ゲヘナ・リプレイ・前のめり☆乙女団
■ 第3話 『酒と博打と逆さまの蝶』 ■
2007年11月22日




ココ/いきなりですがロリは夢歩きをするのです。ここは夢……何故かロリの目の前には王様がいて「おお、ココよ。こんなところでやられてしまうとはなさけない。とりあえずお金は半分にしておいたから目の前にある宝箱を開けなさい」と言われるのです。ハイハーイ宝箱開けまーす、とそしたらなんと第2話に参加してないのにGMのご好意で頂いた経験点がたんまりと! それで【裏知識】レベル2になったり【軽業】取ったり【枕事】とったりして、しかも王様は優しいので前回のセッションを録音したカセットテープをくれまして睡眠学習スタート。オカマがミルクを搾ったりオカンが凄い出目を出したりオスカルがオイタしたり男が……まぁよく判らないからいいなと思ったところで目を覚まします。
ミシュアル/すると目の前にはオカンの顔がドアップで。
ココ/叫び声をあげます(一同爆笑)
サラマ/あああっ! こ、ココが目を覚ましたわよーっ! 構わず体をゆさゆさ揺さぶりますガックンガックン! ちょっとちょっとちょっとココ、もう大丈夫なの体は平気なのー!?
ココ/で、ガックンガックンされてロリの耐久力が減りあぼーん。
サラマ/ちょっと! 誰がこんなコトをー!(一同爆笑)

 ――そんな感じで今日も今日とて乙女団ファイブ(GM含む)。
 始まる第3話は、4人のパーティーが歩みを再開するところから。
 ロリの病状は回復し、酒を届ける仕事も終えたというコトで4人はマサラの町に戻ることになったのだった。


サラマ/頭にはロリを装着、小脇にはオカマとオスカルの2本キャノン持ち。光速ダッシュでマサラの町へ疾走するわよッ!
ココ/そんなトコロで第3話のタイトルコールですよ。ヘイ、GMパス!
GM/サブタイトルは特に決めてません。だから画面には『前のめり☆乙女団』だけでいいです。
ミシュアル/えー。それ付けるとしたら最終回じゃない?
サラマ/……じゃあ第3話『さらば! 前のめり☆乙女団、死す』で!
リド/ええっ、誰か死ぬの!?(笑)
ミシュアル/違うっ、そこは第3話『前のめり☆乙女団、永遠に!』だよ!
ココ/いいや、ここはゲヘナらしく『フォーエヴァーゲヘナ』にしようよ。
リド/全然ゲヘナっぽくないし、って早くシナリオ始めようよ!(笑)

 そんなこんなで無事マサラの町に到着。ママの酒場に帰ってくる乙女団なのでした。
 オカンが手前でキキーッ、ポイッと投げ捨てられるリドちゃんとミッちゃん。【軽業】でクルリと舞い降りるロリ。既に生命力と気力が減った状態でオープニングはスタートする……。

サラマ/ただいまー! あっ、ピンポーン押すの忘れた。ああピンポーンが寂しそうな顔して見ているよー♪
GM/どたどたと、オカンが立てた土煙を追ってバタバタとある足音が駆けてきます。「お前達、帰ってきたのか!?」
サラマ/アンタ誰っ!?
GM/アフタールですよコンニチハっ!?
ココ/まぁ、アフたん。わざわざお出迎えしてくれるなんて優しい享受者リーダーだこと。よく来てくれましたね。
GM/「あ、オレの妖霊であるピンポーンが早速伝えてくれたからな……」というコトで、悪魔ピンポーンはアフたんの使いにしました。「ワキトの町での騒動は聞いている。リフレッシュ旅行のつもりで行ってもらったのにスマンかった。大変な目の遭わせちゃったな……」
リド/ホントだよ、まったくもう。
GM/それに関してはとても申し訳無さそうに頭を下げています。「慰謝料って言っちゃなんだけど、お詫びとしてお金を用意してきましたのでお納めください。1人1000Di差し上げますから美味しい物を召し上がってください」
ミシュアル/ちょっと。アフたん、腰が低いすぎよ(笑) ……そういえばアンタって妖霊使いなのね?
GM/アっくんは刀士と妖霊使いです。「……それと、早速で悪いが。お前達が帰ってきたら話そうと思ったことがあるんだ。享受者のお前達に正式な依頼が来たんだが、聞いてくれるか?」
リド/なんだ、いきなりか? ……とりあえず長く留守にしていた酒場で話そうか。テーブルに人数分の椅子を出します。
サラマ/新しい包丁と言う名の銘刀の為には5000Di貯めなきゃダメなのよ! 何か金を巻き上げる手段は無いの!?
GM/「あるよ。また酒場を留守にしてもらうことになるけどな。……お前ら、シオンの町は知ってるか?」
ミシュアル/……シオンタウンですね、わかります。
GM/マサラからワキトの反対方向を歩いて3日ぐらいの所にある田舎町です。「首都シェオールから離れた町なんだが、どうやらそこで大きな動きがあるみたいなんだよ」
リド/……大きな、なんだ?
GM/「……バカデカイ規模の賭博場が栄えてるって話を耳にした。賭博自体は黙認されているが、あまりに力を付けられるとヤバイ。一応法律で禁止されているもんなんだ。だから、シオンの町に潜入し……賭博場がどこにあるのかを突き止め、かつ指揮ってる人物をふんじばってほしいんだ」
サラマ/…………はい。真剣な質問があります。
GM/どした?
サラマ/……トバクって漢字でどう書いて、どんな意味ですか!?(一同爆笑)
ミシュアル/書くのはひらがなで良いから!(笑) もしくはケータイで検索してください! あとギャンブルってことだよ、つまりはカジノ!(笑)
サラマ/あぁ、なるほど! ありがとうゴメンネPLが【知力】1で!
GM/「首謀者はまだどんな人物か特定はされてないが、デカイ賭博場が作れるぐらいなんだ……それなりの地位の者じゃないかと思われる。お前らは概ね女の子で警戒されないだろうから是非とも頼みたい。報酬は大きな仕事だから1人2000Diだ」
ミシュアル/……おおむね?(笑)
ココ/そうね、確かにガッチリした逞しく強そうな男どもよりは乙女団の方が潜入捜査も怪しまれないでしょう。
リド/ふんふん……って、そうか?(笑)
ココ/イザとなったらオカンなら【騎乗】とネギで解決できるわよ。
サラマ/そうね! 何かよく判ってないけど大丈夫よ!(一同爆笑) それじゃ早速一直線に行っちゃいますか!
リド/……もう行くの?(笑)
サラマ/担ぎまーす! ロリをパイルダーオンU! ガションガションとキャノン2砲設置ー! サラマ行きまーす!
GM/……あのさ。オカマとリドちゃんを小脇に抱えてるってことは、オカマはパンツ丸見えなんだね。アフタールの気力減らしていいかな。
ミシュアル/ちょっ、見ないでよヒトの水玉!(一同爆笑)

