アリアンロッドRPG・リプレイ・ミラクルモンブランズ
■ 第3話『闇に咲く薔薇』 3ページ目 ■
2012年2月22日





【ドロップ品】
 山賊(指定場所組):750G
 山賊(屋敷待機組):バスタードソード

ミルフィ/バスタードソードを手に入れちゃいました〜!
クラエル/すごい……ミルフィちゃん、菊一文字にカラドボルグにバスタードソードに……めっちゃ武器持ってる(笑)
GM/じゃあ、先にターラちゃん達のシーンからしようか。山賊達は全員倒した訳ですが。
ターラ/ふんじばります! ぎゅーっ! ……でもって、囮になっていたフィルボルを起こします。起きなさーい!
GM/起こされたフィルボルの男は、ターラを見ます。
ターラ/アンタ達は、ソーメン……じゃなくて(笑) ソーウェン公爵に雇われたので間違いないんやね!?
GM/「ああ、そうさ」とアッサリ言います。あまり恩は無いようだね。命の危険を感じたら掌を返すぐらいの関係のようです。「俺達はソーウェンに雇われ、『でんせつのかぶと』とやらを手に入れたいとか言うからお前ら2人を攫う手伝いをしてやっただけさ」
クラエル/……「お前ら2人」って、まだホリアがミルフィだと思ってるの?(笑)
GM/こいつらは、ミルフィーユ=グリーンフィールドがドラゴネットのアコライトだと思っています。
ホリア/まだマスクを外してませんからね!(笑)
ターラ/ソーウェン公爵は、あの屋敷に居るので間違いないやね?
GM/「ああ、奥の部屋に居る」
ターラ/……屋敷に捕まっているドラゴネットは……彼女は無事よね?
GM/「無防備に入ってきて勝手に捕まった馬鹿のことか?」
ターラ/顔の直前に剣をシャキン!(笑) もう一回お眠り! 気絶させておきます!
ホリア/出来れば神殿に突き出したいので、そこら辺の木に縛っておきましょう。
ターラ/冒険者セットのロープで縛って、「これは山賊です」って書いて誰も助けないようにしておきます!(笑)
ホリア/では……走って屋敷に向かいましょう!
GM/落とし穴にハマらないようにね。
ホリア/う、裏口から行きましょう!(笑)
GM/では、カメラは切り替わって……ミルフィ達のシーンです。
ミルフィ/あっ。そういえば……アタシが入っていた所の下に鳥もちのトラップがあるんだけど、その下からしくしくって泣き声がするの〜!
クラエル/鳥もちかぁ……床下にトラップ探知をしてますね。(ころころ)22です。
GM/まず、クラエルさんはトラップ探知で鳥もちがあるということに気付き、これが解除できないことを知り、その状態で部屋を探索します。すると、部屋の中に「鳥もち取りスプレー」というものを発見します。
クラエル/す、スプレー?(笑)
GM/特別なトラップを解除できるスイッチです。これを使えばトラップ解除ができます。
クラエル/(ころころ)19で、鳥もちスプレーを噴射します!
GM/ぺらーっと鳥もちが綺麗に剥けます。
クラエル/なんということでしょう! このように綺麗に剥がれたではありませんか!(笑)
スグリ/ぺらぺら! 綺麗! しかもドラゴネットの抜け殻付き!(笑)
ミルフィ/お財布に入れると良いことあるわよ〜(笑)
GM/……鳥もちの下は、普通の鍵Aの収納。そこを開けてみると、真っ暗闇で人が入るように造られていない土臭い中に……子供が3人拘束され、しくしくと泣いています。
ミルフィ/ああ、良かった〜!
クラエル/ちゃんと3人いますね。拘束を解いてあげます。よしよし、怖かったねぇ。
スグリ/誘拐したならそれなりの持て成しをしなきゃ!
クラエル/……どういうこと?(笑) ダイナストカバルでは誘拐した子供にお茶を出すの?
ホリア/ダイナストカバルでは、子供達に紅茶やお菓子を振る舞って「いやー、今日は捕まってくれてありがとね!」って言うんだよ。
ターラ/で、日が落ちる前に親の元に返すんでしょう?(笑)
スグリ/そう! だって可哀想でしょう!?(笑)
クラエル/ダイナストカバルって、良いところだなぁ……(笑)
GM/そんな風にトラップを解除したり子供を救出したりしてたら、ターラ達がやって来て合流だね。
ターラ/フィー! 抱きつきます!(笑)
ミルフィ/た、ターラ〜! ぎゅ〜っ!(笑)
ホリア/ミルフィさんは……無事でしたか。良かった……!
