ゲヘナ・リプレイ・前のめり☆乙女団
■ 第2話 『魔薬と娘と愛の6ゾロ』 ■
2007年11月15日




 ……それは、1話セッションが始まる前の会話に遡る。

ココ/ごめん、GM。ロリ、第2話出られないわ。
GM/マジっすか。

 長期キャンペーン乙女団の第2話セッションに、ココちゃんがお休みだと言う。
 シーフ担当不在の中、3人だけのシナリオが始まることとなった。
 既に1話が始まる前での欠席届けだったので、ロリが倒れるのも計算のうち。2話はいきなり倒れたロリ(プレイヤー無し)に慌てふためくオカン・オカマ・オスカルによるスタートである。


リド/お……オイしっかりしろ、ココ!
GM/突然倒れちゃったココちゃんをガクガク揺さぶりますが、意識不明の様子でピクピクするだけです。
ミシュアル/ちょっ、ヤバくない!? 宿屋にでも運んで休ませないと……!
サラマ/私が運ぶわ! 肩に担いで宿屋を見つけて慌てて駆け込みます!
GM/宿屋は簡単に探せます。……ワキトの街はとても治安の良さそうな街で、身なりの良い人達が迎えてくれます。「どうしたんだい、お前さん達?」
リド/すまない、連れが急に倒れたんだ! 部屋は空いてるか?
GM/では帳簿を書いてもらって、2階の部屋が空いていると案内されます。寝かせて、彼女の額に触ってみると……ひどい高熱が。
リド/熱? それって……風邪かどうか【知力】で調べられるか?
サラマ/とりあえずネギで!
ミシュアル/調べるからネギは待って!(笑/ころころ)達成値は……3です。
GM/オカマアンテナは反応する。……コレは風邪のような症状とは違う。何かに対するアレルギー反応を起こしている……ように思えた。
サラマ/ココ……何か拾って食ったっけ?
ミシュアル/ココちゃんに限ってないでしょうね。知らないうちに何かに触っちゃったとかかしら。……【土地勘】で医者を捜すってできない?
GM/【土地勘】か。ミっちゃんじゃこの街に来たことあるんですか。
ミシュアル/オカマだしあるんじゃないかな。(ころころ)という訳で達成値3。
GM/貴方はこの街に昔、失恋旅行に来たときに良いお医者さんがいたということを思い出しました。
ミシュアル/センチメンタルジャーニー!(笑) うーん、確かどっかに居たような気がするんだけど、場所までは覚えてないわねえ……。
リド/……それなら宿の人に訊いて見るか。1階に下りてこの街に精通した人を捜します。
GM/1階に行けば、さっき受付してくれたおじさんがいますよ。聞き出すのに【交渉術】の必要はありません。
リド/じゃあ親父に話しかける。……すまない、この街に良い医者がいると聞いたんだが知らないか?
GM/「良い医者? ……イルファーン先生のことかな?」
サラマ/イルファーン? 今どこにいるんですか!?
GM/「うーん……ちょっと前から姿を見せてないんだよ」
サラマ/誘拐されたのねッ!?
リド/何故そっちの方にいく!(笑) じゃあ、その人以外に医者は?
GM/「……ちょっと前から流しの医者が来てるな。彼ならすぐ呼べるんじゃないか」
サラマ/先生が死んでることだしそっち呼んできて!
リド/死んでない、ママ早すぎ!(笑) その先生はどんな人なんだ?
GM/「結構若い先生で、名前はグリュー先生と言う。あっちの宿に泊まっているから呼べば来てくれると思うけど……」
サラマ/私がすぐ行って連れてくる!
ミシュアル/オカンがココちゃんを見てなさい、居残り決定だから!(笑)
サラマ/えっ、私のどこがダメなの!?
ミシュアル/【知力】が2のところかな!(笑)
サラマ/世の中は【知力】じゃなくてハートなの!
ミシュアル/ママ、ハートじゃ解決できないこともあるのよ!(笑) そのあたたかいハートでココちゃんを看ているということでいい? ……一番人当たりがいいのはリドちゃんだと思うんだけど。
リド/ああ(笑) じゃあ私がそのグリュー先生を呼びに行こう。行ってきま……。
ミシュアル/(唐突に)ねえ、グリュー先生は男の先生?
GM/「若い男の先生だよ」
ミシュアル/……良い男なの? いや、変な意味じゃなくて悪い奴だったらイヤじゃない? どんな人なのかなって。
GM/「ぶっきらぼうであんまり喋らない人だけど、悪い人じゃないかな。ウチの娘もお世話になったことがあるし、あの人は子どもには優しい良い人だよ。ちなみに体格は背が高くてそこまで痩せてるってほどでもなく何か鍛えていた風に見える」
ミシュアル/……坂口憲二ぐらい?
GM/坂口と速水もこみちの中間ぐらい。
ミシュアル/よし、アタシも居残る!