 という訳で、ドドドドド。
 GMは3日って言ってるのに何故かその日のうちに
シオンの町に着くことになりました。
 さて、町の雰囲気はどこも変わらず汚れた田舎町。
 昼間から飲んだくれてるオッサンに、客引きのオネエチャン、そんな人々が当然のようにうろつき回っている世界だった――。


ココ/……さてと。まずは情報収集だけど、GM。テキトーに人と話せるスポットは何かある?
GM/この町はどこもかしこも酒場だらけですね。大規模な居酒屋や、路地裏にある小さな酒屋。一見さんお断りのような高級バーもあります。
ミシュアル/まずは訊きまわるしかないわね……それぞれ分かれて話を聞く?
ココ/ううん、パーティー全員で行っても構わないんじゃない? 【裏知識】技能を持ってるのはロリだし……それに居酒屋に1人で行くなよってカンジでしょ。
サラマ/ロリ、お前が言うな(一同爆笑)
ココ/今のはプレイヤー発言だけどね!(笑) とりあえずは気軽に入れる一番大きな居酒屋に……。
GM/――貴方達の前に、ふっと影が現れる。
ミシュアル/……んっ?
GM/その影は、……浅黒い肌をした金髪の女性のように見え……。
サラマ/ルージュラ!?
GM/ちゃうねん!(一同爆笑) ……顔はフードを深く被りよく見えないが、おそらく綺麗な顔をしてるのではと思える……そしてポツリと一言。「……タスケテ……助けてください」
ミシュアル/え、どうしたのっ……?
GM/フッとその女性は風に紛れて消えていった……。
ミシュアル/……いない? さっきのは一体……【知力】で判定するわよ!(ころころ)3です。
GM/ミっちゃんは……『アレは人間ではなく、妖霊だ』と思った。
サラマココ/(シンクロして)ピンポーンの親戚?
リド/なんでみんな同じこと思ってるんだよ! 良い兆候だけど!(笑)
サラマ/助けてほしいなら何から助けてほしいのか言わなきゃ判らないわよ! ええいイライラするっ!
リド/オカン、怒るな!(笑) ……不思議なものを見てしまったがどうしようもない。とにかく今は店に向かうぞ。
GM/では歩くこと数分。カランコロンと入ったお店は、この町で一番大きくて大勢の人が行き来をしている空気の濁ったお店だ。キレイなオネエサン達があられもない格好でお酌をしている。
サラマ/ロリの体に悪いわね、鼻摘みなさいギュッ!
ココ/ママ。ロリは慣れてるよ……口の中に毒薬仕込んでいるぐらいのオトナだからね?
GM/お店に入ってオネエチャンに通される4人……。って、オネエチャンのいる店に女の子ばっかで来るのはどうなんだ。
サラマ/とりあえず生4つ!(一同爆笑)
リド/コラっ、ロリに飲ますな!(笑) すみません、1つはミルクにしてください店員さん!(笑)
ココ/生なら生クリームでもいいよ。おつまみに生八橋でも食べるから。
サラマ/そんじゃカンパーイ! ネエチャンおかわり!(一同爆笑)
GM/「ハイハイ、1時間5000Diね!」
ミシュアル/ちょっ、とんだボッタクリじゃねえか!(笑) 『関西で500万円』と同じテンションか!(笑)
サラマ/ホラ飲め飲めー! 今日は飲んだくれセッションだぁー!
ココ/ハーイ飲みまーす。……ってなトコロでオネエサンに話しかけよっと。ねえ、そこのオカマが大きな博打場があるって言ってたんだけど知ってる?
ミシュアル/とんだ無茶ぶり!?(笑) お、オネエサンお化粧キレイねえ! アタシ、メイクアップアーティストだからおしゃべりしましょ! ……みたいなカンジで話を盛り上げて話させます。
GM/じゃあオネエサンが相手をしてくれるってことで。「賭博ぅ? そんなのドコだってやってるじゃない……と言っても賭博はお金持ちができる娯楽だからねぇ。領主様達ならもっと雰囲気の良い酒場でやってるんじゃない?」
ココ/お金持ちが、雰囲気の良い酒場に行く……ねぇ。オネエサンはキレイだから私はこのお店に何度も来たくなるけど。
GM/「まぁっ、アリガト!」
サラマ/でも私の若い頃の方がもっとキレイだったわ!
リド/オカンがオカンらしい台詞を言ってる!(笑) そうだ、この町を指揮っている金持ち……領主様ってのはどんな人なんだ?
GM/「さあ? あんまりワタシは政治には興味無くってね、ゴメンナサーイ」
サラマ/ネエチャンおかわり! あとつまみ持ってきなさい!(笑)
リド/オカン、まだ仕事中なんだから控えろよ!(笑) ……軽く情報を手に入れたら適当なところで次の店に移るぞ。
ミシュアル/二次会ね。じゃあオネエサン、領収書はアフタールでオネガイ!(一同爆笑)
GM/「アフタール……ってあのアフタールさん? ってことはアナタ達、享受者の方かしら?」
リド/ああ、そうだが。……アフタールってもしや有名人か?
GM/「ウチにもよく来てもらってますよぅ。享受者ならあっちの路地にあるバーに行ってみたらどう? そこは享受者の集まりって聞いたわよ」
リド/第2話の『月の駱駝』みたいなところか、ありがとう。また来るよ、キレイなオネエサン。――それじゃ、その店に向かいます。
GM/では店のオネエサンが教えてくれた酒場は、裏通りにある小ぢんまりとした店ですね。ドアは寂れてオカンが力を入れたら壊れそうな佇まいの……。
サラマ/ドア無いほうが便利でしょ、バキッ!
ミシュアル/言ってるそばから!(一同爆笑)
リド/この世界どこもホコリっぽいんだから埃が入るよ!(笑)
サラマ/はいマスター! 生3つの生クリーム1つ! ココ、1口飲んでみなさい!
ミシュアル/……あのさ、GM。コレって後の戦闘に影響しますか?
GM/うん。【精神力】判定してもらうから。
サラマ/えっ、これでオカン4杯目なんですけど!?(笑) しかも私【精神力】は1なんだけど!(一同爆笑)
リド/キャラロールと数値が一致しているってどうなんだ!?(笑) 一応注文して享受者のマスターに話しかけるよ。……この町にデカイ賭博場があると小耳に挟んだんだが、知ってるか?
GM/女性のマスターが耳を寄せてきます。「ええ。それはここで商売しているワタシ達にも届いてることよ。もちろん大々的にはせず隠れるみたいだけどね」
リド/……確かに真昼間から堂々とやるもんじゃないしな。
ミシュアル/ねえ、この町の領主様ってどんな人なの?
GM/「えーと、町で一番大きな建物に住んでるお金持ちで、オアシスを管理している人ね……まだ年も三十代ぐらいのいかにも知的な人よ」
ミシュアル/……若い男か、イケる!(笑)
GM/「でもちょっと気弱そうで、奥様は凄い綺麗と有名なの」
ミシュアル/ってなんだ、結婚してんのかー!(笑)
ココ/残念なら略奪愛でもしたら?
リド/するなよ、それと簡単に口にするんじゃない!(笑) ……そうだ、その人の名前は?
GM/「うーん。確か、ガーニム様だったかしら?」
サラマ/町長の名前ぐらい覚えておけよ!
ココ/ママ、自分の師匠の名前を言ってみなさい。
サラマ/…………サカモトさん!(一同爆笑)
ココ/あとそうだ、知っていたらガーニムさんのお綺麗な奥様の名前も教えてくれる?
GM/「えー、流石に奥様の名前までは出てこないけど……とても美しい女性だというのは有名ね。体が弱くてあまり外にも出ない人だけど、それだけ綺麗だって噂されるぐらいの美貌なのよ」
ココ/……領主様みたいなお金持ちが行くような酒場ってドコだと思う?
GM/「そうねぇ……。『金色の蝶』という酒場が高級店だと聞いてるわ。実際に領主様が飲みに行くかどうかは知らないけど」
ココ/……ねえ、アフたんの名前を出せば入れてくれるかな。
ミシュアル/まあ、仮にも享受者のリーダーだしね。金も持ってるみたいだし、女の子を引っ掛けて酒場を渡り歩けるだけの力もあるでしょう。
サラマ/……もしかしてアフタールがラスボスなの!?
ココ/『ハハハ、よくぞオレの正体を見破った! ビリビリと敗れていくアフタールの顔、本当の姿は!』みたいな展開なのね。
GM/いや、アっくんはタダのヘタレだから。
ココ/そっか、GM公認か。じゃあ領収書はアフタールできって『金色の蝶』とやらに向かいましょうか――。


