アリアンロッド2E・リプレイ・Re
■ 第1話 『 e卓・リスタート 』 1ページ ■
2012年10月21日




GM/まずはオープニングシーン。みんな、オープニングの演出頑張ってねー。
ティノエジソンネコ孫一/はーい。


 ●オープニングフェイズ/ネコ 〜光速の対決〜

 ヨーロッパに伝わる民話『長靴をはいた猫』。
 ある粉引き職人に猫が「ワタシに長靴と袋をください。そうすればワタシがきっと旦那様を幸せにしてあげますよ」と言った。
 猫は職人に貰った長靴を履き、袋を駆使してウサギを捕まえ、そこから職人を城に住む領主にするまでのストーリー。
 長靴のはいた猫の正体は、男装の魔女だったという説があるが……。


GM/一番始めに、ネコのオープニングシーンを始めます。メインの演出者は孫一、お願いします。
孫一/ハーイ。
ネコ/にゃーっ!
孫一/元粉引き職人の三男坊だった男であるカラバ公爵ですが、今やすっかり立派になり、お城の玉座に座っています。ネコの主人であるカラバ公爵が「ネコや、ちょっとおいで」と言います。
ネコ/にゃっ!
孫一/「元粉引き屋の粗末な男がこんなにも立派になった。それを立派にしたのは誰だ?」
ネコ/ワタシです! 旦那様、すっかりご立派になってー!(笑) 猫型で、カラバ公爵のお膝にひょいっと乗ります。
孫一/「よーしよしよし。お前の働きには本当に感謝しているんだ。お前のおかげでこんな立派なお城やお嫁さんも貰えた。幸せな生活だよ」と、カラバ公爵の隣にはお腹が大きくなり始めたお嫁さんがいる。
ネコ/何をおっしゃいますか、元々カラバ公爵に才能があったのですよ。ごろごろごろー(笑)
孫一/「昔から私のことをそう言ってくれたのはネコだけだなぁ」 ごろごろごろ。
ネコ/みんな見る目が無かったのですよー。ごろごろごろー! ワタシは一目で判りましたけどね! お腹ごろーん!(笑)
GM/「ネコや、もうすぐ子供も産まれることだしお前にも何か褒美をやりたい。その長靴だってそろそろボロボロになってしまっただろう? そろそろ新しい物を作ってやろうか?」
ネコ/んー……。カラバ公爵の膝からちょいっと折ります。長靴を履いた足で、背筋をしゃっと伸ばします。……いやいや、この長靴はカラバ公爵が初めてワタシにくださった物。ネコにはこれが一番良いのでございます!
孫一/「お前は本当に欲の無いネコだなぁ」
ネコ/欲が無かったらこんな意地汚くないですよー、おほほ。
孫一/「あのとき、お前を食ってなくて本当に良かったよ」
ティノ/食べられてしまうところだったんだ(笑)
ネコ/「こんな猫、食べてしまおう」と言ったカラバ公爵にネコが「いやいや!」と話を持ち掛けて、今に至るのです! 欲しい褒美と言われましても……今はカラバ公爵がご立派に玉座に座って、お姫様もお腹が膨らんで、ネコにはそれがあまりにも幸せすぎて。
孫一/「お前は本当に……」って無限ループになっちゃうから!
ネコ/無限ループって怖くね!?(一同笑) にゃんにゃん、何か欲しがった方が良いのですかねぇ?
孫一/では、隣に居たお姫様が「私がネコにお願いしてもいいかしら?」と言う。
ネコ/にゃあー?
GM/「生まれる子供に名前を付けるのを一緒に手伝ってくれないかしら? 貴方は私の旦那様の恩人でもありますもの」
ネコ/こ、光栄です! ネコで宜しければお手伝いさせてくださいませー!
孫一/「ありがとう。是非考えておいてね」
ネコ/にゃっ!
孫一/では、夕飯の時間まで下がってていいよと言われます。
ネコ/にゃー! 失礼致しますー。ぺいっと頭を下げて、てってって……。
孫一/出て行くネコ。大きいお城を自由に歩けます。
ネコ/はー、お城は大きいですねー……でもいっぱい狭い所がありますねー。はー、ネズミはいないかな。
孫一/粉引き小屋にはネズミがいっぱい居たもんね。
ネコ/いっぱい獲って仕事したネコです!
孫一/……シャッ!
ネコ/にゃっ!?
孫一/シャッ! シャッシャッ! 1匹のネズミが物凄い速度で走っている。
ネコ/お、お城にネズミ!? ぺいっ! 捕らえます!
孫一/しかしあまりの速さにネコは追いつけない! シャシャシャッ!
ネコ/にゃあ!? にゃ! にゃあっ!
孫一/「おぬし、なかなかやるな」
ネコ/貴方こそ……なかなかの身のさばき! 体を大きくして言います!
孫一/「ここまで俺を熱くした奴は久々だ……ついてくるがいい!」 ゴルゴのように険しい顔をしたネズミが光速でザッ!
ネコ/狩人の目をして追いかけるネコ!
孫一/ネズミは立派ではあるけれど古い城の隙間の中にシャッと入り込んでいく。
ネコ/そ、そこはワタシが入ったことのない未知の領域!? ええい恐れるものかッ!
孫一/そうすると!
ネコ/……にゃっ?
孫一/……足がつかない、どちらが上とも下とも右とも左とも言えないような……世界中が渦を巻いたような感覚の中に、真っ逆さまに落ちていく。
ネコ/にゃあっ!? にゃにゃっ……にゃあああああん!?(笑)