ミルフィ/あ、貴方は誰? どうしてアタシが居るの!? アタシって誰!?(一同爆笑)
GM/ミルフィがミルフィと間違えてる!?(笑)
ホリア/ま、マスクを取りますね!(笑)
ミルフィ/なんだ〜、ホリアさんか〜! ごめんなさい、迷惑かけちゃったわね……みんなにも。
ホリア/いや、こちらこそ……。
ターラ/……リア君を、ぽこっ! これで、勘弁してやろう!
ミルフィ/ああっ。そんなことしたら駄目よ、ターラ〜!
ターラ/フィをぎゅーっ! フィが無事で良かったよぉ……。
GM/……感動の再会の最中ですが。皆さん、危険感知判定をお願いします。
ホリア/(ころころ)19です。
GM/では、ホリアが気付く。……誰かが君達に近付き、≪アースブレッド≫を打ったことに! あくまで演出なので実際の算出は必要ありません。
ホリア/皆さん、気を付けて!
ターラ/危ない! 華麗に≪アースブレッド≫を避けます!
GM/魔術が放たれた先を見ると……アークスタッフを持ったメイドさんが立っています。
クラエル/た、戦うメイドさんだー!(笑)
ホリア/ひ、昼間はどうも……。
GM/(メイドになって)「……主がお帰りになられました。皆様にお会いしたいようです」 そう言うメイドさんの後ろから、ぬっと現われる……成金って感じのオヤジ。
クラエル/……来た。
GM/(ソーウェン公爵になって)「裏口からコソコソ入らず、正面から入ってきてくれれば紅茶ぐらいは出してやったというのに……これだから礼儀のなってないモンは」
ホリア/凄く偉そうに言うんですね……。
GM/「どうやら近くで騒ぎがあったようだよ。どうだい、休んでいかないかい……」と軽口を叩いた後に、クラエルを見て、ハッと笑う。
クラエル/ニコニコしてます。
ターラ/……ん?
GM/「犯罪者がなんでこんな所に居るんだ?」
ホリア/……あれ? クラエルさん、お知り合いですか? そっと装身具をマスクから高位聖印に付け替えながら、言います。
クラエル/そうだね。顔見知りってとこかな。
スグリ/今日1日、ニコニコの原因ってそれ?
ターラ/えっと……クララの知り合いなん? 剣を出しちゃいけないのかなって思います。
クラエル/ずっとニコニコしてます。
ホリア/……クラエルさん、彼は悪い人なんですか?
クラエル/顔から察してくれると嬉しいです。
GM/「お前達、そこの犯罪者のことを知らんのか? このワシを殺そうとした大犯罪者じゃないか」
ターラ/えっ……。
GM/「刑期を終え出てきたというのかい? 確か2000年はあの牢屋に居ると聞いていたが」
ターラ/で、でもそれって……冤罪なんやろ!?
クラエル/……そうだね。冤罪だったら良かったんだけどねぇ。
ターラ/……え……。
ホリア/……クラエルさんがそうしなきゃいけない理由があったんですよね?
ミルフィ/そ、それだ〜!
ホリア/とりあえず……今は、ソーウェン公爵を倒さなくては。
クラエル/そうだね。ちゃんとトドメは刺すよ。
ホリア/刺させませんよ。
クラエル/どうして?
ホリア/殺しはいけません。
クラエル/……どうして?
ホリア/殺しは、いけません。
クラエル/それは理由になってないよ。
ホリア/理由になりますよ。命とは尊いものです。
クラエル/じゃあ、その命を奪われた人間からしたら……その命と引き換えになるのは奪った人間自身の命じゃないかな?
ホリア/それは……いけません。自分が痛い目を見たからと言って、誰かを痛い目に遭わせていいということはありません。
スグリ/うるせえ、綺麗事。
ホリア/うるさいです、悪の組織。綺麗事と言うなら、貴方が言っていることが悪いという自覚があるんでしょう!?
ターラ/……ターラが、隅っこで超泣きそうになっています。
スグリ/あっ。た、ターラ……。
クラエル/……あのさあ、こんな所で喧嘩したって何にもならないでしょ? 目の前に敵が居るんだから、そっちの方を見た方がいいんじゃないかな。
ホリア/そうですね、まずは倒しましょう。話はそれからです。
GM/(ソーウェンになって)「……よく判らんが、仲間割れは終わったかい? ワシはそこの犯罪者に撃たれた傷を治すのに、莫大な治療費が掛かったんだよ。そんな被害者を労わる気持ちは、君達には無いのかな?」
クラエル/はは、そのまま歩けなくなれば良かったのに。