 ◎〜 CM

ココ/山手線ピンポーンが通リマス。白線の内側までお下がりクダサイ――。
サラマ/「ピイイイイイィ! ガタンガタン、ガタンガタン……」
ミシュアル/キャアアアアアァッ!
ココ/人身事故により三十分の遅れデス――シバラクそのままでオ待チクダサイ。……こうしてまた一つ、儚いピンポーンがこの世を去るのだった……。

 さてさて。マサラの町でクシャミを連発してるアフタールと心配しているピンポーンは置いておいて。
 先ほどの大衆居酒屋とも違う、大きな威厳を持った店の前に訪れる乙女団。
 ……『金色の蝶』。そこは、蝶々が逆さまになって飛んでいる不思議な看板の酒場だった――。


GM/入り口には店員と思われる男が慇懃無礼に「一見様?」「子ども?」と不審な目で貴方達を見てきます。
ミシュアル/どうも、アフタールさんの紹介で来た者ですよー?(笑)
GM/「……アフタール様のご紹介ですか。それはそれは、いつもご利用ありがとうございます……どうぞ奥へ」
リド/おお。アフたん凄いな、名前パスかよ(笑)
GM/通される店の中は、今までと雰囲気の違う場所ですね。そこそこお金のありそうな綺麗な身なりのオジサマ達が楽しくトランプを興じていたり……。小間使い的の少年少女が接待をしていたりします。
ココ/こっちも席についたら、女の子が来てくれたりするのかな?
GM/はい。1人の女の子がトテトテとこちらに来てくれます。「ご、ご注文はナニに致しマスカ……?」ちょっと訛りのある言葉で注文をとります。
サラマ/生3つと生クリーム!
ミシュアル/だからママ、もう5杯目でしょう! どんだけ飲んだくれるの!(笑)
GM/「か、かしこまりました……」メモをカキカキ。
サラマ/キミ、小さいね。いくつ?
GM/「ワタシは十二歳です。でもしっかり働けます……」
リド/……親は?
GM/「……父さんがいないから……ワタシが稼がなきゃ」
ミシュアル/……ああっ、そういう子にはお小遣いあげちゃう!(笑)
サラマ/ワタシもビールあげちゃう!(笑)
リド/待て待てっ!(笑) ……無難にチップとして1Diあげます。
GM/「あ、ありがとうございます!」少女は丁寧にチップを受け取って、リドちゃんのお酒を注ぎ足します。
ココ/若いのにお仕事大変ね。このお店は儲かってるみたいだし、お酒も美味しいだけじゃなく何か違うコトやってるのかな? ……カマかけてみます。
GM/あちらを見てみればトランプをやっているお客もいますしね。……では少女はヒソッと耳をあててきますよ。「貴方達はいいひとみたいだから教えてあげます……真夜中に来てみると良いことありますよ」
ミシュアル/真夜中に来ると? ……アっくん、ここ来てるのに気付いてないのかよ!(笑)
ココ/昔はそうでなかったのかもしれないよ。……へえ、ここのオーナーさんが遊んでいるのかなぁ? トボけたように言ってみる。
GM/「真夜中になるとお金持ちの人がいっぱい来るんですよ」と軽く微笑んで少女は言います。
リド/そうか。お嬢ちゃん、ありがとう。
サラマ/こんな小さいのに働いてるなんて、泣けるわあ!
ミシュアル/オカン、今のはホントKYだわ!(笑) 夜中までに酔いはさましておきなさいよ!
リド/そうだな(笑) すまない、お冷を3つくれ。ほらオカン、飲んで!
GM/「ハイどーぞ、なんか随分飲んでるみたいだね」と、聞き覚えのある声が。
リドミシュアル/…………は!?

 顔を上げる、とそこには少女は居らず、代わりに居るのは……黒髪の、例のアイツが女の子の格好をしてお酒を持っていましたとさ。
「やあ、シェヘラザードだよ!」
「なんでー!?(笑)」
「オカマー!?」
「じゃなくて!(笑) さ、さっきの女の子とは違うよね!?」