 ●オープニングフェイズ/アルバ 〜大爆発〜

 トーマス・アルバ・エジソン(1847年2月11日〜1931年10月18日)。
 1300もの発明を行ったアメリカ合衆国の発明家。数々の偉大な発明を行なったが、不思議な人物として噂されていた。アスペルガー症候群、注意欠陥・多動性障害も患っていたと言われている。
 蓄音機や株式相場表示機といった発明の他に、「死者と交信する機械」などを作り続けたという逸話もあるような人物だが……。


GM/エジソンのオープニングシーンです。メインの演出者はティノことコン様、お願いします。
ティノ/はい、トーマス・アルバ・エジソン氏のオープニングです! 1970年代のアメリカ、23歳のエジソン氏は周囲から変人扱いされて、時々白い目で見られてきました。
アルバ/ええ、そんな日もありました。
ティノ/ですが昨年、22歳のときに株式表示機の特許権を取得されました。特許権は4万ドル。当初の見立てより8倍も高く、日本円にして約2億円相当の価格で買い取られました!
アルバ/こんなになるとは思わなかったかなー。8倍って凄いよなー。何を買おうかなー。この4万ドルで何おいしい物を食べようかなー。
ティノ/「何ですかあの変人」という目で見ていた皆さんも、「おお、君は!」とエジソン氏を一目置くようになりました。
孫一/子供の頃いじめていた同級生も「おおこれはエジソンさんじゃないですかぁ! デヘヘ」と近寄ってくる。
アルバ/誰だっけ? 僕、貴方のこと名前も全然知らないんですけど?
ティノ/エジソンさんは相変わらずエジソンさんです。苛められていたことも覚えてないのかな?
アルバ/エジソンは人の名前が覚えられなかったそうです。発明に集中していると自分の奥さんにすら「君、誰だっけ?」って言う人でした。
ネコ/酷い話だなぁ(笑) 今は奥さんはいるの?
アルバ/今はいません。具体的に言うと1年後の24歳のときに結婚します。女の子がアプローチしてきても「君、女の子なの? へー」って思います。
GM/性別をまず確認して終わるんだ……(笑)
ティノ/そっかそっか、そんなことよりも君は研究をしている。すると君の自宅に誰かがやって来た。「おーい、勝手に入るぞー」
アルバ/勝手に入られたぞー。
ティノ/彼の名前はヘンリー・フォード。自動車会社フォード・モーターの設立者である、エジソン氏の友人です。
アルバ/やあ、ヘンリーじゃないか。こんな辺鄙な所にどうしたんだい。
孫一/辺鄙な所って、お前の家だよ(笑)
ティノ/(ヘンリーになって)「自分の家を辺鄙な所と言う君は、相変わらずだな」
アルバ/こんな薬剤と機械しかない四畳半の部屋に来るなんて、君ぐらいだよ。
ティノ/「そんなこと言ってないでさ、君もいいかげん良い人を見付ければいいのに」
アルバ/良い人って、どういう人だい? 人に良いも悪いもあるのかい?
ティノ/「おおっとそうだった! 君には1から10まで説明しなきゃいけないんだった!」」
孫一/……ヘンリーさん、良い説明役になるぞ(笑)
ティノ/「良い人っていうのはね、君の面倒を見てくれるような人で、君と結婚してくれたり子供を育ててくれるような素敵な女性のことだよ!」