 どんな答えだったら行くつもりだったんだ。
 ともあれ、リドはひとり数軒離れた宿屋までグリュー先生を連れに行ったのだった。
「何があった」
 男は、不機嫌そうで笑わない目を向け部屋に現れた……。


リド/すまない、グリュー先生とやら……連れが熱を出して倒れたんだ、看てもらえないか?
GM/「……急に倒れたのか?」3人を見て話しかけるグリュー先生……を見て、まず思った。ちょっとだけこの男、――ミっちゃんに似ている気がする。
リド/うん……って、えっ?(笑)
サラマ/お、オカマに似てるって何がッ!?(笑)
GM/背格好、全体的な体格が似てるなと思った。オカマが化粧とか落としたらこんなカンジになるんじゃね? ――寝かされている女の子の顔を見て、ハッとしたようにグリュー先生は一瞬顔をしかめます。
リド/オカマが無愛想になったらこんな風になるってこと? ……まあとにかく、何か悪い病気なのか?
GM/「そんなことはないが……彼女の名前は?」
リド/えっと、コール=ブラント……ココだ。
GM/「……そうか。彼女の面倒は責任もって私が診よう」マジメな顔をしてグリュー先生は言います。
リド/……え? あ、ああ……よろしく頼む。
GM/暫く彼女の世話をした……後に、グリュー先生は3人に話しかけます。「見たところ、君達はカタギの者ではないようだが、何故この街に来た?」
リド/酒を届けるよう頼まれたんだ。『月の駱駝』っていう酒場なんだが、知らないか?
GM/「『月の駱駝』か……あんまり人が寄り付かない場所だな」
サラマ/なんか怪しい物でも売ってるの?
GM/「いや。……しかし、この街はかつて『暗闇の街』と呼ばれていたほどだった。ちょっと前までこの街もヤバイ奴らがうろついていたんだ。『月の駱駝』があるのは裏通り……気を付けておけ」
サラマ/大丈夫、ヤバイ人がいたら私が殴る。
ミシュアル/ママだったら殴らなくても威嚇すれば逃げちゃいそうだけどね。
リド/……平和的解決は無いのかな(笑) じゃあ、私達は本来の目的の物を届けに行くか?
ミシュアル/……一応訊くけど、この男はココちゃんにイタズラするカンジじゃないですか?
サラマ/えっ! ココに何かしたらコロスよ!?
GM/信用できない? ……誰か医療の心得を持った者はいる?
リド/えーと、【応急手当】技能なら持ってるけど。
ミシュアル/自分、白炎術士ですから。
サラマ/肉弾戦のみです。
GM/じゃあ、……ミっちゃんは居残ってくれ。「それと仕事のついででいいんだが、ミルクとリンゴを買ってきてくれないか?」
リド/ああ、ココの為ならケチらない。じゃあオカンとリドの二人は外へ行ってきますー。バタン。

 ――ワキトの街。
 そこに住む人たちは皆、温厚でとても良い笑顔の日々を送っていた。
 酒場への道を訊けば心優しく教えてくれる。……入り組んだ奥にある薄汚れた酒場は、すぐ見付かることができた。


リド/ゴロツキはいないな……酒場のカランカラーンと開けます。誰かいないか、私達は……。
サラマ/前のめり☆乙女だーん」!
リド/じゃなくて!(笑) マサラの街で酒組合のディネルから頼まれてやってきたんだ。酒を持ってきたぞ。
GM/ではマスターが奥から現れます。「おう、そいつはどうもありがとう。ディネルさんにこの金を渡してくれ」……酒場は人がいないというか閑散としているな。
サラマ/なんでお客さんこんなにいないの?
GM/「いやあ……少し前まではいたんだがな。治安の悪い街だったから商売はそれなりにやれてたんだが」
リド/……なんで今はこんな風に?
GM/「暗殺士の抗争があったんだ。なんでも新しい魔薬の権利で争っていたとか……。まあ、気をつけろよ。お前らは暗殺士じゃないようだから大丈夫だろうけど」
リド/……いや。仲間にはいるんだが、今は倒れてしまってな。
GM/「倒れた? ……ああそうかい。この店でも暗殺士が熱出しては倒れてそのまま死んじまったな。お前達の仲間も気をつけろ」
リド/…………なんだって?
サラマ/……えっ、ココも死ぬってことなの?
リド/だ、ダッシュで帰るぞ! この事、グリュー先生は知ってるかどうか……!?
ミシュアル/(唐突に)ピンポンパンポーン――ミルクとリンゴを忘れないでクダサイ――ピンポンパンポーン。
リド/しまった、忘れるとこだった!(笑) ピンポーン教えてくれてありがとう!(笑)
サラマ/市場行くのもメンドイ! ミルクはオカマが搾ればいいでしょ!?
リド/出ないから!(笑) 途中、ダッシュで市場に行って買い物をします!
サラマ/……よし、上に乗れ! 自分の娘の大ピンチだからやってみる! 1匹掴んで乗らせて走り出します。
リド/え?(笑) うわあああぁっ!

