アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 オーメン・ガールフレンド 第七特異点 』 3ページ ■
2023年3月26日




 ●ミドルフェイズ7 〜7日目の日曜日〜

GM/日曜日です。「休む」ことで何事も無く月曜日に進むことができます。ですが「行動する」を選択することで、【HP】と【MP】に2D6点のダメージを受けますが日曜日に行動ができます。
ロア/フリマがあるんだよなー、行く!(ころころ)どっちも減らしました。
ミズ/オレもフリマ行きたい!(ころころ)まだこれぐらいの減少なら大丈夫。
デュナ/フリマは一回ぐらい行きたいですよね。(ころころ)うえっ、10点も減った!
八雲/今のうちに行きたいですよね。(ころころ)最大値近く出ちゃった。
GM/この1週間の疲れが出ちゃったんですよ(笑) みんなでお祭りイベントに出かけましょう。フリマと一括り言ってますが……物を広げて「これ作ったけどいるー? いる人は何かちょうだい!」とゆるふわ商売している人もいれば、「新しいダンスを考えたんだけど見てー!」と踊る子もいて、あちこちでおしゃべり卓囲みをしている人もいます。
八雲/コンベンションかな?
GM/まだまだ商業という言葉にはならないけど、その真似っこ……第一歩みたいなことをしている楽しい場です。千早が女性達に「ダンスバトルに参加しろよ!」とミッドサマーのくるくるダンスみたいな何かに誘われました。
ロア/あれかー!?(笑)
デュナ/参加して大丈夫ですか!? 選ばれて大丈夫なやつ!?(笑)
ミズ/最初にドリンクを渡されたりしない?(笑)
八雲/何も知らないちいかわみたいな声が出てる。
GM/「ワ……ワァ……!」(笑) では皆さん、【幸運】判定で難易度15をお願いします。
八雲/結構高い?(ころころ)13は出たよ。
ミズ/(ころころ)わあ、クリティカル成功。
デュナ/(ころころ)全然足りない。
ロア/(ころころ)自分に≪ちいさな呪い≫を使って16にします。
デュナ/じゃあ、八雲さんに≪ちいさな呪い≫を使って達成値16にして成功させます。
GM/……あっ! これ後出しになってしまいますが宣言させてください! 今回は成功した人だけじゃなく失敗した人にもイベントがあります。
デュナ/あ、デュナは失敗しました。1人いるからいいんじゃない?
八雲/じゃあ……デュナさん以外の3人が成功しました。
GM/成功した人には、「特技の使用回数を+1するボーナス」を差しあげます。今回のシナリオは判定回数が多いので回復機会を作ろうと思ってました。
ロア/凄い!