アルバ/それはヘルパーのことを言うんじゃないのかい。お金で雇えば僕の世話をしてくれると思うんだ。
ティノ/「ああ、嘆かわしい! いやいや世の中にはね、お金で買えないような家庭の幸せとかそういったものもあるんだよ。君のお母さんを思い出してごらん!」
アルバ/そもそもお金で買える幸せってなんだろう? そもそも幸せはお金で買えるものなのかい? そもそも幸せってなんだろう?
ネコ/……めんどくせーッ!(一同笑)
ティノ/「次から次へと疑問が出てくるんだね! まあそんなことより! 君はこの新聞を見たかい?」
アルバ/新聞自体取ってなかったよ。
ティノ/「そう思って私がこうしてやって来るのだよ!」
アルバ/僕は良い友達を持ったよ。
ティノ/「まったくだよ。私がいなかったら君はどうなっていたことか」 ヘンリーが持ってきた新聞には、ノーベルという人が、ダイナマイト……高性能な爆薬を開発したという記事が載っている。
アルバ/ほほう。ダイナマイト……?
ティノ/「いやあ、革命だよ! 彼の発明によって建築業界や色々な分野に応用できるだろうね!」
アルバ/確かに、これがあれば建築現場はラクに仕事が出来るだろう……。ただ、爆弾は危ないよ。僕は幼少のとき、家を燃やしたことがある。
ティノ/燃やしたんだ。
アルバ/どうして物は燃えるんだろうという興味に惹かれて藁を燃やしていたんだけど、いつの間にか家が燃えていた。
ネコ/どんだけ!?(一同笑)
ティノ/「それはね、可燃性の物質が近くにあるとそれも一緒に燃えるからそうなったんだね!」
孫一/いちいち教えてくれるヘンリーさん、良い人だな!(笑)
ティノ/「危ないのは判っているが、これは世紀の大発見だ。この発明を更に改良を加えていけばなかなかお金になるそうだよ」
アルバ/おおっ!
孫一/……お金、好きなんだね?
ティノ/そりゃお金が嫌い人なんていないさ!
孫一/シーン外にツッコミを返した!? ヘンリーさん、有能なNPCだぞ!(一同笑)
アルバ/ヘンリー、一体誰と喋ってるんだい?(笑) これで何が開発出来るか実に興味深い。爆発は危ないが爆弾をバラしてはみたいとは思う……。
ティノ/ということがありまして、さて、今アルバの目の前にあるのは……。
アルバ/どんっ。ダイナマイト! そうかニトログリセリンを混ぜているのか大鋸屑に混ぜることで発火できるようになりただニトログリセリンだけではここまでなることはないそうか雷管かここに雷管を仕込むことで!
孫一/お、おお、普通に勉強になった(笑)
ティノ/ピピーンとひらめいた君は、ダイナマイトを調べて行く!
アルバ/そこに、火花が散った。
ティノ/ぱちっ。
アルバ/あ。
ティノ/どかーん。
GM/大爆発。……大事故やないか!?(笑)
ネコ/アルバ、死んじゃったよ……(笑)
ティノ/いや、彼が「しまった」と思った瞬間……彼は上下左右なんだかよく判らないふわふわとした空間に呑まれていき、次第に意識を失ったのです。
孫一/間違いなく天国だな……(笑)
GM/普通に死んだ。ありがとう、ウズマキ!
ネコ/ウズマキに救われたね!?(笑)
アルバ/ホントですよ!(笑) ウズマキさんったらホント良い仕事してくださって!
ティノ/ありがとうウズマキー!