GM/「はは、そんな大馬鹿者を神殿にとっちめてもらって、再び地下に押し込めたいところなんだが……今はそれが出来る状態ではなくってね」と、公に物事を動かしたら自分の犯罪が明るみになるので神殿にお願いできないことを言います。「だから、ワシらの手で天誅を下すしかないな」
ミルフィ/むっ……!
GM/ソーウェン公爵は、メイドを見て「頼むぞ」と言います。ですがメイドは「いえ、ここではいけません」と言います。
スグリ/……おっ?
GM/(メイドになって)「ソーウェン公爵。周囲は死屍累々、万全の状態である5人と戦って、わたくし達が勝てる見込みは低いです。勝てない戦闘をしてはいけません」
クラエル/あ、頭良いな、このメイドさん……(笑)
GM/「彼女らは伝説の武具の封印を解くために、遺跡にきっと向かう。我々は先に向かいましょう!」 そう言うと、彼女はソーウェン公爵を連れてパッと消えます。≪テレポート≫を使って。
ターラ/あっ……!
クラエル/……逃げられちゃったねぇ。でも今、「遺跡」って言ったね。
ホリア/……我々が向おうとしている、ディアスロンドの遺跡ですね。行く場所が判っているなら、そこで決着を着ければ良い話です。
クラエル/だね。
スグリ/じゃあ、この屋敷にある金目のものを漁る?
ホリア/神殿が彼の悪事を暴くまでは何もしないでください!
ターラ/…………。
ミルフィ/……ねえ。ターラが、ずっと泣きそうな顔をしてる。
ターラ/…………。
スグリ/た、ターラ……。だ、大丈夫?
ターラ/…………。なんでもないよ。という、嘘を吐きます。
スグリ/あ、アンタ! 嘘吐ける顔じゃない!
ターラ/な、なんでもないもん!
ホリア/大丈夫ですか、ターラさん……?
ターラ/……リア君は、あたしが人を殺したら、あたしのことを嫌いになる……よね?
ホリア/嫌いにはなりません。止められなかった自分を恨みます。
クラエル/ターラちゃんって優しい子だなぁ。
ミルフィ/た、ターラに人を殺させたりなんてしないわ! ……遺跡に逃げられちゃったけど、あの人が働いた悪事は明らかなんだし、今は休むのが一番だと思うわ〜。……ついでに言うと、クラエルさんにも殺させないのが一番だと思うわ。でも事情が判らないから……。
クラエル/……ここで事情を話さなきゃいけないようだね。
ターラ/……ターラは、クリスタルに入った『でんせつのかぶと』を持って入口に近い所に立っています。
クラエル/こらっ。逃げちゃダメだぞー?
ターラ/逃げないよ。
クラエル/でも逃げようとしてるでしょ。首根っこを掴まえるよー。
ターラ/……クララ……いなくなっちゃ嫌だよ……。その場で泣き出します。
クラエル/いなくなっちゃ、かぁ……。でもさぁ、犯罪者をこんな有名になっちゃったギルドにおいていいの?
ターラ/いいよっ!
クラエル/……えらく即答したね?
ターラ/……いいもん……。
GM/……そろそろ、NPCが登場しても良いかな?
スグリ/……はい。
GM/(いきなりおじいさんの声で)「おぬしら無事じゃったかぁ〜!」(一同笑)
ターラ/お、おじいちゃーん!(笑)
ホリア/一気に場が和んだ!(笑) おじいさん、来てくれましたかー!
GM/「す、すまん……おぬしらが大丈夫か心配で心配で、つい来てしまったんじゃ! 何故なら指定場所をバッチリ知っているのはワシぐらいだったからなー!」
スグリ/ですよね! ああ、おじいちゃんが心配してくれてる!(笑)
GM/「他の3人のエレメンタラーズが、おぬしらがとっちめたであろう連中を神殿に送っている筈じゃ!」
ミルフィ/あ、ありがとう〜! 仕事の出来るおじいちゃん〜!(笑)
GM/「ところで、話は聞かせてもらったのじゃ」
スグリ/お、おじいちゃん?(笑)
GM/「ワシ達がこの屋敷の中を探ろう! だからおぬしらはホテルに戻り、茶でも飲んで落ち着くんじゃ。そして、お互いの話をするのじゃ……その方が良いじゃろう?」
ホリア/そうですね……ありがとうございます。
クラエル/……あいつらを遺跡で待たせて、ボクらはスイートルームに戻るの?
スグリ/いっそずっと待たせてやればいいじゃん(笑)
クラエル/なら1ヶ月ぐらい放置してやろうぜ! どうせターラちゃんが行かないと封印は解けないんだし!(笑)
スグリ/……じゃ、話をしにホテルに戻ろうか。話を聞かせろやー。