GM/さっきの少女と入れ替わりで来たみたいです。「楽しんでる? なかなかここはオイシイお酒も飲めるし、キレイなオネエサンもオニイサンもイッパイいるし面白いよね!」
ミシュアル/どんだけー!?(笑) なんでこんなトコに居るんだよ、お前ぇ!?
ココ/……シェーたん、お酒が好きみたいね?
GM/「そこそこだよ」
ココ/けど、前はお酒を集めてたじゃない。
GM/お酒を煽りつつ、「お酒は心を豊かしてくれるからね」
ミシュアル/ロリ、なんでそんなフレンドリーに話してるの!(笑)
リド/なんで自然に喋ってるんだよ、ココ!(笑)
ココ/別に敵意なんて持ってないからかしら。それにお店の中で暴れるのは迷惑になるでしょう?
GM/「そうだね、ちなみにこの格好はシュミでーす! 今日はツインテールにしてみましたーっ♪ わあ、オソロイだーっ」
サラマ/そのふざけた格好をどうにかしなさい! アンタ、ホントのところはどっちなの! 男なのか女なのかハッキリしなさいよ!
GM/どっちでも無いってコトでハッキリしてます!
サラマ/よし、納得!
リド/納得しちゃったよ!(笑) だからこの町に何の用で来たんだよ、お前!
ココ/何かこの町に気になるコトでもあるのかしら? それとも、オカマに惚れた?
GM/「それは絶対無いかな!」
ミシュアル/完全否定された! SHIT!(笑)
サラマ/まあ、よく見るとコッチの方がキレイね。
ミシュアル/アタシよりも!?(笑) ア、アタシだって初期設定から美しいオカマよっ! クソ、その長い髪を切ってやる!(笑)
GM/「いやぁ。キミ達がこの町に来たからボクもコッソリやって来たんだよ。大丈夫、ボクは今回……何にもしないから頑張ってみてね」ニッコリ笑って言います。
ココ/……シェーたん。私は貴女に敵意は持ってないけど、貴方は正義が排除するべき思考に値するの。信用できないことが沢山あるから、ここで一発芸やってみせてよ。
GM/一発芸っ!? GMのNPC相手にいきなり何をしろと!(笑)
ミシュアル/そうだ! そしたら許してやる、脱ぎなさいよッ!(笑)
サラマ/脱ーげ、脱ーげ!(笑)
GM/「い、一発芸と言われても……ボクにはこれぐらいしかできないよ!」――パチン、と指を鳴らすと、店の男達が一斉にぐるりとこちらを向きます。
一同/……ん?
GM/「じゃ、遊んであげてね。バイバーイ!」
リドミシュアル/こらあああああぁぁぁ!(笑)

 店中の男達(正確には3体分のデータ)VS乙女団の戦闘が開始された。
 無論、店のお客を殺すことなどできず、手加減しつつ倒すことで皆決意。周りのオネエサンたちはキャーッと叫び声をあげお店は騒然。騒ぎの元凶は仕方なく包丁を構え……。


GM/……と、その前に【感覚】で判定してください。達成値は2。
リドミシュアル/(ころころ)成功。
GM/では成功した2人には。……見覚えのある金髪がフワッと騒動の中で見えたような気がした。すぐに消えるけどね。
ミシュアル/お……っ?
リド/そしてまた消えた……と、とにかく今はこの騒動を治めないと!

 大勢の男達に、ロリとオカンの初の連携を行いつつ合体攻撃で粉砕していくことに。
 しかし、命中力ダイスが奮わず失敗。
 リドも失敗。オカマも失敗。
 ……全員、生ビールを4杯以上飲んでしまったからか、なんと4人連続命中ミス&敵の攻撃命中という快挙をなしてしまう!
「飲んだくれセッションバンザーイ!(笑)」

GM/一応、男達を戦闘不能にしたところで……店の中がザワザワと騒ぎ出します。まぁ、他の人から見れば単なる喧嘩程度に思われるでしょう。
ココ/早めに去ったほうがお店のためになるかもね。
ミシュアル/し、失礼しましたー。領収書はアフタールでー!(笑)
ココ/多めでお願いしますー。……と、『金色の蝶』を出るけど。これから先は夜まで待つしかないね。宿屋で一泊する準備でもする?
サラマ/別に公園のベンチでもいいわよ。オカンの毛はモフモフしてるんだから!(笑)
ココ/そうね、オカンにくっついて寝れば怖くないー。……なにこのホームレス小学生(一同爆笑)
GM/はい、公園的な場所で酔いをさましましょうか。――それでは。酔いもさめた頃の真夜中2時ぐらい……。まだ陽が出ていた頃に入った入り口は、もう閉められています。
リド/他に入る場所があるよな?
GM/ええ。どうやらあっち、裏の方から小さな声がするような……。
サラマ/勝手口の方が入り口なんでしょ。さっさと行くわよ!
GM/では裏側に行ってみると、下に続く階段がありました。下った先には……昼間に見た男がいます。「おや、お昼のお客様方ですか。随分とお楽しみになったようで……」
サラマ/どうも、遊びにきました。
GM/「それはそれは……では奥にどうぞ」扉を開けると、更に暗い階段が。
リド/……ゆっくり下ります。
GM/その瞬間、……貴方達の前に金髪の女性がふっと現れる。
ミシュアル/お……またかっ?
GM/女性の震える声が聴こえてくる……「お願いです、あの子を、あの女の子を助けてください……っ」
サラマ/……あのねアンタ、どの女の子のコトよ!? 女の子いっぱいいすぎて判らないわよ! ロリ、オカン、オスカル(?)、オカマ(?)の時点で4人いるんだからね!
GM/その女性はすぐに消えちゃう系です。
サラマ/だーかーら、ナゼ何も言わずに去るーっ!(笑) 【騎乗】で何か判りませんか!?
ミシュアル/あ、【魔物知識】で何か特定できない!?(ころころ)達成値3よ!
GM/ミっちゃんは……『妖霊は通常、妖霊使いの指示でしか動けずあまり勝手な行動はできない』ということを思い出した。そして、『あの女性の妖霊はいきなり無理矢理戻されているのではないか』とも感じた。
ミシュアル/……あの人は主に反抗して勝手に動いているってコト?
ココ/自分自身の意思を誰かに伝えたくて必死な女性と、「やめろよー、オマエはオレのモンなんだからー」という主。「キャーやめてー」……ってトコかしら? 連れてきてくれた男の人に訊ねてみようか。さっきここに女性はいなかった?
GM/「女性ですか、貴方達以外におりませんが? ――それでは、ごゆっくりどうぞ」と男が入り口を開けてみると、そこは薄暗い照明。タバコの臭いが充満し、テーブルでは男たちがギャンブルに熱中している広い部屋が。
リド/……凄い規模のカジノだな。
ミシュアル/あれ、GM。もしかして巧くいけば所持金が増えるという特別ルールがあったりしない?
GM/……やりますか? それならトランプ持ってきましょう。
一同/わーい!(笑)

 という訳で、急遽GMを含むプレイヤー同士で予定にはなかったトランプゲームをやることに!
 本当はポーカーがやりたかったところだが、時間の問題で簡単なゲームを説明しだしたディーラーの男。
 ルールは簡単、山札の中から好きなトランプを1枚引き、一番で目が大きかった人が勝ち。他の人の賭け分(1人5枚)を総取りで貰っていくものだ。