 ●オープニングフェイズ/孫一 〜仲間を討つ〜

 雑賀孫一(天文3年1534年〜天正17年1589年5月2日)。
 戦国時代に名を馳せた傭兵団「雑賀衆」の頭領。ヤタガラスの家紋を背負い、傭兵を率いた複数の人物の名称。
 射撃の腕前、統率力、奇抜なゲリラ戦術を駆使して各地の戦いに参戦し、あの織田信長をも苦戦させたという人物というが……。


GM/次は孫一のオープニングだよ。メインの演出者はアルバが宜しく。
アルバ/はい! えっと、君はゾーカシューの……。
孫一/サイカシューな。
アルバ/さ、雑賀衆の!(笑) 雑賀衆の頭領である君は……どんな人かな?
孫一/雑賀衆は戦国時代において様々な大名や勢力に雇われ、成果を挙げていた傭兵団です。石山合戦での活躍は有名ですね。雑賀衆は現在、深刻な内部分裂を起こします。本願寺方に着いた孫一率いる「雑賀党」と、織田家についた一党リーダー太田定久の名をとり「太田党」が小競り合いを繰り返すようになりました。雑賀衆は弱体化してしまいます。
GM/ふむふむ。
孫一/孫一は太田党と対立し、太田党討伐をすることになります。しかし太田党の勢力は抵抗が激しく、孫一が降伏するよう説得に向かうこととなった。孫一の説得も虚しく、水攻めなどの作戦などを行ないます。
アルバ/雑賀衆は2つの組織に分裂して、太田党は篭城して戦い続けている。それでは太田党のリーダーに説得しに行くシーンにしましょうか。篭城している太田党達のところへ向かいましょう。……火薬の匂いが立ちこめる真夜中。炎の光で照らされる城。それを見つめながら、君は。
孫一/一面を豊臣の軍勢が囲っている。城を水攻めしている状態だ。周りの川を切り崩して、一面湖にするというトンデモナイことを豊臣はしているからな。
アルバ/オウ、ダイナミック豊臣! ……城の周りを幾多の兵が囲んでいる。怒号が飛び交う中、君が思い浮かべるのは、篭城しているかつての仲間達のこと……。
孫一/そこの人間達と同じ、ヤタガラスの文様の羽織をバッと被った少年が「オレがいく!」と言って出て行きます。
アルバ/「お頭! いいんですか!」
孫一/いいんだ。これはオレの責任だ。
アルバ/「まかせやひゃっ……」 噛んだ!(笑)
孫一/オメーはよ!(笑) そういうトコロでカッコつかねーんだから! ……オレ達だって秀吉と戦っていた人間なんだから、今こうやって秀吉の下についているオレのことを悪く想っているだろう。けど、でもオレが行かなきゃいけないんだ。
アルバ/「お、おかしらぁ……どうか無事で……アイツらを説得してくだせぇ!」
孫一/ちょっとは話を聞いてくれるといいんだけどな。背中で手を振って去っていきます。……かつて自分の父親がしていたように、堂々と。
アルバ/水攻めした城の中に船で入る。待ち受けていた元仲間達の顔を見る君。
孫一/自分より随分年上のおじさん達に対して、カッと火縄銃を向けるだけ向ける。……案内してくれ。
アルバ/おじさんも銃を持ってはいるものの、君の気迫に押され、冷や汗を垂らして一つ頷き渋々と案内をする。城の一番奥の襖を開けると、そこには仲間の……定久が座っている。「来たか」
孫一/何が言いてぇか判ってるな?
アルバ/「その答えに応じることは出来ない」
孫一/本願寺の戦いでオレが何て言ったか覚えてるか。オレらは勝たせる戦いをするんだよ。負け戦をするつもりはない。オマエの負けは決定している。オレがこっちにいるんだからな。さっさと諦めて降伏しろ。
アルバ/「それを、俺の性格が許すと思っているのか。お前なら知っているだろう」
孫一/許さねぇと思うからこうして頭領自ら来てんだよ。オレのツラを汚す気か?
アルバ/「だがな、俺にも意地ってもんがあるんだ。色んなものを背負ってきた誇りがある。頭べを垂れる訳にはいかない」
孫一/それにはちょっと苦痛そうな顔をする。雑賀衆の頭がこんなガキで納得いかねーにも判るけど……オレに仲間同士で殺し合いさせてくれるな。
アルバ/……あまりの気迫に降伏しちゃいそうだよ。
GM/でもしないんだよ。「だがしかし!」、だね。
アルバ/「だが……だが!」 苦痛そうにそちらに銃を向けることで、意思を示しましょう。君も知っている、よく見ていた鉄砲と同じ物だ。「俺は本気だぞ」
孫一/その距離からお前がオレに撃つまでの間に、オレはオマエの頭を吹っ飛ばせるぜ。それを判っていて向けてるんだろうな?
アルバ/「どうだろうな」と微笑み、キッと睨み「行くぞ!」。そのまま……。
孫一/パンッと撃ち合う瞬間……!
ネコ/一体何が!?
アルバ/突如、君の目の前に亀裂が走る! 君の体がそれに呑み込まれる……と思ったら、右も左も上も下も判らないような状態に!
孫一/はあ!? ど、どこいった!?
アルバ/君の意識はどんどん薄れていく……それはまるで、水の中に呑み込まれるような感覚……。
孫一/城の外の喧噪がちょっと遠くに聞こえ……る……。
アルバ/……ということで、オープニングは終了です。はー、カッコイイ!(笑)
孫一/……あーあ、味方同士の殺し合いって嫌だねー(笑)