 ●ミドルフェイズ6/真相

GM/ホテルのスイートルームに戻ってきます。時刻は真夜中ですが、君達は目が覚めてしまっているでしょう。さあ、話をしましょうか。
ターラ/……ターラは、部屋のドアから一番離れたところでクリスタルを抱えて、三角座りをしています。
スグリ/ターラの隣に座ってます。
ミルフィ/フィも隣に座ってますね。ターラをサンドしておくわ。
ホリア/せ、せめて……ターラさんの近くに座りましょう。
スグリ/クラエルは、目の前に正座しなさい!
クラエル/なんか嫌だなぁ……。
スグリ/正座っ!
クラエル/……そんな、気を張って聞くような話じゃないよ。
ターラ/……クラエルを、じーっと見てます。
クラエル/そんなに見られたら穴が空いちゃうよ。
ミルフィ/アタシ達は……クラエルさんの気持ちを知っておかないと……。
クラエル/そっか、話すしかないか。……つまらない話だよ?
ターラ/……聞くよ。話して。
クラエル/……ボクは24年前に、エクスマキナの工場で造られた。それから10年間ぐらいはずっと傭兵をしていたんだ。その後に、1人の女性に買われたんだよね。……その女性、率直に言うならさっきのソーウェン公爵の陰謀で殺されたんだよ。
スグリ/……へえ。
クラエル/……あの人は、最初は護衛としてボクを買った。でもいつしか、ボクを自分より早く亡くしてしまった夫と重ねるようになったんだよね。
スグリ/ほう……。
クラエル/それまでボクは機械兵をしていたし、全然人と話すこともしてなかった。戦場に投げ込まれるボクの存在は、人間的なものとは離れていたと思う。
GM/……エクスマキナが造られてるアルディオンは、どこも戦争してる大陸だからね。
クラエル/今みたいに笑うこともなかった。……でも、そういうことを教えてくれたのが、ボクの主人だったんだよね。
スグリ/良い人だったのね。
クラエル/良い人だったよ。……2人で薔薇を見に行ったりとか、凄く幸せで……。でも彼女は敵も多かったんだ。そんな彼女をボクは守っていた。彼女を守るためにボクはそこに居た。でも……守れなかったんだよ。
ホリア/……そうなんですか。
クラエル/ボクの目の前で、彼女は殺されちゃったんだ。……主人を亡くした犬って、1人で生きていけると思う?
スグリ/……お墓の前で死ぬまで待っているような話を、よく聞くわねぇ。
クラエル/帰らない主人を待ったりとかしてさ、ボクもそれと同じだったよ。で、やることって言ったら……一つしかないよね。彼女を殺した人間を殺すことが、彼女に出来る最後の餞だと思った。だからボクは犯人を探して、ソーウェン公爵のことを見付けて、殺そうとしたんだけど……。
スグリ/……失敗した、と。
クラエル/その後は、ヴァンスター帝国の地下にずっと閉じ込められてたんだよ。……正直、ボクがここに居るのもソーウェン公爵を殺す為だ。ずっと「冤罪だ!」って言ってたのも、早く地下牢から出してもらって、殺しに行くことを考えてたからだよ。
ミルフィ/うん……。
クラエル/……言ったでしょ、つまんない話だって。
ホリア/……ソーウェン公爵に復讐をしたら、貴方はどうするんですか?
クラエル/判んないな。判っていることって言ったら……あのとき主人と一緒に死ぬべきだったってことぐらいだし。
ホリア/それは……。
ターラ/立ち上がります。クラエルをビンタします。
スグリ/あっ。
ターラ/……そんなことっ! 今後言ったらっ! 絶対許さないっ!
クラエル/あ……。ビックリして……「なんだろコレ?」っていう顔をする。
ミルフィ/……どうしてか判らないなら教えてあげる。ターラはね、貴方が居なくなるのが悲しいのよ。そうやって自分が死ぬとか言ったら悲しいに決まってるじゃない! 仲間だと思って今までずっと一緒に居て、楽しく過ごした日々がアタシ達には大切なのが判らない!?
クラエル/……え……。
ターラ/……ふ、フィが……ターラが思っていることを全部言ってくれた……(笑)
GM/……言葉が出ずに泣いているターラの言葉を代弁するミルフィ、だったね……(笑)
クラエル/……あ……。ターラちゃん、泣いてるけど……悲しいの?
ターラ/泣くよ! 泣いてるよ! 泣いてるんだよ!
クラエル/……判らないよ、悲しいとか。だって、そんなの教えてもらえなかったし……。
ターラ/でも、ご主人様が亡くなったとき……クララは寂しいと思ったんじゃないの? つらかったんじゃないの!?
クラエル/……あの感情がつらいっていうのかな? それなら、今のターラちゃんもつらい?
ターラ/つらいよ。だって、クララが居なくなっちゃうんだよ!
クラエル/……ああ、あの感情はとても覚えている。だから……そんな感情にはさせたくないな。どうすればいいかな? どうしたらいいかな……?
ターラ/……あたし、難しいことはよく判らへんけど……。クララがずっとあたしの仲間として居てくれて、冒険してくれたら、そう約束してくれたら……笑えると思う。
クラエル/ずっと……仲間……?
スグリ/……今度は私らのギルドマスター様が、飼い主を亡くしたワンコみたいだね。ほら、耳も尻尾も垂れてるのが見えるでしょ。
ターラ/しゅーん……(笑)
スグリ/だから、クラエルが居なくならなきゃいいってことでしょ? 「死ねば良かった」なんて言っちゃったから、ターラは悲しんでいるのよ。だから……どうするもこうするも、ずっと仲間でいればいいのよ。
クラエル/ずっと仲間で? ……それって、このまま冒険を続ければ良いってこと?
スグリ/うん。
クラエル/……そっか。判った。……でも、決着は着けたい。全部終わらせなきゃ。
ターラ/……殺すの?
クラエル/殺したら……ターラちゃん、また泣くよね?
ターラ/うん……。ごめんね、泣き虫で。
クラエル/でも……殺さなくても、社会的に殺すのはアリだよね!?(笑)
ホリア/ですね。神殿に彼の悪事を提出しましょう。でも身体的な罰はいけません!
スグリ/なら鼻毛と睫毛を全部抜きましょう。それぐらいなら許されるし、きっと死ぬほど苦しいわよ!(笑)
クラエル/あの気に食わない髭も全部抜いてやろう!(笑)
ターラ/ち、ちょっと……。みんなが面白いことを言うので、笑います(笑)