GM/賭け分は1人5枚までの1枚100Di。ジョーカーが最強で、次にエース、キングから下がって2が一番弱い順番です。模様の強さはスペード→ダイヤ→ハート→クラブの順番です。それでは山札からお好きに1枚選んでください。
ココ/ハーイ、1枚ずつ引きまーす。
GM/(山札から引いて)……では、ディーラーの男は勝負に出ます。賭け分は3枚。
リド/(山札から引いて)えーと……放棄します。
ココミシュアル/同じく放棄します。
サラマ/私は勝負に出ます。でも自信なく賭け分は1個だけにしておこう。
GM/ではカードを公開しましょう。せーの……!
サラマ/(カードをひっくり返し)ダイヤのジャック!
GM/……ごめんなさい。(カードをひっくり返し)ジョーカーです。
サラマ/ええぇっ、いきなり!?(笑) ……あ、でも面白いなコレ。盛り上がるね!
GM/すみませんね。ではディーラーがサラマさんから賭け分1枚を頂いていきます。――では2回戦いきますか(山札から引いて)ディーラーは1枚賭けさせていただきます。
サラマリド/(山札から引いて)……放棄します。
ココミシュアル/(山札から引いて)勝負に出ます! せーのっ!
GM/(カード公開)キングのダイヤ
ココ/(カード公開)キングのハート……って負けた!。
ミシュアル/ジャックのクラブ……。おい、強いなGM! あれだろ、やってんだろズルを!(笑)
GM/じゃあ【感覚】か【精神力】で判定してください。
ココ/え?(ころころ)【精神力】で4。ロリパワーで何か判った?
GM/……ディーラーの背後に小さな妖霊が動いているのが見えた。
ココ/あ、ズルーイ! ……そのコトをロリ語でみんなに伝えます!

 しかし、このときGMは本当にズル無しで山札から平等にカードを1枚引いていたのである。
 本当に運だけの勝負で、なんと十回中五回、GM(ディーラー)が勝利してしまうのだった。
 しかもジョーカー率2回。GM、運だけは最強。


GM/ではコレで十回目ですから最後……(山札を引き)ディーラーはやはり勝負に出ます。賭け分は1。
ココ/放棄します……他の3人は勝負に出る? じゃあ、せーのっ!
サラマ/(カード公開)ダイヤのエース!
リド/(カード公開)ダイヤのジャック!
ミシュアル/(カード公開)ダイヤの10。
GM/(カード公開)スペードの8……オカンの勝ち!(パチパチ)
サラマ/やったぁ! 十回やって300Di儲かったよ! グレード包丁の道に近付いたー!
リド/凄いなオカン! 私はプラマイゼロだが……いやぁ楽しかった!(笑)
GM/いやあ、ゲヘナでGMするときは絶対カジノやりたいなーって思ってたんですよ。精一杯遊んだところで……「おぅや、皆さまお強いようですね」と声を掛けてくる男がいる。
ココ/うん? どなた?
GM/そこには、蛇目の男がいます。「皆様。どうでしょう、ここで一つワタクシと勝負をしませんか?」
ミシュアル/ああ? 話は聞いてやろう、どんな勝負よ。
GM/偉そうだなオカマ。「いやいやぁ、簡単なゲームでございますよ……ワタクシと貴方達が1つずつサイコロを振り、私より高い目が出たら貴方達の勝ちでございます。そのかわり、ワタクシの方が高い目を出しましたら……」
リド/……出したら?
GM/「ワタクシの出した目の分だけ、負けた方の指を頂きます」
サラマ/……指をっ!?
ココ/あら、なかなか面白いゲームを思いつくのね、アナタ。……普通のヒトならあまり思いつかない発想じゃない?
GM/「いえいえぇ。さぁ、いかがなさいますか?」
ココ/……ロリはオトナになれば指が生えてくるから、やるわ。
リド/いや、それはないだろ!(笑) ホントは保守的にいきたいところだが……敢えて自分のダイスを信じてみたい!
サラマ/私も、自分のダイスを信じてみる!
ミシュアル/アタシもチャレンジしてみるわ。全員やるみたいだけど、かまわない?
GM/「いいですよぉ。それではサイコロを、せーの……(ころころ)」
ミシュアル/(ころころ)よし、6が出た!
リド/(ころころ)こっちは5が!
サラマ/(ころころ)やった、4!
ココ/(ころころ)5よ。
GM/…………コチラの出目は、2。全員勝利です!
サラマ/良かった、じゃあ指くれ!(一同爆笑) 別にいらないけど自分で言ったんだから果たしなさいよ!
GM/「ははぁ、ワタクシの指など頂いても何も楽しいことなどありませんよぅ」……と男が手を出しますと、なんと蛇のウロコで覆われています。
リド/……蛇っ!?
GM/『邪霊』と呼ばれる存在が居るのはご存知ですね。それが人間の姿をとって地獄から人間を堕落させにやって来ることがたびたびあります。そしてそいつらは人間の姿と、本来の魔物の姿と同時に……蛇の姿をとることがあるんです。
ココ/そんな貴重な存在がこの町にいるなんて。……シェーたんの回し者かしら?
GM/それには何も言わず。「貴方達は本当にお強いですねぇ……そこまでお強いのならワタクシの主人も大変喜ぶでしょう」
リド/……主人とは、ここのオーナーのことか?
GM/「そうでございます。主人はペットと強い方々を戦わせるのが大変お好きで……ぜひともお付き合い願えませんかね?」蛇のような目をして割れた舌をぴょろっと出しながら答えます。
ミシュアル/これはオーナーに会わせてくれるっていうフラグね。オーナーの名前はなんていうの?
GM/「ガーニム様でございます」
リド/……おい。いきなりですまんがお前は……褐色の肌をした金髪の女性を知らないか?
GM/「それは、奥方様でございます」と答えながらこちらへどうぞ、と蛇男は薄暗い通路へと貴方達を案内します。
ココ/この賭博場は領主様の経営で、奥様は褐色の肌をした綺麗な女性……ふーん、そっか。ちなみにオーナーのペットは何かしら?
GM/「サソリでございます。それはそれはお強いペットでございますねえ」
ココ/オカマ何人分?
GM/7人分でございます
ミシュアル/どうして領主はこんなものを開いたの?
GM/「お金が欲しいのでございます」ぴょろっと舌を出しながら答えます。
サラマ/(蛇の舌を掴むようにして)エイッ!
GM/「ひゃあっ、イタイイタイ! ……他に何か質問はございますか?」
ココ/アナタのスリーサイズは?
GM/すべて70でございます
サラマ/アンタの好きな食べ物は。
GM/「新鮮なタマゴを丸呑みすることでございます」
ココ/SMAPの中では誰が一番好きですか。
GM/「森くんでございます」
サラマ/阿部寛は結婚してどう思いますか。
GM/「しあわせな家庭を築いていただきたいです」
ココ/1+3は?
GM/「4で……」
リド/もうそろそろ先に行ってもらえますか!(笑) あとGMも悪ノリするな!(笑)
ミシュアル/蛇男さん、とっても良い人だね。どんな質問にも答えてくれる!(笑)
リド/では着きましたってコトで! ハイ、どんな部屋ですか!
GM/広い部屋です!
リド/ハイ!
GM/女の子が折檻を受けています!
リド/……ええっ!?(笑)
GM/どうやら昼間の少女が鞭で叩かれていますね。「騒動の原因を招き入れたということで領主様に叱られているようです」
リド/……女の子の前まで走って、鞭をバシッと掴む!
ミシュアル/オカマもその子を庇います。ホーラ、イタイのイタイの飛んでけー!
GM/では止めに入った2人を、血走った目の男が叫ぶ。「何をする、貴様ら!」
リド/それはこっちの台詞だ、こんな小さな女の子に何をしている!?
GM/「うるさい、こんな娘がいるから……俺の妻は!」その目は血走り爛々と赤く輝いている……領主風な男。
リド/コイツが領主か!? アンタ、奥さんとこの子にどんな関係があるんだ……!
GM/そこに、妖霊の女性がふっと姿を現します……。「あの子は……私が愛した人の娘なの」
ココ/……妖霊の娘?
GM/「あなた、どうか、もうやめてあげて……」「ええい、うるさい戻れ!」男の一言で女性は首輪の中にシュッと戻されてしまいます。ちなみに、女の子と女性はあまり似てません。
ココ/ああ、なるほどね。……あの子は『妖霊のオネエサンの愛した男の娘』か。でもって鞭を打つ男と女性は主従関係、しかも夫婦。
サラマ/「私が愛した」ってコトは、今は……?
ココ/あの女の子は「父さんがいない」って言ってたからねぇ。どう見ても領主様はお父さんじゃないわ。
サラマ/わかった、あっくんをブッ殺して蛇の人をレギュラーに入れればいいのね!
リドミシュアル/何故いきなりそうなる!?(一同爆笑)
GM/そんなヒドイこと言わないであげて!(笑) 「そうなのです、奥方様は望まれてここに嫁いだのではないのですよ」
ミシュアル/……しっかし親切だね、蛇さん。訊いてもないのによく喋る蛇だ(笑)
リド/領主、お前はこんなやり方でその人を縛り付けて楽しいか!
GM/「ならどんなやり方があるのだ! 彼女は人間ではないんだぞ、縛り付けておかなければどこかへ行ってしまうではないか!」
リド/だからと言ってこの子を傷つける所以は無いだろう!?
ココ/……まぁ、綺麗なほどにヤンデレね。愛する人に愛する人がいたら、その人ごと愛してあげなきゃダメじゃない……そんな器用な人間いるわけないけど。
ミシュアル/……ロリに諭されたぞ、オッサンが(笑)
GM/「……うるさい、俺には金が必要なんだ! 金を捧げ続けなければコレが奪われてしまう……!」混乱したように領主は怒鳴り散らします。
ココ/誰に? ……ふっと蛇の方を向きます。
GM/ニコリと蛇の男が笑います。
リド/……お前か、元凶は!?
サラマ/やっぱり蛇の人はイヤだ! アっくんがいい! ゴメンネ、我らがアっくん!(一同爆笑)
GM/「ワタクシは、彼が妖霊を縛り付ける方法が欲しいと言うから良い魔具を作ってあげただけでございますよ。では、領主様の自慢のペットと戦いましょうか――」
リド/いやいやいや! お前を倒さなきゃ終わらないから!
ココ/……いいえ、確認しましょう。私達がここに来た理由は勝負をすること。でも……元々は賭博場を作った人間をふんじばるだけよ。
サラマ/あれ? 賭博場を作ったのは金を掻き集めようとしている領主様だから……蛇の人は、単にイジワルなだけ?
ココ/領主の戦意を殺ぐために自慢のペットを退治して落ち着かせるのも手ね。私達が強さを見せ付ければ話を聞いてくれそうだし。
GM/「さ、さっきから……なんなんだお前たちは!」
ミシュアル/なんだかんだと訊かれたら……!
サラマ/答えてニャ!
ミシュアル/ママ! 今、物凄いショートカットしたよねっ!?(一同爆笑)
リド/だああぁっ、折角のシリアスシーンがぁ!(笑) ……ってGM? GM、どうしたーっ!?(笑)