 小脇に抱えて大失踪。
俗に言うキャノン持ちである。
 さて。シーンは変わり、宿屋の留守番組になるが――。


GM/グリュー先生がココちゃんの世話をしています。けど、チラチラとミっちゃんの方を見ています。
ミシュアル/腕組みして椅子に座って「あんまりタイプじゃないわねえ」と思いながら見てます。
GM/そうか。(突然黙って)……ミっちゃん、シリアスにいこうか。
ミシュアル/ええっ、オカマにシリアスですか!?(笑)
GM/ボソリとグリューは静かな声で君に話しかける。「……見たところ君は白炎術士のようだな」
ミシュアル/そうよ。
GM/「……というか、君は男のようだが」
ミシュアル/何言ってるの、乙女よ!(笑)
GM/「……乙女か、そうか。君をそんな姿にするまで人生が変わってしまう何かがあったのか……」
ミシュアル/……。
GM/「『何か』があったんだろうな。……なあ、君は……何のために白炎を使っているんだ?」
ミシュアル/…………ちょっと間を置いてから。
GM/……。
ミシュアル/大切な人を死なせないためよ。決まってるじゃない。
GM/「……そうか」グリュー先生は呟き、ココちゃんの汗を拭く。「この子と……彼女らを、仲間を守れるのは君しかいない……しっかりやってくれ。守るべきものを守れないのは何より辛いからな」
ミシュアル/……オカマは何も返しません。
GM/――で、そのようなやり取りがあった後に、リドちゃんを投げ捨てるオカンが突撃してくる。
サラマ/ちょっとウチのココどうしたの、どうなったの、ねえ・ねえ・ねえ大丈夫なの!?
リド/床でビクンビクンしてます!(笑)
ミシュアル/ちょっ、ママちょっと落ち着いて!(笑)
GM/「……まだ熱が下がらないようだ。このままでは死に至る可能性もある」
サラマ/どうすれば治るのよって言いながらキューって絞めていつも以上に空気読めないでI・K・Y!
ミシュアル/ママ死んじゃうから! 落ち着いて!(笑)
GM/「私にはなんとも。……この街では似たような症状で何人も暗殺士が死んだことがあった。まさか彼女も……暗殺士か?」
リド/よろめきながら立ち上がっていいですか(笑) ああ、彼女は暗殺士だ……何か原因は判っているのか?
GM/「……あの事件は、『魔薬を服用した者にだけ何かが起きた』と俺は考えている」
サラマ/だからクスリはダメゼッタイってあれだけ言ったのに!
ミシュアル/暗殺士はクスリ使わなきゃダメゼッタイだから!(笑)
GM/クスリを使って体を強化してるクラスだからねえ。「……イルファーン先生がクスリの調合が上手かったという話だが……私がこの街に来たときにはもういなくなっていたという話だ」
サラマ/死んでんじゃね?
ミシュアル/多分生きてると思うわ。……先生、どこに行ってたとか話は聞いてないの?
GM/「……イルファーン先生は、街の外れの自宅に住んでいた。そこを研究所として街の人々を助けていたと聞いている」
サラマ/でも今は行方不明……捜すの結構タイヘンねえ。
リド/宿の親父にまた訊けばイルファーン先生の自宅を教えてくれるだろ。……グリュー先生、ココを看ててもらえませんか? ミシュアル、彼は信用にたりるよな?
ミシュアル/……たりると思う。GM、判定していいですか?
GM/信頼できるか判定するの? じゃあ好きにしてみて。
サラマ/【騎乗】か【剛力】を!
ミシュアル/人はそれを拷問って言うんだよ!(笑) じゃあ【精神力】で本当にココをまかせて平気だろうか調べる。(ころころ)……達成値3。
GM/……特に危険なニオイは感じなかった。
ミシュアル/……多分、大丈夫ね。殺されはしないでしょ。
サラマ/アンタ。…………ココに何かしたら、コロス。

 いつも「!」が付くオカンとは思えないほど低い声の演出である。
 部屋を出たところで、グリューは呟くように言う。
「……彼女は私が絶対に看ているから安心しろ。頼んだぞ」


リド/では部屋を出て……宿の親父に尋ねます。イルファーン先生の研究所の場所を教えてくれないか?
GM/「イルファーン先生の? ……最近あの辺は野犬が住みついて危ないって聞いたぞ。行くのはオススメしないなあ」
ミシュアル/それでも行かなければならない理由があるのよ。教えて?
GM/「ああ……。街の外れの方、西に歩いた所だ」
リド/教えてくれてありがとう。行ってくる。
サラマ/……じゃあ2人とも抱えまーす! 筋力×50キロまで乗せられるから2人ぐらい大丈夫!
ミシュアル/えっ?(サラマのキャラクターシートを見ながら計算し)……ママの【筋力5】で、250キロまでだから……って、力士乗せられるよ!?(笑)
GM/ピンポンパンポーン、スーパー筋力判定タイムです。チェホンマン並の獣人の女が、肩にオカマとオスカルを担ぎました。
リド/ちょっ、また担いで走るの!?(笑)
ミシュアル/今度はおまけにオカマ付きだよ!?(笑)
サラマ/可能です。両手小脇に担いでドドドドド! ココ待っててねー!
GM/ドドドドド。ワキトの街を駆け抜けたという……それが伝説のはじまり。