 相談した結果……。
 ロアは≪光の一手≫を、ミズは≪インドラ≫を、八雲は≪未来の吐息≫に使用回数+1することにした。


デュナ/これで合計≪光の一手≫4回打てるぜ!
ロア/むしろここまで特技を増やしてもらうと、ラスボスがどんだけ強いのかと……怖い(笑)
八雲/だよね。「それだけやれるんだからラスボス強くするぞ」って言われてるような気がします(笑)
GM/キャンペーンの最終回だし、PCロスト覚悟なクライマックス戦闘はそれなりに難しくはする予定です。今まではキャンペーンの途中でロストされると困るのでやや手加減気味だったので……。
ミズ/ド派手な最終回にしたいもんね!
GM/では、そんな君達のもとに「楽しんでるかい?」と声を掛けてくる人達がいます。デート中のヒコノオオエと卑弥呼です。
デュナ/ヒュー、デート中!(笑)
八雲/じ、邪魔したくない……。
GM/彼らは2人きりよりもみんなが楽しんでるところに顔を出したい方なんだよ。(ヒコノオオエになって)「やあ。あっちでは『新しい大道芸を見てくれ』っていうパフォーマーとか『新しい料理を食べてくれ』って言ってた料理人がいたぞ」
ミズ/もう既に食べてる。もっちゃもっちゃおいしー!
GM/「ここはみんなで好きな『新しいこと』を発表する場だから、みんなにも良い刺激になるといいんだが」
八雲/色々目新しくて、これからどうしようかと考えているところです。
ロア/これは≪光の一手≫が増える食べ物です。
ミズ/これは≪インドラ≫が増える食べ物。うまいうまい!
デュナ/どんな食べ物!?(笑)
八雲/八雲は≪未来の吐息≫が増えるお守りを買ったということで(笑)
GM/「お守りか。うん、それ可愛いな。卑弥呼にも似合う」「本当に〜? 私にも似合うと思う? ヒコノオオエ、一番良いやつを選んでよ」「えっ。何が卑弥呼に似合うと思う?」
八雲/それは本人が選んでくださいよ。
ロア/兄さん! いいのあるんすよ! ササッと翡翠の原石を出す(笑) 大きいから色んな加工ができるよ! 女王様だし大きな装飾品を持ってたら良いんじゃないかな〜。
ミズ/ああ、女王にはちょうど良いんじゃないか?
GM/「こ、これくれるのか? 何か別々交換しないと……俺の顔の良さに癒されるのとか駄目?」
ロア/別にいらない。
デュナ/いらない!(笑) 一刀両断した!
ロア/加工した呪物的な何かとかの方が良い!
GM/「俺達の結婚式のスピーチ権利とかは?」
ロア/ボクに任せていいの?
デュナ/弟さんに頼みなよ(笑) そこまで我々がこの集落に残っている保証もありませんよ!
ロア/じゃあ……覚えていたら、卑弥呼さんの髪を一房ちょうだい。
ミズ/呪物として使うのか?
GM/「それは俺の交渉判定の達成値によるから期待していてくれ」
ロア/期待しないで待ってるよ〜(笑)
GM/「見てろよ。卑弥呼、結婚しよう」
ロア/……ん!? 今!? プレイヤーが素でビックリした!(一同笑)
ミズ/いいのか、それ。
八雲/駄目だと思う。
ロア/センスが無い。磨いてこその原石だよ?
デュナ/もうちょっとムードを考えなよ。これで結婚成立しちゃ駄目なんじゃない?
八雲/まずその原石を加工するところからやり直しなさいよ。人から貰った物をそのまま渡すのはどうかと思います。
ミズ/せっかくフリマで加工品をやってる連中がいるんだからそいつらに渡せよ。
デュナ/総説教である(一同爆笑) プロポーズした瞬間、ここに居る全員から「無し無し!」「解散解散!」されてますよ(笑)
GM/周囲のフリマ客も「はいフリマ再開〜!」って散っていきますよ(笑) ……でも卑弥呼はさっきのプロポーズ、嘘ではなかったのでドギマギしています。解散された今も、「いつかちゃんとした形でプロポーズをされるんだ……」と期待に胸を膨らませています。
八雲/幸せそう……。
GM/やりたかった卑弥呼とヒコノオオエのイチャコライベントができました。ありがとうございます。そして千早が「プロポーズって、初めて見ました」と言います。
デュナ/普通は見ません(笑) サプライズが好きな人間と嫌いな人間がいますからね、そこを見誤りますと一生こすられますよ?
八雲/現代日本では控えた方がいい(笑)
GM/呉用は「僕はサプライズ大好きですよ!」と言います。ダーレスおじさんも「おじさんも大好きだぜ」と言います。
デュナ/貴方達はサプライズやる方ですからね!(笑) 呉用さんは宋江様にサプライズずっとしてたでしょ。
GM/宋江様はいちいちそれに引っ掛かるのんびり屋だから……(笑) ジェイドは夫とロマンティックな恋をした人なので「マスター、恋愛にはね、もうちょっとムードというものをね……」と千早に指導します。
デュナ/(ジェイドになって)「相手のことを考えずにサプライズするような男なんて駄目だよ!」
GM/ガチ説教である(笑)
ミズ/でもある意味尖っていると言えなくもない。
GM/またミズくんの尖り判定が!(一同笑) そこでダーレスが提案しますね。(ダーレスになって)「なあ、みんな1週間働いた訳じゃん。おじさんもなんだかんだ肉体労働してた。酒盛りがしたい。飲むか!」 1日ぐらい羽根を伸ばそうぜと飲み会開催の提案します。
ミズ/飲むか!
ロア/おーっ!
八雲/ありがたい提案ですね。
GM/(ジェイドになって)「いいね、今日1日は休む仕事に徹しよう」 (呉用になって)「宴を開こう!」
ミズ/呉用がアップを始めた!(笑)
GM/千早もその提案には大喜び。こうして日曜はのんびりとすることになったのでした。……さて、GMは失敗した人にイベントがあると言いましたよね。そのイベントを始めます。失敗した人は……デュナさん1名だけですか。
デュナ/はーい。……嫌な予感しかしないんですけど。
八雲/どうして?(笑)
GM/えっと、ですね。……はあ……。
ロア/溜息が深い!?(笑)
GM/あの、デュナさん……単独で行動をしていただけますか? 今日は「飲み会をするぜー!」という約束をしました。この後デュナさんお一人で行動する機会はありますか?
デュナ/うーんと、それでしたら「おつまみを探してきますねー」と出かけますね。そしたら……あれ、ここはどこだっけ?
ロア/うっかり迷子!(笑)
GM/ミクトランでぐだがデイビットに会うシーンみたいな単独行動ですね(笑)
デュナ/色々と目移りしてフリマを歩いてたら離れすぎてしまいました。
GM/離れすぎた場所に横光がいます。
デュナ/ホラいたぁー!?(笑)
ミズ/あー……あー(笑)
ロア/ほんと、呼ぶよね。好きなのでは?
デュナ/横光は! 嫌いじゃないですよ! ベルゼブブが嫌いなだけですよ!(笑)
GM/彼はひなたぼっこをしています。
デュナ/なんで? ……ちなみに近くに、立香は?
GM/いません。単独です。
デュナ/え、えー……? あの、普通に……何をしているんですか? いきなり襲い掛かれないし無言で立ち去れないし! 何してるんですかぁ!?
八雲/めちゃめちゃ動揺してる(笑)
GM/「……本日は、日曜日」
デュナ/はい……。
GM/「日曜日は、休むもの」
デュナ/そう、ですね……主もお休みになられましたからね……。
GM/「教会に行き、祈りを捧げる日」
デュナ/まったくもってその通りです……。
GM/「穏やかに、祈りを捧げている」 何故なら横光利一はクリスチャンである。
デュナ/くっそぉ敬虔なことですねぇー!?(一同爆笑) そうなんですよねえ!? 責められねえ!? 何も咎められねえー!(笑)
ミズ/殴りかかる理由が無い(笑)
ロア/その通り過ぎて何も言えない!(笑)
GM/「仕事は休むものだ。日々働いているのだから」
デュナ/あの……ベル、いえ、横光利一……さん?
GM/コクリと頷きます。「ベルゼブブは地獄の君主として世界を滅ぼす異端の一味であり、悪魔として人を甘言で惑わす魔族である。人を堕落させて世界を壊そうとするのが仕事。だが拙は日曜まで仕事をしたくない
ミズ/それはそう(笑)
デュナ/うん! 正論!(笑) つまり貴方は……日曜日に仕事をするのがとても嫌ななので、ベルゼブブの意識を押し込んでお休みされていると?
GM/「その通り」 本日、悪魔の仕事は定休日です。
ミズ/ベルゼブブ、きっと意識を押し込められて「出せー! こらー! ガチャガチャ!」って言ってるよ(笑)
ロア/ちょっと面白くなってきちゃったな(笑) しかも「お祈りするため!」って理由としては強いよね!?
デュナ/う、うーん……!(笑) では、ちょっと近付いて……えっと、貴方のマスターは今どうなされているんですか?
GM/「自分の居場所にいる。すぐに呼ぶことはできるので安全である」 ……ていうかさ、ここにデュナさんだけなの面白いわ。GMは【幸運】難易度15の判定だから「成功してもPCが半々ぐらいになる」と思ったんですよ。
デュナ/まさかの3:1で失敗は面白すぎる(笑)
GM/1人ぐらいラッキーな要素ゲットでちょうどいいなと考えてたんで……。滑り込みのように「失敗でもイベントあります!」って言ったのはGMの「誰か失敗してー!」という心の声でした。
デュナ/誰も失敗しなかったら1人でひなたぼっこしていた横光さんになりました?(一同笑) つまり……この人! 日曜日になると、ずっとひなたぼっこすると!?