クラエル/……うんうん。笑った方が可愛いね、ターラちゃんは。……ミルフィちゃんも、ありがとね。
ミルフィ/いいのよ。別にね、貴方がもし出て行っちゃったらね……アタシ、ターラを泣かせる奴って許さないの。だからさっき貴方がターラにしたみたいに、首根っこ掴んで連れてくるだけよ。
クラエル/それは怖いよッ!(笑)
ターラ/フィー! 大好きー! ぎゅーっ!(笑) よし、ソーメン……じゃなくて、ソーウェン公爵に社会的制裁を与えに行こう!
スグリ/おう! もうソーメンでもなんでもいいわ!(笑) ギルドの方針が決まったわ!
GM/……そのとき。コンコンと、扉をノックする音が聞こえます。
ホリア/はーい。
GM/ガチャッ。(おじいさんになって)「おぬしら、話は終わったかのぉ……?」
ターラ/お、おじいちゃーん! ぎゅーっ!(笑)
GM/(おじいさんになって)「おお、涙目だが元気が出たようじゃのぉ。笑顔を見せてくれてワシも嬉しいぞぉ。……みんなが笑顔になるだけの話が出来たかの?」
クラエル/出来たよ。
GM/「では、屋敷を捜索してみた結果を話そう」 おじいさんは、クラエルさんを見ます。「……おぬしはどうやら、ソーウェン公爵と因縁があるようじゃな」
クラエル/そうだね。
GM/「ソーウェン公爵がかつて、5年前に起こした事件の話なんじゃが……」 クラエルさん、ご主人の名前って何?
クラエル/シンシアです。
GM/「シンシア殿が亡くなったあの事件に、ソーウェン公爵が関わっていたことを裏付ける資料が出てきたんじゃ。……賊を雇い、計画的にシンシア殿を暗殺する。その罪をボディガードに押し付ける計画書が発見された」
クラエル/……そっか。
GM/「ソーウェン公爵の身柄を拘束する逮捕状が出た。神殿は、ソーウェン公爵を追うことになる。……その任を、おぬしらに頼んでいいかのぉ?」
ターラ/うん! 討伐依頼なら引き受ける!
クラエル/ああ、あっさり引き受けちゃったー(笑)
スグリ/引き受けない理由がある?
クラエル/……無いね。
GM/君達が彼を拘束し、連れてくることが出来れば……先程言っていた通り、彼に社会的制裁を加えることが出来ます。「……ところで。おぬしはこのことを知っているかな? シンシア殿は、ウィガールを持っていたことを」
ホリア/……ウィガール?
GM/「そう言っても判らぬか。……伝説の鎧、第四の武具ウィガールじゃ。それを所有していた。狙われた理由の一つがそれじゃ」
クラエル/なっ!? ……シンシアが?
GM/クラエルは初耳かもね。でも彼女の地位を考えれば、それほど高位な物を持っていてもおかしくないと思う。「彼女は神殿と深いコネクションがあった。彼女の死後、ウィガールは神殿に寄贈されることになった。……だからソーウェン公爵の手にウィガールが渡ることなく、ディアスロンドの遺跡に保管されたんじゃ」
スグリ/それは……良かった。
クラエル/ディアスロンドの遺跡に行けば、シンシアの遺したウィガールがあるってこと……?
ホリア/みたいですね。……呪いも解けて、一石二鳥じゃないですか。
GM/「さて。ディアスロンドの遺跡に行くには、大教皇の許可が必要じゃ。……その許可を、出そう」
ターラ/……ふえ?
クラエル/簡単に言うねぇ。
GM/「ワシが出す」
スグリ/え。
ホリア/……おじいさんが?
GM/「ワシ、今のサポートクラスはメイジじゃが、メインクラスはプリーストなんじゃ」
ホリア/…………。お、おじ……?(笑)
ターラ/……ターラのまばたきの回数が、異様になります(笑)
ホリア/ほ、ホリアはどんどん青ざめていきます!(笑)
クラエル/お、おじいさん……お名前は?(笑)
GM/「ヴェラシオ=ハーヴェイ」 ディアスロンドの現大教皇の名前でございます。
ホリア/…………さ、3歩下がって礼をします!(一同爆笑)
スグリ/ぽ、ぽかーん!(笑)
ターラ/お、おじいちゃん! 凄い人だったんだね!? ……ターラは態度を変えません!(笑)
GM/「それで良いんじゃよ、ワシはただの老人なんじゃから」
ホリア/いやいやいや!?(笑) 何故! 貴方ともあろう人が! こんなことを!?
クラエル/……そうだよなぁ、そりゃタミフルを買う9000Gぐらい、一気に持ってくるよなぁ。
スグリ/あーっ!? あれって伏線だったんだー!?(笑)
ミルフィ/まさかのアハ体験!(笑)
ホリア/もしかして、他のエレメンタラーズも……メインクラスはウォーロードとかエクスプローラーとかなんですか!?(笑) 第二の人生を歩みたくて!?
GM/表舞台に立ってる大教皇は、大抵影武者を使ってます。冒険者大会でも手を振ってる大教皇っぽい人がいたけど、それよりは参加ギルドと直接触れ合った方が直に評判を見られるから良いよね。
ホリア/そ、そういうことだったんですか……!(笑)
GM/「実を言うと……シンシアのウィガールを遺跡で保管したのは、ワシじゃ。彼女は素晴らしい女性だったからのぉ……生前は良くしてもらったわい」
クラエル/……丁寧に頭を下げます。ありがとうございました……。
GM/「良い、頭を下げるな。……ディアスロンドの遺跡には2つの武具が保管されておった。だが数日前、腕の立つ賊が伝説の兜・カフヴァールを盗みおった」
スグリ/……それって。
GM/「その腕の立つ賊を雇っていたのは、おそらくソーウェン公爵だっただろう。しかし兜を盗ってきたはいいが、使えなくては道具として意味が無かった。だからソーウェン公爵は道具屋のネットワークを使い、冒険者大会の景品として『でんせつのかぶと』を出し、名のある冒険者に封印を解かせようとしたのじゃろう……」
クラエル/ソーウェン公爵が全部仕組んでたってことか。遺跡から兜を盗み、市場に出し、封印を解ける者が出るまで待って……。伝説の武具の封印を解けるのは、ターラちゃん達だけだからね。
ターラ/そうだったんだ……。
GM/「ワシがディアスロンドの遺跡に行く許可を出す。だからおぬしらは……あの犯罪者を捕まえてくれ!」と、おじいちゃんは頭を下げます。
ホリア/勿論で御座います! だから頭をお上げください!
ターラ/大丈夫、おじいちゃん! 絶対捕まえてくるからね……!