 イルファーンの研究所。
 ワキトの街を離れ、岩石砂漠があり、ポツポツと民家があったりなかったり、犬がうろついているところに一件のお宅を発見。
 到着したオカンはその場に2人を投げつけた。
「げはあっ!(笑)」

GM/その様子に犬達はテンション上がったように吠え始めます。
サラマ/じゃあ【騎乗】します。
リド/その前に黒炎使って追っ払います!(笑) 炎の玉を出して追い払う!
GM/キャンキャンキャン……奥の方に逃げて行く野犬たち。
サラマ/見たか、私の力!
リド/お前じゃねえし何もしてねえ!(笑) とにかくイルファーン先生の研究所へ……。
GM/行こう、と先の屋敷を見たとき「助けてくれー!」……と、ボロボロの男がその炎を見て来たのかこっちに走ってきます。
リド/えっ?
GM/「た、助けてくれ……ううぅっ」そんな全身傷だらけの男。
ミシュアル/な、何があった、一から十まで詳しく話せ!
GM/「ま、街の人に頼まれてイルファーン先生の家まで様子を見に行ったんだが……あそこはヤバイぞ……バケモノが住んでる!」
リド/バケモノ……どんな?
GM/「大きな犬だ!」
ミシュアル/……イヌ? バケモノっていうのは、とても大きな獣人とか犬科のオバケとか色々種類があるけれど?
GM/「デカイ犬なんだ! 俺の仲間も3人やられた! ちくしょう! あそこは人間が行く所じゃない! アイツは……アイツは裏で相当ヤバイことをやってるんじゃないか!?」
ミシュアル/なんという二面性。……医者として治すだけじゃなくてクスリを作っているってコトかしら?
サラマ/クスリを作って動物で実験……。とりあえず行かなきゃ判らない! とっととイルファーン先生にお宅に行くわよ!
ミシュアル/その前にこの人を看病しなきゃでしょ。GM、どんな怪我をしてるの?
GM/……昔、お父さんが犬に噛まれて見せてくれた傷跡があんな風だったとミっちゃんは思い出した。
リド/また過去設定がついた!(笑) とりあえず手当てをしてイルファーン先生の研究所に向うけど……建物に窓とか外から見える物がありますか?
GM/夜なので調べるときは判定してください。
リド/調べ……って、ココがいないから致命的だよ今のパーティ!(笑)
サラマ/あ、私【暗視】持ってた! それで何か判らない?
GM/じゃあオカンは獣人だから判った。……犬の匂いで満ちていることと、血生臭いニオイがすることに。
サラマ/うっ……。これ、さっさと入ってなんとかした方がいいわ! 入るわよ!
リド/その前に。(ころころ)【感覚】で達成値3……入り口からコッソリ覗きます。何かおかしなものはないか?
GM/……入り口から見たリドちゃんに判った。入り口付近に血が……その先に、男が倒れている。そして、奥の方から……低い唸り声が聞こえる。
リド/コッソリ入って……倒れてる男の傍に寄って救出してみる! 【応急手当】でなんとか……。
GM/必要達成値は5です。
リド/キツイな!(ころころ)それ無理、厳しすぎる!
GM/『もうこの男は無理だ』とリドちゃんは思った。白炎をいくらかけても死んだ人には効きません。……彼の魂は地獄の果てまで飛んでいき永遠の責め苦に苛まれているでしょう。――ここは地獄と直接繋がった世界だから、どんなに善人の人も地獄へご招待されます。
リド/地獄で人間が生きていられること自体が奇跡だからな……仕方ない、死んだ男を調べてみる。どんなヤツにどんな風にやられたとか判らないか?(ころころ)達成値は4。
GM/……男は、『複数の犬に食いちぎられて死んだ』ように感じた。では調べているうちに、床に、血まみれの四本足の足跡が奥の部屋へ繋がっているのに気付いた。それとこの部屋の棚に……絵画が立て掛けてあるのにも気付く。
サラマ/どんなの?
GM/賢そうな、眼鏡のおじいさんの絵画だ。いかにも「温厚な優しい街のお医者さん」だと思える。……で、部屋の奥の方に扉が2つあり、向って右の扉は閉じられていて、もう1つ左の扉は開いているっぽい。
ミシュアル/……ゆっくり近付いてみるけど、閉じられてる方は開けることはできる?
GM/……いや、開いてない。どうやら鍵が無くては先に行けないっぽい。
ミシュアル/開けられてる方は見られるかな? ドアの影から……(ころころ)達成値3で見る!
GM/……開かれてた扉の奥は……薄暗く、何か居るような気配はしない。けど、何か在るような気配はします。
ミシュアル/在る、……死体ですか?
GM/うん。『元人間』が、とても汚い生臭い部屋で、血を流して2人倒れている。
サラマ/ふたりイヤッホー状態……鼻が痛いけど、何の部屋なの?
GM/見たカンジ「犬小屋?」と思った。家畜を飼育する場所のように見える。……それにしては造りが頑丈だな。
リド/……よっぽどヤバイもんでも飼育していたのか、ここは。
ミシュアル/ここに何かあるかな? 探索してみます。(ころころ)達成値3。
GM/よくよくオカマが地面を見てみると……小さな鍵が落ちていたのを発見した!
サラマ/よくやったオカマ! じゃあ他に調べるけど……動物の生活の痕跡って詳しく調べられる?
GM/「やっぱり犬がいっぱいいたのかな?」と思えるが……。ではここで皆さん【感覚】で判定してください。
リド/(ころころ)達成数3!
ミシュアル/(ころころ)3です。
サラマ/(ころころ)ゴメン、0!
GM/じゃあリドちゃんとミっちゃんは……死体がむっくり起き上がって襲い掛かってくるのに気が付いた!
リド/えっ!?(笑)
サラマ/ええっ、私プラズマ信じてない!
ミシュアル/……というか、この卓ってゴーストハンターじゃないよね?(笑)
GM/乙女団です。けど、ゲヘナでは『邪精』という妖霊の悪いヤツが憑いてゾンビにしちゃうことがたびたびあるのですよ。
ミシュアル/ピンポーンとは関係ないですか!
GM/ピンポーン。更に……。