GM/ええ。平日は悪魔として働きますんで。
ロア/来週の日曜日もいるのかー!(笑)
デュナ/ど、どうしようかな!? ちょっと離れた所に座りますよ!?(笑) ……その、夜城家の話は聞きました。
GM/「いつか話したこと。『知れば、そなたらも、同じになる』という言葉の通りになったようだな」 以前、特異点秋葉原で横光ベルゼブブはデュナさんと呉用とダーレスに「自分達がしていることを知ったらきっと同じ心情になるよ」と言ってました。
デュナ/分かっちゃいました……(笑) 確かに、貴方の言った通りでした。彼らがしたことは許されざることで、貴方が正義や倫理に憤り、彼女のことを想って怒りを抱いたのは私も理解できますし、同じく怒りを持っています。
GM/「霜月立香は大勢に陵辱され、ただただ利用される歯車として使役される女だった。拙は彼女に『生の意義』を見出してあげたかった。だからこそ、けしかけた。奴らを殺せと。君は自由だと」
デュナ/うん……。
GM/「その結果、霜月立香は生き生きと生きてくれるようになった。マスターに生きる希望を与えられた。大変喜ばしいことである。良き祝福を拙は与えることができたのだ」
デュナ/……そこが、解釈違い! 貴方が抱いた怒りは私も理解できるし、はっきり言って夜城家をこのままにしておくべきではないというのも判る。けれども、そのために世界を滅ぼすのは許容できない。それはやりすぎた復讐だ。
八雲/ふむ……。
デュナ/立香さんに対して非道を行なった夜城家に報復をするまでは判る。目には目を歯には歯を。けれど、その対象を世界全てに広げてしまうのは……過剰だ。復讐というよりもはや殺戮ではないのか?
GM/「世界の誰かしらが彼女に目を向け、助けてくれたならそれも頷けただろう。だが、彼女には、それが無かった。拙が現れるまで、それが無かった。拙が彼女に世界を憎めと言うまで、彼女は生きていられなかった。世界を憎むことで彼女は生きられたのだ。世界は彼女を救ってはくれなかったのだよ。彼女に世界は、いらないのだ」
デュナ/…………。
GM/「他に誰も彼女の虚空を救わなかった。拙は空虚な彼女を埋めた。彼女は生きている。生きた彼女は世界を壊す。人生の意義をそこに見出した。そういう仕組みだ」
デュナ/…………。
GM/「なので拙は日曜日は休み、明日から彼女と共に働く」
ミズ/そして土曜日になったら。
GM/「どよーびどよーび!」とハシャいで日曜に遊ぶ。
デュナ/またベルゼブブが「出せー!」ってなっちゃう!(笑) うー……なんか、こう……共感があるだけに、強く言えないんですよ……。
八雲/うーん……。
デュナ/……うまく言語にできません。彼の行動や感情に、デュナは反論ができません。「自分を救ってくれなかった世界に対して復讐して何が悪い?」と言われて……うーん……。
ロア/うん。判る、判るよ……。
デュナ/もし自分がその立場になったら、と思ってしまうと……ちょっと手を貸してしまうんじゃないかと可能性があって……うーん。
GM/「明日になれば種を植えに拙は動き……いや、もう種は芽吹いてはいる。あとは花開くのみ」 そう呟き、横光は立ち上がり、去っていきます。何かしら彼らは動いているっていう伏線だよ。
デュナ/…………。何か言いたい、けど、言えない……。そんな顔をして、横光を見送ります。
GM/普通に去っていきます。
デュナ/本当に普通に去っていった……(笑) う、うーん……うーん……。
ミズ/さっきからデュナがずっと……ろくろを回している動きをしてる(笑)
GM/いっぱい元気な埴輪が生まれそうだね。では、呉用とダーレスが「デュナ様、何か良いおつまみは発見できましたかね?」とやって来ます。
デュナ/秋葉原チームめー!(笑) ……そこで横光利一に会ったんですけど。
GM/(呉用になって)「なんですって? なんですって?」
デュナ/ベルゼバブでなく横光利一だったので話が出来そうでした……だから話を聞いていたんですけど、うまく……自分の思っていることを言葉にできず……。
GM/呉用はまず「ラスボスとタイマンシーンだったんですよ!? ご無事で何よりです!」とデュナさんの無事に安堵します。「今から追いかけて対処するというのは難しそうですね。今できることと言えば、警戒をしましょう!」
デュナ/そうですね……皆さんのところに戻って、横光がここに居たということと、何か行動をしていることは全員に伝えたいと思います。けど……。
ミズ/悩んでる……。
デュナ/……正直言って、私は、彼の行動に一定の理解を示しています。そのことを2人に言います。それはダーレスさんも判ると思いますけど……。
GM/(ダーレスになって)「……ああ、そうだな。おじさんも、あいつ寄りの考えだ」
デュナ/霜月立香が夜城家から受けた扱い、境遇は確かに酷いもの。夜城家が滅ぶのは自業自得だと思います。だがそれは……夜城家とは無関係な人間にまで復讐を向けるのは、罪と罰のバランスが合わないと思うんですよね。
GM/「うん」
デュナ/自分の感情をまとめながらゆっくり言って……合流地点に向かいます。
GM/「べっぴんさんがそんなに苦々しい顔をするなんてな。おじさん初めて見たよ」
デュナ/そう……ですね。我々天使は、天のシステムなので主より命令されたことをただその通りに行なうだけの存在です。なので、主に滅ぼせと言われたら滅ぼす。救えと言われれば救います。そこに自分の意思を持ち込むことはありません。……ありませんでした。
GM/(呉用になって)「ありませんでした、か」
デュナ/マスターに……千早に喚ばれて、旅をして、色んな経験をしたことで、自分の感情に基づいて自分で考えて判断するという機能……いえ、バグ……を手に入れてしまいました。それが良かったのかどうか、私は今、悩んでいます。
GM/ダーおじ、カリカリとメモ帳にペンを走らせます。
デュナ/何メモってるんですか。
GM/(ダーレスになって)「良い葛藤だなって思って」 (呉用になって)「シェイクスピア風に言うと『今どんな気持ち!?』というやつですね!」
デュナ/島崎藤村か?(笑) ……私は、うまく横光利一を止められないんです。止めなければ世界が滅ぶ、それは良くないこと。元々は人理の滅びを止める為に召喚されたサーヴァントですので彼らを止めなければならない。同時に、立香が受けた虐待や悪徳を復讐する横光利一の存在を否定することもできないんです。……しゅん。
GM/「デュナ様、言葉にしてくれてありがとうございます」「まあ、なんだ……気張りすぎじゃねーの? 同意なり否定なり、やり口に悩むのは誰だってあることだし」
デュナ/人のように悩むのが初めてなもので、どうしていいか判らないのです。
ロア/……デュナさん……。
デュナ/ダーレスさんと呉用さんには言えました。ですが……他の3人には言えないんです。この相談を……ロアさんやミズさんや八雲さんにするのは違うと思ってしまったんですよ……。
八雲/ほう?
ミズ/オレ達に言えない悩みなんだ?
デュナ/ずっと一緒に旅をしていた仲間だからこそ、相談できないというか……「実は敵に共感心を持っているんですよね」と言うのは「彼らを不安にさせちゃうのでは?」と思ってしまって。なんとなく他の3人には出来ないと個人的には考えてしまいまして……。
ミズ/なるほどね。
GM/「おじさん達は特別? ……良い酒をおじさんは見つけちゃったんだ。それを飲んでもっと頭をバグらせてみようぜ。酔った自分から面白い考えがまた出てくるかもしれないぞ」
デュナ/なるほど? 酔えるのかなあ……天使って酔えるんですか?
八雲/なんか、泣き上戸になりそう……(笑)
デュナ/お酒を飲んで酔うという感覚を覚えてみるのもいい……ですかね?
ミズ/そうそう。何事も経験!
GM/「僕はミズ様のために新鮮な肉を調達しました! 肉を食らい! 酒を飲み! 宴を開こう!
デュナ/貴方、それ好きですねえ(笑)
GM/「好きですよ。考えなんてもの、人それぞれです。どんな団体にいても思惑は複数に絡みあっています。僕はバラバラな心を一つにまとめるため宴を開いていた主人のもとで生きていたので!」
デュナ/……そうですね。皆さんのところに戻りましょう。……なんか、急にデュナの掘り下げができてしまった(笑)
ロア/凄く良いシーンをありがとうございました!(笑) でも……いやー、悩むよねー。
デュナ/……未だにうまく感情がまとまっていません。さっきの2D6の大ダメージってこれだったのでは?
八雲/大きいメンタルダメージだな!(笑) なんだか……このままだと戦闘中にデュナさんの躊躇いが出てしまいそうです。いつかそんな展開が来ると思う。
GM/……この会話、呉用として遊んだプレイヤーとしての我儘なんですが、ここに居ないダーレスおじさんのプレイヤーであるトモちゃんに見せていいですか。彼がどんな反応をするか気になりません?
デュナ/見せていいよ!
ミズ/いつかダーレスおじさんの中の人とセッションしてみたいな。
GM/面白いよ、あの人。
デュナ/壁ドンがノルマの人だからみんな逃げてね。
ロア/どういうこと!?(一同笑)