 ●ミドルフェイズ7/旧き神殿

GM/それでは、朝になりました。ルネスにある神殿の転移装置を使って、ディアスロンドの遺跡にテレポートしてもらって向かいます。
ターラ/ありがとー……おじいちゃん、ありがとー!
GM/(おじいさんになって)「ワシができる応援は、これぐらいしかないからのぉ。……気を付けるんじゃぞ。あの遺跡には試練が待っている」
スグリ/ウサッ? 試練?
GM/「あの遺跡は、英知を備えた者しか立ち入ることは出来ん」
ターラ/えいち?
スグリ/知恵、ってことよね。ホリアがなんとか頑張れば大丈夫!
ターラ/頑張って!
ホリア/僕に丸投げはやめましょうよ!?(笑)
GM/では君達はとある魔法陣の上に立ち、君達はディアスロンドの遺跡まで飛んでいきます。
ミルフィ/しゅたたた〜っ!
ターラ/あたし、フィにお姫様だっこされて降り立ちたい!(笑)
ミルフィ/ターラを抱っこするわよ〜!(笑)
GM/到着した場所は……山の奥の神殿前です。山だから一気に気温が下がるね。霧もかかってるよ。
クラエル/寒いねぇ。さて、行く?
ターラ/行こう!
GM/行こう、と気合いを入れていると……どこからか「皆様、お待ちしておりました」と、声が掛かります。
スグリ/えっ? 声がした方を見ます。
GM/40センチほどの妖精が、君達の前にふよっと浮かび上がります。「わたくしは、この神殿の案内人である妖精です」
ミルフィ/まあ、妖精だわ〜……!
GM/「ここに来訪した者が、神殿に足を踏み入れるに値する人物かどうかを見極める者でございます」 見た目は、典型的なフェアリーですよ。ふよふよ。
ターラ/か、可愛いなぁ……!(笑)
スグリ/……それじゃあ、見極めてもらいましょうか。
GM/「それでは、私が出す質問に答えてもらいましょう。5人居ますので、5問。1人ずつ質問していきますよ」
ホリア/はい。
GM/「1人に質問しているとき、他の方々は答えないようにしてくださいね」 単純にルールをご説明しますと、妖精がクイズを出すのでそれに正解してください。不正解を言ってしまったら、ちょっとした罰を与えます。
スグリ/ちょっとした罰……(笑)
クラエル/リドル、苦手なんだよなぁ……。
ターラ/が、頑張ろうね!
GM/「まずは……スグリさんからいきましょうか」
スグリ/イエスッ!

 設問@――回答者:スグリ

GM/「問題です。今からいくつかの単語を口にしますので、それを私に続いて、繰り返し発音してください」
スグリ/はい。
GM/「ただし、一つルールがございます。『黄色』って言ってはいけません。『黄色』と言ったら、その時点で失格でございます」
スグリ/……はい。
GM/「いきますよ。……赤」
スグリ/赤。
GM/「緑」
スグリ/緑。
GM/「黄色」
スグリ/…………。
GM/「赤」
スグリ/赤。
GM/「桃色」
スグリ/桃色。
GM/「緑」
スグリ/緑。
GM/「紫色」
スグリ/…………。
GM/…………。
スグリ/…………。
GM/素晴らしい! 第1問正解です!」 こんな感じの質問に答えてもらいます!
スグリ/ヨッシャー!(笑)
ターラ/絶対「紫色」って言うと思った! 可愛い妖精だなー!(笑)
クラエル/……た、単純だけど間違えたらと思うと怖いよ(笑)
GM/「では、次に……目を逸らしたクラエルさん!」
クラエル/は、はい!(笑)

 設問A――回答者:クラエル

GM/「いきますよ。……東方の童話からの問題です」
クラエル/はい?
GM/「『桃太郎』というお話です」
ミルフィ/と、東方の童話〜……(笑)
GM/「さて、桃太郎と10回言ってください。せーの!」
クラエル/も……桃太郎、桃太郎、桃太郎、桃太郎、桃太郎、桃太郎、桃太郎、桃太郎、桃太郎、桃太郎……。
GM/「亀をいじめたのは誰ですか?」
クラエル/亀!? 浦島太郎……じゃなくて、子供がいじめたんですよ! いじめたのは誰って……いないよ!
GM/…………。
クラエル/…………。
GM/「……そう、『桃太郎』に亀をいじめた人物などいないのです。正解です!
クラエル/おおう!? いじめたのはただのモブなんです! 子供なんで許してあげてくださーい!?
ホリア/クラエルさん、落ち着いてください!(一同笑)
ミルフィ/……ふ、普通に『浦島太郎』って言いそうになった……絶対アタシ、間違える〜!(笑)
GM/「では……ミルフィさんの番ですね!」
ミルフィ/絶対やばい〜。絶対間違える〜! ホントに汗かいてきた〜!(笑)

 設問B――回答者:ミルフィ

GM/「動物の鹿はご存知でしょうか?」
ミルフィ/……は、はい。
GM/「では、鹿って10回言ってください」
ミルフィ/シカ、シカ、シカ、シカ、シカ、シカ、シカ、シカ、シカ、シカ……。
GM/「サンタクロースが乗るものは?」
ミルフィ/トナカイ。
GM/「ソリです」
ミルフィ/…………(一同爆笑)
GM/さて、君達の頭上に雷が落ちてきます。全員3D6点の軽減不可ダメージを受けね。
スグリ/ぎゃあああぁ!?(一同笑・ころころ)いてーよ!?
ターラ/あたしは弟達になぞなぞを読み聞かせる方……。フィは、お外で鬼ごっこをする方。そういう役割分担だったから仕方ないんや!(笑)
ミルフィ/仕方ないっちゃ仕方ないのよ〜、ごめんね〜!(笑)
GM/「では……ターラさんの番ですね。数秒前に『なぞなぞを読み聞かせていた』と言ってしまったターラさん!」
ターラ/はいっ! でもクイズ本に載っているものしか覚えてませんよー!(笑)