 ●オープニングフェイズ/ティノ 〜最期の皇帝〜

 コンスタンティヌス11世(1405年2月8日〜1453年5月29日)。
 ビザンツ帝国(東ローマ帝国)最後の皇帝。
 メフメト2世率いるオスマン帝国に敗北し、敵兵が雪崩こむ都で、皇帝の衣装を脱ぎ捨てた兵士の姿で、僅かな兵士達と共に敵軍の中に切り込み消えて行ったとされた人物だが……。


GM/最後です。コン様のオープニングシーンです。メインの演出者はネコ、お願いします。
ネコ/はい。……1453年3月、オスマン軍はコンスタンティノープルへの侵攻を開始しました。城壁前で約2ヶ月間に渡る交戦が広げられ、その最中、コン様の前にオスマン軍の使者がやって来ました。
ティノ/王宮の中で、ガチガチに武装して徹底抗戦の構えをして、使者を通します。……入るがいい。
ネコ/(使者になって)「メフメト2世からの親書をお持ちしました」
ティノ/こちらの側近が受け取る。側近が親書に書かれた条件を読み上げる。
ネコ/そこには「財産と身辺の安全を保障するので首都を開け渡すように」と書いてあります。
ティノ/その内容を側近が読み上げるのを聞く。答えます。
アルバ/なんて?
ティノ/力強く、威圧感のある声で)それだけは、断じてなりえん。
アルバ/お、おお……(笑)
孫一/なんか、一言だけだったのに、凄いカッコ良かった……(笑)
ティノ/下がってよい。……返礼の手紙を使者に持たせて帰す。
ネコ/それによって交戦が決定。その後、コンスタンティノープルの城壁と、総勢7000人のイタリア人傭兵は2ヶ月間に渡る攻撃に耐え続けたが、5月29日、首都は陥落……閂を掛け忘れたという説が一般的だが、おそらく内通者がいたとも考えられる。
孫一/真実は闇の中……。
ティノ/まあ、あくまで私が考えた説なんだけどね。
GM/えっ、ウィキ引用とかじゃないの!?(一同笑) なにそれスゴイ!?
ティノ/城壁を突破されてしまい、唯一頼みだったものが無くなってしまったために市街地はオスマン兵に蹂躙されてしまう……。(オスマン兵になって)「ヒャッハー! 女と子供を狙えー!」
ネコ/(女になって)「きゃー!?」
ティノ/(オスマン兵になって)「財宝をあらかたかっぱらえー!
孫一/侵攻というか、略奪というか……。
ティノ/うん、オスマン帝国はそれで伸し上がっていった国だからね。
アルバ/おお……一方「な、なんとしても城だけは守るのだー!」と応戦するんだ!
ネコ/叫び声、泣き声、様々な騒音、そして血の匂い。城壁の中が満たされていく……。
ティノ/城壁が突破されたという報告を聞いて、コンスタンティヌス11世は……皇帝としての覚悟を決める。
ネコ/「皇帝陛下……」と侍女達が不安げに陛下を見つめる。
ティノ/そなた達は早く逃げろ。
アルバ/(侍女になって)「ですが……!」
孫一/(侍女になって)「我々もお供させてください!」
ティノ/ならん。戦場に女が立つことはない。
アルバ/カッコイイよぉ!(笑) そんなこと言われたら、静々と下がるしかない……。