 ●ミドルフェイズ8 〜8日目の月曜日〜

GM/さて、2週間目スタートにして用意していたイベントが全て終わってしまいました。ですがタイミング良く本日は「ナガラが卑弥呼達と会談するイベント」が発生します。
八雲/……あ、1週間の始まりなので占いをしなきゃですね。
GM/あっ、そっか。もしここで1D6で1が出たら……月曜日に事件が起きるかもしれない?
ロア/ひぃ、責任重大ー!(1D6ころころ)2。火曜日だから、明日だ!
GM/今日ワイバーンは来なかった。
デュナ/「すみませんワイバーンが来たので今日は会議中止です」とは言いたくないよ!(笑)
ロア/それ「ナガラさんがワイバーン引き連れてきたんじゃない!?」って思っちゃうよ(笑)
GM/大丈夫です、無事ナガラさん達は邪馬台国の到着しました(笑) 奴国の人達が武装した集団でやって来ましたよ。万が一の可能性がありますから。
ミズ/うんうん、そりゃ当然だ。
GM/卑弥呼とヒコノオオエは、ちゃんとした女王ロールで迎えます。外交の内容を簡単にお話します。

 「我々、奴国は女王卑弥呼の呪術(赤聖杯の力)によって国民全員弱体化してる。レベルが下がりすぎていて生産性も下がり、自然や野生動物の脅威ですら対策が取れない。お願いだからレベルを戻してくれ」
 「力を戻すのは無理でーす。野生動物で困ってるなら邪馬台国が討伐しに行くよ。あと、そっちの国に良い物あるならこっちの良い物と物々交換しよ?」
 「国民の力を戻してくれが第一希望だったけど、仕方ない……受け入れよう。奴国の北の奥深い山林で、危険な野生動物が暴れて被害が出ている。それを討伐してくれないか? 我らが山の中を案内するから」
 「OK! 合同討伐作戦をしよう。力があるヒコノオオエ、鍛錬をしているサノなど邪馬台国の強い男達を連れて行くよ!」
 「その作戦は今日から2日後、10日の水曜日に行こう。約束だ」
 「お互い手を取り合おう。頼むぞ!」


GM/そんな約束をして、奴国の者達は帰っていく……前に。ナガラは卑弥呼に駆け寄り、個人的なお話をします。
ミズ/お?
GM/(ナガラになって)「卑弥呼よ。あの日、助けてくれたことを深く感謝している。君が優しくしてくれたから今の自分がある。これからもどうか……」 (卑弥呼になって)「良し。我は爾らの実りある未来を望む」 ナガラはあらためて卑弥呼に熱い想いを告げ、去っていきました。
八雲/うん……。
GM/「…………。今の私すげー女王っぽくなかった?」
デュナ/それが無かったら完璧でしたよ(一同爆笑)
ミズ/だがそこが良い(笑)
ロア/バッチグー!(笑)
GM/ヒコノオオエも言います。「さっきまでの俺、すげーリーダーぽかった」
八雲/お前もか(笑)
ミズ/お似合いカップルだよ(笑)
GM/「という訳で、我ら邪馬台国は彼らと合同討伐作戦をすることになった。2日後に出かけるから、みんな留守番よろしく」
デュナ/……その討伐に我々はついて行くことはできますか?
GM/「いや、国に留まっていてくれ」 ヒコノオオエやサノ、その他「戦える男組」が国を出るので、逆にPC達には国を守ってほしいと頼みます。
ロア/留守になるからその間の警戒か。
GM/はい。かと言ってヒコノオオエやサノのような「戦える男組」を討伐に出さないと「えっ、約束したのに全然戦力くれないの!?」と不審がられてしまう。だからこそ彼らは出なきゃいけないし、俺らが行くから防衛を頼むと言います。
八雲/ちゃんと約束を守りつつ、自分達の国を守らなきゃですもんね。
デュナ/……国の政に、我々が口を出すことでもありませんでしたね。判りました。
GM/以上でナガラの来訪イベントは終了します。さて、判定のターンに参りましょう。8日目、皆さんは何をしますか?
八雲/作物ポイントを上げるのでよろしいか。