「ウウ、ウウウゥ……」
 唸り声が暗闇の中、響く。大きな犬のような影が奥に3体現れ……そのまた奥に、ひとり男が立っていた。
 ……白髪の、頬の肉はこそげ落ちゲッソリとし、目だけが爛々と輝いた『バケモノ』のような男がこちらを見ていた。


ミシュアル/貴方は助けてほしい人、じゃなくて――イルファーン先生ですね?
GM/「ああ、そうだよ……どうしたんだいキミ達」
リド/……屋敷に死体があって、大きすぎる犬がいるなんておかしすぎる……この犬は貴方が創り出したのか?
GM/「……そのとおり。儂の実験動物だ、可愛いだろう?」
ミシュアル/いや全然。……何の実験をしていたのですか。
GM/「実験……ああ、悪い人達を殺すクスリの実験だよ」そこでニヤリ、とおじいさんは不敵に笑います。
ミシュアル/……貴方の言う『悪い人』とは、どんな人なのよ。
GM/「そうだねえ……このワキトの街には昔から暗殺士がいっぱい居てねえ……暗殺ギルドの根城になってたんだよ。私も作りたくないのに魔薬を作るよう強制されてね……。でも気付いたんだよ、魔薬に毒を入れて殺せば簡単にアイツラを殺せることに!」
ミシュアル/……ココを助けてくれって言っても多分断れるわね。
サラマ/っていうか、ココをこんな目に遭わせた原因よ! テメエ、よくも……!
リド/イルファーン先生。貴方の言い分も判るが、だからと言って、皆殺しまではやりすぎなんじゃないか?
GM/「……だって、アイツらも居なくなって街の人達もみんな楽しそうじゃないか。儂は何か悪いことをしたかね!」イルファーン先生は悲しそうな目で叫びます。
サラマ/そんなのどうだっていい。
リドミシュアル/いいのっ!?(笑)
サラマ/どうだっていいのよ! ウチの娘だけ助ければそれでいいの! だからさっさとワクチンとか早く出しなさいよ!
GM/「……君の娘は、暗殺士なのかい?」
ミシュアル/いえ何というか、暗殺士のタマゴです。
サラマ/略してアンタマです。
リド/かわいいな、ニンタマかよ!(笑)
GM/「そんな100%暗器のタマゴちゃんだったら尚更治す訳にはいかないな。ワクチンがあったとしても渡す訳にはいかないよ」
サラマ/なら殺してでも奪い取る!
GM/「お前たち、行っておいで!」――ゾンビと犬たちをけしかけます。
ミシュアル/戦闘前に炎で部屋を明るくする!
GM/おっ。ミっちゃんがポッと灯りを付けると……犬の口元からはポタポタと血が垂れているのが見えた。
サラマ/どんだけ人食ってたんだ、同族とは思えない! 戦闘開始!