ティノ/そなた達の身で敵兵に捕らえられたとなれば酷な話だ。そなた達はいとまを出す故、その後の身の振り方はそなた達が決めるが良い。
ネコ/……その間にタイムリミットを示すかのように、騒ぎが近付き、大きくなっていく。そしてついに城門が破られ……。
ティノ/(オスマン兵になって)「オラァ何してやがるさっさと破れぇ!」「ヒャッハー! 奪え奪えーっ!」
孫一/なんでさっきからチンピラロールの方がイキイキしてるの!?(一同爆笑)
ティノ/ドーンガシャーンという音を聞きながら、コンスタンティヌス11世は皇帝としての煌びやかな衣装を脱ぎ捨て、兵士としての装備を身に付けます。7レベル相当の装備です!(一同笑)
孫一/最後のお着替えを務めさせて頂いた侍女が、深々と頭を下げて「陛下にお仕えできて幸せで御座いました……」と言い、去って行きます!
ティノ/……今までよく仕えてくれた。すまなかった、ありがとう。そして生き残っている兵士達を踊り場に集め、最期の演説を……。
ネコ/はいっ!
アルバ/「陛下ぁ!」
孫一/「陛下!」 兵士達がザッと跪いて、陛下の言葉を聞きます!
ティノ/……勇敢なる兵士諸君。このコンスタンティノープルは不幸にも異教徒達の手に落ちてしまった。これは全て皇帝による私の不徳にあるものである。
ネコ/「ざわ……ざわ……!」
ティノ/だが、そなた達に問いたい。今ここでキリスト教徒として戦って死ぬ覚悟はあるか!
GM/…………。
ネコ/……一人の兵士が、剣を掲げる。
孫一/他の兵士達も、皇帝陛下に捧げ剣を致します!
ネコ/彼らに迷いのある目は……無い。
ティノ/ありがとう。そなた達と共に生きることが出来て私は幸福であった。そして最期の言葉を言う……。
GM/それは……。
ティノ/……神よ、帝国を失う皇帝を許したもうな。都の陥落と共に我死なん。逃れんとする者を救いたまえ。死なんとする者よ、私と共に戦い続けよ!
ネコ/うおおおおぉぉぉ! 陛下ああああああぁぁ!」(笑)
アルバ/「皇帝陛下あああぁぁ! この命、貴方に捧げましょうおおぉぉ!」
ティノ/そうこうしているうちに、城門が破られ……。
ネコ/城の中にまで阿鼻叫喚が!
ティノ/一般の兵士達と共に、怒号の中に傾れ込んで行くオスマン兵に向かっていく。
ネコ/激しい戦いが……ありました。ずっと貴方について来てくれた兵士達が何人も死んでいき……貴方がコンスタンティヌス11世であることすら気付かない兵士達が、貴方に剣を突き立てる……。
ティノ/幾多の敵兵を斬り捨てて、敵兵からの不意をついた攻撃を受け……ああ、もはやこれまでか……と思った瞬間に。
ネコ/謎の浮遊感! ……ふわっと貴方が気付いたときには、上も下も左も右も判らないような空間に投げ出され……あれだけ充満していた血の匂いも遠ざかって行く。
ティノ/……これが死というものなのか。おそらく私はあまりに力量不足な皇帝だった。直ぐには神の御許には行けないだろう……。
孫一/そんなことありません! 陛下ぁー!(笑)
ティノ/でも、国民は助けてもらいたいなぁと思いつつ……。
アルバ/うわーん! 陛下あぁー!(笑)
ティノ/闇に呑まれていくのでした……。