▼1:作物を耕す  【体力】【理知】  →作物ポイントが上昇
 作物イベント 【千早 作物P:5】 【卑弥呼 作物P:5】 【サノ 作物P:10】

ミズ/卑弥呼のイベントをまたやろう。(一同ころころ)よし、作物ポイントを10点稼いだ! このまま100ポイント目指そうぜ!(笑)
八雲/10ポイントあれば、卑弥呼さんのイベントが2回できますね。
ロア/10ポイント分か〜。次は何の畑を作ろうかな〜。
デュナ/無心に田植えをしてしまいそう(笑) いっぱいお米が食べられるようになって良いですね。
GM/お寿司が食べたい。
デュナ/それはまずはお酢を作らないと。
GM/ということで、オベント……じゃなくてイベントを始めます(一同笑) ナガラさんが帰った後も畑仕事! とにかく働くみんな! そして日が落ちる。……あっという間に夜になりました。
ミズ/卑弥呼のところに行きまーす。
GM/噂の卑弥呼は高見台……この国で一番物理的に高い場所に居ます。そこで原稿中ですよ。
ロア/会議会議ー!
デュナ/今日も来ました。
GM/(卑弥呼になって)「今日も邪馬台国オリジナル呪術を作っていくわよ。この前みんなで作ったものは、なんとなく形にはなってきたわ。今日は違う儀式を新たに作ろうと思うけど……何か『こういうものがあったらいいのに』と思ってるものはある?」
八雲/……人の寿命を延ばす方法。
デュナ/ええ……。卑弥呼さん、その……「死に逝く者の命を延ばす秘術」があったらいいなって、思ったんですけど。
ミズ/命は長ければ長い方がいい。
GM/「いいわね」
デュナ/軽いな(笑) ……でも、天が定めた命をいじるのはいいのかな……と思わなくはない。
ロア/デュナさん的には難しいんだね〜。
GM/「うーん……命を延ばす呪文ねえ。凄く大変な儀式になりそう。まず、どれぐらいの日にちが必要かしら。1D6+3日ぐらいかな?」 はい、ミッズ!
ミズ/はい。(ころころ)2が出たから……5日間?
デュナ/思ったより短かった……。
八雲/でも月曜から金曜の平日全部使いますからね?(笑)
GM/「命や魂を司る儀式だから……それと同等のものは差し出すべきだと思うの。ちょっと多めで……2D6は必要」 八雲さん、2D6しよう!
八雲/2D6!? 頼むよ……。
ミズ/6ゾロ!
八雲/(ころころ)8。6ゾロは出しません! でも期待値ちょっと上でしたよ!(笑)
GM/「次に、材料……血肉が必要」 ロアくん、3D6を振って。
ロア/うわあ……。(ころころ)10……だよね。それぐらいは必要だ。
GM/「最後に……これって良い儀式なのかしら、悪い儀式なのかしら? 善悪どっちだと思う?」 デュナさん。
デュナ/それを私に聞きますかぁ!? どう考えても邪教の儀式ですよ!?
八雲/苦い顔しますよね……(笑)
ロア/デュナさんにとっては……悪って答えたくなるよな。
ミズ/もうテキトーに「善でーす!」って言っとけば〜?
GM/卑弥呼的はわくわくオリジナルレシピを編み出している最中に過ぎないので、どっちにしてもいいですよ。どんな味の鍋になるか判らない、自由な料理をしているだけです。デュナさんが美味しいと思う最後の味付けをしてください。
デュナ/う、うーん……でも……やっぱ……うーん!
GM/めっちゃろくろを回している動き。
ミズ/デュナが悩んでる! うまいうまい! これ夜食かな?
八雲/夜食は程々に。太りますよ(笑)
デュナ/……す、素直な……正直な気持ちを言うと……悪、です。
ミズ/せやな。
デュナ/どんなに高尚な理由があれど、誰かを犠牲にしてヒトひとりの寿命を操作するというのは……私の価値観で考えると、たとえそれがマスターの為であっても、悪だと思います。少なくとも私には「善き行ない」とは言えない……。
ミズ/真面目な奴だな〜。ごちそうさまでした。
GM/ミズくんが「夜中に食べるてりたまバーガー美味い」って顔してる。
ミズ/真夜中の家系ラーメンうめー!
ロア/餃子もあるよ!

デュナ/悪徳の味だ!(一同爆笑) ていうかこれ、どう考えても焼鳥の儀式じゃん!?
ミズ/焼鳥、あれでも生命を司る神だもんな(笑)
GM/「後でこの儀式は私がじっくりコトコト煮込んで完成させるわ。これからカッコイイ呪文とか考えなきゃいけないの。そうだ……この前のオリジナル儀式なんだけど、こういう呪文にしたの!」

 『卑弥呼が編んだ鬼道術』
 ああ地上の王よ 我を見よ 我は爾らの上に日輪の如く輝くであろう
 人ばかりの世は甘くいわけなし 未熟なる天下 神あずかるべし
 神降ろす器につきづきしき者とは 穢れぬ乙女なり ただあかき女にはえいがず
 思ふ者失ひ 絶望知りし器こそが人あずかる免を得
 刃に日輪の写しを当てたまへ 時を司る勾玉飲込みたまへ 不浄より生まれし剣を天に捧げたまへ
 まづ第一に導魔を孕む その器は山の如く巨大にうつろはむ
 その有様に多くの魂取り込めば 第二のさまに化く あまたを食はば真の導魔のさまになる
 終はらせまほしくば同等のわざすべし
 刃に日輪の写しを当てたまへ 時を司る勾玉飲込みたまへ 不浄より生まれし剣を天に捧げたまへ
 ああ地上の王よ 我を見よ 我は爾らの上に日輪の如く輝くであろう