 大・爆・笑。
 GMは、今までになかった勢いで笑い潰れた。
 暫くテープレコーダー収録を中断させるほど、GMの大爆笑は続いたのでした……。


GM/(息切れしつつ……)す、すみません、再開します……「アイツらに簡単に勝てると思うなよ! 来い!」領主が声を掛けると――サソリが2匹現れる!
ミシュアル/なっ、2匹もかよ!
サラマ/オカマ14人分!?
GM/サソちゃんとソリちゃん、行っておいで!」(一同爆笑) ……それと蛇男も前に出ます。「ではでは、ワタクシも参加させていただきましょうか」
リド/なんなんだよその名前は……って、ハァッ!? お前もやるのか!
GM/「はい、よろしくお願いします」……次の瞬間、蛇男は大きな翼の生えた蛇に変身します。
リド/くそっ……おい領主! 今すぐ片付けてやるからその隙に傷つけるんじゃないぞっ、鞭を投げ捨てて領主に言います!
ミシュアル/オカマは女の子を後ろに庇いながら戦うよ! アンタ、そこを動くんじゃないよッ!
サラマ/――で、『自分を助けてくれたのがオカマ』という壮大な記憶を植えつけられるんだね。しかもパックリ背中を出してる衣装でお尻の割れ目も見えそうになってるやつだから……。
ミシュアル/そうそう、キャバ嬢みたいなやつだけど……って、ちょっと変なこと想像させないでよーっ!(笑) ゲヘナ界でのパンツってどうなってるんだろうね!?(一同大爆笑)

 それでは戦闘開始。イニシアチブはサソリが11で、蛇が10。
 早速1ターン目からロリとオカンの合体攻撃を行い、パイルダーオン。通称『ゾイドモード』に変身した。1ターン目から8ダメージという好調な滑り出し。
 次にサソリの攻撃だが、思った以上に動きが早く、サラマは針の攻撃を食らいダメージ8点入ってしまう。……そして当然ながらサソリの針には毒が!
 サラマは【肉体抵抗】で回避を試みる……が、残念ながら失敗。なんと気力にまで3のダメージが。


ミシュアル/げえ、やべえ!
リド/これは私達には相当イタイぞ!

 術師組、大絶叫。前線のロリとオカンが2人の気力を守りながらの戦いとなった。
 そして蛇男はニューっと体を伸ばし……2対象に向けて同時攻撃を行う。ロリとオカンが回避を試みる・・・2人とも達成値4で避けてみるものの、命中5により当たってしまう!