 設問C――回答者:ターラ

GM/「これから問題を一回しか言いません。出題者である私に対して、『なぜ?』や『どうして?』を言ってはいけません。私が言うことにちゃんと答えて行動してください」
ターラ/はいっ。
GM/「……あるところに、1人の女の子がいました。久しぶりの休日、彼女はお買い物に向かいました」
ターラ/はい。
GM/「最初に立ち寄ったのは、洋服屋さんでした。では、女の子はそのお店で何を買ったと思いますか? 女の子になりきって、貴方の言葉で言ってください」
ターラ/えっと……洋服屋さんでしょ……。リボン!
GM/「ほう。……では、次に女の子は靴屋さんに行きました。そこで何を買いましたか?」
ターラ/……ソリットブーツ?(笑)
GM/「おお。では女の子はお腹が空いてきたので、ハンバーガーショップに入りました。何を注文しました?」
ターラ/ポテト! 今、150G!(笑)
GM/「美味しいですよねー。では、女の子は家へと帰りました。帰ってきて女の子は最初に何と言ったでしょう」
ターラ/ただいま!
GM/皆さん、3D6点のダメージをお願いします。
スグリ/…………。
ミルフィ/…………。ええっ?
クラエル/……よーし、振るぞー。
ターラ/……は、はい。振るぞー(ころころ)
GM/正解です!
ターラ/……えっ!?
GM/「『なんで!?』や『どうして3D6振らなきゃいけないの!?』と言わなかった、貴方の正解です!」
クラエル/……ああっ!? そういうこと!?(笑)
ターラ/や、やったー!?(笑)
スグリ/……そっか、なるほど! 私だったら絶対「なんで振るの?」って言ってたわ!(笑)
ターラ/これは……あたしにあってる問題だった! 何故なら間違えたら「どこが間違いなんだろう?」って考えるから! 中の人にあってた!(笑)
ホリア/クイズって相性があるよね!(笑)
GM/「なんと素晴らしい結果ですね。……では、最後のホリアさん。いきましょうか」
ホリア/はい……!

 設問D――回答者:ホリア

GM/「簡単な質問です。すぐ終わります。心の準備は良いですか?」
ホリア/はい……。
GM/「すぐに答えてくださいね。……おやつは、さんじです」
ホリア/はい。
GM/「いま、なんじ?」
ホリア/…………。
GM/(いきなりカウントダウンをし始めて)5、4、3、2……。
ホリア/にじ!
GM/「正解です!」
クラエル/え。……そ、そうなの?
GM/「おやつは、三字です。いまは、二字です」
クラエル/……あああっ!? 今、普通に時計を見ちゃってたよ!(笑) 「そうね大体ねー♪」って言うところだった!
スグリ/これは……私は答えられなかったわ。「いいお味!」って答えるところだった!(笑)
GM/「いやー、まさか一回しか間違えないとは! お見逸れしました。貴方達は素晴らしい方々です!」 妖精は頭を下げます。合計で15D6点の軽減不可ダメージがくるかもしれなかったところを、無事3D6点だけで留めることができました!
クラエル/15D6は怖いよ!(笑)
ホリア/いやぁ……きっとクイズに答える人を変えていたら、ダメージは増えていましたね。
ターラ/運が良かっただけだね……!(笑)
ミルフィ/アタシ、どのクイズにあたっても多分間違えてました〜(笑)
スグリ/ミルフィは純粋だったってことねぇー(笑)
GM/「さあ、貴方達はこの神殿に訪れる者に相応しい! なのでこの扉を開けましょう!」 ポチッとな。ゴゴゴゴゴ。
ホリア/開いたー!?(笑)
クラエル/凄い仕掛けだったー!(笑)
スグリ/なんか凄い魔法で神々しく開けてくれると思ったら!(笑)
ターラ/あ、ありがとう。妖精さんありがとう!(笑)
GM/「皆さん、どうぞー!」 妖精が先に通してくれます。神聖な空気が漂う大神殿へ進んで行きましょうか。
ターラ/そ、その前に! 回復をしたいです。
GM/どうぞ。これから先はクライマックスフェイズになります。
ターラ/そうだな……じゃあ、第2話で貰った射的のぬいぐるみを使って回復します。まだ1回しか使ってなかったから、あと2回使えるよ。まずは1D6を(ころころ)……1。
GM/あ、1が出たら回復しないで2D6点ダメージを受けるよ。
ターラ/(ころころ)……7点のダメージを受けます。
スグリ/さ、最後のぬいぐるみをもふもふします!(ころころ)よし、成功。全回復!
ホリア/ぬいぐるみで傷付いたターラさんに≪ヒール≫します(笑)