デュナ/あっ……『日輪』。
ミズ/うん、『日輪』だ……。
ロア/これは……何の呪文なの?
GM/「偉くなる呪文」
ロア/偉く?
GM/「偉くなる、自分の地位を上げる、大きくする。そういう儀式として作ったわ」
ロア/卑弥呼は……偉くならなきゃいけないの?
GM/「そりゃそうよ。みんなを束ねるために、良い国にするため魏に意見を聞いたら『自分オリジナルのものを作って偉大になれよ〜』って激励されたんだから。もっと大きく立派になるために、この国オリジナルの『凄くなる呪文』を作ったの。それがこれ」
ロア/へえ……ふーん?
八雲/……これ、怖い言葉ばっか書いてますね。
デュナ/「絶望知りし器」とか、何なんでしょう……。そういう儀式を我々は「作って」と頼んでいる訳ですが。
八雲/卑弥呼さんが凄い人で、頼りたいというエゴはありますが……やはり何か怖いですね。いや、今は頼るしかないようですが……。


 ●ミドルフェイズ9 〜9日目の火曜日〜

八雲/本日は事件じゃい!
デュナ/1D6じゃい。頑張れー!
ロア/先週と違う事件が来い!(1D6ころころ)5。

 5:この上ない幸運! 好きなPCが【幸運】判定難易度13に成功すると、好きなポイント+1D6


ミズ/おっ、ラッキーな事件だ! 【幸運】ならオレが5ある。(ころころ)うーん、達成値9だった……。
八雲/振り直す? ≪逆転運命≫を使います。
ミズ/ありがとう!(ころころ)……ちょっとだけ上がった。達成値10です。
ロア/それなら≪ちいさな呪い≫で呪ったよ! 達成値13で成功!
ミズ/(1D6ころころ)4点アップ!
デュナ/それなら復活した≪見えざる手≫で出目を6にしちゃいましょう。ポイント+6です!
八雲/で、そのポイント……どこに+6しますか? イベントは全部開放しちゃいましたけど。
ロア/それなんだよね……。今日は判定できないんだっけ?
GM/はい、できません。今日はロアくんの占いによる事件回避デーなので判定の機会がありません。ちなみに明日は合同討伐作戦であり、明日も判定はできない仕様になっています。……合同討伐作戦で前半セッションを終了する予定なので、これが「最後のポイント追加チャンス」と言えます。
ミズ/うーん、どうしよう? どれを上げても別にいいよな〜。なら卑弥呼のイベントができる作物ポイントか?
ロア/……これはメタな予想だけど、ブロックで作ったりポイントを上げたりしている以上、このポイントって何かに使うんだと思うんだよね。
八雲/そう思います。今後、高ければ高いほど恩恵がある気がします。もちろん作物ポイントは卑弥呼さんのイベントが重複できるので上げる価値はありますが、他のポイントも上げておいて損は無いかと。
ミズ/でも、今のところ判断材料が無いよな? じゃあキャラクター的にミズは「メシ!」って作物ポイントを上げたい。
ロア/う〜ん、そうだよね〜。防衛ポイントが高いと何か良いことが起きそうな気もするけど……。
GM/GMとしては、プレイヤーの好みで良さげなところにポイントを割り振ってほしいですね。あと卑弥呼のイベントは「複数回できる」だけであり、「複数回しなくてはならない」ではありません。特に「これが作りたい!」という希望が無ければ、スルーしてシナリオを進めてください。もう「寿命を延ばす儀式」はできたんですから。
デュナ/……あの、えーと。……うーん……。
GM/デュナさん、何かご意見ありますか?
デュナ/えっと、その……。これは完全に私の我儘というか、思い付きなんですが……「横光利一とベルゼブブを分ける儀式」とか、作れないですかね? その、横光利一を救う手段として……。
八雲/卑弥呼さんならできそうですね。
デュナ/いや、でも……さすがに、私情を入れすぎ……ですか?
ロア/いいのでは?
ミズ/最高じゃん。自分の欲望を言おう!
ロア/なんか……デュナさんのそういうとこ見るの、楽しいね!
ミズ/超うめー。家系ラーメン2日連続。
デュナ/クソ胃もたれ!(笑)
GM/ラーメンの汁を全部吸うミズくん。
デュナ/塩分過多で死ぬぞ!?(笑)
GM/では……はーい、1日が終わりましたー! イベントは何するー? したいことある人ー!?
ロア/はいはーい、デュナさんがなんかあるってー!(笑)
ミズ/はいデュナ! 大きな声でー!(笑)
GM/そこの2人、愉悦部じゃん。
デュナ/サクラ卓の逆の構図みたいになってる!(笑) あー……あのー、卑弥呼さん……。
GM/(卑弥呼になって)「なーに?」
デュナ/はぁー……(笑) あの……「人の身に混ざったものを分離させる儀式」は、お作りになれますか?
GM/「よし作ってみよう」
八雲/早かった。
デュナ/こ、これは……そう、いちご大福をいちごと大福に分けるための儀式ですよ!(一同爆笑)
GM/「まず用意するもの! 日程! これって何日ぐらいでいけるかしら?」 八雲さん、1D6を振って。
八雲/はーい1D6ですね。(ころころ)1。
ロア/うわー、さっくさくの呪文!(笑)
GM/「何か捧げるには、どれぐらいがいい?」 デュナさん、1D6をどうぞ。
デュナ/(ころころ)6です。……ざ、罪悪感!(笑)
GM/「材料は……アレとかコレとか血肉とか魔力とかこめこめ練らなきゃいけないから」 ミズくん、3D6をどうぞ。
ミズ/代償は大きいか。(ころころ)9だよ、まあまあ。
GM/「これのアライメントを決めるならば」 ロアくん、善悪どっちだと思う?
ロア/「混ざったものを分ける儀式」かー……。善かな。これの場合は「人助け」がテーマだもんね。
ミズ/デュナ、善だってよ。
デュナ/う、うん……はい。
GM/「さすがに連日オリジナル儀式を編み出すのは大変ね」
デュナ/本当にすみません……。
GM/「ううん、一人だとサボって出来ないだろうし、自分のレベル上げには丁度良いからみんなには助かってるわ。……でも今夜は早く寝るわね」 卑弥呼はシーン退散します。
ミズ/おつー。
ロア/おやすみなさーい!
デュナ/……私の我儘に付き合わせてしまってすみません。うう……ここまでお願いしたからには、ちゃんと自分のことを話さなきゃいけない気がする。
ミズ/どうしたよどうしたよ!? イキイキワクワク! 話してくれるなら話してくれよ!
ロア/デュナさんが人間みたいになって凄く嬉しいよ! 嬉しいよ! デュナさんの周りを取り囲みます!
デュナ/2人が凄くイキイキしてる!(笑) デュナは皺くちゃのピカチュウみたいな顔をしてますよ!?
ミズ/目を逸らすなよマイフレンド〜!(笑)
八雲/珍しいことがあるもんだなあ……(笑) デュナさん、貴方がそんな顔をするなんて、よっぽどなことがあったんでしょう? ここを酒の席とします。