ミシュアル/出目が高いな、殺しに来てるよ……。
ココ/そりゃ邪霊だもんね。でもまだまだイケるよ。

 気力ダメージは危険だと、早めに殺さなければと決意したオスカルは、サソちゃんに連撃。装甲無視のダメージを2度食らわす。
 オカマのターンでは、サソリの弱点などを調べ、装甲値2であることが判明。なんでも『強いサソリさんは闘技を使うこともあるが、コイツらはペット用のかわいいサソリなので危なっかしい技は使ってこない』ということが判った。
 2ターン目ではロリの【魂装・透】、オカンの【徹刺】&連撃で応戦するが……サソリの1体が後衛のリドの元へ襲い掛かってしまう。


リド/回避は……よし、ダメージ2点軽減だけできた!
GM/それでは、毒が通ってしまうかスーパー肉体抵抗タイムいきましょう。達成数は3です。
リド/3個しかダイス振れないよ!(ころころ)……ああっ、5・4・3……あと1つ足りない! 毒が入っちゃうー!
GM/……そんなリドちゃんに「助けてあげようか?」……と邪霊の声が聞こえます。
リド/……え?
ミシュアル/……あ!
サラマ/えっ、どういうこと?
ココ/……十回まで出来る【堕落】ね。『堕落ポイントを1点増やす受け入れるたびに、@判定前の判定数を1点増やす。A出目を1か6にする、ことができる』アレ。ただし十回やってしまったらバイバイになるけど。
サラマ/バイバイってどういうこと?
ミシュアル/蛇さんみたいになるってコト。……リドちゃん、どうするの?
リド/うー……気力が今25しかないから……ここで気力が減るのは辛い。よし、【堕落】する! ダイス目を1つ6にして抵抗を成功させます!
GM/……では、貴方は自分の中のドス黒い感情が強くなったのを感じた。――成長ポイントを1点費やせば戻すことができます。その代わりオスカルは何か大切なものを失ったような気がしたよ……。

 蛇のターンになったが範囲攻撃はせず、「文化系なので筋肉痛になっちゃいました」と単体攻撃→ロリ回避。
 続いてリドがファイアボールでサソちゃんに集中砲火。サソちゃんは連続攻撃を受け、嫌な裏側を見せて倒れた。
 また、オカマが蛇について調べてみると……蛇もまた毒を持っていることが判明。非常にイヤそうな顔をする。


ココ/……無傷のソリちゃんと蛇さんがいるけど、ママはどっちを攻撃したい?
サラマ/ボスっぽい蛇を狙おうと思うんだけど……。
ココ/わかった。ロリがデスティターニアを飛ばしてソリちゃんに攻撃。(ころころ)4で命中。
GM/(ころころ)4で回避します。
ココ/む。さっきからずっと4で回避されっぱなしだから……いいや、【堕落】しちゃえ。(コロッとダイス目を6にする)
サラマ/ああココッ、そんな簡単に!(笑)
ココ/「おーいコッチにおいでー」という声が聞こえました。そして命中させちゃいます。……(ブツブツと何か計算しだす)
ミシュアル/あ、なんかいっぱい闘技チットを計算してる……?(笑)
ココ/……ダメージは6で装甲値2をマイナスすると、いくつ入るかな。GM?
GM/4……ですね?
ココ/闘技【確死】使用。生死判定を行ってください。【生存】技能、無ければ【強靭力】で振って。
GM/(ころころ)……1です。
ココ/ソリちゃん死んで。一撃死です。
ミシュアル/おおっ! ブラックロリ炸裂!?(笑)
リド/堕落の力ってスゴイな!?(笑)
GM/無傷のソリちゃんは倒れました……これでアンタマ卒業しましたね。ロリの冷えた目を忘れません(笑)
サラマ/じゃあ保護者も続いてブッ殺しにかかります! 【徹刺】を蛇さんに……引っこ抜いてやるー!
ミシュアル/どうしても舌抜きたいんだね!(笑)

 しかし残念ながらオカンの攻撃は当たらず。
 そして蛇のターンになったとき「……奥方様にやっていただきますか」と不穏な言葉を蛇は口にした。


GM/領主様が蛇にチラッと見られた瞬間に、領主は「行けっ!」と命じました。【炎との同化】……全体攻撃です。半径5メートル……だから全員入ってますね。
リド/ええっ、避けられるよね!?
GM/【精神抵抗】で達成数4を出してください。黒炎の嵐を発生させます。
ミシュアル/黒炎なら……白炎でアタシはアタシを守る! 【閃き守る炎】!(ころころ)よし成功。
サラマリドココ/(ころころ)失敗!
GM/(ころころ)奥方様は戦いたくないので……成功したミっちゃんだけは5点のダメージ。それ以外の方には10点ダメージがいきます。黒炎なので装甲値では軽減できませんよ。
ミシュアル/うわ、本格的にカッツンカッツン……そろそろアタシの出番かな。
サラマ/そうだ、引っこ抜いてやれー!

 オスカルの蛇に黒炎乱舞を食らわせるが、なんと蛇は【精神抵抗】を成功させダメージ半減。それでも「オヤオヤ、熱いですねえ」と多少は効いている様子。
 オカマはこれから目の前に突撃するだろうオカンを回復させる。全回復まではいかないものの最終攻撃に備えることにした。
 ロリも闘技チット切れに通常に攻撃。そしてオカンが最大火力をかます!


サラマ/(ころころ)命中は5。
GM/お、当たりましたね。
サラマ/2ダメージプラスで……だから6点!
リド/よし。そこにこっちのインスタントファイアウェポン乗っけます! 巧くいけば……(ころころ)オカンに追加ダメージ5点上昇させます! 蛇が【精神抵抗】を行って失敗すれば装甲無視になる!
サラマ/ヤッホー、黒炎がオカンの包丁に宿る! ダメージ11だ!
GM/目標数が5だから……【精神抵抗】行うまでもなく素通しで入りました。「よろよろ……今のは痛かったですねえ。大変ですからまた奥方様にやってもらいましょうか?」

 妖霊による、二度目の黒炎の嵐。
 このとき、ロリは【魔殺】を使って黒炎のダメージを5減少。オカマも前のターン同様『ひらめくオカマ』を使うが失敗。ロリ以外は3人とも10点ダメージを食らってしまう。
 耐久力も気力もボロボロになったオスカルは、それでもなお全力攻撃……をするがまた【精神抵抗】を成功され半減。されど8点の装甲無視ダメージを与える。オカマがすかさずオスカルを回復させるが。