 先に現れたゾンビからのターンだったが、【感覚】でオスカルとオカマが成功したことにより先制攻撃をとれ、炎と連撃の総攻撃によりあっという間に殲滅。
 3体のワンコのイニシアティブは13。12のオカンより早く、総攻撃を開始するところだったが……。

GM/お犬サマはお犬だからオカンの元へ襲い掛かります。(ころころ)命中は3。
サラマ/よし、死ぬ気でかかってこい!(ころころ)……ええっ!?
ミシュアル/えっ、オカンが凄い目を出してる! サイコロ6個振って6・6・6・6・6・6……!(笑)
サラマ/回避値6、見事に避けます!
リド/今日のオカンのすげえ! ちょっと写メ撮らせて!(笑)
GM/おー、それではスーパー写メタイム入りまーす。ピンポンパンポーン。

 パシャリ。

GM/気を取り直して、お犬サマ2体目いきます。こっちはリドちゃんに(ころころ)……命中4。
リド/いやだ、当たるなー!(ころころ)くそー、防御1……。
GM/ダメージは、11点どうぞ。
リド/うわ……10点も入った、どうしよう! 白炎助けてー!
GM/3匹目はミっちゃんに(ころころ)……命中は3だ。
ミシュアル/(ころころ)うーん、防御しても2だなあ。食らいますねー。
GM/ダメージ12ガブリ。
ミシュアル/12だってえッ!?(笑) 残り17、イエーイいきなりヤバイぜえ! でももう1ターンぐらい大丈夫……?
リド/本当だな? お前が死んだらこのパーティヤバイんだぞ!(笑)
ミシュアル/オレが死んだら、誰がお前ら守るっていうんだよ! ……でも次は慎重に考える。
サラマ/うーんと(作戦を練って)……オスカルの前にいる奴が怖いから、まずは集中的にそいつを連撃して、黒炎を食らわせれば1ターンで片付けられるんじゃ……?
リド/それが出来るかは運に任せるしかないな、じゃあサラマのターン!
サラマ/じゃあその作戦でいきます! 闘技チットを使って【徹刺】を使用、通常で当たるかなー!(ころころ)……おおっ?
GM/(ダイスの結果を覗き込んで)……走ってるね。
サラマ/6・6・6・6……命中4! ココのためにオカンのソウルが伝わるね!
GM/オカンパワー、凄いわあ。(ころころ)こちらの回避は3なので当たります。
サラマ/12ダメージー! これで連撃、2個振り足ししてキミに決めたー!(ころころ)ヤル気満々オカン、9ダメージ!
GM/……イイカンジに食らってます。
サラマ/もう1回攻撃! ダイスをもう3個足して渾身攻撃!(ころころ)5以上が5個で、ダメージが9!
GM/……うん。総攻撃を食らったお犬サマは、見事に犬肉になりました。
ミシュアル/えーと、全部でサイコロ……12個振り?(笑)
リド/オカンのココへの愛は本物だな! ――じゃあ私は、ミシュアルのいるBの方に【放ち葬る炎】連撃いきます!(ころころ)達成値3!
GM/精神抵抗……3で、こちら優先で回避します。
リド/うわ、避けられた……。頼む、ミっちゃん回復してー!
ミシュアル/言われた通りオスカルを回復します。【癒し暖める炎】!(ころころ)13点回復!
GM/ミっちゃんが終わって、これで1ターン終了か。……イルファーン先生が後ろから話しかけます。「ああ、なんで君達は……そんなにも怒っているんだい?」
リド/確かに貴方は医者としては有能かもしれない、でもこのやり方はやりすぎなんだ!
ミシュアル/それに、お前の考えよりココの方が大切だからさ。
GM/……それを聞いて悲しそうな目で「仕方ないな」と呟き、――紫色の葉っぱを飲み干す。
リド/えっ、その紫色の葉は……!?
サラマ/何あれ、おいしいの?
リド/前回も出てきただろうが!(笑)
GM/紫の葉っぱを飲み干したおじいちゃんの体が、みるみるマッチョになっていく。……いや、マッチョというか、胴と同じ長さぐらい腕のある恐ろしい生き物になった!
ミシュアル/ワッショーイ! ……でも、オレは最高の白炎術士だぜ。そんな姿になろうが治してみせる。
サラマ/……オカマ、カッコイイよ。男になってるんだけど?(笑)

 イルファーンのイニシアティブは10。
 お犬サマはオカンに4で命中させ、そして連撃まで使用。考えなしにガブガブ噛み付き、大ダメージ。
 それによろめいてしまったのか、オカンのターンで刀技を使ってもお犬サマに(受動側優先で)命中せず。
 リドのターンになりファイアボール&嵐炎を使用するも、精神抵抗されあえなく失敗という混戦状態に……。