GM/(呉用になって)「宴を開こう! ですね!?」 お酒の準備しましたドーン! さあ飲んで話しましょう!
デュナ/じ、自分でもまだ……感情というか気持ちというか思考の整理がついてないんですけど。……一番近い言葉でいうと、自分は……横光利一も助けたいんだと思うんですよ。
ミズ/おうおう。
八雲/そうなんですか?
デュナ/ベルゼブブが間違いなく悪だし、滅ぼすべきものだと本能で理解はしています。ですが、横光利一という男については、彼もまた……自分のマスターを助けたいだけで行動している人間だと思うんです。
GM/確かに夜城家への怒りを真っ先に向けたのは、ベルゼブブではなく横光利一という設定です。
デュナ/それをおそらく「横光利一はベルゼブブに利用されていた」と……私は都合良く解釈してしまっているんだと思います。
ミズ/真相は判んないけどな。
デュナ/……うん、そうですね……ろくろをこねる。
ミズ/ずっとろくろこねてる。もう埴輪、4体ぐらいできてない?
ロア/4体目が完成したね!(笑)
デュナ/彼が悪だとは思っていないんです。これも私の勝手な希望だと思うんですけど……マスターの復讐のために世界を滅ぼして、傷つくのは、彼らだと思うんですよね……。
八雲/ふんふん。
デュナ/確かに、悪魔はそれを喜ぶかもしれない……。
ミズ/まあテンション上がるわな。
デュナ/なんで悪魔側からの知見を述べてるんです?(一同笑)
GM/(呉用になって)「テンション上がりますね」
デュナ/これだから悪属性は!(笑) きっと、それを為した後に立香さんも利一さんも……後悔はするんじゃないかなと思ってしまって……であるなら、私はその苦悩を良しとはしたくないんですよ。
八雲/うんうん。
デュナ/なので……もし叶うのであれば、横光利一という男に憑いているベルゼブブという悪魔を取り除いてあげれば、彼も世界を滅ぼすという強硬を止められるのではないかと……彼の善性を信じたいのですけど……。
八雲/うん、うんうんうん。
GM/ここで呉用が注釈しますね。(呉用になって)「特異点 秋葉原に行かなかった方々のために、最高の軍師である僕からご解説させていただきます」
ミズ/うん?
GM/「ベルゼブブは……秋葉原にいたとある女性をいとも容易く殺めようとしました。それに対して横光利一は、涙を流して嫌がりました。その善行をデュナ様は信じて横光利一も助けたいと決断されたのだと思います」
デュナ/ありがとう呉用さんありがとう!(笑)
GM/なお私も呉用でプレイヤー参加していて「横光そういうキャラだったの!?」と驚いていたのですが。
デュナ/私は天使なので、人の善性は信じたいんですよ……一人の女性が意味もなく消されてしまうことに抵抗した男の善性を否定したくないんです。
八雲/……うん。
デュナ/なので、彼を悪の側に向かわせてしまっている原因を取り除きたい……という私の私利私欲なんですよ! そんなことに今……貴方達の時間を遣わせてしまって申し訳ない!
ミズ/言えたじゃねえか。
GM/やっぱつれぇわ(笑)
デュナ/そ、そういうことを考え始めてしまった自分に戸惑っている……のかな。あれ、なんか涙が出てきたな……?
ミズ/おいしいな〜! 生えたばかりに感情に戸惑う天使な! おいしいね最高だな〜!
ロア/デュナにも欲望があって良かったな〜! 嬉しいね〜! 気持ちは分かったよ!
八雲/……実際、横光が立香さんに従っているのも「マスターを助けたいから。彼女が望むからしている」のだと思うんです。「世界を滅ぼす」が本当に彼女の望みかというと、違うんじゃないかなと。ただ……「他にも違う選択肢が取れるでしょ」と言えるのは、我々の中にはいないんですよ。
ミズ/あ、うん。
八雲/この横光を……我々の味方に引き入れないと立香さんの説得はできない。横光利一に「今のままでは立香さんを幸せにできない。あんたはそれでいいのか。利一さんの望みは本当にそれですか」と……立香さんの更正を助けてくれとお願いすればいいのでは? しかし横光利一はベルゼブブがいっしょにいる以上、絶対にこっちに来てくれない。どうにか「お前ちょっと黙っていろ!」がしたい。
ミズ/そこで分離の呪文が役に立つ!
デュナ/癌細胞を切除する準備だ! ギュッ(笑)
ロア/さすが先生! 問題点と解決法が分かったよ!(笑)
デュナ/た、ただ、それを……皆さんに言うのは「敵に絆されたんじゃないか?」とか「同情してるんじゃないか?」と思われそうで……不安にさせるようで、申し訳ないなと……。
ミズ/あっはっは。
GM/(呉用になって)「あっはっは」
デュナ/横光利一に感情移入してしまっているのは、この旅路を一緒に過ごした仲間達に裏切りなんじゃないかと思ってしまい……。
八雲/そんな訳ないでしょう。そこは全力で否定します。あと黙っていられた方が裏切りですね。
デュナ/えーん! ごめんなさーい!(笑)
八雲/貴方が今まで務めてきたシステムの部分まで否定してしまうので、私は絶対にしたくないです。
デュナ/先生〜! 好き〜! 八雲さんに幸あれ〜!(一同笑)
八雲/貴方がシステムとしてみてもご自身がバグとおっしゃっている部分にしてみても、横光利一に対して何らかのアクションを取れるという見込みがあると思ったのであれば、踏み込むべきです。
デュナ/……プレイヤーだけでなくデュナも普通に泣くわ。こう……ドバッと……。
ミズ/泣いた。
デュナ/これが、涙……?(笑)
ロア/涙だよ、デュナさーん! ……あのね、多分ボクも向こうに召喚されたら全力であの子のことを救うと思う! だからデュナさんのそういう考え方はボクも判るよ〜。
デュナ/……ありがとうございます……。
ロア/これは恥ずかしい感情じゃない。だから、話してくれてありがとね〜!
八雲/まずは打ち明けてくれてとても安心しました。
GM/千早も口を出していいですか? (千早になって)「デュナさん、勇気を出しておしゃべりしてくれてありがとう。自分のこと判ってもらうのって恥ずかしいよね……」 先日SGを暴かれた千早は言う。
ロア/前回の記憶が!(笑) もっと信用してくれたいいよ〜!
ミズ/そうだよ水くせーなー! その苦悩とかグチャグチャした苦悩がおいしいな〜! ありがとよ〜!
GM/千早が、デュナさんをよちよち……ぎゅっします。(呉用になって)「デュナ様。茶化していますけど、みーんな貴方のこと好きでこう言ってるんですからね?」 (ダーレスになって)「こんなべっぴんさん、嫌うなんてもったいないことできねーよ」
デュナ/…………。はい! 以上です! 解散っ!
GM/(ジェイドになって)「あっ、もうこんな時間! 明日は男達が出るのを見送らなきゃいけないんだから……充分に楽しんだらお休みするよ!」
デュナ/はい。…………。人間って、大変だな……。