ココ/(ころころ)よし、当たりません! 2枚貰います!
ミシュアル/潔い!(笑) 宣言するまでもなくチット貰っていった!(笑)
サラマ/こっちは通常攻撃で【徹刺】を使っていく!(ころころ)よし6、ダメージは5点で連撃……(ころころ)7で命中で2点!
GM/ふぅ。そろそろ危なくなってきたな。蛇はどうしよう……(ころころ)ロリだけを攻撃することにしました。
ココ/良かった。奥さんの黒炎がきたら誰か死ぬところだったよ。じゃあ普通に回避して……(ころころ)5でございます。
GM/(ころころ)こちらも命中値が5でございます。受動側優先ですから避けられてしまいました。残念」
リド/さっきから出目が悪いけど普通にファイアボールを打つ!(ころころ)……よし、7で成功で10点の装甲無視ダメージ!
GM/ぎゃあ。「……でも蛇はしぶといのですよ?」
ミシュアル/え、まだ生きてるのか! 次に死にそうなのはロリね、回復するから! オカマの光で包んでア・ゲ・ル!
GM/個性的な殿方でございますね
ミシュアル/オンナノコだって言ってるでしょー!(笑)

 そのまま5ラウンド目突入。
 ロリからオカンへ、オカンから蛇の……オカマへの攻撃。
 オカマが蛇を捉えている最中、オスカルが装甲無視の黒炎をなんとか繰り出す!
 そして、ついに……。


GM/「いやぁ……痛いですね。本当に皆様お強い。ここでワタクシ引かせていただきます……またお会いできる日を楽しみにしていますよ」
サラマ/見ろよコレ、死にかけてるんだぜ。キレイな顔してんだろ!(一同爆笑)
ココ/蛇はシュルシュルと去っていって……そこには私達と女の子、そして領主様が残された訳ですね。
サラマ/……蛇さん、また出てくるのかなぁ?
リド/ああ。また出てきそうだな、アイツ。
ココ/バイバイ、蛇さん。……そういえば蛇さんにお名前を聞いてなかったね?
サラマ/あんなの『蛇山蛇太郎』でいいわよ! 蛇太のクセにナマイキだぞ! やーい蛇太、野球やろーぜー!(一同爆笑)

 蛇太がいなくなり、ペットを倒され戦意を失った領主はガックリと項垂れる。
 すると妖霊の女性が実体化し、女の子の元に駆け寄った。
「ラーシャ、ラーシャ! 大丈夫……っ?」
 女の子を抱きしめる。守ってくれていたミシュアルに何度も頭を下げ続けた。
「ありがとうございます……!」と、何度も何度も。


ミシュアル/いいのよ、気にしないで。当然のことをしたまで……。
サラマ/尻が見えるか見えないかぐらい背中がザックリ割れてるオカマだけどいいんですか!?(一同爆笑)
GM/「まぁ、なんて素敵な背中なんでしょう! ありがとうございました!」(一同爆笑)
ココ/ふう。……じゃあロリは領主の方へ近寄りますか。
GM/項垂れる領主の首輪は、砂のようにパラパラ砕け落ちています。「あの男が……あの娘が憎い……アイツは私の妻だぞ!」
ココ/聞きなさい。……これから貴方を法の者が裁くわ。禁止された賭博を大々的にやってくれたのだからね。貴方は負けたのだから私達に下りなさい。
サラマ/ココ、これだけはやらせて……その領主をバシンと殴ります。
一同/おおっ!
サラマ/そして壁にドシュンと。
一同/おおっ?
サラマ/でもってグッチャリと!
一同/おおっ!?(笑)
サラマ/お前なぁ、子どもは大事にしとけよ! それじゃあ【騎乗】いきまーす、スーパーフルボッコタイム!
ココ/ピンポンパンポーン――美しいピンポーンの映像でお楽しみぐださい。ドシュッ! ザシュッ!(略)
リド/……どうしよ、こっちもやろうと思ったんだけどオカンにやられちゃったよ(笑)

 領主様はあの娘が憎いと、妻だけを愛している何度も繰り返す。もうその言葉は女を苦しめるものではない。
 崩れて消えた首輪は効果を失った。女は、娘とともに自由になったのだ――。


GM/――さて、この妖霊のオネエサンをどうしますか。これは全部PLに委ねることにします。
サラマ/折角ミっちゃんが女の子を助けたんだから……新しい主人になったら? これは仲間になるフラグでしょ!
ミシュアル/彼女にアタシ達の仲間になってくれる気さえあればぜひお願いしたいところよ。美女だけどダイジョブダイジョブ!
サラマ/アンタよりキレイだけどホントに平気?
ミシュアル/そんなコトはないから!(一同爆笑) ユー、来ちゃいなよ! 
GM/「はいっ! 貴方達が連れて行ってくれるというのなら従います……わたくしの名はファラ。そしてこちらは娘のラーシャです」
ココ/そうだ、ママ。ラーシャちゃんをママの酒場のウェイトレスとして雇うのはどうだろう? これでファラさんともいっしょだしね。
サラマ/ああ、いいかも! じゃあファラさんは厨房を任せるわ! オカマはミルクでも搾っておいて!
ミシュアル/ミルクは出ないわよ!(笑) ではファラさんが仲間になります。アタシ、次のレベルアップで【妖霊使役】を取得するから! これで、乙女団シックス!
ココ/GMも合わせて、乙女団セブン!
GM/せぶーん、せぶーん、せぶーん♪ じゃあ、ラーシャちゃんはサラマさんという新しいお母さんに「これからよろしくお願いします!」と頭を下げるのでした……。
サラマ/……ハッ、抱える数が増えた! 妖霊は浮くからいいとして、頭に小さいの2つで小脇にデカイの2つ抱えなきゃいけないのか!?
ココ/ロリは肩車でラーシャちゃんは首だっこね。なんというサテライトキャノン。
リド/いや、ここはフツーにラクダを用意しようよ!(笑)
サラマ/この方が早いのよ、行くわよドドドドドォー!

 キーンというアラレちゃん効果音と砂煙。
 その砂煙が消えたときにはシオンの町も平和になるのではないか。
 ……と誰かが思う、ある真夜中の日のことでした。
「アフタールからお金奪ったら素敵なグレート包丁を買いに行くわよーっ!」


ココ/うーん。……どうかピンポーンがこれからどんどん影が薄くなってしまわないように……それだけが私の望みです。
リド/それなんてひぐらし!?(笑) どうせならピンポーンとファラさんのフラグでも立てればいいのにね。「まぁっ、素敵な人」って(笑)
ココ/じゃあ、ママの酒場に帰ってきたら入り口でピンポーンがウゴウゴしてるんだね。押してもらえるよう待ってるんだ。
GM/そこで出会ってしまった男女。ファラさんは彼に近付く……「まあ、何か飛んでる。かわいい……」
サラマ/瞬間、ボンッと変身する3メートルの大男(一同爆笑)
リド/それで一目惚れ!?(笑) そういやファラさんってさっきオカマの背中に惚れていたけどさ!(笑)
ココ/『2人がどうなるか? この物語の続きはアナタの心の中で……』アンジェリーク風に終わりにしまーす!(一同爆笑)