ミシュアル/ミっちゃん、今度は自分回復します。(ころころ)13点回復〜。
GM/ミっちゃんが終わったらまたお犬サマのターン! まだ生き残っているお犬Bはオカンに(ころころ)命中2。
サラマ/かかってきな、所詮オマエはヒヨッコだ!(ころころ)回避4! オマエはどうせポンコツなのだぁー!
GM/ポンコツと言われた怒ったお犬Cさんかどうかは知らないけれどミっちゃんに飛び掛ります。(ころころ)命中2……。
ミシュアル/(ころころ)コッチは3、頑張ったヒラリ! で、次は先生か……。
GM/悲ーしそうーな瞳で見ーていーるよー……ヘイッ(ころころ)オカンに。(ころころ)ブンッと腕を4で命中させる。
サラマ/ウチの娘をやったんだ、それなりの攻撃なんだろうな!(ころころ)よし6、所詮おいぼれよ!
GM/……オカン、今日大活躍だな。
サラマ/汚名挽回じゃなくて返上だから! じゃあオカンのターンになったので、またお犬Bをやります。(ころころ)命中4!
GM/(ころころ)こちら回避値3です。
サラマ/まず7削るー! その後に連撃使って2個振り足しをアンタマの名誉をかけてー!(ころころ)ダメージは3点……また連撃を渾身で(ころころ)5個、9のダメージ!
リド/リドちゃんも続いてファイアナイフで連撃します! 息も絶え絶えのBに!(ころころ)達成値3!
GM/精神抵抗2なので……。
リド/ダメージが6点! 装甲値無視で!
GM/(カリカリと計算し)……ハイ、Bさんが焼犬になりました。
サラマ/フン、負け犬! もう一匹かかってきなチワワ野郎!
リド/……ミっちゃん、すまないが私に気力を5点貰えないか?
ミシュアル/了解。【心を伝える炎】ー!(ころころ)ウホッ、すげえ5点気力どうぞ!
GM/……気を取り直して、残ったお犬サマいきます。(ころころ)ミっちゃんミチミチ4出ちゃった。
ミシュアル/(ころころ)コッチは2ですね、ありのままのミっちゃんでいたいんだ!
GM/じゃあダメージ11どうぞ。
ミシュアル/……8点食らいました……(笑)
GM/ではスーパーおじいちゃんタイム、若いのには負けんよー。(ころころ)リドちゃんに当てます。
ミシュアル/……ここで、【耐え凌ぐ炎】! リドちゃんを炎で守る! ボクにだってやれることがあるんだー(ころころ)成功で5点!
GM/ダメージは11点入ります。
リド/(計算して)……よし、残りHP11!

 その後、オカンが無傷の犬をボコろうとするが素早いお犬サマに残念無念。
 オスカルが嵐炎ファイアナイフを使用し、装甲無視のダメージを食らわせるも、まだ元気なお犬サマ。
 速攻、オカマがオスカルを全快させるという忙しい展開に。戦闘のカナメはオカマ。気力はだいぶギリギリ近く……。


GM/スーパーお犬サマタイム!(ころころ)ミっちゃんに3。
ミシュアル/(ころころ)……防御2です。当たります……。
GM/ダメージ10点どうぞ。
サラマ/ミっちゃん待ってて! スーパーサラマタイムだよ! エリクサー持ってるからあげる!
GM/手渡しで1ターンかかっちゃうけどいいの?
サラマ/回復役が殺られるよりは! ミっちゃんに近寄って、さあ飲め! スーパーエリクサータイム! 2D分だから……(ころころ)8点回復!
ミシュアル/今度から回復アイテムはこっちが持ってなきゃダメね。……次はおじいちゃんのターンだけど?
GM/うん。おじいちゃんは、リドちゃんに長い腕で攻撃。(ころころ)命中3。
リド/(ころころ)よっしゃ、3で回避した! 今度は【塵炎】を残ったAワンコに使います。(ころころ)3……。
GM/コチラ、精神抵抗3なんで。
リド/ま、また抵抗されたー!(笑) ……けどダメージ半減で4点入る!
GM/おお、それでお犬サマはお倒れになりました。
ミシュアル/行動待機、さっさとおじいちゃん潰しちゃって!
サラマ/了解っ! お犬サマが死んだのでサラマのターン! 闘技チットを使用しつつ(ころころ)1回目ダメージは6点! 連撃で(ころころ)2回目ダメージ5点! (ころころ)3回目はダメージ9点だー!
GM/メッタ斬り!(計算し)――おお、しかもピッタリ! オカンひとりの力でおじいさんは斬り倒れてた……!
サラマ/見たか、母の力! もう抵抗しないよね?
GM/抵抗するというか、オカンに潰されて動けないし。……でも、ピクリとおじいさんが何か言おうとしたとき「ハーイ!」と窓の方向から声が!
リド/そっちにファイアボールを撃つ!
GM/リドちゃん撃った、……けど炎はシュッと消えてしまう。――窓の所には、1話と同じ格好をした黒髪の男が……。「また会ったねえ、キミ達」
サラマ/アンタ、他に服持ってないの!?
ミシュアル/ツッコミどころはまずそこか!(笑) お前は……シェヘラザード?
GM/「うん? 小っちゃい子がいないようだけどどうしたの?」
ミシュアル/アンタには関係ないでしょ。そっちこそ、おじいちゃんの家に何か?
GM/「そのおじいさんのコト、許してあげたら? このヒト、暗殺士協会に脅されて辛かったみたいなんだ。……ボクに『毒を作りたい』って持ちかけたのよ」
リド/……睨みつけます。
GM/「ボクはちょっと手助けをしただけで、ボクがいなくてもきっと同じことをしただろうけど。……でもこれでやっと死ねるだろうから良かったね。 人間は放っておいても勝手に堕落していく……全然判らないや」
サラマ/他の人はどうだっていいの。何度も言ったけど、私は、娘を助けたいだけだから!
GM/シェヘラザードは溜息をつく。「助けたい、ねえ? 人間なんて弱い生き物なのに……なんで人間が地上の支配者なんだろう。……まあいいや。キミ達は人間が下らない存在じゃないって証明してみせてね」