 一同は、神殿の前で最後の回復を行なう。
 そうして万全の態勢になった5人は、淡き輝きを放つ神殿へと進んで行った――。



 ●クライマックスフェイズ/刻印

GM/神殿の中を進んで行きます。空気が清いですね。
ターラ/これが神殿の……聖なる力……。
GM/心を圧迫する重圧感も、神聖な雰囲気も……第1話で感じたものと同じだね。では、そんな緊張感のあるところに、いきなり≪アースブレッド≫が君達に打ち込まれる! ……演出で。
ターラ/リア君達を≪カバーリング≫!
スグリ/同じく≪アースブレッド≫で打ち消す!
GM/もう君達は誰か察することができるね。目を向けた先には……アークスタッフを構えているメイドさんと、奇襲に失敗し舌打ちをするソーウェン公爵が立っている。
スグリ/……来ると思った。
GM/(ソーウェンになって)「やっと来てくれたねぇ! そのクリスタルの封印をとっとと解いて、さっさとワシに寄越すんだな!」
クラエル/アンタ、1晩ここで放置されたんだよね?(笑)
GM/「メイドは調理技能ぐらい持っておる」
ターラ/メイドさん凄い! 好き!(笑) ……お断りしますと強く言います!
GM/「早く降参してそれを渡した方が、身の為だぞぉ?」
ターラ/それはこっちの台詞! 今のうちに降参すれば、ボロボロにならずに済むよ!
ミルフィ/そうですよ! ぐしゃ〜!
クラエル/今、何をグシャしたの!?(一同笑)
GM/ソーウェン公爵は、クラエルを見るよ。
クラエル/……ニッコリ。
GM/何も言うことはないかな?
クラエル/言うとしたら、そうだなぁ……。この神殿から出たら、貴方達はどうなることでしょうね? 楽しいことになると思いますけど。
GM/「我らを手助けしてくれるだけの優秀なお友達は、たっくさんいるからなぁ」
クラエル/どうでしょうねぇ。大教皇の目は、貴方達を見逃しはしないんじゃないでしょうか?
GM/なのじゃ。
ホリア/お、おじいさん……どうか見守っていてください!(笑)
クラエル/まあ……この神殿を出る前に、ボク達が貴方達のことを大変な目に遭わせちゃいますからね!
GM/メイドさんが「そうはさせない!」とアークスタッフを構え、打ち込む……と思ったとき!
スグリ/お?
GM/メイドさんの、腕が吹っ飛ぶ。
ミルフィ/……えっ……!?
GM/そして大きな剣により、メイドさんの身体が切り裂かれる。
ターラ/……え……。
GM/メイドさんの体が、倒れます。
スグリ/……なっ、なに……?
GM/メイドさんが立っていた所には……白銀の甲冑を纏った男性が立っている。
クラエル/あ……。
ホリア/……まさか……。
GM/そこに居るのは、金髪の青年。
ホリア/ガーベラ、さん……?
GM/そうですね。緑色のローブなのは以前会ったときと変わりませんが、今はそれに鎧を身に付けています。……ガーベラさんが突如現れ、メイドさんを倒しました。
ターラ/が、ガーベラさん……!?
GM/突然現れた彼に対し、ソーウェン公爵は「ひっ!」と悲鳴を上げます。
ターラ/……な、何を……?
GM/……まずはガーベラは微笑み、「お久しぶりです。ターラちゃん」と前と同じように挨拶をします。
ターラ/け、剣を抜きますっ!
GM/(ガーベラになって)「この方々は悪党さんですよね? 貴方達の話を聞いている限り、彼らが悪事を働き、神殿に突き出さなければならない相手だと思いました。だから助太刀したのですが……」
ターラ/そ、そうだけど……!
スグリ/……そいつらを倒すのは、私達の仕事よ!
GM/「そうでしたか。僕が斬るのは間違いでしたか。すみません」
クラエル/……なんで、君がここに居るの?
GM/「理由は言えません。そして……どうか、何も聞かず伝説の兜カフヴァールを僕に渡してください」
ターラ/『でんせつのかぶと』を? ……ガーベラさんの鎧を見ます。
GM/以前は身に付けてなかった鎧を着こんでますね。あれは、間違いなくウィガールです。
ホリア/う、ウィガール!?
クラエル/脱げよ! 脱いで! 脱いで! 今すぐ脱いで! マイナーアクションで脱いで!(一同笑)
GM/「君達が鎧を欲しがっているのは知っています。ですが、僕も伝説の武具が欲しいんです」
クラエル/それは……形見だから! 渡してもらわないと困るかな!?
GM/「僕の言葉を聞いてはくれませんか。では、力づくで奪わせてもらいます」
ターラ/く、くぅ……!
GM/「その前に、一つだけアドバイスをしますね。ここの神殿に入ったときから、伝説の武具の封印を解くことが出来るんですよ。ターラちゃんとミルフィちゃん、同時にクリスタルにタッチしてみてください。カフヴァールを装備できるようになりますよ」
ターラ/……フィ!
ミルフィ/た、タッチ〜!
GM/伝説の兜カフヴァールの封印が解放されます。カフヴァールのデータを公開します!

◆カフヴァール
 種別:防具  重量:2  防御力:+4
 頭部に装備する。装備者が判定を行った直後、その判定ダイス1つを6に変更することができる。この効果を使用したとき、【MP】を10点消費すること。
 この効果は、1シナリオに2回まで使用できる。効果が発動した際、太陽のごとく光り輝く。

ホリア/うお、これは強い……!
GM/兜と言ってはいるけど、サークレットみたいな形状の防具だね。装備する時間はあるよ。
クラエル/待ってくれるあたり、紳士だなぁ(笑)
ターラ/カバー役の防御力は上げたい! ターラがカフヴァールを装備したいです!
ホリア/それで良いと思います。クリスタルがパリーンと割れた途端、スチャッと装着!
ミルフィ/ターラがかわいいかわいい〜!(笑)
ターラ/ルネスで磨かれた後に可愛い防具に変更! 可愛さアップ! 魔女っ娘の変身シーンみたいに装着されます!(笑)
スグリ/可愛いだろ、これ私達のギルドマスターなんだぜ!(笑)
クラエル/それはともかく脱げよ!
ホリア/クラエルさん、怒っていいんですよ(笑)
クラエル/いや、ボクは怒り方が判らないんだよ!(笑)
ターラ/そこは……強く! 命令系で!
クラエル/脱げえぇーっ!(一同爆笑)
GM/「そう簡単には渡しませんよ。……僕も水晶の封印を解いて、やっと手に入れたんですから」
スグリ/え。……封印、解けるの?
クラエル/……なんで解けたの?
GM/「そういう存在だってことですよ」
スグリ/……詳しく話を聞かないとね。まずは倒すことだ!
GM/では、ガーベラさんの後ろから「グルル」と四足歩行の獣が2体出現します。犬っぽい鳴き声だね。
ミルフィ/わ、ワンコだ〜!
GM/「逃げないでくださいね、悪党さん! 貴方は彼女達に倒されるべき存在なんですよ!」と、ガーベラさんはソーウェン公爵に言い放ち……戦闘開始します!