 ●トリガーイベント 〜10日目の水曜日〜

GM/お約束の日になりました。ヒコノオオエやサノなど邪馬台国の男達が、ナガラ王子率いる奴国の者達と一緒に出撃します。(ヒコノオオエになって)「卑弥呼、みんな。よろしく頼む」
ロア/うん!
GM/(卑弥呼になって)「武運を祈る。早く帰ってくるがよい」 (サノになって)「御意。何かあればすぐ戻ります」
ミズ/気を付けろよー。
デュナ/無理をしてはいけませんよ。
GM/「ハッ……デュナさん、泣いていらっしゃる? 目が少し赤いのでは……
デュナ/いえ! 昨日ちょっと! 飲み過ぎただけです!(笑)
八雲/そうそう、お酒がまわっちゃって……(笑)
GM/「何があったか後で聞かせてくださいね。戻ってきたらぜひ。何事もなく戻ってきたら……」
ロア/フラグを立てるな(笑)
GM/卑弥呼達に見送られながら、彼らは出撃しておきます。……では、マスターシーンを挟んで前半戦セッションは終わりにしたいと思います。

 ナガラ王子を中心に、邪馬台国のヒコノオオエやサノを引き連れた男達が山林へと入っていく。
 そこは、未開の地。誰にも手がつけられていない、古代の自然が牙を向く恐ろしい山。
 近隣の奴国の民が苦しめられているという存在が現れた。
 ……頭が何本もある怪物だ。


ミズ/……やまたの?
ロア/おろち?
デュナ/あっ……そっか、「製鉄が得意」って言ってたもんな?

 邪馬台国の男達、主にサノの力もあり、怪物に応戦する一同。
 サノは怪物の首を斬り落とす。圧倒的な武力差で、これにてこの一帯は一件落着……の筈だった。
 奇妙な臭いがした。男達は皆、鼻を摘まむ。
 「これ……何の臭いだ?」
 誰かがそう呟いた直後、『何者』かが彼らを縦横無尽に刺し殺していく。呆気なく、力強い邪馬台国の者達が死んでいく。
 その『何者か』とは……「不浄の体現」と呼ばれるもの。太く曲がりくねって鋭く伸びた注射針のような舌、原形質に似ているが酵素を持たない青みがかった脳漿のようなものを全身からしたたらせる、名状しがたい四つ足の獣。


ミズ/あ、仲間じゃん。やっほー。
デュナ/やっほー、じゃないんだよ!?(一同笑) えっ……なんで!? 時空を超えてないよね!?

 「ナガラ達はどこへ行った?」「あの者達は逃げて行った!」
 恐ろしい存在が現れたら逃げるのは当然。ナガラ達は赤子以下の力しかないのだから、当たり前の判断と言えた。だが……。
 「我々を置いて逃げたというのか?」「このような被害を出た我々を!?」
 「ヒコノオオエ! ヒコノオオエ!」
 怪物退治の立役者であるサノが、血塗れの男に駆け寄る。そして……ヒコノオオエの最期の言葉を聞いた。
 サノは怪物を討伐した証を引き摺りながら、そして息絶えた義兄の遺体を抱えながら……邪馬台国へと戻ってくるのであった。


GM/帰ってきたサノ。逃げたナガラ。亡くなったヒコノオオエ……彼の亡骸に縋り、泣きじゃくる卑弥呼。……以上で第七特異点 前半戦、終わりにします。
ロア/……ナガラは逃亡、ね。
八雲/やっぱり逃亡扱いになっちゃうよな……。現状「しゃーないよな」としか思えない。けど邪馬台国から見ると「ナガラが謀った!」って疑いの目になりますよね。ナガラさん、分が悪すぎる……!
デュナ/「騙し打ちにしたんじゃないか!?」って言われても致し方ない状態なだけど……レベル1だもんな。逃げるのは当然ですよ。……はあ。これは確かに「卑弥呼に夫はいない」だ。
ロア/ヒコノオオエ、死んじゃったよ……!
ミズ/これで歴史通りになったってことか……どうなるんだ、これから?

 【現在の邪馬台国】
 作物ポイント:36点
 住居ポイント:20点
 防衛ポイント:20点

 オリジナル儀式1:卑弥呼による初めての呪術
 オリジナル儀式2:死に逝く者の命を延ばす呪術
 オリジナル儀式3:人の身に混ざったものを分離させる呪術







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