石像にトラップ探知を……(ころころ)よっしゃ、達成値23!
GM/石像にトラップは無いようだ。どんな石像かというと、目のところがポッカリ刳り抜かれているね。
アルバ/ビームが出る!
GM/トラップは無いって(笑) 目の部分をよく調べると、何かを嵌められるような仕組みになっているようだ。
ネコ/にゃー、目玉がどこかにあるんでしょうかねー?
アルバ/どうする、目玉を入れてビームが出たら!
ネコ/そのときは、アルバの鉄の鍋蓋が飛んできてカッキンしてくれるでしょう?(笑)
GM/この石像は、衝撃を与えると熱を発する仕組みになっていると判ります。データ的には『ダメージが1点以上入ると発火する』というオブジェクトです。
孫一/……今はそれしか判らないか。とりあえず『Bの扉』にトラップ探知をします。よしよしダイスよ、お前ら良い子だから良い出目を出せよ!(ころころ)達成値17。
GM/『Bの扉』にはトラップがあることが判明します。トラップ≪揺れるギロチン≫+≪ダブルトリガー≫。

 ≪ゆれるギロチン≫
 扉に設置する振り子のように揺れるギロチン。
 エンゲージしている全てのキャラクターは、難易度14の【敏捷】判定を行なう。失敗した場合、[15+3D]のダメージを受ける。

 ≪ダブルトリガー≫
 解除するには2回成功しないと解除にならない。


孫一/ねえ、オレより【器用】高い人……いない?
アルバ/いません。まごちーはシーフだから高いでしょ!?(笑)
孫一/そうだ、オレは射撃シーフだから【器用】高いんだ……オレがやらなきゃダメだ!(笑) もう一つの『Cの扉』を調べてみます。(ころころ)達成値20!
GM/そっちの扉にトラップは無いんじゃないかな。
孫一/こわっ。……で、でも達成値20だったら何かあるか判るよね!?
ティノ/そうだぞ、達成値20が出て失敗しても仕方ないことだぞ。
孫一/だ、だよね……! トラップの無い『Cの扉』を開けます。



孫一/エリアにトラップ探知!(ころころ)達成値18!
GM/特にトラップはありません。次のエリアに入りますか?
孫一/は、はい……。
ネコ/……まごちー、1人で行けますか?
孫一/……ネコ、一緒に行こ。
ネコ/……はい。そっと入ります。
GM/入ったね? ……何も無いよ。
ネコ孫一/よ、良かったぁー……(笑)
ティノ/正面に扉があるだけだな。
孫一/……一回戻って、ギロチンが設置してある『Bの扉』を解除してみようかな?
ティノ/防御力が有効なトラップなら≪カバーリング≫で庇うから安心しろ。
孫一/じゃあ、一旦さっきのエリアに戻ろう。…………ちょっと待って! 戻るときに【感知】判定した方が良いんですか!?
GM/そこまでしなくていいよ!(笑)
ティノ/疑心暗鬼になってるな(笑)



ティノ/≪カバーリング≫と≪プロテクション≫の準備を。
アルバ/はーい! 大きな鍋蓋を準備ー!
孫一/ネコは離れていて。『Bの扉』に対して……ギロチン解除、1回目!(ころころ)達成値は18。
GM/OKだよ。
孫一/よっしゃ。2回目の判定!(ころころ)達成値21!
アルバ/素晴らしい! さっきより高い!
GM/2回ともトラップ解除成功。ギロチンが無効化されました。
ネコ/にゃーん! まごちーのエンゲージに入ります! 移動するたびにまごちーのところに行くネコ!(笑)



孫一/エリア探知をします。トラップ探知!(ころころ)達成値は16。
GM/エリアには特に目立ったものもトラップももありません。
ティノ/奥のオブジェクト(☆マーク)は?
GM/3メートルほどの穴だね。まごちーが最初に落ちかけた落とし穴のような穴です。
ティノ/……すっぽり全員入ってしまいそうだな。みんな、バラバラになった方が良いか?
アルバ/でもさっきの≪毒ガス≫みたいにすぐ≪プロテクション≫で守れるし、回避判定が振れるトラップだったらまごちーとネコは当たらないし……コン様が≪カバーリング≫しやすい場所にいるのも良いと思うんだけど。
GM/みんな一緒に一つのエンゲージになるんだね?
ネコ/にゃーん。ネコは1人、エンゲージを分けておきますね。
孫一/上を見て下を見て……トラップ探知!(ころころ)達成値16。
GM/オブジェクトにトラップ探知をした。エンゲージしたとみなします。
アルバ/うん。
GM/まごちーはこれがトラップであることが判ります。トラップ名は≪スティールスリット≫。

 ≪スティールスリット≫
 金貨が無くなるトラップ。
 エンゲージした対象は難易度13の【精神】判定を行なう。失敗した場合、所持金を[2D×10]Gを失う。


GM/このトラップはエンゲージした時点……つまり、トラップ探知をした時点で発動するトラップです。トラップ探知はエンゲージしなきゃ出来ないものですから。描写的には「穴が空いていてよく中が見えないなと前のめりになったら、なだらかな穴でしてツルッと滑って小銭がチャリンチャリン」です。
孫一/(ころころ)はい失敗! オレ、5Gしか持ってないから別にいいや! 持ってけドロボー!(笑)
ティノ/(ころころ)うむ、駄目だった。60G失った。
アルバ/(ころころ)みんなのお金が吸われていく……(笑)
ネコ/エンゲージした時点で発動だなんてヒドイ! みゃう!(笑)
ティノ/何かあったら庇おうかと思ったんだが……。
アルバ/お金は庇えなかったねー(笑)
孫一/……ていうかさ! 意味ありげにギロチンが設置してあったマップに、穴だけかよ!?
GM/心理戦です。
孫一/もうGMを信じない! かーえろ!(笑)