 ……フッ、とそれだけ言うと男は姿を消す。
「この街を……誰か頼む……」
 イルファーンは小さな声でそう呟くと、魂がゲヘナへと飛び立っていくのだった……。

GM/見つけた鍵で奥の閉められていた扉を開けます。……そこはまさに研究所。本棚や机の上に、クスリのレシピとなる書物が沢山置かれている。
ミシュアル/魔薬に関してのメモとかある?
GM/あるね、机に並べられている。いくつもの数式が描かれていて……毒に関しての記述がいくつもあった。
ミシュアル/それを懐に入れます。グリュー先生に見せればきっと治療の参考になるでしょ。
GM/だろうね。……で、その部屋には暖炉があり、小さなエントツに繋がっているみたいだ。……おそらくガス管があって外へ流れ出るようになっているのでは。
リド/……まったく、人様のところの暗殺士にまで迷惑かけるなよ。
サラマ/部屋に日記は無い? あったら何でイルファーン先生がこんな凶行に走ったか判りそうなんだけど。
GM/では日記を発見。……十年前から記けてる研究日誌のようなものだ。そこには、街の医者として働きながらも暗殺士協会から魔薬を作るように要請されていたことが書かれている。
リド/……。
GM/「新しい魔薬の開発をするよう」強く脅されていたようだ。……今から数ヶ月ほど日記の中で、震えた文字でこんなことが書かれている。「黒髪の彼が言っていたとおりだ……魔薬を使う者だけに反応する毒を作ろう。暗殺士たちに怯えることもない、街の人々も静かに楽しく暮らせる……!」――それと同じページに、1枚の絵が挟まっている。
ミシュアル/どんな絵……?
GM/おじいさんと小さな子どもが描かれた絵で、「おじいちゃんといっしょ」という文字が。
リド/……もしかして孫が暗殺士に殺されたのかな。

 イルファーンの部屋から、魔薬のことに関する記述、毒に関する記述を入手。
 そしてエリクサーを2本ゲットし、3人はココとグリューがいる宿屋に戻っていくのであった……。

サラマ/ココー! ただいまドカーン起きろー!
リド/すまない、遅くなった。クスリのもとになるだろうメモを持ってきたんだが……ココは大丈夫か?
GM/グリュー先生がずっと看ていたから大丈夫です。「……イルファーン先生はどうだった?」
リド/実は……かくかくしかじか。とりあえず今はアンタに任せるしかない。どうにかならないか?
GM/メモに目を通します。「……ああ、これを見れば解毒についても判る。そうだな、この事を苦しんでいる他の暗殺士達にも与えることにしよう」
リド/それは頼む。
GM/先生がクスリを作り、ココに飲ませると……目に見て判るほど、段々とココの表情が落ち着いてきたように見える。「あとは、一日ゆっくり寝かせてやれば目も覚めるだろう」
ミシュアル/良かったー。……そういやイルファーン先生のことについて誰かに訊きたいんだけど。
GM/なら宿屋の親父が夕食を用意してくれるからそのときにでも。
サラマ/メシ! 肉持ってこいー!
リド/じゃあ夕食を頂きながら。……親父、イルファーン先生のことについて訊きたいんだが。
GM/「なんだい?」
リド/先生には孫がいたらしいんだが、その子はどうしたんだ?
GM/「……十年前に難しい病気で死んでしまってねえ。イルファーン先生はそれ以来この街の発展にとても力を尽くしてくれたなあ。もう二度と孫のような悲しい目に遭わせたくない、この街を守りたい……それが先生の口癖だったよ」
リド/……それが今回の行き過ぎた方向にいってしまったんだな。
GM/そう夕食をとっていると、グリュー先生が肩に荷物とマントを羽織って2階から下りてきます。「私は宿に戻る。お前達、ココをよろしく頼むぞ」
サラマ/ありがとう、何かあったらまたよろしく!
リド/……グリューが去る前に一つ訊きたい。お前、ココの知り合いなのか?
GM/「……昔な」それだけ言ってグリューは去って行こうとする。
リド/……助けてくれてありがとう。その背中に向けて言います。

 グリューは自分の宿に戻っていく。
 ――こうしてワキトの街の夜が、静かにふけていくのでした――。

GM/ピンポーンとパンポーンのスーパーゲヘナタイム、これにて終わりにします。……何かやりたいことは?
サラマ/【騎乗】がやりたかった!
ミシュアル/そんなに「騎乗・騎乗」言ってるならそのうちGMが騎乗シナリオを用意してくれるよ。
GM/……そのダチョウ倶楽部のようなフリはよしてくれないかな。